JPH08101233A - 電界センサ - Google Patents

電界センサ

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Publication number
JPH08101233A
JPH08101233A JP6238275A JP23827594A JPH08101233A JP H08101233 A JPH08101233 A JP H08101233A JP 6238275 A JP6238275 A JP 6238275A JP 23827594 A JP23827594 A JP 23827594A JP H08101233 A JPH08101233 A JP H08101233A
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JP
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inorganic
electric field
organic composite
composite particles
light
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Application number
JP6238275A
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English (en)
Inventor
Kazuya Akashi
一弥 明石
Hidenobu Anzai
秀伸 安齊
Kazuya Edamura
一弥 枝村
Yasubumi Otsubo
泰文 大坪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikura Kasei Co Ltd
Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Kasei Co Ltd
Fujikura Ltd
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Publication date
Application filed by Fujikura Kasei Co Ltd, Fujikura Ltd filed Critical Fujikura Kasei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、電界配列効果に基づく電気感応型
光機能性流体組成物を用いて、電界の存在を検知し、電
気回路の欠陥個所の検出等を簡便に行なうことができる
ようにした電界センサを提供する。 【構成】 電界配列効果を有する固体粒子30を電気絶
縁性媒体19中に含有してなる電気感応型光機能性流体
組成物16を、対向する2面の少なくとも相対向する一
部を透明とした中空の収納体18に収納して電界センサ
1を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は電気感応型光機能性流
体組成物を用いて、電界の存在を検知し、電気回路の欠
陥個所の検出等を簡便に行なうことができるようにした
電界センサに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば液晶表示装置は、対向する2つの
透明電極板の間に液晶が封入されて構成されている。マ
トリクス表示方式において、電極は画面を構成する多数
の画素それぞれに対して表示信号を伝達するように構成
されており、単純マトリクス方式の電極構造あるいはア
クティブマトリクス方式の電極構造が用途によって使い
分けられている。いずれにしても多数の画素のうち一個
所でも電極が正常に作動しない画素があると表示装置と
して欠陥品となるため、すべての画素について電極が正
常に作動するかどうか、液晶表示装置が組み立てられる
前に試験が行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来この電極の試験
は、例えばプローブ端子を備えた通電試験装置を用いて
各画素駆動用の電極一つ一つに対して、あるいは一列毎
にON・OFFの作動試験を行っていた。しかしながら
画面を構成する画素は微細かつ多数であるので、このよ
うな作動試験は煩雑で効率が悪く時間がかかるものであ
った。また近年では液晶表示装置は大画面化の傾向を示
しており、簡便で効率よく電極の作動を試験できる装置
の開発が強く望まれていた。
【0004】ところで本発明者らは、従来全く知られて
いない新規な電界配列性を有する電気感応型光機能性流
体組成物の研究を行っている。この組成物は、例えば電
気絶縁性の媒体中に固体粒子を分散させて得られる流体
であり、これに電界を印加すると固体粒子が誘電分極を
起こし、更に誘電分極に基づく静電引力によって互いに
電場方向に配位連結して整列し、鎖状体構造を示す性質
を持っている。また、固体粒子によっては電気泳動性を
有することにより、電界印加時に電極部分に電気泳動し
て配列配向し、配列塊状構造を示す性質を示すものもあ
る。このように、電界下における粒子の配向配列を電界
配列効果と呼び、そのような性質を有する固体粒子を電
界配列性粒子と呼ぶこととする。そして、本発明者ら
は、この新規な構造の電気感応型光機能性流体組成物の
研究を進めることにより本発明に到達した。
【0005】本発明は前記事情に鑑みてなされたもので
あり、電圧の印加に反応して、広い波長域においてほぼ
均一の全く新規な透過光量調節作用を生じさせ得る電気
感応型光機能性流体組成物を用いて、電極欠陥等の検査
に好適に用いることができる画期的な電界センサを提供
するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題は、電界配列効
果を有する固体粒子を電気絶縁性媒体中に含有してなる
電気感応型光機能性流体組成物を、対向する2面の少な
くとも相対向する一部を透明とした中空の収納体に収納
してなる電界センサによって解決できる。
【0007】前記固体粒子が、有機高分子化合物からな
る芯体と、電界配列効果を有する無機物(以下、EA無
機物と略す)を含む表層とによって形成される無機・有
機複合粒子であることが好ましい。また前記表層が、E
A無機物とともに色素粒子を含むものや、前記芯体が、
色素を含むもの、あるいは前記電気絶縁性媒体が色素を
含むものであってもよい。
【0008】
