JPH0794412B2 - 芳香族ニトロ化合物の製造方法 - Google Patents

芳香族ニトロ化合物の製造方法

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JPH0794412B2
JPH0794412B2 JP62162248A JP16224887A JPH0794412B2 JP H0794412 B2 JPH0794412 B2 JP H0794412B2 JP 62162248 A JP62162248 A JP 62162248A JP 16224887 A JP16224887 A JP 16224887A JP H0794412 B2 JPH0794412 B2 JP H0794412B2
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benzene
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nitric acid
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方彦 古谷
斉 中島
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旭化成工業株式会社
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、芳香族ニトロ化合物の製造方法に関するもの
で、さらに詳しくは、ベンゼンまたはベンゼン誘導体を
結晶性シリカ分子フルイ含有触媒の存在下に、硝酸水溶
液を用いて液相状態でニトロ化することを特徴とする芳
香族ニトロ化合物の製造方法に関するものである。
(従来の技術) 芳香族ニトロ化合物は、芳香族アミノ化合物の原料等に
用いられる有用な有機化学品の中間体である。芳香族ニ
トロ化合物の工業的製法は、硝酸と濃硫酸の混合物であ
る混酸を用い実施されているが、多量の硫酸を用いるた
め、廃硫酸や廃水処理等の問題がある。一方、廃硫酸を
発生させない方法として気相ニトロ化法が提案されてい
る。例えば、特開昭50−121234号公報には、シリカ・ア
ルミナやアルミノシリケートを触媒に用い、ハロベンゼ
ンを気相ニトロ化する方法が、特開昭54−95521号公報
には、約5〜10Åの細孔径を有する分子フルイ触媒の存
在下で、クロロベンゼンを気相ニトロ化する方法が、特
開昭58−157748号公報、特開昭59−216851号公報には、
アルミノシリケートゼオライトを触媒とし、芳香族化合
物を気相ニトロ化する方法が開示されている。
(発明が解決しようとする問題点) 公知の気相ニトロ化方法は、廃硫酸等の処理の問題解決
にはつながるが、いずれも比較的高い反応温度を必要と
しているにもかかわらず、触媒当りのニトロ化合物の収
率も比較的低く、満足できる水準にない。さらに、気相
で比較的高い温度条件のためニトロ化剤の熱分解が生
じ、ニトロ化剤効率が低くなるし、発生する酸化窒素ガ
スは有害であり廃ガス処理が必要となる等の問題も有し
ている。
気相ニトロ化反応はインダストリー・アンド・エンジニ
ヤリングケミストリー,June,1936,662ページ等に記載の
反応式として、次式にしたがつていると推定されてい
る。
また、硝酸をニトロ化剤として用いても、硝酸は気相で
は次式にしたがつて酸化窒素への分解が生じること、水
和した硝酸はより安定であることがメラー著「インオー
ガニツク・アンド・セオレテイカルケミストリー」8
巻,572頁等に記載されている。
4HNO3→4NO2+2H2O+O2 ……(2) したがつて、気相ニトロ化反応においては、酸化窒素ガ
スの生成は本質的に避けられないものである。
これら酸素や酸化窒素の発生は、ニトロ化反応以外の副
反応を生じる恐れも有している。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは、比較的低い温度で、かつ高い収率が得ら
れる芳香族化合物のニトロ化方法について鋭意検討を加
えた結果、ベンゼンまたはベンゼン誘導体を、結晶性シ
リカ分子フルイを触媒とし、硝酸水溶液を用いて液相状
態でニトロ化することにより、目的が達成されることを
見い出したものである。すなわち、硝酸の水溶液をニト
ロ化剤に用い、しかも、液相状態で反応させることによ
り、酸化窒素等の有害ガスの発生を抑制でき、かつ前述
の触媒が比較的低温の液相反応に高い活性を有すること
を見い出したものである。
本発明方法は、従来公知のニトロ化方法に比べ、ジニト
ロ体等の副生物がほとんど生成しない特徴も有してい
る。また、モノハロベンゼン等モノ置換ベンゼンのニト
ロ化において生成するオルト体、メタ体、パラ体の異性
体分布において有用なパラ置換体を、高い選択率で得る
ことができる等の特徴も合せ有している。
本発明においては、芳香族化合物としてベンゼンおよび
ベンゼン誘導体が用いられる。ベンゼン誘導体として
は、トルエン、エチルベンゼン、キシレン等のアルキル
ベンゼン、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン、モ
ノブロモベンゼン、ジブロモベンゼン、モノヨウ化ベン
ゼン、ジヨウ化ベンゼン等のハロゲン化ベンゼン類、安
息香酸、フタール酸等のアリールカルボン酸、そのエス
テル類、ビフエニル酸を例示することができる。これら
芳香族化合物は、液相状態で反応に供する。反応系には
必要ならば、これら芳香族化合物を溶解させる溶媒を加
えてもよい。
本発明で用いるニトロ化剤は硝酸水溶液であつて、硝酸
濃度としては10〜98%、好ましくは30〜90%のものであ
