JPH078954B2 - 熱可塑性樹脂組成物及びそれを用いた帯電防止性成形体 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物及びそれを用いた帯電防止性成形体

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JPH078954B2
JPH078954B2 JP2051803A JP5180390A JPH078954B2 JP H078954 B2 JPH078954 B2 JP H078954B2 JP 2051803 A JP2051803 A JP 2051803A JP 5180390 A JP5180390 A JP 5180390A JP H078954 B2 JPH078954 B2 JP H078954B2
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良雄 鈴木
正史 坂本
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旭化成工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、帯電防止性に優れた新規な熱可塑性樹脂組成
物及びそれを用いた帯電防止性成形体、さらに詳しく
は、熱可塑性樹脂とポリアミドイミドエラストマーとを
基本樹脂成分として含有し、持続的な帯電防止性を有す
るとともに、機械的特性に優れる熱可塑性樹脂組成物及
びそれを用いた帯電防止性成形体に関するものである。
従来の技術 従来、ポリスチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリ
エチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹
脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアセ
タール系樹脂などの熱可塑性樹脂は安価であり、かつ機
械的強度や剛性などの機械的特性及び成形性が良好なこ
とから、それぞれの物性や経済的価値に応じて多くの分
野において広く用いられている。
しかしながら、これらの樹脂は比較的表面抵抗が高く、
摩擦などで静電気が帯電しやすいという欠点を有してい
る。例えば、ポリスチレン樹脂はビデオカセット、ICカ
ード、複写機、テレビなどの電子・電気機器部品の材料
として用いる場合、静電気帯電による障害が発生した
り、あるいは家電製品やOA機器のハウジング材料として
用いる場合、静電気の発生、帯電によりゴミが付着して
汚れが生じるなど好ましくない事態を招来する欠点を有
している。ポリアクリル系樹脂、ポリエチレン、ポリプ
ロピレンなどにおいても照明器具、各種容器などに使用
した際に汚れが発生しやすいなどの問題が生じている。
また、ポリエステルやポリアミドにおいては、衣料やシ
ートなどとして使用する場合、摩擦で帯電した静電気
が、脱着時に放電して不快感を与えるなどの欠点があ
る。
したがって、これらの熱可塑性樹脂においては、樹脂本
来の好ましい特性をそこなうことなく帯電防止性が付与
された材料の開発が望まれている。
これらの熱可塑性樹脂に帯電防止性を付与する方法とし
ては、例えば界面活性剤を練り込んだり、表面に塗布す
る方法などが知られているが、このような方法では、表
面に存在する帯電防止剤が水洗や摩擦によって除去され
やすく、永久的な帯電防止性を付与することは困難であ
る。ポリスチレン系樹脂の耐衝撃性や制電性を改良する
ため、ポリアミドエラストマーをポリスチレン系樹脂に
添加する種々の方法が提案されている(特開昭59−1939
59号公報、特開昭60−23435号公報、特開昭63−95251号
公報、特開昭63−97653号公報)。
ところで、このようなポリアミドエラストマーとして
は、ハードセグメントがポリアミドで、ソフトセグメン
トがポリエーテルでその両セグメントをエステル結合で
連結したポリエーテルエステルアミド、両セグメントを
アミド結合で連結したポリエーテルアミド、あるいはソ
フトセグメントがポリエステルであるポリエステルアミ
ドなどが用いられているが、これらのポリアミドエラス
トマーはポリスチレン系樹脂との相溶性が低いという欠
点がある。
このようなポリアミドエラストマーとの相溶性をよくす
るために、カルボキシル基を含むビニルモノマーを共重
合したビニル共重合体を用いて、耐衝撃性を改良するこ
とも提案されているが(特開昭59−193959号公報)、ポ
リアミドエラストマーを40重量%以上使用しなければな
らないため、剛性が低くなるのを免れない。また、ポリ
エーテルエステルアミド5〜80重量部とカルボキシル基
を含有するビニル共重合体95〜20重量部とから成る組成
物も提案されており、これによって相溶性を改良して帯
電防止性を付与しているが(特開昭60−23435号公
報)、実用的な帯電防止性能を得るためには、ポリエー
テルエステルアミドの添加量が多くなり、曲げ弾性率が
十分でない。
さらに、ポリエーテルエステルアミド、ゴム変性ポリス
チレン樹脂及びカルボキシル基含有ビニル共重合体から
成る組成物により、帯電防止性と光沢を有する成形品が
得られることや(特開昭63−95251号公報)、ポリアミ
ドエラストマーをポリスチレン系樹脂に0.01〜10μmに
微分散することで、層状剥離をなくし、かつ帯電防止性
も付与することも(特開昭63−97653号公報)知られて
いる。
その外、ポリスチレン系樹脂に配合されるポリアミドエ
ラストマーとしては、ポリエーテルエステルアミド、ポ
リエーテルアミドあるいはポリエステルアミドも検討さ
れている。しかし、これらにおいて用いられているポリ
エーテルアミドはその製造法が煩雑でかつ高価なポリエ
ーテルジアミンを用いるため、コスト的に不利であり、
また、ポリエステルポリアミドは親水性が低く、帯電防
止効果を発現しにくい。
特に、ポリエーテルエステルアミドは比較的安価なポリ
オキシアルキレングリコールを原料としているために、
コスト的にも有利であり、これを用い、かつ曲げ弾性率
も改良することが試みられている(特開昭63−95251号
公報)。しかしながら、ポリエーテルエステルアミド
は、耐熱性が必ずしも十分でなく、ポリスチレン系樹脂
に混練された場合でも、成形時などに高温に曝される時
間が長くなると、得られた成形品の機械的物性や帯電防
止性などの物性が低下することがある。
一方、ポリアクリル系樹脂に永久的な帯電防止性を付与
する方法としては、例えば(1)ポリオキシエチレン鎖
及びスルホン酸塩、カルボン酸塩あるいは第四級アンモ
ニウム塩構造を有するビニル共重合体をアクリル樹脂に
混練する方法(特開昭55−36237号公報、特開昭63−637
39号公報)、(2)ポリエーテルエステルアミドをメタ
クリル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合体(MBS
樹脂)やメタクリル酸メチル−アクリロニトリル−ブタ
ジエン−スチレン共重合体(MABS樹脂)に混練する方法
(特開昭62−119256号公報)などが知られている。
しかしながら、前記(1)の方法においては、配合され
るビニル共重合体が特殊なビニルモノマーを用いるため
高価であって、これを配合したポリアクリル樹脂は製造
コストが高くつくのを免れない上、特に特開昭55−3623
7号公報記載の方法では、ビニル共重合体の配合量が多
く、ポリアクリル樹脂本来の耐熱性などが低下するのを
避けられないなどの欠点がある。一方前記(2)の方法
においては、非晶質ポリエーテルエステルアミドとMBS
樹脂やMABS樹脂との屈折率を0.02以下として、得られる
組成物の透明性を保持しているが、組合せの自由度が少
なく、代表的なポリアクリル樹脂であるポリメタクリル
酸メチルでは屈折率を合わせにくく、透明性がそこなわ
れるという欠点がある。
ところで、ポリアクリル系樹脂は透明性に優れているこ
とが大きな特徴であり、該ポリアクリル系樹脂に永久帯
電防止性を付与するために高分子化合物を混練する場
合、相溶性に劣り透明性がそこなわれることが多い。ま
た、透明性の良いものが得られたとしても、十分な帯電
防止効果が得られなかったり、耐熱性が低下したりす
る。さらには、十分な帯電防止効果を発揮させるため
に、複雑な構造の高分子化合物を製造すると、製造コス
トが高くなり、安価な帯電防止性を有するポリアクリル
系樹脂とすることができない。
