JPH08171294A - カラー画像形成方法 - Google Patents

カラー画像形成方法

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JPH08171294A
JPH08171294A JP7268690A JP26869095A JPH08171294A JP H08171294 A JPH08171294 A JP H08171294A JP 7268690 A JP7268690 A JP 7268690A JP 26869095 A JP26869095 A JP 26869095A JP H08171294 A JPH08171294 A JP H08171294A
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resin
layer
transfer
polymer
transfer layer
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Application number
JP7268690A
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English (en)
Inventor
Eiichi Kato
栄一 加藤
Yusuke Nakazawa
雄祐 中沢
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Color Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 カラー画像における色ずれがなく、転写によ
る画質の低下を招かずにトナー画像を最終被転写材に完
全に転写でき、カラー複写物の保存安定性が優れてい
る。 【解決手段】 剥離性表面を有する感光体11上に電子写
真プロセスで1色以上のトナー画像25を形成し、その上
に剥離可能な転写層12を、ガラス転移点の異なる二種の
樹脂を同一粒子内に含有する樹脂粒子(ARW)を電着塗布
することにより形成し、トナー画像25を転写層12ごと一
次レセプター20に転写し、更にトナー画像25を転写層12
ごと最終被転写材21に転写してカラー画像を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー複写機、カ
ラープリンター、カラープルーファー、カラーチェッカ
ー等の分野に適用できる電子写真法を用いたカラー画像
形成方法に関する。
【0002】
【従来技術】電子写真感光体表面上に直接静電写真用現
像剤を用いて複数色のトナーを順次重ねて現像しカラー
画像を形成した後、印刷用本紙等の被転写材料へ一度に
転写することにより、カラー画像印刷物、カラー画像複
写物又はカラープルーフ(印刷用校正刷り)とする方法
が知られている。かかる現像法には、いわゆる乾式現像
法と湿式現像法がある。湿式現像法を用いて得たカラー
画像は、乾式トナーの場合と比べて、各色の色ずれがな
く、高解像度のカラー画像が得られるため好ましいが、
感光体表面から直接本紙に湿式トナー像を完全に転写す
ることは極めて難しい。
【0003】この課題を解決すべく、特開平2−272
469号公報には、転写時に被転写材料と感光体との間
に非水溶媒を供給したのち静電的に転写する技術が開示
されている。また、特開平2−115865号、同2−
115866号各公報には、感光体表面に予め透明フィ
ルムを積層した後、電子写真プロセスによりフィルム上
に湿式トナー画像を形成し、次いでフィルムを感光体か
ら剥離し、普通紙に貼り付けて画像を転写する方法が開
示されている。しかしこの場合、積層するフィルムは9
μmの厚みが適当とあるが、このような厚みのフィルム
の製造、ハンドリングは極めてやっかいであり、そのた
めの対策を別途講じる必要がある。更に、特公平2−4
3185号公報には、透明な電子写真感光体の後方から
露光し、誘電性支持体上にオーバーラップした色分解像
を形成し、この支持体ごと被転写材料上に転写する方法
が開示されている。この方法は、感光体の透明支持体側
から露光するものであり、更に、導電層も透明としなけ
ればならないため、コスト面でも不利である。
【0004】一方、特開平1−112264号、同1−
281464号及び同3−11347号各公報には、い
わゆる乾式現像法を用いた電子写真転写法において、剥
離可能な転写層を予め感光体表面に設けて、この上にト
ナー画像を形成し、かかる転写層ごと本紙へ転写すると
いう提案がなされている。しかしながら、これらの技術
においては、感光体を繰り返し使用する場合には、転写
時に特別の操作が必要であったり、転写層の形成に困難
が伴うものであった。また、予め転写層(あるいは剥離
層)が形成された感光体を使用する方法では、感光体を
どうしても使い捨てとしなければならず、コスト面での
不利は免れ得なかった。
【0005】他方、特開平2−264280号には、感
光層上のトナー画像を高平滑性の一次中間転写媒体に転
写した後、最終被転写材料上に転写する方法が記載さ
れ、更に、特開平3−243973号、同4−9087
号等には、特殊な転写媒体を用いることにより、湿式ト
ナーでも良好な最終カラー画像を得る方法が提案されて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】これらの方法において
は、被転写材料の表面凹凸の影響を受けることなくトナ
ー画像を鮮明に転写できるとされているが、トナー画像
を直接一次中間転写媒体、更に最終被転写材料上に転写
するため、得られるカラー画像、特に細線や細文字等の
細かな画像の欠落又は画像濃度のムラが見られる。更
に、トナー画像を転写した後の感光体や中間転写媒体の
表面には、トナー画像が残存する。このことは、感光体
や中間転写媒体を繰り返し使用する場合には、それぞれ
の表面のクリーニングの必要性が生じ、更にそのための
装置の設定、クリーニングによる感光体や中間転写媒体
表面の損傷等が問題となってくる。
【0007】このように従来の中間転写媒体を用いたカ
ラー画像形成法では、充分満足できるカラー画像が得ら
れない、繰り返し使用する場合に中間転写媒体の性質が
変化し、安定した性能を長期に維持する事が難しい、性
能維持のために使い捨てとなる部材が生じる、特殊な転
写媒体を用いる必要がある等の種々の課題がある。
【0008】本発明は、以上のような従来の電子写真転
写画像形成方法の有する課題を解決するものである。本
発明の目的は、色ずれがなく、高精細、高画質のカラー
画像を簡便に、安定して得られるとともに、最終被転写
材を選ばないで優れたカラー画像を再現することができ
る、中間媒体を用いた新規な電子写真式カラー画像形成
方法を提供することにある。特に、転写層の膜厚が薄
く、転写条件が緩和されて、例えば転写温度や転写圧力
が低下したり、あるいは転写速度が高速度になっても、
依然転写層及びトナー画像が良好に中間媒体、更には最
終被転写材に転写されるカラー画像形成法を提供するこ
とを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、剥
離性表面を有する電子写真感光体上に電子写真プロセス
で1色以上のトナー画像を形成し、該トナー画像を有す
る感光体の上にガラス転移点10℃〜140℃又は軟化
点35℃〜180℃の樹脂(AH)及びガラス転移点4
5℃以下又は軟化点60℃以下の樹脂であって樹脂(A
H)より2℃以上ガラス転移点又は軟化点の低い樹脂
(AL)の少なくとも二種を同一粒子内に含有してなる
熱可塑性樹脂粒子を主として含有する粒子を静電的に電
着又は付着して成膜することにより剥離可能な転写層を
形成し、該トナー画像を転写層ごと一次レセプターに転
写し、次いで、一次レセプター上の該トナー画像を転写
層ごと最終被転写材に転写することを特徴とするカラー
画像形成方法によって達成されることが見出された。
【0010】本発明のカラー画像形成方法は、そのプロ
セスの概要を図1に示すように、少なくとも支持体1及
び感光層2からなる電子写真感光体11の上に、通常の
電子写真プロセスを用いて1色以上のトナー画像25を
形成し、そのトナー画像25を有する感光体11の上
に、熱可塑性樹脂粒子を静電的に付着又は電着して成膜
すること(電着塗布法)により剥離可能な転写層12を
設けた後、トナー画像25と転写層12を一括して剥離
して一次レセプター20に転写し、更にトナー画像25
を転写層12とともに最終被転写材21に転写してカラ
ー複写物とするものである。ここで本発明は、上記熱可
塑性樹脂粒子{以下樹脂粒子(ARW)と称することも
ある}が、ガラス転移点又は軟化点の異なる少なくとも
二種の樹脂を同一粒子内に含有することを大きな特徴と
する。
【0011】本発明はトナー画像を形成した感光体上に
剥離可能な転写層を設け、転写層ごとトナー転写を行う
ので、トナー画像が容易に完全に転写できる。また、シ
ンプルな構成の転写装置で良く、さらに最終被転写材を
選ばないカラー画像形成が可能になる。またカラー画像
上に転写層を形成して、転写層ごと一括転写するので、
色ずれがなく高精細、高画質のカラー画像を簡便に、安
定して得られる。更に、感光体表面を転写層が保護し、
加えて一次レセプター上に一旦転写するため最終被転写
材が直接感光体表面に触れないため、電子写真感光体表
面に与える損傷を軽減し、感光体の繰り返し使用や長期
間の使用が可能となる。
【0012】更に、樹脂粒子(ARW)を電着塗布法で
感光体上に適用して転写層を形成することにより、転写
層の転写性が極めて良好で、耐久性もよく、優れたカラ
ー画像が得られることが判った。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明に用いられる転写層
について詳しく説明する。本発明の転写層は、光透過性
のもので、その上に形成されるトナー画像を識別できる
ものであれば、特に限定されるものではなく、着色され
ていてもよい。最終被転写材に転写後の画像がカラー画
像(特にフルカラー画像)である場合には、通常無色で
透明な転写層を用いる。
【0014】転写層は180℃以下の温度又は20kgf/
cm2 以下の圧力という転写条件で剥離可能となることが
好ましい。この値を越えると、転写層を感光体表面から
剥離・転写するために必要な転写装置の熱容量及び圧力
を維持するために装置の大型化が必要であったり、この
条件を越える転写条件でしか剥離しない転写層を用いる
と、転写を充分に行うには転写スピードを極めて遅くし
なければならない等の実用上困難な問題を生じ好ましく
ない。下限値は特に限定されないが、通常室温以上の温
度又は100gf/cm2 以上の圧力という転写条件で剥離
可能となることが好ましい。
【0015】本発明の転写層に用いられる樹脂(AH)
及び樹脂(AL)を一括して以下樹脂(A)と称するこ
ともある。本発明の転写層を形成するために用いられる
樹脂粒子(ARW)は、前記の如く、ガラス転移点又は
軟化点の異なる二種の樹脂(AH)及び樹脂(AL)を
少なくとも同一粒子内に含有する。
【0016】樹脂(AH)は、好ましくはガラス転移点
30〜120℃又は軟化点38〜160℃であり、より
好ましくはガラス転移点35〜90℃又は軟化点40〜
120℃であり、樹脂(AL)は好ましくはガラス転移
点−40℃〜+40℃又は軟化点0〜40℃であり、よ
り好ましくはガラス転移点−20℃〜+33℃又は軟化
点5〜35℃点である。また、樹脂(AH)と樹脂(A
L)のガラス転移点又は軟化点の差は5℃以上、更には
10℃以上が好ましい。ここで、樹脂(AH)又は樹脂
(AL)が2種以上含有される場合におけるガラス転移
点又は軟化点の差は、樹脂(AH)中の最もガラス転移
点又は軟化点の低いものと、樹脂(AL)中の最もガラ
ス転移点又は軟化点の高いものとの差をいうものであ
る。本発明では、ガラス転移点及び軟化点が本発明の範
囲に属する樹脂(AH)及び樹脂(AL)を任意に選択
して、本発明に供する樹脂粒子(ARW)とすることが
できる。
【0017】樹脂(AH)と樹脂(AL)は、樹脂(A
H)/樹脂(AL)が10〜95/90〜5(重量比)
の存在割合で樹脂粒子(ARW)内に含有されることが
好ましい。この範囲においてカラー複写物を各種シート
に入れて重ねてファイリングしても転写層の剥がれ等を
生じない(ファイリング適性)等複写物の保存安定性が
更に良好になる。また、転写層の良好な転写性がより良
好に達成される。より好ましい使用割合は、樹脂(A
H)/樹脂(AL)が30〜90/70〜10(重量
比)である。
【0018】本発明の樹脂粒子(ARW)中に含有され
る少なくとの二種の樹脂(AH)及び樹脂(AL)は粒
子内で任意に混在する状態又は樹脂(AH)が主たる部
分と樹脂(AL)が主たる部分とに分離した層構造を形
成する状態(即ち、コア−シェル構造の粒子)のいずれ
でもよい。コア−シェル構造の場合には、コアとなる部
分が樹脂(AH)であっても樹脂(AL)であってもよ
く、特に限定されるものではない。
【0019】樹脂(AH)及び樹脂(AL)の重量平均
分子量は、それぞれ好ましくは1×103〜5×105
より好ましくは3×103〜8×104の範囲である。こ
こで重量平均分子量は、GPC法により測定しポリスチ
レン換算したものである。
【0020】転写層に用いることができる樹脂(A)と
しては、具体的には熱可塑性樹脂又は接着剤もしくは粘
着剤として知られる樹脂が挙げられ、例えばオレフィン
重合体及び共重合体、塩化ビニル共重合体、塩化ビニリ
デン共重合体、アルカン酸ビニル重合体及び共重合体、
アルカン酸アリル重合体及び共重合体、スチレン及びそ
の誘導体の重合体及び共重合体、オレフィン−スチレン
共重合体、オレフィン−不飽和カルボン酸エステル共重
合体、アクリロニトリル共重合体、メタクリロニトリル
共重合体、アルキルビニルエーテル共重合体、アクリル
酸エステル重合体及び共重合体、メタクリル酸エステル
重合体及び共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共
重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、イ
タコン酸ジエステル重合体及び共重合体、無水マレイン
酸共重合体、アクリルアミド共重合体、メタクリルアミ
ド共重合体、水酸基変性シリコン樹脂、ポリカーボネー
ト樹脂、ケトン樹脂、ポリエステル樹脂、シリコン樹
脂、アミド樹脂、水酸基及びカルボキシル基変性ポリエ
ステル樹脂、ブチラール樹脂、ポリビニルアセタール樹
脂、環化ゴム−メタクリル酸エステル共重合体、環化ゴ
ム−アクリル酸エステル共重合体、複素環を含有する共
重合体(複素環として例えば、フラン環、テトラヒドロ
フラン環、チオフェン環、ジオキサン環、ジオキソフラ
ン環、ラクトン環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン
環、1,3−ジオキセタン環等)、セルローズ系樹脂、
脂肪酸変性セルローズ系樹脂、エポキシ樹脂等が挙げら
れる。
【0021】例えば、日刊工業新聞社刊「プラスチック
材料講座シリーズ」第1巻〜18巻(1981年)、近畿化学
協会ビニル部会編「ポリ塩化ビニル」日刊工業新聞社刊
(1988年)、大森英三「機能性アクリル樹脂」(株)テ
クノシステム刊(1985年)、滝山栄一郎「ポリエステル
樹脂ハンドブック」日刊工業社刊(1988年)、湯木和男
編「飽和ポリエステル樹脂ハンドブック」日刊工業新聞
社刊(1989年)、高分子学会編「高分子データハンドブ
ック〈応用編〉」第1章培風館(1986年)、原崎勇次編
「最新・バインダー技術便覧」第2章(株)総合技術セ
ンター(1985年)、奥田平編「高分子加工、別冊8第20
巻増刊号“粘着”」高分子刊行会(1976年刊)、福沢敬
司「粘着技術」高分子刊行会(1987年刊)、西口守「接
着便覧第14版」高分子刊行会(1985年)、日本接着協会
編「接着ハトンドブック第2版」日刊工業新聞社(1980
年)等に記載の各種樹脂類が挙げられる。
【0022】本発明の転写層に供せられる樹脂(A)
は、樹脂(A)自体の剥離性を向上する効果を有するフ
ッ素原子及び/又はケイ素原子を含有する置換基を含む
重合体成分{以下重合体成分(F)と称することもあ
る}を前記した樹脂中の重合体成分として更に含有して
もよい。このことにより電子写真感光体との剥離性が更
に向上し、結果として転写性がより良好になる。フッ素
原子/ケイ素原子含有置換基は、重合体の高分子主鎖に
組み込まれていてもよくあるいは高分子の側鎖の置換基
として存在していてもよい。重合体成分(F)の含有量
は、樹脂(A)の全重合体成分100重量部中、好まし
くは3〜30重量部、より好ましくは5〜15重量部で
ある。好ましくは、重合体成分(F)は樹脂(A)にお
いてブロックとして含有される。
【0023】本発明においては、転写層を構成する樹脂
(A)はガラス転移点又は軟化点が異なる2種以上の樹
脂からなるが、重合体成分(F)は樹脂(AH)及び樹
脂(AL)のいずれに含有されてもよい。
【0024】以下、樹脂(A)自身の剥離性を向上させ
る作用を有する重合体成分(F)について説明する。
【0025】フッ素原子を含有する置換基としては、例
えば、下記のl価又は2価の有機残基が挙げられる。
【0026】
【化1】
【0027】
【化2】
【0028】ケイ素原子含有の置換基としては、例え
ば、下記の一価又は二価の有機残基等が挙げられる。
【0029】
【化3】
【0030】但し、R1、R2、R3、R4及びR5は、各
々同じでも異なってもよく、置換されていてもよい炭化
水素基又は−OR6基(R6は置換されてもよい炭化水素
基を表わす)を表わす。
【0031】R1〜R6の示す炭化水素基としては、具体
的には炭素数1〜18の置換されてもよいアルキル基
(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、
ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、ヘキ
サデシル基、2−クロロエチル基、2−ブロモエチル
基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2−シアノエ
チル基、3,3,3−トリフルオロプロピルエチル基、
2−メトキシエチル基、3−ブロモプロピル基、2−メ
トキシカルボニルエチル基、2,2,2,2′,2′,
2′−ヘキサフルオロイソプロピル基等)、炭素数4〜
18の置換されてもよいアルケニル基(例えば2−メチ
ル−1−プロペニル、2−ブテニル基、2−ペンテニル
基、3−メチル−2−ペンテニル基、1−ペンテニル
基、1−ヘキセニル基、2−ヘキセニル基、4−メチル
−2−ヘキセニル基等)、炭素数7〜12の置換されて
いてもよいアラルキル基(例えばベンジル基、フェネチ
ル基、3−フェニルプロピル基、ナフチルメチル基、2
−ナフチルエチル基、クロロベンジル基、ブロモベンジ
ル基、メチルベンジル基、エチルベンジル基、メトキシ
ベンジル基、ジメチルベンジル基、ジメトキシベンジル
基等)、炭素数5〜8の置換されていてもよい脂環式基
(例えばシクロヘキシル基、2−シクロヘキシル基、2
−シクロペンチルエチル基等)又は炭素数6〜12の置
換されていてもよい芳香族基(例えばフェニル基、ナフ
チル基、トリル基、キシリル基、プロピルフェニル基、
ブチルフェニル基、オクチルフェニル基、ドデシルフェ
ニル基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、ブ
トキシフェニル基、デシルオキシフェニル基、クロロフ
ェニル基、ジクロロフェニル基、ブロモフェニル基、シ
アノフェニル基、アセチルフェニル基、メトキシカルボ
ニルフェニル基、エトキシカルボニルフェニル基、ブト
キシカルボニルフェニル基、アセトアミドフェニル基、
プロピオアミドフェニル基、ドデシロイルアミドフェニ
ル基等)が挙げられる。
【0032】また、フッ素原子及び/又はケイ素原子含
有の有機残基は、組み合わされて構成されていてもよ
く、その場合には、直接結合してもよいし更には他の連
結基を介して組み合わされてもよい。連結基として具体
的には二価の有機残基が挙げられ、例えば、−O−、−
S−、−N(d1)−、−CO−、−SO−、−SO
2−、−COO−、−OCO−、−CONHCO−、−
NHCONH−、−CON(d1)−、−SO2N(d1)−
等から選ばれた結合基を介在させてもよい、二価の脂肪
族基もしくは二価の芳香族基、又はこれらの二価の残基
の組み合わせにより構成された有機残基が挙げられる。
ここで、d1は前記R1と同一の内容を表わす。
【0033】二価の脂肪族基として、例えば下記で示さ
れる基が挙げられる。
【0034】
【化4】
【0035】ここで、e1及びe2は、互いに同じでも異
なってもよく、各々水素原子、ハロゲン原子(例えば塩
素原子、臭素原子等)又は炭素数1〜12のアルキル基
(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、クロロメチ
ル基、ブロモメチル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチ
ル基、ノニル基、デシル基等)を表わす。Qは−O−、
−S−又は−N(d2)−を表わし、d2は炭素数1〜4
のアルキル基、−CH2Cl又は−CH2Brを表わす。
【0036】二価の芳香族基としては、例えばベンゼン
環基、ナフタレン環基及び5又は6員の複素環基(複素
環を構成するヘテロ原子として、酸素原子、イオウ原
子、窒素原子から選ばれたヘテロ原子を少なくとも1種
含有する)が挙げられる。これらの芳香族基は置換基を
有していてもよく、例えばハロゲン原子(例えばフッ素
原子、塩素原子、臭素原子等)、炭素数1〜8のアルキ
ル基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、ヘキシル基、オクチル基等)、炭素数1〜6のアル
コキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基、プロピオキ
シ基、ブトキシ基等)が置換基の例としてあげられる。
複素環基としては、例えばフラン環、チオフェン環、ピ
リジン環、ピペラジン環、テトラヒドロフラン環、ピロ
ール環、テトラヒドロピラン環、1,3−オキサゾリン
環等が挙げられる。
【0037】以上のようなフッ素原子及び/又はケイ素
原子を含有する置換基を有する繰り返し単位の具体例を
以下に示す。しかし、本発明の範囲がこれらに限定され
るものではない。以下の(F−1)〜(F−32)におい
て、Rfは下記に示す(1)〜(11)のいずれかの基を
示し、bは水素原子又はメチル基を表わす。
【0038】
【化5】
【0039】但し、上記(1)〜(11)において、
f′は上記(1)〜(8)で示される基を示し、nは
1〜18の整数を示し、mは1〜18の整数を示し、p
は1〜5の整数を示す。
【0040】
【化6】
【0041】
【化7】
【0042】
【化8】
【0043】
【化9】
【0044】
【化10】
【0045】本発明の樹脂(A)におけるいわゆるブロ
ック共重合体として好ましい態様を以下に説明する。ブ
ロック共重合体においては、フッ素原子及び/又はケイ
素原子含有の重合体成分(F)が共重合体中にブロック
で構成されていればいずれでもよい。ここでブロックで
構成するとは、フッ素原子及び/又はケイ素原子を70
重量%以上含有する重合体セグメント(α)を共重合体
中に有していることをいい、例えば下記に示すようなA
−B型ブロック、A−B−A型ブロック、B−A−B型
ブロック、グラフト型ブロックあるいはスター型ブロッ
ク等が挙げられる。
【0046】
【化11】
【0047】これらの各種ブロック共重合体は、従来公
知の重合方法に従って合成することができる。例えば、
W. J. Burlant, A. S. Hoffman「Block and Graft Poly
mers」(1986年、Reuhold)、R. J. Cevesa「Block and
Graft Copolymers」(1962年、Butterworths)、D. C. A
llport, W. H. James「Block Copolymers」(1972年、A
ppliedSci)、A. Noshay, J. E. McGrath「Block Copoly
mers」(1977年、Academic Press.)、G. Huvterg, D.