【作用】本発明においては、特別な構造の電気感応型光
機能性流体組成物を中空の収納体に満たすので、この収
納体中の電気感応型光機能性流体組成物に電圧が印加さ
れると、電気感応型光機能性流体組成物中の無機・有機
複合粒子などの固体粒子が特定の方向に配向する。これ
により、電圧が印加されていない状態では、収納体中に
分散している固体粒子が光を乱反射して、収納体の透明
部分が不透明に見えるが、電圧が印加されると、固体粒
子が鎖状に配位連結して鎖状体を形成し、この鎖状体が
電界方向に平行して配列するので、その間隙を光が透過
し、透明に見えるようになる。従って、収納体を透過す
る光の変化を観察することによって電界の存在を検知す
ることができる。
【0009】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。図1(A)は本発明の電界センサの一例を
示すもので、この例の電界センサ1は、一対の透明基板
15、15を所定の間隔をあけて平行に配置し、これら
の間に液体状の電気感応型光機能性流体組成物16を封
入して構成されたものである。前記透明基板15、15
の外周縁部にはシール部材20が装着されている。
【0010】前記透明基板15、15は、内部に電気感
応型光機能性流体組成物16を収納できるとともに運搬
や使用に耐える強度を有する必要があるので、各種のガ
ラス基板、アクリル樹脂などからなる透明樹脂基板等か
ら構成することが好ましい。なお、透明基板15、15
は全体が透明である必要はなく、検査対象物に接する部
分のみを透明とした構造としても良い。従って、周縁部
のみを不透明の金属枠、樹脂枠などから構成し、その枠
の内部に透明のガラス基板や樹脂基板を嵌め込んだ構成
にしても良い。また、透明基板15、15の形状は特に
限定されるものではないが、通常は、板状に形成して用
いられる。
【0011】前記電気感応型光機能性流体組成物16
は、基本的に、電気絶縁性媒体19中に図1(B)に示
す構造の無機・有機複合粒子30が分散されてなるもの
であり、この無機・有機複合粒子30は、有機高分子化
合物からなる芯体31と、この芯体31の表面を覆った
EA無機物32からなる表層33とによって形成されて
いる。
【0012】このようなEA無機物32としては種々の
ものが知られているが、好ましい例としては多価金属の
水酸化物、ハイドロタルサイト類、多価金属の酸性塩、
ヒドロキシアパタイト、ナシコン型化合物、粘土鉱物、
チタン酸カリウム類、ヘテロポリ酸塩または不溶性フェ
ロシアン化物からなる無機イオン交換体及びシリカゲル
と電気半導体性無機物を挙げることができる。このよう
なEA無機物32が有機高分子化合物からなる芯体31
上に表層33を形成するとき、電気感応型光機能性流体
組成物16に電界配列効果(以下、EA効果と略す)が
もたらされる。また、上記の無機・有機複合粒子30
は、芯体31と同時に表層33を形成する方法によって
製せられたものであることが好ましい。
【0013】前記無機・有機複合粒子30の芯体31と
して使用し得る有機高分子化合物の例としては、ポリ
(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸エス
テル−スチレン共重合物、ポリスチレン、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ニトリルゴム、ブチルゴム、AB
S樹脂、ナイロン、ポリビニルブチレート、アイオノマ
ー、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル樹脂、
ポリカーボネート樹脂等の1種または2種以上の混合物
または共重合物を挙げることができる。
【0014】無機・有機複合粒子30の表層33として
使用し得る好ましいEA無機物32は無機イオン交換
体、電気半導体性無機物またはシリカゲルである。これ
らはその固体粒子を電気絶縁性媒体19中に分散すると
き、優れたEA効果を現す。無機イオン交換体の例とし
ては(1)多価金属の水酸化物、(2)ハイドロタルサ
イト類、(3)多価金属の酸性塩、(4)ヒドロキシア
パタイト、(5)ナシコン型化合物、(6)粘土鉱物、
(7)チタン酸カリウム類、(8)ヘテロポリ酸塩、及
び(9)不溶性フェロシアン化物を挙げることができ
る。
【0015】以下に、それぞれの無機イオン交換体につ
いて詳しく説明する。 (1)多価金属の水酸化物。 これらの化合物は、一般式MOx(OH)y(Mは多価金
属であり、xは零以上の数であり、yは正数である)で
表され、例えば、水酸化チタン、水酸化ジルコニウム、
水酸化ビスマス、水酸化錫、水酸化鉛、水酸化アルミニ
ウム、水酸化タンタル、水酸化ニオブ、水酸化モリブデ
ン、水酸化マグネシウム、水酸化マンガン、及び水酸化
鉄等である。ここで、例えば水酸化チタンとは含水酸化
チタン(別名メタチタン酸またはβチタン酸、TiO
(OH)2)及び水酸化チタン(別名オルソチタン酸ま
たはαチタン酸、Ti(OH)4)の双方を含むもので
あり、他の化合物についても同様である。
【0016】(2)ハイドロタルサイト類。 これらの化合物は、一般式M13Al6(OH)43(C
O)3・12H2O(Mは二価の金属である)で表され、
例えば二価の金属MがMg、CaまたはNi等である。 (3)多価金属の酸性塩。 これらは例えばリン酸チタン、リン酸ジルコニウム、リ
ン酸錫、リン酸セリウム、リン酸クロム、ヒ酸ジルコニ
ウム、ヒ酸チタン、ヒ酸錫、ヒ酸セリウム、アンチモン
酸チタン、アンチモン酸錫、アンチモン酸タンタル、ア
ンチモン酸ニオブ、タングステン酸ジルコニウム、バナ
ジン酸チタン、モリブデン酸ジルコニウム、セレン酸チ
タン及びモリブデン酸錫等である。
【0017】(4)ヒドロキシアパタイト。 これらは例えばカルシウムアパタイト、鉛アパタイト、
ストロンチウムアパタイト、カドミウムアパタイト等で
ある。 (5)ナシコン型化合物。 これらには例えば(H3O)Zr2(PO43のようなも
のが含まれるが、本発明においてはH3OをNaと置換
したナシコン型化合物も使用できる。 (6)粘土鉱物。 これらは例えばモンモリロナイト、セピオライト、ベン
トナイト等であり、特にセピオライトが好ましい。
【0018】(7)チタン酸カリウム類。 これらは一般式aK2O・bTiO2・nH2O(aは0
<a≦1を満たす正数であり、bは1≦b≦6を満たす
正数であり、nは正数である)で表され、例えばK2
TiO2・2H2O、K2O・2TiO2・2H2O、0.