また、帯電防止性や耐衝撃性を改良する目的で、ポリア
セタール樹脂に、ポリアミドエラストマーを混練した組
成物も知られている(特開昭59−191752号公報、特開昭
61−183345号公報)。ポリアセタール樹脂は200℃より
高温では分解する傾向が強く、前記公報の実施例では、
ポリアセタール樹脂と融点が同等か低い12−ナイロン系
のポリアミドエラストマーのみが用いられている。しか
しながら、この12−ナイロン系のポリアミドエラストマ
ーを混練した組成物は帯電防止性が十分ではない。
さらに、ポリオレフィン系樹脂においても、染色性や帯
電防止性を改良するために、ポリアミドエラストマーを
配合した組成物が知られている(特開昭58−120812号公
報)。
一般に、帯電防止性能を付与するためには、6−ナイロ
ン系のポリアミドエラストマーの方が12−ナイロン系の
ポリアミドエラストマーより好ましいと考えられるが、
該6−ナイロン系ポリアミドエラストマーは、高い混練
温度や成形温度を必要とする樹脂に添加する場合には耐
熱性が必ずしも十分ではないし、融点の低い樹脂と混練
する場合には微分散しにくく、得られる組成物の靭性が
低下するおそれがある。したがって、機械的特性及び永
久帯電防止性に優れた熱可塑性樹脂組成物を与える熱可
塑性エラストマーはこれまで知られていないのが実状で
ある。
発明が解決しようとする課題 本発明は、このような事情のもとで、熱可塑性エラスト
マーを用いて、機械的特性及び永久帯電防止性に優れた
熱可塑性樹脂組成物及びそれを用いた帯電防止性成形体
を提供することを目的としてなされたものである。
課題を解決するための手段 本発明者らは、優れた物性をもつ成形品を与える熱可塑
性樹脂組成物を開発するために、熱可塑性樹脂とポリオ
キシエチレングリコールを主たるソフトセグメントとす
る熱可塑性エラストマーとのブレンドについて鋭意研究
を重ねた結果、ポリオキシエチレングリコールを主成分
とするポリオキシアルキレングリコールをソフトセグメ
ントとし、カプロラクタムとトリメリット酸やピロメリ
ット酸のような三価や四価の少なくとも1つのイミド環
を形成しうる芳香族ポリカルボン酸と有機ジイソシアネ
ート化合物とから得られたポリアミドイミドカルボン酸
をハードセグメントとするポリアミドイミドエラストマ
ーは、耐熱性を有し、かつポリスチレン系樹脂、ポリオ
レフィン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリアセタール
系樹脂などの熱可塑性樹脂との相溶性が良く、比較的少
量で優れた帯電防止効果を発揮しうること及び該ポリア
ミドイミドエラストマーの融点は、主としてハードセグ
メントの割合や分子量に依存し、有機ジイソシアネート
化合物の量を調節することで、耐熱性をそこなわずに融
点を変えることができる、すなわち有機ジイソシアネー
ト化合物の使用量を多くすることにより融点を低くする
ことができ、その結果各種熱可塑性樹脂との相溶性がよ
くなり、熱可塑性樹脂組成物の靭性も大きく改良できる
ことを見い出し、この知見に基づいて本発明を完成する
に至った。
すなわち、本発明は、(A)熱可塑性樹脂、及び(B)
(a)カプロラクタム、(b)少なくとも1個のイミド
環を形成しうる三価又は四価芳香族ポリカルボン酸ある
いはこれらの酸無水物、(c)有機ジイソシアネート化
合物及び(d)数平均分子量500〜4000のポリオキシエ
チレングリコール少なくとも50重量%を含有するポリオ
キシアルキレングリコールを、(b)成分の量が(c)
成分と(d)成分との合計量と実質上等モルに、かつ
(d)成分の量がエラストマーに対して35〜85重量%に
なるような割合で重合させて成る、温度30℃におけるメ
タクレゾール中の相対粘度が1.5以上の透明ポリアミド
イミドエラストマーを、重量比70:30ないし99:1の割合
で含有し、さらに場合により、(C)(A)成分と
(B)成分との合計量100重量部当り、10重量部以下の
有機電解質及び無機電解質の中から選ばれた少なくとも
1種を含有して成る熱可塑性樹脂組成物及びそれから成
り、1.0×1014Ω/□未満の持続性のある表面抵抗性を
有することを特徴とする帯電防止性成形体を提供するも
のである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明組成物における(A)成分の熱可塑性樹脂として
は、例えばポリスチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、
ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン系
樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリフェニレンエーテル
系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、
ポリエステル系樹脂及びこれらのブレンド物などが挙げ
られる。
ポリスチレン系樹脂としては、例えばゴム強化ポリスチ
レン樹脂、スチレン−ブタジエン−アクリロニトリル共
重合体(ABS樹脂)、スチレン−ゴム共重合体−(メ
タ)アクリル酸メチル(MBS樹脂)、スチレン−アクリ
ロニトリル共重合体(AS樹脂)及びスチレンモノマーを
主成分とし、これに他のビニルモノマー、例えばメタク
リル酸メチル、アクリル酸メチル、マレイミド、アクリ
ルアミドなどを共重合したランダム、ブロックあるいは
グラフト重合体などが挙げられる。
また、ゴム強化ポリスチレン樹脂とスチレン−ブタジエ
ン共重合体又は水素添加スチレン−ブタジエン共重合体
とのポリブレンド物、ABS樹脂とポリカーボネート樹脂
とのポリブレンド物、ABS樹脂とアクリル樹脂のポリブ
レンド物、ABS樹脂と塩化ビニル樹脂とのポリブレンド
物などのように、ポリスチレン系樹脂に他の熱可塑性樹
脂を配合したものであってもよい。
前記ゴム強化ポリスチレン樹脂は、工業的にはゴム状物
質をスチレンモノマーに溶解し、塊状あるいは塊状懸濁
重合などにより製造される。ゴム状物質としては、ポリ
ブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体などが用い
られ、通常ゴム状物質は平均粒子径0.5〜5μmの大き
さで粒子状にスチレン樹脂中に分散している。
さらにこれらのポリスチレン系樹脂を構成するスチレン
単位の一部を、α−メチルスチレン単位、p−メチルス
チレン単位、p−t−ブチルスチレン単位などで置換し
たものも含まれる。
さらに、ポリアミドイミドエラストマーとの親和性を良
くするために、カルボキシル基、エポキシ基、オキサゾ
リン基、アミド基、水酸基、アミノ基などを含有するポ
リスチレン系樹脂も好ましく用いることができる。ポリ
スチレン系樹脂中に、これらの官能基を導入する方法に
ついては特に制限はないが、スチレンモノマーと共重合
可能なアクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン
酸、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロ
キシエチルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタ
クリレート、無水マレイン酸、無水イタコン酸、クロロ
無水マレイン酸、2−イソプロピルアミノエチルスチレ
ン、アクリル酸アミノエチル、メタクリル酸アミノプロ
ピル、ビニルオキサゾリン、グリシジルメタクリレー
ト、グリシジルアクリレートなどの官能基を有するモノ
マーを前記ポリスチレン系樹脂の重合時に添加して共重
合する。あるいはこれらのモノマーとスチレンとを共重
合したものを前記のポリスチレン系樹脂と混合すること
により得ることもできる。
このような官能基含有ポリスチレン系樹脂に、ポリアミ
ドイミドエラストマーを混練した場合に、どのような機
構で帯電防止効果が発現されるのか必ずしも明確ではな
いが、層状剥離することなく完全に相溶とはならない程
度の過度の相溶性を両者間で有し、優れた帯電防止効果
と機械的特性が発現されることが分かった。
該官能基含有ポリスチレン系樹脂における官能基の含有
量は、好ましくは0.05〜10重量%、より好ましくは0.1
〜5重量%の範囲で選ばれる。この含有量が0.05重量%
未満では官能基導入による機械的特性の向上効果が十分
に発揮されないし、10重量%を超えると帯電防止効果が
低下し、好ましくない。官能基がカルボキシル基の場合
