JPH0789720A - 着色膜形成用塗布液、着色膜、着色帯電防止膜、および着色低反射帯電防止膜 - Google Patents

着色膜形成用塗布液、着色膜、着色帯電防止膜、および着色低反射帯電防止膜

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JPH0789720A
JPH0789720A JP5217209A JP21720993A JPH0789720A JP H0789720 A JPH0789720 A JP H0789720A JP 5217209 A JP5217209 A JP 5217209A JP 21720993 A JP21720993 A JP 21720993A JP H0789720 A JPH0789720 A JP H0789720A
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colored
organic acid
solution
acid salt
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JP5217209A
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English (en)
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Kazuya Hiratsuka
和也 平塚
Yasuhiro Sanada
恭宏 真田
Keisuke Abe
啓介 阿部
Keiko Ohashi
恵子 大橋
Takeshi Kawasato
健 河里
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】酸窒化チタンと、Sn有機酸塩および/または
Co有機酸塩とを含む着色膜形成用塗布液、および該塗
布液を塗布し、加熱および/または紫外線を照射して得
られる着色膜。 【効果】低温熱処理が可能であり、全可視光領域におい
て均一な吸収を有するため低反射特性がすぐれている。
また、窒素を含有してなる酸化チタン自体は導電性を有
しているため帯電防止能を発現することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は陰極線管用パネル等に適
用される着色膜形成用塗布液、着色膜、着色帯電防止膜
および着色低反射帯電防止膜に関する。
【0002】
【従来の技術】帯電防止膜、着色膜、着色帯電防止膜、
低反射帯電防止膜、着色低反射帯電防止膜のコーティン
グ方法は従来より光学機器においてはいうまでもなく、
民生用機器特にTV、コンピューター端末の陰極線管
(CRT)に関し多くの検討がなされてきた。
【0003】帯電防止に関しては、例えば特開昭63−
76247号にはブラウン管パネル表面を350℃程度
に加熱してCVD法により酸化スズおよび酸化インジウ
ム等の導電性酸化物層を設ける方法が提案されている。
【0004】膜の着色に関しては、特開平1−2756
64号に水溶性フタロシアニン化合物を用いる方法が提
案されている。帯電防止性能をもつ着色膜については特
開平1−251545号にメチルバイオレットを用いた
帯電防止膜の記載がある。
【0005】低反射性に関しては例えば特開昭61−1
18931号記載の如くブラウン管表面に防眩効果をも
たせるため、表面に微細な凹凸を有するSiO2 層を付
着させたり、弗酸により表面をエッチングして凹凸を設
ける等の方法が採られてきた。しかし、これらの方法
は、外部光を散乱させるノングレア処理と呼ばれ、本質
的に低反射層を設ける方法ではないため、反射率の低減
には限界があり、またブラウン管等においては解像度を
低下させる原因ともなっていた。
【0006】低反射帯電防止膜については、特開平3−
93136号にイオンプレーティング法による光学多層
膜を設ける方法が記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述の方法のうち、C
VD法による帯電防止膜を付与させる手法は、装置コス
トがかかることに加えてブラウン管表面を高温に加熱す
るためブラウン管内の蛍光体の脱落を生じたり、寸法精
度が低下する等の問題があった。またこの場合通常40
0℃程度の高温を必要とし、低温で焼成した場合充分低
抵抗な膜が得られない欠点があった。
【0008】また上記着色膜の水溶性フタロシアニン化
合物を用いる方法は、有機染料を用いるため耐熱性、耐
候性に乏しく特定波長に吸収をもつため可視光全波長領
域にわたって均一な吸収を得ることが難しいという欠点
がある。特開平1−251545号記載のメチルバイオ
レットを含む帯電防止膜も同様な理由より耐熱性、耐候
性に乏しく可視光全波長領域にわたって均一な吸収を得
ることが難しい。
【0009】またイオンプレーティングによる方法は工
業的に安価とはいえず、また可視光波長領域にわたって
の均一な吸収を得られないため陰極線管に成膜したとき
コントラストの向上も望めない。また溶液の基体への塗
布方法は、スピンコート法、ディップコート法、ロール
コーター法、メニスカスコーター法等、種々考えられる
が、特にスピンコート法は量産性、再現性に優れ、好ま
