JPH0796499B2 - スルホキシド系経皮吸収促進剤 - Google Patents

スルホキシド系経皮吸収促進剤

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JPH0796499B2
JPH0796499B2 JP18457888A JP18457888A JPH0796499B2 JP H0796499 B2 JPH0796499 B2 JP H0796499B2 JP 18457888 A JP18457888 A JP 18457888A JP 18457888 A JP18457888 A JP 18457888A JP H0796499 B2 JPH0796499 B2 JP H0796499B2
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absorption enhancer
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benzyl
transdermal absorption
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清英 松井
隆夫 青柳
七美 鈴木
真理子 山村
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Sagami Chemical Research Institute
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は薬物の皮膚を通しての透過・吸収を促進する経
皮吸収促進剤に関する。
〔従来技術〕
医薬をより効率よく目的部位に到達させ、副作用を抑え
る目的で、ドラッグデリバリーシステム(DDS)につい
ての研究が活発に行われている。この中で、近年、皮膚
を薬物の適用部位とする、経皮吸収システムが注目され
ている。このシステムの利点は、肝臓での初回通過効
果を避け得る、薬物の皮膚透過速度がコントロールさ
れ、持続的で一定な血中濃度を維持できる、投与が食
物や嘔吐に影響されない、投与の調節が容易である、
目的部位の近傍に投与できる等の点にある。しかし、
現状では投与量が比較的少量の薬物に限られる、使
用できる薬物に制限がある、角質量の劣化や皮膚アレ
ルギー反応を促進する可能性がある、即効性が望めな
い等の短所がある。そこでこれらの点を改善するため
に、経皮吸収促進剤の併用が検討されている。
これまでに、ジメチルスルホキシド、1−ドデシル−2
−ピロリドン、1−ドテシルアザシクロヘプタン−2−
オン、尿素等の使用が提案されている(嘉悦勲監修、ド
ラッグデリバリーシステム213〜237頁、シーエムシ
ー)。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながらこれらの促進剤は、その促進効果が必ずし
も満足すべきものではなく、また薬物の媒体の種類によ
って促進効果が激減する場合があり、より汎用性の高い
促進剤が望まれていた。
本発明者等は、上記の問題点を解決するために鋭意研究
した結果、特定の置換基を有するベンジルスルホキシド
誘導体がきわめて優れた経皮吸収促進作用を示すことを
見出し、本発明を完成するに至った。
〔問題点を解決するための手段〕
すなわち本発明は、一般式 で表されるベンジルスルホキシド誘導体よりなる薬物の
経皮吸収促進剤(式中、Rは炭素数6以上の炭化水素基
であり、Xは水素原子、低級アルキル基、低級アルケニ
ル基、ハロゲン原子、ニトロ基、アシル基、アミノ基、
アシルアミノ基、水酸基、カルボキシル基、低級アルコ
キシカルボニル基、低級アルコキシ基である。)に関す
るものである。
式中、Rで示される炭素数6以上の炭化水素基は、飽和
又は不飽和の分岐状又は直鎖状の炭化水素基であり、例
えばノルマル−(n−)、イソ−(i−)、あるいは二
級(s−)のヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノ
ニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデ
シル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシ
ル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル
基、エイコサニル基、オレイル基、ゲラニル基、ファル
ネシル基等を挙げることができる。これらのうち炭素数
が8以上のもの、特に10以上のものが促進効果が大きい
点で好ましい。
本発明におけるベンジルスルホキシド誘導体は、たとえ
ば一般式 (式中、Xは前記と同一であり、Yはハロゲン原子、ト
シルオキシ基、メシルオキシ基、トリフルオロメタンス
ルホニルオキシ基を表す。)で示されるベンゼン誘導体
に、塩基存在下、一般式 RSH −−(III) (式中、Rは前記と同一である)で示されるチオール化
合物を反応させ、得られる一般式 で表されるベンジルスルフィド誘導体を酸化剤により酸
化することにより容易に製造することができる。
一般式(II)で表されるベンゼン誘導体としては、ベン
ジルクロリド、ベンジルブロミド、p−フルオロベンジ
ルクロリド、p−クロロベンジルブロミド、m−ブロモ
ベンジルブロミド、o−メチルベンジルクロリド、p−
エチルベンジルクロリド、p−イソプロピルベンジルブ
ロミド、m−(n−ブチル)ベンジルクロリド、p−ビ
ニルベンジルクロリド、m−アリルベンジルブロミド、
p−トリフルオロメチルベンジルブロミド、p−ニトロ
ベンジルクロリド、p−アセチルベンジルクロリド、m
−アミノベンジルクロリド、p−アセチルアミノベンジ
ルブロミド、o−ヒドロキシベンジルクロリド、m−ブ
ロモメチル安息香酸、p−クロロメチル安息香酸エチ
ル、p−メトキシベンジルクロリド、m−エトキシベン
ジルクロリド、メタンスルホン酸ベンジル、トリフルオ
ロメタンスルホン酸p−メチルベンジル、p−トルエン
スルホン酸o−クロロベンジルなどを例示することがで
きる。これらの化合物のいくつかは市販されており、ま
た対応する置換ベンゼンのクロロメチル化あるいは対応
するベンジルアルコールもしくはトルエン誘導体のハロ
ゲン化、エステル化により容易に合成可能な化合物であ
る。
スルフィド合成における塩基としては、ナトリウムメト
キシド、ナトリウムエトキシド、カリウムt−ブトキシ
ドなどのアルカリ金属アルコキシド、水素化ナトリウ
ム、水素化カリウムなどのアルカリ金属水素化物、n−
ブチルリチウム、フェニルリチウム、リチウムジイソプ
ロピルアミド、リチウムビストリメチルシリルアミド、
臭化メチルマグネシウム、臭化フェニルマグネシウムな
どを挙げることができ、通常アルカンチオールに対して
当量ないし1.2当量用いる。
反応は溶媒中で行うことが好ましく、溶媒としては反応
に関与しないものであればいずれのものでもよく、テト
ラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジオキサン、メタ
ノール、エタノール、ベンゼン、トルエン等を例示する
ことができる。反応温度としては、−30℃〜80℃、好ま
しくは、−10℃〜50℃の範囲で行うことができる。
一般式(IV)で表されるベンジルスルフィド誘導体の酸
化において用いることのできる酸化剤としては、m−ク
ロロ過安息香酸、過酸化水素、過酢酸、メタ過沃素酸ナ
トリウム、N−クロロコハク酸イミドなどを例示するこ
とができる。
酸化剤の使用量は、一般式(IV)で表されるベンジルス
ルフィド誘導体に対して当量用い、酸化の進み具合によ
り適宜増量すれば良い。
反応は溶媒中で行うことが好ましく、溶媒としては反応
に関与しないものであればいずれのものでもよく、クロ
ロホルム、塩化メチレン、水、酢酸等を例示することが
できる。反応温度は、酸化反応が進行し、かつスルホン
の副生が最小限となる温度を選択すればよく、一般的に
は−100℃〜50℃、好ましくは−80℃〜30℃の範囲で行
うことができる。
本発明の経皮吸収促進剤は、投与すべき薬物と共に、
水、アルコール等の溶剤に溶解したチンキ剤、あるいは
軟膏、クリーム基剤中に混合させた軟膏、クリーム剤、
さらにはポリマーフィルム中あるいは粘着剤中に混入し
たテープ製剤等の任意の形態で使用することができる。
本発明の吸収促進剤の含有量は、その使用形態により異
なるが、一般に0.1重量%〜50重量%、好ましくは1重
量〜20重量%であり、少ない場合には、吸収促進効果が
小さくなり、多い場合には、皮膚刺激性などの副作用が
著しくなると共にかえって薬物の放出が抑制される場合
も生じる。
本発明において用いられる薬物は、人間用あるいは動物
用いずれの薬物であってもよく、例えば消炎鎮痛剤とし
ては、アセトアミノフェノン、アスピリン、サリチル酸
メチル、サリチル酸コリン、サリチル酸グリコール、l
