JPH08203764A - カオス処理成膜装置,カオス処理成膜方法及びカオス処理成膜媒体 - Google Patents
カオス処理成膜装置,カオス処理成膜方法及びカオス処理成膜媒体Info
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- JPH08203764A JPH08203764A JP1124495A JP1124495A JPH08203764A JP H08203764 A JPH08203764 A JP H08203764A JP 1124495 A JP1124495 A JP 1124495A JP 1124495 A JP1124495 A JP 1124495A JP H08203764 A JPH08203764 A JP H08203764A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】1〜10Gb/in2 の高密度記録が可能な薄膜
磁気記録媒体を提供する。 【構成】カオス成膜媒体を得るために、成膜可能なシス
テムにカオス処理制御で構成する。
磁気記録媒体を提供する。 【構成】カオス成膜媒体を得るために、成膜可能なシス
テムにカオス処理制御で構成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、成膜方法,処理方法お
よび装置およびその成膜方法,処理方法および装置によ
り形成された薄膜を有する情報記録媒体および処理成膜
装置に関する。
よび装置およびその成膜方法,処理方法および装置によ
り形成された薄膜を有する情報記録媒体および処理成膜
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、商業化されている磁気記録媒体
は、主として有機バインダを用いて基材上に磁性粉を膜
状に塗布したものである。この塗布型媒体では、基材上
に磁性粉が不連続に分布するため、磁化の値を大きくす
ることができず、大出力を得ようとすると膜厚を厚くせ
ざるを得ない。したがって高密度記録には適さない。
は、主として有機バインダを用いて基材上に磁性粉を膜
状に塗布したものである。この塗布型媒体では、基材上
に磁性粉が不連続に分布するため、磁化の値を大きくす
ることができず、大出力を得ようとすると膜厚を厚くせ
ざるを得ない。したがって高密度記録には適さない。
【0003】近年、高密度記録の要請が著しく強まり、
保磁力の大きい媒体が必要となっており、それに応える
ため、基材上に、今わゆる、PVD(Physical VapourD
eposition)法により形成された磁性薄膜を用いること
が提案されている。この磁性薄膜は、基材上に連続的に
分布するため、塗布型媒体の磁性膜に比べて大きな保磁
力を持つ。この磁性薄膜は通常、金属,酸化物,窒化物
などからなり、真空蒸着,スパッタリング,イオンプレ
ーティング,イオンビーム蒸着,イオン・アシステッド
・デポジションなどの方法で形成される。
保磁力の大きい媒体が必要となっており、それに応える
ため、基材上に、今わゆる、PVD(Physical VapourD
eposition)法により形成された磁性薄膜を用いること
が提案されている。この磁性薄膜は、基材上に連続的に
分布するため、塗布型媒体の磁性膜に比べて大きな保磁
力を持つ。この磁性薄膜は通常、金属,酸化物,窒化物
などからなり、真空蒸着,スパッタリング,イオンプレ
ーティング,イオンビーム蒸着,イオン・アシステッド
・デポジションなどの方法で形成される。
【0004】このような磁性薄膜では、合金の磁性薄膜
が特に優れた磁気特性を発揮し、種々の組成のものが提
案されている。例えば、CoPtCr(Cr:1〜17%)の
一層膜(特開昭59−88806 号公報),CoPtCr(Cr:1
3〜20%)の一層膜(米国特許第4789598 号明細
書),CoPtCr(Cr:17%)とCrの多層膜(特開平
2-281414号公報)などである。それら合金磁性薄膜は通
常、RF−DCマグネトロン・スパッタリング,RFス
パッタリングなどの方法により形成される。
が特に優れた磁気特性を発揮し、種々の組成のものが提
案されている。例えば、CoPtCr(Cr:1〜17%)の
一層膜(特開昭59−88806 号公報),CoPtCr(Cr:1
3〜20%)の一層膜(米国特許第4789598 号明細
書),CoPtCr(Cr:17%)とCrの多層膜(特開平
2-281414号公報)などである。それら合金磁性薄膜は通
常、RF−DCマグネトロン・スパッタリング,RFス
パッタリングなどの方法により形成される。
【0005】さらに、特公平5−34748号公報にはヘッド
部と媒体面との間のトンネル電流値の間変動を検出する
ことを利用し、スペーシング(磁気ヘッドの浮動高)を
数十ナノメートル(0.01μ )以下の値まで減少さ
せ、1Gbから10Gb/in2を可能とするヘッド側の
技術が示されている。これに対応して、記録密度1〜1
0Gb/in2 の薄膜媒体側の技術では、ヘッドと媒体と
の吸着を防止する目的で薄膜媒体の基板や表面に、特
に、機械的なテクスチャという凹凸の線や種々の溝、格
子パターンを設けることが考えられている。それらの例
として特開平5−303740号公報,特開平5−334666 号公
報等が挙げられる。なお、テクスチャ技術に関しては電
子情報通信学会,信学技報MR89−14(1989−
14)に示されるケミカルテクスチャリング方式による
スパッタディスクや、光技術コンタクト,Vol.31,N
o.10(1993)の超精密研磨技術に示されるオプト
メカトロニクス用材料の湿式メカノケミカルポリシング
等がある。
部と媒体面との間のトンネル電流値の間変動を検出する
ことを利用し、スペーシング(磁気ヘッドの浮動高)を
数十ナノメートル(0.01μ )以下の値まで減少さ
せ、1Gbから10Gb/in2を可能とするヘッド側の
技術が示されている。これに対応して、記録密度1〜1
0Gb/in2 の薄膜媒体側の技術では、ヘッドと媒体と
の吸着を防止する目的で薄膜媒体の基板や表面に、特
に、機械的なテクスチャという凹凸の線や種々の溝、格
子パターンを設けることが考えられている。それらの例
として特開平5−303740号公報,特開平5−334666 号公
報等が挙げられる。なお、テクスチャ技術に関しては電
子情報通信学会,信学技報MR89−14(1989−
14)に示されるケミカルテクスチャリング方式による
スパッタディスクや、光技術コンタクト,Vol.31,N
o.10(1993)の超精密研磨技術に示されるオプト
メカトロニクス用材料の湿式メカノケミカルポリシング
等がある。
【0006】しかし、このような機械的凹凸を有するテ
クスチャやパターン技術はより高密度媒体としては必ず
しも望ましくない。
クスチャやパターン技術はより高密度媒体としては必ず
しも望ましくない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】米国特許第4789598 号
明細書や特開平2−281414号公報に開示された磁性薄膜
を用いれば、高密度記録時における媒体ノイズが低くな
り、ビット誤り率を少なくすることが可能である。しか
し、このような磁気記録媒体をRF−DCマグネトロン
・スパッタリング等の方法により製造すると、次のよう
な問題が生じる。
明細書や特開平2−281414号公報に開示された磁性薄膜
を用いれば、高密度記録時における媒体ノイズが低くな
り、ビット誤り率を少なくすることが可能である。しか
し、このような磁気記録媒体をRF−DCマグネトロン
・スパッタリング等の方法により製造すると、次のよう
な問題が生じる。
【0008】すなわち、基板上に合金磁性薄膜を形成し
てなるディスク状磁気記録媒体において、例えば、40
0Mb/in2 程度以上の高密度で記録・再生を行うため
には、通常、磁気ヘッドと磁気記録媒体との距離(スパ
ーシング)を0.1μm 程度以下に設定することが必要
であり、このためには基板の表面を極力、平滑(例えば
中心線平均粒さRa=3nm以下)にする必要がある。
しかし、基板表面をこのように平滑にすると、成膜条件
によっては、磁気ヘッド移動方向(ディスク状媒体では
円周方向)に沿って均一な磁気異方性が得られないとい
う問題が生じる。
てなるディスク状磁気記録媒体において、例えば、40
0Mb/in2 程度以上の高密度で記録・再生を行うため
には、通常、磁気ヘッドと磁気記録媒体との距離(スパ
ーシング)を0.1μm 程度以下に設定することが必要
であり、このためには基板の表面を極力、平滑(例えば
中心線平均粒さRa=3nm以下)にする必要がある。
しかし、基板表面をこのように平滑にすると、成膜条件
によっては、磁気ヘッド移動方向(ディスク状媒体では
円周方向)に沿って均一な磁気異方性が得られないとい
う問題が生じる。
【0009】この問題は、アイイーイーイー、トランザ
クションズ、オン,マグネティクス第22巻(1986
年)、579頁〜581頁(IEEE,Trans,on,Magn.M
AG−22,579〜581(1986))や、米国特
許第4735840号明細書において既に指摘されているとこ
ろである。
クションズ、オン,マグネティクス第22巻(1986
年)、579頁〜581頁(IEEE,Trans,on,Magn.M
AG−22,579〜581(1986))や、米国特
許第4735840号明細書において既に指摘されているとこ
ろである。
【0010】また、上記の従来の方法では、低ノイズで
高密度記録・再生を行える磁気記録媒体を安定して製造
することが困難であるという問題もある。
高密度記録・再生を行える磁気記録媒体を安定して製造
することが困難であるという問題もある。
【0011】本発明の目的は、構成微粒子が均一であ
り、且つその構成微粒子の配向性および結晶学的成長も
良好な薄膜が安定して得られる成膜方法,処理方法およ
び装置を提供することにある。
り、且つその構成微粒子の配向性および結晶学的成長も
良好な薄膜が安定して得られる成膜方法,処理方法およ
び装置を提供することにある。
【0012】本発明の他の目的は、1Gbから10Gb
/in2 の高密度記録に好適な極めて平滑な面を持つ基板
上に、磁気異方性が均一で且つ低ノイズの磁性薄膜が安
定して得られる薄膜磁気記録媒体の製造方法,処理方法
および装置を提供することにある。
/in2 の高密度記録に好適な極めて平滑な面を持つ基板
上に、磁気異方性が均一で且つ低ノイズの磁性薄膜が安
定して得られる薄膜磁気記録媒体の製造方法,処理方法
および装置を提供することにある。
【0013】本発明の他の目的は、1Gbから10Gb
/in2 の高密度記録が可能な薄膜磁気記録媒体を提供す
ることにある。
/in2 の高密度記録が可能な薄膜磁気記録媒体を提供す
ることにある。
【0014】本発明のさらに他の目的は、1Gbから1
0Gb/in2 の高密度記録が可能な磁気記録装置を提供
することにある。
0Gb/in2 の高密度記録が可能な磁気記録装置を提供
することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の構成および手段