しく用いられる。かかる方法によって10nm〜1μm
程度の膜が形成可能である。しかし液中に粒子を分散し
た溶液でスピンコート塗布をする際は塗膜時に生じる液
の流れ跡、粒子の流れた跡、膜乾燥時の粒子の凝集、乾
燥むら、膜厚差による色むら等の問題があり外観良好な
膜を成膜することは難しく、さらに塗布液の基体に対す
る濡れ性の善し悪し、外気の変動による影響の受け易さ
は生産性を悪くする原因となるため、溶液中の溶媒の選
択および組成比が重要であった。
【0010】本発明は従来技術の前述の欠点を解決し、
低温熱処理により膜形成が可能な着色膜形成用塗布液、
着色膜、着色帯電防止膜および着色低反射帯電防止膜を
新規に提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、酸窒化チタン
と、Sn有機酸塩および/またはCo有機酸塩とを含む
着色膜形成用塗布液、また、酸窒化チタンと、Si(O
R)m R’n (m+n=4、m=1〜4、n=0〜3、
R、R’=C1 〜C4 のアルキル基)またはその加水分
解物と、Sn有機酸塩と、β−ジケトンとを含み、さら
に、プロピレングリコールエーテル、その誘導体、プロ
ピレングリコールエーテルアセテートおよびその誘導体
からなる群から選ばれる少なくとも1種と、メタノー
ル、エタノール、およびプロパノールからなる群から選
ばれる少なくとも1種と、ジアセトンアルコールとを含
むことを特徴とする前記の着色膜形成用塗布液、さら
に、Sn、In、Sb、Zn、AlおよびGaのうち少
なくとも1種からなる導電性酸化物を含むことを特徴と
する前記の着色膜形成用塗布液を提供する。
【0012】また本発明は、前記の塗布液を塗布した
後、加熱および/または紫外線を照射することにより得
られたことを特徴とする380nmから700nmの波
長領域において透過率が低下された着色膜を提供する。
さらに本発明は、基体表面に、酸窒化チタンを含み、さ
らにSn有機酸塩およびCo有機酸塩のうち少なくとも
1種を含む溶液を塗布した後加熱および/または紫外線
を照射してなることを特徴とする着色膜、基体表面に、
酸窒化チタンを含み、さらにSn有機酸塩、さらにS
n、In、Sb、Zn、Al、Gaのうち少なくとも1
種の酸化物を含む溶液を塗布した後加熱および/または
紫外線を照射してなることを特徴とする着色帯電防止
膜、当該着色帯電防止膜の上に低屈折率を有する膜を形
成することを特徴とする着色低反射帯電防止膜、および
基体上に多層膜からなり、そのうち少なくとも1層が上
記着色帯電防止膜であることを特徴とする着色低反射帯
電防止膜を提供する。
【0013】本発明はディスプレイ用途に供されるガラ
ス物品の表面へのコーティングに対し最適である。かか
るガラス物品としての陰極線管は近年コンピューターの
端末表示等に使用される場合、高解像度の要求とともに
ハイコントラストの要求も高まりつつある。しかしコン
トラストの向上を期してガラス自体の透過率を低下させ
た場合、ディスプレイの大型化に伴ってフェイスプレー
トの肉厚も厚くなっていることから、特に大型ディスプ
レイでは透過率の著しい低下が問題となる。本発明では
ガラス自体の透過率を下げることなくその表面に膜を形
成しこの膜で光吸収を生じさせることによりコントラス
トの向上を図ることができる。
【0014】したがって、種々の肉厚をもつディスプレ
イ用ガラスパネルへの適用が極めて容易に可能となる。
陰極線管の発光スペクトルは複数のスペクトルで構成さ
れるが、発光スペクトルのバランスを崩さずにコントラ
ストの向上を図るには特定の光吸収を持つ着色膜よりも
可視光領域にわたって均一の光吸収を持つ着色膜が好ま
しい。このような観点より鋭意研究を行った結果、酸窒
化チタンを含む着色膜を構成することにより、可視光領
域において均一な光吸収を可能とし上記の問題点を解決
できた。
【0015】しかし一方で酸窒化チタンは比較的耐熱性
に優れるが空気中等酸化雰囲気中で長時間高温焼成した
場合、酸化退色することにより可視光域での均一な吸収
が損なわれ、陰極線管上に成膜した際も所定のコントラ
スト向上効果が望めない場合がある。本発明では酸窒化
チタンの対酸化性向上にSn有機酸塩やCo有機酸塩が
効果を有することを見いだした。
【0016】また、ナフテン酸第一スズ、2−エチルヘ
キサン酸スズ等の有機酸スズは加水分解し易く、水分を
含む溶媒と混合すると沈澱を生じるため、外観良好な膜
を得るための溶媒が、および導電性酸化物と酸窒化チタ
ン粒子の分散媒が限定されるため、また空気中の水分と
も反応する可能性があり、塗布液の安定性という点で問
題があった。本発明ではβ−ジケトンにより有機酸スズ
を安定化することにより加水分解が抑制され、膜特性が
向上し、さらに液の安定性も向上することが見いだされ
た。
【0017】また本発明においては塗布をする際に塗膜
時に生じる液の流れ跡、粒子の流れた跡、膜乾燥時の粒
子の凝集、乾燥むら、膜厚差等が少ない外観良好な膜を
成膜するために塗布液中に水、C1 〜C4 の低級アルコ
ールの他にプロピレングリコールエーテル、その誘導
体、プロピレングリコールエーテルアセテートおよびそ
の誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種を0.
