JPH0811162B2 - 抽出方法及びそのための抽出装置 - Google Patents

抽出方法及びそのための抽出装置

Info

Publication number
JPH0811162B2
JPH0811162B2 JP61196806A JP19680686A JPH0811162B2 JP H0811162 B2 JPH0811162 B2 JP H0811162B2 JP 61196806 A JP61196806 A JP 61196806A JP 19680686 A JP19680686 A JP 19680686A JP H0811162 B2 JPH0811162 B2 JP H0811162B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
extractant
extraction
agent
alkali
liquid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP61196806A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6351902A (ja
Inventor
良弘 恵藤
紀夫 大橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kurita Water Industries Ltd
Original Assignee
Kurita Water Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kurita Water Industries Ltd filed Critical Kurita Water Industries Ltd
Priority to JP61196806A priority Critical patent/JPH0811162B2/ja
Publication of JPS6351902A publication Critical patent/JPS6351902A/ja
Publication of JPH0811162B2 publication Critical patent/JPH0811162B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Extraction Or Liquid Replacement (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は抽出方法及びそのための抽出装置に係り、特
に抽料及び逆抽出剤のpHを良好な範囲に調整することに
より、高い抽出効率で処理を行なうことができる抽出方
法及びそのための抽出装置に関する。
[従来の技術及び先行技術] 抽出は各種物質の分離、精製等に古くから広く利用さ
れている技術であるが、最近においては、固体膜を介し
て抽出を行なう方法が検討されている。固体膜を用いる
抽出方法は、固体膜の片側に被抽出物質(抽質)を含む
抽料(extraction feed)、もう一方の側に抽剤(solve
nt)を流入させて抽出を行ない、その後同様にして片側
に逆抽出剤(strip solution)、もう一方の側に被抽出
物質を抽出して含有する抽剤を流入させて逆抽出を行な
い、目的物質である被抽出物質を回収するものである。
しかして、逆抽出剤中にある程度の量の被抽出物質が
逆抽出された時点で、逆抽出剤を取り出し、逆抽出剤が
酸の場合には、アルカリを添加するか希釈するかして弱
酸性ないし中性とした後、電解槽へ送り、電解すること
により、被抽出物質を還元、析出沈殿させて回収してい
る。またpH調整により金属水酸化物を得、析出沈殿させ
て回収する場合もある。
しかしながら、上記従来の方法では、電解装置を必要
とし、設備費、メンテナンス等の面から有利なことでは
ない。また、逆抽出剤を再利用することができず、コス
ト高となり、経済的に不利であった。しかも、pH調整に
より金属水酸化物を析出沈殿させて回収する場合等に
は、その汚泥処理が困難であり、処理費が高くつく等の
問題点もあった。
このような上記従来の問題点を解決するために、本出
願人は、容器内を固体膜で少なくとも2室に仕切り、そ
のうちの第1の室に抽剤を充填し、残る抽料、逆抽出剤
のうち1液を第2の室内に、残りの1液(この液は抽剤
