JPH08134583A - 被研削性にすぐれた焼結超硬質合金の製造方法 - Google Patents
被研削性にすぐれた焼結超硬質合金の製造方法Info
- Publication number
- JPH08134583A JPH08134583A JP27617694A JP27617694A JPH08134583A JP H08134583 A JPH08134583 A JP H08134583A JP 27617694 A JP27617694 A JP 27617694A JP 27617694 A JP27617694 A JP 27617694A JP H08134583 A JPH08134583 A JP H08134583A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- carbide
- less
- carbides
- sintering
- particle size
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 title claims description 13
- 229910045601 alloy Inorganic materials 0.000 title abstract description 17
- 239000000956 alloy Substances 0.000 title abstract description 17
- 239000000843 powder Substances 0.000 claims abstract description 44
- 238000005245 sintering Methods 0.000 claims abstract description 43
- 150000001247 metal acetylides Chemical class 0.000 claims abstract description 40
- 239000011159 matrix material Substances 0.000 claims abstract description 37
- 229910052720 vanadium Inorganic materials 0.000 claims abstract description 19
- 150000004767 nitrides Chemical class 0.000 claims abstract description 17
- 229910052721 tungsten Inorganic materials 0.000 claims abstract description 16
- 229910052750 molybdenum Inorganic materials 0.000 claims abstract description 14
- 230000005496 eutectics Effects 0.000 claims abstract description 13
- 238000002844 melting Methods 0.000 claims abstract description 13
- 230000008018 melting Effects 0.000 claims abstract description 13
- 239000000203 mixture Substances 0.000 claims abstract description 13
- 229910052758 niobium Inorganic materials 0.000 claims abstract description 11
- 239000012535 impurity Substances 0.000 claims abstract description 5
- 239000002245 particle Substances 0.000 claims description 62
- 238000009826 distribution Methods 0.000 claims description 5
- 229910052804 chromium Inorganic materials 0.000 abstract description 5
- 229910052799 carbon Inorganic materials 0.000 abstract description 3
- 229910052710 silicon Inorganic materials 0.000 abstract description 3
- 230000001105 regulatory effect Effects 0.000 abstract 3
- 229910052742 iron Inorganic materials 0.000 abstract 1
- 238000000034 method Methods 0.000 description 18
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 14
- 238000012937 correction Methods 0.000 description 12
- 238000000227 grinding Methods 0.000 description 12
- ATJFFYVFTNAWJD-UHFFFAOYSA-N Tin Chemical compound [Sn] ATJFFYVFTNAWJD-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 11
- 239000002131 composite material Substances 0.000 description 8
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 8
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 description 5
- 229910001315 Tool steel Inorganic materials 0.000 description 4
- 238000012360 testing method Methods 0.000 description 4
- 229910000831 Steel Inorganic materials 0.000 description 3
- 238000005520 cutting process Methods 0.000 description 3
- 239000002184 metal Substances 0.000 description 3
- 229910052751 metal Inorganic materials 0.000 description 3
- 239000006104 solid solution Substances 0.000 description 3
- 239000010959 steel Substances 0.000 description 3
- ITWBWJFEJCHKSN-UHFFFAOYSA-N 1,4,7-triazonane Chemical compound C1CNCCNCCN1 ITWBWJFEJCHKSN-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 229910000997 High-speed steel Inorganic materials 0.000 description 2
