JPH08140629A - 食肉調理用油脂組成物及びこれで処理した食用肉又は肉製品 - Google Patents

食肉調理用油脂組成物及びこれで処理した食用肉又は肉製品

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JPH08140629A
JPH08140629A JP6311217A JP31121794A JPH08140629A JP H08140629 A JPH08140629 A JP H08140629A JP 6311217 A JP6311217 A JP 6311217A JP 31121794 A JP31121794 A JP 31121794A JP H08140629 A JPH08140629 A JP H08140629A
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meat
oil
cooking
ester
acid
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Manabu Toi
学 戸井
Hirotaka Sasaki
博隆 佐々木
Takaaki Yokoyama
高明 横山
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 肉質が柔らかく、肉汁に富み、またふっくら
した食感のおいしい肉料理を作ることができる食肉調理
用油脂組成物及びこれで処理した食用肉又は肉製品を提
供する。 【構成】 食用油脂中に、モノグリセリドあるいはジグ
リセリドとポリカルボン酸とのエステルが溶解又は分散
されてなることを特徴とする食肉調理用油脂組成物。食
肉調理用油脂組成物で処理した食用肉又は肉製品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、食肉を加熱調理する際
に用いる油脂組成物及びこれで処理した食用肉又は肉製
品に関する。特に、本発明は、柔らかく、肉汁に富んだ
状態の肉料理を作ることができる食肉調理用油脂組成物
及びこれで処理した食用肉又は肉製品に関する。
【0002】
【従来の技術】牛、豚などの畜肉、鳥、カモなどの鳥肉
を用いた肉料理は数多くあるが、これらの肉調理に際し
ての焼く、炒める、揚げるなどの調理方法に拘らず肉
は、適度な柔らかさを有し、そしてうま味成分である肉
汁に富んだ状態(ジューシーな状態)で食べられること
が望ましい。特に、例えばステーキや唐揚などの加工品
でない鳥獣等の比較的大きな肉片を用いた肉料理やこれ
らの肉を原料とした挽き肉を主成分とするハンバーグな
どの成型食品においては、柔らかさやジューシーさまた
ふっくらした食感は肉をおいしく食べる重要な要素とな
る。しかし、一般に上記のような肉、特にある程度の大
きさを持つ肉片は加熱調理で固く締まる性質があり、ま
た肉汁も流出して失われる傾向にある。
【0003】従来から肉を柔らかくしたりあるいは肉の
保存性を高めたり等の肉を改質する方法には種々の方法
が知られている。例えば、有機酸モノグリセリド(例、
アセチル化モノグリセリド)を使用する方法(特開昭4
9−20353号公報)、レシチンを添加した植物性液
状油脂に肉を漬け込む方法(特開昭54−62356号
公報)、カルシウム塩に重炭酸ナトリウムとHLB10
以上の乳化剤(例、ショ糖脂肪酸エステル)との少なく
とも一方を加えた軟化剤を使用する方法(特開平4−1
48663号公報)、塩類等を使用する方法(特開平4
−36167号、及び特開昭61−239862号各公
報)、及び蛋白質分解酵素を使用する方法(特開昭59
−151839号、特開平4−278063号、同5−
7476号、及び同5−252911号各公報)などが
ある。
【0004】また柔らかく、ふっくらとした食感及び/
又はジューシー感に富んだ挽き肉を主成分とする成型食
品を得ることを目的として、例えば、成型食品に重炭酸
ナトリウム、酸性剤及び安定剤を配合する方法(特開昭
54−59359号公報)、食用油脂、天然ワックス及
び食用界面活性剤からなる組成物を使用する方法(特開
平1−228427号公報)、水中油滴型乳化液を成型
食品に配合する方法(特開平5−103632号公
報)、及び油中水中油滴型乳化物を成型食品に配合する
方法(特開平5−176721号公報)などの方法も知
られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら本発明者
の検討では、これらの方法ではなお充分満足できる程の
