JPH08214713A - 多機能性マルチフィルム - Google Patents

多機能性マルチフィルム

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JPH08214713A
JPH08214713A JP2074395A JP2074395A JPH08214713A JP H08214713 A JPH08214713 A JP H08214713A JP 2074395 A JP2074395 A JP 2074395A JP 2074395 A JP2074395 A JP 2074395A JP H08214713 A JPH08214713 A JP H08214713A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】雑草の繁茂を防止すると共に透明マルチフィル
ムとほぼ同等の地温上昇機能を有し、さらに多機能で低
コストの多機能性マルチフィルムを提供する。 【構成】500nmにおける吸光度(A500 )と800
nmにおける吸光度(A800 )の比A500 /A800
4.0以上である酸化鉄粒子、及び紫色、青色、または
緑色から選ばれるいずれかの有機系含量をそれぞれ1.
0〜5.0wt%含有する熱可塑性樹脂から成る地温上
昇部21を、フィルム1の長手方向に対して帯状に有す
る多機能性マルチフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、農作物の栽培効率を向
上させるために畝等に敷くマルチフィルム、更に詳しく
はフィルムの所定位置に長手方向に対して帯状に、異な
る性能を有する多機能性マルチフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、農作物の栽培を効率よく行う
ためにさまざまな機能を有するマルチフィルムが提案さ
れている。例えば、地温を上昇させる効果のある透明の
マルチフィルム、雑草の繁茂を防止する黒色フィルム、
害虫忌避効果を有するシルバーのマルチフィルム、また
夏場に地温を抑制する場合に用いる白色のマルチフィル
ムなどである。
【0003】しかしながら、単一構成のマルチフィルム
では要求される多様な機能を充足するには限界があるた
め、一枚のフィルム中であっても部位によって機能が異
なる、いわゆる配色マルチフィルムが注目されつつあ
る。例えば、フィルムを上面から見た場合、長手方向に
対して帯状に両側が乳白色に、中央部が黒色又は銀色に
着色された農業用マルチングフィルム(実開平6−38
484号公報)や、配色がそれとは逆転して、両側が黒
色もしくは銀色で中央部が乳白色の農業用マルチフィル
ム(実開平6−38485号公報)などが提案されてい
る。
【0004】これらのフィルムは、播種又は植え付け時
から成長期にかけては、作物の毛根がマルチフィルムの
中央部で被覆している土中に位置し、作物がかなり成育
した時期にはマルチフィルムの両側で被覆している土中
に存在するという点に着目して提案されたもので、前者
は中央部が黒色の場合は成育初期に地温上昇が必要でそ
の後は地温抑制が必要な作物(例えば、春に植え付けし
て夏に収穫する作物)に適しており、後者は同じく両側
部が黒色の場合、前述したマルチフィルムとは逆の、成
育初期に地温抑制が必要でその後は地温上昇が必要な作
物(例えば、夏に植え付けして秋から冬にかけて収穫す
る作物)に適している。
【0005】しかしながら、これらのマルチフィルムは
太陽光線の透過しにくい有色フィルムとすることによっ
て雑草防止機能を付与したために、透明フィルムほどの
地温の上昇効果は得られなかった。
【0006】又、本発明者らは先に特願平6−2134
50号として、特定の酸化鉄粒子と有機系顔料を添加し
た熱可塑性樹脂からなる農業用マルチフィルムを提案し
た。しかしながら、このフィルムは単一構成であるので
作物の種類やマルチフィルムの使用時期に応じて新たな
機能を付与することが困難で、そのうえコスト高になる
という問題を有していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、雑草の繁茂
を防止すると共に透明マルチフィルムとほぼ同等の地温
上昇機能を有し、さらに多機能で低コストの多機能性マ
ルチフィルムの提供を技術的課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段として本発明では、500nmにおける吸光度
(A500 )と800nmにおける吸光度(A800 )の比