- 238000005275 alloying Methods 0.000 description 2
- PNEYBMLMFCGWSK-UHFFFAOYSA-N aluminium oxide Inorganic materials [O-2].[O-2].[O-2].[Al+3].[Al+3] PNEYBMLMFCGWSK-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 150000001875 compounds Chemical class 0.000 description 2
- 238000010191 image analysis Methods 0.000 description 2
- 238000000465 moulding Methods 0.000 description 2
- 238000005498 polishing Methods 0.000 description 2
- 238000012545 processing Methods 0.000 description 2
- 238000010791 quenching Methods 0.000 description 2
- 230000000171 quenching effect Effects 0.000 description 2
- 239000011347 resin Substances 0.000 description 2
- 229920005989 resin Polymers 0.000 description 2
- 238000005496 tempering Methods 0.000 description 2
- 229910052719 titanium Inorganic materials 0.000 description 2
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 238000000137 annealing Methods 0.000 description 1
- 238000000889 atomisation Methods 0.000 description 1
- 230000000052 comparative effect Effects 0.000 description 1
- 238000005260 corrosion Methods 0.000 description 1
- 230000007797 corrosion Effects 0.000 description 1
- 230000003247 decreasing effect Effects 0.000 description 1
- 238000011156 evaluation Methods 0.000 description 1
- 229910052735 hafnium Inorganic materials 0.000 description 1
- 238000009766 low-temperature sintering Methods 0.000 description 1
- 239000000463 material Substances 0.000 description 1
- 239000002244 precipitate Substances 0.000 description 1
- 239000000243 solution Substances 0.000 description 1
- 239000000126 substance Substances 0.000 description 1
- 239000000758 substrate Substances 0.000 description 1
- 229910052726 zirconium Inorganic materials 0.000 description 1
Landscapes
- Powder Metallurgy (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 焼入れ焼もどし後の被研削性を向上すること
ができる焼結超硬質合金の製造方法を提供する。 【構成】 重量%でC 1.0〜4.5%、Si 1.5%以下、Cr 3
〜6%と、W 30%以下、Mo 20%以下の1種または2種を
W+2Moで45%以下、VとNbの一種または二種を2〜10
%、Co 20%以下を含み、残部Feおよび不可避的不純物
からなる組成を有する基地粉末に、該基地粉末の全重量
に対して25%以下の炭化物粒子と、2〜25%の窒化物また
は炭窒化物から選ばれる一種または二種以上の粒子とを
混合し焼結する焼結超硬質合金の製造方法において、基
地粉末の粒径を7μm以下とし、焼結温度を共晶炭化物
溶融温度に対し−10℃から+40℃の範囲とすること
を特徴とする。
ができる焼結超硬質合金の製造方法を提供する。 【構成】 重量%でC 1.0〜4.5%、Si 1.5%以下、Cr 3
〜6%と、W 30%以下、Mo 20%以下の1種または2種を
W+2Moで45%以下、VとNbの一種または二種を2〜10
%、Co 20%以下を含み、残部Feおよび不可避的不純物
からなる組成を有する基地粉末に、該基地粉末の全重量
に対して25%以下の炭化物粒子と、2〜25%の窒化物また
は炭窒化物から選ばれる一種または二種以上の粒子とを
混合し焼結する焼結超硬質合金の製造方法において、基
地粉末の粒径を7μm以下とし、焼結温度を共晶炭化物
溶融温度に対し−10℃から+40℃の範囲とすること
を特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はドリル、エンドミル、ド
リルチップ等の切削工具、金属塑性加工用の金型、工具
治具、樹脂成形用の金型や工具、各種の刃物、および工
業用耐摩耗部品等として用いられる、焼結超硬質合金の
製造方法に関するものである。
リルチップ等の切削工具、金属塑性加工用の金型、工具
治具、樹脂成形用の金型や工具、各種の刃物、および工
業用耐摩耗部品等として用いられる、焼結超硬質合金の
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高速度工具鋼製の切削工具はその寿命向
上の方法として、まず第一に考えられるのが、硬さを高
くすることである。この手段の例としては、特公昭55
-6096号、特公昭57-2142号、特開昭57-1
81367号、特開昭58-181848号などにHR
C71以上の高硬度合金が開示されている。これらはM
6C炭化物を形成するWやMo、およびMC炭化物を形
成するV等の合金元素を多量に含んでいるか、TiN等
の硬質物質を多く含有するものであるが、高価格化、靭
性の低下、被研削性の低下などが実用に当たって大きな
問題となる。この問題を解決するものとして、本願出願
人は、特公平5−75821号、特公平5−75822
号を提案した。これらはW、Mo、V等の合金元素、あ
るいはTiN等の硬質物質の含有量が比較的少なくして
いるにもかかわらず、通常の焼入れ、焼戻しによりHR
C71以上の高硬度が得られるという優れた特徴を持つ
焼結硬質合金である。
上の方法として、まず第一に考えられるのが、硬さを高
くすることである。この手段の例としては、特公昭55
-6096号、特公昭57-2142号、特開昭57-1
