JPH0816150B2 - アルキルフェノールアラルキル樹脂組成物およびその製造方法 - Google Patents

アルキルフェノールアラルキル樹脂組成物およびその製造方法

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JPH0816150B2
JPH0816150B2 JP62250662A JP25066287A JPH0816150B2 JP H0816150 B2 JPH0816150 B2 JP H0816150B2 JP 62250662 A JP62250662 A JP 62250662A JP 25066287 A JP25066287 A JP 25066287A JP H0816150 B2 JPH0816150 B2 JP H0816150B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規な低分子量のアルキルフェノールアラ
ルキル樹脂組成物、およびその製造方法に関する。
このアルキルフェノールアラルキル樹脂組成物は、エ
ポキシ樹脂の原料または他のエポキシ化合物に対する硬
化剤等に用いることができる。更に、このアルキルフェ
ノールアラルキル樹脂組成物を用いた硬化物は、注形
用、積層用、塗料用、半導体封止用等の多方面に利用可
能である。
〔従来の技術〕
フェノール系化合物をエポキシ樹脂またはその硬化剤
として、耐熱性複合材用マトリックス樹脂や耐熱性接着
剤などに利用することは、近年ますます多種多様になり
工業的に重要になってきており、それに伴い高度な性能
を付加させることが要求されてきている。
例えば、複合材用、接着剤用等は外部応力として、応
力集中等の瞬間的な衝撃に耐えることが要求される。こ
のため、理想的にはゴムのように弾性変形することが重
要な要素として注目されている。このような弾性変形を
判断する基準としては、特にマトリックス樹脂の破断時
の伸びが重要である。その伸びが大きい程、複合材等で
要求されるガラス繊維やカーボン繊維等の補強剤の欠点
を補うことができる。すなわち、複合材全体として強度
向上になる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上述のような用途に利用する従来のフェノールアラル
キル樹脂は、いずれもフェノールとアラルキルエーテル
を実質的に未反応物が残らないように縮合反応させた組
成物から成る。
このため、2官能のアラルキルエーテル1モルに対し
て用いられるフェノールの量は、1.3〜3モルの範囲に
限定されている。
この範囲で得られる樹脂としては、例えばアルブライ
トウィルソン社製のザイロック225(商品名)、三井東
圧化学社製のミレックスXL−225(商品名)等がある。
しかしながら、上述のようなフェノールのモル比範囲
により得られるフェノールアラルキル樹脂は、分子量が
数千〜数万と大きく、軟化点も75〜95℃と高いため、流
動性や性能の点でまだ不満足である。このため、作業性
の面で非能率的であるばかりでなく、固有の機械的特
性、特に破断時の伸び率では複合材等で要求されるよう
な水準に達していない。
また、このような複合材や接着剤は湿式で含浸成形さ
れることが一般的であり、エポキシ樹脂が常温で液状も
しくは低融点であれば、本来不要な有機溶剤の使用や加
熱溶融状態での作業が必要でなく、この結果としては使
用量の減少や作業性の向上になる。
更に、これらマトリックス樹脂においては長期間の保
存安定性も重要であり、空気中の酸素による劣化が小さ
いことも要求されている。この耐酸化性は主に樹脂の構
造に由来するもので、フェノールノボラック樹脂構造で
はこの問題は解決し得ない。
最近、これら求められている要素のうち、耐熱性とと
もに機械的特性、耐酸化性、耐湿性等の改良を目的とし
たフェノールアラルキル樹脂のエポキシ化物(特公昭47
−13782、特開昭60−112813)および他のエポキシ化合
物に対する硬化剤としてのフェノールアラルキル樹脂の
使用(特開昭59−105018)が提案されている。
例えば、特開昭59−105018に記載の封止用樹脂組成物
に用いるフェノールアラルキル樹脂は、その特許請求の
範囲に「一般式(a)で表わされるn=1以上のフェノ
ールアラルキル樹脂を用いる。」としているにもかかわ
らず、その具体例としてはアルブライトウィルソン社製