改良には至ってない。また今まで充分な肉の改質機能を
付与させた加熱調理用の油脂組成物は提案されていな
い。従って、本発明の目的は、肉質が柔らかく、肉汁に
富み、またふっくらした食感のおいしい肉料理を作るこ
とができる食肉調理用油脂組成物及びこれで処理した食
用肉又は肉製品を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、食用油脂中
に、モノグリセリドあるいはジグリセリドとポリカルボ
ン酸とのエステルが溶解又は分散されてなることを特徴
とする食肉調理用油脂組成物にある。
【0007】また本発明は、上記のエステルが溶解又は
分散されてなる食肉調理用油脂組成物で処理した食用肉
又は肉製品にもある。
【0008】本発明者の検討によると、上記のエステル
を含む食肉調理用油脂組成物を用いることで様々な肉料
理において肉が柔らかく、かつ肉汁に富んだおいしい肉
が得られることが判明した。この理由は明らかではない
が、特に畜肉や鳥肉から得られたある程度の大きさの肉
片、あるいはこれらを原料として得た挽き肉を主成分と
する成型食品においては、腱等の硬質タンパク(コラー
ゲン)が比較的多く含まれ、これが加熱調理に際して収
縮、凝集し、その結果、肉が締まり、固くなると考えら
れる。本発明の食肉調理用油脂組成物を使用することに
より、これに含まれるエステルにより、これらのタンパ
ク質の収縮が抑制され、その結果、柔らかな肉が得られ
ると考えられる。また挽き肉を主成分とする成型食品に
おいては、肉の柔らかさやジューシーさと共に、ふっく
らした食感も付与され、よりおいしい成型食品となる。
【0009】本発明の好ましい態様は以下の通りであ
る。 (1)モノグリセリドあるいはジグリセリドとポリカル
ボン酸とのエステルが、食用油脂中に0.5〜50重量
%(特に3〜30重量%)の量で溶解又は分散されてい
る。 (2)食肉調理用油脂組成物が、肉の量に対してエステ
ルが、0.05〜5重量%(更に好ましくは、0.1〜
3重量%、特に0.3〜2重量%)の範囲の添加量とな
るような量で使用される。 (3)食肉調理用油脂組成物が、敷油用である。 (4)上記食肉が肉片である。 (5)上記肉製品が、肉片を含む冷凍食品、冷蔵食品、
又はレトルト食品などの加熱調理済食品、あるいは加熱
調理用食品である。 (6)上記肉製品が、ハンバーグ、ミートローフ、ギョ
ーザ及びシューマイからなる群より選ばれた挽き肉を主
成分とする成型食品、あるいはこれらの冷凍食品、冷蔵
食品、又はレトルト食品などの加熱調理済食品、又は加
熱調理用食品である。
【0010】以下に、本発明の食肉調理用油脂組成物に
ついて説明する。まず本発明の特徴的な要件であるモノ
グリセリドあるいはジグリセリドとポリカルボン酸との
エステルについて詳述する。本発明において、モノグリ
セリドを構成する脂肪酸残基としては、例えば、グルコ
ン酸残基、乳酸残基、そして炭素数2〜24の飽和又は
不飽和の脂肪酸残基を挙げることができる。またジグリ
セリドを構成する脂肪酸残基は、上記モノグリセリドを
構成する脂肪酸残基として挙げた脂肪酸残基、後述する
ポリカルボン酸残基あるいはこれらが混合されたものを
挙げることができる。本発明におけるモノグリセリドあ
るいはジグリセリドを構成する脂肪酸残基は、好ましく
は、炭素数8〜22の飽和又は不飽和の脂肪酸残基(更
に好ましくは炭素数12〜18の飽和又は不飽和の脂肪
酸残基)である。
【0011】上記ポリカルボン酸としては、例えば、シ
ュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン
酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸などの飽和
ジカルボン酸;マレイン酸、メチルマレイン酸、フマル
酸、メチルフマル酸などの不飽和ジカルボン酸;リンゴ
酸、酒石酸、クエン酸などのヒドロキシカルボン酸;ヒ
ドロキシカルボン酸の水酸基が酢酸、あるいはシュウ酸
等の上記で挙げたカルボン酸で全部又は一部がエステル
化されたカルボン酸(例、ジアセチル酒石酸)を挙げる
ことができる。上記の中では、コハク酸又はジアセチル
酒石酸が特に好ましい。
【0012】上記モノグリセリドあるいはジグリセリド
とポリカルボン酸とで得られるエステルは、その反応に
関与しないカルボン酸のプロトンが、遊離状態にあって
も良いし、また塩を構成していても良い。塩を構成する
対イオンとしては、例えば、カリウム、ナトリウム、カ
ルシウム、マグネシウム、及びアルミニウムなどのイオ
ンを挙げることができる。