は図1,図2,図3,図4,図5,図7に示すように、
成膜装置のシステムをカオス望ましくはカオス制御によ
る波形および位相波形を印加することによりカオス成膜
媒体を得ることを特徴とする。
は図1,図2,図3,図4,図5,図7に示すように、
成膜装置のシステムをカオス望ましくはカオス制御によ
る波形および位相波形を印加することによりカオス成膜
媒体を得ることを特徴とする。
【0016】カオスは周知のとおり、先端科学・技術分
野として注目を集めつつ、相対性理論や量子論にも比肩
する科学の最重要概念の一つであり、同時に、量子レべ
ルから宇宙レベルまで、さまざまな時間的空間的スケー
ルにひろがる“ありふれた現象”である。カオスの本来
の意味は無秩序,混沌であるが、主に、決定論的カオス
(Deterministic Chaos)の立場から見ると、カオスと
は、一見ランダム(無秩序)に見えるが、時間と共にラ
ンダムな方向に進みながらも決定論(カオス回路の定数
等)に支配されている現象である。本発明に応用するカ
オスとは無秩序(ランダム性)と秩序(決定性)とを取
り入れた、特に、数理・決定論的カオスをいうものであ
る。
野として注目を集めつつ、相対性理論や量子論にも比肩
する科学の最重要概念の一つであり、同時に、量子レべ
ルから宇宙レベルまで、さまざまな時間的空間的スケー
ルにひろがる“ありふれた現象”である。カオスの本来
の意味は無秩序,混沌であるが、主に、決定論的カオス
(Deterministic Chaos)の立場から見ると、カオスと
は、一見ランダム(無秩序)に見えるが、時間と共にラ
ンダムな方向に進みながらも決定論(カオス回路の定数
等)に支配されている現象である。本発明に応用するカ
オスとは無秩序(ランダム性)と秩序(決定性)とを取
り入れた、特に、数理・決定論的カオスをいうものであ
る。
【0017】(1)本発明の成膜方法,処理方法は、真
空中で基材上に薄膜を形成するカオス成膜方法におい
て、前記基材に超音波振動を与えながらその上に薄膜を
形成することにより一層の高性能媒体を得ることができ
る。
空中で基材上に薄膜を形成するカオス成膜方法におい
て、前記基材に超音波振動を与えながらその上に薄膜を
形成することにより一層の高性能媒体を得ることができ
る。
【0018】このカオス成膜方法および処理方法では、
超音波振動により前記基材に表面波を生じさせるのが好
ましく、その表面波モードは、同心円型,ランダム型お
よび干渉型の中から選ばれたいずれか1種であるのが好
ましい。また、前記基材の成膜面を薄膜構成部粒子の飛
来方向に対して傾斜させてもよい。
超音波振動により前記基材に表面波を生じさせるのが好
ましく、その表面波モードは、同心円型,ランダム型お
よび干渉型の中から選ばれたいずれか1種であるのが好
ましい。また、前記基材の成膜面を薄膜構成部粒子の飛
来方向に対して傾斜させてもよい。
【0019】また、カオス薄膜を形成する前に前記基材
に超音波振動を与えてその成膜面を清浄化する工程を含
むのが好ましい。この場合においても、超音波振動によ
り表面波を生じさせるのが好ましく、そのモードは同心
円型,ランダム型および干渉型の中から選ばれたいずれ
か1種であるのが好ましい。
に超音波振動を与えてその成膜面を清浄化する工程を含
むのが好ましい。この場合においても、超音波振動によ
り表面波を生じさせるのが好ましく、そのモードは同心
円型,ランダム型および干渉型の中から選ばれたいずれ
か1種であるのが好ましい。
【0020】さらにこのカオス成膜装置では、前記基材
の成膜面を薄膜構成微粒子の飛来方向に対して傾斜させ
る手段を有するのがより好ましい。
の成膜面を薄膜構成微粒子の飛来方向に対して傾斜させ
る手段を有するのがより好ましい。
【0021】(2)また、本発明のカオス薄膜磁気記録
媒体は、基板上に直接または下地層を介して形成された
磁性薄膜を有するカオス薄膜磁気記録媒体において、前
記基材の成膜面の中心線平均粗さが2.5nm 以下であ
り、前記磁性薄膜の磁気ヘッドの移動方向に沿った磁気
特性のばらつきが7%以下であることを特徴とする。
媒体は、基板上に直接または下地層を介して形成された
磁性薄膜を有するカオス薄膜磁気記録媒体において、前
記基材の成膜面の中心線平均粗さが2.5nm 以下であ
り、前記磁性薄膜の磁気ヘッドの移動方向に沿った磁気
特性のばらつきが7%以下であることを特徴とする。
【0022】前記基材の成膜面の中心線平均粗さを2.
5nm 以下とするのは、成膜時の結晶成長が均一にな
ること、および1Gbから10Gb/in2 の高密度記録
を行うにはこの程度が必要であることによる。前記磁性
薄膜の磁気ヘッドの移動方向に沿った磁気特性のばらつ
きを7%以上とするのは、1Gbから10Gb/in2 の
高密度記録を行うにはサブμm級の高精度位置決めのた
めにこの程度の均一性が必要であることによる。
5nm 以下とするのは、成膜時の結晶成長が均一にな
ること、および1Gbから10Gb/in2 の高密度記録
を行うにはこの程度が必要であることによる。前記磁性
薄膜の磁気ヘッドの移動方向に沿った磁気特性のばらつ
きを7%以上とするのは、1Gbから10Gb/in2 の
高密度記録を行うにはサブμm級の高精度位置決めのた
めにこの程度の均一性が必要であることによる。
【0023】このカオス薄膜磁気記録媒体では、前記磁
性薄膜上にその表面の粗さが前記基材の成膜面のそれよ
りも大きい保護層を設けるのが好ましい。
性薄膜上にその表面の粗さが前記基材の成膜面のそれよ
りも大きい保護層を設けるのが好ましい。
【0024】(3)本発明のカオス薄膜磁気記録媒体の
製造方法は、より望ましくは真空中で基材上に直接また
は下地層を介して磁性薄膜を形成するカオス薄膜磁気記
録媒体の製造方法において、前記下地層および磁性薄膜
の少なくとも一方を形成する際に前記基材に超音波振動
を与えることを特徴とする。
製造方法は、より望ましくは真空中で基材上に直接また
は下地層を介して磁性薄膜を形成するカオス薄膜磁気記
録媒体の製造方法において、前記下地層および磁性薄膜
の少なくとも一方を形成する際に前記基材に超音波振動
を与えることを特徴とする。
【0025】このカオス薄膜磁気記録媒体の製造方法で
は、超音波振動により前記基材または下地層に表面波を
生じさせるのが好ましい。その表面波のモードは、同心
円型,ランダム型および干渉型の中から選ばれたいずれ
か1種であるのが好ましい。
は、超音波振動により前記基材または下地層に表面波を
生じさせるのが好ましい。その表面波のモードは、同心
円型,ランダム型および干渉型の中から選ばれたいずれ
か1種であるのが好ましい。
【0026】また、前記基材の成膜面を前記下地層およ
び磁性薄膜の構成微粒子の飛来方向に対して傾斜させる
のが好ましく、さらに、前記基材に超音波振動を与える
際にその基材の周囲に磁場を印加するのが好ましい。
び磁性薄膜の構成微粒子の飛来方向に対して傾斜させる
のが好ましく、さらに、前記基材に超音波振動を与える
際にその基材の周囲に磁場を印加するのが好ましい。
【0027】さらに、前記カオス磁性薄膜を覆う保護膜
を形成する際に前記基材に超音波振動を与える工程や、
前記基材に超音波振動を与えてその成膜面を清浄化する
工程を含むのが好ましい。この場合においても、超音波
振動により表面波を生じさせるのが好ましく、そのモー
ドは同心円型,ランダム型および干渉型の中から選ばれ
たいずれか1種であるのが好ましい。
を形成する際に前記基材に超音波振動を与える工程や、
前記基材に超音波振動を与えてその成膜面を清浄化する
工程を含むのが好ましい。この場合においても、超音波
振動により表面波を生じさせるのが好ましく、そのモー
ドは同心円型,ランダム型および干渉型の中から選ばれ
たいずれか1種であるのが好ましい。
【0028】(4)本発明のカオス薄膜磁気記録媒体の
製造方法は、真空中で基材上に直接または下地層を介し
て磁性薄膜を形成するカオス薄膜磁気記録媒体の製造装
置において、前記基材に超音波振動を与える手段を有す
ることを特徴とする。
製造方法は、真空中で基材上に直接または下地層を介し
て磁性薄膜を形成するカオス薄膜磁気記録媒体の製造装
置において、前記基材に超音波振動を与える手段を有す
ることを特徴とする。
【0029】このカオス薄膜磁気記録媒体の製造装置で
は、前記基材の成膜面を前記下地層および磁性薄膜の構
成微粒子の飛来方向に対して傾斜させる手段を有するの
が好ましく、さらに、前記基材の周囲に磁場を印加する
手段を有するのが好ましい。
は、前記基材の成膜面を前記下地層および磁性薄膜の構
成微粒子の飛来方向に対して傾斜させる手段を有するの
が好ましく、さらに、前記基材の周囲に磁場を印加する
手段を有するのが好ましい。
【0030】(5)上記(1)(2)において、使用する
基材および薄膜の種類は特に限定されない。望ましくは
真空中でカオス成膜およびカオス処理できるものであれ
ば、目的に応じて所望のものを任意に使用できる。
基材および薄膜の種類は特に限定されない。望ましくは
真空中でカオス成膜およびカオス処理できるものであれ
ば、目的に応じて所望のものを任意に使用できる。
【0031】また、上記(1)〜(4)において、前記
基材としては、非磁性の基板、例えばNiP等をメッキ
したAl合金基板,Ti基板,ガラス基板,セラミック
基板,カーボン基板のように、表面波振動が直接かつ有
効に伝播する材質からなる剛性のものが好ましい。しか
し、ポリイミド,PET等の有機フィルム等,可撓性の
基材も使用可能である。
基材としては、非磁性の基板、例えばNiP等をメッキ
したAl合金基板,Ti基板,ガラス基板,セラミック
基板,カーボン基板のように、表面波振動が直接かつ有
効に伝播する材質からなる剛性のものが好ましい。しか
し、ポリイミド,PET等の有機フィルム等,可撓性の
基材も使用可能である。
【0032】前記下地層は、Nip,Cr,Mo,Cr
Ti薄膜、さらにはこれらとV,SiO2 ,Al,T
i,Nb,Ta,Zr,Hf等の薄膜との多層膜等が好
ましく、磁性膜としては、CoCrPr,CoCrTa,CoNiCr,Co
NiPt,CoSm,CoNiPtSiO ,FeSiO 等が好ましい。保護層
はB,C,B4C,ZrO2,Al2O3等の薄膜が好まし
い。
Ti薄膜、さらにはこれらとV,SiO2 ,Al,T
i,Nb,Ta,Zr,Hf等の薄膜との多層膜等が好
ましく、磁性膜としては、CoCrPr,CoCrTa,CoNiCr,Co
NiPt,CoSm,CoNiPtSiO ,FeSiO 等が好ましい。保護層
はB,C,B4C,ZrO2,Al2O3等の薄膜が好まし
い。
【0033】本発明の磁気記憶装置は、上記(3)のカ
オス薄膜磁気記録媒体と、磁気抵抗効果を用いた磁気ヘ
ッドとを備えてなることを特徴とする。
オス薄膜磁気記録媒体と、磁気抵抗効果を用いた磁気ヘ
ッドとを備えてなることを特徴とする。
【0034】
【作用】本発明のカオス成膜方法および装置では、カオ
ス状態すなわち、カオス位相を制御しながら膜を成長さ
せることで結晶学的微細で均一な膜構造ができ、しかも
配向性も自由に制御できるので、S/N,浮上性,書き
にじみ特性に優れた媒体が形成できる。さらに成膜時に