J. Wilson, G. Riess、NATO ASIser. SerE.1985, 149、
V. Perces, Applied. Polymer Sci.285,95(1985)等の成
書、総説に記載されている。
【0048】例えば、有機金属化合物(例えばアルキル
リチウム類、リチウムジイソプロピルアミド、アルカリ
金属アルコラート類、アルキルマグネシウムハライド
類、アルキルアルミニウムハライド類等)等を重合開始
剤とするイオン重合反応については、T. E. Hogeu-Esc
h, J. Smid「Recent Advances in Anion Polymerizatio
n」(1987年、Elsevier New York)、岡本佳男、高分
子、38、912(1989)、澤本光男、高分子、38、1018(198
9)、成田正、高分子、37、252 (1988)、B. C. Anderson
et al., Macromolecules 14,1601(1981)、S. Aoshim
a, T. Higashimura, Macromolecules 22, 1099(1989)
等に具体的に記載されている。
【0049】また、ヨウ化水素/ヨウ素系等によるイオ
ン重合反応については、T. Higashimura at al., Macro
mol. Chem.,Macromol. Symp., 1314, 457 (1988)、
東村敏延、沢本光男、高分子論文集 46、189 (1989)等
に記載されている。グループ移動重合反応については、
D. Y. Sogah et al., Macromolecules, 20, 1473(198
7)、O. W. Webster, D. Y. Sogah、高分子、36、808 (1
987)、M. T.Reetg et al., Angew. Chem. Int. Ed. Eng
l. 25, 9108(1986)、特開昭63−97609号等に記
載されている。
【0050】金属ポルフィリン錯体を用いたリビング重
合反応については、T. Yasuda, T.Aida, S. Inoue, Mac
romolecules, 17, 2217(1984)、M. Kuroki, T. Aida,
S. Inoue, J. Am. Chem. Soc. 109, 4737 (1987)、M. K
uroki et al., Macromolecules, 21, 3155(1988)、M. K
uroki, I. Inoue、有機合成化学、47、1017(1989)等に
記載されている。
【0051】更には、環状化合物の開環重合反応につい
ては、S. Kobayasi, T. Saegusa「Ring Opening Polyme
rization」(1984年、Applied Science Publishers Lt
d.)、W. Seeliger et al., Angew. Chem. Int. Ed. Eng
l. 5, 875(1966)、S. Kobayasi et al., Poly. Bull. 1
3, 447(1985)、Y. Chujo et al., Macromolecules、2
2、1074(1989)等に記載されている。
【0052】更には、ジチオカーバメイト化合物又はザ
ンテート化合物等を開始剤として用いる光リビング重合
反応については、大津隆行、高分子、37、248(1988)、
檜森俊一、大津隆一、Polym. Rep. Jap.37, 3508(198
8)、特開昭64−111号、特開昭64−26619
号、M. Niwa, Macromolecules, 189, 2187 (1988)等に
記載されている。
【0053】他方、アゾ基又は過酸化基を含有する高分
子を開始剤とするラジカル重合反応によってブロック共
重合体を合成する方法が、上田明等、高分子論文集、3
3、931 (1976)、上田明、大阪市立工業研究所報告84(19
89)、O. Nuyken et al., Macromol. Chem., Rapid. Com
mun. 9, 671(1988)、森屋泰夫等「強化プラスチック」2
9、907、小田良平「科学と工業」61、43(1987)等に記載
されている。
【0054】グラフト型ブロック共重合体の合成につい
ては、前記した成書、総説に加えて、更に井手文雄「グ
ラフト重合とその応用」(1977年、高分子刊行会)、高
分子学会編「ポリマー・アロイ」(1981年、東京化学同
人)等に記載されている。例えば、高分子鎖を、重合開
始剤、化学的活線(放射線、電子線等)、機械的応用化
でのメカノケミカル反応等でグラフト化する方法、高分
子鎖と高分子鎖の官能基を利用して、化学結合(いわゆ
る高分子間反応)しグラフト化する方法、及びマクロモ
ノマーを用いて重合反応し、グラフト化する方法等が知
られている。
【0055】高分子を用いてグラフト化する方法とし
て、具体的には、T. Shota et al., J. Appl. Polym. S
ci. 13、2447(1969)、W. H. Buck, Rubber Chemistry a
nd Technology, 50, 109 (1976)、遠藤剛、植沢勉、日
本接着協会誌、24、323 (1988)、遠藤剛、ibid. 25、40
9 (1989)等に記載されている。
【0056】また、マクロモノマーを用いて重合反応し
グラフト化する方法として、具体的には、P. Dreyfuss
& R. P. Quirk, Encycl. Polym. Sci. Eng., 7, 551(1
987)、P. F. Rempp, E. Franta, Adv. Polym. Sci., 5
8, 1(1984)、V. Percec, Appl. Poly. Sci., 285, 95
(1984)、R. Asami, M. Takari, Macromol. Chem. Supp
l., 12, 163 (1985)、P. Rempp et al., Macromol. Che
m. Suppl.,8, 3(1985)、川上雄資、化学工業、38、56(1
987)、山下雄也、高分子、31、988 (1982)、小林四郎、
高分子、30、625(1981)、東村敏延、日本接着協会誌、1
8、536 (1982)、伊藤浩一、高分子加工、35、262 (198
6)、東貴四郎、津田隆、機能材料、1987、No.10, 5、山
下雄也編著「マクロモノマーの化学と工業」(1989年、
アイ・ピーシー(株))、遠藤剛編著「新しい機能性高分
子の分子設計」第4章(1991年、C.M.C.(株))、Y. Yam
ashita et al., Polym. Bull. 5, 361(1981)等に記載さ
れている。
【0057】スター型ブロック共重合体の合成方法は、
例えば、M. T. Reetz, Angew. Chem. Int. Ed. Engl.,
27, 1373(1988)、M. Sgwarc「Carbanions, Living Poly
mersand Electron Transfer Processes」(1968年、Wil
ey. New York)、B. Gordonet al., Polym. Bull. 11, 3
49 (1984)、R. B. Bates et al., J. Org. Chem. 44, 3
800(1979)、Y. Sogah, A. C. S. Polym. Rapr. 1988, N
o.2, 3、J. W. Mays. Polym. Bull. 23, 247 (1990)、
I. M. Khan et al., Macromolecules, 21, 2684(198
8)、A. Morikawa, Macromolecules, 24, 3469(1991)、
上田明、永井透、高分子、39、202 (1990)、T. Otsu, P
olym. Bull. 11, 135 (1984)等に記載されている。しか
しながら、上記ブロック共重合体の合成法はこれらの方
法に限定されるものではない。
【0058】ブロック共重合体は、転写層全組成物総量
中70重量%以上であることが好ましく、更には90重
量%以上の割合で用いることが好ましい。
【0059】また、転写層には、接着性、成膜性、膜強
度等の種々の物理的特性を向上させるために、必要によ
り他の添加剤を併用してもよい。例えば接着性調整のた
めにロジン、石油樹脂、シリコーンオイル等、感光体へ
のぬれ性の改良や溶融粘度を低下させる可塑剤及び軟化
剤としてポリブテン、DOP、DBP、低分子スチレン
樹脂、低分子ポリエチレンワックス、マイクロクリスタ
リンワックス、パラフィンワックス等、酸化防止剤とし
て高分子ヒンダード多価フェノール、トリアジン誘導体
等を加えることができる。詳しくは「ホットメルト接着
の実際」(深田寛著、高分子刊行会、1983年発行)29〜
107頁に記載がある。
【0060】転写層の膜厚は全体として0.1〜20μ
mが適当であり、好ましくは0.5〜10μmである。
膜厚が薄すぎると転写不良が起きやすくなり、厚すぎる
と電子写真プロセス上の障害を招きやすく、充分な画像
濃度が得られなかったり、画質の低下が起きやすい。
【0061】本発明では、以上述べた様な熱可塑性樹脂
を、特定のガラス転移点を有する樹脂(AH)及び樹脂
(AL)の少なくとも二種を同一粒子内に含有する樹脂
粒子(ARW)の状態で、トナー画像を担持した感光体
上に電着塗布法により適用し、例えば加熱等により均一
な薄膜を形成して転写層とする。ここで、電着塗布法に
より適用するとは、樹脂粒子(ARW)を静電的に付着
もしくは電着させることをいう。従って、樹脂粒子(A
RW)は、正電荷あるいは負電荷のいずれかの荷電を有
していることが必要であり、その検電性は組み合せる電
子写真感光体の帯電性によって任意に決定される。
【0062】樹脂粒子(ARW)は、前記した物性を満
たす範囲のものであって、通常その平均粒径は、0.0
1μm〜15μmの範囲であり、好ましくは0.05μ
m〜5μm、より好ましくは0.1μm〜1μmの範囲
である。粒子は粒子粉体(乾式)、非水系に分散された
樹脂粒子(湿式)、あるいは常温で固体で加熱により液
体になる電気絶縁性有機物中に分散された樹脂粒子(疑
似湿式)のいずれの状態でもよい。特に、転写層の膜厚
を均一かつ薄く調整することが容易な非水系分散樹脂粒
子であることが好ましい。本発明の樹脂粒子は、従来公
知の機械的粉砕方法又は重合造粒方法によって製造する
ことができる。これらの製造方法は、乾式電着あるいは
湿式電着のいずれの粒子にも用いることができる。
【0063】乾式電着方法で用いられる微小粒子を製造
する場合において、機械的粉砕方法としては、従来公知
の粉砕機で直接粉砕して微粒子とする方法(例えば、ボ
ールミル、ペイントシェーカー、ジェットミルを使用す
る方法等)が挙げられ、必要に応じて、樹脂粒子とする
材料を混合し、溶融、混練を経て粉砕したり、粉砕後粒
径をそろえるための分級又は粒子の表面を処理する後処
理等を適宜組合わせて行なうことができる。また、スプ
レードライ法も知られている。具体的には、(社)日本
粉体工業技術協会編「造粒ハンドブック」第II編(オー
ム社刊、1991年)、神奈川経営開発センター「最新造粒
技術の実際」(神奈川経営開発センター出版部、1984
年)、荒川正文等編「最新粉体の設計技術」(株)テク
ノシステム社、1988年)等の成書に詳細に記載された方
法を適宜用いて容易に製造することができる。
【0064】重合造粒方法としては、従来公知の、水系
で行なう乳化重合反応、シード重合反応、懸濁重合反
応、非水溶媒系で行なう分散重合反応で製造する方法等
が知られている。具体的には、室井宗一「高分子ラテッ
クスの化学」高分子刊行会(1970年)、奥田平、稲垣寛
「合成樹脂エマルジョン」高分子刊行会(1978年)、室
井宗一「高分子ラテックス入門」工文社(1983年)、I.
Purma, P. C. Wang 「EmulsionPolymerization」、I.
Purma& J. L. Gardon, ACS Symp. Sev. 24、p.34(197
4年)、北原文雄等「分散乳化系の化学」工学図書(197
9年)、室井宗一監修「超微粒子ポリマーの最先端技
術」C.M.C.(1991年)等の成書に記載されている方法で
粒子化した後、上記機械的方法に関する成書に記載の様
な各種の方式で補集し粉末化することで製造することが
できる。
【0065】得られた微粒子粉体を乾式電着する方法
は、従来から公知の静電粉体の塗装方法、又は乾式静電
写真現像剤の現像方法を用いることができる。具体的に
は、J.F. Hughes著(長坂秀雄・緑川真知子訳)「静電
粉体塗装」等に記載の如く、コロナ帯電、摩擦帯電、イ
ンダクション帯電、イオン風帯電、逆イオン化現象利用
等の方法で帯電した微粒子を電着する方法、中村孝一編
「最近の電子写真現像システムとトナー材料の開発・実
用化」第1章(日本科学情報(株)、1985年)等の成書
に記載の如く、カスケード法、磁着ブラシ法、ファーブ
ラシ法、エレクトロスタチック法、インダクション法、
タッチダウン法、パウダークラウド法等の現像方法等を
用いて適宜行なうことができる。
【0066】湿式電着方法で用いられる、非水系ラテッ
クスを製造する場合も、前記の如く機械的方法と重合造
粒方法のいずれでも製造することができる。例えば、分
散ポリマーを併用して、更に湿式分散機(例えば、ボー
ルミル・ペイントシェーカー、ケデイミル、ダイノミル
等)で分散する方法、樹脂粒子成分となる材料と、分散
補助ポリマー(又は被覆ポリマー)を予め混練して混練
物とした後粉砕し、次に分散ポリマーを共存させて分散
する方法等が挙げられる。具体的には、塗料又は静電写
真用現像剤の製造方法を利用することができ、例えば植
木憲二監訳「塗料の流動と顔料分散」共立出版(1971
年)、「ソロモン、塗料の科学」、「Paint and Surfac
e Coating Theory and Practice」、原崎勇次「コーテ
ィング工学」朝倉書店(1971年)、原崎勇次「コーティ
ングの基礎科学」朝倉書店(1977年)等の成書に記載さ
れている。
【0067】また、重合造粒法としては、シード重合法
を用いて、容易に製造することができ、具体的には、前
記した「超微粒子ポリマーの最新技術」第2章、「最近
の電子写真現像システムとトナー材料の開発・実用化」
第3章、K. E. J. Barvett「Dispersion Polymerizatio
n in Organic Media」John Wiley(1975年)等の成書に
記載されている従来公知の非水系分散重合方法でまず微
粒子を合成し、次に、この微粒子をシードとして更に上
記と同様にして樹脂(A)に相当する単量体類をフィー
ドして重合させることにより製造する方法が好ましい。
【0068】重合造粒法において、剥離性向上のための
重合体成分(F)を導入するには、樹脂粒子となる有機
溶媒には可溶で、重合することで不溶化する単量体とと
もに、重合体成分(F)に相当する単量体を共存させて
重合反応を行うことで樹脂(A)中に共重合され、ラン
ダム共重合体の樹脂粒子が容易に得られる。
【0069】更に、重合体成分(F)をブロックで導入
するには、用いる分散安定用樹脂に重合体成分(F)を
ブロックで含有するブロック共重合体を少なくとも用い
る方法、又は重合体成分(F)を主たる繰り返し単位と
して構成する重量平均分子量1×103〜2×104(好
ましくは3×103〜1.5×104)の一官能性マクロ
モノマーを共存させて単量体と共重合させる方法で容易
に行うことができる。また、他の方法としては、重合体
成分(F)を主たる繰り返し単位として含有する高分子
開始剤(アゾビス高分子開始剤又は過酸化物高分子開始
剤)を用いることでも同様にブロック共重合体の樹脂粒
子を得ることができる。
【0070】非水溶媒系分散樹脂粒子の製造に用いられ
る非水溶媒としては、沸点200℃以下の有機溶媒であ
ればいずれでもよく、単独であるいは2種以上を混合し
て用いることができる。かかる有機溶媒の具体例は、メ
タノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、フ
ッ化アルコール、ベンジルアルコール等のアルコール
類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノ
ン、ジエチルケトン等のケトン類、ジエチルエーテル、
テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、酢酸
メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル
等のカルボン酸エステル類、ヘキサン、オクタン、デカ
ン、ドデカン、トリデカン、シクロヘキサン、シクロオ
クタン等の炭素数6〜14の脂肪族炭化水素類、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族炭
化水素類、メチレンクロリド、ジクロロエタン、テトラ
クロロエタン、クロロホルム、メチルクロロホルム、ジ
クロロプロパン、トリクロロエタン等のハロゲン化炭化
水素類等が挙げられる。ただし、以上述べた化合物例に
限定されるものではない。これらの非水溶媒系で分散樹
脂粒子を分散重合法で合成することにより、樹脂粒子の
平均粒子径は容易に1μm以下となり、しかも粒子径の
分布が非常に狭く且つ単分散の粒子とすることができ
る。
【0071】これらの非水系分散樹脂粒子は、湿式静電
写真現像方法又は電界の印圧場で電気泳動させて電着さ
れる方法を行なうことから、電着時に用いられる分散媒
としては、電気抵抗108Ω・cm以上、且つ誘電率3.
