JPH08127829A - 電気接点材料及びその製造方法 - Google Patents
電気接点材料及びその製造方法Info
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- JPH08127829A JPH08127829A JP6265025A JP26502594A JPH08127829A JP H08127829 A JPH08127829 A JP H08127829A JP 6265025 A JP6265025 A JP 6265025A JP 26502594 A JP26502594 A JP 26502594A JP H08127829 A JPH08127829 A JP H08127829A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐溶着性及び接触抵抗が良好で、かつ、加工
性が優れる、Ag−Sn−Bi系内部酸化接点材料及び
その製造方法を提供する。 【構成】Bi2〜6重量%、Sn1〜10重量%及び残
部Agの組成のAg−Sn−Bi合金粉末とNi1〜
5重量%及び残部Agの組成のAg−Ni合金粉末、
Fe1〜5重量%及び残部Agの組成のAg−Fe合金
粉末又はCo1〜5重量%及び残部Agの組成のAg
−Co合金粉末との混合粉末を用いて得られる電気接点
材料であって、Ag中にBi−Sn複合酸化物粒子と、
BiまたはSnの酸化物粒子と、Ni、Fe又はCoの
酸化物粒子が分散していて、かつ、これらの酸化物粒子
の80%以上が粒径1μm以下であることを特徴とする
電気接点材料及びその製造方法。
性が優れる、Ag−Sn−Bi系内部酸化接点材料及び
その製造方法を提供する。 【構成】Bi2〜6重量%、Sn1〜10重量%及び残
部Agの組成のAg−Sn−Bi合金粉末とNi1〜
5重量%及び残部Agの組成のAg−Ni合金粉末、
Fe1〜5重量%及び残部Agの組成のAg−Fe合金
粉末又はCo1〜5重量%及び残部Agの組成のAg
−Co合金粉末との混合粉末を用いて得られる電気接点
材料であって、Ag中にBi−Sn複合酸化物粒子と、
BiまたはSnの酸化物粒子と、Ni、Fe又はCoの
酸化物粒子が分散していて、かつ、これらの酸化物粒子
の80%以上が粒径1μm以下であることを特徴とする
電気接点材料及びその製造方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、リレー、マグ
ネットスイッチ、ブレーカ等の電流開閉機器の電気接点
に用いる電気接点材料に関するものである。
ネットスイッチ、ブレーカ等の電流開閉機器の電気接点
に用いる電気接点材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、中負荷領域用の電気接点材料とし
て、Ag素地中に接点性能向上用の粒子を分散させたも
のが広く用いられている。例えば、Ag−酸化物系接点
材料もその一つであり、特にAg−CdO合金接点が広
く利用されている。Ag−CdO合金は、耐溶着性、耐
消耗性、接触抵抗の安定性など、電気接点材料に要求さ
れる性能が平均的に優れている。しかしながら、その成
分の一つとして、有害元素であるCdを含んでいるた
め、環境保護の観点から好ましい材料ではない。また、
粒子分散強化の電気接点材料としては、Ag−W系、A
g−Ni系等も利用されているが、十分に満足できる上
記接点性能が得られていない状況にある。
て、Ag素地中に接点性能向上用の粒子を分散させたも
のが広く用いられている。例えば、Ag−酸化物系接点
材料もその一つであり、特にAg−CdO合金接点が広
く利用されている。Ag−CdO合金は、耐溶着性、耐
消耗性、接触抵抗の安定性など、電気接点材料に要求さ
れる性能が平均的に優れている。しかしながら、その成
分の一つとして、有害元素であるCdを含んでいるた
め、環境保護の観点から好ましい材料ではない。また、
粒子分散強化の電気接点材料としては、Ag−W系、A
g−Ni系等も利用されているが、十分に満足できる上
記接点性能が得られていない状況にある。
【0003】そこで、上記した従来の電気接点材料より
も優れた耐溶着性を示すことからAg−Sn−Bi合金
を内部酸化させることによって得られるAg−酸化物系
接点材料が用いられている。この接点材料は、従来、ガ
スアトマイズ工程等により得られた合金粉末を内部酸化
した後、成形、焼結を行って製造されている。内部酸化
法により得られる接点材料は、粉末冶金により得られる
接点材料よりも酸化物粒子を微細化することができ、耐
溶着性に優れた接点材料となる。しかし、従来のガスア
トマイズ工程等により得られた合金粉末はその粒径が大
きく、それを内部酸化したものは、図1に示す模式図の
ように、表層付近と中心部とで析出する酸化物粒子1の
粒径が異なり、接点性能にばらつきを生じる原因となっ
ていた。つまり、従来のAg−Sn−Bi合金を内部酸
化した接点材料は、接触抵抗、加工性等の点で問題を残
していた。
も優れた耐溶着性を示すことからAg−Sn−Bi合金
を内部酸化させることによって得られるAg−酸化物系
接点材料が用いられている。この接点材料は、従来、ガ
スアトマイズ工程等により得られた合金粉末を内部酸化
した後、成形、焼結を行って製造されている。内部酸化
法により得られる接点材料は、粉末冶金により得られる
接点材料よりも酸化物粒子を微細化することができ、耐
溶着性に優れた接点材料となる。しかし、従来のガスア
トマイズ工程等により得られた合金粉末はその粒径が大
きく、それを内部酸化したものは、図1に示す模式図の
ように、表層付近と中心部とで析出する酸化物粒子1の
粒径が異なり、接点性能にばらつきを生じる原因となっ
ていた。つまり、従来のAg−Sn−Bi合金を内部酸
化した接点材料は、接触抵抗、加工性等の点で問題を残
していた。
【0004】また、特開昭53−84163号、特開昭
55−100945号に見られるようにBiの量を増や
すことによって耐溶着性は向上するが、単純にBiの量
を増やしただけではBiが粒界に析出しやすく、粗大な
酸化物として分散し、接触抵抗特性を阻害し、さらに加
工性が悪くなる。また、特開平4−99238号におい
ては、内部酸化時に析出する酸化物粒子の80%以上を
粒径0.1〜1μmの範囲に抑えることが提案されてい
