JPH08179704A - 表示装置 - Google Patents

表示装置

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JPH08179704A
JPH08179704A JP6318910A JP31891094A JPH08179704A JP H08179704 A JPH08179704 A JP H08179704A JP 6318910 A JP6318910 A JP 6318910A JP 31891094 A JP31891094 A JP 31891094A JP H08179704 A JPH08179704 A JP H08179704A
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JP
Japan
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particles
electric field
inorganic
transparent
electrode
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Application number
JP6318910A
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English (en)
Inventor
Kazuya Edamura
一弥 枝村
Hidenobu Anzai
秀伸 安齊
Kazuya Akashi
一弥 明石
Yasubumi Otsubo
泰文 大坪
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Fujikura Kasei Co Ltd
Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Kasei Co Ltd
Fujikura Ltd
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Publication date
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  • Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電気感応型光機能性流体組成物の電界配列効
果を応用して画像を制御することができる表示装置であ
って、電界応答性に優れたものを得る。 【構成】 画像素子が少なくとも一方の面が透明な対向
する2面1a、1bを有するセルからなり、この2面に
それぞれ透明な電極2a、2bが形成され、この電極の
間に電界をオン/オフする手段11が設けられ、かつセ
ル10中に、電界配列効果を有する固体粒子群3を電気
絶縁性媒体4中に含有してなる電気感応型光機能性流体
組成物5が充填され、この固体粒子群3が粒径が異なる
少なくとも2群の固体粒子3a、3bを含んでなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電気感応型光機能性流体
組成物(以下、「EA流体」という)の電界配列効果
(以下、「EA効果」という)を応用して画像を制御す
ることができる表示装置であって、特に電界応答性に優
れた上記の表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明者らは、従来知られていない新規
な電界配列性を有するEA流体の研究を行っている。こ
のEA流体は電気絶縁性の媒体中にEA効果を有する固
体粒子(以下、「EA粒子」という)を分散させて得ら
れる流体であり、これに電界を印加するとEA粒子が誘
電分極を起こし、更に誘電分極に基づく静電引力によっ
て互いに電場方向に配位連結して整列し、鎖状体構造を
示す性質を持っている。また、EA粒子によっては電気
泳動性を有することにより、電界印加時に電極部分に電
気泳動して配列し、配列塊状構造を示す性質を示すもの
もある。
【0003】そこで、このEA流体を、少なくとも一方
の面が透明である対向する2面を有し、この双方の面に
それぞれ透明電極が形成されたセルに充填すると、この
双方の電極に電界を印加しないときはEA粒子が媒体中
にランダムに分散しているために不透明であったセル
が、電界を印加するとEA粒子が両電極間に配列し電極
面に垂直な鎖状体を形成する結果、光を透過するように
なる。従ってこのセルは電界のオン/オフに対応して画
面が透明/不透明に変化する表示装置の画像素子として
用いることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のセルの電極に電
界を印加すると、それに対応してセルの光透過性が不透
明から透明に変化するのであるが、この電界印加時の透
明度変化の過渡特性(以下、「電界応答性」という)は
必ずしも速くない場合がある。このEA流体の電界応答
性は、主として電界の印加に対応して電気絶縁性媒体中
を移動するEA粒子またはEA粒子群の移動速度に関す
る流体力学的な諸要因に依存すると考えられる。そこで
本発明者らは、このEA流体の電界応答性について研究
の結果本発明に到達したものであって、従って本発明の
目的は、EA流体を用いた表示装置であって、特に電界
応答性に優れた上記の表示装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、画像素子
が少なくとも一方の面が透明である対向する2面を有す
るセルからなり、この2面のいずれか一方の面に透明な
基準電極が形成され他方の面に透明な対向電極が形成さ
れ、この基準電極と対向電極との間に電界をオン/オフ
できる手段が設けられ、かつ上記双方の電極の間に、E
A粒子群を電気絶縁性媒体中に含有してなるEA流体が
充填され、上記のEA粒子群が粒径が異なる少なくとも
2群のEA粒子を含んでなる表示装置を提供することに
よって解決できる。
【0006】前記の表示装置は、セルの基準電極が形成
された面に、この基準電極と互いに隣接する透明な隣接
電極が形成され、この基準電極と隣接電極との間、また
は基準電極と前記対向電極との間に、電界を切替えて印
加する手段が設けられたものであることが好ましい。ま
た、前記のEA粒子群と電気絶縁性媒体の少なくともい
ずれか一方が着色されてなることが好ましい。前記のE
A粒子は、有機高分子化合物からなる芯体と、EA効果
を有する無機物(以下、「EA無機物」という)を含む
表層とによって形成された無機・有機複合粒子であるこ
とが好ましい。
【0007】
【作用】EA流体に電界が印加されたとき、EA粒子は
その粒径によって電気絶縁性媒体中を移動する速度が異
なり、粒径が大きいほど移動速度は速くなる。一方、E
A流体中に含まれるEA粒子の含量(重量%)が一定の
場合、EA粒子の粒径が大きいと粒子数が減少するた
め、電界無印加時の不透明度が低くなる。よってEA流