は特に相溶化作用が強く、ポリスチレン系樹脂中のカル
ボキシル基量は0.05〜4重量%が好ましく、より好まし
くは0.1〜2重量%である。カルボキシル基量が0.05重
量%より少ないと、ポリアミドイミド含量の多いエラス
トマー、特に60重量%以上ポリアミドイミドを含むエラ
ストマーとの親和性が低下して、耐衝撃強度の低下、伸
びの低下が生じるようになるし、4重量%より多くなる
とポリアミドイミドエラストマーとの親和性が増大し、
エラストマーは極めて微分散し、完全相溶に近くなり、
このような状態では帯電防止効果が発現しにくいので好
ましくない。
該ポリアクリル系樹脂としては、例えばポリメタクリル
酸メチル(MMA樹脂)、ゴム強化ポリメタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合
体(MBS樹脂)、メタクリル酸メチル−アクリロニトリ
ル−ブタジエン−スチレン共重合体(MABS樹脂)及びメ
タクリル酸メチル60重量%以上と他の共重合体ビニルモ
ノマー40重量%以下とを共重合させて成る重合体などが
挙げられ、これらは1種用いてもよいし、2種以上を組
み合わせて用いてもよい。また、前記共重合性ビニルモ
ノマーとしては、例えばメタクリル酸エチル、メタクリ
ル酸ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル
酸2−エチルヘキシル、アクリル酸メチル、アクリル酸
エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキ
シル、スチレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリ
ル、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン
酸、イタコン酸などが挙げられる。
該ポリオレフィン系樹脂としては、例えばポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体あ
るいはこれらに他のビニルモノマーを共重合した重合体
などが挙げられ、ポリアセタール系樹脂としては、例え
ばオキシメチレン単独重合体や主としてオキシメチレン
単位から成り、かつ主鎖中に2〜8個の隣接する炭素原
子を有するオキシアルキレン単位を含有するオキシメチ
レン共重合体が用いられる。
該ポリアミド系樹脂としては、例えばジカルボン酸とジ
アミンとの重縮合物、アミノカルボン酸の重縮合物、環
状ラクタムの開環重合物などが挙げられ、具体的には6
−ナイロン、4・6−ナイロン、6・6−ナイロン、6
・10−ナイロン、11−ナイロン、12−ナイロンなどの脂
肪族ポリアミド、ポリ(ヘキサメチレンテレフタルアミ
ド)、ポリ(ヘキサメチレンイソフタルアミド)、ポリ
(テトラメチレンイソフタルアミド)などの脂肪族−芳
香族ポリアミド及びこれらの共重合体や混合物を挙げる
ことができる。
該ポリエステル系樹脂としては、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリエチレンテレフタレート−ポリエチレンイ
ソフタレート共重合体、ポリブチレンテレフタレート、
ポリブチレンテレフタレート−ポリブチレンイソフタレ
ート共重合体などの脂肪族グリコール−芳香族ジカルボ
ン酸の重縮合物、該重縮合物の芳香族ジカルボン酸の一
部をアジピン酸、セバチン酸などの脂肪族ジカルボン酸
で置換したものなどが挙げられる。
該ポリカーボネート樹脂としては、例えばビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
プロパンあるいは2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジ
クロロフェニル)アルカン類などとホスゲン又はジフェ
ニルカーボネートなどとの反応で得られるものが挙げら
れ、必要に応じ該ポリカーボネート樹脂と他の熱可塑性
樹脂とのブレンドとして用いてもよい。
さらに、該ポリフェニレンエーテル樹脂としては、例え
ば一般式 (式中のR1及びR2は、それぞれ水素原子、ハロゲン原子
又は炭素数1〜4のアルキル基、アリール基のような1
価の残基である) で表わされる繰り返し単位から成る単独重合体、又は前
記繰り返し単位と一般式 (式中のR3,R4,R5及びR6は、それぞれ水素原子、ハロ
ゲン原子又は炭素数1〜4のアルキル基、アリール基の
ような1価の残基であり、R5及びR6同時に水素原子であ
りえない) で表わされる繰り返し単位とから成る共重合体が挙げら
れる。
ポリフェニレンエーテル単独重合体の代表例としては、
ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポ
リ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレン)エー
テル、ポリ(2,6−ジエチル−1,4−フェニレン)エーテ
ル、ポリ(2−エチル−6−n−プロピル−1,4−フェ
ニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジ−n−プロピル−1,4
−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−n−
ブチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−エチ
ル−6−イソプロピル−1,4−フェニレン)エーテル、
ポリ(2−メチル−6−クロル−1,4−フェニレン)エ
ーテル、ポリ(2−メチル−6−ヒドロキシエチル、1,
4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−ク
ロロエチル−1,4−フェニレン)エーテルなどが挙げら
れる。
ポリフェニレンエーテル共重合体としては、例えば一般
(式中のR3,R4,R5及びR6は前記と同じ意味をもつ) で表わされる2,3,6−トリメチルフェノールのようなア
ルキル置換フェノールと、クレゾールのようなモノアル
キルフェノールを共重合して得られるポリフェニレンエ
ーテル構造を主体として成るポリフェニレンエーテル系
共重合体が挙げられる。そのほか、ポリフェニレンエー
テル/アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合
体、ポリブチレンテレフタレート/ポリスチレン、ポリ
フェニレンエーテル/ポリブチレンテレフタレート、ポ
リアミド/アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共
重合体、ポリオレフィン/ポリアミド、ポリオレフィン
/ポリブチレンテレフタレート、ポリオレフィン/ポリ
カーボネート、ポリオレフィン/ポリオキシメチレン、
ポリオレフィン/ポリフェニレンスルフィド、ポリアリ
レート/ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレン
エーテル/ポリアミドなどのブレンド物を用いることも
できる。
本発明組成物においては、前記(A)成分の熱可塑性樹
脂は1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用い
てもよい。
本発明組成物において、(B)成分として用いられるポ
リアミドイミドエラストマーは、(a)カプロラクタ
ム、(b)少なくとも1個のイミド環を形成しうる三価
又は四価芳香族ポリカルボン酸あるいはこれらの酸無水
物、(c)有機ジイソシアネート化合物及び(d)数平
均分子量500〜4000のポリオキシエチレングリコールを
少なくとも50重量%を含有するポリオキシアルキレング
リコールを反応させることにより得られ、かつ(a)成
分と(b)成分と(c)成分とから得られるハードセグ
メントとなるポリアミドイミドと、ソフトセグメントと
なる(d)成分のグリコールとをエステル結合で連結さ
れたマルチブロック型の共重合体である。
前記(b)成分として用いられる三価芳香族ポリカルボ
ン酸、すなわち、芳香族トリカルボン酸としては、具体
的には、1,2,4−トリメリット酸、1,2,5−ナフタレント
リカルボン酸、2,6,7−ナフタレントリカルボン酸、3,
3′,4−ジフェニルトリカルボン酸、ベンゾフェノン−
3,3′,4−トリカルボン酸、ジフェニルスルホン−3,
3′,4−トリカルボン酸、ジフェニルエーテル−3,3′,4
