JPH08190351A - 反射型表示装置 - Google Patents

反射型表示装置

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JPH08190351A
JPH08190351A JP7000856A JP85695A JPH08190351A JP H08190351 A JPH08190351 A JP H08190351A JP 7000856 A JP7000856 A JP 7000856A JP 85695 A JP85695 A JP 85695A JP H08190351 A JPH08190351 A JP H08190351A
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particles
electric field
fluid
inorganic
display device
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JP7000856A
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English (en)
Inventor
Hidenobu Anzai
秀伸 安齊
Kazuya Edamura
一弥 枝村
Kazuya Akashi
一弥 明石
Yasubumi Otsubo
泰文 大坪
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Fujikura Kasei Co Ltd
Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Kasei Co Ltd
Fujikura Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電気感応型光機能性流体組成物の電界配列効
果を応用して画像を制御することができる反射型の表示
装置を得る。 【構成】 反射型表示装置が、対向する2枚の電極板1
a、1bの間に、電界配列効果を有する有色の固体粒子
6を透明な電気絶縁性媒体5中に含有してなる電気感応
型光機能性流体組成物4が充填され、一方の電極板1a
が透明板であって表示面をなし、他方の電極板1bが不
透明板であってかつ上記の固体粒子6の色と異なる色に
着色されてなる画像素子10を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電気感応型光機能性流体
組成物(以下、「EA流体」という)を用い、その電界
配列効果(以下、「EA効果」という)を応用して画像
を制御することができる反射型の表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】表示面の色や画像を時間的に変化させる
ことができる表示装置(以下、単に「表示装置」とい
う)として従来から知られているものは電光表示装置、
ネオン表示装置、CRT表示装置、LED表示装置、液
晶表示装置、プラズマ表示装置、エレクトロルミネッセ
ンス表示装置、投影型表示装置などである。しかしこれ
らはいずれも、白昼屋外などの明るい場所で用いるには
輝度が不足し視認性が悪い。そこで、白昼でも視認性が
高い表示装置としては、移動板、反転板などの不透明板
を有する反射型のものが用いられる。このうち、移動板
式のものは、動画表示窓から画像を描いた円盤状または
巻回ベルト状の移動板を見せ、この移動板を連続的また
は間欠的に移動することによって画像を変化させるもの
である。また反転板式のものは、それぞれ異なる色に着
色した小片状の反転板を画像素子として表示面にマトリ
クス状に配列し、そのそれぞれの反転板を個別に反転さ
せ得るようにしたもので、この各反転板の面をそれぞれ
個別に制御することによって動画を表現するものであ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】明るい場所でも視認性
が高い従来のこれらの反射型表示装置は、いずれも画像
の駆動が機械的手段によっているため、表示できる画像
数が限られたり、画像素子が小型化できないので画像の
鮮鋭度が悪く、または構造が複雑で重く故障しやすく、
騒音を発生し、しかも高価である、などの問題がある。
そこで、白昼下でも視認性が高く、しかも電気的な手段
で容易に画像が駆動できる反射型の表示装置が求められ
ていた。
【0004】一方、本発明者らは、従来知られていない
新規な電界配列性を有するEA流体の研究を行ってい
る。このEA流体は電気絶縁性の媒体中にEA効果を有
する固体粒子(以下、「EA粒子」という)を分散させ
て得られる流体であり、これに電界を印加するとEA粒
子が誘電分極を起こし、更に誘電分極に基づく静電引力
によって互いに電場方向に配位連結して整列し、鎖状体
構造を示す性質を持っている。また、EA粒子によって
は電気泳動性を有することにより、電界印加時に電極板
部分に電気泳動して配列し、配列塊状構造を示す性質を
示すものもある。
【0005】そこで、このEA流体を2枚の電極板の間
に充填すると、この双方の電極板に電界を印加しないと
きはEA粒子が媒体中にランダムに分散しているので不
透明であったものが、電界を印加するとEA粒子が両電
極板間に配列し電極板面に垂直な鎖状体を形成する結
果、このEA流体中を光が透過するようになることがわ
かった。従ってこの系は電界のオン/オフに対応して画
面が透明/不透明に変化する表示装置の画像素子として
用いることができる。本発明は、上記の知見に基づいて
鋭意研究の結果達成されたものであって、従って本発明
の目的は、EA流体の特性を応用して画像を制御するこ
とができる、上記の欠点のない反射型表示装置を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、対向する
2枚の電極板の間に、有色のEA粒子を透明な電気絶縁
性媒体中に含有してなるEA流体が充填され、この一方
の電極板が透明板であって表示面をなし、他方の電極板
が不透明板であってかつ上記のEA粒子の色と異なる色
に着色されてなる画像素子を有する反射型表示装置を提
供することによって解決できる。この電極板の少なくと
もいずれか一方には、互いに非接触的に配列された2以
上の透明な電極層が形成されていることが好ましい。
【0007】本発明はまた、上記のいずれかの画像素子
が2以上、同一面上に並列され、隣接するそれぞれの画
像素子の前記EA粒子と不透明板の少なくともいずれか
一方が異なる色に着色されてなる反射型表示装置を提供
する。前記EA流体中のEA粒子は、有機高分子化合物
からなる芯体と、EA効果を有する無機物(以下、「E
A無機物」という)を含む表層とによって形成された無
機・有機複合粒子であることが好ましい。ここで、
「色」とは白色および黒色を含むものであり、「着色」
とは素材そのものの色の使用を含むものである。また
「不透明板」とは、光を実質的に透過しない面状体であ
って、白色および黒色を含む着色不透明板の他に鏡面板
または乱反射銀面板をも含むものである。この不透明板
には絵柄が形成されていてもよい。
【0008】
【作用】この画像素子は、対向する電極間に電界が印加
されていないとき(電界オフ時)EA粒子が媒体中にラ
ンダムに分散していてEA流体層が光を透過せず、従っ
て表示面側からEA粒子の色が見える。電界を印加する
と(電界オン時)、EA粒子はEA効果により電極に垂
直な方向に鎖状体または配列塊状体(以下、これらを
「鎖状体」と総称する)を形成するので、EA流体は表
示面側から見て透明になり、不透明板の色が見えるよう
になる。電極板の少なくともいずれか一方に、互いに非
接触的に配列された2以上の透明な電極層が形成されて
いれば、これら同一面上の電極層の間に電界を印加した
とき、電極板面に平行な鎖状体が形成されるので、光は
不透過となりEA粒子の色が見えるようになる。
【0009】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に詳しく説