5K2O・TiO2・2H2O、及びK2O・2.5TiO
2・2H2O等である。なお、上記化合物のうち、aまた
はbが整数でない化合物はaまたはbが適当な整数であ
る化合物を酸処理し、KとHとを置換することによって
容易に合成される。
【0019】(8)ヘテロポリ酸塩。 これらは一般式H3AE1240・nH2O(Aはリン、ヒ
素、ゲルマニウム、またはケイ素であり、Eはモリブデ
ン、タングステン、またはバナジウムであり、nは正数
である)で表され、例えばモリブドリン酸アンモニウ
ム、及びタングストリン酸アンモニウムである。 (9)不溶性フェロシアン化物。 これらは次の一般式で表される化合物である。Mb-pxa
A[E(CN)6](Mはアルカリ金属または水素イオ
ン、Aは亜鉛、銅、ニッケル、コバルト、マンガン、カ
ドミウム、鉄(III)またはチタン等の重金属イオン、
Eは鉄(II)、鉄(III)、またはコバルト(II)等で
あり、bは4または3であり、aはAの価数であり、p
は0〜b/aの正数である。) これらには例えば、Cs2Zn[Fe(CN)6]及びK
2Co[Fe(CN)6]等の不溶性フェロシアン化合物
が含まれる。
【0020】上記(1)〜(6)の無機イオン交換体は
いずれもOH基を有しており、これらの無機イオン交換
体のイオン交換サイトに存在するイオンの一部または全
部を別のイオンに置換したもの(以下、置換型無機イオ
ン交換体という)も、本発明における無機イオン交換体
に含まれるものである。即ち、前述の無機イオン交換体
をR−M1(M1は、イオン交換サイトのイオン種を表
す)と表すと、R−M1におけるM1の一部または全部
を、下記のイオン交換反応によって、M1とは異なるイ
オン種M2に置換した置換型無機イオン交換体もまた、
本発明における無機イオン交換体である。 xR−M1+yM2→Rx−(M2)y+xM1 (ここでx、yはそれぞれイオン種M2、M1の価数を表
す)。M1はOH基を有する無機イオン交換体の種類に
より異なるが、無機イオン交換体が陽イオン交換性を示
すものでは、一般にM1はH+であり、この場合のM2
アルカリ金属、アルカリ土類金属、多価典型金属、遷移
金属または希土類金属等、H+以外の金属イオンのいず
れか任意のものである。OH基を有する無機イオン交換
体が陰イオン交換性を示すものでは、M1は一般にOH-
であり、その場合M2は例えばI、Cl、SCN、N
2、Br、F、CH3COO、SO4またはCrO4等や
錯イオン等、OH-以外の陰イオン全般の内の任意のも
のである。
【0021】また、高温加熱処理によりOH基を一旦失
ってはいるが、水に浸漬させるなどの操作によって再び
OH基を有するようになる無機イオン交換体について
は、その高温加熱処理後の無機イオン交換体等も本発明
に使用できる無機イオン交換体の一種であり、その具体
例としてはナシコン型化合物、例えば(H3O)Zr
2(PO43の加熱により得られるHZr2(PO43
ハイドロタルサイトの高温加熱処理物(500〜700
℃で加熱処理したもの)等がある。これらの無機イオン
交換体は一種類だけではなく、多種類を同時に表層とし
て用いることもできる。なお、上記の無機イオン交換体
として、多価金属の水酸化物、及び多価金属の酸性塩を
用いることが特に好ましい。
【0022】前記無機・有機複合粒子30の表層33と
して使用し得る他の好ましいEA無機物32は、電気伝
導度が、室温にて103〜10-11Ω-1/cmの金属酸化
物、金属水酸化物、金属酸化水酸化物、無機イオン交換
体、またはこれらの少なくともいずれか1種に金属ドー
ピングしたもの、もしくは金属ドーピングの有無に拘わ
らず、これらの少なくともいずれか1種を他の支持体上
に電気半導体層として施したもの等である。
【0023】以下に、他の好ましいEA無機物について
さらに詳しく説明する。 (A)金属酸化物:例えばSnO2 、アモルファス型二
酸化チタン(出光石油化学社製)等である。 (B)金属水酸化物:例えば水酸化チタン、水酸化ニオ
ブ等である。ここで水酸化チタンとは、含水酸化チタン
(石原産業社製)、メタチタン酸(別名βチタン酸、T
iO(OH)2 )およびオルソチタン酸(別名αチタン
酸、Ti(OH)4 )を含むものである。 (C)金属酸化水酸化物:この例としては例えばFeO
(OH)(ゲーサイト)等を挙げることができる。
【0024】(D)多価金属の水酸化物:先に(1)で
記載したものと同等である。 (E)ハイドロタルサイト類:先に(2)で記載したも
のと同等である。 (F)多価金属の酸性塩:先に(3)で記載したものと
同等である。 (G)ヒドロキシアパタイト:先に(4)で記載したも
のと同等である。 (H)ナシコン型化合物:先に(5)で記載したものと
同等である。 (I)粘土鉱物:先に(6)で記載したものと同等であ
る。 (J)チタン酸カリウム類:先に(7)で記載したもの
と同等である。 (K)ヘテロポリ酸塩:先に(8)で記載したものと同
等である。 (L)不溶性フェロシアン化物:先に(9)で記載した
ものと同等である。
【0025】(M)金属ドーピングEA無機物:これは
上記EA無機物32(A)〜(L)の電気伝導度を上げ
るために、アンチモン(Sb)等の金属をEA無機物3
2にドーピングしたものであって、例としてはアンチモ
ン(Sb)ドーピング酸化錫(SnO2 )等を挙げるこ
とができる。 (N)他の支持体上に電気半導体層としてEA無機物3
2を施したもの:例えば支持体として酸化チタン、シリ
カ、アルミナ、シリカ−アルミナ等の無機物粒子、また
はポリエチレン、ポリプロピレン等の有機高分子粒子を
用い、これに電気半導体層としてアンチモン(Sb)ド
ーピング酸化錫(SnO2 )を施したもの等を挙げるこ
とができる。このようにEA無機物32が施された粒子
は全体としてEA無機物となっている。これらのEA無
機物32は、1種類だけでなく、2種類またはそれ以上
を同時に表層として用いることもできる。
【0026】前記の電気感応型光機能性流体組成物16
に用いる電気絶縁性媒体19としては、例えば塩化ジフ
ェニル、セバチン酸ブチル、芳香族ポリカルボン酸高級
アルコールエステル、ハロフェニルアルキルエーテル、
トランス油、塩化パラフィン、弗素系オイル、またはシ
リコン系オイルやフルオロシリコンオイル等、電気絶縁
性及び電気絶縁破壊強度が高く、化学的に安定でかつ無
機・有機複合粒子30を安定に分散させ得るものであれ
ばいずれの流体も使用可能であり、またそれらの混合物
を使用することもできる。
【0027】この電気絶縁性媒体19は、目的に応じて
着色することもできる。着色する場合は、選択された電
気絶縁性媒体19に可溶であってその電気的特性を損な
