JPH08218836A - カム軸軸受けの潤滑構造 - Google Patents

カム軸軸受けの潤滑構造

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JPH08218836A
JPH08218836A JP2981795A JP2981795A JPH08218836A JP H08218836 A JPH08218836 A JP H08218836A JP 2981795 A JP2981795 A JP 2981795A JP 2981795 A JP2981795 A JP 2981795A JP H08218836 A JPH08218836 A JP H08218836A
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JP
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oil
cam
bearing
journal
lubricating
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JP2981795A
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English (en)
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Yoshishige Ozeki
良重 尾関
Shigeo Takeuchi
重男 竹内
学 ▲吉▼田
Manabu Yoshida
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は潤滑用のオイルをカム軸軸受けとカム
軸のジャーナル部との間に供給するカム軸軸受けの潤滑
構造に関し、下部軸受けの幅が上部軸受けの幅に比べて
小さく設定されたカム軸軸受けにおいても確実な潤滑を
行うことを目的とする。 【構成】カムシャフト11をカムロアジャーナル13及びカ
ムアッパージャーナル14により軸承する構成とされてお
り、カムロアジャーナル13のジャーナル幅tがカムアッ
パージャーナル14のジャーナル幅Tに比べて小さく設定
されたカム軸軸受けの潤滑構造において、カムアッパー
ジャーナル14への潤滑油供給量に対し、カムロアジャー
ナル13への潤滑油供給量が小となるよう、カムシャフト
11に径方向に向け潤滑油を供給する油供給孔21を形成す
ると共に、カムアッパージャーナル14の油供給孔21に対
応した位置に油溝24を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカム軸軸受けの潤滑構造
に係り、特に潤滑用のオイルをカム軸軸受けとカム軸の
ジャーナル部との間に供給するカム軸軸受けの潤滑構造
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にオーバヘッドカムシャフト(OH
C)式のエンジン弁駆動機構では、シリンダヘッドに設
けられた複数のカム軸軸受けにカム軸(以下、カムシャ
フトという)を軸承させた構成となっている。このカム
軸軸受けは、シリンダヘッドに形成されたカムロアジャ
ーナル(下部軸受け)と、このカムロアジャーナルにカ
ムシャフトを装着した上でその上部よりボルト締結等に
よりシリンダヘッドに固定されるカムアッパージャーナ
ル(上部軸受け)とにより構成されている。
【0003】また、カム軸軸受けによりカムシャフトが
軸承される部位には、潤滑用オイルが供給される構造と
なっており、よってカムシャフトの円滑な回転が維持さ
れる構成となっている。従来、潤滑用オイルをカム軸軸
受けに供給するカム軸軸受けの潤滑構造として、例えば
トヨタ技術公開集(発行番号1216,昭和61年9月
29日発行)に開示されたものがある。
【0004】同技術公開集に開示された潤滑構造は、カ
ムシャフトの中心部分に軸方向に延在するカムシャフト
内通路を形成すると共に、カムシャフトが軸承されるジ
ャーナル部分に一端がカムシャフト内通路と連通すると
