JPH0796264A - 鉛ガラス切削屑からの脱鉛方法 - Google Patents
鉛ガラス切削屑からの脱鉛方法Info
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- JPH0796264A JPH0796264A JP24252993A JP24252993A JPH0796264A JP H0796264 A JPH0796264 A JP H0796264A JP 24252993 A JP24252993 A JP 24252993A JP 24252993 A JP24252993 A JP 24252993A JP H0796264 A JPH0796264 A JP H0796264A
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- lead glass
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
- Y02P10/20—Recycling
Landscapes
- Processing Of Solid Wastes (AREA)
- Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 公害防止の課題を解決するため、鉛ガラスの
切削屑を溶融分離することにより、Pb分が溶出しない
鉛ガラス切削屑からの脱鉛方法を提供する。 【構成】 鉛ガラス切削屑にNa2 O成分を添加し、含
有SiO2 /Na2 Oの重量比を1.2〜3.0の範囲
となるように調整し、更にコークス又は木炭等の炭素源
を還元剤として混合し、2相又は3相エール式電気炉に
て800℃以上に加熱溶融処理することにより、鉛ガラ
ス切削屑中の鉛を分離することを特徴とする方法であ
り、Pbの溶出試験の日本及び米国基準ともに合格でき
鉛溶出に伴う公害問題を回避できる有効な方法である。
切削屑を溶融分離することにより、Pb分が溶出しない
鉛ガラス切削屑からの脱鉛方法を提供する。 【構成】 鉛ガラス切削屑にNa2 O成分を添加し、含
有SiO2 /Na2 Oの重量比を1.2〜3.0の範囲
となるように調整し、更にコークス又は木炭等の炭素源
を還元剤として混合し、2相又は3相エール式電気炉に
て800℃以上に加熱溶融処理することにより、鉛ガラ
ス切削屑中の鉛を分離することを特徴とする方法であ
り、Pbの溶出試験の日本及び米国基準ともに合格でき
鉛溶出に伴う公害問題を回避できる有効な方法である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は鉛ガラス切削屑等の廃
棄物から、鉛の溶出を防止するための鉛ガラス切削屑か
らの脱鉛方法に関する。
棄物から、鉛の溶出を防止するための鉛ガラス切削屑か
らの脱鉛方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、光学レンズに用いられる鉛ガラ
ス中には20重量%以上のPbOを含有している。この
鉛ガラスを光学レンズに加工する過程では、ガラスの切
断,研磨工程が入るため多量の切削屑を発生する。これ
まで、この鉛ガラスの切削屑はダストとして焼却処理さ
れていたが、近年Pbの溶出の規制が厳しくなり、これ
ら鉛分の溶出防止に対する技術開発が望まれていた。従
来、鉛ガラス切削屑は廃棄物として焼却するか、或いは
セメント又は有機物で被覆して投棄するような方法で処
理されてきた。焼却した場合には、Pb分が大気中に飛
散し、また被覆投棄する場合にはPb分が溶出するた
め、いずれの方法においても公害防止の観点から大きな
問題となっていた。
ス中には20重量%以上のPbOを含有している。この
鉛ガラスを光学レンズに加工する過程では、ガラスの切
断,研磨工程が入るため多量の切削屑を発生する。これ
まで、この鉛ガラスの切削屑はダストとして焼却処理さ
れていたが、近年Pbの溶出の規制が厳しくなり、これ