るが、この場合Biの量が1〜2重量%と少なく、加工
性の向上は図れるものの、Bi−Sn複合酸化物の昇華
性による耐溶着性の向上が不十分である。
55−100945号に見られるようにBiの量を増や
すことによって耐溶着性は向上するが、単純にBiの量
を増やしただけではBiが粒界に析出しやすく、粗大な
酸化物として分散し、接触抵抗特性を阻害し、さらに加
工性が悪くなる。また、特開平4−99238号におい
ては、内部酸化時に析出する酸化物粒子の80%以上を
粒径0.1〜1μmの範囲に抑えることが提案されてい
るが、この場合Biの量が1〜2重量%と少なく、加工
性の向上は図れるものの、Bi−Sn複合酸化物の昇華
性による耐溶着性の向上が不十分である。
【0005】そこで、本発明者らは、特開平6−187
865号において、Ag素地中にBi−Sn複合酸化物
粒子と、BiとSnとの少なくとも一方の酸化物粒子と
が分散している電気接点材料において、前記複合酸化物
粒子及び酸化物粒子のうち少なくとも80%以上が粒径
1μm以下であるとともに、接点材料中の複合酸化物お
よび酸化物は金属元素に換算することとしてBiが2〜
6重量%、Snが1〜10重量%含まれる電気接点材料
を提案している。この場合には、耐溶着性及び接触抵抗
等の接点性能は優れており、かつ、加工性もかなり改良
されている。しかし、冷間加工による伸線時に断線やク
ラックが生じる場合があり、加工性の点でのさらなる改
良が必要であることが判明した。
865号において、Ag素地中にBi−Sn複合酸化物
粒子と、BiとSnとの少なくとも一方の酸化物粒子と
が分散している電気接点材料において、前記複合酸化物
粒子及び酸化物粒子のうち少なくとも80%以上が粒径
1μm以下であるとともに、接点材料中の複合酸化物お
よび酸化物は金属元素に換算することとしてBiが2〜
6重量%、Snが1〜10重量%含まれる電気接点材料
を提案している。この場合には、耐溶着性及び接触抵抗
等の接点性能は優れており、かつ、加工性もかなり改良
されている。しかし、冷間加工による伸線時に断線やク
ラックが生じる場合があり、加工性の点でのさらなる改
良が必要であることが判明した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の事情に鑑みて、
本発明は、耐溶着性及び接触抵抗が良好であり、かつ、
加工性に優れる、Ag−Sn−Bi系内部酸化接点材料
及びその製造方法を提供することを課題としている。
本発明は、耐溶着性及び接触抵抗が良好であり、かつ、
加工性に優れる、Ag−Sn−Bi系内部酸化接点材料
及びその製造方法を提供することを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明の電
気接点材料は、Bi2〜6重量%、Sn1〜10重量%
及び残部Agの組成のAg−Sn−Bi合金粉末とNi
1〜5重量%及び残部Agの組成のAg−Ni合金粉末
との混合粉末を用いて得られる電気接点材料であって、
Ag中にBi−Sn複合酸化物粒子と、BiまたはSn
の酸化物粒子と、Niの酸化物粒子が分散していて、か
つ、これらの酸化物粒子の80%以上が粒径1μm以下
であることを特徴としている。
気接点材料は、Bi2〜6重量%、Sn1〜10重量%
及び残部Agの組成のAg−Sn−Bi合金粉末とNi
1〜5重量%及び残部Agの組成のAg−Ni合金粉末
との混合粉末を用いて得られる電気接点材料であって、
Ag中にBi−Sn複合酸化物粒子と、BiまたはSn
の酸化物粒子と、Niの酸化物粒子が分散していて、か
つ、これらの酸化物粒子の80%以上が粒径1μm以下
であることを特徴としている。
【0008】請求項2に係る発明の電気接点材料は、B
i2〜6重量%、Sn1〜10重量%及び残部Agの組
成のAg−Sn−Bi合金粉末とFe1〜5重量%及び
残部Agの組成のAg−Fe合金粉末との混合粉末を用
いて得られる電気接点材料であって、Ag中にBi−S
n複合酸化物粒子と、BiまたはSnの酸化物粒子と、
Feの酸化物粒子が分散していて、かつ、これらの酸化
物粒子の80%以上が粒径1μm以下であることを特徴
としている。
i2〜6重量%、Sn1〜10重量%及び残部Agの組
成のAg−Sn−Bi合金粉末とFe1〜5重量%及び
残部Agの組成のAg−Fe合金粉末との混合粉末を用
いて得られる電気接点材料であって、Ag中にBi−S
n複合酸化物粒子と、BiまたはSnの酸化物粒子と、
Feの酸化物粒子が分散していて、かつ、これらの酸化
物粒子の80%以上が粒径1μm以下であることを特徴
としている。
【0009】請求項3に係る発明の電気接点材料は、B
i2〜6重量%、Sn1〜10重量%及び残部Agの組
成のAg−Sn−Bi合金粉末とCo1〜5重量%及び
残部Agの組成のAg−Co合金粉末との混合粉末を用
いて得られる電気接点材料であって、Ag中にBi−S
n複合酸化物粒子と、BiまたはSnの酸化物粒子と、
Coの酸化物粒子が分散していて、かつ、これらの酸化
物粒子の80%以上が粒径1μm以下であることを特徴
としている。
i2〜6重量%、Sn1〜10重量%及び残部Agの組
成のAg−Sn−Bi合金粉末とCo1〜5重量%及び
残部Agの組成のAg−Co合金粉末との混合粉末を用
いて得られる電気接点材料であって、Ag中にBi−S
n複合酸化物粒子と、BiまたはSnの酸化物粒子と、
Coの酸化物粒子が分散していて、かつ、これらの酸化
物粒子の80%以上が粒径1μm以下であることを特徴
としている。
【0010】請求項4に係る発明の電気接点材料の製造
方法は、請求項1記載の電気接点材料の製造方法であっ
て、Ag−Sn−Bi合金粉末として平均粒径45μm
以下の急冷された合金粉末を使用し、Ag−Ni合金粉
末として平均粒径45μm以下の急冷された合金粉末を
使用し、かつ、内部に空隙を保持した状態に混合粉末を
成形し、内部酸化した後、圧縮、焼結、塑性加工するこ
とを特徴としている。
方法は、請求項1記載の電気接点材料の製造方法であっ
て、Ag−Sn−Bi合金粉末として平均粒径45μm
以下の急冷された合金粉末を使用し、Ag−Ni合金粉
末として平均粒径45μm以下の急冷された合金粉末を
使用し、かつ、内部に空隙を保持した状態に混合粉末を
成形し、内部酸化した後、圧縮、焼結、塑性加工するこ
とを特徴としている。