1〜70wt%と、ジアセトンアルコールを0.1〜3
0wt%加えており、それによって基体に対する濡れ性
がよく外気の影響を受けにくい塗布液が得られる。
【0018】さらに本発明ではこの着色膜にSn、I
n、Sb、Zn、AlおよびGaのうち少なくとも1種
の酸化物を含有することによりディスプレイのオン・オ
フ時に生起する静電気を抑える帯電防止性能も付与さ
せ、ほこり等の付着を抑制することも可能とした。さら
には上記着色帯電防止膜上に当該被膜よりも低屈折率を
有する膜を構成し解像度を損なうことなく蛍光灯の映り
込み等を抑制する低反射性能をも付与することも可能と
した。
【0019】本発明で用いる酸窒化チタン粒子は還元処
理した酸化チタンを用いる。還元処理にはN2 ガス、N
3 ガス等を用いることができる。酸窒化チタン自体導
電性を有しているため、帯電防止膜を構成する場合導電
補助成分として機能する。酸窒化チタンは、Nを0. 1
〜30wt%含有するTiOx (1.0≦x<2.0)
であることが好ましい。また、酸窒化チタンの溶液中で
の含有量は、着色膜の場合溶液中の全固型分量に対し1
〜90wt%が好ましく、これ以下の場合着色性能が充
分でなく、これ以上の場合は膜の強度が低下し好ましく
ない。着色帯電防止膜、着色低反射帯電防止膜の場合は
1〜80wt%が好ましい。酸窒化チタン量が少なすぎ
ると着色性能が充分で、また多すぎると帯電防止能およ
び膜の透過率が悪化し好ましくない。
【0020】また本発明で用いるSn有機酸塩やCo有
機酸塩としては、酢酸塩、酒石酸塩、カルボン酸塩等種
々の化合物が使用可能であるが、溶解性、酸窒化チタン
に対する耐酸化性向上効果の点からそれぞれナフテン酸
第1スズ、 2−エチルヘキサン酸スズ、およびナフテン
酸第1コバルト、2−エチルヘキサン酸コバルトを用い
ることが好ましい。Sn有機酸塩やCo有機酸塩の溶液
中での含有量はそれぞれSnO2 、Co34 換算で前
固形分量に対し1〜60wt%の範囲にあることが好ま
しい。これ以下であると酸窒化チタンの耐酸化性向上効
果、および色調が劣り、これ以上であると膜強度の低下
が起こるため好ましくない。
【0021】また本発明では液中にSi(OR)m R’
n (m+n=4、m=1〜4、n=0〜3、R、R’=
1 〜C4 のアルキル基)、またはその加水分解物を加
えることにより溶液中の粒子の安定性が向上し、アルコ
ール類、ケトン類、エーテル類、エステル類、アルコー
ルエステル類、ケトンエステル類、エーテルアルコール
類、ケトンエーテル類、エステルエーテル類のうちの1
種または2種以上の混合物からなる有機溶剤で希釈した
場合でも凝集沈澱を生じることがない。その含有量につ
いては酸化物換算で全固形分に対して0.5〜65wt
%が好ましく、これ以下であると粒子を含む溶液に有機
溶剤を混合させたときに沈澱を生じることがあり、これ
以上であると着色性能および帯電防止性能が悪化してし
まう。
【0022】また本発明で用いるβ−ジケトンとしては
種々のものが使用可能であり特に限定されないが、アセ
チルアセトンが特に好ましく用いられる。溶液中のの含
有量はSn有機酸塩の0.1〜10倍モルが好ましい。
これ以下であると液の安定性に寄与せず、これ以上であ
ると膜強度の低下が起こるため好ましくない。
【0023】本発明におけるプロピレングリコールエー
テル、その誘導体、プロピレングリコールエーテルアセ
テートおよびその誘導体からなる群から選ばれる少なく
とも1種は特に限定されるものではなく、プロピレング
リコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモ
ノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピル
エーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、
プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、
プロピレングリコールモのプロピルエーテルアセテート
等いずれも使用可能である。
【0024】本発明で用いる導電性酸化物には、Sbを
ドープしたSnO2 、ITO、AlをドープしたZn
O、GaをドープしたZnOを用いることができる。こ
れらの酸化物は導電性を有しており、形成された膜に導
電性を付与することができ、帯電防止性能を付与するこ
とができる。これらの酸化物は塗布液中に微粒子として
分散させて用いることも可能であり、また溶液として用
いて基体上で酸化物化させることも可能である。
【0025】これらの粒子あるいは塩の分散媒、分散法
も特に限定されるものではなく種々の溶媒および分散法
が使用可能である。好ましくは、水あるいはアルコール
等の有機溶媒中に粒子を添加し、酸あるいはアルカリを
添加しpHを調整し、コロイドボールミル、サンドミ
ル、ホモジナイザー、等の市販の粉砕器で分散させて得
ることができる。この場合、分散中の粒子の平均粒径は
300nm以下となっていることが好ましい。溶液を用
いる場合、キレート錯体のような有機化合物、硝酸塩の
ような無機化合物を用い上記の粒子を分散した液と混合
して用いる。
【0026】また、溶液の基体への塗布方法は、スピン
コート法、ディップ法、スプレー法、ロールコーター
法、メニスカスコーター法等種々考えられるが、特にス
ピンコート法は量産性、再現性に優れ、好ましく採用可
能である。かかる方法によって100Å〜1μm程度の
膜が形成可能である。
【0027】一般に、薄膜の光学的性能はその膜を構成
する屈折率と膜厚で決定される。ここで一定の屈折率n
s を有する基体上に屈折率nを有する薄膜を付着させ、
屈折率n0 の媒質中より波長λの光が入射した場合のエ
ネルギー反射率Rは光が膜中を通過する際の位相差をΔ
とするとΔ=4πnd/λ(d:膜厚)であり、Δ=
(2m+1)π、すなわち位相差Δが半波長の奇数倍の
時、極小値をとり、このとき、R=((n2 −n0 nS
/(n2 +n0S ))2 ・・・(1)式となる。
【0028】無反射条件を満たすには、(1)式におい
て、R=0とおき、
【0029】n=(n0S1/2 ・・・(2)式が必
要とされる。
【0030】(2)式を2層構成に拡張した場合、nS
1 2=n2 20 ・・・(3)式となる(n1 :媒質側
層、n2 :基体側層)。
【0031】ここでn0 =1(空気)、nS =1. 52
(ガラス)を(3)式に適用した場合、n2 /n1
1.23となり、この場合、2層構成膜の最大の低反射
性が得られる。勿論n2 /n1 =1.23を満たさなく
ても、2層膜の屈折率がこれに近い値をとれる場合、低
反射性が得られる。したがって、基体側に設ける高屈折
率層と媒質側に設ける低屈折率層は両者の屈折率比がで
きるだけ1.23に近い値を選択するのが望ましい。
【0032】本発明において、所望の低反射膜を得るに