ら鉛分の溶出防止に対する技術開発が望まれていた。従
来、鉛ガラス切削屑は廃棄物として焼却するか、或いは
セメント又は有機物で被覆して投棄するような方法で処
理されてきた。焼却した場合には、Pb分が大気中に飛
散し、また被覆投棄する場合にはPb分が溶出するた
め、いずれの方法においても公害防止の観点から大きな
問題となっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる事情
に鑑みてなされたもので、上記の公害防止の課題を解決
するため、鉛ガラス切削屑を溶融し鉛を分離することに
より、Pb分が溶出しない鉛ガラス切削屑からの脱鉛方
法を提供することを目的とする。
に鑑みてなされたもので、上記の公害防止の課題を解決
するため、鉛ガラス切削屑を溶融し鉛を分離することに
より、Pb分が溶出しない鉛ガラス切削屑からの脱鉛方
法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、鉛ガラス切削
屑にコークス又は木炭等の炭素源を還元剤として混合し
800℃以上に加熱溶融処理することにより、鉛を分離
することを特徴とする鉛ガラス切削屑からの脱鉛方法で
あり、この方法において、前記鉛ガラス切削屑にNa2
O成分を添加し、含有SiO2 とNa2 Oの重量比(以
下含有SiO2 重量と含有Na2 O重量比をSiO2/
Na2 O重量比という)を1.2〜3.0の範囲となる
ように調整し、加熱溶融処理することを特徴とし、さら
に、加熱溶融処理において、溶融物を溶融状態で排出
し、急冷凝固させた後、鉛を分離することを特徴とし、
また、上記の加熱溶融処理を2相又は3相エール式電気
炉にて行うことを特徴とする鉛ガラス切削屑からの脱鉛
方法である。
屑にコークス又は木炭等の炭素源を還元剤として混合し
800℃以上に加熱溶融処理することにより、鉛を分離
することを特徴とする鉛ガラス切削屑からの脱鉛方法で
あり、この方法において、前記鉛ガラス切削屑にNa2
O成分を添加し、含有SiO2 とNa2 Oの重量比(以
下含有SiO2 重量と含有Na2 O重量比をSiO2/
Na2 O重量比という)を1.2〜3.0の範囲となる
ように調整し、加熱溶融処理することを特徴とし、さら
に、加熱溶融処理において、溶融物を溶融状態で排出
し、急冷凝固させた後、鉛を分離することを特徴とし、
また、上記の加熱溶融処理を2相又は3相エール式電気
炉にて行うことを特徴とする鉛ガラス切削屑からの脱鉛
方法である。
【0005】
【作用】光学ガラスの加工工程では、成分の異なる各種
のガラスを、ダイヤモンドカッターにより切削後、油性
または水性の研磨材等により研磨するため、切削屑中に
はガラス成分以外のSiO2 ,Al2 O3 ,CaO等の
多種の無機物や有機物が不純物として混入している。従
って、ガラス切削屑の構成成分として考えられる無機物
成分の総量は、後述する表1に示す如く、50重量%前
後と極めて低い。鉛ガラス中のPbはPbOの状態で固
溶している。従って鉛ガラス切削屑中のPbOを除去す
るにはコークス又は木炭等の炭素源を還元剤として添加
し、800℃以上に加熱溶融処理することによって、鉛
ガラス中のPbOは還元剤により、次式に示すような反
応が進行する。 PbO+C→Pb+CO 即ち、鉛ガラス中のPbOは還元剤Cにより還元されP
bとCOとなり、生成COは揮散する。この場合、ガラ
ス相の流動性が充分に大きいと還元されたPbが溶融ガ
ラス相から分離する。
のガラスを、ダイヤモンドカッターにより切削後、油性
または水性の研磨材等により研磨するため、切削屑中に
はガラス成分以外のSiO2 ,Al2 O3 ,CaO等の
多種の無機物や有機物が不純物として混入している。従
って、ガラス切削屑の構成成分として考えられる無機物
成分の総量は、後述する表1に示す如く、50重量%前
後と極めて低い。鉛ガラス中のPbはPbOの状態で固
溶している。従って鉛ガラス切削屑中のPbOを除去す