【0011】請求項5に係る発明の電気接点材料の製造
方法は、請求項2記載の電気接点材料の製造方法であっ
て、Ag−Sn−Bi合金粉末として平均粒径45μm
以下の急冷された合金粉末を使用し、Ag−Fe合金粉
末として平均粒径45μm以下の急冷された合金粉末を
使用し、かつ、内部に空隙を保持した状態に混合粉末を
成形し、内部酸化した後、圧縮、焼結、塑性加工するこ
とを特徴としている。
方法は、請求項2記載の電気接点材料の製造方法であっ
て、Ag−Sn−Bi合金粉末として平均粒径45μm
以下の急冷された合金粉末を使用し、Ag−Fe合金粉
末として平均粒径45μm以下の急冷された合金粉末を
使用し、かつ、内部に空隙を保持した状態に混合粉末を
成形し、内部酸化した後、圧縮、焼結、塑性加工するこ
とを特徴としている。
【0012】請求項6に係る発明の電気接点材料の製造
方法は、請求項3記載の電気接点材料の製造方法であっ
て、Ag−Sn−Bi合金粉末として平均粒径45μm
以下の急冷された合金粉末を使用し、Ag−Co合金粉
末として平均粒径45μm以下の急冷された合金粉末を
使用し、かつ、内部に空隙を保持した状態に混合粉末を
成形し、内部酸化した後、圧縮、焼結、塑性加工するこ
とを特徴としている。
方法は、請求項3記載の電気接点材料の製造方法であっ
て、Ag−Sn−Bi合金粉末として平均粒径45μm
以下の急冷された合金粉末を使用し、Ag−Co合金粉
末として平均粒径45μm以下の急冷された合金粉末を
使用し、かつ、内部に空隙を保持した状態に混合粉末を
成形し、内部酸化した後、圧縮、焼結、塑性加工するこ
とを特徴としている。
【0013】請求項7に係る発明の電気接点材料の製造
方法は、請求項4、請求項5または請求項6記載の電気
接点材料の製造方法において、急冷された合金粉末が水
アトマイズ法により製造されることを特徴としている。
方法は、請求項4、請求項5または請求項6記載の電気
接点材料の製造方法において、急冷された合金粉末が水
アトマイズ法により製造されることを特徴としている。
【0014】請求項8に係る発明の電気接点材料の製造
方法は、請求項4から請求項7までのいずれかに記載の
電気接点材料の製造方法において、混合粉末を成形する
成形圧力が20〜60kgf/mm2 であることを特徴
としている。
方法は、請求項4から請求項7までのいずれかに記載の
電気接点材料の製造方法において、混合粉末を成形する
成形圧力が20〜60kgf/mm2 であることを特徴
としている。
【0015】請求項9に係る発明の電気接点材料の製造
方法は、請求項4から請求項8までのいずれかに記載の
電気接点材料の製造方法において、内部酸化処理を酸素
雰囲気中、600〜800℃で行うことを特徴としてい
る。
方法は、請求項4から請求項8までのいずれかに記載の
電気接点材料の製造方法において、内部酸化処理を酸素
雰囲気中、600〜800℃で行うことを特徴としてい
る。
【0016】以下、本発明を詳細に説明する。請求項1
〜請求項3に係る発明の電気接点材料は、Sn及びBi
で構成される酸化物粒子の一部をNi、Fe、Coの中
の1種の元素の酸化物粒子で置換することにより、特開
平6−187865号に示されるAg−Sn−Bi系内
部酸化接点材料における、加工性が不十分な点を解消
し、耐溶着性が良好で、接触抵抗が安定し、かつ、加工
性も優れる接点材料を提供するものである。請求項1〜
請求項3に係る発明で使用するAg−Sn−Bi合金粉
末はBi2〜6重量%、Sn1〜10重量%及び残部A
gの組成に限定される。なぜならば、Biが2重量%未
満又はSnが1重量%未満である場合には、昇華性のあ
るBi−Sn複合酸化物の量が少なくなり、耐溶着性が
劣化し、Biが6重量%を越えたり、Snが10重量%
を越える場合、接触抵抗の増大、さらには加工性の劣化
が見られるからである。
〜請求項3に係る発明の電気接点材料は、Sn及びBi
で構成される酸化物粒子の一部をNi、Fe、Coの中
の1種の元素の酸化物粒子で置換することにより、特開
平6−187865号に示されるAg−Sn−Bi系内
部酸化接点材料における、加工性が不十分な点を解消
し、耐溶着性が良好で、接触抵抗が安定し、かつ、加工
性も優れる接点材料を提供するものである。請求項1〜
請求項3に係る発明で使用するAg−Sn−Bi合金粉
末はBi2〜6重量%、Sn1〜10重量%及び残部A
gの組成に限定される。なぜならば、Biが2重量%未
満又はSnが1重量%未満である場合には、昇華性のあ
るBi−Sn複合酸化物の量が少なくなり、耐溶着性が
劣化し、Biが6重量%を越えたり、Snが10重量%
を越える場合、接触抵抗の増大、さらには加工性の劣化
が見られるからである。
【0017】請求項1に係る発明で使用するAg−Ni
合金粉末の組成はNi1〜5重量%、残部Agに限定さ
れる。Niが1重量%未満である場合、Ag素地の強化
の効果が少なくなり耐溶着性が劣化し、Niが5重量%
を越える場合、Ag素地中のNi粒子の粒径の粗大なも
のが生成し、接触抵抗の増大、さらには加工性の劣化が
見られる。
合金粉末の組成はNi1〜5重量%、残部Agに限定さ
れる。Niが1重量%未満である場合、Ag素地の強化
の効果が少なくなり耐溶着性が劣化し、Niが5重量%
を越える場合、Ag素地中のNi粒子の粒径の粗大なも
のが生成し、接触抵抗の増大、さらには加工性の劣化が
見られる。
【0018】請求項2に係る発明で使用するAg−Fe
合金粉末の組成はFe1〜5重量%、残部Agに限定さ
れる。Feが1重量%未満である場合、Ag素地の強化
の効果が少なくなり耐溶着性が劣化し、Feが5重量%
を越える場合、Ag素地中のFe粒子の粒径の粗大なも
のが生成し、接触抵抗の増大、さらには加工性の劣化が
見られる。
合金粉末の組成はFe1〜5重量%、残部Agに限定さ
れる。Feが1重量%未満である場合、Ag素地の強化
の効果が少なくなり耐溶着性が劣化し、Feが5重量%
を越える場合、Ag素地中のFe粒子の粒径の粗大なも
のが生成し、接触抵抗の増大、さらには加工性の劣化が
見られる。
【0019】請求項3に係る発明で使用するAg−Co
合金粉末の組成はCo1〜5重量%、残部Agに限定さ
れる。Coが1重量%未満である場合、Ag素地の強化
の効果が少なくなり耐溶着性が劣化し、Coが5重量%