と実質的に非混和性である。)を第1の室内の抽剤中を
通過させるように構成した抽出手段と、この抽出手段で
被抽出物質を逆抽出して排出される逆抽出剤を晶析処理
して再び抽出手段に返送する晶析手段とを設けてなる抽
出装置につき、先に特許出願した(特願昭60-66292、以
下「先願」という。)。
先願の抽出装置によれば、抽出及び逆抽出を行なうた
めの抽出手段と抽出手段からの被抽出物質を逆抽出した
逆抽出剤を晶析処理して循環する晶析手段とを備えてい
るため、逆抽出速度と晶析速度とを独立して制御するこ
とが可能であることから、装置の運転操作も容易とな
り、しかもこのように抽出手段と晶析手段とが別個に設
けられていることから、各々の条件(例えば温度)を抽
出又は晶析に最適な条件とすることができるので、抽出
効率、晶析効率を向上させることができる。
[発明が解決しようとする問題点] 一般に、抽出及び逆抽出手段において、逆抽出剤とし
ては、高濃度の酸又はアルカリを用いることが多いが、
逆抽出剤を循環使用していると、逆抽出剤中の酸又はア
ルカリは経時的に減少してくる。
例えば、抽料に含まれるCuの抽出及び逆抽出を、SME-
529(シェル化学製)を抽剤として、H2SO4を逆抽出剤と
して用いて行なう場合を例にとって説明すると、抽出、
逆抽出の反応式は次式のようになる。
抽出 Cu2+(抽料中)+2HR(抽剤中) →CuR2(抽剤中)+2H+(抽料中) …(I) 逆抽出 CuR2(抽剤中)+H2SO4(逆抽出剤中) →CuSO4(逆抽出剤中)+2HR(抽剤中) …(II) 上式のように、抽料は酸濃度が増加し、一方、逆抽出
剤はそれと同当量の酸が減少する。
このように抽料や逆抽出剤の酸濃度やアルカリ濃度が
変化すると、抽出速度や逆抽出速度が低減し、抽出、逆
抽出効率が悪化してくる。また、逆抽出剤の酸濃度やア
ルカリ濃度の低減は、晶析手段における被抽出物の晶析
回収効率も悪化させる原因となる。例えば、上述のCuの
抽出回収の場合、逆抽出剤の酸濃度が低下するとCuの溶
解度が高くなり、晶出しなくなることがある。
従来、抽料又は逆抽出剤の酸又はアルカリ濃度はpHで
制御している。例えば上記Cuの抽出、逆抽出において、
通常、抽出はpH3〜5程度で行なうため、pH制御により
アルカリ注入を行なって、容易に抽料のpH調整を行なっ
ている。
しかしながら、前述の如く、逆抽出剤は一般に高濃度
の酸又はアルカリであるため、少々の濃度変化ではpHが
ほとんど変わらず、pHにより濃度の制御を行なうことは
困難である。Cuの抽出、逆抽出の例においても、逆抽出
剤中のH2SO4濃度は50〜200g/l程度であり、pH調整によ
る酸濃度調整は困難である。
このようなことは、先願装置に限らず、逆抽出剤の処
理(抽質回収)を行なって、逆抽出剤を循環使用する抽
出方法においては、常に問題となる。
[問題点を解決するための手段] 本発明は上記従来の問題点を解決するものであって、 抽料と抽剤とを接触させるとともに、該抽剤と逆抽出
剤とを接触させる抽出方法において、抽剤と接触後の抽
料のpHが所定範囲となるように、抽剤と接触前の抽料に
酸及びアルカリの一方を注入し、かつ、この抽剤と接触
前の抽料に注入する酸及びアルカリの一方の注入量とほ
ぼ同当量の酸及びアルカリの他方を逆抽出剤に注入する
ことを特徴とする抽出方法、 及び、 次のa,b,c,d,e,f及びgの各手段、即ち、 a.被抽出物質を含む抽料と抽剤とを接触させる抽出用の
室、該室への抽料の導入手段及び抽剤と接触後の抽料の
排出手段を有する抽出部と、 抽料と接触後の抽剤と逆抽出剤とを接触させる室、該
室への抽出剤の導入手段及び抽剤と接触後の逆抽出剤の
排出手段を有する逆抽出部と、からなる抽出手段、 b.液導入手段及び液排出手段を有する被抽出物質の回収
手段、 c.前記抽出手段の逆抽出剤排出手段から回収手段の液導
入手段へ液を送給する手段、 d.前記回収手段の液排出手段から抽出手段の逆抽出剤導
入手段へ液を送給する手段、 e.逆抽出剤の流通系路に設けられた、逆抽出剤に酸又は
アルカリを供給する逆抽出剤pH調整手段、 f.前記抽出手段の抽料排出手段の抽料のpHを測定するpH
測定手段、 g.前記抽出手段の抽料導入手段に設けられた、抽料に酸
又はアルカリを供給する抽料pH調整手段、 を備えてなり、かつ、前記抽料pH調整手段は前記pH測定
