JPH0788219B2 - 高誘電率薄膜の製造方法 - Google Patents

高誘電率薄膜の製造方法

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JPH0788219B2
JPH0788219B2 JP2055444A JP5544490A JPH0788219B2 JP H0788219 B2 JPH0788219 B2 JP H0788219B2 JP 2055444 A JP2055444 A JP 2055444A JP 5544490 A JP5544490 A JP 5544490A JP H0788219 B2 JPH0788219 B2 JP H0788219B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は薄膜コンデンサに用いる高誘電率薄膜の製造方
法に関する。
(従来の技術) 集積回路技術の発達によって電子回路がますます小形化
しており、各種電子回路に必須の回路素子であるコンデ
ンサの小形化も一段と重要になっている。このため誘電
体薄膜を用いて薄膜コンデンサが広く利用されている。
薄膜コンデンサに使用される誘電体薄膜には何よりも第
一に高い絶縁性すなわちリーク電流が小さいことが要求
され、このため従来広く利用されている材料はSiO2、Si
3N4、Al2O3等のような誘電率がたかだか10以下の材料に
限られている。ところが、コンデンサ以外の回路素子特
にトランジスタ等の能動素子の小形化の進歩は目覚まし
く、コンデンサに対してもより一層の小形化が強く望ま
れている。
薄膜コンデンサを小形化するためには誘電率の大きな誘
電体薄膜を開発することが必要である。化学式ABO3で表
わされるペロブスカイト型酸化物であるBaTiO3、SrTi
O3、PbTiO3等を主体とした材料は単結晶あるいはセラミ
ックにおいて100以上10000にも及び誘電率を有すること
が知られており、セラミック・コンデンサに広く用いら
れている。これらの材料の薄膜化は上述の薄膜コンデン
サの小形化の目的に極めて有効であり、かなり以前から
研究が行なわれている。それらの中で比較的良好な特性
が得られている例としては、プロシーディング・オブ・
アイ・イー・イー・イー(Proceedings of the IEEE)
第59巻10号1440−1447頁に所載の論文があり、スパッタ
リング法による成膜および熱処理を行ったBaTiO3薄膜で
16(室温で作製)から1900(1200℃で熱処理)の誘電率
が得られている。またProc.35th.Electronic Component
s Conferens219−225頁では(Ba0.28Sr0.72)TiO3薄膜
(700℃で成膜)で1100の誘電率が得られている。
(発明が解決しようとする課題) このように(Ba,Sr)TiO3系の薄膜で高い誘電率を得る
ためには700℃以上の成膜温度あるいは熱処理温度が必
要であるが、膜を成膜温度以上高温で処理すると絶縁性
が劣化し、薄膜コンデンサに使用される場合の実用的電
圧におけるリーク電流が大きいため実用化に至っていな
い。上記の絶縁性の劣化は高温熱処理中の膜の結晶化に
伴う体積変化、あるいは膜と基板との熱膨張係数差によ
って冷却過程で発生する微小なクラックやボイドに起因
する。このような問題を解決するためには少なくとも60
0℃以下の低温で成膜する必要がある。しかし、例えば
従来のBaTiO3膜では600℃成膜された場合、誘電率はた
かだか200程度である。
本発明は薄膜コンデンサとして実用的な400以上の誘電
率を有する膜を600℃以下の低温で作製し、小型の薄膜
コンデンサを実現することを目的としている。
(課題を解決するための手段) 上記問題点を解決するために本発明の高誘電率膜の製造
方法は所定の組成に秤量したBaCO3、SrCO3、TiO2からな
る混合粉末を800℃以上1000℃以下で仮焼してターゲッ
トとして用い、400℃以上600℃以下の基板温度でスパッ
タリング法によって作製することを特徴として構成され
る。なお、上記したスパッタリング法としてはRFスパッ
タ法、イオンビームスパッタ法のいずれを用いても有効
である。
(実施例1) 次に、本発明について図面を参照して説明する。第1図
は本発明の一実施例の構造を示す断面図である。第1図
に示すようにシリコン、表面に絶縁層を有するシリコ
ン、あるいはサファイアなどの基板1の上に下部電極2
として白金、パラジウム、モリブデン等の高融点金属あ
るいは金属シリサイドから選ばれた材料の膜を形成し、
その上に誘電体層3を形成し、さらにその上に上部電極
4としてアルミニウムあるいは金の膜を形成する。誘電
体層3は出発原料のBaCO3、SrCO3、TiO2を(Ba1-xSrx
TiO3のx=0,0.1,0.2,0.3,0.4,0.5,0.6,0.7.0.8,0.9,1.
