JPH08193275A - 無電解めっき液、無電解めっき方法およびプリント配線板の製造方法 - Google Patents

無電解めっき液、無電解めっき方法およびプリント配線板の製造方法

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JPH08193275A
JPH08193275A JP20102695A JP20102695A JPH08193275A JP H08193275 A JPH08193275 A JP H08193275A JP 20102695 A JP20102695 A JP 20102695A JP 20102695 A JP20102695 A JP 20102695A JP H08193275 A JPH08193275 A JP H08193275A
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JP
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plating
electroless
primary
electroless plating
trialkanolamine
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JP20102695A
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English (en)
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Masanori Tamaki
昌徳 玉木
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Ibiden Co Ltd
Original Assignee
Ibiden Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速めっきを達成するとともに、めっき析出
速度を上げた場合でもピール強度を低下させることがな
く、しかも厚付けめっき前のPd置換の必要性をなくす
ことができる無電解めっき液を提供する。 【解決手段】 本発明の無電解めっき液は、コバルト、
ニッケル、金、銀、スズ、鉛、ほう素、遷移元素から選
ばれる少なくとも1種以上からなる元素の化合物、もし
くはこれらと銅化合物、およびトリアルカノールアミ
ン、還元剤、pH調整剤からなるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は無電解めっき方法に
係り、特には高速で、配線板の製造プロセスにおける導
体パターンの形成等に好適な無電解めっき方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】プリント配線板の製造プロセスにおける
導体パターンの形成では、基材の所定部分にめっきレジ
ストを設けた後、そのレジスト非形成部分に対して無電
解銅めっきが施される。
【0003】従来は、EDTAを錯化剤として使用した
無電解めっき浴を用いて、導体パターンの形成が行われ
ていた。無電解めっきを施すためには、予め表面が粗化
処理された無電解めっき用接着剤層が形成されることが
多いが、EDTAめっき浴はアンカー内へのめっきの充
填率に優れているものの、このようなめっき浴は、めっ
き析出速度が遅く、このめっき浴にて厚さ数十μmの導
体回路を形成するためには、十数時間もの時間がかか
り、工業上妥当ではない。
【0004】また、EDTAめっき浴のみによる無電解
銅めっきでは、析出するめっき膜の強度が低く、導体パ
ターンのピール強度を確保することが困難である。そこ
で、最初のめっき析出(一次めっき膜)を低速ではある
ものの、EDTAを錯化剤としためっき浴にて処理し、
次に、より高速のめっき(二次めっき膜)を行う方法が
提案されている。また、最初のめっき析出(一次めっき
膜)を低速ではあるもののめっき膜の強度が高い複合め
っきにて処理し、ついで高速のめっきを施す方法が提案
されている(特開平6−318771号公報)。高速め
っきとしては、例えばトリエタノールアミン(TEA)
を錯化剤として使用する無電解めっき法(特開平1−1
6881号公報)が好適である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、TEAを含
む厚付け用めっき浴には、析出速度が速いという利点が
ある反面、EDTAを含むめっき浴によって形成された
一次めっき膜表面に析出しにくいという欠点がある。そ
こで、一次めっき膜に対して酸処理を行い、表面を活性
化させる手段が用いられるが、そのような手法をもって
も、二次めっき膜を析出させることができず、さらに一
次めっき膜上にパラジウムを付与する(Pd置換する)
必要があった。しかし、このようなPd置換を行うと、
コストアップにつながるばかりでなく、下地である一次
めっき膜からのPdの脱落によって異状析出が起こると
いう問題があった。また、不要な部分に析出する銅めっ
きの量が増加することによって、厚付け用のめっき浴の
劣化が早くなるという問題もあった。
【0006】また、特開平6−318771号公報の技
術では、一次めっき浴の錯化剤としてクエン酸を使用し
ており、二次めっきとしてTEAを錯化剤として使用す
るめっき液を使用すると、めっきが析出しないという問
題が見られた。
【0007】本発明は上記の課題を解決するためなされ
たものであり、その目的は、高速めっきを達成するとと
もに、めっき析出速度を上げた場合でもピール強度を低
下させることがなく、しかも厚付けめっき前のPd置換
の必要性をなくすことができる無電解めっき液とそれを
用いた無電解めっき方法およびプリント配線板の製造方