手段の検出値が所定範囲となるための必要量の該必要量
とほぼ同当量の酸及びアルカリの一方を供給すると共
に、前記逆抽出剤pH調整手段は酸及びアルカリの他方を
供給することを特徴とする抽出装置、 と要旨とするものである。
[作用] 前述の如く、逆抽出において、減少する逆抽出剤中の
酸(又はアルカリ)は、抽出において増加する抽料中の
酸(又はアルカリ)と同当量となる。
従って、抽出処理後の抽料のpHを検出し、これを所定
範囲、即ち抽出処理に好適な抽料のpH値、とするために
必要な酸及びアルカリの一方を抽料、この酸及びアルカ
リの一方の添加量とはぼ同当量の酸及びアルカリの他方
を逆抽出剤に供給することにより、抽料及び逆抽出剤を
常に所望の酸又はアルカリ濃度に維持することが可能と
なる。
この場合、一般に、抽料の酸又はアルカリ濃度は、逆
抽出剤の酸又はアルカリ濃度に比し、低い値であるの
で、微妙なpH変動も比較的容易に検出することができ
る。
このため、本発明の抽出方法及び抽出装置によれば、
抽料及び逆抽出剤中の酸又はアルカリ濃度が適正に調節
でき、効果的な抽出、逆抽出及び抽質回収が可能とされ
る。
[実施例] 以下に本発明を本発明方法の実施に好適な本発明の抽
出装置の一実施例を示す図面を参照して詳細に説明す
る。
第1図は本発明の抽出装置の一実施例に係るチューブ
ラー或いはホロファイバー型の固体膜を装着した抽出手
段1と晶析手段2とからなる抽出装置を示す断面図であ
る。
まず抽出手段1の構成を説明する。
第1図において10は抽出手段1の円筒状の装置ケーシ
ングであって、その上部には2段に設けられた仕切板1
2、14によって逆抽出剤導入室16と、該室16の下面側の
抽料導入室18が画成されている。また、装置ケーシング
10の下部も、2段に設けられた仕切板20、22によって抽
残液排出室24と、その下側の逆抽出剤排出室26が画成さ
れている。なお、仕切板14と20との間には、第1の室が
設けられ、抽剤が流通される抽剤室28とされている。そ
して、抽料導入室18と抽残液排出室24とを連通するよう
に、パイプ状の固体膜30が設けられ、その内部に第2の
室とされている。また、逆抽出剤導入室16の下部は、滴
下管32によって抽剤室28の上部と連通されている。ま
た、抽剤室28の下部は連絡管34によって逆抽出剤排出室
26と連通されている。
36及び38は、それぞれ抽剤の導入口及び排出口であ
り、ポンプ40を有する配管42によって接続されている。
44及び46はそれぞれ抽料の導入口及び排出口であり、
48及び50はそれぞれ逆抽出剤の導入口及び排出口であ
る。
本実施例の抽出装置においては、抽出手段2の排出口
46から排出される処理済抽料は配管76より処理槽74に送
給されるように構成されている。処理槽74には処理済抽
料のpHを測定するpHメータ78、抽料に酸又はアルカリの
pH調整剤を供給するための配管86、ポンプ88が設けられ
ており、ポンプ88はpHメータ78によって連動するように
構成されている。80は処理槽74中の抽料を抜き出して再
び抽出手段1の抽料導入口に循環させるための配管であ
る。また、84は抽料の供給用配管である。
次に晶析手段2の構成を説明する。
52はケーシングであって、その底部には逆抽出剤導入
口54が設けられ、上部には逆抽出剤排出口56が設けられ
ている。逆抽出剤導入口54は、抽出手段1の逆抽出剤排
出口50と液送給手段(本実施例ではポンプ58を有する配
管60)によって連結されている。また、晶析手段の逆抽
出剤排出口56は、抽出手段1の逆抽出剤導入口48へ液送
給手段(本実施例では配管62)によって連結されてい
る。
なお、晶析手段2のケーシング52の中程の高さの部分
には、逆抽出剤の一部を抜き出すための排出口64が設け
られており、この排出口64はポンプ66を有する配管68に
よってケーシング60の底部へ逆抽出剤を返送し得るよう
構成されている。なお、配管60の途中(ポンプ58よりも
下流側)には、逆抽出剤にpH調整剤を供給するための配
管70及びポンプ82が接続されており、ポンプ82はpHメー
タ78によって連動するように構成されている。
図中72はケーシング60内に投入された種晶である。
次に上記抽出装置による本発明の抽出方法について説
明する。
抽出手段1において、抽剤は導入口36から第1の室で
ある抽剤室28内に導入され、その中を上向きに流れて抜