500 /A800 が4.0以上である酸化鉄粒子、及び紫
色、青色、または緑色から選ばれるいずれかの有機系顔
料を、それぞれ1.0〜5.0wt%含有する熱可塑性
樹脂から成る雑草防止・地温上昇部が、フィルムの長手
方向に対して帯状に形成されていることを特徴とする多
機能性マルチフィルムが提供され、さらに前記多機能性
マルチフィルムが、少なくとも一方の最外層に透明層を
有する多層フィルムであることを特徴とする前記多機能
性マルチフィルムが提供され、さらにまた、前記透明層
に害虫忌避剤が混入されていることを特徴とする前記多
機能性マルチフィルムが提供され、さらにまた、前記雑
草防止・地温上昇部が、フィルムの幅方向のほぼ中央に
設けらていることを特徴とする前記多機能性マルチフィ
ルム。
【0009】すなわち、本発明者等は特定吸光度を有す
る酸化鉄と特定の色相の有色系顔料を含有する熱可塑性
樹脂から成るフィルムが、雑草の光合成に必要な400
〜700nmの領域の光線を良く遮断するが、雑草の繁
茂には寄与せず地温の上昇に効果的な700nmを越え
る領域の光線は良く透過させることを見いだし、さらに
このような機能をより効率よく発揮することのできるマ
ルチフィルムの構造を鋭意研究した結果、本発明に至っ
たのである。
【0010】以下に、本発明について図面に基づいて詳
細に説明する。図1は、本発明による多機能性マルチフ
ィルムの一例を表す断面図(A)と平面図(B)であ
る。本発明の多機能性マルチフィルムは、そのフィルム
構成中に配色層2を有する。配色層2は雑草防止・地温
上昇部(以下、地温上昇部と称する。)21と、その他
の部分(以下、他部と称する。)22からなる。配色層
2中の地温上昇部21の位置は、マルチフィルムを張る
場所や時期に応じて適宜決定すると良いが、後述する共
押出法によって連続的に多機能性マルチフィルムを製造
する場合は、製造上の都合により地温上昇部21はフィ
ルムの長手方向に対して帯状になる。特に図1に示すよ
うにマルチフィルムの中央に地温上昇部21を設けると
種子の近くの土地が効率よくあたためられ、又、種子近
辺の雑草防止もできるので好ましい。なおこのときの地
温上昇部21の幅は作物の根の張り具合にもよるが、通
常10〜50cm程度が好ましく、これよりも狭い幅で
あると十分な効果が得られず、又これより幅広になって
も効果の向上がほとんどないばかりか、コスト高にもつ
ながる。
【0011】また、配色層2の地温上昇部21以外の部
分である他部22には、従来よりマルチフィルムに用い
られてきた樹脂を適宜選択して用いることができる。例
えば、他部22をカーボンブラック等を含有する黒色の
熱可塑性樹脂から形成すると、マルチフィルム内の広域
にわたって雑草の繁茂を防止することができ、また他部
22を透明な樹脂から形成すると、マルチフィルムが被
覆する全域の地温上昇機能が望める。さらにまた、他部
22をシルバー顔料を含有する熱可塑性樹脂から形成す
ると、害虫忌避効果が高まる。
【0012】また、粒状マグネタイト粒子は500nm
における吸光度(A500 )と800nmにおける吸光度
(A800 )の比A500 /A800 が4.0未満の酸化鉄で
あるが、特有の光半導体性によって、紫外線を吸収して
作物の成育促進を促す遠赤外線を放出する。この性質を
利用して、粒状マグネタイト粒子と、粒状マグネタイト
粒子による樹脂の劣化を防ぐカーボンブラックを熱可塑
性樹脂に添加して他部22を形成すると、多機能性マル
チフィルム1は遠赤外線がもたらす成育促進効果も兼備
することになる。なお、このときの粒状マグネタイト粒
子やカーボンブラックの添加量であるが、粒状マグネタ
イト粒子は1〜10wt%、カーボンブラックは0.5
〜4.0wt%程度が好ましい。
【0013】さらに、本発明の多機能性マルチフィルム
1は配色層2のみからなる単層フィルムであっても特に
問題ないが、配色層2の少なくとも一方に透明層3を設
けると、配色層2の継ぎ目23の強度が向上するため好
ましい。さらに、この透明層3に害虫忌避剤を混入する
と害虫の飛来を防止することができるので特に好まし
い。このとき混入する忌避剤としては、ピレトリン、ア
レスリン等のピレスロイド系や、ホキシム、ピリダフェ
ンチオン、テトラクロルビンホス等の有機リン系の殺虫
剤、又天然樹皮等から抽出されたオバクノン、ノミリ
ン、デオキシリモニン、更には3,6−ジクロロピリタ
ジンとパラクロロメタキシレノールの混合剤等を例示す
ることができる。
【0014】本発明の多機能性マルチフィルムに用いら
れる熱可塑性樹脂としては、通常の押出成形法やカレン