−メントール、カンファー、メフェナム酸、フルフェナ
ム酸、インドメタシン、ジクロフェナック、アルクロフ
ェナック、イブプロフェン、ケトプロフェン、ナプロキ
セン、プラノプロフェン、フェノプロフェン、フェンプ
フェン、フルルビプロフェン、インドプロフェン、フェ
ンチアザック、トルメチン、スプロフェン、ペンザダッ
ク、ブフェキサマック、ピロキシカム、フェニルプタゾ
ン、オキシフェンブタゾン、クロフェゾン、ペンタゾシ
ン、メピリゾールなど;ステロイド系消炎剤としては、
ヒドロコーチゾン、プレドニゾロン、デキサメサゾン、
トリアムシノロンアセトニド、フルオシノロンアセトニ
ド、フルドロコーチゾンアセテートなど;抗ヒスタミン
剤ないし抗アレルギー剤としてはクロルフェニラミン、
グリチルリチン酸、ジフェンヒドラミン、ペリアクチン
など;局所麻酔剤としてはベンゾカイン、プロカイン、
ジブカイン、リドカインなど;抗菌剤等としては、クロ
ルテトラサイクリンなどのテトラサイクリン類、アンビ
シリンなどのペニシリン類、セファロチンなどのセファ
ロスポリン類、カナマイシンなどのアミノグリコシド
類、エリスロマイシンなどのマクロライド類、クロラム
フェニコール、ヨード化合物、ニトロフラントイン、ナ
イスタチン、アンホテリシン、フラジオマイシン、スル
ホンアミド類、ピロールニトリン、クロトリマゾール、
ニトロフラゾンなど;抗高血圧剤としてはクロニジン、
α−メチルドーバ、レセルピン、シロシンゴピン、レシ
ナミン、シンナリジン、ヒドラジン、ブラゾシンなど;
降圧利尿剤としてはテオフィリン、トリクロロメチアジ
ド、フロセミド、トリバミド、メチクロチアジド、ペン
フルジド、ハイドロサイアザイド、スピロノラクトン、
メトラゾンなど;強心剤としてはジギタリス、ユビデカ
レノン、ドバミンなど;冠血管拡張剤としてはニトログ
リセリン、イソソルビトール−ジナイトレート、エリス
リト−ルテトラナイトレート、ペンタエリスリトールテ
トラナイトレート、ジピリダモール、ジラゼブ、トラピ
ジル、トリメタジジンなど;血管収縮剤としてはジヒド
ロエルゴタミン、ジヒドロエルゴトキシンなど;β−ブ
ロッカーないし抗不整脈治療剤としてはビンドール、塩
酸プロプラノロールなど;カルシウム拮抗剤としてはジ
ルチアゼム、ニフェジピン、ニカルジピン、ベラパミ
ル、ベンシクラン、ジラゼブなど;抗てんかん剤として
はニトラゼパム、メプロバメート、フェニトインなど;
抗めまい剤としてはイソプレナリン、ベタヒスチン、ス
コポラミンなど;精神安定剤としてはジアゼパム、ロラ
ゼパム、フルニトラゼパム、フルフェナジンなど;催眠
鎮静剤としてはフェノバルビタール、アモバルビター
ル、シクロバルビタールなど;筋弛緩剤としてはトリペ
リゾン、バクロフェン、タントロレンナトリウム、シク
ロベンザピリンなど;自律神経用剤としてはアトロピ
ン、レボドバなど;呼吸器官用剤としてはコデイン、エ
フェドリン、イソプロテレノール、デキストロメトルフ
ァン、オルシプレナリン、イプラトロピウムブロミド、
クロモグリク酸など;ホルモン剤ないし抗ホルモン剤と
してはコルチコトロピン、オキシトシン、バソプレシ
ン、テストステロン、プロゲステロン、エストラジオー
ル、唾液腺ホルモン、甲状腺ホルモン、副腎ホルモン、
カリクレイン、インシュリン、オキセンドロンなど;ビ
タミン剤としてはビタミンA,B,C,D,E,Kおよびそれらの
誘導体、カルシェフェロール類、メコバラミンなど;抗
腫瘍剤としては5−フルオロウラシル(5−FU)および
その誘導体、アドリアマイシン、クレスチン、ピシバニ
ール、アンシタビン、シタラビンなど;酵素類としては
ウロキナーゼなど;漢方薬ないし生薬エキスとしては、
甘草、アロエ、紫根など;抗潰瘍剤としてはアラントイ
ン、アルジオキサ、アルクロキサなど;その他プロスタ
グランジン類、糖尿病治療剤などを挙げることができ
る。
これらの薬物は必要に応じ、二種以上を併用することも
できる。
本発明の経皮吸収促進剤を含有する薬物の製剤は、人体
の各部位の皮膚、粘膜(口腔、鼻腔、直腸、膣)に目的
に応じて必要量を塗布し適用する事ができる。例えば、
外傷、皮膚潰瘍、筋肉痛、関節炎等に対する局所的治療
のためであれば、直接患部ないしその付近に、また体内
の器官等に対する全身的治療のためであれば、薬物吸収
されやすい部位(例:角質の発達していない部位)に適
用するのが好ましい。なお、化粧用として使用する場合
は、上記製剤をそのままあるいは上記薬物から選択した