を越える場合、Ag素地中のCo粒子の粒径の粗大なも
のが生成し、接触抵抗の増大、さらには加工性の劣化が
見られる。
合金粉末の組成はCo1〜5重量%、残部Agに限定さ
れる。Coが1重量%未満である場合、Ag素地の強化
の効果が少なくなり耐溶着性が劣化し、Coが5重量%
を越える場合、Ag素地中のCo粒子の粒径の粗大なも
のが生成し、接触抵抗の増大、さらには加工性の劣化が
見られる。
【0020】また、請求項1〜請求項3に係る発明の電
気接点材料で、Ag素地中に分散している各種の酸化物
粒子の80%以上が粒径1μm以下である場合には、接
触抵抗が安定化する。しかし、粒径1μmを越える粒径
の酸化物の粒子数が全体の酸化物粒子数の20%を越え
ると接触抵抗のばらつきが大きくなるという問題が生じ
る。粒径1μm以下の粒子の割合は、例えば、接点材料
の接点面の電子顕微鏡写真を粒度分布測定装置にかける
等の方法で求めることができる。
気接点材料で、Ag素地中に分散している各種の酸化物
粒子の80%以上が粒径1μm以下である場合には、接
触抵抗が安定化する。しかし、粒径1μmを越える粒径
の酸化物の粒子数が全体の酸化物粒子数の20%を越え
ると接触抵抗のばらつきが大きくなるという問題が生じ
る。粒径1μm以下の粒子の割合は、例えば、接点材料
の接点面の電子顕微鏡写真を粒度分布測定装置にかける
等の方法で求めることができる。
【0021】また、請求項1〜請求項3に係る発明の電
気接点材料では、Ag−Sn−Bi合金粉末とAg−N
i合金粉末、Ag−Sn−Bi合金粉末とAg−Fe合
金粉末又はAg−Sn−Bi合金粉末とAg−Fe合金
粉末との混合粉末を使用する。これらの混合比率につい
ては特に限定はないが、本発明の目的である優れた接点
性能と優れた加工性を有する電気接点材料とするには、
Ag−Sn−Bi合金粉末を1とした場合、もう一方の
Ag合金粉末を0.2〜5の重量比で混合して混合粉末
とすることが好ましい。
気接点材料では、Ag−Sn−Bi合金粉末とAg−N
i合金粉末、Ag−Sn−Bi合金粉末とAg−Fe合
金粉末又はAg−Sn−Bi合金粉末とAg−Fe合金
粉末との混合粉末を使用する。これらの混合比率につい
ては特に限定はないが、本発明の目的である優れた接点
性能と優れた加工性を有する電気接点材料とするには、
Ag−Sn−Bi合金粉末を1とした場合、もう一方の
Ag合金粉末を0.2〜5の重量比で混合して混合粉末
とすることが好ましい。
【0022】次に、製造方法に関する発明について説明
する。本発明の製造方法では、Ag−Sn−Bi合金粉
末と、もう一方のAg合金粉末は共に平均粒径が45μ
m以下の急冷によって得られたものを使用することが重
要である。さらに、この急冷の方法については、特に限
定するものではないが、水アトマイズ法によることが好
ましい。なぜならば、水アトマイズ法による急冷はガス
アトマイズ法より冷却速度が速いので、水アトマイズ法
により得られるAg−Sn−Bi合金粉末及びもう一方
のAg合金粉末は、Bi及びNi、Fe又はCoが偏析
することなく、微細かつ均一に分散しているものとなる
からである。
する。本発明の製造方法では、Ag−Sn−Bi合金粉
末と、もう一方のAg合金粉末は共に平均粒径が45μ
m以下の急冷によって得られたものを使用することが重
要である。さらに、この急冷の方法については、特に限
定するものではないが、水アトマイズ法によることが好
ましい。なぜならば、水アトマイズ法による急冷はガス
アトマイズ法より冷却速度が速いので、水アトマイズ法
により得られるAg−Sn−Bi合金粉末及びもう一方
のAg合金粉末は、Bi及びNi、Fe又はCoが偏析
することなく、微細かつ均一に分散しているものとなる
からである。
【0023】また、本発明の製造方法では、Ag−Sn
−Bi合金粉末とAg−Ni合金粉末、Ag−Sn−B
i合金粉末とAg−Fe合金粉末又はAg−Sn−Bi
合金粉末とAg−Fe合金粉末との混合粉末を加圧成形
して成型体とする。この時、成形圧力の調整によって、
図2に模式的に示すように、成型体2内部に空隙4を残
した状態に原料粉末3(混合粉末)を成形する。この成
形圧力については、特に限定するものではないが、20
〜60kgf/mm2 であることが好ましい。20kg
f/mm2 未満であると成型体のハンドリングが困難と
なり、60kgf/mm2 を越えると内部酸化時の酸素
の進入経路が無くなり内部酸化が不十分となる。
−Bi合金粉末とAg−Ni合金粉末、Ag−Sn−B
i合金粉末とAg−Fe合金粉末又はAg−Sn−Bi
合金粉末とAg−Fe合金粉末との混合粉末を加圧成形
して成型体とする。この時、成形圧力の調整によって、
図2に模式的に示すように、成型体2内部に空隙4を残
した状態に原料粉末3(混合粉末)を成形する。この成
形圧力については、特に限定するものではないが、20
〜60kgf/mm2 であることが好ましい。20kg
f/mm2 未満であると成型体のハンドリングが困難と
なり、60kgf/mm2 を越えると内部酸化時の酸素
の進入経路が無くなり内部酸化が不十分となる。
【0024】次に、本発明に係る製造方法では、上記の
成型体を内部酸化する。この内部酸化温度は、特に限定
するものではないが、600〜800℃であることが好
ましい。内部酸化温度が600℃未満であるとBi−S
n複合酸化物が生成しにくいために耐溶着性の劣化が生
じ、800℃を越えると内部酸化によって析出する酸化
物の粒径が粗大化して接触抵抗が劣化する。
成型体を内部酸化する。この内部酸化温度は、特に限定
するものではないが、600〜800℃であることが好
ましい。内部酸化温度が600℃未満であるとBi−S
n複合酸化物が生成しにくいために耐溶着性の劣化が生
じ、800℃を越えると内部酸化によって析出する酸化
物の粒径が粗大化して接触抵抗が劣化する。
【0025】次に、本発明の製造方法では、内部酸化し
た成型体を圧縮した後、焼結工程に入る。この焼結工程
では、通常、成型体に対し、”焼成→熱間圧縮”を施す
処理を1〜3回繰り返すことにより焼結体化する。そし
て、焼結した後、塑性加工をする引伸し工程に入る。こ
の引伸し工程では、焼結体を熱間押出しした後、さらに
冷間加工(スウェージング加工・引抜加工等)によって
伸線していく。さらに、伸線した線材をヘッダー加工し
てリベット状の電気接点を得ることができる。