のザイロック225(商品名)のみしか用いていない。こ
のザイロック225の詳細な組成は不明であるが、上記問
題点を解決できるような低分子のフェノールアラルキル
樹脂組成物でないことは明らかである。
以上説明したような問題を十分に解決し得るフェノー
ルアラルキル樹脂およびその製造方法は、未だ知られて
いない。ただし、本発明者らは、ある種の低分子のフェ
ノールアラルキル樹脂を用いることによって、その問題
を解決できることを見い出し、その発明を先に出願した
(特願昭62−070282)。
本発明は上記問題点に鑑み成されたものであり、その
目的は、耐水性、耐酸化性において十分な性能を示し、
耐衝撃性などの機械的特性、作業性に優れ、更には十分
な耐熱性をも有する耐熱性複合材用マトリックス樹脂、
耐熱性接着剤等に供するに有用なエポキシ樹脂の原料ま
たはその硬化剤としてとしてのアルキルフェノールアラ
ルキル樹脂組成物およびその製造方法を提供することに
ある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは上記目的を達成するために鋭意検討した
結果、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、一般式(a) (但し、式中のR1は水素または炭素数が1〜9のアルキ
ル基を示し、R2は炭素数が1〜9のアルキル基を示し、
nは0〜5の整数を示し、n=0を50モル%以上含
む。) で表わされるアルキルフェノールアラルキル樹脂組成
物、 および、一般式(b) (但し、式中のR3は炭素数が4以下の低級アルキル基を
示す。) で表わされるα,α′−ジアルコキシ−p−キシレンに
一般式(c) (但し、式中のR1は水素または炭素数が1〜9のアルキ
ル基を示し、R2は炭素数が1〜9のアルキル基を示
す。) で表わされるアルキルフェノールを4モル比以上反応さ
せて得られる反応生成物から未反応のアルキルフェノー
ルを分離することを特徴とする一般式(a)で表わされ
るアルキルフェノールアラルキル樹脂組成物の製造方法
である。
本発明のアルキルフェノールアラルキル樹脂組成物を
原料としたエポキシ化物は、種々の硬化剤と組み合せる
ことによって良好な硬化物を与える。例えば、液状ジア
ミノジフェニルメタン(MDA)(商品名エピキュアZ、
シエル化学製)を硬化剤として組み合せた場合、ビスフ
ェノールAを骨格とするエポキシ樹脂に比較した場合、
引張強度、伸び率とも約1.3倍程度の優れた数値を示
す。更に、主鎖のベンゼン環にアルキル基を有するの
で、特願昭62−070282のフェノールアラルキル樹脂を硬
化剤として用いた場合よりも耐熱性が向上する。
また、本発明のアルキルフェノールアラルキル樹脂組
成物を原料としたエポキシ化物は、常温で液体もしくは
低融点であることも特徴として挙げられる。このため配
合、塗布、含浸等の操作は極めて良好であり、均質な硬
化生成物が得られることも特徴として挙げられる。
また、本発明のアルキルフェノールアラルキル樹脂組
成物を種々のエポキシ樹脂の硬化剤として用いた場合で
も、前記と同様の効果を示す。例えば、引張強度、伸び
率などが、他の従来の効果剤を用いた場合よりも向上
し、特願昭62−070282のフェノールアラルキル樹脂を硬
化剤として用いた場合よりも耐熱性が向上する。
上述のような効果を得るためには、アルキルフェノー
ルアラルキル樹脂組成物の繰り返し単位nは5以下であ
ることが必要である。また、実質的にn=0のものを主
成分とすること、すなわちn=0のものを50モル%以上
含む。また、アルキル基の場合のR1およびR2は、その炭
素数は1〜9である。
上記のような繰り返し単位nの範囲を有する一般式
(a)で表わされるアルキルフェノールアラルキル樹脂
組成物を得るための方法の具体例を以下で述べる。
まず、一般式(b)で表わされるα,α′−ジアルコ
キシ−p−キシレン1モルに対して、一般式(c)で表
わされるアルキルフェノールを4モル以上、望ましくは
5〜20モル、更に好ましくは6〜15モルの範囲で加え、
酸触媒の存在下でそのまま昇温して後述の温度で反応さ
せる。反応が進行するにつれて生成するアルコールを系
外にトラップする。必要によっては系内に残存する微量
のアルコールを窒素により系外に除去する。反応終了
後、当然のことながら未反応のアルキルフェノールが残
存するが、これを真空下で留去させるか、または水蒸気