出口38に至り、装置ケーシング10外に抜き出される。抜
出口38から抜き出された抽剤は、配管42を通って導入口
36へ戻され、連続して循環される。
抽料は、抽料の供給口44から抽料導入室18内に導入さ
れ、次いで固体膜30の内部の第2の室に導入される。そ
して、その中を下向きに流れ抽残液排出室24に入る。抽
料は、このパイプ状固体膜30内を通る間に、抽剤室28内
の抽剤と固体膜30の管壁面部を介して接触する。そし
て、これにより抽出が行われ、抽料中の目的物質(抽
質)が抽剤中に移行する。
なお、抽出の行われた抽料(抽残液)は抽残液排出質
24内に入り、次いで抽残液の排出口46から装置ケーシン
グ10外へ排出される。
排出された処理済抽料は配管76により処理槽74に送給
され、pHメータ78によりpH測定が行なわれる。一般に、
抽出処理においては、前述の如く、抽料の酸又はアルカ
リは経時的に増加するため、pH調整が必要である。従っ
て、図示の如く、酸又はアルカリのpH調整剤をポンプ88
及び配管86により処理槽74に供給可能に設け、pHメータ
78とポンプ88を連動し、pHメータ78の検出値から、抽料
を所定pH範囲にするに必要な当量の酸又はアルカリをpH
調整剤として供給する。これによって、配管80より抽出
手段1に循環される抽料は、常に好適なpH範囲に維持さ
れる。なお、抽料の循環処理を行なわず、一過式で処理
する場合においては、配管84、ポンプ88及びpH調整剤供
給配管86のかわりに、抽料槽を設け、この槽にpH調整剤
が供給されるようにすることにより、抽料のpHを好適な
範囲に調整することができ、抽料効率をより高めること
ができる。
なお、処理槽74は必ずしも必要とされず、pHメータ78
は処理済抽料の排出配管に直接取り付けても良い。処理
槽74を設けることにより、pH検出をより正確に行なうこ
とができる。また、pH調整剤の供給用配管86は、配管80
の任意の箇所に接続することができる。
逆抽出剤は供給口48から逆抽出剤導入室16内に導入さ
れ、次いで滴下管32から抽剤室28内に供給される。本実
施例において、逆抽出剤は抽剤よりも大なる比重を有す
ると共に、抽剤と溶け合わない性質を有しているので、
滴下管32の下端から抽剤中に送り出されると、液滴或い
は液柱の形(図示の例では液滴)となって抽剤室28中の
抽剤中を降下し、抽剤と直接接触して逆抽出を行う。こ
の直接接触により、抽剤中の抽質は逆抽出剤中に効率よ
く移行する。
この逆抽出を行った逆抽出剤は、連絡管34を通り逆抽
出剤排出室26内に導入され、次いで逆抽出剤排出口50か
らポンプ58を有する配管60により晶析手段2に供給され
る。なお、前述のように,逆抽出剤の比重は抽剤よりも
大きいので、抽剤室28中の抽剤が逆抽出剤排出室26に入
り込むことはない。
配管60を経て、導入口54より晶析手段2のケーシング
52内に供給された逆抽出剤は、ケーシング52内を上昇
し、種晶72を流動状態にさせる。そして、含有される被
抽出物質(抽質)が種晶72に触れて晶出する。一方、被
抽出物質が晶出して除去された逆抽出剤は、抜出口56よ
り抜き出され、配管62により抽出手段1の逆抽出剤供給
口48に循環される。
本実施例の晶析手段2においては、ケーシング52の中
間位置に設けられた抜出口64より、逆抽出剤の一部を抜
き出して配管68により逆抽出剤導入口54に循環し、再度
晶析処理するとともに種晶72の流動状態を調整すること
によって、晶析率の向上を図ることができる。
第1図の如き装置により、キレート系抽剤を用いて金
属の抽出を行なった場合、抽料の金属濃度と逆抽出剤の
金属濃度との比は下記(1)式で表わされるものとな
る。
例えば、金属がCu2+の場合、抽料のpHを4、逆抽出剤
のpHを1以下とすると100万倍以上にも濃縮でき、晶析
が可能となる。
ところで、前述した如く、逆抽出剤中の酸又はアルカ
リは逆抽出により消費され、その濃度が低下する。そこ
で逆抽出剤に酸又はアルカリのpH調整剤を定量的に補給
してpH調整を行なう必要がある。本実施例装置において
は、逆抽出剤のpH調整に必要なpH調整剤を配管70及びポ
ンプ82により晶析手段に導入される逆抽出剤に供給す
る。この際、ポンプ82は処理済抽料のpHを測定するpHメ
ータ78と連動しており、pHメータの検出値が所定範囲と
なるに必要な酸又はアルカリの当量とほぼ同当量のpH調
整剤を逆抽出剤に供給するように作動する。即ち、前述