0の組成に秤量し900℃で仮焼した粉末ターゲットを用い
てスパッタリング法により膜厚2000Å形成した。基板温
度は600℃とし、スパッタガスにはAr/O2=90/10の混合
ガスを用いた。
上記実施例のように作製した誘電体膜の誘電率は膜の組
成に対して第2図のように変化する。なお、膜の組成を
ラザフォード・バック・スキャタリング(RBS)で分析
したところ、ターゲット組成と一致することを確認して
いる。
(Ba1-xSrx)TiO3膜の誘電率は組成に依存し、x=0.5
で最大値980を示した。
薄膜コンデンサを作製する場合には、誘電体膜の誘電率
をε、破壊強度をEbとするとε・Ebは性能指数として表
わされる。現在薄膜コンデンサの誘電体膜にはシリコン
窒化膜が用いられているが、将来的にはシリコン窒化膜
の10倍以上のキャパシタ容量が望まれている。シリコン
窒化膜の誘電率は約8、破壊強度は約6MV/cmである。一
方(Ba,Sr)TiO3膜は破壊強度が約1MV/cmであるからシ
リコン窒化膜の10倍以上の材料指数ε・Ebを得るために
は約500以上の誘電率を有する必要がある。
第2図に示すように本実施例における(Ba1-xSrx)TiO3
膜は0.4≦x≦0.7の組成範囲で誘電率は500以上を示
し、上記の薄膜コンデンサ用誘電体膜としての材料指数
を満足するものである。
(実施例2) 次に(Ba1-xSrx)TiO3のx=0.4,0.5,0.7の組成におい
て誘電率、リーク電流に及ぼす成膜温度の効果を調べ
た。
(Ba1-xSrx)TiO3のx=0.5の組成に秤量したBaCO3、Sr
CO3、TiO2からなる混合粉末を900℃で仮焼してターゲッ
トとして用い、基板温度300〜900℃でパラジウム膜を蒸
着したサファイア基板上にスパッタリング法によって成
膜した。膜厚は2000Åとした。さらに上記誘電体膜上に
金電極を形成し、第1図に示す構造の薄膜コンデンサを
作製した。各基板温度で成膜した場合の誘電体膜の誘電
率とリーク電流をそれぞれ第3図、第4図にまとめた。
誘電率は基板温度とともに増加し、基板温度400℃以上
で500以上の誘電率となる。ただし、リーク電流は600℃
を越えると急激に増大し、薄膜コンデンサとして使用は
不可能である。従って(Ba,Sr)TiO3をスパッタ成膜す
る基板温度としては400℃以上600℃以下の範囲であるこ
とが望ましい。
(実施例3) 次にスパッタリング法に用いる粉末ターゲットの仮焼温
度が誘電体膜の誘電率に及ぼす効果を調べた。
(Ba1-xSrx)TiO3のx=0.5の組成に秤量したBaCO3、Sr
CO3、TiO2からなる混合粉末を500〜1400℃で仮焼してタ
ーゲットとして用い、基板温度600℃でパラジウム膜を
蒸着したサファイア基板上にスパッタリング法によって
成膜した。膜厚は2000Åとした。さらに上記誘電体膜上
に金電極を形成し、第1図に示す構造の薄膜コンデンサ
を作製した。各温度で混合粉末を仮焼してターゲットと
して用いた場合の誘電率を第5図にまとめた。誘電率は
ターゲット粉の仮焼温度に依存し、700〜1000℃で500以
上となる。但し、リーク電流はターゲット粉の仮焼温度
に依らず10-8A/cm2のレベルである。従ってターゲット
粉の仮焼温度は700℃以上1000℃以下が良い。
(発明の効果) 以上説明したように本発明によれば600℃以下の成膜温
度で誘電率500以上、かつ高絶縁性の誘電体膜を作製で
き、従来の薄膜コンデンサに比べて小型化、高容量化を
実現できる。
【図面の簡単な説明】 第1図は薄膜コンデンサの構造を示す断面図、第2図は
(Ba1-xSrx)TiO3膜の組成xと誘電率の関係を示す図、
第3図は成膜時の基板温度と誘電率の関係を示す図、第
4図は成膜時基板温度とリーク電流の関係を示す図、第
5図はターゲット粉末の仮焼温度と(Ba0.5Sr0.5)TiO3
膜の誘電率との関係を示す図。 1……基板、2……下部電極、3……誘電体膜、4……
上部電極。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の組成に秤量したBaCO3、SrCO3、TiO2
    からなる混合粉末を800℃以上1000℃以下の温度で仮焼
    してターゲットとして用い、基板温度400℃以上600℃以
    下でスパッタリング法により作製することを特徴とする
    高誘電率薄膜の製造方法。
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