は、多層膜間の屈折率差とあわせて膜厚も重要な要素で
ある。反射防止性能を有する多層の低反射膜の構成とし
ては、反射防止をしたい波長をλとして、基体側より高
屈折率層−低屈折率層を光学厚みλ/2−λ/4で構成
した低反射膜、基体側より中屈折率層−高屈折率層−低
屈折率層を光学厚みλ/4−λ/2−λ/4で形成した
3層の低反射膜、基体側より低屈折率層−中屈折率層−
高屈折率層−低屈折率層を光学厚みλ/4−λ/4−λ
/2−λ/4で形成した4層の低反射膜等が典型的な例
として知られている。
【0033】本発明の着色膜を高屈折率膜として用い、
その上層に低屈折率膜を設ける場合は、MgF2 ゾルを
含む溶液や、加熱によりSiO2 となるSiアルコキシ
ド等のSi化合物を含む溶液のうちから選ばれる少なく
とも1種よりなる溶液を用いて形成する。屈折率の面か
らみると該材料のうちMgF2 が最も低く反射率低減の
ためにはMgF2 ゾルを含む溶液を用いることが好まし
いが、膜の硬度や耐擦傷性の点ではSiO2 を主成分と
する膜が好ましい。
【0034】低屈折率膜形成用のSi化合物を含む溶液
としては、Si(OR)m R’n (m+n=4、m=1
〜4、n=0〜3、R、R’=C1 〜C4 のアルキル
基)で示される化合物あるいは部分加水分解物を用いる
ことが好ましく、例えば、シリコンエトキシド、シリコ
ンメトキシド、シリコンイソプロポキシド、シリコンブ
トキシドのモノマーあるいは重合体が好ましく使用可能
であるが、珪弗化水素酸、硼酸を含む水溶液に二酸化珪
素粉末を飽和させてなる溶液より析出させてできるSi
化合物も使用可能である。Si(OR)m R’n で示さ
れる化合物あるいは部分加水分解物の着色帯電防止膜上
への塗布方法としては、前述した方法と同様に種々の方
法が好ましく採用可能である。
【0035】本発明の着色帯電防止膜は酸窒化チタンを
含有するため、高屈折率を有し上記低屈折率膜との2層
で構成した場合前述の低反射性能が容易に発現される。
【0036】本発明において、着色膜、着色帯電防止
膜、着色低反射帯電防止膜を形成する基体としは特に限
定されるものではなく、目的に応じてソーダライムシリ
ケートガラス、アルミノシリケートガラス、硼珪酸塩ガ
ラス、リチウムアルミノシリケートガラス、石英ガラス
等のガラス、鋼玉等の単結晶、マグネシア、サイアロン
等の透光性セラミックス、ポリカーボネイト等のプラス
チックも使用できる。また、その用途はブラウン管フェ
イスパネル用、複写機用、計算機用、クリーンルーム
用、CRTやLCDなどの表示装置用、など各種用途に
及ぶものである。
【0037】
【作用】本発明においてSn有機酸塩やCo有機酸塩に
よる酸窒化チタンの耐酸化性向上効果のメカニズムにつ
いては明確ではないが、Sn、Coが2価で存在するこ
とにより酸化雰囲気中で高温焼成した際、Sn、Coや
有機酸の還元効果により酸窒化チタンの耐酸化性が向上
するものと思われる。
【0038】またβ−ジケトンの効果も明確ではないが
Sn有機酸塩、Co有機酸塩に配位することにより液の
安定性が増すものと思われる。全可視光領域において均
一な吸収に起因して低反射特性も向上する。更には窒素
を含有してなる酸化チタン自体も導電性を有しているた
め酸窒化チタンも帯電防止能を発現させる成分として機
能している。
【0039】
【実施例】以下に実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。得られた膜の評価結果は下記のとおりである。
【0040】透過率評価:日立製作所製スペクトロフォ
トメータU−3500により380nm、550nm、
780nmの透過率を測定した。
【0041】ヘーズ評価:スガ試験機製直読ヘーズコン
ピューターにより膜自体のヘーズを測定した。
【0042】導電性評価:着色帯電防止膜、低反射帯電
防止膜について三菱油化製ハイレスタ抵抗測定器により
相対湿度30%以下の雰囲気中で膜表面の表面抵抗値を
測定した。
【0043】耐擦傷性:1kg重の荷重下で(LION
製50−50)、消しゴムで膜表面を50回往復後、そ
の表面の傷の付きを目視で判断した。評価基準は以下の
通りとした。○:傷が全く付かない、△:傷が多少付
く、×:多くの傷が付くか剥離。
【0044】鉛筆硬度:1kg重の荷重下、鉛筆で膜表
面を走査し、その後目視により表面の傷の生じ始める鉛
筆の硬度を膜の鉛筆硬度と判断した。
【0045】視感反射率:着色低反射帯電防止膜につい
てGAMMA分光反射スペクトル測定器により膜の38
0〜700nmの視感反射率を測定した。
【0046】液中の粒子の分散安定性の評価:大塚電子
製レーザー粒径解析システムLAP−3100により液
合成直後および5℃で4週間静置保存したのち液中の粒
子の平均粒径を測定した。
【0047】[実施例1]酸窒化チタン粉末15gをあ
らかじめpH3.0に調整した水溶液85g中に添加し
てサンドミルで4時間粉砕して90℃で1時間加熱した
のち、濃度10wt%に調整し、平均粒径90nmのゾ
ルを得た(A液)。Si(OEt)4 のエタノール溶液
(酸化物換算で固形分20wt%)にSi(OEt)4
に対してpH3.0に調整した塩酸酸性水溶液を8mo
l比添加し、80℃で2時間撹拌下で還流を行った(B
液)。2−エチルヘキサン酸スズを酸化物換算で固形分
3wt%になるようにエタノールで希釈した(C液)。
【0048】A液とB液、C液を各酸化物換算で1.2
wt%となるようにエタノールで希釈した後、A液:B
液:C液=65:20:15重量比となるように混合
し、ブラウン管パネル表面に100rpmの回転速度で
60秒間塗布し、その後160℃で30分間加熱し約1
00nmの厚さの膜を得た。
【0049】[実施例2]実施例1におけるA液とC液
を各酸化物換算で1.2wt%となるようにエタノール
で希釈した後、A液:C液=65:35重量比となるよ
うに混合した以外は実施例1と同様に行い、約100n
mの厚さの膜を得た。
【0050】[実施例3]Sbが8mol%ドープされ
たSnO2 粉末(1次粒径100Å)15gを水85g
中に添加してサンドミルで16時間粉砕して90℃で1
時間加熱した後、濃度10wt%に調整し、平均粒径5
0nmのゾルを得た(D液)。
【0051】D液および実施例1におけるA液とB液と
C液を各酸化物換算で1.2wt%となるようにエタノ
ールで希釈した後、A液:B液:C液:D液=45:2
0:15:20重量比となるように混合し、ブラウン管
パネル表面に100rpmの回転速度で60秒間塗布
し、その後160℃で30分間加熱し約90nmの厚さ
の膜を得た。
【0052】[実施例4]2−エチルヘキサン酸コバル
トを酸化物換算で固形分3wt%になるようにエタノー
ルで希釈した(E液) 。
【0053】実施例1におけるA液、B液、C液および
実施例3におけるD液およびE液を各酸化物換算で1.
