JPH081778B2 - 陰極線管用傍熱型陰極 - Google Patents

陰極線管用傍熱型陰極

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JPH081778B2
JPH081778B2 JP60131146A JP13114685A JPH081778B2 JP H081778 B2 JPH081778 B2 JP H081778B2 JP 60131146 A JP60131146 A JP 60131146A JP 13114685 A JP13114685 A JP 13114685A JP H081778 B2 JPH081778 B2 JP H081778B2
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metal sleeve
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重也 芦崎
理 鴻巣
順 遠藤
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松下電子工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、テレビジョン用受像管、オシロスコープ用
観測管または撮像管などの陰極線管に用いられる傍熱型
陰極に関するものである。
従来の技術 一般に、陰極線管用の傍熱型陰極は、加熱用ヒータ
と、同ヒータを内蔵する一端閉塞の金属スリーブと、同
スリーブの閉塞端壁外面に付設された電子放射性エミッ
タとを備える。また、前記スリーブの内面に黒色または
灰色の熱吸収性膜を設けることも行なわれており、この
熱吸収性膜は加熱ヒータからの輻射熱を金属スリーブに
効率よく吸収させるのに役立つ。一方、金属スリーブの
外面からの輻射熱損失は大きく、含浸型陰極のように約
1,000℃を越える高温で動作する陰極の場合、ヒータの
発熱量の大半におよぶことがある。したがって、同スリ
ーブの外面は金属光択を残していることが望ましい。
金属スリーブの内面のみを黒化する手段としては、特
開昭56−73834号公報に開示されているようなクラッド
法がある。これは、ニッケルの薄板とニッケル・クロー
ム合金の薄板とを貼り合わせた複合板を素材としてスリ
ーブを形成したのち、加熱処理を施して内側のニッケル
・クローム合金薄板を黒化させる方法である。また、ス
リーブの内面に密着形成したアルミニウム薄板を加熱処
理して黒化させるAl−クラッド法も知られている。
発明が解決しようとする問題点 しかし、前述のようなクラッド法による陰極の製造は
コスト高を招く。また、含浸型陰極のように高温動作す
る陰極では、金属スリーブをモリブデン(Mo),タンタ
ル(Ta)等の高融点金属で形成しなければならず、かか
る材質からなるスリーブの内面にAl−クラッド法で黒化
層を形成した場合、高温となった陰極からアルミニウム
が蒸発し、これが管内電極等に付着するなどして絶縁破
壊を起こす危険がある。さらに、金属スリーブが異種金
属の複合板からなるので、複合板のそれぞれの熱膨張係
数の差によりバイメタル係数で反りを生じ、長期使用後
には熱変形や黒化層の剥離を生じる危険がある。
したがって本発明の目的とするところは、クラッド法
によることなく高融点金属スリーブの内面に安定な熱吸
収性膜を簡単に形成でき、かつ長期にわたって高効率の
熱型陰極を提供することにある。
問題点を解決するための手段 本発明によると、加熱ヒータと、同ヒータを内蔵する
一端閉塞の金属スリーブと、同スリーブの閉塞端壁外面
に付設された電子放射性エミッタと、前記スリーブの内
面に付設されて前記ヒータに向き合う熱吸収性膜とを備
え、前記金属スリーブは、モリブデン(Mo)、タンタル
(Ta)およびタングステン(W)のうち少なくとも1種
を主成分とした材料で形成され、かつ前記熱吸収性膜
は、モリブデン(Mo)、タンタル(Ta)およびタングス
テン(W)のうち少なくとも1種を主成分とした金属ま
たはその酸化物の粉末およびAl2O3、ジルコニア(Zr
O2)、ベリリア(BeO)、スピネル(MgAl2O4)およびジ
ルコン(ZrO2・SiO2)のうち少なくとも1種の無機質結
合材を含む焼結膜からなるものである。
作用 熱吸収性膜の素材としての前記高融点金属または金属
