JPH0817061B2 - 自己融着性マグネットワイヤ - Google Patents
自己融着性マグネットワイヤInfo
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- JPH0817061B2 JPH0817061B2 JP63290759A JP29075988A JPH0817061B2 JP H0817061 B2 JPH0817061 B2 JP H0817061B2 JP 63290759 A JP63290759 A JP 63290759A JP 29075988 A JP29075988 A JP 29075988A JP H0817061 B2 JPH0817061 B2 JP H0817061B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fusion
- resin
- weight
- parts
- self
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
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- Insulated Conductors (AREA)
- Paints Or Removers (AREA)
- Insulating Of Coils (AREA)
- Organic Insulating Materials (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は自己支持型コイルを得るに好適な自己融着性
マグネットワイヤに関し、特に表面滑性が良好で、かつ
コイル巻線の際、巻治具からの離型性に優れた熱風接着
型自己融着性マグネットワイヤに関する。
マグネットワイヤに関し、特に表面滑性が良好で、かつ
コイル巻線の際、巻治具からの離型性に優れた熱風接着
型自己融着性マグネットワイヤに関する。
導体上に絶縁皮膜を介して融着塗料を塗布焼付した自
己融着性マグネットワイヤは、コイルの巻線後、加熱又
は溶剤処理により、融着皮膜が溶解又は膨潤し、線間相
互を融着固化せしめ得ることから、簡単に自己支持型コ
イルを作ることが可能であり、複雑な形状のコイル巻線
に広く利用されている。一般に、加熱により融着皮膜を
溶融接着させる熱風接着型自己融着性マグネットワイヤ
にあっては、線材に吹付ける熱風温度に限界のあるた
め、塗布される融着塗料は熱軟化温度が100〜150℃程度
の低融点樹脂融着塗料が使用される。特に、熱風接着型
自己融着性マグネットワイヤを高速コイル巻線に適用す
る場合、その融着皮膜は低温で溶融し、かつ樹脂の流れ
の良いものであることが望ましいが、コイルの耐熱性を
低下させないため、高融点の融着塗料樹脂を用いること
が多い。この場合、融着皮膜の溶融温度が高くなるの
で、熱風温度を上げて溶融接着させることが必要にな
る。しかし、熱風温度の上昇は巻線治具の温度上昇をも
たらし、その結果、溶融した融着皮膜が巻線治具に付着
し、治具汚れを生ぜしめ、コイルの整列性及び離型性を
著しく悪化させている。そこで、これを防止するため、
巻線治具に離型剤を吹付ける等の離型処理を施したり、
定期的に巻線機を停止し治具の清掃及び研磨を行なって
いた。これまで、熱風接着型自己融着性マグネットワイ
ヤは接着力の面で多くの改善が図られてきているが、反
面融着皮膜の表面滑性、巻治具からの離型性の面での改
善は充分でなかった。
己融着性マグネットワイヤは、コイルの巻線後、加熱又
は溶剤処理により、融着皮膜が溶解又は膨潤し、線間相
互を融着固化せしめ得ることから、簡単に自己支持型コ
イルを作ることが可能であり、複雑な形状のコイル巻線
に広く利用されている。一般に、加熱により融着皮膜を
溶融接着させる熱風接着型自己融着性マグネットワイヤ
にあっては、線材に吹付ける熱風温度に限界のあるた
め、塗布される融着塗料は熱軟化温度が100〜150℃程度
の低融点樹脂融着塗料が使用される。特に、熱風接着型
自己融着性マグネットワイヤを高速コイル巻線に適用す
る場合、その融着皮膜は低温で溶融し、かつ樹脂の流れ
の良いものであることが望ましいが、コイルの耐熱性を
