JPH08160663A - 電子写真用トナーの製造方法 - Google Patents

電子写真用トナーの製造方法

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JPH08160663A
JPH08160663A JP29831894A JP29831894A JPH08160663A JP H08160663 A JPH08160663 A JP H08160663A JP 29831894 A JP29831894 A JP 29831894A JP 29831894 A JP29831894 A JP 29831894A JP H08160663 A JPH08160663 A JP H08160663A
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particles
toner
resin
fine particles
water
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Application number
JP29831894A
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English (en)
Inventor
Norihisa Sakaguchi
徳久 坂口
Hiroyuki Ominato
弘之 大湊
Kazuo Itotani
一男 糸谷
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】球形トナー粒子そのものが有する粉体流動性に
優れる特性を保持しつつ、長期ランニングにも耐える様
に、帯電安定特性を保有し、結果的に、印字品質に優れ
た均一濃度の多数枚の画像が容易に得られる乾式トナー
を、トナー粒子間の凝集及びトナー形状の変形が少なく
なる様に得る製造方法を提供する。 【構成】着色剤と結着剤樹脂とからなる、球形のトナー
粒子に、平均粒子径が前記粒子より小さく、かつ樹脂よ
りも高融点又は高軟化点の微粒子を付着させ、前記樹脂
の軟化点よりも低温度で、かつ当該粒子及び当該微粒子
が破壊されない圧縮力及びせん断力をそれらに与えて、
当該粒子表面に当該微粒子表面の少なくとも一部が露出
する様に投錨して、微粒子が埋め込み処理されたトナー
粒子を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真・静電記録・
静電印刷などにおける静電潜像を現像するための乾式ト
ナーに関する。
【0002】
【従来の技術】複写機、レーザープリンター、ファック
ス等の画像形成材料として広く用いられている電子写真
用トナーにおいて、球形トナーが注目されている。
【0003】従来のトナー製法は、バインダー樹脂と着
色剤等の混合物を加熱混合装置により溶融下混練し、冷
却後、ジェットミル等の粉砕機で機械的に粗粉砕、微粉
砕を行い、しかる後に分級してトナー粒子を得、必要に
応じてさらに外添処理剤等を機械的に混合するという乾
式方法が一般的であり、その粒子形状が氷を砕いたよう
な不定形状であることを特徴としていた。
【0004】他方、球形トナーの製法は、従来の機械的
な粉砕法とは全く異なり、水性媒体中で着色剤等の存在
下にバインダー樹脂となるべきモノマー又はポリマーを
化学反応あるいは転相乳化等の湿式プロセスによって一
工程でトナー粒子が製造される。この湿式のトナー製造
プロセスの大きな特徴として、トナー粒子形状を実質的
に球状にすることが可能で、かつ粒子径分布のシャープ
な均一粒子トナーを工程数等も少なく容易に製造できる
事が挙げられる。
【0005】かかる球形トナーは、粉体流動性に優れた
小粒径トナーを設計可能ならしめるという長所を提供
し、高画質、高解像化の市場要求にマッチした高機能ト
ナーへの展開が期待されている。
【0006】一般に、電子写真用トナーにおいては、多
数枚の複写時に発生し易いトナーフィルミングや画像抜
けの発生を防止する目的で微粒子粉末等をトナー粒子に
外添することが行われている。微粒子粉末をトナー粒子
へ外添する場合、トナー粒子が不定形である従来の粉砕
製法で得たトナーでは、その形状ゆえに外添した微粒子
粉末が、粒子の割れ目や凹部等に比較的強固に付着する
が、球形トナーにおいては、その形状ゆえに外添した微
粒子粉末が均一強固には付着しにくいという固有の問題
を抱えていた。
【0007】すなわち、球形トナーに外添しその表面に
付着した微粉末粒子は、たとえ初期には均一にトナー粒
子に付着していても、現像機内で発生する比較的弱い摩
擦力によっても離脱しやすく、その結果としてトナーの
帯電性、流動性等の特性が経時変化してしまい、安定し
た多数枚の印字ができないという問題点を抱えていた。
【0008】さらに、従来の粉砕製法により得た不定形
トナーに微粒子を外添する場合の外添処理には有効であ
った、粒子と微粒子との衝突力を利用したヘンシェルミ
キサーやサンプルミル等の単なる機械的混合機を同様に
用いた球形のトナーへの微粒子外添には限界があった。
すなわち、粒子と微粒子との衝突力を大きくし、それら
の衝突回数を増やして、球形トナー粒子表面への微粒子
の付着を充分なものにしようとその処理時間を長くした
場合には、トナー粒子の溶融による変形あるいはトナー
の凝集物が副成してしまい、実用的乾式トナーとするこ
とができないという問題添を抱えていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑み、球形トナーの多数枚複写特性を向上させた電子写
真用トナーを提供するもので、さらに詳しくは、微粒子
粉末を球形トナー粒子表面に固定付着させて成る、均一
濃度画像を安定して多数枚印字することができる乾式ト
ナー及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を重ねた結果、上記課題を解決するに至った。
【0011】即ち、本発明は上記課題を解決するため
に、着色剤(A)と結着剤樹脂(B)とからなる、球形
のトナー粒子(C)に、平均粒子径が前記粒子より小さ
く、かつ樹脂(B)よりも高融点又は高軟化点の微粒子
(D)を付着させ、前記樹脂(B)の軟化点よりも低温
度で、かつ粒子(C)及び微粒子(D)が破壊されない
圧縮力及びせん断力をそれらに与えて、粒子(C)表面