の如く、逆抽出において減少する逆抽出剤中の酸(又は
アルカリ)は、抽出において増加する抽料中の酸(又は
アルカリ)と同当量となる。従って、抽料のpHを検出
し、これを所定範囲、即ち抽出処理に供される抽料のpH
値、とするために必要な酸又はアルカリの当量とほぼ同
当量のpH調整剤を逆抽出剤に供給することにより、逆抽
出剤を常に所定の酸又はアルカリ濃度に維持することが
できるのである。
なお、pH調整剤を逆抽出剤に供給する箇所は、逆抽出
剤の流通経路であればいずれでも良いが、特に晶析手段
に導入される逆抽出剤中に供給することにより、晶析効
率を著しく高くすることができ、極めて有利である。
本発明の装置において、Cuの抽出の如く、酸で逆抽出
する場合には、抽料のpH調整剤はアルカリを用い、逆抽
出剤のpH調整剤は酸を用いる。逆に、フェノールの抽出
などのように、アルカリで逆抽出する場合は、抽料のpH
調整を酸で行ない、逆抽出剤にはアルカリを注入する。
なお、この場合、当然のことながら、配管86より抽料に
供給するpH調整剤と、配管70より逆抽出剤に供給するpH
調整剤とは同当量となる。
本実施例の装置においては、抽出手段1あるいは晶析
手段2に温度調節装置を設けて、加温又は冷却すること
により、より一層抽出効率、晶析効率を向上させること
ができる。即ち、一般に、抽出は加温した方が抽出速度
が大となり、逆抽出剤中への被抽出物質の溶解度も上昇
する。この傾向は被抽出物質が金属塩類である場合には
特に顕著である。これに対し、晶析は低温の方が好まし
い。従って、抽出手段の加温及び/又は晶析手段の冷却
を行なうのが有利である。(勿論、抽出や晶析の態様に
よっては、抽出手段の冷却あるいは晶析手段の加温を行
なうことが有利な場合もある。) 晶析手段2は、第1図に示す流動層方式等の、結晶が
オーバーフローしない方式とすることにより、結晶への
抽剤取り込みが防止され、純度の高い結晶を得ることが
可能となるが、固定床方式としても良い。
上述の説明では、抽料と抽剤とを固体膜を介して接触
させ、抽剤と逆抽出剤とを直接接触させる場合について
説明したが、本発明の装置においては、逆抽出剤と抽料
とを入れ替えて、供給口44より逆抽出剤を導入すると共
に供給口48より抽料を導入することにより、逆抽出剤と
抽剤とを固体膜を介して接触させ、抽料と抽出剤とを直
接接触させるようにしても良い。
即ち、抽料及び逆抽出剤は、そのいずれか一方を固体
膜を介して抽剤と接触させ、他方を直接に抽剤と接触さ
せるのである。抽料及び逆抽出剤のいずれを固体膜を介
して抽剤と接触させるかは、これら抽料、抽剤、逆抽出
剤の3液の液質等により決定される。抽料及び逆抽出剤
のうち、抽剤とエマルション化し易い方を固体膜を介し
て抽剤と接触させれば、エマルション化が防止される。
また、一般に固体膜を介さずに接触させる方が抽出速
度が早く、固体膜への結晶付着の可能性がないという利
点がある。従って、抽剤との抽出速度の小さい方を抽剤
と直接接触させれば、抽出速度を上げることができる。
しかも、この抽剤と直接接触させる液の流量を適宜変更
することにより、抽出速度を制御することが可能とな
る。このため、抽料等の水質変動、水量変動に極めて容
易に適応し得る。
なお、第1図においては、一本のパイプ状固体膜30を
設置した装置を示したが、固体膜は2本以上であっても
良い。また、滴下管32についても複数本設けることがで
きる。固体膜あるいは滴下管を複数本設置することによ
り、処理容量を向上させることができる。更に、滴下管
32から流出する液が効率良く逆抽出剤排出室26に行くよ
うに、第1図の如く、液伝達手段90を設けた方が好まし
い。
第1図の実施例においては、液伝達手段90として糸状
の支持体をケーシング10の上面から連絡管34下方に張っ
た例を示したが、液伝達手段は液がその表面を伝って円
滑に流通することができるものであれば良く、このよう
な糸状支持体の他、網状、筒網状、帯膜状、棒状の支持
体を用いることもできる。
液伝達手段の支持体の材質は、その表面を流通する液
の流通効率を良好に保つために、液との濡れ性の良いも
の、即ち、液が水溶性の場合は木綿等の親水性のもの、
有機溶剤の場合はポリテトラフルオロエチレン等の疎水
性のものとするのが好ましい。
第1図においては、逆抽出剤を抽剤の上昇域中に液滴
又は、液柱の形で下降させる例を示したが、これを逆
