JPH0815853B2 - 自動車の自動変速機 - Google Patents

自動車の自動変速機

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JPH0815853B2
JPH0815853B2 JP61137063A JP13706386A JPH0815853B2 JP H0815853 B2 JPH0815853 B2 JP H0815853B2 JP 61137063 A JP61137063 A JP 61137063A JP 13706386 A JP13706386 A JP 13706386A JP H0815853 B2 JPH0815853 B2 JP H0815853B2
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正雄 西川
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は自動車の自動変速機に係り、詳しくは、変
速段が1段を超えて変化する場合に変速段の変化順序を
その変速比の大小に従った順序に規制して変速ショック
の低減を図る自動車の自動変速機に関する。
(従来の技術) 従来の自動車の自動変速機としては、例えば、自動車
工学全書第9巻「動力伝達装置」(昭和55年11月20日株
式会社山海堂発行)の第238頁から第251頁に記載された
ものが知られている。この自動車の自動変速機は、トル
クコンバータと、構成要素間が油圧クラッチを介し連結
された変速歯車機構と、該変速歯車機構の油圧クラッチ
にシフトバルブによって選択的に油圧を供給する油圧制
御回路と、を備えている。
この自動変速機は、シフトレバーの操作で、P,R,N,
D4,D3,2等の変速位置が設定され、D4あるいはD3等の前
進自動変速位置で変速段がスロットルバルブのバルブ開
度と車速とで定まるシフトスケジュールに従い自動制御
される。この変速段の自動制御は、油圧制御回路の複数
のシフトバルブを選択的に開閉動作させることで行なわ
れ、該開閉動作されたシフトバルブの組み合せに応じ油
圧クラッチが断接して所定の変速段が確立される。
このような自動変速機にあっては、キックダウン時等
の変速段が1段を超えて変化する場合に、油圧制御回路
の2以上のシフトバルブが関連動作するため過渡的な状
態として最高速あるいは最低速の変速段が設定されるこ
とがあり、変速ショックが大きくなることがある。例え
ば、前進3速から前進1速へ変化する場合、2以上のシ
フトバルブが変化するが、変速途中に前進4段が設定さ
れて前進3速→4速→1速と変化することもあり得、変
速ショックが大きくなって乗心地が損われることがあっ
た。
このような問題を解決するため、特開昭57−146944号
公報ならびにその公告公報である特公昭61−586973号公
報では、目標変速段と現在の変速段との段差が2以上で
あるか否かを判別する手段を備え、段差が2以上の場合
は、以下に示すような変速制御を行なうことで変速ショ
ックを緩和することが提案されている。
(イ)シフトアップの場合 スロットル開度が所定値(A1)以上の状態では、2段
一挙にシフトアップしてもさほど大きい変速ショックを
生ずることはなく、むしろ応答性の良い変速を行なうこ
とができる。
スロットル開度が所定値(A1)以下の状態では、先ず
1段高い変速段へのシフトアップし、これに伴い起動し
たタイマによって定められた時間が経過するまでその変
速段を保持し、その後に最終段へシフトアップする。中
間変速段がタイマ制御によって所定時間保持された後、
最終段へ変速するので、一挙に変速比が大きく変化する
ことが回避され、これに伴い大きい変速ショックが生じ
ることが防止される。
(ロ)シフトダウンの場合 スロットル開度が所定値(A2)以下の場合(パワーオ
フシフトダウン)、変速比が大きく変化してもエンジン
出力が急増することがなく、むしろエンジンブレーキ効
果が応答性良く得られるように2段一挙のシフトダウン
が許容される。
スロットル開度が所定値(A2)以上の場合(パワーオ
ンシフトダウン、即ちキックダウン)には、先ず1段低
い変速段シフトダウンし、これに伴い起動したタイマに
よって定められた時間が経過するまでその変速段を保持
し、その後に最終段へシフトダウンする。中間変速段が
タイマ制御によって所定時間保持された後、最終段へ変
速するので、一挙に変速比が大きく変化することが回避
されてエンジン回転数が急激に増大することが回避さ
れ、これに伴い変速制御用の摩擦係合装置の摩擦要素に
大きい摩擦力が瞬間的に作用することが防止されてその
耐久性が確保され、またエンジンがオーバーランするこ
とが回避される。
(ハ)中間段保持時間等 変速段を中間段に保持する時間は、シフトアップ時と
シフトダウン時とで異なっていてもよい。また、シフト
ダウン時に変速段を中間段に保持する時間は、スロット
ル開度が所定値(A2)以下である時と所定値(A2)以上
である時とで互に異なっていてもよい。さらに、シフト
ダウンでエンジン負荷が所定値以下の場合、変速レンジ
が変更されていない時にのみ、所定時間間隔で一段づつ
変速するようにしてもよいことが記載されている。
(発明が解決しようとする課題) 特開昭57−146944号公報で提案された技術は、スロッ
トル開度に応じて2段以上の変速を一挙に行なうことを
許容しているため、自動変速機によっては前述のように
中間段に所望しない変速段が設定されてしまい、変速シ