るにはコークス又は木炭等の炭素源を還元剤として添加
し、800℃以上に加熱溶融処理することによって、鉛
ガラス中のPbOは還元剤により、次式に示すような反
応が進行する。 PbO+C→Pb+CO 即ち、鉛ガラス中のPbOは還元剤Cにより還元されP
bとCOとなり、生成COは揮散する。この場合、ガラ
ス相の流動性が充分に大きいと還元されたPbが溶融ガ
ラス相から分離する。
【0006】しかし、鉛ガラス切削屑中には、前述の如
くガラス成分以外に、切削及び研磨工程でSiO2 ,A
l2 O3 ,CaO等や有機物が混入するため、加熱溶融
処理に当たっては、ガラス構成成分のPbOが上式の如
く還元されて、ガラス成分から分離するためガラス成分
の融点が上昇し、鉛の分離が困難になる。そこで、本発
明者らは種々研究した結果、鉛ガラス切削屑にコークス
又は木炭等の炭素源を還元剤として混合し加熱溶融処理
するに際し、後述する実施例に示す如く、SiO2 /N
a2 O重量比を1.2〜3.0の範囲になるように調整
して加熱溶融処理すると、鉛の分離が容易になることを
知見した。そこで、本発明では、必要ならばNa2 O成
分として例えばNa2 CO3 を鉛ガラスの切削屑に配合
し、SiO2 /Na2 O重量比を1.2〜3.0の範囲
になるように調整して、添加したNa2 O成分によって
ガラスの融点を下げ、流動性が上がるように調節し、8
00℃以上に加熱溶融して鉛の分離を容易にするもので
ある。
くガラス成分以外に、切削及び研磨工程でSiO2 ,A
l2 O3 ,CaO等や有機物が混入するため、加熱溶融
処理に当たっては、ガラス構成成分のPbOが上式の如
く還元されて、ガラス成分から分離するためガラス成分
の融点が上昇し、鉛の分離が困難になる。そこで、本発
明者らは種々研究した結果、鉛ガラス切削屑にコークス
又は木炭等の炭素源を還元剤として混合し加熱溶融処理
するに際し、後述する実施例に示す如く、SiO2 /N
a2 O重量比を1.2〜3.0の範囲になるように調整
して加熱溶融処理すると、鉛の分離が容易になることを
知見した。そこで、本発明では、必要ならばNa2 O成
分として例えばNa2 CO3 を鉛ガラスの切削屑に配合
し、SiO2 /Na2 O重量比を1.2〜3.0の範囲
になるように調整して、添加したNa2 O成分によって
ガラスの融点を下げ、流動性が上がるように調節し、8
00℃以上に加熱溶融して鉛の分離を容易にするもので
ある。
【0007】SiO2 /Na2 O比が1.2未満又は
3.0を越えた場合では、鉛の分離が不十分であり、ま
た日本環境庁告示第13号に基づく鉛の溶出試験及び米
国EP法に基づく鉛の溶質試験を行った結果、鉛の溶出
試験結果が基準を満たさないことが多いのでSiO2 /
Na2 O重量比を1.2〜3.0の範囲とした。更に、
本発明の鉛ガラス切削屑の加熱溶融処理を行うに当って
は、溶解容器として外部加熱方式の炉を用いることも出
来るが、工業的には被溶融原料に直接通電が可能な2相
又は3相エール式電気炉の利用が反応効率及び生産性の
点で有利である。また、還元剤の量は、前記の式に示す
C量相当が必要であるが、通常、原料ガラス屑量の外枠
で5重量%程度あればよいが、ガラス切削屑には炭素源
となる有機物が多く含まれる場合があり、その時は炭素
を添加する必要はない。殊に、エール式電気炉を用いた
場合、炉床のカーボンライニングまたは黒鉛電極により
還元剤が供給されるのでエール式電気炉が望ましい。
3.0を越えた場合では、鉛の分離が不十分であり、ま
た日本環境庁告示第13号に基づく鉛の溶出試験及び米
国EP法に基づく鉛の溶質試験を行った結果、鉛の溶出
試験結果が基準を満たさないことが多いのでSiO2 /
Na2 O重量比を1.2〜3.0の範囲とした。更に、
本発明の鉛ガラス切削屑の加熱溶融処理を行うに当って
は、溶解容器として外部加熱方式の炉を用いることも出
来るが、工業的には被溶融原料に直接通電が可能な2相
又は3相エール式電気炉の利用が反応効率及び生産性の
