JPH08127882A - 御影石調琺瑯製品とその製造方法 - Google Patents
御影石調琺瑯製品とその製造方法Info
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- JPH08127882A JPH08127882A JP16903594A JP16903594A JPH08127882A JP H08127882 A JPH08127882 A JP H08127882A JP 16903594 A JP16903594 A JP 16903594A JP 16903594 A JP16903594 A JP 16903594A JP H08127882 A JPH08127882 A JP H08127882A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明の目的は、従来の技術
では表現し得なかった天然の白御影、赤御影及び青御影
など斑状紋を有する天然石に酷似した色調と紋様を持つ
琺瑯製品の開発にある。 【構成】 素地金属(1)上に設けられた
下釉琺瑯層(2)と、下釉琺瑯層(2)上に設けられた御影石
調模様の装飾層(3)とで構成された御影石調琺瑯製品に
おいて、装飾層(3)が、弱乳濁白色フリットとマット白
色フリットの混合物よりなる点状乳濁白色層(4)と、弱
乳濁白色フリットとチタン乳濁白色フリットの混合物又
は前記混合物に御影石の構成粒子の色に近似した顔料を
混入したものよりなる1乃至複数色の点状チタン乳濁着
色層(5)と、御影石の構成粒子の色に近似した顔料が混
入されている透明フリットにて形成された1乃至複数色
の点状透明着色層(6)(7)…とで構成された事を特徴とす
る。
では表現し得なかった天然の白御影、赤御影及び青御影
など斑状紋を有する天然石に酷似した色調と紋様を持つ
琺瑯製品の開発にある。 【構成】 素地金属(1)上に設けられた
下釉琺瑯層(2)と、下釉琺瑯層(2)上に設けられた御影石
調模様の装飾層(3)とで構成された御影石調琺瑯製品に
おいて、装飾層(3)が、弱乳濁白色フリットとマット白
色フリットの混合物よりなる点状乳濁白色層(4)と、弱
乳濁白色フリットとチタン乳濁白色フリットの混合物又
は前記混合物に御影石の構成粒子の色に近似した顔料を
混入したものよりなる1乃至複数色の点状チタン乳濁着
色層(5)と、御影石の構成粒子の色に近似した顔料が混
入されている透明フリットにて形成された1乃至複数色
の点状透明着色層(6)(7)…とで構成された事を特徴とす
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、御影石調の外観を有す
る琺瑯製品及びその製造方法に関する。
る琺瑯製品及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在の琺瑯製品は、本来の目的である素
地金属に対する防蝕効果は充分に果たしており、既に美
観を問題とする域に達している。特に、琺瑯浴槽、建材
用内・外装パネルなど大型器物に対しては従来の単色製
品に飽き足らず、複雑な模様、例えば天然の岩石に類似
した模様をもつ製品が望まれていた。
地金属に対する防蝕効果は充分に果たしており、既に美
観を問題とする域に達している。特に、琺瑯浴槽、建材
用内・外装パネルなど大型器物に対しては従来の単色製
品に飽き足らず、複雑な模様、例えば天然の岩石に類似
した模様をもつ製品が望まれていた。
【0003】天然岩石の内、御影石は、我が国の古くか
らの慣習に従い、産地名(例えば、兵庫県神戸市東灘区
御影)の1つを花崗岩に付したもので、更にその種類を
区別するために『白御影』『青御影』『赤御影』『黒御
影』と言うように、石の持つ色を産地名に冠して称呼し
ている。衆知のように、この岩石は独特の色調と斑紋模
様を示し、その優れた性質と相俟って礎石、建築の内・
外装材、床材として広く用いられている。
らの慣習に従い、産地名(例えば、兵庫県神戸市東灘区
御影)の1つを花崗岩に付したもので、更にその種類を
区別するために『白御影』『青御影』『赤御影』『黒御
影』と言うように、石の持つ色を産地名に冠して称呼し
ている。衆知のように、この岩石は独特の色調と斑紋模
様を示し、その優れた性質と相俟って礎石、建築の内・
外装材、床材として広く用いられている。
【0004】琺瑯製品の表面にこの石の模様を付して高
級感を与える試みは、従来からなされていた。初期の方
法は下地の白色琺瑯の上に黒、灰、褐色のフリットを斑
点状に焼き付けた平面的な水玉類似の模様であった。そ
の後、フリットの改良、斑点の付し方や立体感を与える
施釉方法もされ、かなり天然石に近い外観となったが、
未だ天然御影石の持つ微妙な色調と紋様とは再現し得て
いない。
級感を与える試みは、従来からなされていた。初期の方
法は下地の白色琺瑯の上に黒、灰、褐色のフリットを斑
点状に焼き付けた平面的な水玉類似の模様であった。そ
の後、フリットの改良、斑点の付し方や立体感を与える
施釉方法もされ、かなり天然石に近い外観となったが、
未だ天然御影石の持つ微妙な色調と紋様とは再現し得て
いない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の技術
では表現し得なかった天然の白御影、赤御影及び青御影
など斑状紋を有する天然石に酷似した色調と紋様を持つ
琺瑯製品の開発とその製造方法とを提供するものであ
る。
では表現し得なかった天然の白御影、赤御影及び青御影
など斑状紋を有する天然石に酷似した色調と紋様を持つ
琺瑯製品の開発とその製造方法とを提供するものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1は、代表的には
『白御影』『青御影』と呼ばれる御影石を模した琺瑯製
品に関するもので、 素地金属(1)上に設けられた下釉琺瑯層(2)と、下釉琺
瑯層(2)上に設けられた御影石調模様の装飾層(3)とで構
成された御影石調琺瑯製品において、 装飾層(3)が、(a)弱乳濁白色フリットとマット白色フ
リットの混合物よりなる点状乳濁白色層(4)と、(b)弱乳
濁白色フリットとチタン乳濁白色フリットの混合物又は
前記混合物に御影石の構成粒子の色に近似した顔料を混
入したものよりなる1乃至複数色の点状チタン乳濁着色
層(5)と、(c)御影石の構成粒子の色に近似した顔料が混