ョックが大きくなって乗心地が損われる虞れがある。
また、スロットル開度が所定値(A2)以上で2段以上
のシフトダウンを行なう場合、変速段を1段ずつ所定時
間をおいて変化させることで、エンジン回転数が急激に
増大することを回避し、エンジンのオーバーランを回避
しているが、中間段に保持される時間が固定されている
ため、最終段に切り替わるまでに若干の時間遅れを生
じ、加速性能が低下することがある。
さらに、一挙に目標段へ変速するか1段ずつ変速する
かをスロットル開度の大小に応じてまず判断し、つい
で、変速段差が2以上であるか否かによって変速制御処
理の内容を異ならしてめいる。このため、変速段差が2
以上であるか否かの判別手段が必要であるとともに、変
速制御処理が複雑になるという問題がある。
この発明はこのような課題を解決するためなされたも
ので、スロットル開度の大小に拘らず常に変速比の大小
に従った順序に変速することで、変速ショックを低減す
るとともに、変速制御処理の簡略化を図り、さらに、2
段以上のシフトダウンを行なう場合は中間段に保持する
時間を、スロットル開度に基づいて変更可能にすること
で、スロットル開度がほぼ全開のときは最終段まで短時
間で変速できるようにし、加速性能の確保を図った自動
車の自動変速機を提供することを目的とする。また、エ
ンジンの回転数が所定回転数以下の場合にシフトダウン
を許可することで、シフトダウン後にエンジンが過回転
となるを防止するようにした自動車の自動変速機を提供
することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 前記課題を解決するためこの発明に係る自動車の自動
変速機は、 エンジンと駆動車輪との間に介設され、要素間が複数
のクラッチにより選択的に断接されて該断接される要素
間に応じた変速段が確立される変速歯車機構と、 該変速歯車機構の複数のクラッチをシフトスケジュー
ルに従って断接駆動する駆動手段とを備えた自動車の自
動変速機において、 シフトアップ時はアップタイマで規定される時間が経
過した時点で変速比の大小に従って1段ずつシフトアッ
プし、 シフトダウン時はダウンタイマで規定される時間が経
過した時点で変速比の大小に従って1段ずつシフトダウ
ンさせるとともに、前記ダウンタイマで規定される時間
をスロットル開度がほぼ全開の場合は、ほぼ全開でない
場合よりも短く設定するよう構成したことを特徴とす
る。
また、シフトダウン時には、エンジン回転数が予め設
定した所定回転数以下であるか否かをチェックし、エン
ジン回転数が所定回転数以下である場合にのみシフトダ
ウンを許可することで、シフトダウン後にエンジンが過
回転となるのを防止するよう構成したことを特徴とす
る。
(作用) この発明に係る自動車の自動変速機によれば、変速段
がその変速比の大小に従って変化するようシフトバルブ
を開閉駆動するため、変速段が1段を超えて変化する場
合でも変化範囲外の変速段が設定されることがなく、変
速ショックの低減を図ることができる。スロットル開度
の大小に拘らず常に変速比の大小に従った順序に変速す
るようにしたので、変速制御処理の簡略化を図ることが
できる。
シフトアップ時には、アップタイマで規定された時間
ごとに1段ずつシフトアップするので、変速比の時間的
変化率を小さくし、変速ショックを低減することができ
る。
また、2段以上のシフトダウンを行なう場合には、ス
ロットルバルブの開度に基づいて変速段を中間段に保持
する時間を異ならしめ、スロットルバルブの開度が充分
に大の時は、スロットルバルブの開度が小の時よりも短
時間で最終段までシフトダウンするよう構成したので、
キックダウン操作時には最終段までシフトダウンされる
までの時間が短縮され、すみやかな加速が可能となる。
さらに、エンジン回転数が所定回転数以下である場合
にのみシフトダウンを許可するようにしたので、シフト
ダウン後にエンジが過回転となるのを防止することがで
きる。
(実施例) 以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図から第5図は、この発明の一実施例にかかる自
動車の自動変速機を表し、第1図が動力伝達系の骨組
図、第2図が油圧回路図、第3図、第4図および第5図
がフローチャートである。
まず、第1図に基づいて概要を説明すると、(E)は
エンジンであり、エンジン(E)はクランク軸(1)が
トルクコンバータ(T)、変速歯車機構(M)および差
動装置(Df)等を介し左右の駆動車輪(W)に連結され
ている。
トルクコンバータ(T)は周知のように、ポンプイン
ペラ(2)、タービンランナ(4)およびステータ
(5)を有し、ポンプインペラ(2)に入力するエンジ
ン(E)の出力を流体の作用でタービンランナ(4)か
ら変速歯車機構(M)へ出力する。このトルクコンバー
タ(T)はポンプインペラ(2)とタービンランナ
(4)との間に該タービンランナ(4)とポンプインペ
ラ(2)とを直結可能な直結クラッチ(Cd)が設けられ
ている。この直結クラッチ(Cd)は、後述する油圧制御
回路から油圧を供給されてポンプインペラ(2)とター
ビンランナ(4)とを直結する。なお、このトルクコン
バータ(T)の詳細、また、以下に説明する変速歯車機
構(M)および油圧制御回路の詳細については、本願出
願人が昭和60年6月13日に提出した特許願(発明の名
称;車両用自動変速機の流体式動力伝達装置の直結機構
制御方法)に係る明細書に詳細に記載されているため、
以下の説明を簡略する。