に、逆抽出剤を抽剤の下向流中で上昇させるようにして
も良い。
本発明において、固体膜の形態としては、平膜型、チ
ューブラー型、ホローファイバー型等、各種のものが用
いられる。
固体膜は多孔質のものであれば良く、例えばポリテト
ラフルオロエチレン(以下「PTFE」という)、酢酸セル
ロース、ポリスルホン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレ
ン、ポリアミド等の半透膜が挙げられるが、特にPTFEが
好ましい。一般にPTFEはテフロン(商品名)として市販
されている。PTFEは耐薬品性、疎水性に優れ、また抽出
速度も極めて高く、固体膜として採用するに好適な性質
を備える。多孔質PTFE膜は、使用する抽剤等によって、
その膜厚、孔径等を選定する。
なお、PTFE固体膜の抽出速度が速い理由は明らかでな
いが、その網目状構造や極端な疎水性(親油性)によ
り、抽料又は逆抽出剤と抽剤との接触部が孔だけではな
く、膜面全体にわたることとなり、膜内における拡散も
速いためと推定される。
本実施例の装置においては、抽剤中を下降又は上昇す
る液滴又は液柱が固体膜と接触することがある。しかる
に、抽料及び逆抽出剤が水溶液の場合には、固体膜とし
て極めて疎水性の強いPTFEを用いることにより、接触を
より確実に防ぐことができる。抽料及び逆抽出剤が有機
溶剤で、抽剤が水溶液である場合には、固体膜としては
親水性の強いものを用いるのが好ましい。
本発明は、上記したものの他、本発明の要旨を超えな
い範囲で、様々な抽出装置に適用することができる。従
って、抽出手段は第1図に示すような三液接触型に限ら
ず、抽出部と逆抽出部が独立した型式のものであっても
良い。また、抽質の回収手段も晶析によるものの他、従
来より一般に採用されているあらゆる回収手段をとるこ
とができる。
実験例 以下、本発明の抽出装置を用いて行った抽出実験例に
ついて説明する。
実験例1 固体膜として面積150cm2のテフロン膜(孔径0.2μ
m)を内装した、第1図の如き抽出装置の抽出手段1
に、固体膜を介して一方の側にCuSO4・5H2Oを蒸留水で
溶解した抽料1(Cu=6,000ppm、適宜補給して調整)
を2l/minで循環通液し、もう一方の側に、SME-529(シ
ェル化学製)10vol%及びケロシン90vol%からなる抽剤
0.84lを注入して(循環せず)、その中に100g/lH2SO4の
逆抽出剤1.6lを、0.21/minで循環通液した。また、逆
抽出剤は抽出手段1及び硫酸銅の種晶を含む晶析手段2
を循環させた。
しかして、pHメータの検出値に基き、抽料を200g/lNa
OHでpH4(実測値3.8〜4.3)に調整し、逆抽出剤にはこ
のNaOHと同当量のconcH2SO4を添加するようにした。
このような抽出、逆抽出を継続したところ、逆抽出剤
中Cu濃度66000ppmとなったところで結晶が析出しはじ
め、その時のH2SO4濃度(NaOH滴定で測定)は100g/lで
あった。
一方、逆抽出剤にH2SO4を添加しない場合、逆抽出剤
中のCu濃度が約60000ppmで逆抽出が進まなくなり、その
時のH2SO4濃度は6g/lであった。
[発明の効果] 以上詳述した通り、本発明の抽出方法によれば、抽
出、逆抽出、抽質回収処理にあたり、抽料及び逆抽出剤
の酸又はアルカリ濃度を容易かつ正確に調整することが
できるため、長時間安定かつ高効率で装置の運転を継続
することが可能である。
しかして、このような、本発明の抽出方法は、本発明
の抽出装置により極めて容易に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例に係る抽出装置の構成を示す
図である。 1……抽出手段、2……晶析手段、10、16……装置ケー
シング、16……逆抽出剤導入室、18……抽料導入室、26
……逆抽出剤排出室、28……抽剤室、30……固体膜、72
……種晶、78……pHメータ、90……液伝達手段。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】抽料と抽剤とを接触させるとともに、該抽
    剤と逆抽出剤とを接触させる抽出方法において、抽剤と
    接触後の抽料のpHが所定範囲となるように、抽剤と接触
    前の抽料に酸及びアルカリの一方を注入し、かつ、この