低下させないため、高融点の融着塗料樹脂を用いること
が多い。この場合、融着皮膜の溶融温度が高くなるの
で、熱風温度を上げて溶融接着させることが必要にな
る。しかし、熱風温度の上昇は巻線治具の温度上昇をも
たらし、その結果、溶融した融着皮膜が巻線治具に付着
し、治具汚れを生ぜしめ、コイルの整列性及び離型性を
著しく悪化させている。そこで、これを防止するため、
巻線治具に離型剤を吹付ける等の離型処理を施したり、
定期的に巻線機を停止し治具の清掃及び研磨を行なって
いた。これまで、熱風接着型自己融着性マグネットワイ
ヤは接着力の面で多くの改善が図られてきているが、反
面融着皮膜の表面滑性、巻治具からの離型性の面での改
善は充分でなかった。
従来、この融着皮膜の表面滑性、巻治具からの離型性
を改良する手段として、融着塗料中に滑剤を添加した
り、融着皮膜の焼付後その表面に滑剤を塗布する方法が
とられていた。前者の添加型滑剤としては、塗料との相
溶性の良い高級脂肪酸エステルが、後者の塗布型滑剤と
しては、流動パラフィンもしくは固型パラフィン又はワ
ックス等を有機溶剤に溶解又は分散させた溶液が用いら
れる。しかしながら前者の場合、滑剤である高級脂肪酸
エステルの沸点が溶着塗料の溶剤であるクレゾールに近
いため、融着塗料の焼付乾燥時に滑剤の高級脂肪酸エス
テルが揮散し、場合によっては皮膜中にほとんど残存せ
ず、従って滑性効果を失いやすい。また後者の場合は、
融着塗料の焼付後に滑剤を塗布するため滑剤の塗布工程
を必要とし、又表面に均一に塗布することが難かしく、
安定した滑性が得られにくく改良の余地があった。
を改良する手段として、融着塗料中に滑剤を添加した
り、融着皮膜の焼付後その表面に滑剤を塗布する方法が
とられていた。前者の添加型滑剤としては、塗料との相
溶性の良い高級脂肪酸エステルが、後者の塗布型滑剤と
しては、流動パラフィンもしくは固型パラフィン又はワ
ックス等を有機溶剤に溶解又は分散させた溶液が用いら
れる。しかしながら前者の場合、滑剤である高級脂肪酸
エステルの沸点が溶着塗料の溶剤であるクレゾールに近
いため、融着塗料の焼付乾燥時に滑剤の高級脂肪酸エス
テルが揮散し、場合によっては皮膜中にほとんど残存せ
ず、従って滑性効果を失いやすい。また後者の場合は、
融着塗料の焼付後に滑剤を塗布するため滑剤の塗布工程
を必要とし、又表面に均一に塗布することが難かしく、
安定した滑性が得られにくく改良の余地があった。
上述の如く、改良を図った従来の熱風接着型自己融着
性マグネットワイヤにあっても、依然としてコイル巻線
治具からの離型性が悪いため、定期的に巻線治具の表面
を磨くとこが必要であり、また離型剤を塗布する工程が
必要であった。殊に、この離型剤の使用は、次工程でプ
リント基板にコイルを貼り合わせる様な場合、その接着
強度が低下し、接着の信頼性を著しく阻害していた。
性マグネットワイヤにあっても、依然としてコイル巻線
治具からの離型性が悪いため、定期的に巻線治具の表面
を磨くとこが必要であり、また離型剤を塗布する工程が
必要であった。殊に、この離型剤の使用は、次工程でプ
リント基板にコイルを貼り合わせる様な場合、その接着
強度が低下し、接着の信頼性を著しく阻害していた。
本発明は、コイル巻線の自動化、高速化の障害となる
熱風接着型自己融着性マグネットワイヤのコイル巻線治
具からの離型性の悪さを解決するためになされたもので
ある。
熱風接着型自己融着性マグネットワイヤのコイル巻線治
具からの離型性の悪さを解決するためになされたもので
ある。
本発明は、熱風を線材に吹き付け、融着皮膜を溶融接
着させることにより自己支持型コイルを得る熱風接着型
自己融着性マグネットワイヤにおいて、融着塗料中に添
加する滑剤として特定のものを使用するとともに、ポリ
アミド樹脂を主成分とする融着塗料に、フェノール樹
脂、エポキシ樹脂及びブロックイソシアネート化合物を
添加し、この融着塗料を導体上に絶縁皮膜を介して塗布
焼付し、融着樹脂の一部に分子間架橋構造を形成させる
とにより課題の解決を図ったものである。
着させることにより自己支持型コイルを得る熱風接着型
自己融着性マグネットワイヤにおいて、融着塗料中に添
加する滑剤として特定のものを使用するとともに、ポリ