わない種類と量の油溶性染料または分散性染料を用いる
ことが好ましい。電気絶縁性媒体19には、この他に、
分散剤、界面活性剤、粘度調製剤、酸化防止剤、安定剤
などが含まれていてもよい。
【0028】このような無機・有機複合粒子30は種々
な方法によって製造することができる。例えば、有機高
分子化合物からなる粒子状の芯体31と微粒子状のEA
無機物32をジェット気流によって搬送し、衝突させる
方法がある。この場合は粒子状の芯体31の表面にEA
無機物32の微粒子が高速度で衝突し、固着して表層3
3を形成する。また、別の製法例としては、粒子状の芯
体31を気体中に浮遊させておき、EA無機物32の溶
液を霧状にしてその表面に噴霧する方法がある。この場
合はその溶液が芯体31の表面に付着し乾燥することに
よって表層33が形成される。
【0029】しかし、無機・有機複合粒子30を製造す
る好ましい製法例は、芯体31と同時に表層33を形成
する方法である。この方法は、例えば、芯体31を形成
する有機高分子化合物のモノマーを重合媒体中で乳化重
合、懸濁重合または分散重合するに際して、微粒子状と
したEA無機物32を上記モノマー中、または重合媒体
中に存在させて行う、というものである。重合媒体とし
ては水が好ましいが、水と水溶性有機溶媒との混合物を
使用することができ、また有機系の貧溶媒を使用するこ
ともできる。この方法によれば、重合媒体の中でモノマ
ーが重合して芯体粒子を形成すると同時に、微粒子状の
EA無機物32が芯体31の表面に層状に配向してこれ
を被覆し、表層33を形成する。
【0030】乳化重合または懸濁重合によって無機・有
機複合粒子を製造する場合には、モノマーの疎水性の性
質とEA無機物32の親水性の性質を組み合わせること
によって、EA無機物32の微粒子の大部分を芯体粒子
の表面に配向させることができる。この芯体31と表層
33との同時形成方法によれば、有機高分子化合物から
なる芯体粒子31の表面にEA無機物粒子32が緻密か
つ強固に接着し、堅牢な無機・有機複合粒子30が形成
される。
【0031】本発明に使用する無機・有機複合粒子30
の形状は必ずしも球形であることを要しないが、粒子状
の芯体31が調節された乳化・懸濁重合方法によって製
造された場合は、得られる無機・有機複合粒子30の形
状はほぼ球形となる。しかも球形状であれば、透過光量
を調節する際に光を全方向に散乱させることができるの
で、不定形のものよりも球形状のものが有利になる。無
機・有機複合粒子30の粒径は特に限定されるものでは
ないが、0.1〜500μm、特に5〜200μm程度
とすることが好ましい。この際の微粒子状のEA無機物
32の粒径は特に限定されるものではないが、好ましく
は0.005〜100μmであり、さらに好ましくは
0.01〜10μmである。
【0032】このような無機・有機複合粒子30におい
て、表層33を形成するEA無機物32と芯体31を形
成する有機高分子化合物の重量比は特に限定されるもの
ではないが、(EA無機物):(有機高分子化合物)比
で(1〜60):(99〜40)の範囲、特に(4〜3
0):(96〜70)の範囲であることが好ましい。こ
こで、EA無機物32の重量比が1%未満では得られた
電気感応型光機能性流体組成物のEA効果が不充分であ
り、60%を超えると得られた電気感応型光機能性流体
組成物16に過大な電流が流れるようになる。これらの
無機・有機複合粒子30の比重は、芯体31に比較的比
重の小さな有機高分子化合物を使用することから、表層
33を形成するEA無機物32の比重と比べて、相対的
に小さくすることができる。用いる有機高分子化合物と
EA無機物の、種類と比率とによって、無機・有機複合
粒子30の比重は自在に調整可能であるが、一般的に、
用いる電気絶縁性媒体19との関係から比重1.0〜
2.0程度に調整される。この場合、電気絶縁性媒体1
9との比重差が大きいと、媒体中で無機・有機複合粒子
30が重力沈降し、均一分散ができなくなることもあ
る。
【0033】上記の無機・有機複合粒子30の表層33
または芯体31は色素を含むものであってもよい。表層
33に用いることのできる色素は顔料である。この顔料
は、芯体31上に、上記の方法によりEA無機物32か
らなる表層33を形成する際、EA無機物32に混合し
て用いて、表層33に含ませることが好ましい。芯体3
1に色素を含ませる場合は、一般に合成樹脂用として知
られている染料または顔料のいずれも使用可能である。
この色素は、予め芯体31を形成するモノマー中に混合
した後にモノマーを重合するか、または芯体31となる
合成樹脂に練り込んで芯体31中に含ませることができ
る。表層33または芯体31、またはその双方に色素を
含む無機・有機複合粒子30は、これを用いることによ
って、得られた電気感応型光機能性流体組成物16の電
界無負荷時の散乱光を任意の色に着色することができ
る。
【0034】上記のような各種の方法、特に芯体31と
表層33を同時に形成する方法によって製造された無機
・有機複合粒子30は一般に、その表層33の全部また
は一部分が有機高分子物質や、製造工程で使用された分
散剤、乳化剤その他の添加物質の薄膜で覆われていて、
EA無機物32微粒子のEA効果が充分に発揮されない
こともある。この不活性物質の薄膜は該粒子表面を研磨
することによって容易に除去し得る。
【0035】この無機・有機複合粒子30表面の研磨
は、種々な方法で行うことができる。例えば、無機・有
機複合粒子30を水などの分散媒体中に分散させて、こ
れを攪拌する方法によって行うことができる。この際、
分散媒体中に砂粒やボールなどの研磨材を混入して無機
・有機複合粒子30と共に攪拌する方法、あるいは研削
砥石を用いて攪拌する方法等によって行うこともでき
る。例えばまた、分散媒体を使用せず、無機・有機複合
粒子30と上記のような研磨材と、研削砥石を用いて乾
式で攪拌して行うこともできる。
【0036】さらに好ましい研磨方法は、無機・有機複
合粒子30をジェット気流等によって気流攪拌する方法
である。これは該粒子自体を相互に気相において激しく
衝突させて研磨する方法であり、他の研磨材を必要とせ
ず、粒子表面から剥離した不活性物質を分級によって容
易に分離し得る点で好ましい方法である。上記のジェッ
ト気流攪拌においては、それに用いられる装置の種類、
攪拌速度、無機・有機複合粒子30の材質等により研磨
条件を特定するのが難しいが、一般的には6000rp
mの攪拌速度で0.5〜15分程度ジェット気流攪拌す
るのが好ましい。
【0037】本発明に用いる電気感応型光機能性流体組
成物16は上記の無機・有機複合粒子30を、必要なら