ダー成形に適する熱可塑性樹脂であれば特に制限なく適
用でき、例えば低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリ
エチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合対等の
ポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂あるいはポ
リ塩化ビニル樹脂等が挙げられる。これらの中でも使用
後の焼却処分が可能であり、安価に入手できるポリエチ
レン系樹脂を使用することが好ましく、特に直鎖状低密
度ポリエチレンが好ましい。
【0015】本発明の地温上昇部21に含有される酸化
鉄粒子としては、上述した熱可塑性樹脂に酸化鉄粒子を
添加混合して得られたフィルムの500nmにおける吸
光度(A500 )と800nmにおける吸光度(A800
の比であるA500 /A800 が4.0以上を示すものであ
れば特に制限はなく、このような条件を満足する酸化鉄
粒子としては例えば平均粒子径が80〜150nmのヘ
マタイト(α−Fe23 )粒子が挙げられる。平均粒
子径が80nm未満あるいは150nmを越える場合は
800 は一定もしくは低下するがA500 が大きく低下す
るのでA500 /A800 の値が4.0未満となる。A500
/A800 の値が4.0未満となるということは、雑草の
繁茂を防止する効果、もしくは地温上昇効果が低下して
いることを意味し、好ましくない。
【0016】粒子形状は紡錘状、針状、板状、そして球
状、六面体、八面体、多面体、不定形状等のほぼ等方形
状を呈するいわゆる粒状のいずれであっても良いが、雑
草の光合成に必要な400〜700nmの領域の光線を
透過し難い粒状が好ましい。
【0017】また、地温上昇部21に酸化鉄粒子と一緒
に含有する有機顔料としては、紫色、青色又は緑色から
選ばれるいずれかの有機顔料が使用できる。このような
有機顔料として、例えばジオキサジンバイオレット、フ
タロシアニンブルー、ダイアモンドグリーンレーキ、ピ
グメントグリーンB、グリーンゴールド、フタロシアニ
ングリーン、等が挙げられる。特に、フタロシアニンブ
ルーは波長が500〜700nmの範囲で光線の透過率
が低く900nm以上ではかなり高い透過率を示すので
好ましい。
【0018】なお、地温上昇部21における熱可塑性樹
脂に対する酸化鉄粒子及び有機顔料の添加量は、多機能
性マルチフィルム1の厚み、使用する酸化鉄粒子あるい
は有機顔料の種類、あるいはそれぞれ併用する酸化鉄粒
子や有機顔料の添加量にもよるがそれぞれ1.0〜5.
0wt%、特に好ましくは1.5〜3.5wt%であ
る。酸化鉄粒子や有機顔料をそれぞれ5.0wt%を越
えて添加した場合は、全体的に太陽光線の透過率が低く
なって地温を上昇させる効果が低下するばかりか、コス
トも高くなるので好ましくない。一方1.0wt%未満
では特に波長が550〜700nm付近の透過率が高く
なって雑草の繁茂防止効果が低下するので好ましくな
い。又、酸化鉄粒子と有機顔料の合計添加量は添加剤の
効果やフィルム強度等の点で2.5〜8.0wt%にす
ることが好ましい。
【0019】さらに、本発明においては酸化鉄粒子、有
機顔料、害虫忌避剤の他に、従来公知の海面活性剤、カ
ップリング材、滑材、ブロッキング防止剤、耐候剤、紫
外線吸収剤、安定剤等を添加することももちろん可能で
ある。
【0020】本発明の多機能性マルチフィルム1の製造
方法であるが、例えば地温上昇部21になるフィルムと
他部22になるフィルムをあらかじめ別々に製膜してお
き、これらを所望の形状に貼り合わせることによって得
られる。又、連続的に大量生産できる工業的な製法とし
ては、複数の押出機を用いた押出成形法を例示すること
ができ、例えば配色層2のみから成る単層のフィルムを
成形する場合は、二つの押出機に地温上昇部21用樹脂
と他部22用樹脂を供給して、インフレーション押出成
形法もしくはTダイ押出成形法にて、これらの樹脂を縞
状に製膜し、所望の幅にカットするとよい。また、耐候
性向上や害虫忌避の目的で本発明の多機能性マルチフィ
ルム1は、少なくとも一方の層に透明層3を有する多層
フィルムであることが好ましく、前記配色層2を挟むよ
うに透明層3を両外層に有する多層フィルムが更に好ま
しい。この場合少なくとも三つの押出機を用い、上記樹
脂以外に透明層3用の樹脂も供給して共押出成形を行う
と良い。なお、多機能性マルチフィルム1の厚みは利用
用途によっても異なり、又光線透過率とも密接な関係が
あるので慎重に選択する必要があるが、概ね15〜60
