JPH08183658A - 誘電体磁器組成物 - Google Patents

誘電体磁器組成物

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JPH08183658A
JPH08183658A JP6327302A JP32730294A JPH08183658A JP H08183658 A JPH08183658 A JP H08183658A JP 6327302 A JP6327302 A JP 6327302A JP 32730294 A JP32730294 A JP 32730294A JP H08183658 A JPH08183658 A JP H08183658A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】比誘電率が2500以上で、焼成温度が130
0℃以下であり、静電容量の温度変化率がEIA規格の
X7Rを満たし、誘電損失が2.5%以下と小さく、電
圧依存性が小さく、絶縁抵抗が104 MΩ以上である誘
電体磁器組成物を提供する。 【構成】BaTiO3 100重量部に対して、Ta2
5 を1.3〜3.5重量部、MgOを0.06〜0.6
重量部、希土類元素酸化物を0.005〜0.5重量
部、MnOをMnCO3 に換算して0.01〜0.3重
量部含有するとともに、Ta2 5 のMgOに対するモ
ル比が0.5〜2.0の範囲内にあるもので、BaTi
3 100重量部に対して、SiO2 およびAl2 3
のうち少なくとも一種を0.05〜0.50重量部、Z
nOを0.5重量部以下含有することが望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、BaTiO3 を主成分
とし、Ta2 5 ,MgO,希土類元素酸化物,MnO
を含有する誘電体磁器組成物に関するもので、特にセラ
ミックコンデンサに最適な誘電体磁器組成物に関するも
のである。
【0002】
【従来技術】従来、誘電体磁器組成物は、積層セラミッ
クコンデンサ等の材料として使用されている。このよう
な積層セラミックコンデンサは内部電極が形成された誘
電体磁器組成物の生シートを所定容量になるように複数
枚積層した後、一体的に焼成して構成されている。例え
ば、X7R(EIA規格:静電容量の温度特性が−55
℃〜125℃において±15%以内)の積層セラミック
コンデンサに使用される誘電体磁器組成物は、+25℃
における比誘電率が2500以上と高く、かつ、一枚当
たりの生シートの厚みが15μm以下であって、焼成温
度が例えば1300℃以下であることが重要となってく
る。
【0003】即ち、25℃における比誘電率が2500
以上であって、生シートの厚みを15μm以下にするこ
とにより、内部電極間の生シートの厚みや対向面積の極
小化が可能となり、積層セラミックコンデンサの小型化
が達成できる。また、焼成温度を1300℃以下にする
ことにより、内部電極の材料の選択幅が増え、例えば、
高価なPd100%の材料から安価なPd−Agの使用
が可能となる。尚、上記に加え、誘電体磁器組成物とし
ての諸特性である誘電損失tanδ、絶縁抵抗を充分に
考慮しなくてはならず、さらに、誘電損失の交流電圧依
存性が小さいことが望まれる。
【0004】従来、比誘電率を向上させたものとして、
BaTiO3 、Nb2 5 、ZnOを含む誘電体磁器組
成物がすでに提案されている(特開昭59−18162
号公報、特開昭59−18159号公報等参照)。この
ような誘電体磁器組成物によれば、比誘電率を2000
〜3000とすることができる。しかしながら、上述の
誘電体磁器組成物は高い比誘電率を得ることができて
も、誘電損失tanδが大きいため、生シートを薄くす
ることができず、結局、積層コンデンサに使用した場
合、高い比誘電率が得られなかった。
【0005】このように誘電損失tanδを小さくする
ために開発された系として、BaTiO3 ,Nb
2 5 ,MgO,La2 3 を含む誘電体磁器組成物が
すでに提案されている(特公平5−10766号公報参
照)。また、BaTiO3 にNb25 /MgOのモル
比を2.3〜4の範囲になるようにNb2 5 とMgO
を加え、これに希土類を0.1〜0.5重量%添加した
組成物が開示されている(特公昭55−19007号公
報参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、上記
したいずれの誘電体磁器でも、比誘電率が2200程度
以下と小さく小型大容量化に対応できない。また、未だ
誘電損失が大きく、生シートを薄くすることが困難であ
るという問題があった。
【0007】さらに、上記したいずれの誘電体磁器で
も、誘電損失の交流電圧依存性が大きくなり、誘電体の
薄層化に対応することができなくなることが考えられ、
この場合には、コンデンサの小型化、大容量化に対応で
きないという問題があった。
【0008】
【問題点を解決するための手段】本発明者等は上記問題
点に鑑みて鋭意検討した結果、BaTiO3 を主成分と
し、Ta2 5 、MgO、La2 3 ,Nd2 3 等の