体が、粒径が異なる少なくとも2群のEA粒子を含んで
いれば、電界無印加時の不透明度が高く、しかも電界印
加時には速やかに透明度が増大する表示装置が得られ
る。
【0008】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に詳しく説
明する。 (実施例1)実施例1の表示装置は、図1(a)(b)
に示す画像素子がマトリクス状に並列されて構成されて
いる。この画像素子は、透明な対向する2面1a、1b
を有するセル10からなり、この2面の一方の面1aに
透明な基準電極2aが形成され他方の面1bに透明な対
向電極2bが形成され、この基準電極2aと対向電極2
bとは電界をオン/オフするためのスイッチ11および
電源12に接続されている。上記のセルの電極2a−2
bの間には、EA粒子群3を電気絶縁性媒体4中に含有
してなるEA流体5が充填され、上記のEA粒子群3
は、粒径が異なる2群のEA粒子3aおよび3bを含ん
でいる。実施例1の表示装置は、上記の画像素子が多
数、その一方の透明面(1a)を表示面としてマトリク
ス状にタテ・ヨコに密着配列されて構成されている。
【0009】セル10に含まれるEA流体5は、電気絶
縁性媒体4であるジメチルシリコーンオイル中にEA粒
子群3が均一に分散されてなるものであって、このEA
粒子群3は、粒径に係わらず図2にEA粒子3として示
すように、有機高分子化合物であるポリアクリル酸エス
テルからなる芯体6と、EA無機物である水酸化チタン
微粒子7および青色顔料8を含む表層9とによって形成
された無機・有機複合粒子(3)の集合体である。この
EA流体5の電界無印加時の色はEA粒子3の顔料の色
によって青色である。
【0010】この画像素子は以下のように作動する。い
ま、セル10のスイッチ11をオフにしておくと、図1
(a)に示すように、EA流体5中には青色のEA粒子
群3がランダムに分散しているのでセル10の透明面1
aは全体として青色光を反射して青色に見える。
【0011】次に図1(b)に示すようにセル10のス
イッチ11をオンにすると、セル中のEA粒子群3は、
電界によるEA効果によって電極2a−2bに垂直に配
列し、間隔を隔てて鎖状体13を形成する。この結果、
鎖状体13の間隙部は電気絶縁性媒体のみでEA粒子が
存在せず、透明面1aに垂直に光を透過するようにな
る。従って、青色の反射光は消失する。
【0012】このとき、粒径が比較的大きいEA粒子群
3aは比較的速やかに電気絶縁性媒体4中を移動して電
極2a−2b間に配列するので、スイッチ11をオンに
してからセル10が透明に見えるまでに要する時間が短
縮される。一方電界無印加時には、粒径が比較的小さい
EA粒子群3bが電気絶縁性媒体4中に緻密にランダム
分散しているので不透明度が高い。すなわち、この表示
素子は、電界を印加することによって速やかにしかも高
いコントラストで不透明から透明へと変化することがで
きる。
【0013】上記の表示素子がマトリクス状に並列され
て構成された実施例1の表示装置は、個々のセルにそれ
ぞれ独立に電界を印加することによって、不透明な表示
素子と透明な表示素子が形成され、これによって画像を
表示することができる。この画像を透過光によって観察
する場合は透過型の表示装置となり、反射光によって観
察する場合は、この表示装置の裏側に不透明板を配設す
ることによって反射型の表示装置となる。反射型の表示
装置とする場合は、この不透明板とEA粒子は互に異な
る色に着色されていることが好ましい。これによって、
電界が印加されない画像素子はEA粒子の反射光の色を
呈し、電界を印加した画像素子は不透明板の反射光の色
を呈して、色差による画像の判別が可能となる。この不
透明板は、画像素子の対向面の一方としてセル10内に
組み込まれていてもよい。
【0014】(試験例1)図1(a)(b)に示した実
施例1のセル10について、電界印加時の透過光量の変
化を時間と共に測定した。ここで用いたEA流体5は、
動粘度が10cStであるジメチルシリコーンオイル4
中に、平均粒径が85μmであるEA粒子3aを2重量
%、平均粒径が15μmであるEA粒子3bを2重量%
含むものである。電極間の印加電圧は1KVとした。測
定結果を図3の実線グラフで示す。このとき、比較例と
して平均粒径が15μmのEA粒子3bのみを4重量%
含むEA流体を用いた以外は実施例1と同様なセルを作
成し、同一条件で透過光量を測定した。結果を図3の点
線グラフで示す。
【0015】図3のグラフから、粒径が異なる2群のE
A粒子を含んでなる実施例1の表示装置は電圧印加開始
時からの透過光量の立ち上がりが急峻であり、これに比
べて比較的小さい単一粒径の比較例では立ち上がりが緩
慢であることがわかる。
【0016】実施例1の表示装置は画像素子をマトリク
ス状に配列したものであるが、本発明に含まれる他の表
示装置の例としては、セルの少なくとも一方の透明電極
が表示面内で図形を形成したものであってもよい。この
場合は表示面内で透明電極の部分のみが電界の印加によ
って透明に変化する。従って、例えばこのセルの裏側が
不透明板とされていれば、単一のセルが反射型表示装置
として機能することになる。また本発明に含まれる他の
表示装置の例としては、対向する2面の双方ともが透明
なセルを2以上積層し、各セルのEA粒子の色を変えた
ものがある。この場合、上層のセルに電界を印加すると
下層のセルのEA粒子の色が見えるので、表示素子の色
を多色に変化させることができる。
【0017】(実施例2)実施例2の表示装置における
画像素子は、セルの電極の構成と、それに伴う電気回路
が異なる以外は実施例1と同様である。従ってここでは
主として電極と電気回路の構成について説明する。図4
は、この実施例におけるセル20の電極の構成と電気回
路とを示している。このセルの一方の透明面21aに
は、櫛形の透明な基準電極22aおよびこれと互いに隣
接する透明な隣接電極22cが、互いに入れ子状に形成
され、セルの他方の面21bには全面に対向電極22b
が形成されている。
【0018】このセルにおける電気回路は以下のように
構成されている。透明面21a上に形成された隣接電極
22cと他方の面21b上に形成された対向電極22b
とは、それぞれ切替えスイッチ23のそれぞれの固定端
子23c、23bに接続されている。切替えスイッチ2
3の可動端子23aは電源26の例えば(−)側に接続
されている。一方、透明面21a上の基準電極22a
は、この電源26の(+)側に接続されている。すなわ
ちこの電気回路は、切替えスイッチ23を切り換えるこ
とによって基準電極22aと隣接電極22cとの間、ま
たは基準電極22aと対向電極22bとの間に、電界を
切り替えて印加することができるようになっている。
【0019】この電気回路との組み合せによって、セル
20は次のように作動する。まず、切替えスイッチ23
を対向電極22b側に接続すると、基準電極22aと対
向電極22bとの間に電界が印加される。従って、この