法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本願の第一群の発明では「コバルト、ニッケル、
金、銀、スズ、鉛、硼素、遷移元素から選ばれる少なく
とも1種以上からなる元素の化合物およびモノアルカノ
ールアミン、還元剤、pH調整剤」もしくは「コバル
ト、ニッケル、金、銀、スズ、鉛、硼素、遷移元素から
選ばれる少なくとも1種以上からなる元素の化合物と銅
化合物およびモノアルカノールアミン、還元剤、pH調
整剤」のいずれか、からなる無電解めっき液と、これを
一次めっき膜形成に用いた無電解めっき方法と、これを
利用したプリント配線板の製造方法を提案する。
【0009】また、本願の第二群の発明では、銅化合
物、トリアルカノールアミン、0.1M以下の還元剤、
pH調整剤からなる無電解めっき液か、銅化合物、トリ
アルカノールアミン、還元剤、pH調整剤からなり、そ
の液温度が50℃以下である無電解めっき液を一次めっ
き膜形成に用いた無電解めっき方法と、これを利用した
プリント配線板の製造方法を提案する。
【0010】本願第一群の発明の無電解めっき液は、錯
化剤としてトリアルカノールアミンを使用しているた
め、二次めっき液としてトリアルカノールアミンを錯化
剤とした高速めっき(析出速度5μm/時間以上)を採
用しても、二次めっきが未析出となることはなく、ま
た、新たに触媒核を一次めっき膜表面に付与する必要も
なく、全体としてめっき析出速度(平均めっき析出速
度)を上げることができる。
【0011】また、複合金属を形成できるため、めっき
膜の強度が純粋な金属膜に比べて高く、無電解めっき用
接着剤層の粗化面に充填されてピール強度の向上させる
ことができる。
【0012】また、本願の第二群の発明の無電解めっき
液は、0.1M以下の還元剤を使用するか、液温度を5
0℃以下にするか、もしくは0.1M以下の還元剤を使
用し、かつ液温度を50℃以下とすることにより、析出
速度を2μm/時間以下とすることができ、そのため、
無電解めっき用接着剤層の粗化面に対する充填率を向上
させることができ、高速化に伴うピール強度の低下を防
止できる。
【0013】しかも二次めっき液としてトリアルカノー
ルアミンを錯化剤とした高速めっき(析出速度5μm/
時間以上)を採用しても、二次めっきが未析出となるこ
とはなく、新たに触媒核を一次めっき膜表面に付与する
必要もなく、全体としてめっき析出速度(平均めっき析
出速度)を上げることができる。
【0014】また、得られる金属膜が、一次めっき膜、
二次めっき膜とも銅であり、熱膨張率の差やめっき応力
により、めっき膜界面で剥離することもない。なお、本
願発明で述べる「一次めっき」とは、絶縁基板上に直接
めっき膜を析出させることを指し、一般に膜厚が比較的
薄いものである。「二次めっき」とは、一次めっきや金
属膜上に析出させるものであり、膜厚が比較的厚いもの
である。
【0015】前記金、銀、スズ、鉛、硼素、遷移元素か
ら選ばれる少なくとも1種からなる元素の化合物とは、
シアン化金カリウム、シアン化銀カリウム、塩化スズ、
ピロリン酸スズ、ピロリン酸鉛、硼酸、タングステン酸
ナトリウム、シュウ酸鉄などである。
【0016】前記トリアルカノールアミンは、トリエタ
ノールアミン(TEA)、トリイソパノールアミン(T
IA)、トリメタノールアミン(TMA)、トリプロパ
ノールアミン(TPA)から選ばれる少なくとも1種で
あることが望ましい。これは錯化力に優れるからであ
る。また、これらは、強塩基性条件化でのみ錯体を形成
するため、中性条件では錯体とはならず、導体回路上に
残留しないため、導通不良やマイグレーションなどを生
じることがない。
【0017】前記還元剤は、アルデヒド、次亜リン酸塩
(フォスフィン酸塩又はホスフィン酸塩と呼ばれる)、
水素化ホウ素塩、ヒドラジンから選ばれる少なくとも1
種であることが望ましい。これらの還元剤は、水溶性で
あり、還元力に優れるからである。また、Ni化合物を
使用する場合は、次亜リン酸塩を使用する。
【0018】前記還元剤の濃度は、0.1〜0.24M
であることが望ましい。この理由は、0.1M未満で
は、還元力が不足してめっきが遅くなり(2μm/時間
以下)、0.24Mを越えると、めっき液中の金属イオ
ンを還元してしまい、めっき液が分解してしまうからで
ある。なお、本願第二群の発明では、還元剤の濃度を
0.1M以下として、めっき析出速度を意図的に低下さ
せて、めっき膜の粗化面に対する充填率の向上を図って
いる。
【0019】前記無電解めっき液には、鉄化合物および
/又はビピリジルを含有してなることが望ましい。この
理由は、ビピリジルはめっき浴中の金属酸化物の発生を
抑制してノジュールの発生を抑制できるからであり、鉄
化合物は、反応開始剤であるとともに、浴分解を抑制す
ることができる。
【0020】鉄化合物としては、フェロシアン化カリウ
ムやフェリシアン化カリウムなどが好ましい。前記pH
調整剤は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化
カルシウムから選ばれる少なくとも1種であり、塩基性
化合物である。トリアルカノールアミンは、塩基性条件
下で錯体を形成するからである。
【0021】前記pH調整剤の濃度は、0.3〜0.7
M程度がよい。この範囲でpHを11〜13程度に調製
できるからである。本願第一群の発明の無電解めっき液
は、特に銅化合物、ニッケル化合物あるいはコバルト化
合物、トリアルカノールアミン、還元剤、pH調整剤か
らなることが望ましい。この理由は、このめっき液によ
り得られる銅とニッケル(あるいはコバルト)、還元剤
として次亜リン酸塩を使用した場合は、銅、ニッケル
(あるいはコバルト)およびリンの合金が得られ、これ
らの合金は強度に優れ、電気導電性にも優れているた
め、配線板の導体パターンには好適であるからである。
【0022】前記銅化合物の濃度は、1.0〜4.3m
M、ニッケル化合物あるいはコバルト化合物の濃度が2