に微粒子(D)表面の少なくとも一部が露出する様に投
錨することを特徴とする、微粒子(D)が埋め込み処理
されたトナー粒子(C)の製造方法を提供する。
【0012】本発明においてトナー粒子(C)は、着色
剤(A)と結着剤樹脂(B)とからなり、球形である。
【0013】本発明において球形トナーとは、そのトナ
ー粒子形状が球形であることを意味するが、さらに具体
的にはワーデルの実用球形度で定義することができる。
ここで、ワーデルの実用球形度とは、粒子の投影面積に
等しい面積を持つ円の直径と粒子の投影像に外接する最
小円の直径との比で表される値である。
【0014】その測定法としては、スライドガラス上に
トナーを適当量とり、個々のトナー粒子が相互に接触し
たり重なったりしないように分散させる。これらトナー
粒子を、例えばルーゼックス450(日本レギュレータ
ー製)により、CRT画面上に顕微鏡の倍率500倍で
写し出す。投影面積の測定値を基に、等しい面積に対応
する円の直径が算出できる。
【0015】一方、このCRT画面をそのまま写真投影
し、粒子の投影像に外接する最小円の直径を作図より求
める。上記の比の値をランダムに選んだトナー粒子10
0個について計算し、その平均値で表示される。
【0016】したがってワーデルの球形度1.00とは
真球を意味するものであり、値が小さくなるに従って不
定形度が増すことになる。トナー粒子としては、不定形
度が増すに従い粉体流動性が低下しマシンでの機上安定
性が低下することから、本発明に用いる球形トナー粒子
のワーデルの実用球形度は高い程好ましく、0.95〜
1.00であることが特に好ましい。
【0017】なお、粒子サイズとしては、トナーとして
の実用的レベル内で任意の大きさを選定できる。ただ
し、現状のマシンとのマッチング性からは、4〜25μ
mの範囲内の粒子径を用いることが好適である。
【0018】そしてそのトナー粒子(C)は、着色剤
(A)と結着剤樹脂(B)とを必須成分として構成され
ている粒子である必要がある。着色剤(A)は、樹脂
(B)中に内包されていても良いし、分散していてもよ
い。
【0019】本発明において着色剤(A)としては、公
知慣用のものがいずれも使用できるが、例えばカーボン
ブラック、磁性粉、染料および顔料、例えば、ニグロシ
ン染料、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイ
エロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッ
ド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタ
ロシアニンブルー、マラカイトグリーンオキサレート、
ランプブラック、ローズベンガラ、C.I.ピグメント
レッド122、C.I.ピグメントイエロー97、C.
I.ピグメントブルー15、四三酸化鉄、三二酸化鉄、
鉄粉、酸化亜鉛、セレン等を挙げることができ、1種叉
は2種以上の組み合わせで使用することができる。
【0020】本発明において、トナーは、バインダー樹
脂中に磁性体微粒子が分散した磁性トナー粒子であって
もよい。磁性体微粒子としては、通常用いられている強
磁性体ならば如何なるものでも使用することができる。
具体的には、鉄、コバルト、ニッケル等の磁性金属、こ
れらの合金、コバルト添加酸化鉄、酸化クロム等の金属
酸化物、Mn・Znフェライト、Ni・Znフェライト
等の各種のフェライト、マグネタイト、ヘマタイト等、
さらに、これらの表面をシランカップリング剤、アルミ
ニウムカップリング剤、チタンカップリング剤等の表面
処理剤で処理したものや、ポリマーでコーティングした
もの等の粉末が使用できる。
【0021】結着剤樹脂(B)としては、公知慣用のも
のがいずれも使用できるが、例えばスチレン−アクリル
酸アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル
共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリスチレ
ン、ポリエチレン、ポリプロピレンの他に、スチレン−
アクリロニトリル共重合体、スチレン−無水マレイン酸
共重合体を挙げることができる。さらに、エポキシ樹
脂、ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、アルキッド樹脂、
ポリエステル樹脂等を挙げることもできる。なかでも、
トナーとしての粉体流動性、定着性等のバランスが比較
的容易に得られ易いアクリル系樹脂とりわけスチレン/
アクリレート共重合体系樹脂が好適である。
【0022】スチレン系樹脂はスチレンを必須成分とし
て重合して得た樹脂であり、アクリル系樹脂は(メタ)
アクリル酸エステルを必須成分として重合して得た樹脂
であり、いずれも単独重合体であってもよいが、具体的
には、例えばスチレン、α−メチルスチレン、クロロス
チレン、ビニルスチレン等のスチレン類、エチレン、プ
ロピレン、ブチレン、イソブチレン等のモノオレフィン
類、ブタジエン、イソプレン等のジオレフィン類、酢酸
ビニル、プロピオンビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニ
ル等のビニルエステル類、アクリル酸メチル、アクリル
酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸オクチル、ア
クリル酸ドデシルアクリル酸フェニル、メタクリル酸メ
チル、メタクリル酸エチルメタクリル酸ブチル、メタク
リル酸ドデシル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸
エステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエー
テル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル類、ビ
ニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルプロ
ペニルケトン等のビニルケトン類等のアクリルモノマ
ー、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン
酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸モノブチル、マ
レイン酸モノブチル、アシッドホスホオキシエチルメタ
クリレート、アシッドホスホオキシプロピルメタクリレ
ート、3−クロロ−2−アクリルアミド−2−メチルプ
ロパンスルホン酸、2−スルホエチルメタクリレート等
の酸基含有モノマー、ジメチルアミノエチルアクリレー
ト、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジブチルアミ
ノエチルアクリレート、N−エチル−N−フェニルアミ
ノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリ
レート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジブチ
ルアミノエチルメタクリレート、N−エチル−N−フェ
ニルアミノエチルメタクリレート等の塩基基含有モノマ
ーから選ばれる少なくとも1種のモノマーを、スチレン
又は(メタ)アクリル酸エステルを必須成分として重合
させて得た共重合体を例示することができる。
【0023】着色剤(A)と、樹脂(B)との重量割合
は特に限定されるものではないが、それらの合計重量を
100とした時、着色剤(A)を3〜30重量%なる様
にするのが好ましい。
【0024】本発明で用いるトナー粒子(C)を得るに
当たっては、その製造の任意の工程において、必要に応
じてワックス類、帯電制御剤等の助剤を含有させること
もできる。
【0025】助剤としては、例えばポリエチレンワック
ス、ポリプロピレンワックス、パラフィンワックス等の
ワックス類、金属石鹸、ステアリン酸亜鉛の如き滑剤、
或いは酸化セリウム、炭化ケイ素の如き研磨剤、銅フタ
ロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、ア
ゾ系含金属染料、アゾクロムコンプレックス等の帯電制
御剤等が挙げられる。
【0026】本発明で用いる球形粒子(D)からなるト
ナーの粒子サイズとしては、トナーとしての実用的レベ
ル内で任意の大きさを選定できる。現状のマシンとのマ
ッチング性からは、その体積平均粒子径が3〜30μ
m、好ましくは、4〜25μmの範囲のものが好適であ
る。
【0027】本発明のトナー粒子(C)を得るに際して
は、公知慣用の手法がいずれも採用できる。具体的に
は、例えば、分散安定剤の存在下に、着色剤(A)と、
結着剤樹脂(B)を形成しうる反応性モノマーとを水中
に分散し懸濁させ、重合開始剤の存在下、攪拌しながら
ポリマー化反応を行って、球形の、結着剤樹脂(B)中
に着色剤(A)を内包したトナー粒子を得て、それから
液媒体を除去して乾燥するという方法がある(この方法
で得られたトナーを、以下、懸濁重合法トナーとい
う。)。尚、本発明において「内包」とは、着色剤
(A)粒子が結着剤樹脂(B)中に包まれている状態の
他に、着色剤(A)粒子が樹脂(B)に分散したものも
含むものとする。
【0028】この方法において、結着剤樹脂(B)を形
成しうる反応性モノマーとしては、結着剤樹脂(B)に
用いる重合体を得るのに用いることの出来る、上記した
様なものがいずれも使用できる。必要に応じて、少量
の、2つ以上のエチレン性不飽和二重結合を有する反応
性モノマーをそれに併用しても良い。2つ以上のエチレ
ン性不飽和二重結合を有する反応性モノマーとしては、
例えばブタジエン、イソプレン等の共役ジエン、ジビニ
ルベンゼン、トリメチロールプロパントリ(メタ)アク
リレート等が挙げられる。
【0029】分散安定剤としては、一般的には、水溶性
高分子化合物が用いられ、例えばポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシエチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、セルロースガムが挙
げられる。必要であれば、後述する、非イオン性界面活
性剤やアニオン性界面活性剤を、分散安定剤に併用して
も良い。
【0030】重合開始剤としては、例えばベンゾイルパ
ーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、t−ブチ
ルハイドロパーオキサイド、過硫酸ナトリウム、過硫酸
アンモニウム等の過酸化物、アゾビスイソブチロニトリ
ル、アゾビスイソバレロニトリル等のアゾ系化合物が挙
げられる。
【0031】また別法として、乳化剤及び着色剤(A)
の存在下に、結着剤樹脂(B)を形成しうる反応性モノ
マーを、重合開始剤の存在下、エマルジョン重合して、
球形の、結着剤樹脂(B)中に着色剤(A)を内包した
トナー粒子の水性分散液を得て、それから液媒体を除去
して乾燥するという方法がある(この方法で得られたト
ナーを、以下、乳化重合法トナーという。)。
【0032】この方法において、結着剤樹脂(B)を形
成しうる反応性モノマーとしては、結着剤樹脂(B)に
用いる重合体を得るのに用いることの出来る、上記した
様なものが、やはりいずれも使用できる。必要に応じ
て、少量の、上記3つ以上のエチレン性不飽和二重結合
を有する反応性モノマーをそれに併用しても良い。乳化
剤としては、例えばドデシルベンゼンスルホン酸ナトリ
ウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルジフェニルオ
キサイドジスルホン酸ナトリウム等のアニオン性界面活
性剤、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキ
シエチレンニニルフェノールエーテル等の非イオン性界
面活性剤が挙げられる。
【0033】さらに必要であれば、例えばドデシルメル
カプタン、四塩化炭素、チオグリコール酸等の連鎖移動
剤や、酸性亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、メ
タ重亜硫酸ナトリウム等の還元剤、エチレンジアミンテ
トラ酢酸ナトリウム等のキレート化剤をそれに併用して
も良い。
【0034】懸濁重合法及び乳化重合法における、反応
条件は、通常室温〜80℃で、15分〜24時間であ
る。分散剤や乳化剤の使用量は、通常反応性モノマー1
00重量部当たり0.01〜10重量部の範囲内であ
る。