電極間に介在するEA流体は電界配列して透明面21a
に垂直な鎖状体を形成し、従ってこのセル20は透明に
なる。このとき、セル20内のEA粒子群は粒径が異な
る2群のEA粒子を含んでいるので、透明面21aに垂
直な鎖状体の形成が速やかに達成される。
【0020】次に切替えスイッチ23を隣接電極22c
側に切り換えると、基準電極22aと隣接電極22cと
の間に電界が印加される。このとき、EA流体は図5に
示すように、粒径が異なる2群のEA粒子24a、24
bからなるEA粒子24がその粒径に係わらず基準電極
22aと隣接電極22cとの間に電界配列する。これに
よって、透明面21aに平行な鎖状体25が形成され、
この鎖状体25で透明面21aが覆われるのでセル20
は光不透過となり、EA粒子24の乱反射色によって青
色不透明に変化する。このときも、セル20内のEA粒
子群は、粒径が異なる2群のEA粒子24a、24bを
含んでいるので、透明面21aに平行な鎖状体25の形
成が速やかに達成され、電界応答性が改善されている。
すなわち実施例2の表示装置は、セル20内に形成され
る鎖状体の表示面に対する角度が垂直/水平と切替えス
イッチ23の切替え操作に直ちに応答して変化するの
で、不透明から透明へも透明から不透明へもいずれも電
界応答性の良好な表示装置となる。
【0021】実施例2における基準電極22aと、隣接
電極22cおよび対向電極22bの極性は逆であっても
よいことは言うまでもない。また基準電極22aと隣接
電極22cのパターンは、実施例2では櫛形とされてい
るがこれに限定されるものではなく、互いに隣接するよ
うに構成されたパターンであれば、例えば渦巻状、樹枝
状など、いかなる形状であってもよい。
【0022】以下に、本発明の表示装置に用いるに好適
なEA流体について、詳しく説明する。このEA流体
は、基本的にはEA効果を有する固体粒子(EA粒子)
を電気絶縁性媒体中に含有してなるものであれば、いか
なるものであってもよい。しかしEA粒子として特に好
適なものは、図2に示したように、有機高分子化合物か
らなる芯体と、EA効果を有する無機物(EA無機物)
および必要に応じて色素を含む表層とによって形成され
た無機・有機複合粒子である。この無機・有機複合粒子
は表層がEA無機物からなるので粒子全体としてEA効
果を有しており、しかもEA無機物の比重が大きくても
芯体が比較的比重の小さい有機高分子化合物からなって
いるので、EA粒子の比重を電気絶縁性媒体と近似させ
ることができ、分散安定性の良好なEA流体が得られ
る。
【0023】上記の芯体として使用し得る有機高分子化
合物の例としては、例えばポリ(メタ)アクリル酸エス
テル、(メタ)アクリル酸エステル−スチレン共重合
物、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ニ
トリルゴム、ブチルゴム、ABS樹脂、ナイロン、ポリ
ビニルブチレート、アイオノマー、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体、酢酸ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂な
どの1種または2種以上の混合物、またはこれらのモノ
マーまたはオリゴマー相互の、もしくは他のモノマーま
たはオリゴマーとの共重合物・共縮重合物を挙げること
ができる。また、上記の有機高分子化合物として、水酸
基、カルボキシル基、アミノ基などの官能基を含有する
ものも使用することができ、このような官能基含有有機
高分子化合物はEA効果を高めることができるので好ま
しいものである。
【0024】無機・有機複合粒子の表層として用いるに
適したEA無機物は、電気半導体性無機物、無機イオン
交換体、シリカゲル、またはこれらの少なくともいずれ
か1種に金属ドーピングを施したもの、もしくは金属ド
ーピングの有無に拘らず、これらの少なくともいずれか
1種を他の支持体上に電気半導体層として施したもので
ある。
【0025】ここで、好ましい電気半導体性無機物の例
としては、(1)金属酸化物、例えばSnO2 、アモル
ファス型二酸化チタン(出光石油化学株式会社製)な
ど、(2)金属水酸化物、例えば水酸化チタン、水酸化
ニオブなど、(3)金属酸化水酸化物、例えばFeO
(OH)(ゲーサイト)など、および以下に説明する無
機イオン交換体を挙げることができる。ここで、水酸化
チタンとは、含水酸化チタン(石原産業株式会社製)、
メタチタン酸(別名βチタン酸、TiO(OH)2 )お
よびオルソチタン酸(別名αチタン酸、Ti(OH)
4 )を含むものである。
【0026】無機イオン交換体の例としては、例えば
(4)多価金属の水酸化物、(5)ハイドロタルサイト
類、(6)多価金属の酸性塩、(7)ヒドロキシアパタ
イト、(8)ナシコン型化合物、(9)粘土鉱物、(1
0)チタン酸カリウム類、(11)ヘテロポリ酸塩、お
よび(12)不溶性フェロシアン化物を挙げることがで
きる。これらの詳細について、以下に説明する。
【0027】(4)多価金属の水酸化物。これらの化合
物は、一般式 MOx(OH)y (Mは多価金属であり、xは零以上の数であり、yは正
数である)で表され、例えば、水酸化チタン、水酸化ジ
ルコニウム、水酸化ビスマス、水酸化錫、水酸化鉛、水
酸化アルミニウム、水酸化タンタル、水酸化ニオブ、水
酸化モリブデン、水酸化マグネシウム、水酸化マンガ
ン、および水酸化鉄などである。ここで、例えば水酸化
チタンとは含水酸化チタン(別名メタチタン酸またはβ
チタン酸、TiO(OH)2)および水酸化チタン(別
名オルソチタン酸またはαチタン酸、Ti(OH)4
の双方を含むものであり、他の化合物についても同様で
ある。
【0028】(5)ハイドロタルサイト類。これらの化
合物は、一般式 M13Al6(OH)43 (CO)3・12H2O (Mは 二価の金属である)で表され、例えば二価の金
属MがMg、CaまたはNiであるものなどである。 (6)多価金属の酸性塩。これらは例えばリン酸チタ
ン、リン酸ジルコニウム、リン酸錫、リン酸セリウム、
リン酸クロム、ヒ酸ジルコニウム、ヒ酸チタン、ヒ酸
錫、ヒ酸セリウム、アンチモン酸チタン、アンチモン酸
錫、アンチモン酸タンタル、アンチモン酸ニオブ、タン
グステン酸ジルコニウム、バナジン酸チタン、モリブデ
ン酸ジルコニウム、セレン酸チタンおよびモリブデン酸
錫などである。
【0029】(7)ヒドロキシアパタイト。これらは例
えばカルシウムアパタイト、鉛アパタイト、ストロンチ
ウムアパタイト、カドミウムアパタイトなどである。 (8)ナシコン型化合物。これらには例えば (H3O)Zr2(PO43 などが含まれるが、本発明においてはH3OをNaと置
換したナシコン型化合物も使用できる。 (9)粘土鉱物。これらは例えばモンモリロナイト、セ
ピオライト、ベントナイトなどであり、特にセピオライ
トが好ましい。
【0030】(10)チタン酸カリウム類。これらは一