酸化物の粉末は、アルミナ等の無機質結合材の粉末とと
もに有機溶剤中に分散され、スラリーのかたちで金属ス
リーブの内面に塗布される。そして、この塗膜を焼結し
て熱吸収性膜を得るのであるから、クラッド法を適用し
た場合における前述のような不都合は一掃され、きわめ
て安定な良質の熱吸収性膜を比較的安価に得ることがで
きる。また、熱吸収性膜は、金属スリーブ材料と熱膨張
形成がほぼ等しいので、長期の冷高温熱サイクルにおい
ても金属スリーブの内面から剥離することがなく、その
ことで加熱ヒータからの輻射熱に対しても熱吸収効率が
良好な状態を維持できる。
実施例1 第1図は本発明を実施した含浸型陰極を示すもので、
一端閉塞の金属スリーブ1内に挿入されている加熱ヒー
タ2はコイルヒータであって、1,2Wの通電によって約11
20℃の温度に上昇する。金属スリーブ1は、モリブデン
(Mo)板をプレス加工することにより得られた一端閉塞
のもので、その外径は1.8mm、長さは2.5mmである。そし
て、この金属スリーブ1の閉塞端壁外面上に設けられた
金属カップ3内にペレット状の含浸型電子放射性エミッ
タ4が設けられており、この含浸型エミッタ4はカップ
3の底板部を介して金属スリーブ1に溶接されている。
金属スリーブ1の内面に付設されて加熱ヒータ2に向き
合う金属スリーブ1の材料と熱膨張係数がほぼ等しい熱
吸収性膜5は、平均粒子径が約5μm以下の高融点金属
粉末を含有する焼結膜からなり、これは下記の要領で形
成される。
本実施例では、高融点金属粉末として、平均粒子計が
約1μm、最大粒子径が5μmのタングステン(W)粉
末が用いられ、これは平均粒子径が約5〜10μmの焼結
アルミナ(Al2O3)からなる無機質結合材粉末と混合さ
れる。W粉末とAl2O3粉末との混合割合は、重量比にし
て7対5とすることができ、この混合物1Kgを1.8のメ
チルイソブチルケトン(MIKB)に投入してスラリーをつ
くる。このスラリー中の約100gの硝化綿を混入させると
分散効果が良好となるのみならず、乾燥後塗膜の結合度
を良好ならしめることができる。
前記スラリーをボールミルで約100時間撹拌したの
ち、ポリエチレン製ポットに移して約50時間ローリング
し、分散状態を安定化させる。そして、かかる調合ずみ
スラリーを金属スリーブ1内に約0.005cm3注入し、2〜
3秒後にこれを真空吸引する。これにより、金属スリー
ブ1の内面に前記スラリーの塗膜が一様に形成されるか
ら、ついでこれを自然乾燥させる。乾燥後塗膜の膜厚は
約5μm〜20μmであるが、この膜厚は主としてスラリ
ーの粘度によって決まり、MIKBまたは硝化綿の添加量を
増減することによって調整できる。乾燥後の塗膜を還元
ガス雰囲気中約1600℃の温度下で約10分間焼成する。な
お、図中の6はヒータコネクタ、7は陰極支持用金属線
を示す。
このようにして製造された含浸型陰極は、加熱ヒータ
2の大面積に向き合う金属スリーブ1の側面を含む内面
に熱吸収性膜5を付設しているので、熱吸収効率がすこ
ぶる良好になり、その上、金属スリーブ1の材料の熱膨
張係数がほぼ等しい熱吸収性膜5を付設しているので、
長期の冷高温熱サイクルにおいても金属スリーブ1の内
面から熱吸収性膜5の剥離がなく、そのことで加熱ヒー
タからの輻射熱に対しても熱吸収効率が良好な状態を維
持できる。また第2図に曲線aで示すような陰極温度特
性を示した。すなわち1050℃で陰極温度を得るのに必要
なヒータ消費電力は約1.3Wであり、これは熱吸収性膜を
有しない同種陰極の同特性(曲線c)にくらべて約0.2W
の低減となる。また、圧力が1×10-6mbar以下の高真空
中において1200℃で10000時間の連続加熱を行なって
も、熱吸収性膜からの蒸発物質は認められなかった。
実施例2 つぎに本発明の他の実施例を説明する。電極構造は第
1図に示したものと同様の含浸型陰極であるが、金属ス
リーブ1の素材としてタンタル(Ta)を用いた。TaはMo
にくらべてプレス成形が容易である。高融点金属粉末と
しては、平均粒子径が約0.5μm、最大粒子径が約2μ
mのタングステン(W)粉末を用いた。また、無機質結
合粉末としては平均粒子径が約1μm〜2μm、焼結温
度が1800℃以上の高純度アルミナ粉末と、アルミナゾル
とを用いた。アルミナゾルは羽毛状の微粒子で、約0.1
μm×0.02μmの粒子寸度を有し、pH4〜6の酢酸溶液