アミド樹脂を主成分とする融着塗料に、フェノール樹
脂、エポキシ樹脂及びブロックイソシアネート化合物を
添加し、この融着塗料を導体上に絶縁皮膜を介して塗布
焼付し、融着樹脂の一部に分子間架橋構造を形成させる
とにより課題の解決を図ったものである。
すなわち、塗膜形成機能を有する多成分共重合ポリア
ミド樹脂100重量部に、フェノール樹脂5〜30重量部、
分子量900〜2,000のビスフェノールA系ジグリシジルエ
ーテル型エポキシ樹脂5〜30重量部、ブロックイソシア
ネート化合物2〜15重量部及び分子量500〜1,500の硫黄
原子を含有した脂肪族ポリエステル化合物2〜10重量部
を添加し、これを有機溶剤に溶解した融着塗料を導体上
に絶縁皮膜を介して塗布焼付したことを特徴とする自己
融着性マグネットワイヤである。
ミド樹脂100重量部に、フェノール樹脂5〜30重量部、
分子量900〜2,000のビスフェノールA系ジグリシジルエ
ーテル型エポキシ樹脂5〜30重量部、ブロックイソシア
ネート化合物2〜15重量部及び分子量500〜1,500の硫黄
原子を含有した脂肪族ポリエステル化合物2〜10重量部
を添加し、これを有機溶剤に溶解した融着塗料を導体上
に絶縁皮膜を介して塗布焼付したことを特徴とする自己
融着性マグネットワイヤである。
本発明の融着皮膜の主成分である塗膜形成機能を有す
るポリアミド樹脂は、溶融温度が100〜160℃、平均分子
量が30,000〜100,000の範囲で非晶性の分子構造を有す
るポリアミド樹脂であり、具体例として、ダイアミドN1
901、同T451(ダイセル社商品名)、プラタボンドM127
6、同M1411(日本リルサン社商品名)等のナイロン−12
を主成分とした多成分共重合ポリアミド樹脂が挙げられ
る。
るポリアミド樹脂は、溶融温度が100〜160℃、平均分子
量が30,000〜100,000の範囲で非晶性の分子構造を有す
るポリアミド樹脂であり、具体例として、ダイアミドN1
901、同T451(ダイセル社商品名)、プラタボンドM127
6、同M1411(日本リルサン社商品名)等のナイロン−12
を主成分とした多成分共重合ポリアミド樹脂が挙げられ
る。
これらの多成分共重合ポリアミド樹脂は、各成分の組
合せにより任意に異なる溶融温度が得られ、また接着性
も優れている。又これらの多成分共重合ポリアミド樹脂
は、単独で用いても良いが塗膜の指触乾燥性の改良及び
巻治具からの離型性を考慮すると、これらの多成分共重
合ポリアミド樹脂だけでは不充分であるため、他の樹脂
の添加が必要である。
合せにより任意に異なる溶融温度が得られ、また接着性
も優れている。又これらの多成分共重合ポリアミド樹脂
は、単独で用いても良いが塗膜の指触乾燥性の改良及び
巻治具からの離型性を考慮すると、これらの多成分共重
合ポリアミド樹脂だけでは不充分であるため、他の樹脂
の添加が必要である。
フェノール樹脂は融着塗料の粘度及び流れ調整剤とし
て不可欠であり、融着皮膜の速乾性、耐久性、耐薬品性
を向上させる。このフェノール樹脂の具体例として、ヒ
タノール1133、同1140(日立化成社商品名)等のアルキ
ルフェノール樹脂を挙げることができる。
て不可欠であり、融着皮膜の速乾性、耐久性、耐薬品性
を向上させる。このフェノール樹脂の具体例として、ヒ
タノール1133、同1140(日立化成社商品名)等のアルキ
ルフェノール樹脂を挙げることができる。
エポキシ樹脂は、フエノール樹脂と同様融着皮膜の速
乾性、耐久性、耐薬品性を改善し、更に接着性、耐熱性
の向上に寄与する。
乾性、耐久性、耐薬品性を改善し、更に接着性、耐熱性
の向上に寄与する。
このエポキシ樹脂は分子量900〜2,000のビスフェノー
ルA系ジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂であり、具
体例としてエポトートYD011、同YD012、同YD014(東都
化成社商品名)、エピコート1001、同1004(シェル社商
品名)等を挙げることができる。なお、分子量を900〜
2,000に限定した理由は、分子量が2,000を越えると多成
分共重合ポリアミド樹脂との相溶性が悪くなるためであ