明する。 (実施例1)実施例1の表示装置は、図1(a)(b)
に示す画像素子10を有している。図1(a)におい
て、この画像素子10は、2枚の対向する電極板1a−
1bを有し、一方の電極板1aは透明電極板であって表
示面をなしており、他方の電極板1bは黒色の不透明電
極板であって背面をなしている。この双方の電極板1a
−1bの間にはEA流体4が充填されている。このEA
流体4は、透明な電気絶縁性媒体5中に、黄色のEA粒
子6を含有してなるものである。
【0010】透明電極板1aは2層からなり、EA流体
4に接する内側の層は透明な電極層2aであり、外側の
層は無色透明なガラス板3aである。また不透明電極板
1bも2層からなり、EA流体4に接する内側の層は透
明な電極層2bであり、外側の層は黒色の不透明樹脂板
3bからなっている。
【0011】これらの電極層2a、2bから、それぞれ
配線7a、7bが引き出され、これらの配線はスイッチ
8および電源9からなるスイッチング回路に接続されて
いる。図1(a)はスイッチ8がオフの状態を示してい
る。スイッチ8がオフのときは、黄色のEA粒子6がE
A流体4中にランダムに分散しているので、表示面を見
る観察者obsにはEA粒子6の色である黄色が見えて
いる。
【0012】スイッチ8をオンにして双方の電極層2a
−2b間に電界を印加すると、図1(b)に示すよう
に、EA粒子6は電界によるEA効果によって電極層2
a−2b間に垂直に配列し、互いに間隔を隔てて鎖状体
11を形成する。この結果、鎖状体11の間隙部にはE
A粒子が存在せず、無色透明な電気絶縁性媒体5のみと
なるので、表示面を見る観察者obsには、無色のガラ
ス板3aとこの無色透明な電気絶縁性媒体5を通して不
透明板3bの黒色が見えるようになる。すなわち、スイ
ッチをオンにすることによってこの画像素子10は表示
色が黄色から黒色に変化する。
【0013】スイッチ8をオフに戻すと、EA粒子6は
ランダム分散状態に戻るのでEA流体4は光不透過とな
り、画像素子10は表示色が黒色から黄色に変化する。
このように、この表示素子10を有する実施例1の表示
装置は、電界のオン/オフに対応して表示面の色を黄色
/黒色と繰り返し変化させることができるので、例えば
各種注意信号の表示装置などとして用いることができ
る。
【0014】実施例1の表示装置に用いたEA流体4
は、透明な電気絶縁性媒体であるジメチルシリコーンオ
イル5中に黄色のEA粒子6を含むものであって、この
EA粒子6は、図2に示すように、有機高分子化合物か
らなる芯体6aと、EA無機物6cおよび黄色顔料6d
を含む表層6bとによって形成された無機・有機複合粒
子(6)である。この無機・有機複合粒子6は芯体6a
が有機高分子化合物からなるので、EA無機物6cの比
重が比較的大きくても芯体6aとEA無機物6cとの重
量比を製造時に調節することによって、その比重を電気
絶縁性媒体5の比重に近似させることができ、媒体中に
良好に分散させることができる。また、表層4bに黄色
顔料が含まれているので、例えば白色のEA無機物6c
を用いても全体として黄色の粒子となる。
【0015】(実施例2)実施例2の表示装置における
画像素子は、電極板の構成とそれに伴う電気回路が異な
る以外は実施例1と同様である。従ってここでは主とし
て電極板と電気回路の構成について説明する。図3は、
この実施例における画像素子20の電極板の構成と電気
回路とを示している。この画像素子20の一方の電極板
で表示面となる透明電極板21aには、櫛形の透明な電
極層(以下、「第一電極層」という)22aおよびこれ
と互いに非接触的に配列された透明な電極層(以下、
「第二電極層」という)22cが、互いに入れ子状に形
成され、他方の電極板すなわち着色不透明電極板21b
には全面に一体の透明電極層(以下、「対向電極層」と
いう)22bが形成されている。透明電極板21aは無
色であり、不透明電極板21bは黒色に着色されてい
る。
【0016】この画像素子20の電気回路は以下のよう
に構成されている。透明電極板21a上の第一電極層2
2aは、電源26の例えば(+)側に接続されている。
一方、同じ透明電極板21a上に形成された第二電極層
22cと不透明電極板21b上に形成された対向電極層
22bとは、それぞれ切替えスイッチ23のそれぞれの
固定端子23c、23bに接続されている。切替えスイ
ッチ23の可動端子23aは電源26の(−)側に接続
されている。すなわちこの電気回路は、切替えスイッチ
23を切り換えることによって第一電極層22aと第二
電極層22cとの間、または第一電極層22aと対向電
極層22bとの間に、電界を切り替えて印加することが
できるようになっている。
【0017】表示素子20は、上記のスイッチング回路
との組み合せによって次のように作動する。まず、切替
えスイッチ23を対向電極層22b側に接続すると、第
一電極層22aと対向電極層22bとの間に電界が印加
される。するとこの電極層間に介在するEA流体は、電
界配列して電極板21a−21b間に垂直な鎖状体を形
成し、この表示素子20は表示面側から見るとき不透明
電極板21bの黒色が見える。
【0018】次に図4に示すように、切替えスイッチ2
3を第二電極層22c側に切り換えると、第一電極層2
2aと第二電極層22cとの間に電界が印加される。こ
のときEA粒子6は、先の透明電極板21a−21b間
に形成された垂直な鎖状体を解消して、第一電極層22
aと第二電極層22cとの間に電界配列する。これによ
って、透明電極板21aに平行な鎖状体25が簾状に形
成され透明電極板21aのほぼ全面を覆う。そこでこの
表示素子20は表示面側から見るときEA粒子6の色、
すなわちこの実施例では黄色に見える。このように実施
例2の表示装置は、切替えスイッチ23の切替え操作に
対応して表示素子20内に形成される鎖状体の配列が表
示面に対して垂直/平行と直ちに変化するので、黒色/
黄色のいずれへの変化も速く、電界応答性の良好な表示
装置となる。
【0019】実施例2における第一電極層22aと、第
二電極層22cおよび対向電極層22bの極性は逆であ
ってもよいことは言うまでもない。第一電極層22aと
第二電極層22cのパターンは、実施例2では櫛形とさ
れているがこれに限定されるものではなく、互いに非接
触的に配列された2以上の透明な電極層であれば、例え
ば渦巻状、樹枝状など、いかなる形状であってもよい。
また、スイッチングのための電気回路も実施例2のもの
に限定されるものではない。
【0020】(実施例3)実施例3の表示装置は、図5
(a)(b)に示す画素ユニット30が多数、同一平面
上に隣接して配列されて構成されている。この画素ユニ
ット30は1セルからなり、このセル(30)は、図5
(b)に示すように対向する2枚の、双方共に透明な電
極板34a−34bを有し、この間に白色のEA粒子3
9を含むEA流体が充填されている。このセル30には
3組の画像素子31、32、33が、電極板34a、3
4bと上記EA流体とを共有して並列に組み込まれてい
る。
【0021】これらの画像素子31、32、33はそれ
ぞれ実施例2に示したものと同様な電極構成を有してい
る。すなわち、それぞれの画像素子31、32、33の
一方の電極板34aには、各画像素子について個別に、
櫛形の透明な第一電極層36aおよびこれと互いに非接
触的に配列された透明な第二電極層36bが入れ子状に
形成され、他方の電極板34bには各画像素子について
個別に、対向電極層36cが形成されている。
【0022】第一電極層36aと第二電極層36bとが
形成された電極板34aの外側には、それぞれの画像素
子31、32、33に対応する位置に青(B)、赤
(R)、黄(Y)の色面がモザイク状に形成された不透
明なカラーモザイク板35が貼付されていて、これによ
って電極板34aが、着色不透明板とされている。
【0023】各画像素子31、32、33は、それぞれ
独立にスイッチング回路を有している。図5(b)に、
簡略のため画像素子33のスイッチング回路のみを示し
たが、他の画像素子31、32についても同様である。
図5(b)において、画像素子33のスイッチング回路