る。硝酸濃度が低くすぎると反応率が低く、98%を超え
るとNOx等の発生が生じ、ニトロ化剤の効率が減少す
る。
硝酸の使用割合は、ベンゼンまたはベンゼン誘導体1モ
ルに対して0.1〜10モル、好ましくは0.2〜3.0モルが用
いられる。
反応温度としては、用いられるベンゼンあるいはベンゼ
ン誘導体により異なるが、通常20〜150℃、好ましくは4
0〜120℃である。
反応圧力は通常、常圧で実施されるが、反応系を液相に
保つため加圧にしてもさしつかえない。
本発明で用いる触媒としては、結晶性シリカ分子フルイ
を含有するものである。結晶性シリカ分子フルイの代表
例としては、シリカライトを挙げることができる。ケイ
素の一部を遷移金属元素、例えば、チタン、バナジン、
クロム、鉄、銅、希土類等で置換した結晶性シリカ分子
フルイも同様に用いられる。特に細孔径が約5〜6.5Å
の中間細孔径を有するものが好都合に用いられる。
これら触媒の使用形態としては、懸濁状態あるいは固定
床方式等、通常の液相反応に用いられる形態で用いるこ
とができる。触媒の使用量としては、流通方式の場合
は、ベンゼンまたはベンゼン誘導体と硝酸の合計基準に
対して0.05〜20Hr-1の重量空間速度(WHSV)、好ましく
は0.1〜10Hr-1の重量空間速度(WHSV)が用いられる。
懸濁状態で用いる場合は、ベンゼンまたはベンゼン誘導
体の合計重量に対して5〜50重量%、好ましくは10〜30
重量%の触媒が用いられる。
(発明の効果) 本発明の方法によれば、ベンゼンおよびベンゼン誘導体
のニトロ化を比較的低温で、かつ高い空時収率で実施す
ることができるとともに、廃硫酸の処理やNOx等の有害
ガスの処理も不要であり、その工業的利点は極めて大き
い。さらに、副生成物として取り扱いが困難なジニトロ
体の生成等もほとんどなく、分離操作上の利点もある。
さらに加えて、モノハロベンゼン等のニトロ化において
耐熱性高分子原料として有用なパラ異性体の選択率を高
められる等の利点も有している。
(実施例) 以下、実施例を挙げて本発明を具体的に示すが、本発明
は、これに限定されるものではない。
実施例1 市販のシリカライト(UCC製)を触媒に用い、クロロベ
ンゼンのニトロ化反応を行つた。
クロロベンゼン6.8g、61%硝酸12.5gおよびシリカライ
ト粉末4gを、ガラス製の50mlの撹拌器付きフラスコに入
れ、撹拌下90℃に加熱し、2時間反応を行なつた。冷却
後、有機層を取り出し、ガスクロマトグラフにより組成
分析を行なつた。その結果、クロロベンゼンの転化率は
14%で、クロロニトロベンゼンの異性体比率はオルト
体:メタ体:パラ体=17.4:0.4:82.2であつた。なお、
ジニトロ体の生成は見られなかつた。
実施例2 特開昭56−59619号にしたがつてSiO2/Cr2O3比60のクロ
ム置換結晶性シリカを合成し、常法にしたがつてH型と
した。このH型クロム置換結晶性シリカを触媒に用いた
以外は、実施例1と同様にクロロベンゼンのニトロ化反
応を行なつた。その結果、クロロベンゼンの転化率は15
%で、クロロニトロベンゼン異性体比率はオルト体:メ
タ体:パラ体=20.3:0.4:79.4であつた。なお、ジニト
ロ体の生成は見られなかつた。
実施例3 実施例1と同様に、ただし、クロロベンゼンに替えてベ
ンゼン5gを用いニトロ化反応を行なつた。反応温度は75
℃で行なつた。その結果、ニトロベンゼンの収率は22モ
ル%であり、ジニトロ体等の副生物は見られなかつた。
実施例4 石英反応管(10mmφ)に実施例1で用いたと同じシリカ
ライトを圧縮成形して10〜20メツシユに砕いたもの4gを
充填し、90℃に加熱し、クロロベンゼン2.0cc/Hr、61%
硝酸1cc/Hrを同時に供給し、ニトロ化反応を行なつた。
通液後6時間目の反応流出液(有機層)の分析結果は、
クロロベンゼンの転化率は12%で、クロロニトロベンゼ
ン異性体比率はオルト体:メタ体:パラ体=12.8:0:87.
2であり、ジニトロ体の生成は見られなかつた。また、
反応中NOxガスの発生は見られなかつた。
実施例5 石英反応管(15mmφ)に実施例4と同様にシリカライト
10gを充填し、55℃に加熱し、トルエンを2.5cc/Hr、70
%硝酸を0.6cc/Hrで供給し、ニトロ化反応を行なつた。
通液後10時間目の反応流出液(有機層)を分析した結
果、ニトロトルエンの収率は7モル%(トルエン基準)
であり、ニトロトルエン異性体比率はオルト体:メタ
体:パラ体=34:1.5:64.5であり、ジニトロ体等の副生
物は見られなかつた。
実施例6 実施例1と同様に、ただし、クロロベンゼン6.8gに替え
ブロモベンゼン9.0gを用い、90℃で4時間ニトロ化反応
を行なつた。その結果、ブロモニトロベンゼンの収率は
17モル%であり、異性体比率はオルト体:メタ体:パラ
体=13.5:0.4:86.1であつた。なお、ジニトロ体の生成
は認められなかつた。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ベンゼンまたはベンゼン誘導体を結晶性シ
    リカ分子フルイ触媒の存在下に、硝酸水溶液を用いて液
    相状態でニトロ化することを特徴とする芳香族ニトロ化
    合物の製造方法。
  2. 【請求項2】結晶性シリカ分子フルイが5〜6.5Åの有
    効細孔径を有するものである特許請求の範囲第1項記載
    の方法。
  3. 【請求項3】ベンゼン誘導体がモノ置換ベンゼンである
    特許請求の範囲第1項または第2項記載の方法。
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