り、また分子量が900未満ではエポキシ樹脂の形状が半
固体状となって指触乾燥性を悪化させ、コイル巻治具か
らの離型性を低下させるためである。ブロックイソシア
ネート化合物は前記エポキシ樹脂の架橋剤であり、具体
例としてミリオネートMS-50、コロネートAPステーブル
(日本ポリウレタン社商品名)等を挙げることができ
る。
ルA系ジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂であり、具
体例としてエポトートYD011、同YD012、同YD014(東都
化成社商品名)、エピコート1001、同1004(シェル社商
品名)等を挙げることができる。なお、分子量を900〜
2,000に限定した理由は、分子量が2,000を越えると多成
分共重合ポリアミド樹脂との相溶性が悪くなるためであ
り、また分子量が900未満ではエポキシ樹脂の形状が半
固体状となって指触乾燥性を悪化させ、コイル巻治具か
らの離型性を低下させるためである。ブロックイソシア
ネート化合物は前記エポキシ樹脂の架橋剤であり、具体
例としてミリオネートMS-50、コロネートAPステーブル
(日本ポリウレタン社商品名)等を挙げることができ
る。
多成分共重合ポリアミド樹脂にフェノール樹脂、ビス
フェノールA系ジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂及
びブロックイソシアネート化合物を添加し、これを有機
溶剤に溶解した融着塗料は、絶縁導体上にこれが塗布さ
れることにより、多成分共重合ポリアミド樹脂のマトリ
ックス中に低分子鎖のフェノール樹脂及びエポキシ樹脂
が均一に分布し、そしてこれらの樹脂にペンダント状に
ぶらさがっている水酸基とブロックイソシアネート化合
物のイシソアネート基が反応し、融着樹脂の一部に分子
間架橋構造(相互侵入型網目構造の架橋)が形成され
る。したがって、ブロックイソシアネート化合物を架橋
剤として使用することにより、分子間架橋密度の大小を
制御できる。即ちブロックイソシアネート化合物の添加
量の多少により、融着皮膜の溶融温度を任意に調整する
ことが可能となる。このブロックイソシアネート化合物
を添加する目的は、溶融温度の制御の他に、指触乾燥性
及び巻治具からの離型性の向上にある。
フェノールA系ジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂及
びブロックイソシアネート化合物を添加し、これを有機
溶剤に溶解した融着塗料は、絶縁導体上にこれが塗布さ
れることにより、多成分共重合ポリアミド樹脂のマトリ
ックス中に低分子鎖のフェノール樹脂及びエポキシ樹脂
が均一に分布し、そしてこれらの樹脂にペンダント状に
ぶらさがっている水酸基とブロックイソシアネート化合
物のイシソアネート基が反応し、融着樹脂の一部に分子
間架橋構造(相互侵入型網目構造の架橋)が形成され
る。したがって、ブロックイソシアネート化合物を架橋
剤として使用することにより、分子間架橋密度の大小を
制御できる。即ちブロックイソシアネート化合物の添加
量の多少により、融着皮膜の溶融温度を任意に調整する
ことが可能となる。このブロックイソシアネート化合物
を添加する目的は、溶融温度の制御の他に、指触乾燥性
及び巻治具からの離型性の向上にある。
この指触乾燥性を向上させるには、より分子量の大き
なビスフェノールA系ジグリシジルエーテル型エポキシ
樹脂を添加すれば良いが、前述の如く多成分共重合ポリ
アミド樹脂との相溶性が悪く、分子量が限定されてしま
う。そこで、ビスフェノールA系ジグリシジルエーテル
型エポキシ樹脂の水酸基とブロックイソシアネート化合
物のイソシアネート基を反応させ、分子量の大きなポリ
ウレタン樹脂を形成することにより、指触乾燥性及び離
型性を向上させる。この離型性は、接着性と相反するも
のであり、多成分共重合ポリアミド樹脂を単に離型性の
良い樹脂と組合せた場合には、このポリアミド樹脂の接
着性を阻害し、融着皮膜としての機能を果たさない。そ
こで、このポリアミド樹脂をビスフェノールA系ジグリ
シジルエーテル型エポキシ樹脂及びブロックイソシアネ
ート化合物と組合せ、焼付時には絶縁導体上に接着性を
