JPH0797259A - ジルコニア質耐火物 - Google Patents

ジルコニア質耐火物

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JPH0797259A
JPH0797259A JP5239486A JP23948693A JPH0797259A JP H0797259 A JPH0797259 A JP H0797259A JP 5239486 A JP5239486 A JP 5239486A JP 23948693 A JP23948693 A JP 23948693A JP H0797259 A JPH0797259 A JP H0797259A
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Hideaki Nishio
英昭 西尾
Fumihiko Hatada
文比古 畠田
Yuichi Takakura
雄一 高倉
Toshikazu Yamamura
利和 山村
Shiyuuhei Naya
修平 那谷
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Shinagawa Refractories Co Ltd
Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明のジルコニア質耐火物は、イットリア
により安定化または部分的に安定化されたジルコニアと
未安定化ジルコニアとの組成物であって、未安定化ジル
コニアの組成比が7重量%〜20重量%の割合であり、
かつ1800℃以上の温度での焼成体であるか、または
更に20%〜27%の見掛け気孔率を有するものであ
る。 【効果】 本発明のジルコニア質耐火物は、1800℃
以上の高温における安定化ジルコニアの焼結による収縮
と冷却時における未安定化ジルコニアの膨張とを組み合
わせることにより、室温から1800℃以上の高温まで
の間の加熱冷却に対して、寸法すなわち体積の安定性が
得られるものであり、1800℃以上で使用され、且つ
複数個の耐火物を組み合わせて構造体を成すような高温
熱交換器の蓄熱体や高温工業炉などの構造材料耐火物と
して適している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はジルコニア質耐火物に関
するもので、たとえば、加熱冷却を繰り返す高温熱交換
器の体積及び形状の安定性を要求される蓄熱体用部材と
して適した、部分安定化ジルコニア質耐火物に関する。
【0002】
【従来の技術】ジルコニア単体は、1100℃付近で単
斜晶から正方晶への相変態に伴う不規則熱膨張収縮を起
こすことが知られている。耐火物等その製造において、
このようなジルコニア単体を原料として焼成工程を必要
とする成形体を得ようとする場合には、その焼成工程中
において、特に冷却時における正方晶から単斜晶への変
態に伴う大きな体積膨張により組織破壊を起こすため、
成形体が得られにくい。そして安定化または部分安定化
ジルコニアを原料とするか、またはさらにCaO、Mg
O、Y2 O3 等の酸化物を安定化剤として共に加える事
により高温においてこれら酸化物を固溶させ、部分的あ
るいは全体的に立方晶の結晶構造をもつ部分安定化また
は安定化ジルコニアとして成形体を得るのが一般的であ
る。
【0003】また、加熱冷却を繰り返す使用条件に対し
ては耐熱衝撃性が必要とされるが、ジルコニア、特に安
定化された正方晶系のジルコニアは熱膨張係数が大き
く、耐熱衝撃性が低い。これに対しある程度気孔率を上
昇させることにより耐熱衝撃性を向上させる方法がある
が、その場合でも1800℃以上の高温の熱処理を受け
る場合には非常に緻密な材料組織である以外は、焼結に
より体積の収縮が起こる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高温までの
加熱冷却を繰り返すような使用条件においても、体積安
定性、耐熱衝撃性に優れたジルコニア質耐火物の提供を
課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のジルコニア質耐
火物は、イットリアにより安定化または部分的に安定化
されたジルコニア(以下、安定化ジルコニアともいう)
と未安定化ジルコニアとの組成物であって、未安定化ジ
ルコニアの組成比が7重量%〜20重量%の割合であ
り、かつ1800℃以上の温度での焼成体であることを
特徴とする。
【0006】また、本発明のジルコニア質耐火物は、イ
ットリアにより安定化または部分的に安定化されたジル
コニアと未安定化ジルコニアとの組成物であって、未安
定化ジルコニアの組成比が7重量%〜20重量%の割合
であると共に、1800℃以上の温度での焼成体で、か