【0035】さらに別法として、着色剤(A)と、結着
剤樹脂(B)と、乳化剤とを含む有機溶剤溶液を、水性
媒体中に転相乳化して、得られた水性分散液から液媒体
を除去乾燥したり、実質的に乳化剤を用いないで、自己
水分散性樹脂を結着剤樹脂として用いて、それと着色剤
(A)とを含む有機溶剤溶液を、水性媒体中に転相乳化
して、球形の、結着剤樹脂(B)中に着色剤(A)を内
包したトナー粒子の水性分散液から液媒体を除去乾燥す
るという方法がある(この方法で得られたトナーを、以
下、転相乳化法トナーという。)。
【0036】いずれの方法を採用するにせよ、着色剤
(A)としては、結着剤樹脂(B)への親和性が水への
それよりも相対的に高いものを選択して用いるのが好ま
しい。一例として、水不溶か水難溶の着色剤を用いるの
が良い。
【0037】上記転相乳化法トナーのうち、前者は、上
記した着色剤(A)、結着剤樹脂(B)及び乳化剤を用
いて上記した条件に準拠して、当業者が適宜容易に得る
ことができる。
【0038】上記したものの中では、分散安定剤や乳化
剤等を別途除去するための水洗工程等の別工程が不要で
あり、生産性に優れる点で、乳化剤を実質的に用いな
い、後者の転相乳化法トナーを、本発明のトナー粒子
(C)として用いるのが好ましい。
【0039】この転相乳化法トナーは、着色剤(A)を
分散させた、中和により自己水分散性となりうる樹脂の
有機溶剤溶液を、中和剤を含む水に加えて転相乳化する
か、又は、着色剤(A)を分散させた、中和により自己
水分散性となりうる樹脂の有機溶剤溶液に、中和剤を含
む水を加えて転相乳化することによって得た、着色剤
(A)が内包された、球形の自己水分散性樹脂粒子が水
性媒体中に分散した水性分散液を得て、これから液媒体
を除去乾燥することにより得ることが出来る。
【0040】あるいは、着色剤(A)を分散させた、自
己水分散性樹脂の有機溶剤溶液を、水に加えて転相乳化
するか、又は、着色剤(A)を分散させた、自己水分散
性樹脂有機溶剤溶液に、水を加えて転相乳化することに
よって得た、着色剤(A)が内包された、球形の自己水
分散性樹脂粒子が水性媒体中に分散した水性分散液を得
て、これから液媒体を除去乾燥することにより、同様に
調製することができる。
【0041】ここで中和により自己水分散性となりうる
樹脂とは、中和により親水性基となりうる官能基を分子
中に含有した樹脂で、それら親水性となりうる官能基の
一部又は全部が中和剤により中和しされた場合に、乳化
剤を用いることなく、安定した水性分散液を形成する能
力を有する樹脂を言う。
【0042】この樹脂における中和により親水基となり
うる官能基としては、アニオン型樹脂の場合には、例え
ば、カルボキシル基、燐酸基、スルホン酸基などのいわ
ゆる酸性基が挙げられるし、一方、カチオン型樹脂の場
合には、例えば、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基
などのいわゆる塩基性基が挙げられる。
【0043】他方、自己水分散性樹脂とは、上記中和に
より自己水分散しうる樹脂(B)の官能基の一部もしく
は全部が中和剤によって中和され、塩構造を有する樹脂
を言う。
【0044】次に中和により自己水分散性となりうる樹
脂をアニオン型樹脂を例にとると、中和により自己水分
散性となりうる樹脂の、中和によりアニオン型の親水性
基となりうる官能基の含有量は、特に制限されないが、
酸価40程度以上が、上記転相乳化法による粒子形成が
容易であるので好ましい。特に好ましくは酸価50〜1
50である。
【0045】中和により自己水分散性となりうる樹脂を
得る際の反応条件は、通常50〜150℃の温度範囲で
窒素雰囲気下で行われるのが一般的である。また、この
樹脂はカプセル型粒子となることから、カプセル壁とし
て十分なレベルの分子量、通常重量平均分子量として、
5000〜200000、好ましくは、10000〜1
50000を有するものである。
【0046】結着剤樹脂(B)としては、通常DSCに
よる測定において、ガラス転移温度(Tg)が、50〜
100℃であるものが用いられ、ヒートロール定着用で
は、それが60〜80℃程度のものが好ましい。また軟
化点で好適な樹脂(B)又は(C)を示すとすれば、3
0〜90℃である。
【0047】乳化剤を実質的に用いない、後者の転相乳
化法トナーは、まず、前記着色剤(A)が分散した、自
己水分散性樹脂の有機溶剤溶液を調製する。この溶液を
調製するに当たっては、中和により自己水分散性となり
うる樹脂を用いて、それに中和剤を併用して、後者の樹
脂を中和して前者の樹脂に変換してから用いることがで
きる。
【0048】前記有機溶剤溶液を調製するに当たって使
用できる有機溶剤としては、例えばトルエン、キシレン
もしくはベンゼンの如き、各種の芳香族炭化水素;メタ
ノール、エタノール、プロパノールもしくはブタノール
の如き、各種のアルコール類;セロソルブもしくはカル
ビトールの如き、各種のエーテルアルコール類;アセト
ン、メチルエチルケトンもしくはメチルイソブチルケト
ンの如き、各種のケトン類;酢酸エチルもしくは酢酸ブ
チルの如き、各種のエステル類;またはブチルセロソル
ブアセテートの如き、各種のエーテルエステル類などが
挙げられる。勿論、これらは、上述する樹脂(B)その
ものを調製する際にも使用出来る。
【0049】有機溶剤溶液の調製に当たっての着色剤
(A)と、結着剤樹脂(B)である、中和により自己水
分散性となりうる樹脂又は自己水分散性樹脂との固形分
の重量割合は特に限定されるものではないが、上記した
通り、それらの合計重量を100とした時、着色剤
(A)を3〜30重量%なる様にするのが好ましい。
【0050】また本発明の実施に当たっては、上記した
樹脂(B)に、それ以外の合成樹脂を併用しても良い。
【0051】本発明に使用する中和剤は、中和により自
己水分散性となりうる樹脂、即ちアニオン型となりうる
樹脂あるいはカチオン型となりうる樹脂が水性媒体中で
自己水分散しうる程度の親水性を呈するものであれば、
その種類に限定されるものではなく、水媒体中で容易に
カチオンイオンあるいはアニオンイオンを生成する化合
物を用いることができる。
【0052】アニオン型樹脂に対する効果的な中和剤の
具体例としては、例えばケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリ
ウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチ
ウム、第二リン酸ナトリウム、第三リン酸ナトリウム、
第二リン酸アンモニウム、第三リン酸アンモニウム、メ
タケイ酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、アンモニア等の
無機アルカリ剤、モノ、ジ、又はトリメチルアミン、モ
ノ、ジ、又はトリエチルアミン、モノ、又はジイソプロ
ピルアミン、n−ブチルアミン、モノ、ジ、又はトリエ
タノールアミン、モノ、ジ、又はトリイソプロパノール
アミン、エチレンイミン、エチレンジイミン等の有機ア
ミン化合物を挙げることができる。
【0053】又、カチオン型樹脂に対する効果的な中和
剤の具体例としては、蟻酸、酢酸、プロピオン酸等の有
機酸、塩酸、硫酸、スルホン酸、リン酸等の無機酸を挙
げることができる。
【0054】また転相乳化に用いる有機溶剤溶液の不揮
発分も、特に制限されないが、通常10〜70重量%で
ある。
【0055】上記した通りの操作をすることにより、転
相乳化によって球形トナー粒子の水性分散液が得られ
る。この水性分散液からの分散媒体の除去及び前記乾燥
に際しては、公知慣用の手法がいずれも採用できるが、
例えば水及び必要に応じて併用される有機溶剤等の分散
媒体の除去方法としては、例えばデカンテーションやフ
ィルター等による濾過が挙げられ、乾燥方法としては、
例えば熱風乾燥、凍結乾燥等が挙げられる。勿論スプレ
ードライヤー等で、水のみ、又は水と有機溶剤とを含む
分散液から、直接トナー粉体を得ても良い。
【0056】前記分散液から有機溶剤と水とを同時に除
去してもよいが、通常有機溶剤が最初に除去される。前
記分散液から有機溶剤のみを除去するに際しては、例え
ば蒸留が一般的であり、低温でそれが除去でき、トナー
粒子(C)が、溶融したり軟化したりしない温度で、減
圧蒸留を行うのが好適である。
【0057】トナー粒子水性分散液から、分散媒体であ
る、水や必要に応じて併用される有機溶剤等を除去乾燥
する際の乾燥温度は、トナー粒子(C)が軟化又は融解
しない温度で行うのが好ましい。
【0058】この球形トナー粒子(C)は、上記した他
の湿式製法トナーと比較して、乳化剤や分散安定剤の最
終トナー中への残留が無いために、帯電特性のより安定
した乾式トナーとすることができる。
【0059】上記操作において、前記トナー粒子水性分
散液から有機溶剤を除去した後に、転相乳化に用いた中
和剤とは逆極性の中和剤又はそれを含む水を加えて、逆
中和することにより、球形トナー粒子(C)中の自己水
分散性樹脂を元の中和によりにより自己水分散性となり
うる樹脂に変換してから、水を除去して乾燥することも
できる。この様にすれば、臭気が発生したり、得られた
トナーの電気特性の変動も少なく、さらに好ましい。
【0060】本発明で用いることのできる、平均粒子径
がトナー粒子(C)よりも小さく、樹脂(B)よりも高
融点又は高軟化点の微粒子(D)粉末としては、有機微
粒子及び無機微粒子のいずれも用いることが出来る。有
機微粒子としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリテ
トラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレ
ン、ポリメタアクリレート、その他アクリレート系共重
合体、ポリシリコン等の有機高分子微粒子が挙げられ
る。無機微粒子としては、例えばチタン、シリカ、アル
ミナ等の無機微粒子等が挙げられる。これらは、単独使
用でも2種以上の併用でも良い。
【0061】微粒子(D)粉末としては、有機微粒子に
無機微粒子を併用しても良い。さらにそれらを併用する
場合には、有機微粒子に無機微粒子はどちらを先に埋め
込み処理をしても良い。
【0062】勿論、微粒子(D)としては、粒子(C)
よりも高融点(又は高軟化点)のものを選択して用いる
ことが好ましい。具体的には、有機微粒子としては、融
点又は軟化点が、40〜150℃の範囲内から、上記要
件を満足する様に選択するのが良い。無機微粒子として
は、その融点又は軟化点が40℃以上であれば上限は特
に限定されない。
【0063】尚、トナー粒子(C)として、実質的に乳
化剤を用いず、中和により自己水分散性となりうる樹脂
又は自己水分散性樹脂を用いて転相乳化により得たトナ
ー粒子水性分散液を得て、それから液媒体を除去乾燥さ
せる、必要に応じて中和剤と逆極性の中和剤を併用して
逆中和することもある、上記した製造方法で得られたト
ナーを用いる場合には、微粒子(D)として無機微粒子
のみを用いるのに比べれば、有機微粒子のみを用いる
か、有機微粒子と無機微粒子とを併用するほうが、最終
的に得られる微粒子が投錨されたトナー粒子からなるト
ナーの感光体ドラムへの付着性がより低減され、感光体
ドラム上への堆積も少ない点で好ましい。
【0064】本発明に用いる微粉末(D)粒子の平均粒
子径はトナー粒子(C)の平均粒径より小さい必要があ
り、0.01〜8μm、好ましくは、0.02〜3μm
の粒子径を有するものが好適である。微粒子(D)とし
て異なる粒子径のものを併用する場合には、同時併用し
て埋め込み処理するか、粒子径の大きいものから埋め込
み処理するのが良い。
【0065】本発明に用いる微粉末(D)の添加量は、
トナー粒子(C)100重量部に対し0.01〜10重
量部で用いることができるが、より好ましくは、0.0
3〜3重量部の添加が好結果を与える。この範囲であれ
ば本発明の充分なる効果が得られ、又、トナー自体の特
性を損なう心配もない。
【0066】本発明は、上述した球状トナー粒子(C)
と、平均粒子径がこれよりも小さい微粒子(D)粉末と
を最大10重量%混合した後、圧縮・せん断力を付加し
て、それらが破壊されない様に、トナー粒子(C)表面
に該微粒子(D)を埋め込み処理することによって達成
される。
【0067】即ち本発明のトナーの製造方法において
は、微粒子(D)が粒子状となって、球形粒子(C)表
面から容易に脱離しない様に、それを固定付着させるこ
とが必要であり、そのためには、粒子(C)表面に微粒
子(D)表面の少なくとも一部が露出し、それのその他
の部分が粒子(C)に埋没する様に投錨された構造とす
る。
【0068】尚、投錨断面にして、微粒子(D)直径の