低下させない半硬化状態の融着皮膜を形成しておき、熱
風による線間接着時に完全硬化させるようにし、接着性
を阻害せずに優れた離型性が付与できる。更に、本発明
においては離型性を具備した滑剤として、下記の構造式
で示される硫黄原子を含有した分子量500〜1,500の脂肪
族ポリエステル化合物を用いた。
なビスフェノールA系ジグリシジルエーテル型エポキシ
樹脂を添加すれば良いが、前述の如く多成分共重合ポリ
アミド樹脂との相溶性が悪く、分子量が限定されてしま
う。そこで、ビスフェノールA系ジグリシジルエーテル
型エポキシ樹脂の水酸基とブロックイソシアネート化合
物のイソシアネート基を反応させ、分子量の大きなポリ
ウレタン樹脂を形成することにより、指触乾燥性及び離
型性を向上させる。この離型性は、接着性と相反するも
のであり、多成分共重合ポリアミド樹脂を単に離型性の
良い樹脂と組合せた場合には、このポリアミド樹脂の接
着性を阻害し、融着皮膜としての機能を果たさない。そ
こで、このポリアミド樹脂をビスフェノールA系ジグリ
シジルエーテル型エポキシ樹脂及びブロックイソシアネ
ート化合物と組合せ、焼付時には絶縁導体上に接着性を
低下させない半硬化状態の融着皮膜を形成しておき、熱
風による線間接着時に完全硬化させるようにし、接着性
を阻害せずに優れた離型性が付与できる。更に、本発明
においては離型性を具備した滑剤として、下記の構造式
で示される硫黄原子を含有した分子量500〜1,500の脂肪
族ポリエステル化合物を用いた。
又は、 この硫黄原子を含有した脂肪族ポリエステル化合物
は、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹
脂又はゴム等の酸化防止剤として用いられるが、これが
融着塗料中に添加される滑剤として用いられるときは、
巻治具からの離型性や滑性に極めて優れた効果を発揮す
る。この硫黄原子を含有した脂肪族ポリエステル化合物
の一例を挙げれば、ペンタエリスリトールテトラキス−
(3−ラウリルチオプロピオネート)が有効である。な
お分子量を500〜1,500に限定した理由は、分子量が500
未満では融着塗料を絶縁導体上に塗布焼付し融着皮膜が
形成される過程で、滑剤の表面への拡散移行が十分でな
く、また分子量が1,500を越えると、滑剤と融着塗料と
の相溶性が悪く安定性に欠け、長時間放置すると融着塗
料中の樹脂と滑剤が分離してしまうためである。
は、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹
脂又はゴム等の酸化防止剤として用いられるが、これが
融着塗料中に添加される滑剤として用いられるときは、
巻治具からの離型性や滑性に極めて優れた効果を発揮す
る。この硫黄原子を含有した脂肪族ポリエステル化合物
の一例を挙げれば、ペンタエリスリトールテトラキス−
(3−ラウリルチオプロピオネート)が有効である。な
お分子量を500〜1,500に限定した理由は、分子量が500
未満では融着塗料を絶縁導体上に塗布焼付し融着皮膜が
形成される過程で、滑剤の表面への拡散移行が十分でな
く、また分子量が1,500を越えると、滑剤と融着塗料と
の相溶性が悪く安定性に欠け、長時間放置すると融着塗
料中の樹脂と滑剤が分離してしまうためである。
次に、前述した塗膜形成機能を有する多成分共重合ポ
リアミド樹脂100重量部に対する各樹脂の添加量の限定
理由について説明する。
リアミド樹脂100重量部に対する各樹脂の添加量の限定
理由について説明する。
フェノール樹脂及びビスフェノールA系ジグリシジル
エーテル型エポキシ樹脂を各々5〜30重量部に限定した
理由は、5重量部未満では融着皮膜の速乾性、耐久性、
耐薬品性、耐熱性等を向上させる効果がなく、又30重量
部を超えると接着性を阻害するためである。ブロックイ
ソシアネート化合物の添加量を2〜15重量部に限定した
理由は、2重量部未満では融着皮膜の溶融温度の制御が
不可能であり、コイルの離型性を向上させる効果がな
く、又15重量部を超えると融着皮膜中に未反応ブロック
イソシアネート化合物が残り、コイルの離型性を低下さ
せるためである。また、硫黄原子を含有した脂肪族ポリ
エステル化合物の添加量を2〜10重量部に限定した理由