分散剤等、他の成分と共に電気絶縁性媒体19中に均一
に攪拌混合して製造することができる。この攪拌機とし
ては、液状分散媒に固体粒子を分散させるために通常使
用されるものがいずれも使用できる。
【0038】次に本発明に係る電界センサに用いる場合
に有効な無機・有機複合粒子濃度と電気絶縁性媒体19
の動粘度と印加電界について説明する。本発明において
用いる電気感応型光機能性流体組成物16中における無
機・有機複合粒子30の粒子濃度は、特に限定されるも
のではないが0.5〜15重量%であることが好まし
い。その粒子濃度が0.5重量%未満では充分な透過光
の変化が得られず、15重量%以上では粒子濃度が濃す
ぎて大量の無機・有機複合粒子30が電気感応型光機能
性流体組成物16の全体に分散することになるので、後
述の如く電圧が印加されて無機・有機複合粒子30・・・
が配向制御されても透明感が得られなくなるおそれがあ
る。
【0039】次に、本発明において用いる電気絶縁性媒
体19の動粘度は、1〜3000cStの範囲であるこ
とが好ましい。動粘度が1cStより小さいと、分散媒
中に揮発成分が多量に混在し、電気感応型光機能性流体
の貯蔵安定性の面で不足を生じ、動粘度が3000cS
tより大きいと調整時に気泡を巻き込み、その気泡が抜
けにくくなり好ましくないが、電気絶縁性媒体中に気泡
を残留させると、通電時に気泡内のミクロ領域で部分放
電してスパークを引き起こし、絶縁劣化するおそれがあ
る。なお、この動粘度の範囲は、10〜1000cSt
がより好ましい範囲、10〜100cStが更に好まし
い範囲となる。
【0040】次に、図1(A)に示す電界センサを使用
して、液晶表示装置の電極試験を行なう原理について説
明する。図2は本発明の電界センサ1を用いてアクティ
ブマトリクス液晶表示装置の電極試験を行なう例を示し
た説明図である。電界センサは1を、図2に示すよう
に、ガラス基板4上に形成された駆動電極2とその上方
に設置された共通電極3との間に挿入する。そして電界
センサ1の透過光の変化を観察することによって、駆動
電極2および共通電極3の間に電圧が印加されたときの
電極の作動状態を検知できる。また図2に示す例におい
て、電界センサ1へ光照射可能な位置に照明手段を備
え、該照明手段から駆動電極2または共通電極3のいず
れかを介して電界センサ1へ光を入射させるのが好まし
い。このような照明手段としては、電灯、レーザーなど
を用いることができる。
【0041】図3は駆動電極2および共通電極3の間に
電圧を印加していない状態を模式的に示したものであ
る。この状態で無機・有機複合粒子30には電界が作用
していないので電気絶縁性媒体19中においてランダム
に浮遊することになる。この状態で電界センサ1に光が
入射されると、光は無機・有機複合粒子30の存在によ
り種々の方向に散乱されるので、電界センサ1は不透明
状態となる。例えば、EA無機物32として酸化チタン
系のものを用いた場合は、白濁した色調となる。また、
無機・有機複合粒子30の表層33と芯体31のいずれ
か、または両方の色素が含有されている場合は、電界セ
ンサ1は、前記色素によって着色されてみえる。ここ
で、無機・有機複合粒子30が球形状であれば、光の散
乱が全方向になされるので、特定の方向に光が収束され
たりするおそれが少ない。
【0042】次に図4に示すように、駆動電極2および
共通電極3間に電圧を印加すると、無数の無機・有機複
合粒子30は駆動電極2および共通電極3の間でこれら
電極2,3に垂直な方向に鎖状に結合して鎖状結合体3
0’となると同時に各鎖状結合体30’が平行に配向す
る。即ち、電気絶縁性媒体19中に分散された無機・有
機複合粒子30の割合は前述した如く10重量%前後以
下の量であって全体としては少ないので、これらが配向
して鎖状結合体30’を構成すると、鎖状結合体30’
どうしの間には無機・有機複合粒子30の直径よりもか
なり広い間隔があくことになり、これにより電界センサ
1の厚さ方向に入射された光は、ほとんど減衰すること
なく電界センサ1を通過する。従って電界センサ1は透
明状態となる。以上の操作によって、駆動電極2および
共通電極3のON・OFFによって、電界センサ1は不
透明な状態から透明な状態に変化する。例えば表示画面
全面の画素に対して電極をONに作動させた際に、回路
欠陥等により電極が正常に作動しない個所だけが不透明
でそれ以外は透明の状態となるようにすることができ、
これによって電極の欠陥個所を検知することができる。
【0043】さらに、本発明の電界センサ1にあって
は、0.1〜5.0kV/mmの電圧で、高々数mA/m
2 という極めて少ない電流で作動でき、液晶表示装置に
用いられる電極の試験には充分な感度を有するととも
に、またそれ以外であって、印加電圧が上記の範囲にあ
る電極機構の試験等に好適に用いることができる。ま
た、駆動電極2および表示電極3に電圧を印加してから
数秒〜20秒で完全に無機・有機複合粒子30を配列さ
せることができるので、充分な応答性が得られる。
【0044】さらにまた、一度電圧が印加されて無機・
有機複合粒子30・・・が配向されると、無機 ・有機複合
粒子30・・・は電圧を切ってもしばらくの間その状態を
維持するので 、駆動電極2および表示電極3に電圧を
印加する工程と、電圧印加後のセンサの状態を観察する
工程とを必ずしも同時に行なう必要がなく、電圧印加工
程と観察工程とを分けて行なうなど、検査工程を比較的
自由に組立てることが可能である。なお、無電界時の無
機・有機複合粒子30の配向状態の維持時間は、無機・
有機複合粒子30の種類と、無機・有機複合粒子30を
分散させている電気絶縁性媒体19の動粘度に応じて適
宜調節することができる。即ち、電気絶縁性媒体19の
動粘度を低くすれば維持時間を短縮することができ、動
粘度を高くすれば維持時間を長くすることができる。
【0045】また前記の実施例においては、電界の印加
によって無機・有機複合粒子30が1列の鎖状体を形成
して平行に配列する現象について説明したが、無機・有
機複合粒子30の数が1重量%を超えて多くなると、1
列の鎖状体ではなく、鎖状体が複数列相互に接合して図
5に示すようなカラムCを構成して配列するようにな
る。このカラムCにおいては左右の鎖状体の無機・有機
複合粒子30は1つずつずれて互い違いに隣接する。こ
れについて本発明者らは、図6に示すように+極部分と
−極部分に誘電分極している無機・有機複合粒子30が
互い違いに隣接して+極部分と−極部分とが引き合って
配列した方がエネルギー的に安定なためであると推定し
ている。従って、無機・有機複合粒子30の含有量が多