蒸留によって留去させて得られる残査の樹脂が本発明の
アルキルフェノールアラルキル樹脂組成物である。
このようなアルキルフェノールのモル比の範囲(4モ
ル比以上)で得られるアルキルフェノールアラルキル樹
脂組成物の繰り返し単位n=0の含有量は、実際には50
〜90モル%程度である。さらに詳しくは、フェノールの
モル比が5の場合にはn=0の含有量は55モル%程度、
10の場合にはn=0の含有量は65〜75モル%程度、20の
場合にはn=0の含有量は80〜90モル%程度である。
なお、この反応においては、α,α′−ジアルコキシ
−p−キシレンにおいてアルキル基R2の炭素原子数が4
以下であると反応が早く、また炭素原子数が4、すなわ
ちブチル基において、tert−ブチル基は反応が遅い傾向
にある。したがって、本発明で用いるものとしては、好
ましくは、α,α′−ジメトキシ−p−キシレン、α,
α′−ジエトキシ−p−キシレン、α,α′−ジ−n−
プロポキシ−p−キシレン、α,α′−イソプロポキシ
−p−キシレン、α,α′−ジ−p−ブトキシ−p−キ
シレン、α,α′−ジ−sec−ブトキシ−p−キシレ
ン、α,α′−ジイソブチル−p−キシレン等が挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。
また、一般式(c)で表わされるアルキルフェノール
として本発明で用いるものには、例えばo−クレゾー
ル、m−クレゾール、p−クレゾール、o−エチルフェ
ノール、p−エチルフェノール、混合クレゾール、p−
n−プロピルフェノール、o−イソプロピルフェノー
ル、p−イソプロピルフェノール、混合イソプロピルフ
ェノール、o−sec−ブチルフェノール、m−tert−ブ
チルフェノール、p−tert−ブチルフェノール、ペンチ
ルフェノール、p−オクチルフェノール、p−ノニルフ
ェノール、2,3−ジメチルフェノール、2,4−ジメチルフ
ェノール、2,6−ジメチルフェノール、3,4−ジメチルフ
ェノール、2,4−ジ−s−ブチルフェノール、3,5−ジメ
チルフェノール、2,6−ジ−s−ブチルフェノール、2,6
−ジ−t−ブチルフェノール、3−メチル−4−イソプ
ロピルフェノール、3−メチル−5−イソプロピルフェ
ノール、3−メチル−6−イソプロピルフェノール、2
−t−ブチル−4−メチルフェノール、3−メチル−6
−t−ブチルフェノール、2−t−ブチル−4−エチル
フェノール等を挙げることができる。
反応温度は110℃以上の温度であることが必要であ
り、110℃より低いと反応は極端に遅くなる。また反応
時間を出来るだけ短縮するためには約130〜240℃の温度
範囲が望ましい。反応時間は1〜20時間である。
酸触媒としては、無機または有機の酸、殊に鉱酸、例
えば塩酸、リン酸、硫酸またはギ酸を、あるいは塩化亜
鉛、塩化アルミニウム、塩化第二錫、塩化第二鉄のよう
なフリーデルクラフツ形触媒を、メタンスルホン酸また
はp−トルエンスルホン酸などの有機スルホン酸を単独
で使用するかまたは併用してもよい。触媒の使用量は、
アルキルフェノール、α,α′−ジアルコキシ−p−キ
シレンの全重量の約0.01〜5重量%である。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例により、更に詳細に説明する。
実施例1 攪拌器、温度計、およびディーンスターク共沸蒸留ト
ラップを装着した反応容器にα,α′−ジメトキシ−p
−キシレン132.8g(0.8モル)、o−クレゾール868g
(8.0モル)、およびパラトルエンスルホン酸5gを装入
し、その混合溶液を130〜150℃に保ちながら攪拌を行っ
た。反応中、生成するメタノールは順次トラップより系
外へ除去した。
3時間でメタノールの発生が無くなり、縮合が完了し
た。次いで、未反応のo−クレゾールを減圧蒸留除去
し、一般式(a)の構造を持つ234gのアルキルフェノー
ルアラルキル樹脂組成物を得た。
得られた樹脂の組成を、高速液体クロマトグラフィー
で測定した結果、n=0が77.3、n=1が18.7、n=2
のものが3.5(モル%)であった。また、この樹脂の軟
化点(JIS,K−2548による)は32℃であった。
この樹脂のIR分析の結果を第1図に示す。
実施例2 攪拌器、温度計、およびディーンスターク共沸蒸留ト
ラップを装着した反応容器にα,α′−ジメトキシ−p
−キシレン140g(0.84モル)、混合クレゾール910g(8.