は、2重量部未満では融着皮膜に滑性を付与させること
が出来ず、又10重量部を超えても滑性の向上は見られな
いためである。
エーテル型エポキシ樹脂を各々5〜30重量部に限定した
理由は、5重量部未満では融着皮膜の速乾性、耐久性、
耐薬品性、耐熱性等を向上させる効果がなく、又30重量
部を超えると接着性を阻害するためである。ブロックイ
ソシアネート化合物の添加量を2〜15重量部に限定した
理由は、2重量部未満では融着皮膜の溶融温度の制御が
不可能であり、コイルの離型性を向上させる効果がな
く、又15重量部を超えると融着皮膜中に未反応ブロック
イソシアネート化合物が残り、コイルの離型性を低下さ
せるためである。また、硫黄原子を含有した脂肪族ポリ
エステル化合物の添加量を2〜10重量部に限定した理由
は、2重量部未満では融着皮膜に滑性を付与させること
が出来ず、又10重量部を超えても滑性の向上は見られな
いためである。
本発明において用いられる融着塗料は、塗膜形成機能
を有する多成分共重合ポリアミド樹脂を主成分とし、こ
れにフェノール樹脂、ビスフェノールA系ジグリシジル
エーテル型エポキシ樹脂、ブロックイソシアネート化合
物及び滑剤の硫黄原子を含有した脂肪族ポリエステル化
合物を添加し、溶剤に溶解しており、室温では相溶性の
優れた透明で安定な融着塗料である。この融着塗料は導
体上に他の絶縁皮膜を介して塗布焼付されると、多成分
共重合ポリアミド樹脂のマトリックス中に低分子鎖のフ
ェノール樹脂及びエポキシ樹脂が均一に分布し、そし
て、それらの樹脂にペンダント状にぶらさがっている水
酸基とブロックイソシアネート化合物のイソシアネート
基が反応し、融着樹脂の一部に分子間架橋構造が形成さ
れ、又同時にエポキシ樹脂の水酸基とブロックイソシア
ネート化合物のイソシアネート基が反応し、分子量の大
きなポリウレタン樹脂が形成されるため融着皮膜の指触
乾燥性が良くなる。そして、次のコイル巻線工程におけ
る熱風による線間の融着時には、更に前記の反応が進む
ことにより融着樹脂の架橋密度が増大し、融着皮膜の耐
熱性が向上する。また、加熱溶融した融着樹脂の熱硬化
反応即ち架橋反応の進行による官能基の減少、半固体状
から固体への変化及び融着樹脂の熱収縮により離型効果
も向上することになる。
を有する多成分共重合ポリアミド樹脂を主成分とし、こ
れにフェノール樹脂、ビスフェノールA系ジグリシジル
エーテル型エポキシ樹脂、ブロックイソシアネート化合
物及び滑剤の硫黄原子を含有した脂肪族ポリエステル化
合物を添加し、溶剤に溶解しており、室温では相溶性の
優れた透明で安定な融着塗料である。この融着塗料は導
体上に他の絶縁皮膜を介して塗布焼付されると、多成分
共重合ポリアミド樹脂のマトリックス中に低分子鎖のフ
ェノール樹脂及びエポキシ樹脂が均一に分布し、そし
て、それらの樹脂にペンダント状にぶらさがっている水
酸基とブロックイソシアネート化合物のイソシアネート
基が反応し、融着樹脂の一部に分子間架橋構造が形成さ
れ、又同時にエポキシ樹脂の水酸基とブロックイソシア
ネート化合物のイソシアネート基が反応し、分子量の大
きなポリウレタン樹脂が形成されるため融着皮膜の指触
乾燥性が良くなる。そして、次のコイル巻線工程におけ
る熱風による線間の融着時には、更に前記の反応が進む
ことにより融着樹脂の架橋密度が増大し、融着皮膜の耐
熱性が向上する。また、加熱溶融した融着樹脂の熱硬化
反応即ち架橋反応の進行による官能基の減少、半固体状
から固体への変化及び融着樹脂の熱収縮により離型効果
も向上することになる。
上述した多成分共重合ポリアミド樹脂は、各成分の組
合せにより異なる溶融温度が得られ、更に架橋剤である
ブロックイソシアネート化合物の添加量により分子間架
橋密度の大小を制御できるので、溶融温度即ち熱風温度
を任意に調整した融着皮膜を得ることが可能である。
合せにより異なる溶融温度が得られ、更に架橋剤である
ブロックイソシアネート化合物の添加量により分子間架
橋密度の大小を制御できるので、溶融温度即ち熱風温度
を任意に調整した融着皮膜を得ることが可能である。
滑剤として添加する、硫黄原子を含有した脂肪族ポリ
エステル化合物は、非極性のメチレン鎖が炭素原子を中