5以下の非水溶媒系に調節されることが好ましい。具体
的には、直鎖状もしくは分枝状の脂肪族炭化水素、脂環
式炭化水素又は芳香族炭化水素、及びこれらのハロゲン
置換体を用いることができる。例えばオクタン、イソオ
クタン、デカン、イソデカン、デカリン、ノナン、ドデ
カン、イソドデカン、シクロヘキサン、シクロオクタ
ン、シクロデカン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メ
シチレン、アイソパーE、アイソパーG、アイソパー
H、アイソパーL(アイソパー;エクソン社の商品
名)、シェルゾール70、シェルゾール71(シェルゾ
ール;シェルオイル社の商品名)、アムスコOMS、ア
ムスコ460溶剤(アムスコ;アメリカン・ミネラル・
スピリッツ社の商品名)等を単独あるいは混合して用い
ることができる。従って、好ましくは、重合造粒時に用
いる溶媒として、初めから、上記絶縁性有機溶媒を用い
るが、これら溶媒以外の溶媒で造粒した後、分散媒の置
換をして調節することもできる。
【0072】分散媒中の分散粒子を電気泳動で電着させ
るためには、粒子は正荷電又は負荷電の検電性粒子であ
る。粒子に検電性を付与する技術は、湿式静電写真用現
像剤の技術を適宜利用することで達成可能である。具体
的には、前記の「最近の電子写真現像システムとトナー
材料の開発・実用化」139〜148頁、電子写真学会編「電
子写真技術の基礎と応用」497〜505頁(コロナ社、1988
年刊)、原崎勇次「電子写真」16(No.2)、44頁(1977
年)等に記載の検電材料及び他の添加剤を用いることで
行なわれる。例えば、英国特許第893,429号、同
934,038号、米国特許第1,122,397号、
同3,900,412号、同4,606,989号、特
開昭60−179751号、同60−185963号、
特開平2−13965号等に記載されている。電着に供
せられる非水系ラテックスの構成としては、通常少なく
とも電気絶縁性分散媒1リットル中に、熱可塑性樹脂を
主として含有する粒子が0.1〜20g、分散安定用樹
脂は0.01〜50g、必要に応じて加える荷電制御剤
は、0.0001〜10gの範囲である。
【0073】更に、粒子の分散安定性、荷電安定性の保
持等のために、他の添加剤を添加してもよく、例えば、
ロジン、石油樹脂、高級アルコール類、ポリエーテル
類、シリコーンオイル類、パラフィンワックス類、トリ
アジン誘導体等が挙げられる。しかし、これらに限定さ
れるものではない。これらの添加剤の総量は、電着用ラ
テックスの電気抵抗によってその上限が規制される。即
ち、電気抵抗が108Ω・cmより低くなると熱可塑性樹
脂粒子の付着量が充分得られ難くなるので、各添加剤の
添加量はこの限度内でコントロールされる。
【0074】このようにして微粒子化し荷電を付与して
電気絶縁性液体中に分散した熱可塑性樹脂粒子(AR
W)は、電子写真湿式現像剤と同様の挙動を示す。よっ
て例えば前掲の「電子写真技術の基礎と応用」275〜285
頁に示される現像デバイス、例えばスリット現像電極装
置を用いて感光体表面に電気泳動させることができる。
即ち、熱可塑性樹脂を主として含有する粒子が、電子写
真感光体と対向して設置された対向電極の間に供給さ
れ、外部電源より印加された電位勾配に従って電気泳動
して電子写真感光体に付着又は電着されて成膜される。
【0075】一般的には粒子の荷電が正極性の場合には
感光体の導電性支持体と現像デバイスの現像電極との間
に、感光体側が負電位になるように外部電源から電圧を
印加し、粒子を静電気的に感光体表面へ電着させる。ま
た通常の電子写真プロセスにより湿式トナー現像によっ
て電着させることもできる。即ち前掲の「電子写真技術
の基礎と応用」46〜79頁に示されるように、感光体を均
一帯電させた後露光を行なわず、又は不要領域のみに露
光を行なういわゆる焼き落としをし、次いで通常の湿式
トナー現像をする。
【0076】他方、加熱により液化する媒体中に分散し
た樹脂粒子を用いる場合に供される媒体としては、常温
で固体であり、加熱温度30〜80℃(好ましくは40
〜70℃)で液体となる電気絶縁性の有機化合物があ
り、好適な化合物としては、凝固点30〜80℃のパラ
フィン類、ロウ類、凝固点20〜80℃の低分子量のポ
リプロピレン、凝固点20〜50℃の牛脂、凝固点30
〜80℃の硬化油等が挙げられる。これらは単独又は組
み合わせて用いることができる。その他必要な特性は、
上記湿式現像法に供される電着樹脂粒子分散物の場合と
同様である。
【0077】この疑似湿式法に供される本発明の樹脂粒
子は、供される媒体の液化する温度では軟化しない高ガ
ラス転移点又は高軟化点の樹脂成分が粒子の外殻を構成
する、いわゆるコア−シェル型粒子(コア部にガラス転
移点の低い樹脂、シェル部にガラス転移点の高い樹脂)
とすることで分散された樹脂粒子が加熱で融着されるこ
とがなく、安定に分散された状態を維持することが可能
となる。
【0078】感光体上の熱可塑性樹脂粒子の付着量は外
部バイアスの印加電圧、感光体の帯電電位及び処理時間
などにより任意に調節できる。電着後公知のゴムローラ
ー、ギャップローラ、リバースローラなどによるスクイ
ズで処理液を拭い去る。またコロナスクイズやエアース
クイズなどの方法も公知である。更に冷風もしくは温
風、あるいは赤外線ランプなどにより乾燥し、好ましく
は熱可塑性樹脂粒子を皮膜化させて転写層とすることが
できる。
【0079】次に、本発明に供せられる電子写真感光体
について説明する。電子写真感光体としては、従来公知
のいずれのものでも用いることができる。重要なこと
は、その後設けられるトナー画像が転写層とともに容易
に剥離できるように、感光体の表面がトナー画像形成時
に所望の剥離性を有することである。本発明では、前述
の如く、トナー画像を形成する時の感光体の表面のJIS
Z0237-1980の「粘着テープ・粘着シート試験方法」によ
る粘着力が、100g・f以下、更に50g・f以下、
特に30g・f以下であることが好ましい。
【0080】上記JIS Z 0237-1980 「粘着テープ・粘着
シート試験方法」による粘着力の測定は、8.3.1 の18
0度引きはがし法に従い、以下の修正を加えて行う。 「試験板」としてトナー画像が形成されるべき電子写
真感光体を用いる。 「試験片」として6mm巾のJIS C 2338-1984 に従って
製造された粘着テープを用いる。 定速緊張形引張試験機を用い、120mm/分の速さで
引きはがす。 即ち、上記試験板に、上記試験片の粘着面を下側にし
て、試験片の上からローラを約300mm/分の速さで一
往復させて圧着する。圧着後20〜40分の間に、定速
緊張形引張試験機を用い、約25mmはがした後、120
mm/分の速さで引きはがす。20mmはがれるごとに力を
読み取り、計4回読み取る。試験は3枚の試験片につい
て行い、3枚の試験片から測定した12個の平均値を求
め、これを10mm巾当たりに比例換算する。一次レセプ
ターや最終被転写材の粘着力を測定する場合も、これら
を試験板として用い、上記と同様にして行う。
【0081】剥離性表面を有する電子写真感光体を得る
方法としては、表面自身が剥離性を保持する感光体を用
いる方法(第1の方法)及び剥離性を発現する化合物
(S)を転写層形成前に感光体の表面に付着又は吸着さ
せる方法(第2の方法)が挙げられる。また、これらの
方法のいずれかを組み合わせて用いることもできる。
【0082】第1の方法に用いることができる、感光体
の表面自身が剥離性を有するものとしては、アモルファ
スシリコンを光導電体として用いたもの、及び、電子写
真感光体がその表面近傍にケイ素原子及びフッ素原子の
少なくとも一方を含有する(ケイ素原子及び/又はフッ
素原子含有)重合体成分を含有する重合体を含むものが
挙げられる。ここで、電子写真感光体の表面近傍とは、
感光体の最上層を意味し、光導電層の上に設けられるオ
ーバーコート層及び最上の光導電層を包含する。即ち、
光導電層を有する感光体の最上層としてオーバーコート
層を設け、このオーバーコート層に上記重合体を含有さ
せ剥離性を付与したもの、又は光導電層(光導電体単一
層及び光導電体積層のいずれでもよい)の最上層に上記
重合体を含有させ、その表面を剥離性が発現する状態に
改質させたもの等が挙げられる。このような感光体を用
いることにより、その表面が良好な剥離性を有するた
め、トナー画像が転写層とともに容易に且つ完全に一次
レセプター上へ転写される。
【0083】オーバーコート層又は最上の光導電層に剥
離性を付与するには、その層の結着樹脂に、ケイ素原子
及び/又はフッ素原子含有の重合体を用いればよい。あ
るいは、以下に詳細に述べる如きケイ素原子及び/又は
フッ素原子含有の重合体成分から成る重合体セグメント
を含むブロック共重合体(表面偏在型共重合体)を他の
結着樹脂とともに少量用いることも好ましい。また、か
かるケイ素原子及び/又はフッ素原子含有の樹脂は粒子
の形で用いることもできる。なかでも、オ−バ−コ−ト
層を設ける場合には、光導電層とオーバーコート層の密
着性を充分に保持できることから、上記表面偏在型共重
合体を結着樹脂と併用する方法が好ましい。
【0084】上記表面偏在型共重合体は、通常、オーバ
ーコート層全組成物100重量部中0.1〜20重量部
の割合であるいは最上の光導電層全組成物100重量部
中0.5〜30重量部の割合で、他の結着樹脂と併用す
ることができる。
【0085】そのようなオーバーコート層としては、具
体的には、乾式トナーを用いたPPC感光体において、
感光体の繰り返し使用に対する感光体表面の耐久性を保
持する1つの手段として公知となっている、感光体上に
表面層を設けて保護するために用いられる保護層が挙げ
られる。
【0086】例えばシリコーン系ブロック共重合体を利
用した保護層に関する技術としては、特開昭61−95
358号、特開昭55−83049号、特開昭62−8
7971号、特開昭61−189559号、特開昭62
−75461号、特開昭62−75461号、特開昭6
1−139556号、特開昭62−139557号、特
開昭62−208055号等に記載されたものが挙げら
れる。また、フッ素系ブロック共重合体を利用した保護
層としては、特開昭61−116362号、特開昭61
−117563号、特開昭61−270768号、特開
昭62−14657号等に記載されたものが挙げられ
る。更には、フッ素原子含有重合体成分を含有する樹脂
を粒子の形で併用する保護層としては、特開昭63−2
49152号、特開昭63−221355号等に記載さ
れたものが挙げられる。
【0087】また、最上層の光導電層の表面を、剥離性
を発現する状態に改質する方法は、光導電体と結着樹脂
とを少なくとも用いたいわゆる分散型の感光体を用いる
場合に有効に適用される。即ち、光導電層の最上層を構
成する層に、フッ素原子及び/又はケイ素原子含有の重
合体成分を含有する重合体セグメントをブロックで含有
するブロック共重合体の樹脂、並びにフッ素原子及び/
又はケイ素原子含有の重合体成分を含有する樹脂粒子の
少なくともいずれか一方を共存させることにより、これ
らの材料が表面に濃縮・移行して偏在するため、剥離性
表面に改質することができる。この共重合体及び樹脂粒
子については特開平5−197169号に記載されてい
るものを挙げることができる。
【0088】更には、表面偏在化をより強固にするため
に、オーバーコート層や光導電層の結着樹脂として、フ
ッ素原子及び/又はケイ素原子含有の重合体セグメント
と、熱及び/又は光硬化性基含有成分を含有する重合体
セグメントとを少なくとも1種ずつブロックで結合して
成るブロック共重合体を用いることができる。かかる熱
及び/又は光硬化性基含有成分を含有する重合体セグメ
ントについては、特開平5−197169号に記載され
ているものを挙げることができる。また、光及び/又は
熱硬化性樹脂を本発明によるフッ素原子及び/又はケイ
素原子含有樹脂と併用してもよい。
【0089】予め剥離性表面を有する電子写真感光体に
おいて、前記した方法により感光体表面を改質するのに
有効な本発明のフッ素原子及び/又はケイ素原子を含有
する重合体成分を含有する重合体は、樹脂{以下樹脂
(P)と称する}又は樹脂粒子{以下樹脂粒子(PL)
と称する}で構成される。
【0090】本発明に用いられるフッ素原子及び/又は
ケイ素原子を含有する重合体成分を含有する重合体がラ
ンダム共重合体である場合には、フッ素原子及び/又は
ケイ素原子を含有する重合体成分は、全重合体成分中6
0重量%以上であることが好ましく、より好ましくは8
0重量%以上である。より好ましくは、フッ素原子及び
/又はケイ素原子を含有する重合体成分を50重量%以
上含有する重合体セグメント(α)とフッ素及び/又は
ケイ素原子含有重合体成分を0〜20重量%含有する重
合体セグメント(β)がブロックで結合して成るブロッ
ク共重合体である。更に好ましくは、ブロック共重合体
中のセグメント(β)中に光及び/又は熱硬化性官能基
を少なくとも1種含有する重合体成分を少なくとも1種
含有することを特徴とするブロック共重合体である。こ
れらのブロック共重合体において、セグメント(β)中
には、フッ素原子及び/又はケイ素原子含有の重合体成
分を全く含有しないものが好ましい。
【0091】上記重合体において、重合体セグメント
(α)及び重合体セグメント(β)を含有するブロック
共重合体(表面偏在型共重合体)は、ランダム共重合体
に比べて表面の剥離性自身を向上し、更には剥離性が保
持される。即ち、本発明のフッ素原子及び/又はケイ素
原子を含有するブロック共重合体である樹脂(P)ある
いは樹脂粒子(PL)を少量共存させて塗膜を形成する
と、塗布後の乾燥工程終了までの間に、これらは容易に
膜の表面部に移行・濃縮され膜表面が剥離性を発現でき
る状態に改質されるものである。
【0092】前述の様に、フッ素原子及び/又はケイ素
原子を含有する重合体セグメント(α)がブロック化さ
れている場合には、他方の重合体セグメント(β)(フ
ッ素原子及び/又はケイ素原子含有の重合体成分を含ん
でいても少ない)が膜形成の結着樹脂との相溶性が良好
なことから、これと充分な相互作用を行ない、トナー画
像あるいは転写層の形成時において、これらの樹脂はト
ナー画像あるいは転写層への更なる移行が抑制もしくは
解消されて、トナー画像あるいは転写層と電子写真感光
体との界面を明確に形成維持することができるものであ
る(即ち、アンカー効果)。ブロック共重合体のセグメ
ント(β)中に光及び/又は熱硬化性基を含有する重合
体を用いて成膜時に重合体間を架橋することで、更に、
感光体とトナー画像あるいは転写層との界面の剥離性を
明確に維持される効果が発揮される。このような架橋構
造は感光体が繰り返し用いられる場合あるいはトナー画
像の形成に液体現像剤が用いられる場合に特に有利であ
る。
【0093】重合体は、前記の如く、樹脂粒子(PL)
の形として用いられてもよい。好ましい樹脂粒子は、非
水溶媒中に分散される樹脂粒子である。かかる樹脂粒子
としては、フッ素原子及び/又はケイ素原子含有の重合
体成分を含有する、非水溶媒に不溶な重合体セグメント
(α)と、フッ素原子及び/又はケイ素原子含有の重合
体成分を含有しても20%以下である、非水溶媒に可溶
性の重合体セグメント(β)とを結合して成るものが好
ましい。樹脂粒子の場合には、不溶化している重合体セ
グメントの作用により、表面への移行・濃縮が行われ、
更に、粒子に結合した非水溶媒に可溶性の重合体セグメ
ントが、前記樹脂の場合と同様に、結着樹脂と相互作用
してアンカー効果の作用を行なう。更には光及び/又は
熱硬化性基を含有することで、トナー画像あるいは転写
層への移行が解消される。
【0094】樹脂(P)及び樹脂粒子(PL)に含有さ
れるフッ素原子及び/又はケイ素原子を含有する置換基
を含む重合体成分は、前記転写層を構成する樹脂(A)
において含有していてもよい重合体成分(F)について
記載したものと同様のものを挙げることができる。
【0095】本発明のケイ素原子及び/又はフッ素原子
を含有する樹脂(P)及び樹脂粒子(PL)において、
いわゆる表面偏在型共重合体である場合、ケイ素原子及
び/又はフッ素原子含有の重合体成分を含有するセグメ
ント(α)中の当該重合体成分の量は、少なくとも50
重量%、好ましくは70重量%以上、より好ましくは8
0重量%以上である。また、セグメント(β)において
は、フッ素原子及び/又はケイ素原子含有の重合体成分
の量はセグメント(β)中、20重量%以下であり、好
ましくは0重量%である。セグメント(α)とセグメン
ト(β)の重量比は、1〜95対5〜99、好ましくは
5〜90対10〜95である。この範囲を外れると、樹
脂(P)、樹脂粒子(PL)ともに、光導電層又はオー
バーコート層部表面への濃縮効果及びアンカー効果が低
下する。
【0096】樹脂(P)の重量平均分子量は、好ましく
は5×103〜1×106、より好ましくは1×104
5×105である。樹脂(P)におけるセグメント
(α)部の重量平均分子量は1×103以上であること
が好ましい。樹脂粒子(PL)は、その平均粒子径が好
ましくは0.001〜1μm、より好ましくは0.05
〜0.5μmである。
【0097】樹脂(P)における、いわゆる表面偏在化
型共重合体として好ましい態様を以下に説明する。樹脂
(P)において、フッ素原子及び/又はケイ素原子含有
の重合体成分がブロックで構成されていればいずれでも
よい。ここでブロックで構成するとは、フッ素原子及び
/又はケイ素原子を50重量%以上含有する重合体セグ
メント(α)を共重合体中に有していることをいい、例
えば前記転写層用の樹脂(A)で記載したのと同様に、
A−B型ブロック、A−B−A型ブロック、B−A−B
型ブロック、グラフト型ブロック、スター型ブロック等
が挙げられる。これら各種ブロック共重合体は従来公知
の重合方法に従って合成でき、具体的には前記樹脂
(A)で記載した内容と同様である。
【0098】次に樹脂粒子(PL)についての好ましい
態様について説明する。前記の如く、樹脂粒子(PL)
は、好ましくは、非水溶媒に不溶な、フッ素原子及び/
又はケイ素原子含有の重合体セグメント(α)と、この
溶媒に可溶性の、フッ素原子及び/又はケイ素原子を殆
ど含有しない重合体セグメント(β)とから成るもので
ある。更には、樹脂粒子の不溶性部分を構成する重合体
セグメント(α)部は、架橋構造を形成していてもよ
い。
【0099】樹脂粒子(PL)を製造する好ましい方法
としては、前記非水系分散樹脂粒子の製造に関して述べ
た非水系分散重合方法が挙げられる。非水溶媒系で分散
樹脂粒子を分散重合法で合成することにより、樹脂粒子
の平均粒子径は容易に1μm以下となり、しかも粒子径
の分布が非常に狭く且つ単分散の粒子とすることができ
る。
【0100】具体的には、セグメント(α)を構成する
重合体成分に相当する単量体(a)、セグメント(β)
を構成する重合体成分に相当する単量体(b)とを、単
量体(a)は溶解するが重合すると不溶となる非水溶媒
を用いて、過酸化物(例えば過酸化ベンゾイル、過酸化
ラウロイル等)、アゾビス化合物(例えばアゾビスイソ
ブチロニトリル、アゾビスイソバレロニトリル等)、有
機金属化合物(例えば、ブチルリチウム等)等の重合開
始剤の存在下に加熱重合させればよい。又は、上記単量
体(a)、セグメント(β)から成る重合体(PB)と
を、上記と同様にして重合させればよい。
【0101】更には、樹脂粒子(PL)の不溶化した重
合体粒子の内部が架橋構造を有していてもよい。これら
の架橋構造を形成させるには、従来公知の方法のいずれ
をも用いることができる。即ち、重合体セグメント
(α)を含有する重合体を種々の架橋剤あるいは硬化剤
によって架橋する方法、重合体セグメント(α)に相
当する単量体(a)を少なくとも含有させて重合反応を
行う際に、重合性官能基を2個以上含有する多官能性単
量体又は多官能性オリゴマーを共存させることにより、
分子間に網目構造を形成する方法、重合体セグメント
(α)と反応性基を含有する成分を含む重合体類とを重
合反応あるいは高分子反応によって架橋させる方法等に
よって行うことができる。
【0102】上記の方法の架橋剤としては、通常架橋
剤として用いられる化合物を挙げることができる。具体
的には、山下晋三、金子東助編「架橋剤ハンドブック」
大成社刊(1981年)、高分子学会編「高分子データハン
ドブック、基礎編」培風館(1986年)等に記載されてい
る化合物を用いることができる。例えば、有機シラン系
化合物(例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルト
リブトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメト
キシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等のシラン
カップリング剤等)、ポリイソシアナート系化合物(例
えば、トルイレンジイソシアナート、ジフェニルメタン
ジイソシアナート、トリフェニルメタントリイソシアナ
ート、ポリメチレンポリフェニルイソシアナート、ヘキ
サメチレンジイソシアナート、イソホロンジイソシアナ
ート、高分子ポリイソシアナート等)、ポリオール系化
合物(例えば、1,4−ブタンジオール、ポリオキシプ
ロピレングリコール、ポリオキシエチレングリコール、
1,1,1−トリメチロールプロパン等)、ポリアミン
系化合物(例えば、エチレンジアミン、γ−ヒドロキシ
プロピル化エチレンジアミン、フェニレンジアミン、ヘ
キサメチレンジアミン、N−アミノエチルピペラジン、
変性脂肪族ポリアミン類等)、チタネートカップリング
系化合物(例えばテトラブトキシチタネート、テトラプ
ロポキシチタネート、イソプロピルトリステアロイルチ
タネート等)、アルミニウムカップリング系化合物(例
えばアルミニウムブチレート、アルミニウムアセチルア
セテート、アルミニウムオキシドオクテート、アルミニ
ウムトリス(アセチルアセテート)等)、ポリエポキシ
基含有化合物及びエポキシ樹脂(例えば、垣内弘編著
「新エポキシ樹脂」昭晃堂(1985年刊)、橋本邦之編著
「エポキシ樹脂」日刊工業新聞社(1969年刊)等に記載
された化合物類)、メラミン樹脂(例えば、三輪一郎、
松永英夫編著「ユリア・メラミン樹脂」日刊工業新聞社
(1969年刊)等に記載された化合物類)、ポリ(メタ)
クリレート系化合物(例えば、大河原信、三枝武夫、東
村敏延編「オリゴマー」講談社(1976年刊)、大森英三
「機能性アクリル系樹脂」テクノシステム(1985年刊)