般式 aK2O・bTiO2・nH2O (aは0<a≦1を満たす正数であり、bは1≦b≦6
を満たす正数であり、nは正数である)で表され、例え
ばK2・TiO2・2H2O、K2O・2TiO2・2H
2O、0.5K2O・TiO2・2H2O、およびK2O・
2.5TiO2・2H2O などが含まれる。なお、上記
化合物のうち、aまたはbが整数でない化合物はaまた
はbが適当な整数である化合物を酸処理し、KとHとを
置換することによって容易に合成することができる。 (11)ヘテロポリ酸塩。これらは一般式 H3AE1240・nH2O (Aはリン、ヒ素、ゲルマニウム、またはケイ素であ
り、Eはモリブデン、タングステン、またはバナジウム
であり、nは正数である)で表され、例えばモリブドリ
ン酸アンモニウム、タングストリン酸アンモニウムなど
である。
【0031】(12)不溶性フェロシアン化物。これら
は次の一般式 Mb-pxaA[E(CN)6] (Mはアルカリ金属または水素イオン、Aは亜鉛、銅、
ニッケル、コバルト、マンガン、カドミウム、鉄(II
I)またはチタンなどの重金属イオン、Eは鉄(I
I)、鉄(III)、またはコバルト(II)などであ
り、bは4または3であり、aはAの価数であり、pは
0〜b/aの正数である)で表され、例えばCs2Zn
[Fe(CN)6]、K2Co[Fe(CN)6]などの
不溶性フェロシアン化合物が含まれる。
【0032】上記(4)〜(12)の無機イオン交換体
はいずれもOH基を有しており、これらの無機イオン交
換体のイオン交換サイトに存在するイオンの一部または
全部を別のイオンに置換したもの(以下、置換型無機イ
オン交換体という)も、本発明における無機イオン交換
体に含まれるものである。すなわち、前述の無機イオン
交換体を R−M1 (M1は、イオン交換サイトのイオン種を表す)と表す
と、R−M1におけるM1の一部または全部を、下記のイ
オン交換反応によって、M1とは異なるイオン種M2に置
換した置換型無機イオン交換体もまた、本発明における
無機イオン交換体である。 xR−M1+yM2→Rx−(M2)y+xM1 (ここでx、yはそれぞれイオン種M2、M1の価数を表
す)。このM1はOH基を有する無機イオン交換体の種
類により異なるが、無機イオン交 換体が陽イオン交換
性を示すものでは、一般にM1はH+であり、この場合の
2 はアルカリ金属、アルカリ土類金属、多価典型金
属、遷移金属または希土類金属など、H+以外の金属イ
オンのいずれか任意のものである。OH基を有する無機
イオン交換体が陰イオン交換性を示すものでは、M1
一般にOH-であり、その場合M2は例えばI、Cl、S
CN、NO2、Br、F、CH3COO、SO4またはC
rO4などや錯イオンなど、OH-以外の陰イオン全般の
中から選ばれた任意のものである。
【0033】また、高温加熱処理によりOH基を一旦失
ってはいるが、水に浸漬させるなどの操作によって再び
OH基を有するようになる無機イオン交換体について
は、その高温加熱処理後の無機イオン交換体なども本発
明に使用できる無機イオン交換体の一種であり、その具
体例としてはナシコン型化合物、例えば(H3O)Zr2
(PO43の加熱により得られるHZr2(PO43
ハイドロタルサイトの高温 加熱処理物(500〜70
0℃で加熱処理したもの)などが含まれる。これらの無
機イオン交換体は一種類だけではなく、多種類を同時に
表層として用いることもできる。なお、上記の無機イオ
ン交換体として、多価金属の水酸化物、および多価金属
の酸性塩を用いることが特に好ましい。
【0034】EA無機物に金属ドーピングを施したもの
(13)の例としては、アンチモンドーピング酸化錫な
どを挙げることができる。金属ドーピングは、EA無機
物の電気伝導度を上げたい場合に施される。また、他の
支持体上に電気半導体層としてEA無機物を施したもの
(14)の例としては、例えば支持体として酸化チタ
ン、シリカ、アルミナ、シリカ−アルミナなどの無機物
粒子、またはポリエチレン、ポリプロピレンなどの有機
高分子粒子を用い、これに電気半導体層としてアンチモ
ンドーピング酸化錫を施したものなどを挙げることがで
きる。
【0035】これらのEA無機物は、1種類だけでな
く、2種類またはそれ以上を混合して用いることもでき
る。無機・有機複合粒子の表層に用いるに特に好適なE
A無機物は、(1)金属酸化物、(2)金属水酸化物、
(3)金属酸化水酸化物、(4)多価金属の水酸化物、
(13)金属ドーピングEA無機物、または(14)他
の支持体上に電気半導体層としてEA無機物を施したも
のなどである。
【0036】EA無機物を用いるに際しては、その電気
伝導度が室温にて103 Ω-1/cm〜10-11 Ω-1/c
mの範囲内にあるものを選択することが好ましい。電気
伝導度が103 Ω-1/cmを越えると、これを含むEA
流体に過大な電流が流れ、電力消費が大きいばかりでな
く装置が過熱される可能性がある。10-11 Ω-1/cm
未満ではEA効果が微弱であるために、十分な効果が得
られない場合がある。
【0037】無機・有機複合粒子において、表層を形成
するEA無機物と芯体を形成する有機高分子化合物との
重量比(%)は、特に限定されるものではないが、例え
ば(EA無機物):(有機高分子化合物)の重量比で
(1〜60):(99〜40)の範囲内、特に(4〜3
0):(96〜70)の範囲内であることが好ましい。
EA無機物の重量比が1%未満では得られたEA流体の
EA効果が不十分であり、60%を超えると、比重が大
となってEA粒子の分散安定性が得難くなると共に、得
られたEA流体に過大な電流が流れるようになる。
【0038】EA粒子の着色には、芯体に染料または顔
料を含ませることもできるが、EA粒子の色は主として
表層色に依存するので、図2に示したように、EA粒子
の表層が色素を含むことが好ましい。これは、表層の形
成時にEA無機物と共に有機または無機の任意の顔料を
用いることによって実現できる。この顔料としては水酸
化チタンやカーボンブラックなども含まれる。EA無機
物自体が所望の色に呈色していれば別途に顔料を用いる
必要はない。
【0039】無機・有機複合粒子は上記以外の成分を含
んでいてもよい。その例としては、例えば芯体に酸化防
止剤、充填剤、カプリング剤、カーボンブラックなど、
また表層にカーボンブラックやアミン系化合物などの荷
電調整材が含まれていてもよい。
【0040】EA粒子の比重は、電気絶縁性媒体中に安
定に分散させるためにこの電気絶縁性媒体の比重に近い
ことが好ましい。一般的には、用いる電気絶縁性媒体と
の関係から比重1.0〜2.0程度であることが好まし
い。EA粒子と電気絶縁性媒体との比重差が大きいと、
媒体中でEA粒子が重力沈降し、均一分散ができなくな
ることもある。この観点から、芯体に比較的比重の小さ
な有機高分子化合物を使用する無機・有機複合粒子は、
表層を形成するEA無機物の比重が大きくても、相対的
に比重を小さくすることができて有利である。無機・有