2/10〜8/10が粒子(C)表面に露出する様に投
錨するのが、本発明の効果を得るに際しては好ましい。
【0069】ここで、埋め込み処理には、それらが破壊
されない様に、それらに機械的な圧縮力とせん断力のみ
が付加されることが重要であり、トナー粒子(C)の温
度が、その結着剤樹脂(B)の軟化点よりも上昇しない
様に、樹脂(B)及び微粒子(D)のいずれの融点(軟
化点)よりも低温度となる様に処理する必要がある。
【0070】例えば結着剤樹脂(B)として100℃の
軟化点を有するものを用いたトナー粒子(C)の場合、
温度が100℃未満、望ましくは70℃以上には上昇し
ないように処理するのが好ましい。この場合、処理中に
トナー粒子温度が100℃以上となる場合には、トナー
粒子同士の熱融着を誘発したり、球形トナーの熱変形を
生じる等の問題が発生し好ましくない。
【0071】かかる埋め込み用装置としては、その構造
は、楕円形回転容器(ベッセル)と、その内部に間隙を
開けて設けられた、容器底部から開口部に引いた鉛直仮
想軸と同軸に位置するローターから構成されており、前
記容器は、前記軸中心に回転しうるものであり、前記ロ
ーターは前記軸中心に前記容器とは逆に回転しうるもの
であり、前記容器と前記ローターとをそれぞれ回転させ
て、ローター外部と容器内部の楕円形の短直径部分とが
対応した時にそれらが微小な間隙となり、ローター外部
と容器内部の間隙に存在する粒子や微粒子に圧縮力及び
せん断力が与えられる様になっているものである。
【0072】前記装置においては、ベッセル開口部から
当該ベッセルとロータの間隙に、トナー粒子(C)粉末
と微粒子(D)粉末とを入れて運転をすると、ベッセル
の回転とロータの回転により、攪拌、混合されたトナー
粒子(C)と微粒子(D)粉末は、ベッセル内壁とロー
タ外壁により形成される前記した微小な間隙を通過する
際、強力な圧縮、せん断力を受ける。
【0073】この操作の繰り返しにより、微粒子(D)
がトナー粒子(C)表面に埋め込まれるが、圧縮力、せ
ん断力が間欠的に短時間かかり、それらが常時長時間か
からないため、トナー粒子(C)及び微粒子(D)の融
点或いは軟化点よりも低い温度に維持したままで、トナ
ー粒子(C)に悪影響を及ぼす温度上昇を伴わずに、そ
してそれらが破壊されない様に、微粒子(D)の埋め込
み処理を行う事ができる。したがって、トナー粒子
(C)の局所的な凝集や微粒子(D)同志の融着、粒子
(C)と微粒子(D)との融着等の問題を発生すること
なく、微粒子(D)粉末がトナー粒子(C)表面に埋め
込まれた乾式トナーを得る事ができる。
【0074】埋め込みの程度は、ベッセル及びロータの
回転数を制御することにより、あるいは処理時間を制御
することによって、任意に設計することができ、球形ト
ナー粒子(C)表面に埋め込まれた微粒子(D)粉末が
現像機内で発生する摩擦力によっても離脱せずに、トナ
ーの特性が充分維持できる程度の埋め込み処理を行うこ
とが好ましい。
【0075】上記装置において、ベッセル回転速度は、
0を越えて500rpmの範囲内、ローター回転速度
は、0を越えて10000rpmの範囲内から適宜それ
ぞれ回転数を選択して運転すれば良いが、ベッセル回転
速度は、0を越えて250rpmの範囲内、ローター回
転速度は、100〜5000rpmの範囲内として、ロ
ーターの回転速度の方が大きくなる様にするのが良い。
【0076】処理時間も1分〜1時間の範囲で選択すれ
ば良いが、通常5〜30分の範囲となる様に、回転速度
をそれぞれ調整するのが良い。
【0077】その様な装置としては、例えばシータ・コ
ンポーザー〔トクジュ(株)製〕が好適である。
【0078】本発明の製造方法で得られる電子写真用ト
ナーは、非磁性一成分トナーあるいは磁性一成分トナー
として、又、キャリアと組み合わせることにより二成分
現像剤として使用することができ、とりわけ二成分現像
剤として良好な特性を得ることができる。
【0079】キャリアとしては、公知慣用のものがいず
れも使用できるが、例えば、鉄、ニッケル、銅、亜鉛、
コバルト、マンガン、クロム、希土類等の金属及びそれ
らの合金又は酸化物、表面処理されたガラス、シリカ等
の粉末が使用できる。勿論、アクリル樹脂被覆キャリ
ア、フッ素樹脂被覆キャリア、シリコーン樹脂被覆キャ
リア等の樹脂被覆キャリアも使用できる。キャリアとし
ては、例えば20〜200ミクロン程度のものが使用さ
れる。
【0080】本発明で得られたトナーと、キャリアとか
ら二成分型静電荷像現像剤を得る場合には、例えばキャ
リア100重量部当たり、トナー1〜15重量部となる
様な割合で混合して用いればよい。
【0081】
【実施例】以下、本発明の実施例を示し、本発明を更に
具体的に説明する。しかしながら、本発明はこれらの実
施例に限定されるものではない。
【0082】(実施例1)メチルエチルケトン200g
を反応器に入れ加熱して80℃にした。次いで、以下に
示されるような割合の混合物を約2時間に亘って滴下し
た。その間反応は窒素気流中で行った。
【0083】 メタクリル酸 45g スチレン 207g アクリル酸−2−エチルヘキシル 33g メタクリル酸メチル 15g パーブチルO〔日本触媒(株)製〕 3g メチルエチルケトン 12g
【0084】上記した混合物の滴下終了1時間後に、パ
ーブチルOを0.25g追加添加し、さらにその後2時
間にして0.25gを加えて24時間反応を続行せしめ
た。反応終了後、不揮発分が54重量%の、中和により
自己水分散しうるスチレン−アクリル系共重合体樹脂溶
液が得られた。この樹脂は、酸価100、重量平均分子
量4万であった。
【0085】この共重合体溶液200g、メチルエチル
ケトン65g、アセトン91gおよび「MA−100」
〔三菱化成工業(株)製カーボンブラック〕12.0g
を混練機「アイガーM−250VSE−EXJ」(アイ
ガー社製製品)にて1時間混合した後、トリエチルアミ
ン5.6gを加え、スリーワンモーターを用いて、35
0rpmにて攪拌しながら水を滴下して転相乳化を行っ
た。
【0086】減圧蒸留により有機溶剤を除去し、pH6
になるまで0.01Nの塩酸水溶液を加えた後、スプレ
ードライヤーで乾燥せしめてトナー粒子粉体を得た。こ
の粒子をSEMで観察したところ、平均粒子径が8ミク
ロンの実質的に球状のトナー粒子であることが確認され
た。ワーデルの実用球形度は0.99であった.