希土類元素酸化物、MnOを所定の組成比で含有し、T
2 5 のMgOに対するモル比を0.5〜2.0とす
ることにより、比誘電率が2500以上で、静電容量の
温度変化率がEIA規格のX7Rを満たし、誘電損失が
2.5%以下と小さく、交流電圧を2000V/cm印
加した時でも誘電損失が3.0%以下と交流電圧依存性
が小さく、薄層化可能な誘電体磁器組成物を得ることが
できることを見出し、本発明に至った。
【0009】即ち、本発明の誘電体磁器組成物は、Ba
TiO3 100重量部に対して、Ta2 5 を1.3〜
3.5重量部、MgOを0.06〜0.6重量部、希土
類元素酸化物を0.005〜0.5重量部、MnOをM
nCO3 に換算して0.01〜0.30重量部含有する
とともに、Ta2 5 のMgOに対するモル比が0.5
〜2.0の範囲内にあるものである。また、BaTiO
3 100重量部に対して、少なくともSiO2 、Al2
3 のいずれか一種を0.05〜0.5重量部含有する
ことが望ましく、またZnOを0.5重量部以下含有す
ることが望ましい。
【0010】本発明において、BaTiO3 100重量
部に対して、Ta2 5 を1.3〜3.5重量部含有と
したのは、1.3重量部未満では、誘電損失が悪化し、
温度特性、焼結性が悪く、また、3.5重量部を越える
と比誘電率が低下し、温度特性が大きく劣化してしまう
からである。Ta2 5 はBaTiO3 100重量部に
対して2.0〜3.0重量部含有することが望ましい。
【0011】また、MgOを0.06〜0.6重量部と
したのは、0.06重量部未満では比誘電率及び絶縁抵
抗が低下し、温度特性が悪く粒成長し、誘電損失の電圧
依存性が大となってしまうからである。また、0.6重
量部よりも多いと比誘電率が低下し、絶縁抵抗も低下す
るからである。MgOは0.1〜0.4重量部であるこ
とが望ましい。
【0012】さらに、希土類元素酸化物を0.005〜
0.5重量部としたのは、希土類元素酸化物が0.00
5重量部未満では、比誘電率が低下し、焼結性が悪く、
0.5重量部を越えると温度特性が劣化するからであ
る。希土類元素酸化物は0.005〜0.2重量部であ
ることが望ましい。希土類元素酸化物としては、La2
3 ,Nd2 3 ,Pr6 11,Sm2 3 ,Gd2
3 ,Tb4 7 等である。
【0013】またMnOをMnCO3 換算で0.01〜
0.3重量部としたのは0.01重量部未満では、絶縁
抵抗が低下し、誘電損失及び焼結性が悪化し、0.3重
量部を越えると比誘電率が低下してしまうからである。
MnOはMnCO3 換算で0.04〜0.10重量部で
あることが望ましい。
【0014】そして、Ta2 5 のMgOに対するモル
比を0.5〜2.0としたのは、モル比が0.5より小
さいと比誘電率が悪化し、温度特性、焼結性が悪く、ま
た2.0より大きいと、温度特性が悪く、比誘電率が低
下するからである。本発明では、Ta2 5 のMgOに
対するモル比を、特に、0.6〜1.4とすることが望
ましい。
【0015】そして、そして、本発明による焼結体の平
均結晶粒径dは0.1μm<d<1.0μmとすること
が望ましい。これは、平均結晶粒径dが0.1μm以下
となると比誘電率が低下する傾向にあり、また1.0μ
m以上となると焼結状態が悪くなり多くのボイドが残留
し、誘電損失の交流電圧依存性が悪化する傾向にあるか
らである。本発明では、特に焼結体の平均結晶粒径dは
0.2μm<d<0.7μmとすることが望ましい。
【0016】また、BaTiO3 100重量部に対し
て、SiO2 およびAl2 3 のうち少なくとも一種を
0.05〜0.5重量部含有したのは、0.05重量部
よりも少ない場合には比誘電率向上の効果、焼結性向上
の効果、電圧依存性向上の効果が小さいからであり、
0.5重量部よりも大きいと比誘電率が低下する傾向に
あるからである。SiO2 およびAl2 3 のうち少な
くとも一種は、BaTiO3 100重量部に対して、
0.1〜0.2重量部含有することが望ましい。
【0017】さらに、BaTiO3 100重量部に対し
て、ZnOを0.5重量部以下含有したのは、ZnOが
0.5重量部よりも多い場合には温度特性が悪く誘電損
失が増加する傾向にあるからである。ZnOは、BaT
iO3 100重量部に対して0.3重量部以下含有する
ことが望ましい。
【0018】本発明に使用されるBaTiO3 は、例え
ば、ゾルゲル法,しゅう酸法,水熱合成法等いずれの方
法により生成された平均結晶粒径1.0μm以下のBa
TiO3 粉末を主成分として、このBaTiO3 100
重量部に対して、Ta2 5、MgO、MnCO3 、S
iO2 、Al2 3 、ZnO、希土類元素酸化物として
La2 3 ,Nd2 3 ,Pr6 11,Sm2 3 ,G
2 3 ,Tb4 7等の各粉末を所定量秤量し、ボー
ルミル等にて20〜48時間湿式粉砕し、乾燥後、バイ
ンダーを所定量添加して、これを所定形状に成形し、大
気中において1230℃〜1300℃で1〜2時間焼成
することにより製造される。積層セラミックコンデンサ
を作製する場合には、上記粉末をスラリー化し、これを
ドクターブレード法の手法によりシート状に成形し、そ