−トリカルボン酸などが挙げられる。
また、四価芳香族ポリカルボン酸、すなわち芳香族テト
ラカルボン酸としては、具体的には、ピロメリット酸、
ジフェニル−2,2′,3,3′−テトラカルボン酸、ベンゾ
フェノン−2,2′,3,3′−テトラカルボン酸、ジフェニ
ルスルホン−2,2′,3,3′−テトラカルボン酸、ジフェ
ニルエーテル−2,2′,3,3′−テトラカルボン酸などが
挙げられる。
この(b)成分の芳香族ポリカルボン酸やその酸無水物
は1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いて
もよく、また(c)成分の有機ジイソシアネート化合物
と(d)成分のグリコールとの合計量に対して、実質上
等モル、すなわち、0.9〜1.1倍モルの範囲で用いられ
る。
前記(c)成分として用いられる有機ジイソシアネート
化合物としては、例えばヘキサメチレンジイソシアネー
ト、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシア
ネート、イソホロンジイソシアネート、ジフェニルメタ
ンジイソシアネートなどが挙げられる。これらのジイソ
シアネート化合物は1種用いてもよいし、2種以上を組
み合わせて用いてもよい。
これらの有機ジイソシアネート化合物を用いることによ
り、ハードセグメント内に異種構造が導入され、該ハー
ドセグメントの低融点化や結晶化温度の低下が可能とな
り、熱可塑性樹脂との混練時における微分散をしやすく
したり、成形時の流動性をコントロールすることができ
るようになる。また、イミド環の導入で、熱分解温度が
高くなり、混練時の熱安定性が向上する。
該(c)成分の有機ジイソシアネート化合物の使用量
は、(d)成分のグリコールに対し、等モル以下である
ことが望ましく、これよりも多く用いると、組成にもよ
るが、融点が低くなりすぎて、組成物の機械的特性が低
下するようになるので好ましくない。
ハードセグメントであるポリアミドイミドは、エラスト
マーの耐熱性、強度、硬度、熱可塑性樹脂の相溶性に関
与するものであり、このエラストマー中のポリアミドイ
ミド含有量は、15〜65重量%の範囲にあることが必要で
ある。この含有量が15重量%未満では、エラストマーの
強度が低くなり、熱可塑性樹脂に混練したとき、衝撃強
度が低くなるので好ましくないし、65重量%を超えると
熱可塑性樹脂との相溶性が悪くなったり、帯電防止効果
が低くなったりするので好ましくない。特にポリアクリ
ル系樹脂の場合、このハードセグメントの含量の影響は
大きく、例えばMMA樹脂と混練して透明性を維持するた
めには、ハードセグメントの含有量は40重量%以下であ
るのが好ましい。
また、該ポリアミドイミドの数平均分子量は、好ましく
は500〜3000、より好ましくは500〜2000の範囲にあるの
が望ましい。この数平均分子量が500未満では融点が低
くて耐熱性が不十分であるおそれがあるし、3000を超え
るとエラストマーは熱可塑性樹脂との相溶性が低下する
傾向がみられ、好ましくない。
本発明組成物においては、該ポリアミドイミドエラスト
マーにおける(d)成分として、ポリオキシエチレング
リコールを50重量%以上を含有するポリオキシアルキレ
ングリコールが用いられるが、帯電防止性の点から、ポ
リオキシエチレングリコールの単独使用が好ましい。
使用するポリオキシエチレングリコールの数平均分子量
は、500〜4000の範囲にあることが必要である。500より
小さいと、エラストマーの組成にもよるが、融点が低く
なったりして耐熱性が不足してくることがあるので好ま
しくない。また、4000を超えると、強靱なエラストマー
を形成しにくくなり、熱可塑性樹脂に混練した時に、衝
撃強度の低下や剛性の低下などが生じることがあるので
好ましくない。
ポリオキシエチレングリコールと併用することのできる
ポリオキシアルキレングリコールとしては、グリコール
成分の50重量%未満で、数平均分子量が500〜4000のポ
リオキシテトラメチレングリコール、変性ポリオキシテ
トラメチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコ
ールなどを用いることができる。
変性ポリオキシテトラメチレングリコールとしては、通
常のポリオキシテトラメチレングリコールの−(CH2)4
−O−の一部を−R−O−で置き換えたものが挙げられ
る。ここで、Rは炭素数2〜10のアルキレン基であり、
例えばエチレン基、1,2−プロピレン基、1,3−プロピレ
ン基、2−メチル−1,3−プロピレン基、2,2−ジメチル
−1,3−プロピレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチ
レン基などが挙げられる。変性量については特に制限は
ないが、通常3〜50重量%の範囲で選ばれる。また、こ
の変性量や前記アルキレン基の種類は、熱可塑性樹脂組
成物の要求特性、例えば低温耐衝撃性、耐熱性などによ
って適宜選ばれる。
この変性ポリオキシテトラメチレングリコールは、例え
ばヘテロポリ酸を触媒とするテトラヒドロフランとジオ
ールとの共重合や、ジオール又はジオールの縮合物であ
る環状エーテルとブタンジオールとの共重合などによっ
て製造することができる。
本発明組成物で用いるポリアミドイミドエラストマーは
均質に重合されていることが好ましく、このエラストマ
ーの均質性は透明性で判断できる。該ポリアミドイミド
エラストマーの製造法に関しては、均質なアミドイミド
エラストマーが製造できる方法であればどのような方法
でもよく、例えば次の方法などが用いられる。
すなわち、(a)カプロラクタム、(b)芳香族ポリカ
ルボン酸成分、(c)有機ジイソシアネート化合物成分
及び(d)グリコール成分とを(b)成分の量が(c)
成分と(d)成分との合計量と実質上等モルになる割合
で混合し、生成する重合体中の水分含有率0.1〜1重量
%に保ちながら、150〜300℃、より好ましくは180〜280
℃で重合する方法である。本方法では、脱水縮合させる
際に、反応温度を段階的に昇温させることもできる。
この際、一部のカプロラクタムは未反応で残るが、これ
は減圧下に留去して反応混合物から除く。この未反応の
カプロラクタムを除いた後の反応混合物は、必要に応じ
て減圧下200〜300℃、より好ましくは230〜280℃で後重
合することによりさらに重合させることができる。
この反応方法では脱水縮合の過程でエステル化とアミド
化を同時に起こさせることにより、粗大相分離すること
を防止し、これにより均質で透明なエラストマーを生成
させる。これが熱可塑性樹脂との相溶性に優れ、熱可塑
性樹脂に混練したときに、優れた帯電防止効果、機械的
特性を発現し、また、ポリアクリル系樹脂とは透明な組
成物を与えることができるのである。
エステル化反応とカプロラクタムの重合とを同時に起こ
させ、しかもそれぞれの反応速度をコントロールして、
透明性を有し、かつ均質なエラストマーを得るために
は、生成する水を系外に除去して、反応系の水分含有量
を0.1〜1重量%の範囲に保持して重合させるのが好ま
しい。この水分含有量が1重量%を超えるとカプロラク
タムの重合が優先して粗大相分離を生じ、一方、0.1重
量%未満ではエステル化が優先してカプロラクタムが反
応せず、所望の組成のエラストマーが得られない。この
水分含有量はエラストマーに望まれる物性に応じて前記
範囲内で適宜選ばれる。
また、この反応では、所望に応じ、反応の進行に伴い反
応系中の水分含有量を漸次減少させるようにしてもよ
い。この水分含有量のコントロールは、例えば反応温
度、不活性ガスの導入流量、減圧度のような反応条件の
制御や反応器構造の変更によって行うことができる。
本発明組成物に用いるポリアミドイミドエラストマーの
重合度を、必要に応じて任意に変えることができるが、
メタクレゾール中0.5%(重量/容量)で30℃で測定し
た相対粘度が1.5以上になるように調節することが必要
である。1.5より低いと、機械的物性を十分に発現する
ことができないし、熱可塑性樹脂に混練した場合にも、
機械的物性が不足することがある。好ましい相対粘度は
1.6以上である。
また、別の重合方法として、(b)芳香族ポリカルボン
酸成分と(c)有機ジイソシアネート化合物成分とを先
に反応させ、次いで(a)カプロラクタムと(d)グリ
コール成分とを合わせて反応させる方法、あるいは
(a)カプロラクタムの一部と(b)芳香族ポリカルボ
ン酸成分と(c)有機ジイソシアネート化合物成分とを