81367号、特開昭58-181848号などにHR
C71以上の高硬度合金が開示されている。これらはM
6C炭化物を形成するWやMo、およびMC炭化物を形
成するV等の合金元素を多量に含んでいるか、TiN等
の硬質物質を多く含有するものであるが、高価格化、靭
性の低下、被研削性の低下などが実用に当たって大きな
問題となる。この問題を解決するものとして、本願出願
人は、特公平5−75821号、特公平5−75822
号を提案した。これらはW、Mo、V等の合金元素、あ
るいはTiN等の硬質物質の含有量が比較的少なくして
いるにもかかわらず、通常の焼入れ、焼戻しによりHR
C71以上の高硬度が得られるという優れた特徴を持つ
焼結硬質合金である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、これらの特
公平5−75821号、特公平5−75822号に記載
の合金といえども、ドリル、エンドミル、ドリルチップ
等の切削工具、金属塑性加工用の金型、工具、治具、さ
らに樹脂成形用の金型、工具、また各種の刃物、および
工業用の耐摩耗部品等として製造するために、熱処理後
の研削加工を行なう際には、ボラゾン製砥石を用いる必
要が有るので、従来の粉末高速度工具鋼にくらべ研削コ
ストが大きい。その結果、粉末高速度工具鋼を基地粉末
として、それに硬質粒子を添加する、いわゆる焼結超硬
質合金は、その被研削性を向上することが用途拡大のた
めにも不可欠となってきている。
公平5−75821号、特公平5−75822号に記載
の合金といえども、ドリル、エンドミル、ドリルチップ
等の切削工具、金属塑性加工用の金型、工具、治具、さ
らに樹脂成形用の金型、工具、また各種の刃物、および
工業用の耐摩耗部品等として製造するために、熱処理後
の研削加工を行なう際には、ボラゾン製砥石を用いる必
要が有るので、従来の粉末高速度工具鋼にくらべ研削コ
ストが大きい。その結果、粉末高速度工具鋼を基地粉末
として、それに硬質粒子を添加する、いわゆる焼結超硬
質合金は、その被研削性を向上することが用途拡大のた
めにも不可欠となってきている。
【0004】これに対し本発明者らは特開平2−125
848号においてTiN粒子または炭化物の平均粒径が
5μm以下、かつ平均粒子間隙が5μm以下の微細組織
を有する硬質合金を提案しており、これは機械的特性、
被研削性などが改善された合金である。しかし、この後
も引続きさらに詳細な検討を加えた結果、炭化物の中で
もVCに代表されるMC型炭化物の粒径の大きさが被研
削性に与える影響が極めて大きいこと、このため基地粉
末の粒径、および焼結温度を制御することにより、硬質
粒子のうち、特に被研削性に対し非常に影響が大きいM
C炭化物の粒径を2μm以下と極めて微細にすることが
可能となり、その結果、著しく被研削性の優れた合金が
得られることを見出し本発明に至ったものである。すな
わち本発明の目的は、熱処理後の被研削性を大幅に改善
することができる粉末高速度工具鋼クラスをベースにし
た焼結超硬質合金の製造方法を提供することである。
848号においてTiN粒子または炭化物の平均粒径が
5μm以下、かつ平均粒子間隙が5μm以下の微細組織
を有する硬質合金を提案しており、これは機械的特性、
被研削性などが改善された合金である。しかし、この後
も引続きさらに詳細な検討を加えた結果、炭化物の中で
もVCに代表されるMC型炭化物の粒径の大きさが被研
削性に与える影響が極めて大きいこと、このため基地粉
末の粒径、および焼結温度を制御することにより、硬質
粒子のうち、特に被研削性に対し非常に影響が大きいM
C炭化物の粒径を2μm以下と極めて微細にすることが
可能となり、その結果、著しく被研削性の優れた合金が
得られることを見出し本発明に至ったものである。すな
わち本発明の目的は、熱処理後の被研削性を大幅に改善
することができる粉末高速度工具鋼クラスをベースにし
た焼結超硬質合金の製造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】具体的に本発明は重量%
でC 1.0〜4.5%、Si 1.5%以下、Cr 3〜6%と、W 30%
以下、Mo 20%以下の一種または二種がW+2Moで45%以
下、V,Nbの一種または二種を2〜10%、Co 20%以下を
含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有
する基地粉末に、該基地粉末の全重量に対して25%以下
の炭化物粒子と、2〜25%の窒化物または炭窒化物とから
選ばれる一種または二種以上の粒子とを混合し焼結によ
り結合する焼結超硬質合金の製造方法において、基地粉
末の粒径を7μm以下とし、焼結温度を共晶炭化物溶融
温度に対し−10℃から+40℃の範囲とすることを特
徴とする被研削性にすぐれた焼結超硬質合金の製造方法
である。
でC 1.0〜4.5%、Si 1.5%以下、Cr 3〜6%と、W 30%
以下、Mo 20%以下の一種または二種がW+2Moで45%以
下、V,Nbの一種または二種を2〜10%、Co 20%以下を
含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有
する基地粉末に、該基地粉末の全重量に対して25%以下
の炭化物粒子と、2〜25%の窒化物または炭窒化物とから
選ばれる一種または二種以上の粒子とを混合し焼結によ
り結合する焼結超硬質合金の製造方法において、基地粉
末の粒径を7μm以下とし、焼結温度を共晶炭化物溶融
温度に対し−10℃から+40℃の範囲とすることを特
徴とする被研削性にすぐれた焼結超硬質合金の製造方法
である。
【0006】本発明においては基地粉末の粒径を7μm
以下と極めて微細にする必要がある。さらに、合金の焼
結温度をG.Stevenらによって提唱された高速度
鋼における共晶炭化物の溶融温度(Trans AS
M,57(1964),925.)であるTeとすると
時、Te=1265.6−111.1C+22.2V+
4.4W+2.8Moで求められる値を基準にして−1
0〜+40℃の範囲に限定することにより、MC炭化物
の粒径を2μm以下と極めて微細にすることが可能とな
り、それによって被研削性を大幅に向上することができ
るものである。本発明において注目しているMC炭化物
は別途添加する炭化物として焼結により結合したもの、
基地粉末中に微細に析出し焼結時に炭化物として存在し
ているものの二種類を指すものである。この他に本系の
合金においては熱処理時に非常に微細な2次炭化物とし
てMC炭化物が析出するが、この2次炭化物については
非常に微細であるため被研削性に及ぼす影響は小さい。
以下と極めて微細にする必要がある。さらに、合金の焼
結温度をG.Stevenらによって提唱された高速度
鋼における共晶炭化物の溶融温度(Trans AS
M,57(1964),925.)であるTeとすると
時、Te=1265.6−111.1C+22.2V+
4.4W+2.8Moで求められる値を基準にして−1
0〜+40℃の範囲に限定することにより、MC炭化物
の粒径を2μm以下と極めて微細にすることが可能とな
り、それによって被研削性を大幅に向上することができ
るものである。本発明において注目しているMC炭化物
は別途添加する炭化物として焼結により結合したもの、
基地粉末中に微細に析出し焼結時に炭化物として存在し
ているものの二種類を指すものである。この他に本系の
合金においては熱処理時に非常に微細な2次炭化物とし
てMC炭化物が析出するが、この2次炭化物については
非常に微細であるため被研削性に及ぼす影響は小さい。
【0007】