のシート状成形体に適宜Ag−Pdなどの内部電極を塗
布し、これらを複数枚積層し、上記焼成条件で同時焼成
すれば良い。
【0019】使用されるTa2 5 、MgO、希土類元
素酸化物、MnCO3 、SiO2 、Al2 3 、ZnO
各粉末の代わりに、Ta,Mg,希土類元素,Mn,S
i,Al,Znの水酸化物、炭酸塩,硝酸塩、しゅう酸
塩,アルコキシド等、焼結温度以下で分解し、酸化物と
なるものも用いることができる。
【0020】交流電圧依存性を向上するためには、焼結
体の平均結晶粒径dをd<1.0μmに制御することが
好ましい。焼結体の平均結晶粒径dをd<1.0μmに
制御するには、出発原料として平均結晶粒径1.0μm
以下のチタン酸バリウム粉末を用いたり、長時間湿式粉
砕して粉砕後の粒径を0.8μm以下に管理したり、焼
成温度をなるべく低く設定し焼成時間も短時間とする必
要がある。
【0021】
【作用】本発明の誘電体磁器組成物では、静電容量の温
度特性が−55℃〜125℃の範囲において±15%以
内で、+25℃における比誘電率が2500以上とな
り、グリーンシートの厚みが15μmであっても、誘電
損失が2.5%以下と小さく、交流電圧2000V/cm
における誘電損失が3%以下と小さい値を示すことがで
きる。このため、小型で大容量の積層コンデンサーを得
ることができる。また、焼成温度が1300℃以下とな
るため工業的にも製造しやすく、かつ、内部電極に安価
な銀−パラジウム(Ag/Pd=20/80〜40/6
0)を使用した積層コンデンサなどに使用できる誘電体
磁器が達成される。さらに、誘電体磁器として基本的な
特性である誘電損失が2.5%以下、絶縁抵抗(IR)
が104 MΩ以上と充分に満足できる誘電体磁器が達成
される。
【0022】
【実施例】
実施例1 以下、本発明の実施例を詳細に説明する。
【0023】しゅう酸法により生成された平均粒径1.
0μm以下のBaTiO3 粉末を主成分として、このB
aTiO3 100重量部に対して、Ta2 5 、Mg
O、La2 3 、MnCO3 、SiO2 、Al2 3
ZnOの各粉末を表1に示すように秤量し、ボールミル
にて20〜48時間湿式粉砕した後、有機系粘結剤を添
加し、しかる後攪拌、ドクターブレード法で厚さ15μ
mのテープ状に成形した。このテープを130mm×1
00mmに裁断し、20枚重ね、積層体を作製する。
【0024】
【表1】
【0025】尚、内部電極として、Ag−Pd系ペース
ト(Ag/Pd=30/70)を印刷した。この積層体
を3.2mm×1.6mmに裁断し、空気中にて123
0〜1330℃で2時間焼成した。さらに両端面に銀ペ
ーストによる電極を800℃、10分間焼き付けて、測
定用試料をとした。
【0026】このような形成された試料について、静電
容量および誘電損失を基準温度25℃、周波数1.0k
Hz、測定電圧1.0Vrmsで測定した。また、容量
の温度変化率は、−55〜+125℃の範囲で測定し、
+25℃における容量を基準とした。さらに、絶縁抵抗
は、直流電圧25Vを1分間印加した時を測定した。
【0027】比誘電率は静電容量から逆算した。
【0028】焼結体の平均結晶粒径は、走査型電子顕微
鏡にて焼結体表面を15000倍で観察し、ラインイン
ターセプト法にて500以上の粒子を測定し算出した。
さらに、周波数1kHzで2000Vrms/cmの電
圧を印加した時に誘電損失を測定した。以上の結果を表
2に示す。
【0029】
【表2】
【0030】本発明の範囲内の誘電体磁器はいずれも比
誘電率が2500以上と大きく、しかもEIA規格のX
7R特性(−55℃〜125℃の温度範囲で容量変化率
が±15%以内)を満足する。さらに、誘電損失tan
δが2.5%以下と小さく、交流電圧2000Vrms
/cm下でも3.0%以下の損失を示す。さらに絶縁抵
抗(IR)は104 MΩ以上を有する。
【0031】表1において、試料番号1〜5は誘電体磁
器の主成分となるBaTiO3 に添加するTa2 5
添加量を1.2〜3.6重量部まで値を夫々変化させ
た。この時、MgO、La2 3 、及びMnCO3 の添
加量を0.2重量部、0.2重量部、0.1重量部にし
た。
【0032】試料番号1(Ta2 5 の添加量:1.2
重量部)では、比誘電率εrが3630と良品になるも
のの、誘電損失tanδが3.0%となってしまう。更
に、温度特性が−20%となってしまう。また、試料番
号2〜4(Ta2 5 の添加量:1.3〜3.5重量
%)では、比誘電率εrが2640〜3600となり、
誘電損失tanδが2.2%以下であり、温度特性が±
13%以内になり、交流電圧2000V/cm印加時の
tanδが2.7%以下で、絶縁抵抗(IR)も6〜9
×104 MΩと良品の範囲となる。即ち、比誘電率εr
が高く、温度特性に優れ、誘電損失tanδが小さく、
さらに誘電損失の交流電圧依存性が小さい誘電体磁器が
達成される。更に、試料番号5(Ta2 5 の添加量:
3.6重量部)では、比誘電率εが2260、温度特性
が−18%に悪化してしまう。従って、本発明において
はBaTiO3 に添加するTa2 5 の重量は、BaT
iO3 100重量部に対して、1.3〜3.5重量部の