機複合粒子では、用いる有機高分子化合物とEA無機物
の種類と比率とを選択することによって、その比重をあ
る程度自在に調整することができる。
【0041】本発明の表示装置に用いるEA流体中のE
A粒子群は、粒径が異なる少なくとも2群のEA粒子を
含んでいる。この少なくとも2群のEA粒子は、いずれ
もその粒径が0.1μm〜500μm、特に5μm〜2
00μm程度の範囲内にあることが好ましい。粒径が
0.1μm未満では、粒子表面における光の乱反射性が
低下し透明に見えるようになって不都合であるばかりで
なく、この粒子群を一定重量含むEA流体の粘度が上昇
して電界応答性が低下し、また気泡を巻き込み易くなる
などの不都合が生じる。500μmを越えると粒径が過
大となって、この粒子群を一定重量含むEA流体の電界
無印加時の不透明性が低下し、また分散安定性も低下す
るなどの不都合が生じる。。このEA粒子群は粒径に関
して少なくとも2群からなり、その一群の平均粒径が5
μm〜50μm程度、他の一群の平均粒径が50μm〜
200μm程度であることが好ましい。
【0042】EA粒子の形状は、特に限定されるもので
はないが、球形であることが好ましい。球形であれば光
を全方向に均一に乱反射させることができるばかりでな
く、EA流体の流動粘度を低下させるので電界応答性を
高めることができる。この観点からも上記の無機・有機
複合粒子は、芯体が有機高分子化合物からなり、この芯
体粒子は調節された乳化・懸濁重合方法によって製造さ
れる場合はほぼ真球形に形成できるので、本発明の表示
装置に用いるEA粒子としてきわめて有用である。
【0043】無機・有機複合粒子は種々な方法で製造す
ることができる。その一例として、例えば有機高分子化
合物からなる芯体の粒子とEA無機物の微粒子および必
要なら顔料粒子とをジェット気流で搬送して衝突させる
方法がある。この場合は芯体粒子の表面にEA無機物微
粒子が高速度で衝突し、固着して表層を形成する。ま
た、別の製法例としては、芯体粒子を気体中に浮遊させ
ておき、EA無機物および必要なら色素の溶液または分
散液を霧状にしてその表面に噴霧する方法がある。この
溶液または分散液は適当な糊料を含んでいてもよい。こ
の場合はその溶液または分散液が芯体粒子の表面に付着
した後、乾燥によって表層が形成される。
【0044】無機・有機複合粒子を製造する好ましい製
法例は、芯体と表層とを同時に形成する方法である。こ
の方法は、例えば、芯体を形成する有機高分子化合物の
モノマーまたはオリゴマー(以下、単に「モノマー」と
いう)を重合媒体中で乳化重合、懸濁重合または分散重
合するに際して、EA無機物の微粒子および必要なら顔
料粒子を上記モノマーまたは重合媒体中に存在させる方
法である。重合媒体としては水が好ましいが、水と水溶
性有機溶媒との混合物も使用でき、また有機系の貧溶媒
を使用することもできる。この方法によれば、重合媒体
の中でモノマーが重合して芯体粒子を形成すると同時
に、EA無機物微粒子および顔料が芯体粒子の表面に層
状に配向してこれを被覆し、表層を形成する。
【0045】乳化重合または懸濁重合によって無機・有
機複合粒子を製造する場合には、モノマーの疎水性の性
質とEA無機物の親水性の性質とを組み合わせることに
よって、EA無機物の微粒子の大部分を芯体粒子の表面
に配向させることができる。この芯体と表層との同時形
成方法によれば、有機高分子化合物からなる芯体粒子の
表面にEA無機物粒子および顔料が緻密かつ強固に接着
し、堅牢な無機・有機複合粒子が形成される。
【0046】本発明に使用する無機・有機複合粒子の形
状は製法によって必ずしも球形であるとは限らないが、
芯体粒子が調節された乳化・懸濁重合方法によって製造
される場合は得られる無機・有機複合粒子の形状はほぼ
真球形になる。真球形が得られるので、前記のように光
の乱反射性や電界応答性が高いEA流体が得られる。ま
たこの乳化・懸濁重合に際しては、公知の技術に従って
諸条件を調節することによって、前記の粒径が異なった
少なくとも2群の無機・有機複合粒子を同時にまたはそ
れぞれ別個に製造することができる。それぞれ別個に製
造した場合は、製造後にこれらを好適な配合割合で混合
すればよい。
【0047】上記の各種の製法、特に芯体と表層とを同
時に形成する製法により製造された無機・有機複合粒子
は、一般にその表層の全部または一部分が有機高分子物
質や製造工程で使用された分散剤、乳化剤その他の添加
物質の薄膜で覆われていてEA効果が十分に発揮されな
い場合がある。これらの不活性物質の薄膜は、表層の表
面を研磨することによって除去することができる。従っ
て本発明の好ましい表示装置に用いられるEA流体にあ
っては、その表面が研磨された無機・有機複合粒子が用
いられる。
【0048】無機・有機複合粒子の表面の研磨は、種々
な方法で行うことができる。例えば、無機・有機複合粒
子を水などの分散媒体中に分散させて、これを攪拌する
方法によって行うことができる。この際、分散媒体中に
砂粒やボールなどの研磨材を混入して無機・有機複合粒
子と共に攪拌する方法、あるいは研削砥石を用いて攪拌
する方法などによって行うこともできる。例えばまた、
分散媒体を使用せず、無機・有機複合粒子と上記のよう
な研磨材と、研削砥石を用いて乾式で攪拌して行うこと
もできる。
【0049】さらに好ましい研磨方法は、無機・有機複
合粒子をジェット気流などによって気流攪拌する方法で
ある。これはEA粒子自体を相互に気相において激しく
衝突させて研磨する方法であり、他の研磨材を必要とせ
ず、粒子表面から剥離した不活性物質を分級によって容
易に分離し得る点で好ましい方法である。上記のジェッ
ト気流攪拌においては、それに用いられる装置の種類、
攪拌速度、無機・有機複合粒子の材質などにより研磨条
件を特定するのが難しいが、一般的には6000rpm
の攪拌速度で0.5分間〜15分間程度ジェット気流攪
拌するのが好ましい。
【0050】本発明に用いるEA流体は上記の無機・有
機複合粒子を、必要なら分散剤など他の成分と共に電気
絶縁性媒体中に均一に攪拌混合して製造することができ
る。この攪拌機としては、液状分散媒に固体粒子を分散
させるために通常使用されるものがいずれも使用でき
る。
【0051】EA流体に用いる電気絶縁性媒体として
は、従来からEA流体に適するものとして知られている
ものがいずれも使用可能である。例えば、塩化ジフェニ
ル、セバチン酸ブチル、芳香族ポリカルボン酸高級アル
コールエステル、ハロフェニルアルキルエーテル、トラ
ンス油、塩化パラフィン、フッ素系オイル、またはシリ
コーン系オイルやフルオロシリコーン系オイルなどであ
り、電気絶縁性および電気絶縁破壊強度が高く、化学的
に安定でかつ無機・有機複合粒子を安定に分散させ得る
ものであればいずれの流体も使用可能である。またそれ
らの混合物を使用することもできる。
【0052】この電気絶縁性媒体の動粘度は、1cSt
〜3000cStの範囲内であることが好ましい。動粘
度が1cStより小さい電気絶縁性媒体は一般に揮発成