は、互いに連動する切替えスイッチ37a−37bと電
源38とを有する。切替えスイッチ37aは、その可動
端子が電源38の例えば(+)側に接続されて(+)電
位を対向電極層36cと第一電極層36aとに切り替え
て供給するようになっており、また切替えスイッチ37
bは可動端子が電源38(−)側に接続され、かつ切替
えスイッチ37aと連動して、切替えスイッチ37aが
対向電極層36cに(+)電位を供給中は第一電極層3
6aに(−)電位を供給し、切替えスイッチ37aが第
一電極層36aに(+)電位を供給中は第一電極層36
aへの(−)電位の供給を遮断するようになっている。
第二電極層36bは常時、電源38の(−)側に接続さ
れている。
【0024】いま、画像素子33において、切替えスイ
ッチ37aが、図5(b)のように対向電極層36cに
(+)電位を供給すると、第一電極層36aと第二電極
層36bとはいずれも(−)電位であるから、セル中の
白色のEA粒子39は電極板34a−34bに垂直な鎖
状体40aを形成する。従って表示面34b側から見る
とカラーモザイク板35の黄色部(Y)が見える。画像
素子31(B)においても、スイッチング回路の同様な
切替えモードを選択すれば、画像素子31は青色に見え
る。
【0025】画像素子32(R)のスイッチング回路は
図示されていないが、これを画像素子33のそれによっ
て説明すると、画像素子32(R)に接続された切替え
スイッチ37aを第一電極層36a側に切り替えると
き、第一電極層36aに(+)電位が供給され、対向電
極層36cは電界から開放される。一方、切替えスイッ
チ37bは遮断されるから、(−)電位は第二電極層3
6bにのみ供給される。これによって第一電極層36a
と第二電極層36bとの間に電界が形成され、EA粒子
39はこれらの間に鎖状体40bを形成して光を遮断す
る。よってこの画像素子32(R)はEA粒子39の色
である白色に見える。
【0026】上記のスイッチング状態にある画素ユニッ
ト30を十分に遠くから観察すると、画像素子31の青
色と画像素子33の黄色とが混合して緑色に見える。こ
のように3組の画像素子31、32、33のそれぞれの
スイッチング操作を組み合わせることによって、この画
素ユニット30は白および黒の他に6色の表現が可能と
なる。従って画素ユニット30が多数配列された実施例
3の表示装置はフルカラー表示装置として用いることが
できる。この際、画素ユニット30中のEA粒子が隣接
する画像素子の境界を越えて電界配列すると、画像素子
の周辺部に望ましくない発色が現れることがあるので、
この場合には各画像素子31、32、33の境界に閾ま
たは壁を設けることが好ましい。
【0027】この画素ユニット30は、各電極層に印加
する電界の強度を変化させる手段を上記のスイッチング
回路に設けると、それぞれの画像素子の色濃度を独立に
制御できるようになる。これによって各画像素子は連続
的にまたはデジタルに階調を変化させることができ、実
施例3の画素ユニット30は更に多くの色を表現できる
ようになる。また実施例3の画素ユニット30は、カラ
ーモザイク板35を配色の異なるものに貼替えるだけ
で、表現色を容易かつ自在に変更することができる。
【0028】画素ユニットにおける各画像素子の配列パ
ターンは自由である。また各画像素子の面形状も長方形
ばかりでなく、正方形、円形、正三角形、正六角形など
任意の形状が採用できる。実施例3の表示装置では、各
画像素子が単色の不透明板を有しているが、本発明の表
示装置はこれに限定されるものではなく、例えばカラー
モザイク板35に、各画像素子に対応する絵文字などを
描いておけば、スイッチの切替えによってその絵文字な
どの点滅を行う表示装置としても利用できる。
【0029】以下に、上記実施例に用いたEA流体の調
製例を示す。 (調製例1−白色EA流体)無機イオン交換体である水
酸化チタン(一般名;含水酸化チタン、石原産業株式会
社製、C−II)40gを表層材とし、これとアクリル
酸ブチル300g、1,3−ブチレングリコールジメタ
クリレート100gおよび重合開始剤との混合物を、第
三リン酸カルシウムを分散安定化剤として含有する18
00mlの水中に分散し、60℃で1時間攪拌下に懸濁
重合を行った。得られた生成物を濾過、酸洗浄し、さら
に水洗後乾燥して無機・有機複合粒子を得た。得られた
無機・有機複合粒子をジェット気流攪拌機(株式会社奈
良機械製作所製ハイブリダイザー)を用いて4000r
pmで3分間ジェット気流攪拌し、表面研磨して無機・
有機複合粒子からなる白色のEA粒子を得た。このEA
粒子の比重は1.157、平均粒径は13.7μmであ
った。このEA粒子をシリコーン油(東芝シリコーン株
式会社製、TSF451シリーズ)中に5.0重量%と
なるように均一に分散し、白色不透明のEA流体を得
た。
【0030】(調製例2−青色EA流体)表層材とし
て、水酸化チタン40gの代わりに水酸化チタン32g
と青色顔料のフタロシアニンブルー(大日精化工業株式
会社製、シアニンブルーS−32)8gとの混合物を用
いた以外は調製例1と同様にして表面研磨前の無機・有
機複合粒子を得た。この複合粒子を調製例1と同様にジ
ェット気流攪拌し、表面研磨して青色のEA粒子を得
た。このEA粒子の平均粒径は14.0μmであった。
このEA粒子を、調製例1と同様にシリコーン油中に分
散し、青色不透明のEA流体を得た。
【0031】(調製例3−赤色EA流体)表層材とし
て、水酸化チタン40gの代わりに水酸化チタン32g
と赤色顔料8gとの混合物を用いた以外は調製例1と同
様にして表面研磨前の無機・有機複合粒子を得た。この
複合粒子を調製例1と同様にジェット気流攪拌し、表面
研磨して赤色のEA粒子を得た。このEA粒子の平均粒
径は14.5μmであった。このEA粒子を、調製例1
と同様にシリコーン油中に分散し、赤色不透明のEA流
体を得た。
【0032】(調製例4−黄色EA流体)表層材とし
て、水酸化チタン40gの代わりに水酸化チタン32g
と黄色顔料8gとの混合物を用いた以外は調製例1と同
様にして表面研磨前の無機・有機複合粒子を得た。この
複合粒子を調製例1と同様にジェット気流攪拌し、表面
研磨して黄色のEA粒子を得た。このEA粒子の平均粒
径は13.0μmであった。このEA粒子を、調製例1
と同様にシリコーン油中に分散し、黄色不透明のEA流
体を得た。
【0033】(調製例5−黒色EA流体)表層材とし
て、水酸化チタン40gの代わりに水酸化チタン20g
と電気半導体性無機物である黒色四酸化三鉄(Fe
34)20gとの混合物を用いた以外は調製例1と同様
にして表面研磨前の無機・有機複合粒子を得た。この複
合粒子を調製例1と同様にジェット気流攪拌し、表面研
磨して黒灰色のEA粒子を得た。このEA粒子の平均粒
径は15.4μmであった。このEA粒子を、調製例1
と同様にシリコーン油中に分散し、黒色不透明のEA流
体を得た。
【0034】以下に、本発明の表示装置に用いるに好適
なEA流体について、詳しく説明する。このEA流体
は、基本的にはEA効果を有する有色の固体粒子(EA
粒子)を電気絶縁性媒体中に含有してなるものであれ
ば、いかなるものであってもよい。しかしEA粒子とし
て特に好適なものは、図2に示したように、有機高分子
化合物からなる芯体と、EA効果を有する無機物(EA
無機物)および色素を含む表層とによって形成された無
機・有機複合粒子である。この無機・有機複合粒子は表
層がEA無機物を含むので粒子全体としてEA効果を有
しており、しかもEA無機物の比重が大きくても芯体が
比較的比重の小さい有機高分子化合物からなっているの
で、EA粒子の比重を電気絶縁性媒体と近似させること
ができ、分散安定性の良好なEA流体が得られる。
【0035】上記の芯体として使用し得る有機高分子化
合物の例としては、例えばポリ(メタ)アクリル酸エス
テル、(メタ)アクリル酸エステル−スチレン共重合
物、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ニ
トリルゴム、ブチルゴム、ABS樹脂、ナイロン、ポリ