点で有利である。また、還元剤の量は、前記の式に示す
C量相当が必要であるが、通常、原料ガラス屑量の外枠
で5重量%程度あればよいが、ガラス切削屑には炭素源
となる有機物が多く含まれる場合があり、その時は炭素
を添加する必要はない。殊に、エール式電気炉を用いた
場合、炉床のカーボンライニングまたは黒鉛電極により
還元剤が供給されるのでエール式電気炉が望ましい。
【0008】
【実施例】次に本発明の実施例について述べる。 [実施例1]先ず、光学ガラスの加工工程で発生する切
削屑の構成成分の1例を次の表1に示す。表1に示す如
く切削屑の構成成分としての総量は46.7%を示し、
残りの成分は有機物や揮発成分等である。
削屑の構成成分の1例を次の表1に示す。表1に示す如
く切削屑の構成成分としての総量は46.7%を示し、
残りの成分は有機物や揮発成分等である。
【0009】
【表1】
【0010】表1に示す鉛ガラスの切削屑原料1kgに
還元剤として木炭を外枠で5重量%添加し、シリコニッ
ト電気炉内で1200℃までN2 気流中で加熱還元し
た。その結果、PbOはPbに還元されているが、ガラ
ス成分に混ざったままの状態となり、ガラス成分とPb
の分離が困難であった。これはガラス構成成分のPbO
が還元されてガラス成分から分離したため、ガラス成分
の融点が上昇し、鉛とガラスの分離が困難となったため
であると考えられた。
還元剤として木炭を外枠で5重量%添加し、シリコニッ
ト電気炉内で1200℃までN2 気流中で加熱還元し
た。その結果、PbOはPbに還元されているが、ガラ
ス成分に混ざったままの状態となり、ガラス成分とPb
の分離が困難であった。これはガラス構成成分のPbO
が還元されてガラス成分から分離したため、ガラス成分
の融点が上昇し、鉛とガラスの分離が困難となったため
であると考えられた。
【0011】[実験1]そこで切削屑原料中のNa2 O
成分量が約28重量%となるように、Na2 CO3 を添
加し、SiO2 成分と化合せしめて、低融点のガラスと
なるようにガラス化し、これに還元剤として木炭を外枠
で5重量%添加混合した。この配合原料をアルミナルツ
ボに装入し、シリコニット電気炉中で昇温加熱し、80
0℃で30分保持した後再昇温し1200℃に1時間保
持後冷却した。冷却凝固した試料はガラス質部と金属鉛
とに分離しており、ガラス質中の残留鉛は0.2重量%
であり、殆どPbは還元され除去されていた。この結果
について、還元後のガラスを構成する主要成分を100
%として表2に示した。
成分量が約28重量%となるように、Na2 CO3 を添
加し、SiO2 成分と化合せしめて、低融点のガラスと
なるようにガラス化し、これに還元剤として木炭を外枠
で5重量%添加混合した。この配合原料をアルミナルツ
ボに装入し、シリコニット電気炉中で昇温加熱し、80
0℃で30分保持した後再昇温し1200℃に1時間保
持後冷却した。冷却凝固した試料はガラス質部と金属鉛
とに分離しており、ガラス質中の残留鉛は0.2重量%
であり、殆どPbは還元され除去されていた。この結果
について、還元後のガラスを構成する主要成分を100
%として表2に示した。
【0012】
【表2】
【0013】次に、得られたガラス質について日本環境
庁告示第13号に基づく鉛の溶出試験及び米国EP法に
基づく鉛の溶質試験を行った結果、表2に示す如く、日
本の鉛の溶出試験結果は0.2mg/l,米国の溶出試験
結果は0.17mg/lと、夫々の基準値3mg/l以下と
5mg/l以下の値に対しいずれも合格していた。なお、
ガラス質部をX線回析で結晶構造を調べた結果、無定形
のガラス質から成っていることを確認した。以上の実験
1のSiO2 /Na2 O重量比は、表2に示す如く、6
6.7重量%/28.4重量%=2.3であった。
庁告示第13号に基づく鉛の溶出試験及び米国EP法に
基づく鉛の溶質試験を行った結果、表2に示す如く、日
本の鉛の溶出試験結果は0.2mg/l,米国の溶出試験
結果は0.17mg/lと、夫々の基準値3mg/l以下と