等に記載された化合物類)が挙げられる。
【0103】また、上記の方法で共存させる重合性官
能基を2個以上含有する多官能性単量体{多官能性単量
体(d)とも称する}あるいは多官能性オリゴマーの重
合性官能基としては、具体的には、CH2=CHCH
2−、CH2=CHCOO−、CH2=CH−、CH2=C
(CH3)COO−、CH(CH3)=CHCOO−、CH
2=CHCONH−、CH2=C(CH3)CONH−、C
H(CH3)=CHCONH−、CH2=CHOCO−、
CH2=C(CH3)OCO−、CH2=CHCH2OCO
−、CH2=CHNHCO−、CH2=CHCH2NHC
O−、CH2=CHSO2−、CH2=CHCO−、CH2
=CHO−、CH2=CHS−等を挙げることができ
る。これらの重合性官能基の同一のものあるいは異なっ
たものを2個以上有する単量体あるいはオリゴマーであ
ればよい。
【0104】重合性官能基を2個以上有する単量体の具
体例は、例えば同一の重合性官能基を有する単量体ある
いはオリゴマーとして、ジビニルベンゼン、トリビニル
ベンゼン等のスチレン誘導体、多価アルコール(例え
ば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、ポリエチレングリコール#20
0、#400、#600、1,3−ブチレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、ジプロピレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、トリメチロールプロパ
ン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール等)
又はポリヒドロキシフェノール(例えばヒドロキノン、
レゾルシン、カテコールおよびそれらの誘導体)のメタ
クリル酸、アクリル酸又はクロトン酸のエステル類、ビ
ニルエーテル類又はアリルエーテル類、二塩基酸(例え
ばマロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメ
リン酸、マレイン酸、フタル酸、イタコン酸等)のビニ
ルエステル類、アリルエステル類、ビニルアミド類又は
アリルアミド類、ポリアミン(例えばエチレンジアミ
ン、1,3−プロピレンジアミン、1,4−ブチレンジ
アミン等)とビニル基を含有するカルボン酸(例えば、
メタクリル酸、アクリル酸、クロトン酸、アリル酢酸
等)との縮合体等が挙げられる。
【0105】また、異なる重合性官能基を有する単量体
あるいはオリゴマーとしては、例えば、ビニル基を含有
するカルボン酸(例えばメタクリル酸、アクリル酸、メ
タクリロイル酢酸、アクリロイル酢酸、メタクリロイル
プロピオン酸、アクリロイルプロピオン酸、イタコニロ
イル酢酸、イタコニロイルプロピオン酸、カルボン酸無
水物等)とアルコール又はアミンの反応体等のビニル基
を含有するエステル誘導体又はアミド誘導体(例えばメ
タクリル酸ビニル、アクリル酸ビニル、イタコン酸ビニ
ル、メタクリル酸アリル、アクリル酸アリル、イタコン
酸アリル、メタクリロイル酢酸ビニル、メタクリロイル
プロピオン酸ビニル、メタクリロイルプロピオン酸アリ
ル、メタクリル酸ビニルオキシカルボニルメチルエステ
ル、アクリル酸ビニルオキシカルボニルメチルオキシカ
ルボニルエチレンエステル、N−アリルアクリルアミ
ド、N−アリルメタクリルアミド、N−アリルイタコン
酸アミド、メタクリロイルプロピオン酸アリルアミド
等)又はアミノアルコール類(例えばアミノエタノー
ル、1−アミノプロパノール、1−アミノブタノール、
1−アミノヘキサノール、2−アミノブタノール等)と
ビニル基を含有するカルボン酸との縮合体等が挙げられ
る。
【0106】本発明に用いられる2個以上の重合性官能
基を有する単量体あるいはオリゴマーは、上記単量体
(a)及び単量体(a)と共存する他の単量体との総量
に対して10モル%以下、好ましくは5モル%以下の量
で用いて重合し樹脂を形成する。
【0107】更には、上記の方法の高分子間の反応性
基同志の反応により化学結合を形成し高分子間の橋架け
を行う場合には、通常の有機低分子化合物の反応と同様
に行うことができる。
【0108】分散重合において、粒子の粒径が揃った単
分散性の粒子が得られること及び0.5μm以下の微小
粒子が得られ易いこと等から、網目構造形成の方法とし
ては多官能性単量体を用いるの方法が好ましい。即
ち、前記した単量体(a)、単量体(b)及び/又は重
合体(PB)、更に必要により多官能性単量体(d)を
共存させて重合造粒反応を行なうことで合成することが
できる。更に、上記したセグメント(β)で構成される
重合体(PB)を用いる場合は、重合体(PB)の高分
子主鎖中の側鎖あるいは主鎖の片末端に、単量体(a)
と共重合可能な重合性二重結合基を有して成る重合体
(PB′)が好ましい。
【0109】重合性二重結合基としては、上記の様に単
量体(a)と共重合性を有すればいずれでもよいが、具
体的な例としては、CH2 =C(p)−COO−、C
(CH 3)H=CH−COO−、CH2=C(CH2COO
H)−COO−、CH2=C(p)−CONH−、CH2
=C(p)−CONHCOO−、CH2=C(p)−C
ONHCONH−、C(CH3)H=CH−CONH−、
CH2=CHCO−、CH2=CH(CH2)n−OCO−
{nは0又は1〜3の整数}、CH2=CHO−、CH2
=CH−C64−等が挙げられる(pは−H又は−CH
3を表わす)。
【0110】これらの重合性基は、高分子鎖に直接結合
してもよいし、他の二価の有機残基を介して結合しても
よい。これら重合体の具体的態様については、例えば特
開昭61−43757号、特開平1−257969号、
同2−74956号、同1−282566号、同2−1
73667号、同3−15862号、同4−70669
号等に記載されている。
【0111】重合性化合物の総量は非水溶媒100重量
部に対して5〜80重量部程度であり、好ましくは10
〜50重量部である。重合開始剤の量は、重合性化合物
の総量の0.1〜5重量%である。また、重合温度は3
0〜180℃程度であり、好ましくは40〜120℃で
ある。反応時間は1〜15時間が好ましい。
【0112】次に、光及び/又は熱硬化性基を、樹脂
(P)中に重合体成分として含有する場合、又は光及び
/又は熱硬化性基含有樹脂を樹脂(P)と併用する場合
を説明する。樹脂(P)中に含有され得る、光及び/又
は熱硬化性基を少なくとも1種含有して成る重合体成分
としては、前記の如き公知文献に記載のものを挙げるこ
とができ、より具体的には,例えば前記重合性官能基と
して記載したものと同様のものが挙げられる。
【0113】これらの重合体において含有される、光及
び/又は熱硬化性基を少なくとも1種含有する重合体成
分は、ブロック共重合体(P)の重合体セグメント
(β)100重量部中1〜95重量部であり、好ましく
は10〜70重量部である。更には、共重合体(P)全
体の重合体成分の全量100重量部において5〜40重
量部含有していることが好ましい。
【0114】上記含有量の下限以下になると、光導電層
の成膜後の硬化が充分に進行しなくなり、転写層塗膜時
に電子写真感光体表面との膜界面の保持効果が減少す
る。一方、上記含有量の上限以上になると、光導電層の
結着樹脂としての電子写真特性が劣化し、複写画像の原
稿再現性の低下、非画像部の地カブリの発生等を生じて
しまう場合が生じる。これらの光及び/又は熱硬化性基
含有のブロック共重合体(P)は全結着樹脂部中40重
量%以下で使用する事が好ましい。樹脂(P)が40重
量%を超えると、電子写真特性の劣化を生じる傾向があ
る。
【0115】また、フッ素原子及び/又はケイ素原子含
有樹脂とともに、光及び/熱硬化性樹脂(D)を併用し
てもよい。光及び/又は熱硬化性樹脂(D)としては、
従来公知の硬化性樹脂のいずれでもよく、例えば、本発
明のブロック共重合体(P)で説明した如き硬化性基を
含有する樹脂がその例として挙げられる。更に通常の電
子写真感光体層の結着樹脂を用いることができる。これ
については後に詳述する。
【0116】以上の如く、本発明の予め剥離性を有する
感光体の一つの態様として、感光体の最上層、例えばオ
ーバーコート層又は光導電層は、ケイ素原子及び/又は
フッ素原子を含有する樹脂、及び必要により、他の結着
樹脂を含有するが、更には、膜の硬化を向上させるため
に光及び/又は熱硬化性樹脂(D)及び/又は架橋剤を
少量共存させるのが好ましい。その使用量は、全結着樹
脂100重量部に対して0.01〜20重量部、好まし
くは0.1〜15重量部である。その使用量が0.01
重量部未満では膜の硬膜化向上の効果が薄れてしまう。
一方20重量部を越えると電子写真特性に悪影響を及ぼ
すため好ましくない。
【0117】また、架橋剤を併用することが好ましく、
通常架橋剤として用いられる化合物を使用することがで
きる。具体的には、山下普三、金子東助編「架橋剤ハン
ドブック」大成社刊(1981年)、高分子学会編「高分子
データハンドブック基礎編」培風館(1986年)等に記載
されている化合物を用いることができる。例えば、前記
の架橋剤として記載した化合物が挙げられ、更に、多官
能重合性基含有の単量体(例えばビニルメタクリレー
ト、アクリルメタクリレート、エチレングリコールジア
クリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、
ジビニルコハク酸エステル、ジビニルアジピン酸エステ
ル、ジアクリルコハク酸エステル、2−メチルビニルメ
タクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレ
ート、ジビニルベンゼン、ペンタエリスリトールポリア
クリレート等)等が挙げられる。
【0118】上記の最上層(転写層と隣接する層)は、
成膜後に硬化されることが好ましい。供せられる結着樹
脂、ブロック共重合体(P)、硬化性樹脂(D)及び架
橋剤は、高分子間が化学結合しやすい官能基同志の組合
せで用いることが好ましい。官能基の組合せによる高分
子反応として通常よく知られたものが挙げられ、具体的
には下表の様なA群の官能基とB群の官能基の組合せが
例示される。但しこれに限定されるものではない。
【0119】
【表1】
【0120】本発明では、感光層膜中での架橋反応を促
進させるために、必要に応じて反応促進剤を添加しても
よい。架橋反応が官能基間の化学結合を形成する反応様
式の場合には、例えば有機酸類(酢酸、プロピオン酸、
酪酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸
等)、フェノール類(フェノール、クロロフェノール、
ニトロフェノール、シアノフェノール、ブロモフェノー
ル、ナフトール、ジクロロフェノール等)、有機金属化
合物(アセチルアセトナートジルコニウム塩、アセチル
アセトンジルコニウム塩、アセチルアセトコバルト塩、
ジラウリン酸ジブトキシスズ等)、ジチオカルバミン酸
化合物(ジエチルジチオカルバミン酸塩等)、チウラム
ジスルフィド化合物(テトラメチルチウラムジスルフィ
ド等)、カルボン酸無水物(無水フタル酸、無水マレイ
ン酸、無水コハク酸、ブチルコハク酸無水物、3,
3′,4,4′−テトラカルボン酸ベンゾフェノンジ無
水物、トリメリット酸無水物等)等が挙げられる。架橋
反応が重合性反応様式の場合には、重合開始剤(過酸化
物、アゾビス系化合物等)が挙げられる。
【0121】本発明の結着樹脂は、感光層形成物を塗布
した後、光及び/又は熱硬化されることが好ましい。熱
硬化を行なうためには、例えば、乾燥条件を従来の感光
体作製時の乾燥条件より厳しくする。例えば、乾燥条件
を高温度及び/又は長時間とする。あるいは塗布溶剤の
乾燥後、更に加熱処理することが好ましい。例えば60
℃〜150℃で5〜120分間処理する。上述の反応促
進剤を併用すると、より穏やかな条件で処理することが
できる。
【0122】本発明の樹脂中の特定の官能基を光照射で
硬化する方法としては、化学的活性光線で光照射する工
程を入れる様にすればよい。本発明に用いられる化学的
活性光線としては、可視光線、紫外線、遠紫外線、電子
線、X線、γ線、α線などいずれでもよいが、好ましく
は紫外線が挙げられる。より好ましくは波長310nmか
ら波長500nmの範囲の光線である。一般には低圧、高
圧あるいは超高圧の水銀ランプ、ハロゲンランプ等が用
いられる。光照射の処理は通常5cm〜50cmの距離から
10秒〜10分間の照射で充分に行うことができる。
【0123】次に、剥離性表面を有する感光体を得る第
2の方法である、トナー画像形成の前に、通常の電子写
真感光体の表面に離型性化合物(S)を吸着又は付着さ
せて、感光体表面に剥離性を付与する方法について説明
する。
【0124】離型性化合物(S)としては、フッ素原子
及び/又はケイ素原子を少なくとも含有する化合物が挙
げられ、電子写真感光体表面の剥離性を改善するもので
あればその構造は特に限定されるものではなく、低分子
化合物、オリゴマー、ポリマーのいずれでもよい。オリ
ゴマー又はポリマーの場合、フッ素原子及び/又はケイ
素原子を含有する置換基は、重合体の主鎖に組み込まれ
ていてもよくあるいは重合体の側鎖の置換基として存在
していてもよい。好ましくは、オリゴマーあるいはポリ
マーにおいて、当該置換基を含有する繰り返し単位はブ
ロックで含有されたものが挙げられる。これらは電子写
真感光体表面への吸着性が優れ、剥離性を特に有効に発
現する。
【0125】これらのフッ素原子及び/又はケイ素原子
を含有する置換基は、前記の転写層において用いられる
樹脂(A)に関連して述べたものと同様である。
【0126】本発明で用いられるフッ素原子及び/又は
ケイ素原子含有の化合物(S)としては、具体的には、
吉田時行等編「新版・界面活性剤ハンドブック」工学図
書(株)刊(1987年)、刈米孝夫監修「最新・界面活性
剤応用技術」(株)シーエムシー(1990年)、伊藤邦雄
編「シリコーン・ハンドブック」日刊工業新聞社刊(19
90年)、刈米孝夫監修「特殊機能界面活性剤」(株)C.
M.C.(1986年)、A. M. Schwartz et al.「Surface Act
ive Agents and Detergents Vol.II」等に記載のフッ素
系及び/又はケイ素系有機化合物が挙げられる。更に
は、石川延男「フッ素化合物の合成と機能」(株)C.M.
C.(1987年)、平野二郎等編「含フッ素有機化合物−そ
の合成と応用−」(株)技術情報協会(1991年)、石川
満夫監修「有機ケイ素戦略資料」第3章(株)サイエン
スフォーラム(1991年)等の文献に記載の合成方法を利
用して、前記物性を満たす本発明の化合物(S)を合成
することができる。
【0127】また、オリゴマー又はポリマーとしてフッ
素原子及び/又はケイ素原子を含有する置換基を含む重
合体成分の具体例としては、前記樹脂(A)に記載され
た重合体成分(F)を挙げることができる。
【0128】本発明の化合物(S)が、いわゆるブロッ
ク共重合体である場合には、フッ素原子及び/又はケイ
素原子含有の重合体成分がブロックで構成されていれば
よい。ここでブロックで構成するとは、フッ素原子及び
/又はケイ素原子を有する成分を70重量%以上含有す
る重合体セグメントを重合体中に有していることをい
い、例えば前記樹脂(A)で述べたと同様の、A−B型
ブロック、A−B−A型ブロック、B−A−B型ブロッ
ク、グラフト型ブロックあるいはスター型ブロック等が
挙げられる。これらは前記と同様の方法で合成すること
ができる。
【0129】電子写真感光体の表面に化合物(S)を適
用することにより、その表面は所望の剥離性を有する様
に改質される。電子写真感光体の表面に化合物(S)を
適用するとは、化合物(S)を電子写真感光体表面に供
給して、感光体表面に化合物(S)が吸着又は付着した
状態を形成することをいう。
【0130】化合物(S)を電子写真感光体表面に適用
するには、従来公知のいずれの方法を用いてもよい。本
発明に用いられる装置内に適宜組み込める態様にして用
いることが好ましい。例えば、原崎勇次「コーティング
工学」(株)朝倉書店(1971年刊)、原崎勇次「コーテ
ィング方式」槇書店(1979年刊)、深田寛「ホットメル
ト接着の実際」(株)高分子刊行会(1979年刊)等に記
載のエアドクターコーター、ブレードコーター、ナイフ
コーター、スクイズコーター、含浸コーター、リバース
ロールコーター、トランスファーロールコーター、グラ
ビアコーター、キスロールコーター、スプレイコータ
ー、カーテンコーター、カレンダーコーター等の各方式
が挙げられる。
【0131】また、化合物(S)を含浸させた布、紙、
フェルト等を感光体に密接させる方法、化合物(S)を
含浸させた硬化性樹脂を感光体に圧接させる方法、化合
物(S)を溶解した非水溶媒で感光体を濡らした後、溶
媒を乾燥させる方法、化合物(S)を分散させた非水溶
媒を前述の湿式電着法と同様にして電気泳動させて感光
体に付着させる方法等も挙げられる。
【0132】更には、インキジェット方式により化合物
(S)の非水溶液を感光体表面に一様に濡らした後、乾
燥させることにより吸着又は付着させることができる。
インキジェット方式による方法は、例えば大野信編集
「ノンインパクトプリンティング」(株)C.M.C.(1986
年刊)記載の原理及び手段によって達成される。例えば
連続噴射型のSweet方式、Hertz方式、間欠噴射型のWins
ton方式、インクオンデマンド型のパルスジェット方
式、バブルジェット方式、インキミスト型のミスト方式
などが挙げられる。
【0133】いずれもインキの代わりに化合物(S)を
直接あるいは溶媒に希釈して、インキタンク及び/又は
インキヘッドカートリッジ部に充填して用いる。通常液
の粘度は1〜10cP、表面張力は30〜60dyne/cm
で、必要により界面活性剤等を加えても良く、また液を
加熱しても良い。従来のインキジェットプリンターは、
文字描画精細化のためにヘッドのオリフィス系を30〜
100μm程度としており、飛翔インキの粒径も同程度
となっているが、本発明においてはこれよりも大きくと
も良い。この場合には液の吐出量が多くなるので、塗布
にかかる時間を短縮できる。更にマルチノズル化する事
も塗布時間短縮のために極めて有効である。
【0134】一方、化合物(S)としてシリコーンゴム
を用いることもできる。好ましくは金属芯ローラーに巻
いてシリコーンゴムローラーとし、これを直接感光体表
面に押し当てても良い。ニップ圧は0.5〜10kgf/cm
2、接触時間は1秒〜30分間で良い。この時感光体及
び/又はシリコーンゴムローラーは150℃以下に加熱
されていても良い。押圧によりシリコーンゴム内の低分
子量成分の一部が、ローラー表面から感光体表面へ転移
するものと思われる。また、シリコーンゴムはシリコー
ンオイルで膨潤されたものでも良い。シリコーンゴムは
スポンジ状であっても、そのスポンジローラーに更にシ
リコーンオイル、シリコーン界面活性剤溶液等を含浸さ
せてあっても良い。
【0135】本発明では、これらの方法は特に限定され
るものでなく、用いる化合物(S)の状態(液体、ワッ
クス状体、固体)によって各種方式が選択され、必要な
らば加熱媒体を併用して用いる化合物(S)の流動性を
調整することもできる。
【0136】化合物(S)の適用は、用いる感光体及び
化合物(S)の吸着もしくは付着による剥離性を保持で
きる能力及びその手段の組合せに従って適宜行えばよ
い。化合物(S)の適用は本発明に用いられる電子写真
装置内に容易に組み込まれる態様で行うのが好ましい。
【0137】化合物(S)を感光体表面に適用する量は
特に規定されるものではなく、感光体の電子写真特性へ
の悪影響が実用上問題とならない範囲で行えばよい。通
常塗膜膜厚で1μm以下で充分であり、本発明の粘着力
の発現は「Weakboundary Layer」(Bikerman "The Scien
ce of Adhesive Joints" Academic Press(1961年刊)に
より定義)の状態で充分である。即ち、トナー画像の形
成時に、化合物(S)が電子写真感光体上に吸着又は付
着して該表面に剥離性を付与し、好ましくは表面の粘着
力が100g・f以下となればよく、本発明のカラー画
像形成方法において、常にこの工程を繰り返す必要はな
い。
【0138】本発明では、上記の第2の方法を用いるこ
とにより、簡便に剥離性表面を有する感光体とすること
ができる。このように、感光体への剥離性付与手段を用
いることにより、電子写真感光体自体の表面の剥離性を
勘案することなく、汎用の電子写真感光体を用いて簡便
に剥離性表面を有する感光体を得ることができる。
【0139】本発明に供せられる電子写真感光体の構成
及び材料は、従来公知のいずれでもよく、限定されるも
のではない。例えば、R. M. Schffert「Electrophotogr
aphy」Focal Press London(1980)、S. W. Ing, M. D. T
abak, W. E. Hass「Electrpphotography Fourth Intern
ational Conference」SPSE(1983)、篠原功、土田英俊、
草川英昭編「記録材料と感光性樹脂」(株)学会出版セ
ンター刊(1979年)、小門宏、化学と工業、39 (3)、16
1(1986年)、総合技術資料集感光体「最近の光導電材
料と感光体の開発・実用化」日本化学情報(株)出版部
(1985年)、電子写真学会編「電子写真技術の基礎と応
用」コロナ社(株)(1988年)、電子写真学会編「電子写
真用有機感光体の現状シンポジウム」予稿集(1985年)
等の成書、総説に記載の各種感光体が挙げられる。即
ち、光導電性化合物自身から成る単独層、又は、光導電
性化合物を結着樹脂中に分散した光導電層が挙げられ、
分散された光導電層は、単一層型でもよいし、積層型で
もよい。
【0140】また、本発明において用いられる光導電性
化合物は無機化合物あるいは有機化合物のいずれでもよ
い。本発明の光導電性化合物として用いられる無機化合
物としては、例えば、アモルファスシリコン、酸化亜
鉛、酸化チタン、硫化亜鉛、硫化カドミウム、セレン、
セレン−テルル、硫化鉛等の従来公知の無機光導電性化
合物が挙げられる。これらは結着樹脂とともに光導電層
を形成してもよいし、また、蒸着又はスパッタリング等
により単独で光導電層を形成してもよい。
【0141】光導電性化合物として、酸化亜鉛、酸化チ