ビニルブチレート、アイオノマー、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体、酢酸ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂な
どの1種または2種以上の混合物、またはこれらのモノ
マーまたはオリゴマー相互の、もしくは他のモノマーま
たはオリゴマーとの共重合物・共縮重合物を挙げること
ができる。また、上記の有機高分子化合物として、水酸
基、カルボキシル基、アミノ基などの官能基を含有する
ものも使用することができ、このような官能基含有有機
高分子化合物はEA効果を高めることができるので好ま
しいものである。
【0036】無機・有機複合粒子の表層として用いるに
適したEA無機物は、電気半導体性無機物、無機イオン
交換体、シリカゲル、またはこれらの少なくともいずれ
か1種に金属ドーピングを施したもの、もしくは金属ド
ーピングの有無に拘らず、これらの少なくともいずれか
1種を他の支持体上に電気半導体層として施したもので
ある。
【0037】ここで、好ましい電気半導体性無機物の例
としては、(1)金属酸化物、例えばSnO2 、アモル
ファス型二酸化チタン(出光石油化学株式会社製)な
ど、(2)金属水酸化物、例えば水酸化チタン、水酸化
ニオブなど、(3)金属酸化水酸化物、例えばFeO
(OH)(ゲーサイト)など、および以下に説明する無
機イオン交換体を挙げることができる。ここで、水酸化
チタンとは、含水酸化チタン(石原産業株式会社製)、
メタチタン酸(別名βチタン酸、TiO(OH)2 )お
よびオルソチタン酸(別名αチタン酸、Ti(OH)
4 )を含むものである。
【0038】無機イオン交換体の例としては、例えば
(4)多価金属の水酸化物、(5)ハイドロタルサイト
類、(6)多価金属の酸性塩、(7)ヒドロキシアパタ
イト、(8)ナシコン型化合物、(9)粘土鉱物、(1
0)チタン酸カリウム類、(11)ヘテロポリ酸塩、お
よび(12)不溶性フェロシアン化物を挙げることがで
きる。これらの詳細について、以下に説明する。
【0039】(4)多価金属の水酸化物。これらの化合
物は、一般式 MOx(OH)y (Mは多価金属であり、xは零以上の数であり、yは正
数である)で表され、例えば、水酸化チタン、水酸化ジ
ルコニウム、水酸化ビスマス、水酸化錫、水酸化鉛、水
酸化アルミニウム、水酸化タンタル、水酸化ニオブ、水
酸化モリブデン、水酸化マグネシウム、水酸化マンガ
ン、および水酸化鉄などである。ここで、例えば水酸化
チタンとは含水酸化チタン(別名メタチタン酸またはβ
チタン酸、TiO(OH)2)および水酸化チタン(別
名オルソチタン酸またはαチタン酸、Ti(OH)4
の双方を含むものであり、他の化合物についても同様で
ある。
【0040】(5)ハイドロタルサイト類。これらの化
合物は、一般式 M13Al6(OH)43 (CO)3・12H2O (Mは 二価の金属である)で表され、例えば二価の金
属MがMg、CaまたはNiであるものなどである。 (6)多価金属の酸性塩。これらは例えばリン酸チタ
ン、リン酸ジルコニウム、リン酸錫、リン酸セリウム、
リン酸クロム、ヒ酸ジルコニウム、ヒ酸チタン、ヒ酸
錫、ヒ酸セリウム、アンチモン酸チタン、アンチモン酸
錫、アンチモン酸タンタル、アンチモン酸ニオブ、タン
グステン酸ジルコニウム、バナジン酸チタン、モリブデ
ン酸ジルコニウム、セレン酸チタンおよびモリブデン酸
錫などである。
【0041】(7)ヒドロキシアパタイト。これらは例
えばカルシウムアパタイト、鉛アパタイト、ストロンチ
ウムアパタイト、カドミウムアパタイトなどである。 (8)ナシコン型化合物。これらには例えば (H3O)Zr2(PO43 などが含まれるが、本発明においてはH3OをNaと置
換したナシコン型化合物も使用できる。 (9)粘土鉱物。これらは例えばモンモリロナイト、セ
ピオライト、ベントナイトなどであり、特にセピオライ
トが好ましい。
【0042】(10)チタン酸カリウム類。これらは一
般式 aK2O・bTiO2・nH2O (aは0<a≦1を満たす正数であり、bは1≦b≦6
を満たす正数であり、nは正数である)で表され、例え
ばK2・TiO2・2H2O、K2O・2TiO2・2H
2O、0.5K2O・TiO2・2H2O、およびK2O・
2.5TiO2・2H2O などが含まれる。なお、上記
化合物のうち、aまたはbが整数でない化合物はaまた
はbが適当な整数である化合物を酸処理し、KとHとを
置換することによって容易に合成することができる。 (11)ヘテロポリ酸塩。これらは一般式 H3AE1240・nH2O (Aはリン、ヒ素、ゲルマニウム、またはケイ素であ
り、Eはモリブデン、タングステン、またはバナジウム
であり、nは正数である)で表され、例えばモリブドリ
ン酸アンモニウム、タングストリン酸アンモニウムなど
である。
【0043】(12)不溶性フェロシアン化物。これら
は次の一般式 Mb-pxaA[E(CN)6] (Mはアルカリ金属または水素イオン、Aは亜鉛、銅、
ニッケル、コバルト、マンガン、カドミウム、鉄(II
I)またはチタンなどの重金属イオン、Eは鉄(I
I)、鉄(III)、またはコバルト(II)などであ
り、bは4または3であり、aはAの価数であり、pは
0〜b/aの正数である)で表され、例えばCs2Zn
[Fe(CN)6]、K2Co[Fe(CN)6]などの
不溶性フェロシアン化合物が含まれる。
【0044】上記(4)〜(12)の無機イオン交換体
はいずれもOH基を有しており、これらの無機イオン交
換体のイオン交換サイトに存在するイオンの一部または
全部を別のイオンに置換したもの(以下、置換型無機イ
オン交換体という)も、本発明における無機イオン交換
体に含まれるものである。すなわち、前述の無機イオン
交換体を R−M1 (M1は、イオン交換サイトのイオン種を表す)と表す
と、R−M1におけるM1の一部または全部を、下記のイ
オン交換反応によって、M1とは異なるイオン種M2に置
換した置換型無機イオン交換体もまた、本発明における
無機イオン交換体である。 xR−M1+yM2→Rx−(M2)y+xM1 (ここでx、yはそれぞれイオン種M2、M1の価数を表
す)。このM1はOH基を有する無機イオン交換体の種
類により異なるが、無機イオン交 換体が陽イオン交換
性を示すものでは、一般にM1はH+であり、この場合の
2 はアルカリ金属、アルカリ土類金属、多価典型金
属、遷移金属または希土類金属など、H+以外の金属イ
オンのいずれか任意のものである。OH基を有する無機
イオン交換体が陰イオン交換性を示すものでは、M1
一般にOH-であり、その場合M2は例えばI、Cl、S
CN、NO2、Br、F、CH3COO、SO4またはC
rO4などや錯イオンなど、OH-以外の陰イオン全般の
中から選ばれた任意のものである。
【0045】また、高温加熱処理によりOH基を一旦失
ってはいるが、水に浸漬させるなどの操作によって再び
OH基を有するようになる無機イオン交換体について
は、その高温加熱処理後の無機イオン交換体なども本発
明に使用できる無機イオン交換体の一種であり、その具
体例としてはナシコン型化合物、例えば(H3O)Zr2
(PO43の加熱により得られるHZr2(PO43
ハイドロタルサイトの高温 加熱処理物(500〜70
0℃で加熱処理したもの)などが含まれる。これらの無
機イオン交換体は一種類だけではなく、多種類を同時に
表層として用いることもできる。なお、上記の無機イオ
ン交換体として、多価金属の水酸化物、および多価金属
の酸性塩を用いることが特に好ましい。
【0046】EA無機物に金属ドーピングを施したもの
(13)の例としては、アンチモンドーピング酸化錫な
どを挙げることができる。金属ドーピングは、EA無機
物の電気伝導度を上げたい場合に施される。また、他の
支持体上に電気半導体層としてEA無機物を施したもの
(14)の例としては、例えば支持体として酸化チタ
ン、シリカ、アルミナ、シリカ−アルミナなどの無機物
粒子、またはポリエチレン、ポリプロピレンなどの有機
高分子粒子を用い、これに電気半導体層としてアンチモ
ンドーピング酸化錫を施したものなどを挙げることがで