共に他端がカムシャフト表面に開口した油供給孔が形成
されている。オイルポンプによりオイルパンから吸引さ
れた潤滑オイルはカムシャフト内通路に導入される構成
とされており、よってカムシャフト内通路に導入された
潤滑オイルは油供給孔を通りカムシャフトとジャーナル
部との間部分に供給され、これによりカムシャフトの円
滑な回転が維持される構成とされていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、エンジンの小型
軽量化に伴いカム軸軸受けが配設されるシリンダヘッド
の小型化が進められており、また一方においてはエンジ
ン性能の向上化のためバルブ数の増大化(4バルブ化)
が行われるようになってきている。
【0006】このようにエンジンの小型軽量化及びバル
ブ数の増大化に伴い、シリンダヘッドに形成されるバル
ブリフタ孔やヘッドボルトの座ぐりの形成位置とカム軸
軸受けを近接配設する必要が生じ、近年ではカムロアジ
ャーナルの一部を削ることによりバルブリフタ孔及びヘ
ッドボルトの座ぐりを形成することが行われている。
【0007】これについて図20及び図21を用いて説
明する。図20はカム軸軸受けのカムロアジャーナル1
の近傍を拡大して示す斜視図であり、図21はその平面
図を示している。各図に示されるように、バルブリフタ
孔2及びヘッドボルトの座ぐり3は、カムロアジャーナ
ル1の一部を削ることにより形成されており、よってカ
ムロアジャーナル1の実質的なジャーナル幅tは、本来
必要とされるジャーナル幅Tに対して小さくなってしま
う。
【0008】尚、カムアッパージャーナルはカムロアジ
ャーナル1の上部に個々配設されるものであるため、カ
ムロアジャーナル1のような制約はなく、よってその幅
寸法はジャーナル幅Tとされている。上記のように、カ
ムロアジャーナル1の実質的なジャーナル幅tが本来必
要とされるジャーナル幅Tに対して小さくなると、カム
シャフトに形成された油供給孔から潤滑オイルがカムシ
ャフトとカム軸軸受けとの間に供給されても、カムロア
ジャーナル1におけるオイルシール性が低く、よってカ
ムロアジャーナル1から油漏れが大となり、カムアッパ
ージャーナル(図示せず)に十分な潤滑オイルを供給す
ることができなくなってしまうという問題点があった。
【0009】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、上部軸受けへの潤滑油供給量に対し下部軸受けへ
の潤滑油供給量が小となるよう構成することにより、下
部軸受けの幅が上部軸受けの幅に比べて小さく設定され
たカム軸軸受けにおいても確実な潤滑を行いうるカム軸
軸受けの潤滑構造を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記野課題は、下記の手
段を講じることにより解決することができる。請求項1
記載の発明では、カム軸を上部及び下部軸受けにより軸
承する構成とされており、下部軸受けの幅が上部軸受け
の幅に比べて小さく設定されたカム軸軸受けの潤滑構造
において、前記上部軸受けへの潤滑油供給量に対し、前
記下部軸受けへの潤滑油供給量が小となるよう構成した
ことを特徴とするものである。
【0011】また、請求項2記載の発明では、前記請求
項1記載のカム軸軸受けの潤滑構造において、前記カム
軸に径方向に向け潤滑油を供給する油供給孔を形成する
と共に、前記上部軸受けの前記油供給孔に対応した位置
に油溝を形成したことを特徴とするものである。
【0012】また、請求項3記載の発明では、前記請求
項1記載のカム軸軸受けの潤滑構造において、前記カム
軸に径方向に向け潤滑油を供給する油供給孔を形成し、
かつ、前記油供給孔内に摺動可能に配設され、摺動変位
することにより前記油供給孔を開閉弁する構成とされた
弁体を設け、かつ、前記カム軸の回転に伴い前記油供給
孔が前記油溝に対向する位置に移動した際、前記潤滑油
の供給路を形成する位置への前記弁体の移動を許容する
弁体移動機構を設けたことを特徴するカム軸軸受けの潤
滑構造。
【0013】また、請求項4記載の発明では、前記請求