範囲とした。
【0033】試料番号6〜10は誘電体磁器の主成分と
なるBaTiO3 に添加するMgOの添加量を0.05
〜0.7重量部まで値を夫々変化させた。この時、Ta
2 5 、La2 3 、及びMnCO3 の添加量をそれぞ
れ1.3〜3.5重量部、0.2重量部、0.1重量部
にした。
【0034】試料番号6(MgOの添加量:0.05重
量部)では、交流電圧2000V/cm印加時のtan
δが4.0%になってしまう。また、試料番号7〜9
(MgOの添加量:0.06〜0.6重量部)では、比
誘電率εrが2630〜3020となり、誘電損失ta
nδが2.0%以下であり、温度特性が±12%以内に
なり、交流電圧2000V/cm印加時のtanδが
2.6%以下で、絶縁抵抗(IR)も5〜8×104
Ωと良品の範囲となる。即ち、比誘電率εrが高く、温
度特性に優れ、誘電損失tanδが小さく、さらに誘電
損失の交流電圧依存性が小さい誘電体磁器が達成され
る。更に、試料番号10(MgOの添加量:0.7重量
部)では、誘電損失tanδが1.6%と良品の範囲と
なるものの、比誘電率εrが2120となってしまう。
従って、本発明においてはBaTiO3に添加するMg
O重量は、BaTiO3 100重量部に対して、0.0
6〜0.6重量部の範囲とした。試料番号11〜15は
誘電体磁器の主成分となるBaTiO3 に添加するLa
2 3 の添加量を0.0〜0.6重量部まで値を夫々変
化させた。この時、Ta2 5 、MgO及びMnCO3
の添加量をそれぞれ2.8重量部、0.3重量部、0.
1重量部にした。
【0035】試料番号11(La2 3 の添加量:0.
0重量部)では、誘電損失tanδが2.3%となるも
のの、比誘電率εrが2370と低くなってしまう。ま
た、試料番号12〜14(La2 3 の添加量:0.0
05〜0.5重量部)では、比誘電率εrが2740〜
3520となり、誘電損失tanδが1.9%以下であ
り、温度特性が±10%以内になり、交流電圧2000
V/cm印加時のtanδが2.8%以下で、絶縁抵抗
(IR)も5〜7×104 MΩと良品の範囲となる。即
ち、比誘電率εrが高く、温度特性に優れ、誘電損失t
anδが小さく、さらに誘電損失の交流電圧依存性が小
さい誘電体磁器が達成される。更に、試料番号15(L
2 3 の添加量:0.6重量部)では、比誘電率εr
が3820、誘電損失tanδが1.7%と良品の範囲
となるものの、温度特性が−20%に悪化してしまう。
従って、本発明においてはBaTiO3 に添加するLa
23 の重量は、BaTiO3 100重量部に対して、
0.005〜0.5重量部の範囲とした。
【0036】試料番号16〜20は誘電体磁器の主成分
となるBaTiO3 に添加するMnCO3 の添加量を
0.005〜0.4重量部まで値を夫々変化させた。こ
の時、Ta2 5 、MgO及びLa2 3 の添加量を
2.8重量部、0.3重量部、0.2重量部にした。試
料番号16(MnCO3 の添加量:0.005重量部)
では、比誘電率εrが2930となるものの、誘電損失
tanδが2.6%となってしまう。さらに絶縁抵抗が
8×103 となる。また、試料番号17〜19(MnC
3 の添加量:0.01〜0.3重量%)では、比誘電
率εrが2560〜2880となり、誘電損失tanδ
が2.2%以下であり、温度特性が±8%以内になり、
交流電圧2000V/cm印加時のtanδが2.9%
以下で、絶縁抵抗(IR)も5×104 〜1×105
Ωと良品の範囲となる。即ち、比誘電率εrが高く、温
度特性に優れ、誘電損失tanδが小さく、さらに誘電
損失の交流電圧依存性が小さい誘電体磁器が達成され
る。更に、試料番号20(MnCO3 の添加量:0.4
重量部)では、誘電損失tanδが1.5%と良品の範
囲となるものの、比誘電率εrが2230と低くなって
しまう。従って、本発明においてはBaTiO3 に添加
するMnCO3 の重量は、BaTiO3 100重量部に
対して、0.01〜0.3重量部の範囲とした。
【0037】試料番号21〜29はTa2 5 のMgO
に対するモル比を0.4〜2.1に変化させた。モル比
が0.4と小さい場合、また2.1と大きい場合いずれ
も、誘電率が2350、2100と2500より低く、
また温度特性もはずれてしまう。これに対し、モル比が
0.5〜2.0場合、誘電率が2500以上であり温度
特性その他の特性も満足される。 実施例2 表1の試料No.13の組成に、SiO2 ,Al2 3
ZnO粉末を、表3に示すように添加含有させ、実施例
1と同様に、テープ状に成形した後、このテープを積層
し、内部電極を形成し、積層体を作製した。そして、実
施例1と同様に、各特性を測定し、表4に記した。
【0038】尚、試料の組成は、BaTiO3 100重
量部に対して、Ta2 5 を2.8重量部、MgOを
0.3重量部、La2 3 0.2重量部、MnOをMn
CO3換算で0.1重量部含有し、SiO2 ,Al2
3 ,ZnOをBaTiO3 100重量部に対して所定量
含有するものである。
【0039】
【表3】
【0040】
【表4】
【0041】これらの表3,4から、SiO2 ,Al2