分が多く、このためEA流体の貯蔵安定性に問題が生
じ、動粘度が3000cStより大きいと気泡が抜けに
くくなり好ましくない。EA流体中に気泡が多く残留す
ると、電界印加時に気泡内のミクロ領域で部分放電して
スパークを起こし、絶縁性が劣化する惧れがある。この
観点から動粘度は、10cSt〜1000cStの範囲
内、特に10cSt〜100cStの範囲内が好まし
い。
【0053】この電気絶縁性媒体は、画像素子の全体的
な調色など目的に応じて着色することもできる。着色す
る場合は、選択された電気絶縁性媒体に可溶であってそ
の電気的特性を損なわない種類と量の油溶性染料または
分散性染料を用いることができる。電気絶縁性媒体に
は、この他に分散剤、界面活性剤、粘度調整剤、酸化防
止剤、安定剤などが含まれていてもよい。
【0054】EA流体中における無機・有機複合粒子の
濃度は、特に限定されるものではないが0.5重量%〜
15重量 %であることが好ましい。濃度が0.5重量
%未満では充分なEA効果が得られず、15重量%を越
えると濃度が高すぎて電界印加時にも十分な透明感が得
られなくなる惧れがある。
【0055】次に、このEA流体の一般的な作動原理を
説明する。図6(a)(b)はこの動作原理を示すもの
であって、透明電極101a−101bがスイッチSw
を介して電源Bと電気的に接続されている。この系に電
気絶縁性媒体102中にEA粒子103が分散されたE
A流体が充填されている。図6(a)はスイッチSwが
開放され、透明電極101a−101bに電界が印加さ
れていない状態(電界無印加時)を示す。この状態でE
A粒子103は電気絶縁性媒体102中にランダムに分
散・浮遊している。従ってこの系の一方の電極101a
側から光Lが入射すると、この光LはEA粒子103の
表面で乱反射され、光Lの入射側からこの系を観察する
とこの系は不透明に見える。このときの色はEA粒子1
03の色に一致する。
【0056】次に図6(b)に示すようにスイッチSw
を閉じて透明電極101a−101bに電界を印加する
と、電極間に介在しているEA粒子103が透明電極1
01a−101bの間で電極に垂直な方向に配列して鎖
状体104を形成する。電気絶縁性媒体102中に分散
されたEA粒子103の配合割合は前述のように15重
量%以下、特に10重量%以下とされているので、これ
らが配列して鎖状体104を形成すると、鎖状体と鎖状
体の間にはEA粒子が存在しない間隙が形成されること
になり、電極101a側から入射した光Lは、この間隙
を通過して系を透過する。従ってこの状態では系は透明
に見える。このときEA粒子104の色は見えない。
【0057】この状態で再びスイッチSwを開放すると
透明電極101a−101b間の電界は消失するから、
鎖状体104は崩壊し、EA粒子103は元のランダム
な分散・浮遊状態に戻り、系は不透明になる。ただし、
ランダム状態に戻る速さは、電気絶縁性媒体102の粘
度、電気絶縁性媒体とEA粒子との比重差、温度、振動
の有無などによって変化する。そこで実施例2に示した
ように、セルの一方の面に、基準電極と隣接電極とを形
成し、この電極間に電界を印加するようにすれば、この
ときはEA粒子103が例えば図5に示したように、電
極面に平行な鎖状体を形成するので電気的に不透明に戻
すことができ、透明/不透明の転換が更に速やかに行わ
れるようになる。
【0058】透明電極101a−101b間に印加する
電界強度は、EA粒子103の特性や電極間隔などによ
って変化することは言うまでもないが、通常はこれを電
圧で表すとき、例えば0.1kV/mm〜5.0kV/
mmの範囲内で選択することができる。EA粒子が無機
・有機複合粒子である場合は、0.25〜1.5kV/
mmの範囲内が好適である。
【0059】EA粒子103は、電界の印加によって鎖
状体を形成すると述べたが、EA流体におけるEA粒子
の含有量が1重量%を超えて多くなると、図7に示すよ
うに、1列の鎖状体ではなく、複数の鎖状体104が互
いに接合し、カラム105を形成して配列するようにな
る。
【0060】このカラム105においては、複数の鎖状
体104,104,…のEA粒子103が図8に示すよ
うに、互いにずれて接触するように並ぶ。これについて
本発明者らは、(+)と(−)に誘電分極した個々のE
A粒子103が、互いにその対極で引き合って配列し、
エネルギー的な安定を得ているためと推定している。
【0061】従って、EA粒子103の含有量が多い場
合は、多数のカラム105が透明電極101a−101
b間に形成されることになり、これに伴ってカラム間の
間隙は単体の鎖状体が多数形成される場合より広くな
り、透過光量の増大が顕著となって更に透明度が高くな
る。
【0062】ところで、前記のようにEA粒子の粒径を
0.1μm〜500μmの範囲内、好ましくは、5μm
〜200μmの範囲内としたのは、本発明に用いるEA
粒子が機能上、光散乱型粒子あるいは光反射型粒子であ
ることに起因している。周知のように、可視光の波長は
380nm〜780nm、即ち、0.38〜0.78μ
mであるので、この程度の波長の光を散乱あるいは反射
させて前記の透過光制御を行うには、EA粒子の粒径を
最低でも0.1μm以上、好ましくは5μm以上とする
ことが必要になる。
【0063】これに対し、ブラウン運動を起こすような
可視光の波長よりも小さな粒径、例えば、5nm〜数1
0nm(0.005〜0.02μm程度)の誘電体の超
微粒子を電気絶縁性媒体中に分散させた場合、電界によ
りこの超微粒子を配向させ得ることも考えられるが、そ
の場合の光透過機構は前記の本願発明の例におけるもの
とは全く異なり、電界無印加時に超微粒子が分散して光
を完全に透過させ、電界印加時には超微粒子が配向して
光を散乱させて減衰することになり、全く異なった挙動
を示すことになる。
【0064】例えば、前記のような超微粒子で誘電性を
示すものとしてはTiBaO4の超微粒子が考えられる
が、TiBaO4は比重が4〜6の範囲の物質で重いの
で、仮にTiBaO4粒子を光反射型にする目的でその
粒径を大きしようとしても、電気絶縁性媒体中で媒体と
の比重差により重力沈降するようになり、均一分散させ
ることは到底できない。また、前記TiBaO4粒子を
電気絶縁性媒体中に均一に分散させるためには、比重の
大きな電気絶縁性媒体が要求されるが、比重4〜6程度
の電気絶縁性媒体は存在しない。これに対して本発明に
用いる無機・有機複合粒子は、前述したように比重を
1.2前後に容易に調整できるので、一般に知られてい
る多種類の電気絶縁性媒体を利用することができる。
【0065】次に着色性の面から見ても、前記超微粒子
に着色することは実際上困難であり、また、仮に着色で
きたとしても、粒子径が小さすぎるので、電気絶縁性媒
体に分散させた超微粒子の色を知覚可能なように発色さ
せることはできない。従って電界のオン/オフによっ
て、本発明に求められる着色不透明と無色透明との変化