い場合は、多数のカラムCが電極の間に形成されること
になり、このカラムCの生成により透過光量を増大させ
る機構が作用する。そして、この場合、多量の無機・有
機複合粒子30が複数のカラムCにまとまるので、隣接
するカラムCどうしの間隔は大きくあくことになり、透
過光量の増大機能は顕著になる。
【0046】ところで、前記無機・有機複合粒子30の
粒径を前述した如く0.1〜500μmの範囲、好まし
くは、5〜200μmの範囲としたのは、本発明の無機
・有機複合粒子30が機能上、光散乱型粒子あるいは光
反射型粒子であることに起因している。周知の如く可視
光の波長は380〜780nm、即ち、0.38〜0.7
8μmであるので、この程度の波長の光を散乱あるいは
反射させて前記の透過光制御を行うには、前記無機・有
機複合粒子30の粒径を最低でも0.1μm以上、好ま
しくは5μm以上とすることが必要になる。これに対
し、ブラウン運動を起こすような可視光の波長よりも小
さな粒径、例えば、5nm〜数10nm(=0.005
〜0.02μm)程度の誘電性の超微粒子を電気絶縁性
媒体中に分散させた場合、電界によりこの超微粒子を配
向させ得ることも考えられるが、その場合の光透過機構
は前記の本発明の例とは全く異なり、無電界時に超微粒
子が分散して光を完全に透過させ、電界印加時に超微粒
子が配向して光を散乱させて減衰することになり、全く
異なった挙動を示すことになるので好ましくない。
【0047】次に、前記のような超微粒子で誘電性を示
すものとしてTiBaO4の超微粒子を考えることがで
きるが、TiBaO4は、比重が4〜6の範囲の物質で
あり、重いので、仮にTiBaO4粒子を光反射型にす
る目的でその粒径を大きしようとしても、電気絶縁性媒
体中で媒体との比重差により重力沈降するようになり、
均一分散させることは到底できない。また、前記TiB
aO4粒子を電気絶縁性媒体中に均一に分散させるため
には、比重の大きな電気絶縁性媒体が要求されるが、比
重4〜6程度の電気絶縁性媒体は存在しない。これに対
して本発明の無機・有機複合粒子30は、前述のように
芯体31が有機高分子化合物からなり、表層33がEA
無機物32からなるものであるので、その比重を1.2
前後に容易に調整することができ、一般に知られる多種
類の電気絶縁性媒体を利用することができる。
【0048】次に、着色性の面から見ると、前記超微粒
子に着色することは困難であり、また、仮に着色できた
としても、粒子径が小さすぎるので、電気絶縁性媒体に
分散させた超微粒子の色を知覚可能なように発色させる
ことはできない。従って前記超微粒子を用いた場合は、
電気絶縁性媒体の色のみを発現させることができ、着色
パターンは1つのみしか実現できない。例えば、赤色透
明と赤色不透明との間での変化のみが実現可能となる。
これに対して本発明によれば、電気絶縁性媒体19を赤
色透明、無機・有機複合粒子30を白色とした場合に、
白濁不透明〜赤色透明の変色を実現でき、電気絶縁性媒
体19を無色透明、無機・有機複合粒子30を青色とし
た場合に、青色不透明〜無色透明の変色を実現でき、電
気絶縁性媒体19を赤色、無機・有機複合粒子30を青
色とした場合に、紫不透明〜赤色透明の変色を実現で
き、電気絶縁性媒体19を薄青色、無機・有機複合粒子
30を黄色にした場合に黄緑色不透明〜薄青色透明を実
現できる。また、着色する部分を見ても、無機・有機複
合粒子30の芯体31と表層33と電気絶縁性媒体19
のいずれにも着色することができ、着色バリエーション
を容易に付けることができる。なお、無機・有機複合粒
子30の芯体31の表面はEA無機物32で覆われてい
るが、EA無機物32どうしの隙間から色が漏れるの
で、芯体31に着色した場合の色も電気感応型光機能性
組成物16の色に有効に反映される。
【0049】また、無機・有機複合粒子30の表層33
に対して着色するには、無機・有機複合粒子30を製造
する場合に用いるEA無機物32の中に必要数量の着色
無機顔料を混ぜて均一に混合し、これを用いて前述した
方法で無機・有機複合粒子30を製造すれば良い。この
ようにして製造した無機・有機複合粒子30は、例え
ば、図7に示すように、芯体31の周囲に付着されてい
るEA無機物32の中の一部が着色無機顔料34で置換
された構造を有するようになる。これによって、無機・
有機複合粒子30に着色することができる。
【0050】以下、実施例を示し、本発明の効果を明ら
かにする。 (実施例)厚さ1.0mmのITOガラス15を2枚用
意し、これらを2mmの間隔で平行に対向させ、周縁部
を樹脂製のシール部材20でシールした。予めシール部
材20の一部に注入孔を形成しておき、ここから液状の
電気感応型光機能性流体組成物16を注入した後に、注
入孔を塞いで図1(A)に示す構成の電界センサとし
た。
【0051】ここで、用いた電気感応型光機能性流体組
成物16の製造工程を以下に説明する。まず、水酸化チ
タン(一般名;含水酸化チタン、石原産業株式会社製、
C−II)、アクリル酸ブチル、1,3−ブチレングリ
コールジメタクリレート及び重合開始剤の混合物を、第
三リン酸カルシウムを分散安定化剤として含有する水中
に分散し、60℃で1時間攪拌下に懸濁重合を行った。
得られた生成物を濾過、酸洗浄し、さらに水洗後、乾燥
して無機・有機複合粒子30を得た。上記で得られた無
機・有機複合粒子30をジェット気流攪拌機(株式会社
奈良機械製作所製ハイブリダイザー)を用いてジェット
気流攪拌し、表面研磨してなる無機・有機複合粒子30
を得た。このものの比重は1.157、平均粒径は1
3.7μmであった。前記無機・有機複合粒子30を、
種々の動粘度のシリコーン油(東芝シリコーン株式会社
製、TSF451シリーズ)中に、その含有率が種々の
重量%となるように均一に分散し、シリコーン油の動粘
度が一定で種々の粒子濃度の流体組成物と、粒子濃度が
一定で種々の動粘度のシリコーン油を電気絶縁性媒体1
9とした電気感応型光機能性流体組成物16を得た。
【0052】前記種々の電気感応型光機能性組成物を用
いて、電圧を印加した際の透過光の変化を調べる実験を
行った。その結果を図8〜図12に示す。実験は、本発
明の電界センサ1を平板状の電極で挟持して電圧を印加
した際に、この電界センサ1に入射した光の強度と電界
センサ1を通過した光の強度をそれぞれ光センサで検出
し、それぞれを比較した結果を増加光としてdBm表示
することで行った。この場合、3.2dBmの増加が生
じると光パワーで2.09倍の増加を意味し、4.2dB
mの増加が生じると光パワーで2.63倍の増加を意味
する。
【0053】図8はシリコーン油(ベースオイル)の動