反応させたのち、これに、さらに(a)カプロラクタム
と(d)グリコール成分とを合わせて加え、反応させる
方法も用いることができる。これらの方法で重合させれ
ば、重合中の相分離を防止することができ、透明性のあ
るエラストマーが得られる。ポリアミドイミドエラスト
マーを製造する際に、エステル化触媒を重合促進剤とし
て用いることができる。
この重合促進剤としては、例えばリン酸、ポリリン酸、
メタリン酸などのリン化合物;テトラブチルオルソチタ
ネートなどのテトラアルキルオルソチタネート;テトラ
ブチルジルコニウムなどのテトラアルコキシジルコニウ
ム;ジブチルスズオキシド、ジブチルスズラウレートな
どのスズ系触媒;酢酸マンガンなどのマンガン系触媒;
三酸化アンチモンなどのアンチモン系触媒;酢酸鉛など
の鉛系触媒などが好適である。触媒の添加時期は重合初
期でもよいし、また重合中期でもよい。
また、得られたポリアミドイミドエラストマーの熱安定
性を高めるために、各種の耐熱老化防止剤、酸化防止剤
などの安定剤を用いることができ、これらは重合の初
期、中期、末期のどの段階で添加してもよい。また、重
合後、熱可塑性樹脂の混練前に添加することもできる。
この耐熱安定剤としては、例えばN,N′−ヘキサメチレ
ン−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシケイ
皮酸アミド)、4,4′−ビス(2,6−ジ−t−ブチルフェ
ノール)、2,2′−メチレンビス(4−エチル−6−t
−ブチルフェノール)などとの各種ヒンダードフェノー
ル類;N,N′−ビス(β−ナフチル)−p−フェニレンジ
アミン、N,N′−ジフェニル−p−フェニレンジアミ
ン、ポリ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリ
ン)などの芳香族アミン類;塩化銅、ヨウ化銅などの銅
塩;ジラウリルチオジプロピオネートなどの硫黄化合物
やリン化合物などが挙げられる。
本発明組成物における(A)成分の熱可塑性樹脂と
(B)成分のポリアミドイミドエラストマーとの割合
は、重量比70:30ないし99:1の範囲にあることが必要で
あって、(B)成分がこれより少ないと十分な帯電防止
効果が得られないし、これより多いと剛性が不足するよ
うになる。
本発明組成物においては、帯電防止性をより優れたもの
とするために、場合により(C)成分として有機電解質
や無機電解質を添加することができる。前記(B)成分
のポリアミドイミドエラストマーと(C)成分の電解質
を併用することにより、相乗効果によって、帯電防止性
のより優れた組成物が得られる。
このような効果を示す有機電解質としては、酸性基を有
する有機化合物若しくはその金属塩又は有機アンモニウ
ム塩若しくは有機ホスホニウム塩などが挙げられる。こ
の酸性基を有する有機化合物若しくはその金属塩として
は、例えばドデシルベンゼンスルホン酸、p−トルエン
スルホン酸、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン
酸、ナフタリンスルホン酸、ナフタリンスルホン酸とホ
ルマリンの縮合物、ポリスチレンスルホン酸などの芳香
族スルホン酸、ラウリンスルホン酸などのアルキルスル
ホン酸、ステアリン酸、ラウリン酸、ポリアクリル酸な
どの有機カルボン酸、亜リン酸ジフェニル、リン酸ジフ
ェニルなどの有機リン酸やそれらのアルカリ金属塩、ア
ルカリ土類金属塩が挙げられる。
遊離酸の形でも効果を発現するが、好ましくはアルカリ
金属又はアルカリ土類金属の塩の形で用いた方がよく、
例えばナトリウム、リチウム、カリウム、マグネシウ
ム、カルシウムの塩などが好ましい。
有機アンモニウム塩としては、例えばトリメチルオクチ
ルアンモニウムブロミド、トリメチルオクチルアンモニ
ウムクロリド、セチルトリメチルアンモニウムブロミ
ド、セチルトリメチルアンモニウムクロリド、トリオク
チルメチルアンモニウムブロミドなどの四級アンモニウ
ム塩が挙げられ、有機ホスホニウム塩としては、例えば
アミルトリフェニルホスホニウムブロミド、テトラブチ
ルホスホニウムブロミドなどの四級ホスホニウム塩が挙
げられる。
一方、無機電解質としては、周期表Ia、Ib、IIa、IIb、
VIIa、VIII族金属の硝酸塩、水酸化物、ハロゲン化物、
ロダン塩、硫酸塩、リン酸塩、炭酸塩などが挙げられ、
具体的にはAgNO3、Ca(NO3)2、KBr、KNCS、KNO3、LiN
O3、LiCl、NaBr、Na2CO3、NaH2PO4、Cu(NO3)2、ZnSO4
Zn(NO3)2、MgCl2、Mg(NO3)2、MnCl2、Ni(NO3)2などが挙
げられる。
これらの電解質は1種用いもよいし、2種以上を組み合
わせて用いてもよいが、熱可塑性樹脂の性質、ポリアミ
ドイミドエラストマーの組成、使用目的などに応じて適
宜選ばれる。特に透明性が要求されるポリアクリル系樹
脂組成物には、有機スルホン酸塩が好適である。
本発明組成物においては、場合により用いられる前記
(C)成分の電解質の添加量は、(A)成分と(B)成
分との合計量100重量部に対し、10重量部以下、好まし
くは0.01〜10重量部、より好ましくは0.1〜5重量部の
範囲で選ばれる。この量が0.01重量部未満では添加物の
効果が十分に発揮されないし、10重量部を超えると衝撃
強度の低下や、金型の腐食モールドデポジットの発現、
外観の低下などの原因となり好ましくない。また、これ
らの電解質の中で、金型腐食性や外観の点から有機電解
質の方が無機電解質より好ましい。
本発明組成物には、本発明の目的をそこなわない範囲
で、所望の応じ各種添加成分、例えば顔料、染料、補強
性充てん剤、熱安定剤、酸化防止剤、核剤、滑剤、可塑
剤、紫外線吸収剤、離型剤、難燃剤、他の重合体など
を、混練過程や成形過程などの任意の過程において含有
させることができる。
補強性充てん剤としては、例えばガラス繊維、炭素繊
維、チタン酸カリウムなどの繊維状補強剤やマイカ、タ
ルク、クレー、ケイ酸カルシウム、炭酸カルシウム、ガ
ラス箔、ガラスビーズ、他のポリマーなどの粒状又は薄
片状充てん剤を挙げることができるが、これらの中で、
特にガラス繊維及びマイカが好ましい。
また、熱可塑性樹脂組成物に、難燃性を付与するために
用いられる難燃剤としては、例えば有機ハロゲン系、有
機リン系、金属水酸化物などを挙げることができる。
本発明組成物は、前記(A)成分、(B)成分及び必要
に応じて用いられる前記(C)成分や各種添加成分から
成る混合物を公知の方法、例えばバンバリーミキサー、
ミキシングロール、一軸若しくは二軸の押出機などを使
用して混練する方法により調製することができる。この
際の混練温度は180〜280℃の範囲で行うのが好ましい。
なお、電解質の融点が高いものについては、あらかじめ
電解質を水、アルコール、ジメチルホルムアミドなどの
溶媒に溶解したのち、この溶液を押出機のベントロに滴
下させた方が、該電解質の分散が均一に行われ、帯電防
止効果、機械的物性、外観などの良好な組成物が得られ
るので有利である。
このようにして得られた熱可塑性樹脂組成物は、一般に
熱可塑性樹脂の成形に用いられている公知の方法、例え
ば射出成形、押出成形、ブロー成形、真空成形、インフ
レーション成形、フイルム成形、シート成形、発泡シー
ト成形、発泡ビーズ成形などの方法によって成形するこ
とができる。
このようにして得られた本発明組成物から成る成形体は
持続的帯電防止性が付与されており、その形状について
は特に制限はなく、例えば株式会社中日社発行のファイ
ンケミカルレポートNo.10「電気・電子機器用プラスチ
ック材料の新動向」(昭和63年9月20日発行)II、機器
編第14〜114ページに記載されている任意の形状の機器
の部品に成形することができる。
このようなものとしては、例えばVTR用カセットテープ
のケース、ハーフ、リール、リールフランジ、窓等、オ
ーディオ用カセットテープのハーフ、ケース、窓等、複
写機の上部カバー、原稿押さえカバー、内部カバー、前
面カバー、操作面カバー、帯電用絶縁体、用紙収容箱、
用紙収容箱カバー、用紙ガイド、コピー用紙受け等、テ
レビのキャビネット、前枠、バックカバー、エスカッシ
ョン、スピーカーボックス、ターミナルボード等、電話
機のハウジング、ハンドセットケース等、電気掃除機の
本体ケース、ダストケース、収納ケース、回転ホース、
延長管ホース、上ふた、フィルターボックス等、扇風機
のプロペラファン、前カバー、後カバー等、エアコンデ