変速歯車機構(M)は、トルクコンバータ(T)のタ
ービンランナ(4)に接続されたメインシャフト(3)
と差動装置(Df)に接続されたカウンタシャフト(16)
とが平行に配設され、これらシャフト(3),(16)間
に変速段数に対応した5つの歯車列(G1),(G2),
(G3),(G4),(Gr)が並設されている。前進第1速
用の歯車列(G1)は、第1速クラッチ(C1)を介してメ
インシャフト(3)に連結された駆動歯車(17)と、該
歯車(17)に噛合しカウンタシャフト(16)にワンウェ
イクラッチ(Co)を介して連結可能な被動歯車(18)と
を有している。以下同様に、前進第2速用の歯車列
(G2)は、メインシャフト(3)に第2速クラッチ
(C2)を介して連結された駆動歯車(19)と、カウンタ
シャフト(16)に固設されて駆動歯車(19)と噛合する
被動歯車(20)とから成り、前進第3速用の歯車列
(G3)は、メインシャフト(3)に固設された駆動歯車
(21)と、カウンタシャフト(16)に第3速クラッチ
(C3)を介し連結されて駆動歯車(21)と噛合する被動
歯車(22)とから成り、また、前進第4速用の歯車列
(G4)は、メインシャフト(3)に第4速クラッチ
(C4)を介しメインシャフト(3)に連結された駆動歯
車(23)と切換クラッチ(Cs)を介してカウンタシャフ
ト(16)に連結され上記歯車(23)に噛合する被動歯車
(24)とから成る。さらに後進用の歯車列(Gr)は、第
4速歯車列(G4)の駆動歯車(23)と一体的に設けられ
た駆動歯車(25)と、カウンタシャフト(16)に前記切
換クラッチ(Cs)を介して連結される被動歯車(26)と
両歯車(25),(26)に噛合するアイドル歯車(27)と
から成る。上述した各クラッチ(C1),(C2),
(C3),(C4)は油圧制御回路に連結され、該油圧制御
回路から供給される油圧に応じて断接する。切換クラッ
チ(Cs)は、第4速歯車列(G4)の被動歯車(24)とア
イドル歯車(27)との中間に設けられ、該クラッチ(C
s)のセレクタスリーブ(S)を後述するサーボピスト
ンにより第1図で左方の前進位置または右方の後進位置
にシフトすることにより、被動歯車(24)とアイドル歯
車(27)をカウンタシャフト(16)に選択的に連結する
ことができる。ワンウェイクラッチ(Co)は、エンジン
(E)から駆動車輪(W)への駆動トルクのみを伝達
し、反対方向のトルクは伝達しない。
この変速歯車機構(M)は、セレクタスリーブ(S)
が第1図に示すように前進位置に保持されているときに
第1速クラッチ(C1)のみを接続すれば、その駆動歯車
(17)がメインシャフト(3)に連結されて第1速歯車
列(G1)が確立し、この歯車列(G1)を介してメインシ
ャフト(3)からカウンタシャフト(16)にトルクが伝
達される。次に第1速クラッチ(C1)を接続したまま
で、第2速クラッチ(C2)を接続すれば、その駆動歯車
(19)がメインシャフト(3)に連結されて第2速歯車
列(G2)が確立し、この歯車列(G2)を介してメインシ
ャフト(3)からカウンタシャフト(16)にトルクが伝
達される。この際、第1速クラッチ(C1)も結合されて
いるが、ワンウェイクラッチ(Co)の動きによって第1
速とはならず第2速歯車列(G2)が確立し、これは第3
速、第4速のときも同様である。第2速クラッチ(C2
を解除して第3速クラッチ(C3)を接続すれば、その被
動歯車(22)がカウンタシャフト(16)に連結されて第
3速歯車列(G3)が確立され、また第3速クラッチ
(C3)を解除して第4速クラッチ(C4)を接続すれば、
その駆動歯車(23)がメインシャフト(3)に連結され
て第4速歯車列(G4)が確立する。さらに切換クラッチ
(Cs)のセレクタスリーブ(S)を第1図に右動して、
第4速クラッチ(C4)のみを接続すれば、その駆動歯車
(23)がメインシャフト(3)に連結され、被動歯車
(24)がカウンタシャフト(16)に連結されて後進歯車
列(Cr)が確立し、この歯車列(Gr)を介してメインシ
ャフト(3)からカウンタシャフト(16)に後進トルク
が伝達される。
カウンタシャフト(16)に伝達されたトルクは、該シ
ャフト(16)の端部に設けた出力歯車(28)から差動装
置(Df)の大径歯車(Dg)に伝達される。該歯車(Dg)
に固着された歯車(Ds)に噛合する歯車(29)にはスピ
ードメータケーブル(30)の一端が固着され、該スピー
ドメータケーブル(30)の他端には車速センサ(31)の
マグネット(31a)を介してスピードメータ(32)が接
続され、該スピードメータ(32)は歯車(Ds)、(29)
及びケーブル(30)を介して駆動され、車速を表示す
る。また、車速センサ(31)は前記マグネット(31a)
と当該マグネット(31a)により駆動される例えばリー
ドスイッチ(31b)とから成り、前記スピードメータケ
ーブル(30)と共に回転するマグネット(31a)により
リードスイッチ(31b)が開閉され、この開閉に伴うオ
ン、オフ信号が後述する電子制御装置に供給される。
第2図には、油圧制御回路を表す。
同図において、(P)はリザーバ(R)内の作動油を
加圧して吐出する前述の油圧ポンプであり、油圧ポンプ
(P)はレギュレータ弁(Vr)、マニアル弁(Vm)およ
びガバナ弁(Vg)に圧油を吐出する。レギュレータ弁
(Vr)は、スプール(62a)がポート(60b)にポンプ
(P)から供給される圧油の圧力とスプリング(62b)
の弾性力とに応動し、ポート(60a),(60b)にポンプ