【0013】上記エステルは、モノグリセリドあるいは
ジグリセリドとポリカルボン酸との反応モル数、脂肪酸
残基の種類などによって数種の構造のものが得られ、通
常はこれらの混合物として得られる。本発明では、モノ
グリセリドあるいはジグリセリドとポリカルボン酸との
反応モル数(混合比)が1:1により得られたものであ
ることが好ましい。
【0014】本発明において食用油脂中には、モノグリ
セリドとポリカルボン酸とのエステル、及び/又はジグ
リセリドとポリカルボン酸とのエステルが含まれている
が、これらの両者が含まれている場合の両者の含有量比
は特に限定されない。本発明においては、上記モノグリ
セリドあるいはジグリセリドと飽和ジカルボン酸とのエ
ステル、あるいはモノグリセリドあるいはジグリセリド
とヒドロキシカルボン酸の水酸基が酢酸で全部又は一部
がエステル化されたカルボン酸とのエステルが好まし
い。中でも、炭素数12〜18の飽和又は不飽和の脂肪
酸のモノグリセリドとコハク酸とのエステル、又は炭素
数12〜18の飽和又は不飽和の脂肪酸のモノグリセリ
ドとジアセチル酒石酸とのエステルが好ましい。
【0015】本発明で用いられる食用油脂は、特に限定
されない。これらの食用油脂としては、例えば、大豆
油、ナタネ油、パーム油、コーン油、綿実油、椰子油、
パーム核油、米油、ごま油、サフラワー油、ハイオレイ
ックサフラワー油、サンフラワー油、及びハイオレイッ
クサンフラワー油等の植物油脂;牛脂、ラード、魚油、
鯨油、及び乳脂等の動物油脂;これらの分別油;またこ
れらを水素添加したもの;そしてエステル交換したもの
を挙げることができる。これらの油脂のうち、1種又は
2種以上を組み合わせて使用できる。
【0016】本発明の食肉調理用油脂組成物には、食用
油脂中に、前記エステルが、0.1〜99重量%(更に
好ましくは、0.5〜50重量%、特に3〜30重量
%)の量で溶解又は分散されていることが好ましい。
【0017】本発明の食肉調理用油脂組成物には、肉料
理に応じて各種の調味成分を含有させることができる。
調味成分としては、通常肉料理に用いられる香辛料、う
ま味成分(MSG、だし汁、畜肉、魚介類あるいは野菜
のストック類、蛋白加水分解物などの粉末状のもの、又
はオイル)が代表的であるが、これらのものに限定され
るものではない。
【0018】本発明の食肉調理用油脂組成物は、肉の量
に対して前記エステルが、0.05〜5重量%(更に好
ましくは、0.1〜3重量%、特に0.3〜2重量%)
の範囲の添加量となるような量で使用されることが好ま
しい。
【0019】本発明の食肉調理用油脂組成物を用いる肉
料理の対象となる肉は、例えば、牛、豚、羊などの畜
肉、鶏、七面鳥、カモ、ガチョウ等の鳥肉、あるいはア
ジ、サケ、またはたら、ヒラメなどの白身魚などの魚肉
を挙げることができるが、特に畜肉、鳥肉において効果
が大である。また肉の部位としては、カタ、モモ等の比
較的硬質のタンパク質を多く含む部位のものを用いると
きに効果がある。更に肉の形態としては、前述のように
肉片としての形状のあるもの(厚切り肉、薄切り肉、細
切り肉)を用いるときに特に有効であるが、上記のよう
な肉の挽き肉を主体にした成型食品においても効果があ
る。本明細書において、肉片とは畜肉等の生肉から切り
出した、比較的形状の大きな肉(例えば、肉片の表面積
が1cm2程度以上のもの)を意味し、例えば、ステー
キ、焼き肉用の肉、あるいは照り焼き用の肉などの肉片
を挙げることができる。
【0020】本発明の食肉調理用油脂組成物は、油脂を
使用する肉料理であれば、その加熱調理法は制限されな
いが、焼く、炒めるなどの敷油として用いるのに特に有
利である。このため適用できる肉料理としては、料理の
過程で焼く、炒めるなど加熱調理が含まれる肉料理が好
ましく、例えば、焼き肉、ステーキ、照り焼き、酢豚、
肉野菜炒め、カレー、シチューなどの比較的大きな肉片
を用いた肉料理、あるいはまたハンバーグ、ミートロー
フ、ギョーザ、及びシューマイなどの挽き肉を主成分と
した成型食品の肉料理を挙げることができる。
【0021】本発明の食肉調理用油脂組成物は、冷凍、
冷蔵、あるいはレトルトなどの常温保存可能な肉片を含
む肉製品、あるいはこれらの形態の挽き肉を主成分とし
た成型食品においても適用できる。本発明の食肉調理用
油脂組成物で処理された肉片を含む肉製品、あるいは挽
き肉を主成分とした成型食品は、既に加熱調理されてい
るものでも良いし(加熱調理済食品)、あるいはまた食
べるときに加熱調理するように調理されているものでも
良い(未加熱調理食品、加熱調理用食品)。すなわち、