5mg/l以下の値に対しいずれも合格していた。なお、
ガラス質部をX線回析で結晶構造を調べた結果、無定形
のガラス質から成っていることを確認した。以上の実験
1のSiO2 /Na2 O重量比は、表2に示す如く、6
6.7重量%/28.4重量%=2.3であった。
【0014】[実験2]次に実験2では、鉛ガラス切削
屑のSiO2 /Na2 O重量比を5.6とし、他の条件
については実験1と同じ条件で還元・加熱溶融処理を行
った。その結果、Pbは還元しているが、ガラス質部の
流動性が悪く鉛との分離が不十分であった。還元後の成
分と溶出結果を表2に示した。表2の結果からガラスの
主要成分中のSiO2 /Na2 O重量比が適正でないと
ガラス質部の流動性が悪くガラスと鉛との分離が充分に
進まないため、鉛の溶出も大きくなることが確認でき
た。
屑のSiO2 /Na2 O重量比を5.6とし、他の条件
については実験1と同じ条件で還元・加熱溶融処理を行
った。その結果、Pbは還元しているが、ガラス質部の
流動性が悪く鉛との分離が不十分であった。還元後の成
分と溶出結果を表2に示した。表2の結果からガラスの
主要成分中のSiO2 /Na2 O重量比が適正でないと
ガラス質部の流動性が悪くガラスと鉛との分離が充分に
進まないため、鉛の溶出も大きくなることが確認でき
た。
【0015】[実験3]そこで適正なSiO2 /Na2
O重量比を見出だすため、SiO2 /Na2 O重量比を
1〜5.75の範囲で鉛ガラス切削屑を溶解、還元しガ
ラスの流動性を観察すると同時に、日本と米国の溶出試
験結果が5mg/l以下になる組成範囲を調べた。その
結果を図1に示す。図1に示す如く、SiO2 /Na2
O重量比が1.2〜3の範囲であれば、溶融物の流動性
は良く、Pbとガラスとの分離も充分に行われガラス中
のPbも0.1〜0.3重量%となり、溶出試験結果も
0.3mg/l以下となることを見出だした。
O重量比を見出だすため、SiO2 /Na2 O重量比を
1〜5.75の範囲で鉛ガラス切削屑を溶解、還元しガ
ラスの流動性を観察すると同時に、日本と米国の溶出試
験結果が5mg/l以下になる組成範囲を調べた。その
結果を図1に示す。図1に示す如く、SiO2 /Na2
O重量比が1.2〜3の範囲であれば、溶融物の流動性
は良く、Pbとガラスとの分離も充分に行われガラス中
のPbも0.1〜0.3重量%となり、溶出試験結果も
0.3mg/l以下となることを見出だした。
【0016】[実施例2]次に、具体的な実施例につい
て述べる。図2は本発明の実施例で用いた500KVA
2相エール式電気炉の装置構成の模式図である。図2に
おいて、1は500KVA2相エール式電気炉、2はエ
ール式電気炉1の傾斜式炉体、3は炉体のカーボンライ
ニング、4は平型鋳型、5はエール式電気炉1の電極、
6は500KVA電源のトランス、7はエール式電気炉
1を覆う集塵フード、8は加熱溶融処理時に発生するダ
ストの集塵機である。図2に示すような2相エール式電
気炉の装置を用いて、PbOが7.1〜15.8重量%
を含有し、CaO,Al2 O3 の含有量の異なる鉛ガラ
ス切削屑を供用した。
て述べる。図2は本発明の実施例で用いた500KVA
2相エール式電気炉の装置構成の模式図である。図2に
おいて、1は500KVA2相エール式電気炉、2はエ
ール式電気炉1の傾斜式炉体、3は炉体のカーボンライ
ニング、4は平型鋳型、5はエール式電気炉1の電極、
6は500KVA電源のトランス、7はエール式電気炉
1を覆う集塵フード、8は加熱溶融処理時に発生するダ
ストの集塵機である。図2に示すような2相エール式電
気炉の装置を用いて、PbOが7.1〜15.8重量%
を含有し、CaO,Al2 O3 の含有量の異なる鉛ガラ
ス切削屑を供用した。
【0017】次に、鉛ガラス切削屑の主要構成成分であ
るPbO,SiO2 ,Al2 O3 ,CaOと添加成分の
Na2 Oの合計を100重量%とし、Al2 O3 を3.