【作用】本発明において被研削性に優れた焼結超硬質合
金を得るためには、MC炭化物の粒径を制御することが
極めて重要な意味をもちその粒径が1.5μm以下であ
ることが優れた被研削性を得るために重要である。ま
た、粒径が2μm以下のMC炭化物が全MC炭化物粒子
中80%以上であり、さらに好ましくは粒径が2μm以
下のMC炭化物が全MC炭化物粒子中80%以上であ
り、かつ1.5μm以下のMC炭化物粒子が全MC炭化
物粒子中50%以上であることが望ましい。このために
は上述のように基地粉末の粒径と焼結温度を制御するこ
とが必要となり、基地粉末の粒径が7μmを超えた場合
には、焼結温度を共晶炭化物溶融温度を基準にして−1
0〜+40℃の範囲とした場合でも焼結により合金を緻
密化することが困難になる。
金を得るためには、MC炭化物の粒径を制御することが
極めて重要な意味をもちその粒径が1.5μm以下であ
ることが優れた被研削性を得るために重要である。ま
た、粒径が2μm以下のMC炭化物が全MC炭化物粒子
中80%以上であり、さらに好ましくは粒径が2μm以
下のMC炭化物が全MC炭化物粒子中80%以上であ
り、かつ1.5μm以下のMC炭化物粒子が全MC炭化
物粒子中50%以上であることが望ましい。このために
は上述のように基地粉末の粒径と焼結温度を制御するこ
とが必要となり、基地粉末の粒径が7μmを超えた場合
には、焼結温度を共晶炭化物溶融温度を基準にして−1
0〜+40℃の範囲とした場合でも焼結により合金を緻
密化することが困難になる。
【0008】共晶炭化物溶融温度(Kと略記)は、前述
のTeを求める式で定義されるものを使用する。C,
V,W,Moの値は基地粉末の値と別途添加する硬質粒
子(炭化物、窒化物、炭窒化物)の化合物の割合から計
算して、前記基地粉末の元素の値に合計した値から計算
すればよい。簡便な方法としては、焼結体の最終組成を
分析して求めてもよい。本発明で適当とする成分範囲で
焼結温度と、焼結体の密度、およびMC炭化物の粒径と
の関係を詳しく調査してみると、どちらも満足させる条
件として、焼結温度がKに対して−10〜+40℃の範
囲が良いことがわかった。すなわち、焼結温度がTe−
10を下回ると焼結が不十分になり、焼結体の密度が低
下する。逆に焼結温度がTe+40を越えるとMC炭化
物は成長して、その平均粒径が1.5μmを越えるよう
になり、温度上昇と共に2μmを越えるMC炭化物が増
大するようになる。たとえば、焼結温度がTe+47℃
程度になるとMC炭化物の平均粒径は2μm以上とな
り、研削比は5.5以下に低下する。
のTeを求める式で定義されるものを使用する。C,
V,W,Moの値は基地粉末の値と別途添加する硬質粒
子(炭化物、窒化物、炭窒化物)の化合物の割合から計
算して、前記基地粉末の元素の値に合計した値から計算
すればよい。簡便な方法としては、焼結体の最終組成を
分析して求めてもよい。本発明で適当とする成分範囲で
焼結温度と、焼結体の密度、およびMC炭化物の粒径と
の関係を詳しく調査してみると、どちらも満足させる条
件として、焼結温度がKに対して−10〜+40℃の範
囲が良いことがわかった。すなわち、焼結温度がTe−
10を下回ると焼結が不十分になり、焼結体の密度が低
下する。逆に焼結温度がTe+40を越えるとMC炭化
物は成長して、その平均粒径が1.5μmを越えるよう
になり、温度上昇と共に2μmを越えるMC炭化物が増
大するようになる。たとえば、焼結温度がTe+47℃
程度になるとMC炭化物の平均粒径は2μm以上とな
り、研削比は5.5以下に低下する。
【0009】すなわち、基地粉末の粒径を7μm以下に
することにより、Teに対し−10〜+40℃、特に−
10〜+30℃での低温焼結が可能となるものである。
従来、よく利用されていた8〜9μmの粉末では、+3
7℃でようやく緻密化するが、焼結時の粒成長によりM
C炭化物の平均粒径を1.5μm以下とすることはでき
ない。
することにより、Teに対し−10〜+40℃、特に−
10〜+30℃での低温焼結が可能となるものである。
従来、よく利用されていた8〜9μmの粉末では、+3
7℃でようやく緻密化するが、焼結時の粒成長によりM
C炭化物の平均粒径を1.5μm以下とすることはでき
ない。
【0010】本発明において添加する炭化物粒子は焼結
にて基地と結合されるものである。炭化物を焼結超硬質
合金中に分散させる方法として、基地中の炭化物生成元
素量を増やす方法もあるが、本発明でMC型の炭化物生
成元素であるV、Nb等は酸化しやすいので、基地とな
る粉末が酸化するため焼結性が低下することになるので
好ましくない。また基地中のV、Nb等の量が多くなる
と、溶湯の粘度が高くなり、アトマイズ法により基地と
なる粉末を製造することが出来なくなるという問題もあ
り、炭化物粉末として別に添加して焼結するのが望まし
い。添加する炭化物の量は全重量に対して25重量%を
超えると、靭性が低下するため25%以下とする。好ま
しくは0.5〜20重量%、さらに好ましくは0.5〜
15重量%である。
にて基地と結合されるものである。炭化物を焼結超硬質
合金中に分散させる方法として、基地中の炭化物生成元
素量を増やす方法もあるが、本発明でMC型の炭化物生
成元素であるV、Nb等は酸化しやすいので、基地とな
る粉末が酸化するため焼結性が低下することになるので
好ましくない。また基地中のV、Nb等の量が多くなる
と、溶湯の粘度が高くなり、アトマイズ法により基地と
なる粉末を製造することが出来なくなるという問題もあ
り、炭化物粉末として別に添加して焼結するのが望まし
い。添加する炭化物の量は全重量に対して25重量%を
超えると、靭性が低下するため25%以下とする。好ま
しくは0.5〜20重量%、さらに好ましくは0.5〜
15重量%である。
【0011】以下に本発明における各元素の作用および
数値の限定理由について述べる。Cは同時に添加する
W,Mo,Vなどと結合して硬い炭化物を形成し、耐摩耗
性を高める効果があり、また、一部は基地に固溶して基
地の硬さを高くし、耐摩耗性を向上させる効果もある。
したがって、W,Mo,Vなどの炭化物形成元素の添加量
との兼ね合いで最適のC含有量がある。本発明の合金元
素の範囲ではCが1.0%未満では基地の硬さが十分に得ら
れず、形成される炭化物量も少ない。逆に4.5%を越える
と靭性が劣化するので、Cは1.0〜4.5%で有ることが必
要である。Siは脱酸元素として鋼質を改良する効果と
基地に固溶して基地の硬さを高める効果がある。しか
し、1.5%を越えると靭性が低下するのでSiは1.
5%以下とすることが必要である。
数値の限定理由について述べる。Cは同時に添加する
W,Mo,Vなどと結合して硬い炭化物を形成し、耐摩耗
性を高める効果があり、また、一部は基地に固溶して基
地の硬さを高くし、耐摩耗性を向上させる効果もある。
したがって、W,Mo,Vなどの炭化物形成元素の添加量
との兼ね合いで最適のC含有量がある。本発明の合金元
素の範囲ではCが1.0%未満では基地の硬さが十分に得ら
れず、形成される炭化物量も少ない。逆に4.5%を越える
と靭性が劣化するので、Cは1.0〜4.5%で有ることが必
要である。Siは脱酸元素として鋼質を改良する効果と
基地に固溶して基地の硬さを高める効果がある。しか
し、1.5%を越えると靭性が低下するのでSiは1.
5%以下とすることが必要である。
【0012】Crは炭化物を形成して耐摩耗性を高める
効果がある。さらに基質に固溶して焼入れ性を付与し、
また基地の耐食性も向上させる。Crが3%未満では、上
記の効果が少なく、逆に6%を越えると熱処理によって硬