つ20%〜27%の見掛け気孔率を有するものであるこ
とを特徴とする。
【0007】安定化ジルコニアは、イットリアによる安
定化率が80%〜100%、好ましくは90%〜100
%のものである。安定化率が80%より低いと加熱冷却
操作に際して、組織破壊が生じ好ましくない。このよう
な安定化ジルコニアは耐火物とされるにあたり、粒径が
5mm以下、好ましくは3mm以下の粒子を使用して形
成されるとよい。粒径が5mmを越えると1800℃で
も焼結が進みにくく、本発明の目的を達成するべき安定
な材料組織が得られない。
【0008】未安定化ジルコニア(安定化率0%)は、
ジルコニア全体において7重量%〜20重量%、好まし
くは使用する未安定化ジルコニアの粒径に応じた最適な
組成比を有する。未安定化ジルコニアの組成比が7重量
%より少ないと、組織全体の焼結収縮が未安定化ジルコ
ニアの膨張よりも大きいため、加熱冷却を繰り返す毎に
耐火物の体積は収縮し、また未安定化ジルコニアの組成
比が20重量%よりも多い場合には、逆に膨張が収縮を
上回るため加熱冷却を繰り返す毎に耐火物の体積は膨張
するので、体積の安定性は得られない。
【0009】また、未安定化ジルコニアは耐火物とされ
るにあたり、粒径が0.0001mm〜0.5mm、好
ましくは0.001mm〜0.3mmのものを使用して
形成されるとよい。粒径が0.0001mmよりも小さ
い場合は、焼成過程或いは熱処理を受けたときに、未安
定化ジルコニアが、安定化ジルコニアから安定化剤であ
るイットリアを引き抜きそれ自身が安定化してしまうた
め好ましくなく、また、0.5mmを越えると冷却時の
膨張が大きくなりすぎ、材料組織を大幅に破壊してしま
うためである。
【0010】また、耐火物とされるにあたり、未安定化
ジルコニアと安定化ジルコニアからなる耐火材料に対し
て、結合剤として、例えばカルボキシメチルセルロー
ス、メチルセルロース、ポリエチレンオキサイド、ポリ
ビニルアルコール等の1種、またはそれらの混合物と水
との混合物、または水溶液が添加される。混合物、また
は水溶液における結合剤の割合は2重量%〜10重量%
とするとよく、これらの混合物、または水溶液を耐火材
料100重量部に対して2重量部〜6重量部、好ましく
は3重量部〜5重量部の割合で添加し、タイヤミキサ
ー、万能ミキサー等耐火物の混練に一般的に用いられる
混練器にて混練される。
【0011】次いで、一軸プレスで成形圧力200kg
/cm2 〜500kg/cm2 で成形された後、100
℃以上で乾燥され、更に1800℃以上で焼成して目的
とするジルコニア質耐火物を得ることができる。焼成温
度を1800℃以上とするのは、本発明の目的を達成す
るべく安定した材料組織にまで焼結させるためである。
【0012】このような成形方法により得られた耐火物
における見掛け気孔率は、アルキメデス法等により測定
されるが、成形圧力を調節することにより制御しうる。
本発明においては、成形圧力を200kg/cm2 〜5
00kg/cm2 とそれほど高くしないことにより、見
掛気孔率を20%〜27%と比較的高くでき、耐熱衝撃
性を高めるのに有効に働く。また、1800℃以上の加
熱冷却の前後における体積が安定しているということ
は、物理的材料組織もその前後において変化しないこと
に他ならない。これはジルコニア耐火物の材料組織内部
で以下のような機構が起こることにより達成されると推
定される。即ち、昇温・高温保持過程においては焼結に
より体積の収縮が起こり、冷却過程においては1100
〜900℃付近で未安定化ジルコニアが正方晶から単斜
晶へ相変態することにより体積の膨張が起こる。この収
縮と膨張が連続して発生することにより、結果的に加熱
冷却の前後において成形体の体積の増減はなくなり体積
の安定性を得ることができるものである。
【0013】
【作用】本発明のジルコニア質耐火物は、室温から18
00℃以上の高温までの加熱冷却処理に対して、焼結に
よる収縮と相変態による膨張とを示す両成分からなるこ
とにより、加熱冷却処理を受ける毎にそれらの作用を順
次発生させることができ、加熱冷却の前後において体積
の安定性に優れたジルコニア質耐火物とすることができ
る。
【0014】また、本発明のジルコニア質耐火物におけ
る見掛気孔率を20%〜27%と比較的高くすることに
より、体積の安定性に優れると共に耐熱衝撃性の高いジ
ルコニア質耐火物とできる。
【0015】
【実施例1】安定化率が98%のイットリア安定化ジル
コニアに対し、安定化率が0%の未安定化ジルコニアを
混合したものを原料として、表1に示す割合でジルコニ
ア質耐火物を作成した。
【0016】原料の粒度配合は、通常の耐火物と同様に
粗粒部、細粒部、微粒部から成り、粗粒部とは約2mm
〜1mm、細粒部とは約1mm以下、微粒部とは約0.