0〜82mM、トリアルカノールアミンの濃度が0.1
〜0.8Mであることが望ましい。銅化合物、ニッケル
化合物あるいはコバルト化合物の濃度が、上記範囲の場
合に、電気電導性と強度に優れためっき膜の組成が得ら
れるからである。またトリアルカノールアミンの濃度が
上記範囲でなければ析出反応、特に共析反応が生じない
からである。
【0023】銅、ニッケル、コバルト化合物は、硫酸
銅、硫酸ニッケル、硫酸コバルト、塩化銅、塩化ニッケ
ル、塩化コバルトなどの銅、ニッケル、コバルトの硫酸
化物、塩化物などがよい。
【0024】本願発明の無電解めっき液の使用方法とし
ては、表面が粗化処理された無電解めっき用接着剤層の
上に、触媒核を付与して、これを本願発明の無電解めっ
き液からなるめっき浴に浸漬してめっき膜を析出させる
手段が一般的である。
【0025】本願第一群の発明の無電解めっき液を使用
した好適なめっき方法は、基材上に一次めっきを施した
後に、この一次めっき膜に対して二次めっきを行う無電
解めっき方法において、前記一次めっき用のめっき浴は
前述の無電解めっき液を用いるとともに、二次めっきと
して、トリアルカノールアミンと、銅化合物、還元剤、
pH調整剤からなる無電解めっき液を使用する。
【0026】一次めっき膜は、無電解めっき用接着剤の
粗化面に直接接触するため、このめっき膜の強度がピー
ル強度を支配する。このため、一次めっき膜は、微細結
晶粒子で強度が高いことが望ましい。本願発明の無電解
めっき液を使用することにより、EDTAと同程度の微
細な結晶粒子を持つめっき膜を実現できる。また、この
無電解めっき液は複合金属を容易に析出させることがで
きるため、ピール強度向上を実現できる。
【0027】また、二次めっきとして、トリアルカノー
ルアミンを錯化剤とした高速めっき(析出速度5μm/
時間以上)を採用しても、二次めっきが未析出となるこ
とはなく、また、新たに触媒核を一次めっき膜に付与す
る必要もなく、全体としてめっき速度(平均めっき速
度)を上げることができる。
【0028】また、この方法によれば、一次めっきと二
次めっきの錯化剤が同種類であるため、一次めっきの
後、水洗せずに直接二次めっき液に浸漬しても、二次め
っき液を汚染しないため、工程数の低減が可能である。
【0029】本願第二群の発明にかかる方法は、基材上
に一次めっきを施した後に、この一次めっき膜に対して
二次めっきを行う無電解めっき方法において、前記一次
めっき用のめっき浴は、銅化合物、トリアルカノールア
ミン、0.1M以下の還元剤、pH調整剤からなる無電
解めっき液か、銅化合物、トリアルカノールアミン、還
元剤、pH調整剤からなり、その液温度が50℃以下で
ある無電解めっき液を用いて、その析出速度を2μm/
時間以下とするとともに、二次めっきとして、トリアル
カノールアミンと、銅化合物、還元剤、pH調整剤から
なる無電解めっき液を使用して、その析出速度を5μm
/時間以上にすることを特徴とする。
【0030】この方法では、一次めっき膜の析出速度が
2μm/時間以下と低く、無電解めっき用接着剤層表面
の蛸壺状アンカーに対する充填率が高く、ピール強度の
低下を防止でき、また二次めっきの速度を5μm/時間
以上としているため、導体回路を短時間で形成でき、工
業上有利である。しかも一次めっきと二次めっきの錯化
剤が同種類であるため、水洗の必要がなく、めっき液に
浸漬しても、二次めっき液を汚染しないため、工程数の
低減が可能である。
【0031】なお、一次めっきの下限は、0.1μm/
時間とし、二次めっきの上限は、10μm/時間とする
ことが望ましい。また、一次めっき膜と二次めっき膜が
同一の銅であるため、めっき界面でヒートサイクルによ
る剥離などを防止することができる。
【0032】この二次めっきは、液温度を50℃〜90
℃の温度とするか、還元剤の量を0.1M〜0.24M
とするか、もしくは、液温度を50℃〜90℃の温度と
し、還元剤の量を0.1M〜0.24Mとすることで5
μm/時間の析出速度を達成できる。
【0033】なお、この方法における一次めっき液の還
元剤の好適濃度は、0.01〜0.05であり、液温度
は、15〜45℃以下である。本願第一、二群の発明で
使用される銅化合物は、一次、二次めっきとも硫酸銅、
塩化銅などの硫酸化物、塩化物がよい。また、還元剤
は、アルデヒド、次亜リン酸塩、水素化ホウ素塩、ヒド
ラジンから選ばれる少なくとも1種であることが望まし
いが、特にホルムアルデヒドが好適である。イオンが残
留せず、プリント配線板のマイグレーションを防止でき
るからである。
【0034】本願第一、二群の発明で使用されるpH調
整剤は、一次、二次めっきとも水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、水酸化カルシウムから選ばれる少なくとも
1種であり、塩基性化合物である。トリアルカノールア
ミンは、塩基性条件下で錯体を形成するからである。
【0035】ついで、プリント配線板の製造方法につい
て説明する。第一群に係る発明は、基板上に一次めっき
を施した後に、この一次めっき膜に対して二次めっきを
行い導体回路を形成するプリント配線板の製造方法にお
いて、前記一次めっき用のめっき浴は、前述の無電解め
っき液を用いるとともに、二次めっきとして、トリアル
カノールアミンと、銅化合物、還元剤、pH調整剤から
なる無電解めっき液を使用するものである。
【0036】また、第二群に係る発明は、基板上に一次
めっきを施した後に、この一次めっき膜に対して二次め
っきを行い導体回路を形成するプリント配線板の製造方
法において、前記一次めっき用のめっき浴は、第二群に
かかる無電解めっき液を用いて、その析出速度を2μm
/時間以下とするとともに、二次めっきとして、トリア
ルカノールアミンと、銅化合物、還元剤、pH調整剤か
らなる無電解めっき液を使用して、その析出速度を5μ