さが得られにくくなるなどの理由でCrは3〜6%であるこ
とが必要である。WおよびMoは、Cと結合して、M6C
型の炭化物を形成し、耐摩耗性、耐焼付き性を高める。
特に、本発明では加工性、被研削性の観点から次に述べ
るVの含有量を比較的低めに抑えたので、耐摩耗性、耐
焼付き性の向上にW、Moの効果が重要である。また、
W、Moの一部は基地に固溶した後、焼もどしで析出硬
化し、基地の硬さを高める効果もある。W 30%以下、M
o 20%以下の一種または二種がW+2Mo量で、45%を
越えると靭性が著しく低下するため、W+2Mo量は45
%以下である必要が有り、好ましくはW+2Mo量で1
8〜40%、さらに好ましくは25〜40%である。
効果がある。さらに基質に固溶して焼入れ性を付与し、
また基地の耐食性も向上させる。Crが3%未満では、上
記の効果が少なく、逆に6%を越えると熱処理によって硬
さが得られにくくなるなどの理由でCrは3〜6%であるこ
とが必要である。WおよびMoは、Cと結合して、M6C
型の炭化物を形成し、耐摩耗性、耐焼付き性を高める。
特に、本発明では加工性、被研削性の観点から次に述べ
るVの含有量を比較的低めに抑えたので、耐摩耗性、耐
焼付き性の向上にW、Moの効果が重要である。また、
W、Moの一部は基地に固溶した後、焼もどしで析出硬
化し、基地の硬さを高める効果もある。W 30%以下、M
o 20%以下の一種または二種がW+2Mo量で、45%を
越えると靭性が著しく低下するため、W+2Mo量は45
%以下である必要が有り、好ましくはW+2Mo量で1
8〜40%、さらに好ましくは25〜40%である。
【0013】Coは基地に固溶して基地の硬さを高める
効果がある。しかし、20%を越えると靭性が低下する
のでCoは20%以下とする。VおよびNbは、Cと結合
してMC型の炭化物を形成する。この炭化物を微細かつ
均質に分散させると、後述する窒化物、炭窒化物粒子と
ともに耐摩耗性、耐焼付き性を大幅に向上させることが
できる。V、Nbの添加量について種々検討した結果、
これを2〜10%とし、後述するように窒化物、炭窒化
物の量を2〜30%とした場合に良好な特性が得られる
ことが判明した。ここで基地中のVやNbの含有量が2
%未満ではその効果が十分でなく、10%を超えると靭
性が低下するため2〜10%とする必要がある。本発明
における基地粉末の組成限定は、当然ながら焼結超硬質
合金の基本的特性を決定付けると共に、基地粉末の粒径
を7μm以下とし、焼結温度をKに対して−10℃〜+
40℃の範囲とした時に最も良い使用特性と被研削性を
バランスさせる組成として重要である。
効果がある。しかし、20%を越えると靭性が低下する
のでCoは20%以下とする。VおよびNbは、Cと結合
してMC型の炭化物を形成する。この炭化物を微細かつ
均質に分散させると、後述する窒化物、炭窒化物粒子と
ともに耐摩耗性、耐焼付き性を大幅に向上させることが
できる。V、Nbの添加量について種々検討した結果、
これを2〜10%とし、後述するように窒化物、炭窒化
物の量を2〜30%とした場合に良好な特性が得られる
ことが判明した。ここで基地中のVやNbの含有量が2
%未満ではその効果が十分でなく、10%を超えると靭
性が低下するため2〜10%とする必要がある。本発明
における基地粉末の組成限定は、当然ながら焼結超硬質
合金の基本的特性を決定付けると共に、基地粉末の粒径
を7μm以下とし、焼結温度をKに対して−10℃〜+
40℃の範囲とした時に最も良い使用特性と被研削性を
バランスさせる組成として重要である。
【0014】前述したように本発明においては、V、N
bはその一種または二種を基地の粉末中にあらかじめ含
有させて炭化物にする方法の他に、V、Nbなどの炭化
物と他の元素または同一元素の窒化物粒子、炭窒化物粒
子との一種または二種以上と同時に添加する方法を採用
する。炭化物、窒化物、炭窒化物粒子を選択して、また
は複合して添加することにより、HRC71以上の高い
硬さが得られる。これらが2%未満ではこの効果が十分
でなく、逆に25%を越えると、焼結性が低下するの
で、窒化物、炭窒化物の一種または二種以上は合計で2
〜25%とする必要がある。なお、窒化物、炭窒化物と
しては、Ti,Zr,V,Nb,Hfの窒化物、炭窒化
物が入手し易く、コストも安価なために最適である。
bはその一種または二種を基地の粉末中にあらかじめ含
有させて炭化物にする方法の他に、V、Nbなどの炭化
物と他の元素または同一元素の窒化物粒子、炭窒化物粒
子との一種または二種以上と同時に添加する方法を採用
する。炭化物、窒化物、炭窒化物粒子を選択して、また
は複合して添加することにより、HRC71以上の高い
硬さが得られる。これらが2%未満ではこの効果が十分
でなく、逆に25%を越えると、焼結性が低下するの
で、窒化物、炭窒化物の一種または二種以上は合計で2
〜25%とする必要がある。なお、窒化物、炭窒化物と
しては、Ti,Zr,V,Nb,Hfの窒化物、炭窒化
物が入手し易く、コストも安価なために最適である。
【0015】これらの硬質粒子の組合せ適例としては、
炭化物単独ではVCやNbCの添加、炭化物と窒化物の
組合せでは、VCとTiNとの複合添加、Mo2CとT
iNの複合添加、TaCとMo2CとTiNの複合添
加、(Ti,W)CとTiNの複合添加、NbCとTi
Nの複合添加、炭化物と炭窒化物の組合せではVCとT
iCNの複合添加、VCとTiCNとTaCNの複合添
加、窒化物ではTiNとTaNの単独または複合添加、
炭窒化物ではTiCNとTaCNの単独または複合添
加、窒化物と炭窒化物の組合せではTaNとTiCNの
複合添加、炭化物と窒化物と炭窒化物の組合せではVC
とTiNとTiCNの複合添加やVCとTiNとTaC
Nの複合添加などがある。
炭化物単独ではVCやNbCの添加、炭化物と窒化物の
組合せでは、VCとTiNとの複合添加、Mo2CとT
iNの複合添加、TaCとMo2CとTiNの複合添
加、(Ti,W)CとTiNの複合添加、NbCとTi
Nの複合添加、炭化物と炭窒化物の組合せではVCとT
iCNの複合添加、VCとTiCNとTaCNの複合添
加、窒化物ではTiNとTaNの単独または複合添加、
炭窒化物ではTiCNとTaCNの単独または複合添
加、窒化物と炭窒化物の組合せではTaNとTiCNの
複合添加、炭化物と窒化物と炭窒化物の組合せではVC
とTiNとTiCNの複合添加やVCとTiNとTaC
Nの複合添加などがある。
【0016】
【実施例】以下本発明を実施例を用いてさらに詳細に説
明する。 (実施例1)C 3.1%、Cr 4.1%、W 1
0.2%、Mo 7.8%、V 8.4%、Co 7.
8%残部Feおよび不可避不純物の鋼組成からなる水ア
トマイズ粉末をアトライタ−にて粉砕して種々の粒径を
もつ粉末を得た。この粉末に対し平均粒径1〜3μmの
VCを1%、TiNを10%添加し、湿式アトライタ−
にて混合し、乾燥した後、プレス成形して成形体を得
た。さらにこの成形体を1800〜1250℃にて真空
焼結を行って焼結体を作製した。各焼結体について研磨
した後、画像解析によりMC炭化物の平均粒径、粒度分
布を求めた。また、焼結体を焼なました後、試験片を製
作し、1240℃にて焼入れし、520〜560℃にて
焼戻し(1時間×3回)を行ない、硬さ(HRC)の測
定とアルミナ砥石を用いた平面研削テストを行い各焼結
体の被研削性を評価した。結果を表1に示す。なお最終
組成において共晶炭化物溶融温度Teは1188℃とな
る。
明する。 (実施例1)C 3.1%、Cr 4.1%、W 1
0.2%、Mo 7.8%、V 8.4%、Co 7.