超音波振動を与えることにより基材の表面に波動が励起
でき、その波動は、基材の表面付近に飛来してきたカオ
ス制御をうけた薄膜構成微粒子に影響を及ぼし、その結
果、堆積したカオス制御された薄膜構成微粒子(結晶
粒)は、より微細化・均一化すると共にその配向性と分
散性も良好となり、より一層の低ノイズ化および高密度
化に適した膜構造が得られる。
ス状態すなわち、カオス位相を制御しながら膜を成長さ
せることで結晶学的微細で均一な膜構造ができ、しかも
配向性も自由に制御できるので、S/N,浮上性,書き
にじみ特性に優れた媒体が形成できる。さらに成膜時に
超音波振動を与えることにより基材の表面に波動が励起
でき、その波動は、基材の表面付近に飛来してきたカオ
ス制御をうけた薄膜構成微粒子に影響を及ぼし、その結
果、堆積したカオス制御された薄膜構成微粒子(結晶
粒)は、より微細化・均一化すると共にその配向性と分
散性も良好となり、より一層の低ノイズ化および高密度
化に適した膜構造が得られる。
【0035】超音波振動を与えずに通常の蒸着法,スパ
ッタ法やECRスパッタ法により成膜する場合には、基
材表面の粗さの分布や斜め入射する薄膜の構成微粒子の
成長等に起因して、特に基材表面の粗さが小さい(平滑
な)場合には、形成される薄膜の結晶粒は均一になら
ず、その配向性も良好ではない。しかし、基材に超音波
振動を与えつつカオス制御することにより、それらによ
る影響を抑制することが可能となる。
ッタ法やECRスパッタ法により成膜する場合には、基
材表面の粗さの分布や斜め入射する薄膜の構成微粒子の
成長等に起因して、特に基材表面の粗さが小さい(平滑
な)場合には、形成される薄膜の結晶粒は均一になら
ず、その配向性も良好ではない。しかし、基材に超音波
振動を与えつつカオス制御することにより、それらによ
る影響を抑制することが可能となる。
【0036】この発明のカオス薄膜磁気記録媒体の製造
方法および装置では、基材で与えられる超音波振動によ
り、磁性薄膜のカオス制御された構成微粒子(結晶粒)
は微細化・均一化すると共にその配向性と分散性も良好
となる。したがって、均一な磁気異方性が得られ、且
つ、低ノイズ化に適したカオス制御の膜構造となる。
方法および装置では、基材で与えられる超音波振動によ
り、磁性薄膜のカオス制御された構成微粒子(結晶粒)
は微細化・均一化すると共にその配向性と分散性も良好
となる。したがって、均一な磁気異方性が得られ、且
つ、低ノイズ化に適したカオス制御の膜構造となる。
【0037】本発明のカオス薄膜磁気記録媒体では、前
記基材の成膜面の中心線平均粗さが2.5nm 以下であ
り、前記磁性薄膜の磁気ヘッドの移動方向に沿った磁気
特性のばらつきが7%以下であり、さらに移動方向に垂
直な方向の特性分布がサブミクロン領域でも全く無く、
高トラック密度での記録再生も可能で、1Gb/in2か
ら10Gb/in2 の高密度記録が可能である。
記基材の成膜面の中心線平均粗さが2.5nm 以下であ
り、前記磁性薄膜の磁気ヘッドの移動方向に沿った磁気
特性のばらつきが7%以下であり、さらに移動方向に垂
直な方向の特性分布がサブミクロン領域でも全く無く、
高トラック密度での記録再生も可能で、1Gb/in2か
ら10Gb/in2 の高密度記録が可能である。
【0038】この薄膜磁気記録媒体を高密度な磁気抵抗
効果を用いた磁気ヘッドと組み合わせれば、1Gb/in
2から10Gb/in2の高密度記録が可能な磁気記憶装置
が提供される。
効果を用いた磁気ヘッドと組み合わせれば、1Gb/in
2から10Gb/in2の高密度記録が可能な磁気記憶装置
が提供される。
【0039】
【実施例】図1は本発明の一実施例のカオス・システム
のブロック図であり、成膜装置502をカオス処理(位
相)制御系501によって動作させることを特徴とする
カオス成膜装置500である。入力側503から種々の
基板をカオス成膜装置内に搬入し、成膜後、出力側50
4にカオス成膜媒体505を搬出するものである。
のブロック図であり、成膜装置502をカオス処理(位
相)制御系501によって動作させることを特徴とする
カオス成膜装置500である。入力側503から種々の
基板をカオス成膜装置内に搬入し、成膜後、出力側50
4にカオス成膜媒体505を搬出するものである。
【0040】次に、カオス成膜装置をカオス処理制御に
よって有効に駆動させるための電子計算機(マイクロコ
ンピュータ;以下MC)211を用いたシステムの構成
を図2に示す。これは、前述したような数理・決定論的
カオスを有効化するための、カオス発生プログラム21
5で動作するMC211及び特に、カオス位相制御プロ
グラム215により制御されるディジタル信号のアナロ
グ変換器(D/A)212、さらに、時間的に変化する
成膜条件を得るための、高速処理システム213から成
るカオス発生機200と、その増幅器201,波形結合
器202(必要に応じて)、カオス成膜装置500より
成る。
よって有効に駆動させるための電子計算機(マイクロコ
ンピュータ;以下MC)211を用いたシステムの構成
を図2に示す。これは、前述したような数理・決定論的
カオスを有効化するための、カオス発生プログラム21
5で動作するMC211及び特に、カオス位相制御プロ
グラム215により制御されるディジタル信号のアナロ
グ変換器(D/A)212、さらに、時間的に変化する
成膜条件を得るための、高速処理システム213から成
るカオス発生機200と、その増幅器201,波形結合
器202(必要に応じて)、カオス成膜装置500より
成る。
【0041】また、図3は、この発明のカオス成膜媒体
を得る一般的なプラズマ方式のカオス成膜装置500の
概略図を示したものである。カオス発生を得るためのプ
ログラムを用いてMC(図示せず)により制御すること
で得られる二つのパターン、および位相制御したパター
ン(図12)すなわちカオス的無秩序パターン221n
(ランダム)及びカオス的秩序パターン222Qを得
る。それら二つのパターンと位相制御したパターン信号
は磁性薄膜媒体の目的に応じてnまたはQのいずれかも
しくはこれらの結合パターンとして、カオス発生機より
増幅器をへて成膜装置502の駆動信号として供給され
る。なお、成膜装置502内のSは基板、Tはターゲッ
トである。
を得る一般的なプラズマ方式のカオス成膜装置500の
概略図を示したものである。カオス発生を得るためのプ
ログラムを用いてMC(図示せず)により制御すること
で得られる二つのパターン、および位相制御したパター
ン(図12)すなわちカオス的無秩序パターン221n
(ランダム)及びカオス的秩序パターン222Qを得
る。それら二つのパターンと位相制御したパターン信号
は磁性薄膜媒体の目的に応じてnまたはQのいずれかも
しくはこれらの結合パターンとして、カオス発生機より
増幅器をへて成膜装置502の駆動信号として供給され
る。なお、成膜装置502内のSは基板、Tはターゲッ
トである。
【0042】同様に、上記成膜装置が蒸着装置150で
ある場合もカオス成膜およびカオス処理が可能であり、
図7はその様子の概略図である。すなわち、図7(a)は
カオス波形およびカオス位相制御波形を直接カオス発生
機200より増幅器201で増幅し、抵抗加熱,電子線
加熱等による蒸発源vに印加させて基板Sに成膜させる
ものである。また、図7(b)は重畳方式で、通常の交流
または直流(155)波形にカオス発生機200より得
るカオス波形を重畳させるための結合器202を有し、
重畳された波形を蒸発源vに印加させて基板Sにカオス
成膜およびカオス処理させるものである。
ある場合もカオス成膜およびカオス処理が可能であり、
図7はその様子の概略図である。すなわち、図7(a)は
カオス波形およびカオス位相制御波形を直接カオス発生
機200より増幅器201で増幅し、抵抗加熱,電子線
加熱等による蒸発源vに印加させて基板Sに成膜させる
ものである。また、図7(b)は重畳方式で、通常の交流
または直流(155)波形にカオス発生機200より得
るカオス波形を重畳させるための結合器202を有し、
重畳された波形を蒸発源vに印加させて基板Sにカオス
成膜およびカオス処理させるものである。
【0043】ここで、この発明に用いた通常のカオス回
路を図8に示す。また、回路の微分方程式とMCに入力
する特に、位相制御を有するカオス発生プログラムの一
例を表1,表2に示す。
路を図8に示す。また、回路の微分方程式とMCに入力
する特に、位相制御を有するカオス発生プログラムの一
例を表1,表2に示す。
【0044】図8のカオス回路図で、L750はインダ
クタンス、C1721,C2722はコンデンサ、R70
8は可変抵抗、R1701〜R7707は抵抗、G=1/
Rはコンダクタンスを示したものである。なお、770
はOPアンプで、700は電源である。
クタンス、C1721,C2722はコンデンサ、R70
8は可変抵抗、R1701〜R7707は抵抗、G=1/
Rはコンダクタンスを示したものである。なお、770
はOPアンプで、700は電源である。
【0045】この回路の微分方程式は数1で与えられ
る。
る。
【0046】
【数1】
【0047】式を変換g(vC1)し、この微分方程式を
ルンゲ・クッタ法(Runge−KuttaMethod)で数値解法
(詳しくは電気工学ハンドブック,電気学会編,198
8−昭和63年を参照)をする。なお、式の変換g(v
C1)に関してはカオス,カオス理論の基礎と応用,サイ
エンス社,1991年10月25日第3刷発行に示され
ている。
ルンゲ・クッタ法(Runge−KuttaMethod)で数値解法
(詳しくは電気工学ハンドブック,電気学会編,198
8−昭和63年を参照)をする。なお、式の変換g(v
C1)に関してはカオス,カオス理論の基礎と応用,サイ
エンス社,1991年10月25日第3刷発行に示され
ている。
【0048】すなわち、数2と、数1におけるC1,
C2,L,Gの回路定数(パラメータ値)さらにvC1,v
C2,iL の適当な初期値を入力すれば良い。
C2,L,Gの回路定数(パラメータ値)さらにvC1,v
C2,iL の適当な初期値を入力すれば良い。
【0049】
【数2】
【0050】これらのパラメータ,初期値を入力して得
られた結果のカオス位相制御発生プログラムを表1,表
2に示す。
られた結果のカオス位相制御発生プログラムを表1,表
2に示す。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】なお、図9は、この発明のカオス波形を理
解するための最も単純で一般的なカオス回路の振る舞い
を表わしたものである。
解するための最も単純で一般的なカオス回路の振る舞い
を表わしたものである。
【0054】この発明の実施例に用いた表1,表2のカ
オス発生プログラムにしたがって得られたカオス波形の
例を図10に示す。この図10の(a)〜(e)は無秩序
n(ランダム)、図10(f)〜(j)は秩序Qの例であ
る。ここで、図の(a)から(e)と(f)から(j)
において、(e)と(j)はそれぞれ時間的なカオス波
形の極限値を示すもので、極限値におけるパターンから
カオス成膜のパターンとしてn性のものとQ性のものと
して表示したものである。