ィショナーのフロントパネル、プロペラファン、クロス
フローファン、風向調節板、ターミナルカバー、フィル
ター、シャーシー、コントロールパネル、化粧カバー
等、半導体素子のICパッケージ、マイクロフロッピー、
ディスク用ケース、光ディスク用カートリッジ等、事務
機プリンターの外装ハウジング、表示パネル、ペーパー
ガイド、コネクター、プラテンツマミ、プリンターボデ
ィー、カセットカバー、カセットガイド等が挙げられ
る。
上記、機器及びその部品については近年高性能化が求め
られており、かつ優れた帯電防止性が強く求められてい
る。帯電による塵埃を防ぎ、ノイズやドロップアウトな
どを防止するだけでなく、VTR用カセットテープのよう
に長時間のテープ走行によるテープのからみつきや走行
停止を防止することが課題となっている。さらにこれら
の帯電防止効果は長期間持続されるとともに、水洗など
によってもその効果を失わないことが要求されている。
また、同時に軽量かつ高い機械的強度も必要であり、成
形体としての良外観性も不可欠である。
本発明組成物を用いて作製された成形体はこれらの特性
をすべて有したものであり、しかもコストダウンが可能
となって、その産業上の意義は大きいものがある。
発明の効果 本発明の熱可塑性樹脂組成物は熱可塑性樹脂とポリアミ
ドイミドエラストマーとを基本樹脂成分とするものであ
り、恒久性な帯電防止性を有するとともに、機械的特性
に優れるなどの特徴を有し、ビデオ、テレビ、クリーナ
ー、複写機、照明機器などの家電製品やOA機器などの各
種部品、ハウジングなどに静電気帯電を防止する機能を
付与しうる成形材料として、広く用いられる。
実施例 次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、
本発明はこれらの例によってなんら限定されるものでは
ない。
なお、組成物及びエラストマーの各物性は次に示す方法
に従って求めた。
(1)引張強度及び引張伸度: ASTM D638に準じて1/8インチ厚みのダンベル片を用い、
23℃、55%RHで測定した。
ただし、エラストマー及びナイロン樹脂は吸湿しやすい
ので、80℃において3時間真空乾燥後、デシケータ内に
移し、23℃、55%RHの恒温室でサンプルを取り出し、引
張強度及び引張伸度を測定した。また、エラストマーで
は1mm厚みのダンベル片を用いた。
(2)曲げ弾性率: ASTM D790に準じて1/8インチ厚みの試験片を用い、23
℃、55%RHで測定した。
(3)アイゾット衝撃強度: ASTM D256に準じて1/8インチ厚みのノッチ付試験片を用
いて、23℃、55%RHで測定した。
(4)帯電圧テスト: スタテイックオネストメーター(宍戸商会製)で8KVで
静電圧を印加し、電圧除去後、試料の帯電圧が半減する
時間を23℃、55%RHで測定した。
(5)エラストマーの相対粘度: メタクレゾール中30℃、0.5wt/vol%の条件で測定し
た。
(6)エラストマーの熱分解温度: 重量減少温度は示差熱天秤を用い、昇温速度10℃/分で
測定した。
(7)エラストマーのヘイズ数: 肉厚1mmのシートを用い、ASTM D1003−61に準拠して、
ヘイズメーターを用いて測定した。
(8)表面抵抗率: 1/8インチ厚の平板を用い、東亜電波工業(株)製の極
超絶縁計SN−10E型により、下記の条件で測定した。
(イ)成形後、23℃、55%RHの条件にて24時間状態調節
した後測定した(初期値の表面抵抗率)。
(ロ)成形後、10分間流水中に浸漬し、表面の水分を取
り除き、23℃、55%RHの条件にて24時間状態調節したの
ち、測定した(水洗後の表面抵抗率)。
(ハ)成形後、23℃、55%RHの条件にて、150日間放置
後、測定した(150日目の表面抵抗率)。
(9)タバコの灰付着テスト: 表面抵抗率測定に用いた1/8インチ厚平板をガーゼで100
回こすり、図に示すように、タバコの灰1を中に置いた
短冊片(1/4インチ厚)2の上に、前記平板3を載せ
て、次に基準に従い評価した。
◎:タバコの灰が付かない ○:タバコの灰が少量付く ×:タバコの灰が多量に付く (10)VTRカセットテープ走行テスト: VTRカセットハーフの成形体に、S−VHS用の120分テー
プを組み込み、実際に再生、巻き戻しを連続的に10日間
繰り返し、走行テストを行い、次に基準に従い評価し
た。なお、成形体は同一樹脂組成物のものを10個用い、
前記テストを行った。
○:10日間、10個すべてがテープ走行良好の場合 ×:サンプル1個でも、途中でテープ走行 が停止した場合 物性測定用試験片は、実施例及び比較例で得られたペレ
ットを射出成形機にて、1/8インチ厚の平板(縦90mm、
横50mm)ト、1/8インチ及び1/4インチ厚のテストピース
を成形し用いた。
また、実施例、比較例で用いた熱可塑性樹脂及び電解質
は次のとおりである。
A-1:ブタジエン系ゴム12重量%を含有する ポリスチレン樹脂 A-2:ポリスチレン樹脂(200℃、5kgで測定し たメルトフローインデックス2.3g/10mm) A-3:メタクリル酸8重量%を共重合したポリ スチレン樹脂 A-4:ABS樹脂 スタイラックABS A-4130 〔旭化成工業(株)製〕 A-5:AS樹脂 スライラックAS 783 〔旭化成工業(株)製〕 A-6:1重量%のオキサゾリン基を含むポリス チレン樹脂(ダウケミカル社製XUS−40056− 01) A-7:メタアクリル酸メチル樹脂 デルペット80N〔旭化成工業(株)製〕 A-8:ポリアセタール樹脂 テナック3010〔旭化成工業(株)製〕 A-9:ポリアミド樹脂 A-1030BRT〔ユニチカ(株)製〕 A-10:ポリブチレンテレフタレート樹脂 東レPBT 1401〔東レ(株)製〕 A-11:ポリカーボネート樹脂 タフロンA-2700〔出光石油化学(株)製〕 A-12:ポリフェニレンエーテル〔ηsp/c=0.56(クロロ
ホルム0.5%溶液)のポリ(2,6−ジメ チルフェニレン−1,4−エーテル)〕 A-13:スタイロンQH405(旭化成工業(株)製、ハイイン
パクトポリスチレン) A-14:結晶性エチレン−プロピレンブロック共 重合体〔エチレン単位含有量9重量%、 MFI(ASTM D1238)8.0〕 A-15:ABS樹脂 スタイラックA-7970 〔旭化成工業(株)製〕 A-16:AS樹脂 スタイラック767 〔旭化成工業(株)製〕 A-17:ポリカーボネート樹脂 7025A 〔三菱化成(株)製〕 A-18:ABS樹脂 スタイラックA-8930 〔旭化成工業(株)製〕 C-1:ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム C-2:臭化カリウム C-3:チオシアン酸カリウム C-4:テトラブチルアンモニウムクロリド C-5:アミルフェニルホスホニウムクロリド 製造例1〜3 ポリアミドイミドエラストマー(B-1〜B
-3)製造 かきまぜ機、窒素導入口及び留去管を取り付けた500ml
セパラブルフラスコに、カプロラクタム97g、数平均分
子量1490のポリオキシエチレングリコール90g、トリメ
リット酸16.4g、ジフェニルメタンジイソシアネート4.5
2g(ジイソシアネート/グリコールモル比0.3)をN,N′
−ヘキサメチレン−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシケイ皮酸アミド)(商品名“イルガノック
ス"1098;酸化防止剤)0.3gと共に仕込み、窒素を50ml/m
inで流しながら、150℃で融解させたのち、260℃で4時
間重合した。260℃にしてから1時間、2時間、4時間
後の反応液中の水分はそれぞれ0.7、0.5、0.3重量%で
あった。次いで、テトラブチルオルソチタネート0.3gを
添加したのち、徐々に1トールまで減圧して未反応のカ
プロラクタムを系外に留去した。さらに同温度で1メー
トル以下の圧力下で2時間重合して、淡黄色透明なエラ
ストマー(B-1)を得た(ヘイズ数45%)。このエラス
トマーは、ポリオキシエチレングリコールセグメント49
重量%を含有し、相対粘度1.95で、引張り強度及び伸度
は、それぞれ420Kg/cm2、750%、硬度はショアDで38で
あった。融点、結晶化温度及び熱分解温度を第1表に示
す。
前記製造例1と同様にして、数平均分子量1490のポリオ
キシエチレングリコールセグメント49重量%を含有し、
ジフェニルメタンジイソシアネート/ポリオキシエチレ
ングリコールのモル比が0.5のエラストマー(B-2)、0.