きる。
【0047】これらのEA無機物は、1種類だけでな
く、2種類またはそれ以上を混合して用いることもでき
る。無機・有機複合粒子の表層に用いるに特に好適なE
A無機物は、(1)金属酸化物、(2)金属水酸化物、
(3)金属酸化水酸化物、(4)多価金属の水酸化物、
(13)金属ドーピングEA無機物、または(14)他
の支持体上に電気半導体層としてEA無機物を施したも
のなどである。
【0048】EA無機物を用いるに際しては、その電気
伝導度が室温にて103 Ω-1/cm〜10-11 Ω-1/c
mの範囲内にあるものを選択することが好ましい。電気
伝導度が103 Ω-1/cmを越えると、これを含むEA
流体に過大な電流が流れ、電力消費が大きいばかりでな
く装置が過熱される可能性がある。10-11 Ω-1/cm
未満ではEA効果が微弱であるために、十分な効果が得
られない場合がある。
【0049】無機・有機複合粒子において、表層を形成
するEA無機物と芯体を形成する有機高分子化合物との
重量比(%)は、特に限定されるものではないが、例え
ば(EA無機物):(有機高分子化合物)の重量比で
(1〜60):(99〜40)の範囲内、特に(4〜3
0):(96〜70)の範囲内であることが好ましい。
EA無機物の重量比が1%未満では得られたEA流体の
EA効果が不十分であり、60%を超えると、比重が大
となってEA粒子の分散安定性が得難くなると共に、得
られたEA流体に過大な電流が流れるようになる。
【0050】EA粒子の着色には、芯体に染料または顔
料を含ませることもできるが、EA粒子の色は主として
表層色に依存するので、図2に示したように、表層に色
素を含ませることが好ましい。これは、表層の形成時に
EA無機物と共に有機または無機の任意の顔料を用いる
ことによって実現できる。また、EA無機物自体が求め
る色に着色されていれば、付加的な色素は必ずしも用い
る必要がない。例えば表層を形成する無機物として黒色
四酸化三鉄(Fe34)やカーボンブラックなど、黒色
であってしかもそれ自体がEA効果を有するものを使用
すれば、黒色顔料を使用せずに黒色のEA粒子が得られ
る。
【0051】無機・有機複合粒子は上記以外の成分を含
んでいてもよい。その例としては、例えば芯体に酸化防
止剤、充填剤、カプリング剤、カーボンブラックなど、
また表層にカーボンブラックやアミン系化合物などの荷
電調整材が含まれていてもよい。
【0052】EA粒子の比重は、電気絶縁性媒体中に安
定に分散させるために、用いる電気絶縁性媒体の比重に
近いことが好ましい。一般的な電気絶縁性媒体の比重を
考慮すると、EA粒子の比重は1.0〜2.0程度であ
ることが好ましい。EA粒子と電気絶縁性媒体との比重
差が大きいと、媒体中でEA粒子が重力沈降し、均一分
散ができなくなることもある。この観点から、芯体に比
較的比重の小さな有機高分子化合物を使用する無機・有
機複合粒子は、表層を形成するEA無機物の比重が大き
くても、相対的に比重を小さくすることができて有利で
ある。無機・有機複合粒子では、用いる有機高分子化合
物とEA無機物の種類と比率とを選択することによっ
て、その比重をある程度自在に調整することができる。
【0053】本発明の表示装置に用いるEA流体中のE
A粒子は、その粒径が0.1μm〜500μm、特に5
μm〜200μm程度の範囲内にあることが好ましい。
粒径が0.1μm未満では、粒子表面における光の乱反
射性が低下し透明に見えるようになって不都合であるば
かりでなく、この粒子群を一定重量含むEA流体の粘度
が上昇して電界応答性が低下し、また気泡を巻き込み易
くなるなどの不都合が生じる。500μmを越えると粒
径が過大となって、この粒子群を一定重量含むEA流体
の電界無印加時の不透明性が低下し、また分散安定性も
低下するなどの不都合が生じる。
【0054】EA粒子の形状は、特に限定されるもので
はないが、球形であることが好ましい。球形であれば光
を全方向に均一に乱反射させることができるばかりでな
く、EA流体の流動粘度を低下させるので電界応答性を
高めることができる。この観点からも上記の無機・有機
複合粒子は、芯体が有機高分子化合物からなり、この芯
体粒子は調節された乳化・懸濁重合方法によって製造さ
れる場合はほぼ真球形に形成できるので、本発明の表示
装置に用いるEA粒子としてきわめて有用である。
【0055】無機・有機複合粒子は種々な方法で製造す
ることができる。その一例として、例えば有機高分子化
合物からなる芯体の粒子とEA無機物の微粒子および必
要なら顔料粒子とをジェット気流で搬送して衝突させる
方法がある。この場合は芯体粒子の表面にEA無機物微
粒子が高速度で衝突し、固着して表層を形成する。ま
た、別の製法例としては、芯体粒子を気体中に浮遊させ
ておき、EA無機物および必要なら色素の溶液または分
散液を霧状にしてその表面に噴霧する方法がある。この
溶液または分散液は適当な糊料を含んでいてもよい。こ
の場合はその溶液または分散液が芯体粒子の表面に付着
した後、乾燥によって表層が形成される。
【0056】無機・有機複合粒子を製造する好ましい製
法例は、芯体と表層とを同時に形成する方法である。こ
の方法は、例えば、芯体を形成する有機高分子化合物の
モノマーまたはオリゴマー(以下、単に「モノマー」と
いう)を重合媒体中で乳化重合、懸濁重合または分散重
合するに際して、EA無機物の微粒子および必要なら顔
料粒子を上記モノマーまたは重合媒体中に存在させる方
法である。重合媒体としては水が好ましいが、水と水溶
性有機溶媒との混合物も使用でき、また有機系の貧溶媒
を使用することもできる。この方法によれば、重合媒体
の中でモノマーが重合して芯体粒子を形成すると同時
に、EA無機物微粒子および顔料が芯体粒子の表面に層
状に配向してこれを被覆し、表層を形成する。
【0057】乳化重合または懸濁重合によって無機・有
機複合粒子を製造する場合には、モノマーの疎水性の性
質とEA無機物の親水性の性質とを組み合わせることに
よって、EA無機物の微粒子の大部分を芯体粒子の表面
に配向させることができる。この芯体と表層との同時形
成方法によれば、有機高分子化合物からなる芯体粒子の
表面にEA無機物粒子および顔料が緻密かつ強固に接着
し、堅牢な無機・有機複合粒子が形成される。
【0058】本発明に使用する無機・有機複合粒子の形
状は製法によって必ずしも球形であるとは限らないが、
芯体粒子が調節された乳化・懸濁重合方法によって製造
される場合は得られる無機・有機複合粒子の形状はほぼ
真球形になる。真球形が得られるので、前記のように光
の乱反射性や電界応答性が高いEA流体が得られる。
【0059】上記の各種の製法、特に芯体と表層とを同
時に形成する製法により製造された無機・有機複合粒子
は、一般にその表層の全部または一部分が有機高分子物
質や製造工程で使用された分散剤、乳化剤その他の添加
物質の薄膜で覆われていてEA効果が十分に発揮されな
い場合がある。これらの不活性物質の薄膜は、表層の表
面を研磨することによって除去することができる。従っ
て本発明の好ましい表示装置に用いられるEA流体にあ
っては、その表面が研磨された無機・有機複合粒子が用
いられる。
【0060】無機・有機複合粒子の表面の研磨は、種々
な方法で行うことができる。例えば、無機・有機複合粒
子を水などの分散媒体中に分散させて、これを攪拌する
方法によって行うことができる。この際、分散媒体中に
砂粒やボールなどの研磨材を混入して無機・有機複合粒
子と共に攪拌する方法、あるいは研削砥石を用いて攪拌
する方法などによって行うこともできる。例えばまた、
分散媒体を使用せず、無機・有機複合粒子と上記のよう
な研磨材と、研削砥石を用いて乾式で攪拌して行うこと
もできる。
【0061】さらに好ましい研磨方法は、無機・有機複
合粒子をジェット気流などによって気流攪拌する方法で
ある。これはEA粒子自体を相互に気相において激しく
衝突させて研磨する方法であり、他の研磨材を必要とせ
ず、粒子表面から剥離した不活性物質を分級によって容
易に分離し得る点で好ましい方法である。上記のジェッ
ト気流攪拌においては、それに用いられる装置の種類、