項1記載のカム軸軸受けの潤滑構造において、前記カム
軸に、径方向に向け形成されており潤滑油を導入する油
導入孔と、前記油導入孔と連通されると共に前記カム軸
の軸方向に形成されたカム軸内通路と、径方向に向け形
成されると共に前記カム軸内通路と連通されており前記
油導入孔から導入された潤滑油を前記上部及び下部軸受
けに供給する油供給孔とを形成し、かつ前記油供給孔が
前記上部軸受けと対向した時にのみ、前記油導入孔に対
し潤滑導入手段から潤滑油が導入されるよう構成したこ
とを特徴とするものである。
【0014】更に、請求項5記載の発明では、前記請求
項4記載のカム軸軸受けの潤滑構造において、前記カム
軸内通路を2個設けると共に、各カム軸内通路に夫々前
記油導入孔及び前記油供給を設け、かつ、前記カム軸内
通路に夫々配設された前記油導入孔が、180°位相差
をもって前記潤滑導入手段と連通する構成としたことを
特徴とするものである。
【0015】
【作用】上記の各手段は下記のように作用する。請求項
1記載の発明によれば、上部軸受けへの潤滑油供給量に
対し下部軸受けへの潤滑油供給量が小となるよう構成し
たことにより、下部軸受けの幅が上部軸受けの幅に比べ
て小さく設定されたカム軸軸受けであっても、下部軸受
けにおける潤滑油の漏れを低減でき、かつ上部軸受けに
対し十分な量の潤滑油を供給することができる。
【0016】また、請求項2記載の発明によれば、上部
軸受けに油溝を形成し、この油溝に油供給孔より潤滑油
が供給される構成としたことにより、この油溝はいわゆ
る油溜めとして機能する。従って、下部軸受けにおける
潤滑油の漏れを低減するために潤滑油の供給量を下部軸
受けへの供給量に対応させても(即ち、潤滑油の供給量
を少なくしても)、上部軸受けでは潤滑油が油溝に保持
されるため、十分な量の潤滑油を常に確保することがで
きる。
【0017】また、請求項3記載の発明によれば、油供
給孔内に摺動可能に配設された弁体は、カム軸の回転に
より発生する遠心力により常に径方向に移動付勢されて
おり、カム軸の回転に伴い油供給孔が下部軸受けと対向
している状態においては、下部軸受けには油溝が形成さ
れていないため、弁体は下部軸受けの壁面に押されて油
供給孔を閉弁する。従って、油供給孔が下部軸受けと対
向している状態においては、油供給孔より供給される潤
滑油の量は制限される。
【0018】一方、カム軸の回転に伴い油供給孔が前記
油溝に対向する位置に移動すると、上記の遠心力により
弁体は油溝内に進入し油供給孔を開弁する。よって、油
供給孔が上部軸受けと対向している状態では、油供給孔
が下部軸受けと対向している状態に比べて油供給孔より
供給される潤滑油の量は多くなる。よって、下部軸受け
における潤滑油の漏れを低減できると共に、上部軸受け
における潤滑油の供給を確実に行うことができる。
【0019】また、請求項4記載の発明によれば、油供
給孔が上部軸受けと対向した時にのみ油導入孔に対し潤
滑導入手段から潤滑油が導入されるよう構成したことに
より、潤滑導入手段から油導入孔に潤滑油が導入されタ
イミングを適宜設定するだけで、弁体等を用いることな
く簡単な構成で上部軸受けにのみに潤滑油を供給するこ
とができる。
【0020】更に、請求項5記載の発明によれば、2個
設けられた各カム軸内通路に夫々配設された油導入孔が
180°位相差をもって潤滑導入手段と連通する構成と
したことにより、カム軸の回転において何れか一方の油
導入孔が必ず上部軸受けに対して潤滑油を供給する構成
となり、よってカム軸の潤滑を確実に行うことができ
る。
【0021】
【実施例】次に本発明の実施例について図面と共に説明
する。先ず、本発明に係るカム軸軸受けの潤滑構造を説
明する前に、図5および図6を用いてカム軸(以下、カ
ムシャフトという)の軸受け構造について説明する。図
5は軸受け10を示す分解斜視図であり、また図6は軸
受け10に軸承されるカムシャフト11を示している。
【0022】軸受け10は、エンジン本体を構成するシ
リンダヘッド12に形成された下部軸受け13(以下、
カムロアジャーナル13という)と、このカムロアジャ