μm程度とするのが一般的である。
【0021】
【作用】一般的に、マルチフィルムが十分な雑草防止機
能を得るためには雑草の光合成に必要な400〜700
nmの領域の光線を遮断することが必要であり、また地
温を効率よく上昇させるためには700nmを越える領
域の光線を透過させることが必要であると言われてい
る。具体的には、(1)400〜700nmの領域にお
ける透過率が25%を越えないこと、及び(2)900
〜1,500nmの領域における平均透過率が60%以
上であること、の双方を満足することである。
【0022】ところで、本発明の多機能性マルチフィル
ムに用いる酸化鉄粒子は酸化チタン、酸化亜鉛等と同様
に紫外線領域の光線を吸収するので短波長の光線透過率
が低く、可視光線、近赤外線領域と長波長になるにした
がって光線透過率が高くなる性質を有している。しかし
ながら、酸化鉄粒子は酸化チタンや酸化亜鉛等に比べて
多様な結晶構造、色調を有しているため、酸化鉄粒子の
種類や結晶形状、粒子径を適宜選択することにより主に
550nm以下の領域の光線の透過率をある程度コント
ロールして遮断することができる。図2に、表1に示す
酸化鉄粒子(戸田工業株式会社製)2.0wt%を、直
鎖状低密度ポリエチレンに添加混合して作製した厚さ2
0μmのフィルムの分光透過率曲線(日立製作所製、U
3500の分光光度計により測定。)を示す。また酸化
鉄粒子のA500 /A800 は、500nm及び800nm
における透過率(%T)により、次式により求めた吸光
度Aを用いて計算した。 A=log(100/%T)
【0023】
【表1】
【0024】また、フタロシアニンブルー(住化カラー
株式会社製、商品名:ブルーSPEM−503)5.5
wt%を、直鎖状低密度ポリエチレンに添加混合して作
製した厚さ20μmのフィルムの分光透過率曲線を図3
に示す。一般に紫色、青色、緑色を呈するフィルムは5
50〜800nmの可視光線の透過率が低く、800n
m以上の領域で透過率が急激に高くなる。
【0025】したがって500nmと800nmにおけ
る吸光度の比A500 /A800 が4.0以上、すなわち、
500nmから800nmにかけて急激に透過率が高く
なる分光透過率特性を有する酸化鉄粒子と550〜80
0nmの可視光線の透過率が低く800nm以上の領域
で透過率が急激に高くなる紫色、青色、緑色から選ばれ
た有機顔料を組み合わせて使用すればそれらの相乗効果
によって400〜700nmの領域での透過率が最高値
でも25%であり、900〜1,500nmの近赤外線
領域の透過率平均で60%を越えるような特性をマルチ
フィルムに付与することができる。図4に、表2に示す
組成の樹脂原料を用いて得られたフィルム(すべて厚さ
20μm)の分光線透過率曲線を示す。但し、表中のL
DPEとは直鎖状低密度ポリエチレン樹脂を意味する。
【0026】
【表2】
【0027】このようにして得られたフィルムはいずれ
も400〜700nmの平均透過率が25%未満で、9
00〜1500nmの平均透過率が60%以上であるの
で雑草の繁茂防止、及び地温上昇に効果がある。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例によって説明する。な
お、本発明のマルチフィルムの性能評価は以下の方法に
よって行った。
【0029】<雑草防止効果>香川県丸亀市内の農地で
平成6年4月16日に各種マルチフィルムを敷設し、3
0日後の雑草の繁茂状況によって評価した。 ○・・・雑草の繁茂なし △・・・雑草が少量繁茂 ×・・・雑草が多量に繁茂 <地温測定>香川県丸亀市内の農地で平成6年5月8日
から5月16日までの間、各種マルチフィルムを敷設
し、一日のうち午前5時、午後2時、午後6時における
被覆した5cmの土中の温度の平均値で評価した。
【0030】本実施例及び比較例においては、一部表2
に示した樹脂を使用した。また黒色顔料としてカーボン
ブラックマスターバッチ(東京インキ株式会社製、商品
名:PEX3500C)を、シルバー顔料としてはアル
ミニウム箔片練り込みマスターバッチ(住化カラー株式
会社製、商品名:8K240AL)を使用した。
【0031】実施例1〜5、比較例1〜5 直鎖状低密度ポリエチレン(住友化学工業株式会社製、
商品名:スミカセンLFR144E、MI=0.8g/
10分、密度0.920g/cm3 )に表3に示すごと
く所定配合して押出機に供給し、インフレーション成形
法によりマルチフィルムA〜Jを製造した。なお、表中
の樹脂記号a、c、eはそれぞれ表2の樹脂記号に対応
し、またLDPEは直鎖状低密度ポリエチレンを意味す
る。製造条件は加工温度200℃、押出量20kg/h
r、ブロー比3.0、引き取り速度12m/minであ
った。
【0032】なお、A〜D、F〜Jは、それぞれ厚さ2
0μm、幅1,500mmの単層フィルムであるが、E
のフィルムのみ両外層に直鎖状低密度ポリエチレンから
なる透明層を有した多層マルチフィルムである。該多層
マルチフィルムも厚さ20μm、幅1,500mmであ
る。また、A〜Fは、フィルムの長手方向に両側と中央
に分けることができるいわゆる配色マルチフィルムであ
る。
【0033】
【表3】
【0034】さらに、これらA〜Jのマルチフィルムの
雑草の繁茂防止効果、及び地温上昇効果を実際に農地に
敷設して評価した結果を表4に示す。
【0035】
【表4】
【0036】表3及び表4からも明らかなように、実施
例1〜5の多機能性マルチフィルムA〜Eはフィルムの
中央部近辺で、十分な地温上昇機能と雑草防止機能を発
揮している。さらに、実施例1〜3のように両側部にL
DPE樹脂のみからなる透明樹脂部を設けると、フィル
ム全面にわたって地温を上昇する効果が得られることが
分かる。また実施例5のように両側部にカーボンブラッ
クを含有する黒色の部分を設けると、多機能性マルチフ
ィルムの被覆する全面にわたって雑草の繁茂が防止され
る。また、実施例4のように両側部をシルバーにすると
害虫忌避効果も見られる。
【0037】
【効果】本発明による多機能性マルチフィルムは、40
0〜700nmの領域の光線の透過が小さく、700n
mを越えた領域の光線透過が良い地温上昇部を有してい
るので、雑草防止機能と地温上昇機能を兼備している。
【0038】また、フィルム全体が単一の樹脂からなる
のではなく、フィルムの長手方向に対して帯状に、一部
が地温上昇部、残る部分が他の機能を有する部分である
ので、更に複雑な機能をフィルムに付加させることがで
きる。又、高価格の添加剤を含む地温上昇部が必要以上
に高面積となることを防げ、製造コストの上昇も抑える
ことができる。
【0039】さらにまた、フィルムの少なくとも一方の
最外層に透明層を設けると害虫の飛来を防止することも
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による多機能性マルチフィルムの一実施
例を表す(A)断面図と(B)平面図である。
【図2】表1に示す酸化鉄α〜δを直鎖状低密度ポリエ
チレンに添加した樹脂から得られるフィルムの分光線透
過率曲線である。
【図3】フタロシアニンブルーを直鎖状低密度ポリエチ
レンに添加した樹脂から得られるフィルムの分光線透過
率曲線である。
【図4】表2に示す組成の樹脂原料を用いて得られたフ
ィルムの分光線透過率曲線である。
【符号の簡単な説明】 1 多機能性マルチフィルム 2 配色層 21 雑草防止・地温上昇部 22 他部 23 継ぎ目 3 透明層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】500nmにおける吸光度(A500 )と8
    00nmにおける吸光度(A800 )の比A500 /A800
    が4.0以上である酸化鉄粒子、及び紫色、青色、また
    は緑色から選ばれるいずれかの有機系顔料を、それぞれ
    1.0〜5.0wt%含有する熱可塑性樹脂から成る雑
    草防止・地温上昇部が、フィルムの長手方向に対して帯
    状に形成されていることを特徴とする多機能性マルチフ
    ィルム。
  2. 【請求項2】前記多機能性マルチフィルムが、少なくと
    も一方の最外層に透明層を有する多層フィルムであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の多機能性マルチフィル
    ム。
  3. 【請求項3】前記透明層に害虫忌避剤が混入されている
    ことを特徴とする請求項2記載の多機能性マルチフィル
    ム。
  4. 【請求項4】前記雑草防止・地温上昇部が、フィルムの
    幅方向のほぼ中央に設けらていることを特徴とする請求
    項1乃至3のいずれかに記載の多機能性マルチフィル
    ム。
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WO2018131429A1 (ja) * 2017-01-11 2018-07-19 住友化学株式会社 農業用フィルム
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