攪拌速度、無機・有機複合粒子の材質などにより研磨条
件を特定するのが難しいが、一般的には6000rpm
の攪拌速度で0.5分間〜15分間程度ジェット気流攪
拌するのが好ましい。
【0062】本発明に用いるEA流体は上記の無機・有
機複合粒子を、必要なら分散剤など他の成分と共に電気
絶縁性媒体中に均一に攪拌混合して製造することができ
る。この攪拌機としては、液状分散媒に固体粒子を分散
させるために通常使用されるものがいずれも使用でき
る。
【0063】EA流体に用いる電気絶縁性媒体として
は、従来からEA流体に適するものとして知られている
ものがいずれも使用可能である。例えば、塩化ジフェニ
ル、セバチン酸ブチル、芳香族ポリカルボン酸高級アル
コールエステル、ハロフェニルアルキルエーテル、トラ
ンス油、塩化パラフィン、フッ素系オイル、またはシリ
コーン系オイルやフルオロシリコーン系オイルなどであ
り、電気絶縁性および電気絶縁破壊強度が高く、化学的
に安定でかつ無機・有機複合粒子を安定に分散させ得る
ものであればいずれの流体も使用可能である。またそれ
らの混合物を使用することもできる。
【0064】この電気絶縁性媒体の動粘度は、1cSt
〜3000cStの範囲内であることが好ましい。動粘
度が1cStより小さい電気絶縁性媒体は一般に揮発成
分が多く、このためEA流体の貯蔵安定性に問題が生
じ、動粘度が3000cStより大きいと気泡が抜けに
くくなり好ましくない。EA流体中に気泡が多く残留す
ると、電界印加時に気泡内のミクロ領域で部分放電して
スパークを起こし、絶縁性が劣化する惧れがある。この
観点から動粘度は、10cSt〜1000cStの範囲
内、特に10cSt〜100cStの範囲内が好まし
い。
【0065】この電気絶縁性媒体は、画像素子の全体的
な調色などの目的で必要なら着色することもできる。着
色する場合は、選択された電気絶縁性媒体に可溶であっ
てその電気的特性と透明性を損なわない種類と量の油溶
性染料または分散性染料を用いることができる。電気絶
縁性媒体は、この他に分散剤、界面活性剤、粘度調整
剤、酸化防止剤、安定剤などを含んでいてもよい。
【0066】EA流体中における無機・有機複合粒子の
濃度は、特に限定されるものではないが0.5重量%〜
15重量 %であることが好ましい。濃度が0.5重量
%未満では充分なEA効果が得られず、15重量%を越
えると濃度が高すぎて電界印加時にも十分な透明感が得
られなくなる惧れがある。
【0067】次に、このEA流体の一般的な作動原理を
説明する。図6(a)(b)はこの動作原理を示すもの
であって、透明電極板101a−101bがスイッチS
wを介して電源Bと電気的に接続されている。この系に
電気絶縁性媒体102中にEA粒子103が分散された
EA流体が充填されている。図6(a)はスイッチSw
が開放され、透明電極板101a−101bに電界が印
加されていない状態(電界オフ時)を示す。この状態で
EA粒子103は電気絶縁性媒体102中にランダムに
分散・浮遊している。従ってこの系の一方の電極板10
1a側から光Lが入射すると、この光LはEA粒子10
3の表面で乱反射され、光源と反対側からこの系を観察
するとこの系は暗く見える。
【0068】次に図6(b)に示すようにスイッチSw
を閉じて透明電極板101a−101bに電界を印加す
ると(電界オン時)、電極板間に介在しているEA粒子
103が透明電極板101a−101bの間で電極板に
垂直な方向に配列して鎖状体104を形成する。電気絶
縁性媒体102中に分散されたEA粒子103の配合割
合は前述のように15重量%以下、特に10重量%以下
とされているので、これらが配列して鎖状体104を形
成すると、鎖状体と鎖状体の間にはEA粒子が存在しな
い間隙が形成されることになり、電極板101a側から
入射した光Lは、この間隙を透過する。従ってこの状態
では光源の反対側からこの系を観察すると透明に見え
る。このときEA粒子104の色は見えない。
【0069】この状態で再びスイッチSwをオフにする
と透明電極板101a−101b間の電界は消失するか
ら、鎖状体104は崩壊し、EA粒子103は元のラン
ダムな分散・浮遊状態に戻り、系は光を透過しなくな
る。ただし、ランダム状態に戻る速さは、電気絶縁性媒
体102の粘度、電気絶縁性媒体とEA粒子との比重
差、温度、振動の有無などによって変化する。そこで実
施例2に示したように、一方の電極板の面に第一電極層
と第二電極層とを形成し、この電極層間に電界を印加す
るようにすれば、このときはEA粒子103が例えば図
4に示したように、電極板面に平行な鎖状体を簾状に形
成するので電気的に不透明に戻すことができ、EA流体
の透明/不透明の転換が速やかに行われるようになる。
【0070】電極板101a−101b間に印加する電
界強度は、EA粒子103の特性や電極板間隔などによ
って変化することは言うまでもないが、通常はこれを電
圧で表すとき、例えば0.1kV/mm〜5.0kV/
mmの範囲内で選択することができる。EA粒子が無機
・有機複合粒子である場合は、0.25〜1.5kV/
mmの範囲内が好適である。
【0071】EA粒子103は、電界の印加によって鎖
状体を形成すると述べたが、EA流体におけるEA粒子
の含有量が1重量%を超えて多くなると、図7に示すよ
うに、1列の鎖状体ではなく、複数の鎖状体104が互
いに接合し、カラム105を形成して配列するようにな
る。
【0072】このカラム105においては、複数の鎖状
体104,104,…のEA粒子103が図8に示すよ
うに、互いにずれて接触するように並ぶ。これについて
本発明者らは、(+)と(−)に誘電分極した個々のE
A粒子103が、互いにその対極で引き合って配列し、
エネルギー的な安定を得ているためと推定している。
【0073】従って、EA粒子103の含有量が多い場
合は、多数のカラム105が透明電極板101a−10
1b間に形成されることになり、これに伴ってカラム間
の間隙は単体の鎖状体が多数形成される場合より広くな
り、透過光量の増大が顕著となって更に透明度が高くな
る。
【0074】ところで、前記のようにEA粒子の粒径を
0.1μm〜500μmの範囲内、好ましくは、5μm
〜200μmの範囲内としたのは、本発明に用いるEA
粒子が機能上、光散乱型粒子あるいは光反射型粒子であ
ることに起因している。周知のように、可視光の波長は
380nm〜780nm、即ち、0.38〜0.78μ
mであるので、この程度の波長の光を散乱あるいは反射
させて前記の透過光制御を行うには、EA粒子の粒径を
最低でも0.1μm以上、好ましくは5μm以上とする
ことが必要になる。
【0075】これに対し、ブラウン運動を起こすような
可視光の波長よりも小さな粒径、例えば、5nm〜数1
0nm(0.005〜0.02μm程度)の誘電体の超
微粒子を電気絶縁性媒体中に分散させた場合、電界によ
りこの超微粒子を配向させ得ることも考えられるが、そ
の場合の光透過機構は前記の本願発明の例におけるもの
とは全く異なり、電界無印加時に超微粒子が分散して光
を完全に透過させ、電界印加時には超微粒子が配向して
光を散乱させて減衰することになり、全く異なった挙動
を示すことになる。
【0076】例えば、前記のような超微粒子で誘電性を
示すものとしてはTiBaO4の超微粒子が考えられる
が、TiBaO4は比重が4〜6の範囲の物質で重いの
で、仮にTiBaO4粒子を光反射型にする目的でその
粒径を大きしようとしても、電気絶縁性媒体中で媒体と
の比重差により重力沈降するようになり、均一分散させ
ることは到底できない。また、前記TiBaO4粒子を
電気絶縁性媒体中に均一に分散させるためには、比重の
大きな電気絶縁性媒体が要求されるが、比重4〜6程度
の電気絶縁性媒体は存在しない。これに対して本発明に
用いる無機・有機複合粒子は、前述したように比重を
1.2前後に容易に調整できるので、一般に知られてい
る多種類の電気絶縁性媒体を利用することができる。
【0077】次に着色性の面から見ても、前記超微粒子
に着色することは実際上困難であり、また、仮に着色で
きたとしても、粒子径が小さすぎるので、電気絶縁性媒