4モル)、およびパラトルエンスルホン酸5gを装入し、
その混合溶液を130〜150℃に保ちながら攪拌を行った。
反応中、生成するメタノールは順次トラップより系外へ
除去した。
3時間でメタノールの発生が無くなり、縮合が完了し
た。次いで、未反応の混合クレゾールを減圧蒸留除去
し、一般式(a)の構造を持つ245gのアルキルフェノー
ルアラルキル樹脂組成物を得た。
得られた樹脂の組成を、高速液体クロマトグラフィー
で測定した結果、n=0が74.8、n=1が19.1、n=2
が4.6、n≧3のものが1.5(モル%)であった。また、
この樹脂の軟化点(JIS,K−2548による)は56℃であっ
た。
この樹脂のIR分析の結果を第2図に示す。
実施例3 攪拌器、温度計、およびディーンスターク共沸蒸留ト
ラップを装着した反応容器にα,α′−ジメトキシ−p
−キシレン166g(1モル)、2,6−ジメチルフェノール7
32g(6モル)、およびパラトルエンスルホン酸6gを装
入し、その混合溶液を130〜150℃に保ちながら攪拌を行
った。反応中、生成するメタノールは順次トラップより
系外へ除去した。
3時間でメタノールの発生が無くなり、縮合が完了し
た。次いで、未反応の2,6−ジメチルフェノールを減圧
蒸留除去し、一般式(a)の構造を持つ317gのアルキル
フェノールアラルキル樹脂組成物を得た。
得られた樹脂の組成を、高速液体クロマトグラフィー
で測定した結果、n=0が62.3、n=1が25.0、n=2
が8.6、n≧3のものが4.1(モル%)であった。また、
この樹脂の軟化点(JIS,K−2548による)は49℃であっ
た。
この樹脂のIR分析の結果を第3図に示す。
比較例1 攪拌器、温度計、およびディーンスターク共沸蒸留ト
ラップを装着した反応容器にα,α′−ジメトキシ−p
−キシレン250g(1.5モル)、フェノール847g(9モ
ル)、およびパラトルエンスルホン酸1.1gを装入し、そ
の混合溶液を130〜150℃に保ちながら攪拌を行った。反
応中、生成するメタノールは順次トラップより系外へ除
去した。
2時間でメタノールの発生が無くなり、縮合が完了し
た。次いで、未反応のフェノールを減圧蒸留除去し、一
般式(a)の構造を持つ393gのフェノールアラルキル樹
脂組成物を得た。
得られた樹脂の組成を、高速液体クロマトグラフィー
で測定した結果、n=0が60.3、n=1が24.3、n=2
が9.2、n=3が3.8、n≧4のものが2.4(モル%)で
あった。また、この樹脂の軟化点(JIS,K−2548によ
る)は45℃であった。
実施例4 実施例1で得られたアルキルフェノールアラルキル樹
脂組成物205gとエピクロルヒドリン730g(7.9モル)を
混合し、攪拌器、ディーンスターク共沸蒸留トラップお
よび滴下ロートを装着した反応容器に装入した。
この混合物を攪拌しながら115〜119℃に昇温したのち
同温度で40%水酸化ナトリウム水溶液195gを4時間滴下
し、留出した水は連続的に分離回収し、エピクロルヒド
リンの相は反応器に戻した。滴下終了後、留出水の除去
により反応は終了する。
この後、過剰のエピクロルヒドリンを減圧蒸留し、反
応生成物をメチルイソブチルケトン(MIBK)500gに溶解
し、塩化ナトリウムおよび少過剰の水酸化ナトリウムを
濾過した後、溶剤を減圧蒸留により留去し、褐色のエポ
キシ樹脂を249g得た。
その樹脂のエポキシ当量は230g/eq、粘度(東京計器
製E型粘度計による)は、172g/cm・sec(35℃)であっ
た。