オス発生プログラムにしたがって得られたカオス波形の
例を図10に示す。この図10の(a)〜(e)は無秩序
n(ランダム)、図10(f)〜(j)は秩序Qの例であ
る。ここで、図の(a)から(e)と(f)から(j)
において、(e)と(j)はそれぞれ時間的なカオス波
形の極限値を示すもので、極限値におけるパターンから
カオス成膜のパターンとしてn性のものとQ性のものと
して表示したものである。
【0055】特に、位相制御用の概念図を図11
(a),(b)に示す。図11(a)ではX,Yの座標変
換として得られるピッチ(位相幅;点P1からP1′への
ズレ)が結晶学的成長と深い関係がある。よって、成膜
および処理の目的から図11(b)に示すように種々の
変換場として与えて成膜および処理を行う。なお、図1
2は実験に用いた実施例のカオス・位相パターン
(P2,P2′)の一例である。
(a),(b)に示す。図11(a)ではX,Yの座標変
換として得られるピッチ(位相幅;点P1からP1′への
ズレ)が結晶学的成長と深い関係がある。よって、成膜
および処理の目的から図11(b)に示すように種々の
変換場として与えて成膜および処理を行う。なお、図1
2は実験に用いた実施例のカオス・位相パターン
(P2,P2′)の一例である。
【0056】これらの手法で得られたカオス成膜媒体の
模式的構造の例を図4に示す。すなわち、図4(a)は
非磁性基板Sにカオス的無秩序層301の磁性薄膜が形
成されたものである。図4(b)はカオス的秩序層30
2の磁性薄膜が形成されたものである。さらにはこれら
を多層膜とすることにより、図4(c),図4(d)の
構造が得られる。これらの成膜は一般的に用いられるデ
ィスク記憶装置のカオス磁性膜形成法に図1に記載の手
法を適用することで容易に成し得る。
模式的構造の例を図4に示す。すなわち、図4(a)は
非磁性基板Sにカオス的無秩序層301の磁性薄膜が形
成されたものである。図4(b)はカオス的秩序層30
2の磁性薄膜が形成されたものである。さらにはこれら
を多層膜とすることにより、図4(c),図4(d)の
構造が得られる。これらの成膜は一般的に用いられるデ
ィスク記憶装置のカオス磁性膜形成法に図1に記載の手
法を適用することで容易に成し得る。
【0057】より望ましい高密度用カオス磁性薄膜媒体
として、ヘッドからの高周波記録に対し、形成される磁
性薄膜記録磁化状態の劣化をきたす渦電流損を極小化す
るために中間層または表面に導電層303を設けたもの
を図5に示す。この図5(a),(b),(c),(d)は
図4(a),(b),(c),(d)の中間層または表面に
導電層303を設けたものであり、電磁気的な高周波特
性,出力の向上,ノイズの減少等を極めてすぐれたカオ
ス成膜媒体の構造を示したものである。
として、ヘッドからの高周波記録に対し、形成される磁
性薄膜記録磁化状態の劣化をきたす渦電流損を極小化す
るために中間層または表面に導電層303を設けたもの
を図5に示す。この図5(a),(b),(c),(d)は
図4(a),(b),(c),(d)の中間層または表面に
導電層303を設けたものであり、電磁気的な高周波特
性,出力の向上,ノイズの減少等を極めてすぐれたカオ
ス成膜媒体の構造を示したものである。
【0058】なお、図6は従来の成膜方法と基板のテク
スチャの様子を示した図である。図6(a)はArガス
圧と基板のバイアス電圧との関係を制御することで得ら
れる金属薄膜の結晶成長の様子を示したもので、Arガ
ス圧の低い場合に、高バイアス化にするほどより柱状組
織が得られることを示す形態図(プラズマ条件による薄
膜形成の結晶配向性およびモルフォロジー;第3回粒子
線の先端的応用技術に関するシンポジウム,BEAMS
−1992,平成4年11月東京)である。
スチャの様子を示した図である。図6(a)はArガス
圧と基板のバイアス電圧との関係を制御することで得ら
れる金属薄膜の結晶成長の様子を示したもので、Arガ
ス圧の低い場合に、高バイアス化にするほどより柱状組
織が得られることを示す形態図(プラズマ条件による薄
膜形成の結晶配向性およびモルフォロジー;第3回粒子
線の先端的応用技術に関するシンポジウム,BEAMS
−1992,平成4年11月東京)である。
【0059】また、これらに用いる基板は平滑性の良い
もの(図6(b))が選ばれるが、ヘッドとディスクと
の吸着を防止すること及び周方向の特性の均一にするこ
とから基板等のテクスチャ処理、図6(c),(e),
図6(d),(f)が用いられることが多い。ここで、
(c),(d)は断面図を示し、(e),(f)は上面図
を示し、(e)は線状の凹凸状のテクスチャ、(f)は
条痕状のテクスチャを示したものである。
もの(図6(b))が選ばれるが、ヘッドとディスクと
の吸着を防止すること及び周方向の特性の均一にするこ
とから基板等のテクスチャ処理、図6(c),(e),
図6(d),(f)が用いられることが多い。ここで、
(c),(d)は断面図を示し、(e),(f)は上面図
を示し、(e)は線状の凹凸状のテクスチャ、(f)は
条痕状のテクスチャを示したものである。
【0060】(第1実施例)図13は、本発明の薄膜磁
気記録媒体の製造装置の第1実施例を示す断面図であ
る。製造装置10はスパッタリングもしくはECRスパ
ッタリングにより基板上に磁性薄膜を形成する。
気記録媒体の製造装置の第1実施例を示す断面図であ
る。製造装置10はスパッタリングもしくはECRスパ
ッタリングにより基板上に磁性薄膜を形成する。
【0061】真空槽11の内部には、その上面より回転
可能な支持軸12が垂直に取り付けてあり、その支持軸
12の下端に保持体13が取り付けてある。保持体13
の下端には、基板Sが図のようにして保持される。支持
軸12は、図示しない駆動装置によって垂直軸の周りに
回転可能である。
可能な支持軸12が垂直に取り付けてあり、その支持軸
12の下端に保持体13が取り付けてある。保持体13
の下端には、基板Sが図のようにして保持される。支持
軸12は、図示しない駆動装置によって垂直軸の周りに
回転可能である。
【0062】保持体13は、下面を開口した円筒体から
構成され、その上面で支持軸12に接合してある。保持
体13の内部には、位相可変型の超音波振動子14が設
けてあり、超音波振動子14の下位には金属製の表面波
振動子16が装着してある。表面波振動子16の下端に
は、固定部材17が取り外し可能に取り付けてある。振
動効率を上げるため、保持体13の内部は樹脂により充
填されている。固定部材17は、表面波振動子16によ
り与えられる超音波振動を緩和する材料、例えば、テフ
ロンにより形成してある。
構成され、その上面で支持軸12に接合してある。保持
体13の内部には、位相可変型の超音波振動子14が設
けてあり、超音波振動子14の下位には金属製の表面波
振動子16が装着してある。表面波振動子16の下端に
は、固定部材17が取り外し可能に取り付けてある。振
動効率を上げるため、保持体13の内部は樹脂により充
填されている。固定部材17は、表面波振動子16によ
り与えられる超音波振動を緩和する材料、例えば、テフ
ロンにより形成してある。
【0063】超音波振動子14の駆動は、真空槽11の
外部に設けた発振器21により行う。発振器21により
発生した高周波電流は、摺動ピン20およびスリップリ
ング19を介して、支持棒12の内部を通ってコイル1
5に接続された導線(図示省略)の端部に供給され、そ
の導線を介してコイル15に供給される。こうして、超
音波振動子14はその下面より超音波振動を発生する。
コイル15への電流の供給は、摺動ピン20およびスリ
ップリング19を介して行うので、通電中に支持軸12
が回転してもコイル15へ通電に支障が生じない。
外部に設けた発振器21により行う。発振器21により
発生した高周波電流は、摺動ピン20およびスリップリ
ング19を介して、支持棒12の内部を通ってコイル1
5に接続された導線(図示省略)の端部に供給され、そ
の導線を介してコイル15に供給される。こうして、超
音波振動子14はその下面より超音波振動を発生する。
コイル15への電流の供給は、摺動ピン20およびスリ
ップリング19を介して行うので、通電中に支持軸12
が回転してもコイル15へ通電に支障が生じない。
【0064】表面波振動子16は、超音波振動子14が
発生する超音波振動により駆動され、その下端より表面
波を発生する。この表面波は、保持している基板Sに伝
達され、基板Sの表面(ここでは下面)に表面波が発生
する。
発生する超音波振動により駆動され、その下端より表面
波を発生する。この表面波は、保持している基板Sに伝
達され、基板Sの表面(ここでは下面)に表面波が発生
する。
【0065】基板Sは、その中央の透孔を表面波振動子
16の下端に係合させ、下方から固定部材17を表面波
振動子16に固定することにより水平に保持される。
16の下端に係合させ、下方から固定部材17を表面波
振動子16に固定することにより水平に保持される。
【0066】表面波振動子16の下端の基板Sと接触す
る部分には、図15に示すように、3個の突起16aが
設けてある。これらの突起16aは、表面波振動子16
の外形の円周に沿って等間隔で配置してある。表面波振
動子169が発生した表面波は、これらの突起16aを
介して基板Sに伝達される。
る部分には、図15に示すように、3個の突起16aが
設けてある。これらの突起16aは、表面波振動子16
の外形の円周に沿って等間隔で配置してある。表面波振
動子169が発生した表面波は、これらの突起16aを
介して基板Sに伝達される。
【0067】保持体13の外側には、リング状の電磁石
18が配置してある。この電磁石18の位置は可変であ
り、必要に応じて好適な位置に固定される。電磁石18
により基板Sの近傍に磁界を与えることにより、基板S
上に堆積した磁性薄膜の構成微粒子の磁気異方性を所望
の向きに整列させることができる。
18が配置してある。この電磁石18の位置は可変であ
り、必要に応じて好適な位置に固定される。電磁石18
により基板Sの近傍に磁界を与えることにより、基板S
上に堆積した磁性薄膜の構成微粒子の磁気異方性を所望
の向きに整列させることができる。
【0068】真空槽11の内部には、保持体13の直下
にターゲット電極22が設けてある。ターゲット電極2
2は、真空槽11のベースに取り付けた支持部材23に
よって支持してあり、ターゲット電極22と支持部材2
3の周囲はシールド24によって覆ってある。ターゲッ
トTは、図示しているように、ターゲット電極22の上
に水平に載置される。
にターゲット電極22が設けてある。ターゲット電極2
2は、真空槽11のベースに取り付けた支持部材23に
よって支持してあり、ターゲット電極22と支持部材2
3の周囲はシールド24によって覆ってある。ターゲッ
トTは、図示しているように、ターゲット電極22の上
に水平に載置される。
【0069】真空槽11内の気体を排気する排気系は、
真空槽11の下位に設けてあり、真空槽11のベースに
接続された管路に取り付けた弁25,クライオポンプ2
6,弁27およびロータリポンプ(ターボポンプでも良
い)28から構成される。特にターボポンプを用い、配
管も脱ガス化した超クリーン雰囲気とすることが望まし