3 ,ZnOを含有することにより、これらの化合物を
含有しない場合(試料No.13)よりも焼成温度が低下
し、誘電率が高くなることが判る。
【0042】実施例3 しゅう酸法により生成された平均粒径1.0μm以下の
BaTiO3 粉末を主成分として、このBaTiO3
00重量部に対して、Ta2 5 、MgO、Nd
2 3 、MnCO3 、SiO2 、Al2 3 、ZnOの
各粉末を表5に示すように秤量し、ボールミルにて20
〜48時間湿式粉砕した後、有機系粘結剤を添加し、し
かる後攪拌、ドクターブレード法で厚さ15μmのテー
プ状に成形した。このテープを130mm×100mm
に裁断し、20枚重ね、積層体を作製する。
【0043】
【表5】
【0044】尚、内部電極として、Ag−Pd系ペース
ト(Ag/Pd=30/70)を印刷した。この積層体
を3.2mm×1.6mmに裁断し、空気中にて123
0〜1340℃で2時間焼成した。さらに両端面に銀ペ
ーストによる電極を800℃、10分間焼き付けて、測
定用試料をとした。
【0045】このような形成された試料について、静電
容量および誘電損失を基準温度25℃、周波数1.0k
Hz、測定電圧1.0Vrmsで測定した。また、容量
の温度変化率は、−55〜+125℃の範囲で測定し、
+25℃における容量を基準とした。さらに、絶縁抵抗
は、直流電圧25Vを1分間印加した時を測定した。
【0046】比誘電率は静電容量から逆算した。焼結体
の平均粒径は、走査型電子顕微鏡にて焼結体表面を15
000倍で観察し、ラインインターセプト法にて500
以上の粒子を測定し算出した。さらに、周波数1kHz
で2000Vrms/cmの電圧を印加した時の誘電損
失を測定した。以上の結果を表6に示す。
【0047】
【表6】
【0048】本発明の範囲内の誘電体磁器はいずれも比
誘電率が2500以上と大きく、しかもEIA規格のX
7R特性(−55℃〜125℃の温度範囲で容量変化率
が±15%以内)を満足する。さらに、誘電損失tan
δが2.5%以下と小さく、交流電圧2000Vrms
/cm下でも3.0%以下の損失を示す。さらに絶縁抵
抗(IR)は104 MΩ以上を有する。
【0049】表6において、試料番号44〜48は誘電
体磁器の主成分となるBaTiO3に添加するTa2
5 の添加量を1.2〜3.6重量部まで値を夫々変化さ
せた。この時、MgO、Nd2 3 、及びMnCO3
添加量を0.2重量部、0.2重量部、0.1重量部に
した。
【0050】試料番号44(Ta2 5 の添加量:1.
2重量部)では、比誘電率εrが3700と良品になる
ものの、誘電損失tanδが3.3%となってしまう。
更に、温度特性が−20%となってしまう。また、試料
番号45〜47(Ta2 5の添加量:1.3〜3.5
重量%)では、比誘電率εrが2590〜3530とな
り、誘電損失tanδが2.1%以下であり、温度特性
が±13%以内になり、交流電圧2000V/cm印加
時のtanδが2.6%以下で、絶縁抵抗(IR)も6
〜9×104 MΩと良品の範囲となる。即ち、比誘電率
εrが高く、温度特性に優れ、誘電損失tanδが小さ
く、さらに誘電損失の交流電圧依存性が小さい誘電体磁
器が達成される。更に、試料番号48(Ta2 5 の添
加量:3.6重量部)では、比誘電率εが2220、温
度特性が−18%に悪化してしまう。従って、本発明に
おいてはBaTiO3 に添加するTa2 5 の重量は、
BaTiO3 100重量部に対して、1.3〜3.5重
量部の範囲とした。
【0051】試料番号49〜53は誘電体磁器の主成分
となるBaTiO3 に添加するMgOの添加量を0.0
5〜0.7重量部まで値を夫々変化させた。この時、T
25 、Nd2 3 、及びMnCO3 の添加量をそれ
ぞれ1.3〜3.5重量部、0.2重量部、0.1重量
部にした。
【0052】試料番号49(MgOの添加量:0.05
重量部)では、交流電圧2000V/cm印加時のta
nδが4.0%になってしまう。また、試料番号50〜
52(MgOの添加量:0.06〜0.6重量部)で
は、比誘電率εrが2580〜2960となり、誘電損
失tanσが2.0%以下であり、温度特性が±12%
以内になり、交流電圧2000V/cm印加時のtan
σが2.6%以下で、絶縁抵抗(IR)も5〜8×10
4 MΩと良品の範囲となる。即ち、比誘電率εrが高
く、温度特性に優れ、誘電損失tanδが小さく、さら
に誘電損失の交流電圧依存性が小さい誘電体磁器が達成
される。更に、試料番号53(MgOの添加量:0.7
重量部)では、誘電損失tanδが1.6%と良品の範
囲となるものの、比誘電率εrが2140となってしま
う。従って、本発明においてはBaTiO3 に添加する
MgO重量は、BaTiO3 100重量部に対して、
0.06〜0.6重量部の範囲とした。試料番号54〜
58は誘電体磁器の主成分となるBaTiO3 に添加す
るNd2 3 の添加量を0.0〜0.6重量部まで値を
夫々変化させた。この時、Ta2 5 、MgO及びMn
CO3 の添加量をそれぞれ2.8重量部、0.3重量
部、0.1重量部にした。
【0053】試料番号54(Nd2 3 の添加量:0.