    抽剤と接触前の抽料に注入する酸及びアルカリの一方の
    注入量とほぼ同当量の酸及びアルカリの他方を逆抽出剤
    に注入することを特徴とする抽出方法。
  2. 【請求項2】次のa,b,c,d,e,f及びgの各手段、即ち、 a.被抽出物質を含む抽料と抽剤とを接触させる抽出用の
    室、該室への抽料の導入手段及び抽剤と接触後の抽料の
    排出手段を有する抽出部と、 抽料と接触後の抽剤と逆抽出剤とを接触させる室、該室
    への逆抽出剤の導入手段及び抽剤と接触後の逆抽出剤の
    排出手段を有する逆抽出部と、からなる抽出手段、 b.液導入手段及び液排出手段を有する被抽出物質の回収
    手段、 c.前記抽出手段の逆抽出剤排出手段から回収手段の液導
    入手段へ液を送給する手段、 d.前記回収手段の液排出手段から抽出手段の逆抽出剤導
    入手段へ液を送給する手段、 e.逆抽出剤の流通系路に設けられた、逆抽出剤に酸又は
    アルカリを供給する逆抽出剤pH調整手段、 f.前記抽出手段の抽料排出手段の抽料のpHを測定するpH
    測定手段、 g.前記抽出手段の抽料導入手段に設けられた、抽料に酸
    又はアルカリを供給する抽料pH調整手段、 を備えてなり、かつ、前記抽料pH調整手段は前記pH測定
    手段の検出値が所定範囲となるための必要量の酸及びア
    ルカリの一方を供給すると共に、前記逆抽出剤pH調整手
    段は該必要量とほぼ同当量の酸及びアルカリの他方を供
    給することを特徴とする抽出装置。
  3. 【請求項3】前記a,b,c,d,e,f及びgの各手段はそれぞ
    れ次のa,b,c,d,e,f及びgの手段であり、 a.容器内を固体膜で仕切って少なくとも2つの室を設
    け、第1の室を抽剤が充填される抽出用の室とし、 抽料及び逆抽出剤のいずれか一方の導入手段及び排出手
    段を第2の室に設け、 抽料及び逆抽出剤のいずれか他方の、抽剤と実質的に非
    混和性の液の導入手段及び排出手段を第1の室に設けた
    抽出手段、 b.液導入手段と液排出手段とを有する晶析手段、 c.抽出手段の逆抽出剤排出手段から晶析手段の液導入手
    段へ液を送給する手段、 d.晶析手段の液排出手段から抽出手段の逆抽出剤導入手
    段へ液を送給する手段、 e.逆抽出剤の流通系路に設けられた、逆抽出剤に酸又は
    アルカリを供給する逆抽出剤pH調整手段、 f.抽出手段の抽料排出手段の抽料のpHを測定するpH測定
    手段、 g.抽出手段の抽料導入手段に設けられた、抽料に酸又は
    アルカリを供給する抽料pH調整手段、 前記抽料pH調整手段はpH測定手段の検出値が所定範囲と
    なるための必要量の酸及びアルカリの一方を供給すると
    共に、前記逆抽出剤pH調整手段は該必要量とほぼ同当量
    の酸及びアルカリの他方を供給することを特徴とする特
    許請求の範囲第2項に記載の抽出装置。
  4. 【請求項4】抽出手段から排出される抽料を抽出手段の
    抽料導入手段に送給する手段を備えてなることを特徴と
    する特許請求の範囲第2項又は第3項に記載の抽出装
    置。
  5. 【請求項5】逆抽出剤pH調整手段は、抽出手段の逆抽出
    剤排出手段から晶析手段の液導入手段へ液を送給する手
    段に設けられていることを特徴とする特許請求の範囲第
    2項ないし第4項のいずれか1項に記載の抽出装置。
JP61196806A 1986-08-22 1986-08-22 抽出方法及びそのための抽出装置 Expired - Fee Related JPH0811162B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61196806A JPH0811162B2 (ja) 1986-08-22 1986-08-22 抽出方法及びそのための抽出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61196806A JPH0811162B2 (ja) 1986-08-22 1986-08-22 抽出方法及びそのための抽出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6351902A JPS6351902A (ja) 1988-03-05