8%残部Feおよび不可避不純物の鋼組成からなる水ア
トマイズ粉末をアトライタ−にて粉砕して種々の粒径を
もつ粉末を得た。この粉末に対し平均粒径1〜3μmの
VCを1%、TiNを10%添加し、湿式アトライタ−
にて混合し、乾燥した後、プレス成形して成形体を得
た。さらにこの成形体を1800〜1250℃にて真空
焼結を行って焼結体を作製した。各焼結体について研磨
した後、画像解析によりMC炭化物の平均粒径、粒度分
布を求めた。また、焼結体を焼なました後、試験片を製
作し、1240℃にて焼入れし、520〜560℃にて
焼戻し(1時間×3回)を行ない、硬さ(HRC)の測
定とアルミナ砥石を用いた平面研削テストを行い各焼結
体の被研削性を評価した。結果を表1に示す。なお最終
組成において共晶炭化物溶融温度Teは1188℃とな
る。
【0017】
【表1】
【0018】表1の本発明の実施例に見られるように粒
径3μm以下の基地粉末を用い、共晶炭化物溶融温度に
対して−10℃〜+40℃の範囲の焼結温度で焼結する
ことにより、MC炭化物粒径を1.5μm以下に制御す
ることが可能となり、被研削性の評価値である研削比
(研削量/砥石摩耗量)の大きい被研削性に優れた焼結
超硬質合金を得られることがわかる。
径3μm以下の基地粉末を用い、共晶炭化物溶融温度に
対して−10℃〜+40℃の範囲の焼結温度で焼結する
ことにより、MC炭化物粒径を1.5μm以下に制御す
ることが可能となり、被研削性の評価値である研削比
(研削量/砥石摩耗量)の大きい被研削性に優れた焼結
超硬質合金を得られることがわかる。
【0019】しかし、本発明の範囲内である粒径 3μ
mまたは6μmの基地粉末を用いても焼結温度を本発明
の範囲より低くして、1170℃(Te−18℃)で焼
結すると相対密度が94%程度しか得られず、実質的に
使えるようなものにはならなかった。さらに、焼結温度
を1235℃(Te+47℃)まで高めるとMC炭化物
の平均粒径が2.0μm以上になり、微細炭化物の量も
減少して研削比が5.5以下に低下してしまった。した
がって、研削コストが高くなってしまうことが予測され
る。粒径が8μmまたは12μmの基地粉末を用いた場
合には、焼結温度をTeの値よりも低くすると相対密度
が95%以下しか得られないので、焼結性が低いことが
わかる。また、焼結温度をTeの値よりも高めると、炭
化物が粗大になって研削比が5.5以下になってしまっ
た。表1の比較例は、粒径または焼結温度のいずれか、
またはどちらもが本発明の条件から外れるものである。
mまたは6μmの基地粉末を用いても焼結温度を本発明
の範囲より低くして、1170℃(Te−18℃)で焼
結すると相対密度が94%程度しか得られず、実質的に
使えるようなものにはならなかった。さらに、焼結温度
を1235℃(Te+47℃)まで高めるとMC炭化物
の平均粒径が2.0μm以上になり、微細炭化物の量も
減少して研削比が5.5以下に低下してしまった。した
がって、研削コストが高くなってしまうことが予測され
る。粒径が8μmまたは12μmの基地粉末を用いた場
合には、焼結温度をTeの値よりも低くすると相対密度
が95%以下しか得られないので、焼結性が低いことが
わかる。また、焼結温度をTeの値よりも高めると、炭
化物が粗大になって研削比が5.5以下になってしまっ
た。表1の比較例は、粒径または焼結温度のいずれか、
またはどちらもが本発明の条件から外れるものである。
【0020】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、硬質
粒子を多量に含む焼結超硬質合金の製造方法において、
基地粉末の粒径を7μm以下とし、かつ焼結温度を共晶
炭化物溶融温度に対し−10℃から+40℃の範囲とす
ることにより、MC炭化物の粒径を1.5μm以下に制
御することが可能となる。この結果、本発明が対象とす
る硬質粒子を含む焼結超硬質合金の被研削性を大幅に改
良することが初めて可能となった。したがって、焼結後
焼なましを行ない、焼入れ焼もどしの熱処理を施した後
の研削加工が極めて容易になり、加工工数の大幅低減が
可能となるのである。各種の工具へ加工する際、加工コ
ストを低く抑えることができるから工業上非常に有効な
発明である。
粒子を多量に含む焼結超硬質合金の製造方法において、
基地粉末の粒径を7μm以下とし、かつ焼結温度を共晶
炭化物溶融温度に対し−10℃から+40℃の範囲とす
ることにより、MC炭化物の粒径を1.5μm以下に制
御することが可能となる。この結果、本発明が対象とす
る硬質粒子を含む焼結超硬質合金の被研削性を大幅に改
良することが初めて可能となった。したがって、焼結後
焼なましを行ない、焼入れ焼もどしの熱処理を施した後
の研削加工が極めて容易になり、加工工数の大幅低減が
可能となるのである。各種の工具へ加工する際、加工コ
ストを低く抑えることができるから工業上非常に有効な
発明である。
【手続補正書】
【提出日】平成6年12月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】本発明においては基地粉末の粒径を7μm
以下と極めて微細にする必要がある。さらに、合金の焼
結温度をG.Stevenらによって提唱された高速度
鋼における共晶炭化物の溶融温度(Trans AS
M,57(1964),925.)をTeとする時、T
e=1265.6−111.1C+22.2V+4.4
W+2.8Moで求められる値を基準にして−10〜+
40℃の範囲に限定することにより、MC炭化物の粒径
を2μm以下と極めて微細にすることが可能となり、そ
れによって被研削性を大幅に向上することができるもの
である。本発明において注目しているMC炭化物は別途
添加する炭化物として焼結により結合したもの、基地粉
末中に微細に析出し焼結時に炭化物として存在している
ものの二種類を指すものである。この他に本系の合金に
おいては熱処理時に非常に微細な2次炭化物としてMC
炭化物が析出するが、この2次炭化物については非常に
微細であるため被研削性に及ぼす影響は小さい。
以下と極めて微細にする必要がある。さらに、合金の焼
結温度をG.Stevenらによって提唱された高速度