(P)から供給された圧油の一部をポート(60c)から
トルクコンバータ(T)、オンオフ弁(230)およびタ
イミング弁(210)に供給するとともにポート(60d)か
らリザーバ(R)へ還流させてマニアル弁(Vm)等へ供
給される油圧をライン圧(Pl)に調圧する。なお、(25
3)はレギュレータ弁(Vr)のポート(60d)に設けられ
たリリーフ弁である。
トルクコンバータ(T)は、周知のように、供給され
る圧油がポンプインペラ(2)からステータ(5)を経
てタービンランナ(4)へ向かって流動し、この圧油を
媒介にトルクを伝達する。このトルクコンバータ(T)
の油圧は、保圧弁(250)およびオイルクーラ(260)を
経てリザーバ(R)に還流する。保圧弁(250)は、ガ
バナ弁(Vg)が発生するガバナ圧(後述)をポート(25
0b)に導かれてスプール(251)がガバナ圧とスプリン
グ(252)の弾性力とに応動し、ポート(250a)に流入
するトルクコンバータ(T)からの圧油に車速に比例し
た抵抗を与えてポート(250c)からリザーバ(R)へ排
出する。この保圧弁(250)は、高車速位置においてト
ルクコンバータ(T)の内圧を低下するよう機能する。
マニアル弁(Vm)は、スプール(71)がシフトレバー
の手動操作に応動し、駐車位置(P)、後退位置
(R)、中立位置(N)、前進4段の自動変速位置
(D4)、第4速を除く前進3段の自動変速位置(D3)お
よび第2速の固定位置(2)の6つのシフト位置に応じ
各クラッチ(C1),(C2),(C3),(C4)およびサー
ボピストン(90)等に連結された各ポート(70a)〜(7
0n)を選択的に開閉する。例えば、シフトレバーがN位
置に操作されると、マニアル弁(Vm)はスプール(71)
が図示位置となってポート(70b)を閉止するとともに
他の全ポート(70a),(70c)〜(70n)をドレンポー
ト(EX)に連通させる。このため、図から明らかなよう
に、第1速から第4速の各クラッチ(C1),(C2),
(C3),(C4)に圧油が導入されることは無く、これら
クラッチ(C1)〜(C4)が切離状態におかれる。また、
例えば、シフトレバが(D4)位置に操作されると、スプ
ール(71)が図中1位置だけ左動し、サーボピストン
(90)、第1のスロットル弁(Vt)および減圧弁(27
0)に連絡したポート(170c)と流量制御弁(400)およ
びノンクリープ弁(Vc)に連結したポート(70h)とを
ポンプ(P)に連絡したポート(70b)に連通させると
ともに、第2速クラッチ(C2)に連絡したポート(70
g)と第2のシフト弁(V2)に連絡したポート(70f)と
を連通し、さらに、第4速クラッチ(C4)およびタイミ
ング弁(210)に連絡したポート(70k)と第2のシフト
弁(V2)に連絡したポート(70m),(70n)とをポート
(70i)から隔絶して連通する。なお、シフトレバーが
他の位置に操作された場合の説明は省略する。
サーボピストン(90)は、その各ポート(90a),(9
0b),(90c)にマニアル弁(Vm)のポート(70i),
(70c),(70a)から圧油が導入され、スプール(91
a)がポート(90b)に連通した室の圧力、ポート(90
c)に連通した室の圧力およびスプリング(91b)の弾性
力に応じて変位する。このサーボピストン(90)は、ス
プール(91a)の図中右端が前述の切換クラッチ(Cs)
のセレクタスリーブ(S)に係合し、ポート(90b)に
マニアル弁(Vm)を介しライン圧(Pl)が導入されると
セレクタスリーブ(S)を第1図に示す位置に保持して
第4速歯車列(G4)の被動歯車(24)をカウンタシャフ
ト(16)に接続する。
ガバナ弁(Vg)は、ポート(80a)にポンプ(P)の
吐出油が導かれ、この吐出油を車速に比例した圧力(ガ
バナ圧(Pg))に調圧してボート(80b)から第2のシ
ャフト弁(V2)、モジュレータ弁(220)および前述の
保圧弁(250)へ出力する。
第1のスロットル弁(Vt)は、スロットルバルブと連
動するカム(104)に係合した第1のスプール(101)へ
ばね(103)を介し結合された第2のスプール(102)が
第1のスプール(101)とともにカム(104)により駆動
されて変位し、マニアル弁(Vm)からポート(100a)に
供給される圧油を調圧してスロットルバルブのバルブ開
度すなわちアクセルペダルの踏み込み量に比例した圧力
(スロットル圧(Pt))をポート(100b),(100c)に
発生する。この第1のスロットル弁(Vt)が発生したス
ロットル圧(Pt)は、第2アキュムレータ(170)、第
3アキュムレータ(180)、第4アキュムレータ(19
0)、モジュレータ弁(220)、オンオフ弁(230)、流
量制御弁(400)、第1の制御弁(160)、第2の制御弁
(161)、第3の制御弁(162)およびポート(300e)へ
出力される。また、この第1のスロットル弁(Vt))
は、第1のスプール(101)が変位して第2のシフト弁
(V2)に連絡されたポート(100d)とドレンポート(E
X)との間の流路面積を変化させ、キックダウン時の変
速ショックを緩和する。
減圧弁(270)は周知のものでポート(270a)にマニ
アル弁(Vm)から導入されるライン圧(Pl)の圧油を減
圧してポート(270b)から第1のシフト弁(V1)へ出力
する。
流量制御弁(400)は、ポート(400a)が第1のシフ
ト弁(V1)に、ポート(400b),(400c)がマニアル弁