い。
真空槽11の下位に設けてあり、真空槽11のベースに
接続された管路に取り付けた弁25,クライオポンプ2
6,弁27およびロータリポンプ(ターボポンプでも良
い)28から構成される。特にターボポンプを用い、配
管も脱ガス化した超クリーン雰囲気とすることが望まし
い。
【0070】真空槽11内に導入されるHe,Ne,A
r,Xe,Rnガス等の気体は、真空槽11の側面上部
に設けた導入口11aから導入される。
r,Xe,Rnガス等の気体は、真空槽11の側面上部
に設けた導入口11aから導入される。
【0071】表面波振動子16は、それに接続された導
線31および導線32を介して、また、ターゲット電極
22は、それに接続された導線33を介して、直流電源
34(または交流電源35)にそれぞれ接続される。表
面波振動子16とターゲット電極22の間に、直流電圧
または交流電圧が印加され、その電圧は表面波振動子1
6と接触している基板Sにも印加される。
線31および導線32を介して、また、ターゲット電極
22は、それに接続された導線33を介して、直流電源
34(または交流電源35)にそれぞれ接続される。表
面波振動子16とターゲット電極22の間に、直流電圧
または交流電圧が印加され、その電圧は表面波振動子1
6と接触している基板Sにも印加される。
【0072】表面波振動子16により発生する表面波の
モードは、大きく分けて同心円型,ランダム型および干
渉型の三つがある。これらモードの違いを図16ないし
図18に示す。
モードは、大きく分けて同心円型,ランダム型および干
渉型の三つがある。これらモードの違いを図16ないし
図18に示す。
【0073】図16は、基板S上に同心円型モードの表
面波が表われた状態を示す平面図である。この同心円型
モードの表面波は、図15の表面波振動子16により3
個の突起16aに印加される超音波振動の周波数,位相
および振幅が等しく、かつ周波数が基板S(厳密には薄
膜Fを含めたもの)の固有の共振周波数に等しい場合に
得られる。101は3個の突起16aから発生する表面
波(定在波)を示す。例えば、直径5.25 インチ,長
さ2mmのAl基板の表面にNiPの下地層を設けたもの
を基板とする場合は、約42kHzまたはその整数倍の
周波数で振動させるのが好ましい。直径3.5インチ,
厚さ1.2mmの同じNiP/Al基板の場合は、約55
kHzが好ましい。
面波が表われた状態を示す平面図である。この同心円型
モードの表面波は、図15の表面波振動子16により3
個の突起16aに印加される超音波振動の周波数,位相
および振幅が等しく、かつ周波数が基板S(厳密には薄
膜Fを含めたもの)の固有の共振周波数に等しい場合に
得られる。101は3個の突起16aから発生する表面
波(定在波)を示す。例えば、直径5.25 インチ,長
さ2mmのAl基板の表面にNiPの下地層を設けたもの
を基板とする場合は、約42kHzまたはその整数倍の
周波数で振動させるのが好ましい。直径3.5インチ,
厚さ1.2mmの同じNiP/Al基板の場合は、約55
kHzが好ましい。
【0074】図17は、基板S上にランダム型モードの
表面波が表われた状態を示す平面図で、102は3個の
突起16aから発生する表面波を示す。ランダム型モー
ドの表面波は、3個の突起16aのうち少なくとも1個
に印加される超音波振動の位置が他の二つのそれと異な
った場合に得られる。
表面波が表われた状態を示す平面図で、102は3個の
突起16aから発生する表面波を示す。ランダム型モー
ドの表面波は、3個の突起16aのうち少なくとも1個
に印加される超音波振動の位置が他の二つのそれと異な
った場合に得られる。
【0075】図18は、基板S上に干渉型モードの表面
波が表われた状態を示す説明図で、104は3個の突起
16aから発生する表面波、105はそれら表面波が干
渉し合って得られた干渉型モードの表面波を示す。干渉
型モードの表面波は、3個の突起16aからの表面波伝
達のバランスをくずした場合に得にれる。例えば、3個
の突起16aが基板Sに与える圧力が異なる場合であ
る。なお、図18(b)の表面波振動子16の構成は、
図3のそれとは異なり、表面波振動子16の端面に形成
した凹部に固定部材17を係合させて基板Sを保持する
ようにしている。
波が表われた状態を示す説明図で、104は3個の突起
16aから発生する表面波、105はそれら表面波が干
渉し合って得られた干渉型モードの表面波を示す。干渉
型モードの表面波は、3個の突起16aからの表面波伝
達のバランスをくずした場合に得にれる。例えば、3個
の突起16aが基板Sに与える圧力が異なる場合であ
る。なお、図18(b)の表面波振動子16の構成は、
図3のそれとは異なり、表面波振動子16の端面に形成
した凹部に固定部材17を係合させて基板Sを保持する
ようにしている。
【0076】図19(a)は、図18と同様の干渉型モ
ードの表面波が表われた状態を示す平面図である。図1
9では、突起16aが8個設けてある点が図18と異な
る。8個の突起16aは、表面波振動子16の外縁周に
沿って等間隔で配置してある。この場合は、8点干渉型
モードの表面波が得られる。
ードの表面波が表われた状態を示す平面図である。図1
9では、突起16aが8個設けてある点が図18と異な
る。8個の突起16aは、表面波振動子16の外縁周に
沿って等間隔で配置してある。この場合は、8点干渉型
モードの表面波が得られる。
【0077】突起16aの数を変えることにより、種々
の干渉型モードの表面波が得られ、図18の3点干渉型
モード、図19の8点干渉型モード以外の他の多点干渉
型モードも有効である。
の干渉型モードの表面波が得られ、図18の3点干渉型
モード、図19の8点干渉型モード以外の他の多点干渉
型モードも有効である。
【0078】表面波振動子16により発生する表面波の
モードは、これら以外のものでもこの発明の効果は得ら
れるが、三つのモードが好ましい。また、要求される記
録・再生特性の仕様に応じてこれら三つのモードを使い
分けることが望ましい。例えば、高い再生出力が特に要
求される場合には、円周方向の配向性に優れた同心円型
モードが望ましく、特に著しい低ノイズ性が要求される
場合にはランダム型モードが、高い再生出力と低ノイズ
性が平均的に要求される場合には干渉型モードとするこ
とが望ましい。
モードは、これら以外のものでもこの発明の効果は得ら
れるが、三つのモードが好ましい。また、要求される記
録・再生特性の仕様に応じてこれら三つのモードを使い
分けることが望ましい。例えば、高い再生出力が特に要
求される場合には、円周方向の配向性に優れた同心円型
モードが望ましく、特に著しい低ノイズ性が要求される
場合にはランダム型モードが、高い再生出力と低ノイズ
性が平均的に要求される場合には干渉型モードとするこ
とが望ましい。
【0079】なお、ここでは、表面波振動子16は突起
16aを設けてあるが、必ずしも突起16aを設ける必
要はない。突起が設けられていなくても、表面波振動子
16のある箇所が結果として突起16aと同じ作用をし
ている場合でもよい。
16aを設けてあるが、必ずしも突起16aを設ける必
要はない。突起が設けられていなくても、表面波振動子
16のある箇所が結果として突起16aと同じ作用をし
ている場合でもよい。
【0080】以上の構成を持つカオス薄膜磁気記録媒体
の製造装置10は、次のように使用する。
の製造装置10は、次のように使用する。
【0081】まず、真空槽11内において、表面波振動
子16の下端部に基板Sの中心孔を係合させ、その下方
より固定部材17を押し当てて表面波振動子16の下端
部に基板Sを係止する。こうして、基板Sは図13に示
すようにして保持される。他方、電極22上の所定のタ
ーゲットTを載置する。
子16の下端部に基板Sの中心孔を係合させ、その下方
より固定部材17を押し当てて表面波振動子16の下端
部に基板Sを係止する。こうして、基板Sは図13に示
すようにして保持される。他方、電極22上の所定のタ
ーゲットTを載置する。
【0082】次に、排気系を作動させて真空槽11内の
空気を排気し、所定の真空度に設定する。そして、導入
口11aより真空槽11内に例えばArガスを導入した
後、基板Sと電極22の間に直流または高周波電圧を印
加する。このとき、高周波電圧には、位相制御を有する
カオス発生機200及び結合器202により生成される
カオス波形が重畳される。ターゲットTは放電により生
成するAr+ イオンによりスパッタされ、カオス位相制
御によるアニーリング効果を伴って基板Sの下面にター
ゲットTと同じ物質からなる結晶学的偏位すなわちカオ
ス・テクスチャを有した薄膜Fが形成される。
空気を排気し、所定の真空度に設定する。そして、導入
口11aより真空槽11内に例えばArガスを導入した
後、基板Sと電極22の間に直流または高周波電圧を印
加する。このとき、高周波電圧には、位相制御を有する
カオス発生機200及び結合器202により生成される
カオス波形が重畳される。ターゲットTは放電により生
成するAr+ イオンによりスパッタされ、カオス位相制
御によるアニーリング効果を伴って基板Sの下面にター
ゲットTと同じ物質からなる結晶学的偏位すなわちカオ
ス・テクスチャを有した薄膜Fが形成される。
【0083】ターゲットTを材質の異なるものに適宜交
換して同様にスパッタリングを行えば、基板S上に磁性
層,下地層,保護層などの各層を任意に形成することが
できる。
換して同様にスパッタリングを行えば、基板S上に磁性
層,下地層,保護層などの各層を任意に形成することが
できる。
【0084】薄膜Fを形成する際には、支持軸12を介
して基板Sを低速で回転させるのが好ましい。こうする
ことにより、薄膜Fの膜厚が均一となり、また構成微粒
子の配向性および分散性および結晶性がいっそう良好と
なる。また、その際に電磁石18により磁界を作用させ
るのが好ましい。基板S上の磁性微粒子の磁気異方性の
向きを望ましい方向に整列させることが可能となる。
して基板Sを低速で回転させるのが好ましい。こうする
ことにより、薄膜Fの膜厚が均一となり、また構成微粒
子の配向性および分散性および結晶性がいっそう良好と
なる。また、その際に電磁石18により磁界を作用させ
るのが好ましい。基板S上の磁性微粒子の磁気異方性の
向きを望ましい方向に整列させることが可能となる。
【0085】なお、生産性を上げるため、真空槽11の
内部の適当な位置に磁石を配置していわゆるマグネトロ
ン型としてもよい。
内部の適当な位置に磁石を配置していわゆるマグネトロ
ン型としてもよい。
【0086】(第2実施例)図14は、この発明のカオ
ス薄膜磁気記録媒体の製造装置の第2実施例を示す。図
14の製造装置10aでは、真空槽11の内部において
保持体13が傾斜して設けてある点が図11の製造装置
10と異なっており、その他の構成はほぼ同じである。
両製造装置10,10aの対応する要素には、それぞれ
対応する符号が付してある。
ス薄膜磁気記録媒体の製造装置の第2実施例を示す。図
14の製造装置10aでは、真空槽11の内部において
保持体13が傾斜して設けてある点が図11の製造装置
10と異なっており、その他の構成はほぼ同じである。