鋼における共晶炭化物の溶融温度(Trans AS
M,57(1964),925.)をTeとする時、T
e=1265.6−111.1C+22.2V+4.4
W+2.8Moで求められる値を基準にして−10〜+
40℃の範囲に限定することにより、MC炭化物の粒径
を2μm以下と極めて微細にすることが可能となり、そ
れによって被研削性を大幅に向上することができるもの
である。本発明において注目しているMC炭化物は別途
添加する炭化物として焼結により結合したもの、基地粉
末中に微細に析出し焼結時に炭化物として存在している
ものの二種類を指すものである。この他に本系の合金に
おいては熱処理時に非常に微細な2次炭化物としてMC
炭化物が析出するが、この2次炭化物については非常に
微細であるため被研削性に及ぼす影響は小さい。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【作用】本発明において被研削性に優れた焼結超硬質合
金を得るためには、MC炭化物の粒径を制御することが
極めて重要な意味をもちその平均粒径が1.5μm以下
であることが優れた被研削性を得るために重要である。
また、MC炭化物の粒度分布として粒径が2μm以下の
MC炭化物が全MC炭化物粒子中80%以上であり、さ
らに好ましくは粒径が2μm以下のMC炭化物が全MC
炭化物粒子中80%以上であり、かつ1.5μm以下の
MC炭化物粒子が全MC炭化物粒子中50%以上である
ことが望ましい。このためには上述のように基地粉末の
粒径と焼結温度を制御することが必要となり、基地粉末
の粒径が7μmを超えた場合には、焼結温度を共晶炭化
物溶融温度を基準にして−10〜+40℃の範囲とした
場合でも焼結により合金を緻密化することが困難にな
る。
金を得るためには、MC炭化物の粒径を制御することが
極めて重要な意味をもちその平均粒径が1.5μm以下
であることが優れた被研削性を得るために重要である。
また、MC炭化物の粒度分布として粒径が2μm以下の
MC炭化物が全MC炭化物粒子中80%以上であり、さ
らに好ましくは粒径が2μm以下のMC炭化物が全MC
炭化物粒子中80%以上であり、かつ1.5μm以下の
MC炭化物粒子が全MC炭化物粒子中50%以上である
ことが望ましい。このためには上述のように基地粉末の
粒径と焼結温度を制御することが必要となり、基地粉末
の粒径が7μmを超えた場合には、焼結温度を共晶炭化
物溶融温度を基準にして−10〜+40℃の範囲とした
場合でも焼結により合金を緻密化することが困難にな
る。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】共晶炭化物溶融温度は、前述のTeを求め
る式で定義されるものを使用する。C,V,W,Moの
値は基地粉末の値と別途添加する硬質粒子(炭化物、窒
化物、炭窒化物)の化合物の割合から計算して、前記基
地粉末の元素の値に合計した値から計算すればよい。簡
便な方法としては、焼結体の最終組成を分析して求めて
もよい。本発明で適当とする成分範囲で焼結温度と、焼
結体の密度、およびMC炭化物の粒径との関係を詳しく
調査してみると、どちらも満足させる条件として、焼結
温度がTeに対して−10〜+40℃の範囲が良いこと
がわかった。すなわち、焼結温度がTe−10を下回る
と焼結が不十分になり、焼結体の密度が低下する。逆に
焼結温度がTe+40を越えるとMC炭化物は成長し
て、その平均粒径が1.5μmを越えるようになり、温
度上昇と共に2μmを越えるMC炭化物が増大するよう
になる。たとえば、焼結温度がTe+47℃程度になる
とMC炭化物の平均粒径は2μm以上となり、研削比は
5.5以下に低下する。 ─────────────────────────────────────────────────────
る式で定義されるものを使用する。C,V,W,Moの
値は基地粉末の値と別途添加する硬質粒子(炭化物、窒
化物、炭窒化物)の化合物の割合から計算して、前記基
地粉末の元素の値に合計した値から計算すればよい。簡
便な方法としては、焼結体の最終組成を分析して求めて
もよい。本発明で適当とする成分範囲で焼結温度と、焼
結体の密度、およびMC炭化物の粒径との関係を詳しく
調査してみると、どちらも満足させる条件として、焼結
温度がTeに対して−10〜+40℃の範囲が良いこと
がわかった。すなわち、焼結温度がTe−10を下回る
と焼結が不十分になり、焼結体の密度が低下する。逆に
焼結温度がTe+40を越えるとMC炭化物は成長し
て、その平均粒径が1.5μmを越えるようになり、温
度上昇と共に2μmを越えるMC炭化物が増大するよう
になる。たとえば、焼結温度がTe+47℃程度になる
とMC炭化物の平均粒径は2μm以上となり、研削比は
5.5以下に低下する。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年12月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】
【実施例】以下本発明を実施例を用いてさらに詳細に説
明する。 (実施例1)C 3.1%、Cr 4.1%、W 1
0.2%、Mo 7.8%、V 8.4%、Co 7.
8%残部Feおよび不可避不純物の鋼組成からなる水ア
トマイズ粉末をアトライタ−にて粉砕して種々の粒径を
もつ粉末を得た。この粉末に対し平均粒径1〜3μmの
VCを1%、TiNを10%添加し、湿式アトライタ−
にて混合し、乾燥した後、プレス成形して成形体を得
た。さらにこの成形体を1180〜1250℃にて真空
焼結を行って焼結体を作製した。各焼結体について研磨
した後、画像解析によりMC炭化物の平均粒径、粒度分
布を求めた。また、焼結体を焼なました後、試験片を製
作し、1240℃にて焼入れし、520〜560℃にて
焼戻し(1時間×3回)を行ない、硬さ(HRC)の測
定とアルミナ砥石を用いた平面研削テストを行い各焼結
体の被研削性を評価した。結果を表1に示す。なお最終
組成において共晶炭化物溶融温度Teは1188℃とな
る。
明する。 (実施例1)C 3.1%、Cr 4.1%、W 1
0.2%、Mo 7.8%、V 8.4%、Co 7.