(Vm)に、また、ポート(400d)がスロットル弁(Vt)
に連絡され、スプール(401)がスロットル弁(Vt)か
ら導入されるスロットル圧(Pt)およびスプリング(40
2)の弾性力に応動して第1のシフト弁(V1)に供給さ
れる流量を調節する。この流量制御弁(400)は、第1
のシフト弁(V1)へ供給する油量をスロットル圧(Pt)
に比例的に制御し、複数のクラッチが同時に接続状態に
なることを防止して変速ショックを低減する。
第1のシフト弁(V1)は、減圧弁(270)に連絡され
たポート(120a)、このポート(120a)と常時連通し第
1の電磁弁(140)に連絡されたポート(12b)、ドレン
(EX)に開放されるとともに第2の制御弁(161)に連
絡されたポート(120c)、第2のシフト弁(V2)に連絡
されたポート(120d),(120e)、ドレン(EX)に開放
されるとともに第2のスロットル弁(110)に連絡され
たポート(120f)および流量制御弁(400)に連絡され
たポート(120g)を有し、第1の電磁弁(140)によっ
て制御されるポート(120a),(120b)の油圧とスプリ
ング(121b)の弾性力とにスプール(121a)が応動して
ポート(120c),(120d),(120e),(120f),(12
0g)間を選択的に連通する。すなわち、スプール(121
a)が図中右端にある図示位置において、ポート(120
c),(120d)間およびポート(120e),(120g)間が
連通し、また、スプールが図中左端に変位した位置にお
いて、ポート(120d)(120g)間およびポート(120
e),(120f)間が連通する。第1の電磁弁(140)は、
ソレノイド(140a)が後述する電子制御装置に結線さ
れ、ソレノイド(140a)が通電されると開弁して第1の
シフト弁(V1)のポート(120b)をドレン(EX)に開放
する。
第2のスロットル弁(110)は、スロットルバルブと
連通するカム(113)に係合したスプール(111)がカム
(113)により駆動されスプリング(112)の弾性力に抗
して変位し、第1のシフト弁(V1)に連絡されたポート
(110a)とドレンポート(EX)との間の流路面積を連続
的に変更する。この第2のスロットル弁(110)は、第
1のシフト弁(V1)のポート(120f)の圧力を調節する
ことで、第4速から第3速へのシフトダウン時の変速シ
ョックを低減する。
第2のシフト弁(V2)は、ガバナ弁(Vg)に連絡され
たポート(130a)、第1のスロットル弁(Vt)に連絡さ
れたポート(130b)、第1のシフト弁(V1)のポート
(120d)に連絡されたポート(130c)、第2の電磁弁
(150)に連絡されたポート(130d)、第1のシフト弁
(V1)のポート(120e)に連絡されたポート(130e)、
マニアル弁(Vm)のポート(70f)に連絡されたポート
(130f)、マニアル弁(Vm)のポート(70m),(70n)
に連絡されたポート(130g)、マニアル弁(Vm)のポー
ト(70a)に連絡されたポート(130i)、第1の制御弁
(160)を経て開放されたポート(130k)および第3速
クラッチ(C3)に連絡されたポート(130h)を有し、ス
プール(131)がポート(130a),(130d)に連通した
図中右端の室内の油圧とスプリング(132)の弾性力と
に応動する。この第2のシフト弁(V2)は、スプール
(131)が図中右端の図示位置にある時において、ポー
ト(130b)とポート(130h)、ポート(130c)とポート
(130f)、およびポート(130g)とドレンポート(EX)
とを連通し、また、スプール(131)が図中左端の位置
にある時において、ポート(130c)とポート(130h)、
ポート(130f)とポート(130k)およびポート(130e)
とポート(130g)とを連通する。この第2のシフト弁
(V2)は、ポート(130a),(130d)の油圧すなわちス
プール(131)の運動が第2の電磁弁(150)により制御
され、第2の電磁弁(150)の開弁時には図示位置を、
また第2の電磁弁(150)の閉弁時には図中左端の位置
を採る。なお、(133)はスプール(131)の位置を択一
的に限定するクリックモーション機構である。
ノンクリープ弁(Vc)は、マニアル弁(Vm)に連絡さ
れたポート(300a),(300b)、第3の電磁弁(310)
を介しマニアル弁(Vm)に連絡されたポート(300c)、
第1速クラッチ(C1)に連絡されたポート(300d)およ
びチェック弁と第3の制御弁(162)とに並列に連絡さ
れたポート(300e)を有し、スプール(301)がポート
(300a),(300e)間の圧力差とスプリング(302)の
弾性力とに応動する。スプリング(302)は、ロックナ
ット(304)によって締結されたボルト(303)とスプー
ル(301)との間に縮装され、ボルト(303)の螺合長さ
を変えることでスプール(301)に付与する弾性力が調
節される。このノンクリープ弁(Vc)は、スプール(30
1)が図中下端にある図示位置において、ポート(300
c)を閉止してポート(300b)とポート(300d)との間
を連通し、また、スプール(301)が図中上端の位置に
ある時、さらにポート(300c)をドレンポート(EX)に
連通する。第3の電磁弁(310)は、ソレノイド(310
a)が電子制御装置に結線され、ソレノイド(310a)の
通電時に開弁する。
第3の制御弁(162)は、スロットル圧(Pt)が小さ