2wt%となるようにエタノールで希釈した後、A液:
B液:C液:D液:E液=35:20:15:20:1
0重量比となるように混合し、ブラウン管パネル表面に
100rpmの回転速度で60秒間塗布し、その後16
0℃で30分間加熱し約90nmの厚さの膜を得た。
【0054】[実施例5]Sbが8mol%ドープされ
たSnO2 粉末(1次粒径100Å)15gを水85g
中に添加してサンドミルで4時間粉砕して90℃で1時
間加熱した後、濃度10wt%に調整し、平均粒径50
nmのゾルを得た(D液)。
【0055】D液および実施例1におけるA液とB液と
C液を各酸化物換算で1.2wt%となるようにエタノ
ールで希釈した後、A液:B液:C液:D液=45:2
0:15:20重量比となるように混合し、ブラウン管
パネル表面に100rpmの回転速度で60秒間塗布
し、その後60℃で10分間加熱し約100nmの厚さ
の膜を得た。この膜上にSi(OEt)4 のエタノール
溶液(酸化物換算で固形分20wt%)にSi(OE
t)4 に対してpH3.0に調整した塩酸酸性水溶液を
8mol比添加し、80℃で2時間撹拌を行った後、エ
タノールで酸化物換算0.9wt%に希釈した溶液(E
液)を100rpmの回転速度で60秒間塗布し、その
後380℃で30分間加熱し2層構成の着色低反射帯電
防止膜を得た。
【0056】[実施例6]2−エチルヘキサン酸コバル
トを酸化物換算で固形分3wt%になるようにエタノー
ルで希釈した(F液)。
【0057】F液および実施例1におけるA液、B液、
C液および実施例3におけるD液を各酸化物換算で1.
2wt%となるようにエタノールで希釈した後、A液:
B液:C液:D液:F液=35:20:15:20:1
0重量比となるように混合し、ブラウン管パネル表面に
100rpmの回転速度で60秒間塗布し、その後60
℃で30分間加熱し約100nmの厚さの膜を得た。こ
の膜上にSi(OEt)4 のエタノール溶液(酸化物換
算で固形分20wt%)にSi(OEt)4 に対してp
H3.0に調整した塩酸酸性水溶液を8mol比添加
し、80℃で2時間撹拌を行った後、エタノールで酸化
物換算0.9wt%に希釈した溶液(E液)を100r
pmの回転速度で60秒間塗布し、その後380℃で3
0分間加熱し2層構成の着色低反射帯電防止膜を得た。
【0058】[実施例7]ITO粉末(Sn/I n(m
ol比)=10/90、1次粒径300Å)15g を水
85g中に添加してサンドミルで4時間粉砕して90℃
で1時間加熱した後、濃度10wt%に調整し、平均粒
径90nmのゾルを得た(G液)。
【0059】G液および実施例1におけるA液とB液と
C液を各酸化物換算で1.2wt%となるようにエタノ
ールで希釈した後、G液:A液:B液:C液=20:4
5:20:15重量比となるように混合し、ブラウン管
パネル表面に100rpmの回転速度で60秒間塗布
し、その後60℃で30分間加熱し約100nmの厚さ
の膜を得た。この膜上にSi(OEt)4 のエタノール
溶液(酸化物換算で固形分20wt%)にSi(OE
t)4 に対してpH3.0に調整した塩酸酸性水溶液を
8mol比添加し、80℃で2時間撹拌を行った後、エ
タノールで酸化物換算0.9wt%に希釈した溶液(E
液) を100rpmの回転速度で60秒間塗布し、その
後380℃で30分間加熱し2層構成の着色低反射帯電
防止膜を得た。
【0060】[実施例8]酸窒化チタン14gおよびS
bが8mol%ドープされたSnO2 粉末(1次粒径1
00Å)6.0gをあらかじめpH13に調整した水8
0g中に添加してサンドミルで16時間粉砕して90℃
で1時間加熱した後、濃度10wt%に調整し、平均粒
径90nmのゾルを得た(H液) 。
【0061】H液および実施例1におけるA液とB液と
C液を各酸化物換算で1.2wt%となるようにエタノ
ールで希釈した後、A液:B液:C液:H液=45:2
0:15:20重量比となるように混合し、ブラウン管
パネル表面に100rpmの回転速度で60秒間塗布
し、その後60℃で30分間加熱し約100nmの厚さ
の膜を得た。この膜上にSi(OEt)4 のエタノール
溶液(酸化物換算で固形分20wt%)にSi(OE
t)4 に対してpH3.0に調整した塩酸酸性水溶液を
8mol比添加し、80℃で2時間撹拌を行った後、エ
タノールで酸化物換算0.9wt%に希釈した溶液(E
液) を100rpmの回転速度で60秒間塗布し、その
後380℃で30分間加熱し2層構成の着色低反射帯電
防止膜を得た。
【0062】[実施例9]実施例1におけるA液および
C液を各酸化物換算で1.2wt%となるようにエタノ
ールで希釈した後、A液:C液=80:20重量比とな
るように混合し、ブラウン管パネル表面に100rpm
の回転速度で60秒間塗布し、その後160℃で30分
間加熱し約100nmの厚さの膜を得た。
【0063】[実施例10]実施例1におけるA液、B
液、C液および実施例3におけるD液を各酸化物換算で
1.2wt%となるようにエタノールで希釈した後、A
液:B液:C液:D液=40:18:2:40重量比と
なるように混合し、ブラウン管パネル表面に100rp
mの回転速度で60秒間塗布し、その後160℃で30
分間加熱し約100nmの厚さの膜を得た。
【0064】[実施例11]ナフテン酸コバルトを酸化
物換算で3wt%になるようにエタノールで希釈した
(H液)。
【0065】実施例1におけるA液、B液、実施例3に