体に分散させた超微粒子の色を知覚可能なように発色さ
せることはできない。従って電界のオン/オフによっ
て、本発明に求められる着色不透明と透明との変化をも
たらすことはできない。
【0078】(試験例1)EA流体の一例について、電
界強度と透明度変化との関係を試験した。厚さ1.0m
mのITOガラスを2枚用意し、ITO面を内側にして
2mmの間隔で平行に対向させ、その周縁部を樹脂製の
シール部材でシールし、セルを形成した。このセルには
開孔を設けて下記のEA流体が充填できるようにした。
【0079】水酸化チタン(一般名;含水酸化チタン、
石原産業株式会社製、C−II)40g、アクリル酸ブ
チル300g、1,3−ブチレングリコールジメタクリ
レート100g及び重合開始剤の混合物を、第三リン酸
カルシウム25gを分散安定化剤として含有する180
0mlの水中に分散し、60℃で1時間攪拌下に懸濁重
合を行った。得られた生成物を濾過、酸洗浄し、さらに
水洗後、乾燥して無機・有機複合粒子を得た。
【0080】得られた無機・有機複合粒子をジェット気
流攪拌機(株式会社奈良機械製作所製ハイブリダイザ
ー)を用いてジェット気流攪拌し、表面研磨された無機
・有機複合粒子を得た。このものの比重は1.157、
平均粒径は13.7μmであった。この無機・有機複合
粒子を、その含有率が種々の重量%となるように種々の
動粘度のシリコーンオイル(東芝シリコーン株式会社
製、TSF451シリーズ)中に均一に分散して各種の
EA流体試料を調製した。
【0081】上記の各種のEA流体をそれぞれ上記のセ
ルに充填し、ITO電極板に印加する電界強度(KV/
mm)を種々に変化させ、このときセルに入射した光の
強度とセルを透過した光の強度をそれぞれ光センサで検
出し、その比較値を増加光としてdBmで表示した。こ
の場合、3.2dBmの増加が光パワーでは2.09倍の
増加を意味し、4.2dBmの増加は光パワーで2.63
倍の増加を意味する。測定結果を図9〜図13に示す。
【0082】図9は、シリコーンオイル(電気絶縁性媒
体)の動粘度が10cStの場合において、無機・有機
複合粒子の濃度(重量%)と印加電界強度(KV/m
m)の変化に対応する増加光(dB)を測定した結果を
示す。図10は、シリコーンオイルの動粘度が50cS
tの場合における同様な試験結果を示す。図11はシリ
コーンオイルの動粘度が100cStの場合における同
様な試験結果を示す。
【0083】図9〜図11に示す結果から、試験した粒
子濃度において、0.25kV/mm〜1.5kV/mm
の範囲で電界強度を変化させたとき、いずれの場合も、
電界強度の増大に伴って増加光のdBm値が増加してい
ることがわかる。すなわち、電極板間の電界強度が増大
するに伴ってセルの透明度が大となっている。このこと
から、本発明の表示装置において電界のオン/オフによ
って画像素子の透明/不透明が制御できると共に、電界
強度を変化させればその透明度の階調を連続的ないし断
続的に変化させることも可能であることを示している。
このように電界強度を変化させることによって、個々の
画像素子の透明度を変化させることができる表示装置も
本発明に含まれるものである。また、粒子濃度が1.0
重量%では電界強度を3kV/mmにしても増加光の割
合が少ない。これよって、粒子濃度は2.5重量%以上
とすることが好ましいことがわかる。
【0084】図12は、粒子濃度を5.0重量%に固定
した場合において、シリコーンオイルの動粘度と電界強
度の変化に対応する増加光(dB)を測定した結果を示
す。図13は、粒子濃度を7.5重量%に固定した場合
における同様な試験結果を示す。
【0085】図12、図13に示す結果から、粒子濃度
が5.0重量%であっても7.5重量%であっても、シ
リコーンオイル(電気絶縁性媒体)の動粘度を10cS
t〜100cStの範囲内とするとき、この例では透過
光量の制御幅が最大となったことを示している。
【0086】次に、EA流体の電界応答性についての試
験例を示す。動粘度が10cStのシリコーンオイルに
7重量%の無機・有機複合粒子を分散させたEA流体を
上記のセルに充填し、電界を印加してからの透過光量の
変化を時間と共に測定した。結果を図14に示す。図1
4において、測定開始約1秒後に電界を印加した。
【0087】図14の結果から、このEA流体は電界印
加直後から透過光量が増大し始め、3秒〜4秒で透過光
量が最大になって以後安定することが明らかである。
【0088】図15は、動粘度10cStのシリコーン
オイルに対し、青色に着色したEA粒子を4重量%添加
したEA流体を用いて透過光量測定を行った場合の透過
光量と波長との関係を示す。EA粒子の着色は、EA粒
子を製造する際にその表層を構成するEA無機物の20
重量%を青色顔料に置換することで行った。図におい
て、E=0kVで示される曲線は、電界オフ時の透過波
長スペクトルを示し、E=2kVで示される曲線は、2
kVの電位を電極板に印加した際の透過波長スペクトル
を示す。
【0089】図15の両曲線の比較により明らかなよう
に、電界オフ時には波長の短い青色系の光を僅かに透過
させるのみであった青色系のEA流体が、電界オン時に
は広い波長域で光を透過させるように変化しており、青
色から無色透明に変化したことが明らかである。
【0090】図16は、青色の染料を0.1重量%添加
したジメチルシリコーンオイルを電気絶縁性媒体として
用い、この電気絶縁性媒体のみ(EA粒子を含まないも
の)の透過光量測定を行った場合の透過光スペクトルを
示す。なお、この電気絶縁性媒体は肉眼では薄い青色に
見える媒体である。図16において、光源スペクトルと
媒体スペクトルとを比較すると、短波長の青色を示すス
ペクトル以外の部分で光の吸収がなされている。このこ
とから電気絶縁性媒体が青色になっていることは明らか
である。このように着色した電気絶縁性媒体は表示装置
の表示面の色調調整用に用いることができる。
【0091】図17は、青色の染料を0.1重量%添加
したジメチルシリコーンオイルを電気絶縁性媒体に用
い、これに黄色に着色したEA粒子を5重量%分散させ
たEA流体について透過光量測定を行った場合の透過光
スペクトルを示す。無機・有機複合粒子を着色する際に
用いた手段は前記の例と同様であり、ただし今回は黄色
の顔料を用いている。
【0092】この図は光源スペクトルとE=0kV/m
mの場合の透過光スペクトルとE=1kV/mmの場合
の透過光スペクトルとを同一画面に示している。この図
から、電界オフ時に青色と黄色の混合色の黄緑色不透明
であったものが、電界オン時に無色透明に近い青色透明
状態に変化したことがわかる。このように種々の色をE
A流体に付与することができ、その色をそれとは異なっ
た不透明板の色と組み合わせることによって、任意の2
色の反射色の間で可逆的な変更ができることが明らかに
なった。
【0093】図18は、同一電極板に第一電極層と第二
電極層とを有する画像素子に関するものである。この画
像素子は、対向する一方の透明電極板に櫛形の透明な第
一電極層およびこれと非接触的に隣接する透明な第二電
極層が入れ子状に形成され、他方の透明電極板に対向電
極層が形成された画像素子に、動粘度10cStのシリ
コーンオイルを電気絶縁性媒体とし、青色に着色した無
機・有機複合粒子をEA粒子として4重量%添加したE
A流体を充填したものである。図18は、この画像素子
について、第一電極層と対向電極層との間、または第一
電極層と第二電極層との間で電界の付加を切り換えたと
きの効果を示している。
【0094】図18の線は、いずれの電極板にも電界
を印加しない初期状態における透過光スペクトルを示し
ている。線は、第一電極層と対向電極層との間に2k
Vの電界を印加したときの透過光スペクトルを示してい
る。線は、スイッチを切り換えて第一電極層と第二電
極層との間に2kVの電界を印加したときの透過光スペ
クトルを示している。
【0095】図18において、線から、電界オフ時に
はEA粒子がランダムに浮遊・分散し、測定波長帯域に
おいて不透明であることを示している。線は、第一電
極層と対向電極層との間に電界を印加したことによっ