をもたらすことはできない。
【0066】(試験例2)本発明に用いられるEA流体
の一例について、電界強度と透明度変化との関係を試験
した。厚さ1.0mmのITOガラスを2枚用意し、I
TO面を内側にして2mmの間隔で平行に対向させ、そ
の周縁部を樹脂製のシール部材でシールし、セルを形成
した。このセルには開孔を設けて下記のEA流体が充填
できるようにした。
【0067】水酸化チタン(一般名;含水酸化チタン、
石原産業株式会社製、C−II)40g、アクリル酸ブ
チル300g、1,3−ブチレングリコールジメタクリ
レート100g及び重合開始剤の混合物を、第三リン酸
カルシウム25gを分散安定化剤として含有する180
0mlの水中に分散し、60℃で1時間攪拌下に懸濁重
合を行った。得られた生成物を濾過、酸洗浄し、さらに
水洗後、乾燥して無機・有機複合粒子を得た。
【0068】得られた無機・有機複合粒子をジェット気
流攪拌機(株式会社奈良機械製作所製ハイブリダイザ
ー)を用いてジェット気流攪拌し、表面研磨された無機
・有機複合粒子を得た。このものの比重は1.157、
平均粒径は13.7μmであった。この無機・有機複合
粒子を、その含有率が種々の重量%となるように種々の
動粘度のシリコーンオイル(東芝シリコーン株式会社
製、TSF451シリーズ)中に均一に分散して各種の
EA流体試料を調製した。
【0069】上記の各種のEA流体をそれぞれ上記のセ
ルに充填し、ITO電極に印加する電界強度(KV/m
m)を種々に変化させ、このときセルに入射した光の強
度とセルを透過した光の強度をそれぞれ光センサで検出
し、その比較値を増加光としてdBmで表示した。この
場合、3.2dBmの増加が光パワーでは2.09倍の増
加を意味し、4.2dBmの増加は光パワーで2.63倍
の増加を意味する。測定結果を図9〜図13に示す。
【0070】図9は、シリコーンオイル(電気絶縁性媒
体)の動粘度が10cStの場合において、無機・有機
複合粒子の濃度(重量%)と印加電界強度(KV/m
m)の変化に対応する増加光(dB)を測定した結果を
示す。図10は、シリコーンオイルの動粘度が50cS
tの場合における同様な試験結果を示す。図11はシリ
コーンオイルの動粘度が100cStの場合における同
様な試験結果を示す。
【0071】図9〜図11に示す結果から、試験した粒
子濃度において、0.25kV/mm〜1.5kV/mm
の範囲で電界強度を変化させたとき、いずれの場合も、
電界強度の増大に伴って増加光のdBm値が増加してい
ることがわかる。すなわち、電極間の電界強度が増大す
るに伴ってセルの透明度が大となっている。このことか
ら、本発明の表示装置において電界のオン/オフによっ
てセルの透明/不透明が制御できると共に、電界強度を
変化させればその透明度を連続的ないし断続的に変化さ
せることも可能であることを示している。このように電
界強度を変化させることによって、個々のセルの透明度
を変化させることができる表示装置も本発明に含まれる
ものである。また、粒子濃度が1.0重量%では電界強
度を3kV/mmにしても増加光の割合が少ない。これ
よって、粒子濃度は2.5重量%以上とすることが好ま
しいことがわかる。
【0072】図12は、粒子濃度を5.0重量%に固定
した場合において、シリコーンオイルの動粘度と電界強
度の変化に対応する増加光(dB)を測定した結果を示
す。図13は、粒子濃度を7.5重量%に固定した場合
における同様な試験結果を示す。
【0073】図12、図13に示す結果から、粒子濃度
が5.0重量%であっても7.5重量%であっても、シ
リコーンオイル(電気絶縁性媒体)の動粘度を10cS
t〜100cStの範囲内とするとき、この例では透過
光量の制御幅が最大となったことを示している。
【0074】次に、EA流体の電界応答性についての試
験例を示す。動粘度が10cStのシリコーンオイルに
7重量%の無機・有機複合粒子を分散させたEA流体を
上記のセルに充填し、電界を印加してからの透過光量の
変化を時間と共に測定した。結果を図14に示す。図1
4において、測定開始約1秒後に電界を印加した。
【0075】図14の結果から、このEA流体は電界印
加直後から透過光量が増大し始め、3秒〜4秒で透過光
量が最大になって以後安定することが明らかである。
【0076】図15は、動粘度10cStのシリコーン
オイルに対し、青色に着色したEA粒子を4重量%添加
したEA流体を用いて透過光量測定を行った場合の透過
光量と波長との関係を示す。EA粒子の着色は、EA粒
子を製造する際にその表層を構成するEA無機物の20
重量%を青色顔料に置換することで行った。図におい
て、E=0kVで示される曲線は、電界無印加時の透過
波長スペクトルを示し、E=2kVで示される曲線は、
2kVの電位を電極に印加した際の透過波長スペクトル
を示す。
【0077】図15の両曲線の比較により明らかなよう
に、電界無印加時には波長の短い青色系の光を僅かに透
過させるのみであった青色系のEA流体が、電界印加時
には広い波長域で光を透過させるように変化しており、
青色から無色透明に変化したことが明らかである。
【0078】図16は、青色の染料を0.1重量%添加
したジメチルシリコーンオイルを電気絶縁性媒体として
用い、この電気絶縁性媒体のみ(EA粒子を含まないも
の)の透過光量測定を行った場合の透過光スペクトルを
示す。なお、この電気絶縁性媒体は肉眼では薄い青色に
見える媒体である。図16において、光源スペクトルと
媒体スペクトルとを比較すると、短波長の青色を示すス
ペクトル以外の部分で光の吸収がなされている。このこ
とから電気絶縁性媒体が青色になっていることは明らか
である。
【0079】図17は、青色の染料を0.1重量%添加
したジメチルシリコーンオイルを電気絶縁性媒体に用
い、これに黄色に着色したEA粒子を5重量%分散させ
たEA流体について透過光量測定を行った場合の透過光
スペクトルを示す。無機・有機複合粒子を着色する際に
用いた手段は前記の例と同様であり、ただし今回は黄色
の顔料を用いている。
【0080】この図は光源スペクトルとE=0kV/m
mの場合の透過光スペクトルとE=1kV/mmの場合
の透過光スペクトルとを同一画面に示している。この図
から、電界無印加時に青色と黄色の混合色の黄緑色不透
明であったものが、電界印加時に無色透明に近い青色透
明状態に変化したことがわかる。このように種々のバリ
エーションの色をEA流体に付与することができ、その
色をそれとは異なった色の透明状態または同じ色の透明
状態あるいは無色透明状態に変更できることが明らかに
なった。
【0081】図18は、図4に示した実施例2の画像素
子であって、一方の透明面21aに櫛形の透明な基準電
極22aおよびこれと互いに隣接する透明な隣接電極2
2cが互いに入れ子状に形成され、セルの他方の透明面
21bに対向電極22bが形成されたセルに、動粘度1
0cStのシリコーンオイルを電気絶縁性媒体とし、青
色に着色した無機・有機複合粒子をEA粒子として4重