い時にノンクリープ弁(Vc)のポート(300e)へスロッ
トル圧(Pt)を導くがスロットル圧(Pt)が大きい時に
はライン圧(Pl)を導く。
タイミング弁(210)は、第2速クラッチ(C2)に連
絡されたポート(210a)、第4速クラッチ(C4)に連絡
されたポート(210b)、レギュレータ弁(Vr)に連絡さ
れたポート(210c)、トルクコンバータ(T)の入口ポ
ートに連絡されたポート(210d)およびモジュレータ弁
(220)に連絡された2つのポート(210e),(210f)
を有し、スプール(211)がスプリング(212)の弾性力
およびポート(210a),(210b)の圧力に応動する。こ
のタイミング弁(210)は、第2速クラッチ(C2)また
は第4速クラッチ(C4)が締結状態にある時スプール
(211)が図中左動して図中左動の位置を採り、第2速
クラッチ(C2)または第4速クラッチ(C4)が釈放状態
にある時スプール(211)が図中右動して図中右端の図
示位置を採る。このタイミング弁(210)は、図中左端
および図中右端の両位置でポート(210c),(210e)間
を連通するが、遷移途中ではポート(210c),(210e)
間を遮断し、また、ポート(210f)をドレンポート(E
X)から隔絶する。
モジュレータ弁(220)は、第1のスロットル弁(V
t)からスロットル圧(Pt)が導入されるポート(220
a)、ガバナ弁(Vg)からガバナ圧(Pg)が導入される
ポート(220b)、タイミング弁(210)に連絡された2
つのポート(220c),(220d)、オンオフ弁(230)に
連絡されたポート(220e)および直結クラッチ(Cd)に
連絡されたポート(220f)を有し、スプール(221)が
直結クラッチ(Cd)の内圧、スロットル圧(Pt)および
ガバナ圧(Pg)に応動してオンオフ弁(230)に車速と
スロットルバルブのバルブ開度に比例した圧力を出力す
る。
オンオフ弁(230)は、第1のスロットル弁(Vt)に
連絡されてスロットル圧(Pt)が導入されるポート(23
0a)、レギュレータ弁(Vr)に連絡されたポート(230
b)、トルクコンバータ(T)の入口ポートに連絡され
たポート(230c)、直結クラッチ(Cd)のピストン圧力
室に連結されたポート(230d)およびモジュレータ弁
(220)に連絡されたポート(230e)を有し、スプール
(231)がスロットル圧(Pt)およびスプリング(232)
の弾性力に応動する。このオンオフ弁(230)は、スロ
ットル圧(Pt)の小さいエンジンのアイドル運転時にお
いて、ポート(230a)をドレンポート(EX)に連通する
とともにポート(230b),(230c)間に連通し、直結ク
ラッチ(Cd)を釈放させるとともにトルクコンバータ
(T)に供給される油量を増大させる。
直結クラッチ(Cd)は、ピストン圧力室が第4の電磁
弁(240)に連絡されて、この第4の電磁弁(240)によ
り制御される。第4の電磁弁(240)は、ソレノイド(2
40a)が電子制御装置に結線され、ソレノイド(240a)
が通電励磁されると直結クラッチ(Cd)に連絡したポー
ト(241)をドレンポート(EX)に開放して直結クラッ
チ(Cd)を釈放状態側へ移行させる。
第2速クラッチ(C2)は第2アキュムレータ(170と
並列的に接続され、第3速クラッチ(C3)は第3アキュ
ムレータ(180)および第1の制御弁(160)と並列的に
接続され、また、第4速クラッチ(C4)は第4アキュム
レータ(190)および第2の制御弁(161)と並列的に接
続されている。周知のように、各アキュムレータ(17
0),(180),(190)は変速ショックを低減し、ま
た、第1の制御弁(160)および第2の制御弁(161)は
クラッチ釈放時の特性を決定する。なお、第2図におい
て、(CH)は絞りを表す。
(800)はワンチップマイコン等を備えた電子制御装
置であり、この電子制御装置(800)は、車速を検知す
る前述の車速センサ(31)、スロットルバルブのバルブ
開度を検知するアクセルセンサ(803)およびエンジン
(E)の回転数を検知する回転数センサ(804)等の各
種センサとともに前述の各電磁弁(140),(150),
(240),(310)等が結線され、各センサの出力信号に
基づいて電磁弁の通電制御等を行う。
このような油圧制御回路は、下表に示すように、第1
および第2の電磁弁(140),(150)のソレノイド(14
0a),(150c)が電子制御装置(800)によって選択的
に通電されて開弁し、各シフト弁(V1),(V2)を開閉
する。そして、これらシフト弁(V1),(V2)により各
クラッチ(C1),(C2),(C3),(C4)を制御し、変
速歯車機構(M)の第1速から第4速のいずれかの変速
段を車速およびスロットル弁の開度に応じ確立する。
次に、この実施例の作用を説明する。
この自動車の自動変速機は、第3図、第4図および第
5図のフローチャートに示す一連の処理が電子制御装置
(800)により所定周期で繰り返し実行されて制御され
る。
まず、イグニッションスイッチがオンすると、ステッ
プ(P1)においてフラグの初期値設定等電子制御装置
(800)のCPUの初期化(イニシャライズ)処理が行なわ
れる。次のステップ(P2)では、エンジン(E)が自力
で運転しているか否か、すなわちエンジン(E)の回転
数(Ne)が運転状態にあると判断できる所定回転数(Ne
o)(例えば、300[r.p.m])を越えているか否かを判