4〜18.4重量%,CaOを7.0〜20.4重量%
の範囲で4水準で配合し、更に、実施例1の結果から、
Na2 O成分としてNa2 CO3 を添加し、SiO2/
Na2 O重量比をほぼ1.2〜2.8に調整した。この
混合原料を約20kg電気炉に装入し、通電溶解後、約
1300℃に5分間保持した。いずれの試験において
も、通電開始から5分以内に原料が溶解し、さらに13
00℃で約5分保持することで還元が速やかに完了する
ことが確かめられた。その後、傾斜式炉体2を傾斜させ
て溶解物を平型鋳型4に鋳込み、冷却後ガラス質部と金
属鉛を分離し鉛分の溶出試験を行った。表3に溶解試験
後のガラスの主要成分とガラス中の鉛含有及び溶出試験
結果を示す。
るPbO,SiO2 ,Al2 O3 ,CaOと添加成分の
Na2 Oの合計を100重量%とし、Al2 O3 を3.
4〜18.4重量%,CaOを7.0〜20.4重量%
の範囲で4水準で配合し、更に、実施例1の結果から、
Na2 O成分としてNa2 CO3 を添加し、SiO2/
Na2 O重量比をほぼ1.2〜2.8に調整した。この
混合原料を約20kg電気炉に装入し、通電溶解後、約
1300℃に5分間保持した。いずれの試験において
も、通電開始から5分以内に原料が溶解し、さらに13
00℃で約5分保持することで還元が速やかに完了する
ことが確かめられた。その後、傾斜式炉体2を傾斜させ
て溶解物を平型鋳型4に鋳込み、冷却後ガラス質部と金
属鉛を分離し鉛分の溶出試験を行った。表3に溶解試験
後のガラスの主要成分とガラス中の鉛含有及び溶出試験
結果を示す。
【0018】
【表3】
【0019】表3に示すごとく、鉛ガラスの切削屑のS
iO2 /Na2 O重量比をほぼ1.2〜3.0に調整し
た結果、ガラス中の鉛は飛躍的に低下し、鉛溶出試験結
果は、日本基準及び米国基準ともに合格基準内に充分満
足する結果となった。一方、加熱溶融処理するための炉
として1.2KVAのシリコニット炉を用いて、試料を
るつぼに入れて外部加熱した場合は、1300℃まで昇
温するのに数時間以上を要し、工業プロセスとして外部
加熱方式は生産性が悪く望ましくない方式であることが
判った。本発明の鉛ガラス切削屑からの脱鉛方法は、鉛
ガラス切削屑に還元剤を添加し、切削屑原料中のSiO
2 /Na2 O重量比を1.2〜3.0の範囲となるよう
に調整することを特徴とするものであるが、この場合、
SiO2 /Na2 O重量比がNa2 O成分を添加しなく
ても、その範囲内にあるならば、そのままで鉛を分離す
ることが可能となることはもちろんである。
iO2 /Na2 O重量比をほぼ1.2〜3.0に調整し
た結果、ガラス中の鉛は飛躍的に低下し、鉛溶出試験結
果は、日本基準及び米国基準ともに合格基準内に充分満
足する結果となった。一方、加熱溶融処理するための炉
として1.2KVAのシリコニット炉を用いて、試料を
るつぼに入れて外部加熱した場合は、1300℃まで昇
温するのに数時間以上を要し、工業プロセスとして外部
加熱方式は生産性が悪く望ましくない方式であることが
判った。本発明の鉛ガラス切削屑からの脱鉛方法は、鉛
ガラス切削屑に還元剤を添加し、切削屑原料中のSiO
2 /Na2 O重量比を1.2〜3.0の範囲となるよう
に調整することを特徴とするものであるが、この場合、
SiO2 /Na2 O重量比がNa2 O成分を添加しなく
ても、その範囲内にあるならば、そのままで鉛を分離す
ることが可能となることはもちろんである。
【0020】
【発明の効果】本発明の鉛ガラス切削屑からの脱鉛方法
により、鉛ガラスから鉛を分離することにより、ガラス
成分中の鉛は1.0重量%以下となり、本発明の処理を
行った後、ガラス屑を廃棄しても、Pbの溶出は、溶出
試験の日本基準及び米国基準ともに合格でき、鉛溶出に
伴う公害問題を回避することができる。