おけるD液およびH液をA液:B液:D液:H液=4
5:20:20:15重量比となるように混合し、ブラ
ウン管パネル表面に100rpmの回転速度で60秒間
塗布し、その後60℃で30分間加熱し約100nmの
厚さの膜を得た。この膜上に実施例7におけるE液を1
00rpmの回転速度で60秒間塗布し、その後380
℃で30分間加熱し2層構成の着色低反射帯電防止膜を
得た。
【0066】[比較例1]実施例1におけるA液とB液
を各酸化物換算で1.2wt%となるようにエタノール
で希釈した後、A液:B液=80:20重量比となるよ
うに混合し、ブラウン管パネル表面に100rpmの回
転速度で60秒間塗布し、その後160℃で30分間加
熱し約100nmの厚さの膜を得た。
【0067】[比較例2]実施例1におけるA液とB液
および実施例3におけるD液を各酸化物換算で1.2w
t%となるようにエタノールで希釈した後、A液:B
液:D液=40:20:40重量比となるように混合
し、ブラウン管パネル表面に100rpmの回転速度で
60秒間塗布し、その後60℃で30分間加熱し約10
0nmの厚さの膜を得た。
【0068】[比較例3]実施例1におけるA液、B
液、C液および実施例3におけるD液を各酸化物換算で
1.2wt%となるようにエタノールで希釈した後、A
液:B液:C液:D液=40:19.5:0.5:40
重量比となるように混合し、ブラウン管パネル表面に1
00rpmの回転速度で60秒間塗布し、その後160
℃で30分間加熱し約100nmの厚さの膜を得た。こ
の膜上にSi(OEt)4 のエタノール溶液(酸化物換
算で固形分20wt%)にSi(OEt)4 に対してp
H3.0に調整した塩酸酸性水溶液を8mol比添加
し、80℃で2時間撹拌を行った後、エタノール酸化物
換算0.9wt%に希釈した溶液(E液)を100rp
mの回転速度で60秒間塗布し、その後380℃で30
分間加熱し2層構成の着色低反射帯電防止膜を得た。
【0069】以上の結果を表1に示す。
【0070】
【表1】
【0071】[実施例12]酸窒化チタン15gをあら
かじめpH3.0に調整した水溶液85g中に添加して
サンドミルで4時間粉砕して90℃、1時間加熱したの
ち、濃度5wt%に調整し、平均粒径90nmのゾルを
得た(I液)。Si(OEt)4 のエタノール溶液(酸
化物換算で固形分5wt%)にSi(OEt)4 に対し
てpH3.0に調整した硝酸酸性水溶液を8mol比添
加し、80℃で2時間還流した(J液)。エタノール1
00g中にアセチルアセトン7.5gを添加し、2−エ
チルヘキサン酸スズ16gを加え、1時間撹拌した(K
液)。
【0072】I液とJ液とK液をI液:J液:K液=
6:3:1重量比となるように混合した。この混合液1
2.6gにエタノール8.4g、プロピレングリコール
モノメチルエーテルアセテート27.3g、イソプロピ
ルアルコール7.8g、ジアセトンアルコール3.9g
を混合し、着色膜用コート液とした。
【0073】[実施例13]Sbが8mol%ドープさ
れたSnO2 微粒子(1次粒径10nm)15gをKO
HであらかじめpH8.0とした水85g中に添加して
サンドミルで16時間粉砕して90℃で1時間加熱した
後、濃度5wt%に調整しゾルを得た(L液)。
【0074】I液とJ液とK液とL液をI液:J液:K
液:L液=15:30:10:45重量比となるように
混合した。この混合液12.6gにエタノール8.4
g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト27.3g、イソプロピルアルコール7.8g、ジア
セトンアルコール3.9gを混合し、着色帯電防止膜用
コート液とした。
【0075】[実施例14]実施例13におけるSbが
8mol%ドープされたSnO2 微粒子のかわりにIT
O微粒子(Sn/In=10/90mol比、1次粒径
30nm)を用いた以外は実施例13と同様に行った。
【0076】[実施例15]実施例13におけるSbが
8mol%ドープされたSnO2 微粒子のかわりにAl
が10mol%ドープされたZnO微粒子(1次粒径2
0nm)を用いた以外は実施例13と同様に行った。
【0077】[実施例16]実施例13におけるSbが
8mol%ドープされたSnO2 微粒子のかわりにGa
が8mol%ドープされたZnO微粒子(1次粒径40
nm)を用いた以外は実施例13と同様に行った。
【0078】[比較例4]エタノール100g中に、2
−エチルヘキサン酸スズ15gを加え、1時間撹拌した
(M液)。実施例13におけるK液のかわりにM液を用
いた以外は実施例13と同様に行った。
【0079】実施例12〜16および比較例4において
作製された塗布液の評価結果を表2に示す。
【0080】
【表2】
【0081】[実施例17]実施例12において得られ
たコート液をブラウン管パネル表面に100rpmの回
転速度で60秒間塗布し、その後380℃で30分加熱
し約90nmの厚さの膜を得た。
【0082】[実施例18]実施例13において得られ
たコート液をブラウン管パネル表面に100rpmの回
転速度で60秒間塗布し、その後380℃で30分加熱
し約90nmの厚さの膜を得た。
【0083】[実施例19]実施例14において得られ
たコート液をブラウン管パネル表面に100rpmの回
転速度で60秒間塗布し、その後380℃で30分加熱
し約90nmの厚さの膜を得た。
【0084】[実施例20]実施例15において得られ