m/時間以上にすることを特徴とするプリント配線板の
製造方法。
【0037】これらの製造方法が奏する作用、効果は、
前述の無電解めっき方法において説明したものと同一で
ある。また、使用される各元素の化合物、還元剤、pH
調製剤、濃度等の条件は、無電解めっき液で説明したも
のに準拠する。
【0038】前記一次めっきの下限は、0.1μm/時
間とし、二次めっきの上限は、10μm/時間とするこ
とが望ましい。プリント配線板の製造方法について具体
的に説明する。
【0039】基板は、銅張積層板をエッチングして銅パ
ターンとするか、ガラスエポキシ基板、ポリイミド基
板、セラミック基板、金属基板などに無電解めっき用接
着剤層を形成し、これを粗化して粗化面を形成し、ここ
に無電解めっきを施して銅パターンとすることもでき
る。
【0040】ついで、基板上に無電解めっき用接着剤層
を形成する。無電解めっき用接着剤は、酸あるいは酸化
剤に可溶性の耐熱性樹脂(耐熱性樹脂マトリックス)中
に予め硬化処理された耐熱性樹脂粒子を含有してなるも
のが望ましく、これを塗布あるいはフィルム化したもの
を積層することにより行う。耐熱性樹脂粒子を溶解除去
して蛸壺状のアンカーを形成することにより行うことが
できる。
【0041】前記耐熱性樹脂粒子としては、平均粒径
が10μm以下の耐熱性樹脂粉末、平均粒径が2μm
以下の耐熱性樹脂粉末を凝集させて平均粒径が前記粒子
の粒子径の3倍以上の大きさとした凝集粒子、平均粒
径が10μm以下の耐熱性粉末樹脂粉末と、平均粒径が
前記粒子の粒子径の1/5以下かつ2μm以下の耐熱性
樹脂粉末との混合物、平均粒径が2μm〜10μmの
耐熱性樹脂粉末の表面に、平均粒径が2μm以下の耐熱
性樹脂粉末または無機粉末のいずれか少なくとも1種を
付着させてなる疑似粒子から選ばれることが望ましい。
【0042】また、耐熱性樹脂マトリックスとしては、
感光性樹脂が望ましい。露光、現像によりバイアホール
形成用の孔を形成できるからである。前記耐熱性樹脂マ
トリックスとしては、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、
エポキシアクリレート樹脂などの熱硬化性樹脂、あるい
はこれらにポリエーテルスルフォンなどの熱可塑性樹脂
を混合した複合体などが望ましく、また耐熱性樹脂粒子
としては、エポキシ樹脂、アミノ樹脂(メラミン樹脂、
尿素樹脂、グアナミン樹脂)などがよい。
【0043】なお、エポキシ樹脂は、そのオリゴマーの
種類、硬化剤の種類、架橋密度を変えることにより任意
に酸や酸化剤に対する溶解度を変えることができる。例
えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂オリゴマーをア
ミン系硬化剤で硬化処理したものは、酸化剤に溶解しや
すい。しかし、ノボラックエポキシ樹脂オリゴマーをイ
ミダゾール系硬化剤で硬化させたものは、酸化剤に溶解
しにくい。
【0044】本願発明で使用される酸は、リン酸、塩
酸、硫酸、又は蟻酸、酢酸などの有機酸があるが特に有
機酸が望ましい。粗化処理した場合に、バイアホールか
ら露出する金属導体層を腐食させにくいからである。
【0045】また、酸化剤は、クロム酸、過マンガン酸
塩(過マンガン酸カリウムなど)、が望ましい。特に、
アミノ樹脂を溶解除去する場合は、酸と酸化剤で交互に
粗化処理することが望ましい。
【0046】このように形成された粗化面に、触媒核を
付与する。触媒核は、貴金属イオンやコロイドなどが望
ましく、一般的には、塩化パラジウムやパラジウムコロ
イドを使用する。触媒核を固定するために加熱処理を行
うことが望ましい。
【0047】次にめっきレジストを塗布あるいはフィル
ム状にしたものを積層した後、露光、現像してめっきレ
ジストパターンを設ける。めっきレジストが形成されて
いない部分に一次めっきを施す、一次めっき液は「コバ
ルト、ニッケル、金、銀、スズ、鉛、硼素、遷移元素か
ら選ばれる少なくとも1種以上からなる元素の化合物、
もしくはこれらと銅化合物、およびトリアルカノールア
ミン、還元剤、pH調整剤からなる無電解めっき液」で
ある。この一次めっき膜の表面に二次めっきを施す。二
次めっきは、「トリアルカノールアミンと、銅化合物、
還元剤、pH調整剤からなる無電解めっき液」を使用す
ることが望ましい。錯化剤が同種類であり、二次めっき
液として、トリアルカノールアミンを錯化剤とした高速
めっきを採用しても、未析出となることがなく、一次め
っき膜の表面に触媒核を新たに付与する必要もないから
である。
【0048】また、第二群にかかる発明のプリント配線
板の製造方法によれば、基板上に一次めっきを施した後
に、この一次めっき膜に対して二次めっきを行い導体回
路を形成するプリント配線板の製造方法において、前記
一次めっき用のめっき浴は、銅化合物、トリアルカノー
ルアミン、0.1M以下の還元剤、pH調整剤からなる
無電解めっき液か、銅化合物、トリアルカノールアミ
ン、還元剤、pH調整剤からなり、その液温度が50℃
以下である無電解めっき液を使用し、その析出速度を2
μm/時間以下とともに、二次めっきとして、トリアル
カノールアミンと、銅化合物、還元剤、pH調整剤から
なる無電解めっき液を使用して、その析出速度を5μm
/時間以上にすることを特徴とする。
【0049】このようなプリント配線板の製造方法で
は、一次めっき膜の析出速度が2μm/時間以下と低
く、無電解めっき用接着剤層表面の蛸壺状アンカーにた
いする充填率が高く、ピール強度を向上させることがで
き、また二次めっきの速度を5μm/時間以上としてい
るため、導体回路を短時間で形成でき、工業上有利であ
る。しかも一次めっきと二次めっきの錯化剤が同種類で
あるため、水洗の必要がなく、めっき液に浸漬しても、
二次めっき液を汚染しないため、工程数の低減が可能で
ある。
【0050】また、一次めっき膜と二次めっき膜が同一