別し、エンジン(E)の回転数(Ne)が所定回転数(Ne
o)を越えてエンジン(E)が運転状態にあると判断さ
れる場合ステップ(P3)へ進み、また、エンジン(E)
の回転数(Ne)が所定回転数(Neo)以下であればステ
ップ(P4)へ進む。
ステップ(P3)では、車速センサ(31)等の各種セン
サから入力データを読み込み、続くステップ(P5)で入
力データの記憶等の入力データ処理を行う。そして、次
のステップ(P6)において、トルクコンバータ(T)の
速度比(e)を算出する。この速度比(e)は、タービ
ンランナ(4)の回転速度とポンプインペラ(2)の回
転速度との比として求められる。続くステップ(P7)で
は車速データ等に基づいてノンクリープ制御を行う。こ
のステップ(P7)では第3の電磁弁(310)のソレノイ
ド(310a)に通電する電流を決定し、後述するステップ
(P11)の出力処理によって第3の電磁弁(310)の通電
制御をして第1速クラッチ(C1)へ供給する油圧を調整
する。
次のステップ(P8)では、シフトレバーの操作位置に
応じて変速制御が行なわれ、シフトレバーが前進自動変
速位置(D3),(D4)に操作されていると後述する第4
図および第5図に示すような変速制御が行なわれる。こ
の後、ステップ(P9)において、前述のステップ(P6
で算出した変速比(e)等を元に直結クラッチ(Cd)の
容量制御を行う。
一方、前述のステップ(P4)では、自動変速器の変速
段を前進3速に維持する処理を行い、続くステップ(P
10)でクラッチ(Cd)を釈放する処理を行う。
この後、ステップ(P11)において、上述した各ステ
ップの処理結果を元に電磁弁への通電等の出力処理を行
う。そして、このステップ(P11)の処理終了後は、再
度ステップ(P2)からの一連の処理を繰り返し実行す
る。
上記ステップ(P8)の変速制御は、第4図のフローチ
ャートに示す処理を実行することで行なわれる。まず、
ステップ(Q1)でマップ検索を行った後、ステップ
(Q2)でマップから検索されたシフトスケジュールを解
読する。次のステップ(Q3)でシフトスケジュールの解
読結果に基づいて直結クラッチ(Cd)の制御を行い、続
くステップ(Q4)で変速順序制御を行う。
上記ステップ(Q4)の変速順序制御では、第5図のフ
ローチャートに示す一連の処理が行なわれる。まず、ス
テップ(R1)において、現変速段(S0)がマップ検索さ
れた変速段(S)より小さい(低速)か否かを判別し、
現変速段(S0)が検索された変速段(S)より小さけれ
ばステップ(R2)に進み、現変速段(S0)が検索された
変速段(S)と同一あるいは大きければステップ(R8
へ進む。ステップ(R2)ではダウンタイマ(YT)をリセ
ットして所定の時間(DaTa 0)を設定し、続くステップ
(R3)でキックダウン状態か否かすなわちスロットルバ
ルブのバルブ開度(TH)が全開(100[%])状態にあ
るか否かを判別する。このステップ(R3)でバルブ開度
(TH)が全開(100[%])状態に無いと判別されると
ステップ(R4)へ進み、また、バルブ開度(TH)が全開
(100[%])状態にあると判断されるとステップ
(R7)へ進む。ステップ(R4)においては、アップタイ
マ(ZT)の計時が完了(TUP)したか否かを判別し、ア
ップタイマ(ZT)の計時が未完了であればステップ
(R5)に進み指令する変速段(S)として現変速段(S
0)を出力し、また、アップタイマ(ZT)の計時が完了
していればステップ(R6)に進み指令する変速段(S)
として現変速段(S0)より1段高速の変速段(S0+1)
を出力する。そして、前述したように、これらステップ
(R5),(R6)の指令に基づいてステップ(P11)の出
力処理で電磁弁(140),(150)を通電する。したがっ
て、変速段が1段を超えてシフトアップされることは無
く、また所定の時間が経過していなければシフトアップ
されることは無く、変速比の時間的変化率が小さくなっ
て変速ショックが低減される。この後、ステップ(R7
において、アップタイマ(ZT)をリセットして所定の時
間(Data 0)を設定する。
一方、前述のステップ(R8)では上述のステップ
(R7)と同様にアップタイマ(ZT)をリセットし、続く
ステップ(R9)において、検索された変速段(S)と現
変速段(S0)とが同一か否かを判別し、検索された変速
段(S)と現変速段(S0)とが同一であれば前述したス
テップ(R5)の処理を行い、検索された変速段(S)と
現変速段(S0)とが異なればステップ(R10)に進む。
ステップ(R10)では、ダウンタイマ(YT)の計時が完
了(TUP)したか否かを判別し、ダウンタイマ(YT)の
計時が完了していればステップ(R11)に進んでエンジ
ン(E)の回転数(Ne)が所定回転数(Ne1)より小さ
いか否かを判別し、また、ダウンタイマ(YT)の計時が
未完了であれば前述のステップ(R5)で現変速段(S0)
を維持する。したがって、所定の時間が経過していなけ
れば現変速段(S0)が維持されてシフトダウンが行なわ
れることは無く、変速比の時間的変化率が小さくなって
変速ショックの緩和が図れる。
ステップ(R11)においては、エンジン(E)の回転
数(Ne)が所定回転数(Ne1)より小さいと判別される
とステップ(R12)へ進んで現変速段(S0)より1段低
速の変速段(S0−1)を指令する。したがって、変速段
が1段を超えてシフトダウンされることは無く、変速シ
ョックが低減される。また、ステップ(R11)でエンジ