両製造装置10,10aの対応する要素には、それぞれ
対応する符号が付してある。
【0087】支持軸12aは、真空槽11の側面に水平
に取り付けてあり、その内端に保持体13が傾斜して取
り付けてある。支持軸12aは、真空槽11の外部に設
けた駆動装置により回転可能である。支持軸12aを回
転させると、保持体13は図12に示す傾斜角度を保っ
たままで、その中心軸の周りに回転する。したがって、
保持体13に保持された基板Sも同様に、傾斜したまま
で回転する。
に取り付けてあり、その内端に保持体13が傾斜して取
り付けてある。支持軸12aは、真空槽11の外部に設
けた駆動装置により回転可能である。支持軸12aを回
転させると、保持体13は図12に示す傾斜角度を保っ
たままで、その中心軸の周りに回転する。したがって、
保持体13に保持された基板Sも同様に、傾斜したまま
で回転する。
【0088】真空槽11の上面には、導線36を介して
発振器21に接続された端子30が設けてあり、保持体
13の内部の超音波振動子14は、導線29を介してこ
の端子30に接続してある。コイル15は導線29に接
続してあるので、コイル15には、導線36,端子30
および導線29を介して発振器21により高周波駆動電
流が供給され、これによって超音波振動子14は超音波
を発生する。
発振器21に接続された端子30が設けてあり、保持体
13の内部の超音波振動子14は、導線29を介してこ
の端子30に接続してある。コイル15は導線29に接
続してあるので、コイル15には、導線36,端子30
および導線29を介して発振器21により高周波駆動電
流が供給され、これによって超音波振動子14は超音波
を発生する。
【0089】以上の構成を持つカオス薄膜磁気記録媒体
の製造装置10aの使用方法は、図13の製造装置10
と同じである。
の製造装置10aの使用方法は、図13の製造装置10
と同じである。
【0090】この装置10aによれば、ターゲットTか
らスパッタされた微粒子は基板Sに斜めに入射する。そ
のため、図13の装置10に比べて、超音波振動とカオ
ス波形およびカオス位相波形による効果がいっそう向上
する利点が得られる。
らスパッタされた微粒子は基板Sに斜めに入射する。そ
のため、図13の装置10に比べて、超音波振動とカオ
ス波形およびカオス位相波形による効果がいっそう向上
する利点が得られる。
【0091】FeCoNiCrや上述したコバルト基合金等の強
磁性金属薄膜を記録層とする磁気記録媒体において、配
向性が高く磁気特性の優れたものを得るには、スパッタ
された強磁性金属原子の入射方向を基板Sに対して斜め
にするとよい。この装置10aは、このことを考慮したも
のである。すなわち、基板Sの傾斜と表面波との相乗効
果、さらにカオス波形およびカオス位相波形により、連
続薄膜媒体がより高配向化,高密度化(微粒子の緻密化
および結晶化の向上),高S/N化(微粒子の均一な配
向性)、さらには高信頼化(カオス・テクスチャ)が期
待できるものである。
磁性金属薄膜を記録層とする磁気記録媒体において、配
向性が高く磁気特性の優れたものを得るには、スパッタ
された強磁性金属原子の入射方向を基板Sに対して斜め
にするとよい。この装置10aは、このことを考慮したも
のである。すなわち、基板Sの傾斜と表面波との相乗効
果、さらにカオス波形およびカオス位相波形により、連
続薄膜媒体がより高配向化,高密度化(微粒子の緻密化
および結晶化の向上),高S/N化(微粒子の均一な配
向性)、さらには高信頼化(カオス・テクスチャ)が期
待できるものである。
【0092】図14に破線で示すように、スパッタされ
た微粒子が基板Sに到達するのを抑制するための、マス
クPを設けてもよいし、生産性を上げるため、磁石Mを
真空槽11の内側面に沿って配置していわゆるマグネト
ロン型としてもよい。
た微粒子が基板Sに到達するのを抑制するための、マス
クPを設けてもよいし、生産性を上げるため、磁石Mを
真空槽11の内側面に沿って配置していわゆるマグネト
ロン型としてもよい。
【0093】(第3実施例)本発明の磁気記録媒体の第
3実施例を図20に示す。この発明のカオス磁気記録媒
体50は、基板Sの上に非磁性の下地層51と、磁性層
52と、非磁性の保護層53と、潤滑剤層54とを順に
積層して構成されている。ここでは、基板Sは、表面に
NiPをメッキした直径2.5 インチのAl基板(表面
粗さRa:2.3nm )、下地層51はCr膜(厚さ5
0nm)、磁性層52はCoCrPt膜(厚さ40nm)、保
護層53はC膜(厚さ22nm)、潤滑剤層54は吸着
性の極性基を有するパーフルオロアルキルポリエーテル
膜(厚さ3.5nm )である。
3実施例を図20に示す。この発明のカオス磁気記録媒
体50は、基板Sの上に非磁性の下地層51と、磁性層
52と、非磁性の保護層53と、潤滑剤層54とを順に
積層して構成されている。ここでは、基板Sは、表面に
NiPをメッキした直径2.5 インチのAl基板(表面
粗さRa:2.3nm )、下地層51はCr膜(厚さ5
0nm)、磁性層52はCoCrPt膜(厚さ40nm)、保
護層53はC膜(厚さ22nm)、潤滑剤層54は吸着
性の極性基を有するパーフルオロアルキルポリエーテル
膜(厚さ3.5nm )である。
【0094】カオス磁気記録媒体50は、表面粗さRa
が2.3nm のきわめて平滑な基板S上に形成している
にもかかわらず、下地層51,磁性層52および保護層
53の構成微粒子がいずれも結晶学的に非常に均一であ
り、配向性も優れている。また、円周方向すなわち磁気
ヘッドの移動方向に沿った磁気特性のばらつきも7%以
下である。このカオス磁気記録媒体50は、上述したカ
オス製造装置10を用いて、基板Sに超音波振動とカオ
ス波形およびカオス位相制御波形とを与えながら各層5
1,52,53のターゲットTを順にスパッタリングす
ることにより容易に製造することができる。
が2.3nm のきわめて平滑な基板S上に形成している
にもかかわらず、下地層51,磁性層52および保護層
53の構成微粒子がいずれも結晶学的に非常に均一であ
り、配向性も優れている。また、円周方向すなわち磁気
ヘッドの移動方向に沿った磁気特性のばらつきも7%以
下である。このカオス磁気記録媒体50は、上述したカ
オス製造装置10を用いて、基板Sに超音波振動とカオ
ス波形およびカオス位相制御波形とを与えながら各層5
1,52,53のターゲットTを順にスパッタリングす
ることにより容易に製造することができる。
【0095】カオス磁気記録媒体50の具体的製造方法
を以下に示す。まず、固定部材17にAl基板Sを係合
させた後、固定部材17を表面波振動子16の下端に係
止して、基板Sを保持体13によって保持した。他方、
真空槽11内に下地層51用のCrターゲット,磁性層
52用のCoCrPtTaターゲット,保護層53用のCターゲ
ットを設置した。
を以下に示す。まず、固定部材17にAl基板Sを係合
させた後、固定部材17を表面波振動子16の下端に係
止して、基板Sを保持体13によって保持した。他方、
真空槽11内に下地層51用のCrターゲット,磁性層
52用のCoCrPtTaターゲット,保護層53用のCターゲ
ットを設置した。
【0096】次に、排気系を作動させて真空層11内の
気体を排気し、所定の真空度(10-6〜10-10Torr )に
設定した後、導入口11aからArガスをガス圧3mTo
rrとなるように導入した。その後、基板Sとターゲット
Tの間に直流電圧を印加し、発振器21により超音波振
動子14を作動させて基板Sの下面に表面波を発生させ
ながら、DCマグネトロン・スパッタリング法によりC
r下地層,CoCrPt磁性層,C保護層を順に基板Sの下面
に形成した。入射電力密度は15W/cm2 に1〜5Wの
カオス波形後、カオス位相制御波形;位相制御プログラ
ム表1,表2から得る図11,図12を重畳し、成膜時
の基板Sの温度は150℃とした。なお、成膜する前
に、基板Sに超音波振動を与えてその成膜面を清浄化し
た。また、基板に成膜するときはカオス的無秩序の波形
を、磁性層を得る時はカオス的秩序の波形を用いた。
気体を排気し、所定の真空度(10-6〜10-10Torr )に
設定した後、導入口11aからArガスをガス圧3mTo
rrとなるように導入した。その後、基板Sとターゲット
Tの間に直流電圧を印加し、発振器21により超音波振
動子14を作動させて基板Sの下面に表面波を発生させ
ながら、DCマグネトロン・スパッタリング法によりC
r下地層,CoCrPt磁性層,C保護層を順に基板Sの下面
に形成した。入射電力密度は15W/cm2 に1〜5Wの
カオス波形後、カオス位相制御波形;位相制御プログラ
ム表1,表2から得る図11,図12を重畳し、成膜時
の基板Sの温度は150℃とした。なお、成膜する前
に、基板Sに超音波振動を与えてその成膜面を清浄化し
た。また、基板に成膜するときはカオス的無秩序の波形
を、磁性層を得る時はカオス的秩序の波形を用いた。
【0097】次に、成膜された基板Sを真空槽11から
取り出し、吸着性の極性基を有するパーフルオロアルキ
ルポリエーテルを付着させて、保護層53の表面に潤滑
剤層54を形成した。
取り出し、吸着性の極性基を有するパーフルオロアルキ
ルポリエーテルを付着させて、保護層53の表面に潤滑
剤層54を形成した。
【0098】基板Sに発生させた表面波のモードは、上
述した三つのモード、すなわち同心円型,ランダム型お
よび3点干渉型とし、これら各モードによって3種の磁
気記録媒体(試料A,B,C)を製造した。比較例とし
て、超音波振動にカオス波形を印加しないで同様にして
磁気記録体(試料X)を製造した。なお、カオス・位相
制御波形のみを印加した場合を試料φとして表示した。
述した三つのモード、すなわち同心円型,ランダム型お
よび3点干渉型とし、これら各モードによって3種の磁
気記録媒体(試料A,B,C)を製造した。比較例とし
て、超音波振動にカオス波形を印加しないで同様にして
磁気記録体(試料X)を製造した。なお、カオス・位相
制御波形のみを印加した場合を試料φとして表示した。
【0099】次に、こうして製造した磁気記録媒体(試
料φ,A,B,C,X)を磁気ヘッドと組み合わせ、記
録・再生特性を測定した。磁気ヘッドとしては、記録部
にギャップ長0.15μm ,トラック幅1μmの薄膜ヘ
ッドを、再生部にパーマロイ系巨大磁気抵抗効果素子を
用いた記録再分離型磁気ヘッドを用いた。磁気ヘッドの
浮上量は0.04μm 、記録密度は5Gb/in2 の条件
で行った。その結果を表3に示す。
料φ,A,B,C,X)を磁気ヘッドと組み合わせ、記
録・再生特性を測定した。磁気ヘッドとしては、記録部
にギャップ長0.15μm ,トラック幅1μmの薄膜ヘ
ッドを、再生部にパーマロイ系巨大磁気抵抗効果素子を
用いた記録再分離型磁気ヘッドを用いた。磁気ヘッドの
浮上量は0.04μm 、記録密度は5Gb/in2 の条件
で行った。その結果を表3に示す。
【0100】
【表3】
【0101】この結果から、表面波を励起しないこと以
外は同じ条件とした比較例(試料X)に比べて、この発明
の実施例(試料φ,A,B,C)はいずれもS/Nが高
く、出力変動も5.5% 以下と小さいことが分かる。し