た成型体を圧縮した後、焼結工程に入る。この焼結工程
では、通常、成型体に対し、”焼成→熱間圧縮”を施す
処理を1〜3回繰り返すことにより焼結体化する。そし
て、焼結した後、塑性加工をする引伸し工程に入る。こ
の引伸し工程では、焼結体を熱間押出しした後、さらに
冷間加工(スウェージング加工・引抜加工等)によって
伸線していく。さらに、伸線した線材をヘッダー加工し
てリベット状の電気接点を得ることができる。
【0026】
【作用】本発明の電気接点材料で、Bi−Sn複合酸化
物と、Bi又はSnの酸化物と、Ni、Fe、Coの中
の1種の元素の酸化物とがAg素地中に、局在すること
なく、満遍なく存在し、しかも、これら酸化物粒子の8
0%以上が粒径1μm以下である場合には、接触抵抗が
小さくて、安定していて、かつ、加工性も良好となる。
物と、Bi又はSnの酸化物と、Ni、Fe、Coの中
の1種の元素の酸化物とがAg素地中に、局在すること
なく、満遍なく存在し、しかも、これら酸化物粒子の8
0%以上が粒径1μm以下である場合には、接触抵抗が
小さくて、安定していて、かつ、加工性も良好となる。
【0027】本発明の電気接点材料の製造方法では、格
別に実施困難な工程の付加を伴うことなく、上記の優れ
た性能を有するAg−Sn−Bi系内部酸化接点材料を
容易に製造することができる。
別に実施困難な工程の付加を伴うことなく、上記の優れ
た性能を有するAg−Sn−Bi系内部酸化接点材料を
容易に製造することができる。
【0028】
【実施例】以下に、本発明の具体的な実施例及び比較例
を示す。なお、本発明は下記実施例に限定されるもので
はない。
を示す。なお、本発明は下記実施例に限定されるもので
はない。
【0029】(実施例1)まず、Ag−Sn−Bi合金
粉末を以下のようにして得た。Ag、Sn及びBiを高
周波溶解炉で一緒に溶解し、1100℃の溶湯を得る。
この溶湯をノズルより噴出させ高圧水により水アトマイ
ズしてAg−Sn−Bi合金粉末を得た。得られたAg
−Sn−Bi合金粉末は、平均粒径が5μmであって、
組成がSn6.4重量%、Bi4.0重量%、Ag残部
であった。
粉末を以下のようにして得た。Ag、Sn及びBiを高
周波溶解炉で一緒に溶解し、1100℃の溶湯を得る。
この溶湯をノズルより噴出させ高圧水により水アトマイ
ズしてAg−Sn−Bi合金粉末を得た。得られたAg
−Sn−Bi合金粉末は、平均粒径が5μmであって、
組成がSn6.4重量%、Bi4.0重量%、Ag残部
であった。
【0030】次に、Ag−Ni合金粉末以下のようにし
て得た。Ag及びNiを高周波溶解炉で一緒に溶解し、
1600℃の溶湯を得る。この溶湯をノズルより噴出さ
せ高圧水により水アトマイズしてAg−Ni合金粉末を
得た。得られたAg−Ni合金粉末は、平均粒径が5μ
mであって、組成がNi3.2重量%、Ag残部であっ
た。
て得た。Ag及びNiを高周波溶解炉で一緒に溶解し、
1600℃の溶湯を得る。この溶湯をノズルより噴出さ
せ高圧水により水アトマイズしてAg−Ni合金粉末を
得た。得られたAg−Ni合金粉末は、平均粒径が5μ
mであって、組成がNi3.2重量%、Ag残部であっ
た。
【0031】上記で得られたAg−Sn−Bi合金粉末
とAg−Ni合金粉末とを重量比で1:1に混合した。
得られた混合粉末を成形圧力40kgf/mm2 で成形
して成型体とし、次いで、酸素圧3atm、650℃で
168時間内部酸化した。続いて、成型体を90kgf
/mm2 、420℃で熱間圧縮し、さらに850℃、2
時間の焼成によって焼結体を得た。なお、焼成は真空雰
囲気で行った。得られた焼結体を、焼結体予熱温度80
0℃、金型温度420℃で熱間押出しして直径8mmま
で伸ばした。その後、スウェージング加工により直径2
mmとした。このスウェージング加工により得られた伸
線には断線やクラックは生じていず、冷間加工時の加工
性が優れていることを確認した。
とAg−Ni合金粉末とを重量比で1:1に混合した。
得られた混合粉末を成形圧力40kgf/mm2 で成形
して成型体とし、次いで、酸素圧3atm、650℃で
168時間内部酸化した。続いて、成型体を90kgf
/mm2 、420℃で熱間圧縮し、さらに850℃、2
時間の焼成によって焼結体を得た。なお、焼成は真空雰
囲気で行った。得られた焼結体を、焼結体予熱温度80
0℃、金型温度420℃で熱間押出しして直径8mmま
で伸ばした。その後、スウェージング加工により直径2
mmとした。このスウェージング加工により得られた伸
線には断線やクラックは生じていず、冷間加工時の加工
性が優れていることを確認した。
【0032】このようにして得られた電気接点材料を電
子顕微鏡で観察したところ、Bi−Sn複合酸化物と、
Snの酸化物とNi酸化物がAg素地中に、局在するこ
となく、満遍なく存在し、しかも、これら酸化物の80
%以上の粒子が粒径1μm以下であるであることを確認
した。
子顕微鏡で観察したところ、Bi−Sn複合酸化物と、
Snの酸化物とNi酸化物がAg素地中に、局在するこ
となく、満遍なく存在し、しかも、これら酸化物の80
%以上の粒子が粒径1μm以下であるであることを確認
した。
【0033】(実施例2)内部酸化前に混合粉末を成形
する成形圧力を20kgf/mm2 とし、内部酸化温度
を600℃とした以外については、実施例1と同様にし
て、電気接点材料を得た。また、得られた材料には断線
やクラックは生じていず、冷間加工時の加工性が優れて
いることを確認した。さらに、得られた材料を電子顕微
鏡で観察した結果も実施例1と略同様であった。
する成形圧力を20kgf/mm2 とし、内部酸化温度
を600℃とした以外については、実施例1と同様にし
て、電気接点材料を得た。また、得られた材料には断線
やクラックは生じていず、冷間加工時の加工性が優れて
いることを確認した。さらに、得られた材料を電子顕微
鏡で観察した結果も実施例1と略同様であった。
【0034】(実施例3)内部酸化前に混合粉末を成形
する成形圧力を60kgf/mm2 とし、内部酸化温度
を800℃とした以外については、実施例1と同様にし
て、電気接点材料を得た。また、得られた材料には断線
やクラックは生じていず、冷間加工時の加工性が優れて
いることを確認した。さらに、得られた材料を電子顕微
鏡で観察した結果も実施例1と略同様であった。