実施例5 実施例2で得られたアルキルフェノールアラルキル樹
脂組成物130gとエピクロルヒドリン500g(5.4モル)を
混合し、攪拌器、ディーンスターク共沸蒸留トラップお
よび滴下ロートを装着した反応容器に装入した。
この混合物を攪拌しながら115〜119℃に昇温したのち
同温度で40%水酸化ナトリウム水溶液230gを4時間で滴
下し、留出した水は連続的に分離回収し、エピクロルヒ
ドリンの相は反応器に戻した。滴下終了後、留出水の除
去により反応は終了する。
この後、過剰のエピクロルヒドリンを減圧蒸留し、反
応生成物をメチルイソブチルケトン(MIBK)350gに溶解
し、塩化ナトリウムおよび少過剰の水酸化ナトリウムを
濾過した後、溶剤を減圧蒸留により留去し、褐色のエポ
キシ樹脂を167g得た。
その樹脂のエポキシ当量は236g/eq、粘度(東京計器
製E型粘度計による)は、651g/cm・sec(35℃)であっ
た。
実施例6 実施例3で得られたアルキルフェノールアラルキル樹
脂組成物200gとエピクロルヒドリン530g(5.7モル)を
混合し、攪拌器、ディーンスターク共沸蒸留トラップお
よび滴下ロートを装着した反応容器に装入した。
この混合物を攪拌しながら115〜119℃に昇温したのち
同温度で40%水酸化ナトリウム水溶液135gを4時間で滴
下し、留出した水は連続的に分離回収し、エピクロルヒ
ドリンの相は反応器に戻した。滴下終了後、留出水の除
去により反応は終了する。
この後、過剰のエピクロルヒドリンを減圧蒸留し、反
応生成物をメチルイソブチルケトン(MIBK)500gに溶解
し、塩化ナトリウムおよび少過剰の水酸化ナトリウムを
濾過した後、溶剤を減圧蒸留により留去し、褐色のエポ
キシ樹脂を242g得た。
その樹脂のエポキシ当量は243g/eq、粘度(東京計器
製E型粘度計による)は、879g/cm・sec(35℃)であっ
た。
比較例2 比較例1で得られたフェノールアラルキル樹脂組成物
393gとエピクロルヒドリン1100g(11.9モル)を混合
し、攪拌器、ディーンスターク共沸蒸留トラップおよび
滴下ロートを装着した反応容器に装入した。
この混合物を攪拌しながら115〜119℃に昇温したのち
同温度で40%水酸化ナトリウム水溶液275gを4時間で滴
下し、留出した水は連続的に分離回収し、エピクロルヒ
ドリンの相は反応器に戻した。滴下終了後、留出水の除
去により反応は終了する。
この後、過剰のエピクロルヒドリンを減圧蒸留し、反
応生成物をメチルイソブチルケトン(MIBK)1500gに溶
解し、塩化ナトリウムおよび少過剰の水酸化ナトリウム
を濾過した後、溶剤を減圧蒸留により留去し、黄色油状
のエポキシ樹脂を465g得た。
その樹脂のエポキシ当量は227g/eq、粘度(東京計器
製E型粘度計による)は、468g/cm・sec(35℃)であっ
た。
使用例1 エポキシ樹脂(商品名エピコート828、シェル化学
製)の硬化剤として、実施例1〜3で得られたアルキル
フェノールアラルキル樹脂組成物と、比較例1で得られ
たフェノールアラルキル樹脂と、フェノールノボラック
樹脂(BRG#5853、昭和高分子社製)をそれぞれ用い、
促進剤として2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)
フェノール(TAP)を用い、表−1に示す条件で配合
し、その混合物をそれぞれ注型加工し、加工後の硬化樹
脂の機械的性質を測定した。
その結果を表−1に示す。なお、硬化剤として実施例
1〜3で得たアルキルフェノールアラルキル樹脂組成物