(CH3COOH)中に固形分重量比約10%で分散される。
スラリーの調合は、W粉末200gと焼結アルミナ粉末20
0gとの混合物を1000gのアルミナゾル液中に投入してボ
ールミルで約100時間撹拌し、しかるのちポリエチレン
製ポットに移して、約50時間ローリングすることにより
得られる。調合後のスラリーは実施例1におけると同様
の要領で金属スリーブ内に支給して塗膜を形成する。実
施例1に比してスラリーの粘度が高いので、スラリーを
酢酸ビニル製スポンジに含ませて刷毛塗布の要領で塗布
することもできる。自然乾燥後の塗膜の膜厚は2μm〜
20μmが適当で、焼成は真空中(圧力1×10-5mbar以
下)で行なう。この焼成は、塗膜付き金属スリーブをモ
リブデン製ボードに入れて、真空室外から高周波加熱す
ることにより達成される。約1600℃の温度下で5分間て
いど加熱する。これにより、アルミナゾル中の羽毛状ア
ルミナが焼結してα−アルミナとなり、W粉末と焼結ア
ルミナ粉末とが固着される。とくにα−アルミナと焼結
アルミナとの結合力は強大で、熱吸収性膜の金属スリー
ブに対する付着強度がきわめて大となる。
このようにして製造された含浸型陰極の温度特性は第
2図に曲線bで示すようなものであった。
本実施例では、金属スリーブ1の素材としてTaを用い
たが、モリブデン(Mo)、もしくはタングステン(W)
等の高融点金属またはこれら金属の少なくとも1種を含
む耐熱合金(融点1600℃以上)を用いることができる。
また、高融点金属粉末についても前述のような高融点金
属、耐熱合金またはそれらの金属酸化物の粉末を用いる
ことができるが、いずれにしても融点が1600℃以上で、
平均粒子径が約5μm以下のものであることが望まし
い。さらに、無機質結合材粉末としては、焼結アルミナ
の代りにジルコニア(ZrO2)、ベリリア(BeO)、スピ
ネル(MgAl2O4)もしくはジルコン(ZrO2・SiO2)等
の、焼結温度が1200〜2000℃、平均粒子径が20μm以下
の酸化物セラミックまたはこれらの混合物を用いること
ができる。とくにこれらの酸化物セラミックは、アルミ
ナゾルとの配合によって金属粉末を強固に結合する。ま
た、適当は不純物を添加して焼結温度を1200〜2000℃の
範囲に調整することができる。たとえば、焼結アルミナ
を用いる場合、これにMgO+TiO2またはCuO+TiO2を3〜
4重量%添加することによって、焼結温度を約1300℃に
下げることができる。
発明の効果 本発明は前述のように構成されるので、熱吸収性膜を
比較的簡便に形成でき、しかもその熱吸収効率はすこぶ
る良好なものとなる。また、真空中高温下で安定であっ
て、蒸発物質を生成せず、冷高温熱サイクルに対して剥
離しないなど機械的強度も大きい。とくに、熱吸収性膜
の粒子間結合力は適度に緩いので、急激な温度変化に対
して柔軟に伸張または収縮し、その剥離や金属スリーブ
の変形がないという利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を実施した傍熱型陰極の一部破断斜視
図、第2図は同陰極と従来の陰極との加熱温度特性を比
較するための特性図である。 1……金属スリーブ、2……加熱ヒータ、5……熱吸収
性膜。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加熱ヒータと、同ヒータを内蔵する一端閉
    塞の金属スリーブと、同スリーブの閉塞端壁外面に付設
    された電子放射性エミッタと、前記スリーブの内面に付
    設されて前記ヒータに向き合う熱吸収性膜とを備え、前
    記金属スリーブは、モリブデン(Mo)、タンタル(Ta)
    およびタングステン(W)のうち少なくとも1種を主成
    分とした材料で形成され、かつ前記熱吸収性膜は、モリ
    ブデン(Mo)、タンタル(Ta)およびタングステン
    (W)のうち少なくとも1種を主成分とした金属または
    その酸化物の粉末およびAl2O3、ジルコニア(ZrO2)、
    ベリリア(BeO)、スピネル(MgAl2O4)およびジルコン
    (ZrO2・SiO2)のうち少なくとも1種の無機質結合材を
    含む焼結膜からなることを特徴とする陰極線管用傍熱型
    陰極。
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