する成形圧力を60kgf/mm2 とし、内部酸化温度
を800℃とした以外については、実施例1と同様にし
て、電気接点材料を得た。また、得られた材料には断線
やクラックは生じていず、冷間加工時の加工性が優れて
いることを確認した。さらに、得られた材料を電子顕微
鏡で観察した結果も実施例1と略同様であった。
【0035】(実施例4)まず、Ag−Sn−Bi合金
粉末を以下のようにして得た。Ag、Sn及びBiを高
周波溶解炉で一緒に溶解し、1100℃の溶湯を得る。
この溶湯をノズルより噴出させ高圧水により水アトマイ
ズしてAg−Sn−Bi合金粉末を得た。得られたAg
−Sn−Bi合金粉末は、平均粒径が5μmであって、
組成がSn6.4重量%、Bi4.0重量%、Ag残部
であった。
粉末を以下のようにして得た。Ag、Sn及びBiを高
周波溶解炉で一緒に溶解し、1100℃の溶湯を得る。
この溶湯をノズルより噴出させ高圧水により水アトマイ
ズしてAg−Sn−Bi合金粉末を得た。得られたAg
−Sn−Bi合金粉末は、平均粒径が5μmであって、
組成がSn6.4重量%、Bi4.0重量%、Ag残部
であった。
【0036】次に、Ag−Fe合金粉末以下のようにし
て得た。Ag及びFeを高周波溶解炉で一緒に溶解し、
1600℃の溶湯を得る。この溶湯をノズルより噴出さ
せ高圧水により水アトマイズしてAg−Fe合金粉末を
得た。得られたAg−Fe合金粉末は、平均粒径が5μ
mであって、組成がFe3.5重量%、Ag残部であっ
た。
て得た。Ag及びFeを高周波溶解炉で一緒に溶解し、
1600℃の溶湯を得る。この溶湯をノズルより噴出さ
せ高圧水により水アトマイズしてAg−Fe合金粉末を
得た。得られたAg−Fe合金粉末は、平均粒径が5μ
mであって、組成がFe3.5重量%、Ag残部であっ
た。
【0037】上記で得られたAg−Sn−Bi合金粉末
とAg−Fe合金粉末とを重量比で1:1に混合した。
得られた混合粉末を圧力40kgf/mm2 で成形して
成型体とし、次いで、酸素圧3atm、650℃で16
8時間内部酸化した。続いて、成型体を90kgf/m
m2 、420℃で熱間圧縮し、さらに850℃、2時間
の焼成によって焼結体を得た。なお、焼成は真空雰囲気
で行った。得られた焼結体を、焼結体予熱温度800
℃、金型温度420℃で熱間押出しして直径8mmまで
伸ばした。その後、スウェージング加工により直径2m
mとした。このスウェージング加工により得られた伸線
には断線やクラックは生じていず、冷間加工時の加工性
が優れていることを確認した。
とAg−Fe合金粉末とを重量比で1:1に混合した。
得られた混合粉末を圧力40kgf/mm2 で成形して
成型体とし、次いで、酸素圧3atm、650℃で16
8時間内部酸化した。続いて、成型体を90kgf/m
m2 、420℃で熱間圧縮し、さらに850℃、2時間
の焼成によって焼結体を得た。なお、焼成は真空雰囲気
で行った。得られた焼結体を、焼結体予熱温度800
℃、金型温度420℃で熱間押出しして直径8mmまで
伸ばした。その後、スウェージング加工により直径2m
mとした。このスウェージング加工により得られた伸線
には断線やクラックは生じていず、冷間加工時の加工性
が優れていることを確認した。
【0038】このようにして得られた電気接点材料を電
子顕微鏡で観察したところ、Bi−Sn複合酸化物と、
Snの酸化物とFe酸化物が銀素地中に、局在すること
なく、満遍なく存在し、しかも、これら酸化物の80%
以上の粒子が粒径1μm以下であるであることを確認し
た。
子顕微鏡で観察したところ、Bi−Sn複合酸化物と、
Snの酸化物とFe酸化物が銀素地中に、局在すること
なく、満遍なく存在し、しかも、これら酸化物の80%
以上の粒子が粒径1μm以下であるであることを確認し
た。
【0039】(実施例5)まず、Ag−Sn−Bi合金
粉末を以下のようにして得た。Ag、Sn及びBiを高
周波溶解炉で一緒に溶解し、1100℃の溶湯を得る。
この溶湯をノズルより噴出させ高圧水により水アトマイ
ズしてAg−Sn−Bi合金粉末を得た。得られたAg
−Sn−Bi合金粉末は、平均粒径が5μmであって、
組成がSn6.4重量%、Bi4.0重量%、Ag残部
であった。
粉末を以下のようにして得た。Ag、Sn及びBiを高
周波溶解炉で一緒に溶解し、1100℃の溶湯を得る。
この溶湯をノズルより噴出させ高圧水により水アトマイ
ズしてAg−Sn−Bi合金粉末を得た。得られたAg
−Sn−Bi合金粉末は、平均粒径が5μmであって、
組成がSn6.4重量%、Bi4.0重量%、Ag残部
であった。
【0040】次に、Ag−Co合金粉末以下のようにし
て得た。Ag及びCoを高周波溶解炉で一緒に溶解し、
1600℃の溶湯を得る。この溶湯をノズルより噴出さ
せ高圧水により水アトマイズしてAg−Co合金粉末を
得た。得られたAg−Co合金粉末は、平均粒径が5μ
mであって、組成がCo3.0重量%、Ag残部であっ
た。
て得た。Ag及びCoを高周波溶解炉で一緒に溶解し、
1600℃の溶湯を得る。この溶湯をノズルより噴出さ
せ高圧水により水アトマイズしてAg−Co合金粉末を
得た。得られたAg−Co合金粉末は、平均粒径が5μ
mであって、組成がCo3.0重量%、Ag残部であっ
た。
【0041】上記で得られたAg−Sn−Bi合金粉末
とAg−Co合金粉末とを重量比で1:1に混合した。
得られた混合粉末を圧力40kgf/mm2 で成形して
成型体とし、次いで、酸素圧3atm、650℃で16
8時間内部酸化した。続いて、成型体を90kgf/m
m2 、420℃で熱間圧縮し、さらに850℃、2時間
の焼成によって焼結体を得た。なお、焼成は真空雰囲気
で行った。得られた焼結体を、焼結体予熱温度800
℃、金型温度420℃で熱間押出しして直径8mmまで
伸ばした。その後、スウェージング加工により直径2m
mとした。このスウェージング加工により得られた伸線
には断線やクラックは生じていず、冷間加工時の加工性
が優れていることを確認した。
とAg−Co合金粉末とを重量比で1:1に混合した。
得られた混合粉末を圧力40kgf/mm2 で成形して
成型体とし、次いで、酸素圧3atm、650℃で16
8時間内部酸化した。続いて、成型体を90kgf/m
m2 、420℃で熱間圧縮し、さらに850℃、2時間