心にして前後左右対称的に配置している構造であり、焼
付工程中において溶剤が飛散するにしたがって、熱可塑
性樹脂のマトリックス中で安定状態を保つことができ
ず、塗膜の表面へ移行する。更に、融着皮膜が形成され
る最終段階では、長いメチレン鎖を皮膜表面に向けて配
列し、非極性の単分子膜が形成され、優れた滑性と離型
効果を皮膜に付与する。なお、分子中の硫黄原子は2価
であり、最高の酸化状態では更に2個の酸素を取り込む
ことができるため、従来の滑剤より熱安定性が良好であ
る。
エステル化合物は、非極性のメチレン鎖が炭素原子を中
心にして前後左右対称的に配置している構造であり、焼
付工程中において溶剤が飛散するにしたがって、熱可塑
性樹脂のマトリックス中で安定状態を保つことができ
ず、塗膜の表面へ移行する。更に、融着皮膜が形成され
る最終段階では、長いメチレン鎖を皮膜表面に向けて配
列し、非極性の単分子膜が形成され、優れた滑性と離型
効果を皮膜に付与する。なお、分子中の硫黄原子は2価
であり、最高の酸化状態では更に2個の酸素を取り込む
ことができるため、従来の滑剤より熱安定性が良好であ
る。
以下に本発明の内容を実施例で示す。
表−Iは実施例I〜VI、比較例I〜IIIの融着塗料の
配合組成表である。この配合組成中の多成分共重合ポリ
アミド樹脂、フェノール樹脂、滑剤の硫黄原子を含有し
た脂肪族ポリエステル化合物及び溶剤を撹拌機、温度計
付きの四つ口フラスコに入れ、60〜80℃の温度に加温
し、これらの樹脂と滑剤を溶解し溶液とした。この溶液
を室温迄冷却してから、予め溶剤に溶解しておいたビス
フェノールA系ジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂溶
液と、ブロックイソシアネート化合物溶液を配合組成に
基づいて添加し十分撹拌して融着塗料を調整した。実施
例6、比較例3、計9種類の融着塗料を、導体径0.300m
m、仕上外径0.312mmのポリウレタン絶縁電線に塗布焼付
し、最大仕上外径0.323mmの熱風接着型自己融着性マグ
ネットワイヤを製造した。これらの熱風接着型自己融着
性マグネットワイヤをJIS C3003(エナメル銅線及びエ
ナメルアルミニウム線試験方法)に基づき試験を行な
い、その結果を表IIに示す。
配合組成表である。この配合組成中の多成分共重合ポリ
アミド樹脂、フェノール樹脂、滑剤の硫黄原子を含有し
た脂肪族ポリエステル化合物及び溶剤を撹拌機、温度計
付きの四つ口フラスコに入れ、60〜80℃の温度に加温
し、これらの樹脂と滑剤を溶解し溶液とした。この溶液
を室温迄冷却してから、予め溶剤に溶解しておいたビス
フェノールA系ジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂溶
液と、ブロックイソシアネート化合物溶液を配合組成に
基づいて添加し十分撹拌して融着塗料を調整した。実施
例6、比較例3、計9種類の融着塗料を、導体径0.300m
m、仕上外径0.312mmのポリウレタン絶縁電線に塗布焼付
し、最大仕上外径0.323mmの熱風接着型自己融着性マグ
ネットワイヤを製造した。これらの熱風接着型自己融着
性マグネットワイヤをJIS C3003(エナメル銅線及びエ
ナメルアルミニウム線試験方法)に基づき試験を行な
い、その結果を表IIに示す。
次いで単軸型全自動巻線機を使用し、これらの熱風接
着型自己融着性マグネツトワイヤに200℃の熱風を吹き
付けながら回転数1,600r.p.mでフラットコイルの巻線を
行なった。各例につきフラットコイルを100個巻線し、
コイルの整列率及び治具離型性の試験を行ない、その試
験結果を表IIIに示した。
着型自己融着性マグネツトワイヤに200℃の熱風を吹き
付けながら回転数1,600r.p.mでフラットコイルの巻線を
行なった。各例につきフラットコイルを100個巻線し、
コイルの整列率及び治具離型性の試験を行ない、その試
験結果を表IIIに示した。
〔発明の効果〕 本発明の熱風接着型自己融着性マグネットワイヤは、
表II及び表IIIに示す特性より明らかなように、融着皮
膜表面の摩擦係数が0.06〜0.07と低く、従来の滑剤を使
用した熱風接着型自己融着性マグネツトワイヤでは得ら