て、EA粒子が電極板に垂直に配列し、その結果広い波
長帯域で光を透過したことを示している。線は、同一
面上の第一電極層と第二電極層との間に電界を印加した
とき、EA粒子がこの面に平行に配列した結果、光の透
過を遮ったことを示している。すなわち、この電極の切
替え操作によって光の透過度を速やかに変化させること
ができることがわかる。
【0096】表1と表2は、動粘度50cStのシリコ
ーンオイル(電気絶縁性媒体)を用い、EA粒子の濃度
を5.0重量%とし、電界強度を変化させたときの透過
光を波長毎に測定した結果を示す。
【0097】
【表1】
【表2】
【0098】表1と表2に示す結果から、本発明に係る
表示装置を用いて画像制御を行う場合、400〜110
0nmの広い波長域において均一な透光性が得られてお
り、本発明により、広範な光波長域において均一な色調
調節ができることが明らかになった。なお通常、可視光
の波長域は480nm〜780nmとされているので、
可視光の波長のほぼ全域と、それよりも波長の長い赤外
線領域において、本発明の装置は均一な透過光制御性能
を有することが明らかになった。
【0099】
【発明の効果】本発明の表示装置は、一方の電極板が着
色不透明である画像素子を有し、この画像素子に上記不
透明電極板と異なる色のEA粒子を含むEA流体が充填
されてなるものであるので、電界オン時には不透明電極
板の色が、また電界オフ時にはEA粒子の色が画像素子
の表示色として認められ、反射型のカラー表示ができ
る。
【0100】電極板の一方に互いに非接触的に配列され
た2以上の電極層が設けられていれば、この一方の電極
層と対向電極層との間、または同一電極板上の双方の電
極の間で切り替えて電界を印加することによって、この
画像素子の電界応答性を著しく改善することができる。
表示装置が、2以上の画像素子を同一面上に並列して有
し、隣接するそれぞれの画像素子のEA粒子と不透明電
極板の少なくともいずれかが異なる色に着色されていれ
ば、この表示装置は多色表現が可能となる。
【0101】EA粒子が有機高分子化合物の芯体とEA
無機物(および顔料)の表層とからなる無機・有機複合
粒子であれば、EA流体の保存安定性と耐光性が良好で
あるので、これを用いた表示装置は耐久性と耐光性に優
れ、屋外使用もできるようになる。本発明の表示装置は
構造が簡単であり、色彩コントラストが高く、大型化の
障害になる要因がないので、安価にしかも大型の反射型
表示装置が容易に得られる利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は、本発明の表示装置の一実施例にお
ける画像素子の電界オフ時の態様を示す断面図と回路
図、(b)は、同じ画像素子の電界オン時の態様を示す
断面図と回路図。
【図2】 図1の実施例に用いたEA流体に含まれるE
A粒子の一例を示す断面図。
【図3】 本発明の第2の実施例における画像素子の電
極板構成を示す展開図と回路図。
【図4】 図3の画像素子における一作動態様を示す断
面図と回路図。
【図5】 (a)は、本発明の第3の実施例における画
素ユニットを示す平面図、(b)は、図5(a)の線X
−X’で切った断面図と部分回路図。
【図6】 (a)は、一般のEA流体における電界オフ
時の挙動を示す断面図、(b)は、同じEA流体の電界
オン時の挙動を示す断面図。
【図7】 一般のEA流体におけるEA粒子の電界オン
時の一挙動を示す断面図。
【図8】 図7に示す挙動が起こる原理を説明するため
の断面図。
【図9】 本発明に用いられるEA流体について、電気
絶縁性媒体の動粘度を10cStに固定し、EA粒子濃
度と印加する電界強度とを変化させたときの透明度の変
化を示すグラフ。
【図10】 本発明に用いられるEA流体について、電
気絶縁性媒体の動粘度を50cStに固定し、EA粒子
濃度と印加する電界強度とを変化させたときの透明度の
変化を示すグラフ。
【図11】 本発明に用いられるEA流体について、電
気絶縁性媒体の動粘度を100cStに固定し、EA粒
子濃度と印加する電界強度とを変化させたときの透明度
の変化を示すグラフ。
【図12】 本発明に用いられるEA流体について、E
A粒子濃度を5.0重量%に固定し、電気絶縁性媒体の
動粘度と印加する電界強度とを変化させたときの透明度
の変化を示すグラフ。
【図13】 本発明に用いられるEA流体について、E
A粒子濃度を7.5重量%に固定し、電気絶縁性媒体の
動粘度と印加する電界強度とを変化させたときの透明度
の変化を示すグラフ。
【図14】 EA流体の電界応答性の測定例を示すグラ
フ。
【図15】 EA流体の電界オフ時および電界オン時の
透過光スペクトルを示すグラフ。
【図16】 EA流体における電気絶縁性媒体の透過光
スペクトルを示すグラフ。
【図17】 青色に着色した電気絶縁性媒体中に、黄色
に着色したEA粒子を分散させたEA流体について、電
界オフ時および電界オン時の透過光スペクトルを示すグ
ラフ。
【図18】 実施例2と同様な、ただし双方の電極板が
透明な画像素子において、電界オフ時、第一電極層と対
向電極層との間に電界を印加したとき、および第一電極
層と第二電極層との間に電界を印加したときの透過光ス
ペクトルを示すグラフ。
【符号の説明】
1a…透明電極板、1b…不透明電極板、4…EA流
体、5…電気絶縁性媒体、6…EA粒子、8…スイッ
チ、9…電源、10…画像素子、obs…観察者。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 明石 一弥 東京都江東区木場1丁目5番1号 株式会 社フジクラ内 (72)発明者 大坪 泰文 千葉県千葉市稲毛区小仲台9丁目21番1号 206

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向する2枚の電極板の間に、電界配列
    効果を有する有色の固体粒子を透明な電気絶縁性媒体中
    に含有してなる電気感応型光機能性流体組成物が充填さ
    れ、 この一方の電極板が透明板であって表示面をなし、他方
    の電極板が不透明板でありかつ上記の固体粒子の色と異
    なる色に着色されてなる画像素子を有する反射型表示装
    置。
  2. 【請求項2】 上記電極板の少なくともいずれか一方
    に、互いに非接触的に配列された2以上の透明な電極層
    が形成されてなる請求項1に記載の反射型表示装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2のいずれかに記
    載の画像素子が2以上、同一面上に並列され、隣接する
    それぞれの画像素子の前記固体粒子と不透明板の少なく
    ともいずれか一方が異なる色に着色されてなる反射型表
    示装置。
  4. 【請求項4】 前記固体粒子が、有機高分子化合物から
    なる芯体と、電界配列効果を有する無機物を含む表層と
    によって形成された無機・有機複合粒子である請求項1
    ないし請求項3のいずれか1項に記載の反射型表示装
    置。
JP7000856A 1994-10-31 1995-01-06 反射型表示装置 Pending JPH08190351A (ja)

Priority Applications (2)

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JP7000856A JPH08190351A (ja) 1995-01-06 1995-01-06 反射型表示装置
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Applications Claiming Priority (1)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012108560A (ja) * 2008-10-01 2012-06-07 Chunghwa Picture Tubes Ltd 表示装置

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