の焼成によって焼結体を得た。なお、焼成は真空雰囲気
で行った。得られた焼結体を、焼結体予熱温度800
℃、金型温度420℃で熱間押出しして直径8mmまで
伸ばした。その後、スウェージング加工により直径2m
mとした。このスウェージング加工により得られた伸線
には断線やクラックは生じていず、冷間加工時の加工性
が優れていることを確認した。
【0042】このようにして得られた電気接点材料を電
子顕微鏡で観察したところ、Bi−Sn複合酸化物と、
Snの酸化物とCo酸化物が銀素地中に、局在すること
なく、満遍なく存在し、しかも、これら酸化物の80%
以上の粒子が粒径1μm以下であるであることを確認し
た。
子顕微鏡で観察したところ、Bi−Sn複合酸化物と、
Snの酸化物とCo酸化物が銀素地中に、局在すること
なく、満遍なく存在し、しかも、これら酸化物の80%
以上の粒子が粒径1μm以下であるであることを確認し
た。
【0043】(比較例1)内部酸化前に混合粉末を成形
する成形圧力を80kgf/mm2 とした以外について
は、実施例1と同様にして、電気接点材料を得た。この
場合、混合粉末の成型体中の内部に空隙が保持されてお
らず、従って内部酸化工程における酸素の進入経路が断
たれているため、内部酸化が不十分であり接点材料中に
未酸化のBi、Sn及びNiが認められた。なお、スウ
ェージング加工により得られた伸線には断線は生じてい
なかったが、若干のクラックの発生があり、冷間加工時
の加工性が不十分なことを確認した。
する成形圧力を80kgf/mm2 とした以外について
は、実施例1と同様にして、電気接点材料を得た。この
場合、混合粉末の成型体中の内部に空隙が保持されてお
らず、従って内部酸化工程における酸素の進入経路が断
たれているため、内部酸化が不十分であり接点材料中に
未酸化のBi、Sn及びNiが認められた。なお、スウ
ェージング加工により得られた伸線には断線は生じてい
なかったが、若干のクラックの発生があり、冷間加工時
の加工性が不十分なことを確認した。
【0044】(比較例2)Ag−Sn−Bi合金粉末の
平均粒径が100μm、内部酸化前に混合粉末を成形す
る成形圧力を50kgf/mm2 、内部酸化温度を85
0℃とした以外については、実施例1と同様にして、電
気接点材料を得た。この場合、Bi、Sn及びNiは全
て酸化されていたが、酸化物粒子の約50%が1μmを
越える粒径であった。なお、スウェージング加工により
得られた伸線には断線やクラックは生じていず、冷間加
工時の加工性が優れていることを確認した。
平均粒径が100μm、内部酸化前に混合粉末を成形す
る成形圧力を50kgf/mm2 、内部酸化温度を85
0℃とした以外については、実施例1と同様にして、電
気接点材料を得た。この場合、Bi、Sn及びNiは全
て酸化されていたが、酸化物粒子の約50%が1μmを
越える粒径であった。なお、スウェージング加工により
得られた伸線には断線やクラックは生じていず、冷間加
工時の加工性が優れていることを確認した。
【0045】実施例1〜実施例5、比較例1及び比較例
2で得た電気接点材料について、リベット接点を作製
し、ASTM接点試験により接点性能の評価を行った。
試験条件は下記の通りとし、得られた試験結果を表1に
示す。
2で得た電気接点材料について、リベット接点を作製
し、ASTM接点試験により接点性能の評価を行った。
試験条件は下記の通りとし、得られた試験結果を表1に
示す。
【0046】負 荷:コンデンサ負荷 電 圧:100V 電 流:突入120A、定常20A 開閉回数:10000回 開閉頻度:60回/分
【0047】
【表1】
【0048】表1に示された結果から、実施例の場合、
耐溶着性、接触抵抗及び耐消耗性が、比較例に比べ優れ
ていることが確認された。
耐溶着性、接触抵抗及び耐消耗性が、比較例に比べ優れ
ていることが確認された。
【0049】
【発明の効果】本発明の電気接点材料は、Bi−Sn複
合酸化物と、Bi又はSnの酸化物と、Ni、Fe、C
oの中の1種の元素の酸化物とがAg素地中に、局在す
ることなく、満遍なく存在し、しかも、これら酸化物粒
子の80%以上が粒径1μm以下である電気接点材料で
あるため、耐溶着性及び接触抵抗が優れていて、かつ、
加工性も良好であるという性質を有する。
合酸化物と、Bi又はSnの酸化物と、Ni、Fe、C
oの中の1種の元素の酸化物とがAg素地中に、局在す
ることなく、満遍なく存在し、しかも、これら酸化物粒
子の80%以上が粒径1μm以下である電気接点材料で
あるため、耐溶着性及び接触抵抗が優れていて、かつ、
加工性も良好であるという性質を有する。
【0050】成形工程での成形圧力が20〜60kgf
/mm2 であると、内部酸化処理が十分行われるため、
十分な接点性能を有するAg−Sn−Bi系内部酸化接
点材料が得られ好都合である。
/mm2 であると、内部酸化処理が十分行われるため、
十分な接点性能を有するAg−Sn−Bi系内部酸化接
点材料が得られ好都合である。
【0051】内部酸化処理を酸素雰囲気中、600〜8
00℃で行うと、酸化物粒子の粗大化を招かない範囲で
十分な酸化処理が実現できるので、十分な接点性能を有
するAg−Sn−Bi系内部酸化接点材料を得るのに好
都合である。
00℃で行うと、酸化物粒子の粗大化を招かない範囲で
十分な酸化処理が実現できるので、十分な接点性能を有
するAg−Sn−Bi系内部酸化接点材料を得るのに好
都合である。
【図1】従来の粒径が大きい合金粉末を用い、それを内
部酸化して得られたAg−Sn−Bi合金粉末中の酸化
物析出状態を示す模式図である。
部酸化して得られたAg−Sn−Bi合金粉末中の酸化
物析出状態を示す模式図である。
【図2】本発明の製造過程でできる混合粉末の成型体の
構造を模式的に表す説明図である。
構造を模式的に表す説明図である。
1 酸化物粒子 2 成型体 3 原料粉末 4 空隙
Claims (9)
- 【請求項1】 Bi2〜6重量%、Sn1〜10重量%
及び残部Agの組成のAg−Sn−Bi合金粉末とNi
1〜5重量%及び残部Agの組成のAg−Ni合金粉末
との混合粉末を用いて得られる電気接点材料であって、
Ag中にBi−Sn複合酸化物粒子と、BiまたはSn
の酸化物粒子と、Niの酸化物粒子が分散していて、か
つ、これらの酸化物粒子の80%以上が粒径1μm以下