【0087】このトナー粒子粉末100gに対し、平均
粒子径3.0ミクロンで、前記トナー粒子中の結着剤樹
脂よりも高軟化点である、球状ポリエチレン樹脂微粒子
粉末「フロービーズ」〔住友精化(株)製〕1.0gを
加え、シータ・コンポーザー〔トクジュ(株)製〕にて
ローター回転数3000rpm、ベッセル回転数76r
pmの条件で10分間埋め込み処理を行った。尚、この
条件は、トナー粒子、ポリエチレン樹脂微粒子が破壊さ
れないことを予め個別に確認して設定した。この処理に
よるトナー粒子同志の融着あるいは凝集は全く観測され
なかった。
【0088】SEMで前記処理されたトナー粒子表面を
観察したところ、球状のポリエチレン樹脂微粒子が球形
トナー粒子表面に個別に均一に分散されており、さらに
は、それぞれの微粒子がトナー表面内部に部分的に埋め
込まれていることが確認された。投錨断面にして、ポリ
エチレン樹脂微粒子直径の8/10〜7/10がトナー
粒子表面に露出していた。
【0089】得られた乾式トナーを、平均粒子径65μ
mのフェライトキャリア100重量部に対し、3重量部
の割合で混合攪拌して現像剤を調整し、市販の電子複写
機にて複写テストを行ったところ、100000枚以上
の原稿に忠実な、均一濃度の鮮明な画像が得られた。
【0090】(実施例2)実施例1に示した球形トナー
粉末100gに、平均粒子径40nmのシリカ微粒子粉
末0.5gと、平均粒子径0.4ミクロン、前記トナー
粒子の結着剤樹脂よりも高軟化点の球状ポリメタクリレ
ート樹脂微粒子粉末「MP−1000」〔総研化学
(株)製〕0.5gを加え、前記シータ・コンポーザー
にて、ローター回転数4000rpm、ベッセル回転数
76rpmの条件で30分間埋め込み処理を行った。
尚、この条件は、トナー粒子、ポリメタクリレート樹脂
微粒子、シリカ微粒子が破壊されないことを予め個別に
確認して設定した。この処理によるトナー粒子の融着あ
るいは凝集は全く観測されなかった。
【0091】SEMでトナー粒子表面を観察したとこ
ろ、シリカ微粒子と球状のポリメタクリレート樹脂微粒
子が、球形トナー粒子表面に個別に均一に分散付着され
ており、さらには、それぞれの粒子がトナー表面内部に
部分的に埋め込まれていることが確認された。投錨断面
にして、ポリエチレン樹脂微粒子直径の8/10〜7/
10がトナー粒子表面に露出していた。
【0092】得られた乾式トナーを平均粒子径65μm
のフェライトキャリア100重量部に対し、3重量部の
割合で混合攪拌して現像剤を調整し、市販の電子複写機
にて複写テストを行ったところ、100000枚以上の
原稿に忠実な、均一濃度の鮮明な画像が得られた。
【0093】(実施例3)実施例1に示した球形トナー
粉末100gに、平均粒子径2.0ミクロン、前記トナ
ー粒子の結着剤樹脂よりも高軟化点の球状シリコン樹脂
微粒子粉末「トスパール120」〔東芝シリコーン
(株)製〕1.0gを加え、シータ・コンポーザーにて
ローター回転数3000rpm、ベッセル回転数76r
pmの条件で30分間埋め込み処理を行った。尚、この
条件は、トナー粒子、シリコン樹脂微粒子が破壊されな
いことを予め個別に確認して設定した。この処理による
トナー粒子の融着あるいは凝集は全く観測されなかっ
た。
【0094】SEMでトナー粒子表面を観察したとこ
ろ、球状のシリコン樹脂微粒子が球形トナー粒子表面に
個別に均一に分散付着されており、さらには、それぞれ
の微粒子がトナー表面内部に部分的に埋め込まれている
ことが確認された。投錨断面にして、ポリエチレン樹脂
微粒子直径の8/10〜7/10がトナー粒子表面に露
出していた。
【0095】得られた乾式トナーを平均粒子径65μm
のフェライトキャリア100重量部に対し、3重量部の
割合で混合攪拌して現像剤を調整し、市販の電子複写機
にて複写テストを行ったところ、100000枚以上の
原稿に忠実な、均一濃度の鮮明な画像が得られた。
【0096】(実施例4)スチレン210g、ブチルア
クリレート45g、メチルメタアクリレート42g、エ
チレングリコールモノメタアクリレート3g、カーボン
ブラック「MA−100」15g、ビスコール550P
〔三洋化成(株)製ワックス〕3g、ボントロンS−3
4〔オリエント化学(株)製ワックス〕5g、アゾビス
イソブチロニトリル6g、ドデシルメルカプタン3g、
を超音波ホモジナイザーで分散させた後、水1500g
を加え、分散懸濁させた。窒素気流下、80℃で5時間
懸濁重合を行い、濾過・水洗を数回繰り返した後、スプ
レードレイヤーで乾燥せしめてトナー粒子粉体を得た。
上記した実施例よりもトナー粒子粉体を得るのに手間が
かかった。
【0097】この粒子粉体の粒子径をコールターカウン
ターで測定したところ、平均粒子径が8ミクロンのトナ
ー粒子であった。又、電子顕微鏡で観察したところ真球
状のトナー粒子であることが確認された。ワーデルの実
用球形度は0.98であった.