ン(E)の回転数(Ne)が所定回転数(Ne1)以上であ
ると判別されると前述のステップ(R5)で現変速段(S
0)を維持する。したがって、ダウンシフトを行うこと
でエンジン(E)が許容回転数を超える回転数で回転す
る過回転状態に陥ることも無い。続くステップ(R13
では、前述したステップ(R3)と同様にストットルバル
ブのバルブ開度(TH)が全開(100[%])か否かを判
別し、バルブ開度(TH)が全開であればステップ
(R14)に、また、バルブ開度(TH)が全開でなければ
ステップ(R15)に進む。ステップ(R14)においてはダ
ウンタイマ(YT)をリセットして該ダウンタイマ(YT)
に比較的短い時間である所定の時間(Data 1)を設定
し、ステップ(R15)においてはダウンタイマ(YT)を
リセットして該ダウンタイマ(YT)に前記時間(Data
1)より長い所定の時間(Data 2)を設定する。したが
って、キックダウン時等に変速段が1段を超えてシフト
ダウンされる場合次のシフトダウンを速やかに行なわせ
ることができ、自動車の運動性能(加速性能)の低下を
防止できる。
このように、この実施例に係る自動車の自動変速機に
あっては、変速段が1段を超えて変化する場合、変速段
がその変速比の順序に従って変化するため、変速ショッ
クが過大となることは無く乗心地の改善が図れ、また、
一段の変速後スロットルバルブに対応した時間が経過す
るまで次の変速段への変速を禁止するため、キックダウ
ン時等の自動車の運動性能を低下させること無く変速比
の時間的変化率を低減させて変速ショックをより一層低
減することが可能である。
尚、上述した実施例では、油圧制御回路が2つのシフ
トバルブを有するものを例示するため、変速順序の規制
という観点からは変速段が連続的に2段変化する場合の
みを考慮すれば足りるが、より多くのシフトバルブを有
するものにも本発明が適用できることは言うまでも無
い。
(発明の効果) 以上説明したようにこの発明に係る自動車の自動変速
機は、変速段がその変速比の大小に従って変化するよう
シフトバルブを開閉駆動するため、変速段が1段を超え
て変化する場合でも変化範囲外の変速段が設定されるこ
とがなく、変速ショックの低減を図ることができる。ス
ロットル開度の大小に拘らず常に変速比の大小に従った
順序に変速するようにしたので、変速制御処理の簡略化
を図ることができる。
シフトアップ時には、アップタイマで規定された時間
ごとに1段ずつシフトアップするので、変速比の時間的
変化率を小さくし、変速ショックを低減することができ
る。
また、2段以上のシフトダウンを行なう場合には、ス
ロットルバルブの開度に基づいて変速段を中間段に保持
する時間を異ならしめ、スロットルバルブの開度が充分
に大の時は、スロットルバルブの開度が小の時よりも短
時間で最終段までシフトダウンするよう構成したので、
キックダウン操作時には最終段までシフトダウンされる
までの時間が短縮され、すみやかな加速が可能となる。
さらに、エンジン回転数が所定回転数以下である場合
にのみシフトダウンを許可するようにしたので、シフト
ダウン後にエンジンが過回転となるのを防止することが
できる。
【図面の簡単な説明】 第1図から第5図はこの発明の一実施例にかかる自動車
の自動変速機を表し、第1図が動力伝達系の骨組図、第
2図が油圧回路図、第3図、第4図および第5図がフロ
ーチャートである。 E……エンジン Cd……直結クラッチ T……トルクコンバータ M……変速歯車機構 V1,V2……シフト弁 C1,C2,C3,C4,C5……油圧クラッチ 31……車速センサ 800……電子制御装置 803……アクセルセンサ 804……回転数センサ
フロントページの続き (72)発明者 青木 隆 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 寺山 哲 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭57−146944(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンと駆動車輪との間に介設され、要
    素間が複数のクラッチにより選択的に断接されて該断接
    される要素間に応じた変速段が確立される変速歯車機構
    と、 該変速歯車機構の複数のクラッチをシフトスケジュール
    に従って断接駆動する駆動手段とを備えた自動車の自動
    変速機において、 シフトアップ時はアップタイマで規定される時間が経過
    した時点で変速比の大小に従って1段ずつシフトアップ
    し、 シフトダウン時はダウンタイマで規定される時間が経過
    した時点で変速比の大小に従って1段ずつシフトダウン
    させるとともに、前記ダウンタイマで規定される時間を
    スロットル開度がほぼ全開の場合は、ほぼ全開でない場
    合よりも短く設定するよう構成したことを特徴とする自
    動車の自動変速機。
  2. 【請求項2】シフトダウン時には、エンジン回転数が予
    め設定した所定回転数以下であるか否かをチェックし、
    エンジン回転数が所定回転数以下である場合にのみシフ
    トダウンを許可することで、シフトダウン後にエンジン
    が過回転となるのを防止するよう構成したことを特徴と
    する特許請求の範囲第1項記載の自動車の自動変速機。
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