0重量部)では、誘電損失tanδが2.2%となるも
のの、比誘電率εrが2320と低くなってしまう。ま
た、試料番号55〜57(Nd2 3 の添加量:0.0
05〜0.5重量部)では、比誘電率εrが2690〜
3450となり、誘電損失tanδが1.8%以下であ
り、温度特性が±11%以内になり、交流電圧2000
V/cm印加時のtanδが2.8%以下で、絶縁抵抗
(IR)も5〜8×104 MΩと良品の範囲となる。即
ち、比誘電率εrが高く、温度特性に優れ、誘電損失t
anδが小さく、さらに誘電損失の交流電圧依存性が小
さい誘電体磁器が達成される。更に、試料番号58(N
2 3 の添加量:0.6重量部)では、比誘電率εr
が3740、誘電損失tanδが1.9%と良品の範囲
となるものの、温度特性が−20%に悪化してしまう。
従って、本発明においてはBaTiO3 に添加するNd
23 の重量は、BaTiO3 100重量部に対して、
0.005〜0.5重量部の範囲とした。
【0054】試料番号59〜63は誘電体磁器の主成分
となるBaTiO3 に添加するMnCO3 の添加量を
0.005〜0.4重量部まで値を夫々変化させた。こ
の時、Ta2 5 、MgO及びNd2 3 の添加量を
2.8重量部、0.3重量部、0.2重量部にした。
【0055】試料番号59(MnCO3 の添加量:0.
005重量部)では、比誘電率εrが2870となるも
のの、誘電損失tanδが2.6%となってしまう。さ
らに絶縁抵抗が5×103 となる。また、試料番号60
〜62(MnCO3 の添加量:0.01〜0.3重量
%)では、比誘電率εrが2660〜2820となり、
誘電損失tanδが2.2%以下であり、温度特性が±
8%以内になり、交流電圧2000V/cm印加時のt
anδが2.9%以下で、絶縁抵抗(IR)も6×10
4 〜1×105 MΩと良品の範囲となる。即ち、比誘電
率εrが高く、温度特性に優れ、誘電損失tanδが小
さく、さらに誘電損失の交流電圧依存性が小さい誘電体
磁器が達成される。更に、試料番号63(MnCO3
添加量:0.4重量部)では、誘電損失tanδが1.
5%と良品の範囲となるものの、比誘電率εrが222
0と低くなってしまう。従って、本発明においてはBa
TiO3 に添加するMnCO3 の重量は、BaTiO3
100重量部に対して、0.01〜0.3重量部の範囲
とした。
【0056】試料番号64〜72はTa2 5 のMgO
に対する比を0.4〜2.1に変化させた。比が0.4
と小さい場合、また2.1と大きい場合いずれも、比誘
電率が2360、2190と2500より低く、また温
度特性もはずれてしまう。これに対し、比が0.5〜
2.0場合、誘電率が2500以上であり温度特性その
他の特性も満足される。
【0057】実施例4 表5の試料No.56の組成に、SiO2 ,Al2 3
ZnO粉末を、表7に示すように添加含有させ、実施例
1と同様に、テープ状に成形した後、このテープを積層
し、内部電極を形成し、積層体を作製した。そして、実
施例1と同様に、各特性を測定し、表8に記した。
【0058】尚、試料の組成は、BaTiO3 100重
量部に対して、Ta2 5 を2.8重量部、MgOを
0.3重量部、Nd2 3 0.2重量部、MnOをMn
CO3換算で0.1重量部含有し、SiO2 ,Al2
3 ,ZnOをBaTiO3 100重量部に対して所定量
含有するものである。
【0059】
【表7】
【0060】
【表8】
【0061】これらの表7,8から、SiO2 ,Al2
3 ,ZnOを含有することにより、これらの化合物を
含有しない場合(試料No.56)よりも焼成温度が低下
し、誘電率が高くなることが判る。
【0062】実施例5 しゅう酸法により生成された平均粒径1.0μm以下の
BaTiO3 粉末を主成分として、このBaTiO3
00重量部に対して、Ta2 5 、MgO、Pr
6 11、Sm2 3 、Gd2 3 、Tb4 7 の希土類
酸化物(RE酸化物)のうち1種、MnCO3 、SiO
2 、Al2 3 、ZnOの各粉末を表9,10に示すよ
うに秤量し、ボールミルにて20〜48時間湿式粉砕し
た後、有機系粘結剤を添加し、しかる後攪拌、ドクター
ブレード法で厚さ15μmのテープ状に成形した。この
テープを130mm×100mmに裁断し、20枚重
ね、積層体を作製する。
【0063】
【表9】
【0064】
【表10】
【0065】尚、内部電極として、Ag−Pd系ペース