8%残部Feおよび不可避不純物の鋼組成からなる水ア
トマイズ粉末をアトライタ−にて粉砕して種々の粒径を
もつ粉末を得た。この粉末に対し平均粒径1〜3μmの
VCを1%、TiNを10%添加し、湿式アトライタ−
にて混合し、乾燥した後、プレス成形して成形体を得
た。さらにこの成形体を1180〜1250℃にて真空
焼結を行って焼結体を作製した。各焼結体について研磨
した後、画像解析によりMC炭化物の平均粒径、粒度分
布を求めた。また、焼結体を焼なました後、試験片を製
作し、1240℃にて焼入れし、520〜560℃にて
焼戻し(1時間×3回)を行ない、硬さ(HRC)の測
定とアルミナ砥石を用いた平面研削テストを行い各焼結
体の被研削性を評価した。結果を表1に示す。なお最終
組成において共晶炭化物溶融温度Teは1188℃とな
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C22C 38/30
Claims (4)
- 【請求項1】 重量%でC 1.0〜4.5%、Si 1.5%以下、
Cr 3〜6%と、W 30%以下、Mo 20%以下の1種または2
種をW+2Moで45%以下、VとNbの一種または二種を2
〜10%、Co 20%以下を含み、残部Feおよび不可避的不
純物からなる組成を有する基地粉末に、該基地粉末の全
重量に対して25%以下の炭化物粒子と、2〜25%の窒化物
または炭窒化物とから選ばれる一種または二種以上の粒
子とを混合し焼結により結合する焼結超硬質合金の製造
方法において、基地粉末の粒径を7μm以下とし、焼結
温度を共晶炭化物溶融温度に対し−10℃から+40℃
の範囲とすることを特徴とする被研削性にすぐれた焼結
超硬質合金の製造方法。 - 【請求項2】 全MC炭化物粒子の平均粒径が、1.5
μm以下である微細なMC炭化物が分散した組織を得る
ことを特徴とする請求項1に記載の被研削性にすぐれた
焼結超硬質合金の製造方法。 - 【請求項3】 MC炭化物の粒度分布として、全MC炭
化物粒子のうち、粒径が2μm以下のMC炭化物が、全
MC炭化物粒子中80%以上である微細なMC炭化物が
分散した組織を得ることを特徴とする、請求項1、2の
いずれかに記載の被研削性にすぐれた焼結超硬質合金の
製造方法。 - 【請求項4】 MC炭化物の粒度分布として、全MC炭
化物粒子のうち、粒径が2μm以下のMC炭化物が、全
MC炭化物粒子中80%以上であり、かつ1.5μm以
下のMC炭化物が全MC炭化物中50%以上である微細
なMC炭化物が分散した組織を得ることを特徴とする、
請求項1、2のいずれかに記載の被研削性にすぐれた焼
結超硬質合金の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27617694A JPH08134583A (ja) | 1994-11-10 | 1994-11-10 | 被研削性にすぐれた焼結超硬質合金の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27617694A JPH08134583A (ja) | 1994-11-10 | 1994-11-10 | 被研削性にすぐれた焼結超硬質合金の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08134583A true JPH08134583A (ja) | 1996-05-28 |
Family
ID=17565784
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP27617694A Pending JPH08134583A (ja) | 1994-11-10 | 1994-11-10 | 被研削性にすぐれた焼結超硬質合金の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08134583A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007107034A (ja) * | 2005-10-12 | 2007-04-26 | Hitachi Powdered Metals Co Ltd | 耐摩耗性焼結部材の製造方法 |
| CN106498265A (zh) * | 2015-09-07 | 2017-03-15 | 哈尔滨理工大学 | 一种球墨铸铁炉前精确调C调Si方法 |
| CN114622122A (zh) * | 2022-03-04 | 2022-06-14 | 长沙市萨普新材料有限公司 | 一种高铌铁基超硬材料及其制备方法 |
| CN116689941A (zh) * | 2023-06-09 | 2023-09-05 | 北京航空航天大学 | 一种高温高强的搅拌摩擦焊焊头用钢及其制备方法 |
-
1994
- 1994-11-10 JP JP27617694A patent/JPH08134583A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007107034A (ja) * | 2005-10-12 | 2007-04-26 | Hitachi Powdered Metals Co Ltd | 耐摩耗性焼結部材の製造方法 |
| CN106498265A (zh) * | 2015-09-07 | 2017-03-15 | 哈尔滨理工大学 | 一种球墨铸铁炉前精确调C调Si方法 |
| CN114622122A (zh) * | 2022-03-04 | 2022-06-14 | 长沙市萨普新材料有限公司 | 一种高铌铁基超硬材料及其制备方法 |
| CN116689941A (zh) * | 2023-06-09 | 2023-09-05 | 北京航空航天大学 | 一种高温高强的搅拌摩擦焊焊头用钢及其制备方法 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| CN100439524C (zh) | 梯度组成烧结合金以及制造方法 | |
| EP2064359B1 (en) | Metallurgical iron-based powder composition and method of production | |
| CN101243199A (zh) | 粉末冶金制备的钢、含有该种钢的工具和制备该工具的方法 | |
| JPS6112847A (ja) | 微細な炭化タングステン粒子を含有する超硬合金 | |
| EP0377307B1 (en) | Powdered high speed tool steel | |
| JP2019116688A (ja) | 粉末高速度工具鋼 | |
| JP4149623B2 (ja) | 複硼化物系硬質焼結合金及びその合金を用いた樹脂加工機械用スクリュー | |
| JPH0512424B2 (ja) | ||
| JPH08134583A (ja) | 被研削性にすぐれた焼結超硬質合金の製造方法 | |
| JPH0586435A (ja) | 高耐食高耐摩耗性工具部品材料 | |
| JPS63230846A (ja) | 高硬度高靭性超硬合金 | |
| JP2003313635A (ja) | 高靱性の熱間工具鋼 | |
| JP2684736B2 (ja) | 粉末冷間工具鋼 | |
| JPS6256943B2 (ja) | ||
| RU2133296C1 (ru) | Твердый сплав (варианты) и способ его получения | |
| JPH05171373A (ja) | 粉末高速度工具鋼 | |
| JPS63109139A (ja) | 切削工具部品用炭化チタン系焼結合金 | |
| JPH10324943A (ja) | 微粒超硬合金及びその製造方法 | |
| JP2631791B2 (ja) | 高耐食性高強度硬質焼結合金 | |
| JPH09111422A (ja) | 焼結超硬質合金 | |
| JPH0941102A (ja) | 焼結超硬質合金 | |
| JP3474254B2 (ja) | 高強度強靭性超硬合金およびその被覆超硬合金 | |
| CA2154512C (en) | Mixed iron powder for powder metallurgy | |
| JPH0892602A (ja) | TiAl金属間化合物粉末およびその焼結体 | |
| JPH05163551A (ja) | 粉末高速度工具鋼 |