入されている透明フリットにて形成された1乃至複数色
の点状透明着色層(6)(7)…とで構成された事を特徴とす
る。
『白御影』『青御影』と呼ばれる御影石を模した琺瑯製
品に関するもので、 素地金属(1)上に設けられた下釉琺瑯層(2)と、下釉琺
瑯層(2)上に設けられた御影石調模様の装飾層(3)とで構
成された御影石調琺瑯製品において、 装飾層(3)が、(a)弱乳濁白色フリットとマット白色フ
リットの混合物よりなる点状乳濁白色層(4)と、(b)弱乳
濁白色フリットとチタン乳濁白色フリットの混合物又は
前記混合物に御影石の構成粒子の色に近似した顔料を混
入したものよりなる1乃至複数色の点状チタン乳濁着色
層(5)と、(c)御影石の構成粒子の色に近似した顔料が混
入されている透明フリットにて形成された1乃至複数色
の点状透明着色層(6)(7)…とで構成された事を特徴とす
る。
【0007】請求項2は、代表的には『黒御影』と呼ば
れる御影石調琺瑯製品に関するもので、 素地金属(1)上に設けられた下釉琺瑯層(2)と、下釉琺
瑯層(2)上に設けられた御影石調模様の装飾層(3)とで構
成された御影石調琺瑯製品において、 装飾層(3)が、(a)弱乳濁白色フリットとマット白色フ
リットの混合物よりなる点状乳濁白色層(4)と、(b)弱乳
濁白色フリットとマット白色フリットの混合物に御影石
の構成粒子の色に近似した顔料を混入したものよりなる
1乃至複数の点状乳濁着色層(5)と、(c)御影石の構成粒
子の色に近似した顔料が混入されている透明フリットに
て形成された1乃至複数色の点状透明着色層(6)(7)…と
で構成された事を特徴とする。
れる御影石調琺瑯製品に関するもので、 素地金属(1)上に設けられた下釉琺瑯層(2)と、下釉琺
瑯層(2)上に設けられた御影石調模様の装飾層(3)とで構
成された御影石調琺瑯製品において、 装飾層(3)が、(a)弱乳濁白色フリットとマット白色フ
リットの混合物よりなる点状乳濁白色層(4)と、(b)弱乳
濁白色フリットとマット白色フリットの混合物に御影石
の構成粒子の色に近似した顔料を混入したものよりなる
1乃至複数の点状乳濁着色層(5)と、(c)御影石の構成粒
子の色に近似した顔料が混入されている透明フリットに
て形成された1乃至複数色の点状透明着色層(6)(7)…と
で構成された事を特徴とする。
【0008】請求項3は、代表的には『赤御影』と呼ば
れる御影石調琺瑯製品に関するもので、 素地金属(1)上に設けられた下釉琺瑯層(2)と、下釉琺
瑯層(2)上に設けられた御影石調模様の装飾層…とで構
成された御影石調琺瑯製品において、 装飾層(3)が、(a)弱乳濁白色フリットとマット白色フ
リットの混合物に御影石の構成粒子の色に近似した顔料
を混入したものよりなる1乃至複数色の点状乳濁着色層
(5)と、(b)御影石の構成粒子の色に近似した顔料が混入
されている透明フリットにて形成された1乃至複数色の
点状透明着色層(6)(7)…とで構成された事を特徴とす
る。
れる御影石調琺瑯製品に関するもので、 素地金属(1)上に設けられた下釉琺瑯層(2)と、下釉琺
瑯層(2)上に設けられた御影石調模様の装飾層…とで構
成された御影石調琺瑯製品において、 装飾層(3)が、(a)弱乳濁白色フリットとマット白色フ
リットの混合物に御影石の構成粒子の色に近似した顔料
を混入したものよりなる1乃至複数色の点状乳濁着色層
(5)と、(b)御影石の構成粒子の色に近似した顔料が混入
されている透明フリットにて形成された1乃至複数色の
点状透明着色層(6)(7)…とで構成された事を特徴とす
る。
【0009】本発明では、『白御影』『青御影』『黒御
影』『赤御影』など天然御影石の持つ微妙な外観をでき
るだけ忠実に再現した琺瑯製品であって、模する天然御
影石の種類に合わせて点状乳濁白色層(4)、点状乳濁着
色層(5)及び点状透明着色層(6)(7)…を組み合わせてス
テップル掛けして装飾層(3)を形成したものである。こ
こで、点状透明着色層(6)(7)…によって模する御影石の
色彩を表すと同時に点状乳濁白色層(4)、点状乳濁着色
層(5)などが半透明であるために、その境界がぼけると
同時に下に重ねられた着色層の色がある程度透けて現
れ、この部分が天然御影石の一つの特徴である『石英』
を模したようになる。その結果、従来には見られなかっ
た美しい天然御影石調の琺瑯装飾層(3)が得られた。
影』『赤御影』など天然御影石の持つ微妙な外観をでき
るだけ忠実に再現した琺瑯製品であって、模する天然御
影石の種類に合わせて点状乳濁白色層(4)、点状乳濁着
色層(5)及び点状透明着色層(6)(7)…を組み合わせてス
テップル掛けして装飾層(3)を形成したものである。こ
こで、点状透明着色層(6)(7)…によって模する御影石の
色彩を表すと同時に点状乳濁白色層(4)、点状乳濁着色
層(5)などが半透明であるために、その境界がぼけると
同時に下に重ねられた着色層の色がある程度透けて現
れ、この部分が天然御影石の一つの特徴である『石英』
を模したようになる。その結果、従来には見られなかっ
た美しい天然御影石調の琺瑯装飾層(3)が得られた。
【0010】請求項4は、前記御影石調琺瑯製品の製造
方法に関するもので、 素地金属上に下釉琺瑯層を設けた後、 −(a)弱乳濁白色フリットとマット白色フリットの混
合物よりなる弱乳濁白色スリップ、弱乳濁白色フリット
とチタン乳濁白色フリットの混合物よりなるチタン乳濁
スリップ、前記混合物に御影石の構成粒子の色に近似し
た顔料を混入したチタン乳濁着色スリップ、弱乳濁白色
フリットとマット白色フリットの混合物に御影石の構成
粒子の色に近似した顔料を混入したものよりなる乳濁着
色スリップの少なくとも1つと、 −(b)透明フリットに御影石の構成粒子の色に近似した
顔料を混入した1乃至複数の透明着色スリップの少なく
とも1とを、 −(c)ステップル重ねがけして1乃至複数の点状乳濁層
(4)(5)と点状着色透明層(6)(7)とを形成し、 前記ステップル重ね掛けによって前記複数の点状層の
一部又は全体が互いに重なり合うように又は互いに隣接
するように形成し、然る後焼成して下釉琺瑯層(2)上に
御影石調装飾層(3)を形成する事を特徴とする。
方法に関するもので、 素地金属上に下釉琺瑯層を設けた後、 −(a)弱乳濁白色フリットとマット白色フリットの混
合物よりなる弱乳濁白色スリップ、弱乳濁白色フリット
とチタン乳濁白色フリットの混合物よりなるチタン乳濁
スリップ、前記混合物に御影石の構成粒子の色に近似し