の銅であるため、めっき界面でヒートサイクルによる剥
離などを低減させることができる。また、トリアルカノ
ールアミンは、導体回路に残留しないので、電気抵抗も
低い。
【0051】さらに、銅パターンだけでなく、バイアホ
ールを形成して多層プリント配線板を製造することもで
きる。
【0052】
【発明の実施形態】以下、本発明をプリント配線板の製
造プロセスにおける無電解めっき方法に具体化した実施
形態を図1(a)〜図1(d)に基づき詳細に説明す
る。 (実施形態1)本実施形態では、フルアディティブプロ
セスによってプリント配線板の導体パターン8を作製し
ている。以下、そのプロセスを順を追って説明する。 (1) まず、基材としてのガラスエポキシ板1上に、
アディティブ用の接着剤を塗布する。接着剤の調製は次
のように行った。
【0053】ジエチレングリコールジメチルエーテル
(DMDG)に溶解したクレゾールノボラック型エポキ
シ樹脂(日本化薬製 分子量2500)の25%アクリル
化物を70重量部、ポリエーテルスルフォン(PES)
30重量部、イミダゾール硬化剤(四国化成製、商品
名:2E4MZ-CN)4重量部、、感光製モノマーであるカプ
ロラクトン変成トリス(アクロキシエチル)イソシアヌ
レート(東亜合成製、商品名;アロニックスM325)
10重量部、光開始剤としてのベンゾフェノン(関東化
学製)5重量部、光増感剤ミヒラーケトン(関東化学
製)0.5重量部、さらにこの混合物に対してメラミン
樹脂粒子の平均粒径5.5μmを35重量部、平均粒径
0.5μmのものを5重量部を混合した後、NMPを添
加しながら混合し、ホモディスパー攪拌機で粘度200
0 CPSに調整し、続いて、3本ロールで混練する。 (2)この接着剤溶液を、めっき工程を終えた基材1を
水洗・乾燥した後、基材2上に、ロールコーターを用い
て塗布し、水平状態で20分間放置してから、60℃で乾
燥(プリベーク)を行なった。 (3)前記(2)の処理を施した配線板に、超高圧水銀
灯300mj /cm2 で露光した。さらに、前記配線板を超高
圧水銀灯により約3000mj/cm2 で露光し、100 ℃で1時
間、その後150 ℃で5時間の加熱処理(ポストベーク)
することによりフォトマスクフィルムに相当する寸法精
度に優れた開口を有する厚さ50μmの樹脂接着剤層2
を形成した。
【0054】この接着剤は、クロム酸やリン酸等のよう
な粗化液に対して難溶の樹脂マトリックス中に、粗化液
に対して可溶の樹脂フィラーを分散させたものである。
この場合、次いで、常法に従ってクロム酸、過マンガン
酸カリウム等による表面粗化処理を行い、接着剤層2中
の樹脂フィラーを溶解させる。
【0055】具体的にはpH=13に調整した過マンガ
ン酸カリウム(KMnO4 、60 g/l )に70℃で1分間浸漬
し、ついでリン酸に30分浸漬して層間樹脂絶縁層の表
面を粗化して、その結果、図1(a)に示されるよう
に、接着剤層2の表面に微細なアンカー3が多数形成さ
れた粗化面が形成される。
【0056】次いで、無電解めっき金属の最初の析出に
必要な触媒核を付与した後、感光性エポキシや感光性ポ
リイミド等の感光性樹脂を塗布し、露光・現像を行う。
その結果、図1(b)に示されるように、部分的に開口
部5を有する永久レジスト4を接着剤層2の上面に形成
する。
【0057】具体的には次のような手順に従った。DM
DG(ジメチルグリコールジメチルエーテル)に溶解さ
せたクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬製
商品名 EOCN−103S)のエポキシ基25%を
アクリル化した感光性付与のオリゴマー(分子量400
0)、PES(分子量17000)、イミダゾール系硬
化剤(四国化成製 商品名 2PMHZ−PW)、感光
性モノマーであるアクリル化イソシアネート(東亜合成
製商品名 アロニックス M215)、光開始剤として
ベンゾフェノン(関東化学製)、光増感剤ミヒラーケト
ン(関東化学製)を用い、下記組成でNMPを用いて混
合した後、ホモディスパー攪拌機で粘度3000cps
に調整し、続いて3本ロールで混練して、液状レジスト
を得た。
【0058】樹脂組成物:感光性エポキシ/PES/M
325/BP/MK/イミダゾール=70/30/10
/5/0.5/5 この液状レジストを前記(7)の樹脂絶縁層上にロール
コーターを用いて塗布し、60℃で乾燥させて厚さ約3
0μmのレジスト層を形成した。さらに、L/S=50
/50の導体回路パターンが描画されたマスクフィルム
を密着させ、超高圧水銀灯1000mJ/cm2 で露光
した。
【0059】これをトリエチレングリコールジメチルエ
ーテル(DMDG)でスプレー現像処理することによ
り、配線板上に導体回路パターン部の抜けためっき用レ
ジストを形成した。さらに超高圧水銀灯により、600
0mJ/cm2 で露光し、1000℃で1時間、その後
150℃で3時間の加熱処理を行った。
【0060】このレジスト用樹脂を用いて永久レジスト
4を形成した。次いで、従来公知のめっき前処理を行っ
た後、開口部5に対する一次めっきを行う。ここで、一
次めっき用のめっき浴としては、TEAを錯化剤として
含む無電解ニッケルめっき浴あるいは無電解銅−ニッケ
ル合金めっき浴のうちのいずれかが使用される。
【0061】本実施形態においては、一次めっきとして
具体的には下記の組成を有する無電解銅−ニッケル合金
めっき浴が用いられている。めっき浴の温度は50℃〜
80℃であり、めっき浸漬時間は20分〜120分であ
る。
【0062】金属塩…CuSO4 ・5H2 O; 0.6
25g/リットル,(1.8mM) …NiSO4 ・6H2 O; 12.485g/リット
ル,(51.0mM) 錯化剤…TEA; 50g/リットル,(0.33
M) 還元剤…ホスフィン酸Na一水和物; 21.2g/
リットル,(0.2M) pH調節剤…NaOH; 30g/リットル,(0.