粘度が10cStの場合において、無機・有機複合粒子
濃度と印加電界をパラメータにとった際の増加光を測定
した結果を示す。同様に、図9はシリコーン油の動粘度
が50cStの場合の同様な試験結果、図10はシリコ
ーン油の動粘度が100cStの場合の同様な試験結果
を示す。図8〜図10に示す結果から、0.5〜15重
量%の無機・有機複合粒子濃度において電圧の印加に対
して増加光が得られた。また0.25〜1.5kV/m
mの範囲で印加電界が大きくなるにつれて増加光のdB
m値が増加している。従って透過光の変化によって電界
の検出を行うことができることが実証できた。次に、無
機・有機複合粒子濃度が1.0重量%では印加電界を3
kV/mmとしても増加光の割合は少ない。よって、無
機・有機複合粒子濃度を2.5重量%以上とすることが
好ましいことが判明した。
【0054】次に図11と図12は、無機・有機複合粒
子濃度を5.0重量%に固定した場合において、シリコ
ーン油の動粘度と印加電界をパラメータにとって増加光
を測定した試験の結果と、同様な試験で無機・有機複合
粒子濃度を7.5重量%とした場合の試験結果を示して
いる。図11と図12に示す結果から、いずれの動粘度
のシリコーン油においても電圧の印加に応じて増加光が
得られ、0. 5〜3kV/mmの範囲で印加電界が大き
くなるにつれて増加光のdBm値が増加していることが
判明した。従って本発明を実施することで電界の検出を
行えることが実証できるとともに、印加電界は0.25
〜1.5kV/mmの範囲内で大きい方がより大きな増
加光が得られることが判明した。
【0055】次に表1と表2は、動粘度50cStのシ
リコーン油(ベースオイル)を用い、無機・有機複合粒
子30の濃度を5.0重量%とした場合に得られた増加
光について、透過光の波長毎に調査した結果を示す。
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】
【0058】表1と表2に示す結果から、1.5kV/
mmの電界を印加した時には無電界時に比べて平均4.
2dBm程度の増加光が得られ、しかも400〜110
0nmの広い波長域においてほぼ均一な増加光が得られ
ることが認められた。よって、本発明の電界センサにあ
っては、広範な光波長域についても同様に電界の検出が
行なえることが明らかになった。なお、通常、可視光の
波長域は480〜780nmとされているので、可視光
の波長のほぼ全域と、それよりも波長の長い赤外線領域
において、本発明のセンサは電界検知を行なえることが
認められた。
【0059】一方、本発明の電界センサを図2に示すよ
うに液晶表示装置の駆動電極2および共通電極3間に挿
入して、これら電極2,3間に電圧を印加したところ、
電極がON状態では電界センサ1は透明になり、OFF
状態のでは不透明となった。そしてその透明状態と不透
明状態とは、はっきりと区別でき、センサとして十分実
用的なものであった。
【0060】図13は、動粘度10cStのシリコーン
油に7重量%の無機・有機複合粒子を分散させた電気感
応型光機能性流体組成物を用いた場合において、電極へ
の通電時間と透過光量の変化割合の関係を示すものであ
る。透過光量の測定は、電気感応型光機能性流体組成物
を満たした透明ガラス収納体の上方の光源から光を投入
し、収納体の下方に光センサを設置し、この光センサが
受けた光を波長毎に分析したものである。この図から明
らかなように、通電開始から約1秒後に透過光量が増大
し始め、3〜4秒で透過光量が最大になって安定するこ
とが明らかである。
【0061】図14は、動粘度10cStのシリコーン
油に対し、青色に着色した無機・有機複合粒子を4重量
%添加した電気感応型光機能性流体組成物を用いて透過
光量測定を行った場合の透過光量の周波数依存性を示
す。無機・有機複合粒子の着色は、無機・有機複合粒子
を製造する際にその表層を構成するEA無機物の20重
量%を青色顔料に置換することで行った。図14におい
て、E=0kVで示される曲線は、無電界時の透過光量
を示し、E=2kVで示される曲線は、2kVの電位を
電極に印加した際の透過光量を示す。図14の両曲線の
比較により明らかなように、無電界時に波長の短い青色
系の光を多く透過させた青色系の電気感応型光機能性流
体組成物が、電界付加時に広い波長域で広く光を透過さ
せるように変化しており、青色から無色透明に変化した
ことが明らかである。
【0062】図15は、青色の染料を0.1重量%添加
したジメチルシリコーン油の電気絶縁性媒体を用い、こ
の電気絶縁性媒体のみ(無機・有機複合粒子を含まない
もの)の過光量測定を行った場合の透過光量の周波数依
存性を説明するためのものである。なお、この電気絶縁
性媒体は肉眼では薄い青色に見える媒体である。図15
において、光源スペクトルと媒体スペクトルを比較して
明らかなように、短波長の青色を示すスペクトル以外の
部分で光の吸収がなされていることが明らかであり、こ
のことから電気絶縁性媒体は青色を多く透過しているの
で、電気絶縁性媒体が青色になっていることが明らかで
ある。
【0063】図16は、青色の染料を0.1重量%添加
したジメチルシリコーン油を電気絶縁性媒体に用い、そ
れに対して黄色に着色した無機・有機複合粒子を5重量
%分散させて電気感応型光機能性流体組成物を形成し、
これを用いて過光量測定を行った場合の透過光量の周波
数依存性を説明するためのものである。無機・有機複合
粒子を着色する際に用いた手段は前記の例と同等であ
り、今回は黄色の顔料を用いた。図16は光源スペクト
ルとE=0kV/mmの場合の透過光スペクトルとE=
1kV/mmの場合の透過光スペクトルをそれぞれ示
す。この図から、無電界時に青色と黄色の混合色の黄緑
色不透明であったものが、電界印加時に無色透明に近い
青色透明状態に変化したことがわかる。以上のことか
ら、本発明によれば、種々のバリエーションの色を電気
感応型光機能性流体組成物に付けることができ、その色
をそれとは異なった色の透明状態または同じ色の透明状
態あるいは無色透明状態に変更できることが明らかにな
った。
【0064】また、本発明の電界センサは先の例に限定
されるものではない。例えば図2に示す例において、電
界センサ1へ光照射可能な位置に照明手段を好ましく備
えることによって、照明手段から供給される光が、透明
部分をさらに明るくし、透明部分と不透明部分との視覚
的対比を際だたせることができるほか、照明手段として
有色光を発する照明具を用いると、透明部分に容易に着
色することができる。
【0065】さらに、前記照明手段と前記電界センサ1
との間に、色付きのパラフィン紙などの、照明手段から