タン等の無機光導電性化合物を用いる場合は、無機光導
電性化合物100重量部に対して、結着樹脂を10〜1
00重量部の割合、好ましくは15〜40重量部の割合
で使用する。
【0142】一方、有機化合物を用いた光導電層として
は、従来公知のいずれでもよく、具体的には、特公昭3
7−17162号、同62−51462号、特開昭52
−2437号、54−19803号、同56−1072
46号、同57−161863号等に記載のような、有
機光導電性化合物、増感染料、結合樹脂を主体とする光
導電層、特開昭56−146145号、同60−177
51号、同60−17752号、同60−17760
号、同60−254142号、同62−54266号等
に記載のような電荷発生剤、電荷輸送剤、結合樹脂を主
体とする光導電層、及び特開昭60−230147号、
同60−230148号、同60−238853号等に
記載のような電荷発生剤と電荷輸送剤とをそれぞれ別の
層に含有した二層構成の光導電層が挙げられる。本発明
の電子写真感光体は光導電層のいずれの形態をとってい
てもよい。
【0143】本発明における有機光導電性化合物として
は、(a)米国特許第3,112,197号等に記載の
トリアゾール誘導体、(b)米国特許第3,189,4
47号等に記載のオキサジアゾール誘導体、(c)特公
昭37−16096号に記載のイミダゾール誘導体、
(d)米国特許第3,615,402号、同3,82
0,989号、同3,542,544号、特公昭45−
555号、同51−10983号、特開昭51−932
24号、同55−108667号、同55−15695
3号、同56−36656号等に記載のポリアリールア
ルカン誘導体、(e)米国特許第3,180,729
号、同4,278,746号、特開昭55−88064
号、同55−88065号、同49−105537号、
同55−51086号、同56−80051号、同56
−88141号、同57−45545号、同54−11
2637号、同55−74546号等に記載のピラゾリ
ン誘導体及びピラゾロン誘導体、(f)米国特許第3,
615,404号、特公昭51−10105号、同46
−3712号、同47−28336号、特開昭54−8
3435号、同54−110836号、同54−119
925号等に記載のフェニレンジアミン誘導体、(g)
米国特許第3,567,450号、同3,180,70
3号、同3,240,597号、同3,658,520
号、同4,232,103号、同4,175,961
号、同4,012,376号、特公昭49−35702
号、西独国特許(DAS)第1,110,518号、特
公昭39−27577号、特開昭55−144250
号、同56−119132号、同56−22437号等
に記載のアリールアミン誘導体、
【0144】(h)米国特許第3,526,501号等
に記載のアミノ置換カルコン誘導体、(i)米国特許第
3,542,546号等に記載のN,N−ビカルバジル
誘導体、(i)米国特許第3,257,203号等に記
載のオキサゾール誘導体、(k)特開昭56−4623
4号等に記載のスチリルアントラセン誘導体、(l)特
開昭54−110837号等に記載のフルオレノン誘導
体、(m)米国特許第3,717,462号、特開昭5
4−59143号(米国特許第4,150,987号に
対応)、特開昭55−52063号、同55−5206
4号、同55−46760号、同55−85495号、
同57−11350号、同57−148749号、同5
7−104144号等に記載のヒドラゾン誘導体、
(n)米国特許第4,047,948号、同4,04
7,949号、同4,265,990号、同4,27
3,846号、同4,299,897号、同4,30
6,008号等に記載のベンジジン誘導体、(o)特開
昭58−190953号、同59−95540号、同5
9−97148号、同59−195658号、同62−
36674号等に記載のスチルベン誘導体、(p)特公
昭34−10966号等に記載のポリビニルカルバゾー
ル及びその誘導体、(q)特公昭43−18674号、
同43−19192号等に記載のポリビニルピレン、ポ
リビニルアントラセン、ポリ−2−ビニル−4−(4′
−ジメチルアミノフェニル)−5−フェニル−オキサゾ
ール、ポリ−3−ビニル−Nエチルカルバゾール等のビ
ニル重合体、(r)特公昭43−19193号等に記載
のポリアセナフチレン、ポリインデン、アセナフチレン
とスチレンの共重合体等の重合体、(s)特公昭56−
13940号等に記載のピレン−ホルムアルデヒド樹
脂、ブロムピレン−ホルムアルデヒド樹脂、エチルカル
バゾール−ホルムアルデヒド樹脂等の縮合樹脂、(t)
特開昭56−90833号、同56−161550号等
に記載の各種のトリフェニルメタンポリマー、等があ
る。
【0145】なお本発明において、有機光導電性化合物
は、(a)〜(t)に挙げられた化合物に限定されず、
公知の全ての有機光導電性化合物を用いることができ
る。これらの有機光導電性化合物は場合により2種類以
上併用することが可能である。
【0146】光導電層に含有される増感色素としては、
電子写真感光体に使用される従来公知の増感色素が使用
可能である。これらは、「電子写真」12, 9(1973)、
「有機合成化学」24(11)、1010(1966)等に記載されてい
る。例えば米国特許第3,141,770号、同4,2
83,475号、特開昭48−25658号公報、特開
昭62−71965号等に記載のピリリウム系染料、Ap
plied Optics Supplement 350(1969) 、特開昭50−3
9548号等に記載のトリアリールメタン系染料、米国
特許第3597196号等に記載のシアニン系染料、特
開昭60−163047号、同59−164588号、
同60−252517号等に記載のスチリル系染料等が
有利に使用される。
【0147】光導電層に含有される電荷発生剤として
は、電子写真感光体において従来公知の有機及び無機の
各種の電荷発生剤が使用できる。例えば、セレン、セレ
ン−テルル、硫化カドミウム、酸化亜鉛、及び以下
(1)〜(9)に示す有機顔料を使用することができ
る。 (1)米国特許第4,436,800号、同4,43
9,506号、特開昭47−37543号、同58−1
23541号、同58−192042号、同58−21
9263号、同59−78356号、同60−1797
46号、同61−148453号、同61−23806
3号、特公昭60−5941号、同60−45664号
等に記載のモノアゾ、ビスアゾ、トリスアゾ顔料等のア
ゾ顔料、(2)米国特許第3,397,086号、同
4,666,802号、特開昭51−90827号、同
52−55643号等に記載の無金属あるいは金属フタ
ロシアニン等のフタロシアニン顔料、(3)米国特許第
3,371,884号、特開昭47−30330号等に
記載のペリレン系顔料、(4)英国特許第2,237,
680号、特開昭47−30331号等に記載のインジ
ゴ、チオインジゴ誘導体、(5)英国特許第2,23
7,679号、特開昭47−30332号等に記載のキ
ナクリンドン系顔料、(6)英国特許第2,237,6
78号、特開昭59−184348号、同62−287
38号、同47−18544号等に記載の多環キノン系
顔料、(7)特開昭47−30331号、同47−18
543号等に記載のビスベンズイミダゾール系顔料、
(8)米国特許第4,396,610号、同4,64
4,082号等に記載のスクアリウム塩系顔料、(9)
特開昭59−53850号、同61−212542号等
に記載のアズレニウム塩系顔料、これらは単独もしくは
2種以上を併用して用いることもできる。
【0148】また、有機光導電性化合物と結着樹脂の混
合比は、有機光導電性化合物と結着樹脂との相溶性によ
って有機光導電性化合物の含有率の上限が決まり、これ
を上回る量を添加すると有機光導電性化合物の結晶化が
起こり好ましくない。有機光導電性化合物の含有量が少
ないほど電子写真感度は低下するので、有機光導電性化
合物の結晶化が起こらない範囲で、できるだけ多くの有
機光導電性化合物を含有させるのが好ましい。有機光導
電性化合物の含有率としては、結着樹脂100重量部に
対し、有機光導電性化合物5〜120重量部、好ましく
は、10〜100重量部である。
【0149】本発明の感光体に用いることのできる結着
樹脂{以下結着樹脂(B)と称することもある}は、従
来公知の電子写真感光体に用いられる樹脂のいずれでも
よく、重量平均分子量は好ましくは5×103〜1×1
6、より好ましくは2×10 4〜5×105のものであ
る。また、結着樹脂のガラス転移点は好ましくは−40
℃〜200℃、より好ましくは−10℃〜140℃であ
る。これら従来公知の電子写真感光層用の結着樹脂とし
ては、例えば、柴田隆治、石渡次郎、高分子、第17巻、
第278頁(1968年)、宮本晴視、武井秀彦、イメージン
グ、1973(No.8)、中村孝一編「記録材料用バインダーの
実際技術」第10章、C.M.C.出版(1985年)、電子写真学
会編「電子写真用有機感光体の現状シンポジウム」予稿
集(1985年)、小門宏編「最近の光導電材料と感光体の
開発・実用化」日本科学情報(株)(1986年)、電子写真
学会編「電子写真技術の基礎と応用」第5章、コロナ社
(株)(1988年)、D. Tatt, S. C.Heidecker, Tappi, 49
(No.10), 439(1966)、E. S.Baltazzi, R. G. Blanclott
eet al., Phot. Sci. Eng. 16 (No.5), 354(1972)、グ
エン・チャン・ケー、清水勇、井上英一、電子写真学会
18(No.2), 22(1980)等の成書・総説に記載の化合物等
が挙げられる。
【0150】具体的には、オレフィン重合体及び共重合
体、塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン共重合体、ア
ルカン酸ビニル重合体及び共重合体、アルカン酸アリル
重合体及び共重合体、スチレン及びその誘導体の重合体
及び共重合体、ブタジエン−スチレン共重合体、イソブ
レン−スチレン共重合体、ブタジエン−不飽和カルボン
酸エステル共重合体、アクリロニトリル共重合体、メタ
クリロニトリル共重合体、アルキルビニルエーテル共重
合体、アクリル酸エステル重合体及び共重合体、メタク
リル酸エステル重合体及び共重合体、スチレン−アクリ
ル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステ
ル共重合体、イタコン酸ジエステル重合体及び共重合
体、無水マレイン酸共重合体、アクリルアミド共重合
体、メタクリルアミド共重合体、水酸基変性シリコン樹
脂、ポリカーボネート樹脂、ケトン樹脂、ポリエステル
樹脂、シリコン樹脂、アミド樹脂、水酸基及びカルボキ
シル基変性ポリエステル樹脂、ブチラール樹脂、ポリビ
ニルアセタール樹脂、環化ゴム−メタクリル酸エステル
共重合体、環化ゴム−アクリル酸エステル共重合体、窒
素原子を含有しない複素環を含有する共重合体(複素環
として例えば、フラン環、テトラヒドロフラン環、チオ
フェン環、ジオキサン環、ジオキソフラン環、ラクトン
環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、1,3−ジ
オキセタン環等)、エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0151】更に具体的には、遠藤剛「熱硬化性高分子
の精密化」(C.M.C.(株) 1986年刊)、原崎勇次「最新バ
インダー技術便覧」第II−1章(総合技術センター1985
年刊)、大津隆行「アクリル樹脂の合成・設計と新用途
開発」(中部経営開発センター出版部1985年刊)、大森
英三「機能性アクリル系樹脂」(テクノシステム1985年
刊)等の総説に引例された従来公知の樹脂が用いられ
る。
【0152】特に、光導電体の結着樹脂(B)として、
カルボキシル基、スルホ基、ホスホノ基等の酸性基を含
有する比較的低分子量(103〜104程度)の樹脂を併
用することで、静電特性を良化することができる。例え
ば、特開昭63−217354号に記載の酸性基含有重
合成分が重合体主鎖にランダムに存在する樹脂、特開昭
64−70761号に記載の重合体主鎖の片末端に酸性
基を結合してなる樹脂、特開平2−67563号、同2
−236561号、同2−238458号、同2−23
6562号及び同2−247656号等に記載の、酸性
基をグラフト型共重合体の主鎖末端に結合してなる樹脂
又は酸性基をグラフト型共重合体のグラフト部に含有す
る樹脂、特開平3−181948号に記載の酸性基をブ
ロックで含有するAB型ブロック共重合体が挙げられ
る。
【0153】更に、これらの低分子量の樹脂のみでは不
充分な光導電層の機械的強度を充分ならしめるために、
中〜高分子量の他の樹脂を併用することが好ましい。例
えば、特開平2−68561号に記載のポリマー間に架
橋構造を形成する熱硬化性樹脂、特開平2−68562
号に記載の一部が架橋構造を有する樹脂、特開平2−6
9759号に記載の酸性基をグラフト型共重合体の主鎖
末端に結合してなる樹脂等が挙げられる。また、特定の
中〜高分子量の樹脂を用いることで、環境が著しく変動
した場合でも安定した性能を維持することができ、例え
ば、特開平3−29954号、同3−77954号、同
3−92861号及び同3−53257号に記載の酸性
基をグラフト型共重合体のグラフト部の末端に結合する
樹脂又は酸性基をグラフト型共重合体のグラフト部に含
有する樹脂、特開平3−206464号及び同3−22
3762号記載の酸性基含有のAブロックと酸性基非含
有のBブロックとからなるABブロック型共重合体をグ
ラフト部に含有するグラフト型共重合体を挙げることが
できる。これらの特定の樹脂を用いることで、光導電体
を均一に分散させ、平滑性良好な光導電層を形成するこ
とができ、また環境の変化や半導体レーザー光を用いた
スキャニング露光方式を用いた場合においても、優れた
静電特性を維持することができる。
【0154】光導電層の厚さは1〜100μm、特に1
0〜50μmが好適である。また、電荷発生層と電荷輸
送層の積層型感光体の電荷発生層として光導電層を使用
する場合は電荷発生層の厚さは0.01〜5μm、特に
0.05〜2μmが好適である。
【0155】本発明では、可視光の露光又は半導体レー
ザー光の露光等光源の種類によって必要に応じて各種の
色素を分光増感剤として併用することができる。例え
ば、宮本晴視、武井秀彦;イメージング1973(No.8)第12
頁、C. J. Young 等:RCA Review 15, 469頁(1954
年)、清田航平等:電気通信学会論文誌、J63-C (No.
2)、97頁(1980年)、原崎勇次等、工業化学雑誌66、78
及び188頁(1963年)、谷忠昭、日本写真学会誌35、208
頁(1972年)等の総説引例のカーボニウム系色素、ジフ
ェニルメタン色素、トリフェニルメタン色素、キサンテ
ン系色素、フタレイン系色素、ポリメチン色素(例え
ば、オキソノール色素、メロシアニン色素、シアニン色
素、ロダシアニン色素、スチリル色素等)、フタロシア
ニン色素(金属を含有してもよい)等が挙げられる。
【0156】更に具体的には、カーボニウム系色素、ト
リフェニルメタン系色素、キサンテン系色素、フタレイ
ン系色素を中心に用いたものとして、特公昭51−45
2号、特開昭50−90334号、同50−11422
7号、同53−39130号、同53−82353号、
米国特許第3,052,540号、同4,054,45
0号、特開昭57−16456号等に記載のものが挙げ
られる。オキソノール色素、メロシアニン色素、シアニ
ン色素、ロダシアニン色素等のポリメチン色素として
は、F. M. Hamer「The Cyanine Dyes and Related Comp
ounds」等に記載の色素類が使用可能であり、更に具体
的には、米国特許第3,047,384号、同3,11
0,591号、同3,121,008号、同3,12
5,447号、同3,128,179号、同3,13
2,942号、同3,622,317号、英国特許第
1,226,892号、同1,309,274号、同
1,405,898号、特公昭48−7814号、同5
5−18892号等に記載の色素が挙げられる。
【0157】更に、700nm以上の長波長の近赤外〜赤
外光域を分光増感するポリメチン色素として、特開昭4
7−840号、同47−44180号、特公昭51−4
1061号、特開昭49−5034号、同49−451
22号、同57−46245号、同56−35141
号、同57−157254号、同61−26044号、
同61−27551号、米国特許第3,619,154
号、同4,175,956号、「Research Disclosur
e」1982年, 216, 117〜118頁等に記載のものが挙げられ
る。
【0158】更には、必要に応じて従来知られている種
々の電子写真感光体用添加剤を併用することができる。
これらの添加剤としては、電子写真感度を改良するため
の化学増感剤、皮膜性を改良するための各種の可塑剤、
界面活性剤等が含まれる。
【0159】化学増感剤としては、例えばハロゲン、ベ
ンゾキノン、クロラニル、フルオラニル、ブロマニル、
ジニトロベンゼン、アントラキノン、2,5−ジクロロ
ベンゾキノン、ニトロフェノール、無水テトラクロロフ
タル酸、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノベンゾキ
ノン、ジニトロフルオレノン、トリニトロフルオレノ
ン、テトラシアノエチレン等の電子吸引性化合物、小門
宏等「最近の光導電材料と感光体の開発・実用化」第4
章〜第6章:日本科学情報(株)出版部(1986年)の総
説引例のポリアリールアルカン化合物、ヒンダートフェ
ノール化合物、p−フェニレンジアミン化合物等が挙げ
られる。また、特開昭58−65439号、同58−1
02239号、同58−129439号、同62−71
965号等に記載の化合物等も挙げることができる。
【0160】可塑剤としては、例えばジメチルフタレー
ト、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジフ
ェニルフタレート、トリフェニルフォスフェート、ジイ
ソブチルアジペート、ジメチルセバケート、ジブチルセ
バケート、ラウリン酸ブチル、メチルフタリールグリコ
レート、ジメチルグリコールフタレート等を光導電層の
可撓性を向上するために添加できる。これらの可塑剤は
光導電層の静電特性を劣化させない範囲で含有させるこ
とができる。これら各種添加剤の添加量は、特に限定的
ではないが、通常光導電体100重量部に対して0.0
01〜2.0重量部である。
【0161】本発明の光導電層は、従来公知の支持体上
に設けることができる。一般に云って電子写真感光層の
支持体は、導電性であることが好ましく、導電性支持体
としては、従来と全く同様、例えば金属、紙、プラスチ
ックシート等の基体に低抵抗性物質を含浸させるなどし
て導電処理したもの、基体の裏面(感光層を設ける面と
反対面)に導電性を付与し、更にはカール防止を図る等
の目的で少なくとも1層以上をコートしたもの、前記支
持体の表面に耐水性接着層を設けたもの、前記支持体の
表面層に必要に応じて少なくとも1層以上のプレコート
層を設けたもの、アルミニウム等を蒸着した基体導電化
プラスチックを紙にラミネートしたもの等が使用でき
る。具体的に、導電性基体あるいは導電化材料の例とし
て、坂本幸男、電子写真、14(No.1)、2〜11頁(1975年
刊)、森賀弘之「入門特殊紙の化学」高分子刊行会(19
75年刊)、M. F. Hoover, J. Macromol. Sci. Chem. A-
4(6), 1327〜1417頁(1970年刊)等に記載されているも
の等を用いる。
【0162】本発明では、剥離性表面を有する感光体上
に、通常の電子写真プロセスを経て、トナー画像を形成
する。即ち、帯電−露光−現像−定着の各プロセスを従
来公知の方法によって行う。本発明では、電子写真プロ
セスによってトナー画像を形成するには従来公知の方法
及び装置を適宜用いることができる。電子写真プロセス
と、転写層の形成とは、同一の装置内で行っても別個の
装置で行ってもよい。
【0163】本発明に供される現像剤は、従来公知の静
電写真用現像剤を使用することができ、静電写真用乾式
現像剤及び液体現像剤のいずれでもよい。例えば、前述
の「電子写真技術の基礎と応用」497〜505頁、中村孝一
監修「トナー材料の開発・実用化」第3章(日本科学情
報社刊1985年)、町田元「記録用材料と感光性樹脂」10
7〜127頁(1983年刊)、(株)学会出版センター、電子
写真学会「イメージングNo.2〜5 電子写真の現像・定着
・帯電・転写」等に具体的な態様が示されている。乾式
現像剤としては、一成分磁性トナー、二成分トナー、一
成分非磁性トナーあるいはカプセルトナー等が実用され
ており、これらのいずれも利用することができる。
【0164】典型的な湿式現像剤の材料の基本構成とし
ては、電気絶縁性有機溶媒{例えばイソパラフィン系脂
肪族炭化水素:アンソパーH、アイソパーG(エッソ社
製)シェルゾール70、シェルゾール71(シェル社製)、
IP−ソルベント1620(出光石油化学製)等}を分散媒
として、着色剤である無機又は有機の顔料あるいは染料
とアルキッド樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、
スチレンブタジエン樹脂、ロジン等の分散安定性、定着
性、荷電性を付与するための樹脂とを分散し、且つ、荷
電特性の強化あるいは画像特性の改良等のために所望に
より種々の添加剤を加えて成るものである。
【0165】上記着色剤としては、公知の染料・顔料が
任意に選択されるが、例えば、ベンジジン系、アゾ系、
アゾメチン系、キサンテン系、アントラキノン系、フタ
ロシアニン系(含金属を含む)、チタンホワイト、ニグ
ロシン、アニリンブラック、カーボンブラック等の染料
あるいは顔料等である。また、他の添加剤としては、例
えば原崎勇次「電子写真」第16巻、第2号、44頁に具体
的に記載されているものが用いられる。例えば、ジ−2
−エチルヘキシルスルホコハク酸金属塩、ナフテン酸金
属塩、高級脂肪酸金属塩、アルキルベンゼンスルホン酸
金属塩、アルキルリン酸金属塩、レシチン、ポリビニル
ピロリドン、半マレイン酸アミド成分を含む共重合体、
クマロンインデン樹脂、高級アルコール類、ポリエーテ