75M) その他…安定剤(ビピリジル、フェロシアン化カリウム
等)少量。
【0063】析出速度は、1.5μm/時間 以上の条件でめっきを行うことによって、図1(c)に
示されるように、レジスト非形成部分である開口部5に
厚さ約0.5μm〜5.0μmの銅−ニッケル−リンめ
っき薄膜6が形成される。この後、ガラスエポキシ板1
をめっき浴から引き上げ、表面に付着しているめっき浴
を水で洗い流す。
【0064】次いで、ガラスエポキシ板1を酸性溶液で
処理する活性化処理によって、銅−ニッケル−リンめっ
き薄膜6表層の酸化皮膜を除去する。その後、Pd置換
を行うことなく、銅−ニッケル−リンめっき薄膜6上に
対する二次めっきを行う。ここで二次めっき用のめっき
浴としては、TEAを錯化剤として含む二次めっき用の
無電解銅めっき浴が使用される。
【0065】本実施形態においては、二次めっきとして
具体的には下記の組成を有するめっき浴が用いられてい
る。めっき浴の温度は50℃〜70℃であり、めっき浸
漬時間は90分〜360分である。
【0066】金属塩…CuSO4 ・5H2 O; 3.0
g/リットル,(8.6mM) 錯化剤…TEA; 22.5g/リットル,(0.1
5M) 還元剤…HCHO; 2cc/リットル(0.1M) その他…安定剤(ビピリジル、フェロシアン化カリウム
等)少量。
【0067】析出速度は、6μm/時間 全めっき膜の厚みは、30μmであり、一次めっき膜と
して2μmとすると、一次めっきと二次めっきの平均析
出速度は、5.0μm/時間である。
【0068】平均析出時間=全めっき膜の厚さ/(一次
めっき膜の厚さ/一次めっき膜析出速度+二次めっき膜
の厚さ/二次めっき膜析出速度)で計算した。 30μm/{(2/1.5)時間+(28/6)時間} =30μm/6時間 =5μm/時間 これは、EDTAを錯化剤として使用した銅めっき液の
みを使用した場合の析出速度2.0μm/時間よりも早
い。
【0069】以上の条件でめっきを行うことによって、
図1(d)に示されるように、一次めっき膜である銅−
ニッケルめっき薄膜6の表面に銅めっき膜7が形成され
る。従って、2種の金属層からなる導体パターン8が得
られる。
【0070】なお、2種類の金属層の厚さは、一次めっ
き層が0.5〜3μmで、二次めっき層が10〜30μ
mであり、二次めっき層/一次めっき層=3.3〜60
の範囲が望ましい。一次めっき層が大きくなりすぎると
一次めっき膜と二次めっき膜との界面で剥離が起き、一
次めっき膜が小さすぎるとピール強度の低下を招く。
【0071】さて、本実施形態の無電解めっき方法で
は、一次めっき用のめっき浴に含まれている錯化剤と、
二次めっき用のめっき浴に含まれている錯化剤とが同じ
もの、即ちいずれもTEAである。従って、無電解めっ
き用接着剤層の粗化面に接している銅−ニッケル−リン
めっき薄膜6とその上に析出する銅めっきとの相性が、
EDTA浴のときに比較してよくなるものと考えられ、
この組合せによると銅−ニッケル−リンめっき薄膜6と
二次めっき液との濡れ性が向上し、その上に銅めっきが
析出しやすくなる。ゆえに、めっきの初期反応が途中で
停止してしまうこともなく、銅めっき膜7が確実にかつ
スムーズに形成される。
【0072】よって、この無電解めっき方法によると、
従来必須であった一次めっき膜へのPd置換が不要にな
ることから、その分だけ確実にコストダウンが図られ
る。しかも、銅−ニッケル−リンめっき薄膜6からのP
dの脱落という問題も起き得ないため、めっき金属の異
状析出という事態も解消される。さらに、Pd置換を行
うための処理液の保存・管理等も不要になるというメリ
ットがある。
【0073】また、上記二つのめっき浴は同種の錯化剤
を含むものであることから、互いが混合しても、めっき
浴の汚染などの問題は生じない。つまり、二次めっき用
の無電解銅めっき浴の早期劣化が回避され、また一次め
っきと二次めっきとの間の洗浄を省略できる。
【0074】なお、上述した条件によって形成された導
体パターン8のピール強度を測定したところ、その値は
1.8kg/cmであり、実用に耐えうるものであっ
た。ピール強度の測定は、JIS−C−6481に準じ
た。 (実施形態2)基本的には、実施形態1と同様である
が、一次めっき液として、下記のニッケルめっき液、コ
バルトめっき液、銅とコバルトの混合めっき液を使用し
た。
【0075】(ニッケルめっき液) めっき温度60℃ 金属塩…NiSO4 ・6H2 O; 13.5g/リット
ル,(55.2mM) 錯化剤…TEA; 50g/リットル,(0.33
M) 還元剤…ホスフィン酸Na一水和物; 21.2g/
リットル,(0.2M) pH調節剤…NaOH; 30g/リットル,(0.