加熱調理済食品においては、これを製造する際の加熱調
理工程で本発明の食肉調理用油脂組成物で処理されてい
れば良く、一方未加熱調理食品においては、食べるとき
の加熱調理する際に本発明の食肉調理用油脂組成物が作
用するように予め肉に付着させたり、食品中に含有させ
る等の処理をしておけば良い。本発明の食肉調理用油脂
組成物で処理された肉を含む肉製品は、保存後において
も、肉の柔らかさやジューシーさが維持され、良好な風
味のものとなる。また挽き肉を主成分とする成型食品に
おいては、柔らかさ等と共にふっくらとした食感も付与
される。本発明の改質剤で処理した肉片を含む肉製品と
しては、例えば、カレー、ハヤシ、シチュー、酢豚など
を挙げることができる。また挽き肉を主成分とした成型
食品で、冷凍、冷蔵、あるいはレトルト食品の例も前述
した、ハンバーグ等を挙げることができる。
【0022】
【実施例】以下に、本発明の実施例及び比較例を示し、
本発明を更に具体的に説明する。なお、下記の「部」は
「重量部」を表す。
【0023】[実施例1] 調理用油脂(A)の配合 コーン油 85部 コハク酸モノグリセリド 15部 ────────────────────────── 100部 コハク酸モノグリセリド:炭素数16〜18(炭素数1
8を主体)の飽和モノグリセリドとコハク酸との混合比
が1:1のエステル、花王(株)製 厚さ5mmの国産牛ロース100gを上記調理用油脂
(A)10gを敷いたフライパン上でキャベツ80g、
玉ねぎ45g、及び人参45gと共に炒め、塩、胡椒で
味つけをし、肉野菜炒めを作った。
【0024】[実施例2]ぶつ切りにしたオーストラリ
ア産牛モモ肉200gを上記実施例10で用いた調理用
油脂(A)15gで炒め、肉表面に焦げ目を付け、更に
乱切りした人参1本、馬鈴薯3個、スライスした玉ネギ
1.5個を加え、軽く炒めた。これに水1リットルを加
え、1時間煮込んだ後、カレー粉を加え、カレーを作っ
た。
【0025】[実施例3]厚さ5mmの豚ロース肉10
0gに醤油、酒、胡椒、及び生姜のすりおろしを振り、
30分間付け込み下味をつけた。これを5gの上記上記
実施例1で用いた調理用油脂(A)を用いてフライパン
で焼成した。
【0026】[実施例4]上記実施例3と同様にして焼
成した肉を−20℃で1週間保存した後、解凍し、再び
スライパンで焼成した。
【0027】[実施例5] 調理用油脂(B)の配合 コーン油 85部 ジアセチル酒石酸モノグリセリド 15部 ────────────────────────── 100部 ジアセチル酒石酸モノグリセリド:炭素数16〜18
(炭素数18を主体)の飽和モノグリセリドとジアセチ
ル酒石酸との混合比が1:1のエステル、太陽化学
(株)製 適当量の塩及び胡椒を振って味付けをした厚さ2cmの
オーストラリア産牛ステーキ用肉150gを上記で調製
した調理用油脂(B)を20g敷いたフライパン上で2
50℃で焼成した。
【0028】[実施例6]上記実施例5と同様にして焼
成した肉を−20℃で1週間保存した後、解凍し、再び
スライパンで焼成した。
【0029】[比較例1〜6]上記実施例1〜7におい
て、上記調理用油脂の代わりに、サラダ油を使用した以
外は、上記実施例1〜7と同様にしてぞれぞれに対応す
る肉料理を行った。
【0030】[実施例7]牛挽き肉350gにパン粉1
8g、牛乳15g、卵35g、ナツメグ0.18g、塩
3g、及び胡椒1gを加え、充分に練った。得られた混
合物を1個40gの円盤状に成型し、実施例1で用いた
調理用油脂(A)を20g敷いたフライパン上で焼成し
た。
【0031】[実施例8]
【0032】適当量の塩及び胡椒を振って味付けをした
厚さ2cmのオーストラリア産牛ステーキ用肉150g
を上記可塑性油脂(A)を20g敷いたフライパン上で
250℃で焼成した。
【0033】[実施例9]上記実施例8と同様にして焼
成した肉を−20℃で1週間保存した後、解凍し、再び
スライパンで焼成した。
【0034】[比較例8〜9] 上記実施例8〜9において、可塑性油脂(A)の代わり
に、コハク酸モノグリセリドを含まない上記可塑性油脂
(B)を使用した以外は、上記実施例8〜9と同様にし
てぞれぞれに対応する肉料理を行った。
【0035】[油脂組成物で処理した肉製品としての評
価]上記のようにして得られた各種肉料理を20人のパ
ネルにより官能評価を行った。評価は、実施例と比較例
で得られた各肉料理の「柔らかさ」、「ジューシーさ」
を比較し、比較例に比べ実施例の方が、『明らかに柔ら
かい(又はジューシー)』、『やや柔らかい(又はジュ
ーシー)』、そして『変わらない』の3段階で行った。