ル類、ポリシロキサン、ワックス類等が挙げられる。し
かし、これらに限定されるものではない。
【0166】これら湿式現像剤の主要な各組成分の量に
ついては通常下記の通りである。樹脂(及び所望により
用いられる着色剤)を主成分として成るトナー粒子は、
担体液体1000重量部に対して0.5重量部〜50重
量部が好ましい。0.5重量部未満であると画像濃度が
不足し、50重量部を超えると非画像部へのカブリを生
じ易い。さらに、前記の分散安定用の担体液体可溶性樹
脂も必要に応じて使用され、担体液体1000重量部に
対して0.5重量部〜100重量部程度加えることがで
きる。上述の様な荷電調節剤は、担体液体1000重量
部に対して0.001重量部〜1.0重量部が好まし
い。更に所望により各種添加剤を加えても良く、それら
添加物の総量は、液体現像剤の電気抵抗によってその上
限が規制される。即ち、トナー粒子を除去した状態の液
体現像剤の電気抵抗が109Ω・cmより低くなると良質
の連続階調像が得られ難くなるので、各添加物の添加量
は、この限度内でコントロールされていることが好まし
い。
【0167】また、湿式現像剤の製造方法の具体例とし
ては、着色剤及び樹脂をサンドミル、ボールミル、ジェ
ットミル、アトライター等の分散機を用いて機械的に分
散して着色粒子を製造する方法が、例えば特公昭35−
5511号、特公昭35−13424号、特公昭50−
40017号、特公昭49−98634号、特公昭58
−129438号、特開昭61−180248号等に記
載されている。他の着色粒子の製造方法としては、例え
ば分散樹脂粒子を微小粒径で単分散性の良好なものとし
て得る非水系分散重合方法を用いて製造し、該樹脂粒子
を着色する方法が挙げられる。
【0168】着色方法の1つとしては、特開昭57−4
8738号などに記載されている如く、分散樹脂を好ま
しい染料で染色する方法がある。また、他の方法とし
て、特開昭53−54029号に記載されている如く、
分散樹脂と染料を化学的に結合させる方法、又は特公昭
44−22955号等に記載されている如く、重合造粒
法で製造する際に、予め色素を含有した単量体を用い、
色素含有の共重合体とする方法等がある。
【0169】デジタル情報に基づいて露光するレーザー
光によるスキャニング露光方式及び液体現像剤を用いる
現像方式の組合せが、高精細な画像を形成できることか
ら有効なプロセスである。その一例を以下に示す。ま
ず、感光体をフラットベット上にレジスターピン方式に
よる位置決めを行った後背面よりエアーサクションによ
り吸引して固定する。次いで、例えば「電子写真技術の
基礎と応用」(電子写真学会編、コロナ社、昭和63年6
月15日発行)212頁以降に記載の帯電デバイスにより、感
光体を帯電する。コロトロン又はスコロトロン方式が一
般的である。この時感光体の帯電電位検出手段からの情
報に基づき、常に所定の範囲の表面電位となるようフィ
ードバックをかけ、帯電条件をコントロールすることも
好ましい。
【0170】その後例えば同じく上記引用資料の254頁
以降に記載の方式を用いてレーザー光源による走査露光
を行なう。まず初めは、カラー画像を4色に分解した中
のイエローに相当する画像をドットパターンに変換して
露光する。次いで液体現像剤を用いてトナー現像を行
う。フラットベット上で帯電、露光した感光体は、そこ
からはずして同上引用資料の275頁以降に示された湿式
現像法を用いることができる。この時の露光モードは、
トナー画像現像モードに対応して行われ、例えば反転現
像の場合はネガ画像、即ち画像部にレーザー光を照射
し、感光材料を帯電した時の電荷極性と同じ電荷極性を
持つトナーを用い、現像バイアス電圧を印加して、露光
部にトナーが電着するようにする。原理の詳細は同上引
用資料の157頁以降に説明がある。
【0171】現像後に余剰の現像液を除くために、同資
料283頁に示されるようなスクイーズを行った後乾燥す
る。スクイーズ前に現像剤の担体液体のみでリンスをす
ることも好ましい。以上のプロセスをマゼンタ、シア
ン、ブラックの各色について繰り返すことにより、感光
体上にフルカラーの画像を得ることができる。
【0172】本発明では、上記のようにして形成された
1色以上のトナー画像を有する感光体上に前記の電着塗
布法により転写層を形成する。転写層の形成は、電子写
真プロセスや転写プロセスの工程と別個に行ってもよい
が、これらの工程は同一の装置内で行われることが好ま
しい。
【0173】本発明においては、上記のようにしてトナ
ー画像を形成した感光体上に転写層を形成した後、転写
層をトナー画像ごと一次レセプターへ転写する。この熱
転写には公知の方法及び装置を用いることができる。例
えば、トナー画像と転写層を有する感光体を一次レセプ
ターと密着させ、加熱下にローラー間を通すことにより
トナー画像は転写層ごと一次レセプター上に転写され
る。
【0174】熱転写時の転写加熱表面温度は好ましくは
30〜150℃、より好ましくは35〜90℃である。
転写層を所望の温度に加熱するためには、非接触の加熱
手段、例えば赤外線ラインヒーター又はフラッシュヒー
ター等を用いることが好ましい。ローラーのニップ圧力
は好ましくは0.2〜20kgf/cm2、より好ましくは
0.5〜15kgf/cm2である。ローラー加圧手段として
はローラー軸の両端にスプリングもしくは圧縮空気を用
いるエアーシリンダーを使うことができる。搬送スピー
ドは好ましくは0.1〜300mm/秒、より好ましくは
1〜200mm/秒である。搬送スピードは電子写真プロ
セスと熱転写工程とで異なっていてもよい。
【0175】次に、本発明に用いられる一次レセプター
について述べる。一次レセプターの表面の剥離性は、感
光体表面のそれよりも低いこと及び最終被転写材に剥離
転写する剥離性を保つことが重要である。即ち、一次レ
セプター表面の粘着力は感光体表面の粘着力より大きい
こと、好ましくは10g・f以上、より好ましくは30
g・f以上大きいことが必要である。一方、一次レセプ
ター表面の粘着力は最大で200g・fであることが好
ましく、より好ましくは180g・f以下である。
【0176】以上の条件を満たす一次レセプターであれ
ばいずれでもよい。本発明において、感光体から一次レ
セプターへのトナー画像の転写に用いられる方式として
は、例えばドラム方式や、繰り返し使用可能な無端ベル
ト方式を挙げることができる。ドラム方式において、ド
ラム上に設けられるべき一次レセプターの材料としては
上記条件を満たす材料であればいずれでもよいが、好ま
しくは弾性体層又は弾性体層と補強層支持体を含む積層
構造体であり、且つ積層構造体の表面が上記物性を満足
していればよい。これら積層体はドラムに直接設けるか
あるいは交換できるように取り外し式にしておいてもよ
い。
【0177】弾性体としては、従来公知の天然樹脂類・
合成樹脂類が挙げられる。これらは単独もしくは2種以
上併用して単一層又は複数層として用いることができ
る。例えば、A. D. Roberts「Natural Rubber Science
and Technology」Oxford Science Publications(1988年
刊)、W. Hofmann「Rubber Technology Handbook」、Ha
nser Publishers(1989年刊)、プラスチック材料構座、
全18巻、日刊工業新聞社等に記載の種々の樹脂が用いら
れる。具体的には、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジ
エンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、環化ゴ
ム、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレンゴム、ブ
チルゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、シリコ
ーンゴム、フッ素ゴム、多硫化ゴム、天然ゴム、イソプ
レンゴム、ウレタンゴム等が挙げられるが、これらに限
定されるものでなく、転写層との剥離性、耐久性等を勘
案して任意に選択することができる。弾性体層の厚さは
0.01〜10mmが好ましい。
【0178】上記弾性体層の補強層としては、布、ガラ
ス繊維、樹脂含浸特殊紙、アルミニウム、ステンレスな
どが用いられる。弾性体層と補強層の間にはスポンジ状
ゴム層があってもよい。無端ベルト方式においても一次
レセプターの部材は公知のものを用いることができ、例
えば、米国特許3,893,761号、同4,684,
238号、同4,690,539号等に記載されたもの
が挙げられる。ベルト式一次レセプターのベルト担体の
層中に、例えば特表平4−503265号等に記載の如
く加熱媒体となる一層を設ける方法も用いられる。
【0179】一次レセプター表面の粘着力は、前記剥離
性感光体に関して述べた方法、例えば化合物(S)を適
用する方法によって容易に調整することができる。一次
レセプターの表面の平均粗さは0.01mm以下が好まし
い。
【0180】次いで、本発明では、一次レセプター上の
トナー画像を転写層ごと最終被転写材に熱転写する。本
発明において、トナー画像を転写層ごと一次レセプター
から最終被転写材に熱転写するには公知の方法及び装置
を用いることができる。
【0181】本発明に供される最終被転写材としては、
特に限定されるものではなく、上質紙、コート紙、アー
ト紙等の天然紙や合成紙、アルミ、鉄、SUS等の金属
等の反射型の材料またはポリエステル、ポリオレフィ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリアセテート等のプラスチック
フィルム等の透過型の材料等いずれでもよい。
【0182】転写時の好ましい加熱温度の範囲、一次レ
セプターと被転写材間のニップ圧力の範囲及び搬送スピ
ードの範囲は上記の感光体と一次レセプターの熱転写条
件の範囲と同様である。また、一次レセプターへのトナ
ー画像の転写と被転写材への転写層の転写とは同一条件
でも異なる条件でもよい。
【0183】被転写材への熱転写挙動は、次のように推
定される。即ち、例えば予熱手段によりある程度軟化し
た転写層が例えば加熱ローラーにより更に加熱されるこ
とにより粘着性が増し被転写材に密着する。次いで、例
えば剥離用の冷却ローラー下を通過した後では温度が下
がり、流動性や粘着性が低減して被膜のままトナーごと
一次レセプター表面から剥離する。従って、このような
状態が具現するように条件を設定すべきである。
【0184】冷却ローラーの材質は、例えばアルミニウ
ム、銅等の熱良伝導体金属にシリコーンゴム被覆を施
し、ローラー内部又は被転写材に接しない外周部に冷却
手段を付与して放熱することが望ましい。冷却手段はク
ーリングファン、冷媒循環又は電子冷却素子などを用
い、温度コントローラーと組み合わせて所定の温度範囲
に保つことが好ましい。感光体から一次レセプターへの
トナー画像及び転写層の転写と、一次レセプターから被
転写材へのトナー画像の転写層ごとの転写は、一画面内
同時であってもよいし、あるいは一次レセプターに一画
面全ての転写が終わった後、被転写材に転写してもよ
い。
【0185】本発明のカラー画像形成方法において、ト
ナー画像及び転写層を転写する条件設定は、使用してい
る感光体(感光層及び支持体)、転写層、一次レセプタ
ー表面の物性、更に被転写材の物性により最適化するこ
とは当然である。特に熱転写工程における温度条件は転
写層のガラス転移点、軟化温度、流動性、粘着性、皮膜
性、膜厚などの要因を加味して決定することが重要であ
る。
【0186】最終被転写材上のトナー画像は結果的に転
写層によりオーバーコートされる形になるので、傷や汚
れからトナー画像を保護することができる。
【0187】以下に、本発明のカラー画像形成方法の具
体的態様について図面を参照しつつ説明する。
【0188】図2は、現像法として湿式現像法を、一次
レセプターとしてドラム式を用いた本発明の方法を実施
するのに好適な装置の全体の概略を示したものである。
液体現像ユニットセット14の上に電子写真感光体11
ドラム、更に一次レセプター20ドラム、最終被転写材
21が配置されている。各ドラム内及び転写用、剥離用
バックアップローラー内にはそれぞれ温度調節手段17
が設けられている。
【0189】液体現像ユニットセット14は移動式とな
っている。このユニットセット14には更にそれぞれイ
エロー、マゼンタ、シアン、ブラックの液体現像剤を含
む液体現像ユニット14y、14m、14c、14k
と、転写層を電着塗布法により形成するための熱可塑性
樹脂粒子電着ユニット50が備えられている。各々には
必要に応じてプレバス、リンス、スクイズ手段を備えて
おいても良い。プレバス及びリンス液には通常液体現像
剤のキャリヤー液体を用いる。
【0190】化合物(S)付与装置10は用いる感光体
の表面剥離性によって適宜省略することができる。前述
のように、表面が予め剥離性に改質された電子写真感光
体11を用いる場合には、そのまま感光体11上にトナ
ー画像を形成する。また、感光体11表面の剥離性が不
十分な場合には、トナー画像の形成前に、化合物(S)
を適用することにより、感光体表面に剥離性を付与する
ことができる。即ち、前記した具体的態様のいずれかの
方式を用いた化合物(S)付与装置10により、感光体
11の表面に化合物(S)を供給する。化合物(S)付
与装置10は、固定及び可動式のいずれでもよい。
【0191】まず、電子写真感光体に電子写真プロセス
が行われる。電子写真プロセスによる画像形成時には、
電子写真感光体11ドラム、一次レセプター20ドラム
及び最終被転写材21は図示のように各々接触していな
い。
【0192】電子写真プロセスを図3を用いて説明す
る。図3は、図2に示す全体図において、電子写真感光
体11上に電子写真プロセスによりトナー画像25を形
成する工程を示す概略部分図である。
【0193】感光体11をコロナ帯電装置18で例えば
プラスに一様帯電した後、露光装置(例えば半導体レー
ザー)19でまずイエローの画像情報に基づき画像露光
すると、露光部の電位が低減され、未露光部との間に電
位コントラストが得られる。プラスの静電荷を有するイ
エローの顔料が電気絶縁性分散媒中に分散している液体
現像剤を含むイエロー液体現像ユニット14yを液体現
像ユニットセット14から感光体11表面に接近させギ
ャップを1mmにして固定する。
【0194】まず感光体11は現像ユニットに具備され
たプレバス手段によりプレバスされ、ついで図には示さ
れていないバイアス電源及び電気結線により、感光体1
1と現像電極の間に現像バイアス電圧を印加しながらイ
エローの液体現像剤を感光体11表面に供給する。この
時のバイアス電圧は現像電極側を正に、感光体側を負に
なるように接続し、印加電圧は未露光部の表面電位より
もやや低くする。印加電圧が低すぎると充分なトナー画
像濃度が得られない。
【0195】その後現像ユニットに内蔵してあるリンス
手段により現像液を洗い落とし、続いてスクイズ手段に
より感光体表面に付着したリンスを除いてから吸排気ユ
ニット15下を通過させることにより乾燥させる。以上
の工程をマゼンタ、シアン、ブラックについて繰り返
し、感光体11上にカラートナー画像25を形成する。
【0196】次いでトナー画像25を有する電子写真感
光体11の上に、剥離可能な転写層12を形成する。こ
の転写層形成工程を図4の概略部分図を用いて説明す
る。転写層形成材料である熱可塑性樹脂粒子(ARW)
に荷電を付与して熱可塑性樹脂粒子分散液12aとす
る。これを熱可塑性樹脂粒子電着ユニット50に投入す
る。電着ユニット50を液体現像ユニットセット14か
ら感光体11表面に接近させ、電着ユニット50の現像
電極との距離が1mmとなるように固定する。このギャッ
プ間に電着ユニット50から熱可塑性樹脂粒子分散液1
2aを供給し、外部から電圧を印加しながら回転させ、
感光体11表面の全面に粒子が吸着するようにする。必
要に応じて、現像ユニットセット14に内蔵してあるス
クイズ手段で感光体11表面に付着している粒子分散液
を除き、次いで加熱手段により樹脂粒子を熱溶融させて
皮膜化し転写層12を得ることができる。その後必要に
応じて、吸排気ユニットに類似の冷却装置により感光体
11外側からかもしくは感光体11ドラム内部から所定
の温度まで冷却する。現像ユニットセット14を待機位
置まで移動させて、転写層12の形成工程が終了する。
【0197】次いで、一次レセプターへの転写工程を図
5の概略部分図により説明する。図5aに示す位置にあ
るトナー画像25及び転写層12を形成した感光体11
ドラムと一次レセプター20ドラムを接触させ加熱と加
圧を行うと、図5bに示すように、トナー画像25は転
写層12ごと感光体11から一次レセプター20上へ転
写する。即ち、転写層12を形成した後、感光体ドラム
の熱転写のための加熱手段16により所定の予熱をし、
必要に応じて、更に一次レセプター20も加熱手段16
を用いて所定の予熱を行い、トナー画像25を転写層1
2ごと一次レセプター20に圧接して熱転写する。
【0198】最終被転写材21への転写を図6の概略部
分図をもって説明する。一次レセプター20上に完全に
転写されたトナー画像25を転写層12ごと最終被転写
材(例えばコート紙)21に圧接して熱転写を行う。一
次レセプター20の加熱手段16により所定の予熱を
し、且つ最終被転写材21を転写用バックアップローラ
ー22により所定の予熱をする。次いで、図6に示すよ
うに最終被転写材21を一次レセプター20ドラムに転
写用バックアップローラー22により押圧し、剥離用バ
ックローラー23で冷却することにより、最終被転写材
21上に転写層12ごとトナー画像25が剥離転写さ
れ、一連の工程が終了する。
【0199】また、一次レセプター20として無端ベル
ト方式を適用する場合にも、上記ドラム方式と同様の操
作方法及び条件によって最終被転写材21へ転写するこ
とができる。
【0200】
【実施例】以下に実施例を示し更に詳しく本発明の内容
を説明するが、これによって本発明が限定を受けるもの
ではない。
【0201】〔樹脂(P)の合成例〕 樹脂(P)の合成例1:(P−1) メチルメタクリレート80g、ジメチルシロキサンマクロ
モノマー(FM−0725、チッソ(株)製、Mw1×104)
20g及びトルエン200gの混合溶液を、窒素気流下温度75
℃に加温した。これに2, 2′−アゾビス(イソブチロニ
トリル)(略称A.I.B.N.)1.0gを加え4時間反応し、更に
A.I.B.N. 0.7gを加えて4時間反応した。得られた共重
合体のMwは5.8×104であった。
【0202】
【化12】
【0203】樹脂(P)の合成例2〜9:(P−2)〜
(P−9) 樹脂(P)の合成例1において、メチルメタクリレート
及びジメチルシロキサンマクロモノマーの代わりに、下
記表−Bに記載の重合体成分に相当する各単量体及び各
マクロモノマーを用いた他は合成例1と同様にして、各
重合体を合成した。得られた各重合体のMwは、4.5×1
04〜6×104の範囲であった。
【0204】
【表2】
【0205】
【表3】
【0206】樹脂(P)の合成例10:(P−10) 2, 2, 3, 4, 4, 4−ヘキサフルオロブチルメタクリレー
ト60g、メチルメタクリレートのマクロモノマー(AA
−6、東亜合成化学(株)製、Mw1×104)40g、ベン
ゾトリフルオリド200gの混合溶液を窒素気流下に温度75
℃に加温した。これにA.I.B.N. 1.0gを加え4時間反応
し、更に1.I.B.N. 0.5gを加えて4時間反応した。得ら
れた共重合体のMwは6.5×104であった。
【0207】
【化13】
【0208】樹脂(P)の合成例11〜15:(P−11)〜
(P−15) 樹脂(P)の合成例10において用いた単量体及びマクロ
モノマーの代わりに、下記表一Cに記載の重合体成分に
相当する各単量体及び各マクロモノマーを用いた他は合
成例10と同様にして、各共重合体を合成した。得られた
共重合体のMwは4.5×104〜6.5×104の範囲であった。
【0209】
【表4】
【0210】
【表5】
【0211】
【表6】
【0212】樹脂(P)の合成例16:(P−16) メチルメタクリレート67g、メチルアクリレート22g、
メタクリル酸1g及びトルエン200gの混合溶液を、窒素
気流下に温度80℃に加温した。これに下記構造の高分子
アゾビス開始剤(PI−1)10gを加えて8時間反応し
た。反応終了後、メタノール1.5リットル中に再沈し、
得られた沈澱物を補集・乾燥して、収量75gでMw3×
104の共重合体を得た。
【0213】
【化14】
【0214】樹脂(P)の合成例17:(P−17) メチルメタクリレート70g及びテトラヒドロフラン200g
の混合溶液を窒素気流下に充分に脱気し、−20℃に冷却
した。1,1−ジフェニルブチルリチウム0.8gを加え12時
間反応した。更にこの混合溶液に、下記単量体(m−
1)30g及びテトラヒドロフラン60gの混合溶液を、窒
素気流下に充分に脱気した後添加し、更に8時間反応し
た。この混合物を0℃にした後、メタノール10mlを加え
30分間反応し、重合を停止させた。得られた重合体溶液
を攪拌下にて温度30℃とし、これに30%塩化水素エタノ
ール溶液3mlを加え1時間攪拌した。次に、減圧下に反
応混合物を全体量が半分になるまで溶媒を留去した後、
石油エーテル1リットル中に再沈した。沈澱物を補集
し、減圧乾燥して得られた重合体のMw 6.8×104で収
量76gであった。
【0215】
【化15】
【0216】樹脂(P)の合成例18:(P−18) メチルメタクリレート52.5g、メチルアクリレート22.5
g、(テトラフェニルポルフィナート)アルミニウムメ
チル0.5g及び塩化メチレン200gの混合溶液を窒素気流下
にて温度30℃とした。これに300Wのキセノンランプ光を
ガラスフィルターを通して25cmの距離から光照射し、20
時間反応した。この混合物に更に、下記単量体(m−
2)25gを加え、同様に12時間光照射した後、この反応
混合物にメタノール3gを加えて30分間攪拌し反応を停
止させた。次にこの反応混合物をメタノール1.5リット
ル中に再沈し、沈澱物を捕集し乾燥した。得られた重合
体は収量78gで、Mw7×104であった。
【0217】
【化16】
【0218】樹脂(P)の合成例19:(P−19) エチルメタクリレート50g、グリシジルメタクリレート
10g及びベンジル N,N−ジエチルジチオカーバメート4.