ーナル13にカムシャフト11を装着した上でその上部
よりボルト締結等によりシリンダヘッド12に固定され
る上部軸受け14(以下、カムアッパージャーナル14
という)とにより構成されている。図5に示す例では、
2本のカムシャフト11を用いたダブルオーバヘッドカ
ムシャフト(DOHC)式のエンジンを例に挙げて示し
ており、よって各カムシャフト11は夫々7個の軸受け
10により軸承される構成とされている。
【0023】また、前記したように、エンジンの小型軽
量化及びバルブ数の増大化に伴い、シリンダヘッド12
に形成されるバルブリフタ孔15やヘッドボルトの座ぐ
り16は、カムロアジャーナル13の一部を削ることに
より形成されている(図8及び図9参照)。よって、図
8に示されるように、カムロアジャーナル13の実質的
なジャーナル幅tは、本来必要とされるジャーナル幅T
に対して小さくなっている。
【0024】しかるに、カムアッパージャーナル14は
カムロアジャーナル13の上部に個々配設されるもので
あるため、バルブリフタ孔15や座ぐり16等の配設位
置に起因したカムロアジャーナル13のような制約はな
く、よってカムアッパージャーナル14の幅寸法はジャ
ーナル幅T(図5に示す)とされている。
【0025】尚、カムシャフト11にはバルブ(図示せ
ず)により常に上方向に向け押圧力が印加されている。
この押圧力は、主にカムアッパージャーナル14により
受けるため、よってバルブリフタ孔15やヘッドボルト
の座ぐり16により、カムロアジャーナル13の一部を
削りカムロアジャーナル13の実質的なジャーナル幅t
が小さくなっても、カムシャフト11を軸承する点から
は何ら問題は生じない。しかるに、潤滑に関してはカム
ロアジャーナル1から油漏れが多くなってしまう不都合
が生じることは前述した通りである。
【0026】続いて、図6を用いてカムシャフト11の
構造について説明する。カムシャフト11は、バルブを
駆動する複数のカム17が形成されると共に、上記した
軸受け10に軸承される複数のジャーナル部18が形成
されている。このカムシャフト11の中心部には軸方向
に延在するカムシャフト内通路19(カム軸内通路)が
形成されている。また、カムシャフト11には、一端が
カムシャフト内通路19に連通されると共に他端がジャ
ーナル部18の表面に開口した構成の1個の油導入孔2
0と、この油導入孔20と同一構成とされた複数(本実
施例の場合は5個)の油供給孔21とが形成されてい
る。
【0027】上記した複数の軸受け10の内、油導入孔
20が形成されたジャーナル部(特に、図中符号18a
で示す)を軸承する軸受け(特に、図中符号10aで示
す)には、オイルポンプによりオイルパンから吸引され
た潤滑オイルが供給されるオイル導入通路22が形成さ
れており(図16参照。尚、このオイルポンプ,オイル
導入通路22等は協働して潤滑導入手段を構成する)、
このオイル導入通路22と油導入孔20とが連通した時
にオイルポンプにより加圧された潤滑オイルが油導入孔
20を通りカムシャフト内通路19に流入する。
【0028】また、前記したようにカムシャフト内通路
19には複数の油供給孔21が形成されており、カムシ
ャフト内通路19内に流入した潤滑オイルは各油供給孔
21を通り軸受け10とカムシャフト11のジャーナル
部18との間に供給される。これにより、軸受け10と
カムシャフト11との潤滑を円滑に行う構成とされてい
る。
【0029】続いて、図1乃至図4を用いて本発明の第
1実施例に係るカム軸軸受けの潤滑構造について説明す
る。尚、図1乃至図4において、図5及び図6に示した
構成と同一構成については同一符号を付してその説明を
省略する。本実施例に係る潤滑構造は、カムアッパージ
ャーナル14に油溝24を形成したことを特徴とするも
のである。この油溝24は、例えば幅3〜4mm,高さ2
〜3mmの溝であり、図2に示されるようにカムアッパー
ジャーナル14に対向する位置全周にわたり形成されて
いる。
【0030】また、その形成位置は、カムシャフト11
に形成されている油供給孔21の移動軌跡(カムシャフ