05のエラストマー(B-3)を製造した。その融点、結晶
化温度及び熱分解温度を第1表に示す。
製造例4 ポリアミドイミドエラストマー(B-4)の製
造 製造例1と同様にしてカプロラクタム61.4g、数平均分
子量1490のポリオキシエチレングリコール90g、ジフェ
ニルメタンジイソシアネート1.5g及び無水トリメリット
酸12.8gを反応させて、ポリオキシエチレングリコール
セグメント60重量%を含有する透明なエラストマーを得
た(ヘイズ数42%)。このエラストマーは強度300kg/cm
2、伸度970%、熱分解開始温度328℃、融点181℃であっ
た。
製造例5 ポリアミドイミドエラストマー(B−5)の
製造 製造例1と同様の反応器に数平均分子量1980のポリオキ
シエチレングリコール100g、カプロラクタム45g、ジフ
ェニルメタンジイソシアネート1.3g及び無水トリメリッ
ト酸10.7gをポリ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロ
キノリン)(商品名ノクラック224;酸化防止剤)0.3gと
ともに仕込み、窒素を50ml/minで流しながら250℃で4
時間反応した。その間、反応系中の水分は0.8〜0.3重量
%であった。次いで260℃で減圧にして未反応カプロラ
クタムを留去し、窒素で常圧にもどしてから、テトラブ
トキシジルコニウム0.3gを加え、再び減圧として260
℃、1トールで4時間重合し、淡黄色透明(ヘイズ数30
%)のエラストマーを得た。このエラストマーはポリオ
キシエチレングリコールセグメント70重量%を含有し、
相対粘度2.1、熱分解開始温度325℃、融点172℃で、強
度280kg/cm2、伸度1100%であった。
製造例6 ポリアミドイミドエラストマー(B−6)の
製造 数平均分子量1980のポリオキシエチレングリコール70
g、数平均分子量2040のポリオキシテトラメチレングリ
コール30.9g、カプロラクタム56.3g無水ピロメリット1
3.2g及びヘキサメチレンジイソシアネート1.7gを製造例
5と同様にして重合し、ポリオキシアルキレングリコー
ルセグメント65重量%を含有する淡黄色のエラストマー
を得た(ヘイズ数37%)。このエラストマーは相対粘度
1.96、融点191℃、熱分解開始温度328℃、強度37kg/c
m2、伸度930%のものであった。
製造例7 ポリアミドイミドエラストマー(B−7)の
製造 かきまぜ機、窒素導入口及び留去管を設けた10lステン
レス製反応器に、カプロラクタム2.23kg、数平均分子量
1980のポリエチレングリコール2.20kg、無水トリメリッ
ト酸224g、ジフェニルメタンジイソシアネート13.9g及
びN,N′−ヘキサメチレン−ビス(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシケイ皮酸アミド)8gを共に仕込み、15
0℃に加温して融解した。次いで300トールの減圧下で25
0℃に昇温して4時間重合した。その後徐々に1トール
まで減圧して未反応のカプロラクタム0.64kgを系外に留
去した。さらにテトラ−n−ブトキシジルコニウム6gを
添加し、260℃で1トール以下の減圧下で2時間重合し
た。得られたエラストマーは透明(ヘイズ数38%)で、
ポリエチレングリコールセグメント含有量が55重量%で
あり、相対粘度1.9、融点209℃、熱分解開始温度327℃
で、引張り強度及び伸度が、それぞれ350kg/cm2、850
%、硬度ショアA及びDが、それぞれ91、33であった。
製造例8 ポリアミドイミドエラストマー(B−8)の
製造 製造例1と同様にして数平均分子量800のポリオキシエ
チレングリコール70g、カプロラクタム109g、無水トリ
メリット酸21.9g及びジフェニルメタンジイソシアネー
ト6.6gを反応させて、ポリオキシエチレングリコールセ
グメント含量40重量%、相対粘度1.83、ヘイズ数58%、
融点208℃、熱分解開始温度329℃、強度520kgcm2、伸度
630%のエラストマーを得た。
製造例9 ポリアミドイミドエラストマー(B−9)の
製造 製造例1の装置の留去管を還流冷却器に代えて、カプロ
ラクタム167g、アジピン酸33.2g及び水6gを仕込み、260
℃で6時間反応して、末端カルボキシル基のポリカプラ
ミドを製造した。このものは、酸価測定から、数平均分
子量883であった。
製造例1の装置に前記ポリアミド40g、ポリオキシエチ
レングリコール(数平均分子量2010)96g、酸化防止剤
〔N,N′−ヘキメチレン−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシケイ皮酸アミド)、商品名、イルガノッ
クス1098〕0.3g及びテトラブチルオルソチタネート0.2g
を仕込み、240℃で溶融してから、減圧にして1トール
で2時間、さらに1トール、260℃で9時間重合したと
ころ、重合中に粗大相分離を起こした。
この溶融物は、乳白色となり、重合終了時点まで透明と
ならず、得られたエラストマーは、淡褐色不透明で脆い
ものであった。そのエラストマーの熱分解開始温度は29
1℃であった。
実施例1〜15 熱可塑性樹脂、エラストマー及び添加剤を第3表に示す
割合で混合し、一軸押出機(30mmダルメージ付スクリュ
ー、L/D=26)で第2表に示す温度で混練押し出し、冷
却路を通してペレット化した。このペレットを80℃で3
時間真空乾燥したのち、第2表に示す条件で射出成形を
行い、物性測定用試験片を作成した。いずれも優れた光
沢を示した。測定した物性値を第3表に示す。
比較例1〜9 実施例1〜15に準じて第3表に示す組成で混練押し出
し、射出成形した物性を測定した。その結果を第3表に
示す。
実施例16〜18、比較例10 実施例1〜15と同様にして、第4表に示すアクリル樹脂
組成物を調製し、射出成形して物性を測定した。その結
果を第4表に示す。
また、比較のために第4表に示す比較組成物を調製し、
射出成形して物性を測定した。その結果も第4表に示
す。
実施例19 実施例1、3、9で得た試験片を水洗したのち、帯電圧
テストをしたところ、それぞれ3、3、2秒で水洗前と
同じ帯電防止性能を示した。また、これらを55%RH、23
℃で6ケ月放置後、帯電圧テストをしたところ、それぞ
れ3、4、2秒を示し、帯電防止性能は初期と変らなか
った。
実施例20 実施例15と比較例2の組成物を250℃で射出成形したも
の及び250℃、20分射出成形機のシリンダー内に滞留さ
せたのち、射出成形したものの表面光沢を測定した。実
施例15のものはそれぞれ90%、84%で光沢はほとんど変
らなかった。比較例2のものはそれぞれ73%、37%であ
った。また、後者は若干肌荒れを生じていた。
実施例21〜23 ポリスチレン系樹脂、エラストマー及び電解質を第5表
に示す割合で混合し、スクリュー径30mmの二軸押出機
〔AS30型、ナカタニ機械(株)製〕を用い、シリンダー
温度230℃、スクリュー回転数75rpmで溶融混練し、10kg
/hrの押出速度で押出を行い、3本のストランドとした
のち、水で約30℃まで冷却した。次いで冷却したストラ
ンドを造粒してポリスチレン系樹脂組成物のペレットを
得た。このペレットを80℃で約3時間ギヤオーブン中で
乾燥したのち、シリンダー温度220℃、金型温度60℃の
条件で射出成形を行い、優れた光沢を有する表面抵抗率
測定用試験片を作成した。物性の測定結果を第5表に示
す。また、前記により製造したペレットを射出成形し
て、第6表に示す成形体を作成し、評価した。その結果
を第6表に示す。なお、射出成形は、実施例21ではシリ