8gの混合物を、窒素気流下に容器に密閉し、温度50gに
加温した。これに、400Wの高圧水銀灯で10cmの距離から
ガラスフィルターを通して、6時間光照射し光重合し
た。これをテトラヒドロフラン100gに溶解し、更に、下
記単量体(m−3)40gを加えた後、窒素置換し再び10
時間光照射した。得られた反応物をメタノール1リット
ルに再沈、捕集し乾燥した。得られた重合体は、収量73
gでMw4.8×104であった。
【0219】
【化17】
【0220】樹脂(P)の合成例20:(P−20) メチルメタクリレート50g、エチルメタクリレート25g
及びベンジルイソプロピルザンテート1.0gの混合物を、
窒素気流下に容器に密閉し、温度50℃に加温した。これ
に400Wの高圧水銀灯で10cmの距離からガラスフィルター
を通して6時間光照射し光重合した。これに前記単量体
(m−1)25gを加えて窒素置換し再び10時間光照射し
た。得られた反応物を、メタノール2リットル中に再沈
し捕集、乾燥し得られた重合体は収量63gでMw6×10
4であった。
【0221】
【化18】
【0222】樹脂(P)の合成例21〜27:(P−21)〜
(P−27) 樹脂(P)の合成例19と同様にして、下記表−Dの各共
重合体を合成した。得られた重合体のMwは3.5×104
6×104の範囲であった。
【0223】
【表7】
【0224】
【表8】
【0225】樹脂(P)の合成例28:(P−28) 樹脂(P)の合成例19において、ベンジル N,N−ジエチ
ルジチオカーバメイトの代わりに、下記構造の開始剤
(I−11)18gを用いた他は合成例19と同様に合成し、
Mw4.5×104の共重合体を得た。
【0226】
【化19】
【0227】樹脂(P)の合成例29:(P−29) 樹脂(P)の合成例20において、ベンジルイソプロピル
ザンテートの代わりに下記構造の開始剤(I−12)0.8g
を用いた他は合成例20と同様に反応し、Mw2.5×104
共重合体を得た。
【0228】
【化20】
【0229】樹脂(P)の合成例30:(P−30) メチルメタクリレート68g、メチルアクリレート22g、
グリシジルメタクリレート10g及び下記構造の開始剤
(I−13)17.5g及びテトラヒドロフラン150gの混合溶
液を窒素気流下に温度50℃に加温した。この溶液に400W
の高圧水銀灯で10cmの距離からガラスフィルターを通し
て10時間光照射し光重合した。得られた反応物をメタノ
ール1リットル中に再沈し、沈澱物を捕集し乾燥して、
収量72gでMw4.0×104の重合体を得た。この重合体70
g、単量体(m−2)30g及びテトラヒドロフラン100g
の混合溶液を、窒素気流下に温度50℃とし、上記と同条
件で13時間光照射した。次にこの反応物をメタノール1.
5リットル中に再沈し、沈澱物を捕集・乾燥して収量78
gでMw6×104の共重合体を得た。
【0230】
【化21】
【0231】樹脂(P)の合成例31〜38:(P−31)〜
(P−38) 樹脂(P)の合成例30において、開始剤(I−13)17.5
gの代わりに、下記表−Eの開始剤(I)0.031モルを
用いた他は合成例30と同様の条件で操作した。得られた
各重合体の収量は70〜80gでMw4×104〜6×104であ
った。
【0232】
【表9】
【0233】
【表10】
【0234】
【表11】
【0235】〔樹脂粒子(PL)の合成例〕 樹脂粒子(PL)の合成例1:(PL−1) 下記構造の単量体(LM−1)40g、エチレングリコー
ルジメタクリレート2g、下記構造の分散安定用樹脂
(LP−1)4.0g及びメチルエチルケトン180gの混合溶
液を窒素気流下攪拌しながら温度60℃に加温した。2,
2′−アゾビス(イソバレロニトリル)(略称A.I.V.N.)0.
3gを加え3時間反応した。更に、A.I.V.N.0.1gを加え
て4時間反応した。冷却後、20メッシュのナイロン布を
通して白色分散物を得た平均粒子径0.25μmのラテック
スであった。粒径はCAPA−500(堀場製作所(株)
製)で測定した(以下同様)。
【0236】
【化22】
【0237】樹脂粒子(PL)の合成例2:(PL−
2) 分散安定用樹脂としてブチルアクリレート単位から成る
一官能性マクロモノマー(AB−6、東亜合成(株)製)
5g及びメチルエチルケトン140gの混合溶液を、窒素気
流下攪拌しながら温度60℃に加温した。これに、下記構
造の単量体(LM−2)40g、エチレングリコールジア
クリレート1.5g、A.I.V.N. 0.2g及びメチルエチルケト
ン40gの混合溶液を1時間で滴下した。そのまま2時間
反応後、更にA.I.V.N. 0.1gを加え3時間反応して、白
色分散物を得た。冷却後、200メッシュのナイロン布を
通して得られた分散物の平均粒径は0.35μmであった。
【0238】
【化23】
【0239】樹脂粒子(PL)の合成例3〜11:(PL
−3)〜(PL−11) 樹脂粒子(PL)の合成例1において、単量体(LM−
1)、エチレングリコールジメタクリレート及びメチル
エチルケトンの代わりに下記表−Fの各化合物に代えた
他は合成例1と同様にして樹脂粒子を製造した。得られ
た各樹脂粒子の平均粒径は0.15〜0.30μmの範囲であっ
た。
【0240】
【表12】
【0241】
【表13】
【0242】樹脂粒子(PL)の合成例12〜17:(PL
−12)〜(PL−17) 樹脂粒子(PL)の合成例2において、分散安定用樹脂
(AB−6)5gの代わりに下記表−Gの樹脂(LP)
に代えた他は合成例2と同様にて各樹脂粒子を合成し
た。得られた各粒子の平均粒径は0.10〜0.25μmの範囲
であった。
【0243】
【表14】
【0244】
【表15】
【0245】樹脂粒子(PL)の合成例18〜23:(PL
−18)〜(PL−23) 樹脂粒子(PL)の合成例2において、単量体(LM−
2)40gの代わりに下記表−Hの各単量体を、分散安定
用樹脂(AB−6)5gの代わりに下記構造の樹脂(L
P−8)6gを用いた他は合成例2と同様にして、各樹
脂粒子を合成した。得られた各粒子の平均粒径は0.05〜
0.20μmの範囲であった。
【0246】
【化24】
【0247】
【表16】
【0248】
【表17】
【0249】[樹脂粒子(ARW)の合成例〕 樹脂粒子(ARW)の合成例1:(ARW−1) 下記の分散安定用樹脂(Q−1)12g、酢酸ビニル70
g、酪酸ビニル30g及びアイソパーH 388gの混合物を
窒素気流下に撹拌しながら温度80℃に加温した。これ
に、開始剤としてA.I.B.N. 1.5gを加え2時間反応し、
更にA.I.B.N. 0.8gを2時間ごとに2回加え反応を行っ
た。冷却後、200メッシュのナイロン布を通して得られ
た白色分散物は重合率93%で、平均粒径0.18μmの単分
散性良好なラテックスであった。上記白色分散物の一部
を遠心分離機(回転数1×104 r.p.m.、回転時間60分)
にかけて、沈降した樹脂粒子分を補集、乾燥し、該樹脂
粒子分の重量平均分子量(Mw)とガラス転移点(T
g)を測定したところ、Mwは8×104、Tgは18℃で
あった。ここで得られた樹脂粒子を(AR−1)とす
る。
【0250】この樹脂粒子分散物(即ち、シード粒子)
及び下記構造の分散安定用樹脂(Q−2)10gの混合溶
液を窒素気流下攪拌しながら温度60℃に加温した。これ
に、メチルメタクリレート60g、メチルアクリレート40
g、3−メルカプトプロピオン酸メチル2.0g、A.I.V.N.
0.8g及びアイソパーG 400gの混合物を、2時間で滴
下し、そのまま更に2時間反応した。次に開始剤を0.8g
加え温度70℃にして2時間反応し、更に開始剤を0.6g加
え3時間反応した。冷却後、200メッシュナイロン布を
通し、得られた白色分散物は重合率98%で平均粒径0.25
μmの単分散性良好なラテックスであった。
【0251】
【化25】
【0252】次に、得られた樹脂粒子が、単独の粒子と
して形成されたか否かを走査型電子顕微鏡(SEM)を
用いて、粒子の状態を観察することで調べた。PETフ
ィルム上に、樹脂粒子が分散した状態になる様に調製し
て作成したフィルムを、温度20℃及び50℃に5分間加熱
処理した後、各サンプルをJEOL社製、JSL-T330型 S
canning Microscopeを用いて、2万倍で観察した所、温
度20℃のサンプルは粒子状態が観察されたが、50℃のサ
ンプルは粒子が観察されなかった。即ち、粒子が加熱に
より、融解していた。同様にして、本発明の粒子を構成
する二種の樹脂(共重合体)の各々から成る、上記樹脂
粒子(AR−1)(Tg18℃)及び下記の樹脂粒子(AR
−2)(Tg45℃)、並びにこの二種の粒子を1/1重量
比で混合した分散樹脂粒子について調べた。
【0253】・樹脂粒子(AR−2)の製造 前記分散安定用樹脂(Q−2)18g及びアイソパーH 5
53gの混合溶液を窒素気流下撹拌しながら温度55℃に加
温した。これにメチルメタクリレート60g、メチルアク
リレート40g、3−メルカプトプロピオン酸メチル1.3g
及び2, 2′−アゾビス(2−シクロプロピオニトリル)
(略称A.C.P.P.)1.0gの混合物を滴下時間30分で滴下
し、そのまま更に1.5時間反応した。更にA.C.P.P. 0.8
gを加え2時間反応し、次に開始剤A.I.V.N. 0.8gを加
えて温度80℃に設定し2時間、更にA.I.V.N. 0.5gを加
えて2時間反応を行った。冷却後、200メッシュのナイ
ロン布を通して得られた白色分散物は、重合率99%で平
均粒径0.15μmの単分散性良好なラテックスであった。
また、樹脂粒子分のMwは1.5×104、Tgは45℃であっ
た。
【0254】樹脂粒子(AR−1)から成るサンプルは
加熱しないサンプルは粒子状態であったが温度20℃で、
粒子状態が観察されず、樹脂粒子(AR−2)のサンプ
ルは、温度50℃で粒子が見えなくなった。更に、混合粒
子から成るサンプルについて、加熱しないサンプルと温
度20℃のサンプルを調べた所、未加熱サンプルと比べる
と温度20℃のものは、粒子が見えなくなっている所が確
認された。
【0255】以上の様に、粒子の熱挙中を目視観察した
結果、本発明実施例により合成された樹脂粒子は、二種
類の樹脂粒子の混合されたものでなく、一つの粒子中に
二種の樹脂が含有されており、この場合には、高Tgの
樹脂が外層に低Tgの樹脂が内層に各々分配したコア−
シェル粒子であることが確認された。
【0256】樹脂粒子(ARW)の合成例2〜14:(A
RW−2)〜(ARW−14) 上記樹脂粒子(ARW)の合成例1において、下記表−
Iに記載の各単量体を用いた他は、上記合成例1と全く
同様に操作して本発明の粒子(ARW−2)〜(ARW
−14)を製造した。得られた各ラテックス粒子の重合率
は95〜99%で、平均粒径は0.20〜0.30μmの範囲内で且
つ単分散性が良好であった。
【0257】
【表18】
【0258】
【表19】
【0259】樹脂粒子(ARW)の合成例15:(ARW
−15) 樹脂(A)として、Tg−25℃の酢酸ビニル/エチレン
(46/54重量比)共重合体(エバフレックス45X、三
井・デュポンケミカル(株)製)と、Tg38℃のポリ酢
酸ビニルとを1/1重量比の割合で用いて温度120℃で
3本ロールミルで溶融混練した。この混練物を粉砕機ト
リオブレンダーで粗粉砕し、この粉砕物5g、分散安定
用樹脂(ソルプレン1205、旭化成(株)製)4g及びア
イソパーH51gを直径約4mmのガラスビーズをメジア
とするペイントシェーカー(東洋精機(株)製)に仕込
み、20分間予備分散した。この予備分散物を、直径0.75
〜1mmのガラスビーズをメジアとするダイノミルKD
L型(シンマルエンタープライゼス(株)製)を用い、
4500r.p.m.で6時間湿式分散した。これらを200 メッシ
ュナイロン布を通して得られた白色分散物の平均粒径は
0.4μmのラテックスであった。
【0260】樹脂粒子(ARW)の合成例16〜20:(A
RW−16)〜(ARW−20) 樹脂粒子(ARW)の合成例15において用いた二種の樹
脂(A)の代わりに下記表−Jの各化合物を用いた他は
合成例15と同様の湿式分散法により分散物を調整した。
白色分散物は、平均粒径0.3〜0.6μmの範囲であった。
【0261】
【表20】
【0262】実施例1 X型無金属フタロシアニン(大日本インキ(株)製)2
g、下記構造の結着樹脂(B−1)14.4g、下記構造の
結着樹脂(B−2)3.6g、下記構造の化合物(A)0.1
5g及びテトラヒドロフラン80gの混合物を、500mlのガ
ラス容器にガラスビーズと共に入れ、ペイントシェーカ
ー(東洋精機製作所製)で60分間分散した後ガラスビー
ズを濾別して感光層分散液とした。
【0263】
【化26】
【0264】次いでこの分散液を脱脂処理を施した0.2m
m厚のアルミニウム板の上にワイヤーバーで塗布し、指
触乾燥した後、110℃循環式オーブンで、20秒間加熱し
た。得られた感光層の膜厚は8μmであった。上記感光
層上に膜厚1.5μmの下記の剥離性表面層を設けた。 〈剥離性表面層の形成〉下記構造のシリコン樹脂10g、
下記構造の架橋剤1g、下記構造の架橋制御剤0.2g及
び架橋用触媒白金0.1gをn−ヘキサン100g中に含有し
た塗布物をワイヤーラウンドロッドを用いて膜厚1.5μ
mになる様に塗布し、指触乾燥後、更に120℃で10分間
加熱した。得られた表面の粘着力をJIS Z0237-1980の
「粘着テープ・粘着シート試験方法」で測定した所、1
g・f以下であった。
【0265】
【化27】
【0266】以上の様にして得られた表面剥離性電子写
真感光体を、図2に示す様な装置に電子写真感光体11
として装着し、また、一次レセプター20として、オフ
セット印刷用ブランケット(9600−A、粘着力80g・
f、厚み1.6mm、明治ゴム製)を装着した。
【0267】次いで電子写真プロセスを行なった。感光
体11を暗所にてコロナ帯電装置18の下を通過させ、
+450Vにコロナ帯電をしたのち、あらかじめ原稿から
カラースキャナーにより読み取り、色分解し、システム
特有の幾つかの色再現に関わる補正を加えた後、デジタ
ル画像データーとしてシステム内のハードディスクに記
憶させてあった、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラッ
クの各色の中のイエローについての情報をもとに露光装
置19として半導体レーザー描画装置を用いて788nmの
光で感光体上露光量が30erg/cm2になるように露光し
た。続いてシグネチャーシステム(イーストマンコダッ
ク製)用の正荷電イエロートナーを75倍にアイソパーH
(エッソスタンダード石油製)で希釈してイエロー液体
現像ユニット14yに供給し、現像ユニット14y側に
+350Vのバイアス電圧を印加し、露光部にトナーが電
着するようにした反転現像を行ない、ついでアイソパー
H単独浴のリンスをして非画像部の汚れを除いたのち、
吸排気ユニット15及び加熱手段16下を通過させて乾
燥した。以上のトナー現像処理をマゼンタ、シアン、ブ
ラックの各色について繰り返し、カラートナー画像を得
た。
【0268】次に、トナー画像を形成した感光体上に、
下記内容の樹脂(A)の分散液(L−1)を転写層形成
装置である樹脂粒子電着ユニット50に供給し、電着塗
布法で転写層を形成した。 ・樹脂(A)の分散液(L−1) 樹脂粒子(ARW−1) 15g(固形分量として) 荷電調節剤(D−1) 0.08g (オクタデシルビニルエーテル/t−オクチル マレイン酸半イミド共重合体) 分枝テトラデシルアルコール 10g (FOC−1400、日産化学(株)製) を全量で1リットルになる様にアイソパーHで調整し
た。
【0269】感光体の表面温度を赤外線ラインヒーター
の加熱手段で60℃に設定し、感光体ドラムの周速度を10
0mm/秒で回転させ、感光体表面にスリット電着装置を
用いて樹脂(A)の分散液を供給しながら、感光体側を
接地し、スリット電着装置の電極側に150Vの電圧を印
加して樹脂粒子を電着した。次いで吸排気ユニットを用
いエアースクイズで分散液を除きながら、樹脂粒子を溶
融・皮膜化し熱可塑性樹脂転写層を形成した。このとき
の膜厚は2.0μmであった。
【0270】また予め一次レセプター20としてオフセ
ット印刷用ブランケット9600-Aを装着したドラムを120
℃に加熱しておいた。一方で、感光体11の表面温度が
60℃になるよう加熱手段16及び温度調節手段17を用
いて加熱した。次に、感光体11ドラムと一次レセプタ
ー20ドラムを接触させ、ニップ圧3kgf/cm2、ドラム
周速100mm/秒の条件で加熱と加圧を行ったところ、カ
ラートナー画像は一次レセプター20上に転写層ごとす
べて転写した。
【0271】つぎに表面温度を60℃に設定した一次レセ
プター20ドラムと、130℃に設定された転写用バック
アップローラー22及び10℃に設定された剥離用バック
アップローラー23の間に、最終被転写材21として印
刷用本紙であるコート紙を導き、ニップ圧を4kgf/c
m2、ドラム周速を100mm/秒の条件で、加熱と加圧を行
ったところ、カラートナー画像は転写層ごとコート紙上
にすべて転写し、高画質の鮮明なカラー画像が得られ
た。
【0272】他方、トナー画像を形成した後の感光体に
転写層を設けることなく、トナー画像を直接一次レセプ
ターに転写する以外は同様にしてカラー画像をコート紙
上に形成し、本発明と比較した。得られたコート紙のカ
ラー画像には、トナー画像の欠落あるいは、画像濃度に
ムラのある所が見られた。更に細線、細文字等の部分を
20倍のルーペで目視観察した所、細かな画像の欠落が認
められた。また、感光体の表面を観察した所、トナー画
像部の残存が認められた。このことは、感光体を繰り返
し使用する場合には、残存トナーの除去のために感光体
表面のクリーニングが必要となり、そのための装置の設
定あるいはクリーニングによる感光体表面の損傷等が問
題となってくる。
【0273】これに対し、本発明では、トナー画像の感
光体からの剥離が充分になされ、更に一次レセプターか
ら最終被転写材に容易に且つ完全に転写するため、上記
のような問題は生じず、またトナー画像が転写層で保護
されるため、得られるカラー複写物の安定性も優れてい
る。
【0274】実施例2 アモルファスシリコン感光体をトリデシルフロロオキシ
ルトリメトキシシランを用いて表面修飾した電子写真感
光体(表面の粘着力は8g・f)を図2に示す様な装置
(但し、化合物(S)付与装置10なし)に装填した。
【0275】感光体1を+700Vにコロナ帯電をした
後、実施例1と同様のデジタル画像データを用い、まず
イエローについての情報をもとに半導体レーザーを用い
て780nmの光で版面露光量が25erg/cm2になるように露光
した。露光部の残留電位は+120Vであった。続いてバ
ーサテック3000(ゼロックス製カラー静電プロッター)
用のイエロートナーを50倍のアイソパーH(エッソスタ
ンダード石油製)で希釈して用い、現像電極に+300V
のバイアス電圧を印加し、露光部にトナーが電着するよ
うにした反転現像を行ない、ついでアイソパーH単独浴
中でリンスをして非画像部の汚れを除いた。以上の処理
をマゼンタ、シアン、ブラックの各色について繰り返し
た。
【0276】以上の様にしてトナー画像が形成された感
光体をヒートロールの定着方法で画像を定着した。転写
前の複写画像再現性を確認するためにカブリ、画像の画
質を200倍の光学顕微鏡で目視評価した。感光体11上
のトナー画像部の画質は、細線、細文字及び連続階調の
網点部の高精細な画像部においても鮮明で、ベタ部の画
像濃度も1.2以上で良好であり、また、非画像部にカブ
リは認められなかった。
【0277】この感光体の表面温度を60℃とし、感光体
11ドラムの周速度を100mm/秒で回転させ、スリット
電着装置を用いて感光体11表面に、下記の正荷電を有
する樹脂(A)の分散液(L−2)を供給しながら、感
光体側を接地しスリット電着装置の電極側に100Vの電
圧を印加して樹脂粒子を電着・定着し、膜厚2μmの層
を設けた。 ・樹脂(A)の分散液(L−2) 樹脂粒子(ARW−2) 20g(固形分量として) 荷電調節剤(D−2) 0.06g (1−テトラデセン/半マレイン酸デシル共重合体) 分枝オクタデシルアルコール 10g (FOC−1800、日産化学(株)製) をアイソパーGで全量が1リットルになるように調整し
た。
【0278】他方、一次レセプター20として実施例1
で用いたブランケット9600-Aのロール表面上に、イソプ
レンゴム100g、前記樹脂(P−2)8g及び無水フタ
ル酸0.001gからなる混合物を用いて膜厚10μmに塗膜
し、140℃で2時間加熱して硬化膜を形成したものを準
備した。表面の粘着力は80g・fであった。それ以降は
実施例1と同様に操作して、コート紙にカラー画像を転
写した。得られたカラー画像は、鮮明であり、また画像
部の強度も膜強度が充分な転写層でコートされているた
め、こすっても削りとれることはなかった。更に、鉛筆
(硬度HB)での加筆性、捺印性も良好であった。
【0279】実施例3 X型無金属フタロシアニン(大日本インキ(株)製)2
g、下記構造の結着樹脂(B−3)10g、下記構造の化
合物(B)0.15g及びテトラヒドロフラン80gの混合物