【0098】このトナー粒子100gに対し、平均粒径
0.3ミクロン、前記トナー粒子の結着剤樹脂よりも高
軟化点の球状ポリフッ化ビニリデン樹脂微粒子粉末「カ
イナー500」〔エルフ・アトケム・ジャパン(株)
製〕0.3gを加え、シータ・コンポーザーにてロータ
ー回転数3000rpm、ベッセル回転数76rpmの
条件で10分間埋め込み処理を行った。尚、この条件
は、トナー粒子、ポリフッ化ビニリデン樹脂微粒子が破
壊されないことを予め個別に確認して設定した。この処
理によるトナー粒子の融着あるいは凝集は全く観測され
なかった。
【0099】SEMでトナー粒子表面を観察したとこ
ろ、球状のポリフッ化ビニリデン樹脂粒子が球形トナー
粒子表面に個別に均一に分散されており、さらには、そ
れぞれの粒子がトナー表面内部に部分的に埋め込まれて
いることが確認された。
【0100】得られた乾式トナーを平均粒子径65μm
のフェライトキャリア100重量部に対し、3重量部の
割合で混合攪拌して現像剤を調整し、市販の電子複写機
にて複写テストを行ったところ、100000枚以上の
原稿に忠実な、均一濃度の鮮明な画像が得られた。
【0101】(比較例1)実施例1〜4に示したシータ
・コンポーザーで埋め込み処理を行う代わりに、サンプ
ルミル〔協立理工(株)製:11000rpm〕にて1
0秒間、それぞれについて外添処理を行った。いずれの
場合も、トナー粒子の融着あるいは凝集は観測されなか
ったが、SEM観察の結果、微粒子粉末は球形トナー粒
子表面に単に付着しているだけで埋め込まれた状態には
なっていない事が確認された。
【0102】得られた各乾式トナーを平均粒子径65μ
mのフェライトキャリア100重量部に対し、3重量部
の割合で混合攪拌して各現像剤を調整し、それらについ
て各々、市販の電子複写機にて複写テストを行ったとこ
ろ、いずれも、20000枚以降には地汚れの発生や画
像濃度の低下を引き起こした。
【0103】球形トナー系において、微粒子をトナー粒
子に単に付着させた従来の場合(比較例1)と、微粒子
をトナー粒子に投錨した場合(実施例1)との間の改良
効果は極めて高いことがわかる。 (比較例2)微粒子のトナー粒子への付着をより充分に
するため、比較例1に示したサンプルミルの処理時間を
10秒から60秒に変更して、それぞれについて外添処
理を行った。この条件では、いずれもトナー粒子の融着
及び凝集が起こってしまい、いずれも実用的乾式トナー
は得られなかった。
【0104】
【発明の効果】本発明では、球形トナー粒子の表面に効
率よく微粒子を埋め込み処理する製造方法を提供するも
ので、それにより得られる微粒子が投錨されたトナー粒
子からなる粉体であるトナーは、トナー粒子そのものが
有する粉体流動性に優れる特性を保持しつつ、長期ラン
ニングにも耐える様に、感光体ドラムへの付着性が低減
されており、帯電安定特性を保有し、結果的に、印字品
質に優れた均一濃度の多数枚の画像が容易に得られると
いう格別顕著な効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 374

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】着色剤(A)と結着剤樹脂(B)とからな
    る、球形のトナー粒子(C)に、平均粒子径が前記粒子
    より小さく、かつ樹脂(B)よりも高融点又は高軟化点
    の微粒子(D)を付着させ、前記樹脂(B)の軟化点よ
    りも低温度で、かつ粒子(C)及び微粒子(D)が破壊
    されない圧縮力及びせん断力をそれらに与えて、粒子
    (C)表面に微粒子(D)表面の少なくとも一部が露出
    する様に投錨することを特徴とする、微粒子(D)が埋
    め込み処理されたトナー粒子(C)の製造方法。
  2. 【請求項2】トナー粒子(C)100重量部当たり、微
    粒子(D)を0.01〜10重量部を用いる請求項1記
    載の製造方法。
  3. 【請求項3】トナー粒子(C)が平均粒子径4〜25μ
    mのトナー粒子であり、かつ微粒子(D)が、平均粒子
    径0.01〜8μmの微粒子である請求項1記載の製造
    方法。
  4. 【請求項4】着色剤(A)を分散させた中和により自己
    水分散性となりうる樹脂の有機溶剤溶液を、中和剤を含
    む水に加えて転相乳化するか、着色剤(A)を分散させ
    た、中和により自己水分散性となりうる樹脂の有機溶剤
    溶液に、中和剤を含む水を加えて転相乳化するか、着色
    剤(A)を分散させた自己水分散性樹脂の有機溶剤溶液
    を、水に加えて転相乳化するか、又は着色剤(A)を分
    散させた自己水分散性樹脂有機溶剤溶液に、水を加えて
    転相乳化することにより得られた、各トナー粒子水性分
    散液からなる群から選ばれた少なくとも1種のトナー粒
    子水性分散液から有機溶剤と水とを除去乾燥せしめた、
    着色剤(A)を内包する自己水分散性樹脂の球形粒子
    を、トナー粒子(C)として用いる請求項1記載の製造
    方法。
  5. 【請求項5】トナー粒子(C)として、トナー粒子中の
    自己水分散性樹脂を逆中和して、中和により自己水分散
    性となりうる樹脂に変換した、着色剤(A)を内包す
    る、中和により自己水分散しうる樹脂の球形粒子を用い
    る請求項4記載の製造方法。
  6. 【請求項6】微粒子(D)として、有機微粒子のみ、又
    は有機微粒子と無機微粒子とを併用する請求項5又は6
    記載の製造方法。
  7. 【請求項7】楕円形回転容器と、その内部に間隙を開け
    て設けられた、容器底部から開口部に引いた鉛直仮想軸
    と同軸に位置するローターから構成されており、前記容
    器は、前記軸中心に回転しうるものであり、前記ロータ
    ーは前記軸中心に前記容器とは逆に回転しうるものであ
    り、前記容器と前記ローターとをそれぞれ回転させて、
    ローター外部と容器内部の楕円形の短直径部分とが対応
    した時にそれらが微笑な間隙となり、ローター外部と容
    器内部の間隙に存在する粒子や微粒子に圧縮力及びせん
    断力が与えられる装置を用いて、樹脂(B)の軟化点よ
    りも低温度で、かつ粒子(C)及び微粒子(D)が破壊
    されない圧縮力及びせん断力をそれらに与えて、粒子
    (C)表面に微粒子(D)表面の少なくとも一部が露出
    する様に投錨する請求項1記載の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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