た顔料を混入したチタン乳濁着色スリップ、弱乳濁白色
フリットとマット白色フリットの混合物に御影石の構成
粒子の色に近似した顔料を混入したものよりなる乳濁着
色スリップの少なくとも1つと、 −(b)透明フリットに御影石の構成粒子の色に近似した
顔料を混入した1乃至複数の透明着色スリップの少なく
とも1とを、 −(c)ステップル重ねがけして1乃至複数の点状乳濁層
(4)(5)と点状着色透明層(6)(7)とを形成し、 前記ステップル重ね掛けによって前記複数の点状層の
一部又は全体が互いに重なり合うように又は互いに隣接
するように形成し、然る後焼成して下釉琺瑯層(2)上に
御影石調装飾層(3)を形成する事を特徴とする。
【0011】これにより、模する天然御影石の粒状の構
成粒子の色に合致して各種透明着色層(6)(7)と白色又は
着色乳濁層(4)(5)が斑紋状に下釉琺瑯層(2)上を覆うこ
とになり、琺瑯装飾層(3)を天然御影石に非常に似せた
模様とする事ができる。
成粒子の色に合致して各種透明着色層(6)(7)と白色又は
着色乳濁層(4)(5)が斑紋状に下釉琺瑯層(2)上を覆うこ
とになり、琺瑯装飾層(3)を天然御影石に非常に似せた
模様とする事ができる。
【0012】請求項5は、御影石調琺瑯製品の製造方法
において、『各スリップのステップル重ね掛けを行う場
合、1のステップルがけを行った後、形成された点状層
を半乾燥にし、然る後、次のスリップのステップル重ね
がけを行う』事を特徴とするもので、これにより、隣接
又はその一部乃至全部が重なり合っているステップル同
士がその境界で色が混じり合うというような事がない。
において、『各スリップのステップル重ね掛けを行う場
合、1のステップルがけを行った後、形成された点状層
を半乾燥にし、然る後、次のスリップのステップル重ね
がけを行う』事を特徴とするもので、これにより、隣接
又はその一部乃至全部が重なり合っているステップル同
士がその境界で色が混じり合うというような事がない。
【0013】
【実施例】以下、本発明を図示実施例に従って説明す
る。天然御影石には『白御影』『青御影』『黒御影』
『赤御影』など各種のものがあり、『白御影』『青御
影』は、白地あるいはわずかに青味を帯びた白地に黒の
斑点模様のある美しい岩石である。これを詳細に観察す
ると、均一な白地ではなく半透明部分(石英に該当す
る)、不透明部分(長石に該当する)、淡色に着色した
部分などが小斑紋状に混在しており、且つそれぞれの境
界があまり判然としていないものである。これはこの岩
石を構成する鉱物結晶に起因し、生成の際結晶が不規則
に重なり合って析出するために各結晶粒の色が複雑にな
り、且つ石英などの半透明な鉱物の存在によりいわゆる
『透け』の作用が加わり、斑紋模様に『にじみ』を生
じ、これが天然御影石の特徴となっているものである。
る。天然御影石には『白御影』『青御影』『黒御影』
『赤御影』など各種のものがあり、『白御影』『青御
影』は、白地あるいはわずかに青味を帯びた白地に黒の
斑点模様のある美しい岩石である。これを詳細に観察す
ると、均一な白地ではなく半透明部分(石英に該当す
る)、不透明部分(長石に該当する)、淡色に着色した
部分などが小斑紋状に混在しており、且つそれぞれの境
界があまり判然としていないものである。これはこの岩
石を構成する鉱物結晶に起因し、生成の際結晶が不規則
に重なり合って析出するために各結晶粒の色が複雑にな
り、且つ石英などの半透明な鉱物の存在によりいわゆる
『透け』の作用が加わり、斑紋模様に『にじみ』を生
じ、これが天然御影石の特徴となっているものである。
【0014】まず、本発明にかかる『白御影』と呼ばれ
る御影石調琺瑯製品について説明する。下釉琺瑯層(2)
上に設けられる御影石調模様の装飾層(3)は、点状乳濁
白色層(4)、点状チタン乳濁着色層(5)及び点状透明着色
層(6)(7)とで構成されている。点状乳濁白色層(4)は、
弱乳濁白色フリットとマット白色フリットの混合物にて
構成されており、半透明の石英粒子を模した斑紋模様を
形成する。弱乳濁白色フリットの量が多いほど『透け』
が強くなる。弱乳濁白色フリットとマット白色フリット
の混合比率は、対象とする御影石の模様に合わせて適宜
変える事ができる。
る御影石調琺瑯製品について説明する。下釉琺瑯層(2)
上に設けられる御影石調模様の装飾層(3)は、点状乳濁
白色層(4)、点状チタン乳濁着色層(5)及び点状透明着色
層(6)(7)とで構成されている。点状乳濁白色層(4)は、
弱乳濁白色フリットとマット白色フリットの混合物にて
構成されており、半透明の石英粒子を模した斑紋模様を
形成する。弱乳濁白色フリットの量が多いほど『透け』
が強くなる。弱乳濁白色フリットとマット白色フリット
の混合比率は、対象とする御影石の模様に合わせて適宜
変える事ができる。
【0015】点状チタン乳濁着色層(5)は、弱乳濁白色
フリットとチタン乳濁白色フリットの混合物又は前記混
合物に御影石の構成粒子の色に近似した顔料を混入した
もので形成されており、前記混合物の基本的な色は肌色
である。顔料を加える場合には、例えば『黄』『濃茶』
『紺青』などが用いられる。混入比率は適宜選択され
る。点状チタン乳濁着色層(5)は、点状乳濁白色層(4)と
違って重要な要素ではなく、斑紋模様に僅かに変化をつ
けるためのものであり、ステップルの大きさは点状乳濁
白色層(4)より大きく形成される。
フリットとチタン乳濁白色フリットの混合物又は前記混
合物に御影石の構成粒子の色に近似した顔料を混入した
もので形成されており、前記混合物の基本的な色は肌色
である。顔料を加える場合には、例えば『黄』『濃茶』
『紺青』などが用いられる。混入比率は適宜選択され
る。点状チタン乳濁着色層(5)は、点状乳濁白色層(4)と
違って重要な要素ではなく、斑紋模様に僅かに変化をつ
けるためのものであり、ステップルの大きさは点状乳濁
白色層(4)より大きく形成される。
【0016】点状透明着色層(6)(7)は、御影石の構成粒
子の色に近似した顔料、灰色又は灰茶色(黒茶と紺青
と黒色顔料の混合色)、黒色顔料が用いられ、これら
が透明フリットに混入されたものが使用されている。後
者は『黒雲母』を模したものである。これら各種点状層
は、その一部又は全体が互いに重なり合うように又は互
いに隣接するように形成されており、これらが混然一体
となって天然白御影石の模様をよく再現している。
子の色に近似した顔料、灰色又は灰茶色(黒茶と紺青