かも、実効S/Nは4以上であり、記録密度5Gb/in
2 で、エラーレートは10-9であった。
外は同じ条件とした比較例(試料X)に比べて、この発明
の実施例(試料φ,A,B,C)はいずれもS/Nが高
く、出力変動も5.5% 以下と小さいことが分かる。し
かも、実効S/Nは4以上であり、記録密度5Gb/in
2 で、エラーレートは10-9であった。
【0102】通常の蒸着法,スパッタリング法,ECR
スパッタリング法により薄膜を形成すると、基板の面粗
さの分布、基板温度の分布や斜め入射成分の粒子の成長
等により、特に基板の面粗さが小さい場合にはディスク
周方向の磁気特性は大きく変動してしまうが、本方法に
より表面を励起せしめ、かつ、プラズマ中にカオス位相
制御することで、上記外乱による分布を抑制でき、特性
が均一化されていることが分かる。特に、このカオス位
相制御とは、カオス・波動エネルギーの位相ピッチ(位
相ズレの量;位相プログラム)を与えることで、結晶学
的凹凸すなわち、カオス・テクスチャを得る有効なスト
レスのアニーリング法である。
スパッタリング法により薄膜を形成すると、基板の面粗
さの分布、基板温度の分布や斜め入射成分の粒子の成長
等により、特に基板の面粗さが小さい場合にはディスク
周方向の磁気特性は大きく変動してしまうが、本方法に
より表面を励起せしめ、かつ、プラズマ中にカオス位相
制御することで、上記外乱による分布を抑制でき、特性
が均一化されていることが分かる。特に、このカオス位
相制御とは、カオス・波動エネルギーの位相ピッチ(位
相ズレの量;位相プログラム)を与えることで、結晶学
的凹凸すなわち、カオス・テクスチャを得る有効なスト
レスのアニーリング法である。
【0103】よって、本発明のカオス磁気記録媒体は低
ノイズで特性の均一に優れるため、特に再生感度の高い
磁気抵抗効果型ヘッドと組み合わせることで、高密度で
高いS/Nが実現でき1〜10Gb/in2 以上の高密度
磁気ディスク装置が提供できる。
ノイズで特性の均一に優れるため、特に再生感度の高い
磁気抵抗効果型ヘッドと組み合わせることで、高密度で
高いS/Nが実現でき1〜10Gb/in2 以上の高密度
磁気ディスク装置が提供できる。
【0104】ここで、保護層53の平均面粗さRaが基
板Sの値よりも大きくなるようにするのが好ましい。こ
うすると、CSS(コンタクト スタート アンド ス
トップ)時の粘着力,接線力の増大が抑制され、信頼性
が格段に改善される利点がある。保護層53の面粗さを
大きくすると、空気中の水分等が磁気ヘッドと磁気記録
媒体間で凝集し難くなるためである。
板Sの値よりも大きくなるようにするのが好ましい。こ
うすると、CSS(コンタクト スタート アンド ス
トップ)時の粘着力,接線力の増大が抑制され、信頼性
が格段に改善される利点がある。保護層53の面粗さを
大きくすると、空気中の水分等が磁気ヘッドと磁気記録
媒体間で凝集し難くなるためである。
【0105】保護層53の表面粗さは、最大突起高さR
pの値で15nm以下、より望ましくは10nm以下と
するのが好ましい。この範囲であれば、見かれの磁気ヘ
ッド−媒体間のスペーシングを低減でき、1Gb/in2
以上の高記録密度化を達成できる。
pの値で15nm以下、より望ましくは10nm以下と
するのが好ましい。この範囲であれば、見かれの磁気ヘ
ッド−媒体間のスペーシングを低減でき、1Gb/in2
以上の高記録密度化を達成できる。
【0106】(第4実施例)保護層53を、(WN
b)0.5N0.5(平均膜厚15nm)により形成した以外
は、第3実施例と同じ条件でディスク状磁気記録媒体
(試料D)を製造した。
b)0.5N0.5(平均膜厚15nm)により形成した以外
は、第3実施例と同じ条件でディスク状磁気記録媒体
(試料D)を製造した。
【0107】(WNb)0.5N0.5 の保護層53を形成す
る際に、基板Sに−400Vのバイアス電圧を印加し
た。保護層53を成膜する際にも表面波(同心円型モー
ド)を励起させたので、主成分NbNの凸起(高さ7n
m)が成長し、保護層53の表面の粗さRpは11nm
であった。
る際に、基板Sに−400Vのバイアス電圧を印加し
た。保護層53を成膜する際にも表面波(同心円型モー
ド)を励起させたので、主成分NbNの凸起(高さ7n
m)が成長し、保護層53の表面の粗さRpは11nm
であった。
【0108】試料Dの磁気記録媒体と第3実施例の試料
φ,A〜Cの磁気記録媒体についてCSS試験を行い、
104 回動作後の接線力を比較したところ、試料A〜C
では、接線力が2.1g 増加したのに対し、試料Dでは
接線力の増大は全く認められず、極めて良好な耐摺動性
を示した。
φ,A〜Cの磁気記録媒体についてCSS試験を行い、
104 回動作後の接線力を比較したところ、試料A〜C
では、接線力が2.1g 増加したのに対し、試料Dでは
接線力の増大は全く認められず、極めて良好な耐摺動性
を示した。
【0109】試料Dの磁気特性,記録再生特性について
も第2実施例と同様の試験を行ったところ、第3実施例
と同様の良好な特性を示した。
も第2実施例と同様の試験を行ったところ、第3実施例
と同様の良好な特性を示した。
【0110】なお、保護層53成膜時の表面波モードを
ランダム型および干渉型とした場合も同様の結果が得ら
れた。
ランダム型および干渉型とした場合も同様の結果が得ら
れた。
【0111】(第5実施例)基板Sをポリイミド,PE
T等の可撓性有機フィルムとした以外は第3実施例同じ
条件でディスク状およびテープ状カオス磁気記録媒体を
製造した。ディスク状媒体では、同心円型,ランダム
型,干渉型のいずれも表面波モードで成膜した場合で
も、第3実施例と同様に優れた特性が得られた。テープ
状媒体では、1Gb/in2 条件でランダム型の表面波モ
ードで成膜した時に出力変動が1.5%と最も少なく、
干渉型で3.2%,同心円型で5.7%であった。実効S
/Nについてはいずれも4.7 以上であった。
T等の可撓性有機フィルムとした以外は第3実施例同じ
条件でディスク状およびテープ状カオス磁気記録媒体を
製造した。ディスク状媒体では、同心円型,ランダム
型,干渉型のいずれも表面波モードで成膜した場合で
も、第3実施例と同様に優れた特性が得られた。テープ
状媒体では、1Gb/in2 条件でランダム型の表面波モ
ードで成膜した時に出力変動が1.5%と最も少なく、
干渉型で3.2%,同心円型で5.7%であった。実効S
/Nについてはいずれも4.7 以上であった。
【0112】したがって、この発明は面内磁気記録型,
ハードディスクだけでなく、垂直磁気記録型ハードディ
スク,フロッピィディスクや磁気テープにも適用可能で
あることが分かる。
ハードディスクだけでなく、垂直磁気記録型ハードディ
スク,フロッピィディスクや磁気テープにも適用可能で
あることが分かる。
【0113】(第6実施例)図13の製造装置10にお
いて、電磁石18の代わりに第2のリング状ターゲット
Tを配置し、下位のターゲットTと共に基板Sの両側に
2個のターゲットTを配置してDCマグネトロン・スパ
ッタリングにより成膜を行った。基板Sとしては、直径
2.5インチのガラス基板で、その表面粗さRaがそれ
ぞれ0.5,1,2,3,5,7および10nmのもの
を用いた。
いて、電磁石18の代わりに第2のリング状ターゲット
Tを配置し、下位のターゲットTと共に基板Sの両側に
2個のターゲットTを配置してDCマグネトロン・スパ
ッタリングにより成膜を行った。基板Sとしては、直径
2.5インチのガラス基板で、その表面粗さRaがそれ
ぞれ0.5,1,2,3,5,7および10nmのもの
を用いた。
【0114】下地層51はCr0.9Ti0.1(膜厚100
nm)膜を、磁性層52としてはCo0.77Cr0.17Pt
0.04Ta0.02(膜厚30nm)膜を、保護層53として
は(W0.8−Mo0.2)0.3C0.7(膜厚25nm)膜をそれ
ぞれ用いた。潤滑剤層54としては、極性基を有するパ
ーフルオロアルキルポリエーテル(厚さ5nm)膜を用
いた。
nm)膜を、磁性層52としてはCo0.77Cr0.17Pt
0.04Ta0.02(膜厚30nm)膜を、保護層53として
は(W0.8−Mo0.2)0.3C0.7(膜厚25nm)膜をそれ
ぞれ用いた。潤滑剤層54としては、極性基を有するパ
ーフルオロアルキルポリエーテル(厚さ5nm)膜を用
いた。
【0115】下地層51,磁性層52および保護層53
の成膜時に励起する表面波モードは、いずれも同心円型
とした。成膜時の基板温度は300℃,Arのガス圧は
1mTorr,投入電力密度は10W/cm2 に1〜5Wのカ
オス波形後、さらにカオス位相処理波形を重畳した。
の成膜時に励起する表面波モードは、いずれも同心円型
とした。成膜時の基板温度は300℃,Arのガス圧は
1mTorr,投入電力密度は10W/cm2 に1〜5Wのカ
オス波形後、さらにカオス位相処理波形を重畳した。
【0116】こうして製造したディスク状磁気記録媒体
を第3実施例と同条件で評価し、出力変動と基板Sの表
面粗さRaとの関係を求めた。また、超音波にカオス波
形を励起しない以外は同じ条件で製造したディスク状磁
気記録媒体についても、同様にしてその関係を求めた。
その結果を図21に示す。
を第3実施例と同条件で評価し、出力変動と基板Sの表
面粗さRaとの関係を求めた。また、超音波にカオス波
形を励起しない以外は同じ条件で製造したディスク状磁
気記録媒体についても、同様にしてその関係を求めた。
その結果を図21に示す。
【0117】図19より、この発明の媒体では、超音波
にカオス波形を励起をしない媒体に比べて、いずれの表
面粗さでも1.7% 以下の出力変動が得られた。
にカオス波形を励起をしない媒体に比べて、いずれの表
面粗さでも1.7% 以下の出力変動が得られた。
【0118】(第7実施例)図14の製造温度10aを
用いてディスク状磁気記録媒体を製造した。基板Sは、
NiP(厚さ10μm)をメッキした直径2.5 インチ
のAl合金基板(表面粗さ2nm)を、下地層51は、
第6実施例と同じCr0.9Ti0.1(膜厚100nm)膜
を、磁性層52は、CoNiPt−SiO2複合磁性膜(膜厚35
nm)を、保護層53は、WC保護層(膜厚15nm)
を用いた。潤滑剤層54は、アミン系有機物膜(厚さ7
nm)を用いた。
用いてディスク状磁気記録媒体を製造した。基板Sは、
NiP(厚さ10μm)をメッキした直径2.5 インチ
のAl合金基板(表面粗さ2nm)を、下地層51は、
第6実施例と同じCr0.9Ti0.1(膜厚100nm)膜
を、磁性層52は、CoNiPt−SiO2複合磁性膜(膜厚35
nm)を、保護層53は、WC保護層(膜厚15nm)
を用いた。潤滑剤層54は、アミン系有機物膜(厚さ7
nm)を用いた。
【0119】保持体13に保持した基板Sを50rpm で
回転させ(水平に設置された回転用端子線を兼ねた駆動
部(図示省略)により行う)、スパッタされたターゲッ
トTの構成原子が平均入射角50°で基板Sの下面に入
射するように、保持体13の傾斜角度を設定した。そし
て、表面波(同心円型モード)と同時にカオス波形後、
カオス位相処理波形を励起しながら、同じ条件でCr0.