ものないし公知の化粧成分を配合したものを、皮膚の洗
浄、パック、日焼けや肌荒れの対策、モイスチャーライ
ジングなどの目的で使用することができる。
以下、本発明を参考例、製造例、実施例、比較例により
さらに詳細に説明する。
参考例 1〜7 テトラヒドロフラン中、表1に示した量の水素化ナトリ
ウムおよびチオール化合物を0℃または室温下反応させ
た。この溶液にそれぞれ表1に記載のベンゼン誘導体を
表1に示した量づつ加え、再び0℃または室温下一晩反
応させた。反応混合物中の不溶物をろ過後、濃縮し、シ
リカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製して、対応
するベンジルスルフィド誘導体を得た。
製造例 1〜4 表2に示した量の、参考例1〜3及び5で得られたベン
ジルスルフィド誘導体をクロロホルムに溶解し、この溶
液に表2記載の量のm−クロロ過安息香酸のクロロホル
ム溶液を−30℃においてゆっくり滴下した。室温下、一
晩撹拌して酸化反応を行った後、常法によって処理し
た。生成物をエタノールより再結晶させて精製し、目的
とするベンジルスルホキシド誘導体を白色結晶として得
た。
製造例 5〜7 表3に示した量の、参考例4,6及び7で得られたベンジ
ルスルフィド誘導体を酢酸に溶解し、この中に表3記載
の量の30%過酸化水素水溶液を加え、室温下30分間反応
させた。常法により処理した後、生成物をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーで精製し、目的とするベンジル
スルホキシド誘導体を白色結晶として得た。
実施例 1〜5 二−チャンバー拡散セル(有効断面積0.95cm2)にウサ
ギ腹部剥離皮膚をはさみ、ドナー部に抗炎症剤インドメ
タシン(1%)、本発明の経皮吸収促進剤(2%)のエ
チルアルコール溶液を2ml入れ、レセプター部にリン酸
緩衝液を2ml入れ、セル全体を37℃の恒温槽に浸漬し
た。両チャンバーを撹拌下、6時間後および12時間後に
レセプター部よりサンプリングし、高速流体クロマトグ
ラフィーにより、透過したインドメタシンの定量を行っ
た。透過測定結果を表4に示す。また経皮吸収促進剤を
加えない場合を比較例1、経皮吸収促進剤としてAzone
(1−ドデシルアザシクロヘプタン−2−オン)を加え
た場合を比較例2として示す。
実施例 6 二−チャンバー拡散セル(有効断面積0.95cm2)にウサ
ギ腹部剥離皮膚をはさみ、ドナー部に抗腫瘍剤5−フル
オロウラシル(1%)、本発明の経皮吸収促進剤(2
%)のエチルアルコール溶液を2ml入れ、レセプター部
にリン酸緩衝液を2ml入れ、セル全体を37℃の恒温槽に
浸漬した。両チャンバーを撹拌下、6時間後および12時
間後にレセプター部よりサンプリングし、高速液体クロ
マトグラフィーにより、透過した5−フルオロウラシル
の定量を行った。透過測定結果を表5に示す。また経皮
吸収促進剤を加えない場合を比較例3として示す。
実施例 7 二−チャンバー拡散セル(有効断面積0.95cm2)にウサ
ギ腹部剥離皮膚をはさみ、ドナー部にβ−ブロッカー、
塩酸プロプラノロール(1%)、本発明と経皮吸収促進
剤(2%)のエチルアルコール溶液を2ml入れ、レセプ
ター部にリン酸緩衝液を2ml入れ、セル全体を37℃の恒
温槽に浸漬した。両チャンバーを撹拌下、6時間後およ
び12時間後にレセプター部よりサンプリングし、高速液
体クロマトグラフィーにより、透過した塩酸プロプラノ
ロールの定量を行った。透過測定結果を表6に示す。ま
た経皮吸収促進剤を加えない場合を比較例4として示
す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 で表されるベンジルスルホキシド誘導体よりなる薬物の
    経皮吸収促進剤(式中、Rは炭素数6以上の炭化水素基
    であり、Xは水素原子、低級アルキル基、低級アルケニ
    ル基、ハロゲン原子、ニトロ基、アシル基、アミノ基、
    アシルアミノ基、水酸基、カルボキシル基、低級アルコ
    キシカルボニル基、低級アルコキシ基である。)。
JP18457888A 1988-07-26 1988-07-26 スルホキシド系経皮吸収促進剤 Expired - Lifetime JPH0796499B2 (ja)

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