と黒色顔料の混合色)、黒色顔料が用いられ、これら
が透明フリットに混入されたものが使用されている。後
者は『黒雲母』を模したものである。これら各種点状層
は、その一部又は全体が互いに重なり合うように又は互
いに隣接するように形成されており、これらが混然一体
となって天然白御影石の模様をよく再現している。
【0017】『青御影』では、淡青色の点状乳濁着色
層、点状チタン乳濁着色層及び点状透明着色層で構成さ
れており、淡青色の点状乳濁着色層は弱乳濁白色フリッ
トとマット白色フリットの混合物に青色顔料を少量混入
したものである。点状チタン乳濁着色層と灰色又は灰茶
色の点状透明着色層とは、『白御影』と同じであるが、
黒色の点状透明着色層に変えて濃青色(青と紺青と黒色
顔料の混合色)の点状透明着色層が使用される。これら
各種点状層は、前記同様混然一体となって天然青御影石
の模様をよく再現している。
層、点状チタン乳濁着色層及び点状透明着色層で構成さ
れており、淡青色の点状乳濁着色層は弱乳濁白色フリッ
トとマット白色フリットの混合物に青色顔料を少量混入
したものである。点状チタン乳濁着色層と灰色又は灰茶
色の点状透明着色層とは、『白御影』と同じであるが、
黒色の点状透明着色層に変えて濃青色(青と紺青と黒色
顔料の混合色)の点状透明着色層が使用される。これら
各種点状層は、前記同様混然一体となって天然青御影石
の模様をよく再現している。
【0018】次に、『黒御影』について説明すると、点
状乳濁白色層と、灰色の点状乳濁着色層並びに濃青色及
び灰色乃至灰茶色の2種類の点状透明着色層とで構成さ
れており、点状乳濁白色層は前述と同じ構成のものが使
用される。灰色の点状乳濁着色層は弱乳濁白色フリット
とマット白色フリットの混合物に灰色の顔料(黄茶、
黄、紺青及び白色顔料の混合物)を混入したものであ
る。点状透明着色層は、『黒御影』の構成粒子の色に近
似した顔料、即ち、濃青色(青、紺青及び黒色顔料の
混合物)、灰茶色(前述の場合と同様)が用いられ
る。
状乳濁白色層と、灰色の点状乳濁着色層並びに濃青色及
び灰色乃至灰茶色の2種類の点状透明着色層とで構成さ
れており、点状乳濁白色層は前述と同じ構成のものが使
用される。灰色の点状乳濁着色層は弱乳濁白色フリット
とマット白色フリットの混合物に灰色の顔料(黄茶、
黄、紺青及び白色顔料の混合物)を混入したものであ
る。点状透明着色層は、『黒御影』の構成粒子の色に近
似した顔料、即ち、濃青色(青、紺青及び黒色顔料の
混合物)、灰茶色(前述の場合と同様)が用いられ
る。
【0019】『赤御影』の場合は灰色及び2種類の赤茶
色の点状乳濁着色層並びに灰茶色の点状透明着色層とで
構成されている。灰色点状乳濁着色層及び灰茶色点状透
明着色層は前述と同様の構成である。赤茶色点状乳濁着
色層は、弱乳濁白色フリットとマット白色フリットの混
合物に赤茶色の顔料(ピンクと茶色顔料の混合物)を混
入したもので、ピンクと茶色顔料の混合比率を変える事
により、2種類の赤茶色点状乳濁着色層を構成してい
る。
色の点状乳濁着色層並びに灰茶色の点状透明着色層とで
構成されている。灰色点状乳濁着色層及び灰茶色点状透
明着色層は前述と同様の構成である。赤茶色点状乳濁着
色層は、弱乳濁白色フリットとマット白色フリットの混
合物に赤茶色の顔料(ピンクと茶色顔料の混合物)を混
入したもので、ピンクと茶色顔料の混合比率を変える事
により、2種類の赤茶色点状乳濁着色層を構成してい
る。
【0020】次に、御影石調斑紋模様の製造方法につい
て説明する。まず、素地金属(1)を必要な形状に成形加
工し、続いて公知の前処理を適切に行い、この素地金属
上に素地金属と密着性に優れた下釉琺瑯層(2)を設け
る。下釉琺瑯層(2)は、その上に施す装飾層(3)の密着性
を高めるためにのみ使用されるものであって装飾層(3)
の下に隠れてしまうので、何色でもよく色については特
に限定されない。
て説明する。まず、素地金属(1)を必要な形状に成形加
工し、続いて公知の前処理を適切に行い、この素地金属
上に素地金属と密着性に優れた下釉琺瑯層(2)を設け
る。下釉琺瑯層(2)は、その上に施す装飾層(3)の密着性
を高めるためにのみ使用されるものであって装飾層(3)
の下に隠れてしまうので、何色でもよく色については特
に限定されない。
【0021】次に、弱乳濁白色フリットとマット白色フ
リットの混合物に水を混入した弱乳濁白色スリップ、弱
乳濁白色フリットとチタン乳濁白色フリットの混合物に
水を混入したチタン乳濁スリップ、前記混合物に御影石
の構成粒子の色に近似した顔料を混入したチタン乳濁着
色スリップ、弱乳濁白色フリットとマット白色フリット
の混合物に御影石の構成粒子の色に近似した顔料を混入
したものよりなる乳濁着色スリップを適宜調製し、これ
らのうちの少なくとも1つと、透明フリットに御影石の
構成粒子の色に近似した顔料を混入した1乃至複数の透
明着色スリップの少なくとも1とを、ステップル重ねが
けして1乃至複数の点状乳濁層と点状着色透明層とを形
成する。
リットの混合物に水を混入した弱乳濁白色スリップ、弱
乳濁白色フリットとチタン乳濁白色フリットの混合物に
水を混入したチタン乳濁スリップ、前記混合物に御影石
の構成粒子の色に近似した顔料を混入したチタン乳濁着
色スリップ、弱乳濁白色フリットとマット白色フリット
の混合物に御影石の構成粒子の色に近似した顔料を混入
したものよりなる乳濁着色スリップを適宜調製し、これ
らのうちの少なくとも1つと、透明フリットに御影石の
構成粒子の色に近似した顔料を混入した1乃至複数の透
明着色スリップの少なくとも1とを、ステップル重ねが
けして1乃至複数の点状乳濁層と点状着色透明層とを形
成する。
【0022】ステップル掛けの順序は、特に限定されな
いが、その一例を示すと次の通りである。『白御影』の
場合、弱乳濁白色スリップ、肌色のチタン乳濁スリ
ップ、灰茶色の透明着色スリップ、黒色の透明着色
スリップ、弱乳濁白色スリップの順であり、『青御
影』の場合、淡青色の弱乳濁着色スリップ、肌色の
チタン乳濁着色スリップ、灰茶色の透明着色スリッ
プ、濃青色の透明着色スリップ、淡青色の弱乳濁着
色スリップの順であり、『黒御影』の場合、濃青色の
透明着色スリップ、灰茶色の透明着色スリップ、灰
色の透明着色スリップ、弱乳濁白色スリップの順であ
り、『赤御影』の場合、灰茶色の透明着色スリップ、
灰色の弱乳濁着色スリップ、第1の赤茶色の弱乳濁