量%添加したEA流体を充填し、切替えスイッチ23を
切り換えたときの効果を示している。
【0082】図18の線は、いずれの電極にも電界を
印加しない初期状態における透過光スペクトルを示して
いる。線は、電界を印加し切替えスイッチ23を操作
して基準電極22a−対向電極22bの間に2kVの電
界を印加したときの透過光スペクトルを示している。線
は、切替えスイッチ23を切り換えて基準電極22a
−隣接電極22cの間に2kVの電界を印加したときの
透過光スペクトルを示している。
【0083】図18において、線から、電界無印加時
にはEA粒子がランダムに浮遊・分散し、測定波長帯域
において不透明であることを示している。線は、基準
電極22a−対向電極22bの間に電界を印加したこと
によって、EA粒子が透明面21aに垂直に配列し、そ
の結果広い波長帯域で光を透過したことを示している。
線は、同一面上の基準電極22a−隣接電極22cの
間に電界を印加したとき、EA粒子がこの面に平行に配
列した結果、光の透過を遮ったことを示している。すな
わち、この電極の切替え操作によって光の透過度を速や
かに変化させることができることがわかる。
【0084】表1と表2は、動粘度50cStのシリコ
ーンオイル(電気絶縁性媒体)を用い、EA粒子の濃度
を5.0重量%とし、電界強度を変化させたときの透過
光を波長毎に測定した結果を示す。
【0085】
【表1】
【表2】
【0086】表1と表2に示す結果から、本発明に係る
表示装置を用いて画像制御を行う場合、400〜110
0nmの広い波長域において均一な透光性が得られてお
り、本発明により、広範な光波長域において均一な色調
調節ができることが明らかになった。なお、通常、可視
光の波長域は480nm〜780nmとされているの
で、可視光の波長のほぼ全域と、それよりも波長の長い
赤外線領域において、本発明の装置は均一な透過光制御
性能を有することが明らかになった。
【0087】
【発明の効果】本発明の表示装置は、セルに充填された
EA流体中のEA粒子群が粒径が異なる少なくとも2群
のEA粒子を含んでなるものであるので、粒径が均一な
ものに比べて、電界のオン/オフに対応する透明度のコ
ントラストを高く維持したままその透明度変化の電界応
答性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)本発明の表示装置の一実施例における
電界無印加時の態様を示す断面図と、(b)同じく電界
印加時の態様を示す断面図。
【図2】 図1の実施例に用いたEA流体に含まれるE
A粒子の一例を示す断面図。
【図3】 図1の実施例における電界印加時の透明度変
化を示すグラフ。
【図4】 本発明の第2の実施例におけるセルの電極構
成を示す展開図と回路図。
【図5】 図4に示す実施例における一作動態様を示す
断面図。
【図6】 一般のEA流体における、(a)電界無印加
時の挙動を示す断面図と(b)電界印加時の挙動を示す
断面図。
【図7】 一般のEA流体におけるEA粒子の電界印加
時の一挙動を示す断面図。
【図8】 図7に示す挙動が起こる原理を説明するため
の断面図。
【図9】 本発明に用いられるEA流体について、電気
絶縁性媒体の動粘度を10cStに固定し、EA粒子濃
度と印加する電界強度とを変化させたときの透明度の変
化を示すグラフ。
【図10】 本発明に用いられるEA流体について、電
気絶縁性媒体の動粘度を50cStに固定し、EA粒子
濃度と印加する電界強度とを変化させたときの透明度の
変化を示すグラフ。
【図11】 本発明に用いられるEA流体について、電
気絶縁性媒体の動粘度を100cStに固定し、EA粒
子濃度と印加する電界強度とを変化させたときの透明度
の変化を示すグラフ。
【図12】 本発明に用いられるEA流体について、E
A粒子濃度を5.0重量%に固定し、電気絶縁性媒体の
動粘度と印加する電界強度とを変化させたときの透明度
の変化を示すグラフ。
【図13】 本発明に用いられるEA流体について、E
A粒子濃度を7.5重量%に固定し、電気絶縁性媒体の
動粘度と印加する電界強度とを変化させたときの透明度
の変化を示すグラフ。
【図14】 EA流体におけるセルの電界応答性の測定
例を示すグラフ。
【図15】 EA流体におけるセルの電界無印加時およ
び電界印加時の透過光スペクトルを示すグラフ。
【図16】 EA流体における電気絶縁性媒体の透過光
スペクトルを示すグラフ。
【図17】 青色に着色した電気絶縁性媒体中に、黄色
に着色したEA粒子を分散させたEA流体について、電
界無印加時および電界印加時の透過光スペクトルを示す
グラフ。
【図18】 実施例2の表示装置において、電界無印加
時、対向電極に電界を印加したとき、および隣接電極に
電界を印加したときの透過光スペクトルを示すグラフ。
【符号の説明】
1a、1b…対向面、2a、2b…透明電極、3…EA
粒子、3a…大粒径EA粒子、3b…小粒径EA粒子、
4…電気絶縁性媒体、5…EA流体、6…芯体、7…E
A無機物、8…顔料粒子、9…表層、10…セル、11
…スイッチ、12…電源、13…鎖状体、L…光線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 明石 一弥 東京都江東区木場1丁目5番1号 株式会 社フジクラ内 (72)発明者 大坪 泰文 千葉県千葉市稲毛区小仲台9丁目21番1号 206

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像素子が少なくとも一方の面が透明で
    ある対向する2面を有するセルからなり、この2面のい
    ずれか一方の面に透明な基準電極が形成され他方の面に
    透明な対向電極が形成され、この基準電極と対向電極と
    の間に電界をオン/オフできる手段が設けられ、かつ上
    記双方の電極の間に、電界配列効果を有する固体粒子群
    を電気絶縁性媒体中に含有してなる電気感応型光機能性
    流体組成物が充填され、上記の固体粒子群が粒径が異な
    る少なくとも2群の固体粒子を含んでなる表示装置。
  2. 【請求項2】 セルの基準電極が形成された面に、この
    基準電極と互いに隣接する透明な隣接電極が形成され、
    この基準電極と隣接電極との間、または基準電極と前記
    対向電極との間に、電界を切替えて印加する手段が設け
    られた請求項1に記載の表示装置。
  3. 【請求項3】 前記の固体粒子群と電気絶縁性媒体の少
    なくともいずれか一方が着色されてなる請求項1または
    請求項2に記載の表示装置。
  4. 【請求項4】 前記の固体粒子が、有機高分子化合物か
    らなる芯体と、電界配列効果を有する無機物を含む表層
    とによって形成された無機・有機複合粒子である請求項
    1ないし請求項3のいずれか1項に記載の表示装置。
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