9Ti0.1膜,CoNiPt−SiO2 複合膜,WC保護層を順
に形成した。最後に、WC保護層の上にアミン系有機物
質を形成した。成膜条件は第6実施例と同じとした。
回転させ(水平に設置された回転用端子線を兼ねた駆動
部(図示省略)により行う)、スパッタされたターゲッ
トTの構成原子が平均入射角50°で基板Sの下面に入
射するように、保持体13の傾斜角度を設定した。そし
て、表面波(同心円型モード)と同時にカオス波形後、
カオス位相処理波形を励起しながら、同じ条件でCr0.
9Ti0.1膜,CoNiPt−SiO2 複合膜,WC保護層を順
に形成した。最後に、WC保護層の上にアミン系有機物
質を形成した。成膜条件は第6実施例と同じとした。
【0120】こうして得たディスク状磁気記録媒体に記
録密度を2Gb/in2 として第1実施例と同じ条件で評
価したところ、S/Nは3.3、出力変動は2.7%であ
った。
録密度を2Gb/in2 として第1実施例と同じ条件で評
価したところ、S/Nは3.3、出力変動は2.7%であ
った。
【0121】図22および図23は、この発明の磁気記
憶装置の実施例を示す。図面において、磁気記憶装置8
0は、上述したディスク状カオス磁気記録媒体81を複
数枚備えており、これらカオス磁気記録媒体81は回転
軸に並列に固定されていて、駆動部82によって同時に
回転駆動される。各カオス磁気記録媒体81に近接し
て、記録用としての薄膜ヘッド部と再生用としての巨大
MRヘッド部からなる磁気ヘッド83が配設されてい
る。各磁気ヘッド83は駆動部84によって駆動され
る。なお、85は記録・再生信号処理系である。
憶装置の実施例を示す。図面において、磁気記憶装置8
0は、上述したディスク状カオス磁気記録媒体81を複
数枚備えており、これらカオス磁気記録媒体81は回転
軸に並列に固定されていて、駆動部82によって同時に
回転駆動される。各カオス磁気記録媒体81に近接し
て、記録用としての薄膜ヘッド部と再生用としての巨大
MRヘッド部からなる磁気ヘッド83が配設されてい
る。各磁気ヘッド83は駆動部84によって駆動され
る。なお、85は記録・再生信号処理系である。
【0122】カオス磁気記録媒体81として、上述した
第1実施例〜第5実施例のディスク状カオス磁気記録媒
体を用い、磁気ヘッド83と共に組み込んで磁気記憶装
置80を構成し、その動作を確認した。その結果、磁気
記録媒体と磁気ヘッド間のスペーシングを0.055μ
m とすると、2Gb/in2 の高密度で情報の記録再生
ができた。また、スペーシングを0.02μmとする
と、10Gb/in2の高密度で情報の記録再生ができ
た。磁気ヘッドの浮上も安定していた。
第1実施例〜第5実施例のディスク状カオス磁気記録媒
体を用い、磁気ヘッド83と共に組み込んで磁気記憶装
置80を構成し、その動作を確認した。その結果、磁気
記録媒体と磁気ヘッド間のスペーシングを0.055μ
m とすると、2Gb/in2 の高密度で情報の記録再生
ができた。また、スペーシングを0.02μmとする
と、10Gb/in2の高密度で情報の記録再生ができ
た。磁気ヘッドの浮上も安定していた。
【0123】したがって、本発明により、特性が均一で
ノイズ特性に優れさらに磁気記録媒体と磁気ヘッド間の
スペーシングを0.01μm 程度に小さくした場合に
も、磁気ヘッドが安定して浮上し、優れた耐摺動特性を
有する薄膜磁気記録媒体を製造提供できるので、1Gb
/in2〜10Gb/in2の高い記録密度でも動作する磁気
記憶装置が提供できる。
ノイズ特性に優れさらに磁気記録媒体と磁気ヘッド間の
スペーシングを0.01μm 程度に小さくした場合に
も、磁気ヘッドが安定して浮上し、優れた耐摺動特性を
有する薄膜磁気記録媒体を製造提供できるので、1Gb
/in2〜10Gb/in2の高い記録密度でも動作する磁気
記憶装置が提供できる。
【0124】なお、上記実施例では、ディスク状のカオ
ス薄膜磁気記録媒体を製造する装置として構成したが、
基材上に非磁性薄膜を形成する成膜装置としても実施可
能である。また、ターゲットTの替わりにEB(電子ビ
ーム加熱)にカオス制御法などによる蒸着源を用い、蒸
着法で成膜することも可能である。
ス薄膜磁気記録媒体を製造する装置として構成したが、
基材上に非磁性薄膜を形成する成膜装置としても実施可
能である。また、ターゲットTの替わりにEB(電子ビ
ーム加熱)にカオス制御法などによる蒸着源を用い、蒸
着法で成膜することも可能である。
【0125】以上、上記に示したもの以下に本発明のカ
オス成膜製造方法およびカオス成膜装置は半導体,IC
プロセス等、その他に適用できることももちろん可能で
ある。
オス成膜製造方法およびカオス成膜装置は半導体,IC
プロセス等、その他に適用できることももちろん可能で
ある。
【0126】
【発明の効果】本発明によれば、構成微粒子が均一で、
且つその構成微粒子の配向性も良好な薄膜が安定して得
られる。
且つその構成微粒子の配向性も良好な薄膜が安定して得
られる。
【0127】また、1Gb/in2〜10Gb/in2の高密
度記録に好適な極めて平滑な表面を持つ基材上に、磁気
異方性が均一で低ノイズの磁性薄膜が安定して得られ
る。
度記録に好適な極めて平滑な表面を持つ基材上に、磁気
異方性が均一で低ノイズの磁性薄膜が安定して得られ
る。
【0128】さらに、1Gb/in2〜10Gb/in2の高
密度記録が可能となる。
密度記録が可能となる。
【図1】本発明のカオス・システムのブロック図。
【図2】本発明のブロック図。
【図3】カオス成膜装置のブロック図。
【図4】カオス成膜媒体の一般用の説明図。
【図5】カオス成膜媒体の高密度の説明図。
【図6】従来法の成膜条件および基板とテクスチャ基板
の説明図。
の説明図。
【図7】カオス成膜装置の蒸着型のブロック図。
【図8】カオス回路図。
【図9】カオス波形図。
【図10】本発明に使用した決定論的な立場におけるカ
オス的無秩序(ランダム)とカオス的秩序の説明図。
オス的無秩序(ランダム)とカオス的秩序の説明図。
【図11】本発明に使用した決定論的な立場におけるカ
オス的無秩序(ランダム)とカオス的秩序の説明図。
オス的無秩序(ランダム)とカオス的秩序の説明図。
【図12】本発明に使用した決定論的な立場におけるカ
オス的無秩序(ランダム)とカオス的秩序の説明図。
オス的無秩序(ランダム)とカオス的秩序の説明図。
【図13】本発明のカオス磁気記録媒体の製造装置の第
1実施例を示す系統図。
1実施例を示す系統図。
【図14】本発明のカオス磁気記録媒体の製造装置の第
2実施例を示す系統図。
2実施例を示す系統図。
【図15】超音波振動子の端部構造を示す要部の断面
図。
図。
【図16】磁気記録媒体の表面に生じた同心円型モード
の表面波を示す平面図。
の表面波を示す平面図。
【図17】磁気記録媒体の表面に生じたランダム型モー
ドの表面波を示す平面図。
ドの表面波を示す平面図。
【図18】磁気記録媒体の表面に生じた干渉型モードの
表面波を示す平面図および基板保持部の断面図。
表面波を示す平面図および基板保持部の断面図。
【図19】磁気記録媒体の表面に生じた干渉型モードの
表面波を示す平面図および基板保持部の断面図。
表面波を示す平面図および基板保持部の断面図。
【図20】本発明のディスク状磁気記録媒体の一実施例
の部分断面図。
の部分断面図。
【図21】磁気記録媒体の特性図。
【図22】本発明の磁気記憶装置の平面図。
【図23】図22のA−A線に沿った断面図。
10,10a…製造装置、11…真空槽、11a…導入
口、12,12a…支持軸、13…保持体、14…超音
波振動子、15…コイル、16…表面波振動子、17…
固定部材、18…電磁石、19…スリップリング、20
…摺動ピン、21…発振器、22…ターゲット電極、2
3…支持部材、24…シールド、25,27…弁、26
…クライオポンプ、28…ロータリーポンプ、29,3
1,32,33,36…導線、30…端子、200…カ
オス発生機、202…結合器。
口、12,12a…支持軸、13…保持体、14…超音
波振動子、15…コイル、16…表面波振動子、17…
固定部材、18…電磁石、19…スリップリング、20
…摺動ピン、21…発振器、22…ターゲット電極、2
3…支持部材、24…シールド、25,27…弁、26
…クライオポンプ、28…ロータリーポンプ、29,3
1,32,33,36…導線、30…端子、200…カ
オス発生機、202…結合器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G11B 5/84 Z 7303−5D (72)発明者 細江 譲 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 鳥海 実 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内
Claims (8)
- 【請求項1】真空中で基板上に薄膜を形成する成膜シス
テムにおいて、前記成膜システムを位相制御したカオス
処理制御として得ることを特徴とするカオス処理成膜媒
体。 - 【請求項2】真空中で基板上に薄膜を形成する成膜シス
テムにおいて、前記成膜システムをカオス・アニーリン
グ処理制御によるカオス・テクスチャを得ることを特徴
とするカオス処理成膜媒体。 - 【請求項3】有機フィルム上に少なくともカオス処理望
ましくは上記処理による成膜を設けてカオス・テクスチ
ャ処理したことを特徴とするカオス処理成膜媒体。 - 【請求項4】真空中で基板上に薄膜を形成する成膜シス
テムにおいて、前記成膜システムをカオス処理制御とす
ることを特徴とするカオス処理成膜装置。 - 【請求項5】真空中で基板上に薄膜を形成する成膜シス
テムにおいて、前記成膜システムをカオス・アニーリン
グ処理制御によるカオス・テクスチャを得ることを特徴
とするカオス処理成膜装置。 - 【請求項6】カオス座標変換を有して成ることを特徴と
するカオス処理制御システム。 - 【請求項7】真空中で基板上に直接または下地層,中間
層を介して磁気薄膜を形成する薄膜磁気記録媒体の製造
方法において、前記下地層,前記中間層および前記磁気
薄膜の少なくとも一つを形成する際に前記基板にカオス
波形およびカオス処理波形を直接もしくは間接的に与え
ることを特徴とするカオス処理成膜製造方法。 - 【請求項8】請求項1,2,3,4,5,6または7に
よって得られたカオス処理成膜媒体と上記成膜媒体に情
報を書き込みもしくは上記媒体に書き込まれた情報を読
み出すためのヘッドとを備えてなる記憶装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1124495A JPH08203764A (ja) | 1995-01-27 | 1995-01-27 | カオス処理成膜装置,カオス処理成膜方法及びカオス処理成膜媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1124495A JPH08203764A (ja) | 1995-01-27 | 1995-01-27 | カオス処理成膜装置,カオス処理成膜方法及びカオス処理成膜媒体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08203764A true JPH08203764A (ja) | 1996-08-09 |
Family
ID=11772533
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1124495A Pending JPH08203764A (ja) | 1995-01-27 | 1995-01-27 | カオス処理成膜装置,カオス処理成膜方法及びカオス処理成膜媒体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08203764A (ja) |
-
1995
- 1995-01-27 JP JP1124495A patent/JPH08203764A/ja active Pending
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