ト11の回転に伴う移動軌跡)と対応するよう構成され
ている。従って、カムシャフト11の回転に伴い油供給
孔21がカムアッパージャーナル14側に回転変位する
と、図1及び図2に示されるように、油供給孔21は油
溝24と対向した状態で回転変位することとなる。
【0031】一方、カムシャフト11の回転に伴い油供
給孔21がカムロアジャーナル13側に回転変位する
と、図3及び図4に示されるように、油供給孔21はカ
ムロアジャーナル13のジャーナル面25と対向した状
態で回転変位することとなる。続いて、上記構成とされ
た潤滑構造の動作について説明する。
【0032】本実施例では、オイルポンプにより油導入
孔20に供給される潤滑オイルの供給量を少なく設定し
ている。具体的には、油導入孔20に供給される潤滑オ
イルの供給量は、カムシャフト11の回転に伴い油供給
孔21がジャーナル幅が小さいカムロアジャーナル13
のジャーナル面25と対向した際に、油漏れが発生しな
い程度の供給量に設定されている。従って、油導入孔2
0に供給される潤滑オイルの供給量を少なく設定するこ
とにより、カムロアジャーナル13から油漏れが発生す
るようなことはない。
【0033】また、本実施例では上記のように、カムア
ッパージャーナル14に油供給孔21と対向するように
油溝24を形成し、この油溝24に油供給孔21から潤
滑オイルが供給される構成とされている。従って、この
油溝24はいわゆる油溜めとして機能し、この油溝24
内に潤滑オイルを保持することが可能となる。
【0034】よって、上記のようにカムロアジャーナル
13における潤滑オイルの漏れを低減するために潤滑オ
イルの供給量を少なくしても、カムアッパージャーナル
14では潤滑オイルが油溝24に保持されているため、
カムアッパージャーナル14における実質的な潤滑オイ
ルの供給量をカムロアジャーナル13に対して多くする
ことができる。
【0035】上述したように、本実施例に係る潤滑構造
によれば、カムアッパージャーナル14への潤滑オイル
の供給量に対し、カムロアジャーナル13への潤滑オイ
ルの供給量を少なくすることができ、カムロアジャーナ
ル13のジャーナル幅tがカムアッパージャーナル14
のジャーナル幅Tに比べて小さく設定されたカム軸軸受
け10であっても、カムロアジャーナル13における潤
滑オイルの漏れを低減でき、かつカムアッパージャーナ
000に対し十分な量の潤滑油を供給することが可能と
なる。
【0036】続いて、図7乃至図11を用いて、本発明
の第2実施例に係るカム軸軸受けの潤滑構造について説
明する。尚、図7乃至図11において、図5及び図6に
示した構成と同一構成については同一符号を付してその
説明を省略する。本実施例に係る潤滑構造は、油供給孔
21内に摺動可能な構成で弁体26を形成すると共に、
カムロアジャーナル13に凸状のリブ27を形成したこ
とを特徴とするものである。
【0037】弁体26は例えば円盤形状とされており、
油供給孔21内に配設されている。また、本実施例に係
る油供給孔21は、小径部21aと大径部21bとによ
り構成されており、円盤形状の弁体26の径寸法は、小
径部21aの径寸法よりも大きく、かつ大径部21bの
寸法より小さく設定されている。従って、弁体26は油
供給孔21を形成する大径部21b内においてカムシャ
フト11の径方向に対して摺動しうる構成とされてい
る。
【0038】また、弁体26は小径部21aの上部開口
(大径部21b側の開口)と当接することにより油供給
孔21を閉弁すると共に、弁体26が小径部21aの上
部開口から離間することにより油供給孔21を開弁する
構成となっている。従って、油供給孔21を流れる潤滑
オイルの流れは弁体26により制御され、弁体26が油
供給孔21を閉弁することにより潤滑オイルの軸受け1
0に対する供給は規制され、弁体26が油供給孔21を
開弁することにより潤滑オイルの軸受け10に対する供
給は許容される。
【0039】また、図9に示されるように、リブ27は
カムロアジャーナル13のジャーナル面25の全周にわ
たり形成されている。このリブ27の形成位置は、カム