着色スリップ、第2の赤茶色の弱乳濁着色スリップの
順である。
いが、その一例を示すと次の通りである。『白御影』の
場合、弱乳濁白色スリップ、肌色のチタン乳濁スリ
ップ、灰茶色の透明着色スリップ、黒色の透明着色
スリップ、弱乳濁白色スリップの順であり、『青御
影』の場合、淡青色の弱乳濁着色スリップ、肌色の
チタン乳濁着色スリップ、灰茶色の透明着色スリッ
プ、濃青色の透明着色スリップ、淡青色の弱乳濁着
色スリップの順であり、『黒御影』の場合、濃青色の
透明着色スリップ、灰茶色の透明着色スリップ、灰
色の透明着色スリップ、弱乳濁白色スリップの順であ
り、『赤御影』の場合、灰茶色の透明着色スリップ、
灰色の弱乳濁着色スリップ、第1の赤茶色の弱乳濁
着色スリップ、第2の赤茶色の弱乳濁着色スリップの
順である。
【0023】ステップル掛けは、以下の方法にて行われ
る。調製したスリップをスプレーガンに直結した圧送タ
ンク内に貯溜し、スプレーガンのノズルの口径、ス
プレーガンに掛ける空気圧、圧送タンク内にかける空
気圧及びスリップの水分と固形成分の量比で決まる比
重の4因子を調節し、スプレーガンから放出されるスリ
ップ滴の直径が3乃至5mm又は1乃至3mmにして上
記下釉琺瑯層の表面に散布する。スリップの液滴は、前
記4因子を厳密に調製する限り再現性を有する。
る。調製したスリップをスプレーガンに直結した圧送タ
ンク内に貯溜し、スプレーガンのノズルの口径、ス
プレーガンに掛ける空気圧、圧送タンク内にかける空
気圧及びスリップの水分と固形成分の量比で決まる比
重の4因子を調節し、スプレーガンから放出されるスリ
ップ滴の直径が3乃至5mm又は1乃至3mmにして上
記下釉琺瑯層の表面に散布する。スリップの液滴は、前
記4因子を厳密に調製する限り再現性を有する。
【0024】前記、ステップル掛けを各スリップ毎に行
い、下釉琺瑯層の表面に斑紋模様を描く。ステップル掛
けの量は対象とする御影石の模様に合わせて適宜変化さ
せる事になる。ステップル掛けの例を、説明すれば、
『白御影』にあっては、最初の弱乳濁白色スリップは、
前述のように3乃至5mmの直径で散布し、第2番目の
肌色のチタン乳濁スリップは、これよりやや大きめの直
径にて散布する。第3番目の灰茶色の透明着色スリッ
プ、、第4番目の黒色の透明着色スリップはいずれも1
乃至3mmの直径にて散布を行い且つその被覆量は最初
の弱乳濁白色スリップの0乃至50%であって全体の2
0%以下とする。もし、これ以上であれば、基本となる
最初の色が変化し、『天然白御影石』としての特徴と質
感、量感を失うことになる。そして、最後(第5番目)
の弱乳濁白色スリップは3乃至5mmの直径にて試料全
体の面積の40〜60%にてステップル掛けを行う。
い、下釉琺瑯層の表面に斑紋模様を描く。ステップル掛
けの量は対象とする御影石の模様に合わせて適宜変化さ
せる事になる。ステップル掛けの例を、説明すれば、
『白御影』にあっては、最初の弱乳濁白色スリップは、
前述のように3乃至5mmの直径で散布し、第2番目の
肌色のチタン乳濁スリップは、これよりやや大きめの直
径にて散布する。第3番目の灰茶色の透明着色スリッ
プ、、第4番目の黒色の透明着色スリップはいずれも1
乃至3mmの直径にて散布を行い且つその被覆量は最初
の弱乳濁白色スリップの0乃至50%であって全体の2
0%以下とする。もし、これ以上であれば、基本となる
最初の色が変化し、『天然白御影石』としての特徴と質
感、量感を失うことになる。そして、最後(第5番目)
の弱乳濁白色スリップは3乃至5mmの直径にて試料全
体の面積の40〜60%にてステップル掛けを行う。
【0025】『青御影』の場合も同様で、最初の淡青色
の弱乳濁着色スリップを3乃至5mmの直径にて散布し
た後、第2〜4番目迄を最初のスリップによる被覆量の
0〜50%であって試料全体の20%以下の被覆量にて
且つ1乃至3mmの直径にて散布し、最後(第5番目)
の淡青色の弱乳濁着色スリップを3乃至5mmの直径に
て試料全体の面積の40〜60%にてステップル掛けを
行う。『黒御影』の場合も同様で、最初の濃青色の透明
着色スリップを3乃至5mmの直径にて散布し、第2、
3番目迄を前述同様0〜50%且つ20%以下の被覆量
で1乃至3mmの直径にて散布した後、最後(第5番
目)の弱乳濁白色スリップを3乃至5mmの直径で、試
料全体の面積の40〜60%にてステップル掛けを行
う。『赤御影』の場合は若干特殊で、第1〜3迄のスリ
ップを1乃至3mmの直径でその被覆量が全体の20%
以下にて散布し、最後のスリップを3乃至5mmの直径
で、試料全体の面積の40〜60%にてステップル掛け
を行う。
の弱乳濁着色スリップを3乃至5mmの直径にて散布し
た後、第2〜4番目迄を最初のスリップによる被覆量の
0〜50%であって試料全体の20%以下の被覆量にて
且つ1乃至3mmの直径にて散布し、最後(第5番目)
の淡青色の弱乳濁着色スリップを3乃至5mmの直径に
て試料全体の面積の40〜60%にてステップル掛けを
行う。『黒御影』の場合も同様で、最初の濃青色の透明
着色スリップを3乃至5mmの直径にて散布し、第2、
3番目迄を前述同様0〜50%且つ20%以下の被覆量
で1乃至3mmの直径にて散布した後、最後(第5番
目)の弱乳濁白色スリップを3乃至5mmの直径で、試
料全体の面積の40〜60%にてステップル掛けを行
う。『赤御影』の場合は若干特殊で、第1〜3迄のスリ
ップを1乃至3mmの直径でその被覆量が全体の20%
以下にて散布し、最後のスリップを3乃至5mmの直径
で、試料全体の面積の40〜60%にてステップル掛け
を行う。
【0026】また、重ねてステップル掛けする場合、前
工程のスリップの施釉後直ちに続けて次の色のスリップ
の施釉を行わず、前工程のスリップの水分の残量が施釉
直後の水分量の70乃至80%程度の半乾燥状態にて次
のステップル掛けを行う。これは、前工程のステップル
掛けの直後に次工程のステップル掛けを行うと、前工程
のスリップの水分量が多すぎるために、いわゆる『墨流
し』状になって両スリップが混じり合い、斑紋状になら
なくなる。逆に前工程のステップルを乾燥させ、その上
に次工程のステップル掛けを行うと水分が少なすぎて次
工程のステップルが円形若しくは円形に近い形となり、
結晶の集合体よりなる天然御影石の色に類似の斑紋とな
らない。従って、水分量に関する条件を厳守しつつ必要
回数のステップルの重ね掛けを行う。
工程のスリップの施釉後直ちに続けて次の色のスリップ