3mm以下の粒度分布をもつものとする。表1に示すよ
うに、粗い粒度と微粒部はイットリア安定化ジルコニア
で、また、その間の細粒部域のイットリア安定化ジルコ
ニアの一部または全部を、粒度分布が10μm〜300
μmの未安定化ジルコニアで置き換えて試料とした。
【0017】
【表1】
【0018】このようにして得た原料組成物に対し、市
販のカルボキシメチルセルロース粉末と水を重量比率で
1対20に混合したものを3重量%の割合でバインダー
として加え、混練した後、一軸プレスにて成形圧約30
0kg/cm2 で成形した。
【0019】この成形体を1850℃で5時間焼成し、
ジルコニア質耐火物を得た。耐火物の寸法を測定し、再
び1850℃、5時間熱処理した。さらに同様の操作を
し、同じ条件で熱処理した。
【0020】熱処理による体積の安定性を評価する方法
として、熱処理前後の寸法の変化(線変化率)を測定し
た。すなわち熱処理の前後における線変化率の絶対値が
0に近いほど寸法の変化が少なく、より体積の安定性が
得られていると評価した。試験の結果を表2に示す。
【0021】表2から、線変化率の絶対値が0に近い配
合量は約10重量%付近からこの発明における上限、す
なわち20重量%までであり、それを越えると熱処理を
繰り返す毎に線変化率は増加、すなわち膨張していくこ
とがわかる。
【0022】
【表2】
【0023】
【実施例2】表3に示すように、実施例1と同様に、
粗、細、微粒部の3部からなる通常の耐火物の配合にお
いて、微粉粒度域の安定化ジルコニアの一部または全体
を、粒度分布が0.5μm〜80μmの未安定化ジルコ
ニアで置き換えて配合し、実施例1と同様にジルコニア
質耐火物を製造し、試験した。試験の結果を表4に示
す。
【0024】表4から、線変化率の絶対値が0に近い配
合量は7重量%付近であることがわかる。また、実施例
1に対し未安定化ジルコニアの粒度分布が小さいこの実
施例の場合、本発明の目的を達成するための未安定ジル
コニアの配合量は下限値7%に近づくことがわかる。ま
た、それより少ない配合量では熱処理を繰り返す毎に線
変化率は減少すなわち収縮し、多い配合量では熱処理を
繰り返す毎に線変化率は増加すなわち膨張していくこと
がわかる。
【0025】
【表3】
【0026】
【表4】
【0027】
【実施例3】表5に示す原料配合で、実施例1と同様の
方法で得たジルコニア質耐火物について、成形寸法を測
定した後、1700℃、5時間の熱処理を2回繰り返
し、実施例1同様に試験した。試験の結果を表6に示
す。
【0028】表6から熱処理によりどの配合量において
も線変化は膨張を示すことがわかる。例え、線変化率が
小さくても、その方向性が正を示す場合には、熱交換器
用耐火物などの複数個の成形体を組み合わせて使用する
条件では、互いに突っ張りの応力がはたらくことになる
ため、使用可能な材質として適切であるとはいえない。
【0029】
【表5】
【0030】
【表6】
【0031】
【実施例4】実施例1の結果から、線変化率が負であり
且つ絶対値が最も小さい試番1−4について、1850
℃、5時間を5回繰り返す熱処理の前後の線変化率と曲
げ強度の測定した。また、比較として1500℃、5時
間、5回繰り返し熱処理について同様に測定した。その
結果を表7に示す。この結果から、強度的には1800
℃と1500℃の熱処理とでは大差ないことがわかる
が、寸法の安定性は1800℃以上の熱処理を受ける際
に有効であることがわかる。
【0032】
【表7】
【0033】
【発明の効果】本発明のジルコニア質耐火物は、180
0℃以上の高温における安定化ジルコニアの焼結による
収縮と冷却時における未安定化ジルコニアの膨張とを組
み合わせることにより、室温から1800℃以上の高温
までの間の加熱冷却に対して、寸法すなわち体積の安定
性が得られるものであり、1800℃以上で使用され、
且つ複数個の耐火物を組み合わせて構造体を成すような
高温熱交換器の蓄熱体や高温工業炉などの構造材料耐火
物として適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、実施例1及び実施例2における、未
安定化ジルコニアの配合量と線変化率(合計)との関係
を示した図である。
【符号の説明】
白丸は実施例1の結果を、黒丸は実施例2の結果を示
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山村 利和 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目3番1号 株式会社神戸製鋼所高砂製作所内 (72)発明者 那谷 修平 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目3番1号 株式会社神戸製鋼所高砂製作所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イットリアにより安定化または部分的に
    安定化されたジルコニアと未安定化ジルコニアとの組成
    物であって、未安定化ジルコニアの組成比が7重量%〜
    20重量%の割合であり、かつ1800℃以上の温度で
    の焼成体であることを特徴とするジルコニア質耐火物。
  2. 【請求項2】 イットリアにより安定化または部分的に
    安定化されたジルコニアと未安定化ジルコニアとの組成
    物であって、未安定化ジルコニアの組成比が7重量%〜
    20重量%の割合であると共に、1800℃以上の温度
    での焼成体で、かつ20%〜27%の見掛け気孔率を有
    するものであることを特徴とするジルコニア質耐火物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8278231B2 (en) * 2008-11-24 2012-10-02 Exxonmobil Chemical Patents Inc. Heat stable formed ceramic, apparatus and method of using the same
US10407349B2 (en) 2015-04-24 2019-09-10 Corning Incorporated Bonded zirconia refractories and methods for making the same
CN118684491A (zh) * 2024-08-01 2024-09-24 中钢集团洛阳耐火材料研究院有限公司 一种低膨胀、高热震氧化锆制品的制备方法

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