シャフト11の回転に伴い回転する油供給孔21の移動
軌跡と対応するよう構成されている。従って、カムシャ
フト11の回転に伴い油供給孔21がカムロアジャーナ
ル13側に回転すると、リブ27は油供給孔21と(即
ち、弁体26と)対向する。
【0040】また、リブ27のジャーナル面25からの
突出高さは、リブ27が弁体26と係合した状態で弁体
26を小径部21aの上部開口に押圧しうる高さに設定
されている。従って、カムシャフト11の回転に伴い油
供給孔21がカムロアジャーナル13側に回転し、リブ
27が弁体26を小径部21aの上部開口に押圧するこ
とにより、図10に示されるように油供給孔21は弁体
26により閉弁される。
【0041】一方、カムアッパージャーナル14にはカ
ムロアジャーナル13に形成されているようなリブ27
は形成されていない。従って、カムシャフト11の回転
に伴い油供給孔21がカムアッパージャーナル14側に
回転しても、弁体26は油供給孔21の大径部21b内
において変位可能な構成とされている。また、エンジン
駆動時においては、カムシャフト11は高速回転してお
り、従ってカムシャフト11の径方向に形成された油供
給孔21の内部に配設された弁体26には遠心力が作用
し、常に径方向外側に付勢された構成となっている。
【0042】よって、油供給孔21がカムアッパージャ
ーナル14側に回転した場合、上記遠心力により弁体2
6は小径部21aの上部開口から離間しており、図11
に示されるように弁体26は油供給孔21を開弁した状
態となっている。続いて、本実施例に係る潤滑構造の動
作について説明する。
【0043】前記したように、カムシャフト11の回転
に伴い油供給孔21がカムロアジャーナル13側に回転
した場合、リブ27は弁体26を小径部21aの上部開
口に向け押圧し、よって図10に示されるように油供給
孔21は弁体26により閉弁する。従って、油供給孔2
1がカムロアジャーナル13と対向している状態では、
油供給孔21からの潤滑オイルの供給は規制される。
【0044】また、カムシャフト11の回転に伴い油供
給孔21がカムアッパージャーナル14側に回転した場
合、弁体26はカムシャフト11の回転により発生する
遠心力により径方向外側に付勢され、よって図11に示
されるように弁体26は油供給孔21を開弁している。
従って、潤滑オイルは油供給孔21から軸受け10に向
け供給される。
【0045】上記のように、本実施例に係る潤滑構造に
よれば、カムアッパージャーナル14への潤滑オイルの
供給量に対し、カムロアジャーナル13への潤滑オイル
の供給量を少なくすることができ、カムロアジャーナル
13のジャーナル幅tがカムアッパージャーナル14の
ジャーナル幅Tに比べて小さく設定されたカム軸軸受け
10であっても、カムロアジャーナル13における潤滑
オイルの漏れを低減でき、かつカムアッパージャーナル
14に対し十分な量の潤滑油を供給することが可能とな
る。
【0046】続いて、図12及び図13を用いて、本発
明の第3実施例に係るカム軸軸受けの潤滑構造について
説明する。尚、図12及び図13において、図5乃至図
11図に示した構成と同一構成については同一符号を付
してその説明を省略する。本実施例に係る潤滑構造は、
油供給孔21内に摺動可能な構成で弁体28を形成する
と共に、カムシャフト11の軸方向に対する油供給孔2
1の径寸法W1を油溝24の幅寸法W2をに比べて小さ
く設定したことを特徴とするものである。
【0047】弁体28はピン状形状を有しており、油供
給孔21に配設されている。また、弁体28は球状弁部
28aと円筒状案内部28bとにより構成されている。
この弁体28を構成する球状弁部28aの径寸法は、油
供給孔21の径寸法W1より大きくかつ油溝24の幅寸
法W2より小さく設定されると共に、弁体28を構成す
る円筒状案内部28bの径寸法は、油供給孔21の径寸
法W1より小さく設定されている。
【0048】従って、弁体28は円筒状案内部28bが
油供給孔21と対向する範囲においてカムシャフト11
の径方向に対して油供給孔21内を摺動しうる構成とさ