の施釉を行わず、前工程のスリップの水分の残量が施釉
直後の水分量の70乃至80%程度の半乾燥状態にて次
のステップル掛けを行う。これは、前工程のステップル
掛けの直後に次工程のステップル掛けを行うと、前工程
のスリップの水分量が多すぎるために、いわゆる『墨流
し』状になって両スリップが混じり合い、斑紋状になら
なくなる。逆に前工程のステップルを乾燥させ、その上
に次工程のステップル掛けを行うと水分が少なすぎて次
工程のステップルが円形若しくは円形に近い形となり、
結晶の集合体よりなる天然御影石の色に類似の斑紋とな
らない。従って、水分量に関する条件を厳守しつつ必要
回数のステップルの重ね掛けを行う。
【0027】このようにしてステップル重ね掛けを行っ
た後、乾燥させ、最適条件にて焼成する。焼成により各
色釉滴は夫々の色を保ちつつ、微妙に融合しあい、天然
御影石に酷似した色調と紋様を現出する事になる。
た後、乾燥させ、最適条件にて焼成する。焼成により各
色釉滴は夫々の色を保ちつつ、微妙に融合しあい、天然
御影石に酷似した色調と紋様を現出する事になる。
【0028】また、このようにして形成された斑紋模様
は、弱乳濁白色スリップや弱乳濁着色スリップの働きに
より『透け』を生じ、この効果により『にじみ』を生じ
て天然御影石に酷似した色調と紋様を有する琺瑯製品を
創出する事が出来る。また、各スリップの顔料の配合な
どを微妙に変化させ、ステップル掛けの順序を変化させ
る事によって異なった産地の御影石に対応させる事も可
能である。なお、本明細書に記載された顔料の種類や配
合割合は、特定されるものではなく、対象とする天然御
影石の構成結晶粒子の色に合わせて適宜変化させる事が
できるものである事は言うまでもない。
は、弱乳濁白色スリップや弱乳濁着色スリップの働きに
より『透け』を生じ、この効果により『にじみ』を生じ
て天然御影石に酷似した色調と紋様を有する琺瑯製品を
創出する事が出来る。また、各スリップの顔料の配合な
どを微妙に変化させ、ステップル掛けの順序を変化させ
る事によって異なった産地の御影石に対応させる事も可
能である。なお、本明細書に記載された顔料の種類や配
合割合は、特定されるものではなく、対象とする天然御
影石の構成結晶粒子の色に合わせて適宜変化させる事が
できるものである事は言うまでもない。
【0029】次に、本発明の具体的実施例について説明
する。この実施例で用いた素地金属は、高酸素連続鋳造
鋼板で、厚さ1.6mm、大きさ100mm×150m
mの実験室用素地と、同一鋼種で厚さ1.6mm、大き
さ1,000mm角で周辺を約30mm内側に直角に折
り曲げ加工した建材パネル素地を使用した。これらの鋼
材を従来方法に従い、脱脂、酸洗、ニッケルフラッシ
ュ、中和という一連の前処理を行った。酸洗減量値は、
約50g/m2、ニッケル付着量が約1g/m2の条件であ
った。この2種類の前処理済みの素地に市販の下釉フリ
ットで調整したスリップをスプレー掛けし、乾燥後、小
型テストピースは実験室用電気炉で、また建材用パネル
は生産用連続炉で焼成した。
する。この実施例で用いた素地金属は、高酸素連続鋳造
鋼板で、厚さ1.6mm、大きさ100mm×150m
mの実験室用素地と、同一鋼種で厚さ1.6mm、大き
さ1,000mm角で周辺を約30mm内側に直角に折
り曲げ加工した建材パネル素地を使用した。これらの鋼
材を従来方法に従い、脱脂、酸洗、ニッケルフラッシ
ュ、中和という一連の前処理を行った。酸洗減量値は、
約50g/m2、ニッケル付着量が約1g/m2の条件であ
った。この2種類の前処理済みの素地に市販の下釉フリ
ットで調整したスリップをスプレー掛けし、乾燥後、小
型テストピースは実験室用電気炉で、また建材用パネル
は生産用連続炉で焼成した。
【0030】《具体例1》天然白御影石様斑紋の場合 市販の弱乳濁白色フリット60部とマット白色フリット
40部の混合フリットで調製したスリップ(白御影の第
1基本色とする。)の比重を1.75乃至1.80となる
ように水分量を調節し、口径2mmのスプレーガンに連
結された圧送タンク内に前記スリップを貯留し、スプレ
ーガン及び圧送タンク内にかける空気圧をいずれも2k
g/cm2に調節・固定し、前記の下釉琺瑯を施した10
0mm×150mmの小型テストピースの一面に前述の
要領で最初のステップル掛けをした。この際、スプレー
ガンより放出されるスリップ滴の直径は3〜5mmであ
った。
40部の混合フリットで調製したスリップ(白御影の第
1基本色とする。)の比重を1.75乃至1.80となる
ように水分量を調節し、口径2mmのスプレーガンに連
結された圧送タンク内に前記スリップを貯留し、スプレ
ーガン及び圧送タンク内にかける空気圧をいずれも2k
g/cm2に調節・固定し、前記の下釉琺瑯を施した10
0mm×150mmの小型テストピースの一面に前述の
要領で最初のステップル掛けをした。この際、スプレー
ガンより放出されるスリップ滴の直径は3〜5mmであ
った。
【0031】この最初(=第1基本色)のステップル掛
けの上に弱乳濁白色フリット60部とチタン乳濁白色フ
リット部の混合フリット100部に対して肌色顔料(黄
色、濃茶、紺青の混合)1部を含む第2のスリップ(白
御影の第2基本色とする。)を調製し、最初のスリップ
と同一条件でスプレーガンによるステップル掛けを行っ
た。この時第2のスリップの被覆量は、最初のスリップ
のステップル掛けに対して20乃至30%とした。
けの上に弱乳濁白色フリット60部とチタン乳濁白色フ
リット部の混合フリット100部に対して肌色顔料(黄
色、濃茶、紺青の混合)1部を含む第2のスリップ(白
御影の第2基本色とする。)を調製し、最初のスリップ
と同一条件でスプレーガンによるステップル掛けを行っ
た。この時第2のスリップの被覆量は、最初のスリップ
のステップル掛けに対して20乃至30%とした。
【0032】その上に市販の透明フリット100部に対
して灰色顔料(又は、灰茶色)6部を含むスリップを第
1補助色として滴径1乃至3mmにしてステップル掛け
をした。この場合、スプレーガンの口径は基本色と同じ
2mm、空気圧はガンに2kg/cm2、圧送タンクに
0.5乃至0.7Kg/cm2かけた。さらにその上に同
じ透明フリット100部に黒色顔料3部を加えたスリッ
プ(白御影の第2補助色とする。)を調整し、これを滴
径1乃至2mmにしてステップル掛けした。このとき圧