JPH0811162B2 true JPH0811162B2 (ja) 1996-02-07

Family

ID=16363956

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61196806A Expired - Fee Related JPH0811162B2 (ja) 1986-08-22 1986-08-22 抽出方法及びそのための抽出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0811162B2 (ja)

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61143527A (ja) * 1984-12-14 1986-07-01 Kurita Water Ind Ltd 金属含有水の処理方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6351902A (ja) 1988-03-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI493081B (zh) 電鍍系統之分離陽極室中具壓力調節之電解液迴路
TW201510265A (zh) 電化學沉積設備及用以控制其中之化學品的方法
JPS6121315B2 (ja)
JP2003500549A (ja) 金属イオン濾過装置を組み込んだ電解採取セル
US4576677A (en) Method and apparatus for regenerating an ammoniacal etching solution
EP0266122A2 (en) Method of and apparatus for enhancing copper plating bath stability
JP2701284B2 (ja) 金属含有水の処理方法
US4551252A (en) Method of and apparatus for mass transfer between three liquid phases
US4805553A (en) Apparatus for bailout elimination and for enhancing plating bath stability in electrosynthesis/electrodialysis electroless copper purification process
JPS6351902A (ja) 抽出方法及びそのための抽出装置
JPS6349203A (ja) 抽出装置
JPH0217203B2 (ja)
EA010077B1 (ru) Способ и устройство для очистки органического раствора, малорастворимого в воде, от водных включений
US4820343A (en) Process for transferring metal ions using microporous membranes
JPS62106804A (ja) 抽出装置
JPH0628701B2 (ja) 抽出装置
EA010076B1 (ru) Способ и устройство для очистки водного раствора от капель экстракционного раствора
JP4153614B2 (ja) 液相酸化反応装置および銅電解精製工程における清浄電解槽槽底残渣からの砒素抽出方法
JPS6369502A (ja) 抽出装置
JPS62106803A (ja) 抽出装置
RU50428U1 (ru) Устройство для сепарационной и экстракционной очистки
JPS6295103A (ja) 抽出装置
JPS61220708A (ja) 抽出装置
US20260116788A1 (en) Low shear ion exchange system for enhancing selectivity and efficiency
JPS6296700A (ja) 鉄イオン含有液の処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees