JPH08212529A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH08212529A
JPH08212529A JP7017957A JP1795795A JPH08212529A JP H08212529 A JPH08212529 A JP H08212529A JP 7017957 A JP7017957 A JP 7017957A JP 1795795 A JP1795795 A JP 1795795A JP H08212529 A JPH08212529 A JP H08212529A
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JP
Japan
Prior art keywords
cobalt
iron
thin film
magnetic recording
protective film
Prior art date
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Pending
Application number
JP7017957A
Other languages
English (en)
Inventor
秀樹 ▲吉▼田
Hideki Yoshida
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Priority to JP7017957A priority Critical patent/JPH08212529A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 カーボン保護膜を持つコバルト系薄膜型磁気
記録媒体に於いて、90パーセント程度の湿度環境下で
のカーボン保護膜とコバルト系磁性薄膜の界面の変質を
防止することを目的とする。 【構成】 カーボン保護層7の下に、鉄を含むコバルト
系磁性層6を設けることにより、鉄原子がコバルト原子
の格子欠陥に入り込んで、欠陥部をカバーすると考えら
れる。このため、高湿環境下でもカーボン保護膜とコバ
ルト系磁性薄膜の界面が劣化することなく、ドロップア
ウトの増加が防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高密度磁気記録に適した
磁気記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気記録媒体は高密度記録化がす
すみ、小型大容量の記録再生装置の開発が盛んに行われ
ている。中でも、ハードディスクや民生用デジタルVT
R、データストリーマー用としては1から3平方ミクロ
ン/ビット程度の高密度記録媒体の実用化が期待されて
いる。従来、磁気記録媒体の主流となっていたのは、磁
性粒子をバインダー中に混入した塗布型媒体であった
が、記録密度や実用信頼性との総合バランスから高密度
記録に於いては金属薄膜型媒体が普及しつつある。従
来、金属薄膜型媒体の欠点として耐久性や保存信頼性が
あげられたが、カーボン系保護膜の実用化によりスペー
シングロスによる電磁変換特性の劣化をほとんど発生さ
せずに、信頼性を大幅に改善できるようになった。しか
し、カーボン系保護膜の実用化は使用面積の少ないハー
ドディスク媒体では実用化されているものの、民生用デ
ジタルVTR用のように大面積を使用する用途には、実
用化にいたっていない。
【0003】以下に従来の磁気記録媒体について説明す
る。図2は従来の磁気記録媒体の断面図を示すものであ
る。図2において、1は高分子基板、2はコバルト系磁
性層、3は潤滑剤、4はバックコート層である。高分子
基板1は厚み6ミクロンのポリエチレンテレフタレート
製で表面粗さを付与するためにフィラーを含んでいる。
コバルト系磁性層2は酸素を含有した厚み180ナノメ
ーターのコバルト−ニッケル斜方蒸着膜であり、耐食性
を確保するとともに磁気特性を確保する目的で金属組成
比で20パーセントのニッケルを添加している。潤滑剤
3としてフッ素系潤滑剤を用い、バックコート層4を設
けて全厚7ミクロンの磁気記録媒体を作成した。しか
し、このような構成では、特に低湿環境に於いてヘッド
とテープの凝着が発生しやすく、テープの磁性層の破壊
が進行しやすかった。従来の磁気記録媒体を8ミリ幅に
スリットし、8ミリVTRを用いて温度摂氏23度、相
対湿度10パーセントの環境でスチル寿命を測定したと
ころ、10分で出力が6デシベル低下し、スチル寿命と
なった。
【0004】この低湿環境下での耐久性を改善するため
に、カーボン保護膜を用いる磁気記録媒体が考案された
(図2の潤滑剤3とコバルト系磁性層2の間にカーボン
保護膜をいれる)。カーボン保護膜により低湿での耐久
性は大幅に改善され、低湿環境でも2時間以上のスチル
寿命が達成された。次に、カーボン保護膜の効果として
保存特性の改善効果を確認した。耐久性は改善されたも
のの、保護膜としてのカーボン膜の特性は必ずしも十分
とはいえなかった。カーボン保護膜を用いない場合には
ニッケルを20パーセント程度添加することによって耐
食性を確保できた。一方、カーボン保護膜を用いた場
合、耐食性へのニッケルの効果はほとんど見られなくな
るものの、温度摂氏40度、湿度80パーセント1カ月
の保存テストに於いては、8ミリVTRの評価により実
害は観察されなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来の構成では、温度摂氏30度、湿度90パーセント2
週間の保存テストに於いては、カーボン保護膜により保
存信頼性はかえって劣化する。8ミリVTRを用いて1
5マイクロ秒−16デシベルの1分あたりのドロップア
ウトの増加量で評価した。カーボン保護膜を持たない場
合でニッケルを添加しない場合は30個の増加が、20
パーセントのニッケルを添加した場合は7個の増加が確
認された。一方、カーボン保護膜を用いた場合、73個
の増加が確認され、かえって保存性能が劣化するという
問題点を有していた。このような突起の発生の原因とし
ては、蒸着法などの生産性の高い薄膜形成を行う場合に
生じやすい格子欠陥がきっかけとなることが考えられ
る。
【0006】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、低湿環境下での耐久信頼性と90パーセントという
高湿度における耐食性を確保する磁気記録媒体を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の磁気記録媒体は、コバルト系磁性薄膜中の鉄
の金属組成比が0.03パーセントから0.05パーセ
ントであるコバルト系磁性薄膜と、カーボン保護膜を備
えた磁気記録媒体の構成を有している。
【0008】
【作用】この構成によって、コバルト系磁性薄膜中の鉄
原子が、六方晶の強い結晶性を持つコバルトの格子欠陥
の間に体心立方構造の鉄原子が入り込んで格子欠陥を解
消し、格子欠陥の解消により90パーセントの高湿環境
に於いても保存信頼性が確保されるものと推察される。
【0009】
【実施例】 (実施例1)以下本発明の一実施例について、図面を参
照しながら説明する。
【0010】図1は本発明の第1の実施例の磁気記録媒
体の断面構造図である。図1において、5は高分子基
板、6は鉄を含むコバルト系磁性層、7はカーボン保護
層、8は潤滑剤、9はバックコート層である。図1と異
なるのは、厚み10ナノメーターのカーボン保護層7を
持つことと、鉄を含むコバルト系磁性層6を持つことで
ある。鉄を含むコバルト系磁性層6は、電磁変換特性を
最適化するために酸素を含んでいる。以上のように構成
された様々な磁気記録媒体について、その30度、90
パーセント2週間保存による15マイクロ秒−16dB
のドロップアウトの増加量を8ミリVTRで測定した。
(表1)にその結果をまとめる。
【0011】
【表1】
【0012】(表1)では鉄以外の金属不純物を制御可
能な範囲内で極力抑えることにより、鉄の混入効果を明
確にした。(表1)より明らかなように鉄の添加物が
0.03パーセント、さらに望ましくは0.05パーセ
ント以上となるとドロップアウト増加は大幅に改良され
る。鉄の添加量が0.1パーセント以下の場合のドロッ
プアウトの変化は、鉄を含むコバルト系磁性層6そのも
のが腐食されるという現象ではなく、鉄を含むコバルト
系磁性層6とカーボン保護層7の間に剥離現象が生じ、
突起によりドロップアウトが生じるものである。
【0013】この突起の発生は鉄の添加物が0.03パ
ーセントを超えるとほとんど見られなくなるが、さらに
添加物を増加させ、鉄の添加物を0.5パーセント以上
とすると、再びドロップアウトの増加が見られた。この
ドロップアウト増加は鉄を含むコバルト系磁性層6その
ものが腐食されるという現象で、不純物(この場合は
鉄)により結晶構造の内部の欠陥が増えたり、接触電位
差が生じることによる腐食現象である。0.5パーセン
ト以上の鉄の添加による腐食は90パーセントという高
湿ではなくても、他の環境下に於いても確認された。な
お、いずれの試料も保存テストの前には温度23度、1
0パーセントという低湿環境下で、8ミリVTRで2時
間以上のスチル寿命が確認された。
【0014】以上のように本実施例によれば、コバルト
系磁性薄膜中の鉄の金属組成比が0.03パーセントか
ら0.05パーセントであるコバルト系磁性薄膜と、カ
ーボン保護膜を設けることにより、低湿環境下での耐久
信頼性と90パーセントという高湿度における耐食性を
確保する磁気記録媒体を提供することができる。
【0015】(実施例2)以下、本発明の第2の実施例
について説明する。なお、磁気記録媒体の基本構成は図
1とほぼ同様であり、第1の実施例との相違は、コバル
ト系磁性層の添加物である。
【0016】厚み5ミクロンの高分子基板上に酸素雰囲
気中でコバルト系金属を、厚み200ナノメーターに斜
方蒸着した。コバルト系金属中には各種の添加物をい
れ、(表2)に示す各種試料を作成した。保護膜として
厚み7ナノメーターのカーボン系保護膜を設け、さらに
その上にフッ素系潤滑剤を塗布して、30度、90パー
セント2週間保存によるドロップアウトの増加量を8ミ
リVTRで測定した。
【0017】
【表2】
【0018】(表2)から明らかなように、ニッケルや
クロムを0.1パーセント添加しても保存性能の効果は
見られず、銅では逆に従来に比べ保存性能が低下する。
また、蒸着での長手の均一性制御の観点からは、コバル
トと同程度の融点を持つ金属を用いるが、その代表例と
しては鉄とニッケルがあり、これらの観点から本発明の
添加物効果の産業的な有効性としては、鉄に限られるも
のである。
【0019】鉄に加えてニッケル、銅、クロムの添加効
果を調べたが、ニッケルや銅は特別な作用が見られなか
ったが、クロムを0.5パーセント以上添加した場合本
発明の効果が弱まることが確認された。これは、クロム
が偏析しやすく反応しやすい性質を持つため、鉄の効果
を弱めるものと考えられる。
【0020】以上のように、添加物効果を得られる材料
としては鉄のみが産業上有効な作用を及ぼし、適度な鉄
が含まれた場合にも0.5パーセント以上のクロムを添
加すると、その改善効果が弱まる。
【0021】(実施例3)以下、本発明の第3の実施例
について説明する。なお、磁気記録媒体の基本構成は図
1とほぼ同様であり、第1の実施例との相違は、コバル
ト系磁性膜中の酸素の含有量である。
【0022】高分子基板である厚み5ミクロンのポリエ
チレンナフタレート基板上に各種の酸素雰囲気中で鉄を
含んだコバルト系金属を、厚み200ナノメーターに斜
方蒸着した。保護膜として厚み7ナノメーターのカーボ
ン系保護膜を設け、さらにその上にフッ素系潤滑剤を塗
布して、30度、90パーセント2週間保存によるドロ
ップアウトの増加量を8ミリVTRで測定した。カーボ
ン保護層の膜質は、ラマン散乱法による測定からダイヤ
モンド状カーボンであることが確認された。
【0023】
【表3】
【0024】(表3)で酸素の含有量は、オージェ分光
法による磁性薄膜深さ方向のエッチング結果から計算し
た。(表3)から、磁性薄膜中の酸素含有量によって
も、本発明の効果の作用が変化することがわかる。すな
わち、磁性薄膜(本実施例では鉄を含むコバルト系磁性
膜)中の酸素の含有量が金属原子に対する原子組成比で
10パーセント未満の場合、酸化物による耐食性改善効
果が薄れて磁性薄膜の腐食が生じやすい。また、磁性薄
膜中の酸素の含有量が金属原子に対する原子組成比で3
0パーセントを越える場合、磁性薄膜そのものの腐食は
進行しないものの、本発明の鉄の添加による保存性能の
改善効果は低下する。この原因として、酸化物の生成に
より鉄の酸化の進行が考えられる。
【0025】なお、実施例においてはコバルト100%
をあげたが、ニッケル、クロム等のコバルト系合金を含
むものである。
【0026】
【発明の効果】以上のように本発明は、コバルト系磁性
薄膜中の鉄の金属組成比が0.03パーセントから0.
5パーセントであるコバルト系磁性薄膜と、カーボン保
護層とを設けることにより、低湿環境下での耐久信頼性
と90パーセントという高湿度における耐食性を確保す
ることができる優れた磁気記録媒体を実現できるもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における磁気記録媒体の
断面構造図
【図2】従来の磁気記録媒体の断面構造図
【符号の説明】
5 高分子基板 6 鉄を含むコバルト系磁性層 7 カーボン保護層 8 潤滑剤 9 バックコート層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コバルト系磁性薄膜中の鉄の金属組成比
    が0.03パーセントから0.05パーセントであるコ
    バルト系磁性薄膜と、カーボン保護膜を備えた磁気記録
    媒体。
  2. 【請求項2】 コバルト系磁性薄膜中のクロムの金属組
    成比が0.5パーセント以下である請求項1記載の磁気
    記録媒体。
  3. 【請求項3】 コバルト系磁性薄膜中の酸素の金属原子
    に対する原子組成比が、10パーセント以上30パーセ
    ント以下である請求項1記載の磁気記録媒体。
JP7017957A 1995-02-06 1995-02-06 磁気記録媒体 Pending JPH08212529A (ja)

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