送タンクにかける空気圧のみ0.5Kg/cm2に減じ
他の因子は第1補助色と同じ条件にした。なお各色のス
リップの比重は総て1.80に調節した。また第1,2補
助色の被覆量はそれぞれ全体の20%程度とした。最後
に再度第1基本色スリップを初めのステップル条件で表
面積の50%程度に施釉した。これを施すことにより琺
瑯製品の表面を天然白御影石のそれと同様のつや消しに
することができた。
して灰色顔料(又は、灰茶色)6部を含むスリップを第
1補助色として滴径1乃至3mmにしてステップル掛け
をした。この場合、スプレーガンの口径は基本色と同じ
2mm、空気圧はガンに2kg/cm2、圧送タンクに
0.5乃至0.7Kg/cm2かけた。さらにその上に同
じ透明フリット100部に黒色顔料3部を加えたスリッ
プ(白御影の第2補助色とする。)を調整し、これを滴
径1乃至2mmにしてステップル掛けした。このとき圧
送タンクにかける空気圧のみ0.5Kg/cm2に減じ
他の因子は第1補助色と同じ条件にした。なお各色のス
リップの比重は総て1.80に調節した。また第1,2補
助色の被覆量はそれぞれ全体の20%程度とした。最後
に再度第1基本色スリップを初めのステップル条件で表
面積の50%程度に施釉した。これを施すことにより琺
瑯製品の表面を天然白御影石のそれと同様のつや消しに
することができた。
【0033】この際、基礎となる混合のフリット中の弱
乳濁白色フリットの分量が30部に満たず、マットまた
はチタン乳濁フリットが70部を上回ると「透け」の効
果がなくなり、白色が強調され斑紋の境界が画然とし天
然御影石の質感が失われる。逆に弱乳濁白色フリットが
70部を越え、マット白色フリットが30部より少なく
なった場合は、製品の表面光沢が増し、磨き仕上げの石
材調の琺瑯製品を製造する場合を除き、天然御影石の重
量感が消滅する。また、透明フリットに添加する顔料が
10部以上になると製品の色調が鮮明に過ぎ、この場合
も天然御影石との違和感を生じる一因となる。このよう
なステップル掛けを行い更に乾燥した後、780℃で6
分間電気炉で焼成し白御影石調琺瑯製品を得た。
乳濁白色フリットの分量が30部に満たず、マットまた
はチタン乳濁フリットが70部を上回ると「透け」の効
果がなくなり、白色が強調され斑紋の境界が画然とし天
然御影石の質感が失われる。逆に弱乳濁白色フリットが
70部を越え、マット白色フリットが30部より少なく
なった場合は、製品の表面光沢が増し、磨き仕上げの石
材調の琺瑯製品を製造する場合を除き、天然御影石の重
量感が消滅する。また、透明フリットに添加する顔料が
10部以上になると製品の色調が鮮明に過ぎ、この場合
も天然御影石との違和感を生じる一因となる。このよう
なステップル掛けを行い更に乾燥した後、780℃で6
分間電気炉で焼成し白御影石調琺瑯製品を得た。
【0034】《具体例2》天然白御影石様斑紋の場合 1,000mm角の下軸琺瑯を施した建材用パネルの表
面に実施例と同じフリットを使用し、同様の操作によっ
て施釉し、乾燥後、生産用連続炉で焼成した。焼成帯の
最高温度は770℃、パネルの送り速度は1.6m/分
であった。得られた琺瑯製品は実験室で製作した小型琺
瑯試料と色調、紋様とも同じ白御影石調であった。
面に実施例と同じフリットを使用し、同様の操作によっ
て施釉し、乾燥後、生産用連続炉で焼成した。焼成帯の
最高温度は770℃、パネルの送り速度は1.6m/分
であった。得られた琺瑯製品は実験室で製作した小型琺
瑯試料と色調、紋様とも同じ白御影石調であった。
【0035】《具体例3》天然青御影石様斑紋の場合 下釉琺瑯を施した100mm×150mmのテストピー
スの片面に《具体例1および2》で使用した市販の弱乳
濁白色フリット60部とマットフリット40部の混合フ
リット100部に青色顔料0.1部を加えてスリップ
(これを青御影の基本色とする。)を調整し、スリップ
の比重、スプレーガンの口径、スプレーガンおよびスリ
ップを貯留する圧送タンクにかける空気圧を《具体例1
及び2》と同じ値に調節し、放出されるスリップの滴径
を3乃至5mmにしてステップル掛けにて施釉した。こ
の基本色の上に弱乳濁白色フリット100部に対して肌
色顔料1部を混じて調整したスリップ(これを第1補助
色とする。)を圧送タンクにかける空気圧のみ0.5k
g/cm2にし、他の条件は《具体例1及び2》と同じで
滴径を1部乃至2mmにしてステップル掛けした。
スの片面に《具体例1および2》で使用した市販の弱乳
濁白色フリット60部とマットフリット40部の混合フ
リット100部に青色顔料0.1部を加えてスリップ
(これを青御影の基本色とする。)を調整し、スリップ
の比重、スプレーガンの口径、スプレーガンおよびスリ
ップを貯留する圧送タンクにかける空気圧を《具体例1
及び2》と同じ値に調節し、放出されるスリップの滴径
を3乃至5mmにしてステップル掛けにて施釉した。こ
の基本色の上に弱乳濁白色フリット100部に対して肌
色顔料1部を混じて調整したスリップ(これを第1補助
色とする。)を圧送タンクにかける空気圧のみ0.5k
g/cm2にし、他の条件は《具体例1及び2》と同じで
滴径を1部乃至2mmにしてステップル掛けした。
【0036】その上に透明フリット100部に灰色(又
は灰茶色)顔料5.5部を添加して調整したスリップ
(これを第2補助色とする。)を第1補助色と同じ条件
でステップル掛けした。さらにこの上に同じ透明フリッ
ト100部に濃紺色の顔料4部を添加して調整したスリ
ップ(これを第3補助色とする。)を他の補助色と同じ
条件でステップル掛けした。これら3種の補助色スリッ
プの施釉量は被覆量でそれぞれ基本色の約20%とし
た。
は灰茶色)顔料5.5部を添加して調整したスリップ
(これを第2補助色とする。)を第1補助色と同じ条件
でステップル掛けした。さらにこの上に同じ透明フリッ
ト100部に濃紺色の顔料4部を添加して調整したスリ
ップ(これを第3補助色とする。)を他の補助色と同じ
条件でステップル掛けした。これら3種の補助色スリッ
プの施釉量は被覆量でそれぞれ基本色の約20%とし
た。
【0037】最後にこの上に再び基本色のスリップを最
初と同じ条件で、ただし施釉量のみ始の50%程度にし
てステップル掛けし、乾燥、焼成した。焼成条件は具体
例1の場合と同じく電気炉中で780℃、6分間とし
た。その結果得られた琺瑯製品は光沢のほとんどない通
常『青御影石』と呼ばれている自然石と同様の色調と模
様のものが得られた。