ト(Ag/Pd=30/70)を印刷した。この積層体
を3.2mm×1.6mmに裁断し、空気中にて123
0〜1340℃で2時間焼成した。さらに両端面に銀ペ
ーストによる電極を800℃、10分間焼き付けて、測
定用試料をとした。
【0066】このような形成された試料について、静電
容量および誘電損失を基準温度25℃、周波数1.0k
Hz、測定電圧1.0Vrmsで測定した。また、容量
の温度変化率は、−55〜+125℃の範囲で測定し、
+25℃における容量を基準とした。さらに、絶縁抵抗
は、直流電圧25Vを1分間印加した時を測定した。
【0067】比誘電率は静電容量から逆算した。焼結体
の平均粒径は、走査型電子顕微鏡にて焼結体表面を15
000倍で観察し、ラインインターセプト法にて500
以上の粒子を測定し算出した。さらに、周波数1kHz
で2000Vrms/cmの電圧を印加した時の誘電損
失を測定した。以上の結果を表11,12に示す。
【0068】
【表11】
【0069】
【表12】
【0070】本発明の範囲内の誘電体磁器はいずれも比
誘電率が2500以上と大きく、しかもEIA規格のX
7R特性(−55℃〜125℃の温度範囲で容量変化率
が±15%以内)を満足する。さらに、誘電損失tan
δが2.5%以下と小さく、交流電圧2000Vrms
/cm下でも3.0%以下の損失を示す。さらに絶縁抵
抗(IR)は104 MΩ以上を有する。
【0071】表9において、試料番号87〜91は誘電
体磁器の主成分となるBaTiO3に添加するTa2
5 の添加量を1.2〜3.6重量部まで値を夫々変化さ
せた。この時、MgO、Pr6 11、及びMnCO3
添加量を0.2重量部、0.2重量部、0.1重量部に
した。
【0072】試料番号87(Ta2 5 の添加量:1.
2重量部)では、比誘電率εrが3660と良品になる
ものの、誘電損失tanδが3.5%となってしまう。
更に、温度特性が−24%となってしまう。また、試料
番号88〜90(Ta2 5の添加量:1.3〜3.5
重量%)では、比誘電率εrが2670〜3630とな
り、誘電損失tanδが2.3%以下であり、温度特性
が±12%以内になり、交流電圧2000V/cm印加
時のtanδが2.8%以下で、絶縁抵抗(IR)も6
〜8×104 MΩと良品の範囲となる。即ち、比誘電率
εrが高く、温度特性に優れ、誘電損失tanδが小さ
く、さらに誘電損失の交流電圧依存性が小さい誘電体磁
器が達成される。更に、試料番号91(Ta2 5 の添
加量:3.6重量部)では、比誘電率εが2260、温
度特性が−18%に悪化してしまう。従って、本発明に
おいてはBaTiO3 に添加するTa2 5 の重量は、
BaTiO3 100重量部に対して、1.3〜3.5重
量部の範囲とした。
【0073】試料番号92〜96は誘電体磁器の主成分
となるBaTiO3 に添加するMgOの添加量を0.0
5〜0.7重量部まで値を夫々変化させた。この時、T
25 、Pr6 11、及びMnCO3 の添加量をそれ
ぞれ1.3〜3.5重量部、0.2重量部、0.1重量
部にした。
【0074】試料番号92(MgOの添加量:0.05
重量部)では、交流電圧2000V/cm印加時のta
nδが4.3%になってしまう。また、試料番号93〜
95(MgOの添加量:0.06〜0.6重量部)で
は、比誘電率εrが2660〜3050となり、誘電損
失tanσが2.0%以下であり、温度特性が±11%
以内になり、交流電圧2000V/cm印加時のtan
δが2.7%以下で、絶縁抵抗(IR)も5〜8×10
4 MΩと良品の範囲となる。即ち、比誘電率εrが高
く、温度特性に優れ、誘電損失tanδが小さく、さら
に誘電損失の交流電圧依存性が小さい誘電体磁器が達成
される。更に、試料番号96(MgOの添加量:0.7
重量部)では、誘電損失tanδが1.6%と良品の範
囲となるものの、比誘電率εrが2180となってしま
う。従って、本発明においてはBaTiO3 に添加する
MgO重量は、BaTiO3 100重量部に対して、
0.06〜0.6重量部の範囲とした。試料番号97〜
115は誘電体磁器の主成分となるBaTiO3 に添加
するRE酸化物の種類をPr6 11、Sm2 3 、Gd
2 3 、Tb4 7 のうち1種に、またその添加量を
0.0〜0.6重量部まで値を夫々変化させた。この
時、Ta2 5 、MgO及びMnCO3 の添加量をそれ
ぞれ2.8重量部、0.3重量部、0.1重量部にし
た。
【0075】試料番号97(RE酸化物の添加量:0.