れない優れた皮膜表面の滑性を有し、かつ従来の熱風接
着型自己融着性マグネツトワイヤと比較してコイル巻治
具の汚れもなく、治具離型性が大幅に改善されているた
め、コイルの整列率が高く巻線性は極めて良好である。
したがって整列巻線の高速化が可能であると同時に、定
期的に行なっていた治具の洗浄や離型処理の必要がなく
なり、巻線の自動化が可能となり、コイル製造の生産性
が大幅に向上した。
表II及び表IIIに示す特性より明らかなように、融着皮
膜表面の摩擦係数が0.06〜0.07と低く、従来の滑剤を使
用した熱風接着型自己融着性マグネツトワイヤでは得ら
れない優れた皮膜表面の滑性を有し、かつ従来の熱風接
着型自己融着性マグネツトワイヤと比較してコイル巻治
具の汚れもなく、治具離型性が大幅に改善されているた
め、コイルの整列率が高く巻線性は極めて良好である。
したがって整列巻線の高速化が可能であると同時に、定
期的に行なっていた治具の洗浄や離型処理の必要がなく
なり、巻線の自動化が可能となり、コイル製造の生産性
が大幅に向上した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−223868(JP,A) 特公 昭45−7893(JP,B1) 特公 昭48−8423(JP,B1) 特公 昭50−26150(JP,B1)
Claims (1)
- 【請求項1】塗膜形成機能を有する多成分共重合ポリア
ミド樹脂100重量部に、フェノール樹脂5〜30重量部、
分子量900〜2,000のビスフェノールA系ジグリシジルエ
ーテル型エポキシ樹脂5〜30重量部、ブロックイソシア
ネート化合物2〜15重量部及び分子量500〜1,500の硫黄
原子を含有した脂肪族ポリエステル化合物2〜10重量部
を添加し、これを有機溶剤に溶解した融着塗料を、導体
上に絶縁皮膜を介して塗布焼付したことを特徴とする自
己融着性マグネットワイヤ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63290759A JPH0817061B2 (ja) | 1988-11-17 | 1988-11-17 | 自己融着性マグネットワイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63290759A JPH0817061B2 (ja) | 1988-11-17 | 1988-11-17 | 自己融着性マグネットワイヤ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH02135610A JPH02135610A (ja) | 1990-05-24 |
| JPH0817061B2 true JPH0817061B2 (ja) | 1996-02-21 |
Family
ID=17760165
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP63290759A Expired - Lifetime JPH0817061B2 (ja) | 1988-11-17 | 1988-11-17 | 自己融着性マグネットワイヤ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0817061B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2884127B2 (ja) * | 1993-03-05 | 1999-04-19 | 東京特殊電線株式会社 | アルコール白化現象防止が可能な自己融着性マグネットワイヤ |
| JP7751433B2 (ja) * | 2021-09-27 | 2025-10-08 | 東特塗料株式会社 | 電気絶縁電線 |
-
1988
- 1988-11-17 JP JP63290759A patent/JPH0817061B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH02135610A (ja) | 1990-05-24 |
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