初と同じ条件で、ただし施釉量のみ始の50%程度にし
てステップル掛けし、乾燥、焼成した。焼成条件は具体
例1の場合と同じく電気炉中で780℃、6分間とし
た。その結果得られた琺瑯製品は光沢のほとんどない通
常『青御影石』と呼ばれている自然石と同様の色調と模
様のものが得られた。
【0038】
【発明の効果】以上に説明したごとくこの発明によれば
白御影石調、青御影石調、赤御影石調、黒御影石調など
各種天然御影石の外観を有する小型部材は勿論、建材パ
ネルのような大型琺瑯製品の製造も容易であり、琺瑯製
品に新しい流行を興すことが期待される。
白御影石調、青御影石調、赤御影石調、黒御影石調など
各種天然御影石の外観を有する小型部材は勿論、建材パ
ネルのような大型琺瑯製品の製造も容易であり、琺瑯製
品に新しい流行を興すことが期待される。
【図1】本発明にかかる白御影石調琺瑯装飾層の部分拡
大正面図
大正面図
【図2】図1の断面図
(1)…素地金属 (2)…下釉琺瑯層 (3)…装飾層 (4)…点状乳濁白色層 (5)…点状チタン乳濁着色層 (6)(7)…点状透明着色層
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年8月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
Claims (5)
- 【請求項1】 素地金属上に設けられた下釉琺瑯
層と、下釉琺瑯層上に設けられた御影石調模様の装飾層
とで構成された御影石調琺瑯製品において、 装飾層が、弱乳濁白色フリットとマット白色フリットの
混合物よりなる点状乳濁白色層と、弱乳濁白色フリット
とチタン乳濁白色フリットの混合物又は前記混合物に御
影石の構成結晶粒の色に近似した顔料を混入したものよ
りなる1乃至複数色の点状チタン乳濁着色層と、御影石
の構成結晶粒の色に近似した顔料が混入されている透明
フリットにて形成された1乃至複数色の点状透明着色層
とで構成された事を特徴とする御影石調琺瑯製品。 - 【請求項2】 素地金属上に設けられた下釉琺瑯
層と、下釉琺瑯層上に設けられた御影石調模様の装飾層
とで構成された御影石調琺瑯製品において、 装飾層が、弱乳濁白色フリットとマット白色フリットの
混合物よりなる点状乳濁白色層と、弱乳濁白色フリット
とマット白色フリットの混合物に御影石の構成粒子の色
に近似した顔料を混入したものよりなる1乃至複数の点
状乳濁着色層と、御影石の構成粒子の色に近似した顔料
が混入されている透明フリットにて形成された1乃至複
数色の点状透明着色層とで構成された事を特徴とする御
影石調琺瑯製品。 - 【請求項3】 素地金属上に設けられた下釉琺瑯
層と、下釉琺瑯層上に設けられた御影石調模様の装飾層
とで構成された御影石調琺瑯製品において、 装飾層が、弱乳濁白色フリットとマット白色フリットの
混合物に御影石の構成粒子の色に近似した顔料を混入し
たものよりなる1乃至複数色の点状乳濁着色層と、御影
石の構成粒子の色に近似した顔料が混入されている透明
フリットにて形成された1乃至複数色の点状透明着色層
とで構成された事を特徴とする御影石調琺瑯製品。 - 【請求項4】 素地金属上に下釉琺瑯層を設けた
後、弱乳濁白色フリットとマット白色フリットの混合物
よりなる弱乳濁白色スリップ、弱乳濁白色フリットとチ
タン乳濁白色フリットの混合物よりなるチタン乳濁スリ
ップ、前記チタン乳濁着色スリップに御影石の構成粒子
の色に近似した顔料を混入したチタン乳濁着色スリッ
プ、弱乳濁白色フリットとマット白色フリットの混合物
に御影石の構成粒子の色に近似した顔料を混入したもの
よりなる乳濁着色スリップの少なくとも1つと、透明フ
リットに御影石の構成粒子の色に近似した顔料を混入し
た1乃至複数の透明着色スリップの少なくとも1とをス
テップル重ねがけして1乃至複数の点状乳濁層と点状着
色透明層とを形成し、前記ステップル重ねがけによって
前記複数の点状層の一部又は全体が互いに重なり合うよ
うに又は互いに隣接するように形成し、然る後焼成して
下釉琺瑯層上に御影石調装飾層を形成する事を特徴とす
る御影石調琺瑯製品の製造方法。 - 【請求項5】 各スリップのステップル重ねがけ
を行う場合、1のステップルがけを行った後、形成され
た点状層を半乾燥にし、然る後、次のスリップのステッ
プル重ねがけを行う事を特徴とする請求項4の御影石調
琺瑯製品の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16903594A JPH08127882A (ja) | 1994-06-27 | 1994-06-27 | 御影石調琺瑯製品とその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16903594A JPH08127882A (ja) | 1994-06-27 | 1994-06-27 | 御影石調琺瑯製品とその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08127882A true JPH08127882A (ja) | 1996-05-21 |
Family
ID=15879116
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16903594A Pending JPH08127882A (ja) | 1994-06-27 | 1994-06-27 | 御影石調琺瑯製品とその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08127882A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN115530636A (zh) * | 2021-06-30 | 2022-12-30 | 松下知识产权经营株式会社 | 加热烹调器 |
-
1994
- 1994-06-27 JP JP16903594A patent/JPH08127882A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN115530636A (zh) * | 2021-06-30 | 2022-12-30 | 松下知识产权经营株式会社 | 加热烹调器 |
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