0重量部)では、誘電損失tanδが2.4%となるも
のの、比誘電率εrが2390と低くなってしまう。ま
た、試料番号98〜100、102〜105、107〜
110、112〜114(RE酸化物のうち1種の添加
量:0.005〜0.5重量部)では、比誘電率εrが
2610〜3550となり、誘電損失tanδが1.6
%以下であり、温度特性が±11%以内になり、交流電
圧2000V/cm印加時のtanδが2.8%以下
で、絶縁抵抗(IR)も5〜8×104 MΩと良品の範
囲となる。即ち、比誘電率εrが高く、温度特性に優
れ、誘電損失tanδが小さく、さらに誘電損失の交流
電圧依存性が小さい誘電体磁器が達成される。更に、試
料番号101、106、111、115(RE酸化物の
添加量:0.6重量部)では、比誘電率εrが3680
〜3840、誘電損失tanδが1.7〜1.9%と良
品の範囲となるものの、温度特性が−18〜−22%に
悪化してしまう。従って、本発明においてはBaTiO
3 に添加するRE酸化物の重量は、BaTiO3 100
重量部に対して、0.005〜0.5重量部の範囲とし
た。
【0076】試料番号116〜120は誘電体磁器の主
成分となるBaTiO3 に添加するMnCO3 の添加量
を0.005〜0.4重量部まで値を夫々変化させた。
この時、Ta2 5 、MgO及びRE酸化物のうちPr
6 11の添加量を2.8重量部、0.3重量部、0.2
重量部にした。
【0077】試料番号116(MnCO3 の添加量:
0.005重量部)では、比誘電率εrが2880とな
るものの、誘電損失tanδが2.6%となってしま
う。さらに絶縁抵抗が5×103 となる。また、試料番
号117〜119(MnCO3 の添加量:0.01〜
0.3重量%)では、比誘電率εrが2680〜289
0となり、誘電損失tanδが2.2%以下であり、温
度特性が±7%以内になり、交流電圧2000V/cm
印加時のtanδが2.9%以下で、絶縁抵抗(IR)
も5×104 〜1×105 MΩと良品の範囲となる。即
ち、比誘電率εrが高く、温度特性に優れ、誘電損失t
anδが小さく、さらに誘電損失の交流電圧依存性が小
さい誘電体磁器が達成される。更に、試料番号120
(MnCO3 の添加量:0.4重量部)では、誘電損失
tanδが1.4%と良品の範囲となるものの、比誘電
率εrが2220と低くなってしまう。従って、本発明
においてはBaTiO3 に添加するMnCO3 の重量
は、BaTiO3 100重量部に対して、0.01〜
0.3重量部の範囲とした。
【0078】試料番号121〜129はTa2 5 のM
gOに対する比を0.4〜2.1に変化させた。比が
0.4と小さい場合、また2.1と大きい場合いずれ
も、誘電率が2340、2050と2500より低く、
また温度特性もはずれてしまう。
【0079】これに対し、比が0.5〜2.0場合、誘
電率が2500以上であり温度特性その他の特性も満足
される。
【0080】実施例6 表9の試料No.99の組成に、SiO2 、Al2 3
ZnO粉末を、表13に示すように添加含有させ、実施
例1と同様に、テープ状に成形した後、このテープを積
層し、内部電極を形成し、積層体を作製した。そして、
実施例1と同様に、各特性を測定し、表14に記した。
【0081】尚、試料の組成は、BaTiO3 100重
量部に対して、Ta2 5 を2.8重量部、MgOを
0.3重量部、Pr6 11を0.2重量部、MnOをM
nCO3 換算で0.1重量部含有し、SiO2 、Al2
3 、ZnOをBaTiO3 100重量部に対して所定
量含有するものである。。
【0082】
【表13】
【0083】
【表14】
【0084】これらの表13,14から、SiO2 、A
2 3 、ZnOを含有することにより、これらの化合
物を含有しない場合(試料No.99)よりも焼成温度が
低下し、誘電率が高くなることが判る。
【0085】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、X7R
特性を満足し、比誘電率εrが2500以上で、且つ焼
成温度が1300℃以下となる。その他の諸特性とし
て、誘電損失tanδが2.5%以下絶縁抵抗(IR)
が104 MΩ以上、交流電圧2000V/cm印加時の
tanδが3%以下の誘電体磁器を得ることができる。
【0086】これにより、例えば積層セラミックコンデ
ンサを上述の誘電体磁器で構成した場合、温度特性に優
れた小型・大容量のコンデンサを得ることができ、焼成
温度が1300℃以下となり、積層されたシート間に内
部電極として、安価な銀−パラジウムを使用することも
可能で、安価な積層セラミックコンデンサを得ることが
できる。本発明の誘電体磁器組成物は、共振器用として
も用いることができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】BaTiO3 100重量部に対して、Ta
    2 5 を1.3〜3.5重量部、MgOを0.06〜
    0.6重量部、希土類元素酸化物を0.005〜0.5
    重量部、MnOをMnCO3 に換算して0.01〜0.
    30重量部含有するとともに、Ta2 5 のMgOに対
    するモル比が0.5〜2.0の範囲内にあることを特徴
    とする誘電体磁器組成物。
  2. 【請求項2】BaTiO3 100重量部に対して、さら
    にSiO2 およびAl2 3 のうち少なくとも一種を
    0.05〜0.5重量部含有することを特徴とする請求
    項1記載の誘電体磁器組成物。
  3. 【請求項3】BaTiO3 100重量部に対して、さら
    にZnOを0.5重量部以下含有することを特徴とする
    請求項1または2記載の誘電体磁器組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JPWO2014010273A1 (ja) * 2012-07-10 2016-06-20 株式会社村田製作所 積層セラミックコンデンサおよびその製造方法

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