75M) その他…安定剤(ビピリジル、フェロシアン化カリウム
等)少量。
【0076】平均析出速度は、1.5μm/時間 (コバルトめっき液) めっき温度60℃ 金属塩…CoCl2 ・6H2 O; 55.0mM 錯化剤…TEA; 0.3 M 還元剤…ホスフィン酸Na一水和物; 0.2M pH調節剤…NaOH; 0.75M その他…安定剤(ビピリジル、フェロシアン化カリウム
等)少量。
【0077】平均析出速度は、1.5μm/時間 (コバルト−銅複合めっき液) めっき温度60℃ 金属塩…CoCl2 ・6H2 O; 25.0mM CuSO4 ・5H2 O; 30.0mM 錯化剤…TEA; 0.3 M 還元剤…水酸化ホウ酸ナトリウム; 0.2M pH調節剤…NaOH; 0.75M その他…安定剤(ビピリジル、フェロシアン化カリウム
等)少量。
【0078】析出速度は、1.0μm/時間 ピール強度を測定したところ、その値はニッケルめっき
で1.6kg/cm、コバルトめっきで1.6kg/c
m、銅−コバルトめっきで1.7kg/cm、という値
であった。さらに、比較例として、直接TEAを含むめ
っき浴によるめっきを行ったところ、析出速度は、6μ
m/時間であるものの、そのピール強度は0.8kg/
cmという低いものであった。 (実施形態3)基本的には、実施形態1と同様である
が、一次、二次めっき液として、下記の組成のものを使
用した。
【0079】(TEA低速めっき) めっき温度40℃であり、 金属塩…CuSO4 ・5H2 O; 1.8mM 錯化剤…TEA; 0.33M 還元剤…ホルムアルデヒド: 0.05M pH調節剤…NaOH; 0.5M その他…安定剤(ビピリジル、フェロシアン化カリウム
等)少量。
【0080】析出速度は、1μm/時間 (TEA高速めっき) 二次めっき液として、下記の組成のものを使用した。
【0081】めっき温度60℃であり、 金属塩…CuSO4 ・5H2 O; 1.8mM 錯化剤…TEA; 0.33M 還元剤…ホルムアルデヒド: 1.5M pH調節剤…NaOH; 0.5M その他…安定剤(ビピリジル、フェロシアン化カリウム
等)少量。
【0082】析出速度は、6μm/時間 厚さ30μmの平均析出速度は、4.5μm/時間であ
る。ピール強度を測定したところ、その値は1.4kg
/cmという値であった。
【0083】なお、比較例として、EDTAを錯化剤と
しためっき液により、一次めっきを行い、TEAを錯化
剤とした二次めっき液に浸漬したが、析出反応が起きな
かった。
【0084】(実施形態4)金、銀、スズ、鉛、硼素、
遷移元素から選ばれる少なくとも1種からなる元素の化
合物について無電解めっき液を調製して、無電解めっき
を行った。使用した金属化合物、還元剤、pH調整剤、
析出速度、ピール強度について表1に結果を示した。
【0085】また、金、銀、スズ、鉛、硼素、遷移元素
から選ばれる少なくとも1種からなる元素の化合物と銅
化合物の混合物について無電解めっき液を調製して、無
電解めっきを行った。使用した金属化合物、還元剤、p
H調整剤、析出速度、ピール強度について表2に結果を
示した。
【0086】
【表1】
【0087】
【表2】 なお、いずれも二次めっきの条件は、実施形態1の条件
に準じる。このように、実施形態の条件であれば、各々
について導体パターン8に充分なピール強度が確保され
ることがわかる。これは、粗化面に強度の高い合金めっ
きが充填されていること、また、TEAを含むめっき浴
であっても、低速めっき浴であればアンカー3へのめっ
き充填性に遜色がないからであると推測される。また、
無電解銅めっき浴より無電解ニッケルめっき浴のほう
が、無電解ニッケルめっき浴より無電解銅−ニッケル
(−リン)合金めっき浴のほうがピール強度が大きくな
ることがわかる。これは、金属単体よりも合金のほうが
強度が高いため金属破壊が生じにくい、ということを意
味する。
【0088】なお、本発明は例えば次のように変更する
ことが可能である。 (1)無電解一次めっき浴中の錯化剤を、TEAと同じ
くエタノールアミン類であるモノエタノールアミンやジ
エタノールアミンに変更してもよい。
【0089】(2)錯化剤としてTEAが含まれている
のであれば、実施形態において例示したものと異なる組
成の二次無電解銅めっき浴を使用しても構わない。 (3)実施形態に代えて、例えば次のような手順で無電
解めっきを行ってもよい。まず、一次無電解めっき浴を
用いて一次めっきを行う。次いで、前記めっき浴から基
材を引き上げ、水洗・乾燥等を行うことなく、基材をそ
のまま二次の無電解銅めっき浴に浸漬する。この場合、
酸化皮膜の形成を防ぐために、一次の無電解めっき浴か
ら二次の無電解銅めっき浴への移送は、迅速に行われる
必要がある。上記の方法であると、酸化皮膜除去のため
の活性化処理が不要になるため、より工程が簡略化され
る。また、この方法に限られなくとも、酸化皮膜が形成
されにくい条件で一連のめっきプロセスが行われるので
あれば、活性化処理を省くことも可能である。
【0090】(4)本発明の無電解めっき方法は、プリ
ント配線板の製造プロセスのみに限定されず、その他の
用途、例えば自動車部品の表面めっき等にも適用される
ことができる。
【0091】
【発明の効果】以上詳述したように、本願発明によれ
ば、平均めっき析出速度を向上させた場合でも得られる
導体パターンのピール強度を低下させることがなく、し
かも二次めっき前のPd置換の必要性をなくすことがで