を用いたものの結果を各々実施例1〜3として示し、比
較例1で得たフェノールアラルキル樹脂組成物を用いた
ものの結果を比較実験例1として示し、フェノールノボ
ラック樹脂(BRG#5853、昭和高分子社製)を用いたも
のの結果を比較実験例2として示した。
使用例2 実施例4〜6、および比較例2によって得られたエポ
キシ樹脂、並びにビスフェノールAから導入されるエピ
コート828(シエル化学製)の各々に、硬化剤として液
状MDA(エピキュアZ;シエル化学製)を表2に示す条件
で配合し、その混合物をそれぞれ注型加工し、加工後の
硬化樹脂の機械的性質を測定した。
その結果を表−2に示す。なお、実施例4〜6で得ら
れたエポキシ樹脂の結果を各々実験例4〜6として示
し、比較例2で得られたエポキシ樹脂の結果を比較実験
例3として示し、エピコート828(シエル化学製)の結
果を比較実験例4として示した。
〔発明の効果〕 以上説明したように、本発明のアルキルフェノールア
ラルキル樹脂組成物は、簡単な方法により製造される。
また、このアルキルフェノールアラルキル樹脂組成物を
原料としたエポキシ樹脂は低分子量であり、常温におい
て液状もしくは低融点であるため作業性に優れ、またそ
の硬化物、およびこのアルキルフェノールアラルキル樹
脂組成物を通常のエポキシ樹脂の硬化剤として用いた場
合の硬化物は、耐水性、耐酸化性に優れ、特に引張強
度、伸びが大幅に向上する。更に、十分な耐熱性も有す
る。
以上のような利点を有する本発明のアルキルフェノー
ルアラルキル樹脂組成物は、各種用途への展開が期待で
き、特に従来からそのような性能が要望されていた電子
材料分野への展開が有望視される。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図は、実施例1〜3で得られたフェノール
アラルキル樹脂のIR分析結果を示す図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(a) (但し、式中のR1は水素または炭素数が1〜9のアルキ
    ル基を示し、R2は炭素数が1〜9のアルキル基を示し、
    nは0〜5の整数を示し、n=0を50モル%以上含
    む。) で表わされるアルキルフェノールアラルキル樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】一般式(b) (但し、式中のR3は炭素数が4以下の低級アルキル基を
    示す。) で表わされるα,α′−ジアルコキシ−p−キシレンに 一般式(c) (但し、式中のR1は水素または炭素数が1〜9のアルキ
    ル基を示し、R2は炭素数が1〜9のアルキル基を示
    す。) で表わされるアルキルフェノールを4モル比以上反応さ
    せて得られる反応生成物から未反応のアルキルフェノー
    ルを分離することを特徴とする 一般式(a) (但し、式中のR1は水素または炭素数が1〜9のアルキ
    ル基を示し、R2は炭素数が1〜9のアルキル基を示し、
    nは0〜5の整数を示し、n=0を50モル%以上含
    む。) で表わされるアルキルフェノールアラルキル樹脂組成物
    の製造方法。
JP62250662A 1987-10-06 1987-10-06 アルキルフェノールアラルキル樹脂組成物およびその製造方法 Expired - Lifetime JPH0816150B2 (ja)

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