供給される光の着色手段を設けてもよい。このような着
色手段を設けることにより、透明部分と不透明部分との
視覚的対比をさらに際だたせることができる。また、電
気絶縁性媒体に着色を施すことも可能である。
【0066】図17は本発明の電界センサ1を用いて単
純マトリクス液晶表示装置の電極試験を行なう例を示し
たものである。電界センサは1は、図17に示すよう
に、ガラス基板44上に形成されたデータ電極42と走
査電極43との間に挿入されている。このような構成に
よっても上記アクティブマトリクス方式の表示電極の場
合と同様にして、これらの電極の作動状態を検知するこ
とができる。
【0067】以上、上記実施例に示したように、本発明
の電界センサにあっては、例えば大画面の液晶表示装置
のように多数の微細な画素電極について、簡便かつ効率
的に電界の検知を行なうことができ、それによって電極
の欠陥個所を検出することができる。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、収
納体に収納された電気感応型光機能性流体組成物は、電
圧が印加されると固体粒子が電場方向に配位連結し、こ
れにより収納体の透明部分を透過する光の量が変化する
ので、このことにより電界を検知することができる。ま
た、電気感応型光機能性流体組成物に電圧が印加されて
から数〜20秒で完全に固体粒子が配列制御されるの
で、充分な応答性を得ることができる。ができる。更
に、本発明の電界センサは、特定の周波数の光を吸収す
ることなく全波長域で均一に透過光量の変化が得られる
ので、光吸収による発熱などのおそれがなく、広い波長
域において電界の検知を実現できる。また、一度電圧を
印加して固体粒子の配向を行うと、固体粒子は電圧を切
ってもしばらくの間その状態を維持することができるの
で、電圧印加工程と観察工程とを分けるなど工程組立て
の自由度が大きい。更にまた、EA無機物および芯体お
よび電気絶縁性媒体の少なくともひとつに、色素を添加
することによって簡単にカラー化することができ、観察
を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1(A)は本発明に係る電界センサの一実
施例を示す断面図、図1(B)は同センサに用いられる
無機・有機複合粒子の一例を示す断面図である。
【図2】 図1に示す電界センサを用いて電極試験を行
なう例を示した説明図である。
【図3】 本発明において、電圧が印加されない状態に
おける無機・有機複合粒子の分散状態を示す説明図であ
る。
【図4】 本発明において、電圧が印加された状態にお
ける無機・有機複合粒子の配列状態の一例を示す説明図
である。
【図5】 本発明において、電圧が印加された状態で無
機・有機複合粒子がカラムを構成して配列した状態の例
を示す説明図である。
【図6】 図5のカラムにおける電荷の分布状態を示す
説明図である。
【図7】 本発明において、表層に着色が施された無機
・有機複合粒子の例を示す断面図である。
【図8】 本発明において、10cStの動粘度の電気
絶縁性媒体を用いた場合の光透過性を粒子濃度と印加電
界をパラメーターにとって示した図である。
【図9】 本発明において、50cStの動粘度の電気
絶縁性媒体を用いた場合の光透過性を粒子濃度と印加電
界をパラメーターにとって示した図である。
【図10】 本発明において、100cStの動粘度の
電気絶縁性媒体を用いた場合の光透過性を粒子濃度と印
加電界をパラメーターにとって示した図である。
【図11】 本発明において、粒子濃度5.0重量%の
無機・有機複合粒子を用いた場合の光透過性を印加電界
と電気絶縁性媒体の動粘度をパラメーターにとって示し
た図である。
【図12】 本発明において、粒子濃度7.5重量%の
無機・有機複合粒子を用いた場合の光透過性を印加電界
と電気絶縁性媒体の動粘度をパラメーターにとって示し
た図である。
【図13】 本発明において、動粘度10cStのシリ
コーン油に7重量%の無機・有機複合粒子を分散させた
電気感応型光機能性流体組成物を用いた場合の、電極へ
の通電時間と透過光量の変化割合の関係を示した図であ
る。
【図14】 本発明において、動粘度10cStのシリ
コーン油に対し、青色に着色した無機・有機複合粒子を
4重量%添加した電気感応型光機能性流体組成物を用い
て透過光量測定を行った場合の透過光量の周波数依存性
を示した図である。
【図15】 本発明において、青色の染料を0.1重量
%添加したジメチルシリコーン油の電気絶縁性媒体を用
い、この電気絶縁性媒体のみの過光量測定を行った場合
の透過光量の周波数依存性を示した図である。
【図16】 本発明において、光源スペクトルとE=0
kV/mmの場合の透過光スペクトルとE=1kV/m
mの場合の透過光スペクトルとを示した図である。
【図17】 図1に示す電界センサを用いて電極試験を
行なう他の例を示した説明図である。
【符号の説明】
1・・電界センサ、15・・透明基板、16・・電気感応型光
機能性流体組成物、18・・収納体、19・・電気絶縁性媒
体、20・・シール部材、30・・無機・有機複合粒子、
31・・芯体、32・・電界配列効果を有する無機物(EA
無機物)、33・・・表層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G02F 1/17 1/19 (72)発明者 枝村 一弥 東京都港区芝公園2丁目6番15号 藤倉化 成株式会社本社事務所内 (72)発明者 大坪 泰文 千葉県千葉市稲毛区小仲台9丁目21番1号 206

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電界配列効果を有する固体粒子を電気絶
    縁性媒体中に含有してなる電気感応型光機能性流体組成
    物を、対向する2面の少なくとも相対向する一部を透明
    とした中空の収納体に収納してなることを特徴とする電
    界センサ。
  2. 【請求項2】 前記固体粒子が、有機高分子化合物から
    なる芯体と、電界配列効果を有する無機物を含む表層と
    によって形成される無機・有機複合粒子であることを特
    徴とする請求項1記載の電界センサ。
  3. 【請求項3】 前記表層、芯体および電気絶縁性媒体の
    少なくとも1つが、色素を含むものであることを特徴と
    する請求項2記載の電界センサ。
JP6238275A 1994-09-30 1994-09-30 電界センサ Pending JPH08101233A (ja)

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