を、500mlのガラス容器にガラスビーズと共に入れ、ペ
イントシェーカー(東洋精機製作所製)で60分間分散
し、更に樹脂(P−35)2g、グルコン酸無水物0.1g
及びo−クロロフェノール0.002gを加えて10分間分散
した後ガラスビーズを濾過して感光層分散液とした。
【0280】
【化28】
【0281】ついで、この分散液を脱脂処理をしたアル
ミニウム支持体にワイヤーバーで塗布し、指触乾燥した
後、110℃循環式オーブンで20秒間加熱し、更に140℃で
2時間加熱して硬化処理を行った。得られた感光層の膜
厚は8μmであった。感光体表面の粘着力は2g・fで
あった。他方、上記感光層において、樹脂(P−35)2
gを除いた他は全く同様にして作成した感光層から成る
感光体の表面粘着力は450g・f以上で、全く剥離性を
示さなかった。
【0282】得られた感光体を、図2に示す様な装置
(但し、化合物(S)付与装置10なし)に装着した。
実施例1と同様にして、感光体上へのカラー画像の形
成、転写層の形成、一次レセプターへの転写及びコート
紙への転写を行い、コート紙上にカラー画像を形成し
た。得られたコート紙上のカラー画像は鮮明であり、ま
たトナー像は完全にコート紙上において転写層である熱
可塑性樹脂により覆われているため、擦り落ちることは
なかった。
【0283】実施例4 有機光導電性物質として、4, 4′−ビス(ジエチルアミ
ノ)−2, 2′−ジメチルトリフェニルメタン5g、下記
構造の結着樹脂(B−4)4g、樹脂(P−27)0.4
g、下記構造式の色素(D−1)40mg及び化学増感剤と
して下記構造のアニリド化合物(C)0.2gをメチレン
クロライド30mlとエチレンクロライド30mlとの混合物に
溶解し感光層分散液とした。
【0284】
【化29】
【0285】この感光層分散液を、ワイヤーラウンドロ
ッドを用いて導電性透明支持体(厚さ100μmのポリエチ
レンテレフタレート支持体上に、酸化インジウムの蒸着
膜を有する。表面抵抗103Ω)上に塗布して約4μmの感
光層を有する有機薄膜を得た。感光体表面の粘着力は8
g・fであった。この感光体を、実施例1で用いた感光
体の代わりに用いた他は実施例1と同様に操作して、転
写画像を形成した。得られたコート紙上のカラー複写画
像は地カブリのない鮮明なもので、且つ画像強度は良好
であった。
【0286】実施例5〜16 実施例1において樹脂(A)の分散液(L−1)中の樹
脂粒子(ARW−1)15gの代わりに下記表−Kの各樹
脂粒子(ARW)15gを用いた他は実施例1と同様に操
作してカラー画像の形成を行なった。
【0287】
【表21】
【0288】得られたカラー複写物は、地汚れもなく鮮
明な画質のものであった。即ち、感光体上に形成された
トナー画像は、画像再現性が良好で非画像部のカブリも
見られないという良好な撮像性を示し、且つ転写層ごと
のコート紙への転写も、転写ムラを生じることなく完全
に行われた。更に、複写物に加筆あるいは捺印しても普
通紙の場合と同等に行なうことができた。
【0289】実施例17 実施例2において、電子写真感光体として、下記の様に
して得たアモルファスシリコン感光体上に膜厚1.5μmの
剥離性表面層を設けた感光体を用いた他は、実施例2と
同様に操作して、カラー複写物を作成した。 〈剥離性表面層の形成〉樹脂(P−12)1.0g、下記構
造の結着樹脂(B−5)15g、無水フタル酸0.03g及び
トルエン100gの溶液を、アモルファスシリコン感光体
上に塗布し、指触乾燥し、更に130℃で1時間加熱して
膜を硬化させた。剥離性表面層を設けたアモルファスシ
リコン感光体の表面の粘着力は8g・fであった。
【0290】
【化30】
【0291】感光体上に形成された複写画像は良好で、
コート紙に転写された複写画像も、原稿を殆ど再現した
良好なもので転写ムラ等は全く見られなかった。また、
ファイリング適性も良好でシートの付着剥がれを生じな
かった。更に、捺印性も良好であった。
【0292】実施例18 下記構造のビスアゾ顔料5g、テトラヒドロフラン95g
及びポリエステル樹脂(バイロン200、東洋紡績(株)
製)5gの混合物をボールミル中で充分に粉砕した。次
いで、この混合物を取り出し、攪拌下、テトラヒドロフ
ラン520gを加えた。この分散物をワイヤーラウンドロ
ッドを用いて実施例4で用いた導電性透明支持体上に塗
布して約0.7μmの電荷発生層を形成した。
【0293】
【化31】
【0294】次に、下記構造式のヒドラゾン化合物20
g、ポリカーボネート樹脂(レキサン121、GE社製)2
0g及びテトラヒドロフラン160gの混合溶液をワイヤラ
ウンドロッドを用いて上記電荷発生層の上に塗布し、60
℃で30秒間乾燥し、更に温度100℃で20秒間加熱して約1
8μmの電荷輸送層を形成し、2層から成る感光層を有す
る電子写真感光体を得た。
【0295】
【化32】
【0296】更に、この感光層の上に剥離性を付与する
ために、下記樹脂(P−39)13g、無水フタル酸0.2
g、o−クロロフェノール0.002g及びトルエン100gの
混合溶液を、ワイヤーラウンドロッドを用いて塗布し、
指触乾燥後更に120℃で1時間加熱して膜厚1μmの表
面層を形成した。得られた感光体表面の粘着力は5g・
fであった。
【0297】
【化33】
【0298】この感光体を、暗所で表面電位−500Vに
帯電させた後、He−Neレーザーを用いて633nmの光
で、表面での露光量が30erg/cm2になるように露光し
た。以降実施例1と同様に操作し感光体上にカラートナ
ー画像を形成した。更にこの上に、樹脂粒子(ARW−
9)20g(固形分量として)を用いた他は実施例1と同
様にして膜厚3μmの転写層を形成した。実施例1と同
様に操作して、フルカラー画像をコート紙に形成した。
得られた複写物は実施例1と同様に良好な性能を示し
た。
【0299】実施例19 光導電性酸化亜鉛100g、下記構造の結着樹脂(B−
6)15g、下記構造の結着樹脂(B−7)5g、樹脂
(P−28)2g、下記構造の色素(D−2)0.01g、サ
リチル酸0.1g及びトルエン150gの混合物をボールミル
に入れ2時間分散して感光層分散液とした。
【0300】
【化34】
【0301】次いでこの分散液を導電性処理および耐溶
剤処理を施した0.2mm厚の紙版マスター用原紙の上にワ
イヤーバーで乾燥塗布量25g/m2となるように塗布し、
指触乾燥した後、110℃循環式オーブンで20秒間加熱し
た。更に、25℃、65%RHの条件下に暗所で24時間静置
した。この感光体表面の粘着力は12g・fであった。
【0302】次にこの感光体を暗所にて−600Vにコロ
ナ帯電をしたのち、実施例1と同様のデジタル画像デー
タを用い、まずイエローについての情報をもとに、半導
体レーザーを用いて780nmの光で表面露光量が25erg/cm2
になるように露光した。露光部の残留電位は−120Vで
あった。続いてバーサテック3000(ゼロックス製カラー
静電プロッター)用のイエロートナーを50倍のアイソパ
ーH(エッソスタンダード石油製)で希釈して用い、現
像電極に200Vのバイアス電圧を印加し、未露光部にト
ナーが電着するようにした現像を行ない、ついでアイソ
パーH単独浴中でリンスをして非画像部の汚れを除い
た。以上の処理をマゼンタ、シアン、ブラックの各色に
ついて繰り返した。
【0303】この感光体の表面温度を60℃とし且つ、実
施例1と同様に感光体ドラムの周速度を100mm/秒で回
転させ、スリット電着装置を用いて感光体表面に、下記
の正荷電の樹脂粒子を含む樹脂(A)分散液(L−3)
を供給しながら、感光体側を接地しスリット電着装置の
電極側に130Vの電圧を印加して樹脂粒子を電着・定着
し、膜厚2μmの転写層を設けた。 ・樹脂(A)の分散液(L−3) 樹脂粒子(ARW−12) 20g(固形分量として) 荷電調節剤(D−1) 0.07g 荷電調節補助剤(AD−1) 2g (ドデシルメタクリレート/アクリル酸(95/5重量比)共重合体) をアイソパーGで全量が1リットルになるように調整し
た。
【0304】一次レセプターとして、中空ローラー上に
まずゴム硬度75度で厚さ4mmの天然ゴムシート(コク
ゴ社(株)製)を固定し、この上にメトキシエチル変性
ナイロン共重合体(ダイアミドMX−100、ダイセル
(株)製)の樹脂層2μmを設け、更にこの上に下記組
成の最上層を膜厚3μmとなる様に塗膜し、温度120
℃で2時間加熱し膜硬化を行ったものを準備した。この
一次レセプターの表面粘着力は120g・fであった。
【0305】
【化35】
【0306】上記一次レセプターを予めドラム表面温度
110℃に加熱しておき、他方、感光体は転写層を設け
た時に設定した表面温度60℃のままとし、感光体ドラ
ムと一次レセプタードラムとを接触させ、ニップ圧3kg
f/cm2、ドラム周速100mm/秒の条件で、加熱と加圧を行
ったところ、カラートナー画像は一次レセプター上に転
写層ごとすべて転写した。
【0307】つぎに表面温度を60℃に設定した一次レセ
プタードラムと、130℃に設定された転写用バックアッ
プローラー及び10℃に設定された剥離用バックアップロ
ーラーの間に、最終被転写材である印刷用本紙のコート
紙を導き、ニップ圧を5kgf/cm2、ドラム周速を100mm/
秒として、加熱と加圧を行ったところ、カラートナー画
像は転写層ごとコート紙上にすべて転写し、高画質の鮮
明なカラー複写物が得られた。
【0308】実施例62〜72 X型無金属フタロシアニン3.5g、下記構造の結着樹脂
(B−8)10g及びテトラヒドロフラン80gの混合物を
500mlのガラス容器にガラスビーズと共に入れ、ペイン
トシェーカー(東洋精機製作所製)で60分間分散し、更
に下記表−Lの樹脂(P)又は樹脂粒子(PL)及び架
橋用化合物を加えて、10分間分散した後、ガラスビーズ
を濾別して感光層分散液とした。
【0309】
【化36】
【0310】
【表22】
【0311】ついでこの分散液を導電性処理および耐溶
剤処理を施した0.2mm厚の紙版マスター用原紙上にワイ
ヤーバーで乾燥膜厚8μmで塗布し、指触乾燥した後、
110℃循環式オーブンで30秒間乾燥後、140℃で1時間加
熱した。この感光体を、実施例3で用いた感光体の代わ
りに用いた他は実施例3と同様に操作して、転写画像を
形成した。得られたコート紙上のカラー複写画像は地カ
ブリのない鮮明なもので、且つ画像強度は良好であっ
た。
【0312】実施例31 アモルファスシリコン感光体(京セラ(株)製)11を
図2に示す様な装置に装填した。この感光体表面に剥離
性を付与するため、下記構造の化合物(S−1)(ポリエ
ーテル変性シリコンオイル)1.5gをアイソパーG1リ
ットル中に溶解した溶液中に感光体11を接触させ、周
速30mm/秒の回転スピードで10秒間回転後、スクイズロ
ールでスクイズした後、加熱手段で乾燥した。これによ
り粘着力が203g・fであった感光体が5g・fの粘着力
になった。
【0313】
【化37】
【0314】以降、実施例2と同様に操作して、コート
紙上にカラー画像の形成を行った。ここで、上記化合物
(S−1)を用いない他は同様にして得られたコート紙
上のカラー画像は、転写不良が著しいため、全く複写物
としての体をなさないレベルのものであった。この時の
感光体表面を観察したところ、トナー画像と転写層とが
不規則に大量に残存していた。これは感光体表面の剥離
性が不充分であることによる。これに対し、本発明で
は、トナー画像の感光体からの剥離が充分になされ、更
に一次レセプターから最終被転写材に容易に且つ完全に
転写するため、上記のような問題は生じず、優れたカラ
ー複写物が得られた。化合物(S)の供給により、感光
体がトナー画像や転写層の転写に際して、充分な剥離性
を示すことが判る。
【0315】実施例32〜37 実施例31において、アモルファスシリコン感光体への
表面剥離性付与手段として、化合物(S−1)の代わり
に、下記表−Mの各化合物(S)の所定量をアイソパー
G1リットル中に溶解した溶液を用いた他は、実施例3
1と同様に操作した。各化合物(S)の処理で感光体1
1表面の粘着力は各々3〜20g・fの範囲となった。得
られたコート紙上のカラー画像は、実施例31と同様に
カブリのない良好な画像であり、また、画像の強度も充
分であった。
【0316】
【表23】
【0317】
【表24】
【0318】実施例38 X型無金属フタロシアニン(大日本インキ(株)製)2
g、下記構造の結着樹脂(B−9)8.5g、下記構造の結
着樹脂(B−10)1.5g、下記構造の化合物(D)0.15g
及びテトラヒドロフラン80gの混合物を、500mlのガラ
ス容器にガラスビーズと共に入れ、ペイントシェーカー
(東洋精機製作所製)で60分間分散した後ガラスビーズ
を濾別して感光層分散液とした。
【0319】
【化38】
【0320】次いでこの分散液を導電性処理および耐溶
剤処理を施した0.2mm厚の紙版マスター用原紙の上にワ
イヤーバーで塗布し、指触乾燥した後、120℃循環式オ
ーブンで2時間加熱した。得られた感光層の膜厚は8μ
mであった。
【0321】上記感光体11を図2に示す様な装置に装
填し、感光体11に剥離性付与のために、化合物(S−
8)(カルボキシ変性シリコンオイル、 TSF4446、東芝シ
リコン(株)製)を入れた浴に接したシリコンゴム層を
表面に有するメータリングロールを感光体に接触させ、
周速15mm/秒の回転スピードで、両ドラムを20秒間回転
させた。この処理により感光体表面の粘着力は、処理前
に400g・f以上であったものが、5g・fとなった。
【0322】また、シリコンオイル浴に浸されたメータ
リングロールと感光体の間にスチレン−ブタジエンゴム
層を表面に有するトランスファーロールを介して処理し
ても、上記と同様の結果が得られた。更には、上記メー
タリングロール/トランスファーロールを用いる方法に
おいて、図7の化合物(S)供給装置の部分概略図に示
す様にメータリングロール112とトランスファーロー
ル111の間に上記化合物(S−8)113を供給する
方法でも、同様に良好な結果が得られた。以下、実施例
2と同様に操作してコート紙上にカラー画像の形成を行
った。得られたカラー複写物は実施例2と同等に良好な
ものであった。
【0323】実施例39 実施例38において、感光体への剥離性付与手段を下記
の内容に代えた他は実施例38と同様に操作してカラー
画像をコート紙上に形成した。加熱手段を内蔵したゴム
ローラーに、化合物(S−9)(フッ素系界面活性剤、サ
ーフロンS−141、旭硝子(株)製)を含浸させた布を
巻きつけたローラーを、表面温度60℃に加熱した後、感
光体を接触させ、両ドラムを周速度20mm/秒の回転速度
で30秒間回転した。これにより感光体表面の粘着力は12
g・fになった。得られたカラー複写物は、実施例38
と同等に良好なものであった
【0324】実施例40 実施例38において、感光体への剥離性付与手段を下記
の内容に代えた他は実施例38と同様に操作してカラー
画像をコート紙上に形成した。金属芯ローラーにシリコ
ンゴムを巻いたシリコンゴムローラー((株)金陽社製)
を、感光体表面にニップ圧500g・f/cm2で当接し、周速1
5mm/秒の回転速度で10秒間回転した。これにより感光
体表面の粘着力は15g・fに低下した。得られたカラー
複写物は、実施例38と同等に良好なものであった。
【0325】
【発明の効果】本発明に従い一次レセプター(中間媒
体)を用いた電子写真式カラー画像形成方法において、
特定の転写層を電着塗布法で感光体上に形成することに
より、色ずれがなく、高精細、高画質のカラー画像を簡
便に、安定して得ることができ、得られるカラー複写物
の保存安定性にも優れている。また、転写性が一層向上
し、転写時のラチチュードが拡大するとともに、最終被
転写材を選ばないで優れたカラー画像を再現することが
できる。また、得られるカラー複写物に普通紙に近い加
筆性、捺印性を付与することも可能となる。更に、感光
体や一次レセプターの表面剥離性、転写層の成分等を調
整することにより、転写層の剥離性を更に良好にするこ
とができ、より優れた画像が得られる。
【0326】また、特定の剥離性化合物(S)をトナー
画像形成前に感光体に吸着又は付着させることにより、
表面剥離性の感光体を簡便に得ることができ、これによ
り汎用の電子写真感光体を用いることが可能となり、更
なる低ランニングコスト化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を説明するための概略図。
【図2】本発明の方法を実施するのに好適な装置全体を
示す概略図。
【図3】電子写真感光体上に電子写真プロセスによりト
ナー画像を形成する工程を示す概略部分図。
【図4】トナー画像を形成した電子写真感光体上に電着
塗布法により転写層を形成する工程を示す概略部分図。
【図5】トナー画像を転写層ごと一次レセプターに転写
する工程示す概略部分図。
【図6】一次レセプター上のトナー画像を転写層ごと最
終被転写材に転写する工程を示す概略部分図。
【図7】化合物(S)供給装置の一例を示す概略部分
図。
【符号の説明】
1 支持体 2 感光層 10 化合物(S)付与装置 11 電子写真感光体 12 転写層 12a 熱可塑性樹脂粒子分散液 14 液体現像ユニットセット 14y イエロー液体現像ユニット 14m マゼンタ液体現像ユニット 14c シアン液体現像ユニット 14k ブラック液体現像ユニット 15 吸排気ユニット 15a 吸気部 15b 排気部 16 加熱手段 17 温度調節手段 18 コロナ帯電装置 19 露光装置 20 一次レセプター 21 最終被転写材 22 転写用バックアップローラー 23 剥離用バックアップローラー 25 トナー画像 50 熱可塑性樹脂粒子電着ユニット 111 トランスファーロール 112 メータリングロール 113 化合物(S)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 剥離性表面を有する電子写真感光体上に
    電子写真プロセスで1色以上のトナー画像を形成し、該
    トナー画像を有する感光体の上にガラス転移点10℃〜
    140℃又は軟化点35℃〜180℃の樹脂(AH)及
    びガラス転移点45℃以下又は軟化点60℃以下の樹脂
    であって樹脂(AH)より2℃以上ガラス転移点又は軟
    化点の低い樹脂(AL)の少なくとも二種を同一粒子内
    に含有してなる熱可塑性樹脂粒子を主として含有する粒
    子を静電的に電着又は付着して成膜することにより剥離
    可能な転写層を形成し、該トナー画像を転写層ごと一次
    レセプターに転写し、次いで、一次レセプター上の該ト
    ナー画像を転写層ごと最終被転写材に転写することを特
    徴とするカラー画像形成方法。
  2. 【請求項2】 樹脂粒子が、比誘電率3.5以下の電気
    絶縁性液体中に分散されて供給されることを特徴とする
    請求項1記載のカラー画像形成方法。
  3. 【請求項3】 樹脂粒子が、電子写真感光体と対向して
    設置された対向電極の間に供給され、外部電源より印加
    された電位勾配に従って電気泳動して電子写真感光体に
    付着又は電着されて成膜されることを特徴とする請求項
    2記載のカラー画像形成方法。
  4. 【請求項4】 電子写真感光体の表面が、少なくとも転
    写層が形成される時には、JIS Z0237-1980の「粘着テー
    プ・粘着シート試験方法」による粘着力が100gram・
    force(g・f)以下であることを特徴とする請求項1〜
    3のいずれかに記載のカラー画像形成方法。
  5. 【請求項5】 剥離性表面を有する電子写真感光体が、
    転写層が隣接する層にフッ素原子及びケイ素原子の少な
    くともいずれか一方を含有する重合体成分を含有する重
    合体を含有することを特徴とする請求項1記載のカラー
    画像形成方法。
  6. 【請求項6】 剥離性表面を有する電子写真感光体が、
    感光体の表面にフッ素原子及び/又はケイ素原子を少な
    くとも含有する化合物(S)を吸着又は付着したもので
    ある請求項1記載のカラー画像形成方法。
  7. 【請求項7】 剥離可能な転写層が、比誘電率が3.5
    以下の電気絶縁性有機溶媒中に、当該有機溶媒1.0リ
    ットル中に少なくとも0.0lg溶解するフッ素原子及
    び/又はケイ素原子を含有する化合物(S)を少なくと
    も1種含有し、且つ上記樹脂粒子を分散した電着用分散
    液を用いて、樹脂粒子を電気泳動により電着又は付着さ
    せて成膜することにより形成されることを特徴とする請
    求項1記載のカラー画像形成方法。
JP7268690A 1994-10-18 1995-10-17 カラー画像形成方法 Pending JPH08171294A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014052537A (ja) * 2012-09-07 2014-03-20 Ricoh Co Ltd 画像製造方法および該画像製造方法により得られる画像

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