たコート液をブラウン管パネル表面に100rpmの回
転速度で60秒間塗布し、その後380℃で30分加熱
し約90nmの厚さの膜を得た。
【0085】[実施例21]実施例16において得られ
たコート液をブラウン管パネル表面に100rpmの回
転速度で60秒間塗布し、その後380℃で30分加熱
し約90nmの厚さの膜を得た。
【0086】[実施例22]酸窒化チタン15gおよび
Sbが8mol%ドープされたSnO2 粒子(1次粒径
10nm)5.0gをあらかじめpH13に調整した水
80g中に添加してサンドミルで16時間粉砕して90
℃で1時間加熱した後、濃度10wt%に調整し、平均
粒径90nmのゾルを得た(N液)。N液および実施例
12におけるJ液とK液をJ:K:N=3:1:6重量
比となるように混合した(P液)。P液12.6gにエ
タノール8.4g、プロピレングリコールモノメチルエ
ーテルアセテート27.3g、イソプロピルアルコール
7.8g、ジアセトンアルコール3.9gを混合し、着
色帯電防止膜用コート液とした。ブラウン管パネル表面
に100rpmの回転速度で60秒間塗布し、その後3
80℃で30分加熱し約90nmの厚さの膜を得た。
【0087】[実施例23]実施例22におけるP液1
2.6gにエタノール8.4gプロピレングリコールモ
ノメチルエーテルアセテート19.5g、イソプロピル
アルコール15.6g、ジアセトンアルコール3.9g
を混合し、着色帯電防止膜用コート液とした。ブラウン
管パネル表面に100rpmの回転速度で60秒間塗布
し、その後380℃で30分加熱し約90nmの厚さの
膜を得た。
【0088】[実施例24]実施例22におけるP液1
2.6gにエタノール8.4gプロピレングリコールモ
ノメチルエーテルアセテート35.1g、ジアセトンア
ルコール3.9gを混合し、着色帯電防止膜用コート液
とした。ブラウン管パネル表面に100rpmの回転速
度で60秒間塗布し、その後380℃で30分加熱し約
90nmの厚さの膜を得た。
【0089】[実施例25]実施例22におけるP液1
2.6gにエタノール8.4gプロピレングリコールモ
ノプロピルエーテル27.3g、イソプロピルアルコー
ル7.8g、ジアセトンアルコール3.9gを混合し、
着色帯電防止膜用コート液とした。ブラウン管パネル表
面に100rpmの回転速度で60秒間塗布し、その後
380℃で30分加熱し約100nmの厚さの膜を得
た。
【0090】[実施例26]J液20gにプロピレング
リコールモノメチルエーテルアセテート52.5g、イ
ソプロピルアルコール42.0g、ジアセトンアルコー
ル10.5gを混合した(Q液)。実施例22における
380℃、30分の加熱処理を60℃、10分の加熱処
理に変更し、約100nmの厚さの膜を得た。この膜の
上に、H液を実施例17記載のスピンコート法で塗布
し、380℃で30分加熱処理し着色低反射帯電防止膜
を得た。
【0091】[実施例27]実施例23における380
℃、30分の加熱処理を60℃、10分の加熱処理に変
更し、約100nmの厚さの膜を得た。この膜の上に、
H液を実施例17記載のスピンコート法で塗布し、38
0℃で30分加熱処理し着色低反射帯電防止膜を得た。
【0092】[比較例5]比較例4において得られたコ
ート液をブラウン管パネル表面に100rpmの回転速
度で60秒間塗布し、その後380℃で30分加熱し約
90nmの厚さの膜を得た。
【0093】[比較例6]P液12.6gにエタノール
8.4g、メチルエチルケトン27.3g、イソプロピ
ルアルコール7.8g、ジアセトンアルコール3.9g
を混合し、着色帯電防止膜用コート液とした。ブラウン
管パネル表面に100rpmの回転速度で60秒間塗布
し、その後380℃で30分加熱し約100nmの厚さ
の膜を得た。
【0094】[比較例7]P液12.6gにエタノール
8.4g、プロピレングリコールモノメチルエーテルア
セテート7.8g、イソプロピルアルコール23.4
g、ジアセトンアルコール7.8gを混合し、着色帯電
防止膜用コート液とした。ブラウン管パネル表面に10
0rpmの回転速度で60秒間塗布し、その後380℃
で30分加熱し約100nmの厚さの膜を得た。
【0095】実施例17〜27および比較例5〜7にお
いて着色膜、着色帯電防止膜、着色低反射帯電防止膜の
外観についての評価結果および膜特性の評価結果をそれ
ぞれ表3、表4に示す。
【0096】
【表3】
【0097】
【表4】
【0098】
【発明の効果】本発明の着色膜、着色帯電防止膜、着色
低反射帯電防止膜は、低温熱処理が可能であり、全可視
光領域において均一な吸収を有するため低反射特性がす
ぐれている。また、窒素を含有してなる酸化チタン自体
は導電性を有しているため帯電防止能を発現することが
できる。
【0099】本発明の塗布液は長期安定性に優れ、かつ
スピンコート法で塗布する際に液の流れ跡、粒子の流れ
た跡、膜乾燥時の粒子の凝集、乾燥むら、膜厚差等の少
ない、全可視光領域において均一な吸収を有する優れた
着色膜、着色帯電防止膜、着色低反射帯電防止膜を提供
することが可能となる。本発明は生産性に優れ、かつ真
空を必要としないので装置も比較的安価なものでよい。
特にCRTのパネルフェイス面等の大面積の基体にも充
分適用でき、量産も可能であるため工業的価値は非常に