であることを特徴とする電気接点材料。 - 【請求項2】 Bi2〜6重量%、Sn1〜10重量%
及び残部Agの組成のAg−Sn−Bi合金粉末とFe
1〜5重量%及び残部Agの組成のAg−Fe合金粉末
との混合粉末を用いて得られる電気接点材料であって、
Ag中にBi−Sn複合酸化物粒子と、BiまたはSn
の酸化物粒子と、Feの酸化物粒子が分散していて、か
つ、これらの酸化物粒子の80%以上が粒径1μm以下
であることを特徴とする電気接点材料。 - 【請求項3】 Bi2〜6重量%、Sn1〜10重量%
及び残部Agの組成のAg−Sn−Bi合金粉末とCo
1〜5重量%及び残部Agの組成のAg−Co合金粉末
との混合粉末を用いて得られる電気接点材料であって、
Ag中にBi−Sn複合酸化物粒子と、BiまたはSn
の酸化物粒子と、Coの酸化物粒子が分散していて、か
つ、これらの酸化物粒子の80%以上が粒径1μm以下
であることを特徴とする電気接点材料。 - 【請求項4】 Ag−Sn−Bi合金粉末として平均粒
径45μm以下の急冷された合金粉末を使用し、Ag−
Ni合金粉末として平均粒径45μm以下の急冷された
合金粉末を使用し、かつ、内部に空隙を保持した状態に
混合粉末を成形し、内部酸化した後、圧縮、焼結、塑性
加工することを特徴とする請求項1記載の電気接点材料
の製造方法。 - 【請求項5】 Ag−Sn−Bi合金粉末として平均粒
径45μm以下の急冷された合金粉末を使用し、Ag−
Fe合金粉末として平均粒径45μm以下の急冷された
合金粉末を使用し、かつ、内部に空隙を保持した状態に
混合粉末を成形し、内部酸化した後、圧縮、焼結、塑性
加工することを特徴とする請求項2記載の電気接点材料
の製造方法。 - 【請求項6】 Ag−Sn−Bi合金粉末として平均粒
径45μm以下の急冷された合金粉末を使用し、Ag−
Co合金粉末として平均粒径45μm以下の急冷された
合金粉末を使用し、かつ、内部に空隙を保持した状態に
混合粉末を成形し、内部酸化した後、圧縮、焼結、塑性
加工することを特徴とする請求項3記載の電気接点材料
の製造方法。 - 【請求項7】 急冷された合金粉末が水アトマイズ法に
より製造されることを特徴とする請求項4、請求項5ま
たは請求項6記載の電気接点材料の製造方法。 - 【請求項8】 混合粉末を成形する成形圧力が20〜6
0kgf/mm2 であることを特徴とする請求項4から
請求項7までのいずれかに記載の電気接点材料の製造方
法。 - 【請求項9】 内部酸化処理を酸素雰囲気中、600〜
800℃で行うことを特徴とする請求項4から請求項8
までのいずれかに記載の電気接点材料の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6265025A JPH08127829A (ja) | 1994-10-28 | 1994-10-28 | 電気接点材料及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6265025A JPH08127829A (ja) | 1994-10-28 | 1994-10-28 | 電気接点材料及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08127829A true JPH08127829A (ja) | 1996-05-21 |
Family
ID=17411541
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6265025A Withdrawn JPH08127829A (ja) | 1994-10-28 | 1994-10-28 | 電気接点材料及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08127829A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0845721A (ja) * | 1994-08-03 | 1996-02-16 | Sumitomo Metal Mining Co Ltd | 樹脂結合型磁石用組成物及び該組成物を使用する樹脂結合型磁石の製造方法 |
| CN100402195C (zh) * | 2006-04-07 | 2008-07-16 | 桂林金格电工电子材料科技有限公司 | 银复合氧化锡触头材料制备工艺 |
| JP2014214340A (ja) * | 2013-04-25 | 2014-11-17 | Dowaエレクトロニクス株式会社 | 銀−ビスマス粉末、導電性ペースト及び導電膜 |
| CN115216665A (zh) * | 2022-06-29 | 2022-10-21 | 重庆科技学院 | 一种晶体振荡器合金电极及工艺 |
-
1994
- 1994-10-28 JP JP6265025A patent/JPH08127829A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0845721A (ja) * | 1994-08-03 | 1996-02-16 | Sumitomo Metal Mining Co Ltd | 樹脂結合型磁石用組成物及び該組成物を使用する樹脂結合型磁石の製造方法 |
| CN100402195C (zh) * | 2006-04-07 | 2008-07-16 | 桂林金格电工电子材料科技有限公司 | 银复合氧化锡触头材料制备工艺 |
| JP2014214340A (ja) * | 2013-04-25 | 2014-11-17 | Dowaエレクトロニクス株式会社 | 銀−ビスマス粉末、導電性ペースト及び導電膜 |
| CN115216665A (zh) * | 2022-06-29 | 2022-10-21 | 重庆科技学院 | 一种晶体振荡器合金电极及工艺 |
| CN115216665B (zh) * | 2022-06-29 | 2023-11-17 | 重庆科技学院 | 一种晶体振荡器合金电极及工艺 |
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|---|---|---|---|
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