ンダー温度220℃、金型温度60℃、実施例22ではシリン
ダー温度240℃、金型温度45℃、実施例23ではシリンダ
ー温度270℃、金型温度70℃で行った。
比較例11 ポリスチレン樹脂、エラストマー、その他添加剤を第5
表に示す割合で混合し、実施例22と同様にして試験片及
び第6表に示す成形体を作成し、各評価を行った。その
結果を第5表及び第6表に示す。
実施例24 ポリフェニレンエーテル〔ηsp/c=0.56(クロロホルム
0.5wt%の溶液)のポリ(2,6−ジメチルフェニレン−1,
4−エーテル)〕、スタイロンQH405〔旭化成工業(株)
製、ハイインパクトポリスチレン〕、安定剤(アデカア
ーガス社製、マークAO−30)、ポリアミドイミドエラス
トマーB−4及び電解質を第7表に示す割合で混合し、
スクリュー径30mmの二軸押出機〔AS−30型、ナカタニ機
械(株)製〕を用い、シリンダー温度250℃、スクリュ
ー回転数75rpmで溶融混練を行ったのち、10kg/hrの押出
速度で押出を行い、3本のストランドとしたのち、水で
約30℃まで冷却した。次いで冷却したストランドを造粒
してポリフェニレンエーテル系樹脂組成物のペレットを
得た。
このペレットを80℃で3時間ギヤオーブン中で乾燥した
のち、シリンダー温度260℃、金型温度60℃の条件で射
出成形を行い、物性測定用及び表面抵抗率測定用試験片
を作成した。いずれも優れた光沢を示した。これらの試
験片について、各物性を評価した。その結果を第7表に
示す。
また、前記ペレットを、シリンダー温度260℃、金型温
度60℃の条件で射出成形して、第8表に示す成形体を作
成し、帯電防止性、外観、機械的特性を評価した。その
結果を第8表に示す。
比較例12 ポリフェニレンエーテル、スタイロンQH405、安定剤
(アデカアーガス社製、マークAO−30)及び電解質を第
7表に示す割合で混合し、実施例24と同様にして試験片
及び第8表に示す成形体を作成し、各種評価を行った。
その結果を第7表及び第8表に示す。
実施例25 結晶性エチレン−プロピレンブロック共重合体〔エチレ
ン単位含有量9重量%、MFI(ASTM D1238)8.0〕、ポリ
アミドイミドエラストマーB−4及び電解質を第9表に
示す割合で混合し、一軸押出機(30mmダルメージ付きス
クリュー、L/D=26)で240℃で混練押出し、冷却器を通
してペレット化した。このペレットを80℃で3時間ギヤ
オーブン中で乾燥したのち、下記条件で射出成形を行
い、物性測定用試験片を作成した。いずれも優れた光沢
を示した。
シリンダー温度:230℃ 金 型 温 度:50℃ 射 出 圧 力:500kg/cm2 射 出 時 間:15秒 冷 却 時 間:15秒 物性の測定結果を第9表に示した。
また、前記ペレットを第10表に示す成形体に成形し、評
価を行った。その結果を第10表に示す。
比較例13 実施例25で用いたポリオレフィン系樹脂100重量部に、
ノニオン系帯電防止剤0.3〜0.5重量部を添加した成形品
は成形品表面にくもりが発生した。また、0.5重量部添
加した成形品は時間が経つと成形品表面の白化現象、ベ
トツキが認められた。
ノニオン系帯電防止剤0.5重量部を添加したものについ
ては、実施例25と同様にして試験片及び第9表に示す成
形体を作成し、各種評価を行った。その結果を第9表及
び第10表に示す。
実施例26、27 第11表に示す種類と量とのポリアミドイミドエラストマ
ーとアクリル系樹脂とを混合し、これに電解質、ヒンダ
ードアミン系光安定剤〔2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジル)セバケート、商品名サノールLS770、三共
(株)製〕、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤〔2−
(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリア
ゾール、商品名チヌビンP、チバガイギー社製〕を第11
表に示す量でブレンド後、ベント付き40mmφ押出機で、
樹脂温度250℃にて溶融混練、押出を行い、ペレット化
した。
次いで射出成形機により、シリンダー温度250℃、金型
温度60℃で第12表に示す成形体を作成し、評価した。そ
の結果を第12表に示す。
【図面の簡単な説明】
図は、成形体についてのタバコの灰付着テストの方法を
示す説明図であって、図中符号1はタバコの灰、2は短
冊片、3はテスト用平板である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 33/08 LJE 53/00 LLZ 59/00 LMP 67/02 LPK 69/00 LPQ 71/12 LQP 77/00 LQT

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)熱可塑性樹脂、及び (B)(a)カプロラクタム、 (b)少なくとも1個のイミド環を形成しうる三価又は
    四価芳香族ポリカルボン酸あるいはこれらの酸無水物、 (c)有機ジイソシアネート化合物、及び (d)数平均分子量500〜4000のポリオキシエチレング
    リコールを少なくとも50重量%を含有するポリオキシア
    ルキレングリコール を、(b)成分の量が(c)成分と(d)成分との合計
    量と実質上等モルに、かつ(d)成分の量がエラストマ
    ーに対して35〜85重量%になるような割合で重合させて
    成る、温度30℃におけるメタクレゾール中の相対粘度が
    1.5以上の透明ポリアミドイミドエラストマーを、重量
    比70:30ないし99:1の割合で含有し、さらに場合によ
    り、 (C)(A)成分と(B)成分との合計量100重量部当
    り、10重量部以下の有機電解質及び無機電解質の中から
    選ばれた少なくとも1種 を含有して成る熱可塑性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】熱可塑性樹脂が、ポリスチレン系樹脂、ポ
    リアクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂及びこれらの
    共重合系樹脂の中から選ばれた少なくとも1種である請
    求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】ポリスチレン系樹脂が、カルボキシル基、
    オキサゾリン基、エポキシ基、水酸基、アミノ基及びア
    ミド基の中から選ばれた少なくとも1種の官能基を有す
    るものである請求項2記載の熱可塑性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】熱可塑性樹脂がポリアミド系樹脂、ポリエ
    ステル系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリア
    セタール系樹脂及びポリカーボネート系樹脂の中から選
    ばれた少なくとも1種である請求項1記載の熱可塑性樹
    脂組成物。
  5. 【請求項5】請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物から成
    り、1.0×1014Ω/□未満の持続性のある表面抵抗性を
    有することを特徴とする帯電防止性成形体。
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