高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 5/00 PPQ 183/04 PMS H01J 29/89 // G02B 1/10 (72)発明者 大橋 恵子 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内 (72)発明者 河里 健 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸窒化チタンと、Sn有機酸塩および/ま
    たはCo有機酸塩とを含む着色膜形成用塗布液。
  2. 【請求項2】酸窒化チタンと、Si(OR)m R’n
    (m+n=4、m=1〜4、n=0〜3、R、R’=C
    1 〜C4 のアルキル基)またはその加水分解物と、Sn
    有機酸塩と、β−ジケトンとを含み、さらに、プロピレ
    ングリコールエーテル、その誘導体、プロピレングリコ
    ールエーテルアセテートおよびその誘導体からなる群か
    ら選ばれる少なくとも1種と、メタノール、エタノー
    ル、およびプロパノールからなる群から選ばれる少なく
    とも1種と、ジアセトンアルコールとを含むことを特徴
    とする請求項1記載の着色膜形成用塗布液。
  3. 【請求項3】Sn、In、Sb、Zn、AlおよびGa
    のうち少なくとも1種からなる導電性酸化物を含むこと
    を特徴とする請求項1または2記載の着色膜形成用塗布
    液。
  4. 【請求項4】前記Sn有機酸塩が、ナフテン酸第1スズ
    および2−エチルヘキサン酸スズの少なくとも1種であ
    ることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の着
    色膜形成用塗布液。
  5. 【請求項5】前記Co有機酸塩が、ナフテン酸第1コバ
    ルトおよび2−エチルヘキサン酸コバルトの少なくとも
    1種であることを特徴とする請求項1または3記載の着
    色膜形成用塗布液。
  6. 【請求項6】前記酸窒化チタンが、Nを0. 1〜30w
    t%含有するTiOx (1.0≦x<2.0)であるこ
    とを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載の着色膜
    形成用塗布液。
  7. 【請求項7】請求項1〜6いずれか1項記載の塗布液を
    塗布した後、加熱および/または紫外線を照射すること
    により得られたことを特徴とする380nmから700
    nmの波長領域において透過率が低下された着色膜。
  8. 【請求項8】基体表面に、酸窒化チタンを含み、さらに
    Sn有機酸塩およびCo有機酸塩のうち少なくとも1種
    を含み、さらにSn、In、Sb、Zn、AlおよびG
    aのうち少なくとも1種からなる導電性酸化物を含む溶
    液を塗布した後、加熱および/または紫外線を照射する
    ことにより得られたことを特徴とする380nmから7
    00nmの波長領域において透過率が低下され、かつ帯
    電防止能を有する着色帯電防止膜。
  9. 【請求項9】基体表面に、酸窒化チタンを含み、さらに
    Sn有機酸塩およびCo有機酸塩のうち少なくとも1種
    を含み、さらにSn、In、Sb、Zn、AlおよびG
    aのうち少なくとも1種からなる導電性酸化物を含む溶
    液を塗布した後、加熱および/または紫外線を照射する
    ことに被膜を形成し、さらにこの上に当該被膜よりも低
    屈折率を有する膜を形成したことを特徴とする380n
    mから700nmの波長領域において透過率が低下さ
    れ、かつ帯電防止能および低反射能を有する着色低反射
    帯電防止膜。
  10. 【請求項10】基体上に形成された多層膜からなり、そ
    のうち少なくとも1層が酸窒化チタンを含み、さらにS
    n有機酸塩およびCo有機酸塩のうち少なくとも1種を
    含み、さらにSn、In、Sb、Zn、Al、Gaのう
    ち少なくとも1種の導電性酸化物を含む溶液を塗布した
    ことにより得られる被膜であることを特徴とする着色低
    反射帯電防止膜。
  11. 【請求項11】前記Sn有機酸塩が、ナフテン酸第1ス
    ズおよび2−エチルヘキサン酸スズの少なくとも1種で
    あることを特徴とする請求項8〜10いずれか1項記載
    の着色膜、着色帯電防止膜および着色低反射帯電防止
    膜。
  12. 【請求項12】前記Co有機酸塩が、ナフテン酸第1コ
    バルトおよび2−エチルヘキサン酸コバルトの少なくと
    も1種であることを特徴とする請求項8〜10いずれか
    1項記載の着色膜、着色帯電防止膜および着色低反射帯
    電防止膜。
  13. 【請求項13】前記酸窒化チタンが、Nを0. 1〜30
    wt%含有するTiOx (1.0≦x<2.0)である
    ことを特徴とする請求項8〜12いずれか1項記載の着
    色膜、着色帯電防止膜、着色低反射帯電防止膜。
  14. 【請求項14】請求項7〜13いずれか1項記載の着色
    膜、着色帯電防止膜、着色低反射帯電防止膜を形成した
    陰極線管。
  15. 【請求項15】請求項7〜13いずれか1項記載の着色
    膜、着色帯電防止膜、着色低反射帯電防止膜を形成した
    ガラス物品。
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