により、鉛ガラスから鉛を分離することにより、ガラス
成分中の鉛は1.0重量%以下となり、本発明の処理を
行った後、ガラス屑を廃棄しても、Pbの溶出は、溶出
試験の日本基準及び米国基準ともに合格でき、鉛溶出に
伴う公害問題を回避することができる。
【図1】本発明の実施例において得られたSiO2 /N
a2 O重量比とガラス中の鉛含有及び溶出試験成績との
関係グラフである。
a2 O重量比とガラス中の鉛含有及び溶出試験成績との
関係グラフである。
【図2】本発明の実施例において用いた2相エール式電
気炉の装置構成の模式図である。
気炉の装置構成の模式図である。
1 エール式電気炉 2 傾斜式炉体 3 カーボンライニング 4 平型鋳型 5 電極 6 トランス 7 集塵フード 8 集塵機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 昌憲 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 吉越 英之 東京都千代田区丸の内二丁目3番2号 鋼 管鉱業株式会社内 (72)発明者 池田 伸晤 東京都千代田区丸の内二丁目3番2号 鋼 管鉱業株式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】 鉛ガラス切削屑にコークス又は木炭等の
炭素源を還元剤として混合し800℃以上に加熱溶融処
理することにより鉛を分離することを特徴とする鉛ガラ
ス切削屑からの脱鉛方法。 - 【請求項2】 前記鉛ガラス切削屑にNa2 O成分を添
加し、含有SiO2/Na2 Oの重量比を1.2〜3.
0の範囲となるように調整し、加熱溶融処理することを
特徴とする請求項1記載の鉛ガラス切削屑からの脱鉛方
法。 - 【請求項3】 前記加熱溶融処理において、溶融物を溶
融状態で排出し、急冷凝固させた後、鉛を分離すること
を特徴とする請求項1記載の鉛ガラス切削屑からの脱鉛
方法。 - 【請求項4】 前記加熱溶融処理を2相又は3相エール
式電気炉にて行うことを特徴とする請求項1記載の鉛ガ
ラス切削屑からの脱鉛方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24252993A JPH0796264A (ja) | 1993-09-29 | 1993-09-29 | 鉛ガラス切削屑からの脱鉛方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24252993A JPH0796264A (ja) | 1993-09-29 | 1993-09-29 | 鉛ガラス切削屑からの脱鉛方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0796264A true JPH0796264A (ja) | 1995-04-11 |
Family
ID=17090473
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP24252993A Pending JPH0796264A (ja) | 1993-09-29 | 1993-09-29 | 鉛ガラス切削屑からの脱鉛方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0796264A (ja) |
Cited By (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1993
- 1993-09-29 JP JP24252993A patent/JPH0796264A/ja active Pending
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