また、得られた各種肉料理の肉の物性値を測定し、肉の
柔らかさを評価した。『柔らかさ』は、ミートシェア
(ワーナーブラッツラー社製)による剪断応力値で表し
た。値が小さい程、肉が柔らかいことを示す。結果を以
下の表1に示す。
【0036】
【表1】 表1 ──────────────────────────────────── 実施例 実 施 例 の方が 1 2 3 4 5 6 7 8 9 ──────────────────────────────────── 明らかに 5 2 6 4 5 3 5 3 2 柔らかい やや 10 10 11 10 9 12 8 10 9 柔らかい 変わらない 5 8 3 6 6 5 7 7 9 ──────────────────────────────────── 明らかに 3 4 7 6 5 4 5 2 2 ジューシー やや 11 9 10 10 9 10 9 15 15 ジューシー 変わらない 6 7 3 4 6 6 6 3 3 ──────────────────────────────────── 剪断応力値(kg) 実施例 2.0 3.4 2.0 2.1 3.4 3.4 − 3.2 3.3 比較例 2.8 4.3 2.9 3.1 4.7 4.9 − 4.5 4.7 ────────────────────────────────────
【0037】上記表1に示された結果から、本発明に従
う油脂組成物を用いることにより、肉が柔らかく、かつ
ジューシーな肉料理を作ることができる。また剪断応力
値の結果からも肉が柔らかくなっていることがわかる。
更に挽き肉料理(実施例7)においては、上記のような
柔らかく、かつジューシーな食感と共に、ふっくら感や
なめらかな食感も付与され、非常においしくなった。
【0038】
【発明の効果】本発明に従う食肉調理用油脂組成物を用
いることにより、肉質が柔らかく、かつ肉汁に富み、ま
た挽き肉を主体とした料理においては、ふっくら感やな
めらかさも加わり、各種の肉料理をよりおいしく作るこ
とができる。特に、ある程度の大きさを持つ肉片を用い
る肉料理に有効である。また本発明の食肉調理用油脂組
成物を使用することにより、冷凍食品、冷蔵食品、ある
いはレトルト食品のような保存可能な肉を含む肉製品に
おいても、その保存後でも上記のような食感は維持さ
れ、おいしく食べることができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 食用油脂中に、モノグリセリドあるいは
    ジグリセリドとポリカルボン酸とのエステルが溶解又は
    分散されてなることを特徴とする食肉調理用油脂組成
    物。
  2. 【請求項2】 上記モノグリセリドあるいはジグリセリ
    ドとポリカルボン酸とのエステルが、炭素数12〜18
    の飽和又は不飽和の脂肪酸のモノグリセリドとコハク酸
    とのエステル、又は炭素数12〜18の飽和又は不飽和
    の脂肪酸のモノグリセリドとジアセチル酒石酸とのエス
    テルである請求項1に記載の食肉調理用油脂組成物。
  3. 【請求項3】 モノグリセリドあるいはジグリセリドと
    ポリカルボン酸とのエステルが、食用油脂中に0.1〜
    99重量%の量で溶解又は分散されている請求項1又は
    2に記載の食肉調理用油脂組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかの項に記載の食
    肉調理用油脂組成物で処理した食用肉又は肉製品。
JP6311217A 1994-11-21 1994-11-21 食肉調理用油脂組成物及びこれで処理した食用肉又は肉製品 Withdrawn JPH08140629A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1084915A (ja) * 1996-09-10 1998-04-07 Nippon Suisan Kaisha Ltd 生鮮魚肉食品
JPH10113145A (ja) * 1996-10-11 1998-05-06 Nisshin Oil Mills Ltd:The 炒め物用調味料

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1084915A (ja) * 1996-09-10 1998-04-07 Nippon Suisan Kaisha Ltd 生鮮魚肉食品
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