きる。また、平均めっき析出速度を改善できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(d)は、実施形態の無電解めっき方
法を示す部分概略断面図。
【符号の説明】
1…基材としてのガラスエポキシ板、6…一次めっき膜
としての銅−ニッケル−リンめっき薄膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C23C 18/52 B H05K 3/18 F 7511−4E

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コバルト、ニッケル、金、銀、スズ、
    鉛、硼素、遷移元素から選ばれる少なくとも1種からな
    る元素の化合物、もしくはこれらと銅化合物、およびト
    リアルカノールアミン、還元剤、pH調整剤からなる無
    電解めっき液。
  2. 【請求項2】 銅化合物、トリアルカノールアミン、
    0.1M以下の還元剤、pH調整剤からなる無電解めっ
    き液。
  3. 【請求項3】 銅化合物、トリアルカノールアミン、還
    元剤、pH調整剤からなり、その液温度が50℃以下で
    ある無電解めっき液。
  4. 【請求項4】 前記無電解めっき液は、銅化合物、ニッ
    ケル化合物あるいはコバルト化合物、トリアルカノール
    アミン、還元剤、pH調整剤からなり、前記銅化合物の
    濃度は、1.0〜4.3mM、ニッケル化合物あるいは
    コバルト化合物の濃度が20〜82mM、トリアルカノ
    ールアミンの濃度が0.1〜0.8Mである請求項1に
    記載の無電解めっき液。
  5. 【請求項5】 前記トリアルカノールアミンは、トリエ
    タノールアミン、トリイソパノールアミン、トリメタノ
    ールアミン、トリプロパノールアミンから選ばれる少な
    くとも1種である請求項1〜4のいずれか一つに記載の
    無電解めっき液。
  6. 【請求項6】 前記還元剤は、アルデヒド、次亜リン酸
    塩、水素化ホウ素塩、ヒドラジンから選ばれる少なくと
    も1種である請求項1〜4のいずれか一つに記載の無電
    解めっき液。
  7. 【請求項7】 前記無電解めっき液には、鉄化合物およ
    び/又はビピリジルを含有してなる請求項1〜4のいず
    れか一つに記載の無電解めっき液。
  8. 【請求項8】 前記pH調整剤は、水酸化ナトリウム、
    水酸化カリウム、水酸化カルシウムから選ばれる少なく
    とも1種である請求項1〜4のいずれか一つに記載の無
    電解めっき液。
  9. 【請求項9】 基材上に一次めっきを施した後に、この
    一次めっき膜に対して二次めっきを行う無電解めっき方
    法において、 前記一次めっき用のめっき浴は、請求項1〜8のいずれ
    か一つの無電解めっき液を用いるとともに、二次めっき
    用のめっき浴として、トリアルカノールアミンと、銅化
    合物、還元剤、pH調整剤からなる無電解めっき液を使
    用することを特徴とする無電解めっき方法。
  10. 【請求項10】 基材上に一次めっきを施した後に、こ
    の一次めっき膜に対して二次めっきを行う無電解めっき
    方法において、 前記一次めっき用のめっき浴は、請求項2あるいは3の
    無電解めっき液を用いて、その析出速度を2μm/時間
    以下とするとともに、二次めっき用のめっき浴として、
    トリアルカノールアミンと、銅化合物、還元剤、pH調
    整剤からなる無電解めっき液を使用して、その析出速度
    を5μm/時間以上にすることを特徴とする無電解めっ
    き方法。
  11. 【請求項11】 基板上に一次めっきを施した後に、こ
    の一次めっき膜に対して二次めっきを行い導体回路を形
    成するプリント配線板の製造方法において、 前記一次めっき用のめっき浴は、請求項1〜8のいずれ
    か一つの無電解めっき液を用いるとともに、二次めっき
    用のめっき浴として、トリアルカノールアミンと、銅化
    合物、還元剤、pH調整剤からなる無電解めっき液を使
    用することを特徴とするプリント配線板の製造方法。
  12. 【請求項12】 基板上に一次めっきを施した後に、こ
    の一次めっき膜に対して二次めっきを行い導体回路を形
    成するプリント配線板の製造方法において、 前記一次めっき用のめっき浴は、請求項2あるいは3の
    無電解めっき液を用いて、その析出速度を2μm/時間
    以下とするとともに、二次めっき用のめっき浴として、
    トリアルカノールアミンと、銅化合物、還元剤、pH調
    整剤からなる無電解めっき液を使用して、その析出速度
    を5μm/時間以上にすることを特徴とするプリント配
    線板の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003514995A (ja) * 1999-11-26 2003-04-22 インフィネオン テクノロジーズ アクチェンゲゼルシャフト 誘電体の金属化方法
JP2008294060A (ja) * 2007-05-22 2008-12-04 Nippon Steel Chem Co Ltd 導体層形成用組成物、導体層の形成方法および回路基板の製造方法

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