れている。また弁体28は、球状弁部28aが油供給孔
21のジャーナル面側開口と当接することにより油供給
孔21を閉弁し、球状弁部28aが油供給孔21のジャ
ーナル面側開口から離間することにより油供給孔21を
開弁する構成となっている。
【0049】よって、油供給孔21を流れる潤滑オイル
の流れは弁体28により制御され、弁体28が油供給孔
21を閉弁することにより潤滑オイルの軸受け10に対
する供給は規制され、弁体28が油供給孔21を開弁す
ることにより潤滑オイルの軸受け10に対する供給は許
容される。また、弁体28を構成する円筒状案内部28
bは、弁体28の油供給孔21内における径方向に対す
る摺動を案内する機能を奏している。
【0050】また、前記したように油溝24はカムアッ
パージャーナル14のジャーナル面29の全周にわたり
形成されている。この油溝24の形成位置は、カムシャ
フト11の回転に伴い回転する油供給孔21の移動軌跡
と対応するよう構成されている。従って、カムシャフト
11の回転に伴い油供給孔21がカムアッパージャーナ
ル14側に回転すると、油溝24は油供給孔21と(即
ち、弁体28と)対向する。
【0051】また、油溝24のジャーナル面29からの
深さは、油溝24が弁体28と対向した状態で弁体28
の球状弁部28aがその内部に入り込める深さ寸法に設
定されている。従って、カムシャフト11の回転に伴い
油供給孔21がカムアッパージャーナル14側に回転
し、弁体28が油供給孔21と対向すると、カムシャフ
ト11の回転により発生する遠心力により弁体28は油
溝24内に進入し、図12に示されるように油供給孔2
1は開弁され、潤滑オイルが流通しうる流通経路が形成
される。
【0052】一方、カムロアジャーナル13にはカムア
ッパージャーナル14に形成されているような油溝24
は形成されていない。従って、カムシャフト11の回転
に伴い油供給孔21がカムロアジャーナル13側に回転
しても、カムロアジャーナル13のジャーナル面25に
より弁体28は油供給孔21に向け押圧されるため、図
13に示されるように弁体28は油供給孔21を閉弁し
た状態となっている。
【0053】続いて、本実施例に係る潤滑構造の動作に
ついて説明する。前記したように、カムシャフト11の
回転に伴い油供給孔21がカムロアジャーナル13側に
回転した場合、カムロアジャーナル13のジャーナル面
25は弁体28を油供給孔21のジャーナル面側開口に
向け押圧し、よって図13に示されるように油供給孔2
1は弁体28により閉弁する。従って、油供給孔21が
カムロアジャーナル13と対向している状態では、油供
給孔21からの潤滑オイルの供給は規制される。
【0054】また、カムシャフト11の回転に伴い油供
給孔21がカムアッパージャーナル14側に回転した場
合、弁体28はカムシャフト11の回転により発生する
遠心力により径方向外側に付勢され、よって図12に示
されるように弁体28は油溝24内に進入して油供給孔
21を開弁する。上記のように、カムシャフト11の軸
方向に対する油供給孔21の径寸法W1は油溝24の幅
寸法W2をに比べて小さく設定されているため、弁体2
8が油溝24内に進入することにより潤滑オイルの流路
が形成され、従って潤滑オイルは油供給孔21から軸受
け10に向け供給される。
【0055】上記のように、本実施例に係る潤滑構造に
よっても、カムアッパージャーナル14への潤滑オイル
の供給量に対し、カムロアジャーナル13への潤滑オイ
ルの供給量を少なくすることができ、カムロアジャーナ
ル13のジャーナル幅tがカムアッパージャーナル14
のジャーナル幅Tに比べて小さく設定されたカム軸軸受
け10であっても、カムロアジャーナル13における潤
滑オイルの漏れを低減でき、かつカムアッパージャーナ
ル14に対し十分な量の潤滑油を供給することが可能と
なる。
【0056】続いて、図14及び図15を用いて、本発
明の第4実施例に係るカム軸軸受けの潤滑構造について
説明する。尚、図14及び図15において、図5乃至図
13図に示した構成と同一構成については同一符号を付
してその説明を省略する。本実施例に係る潤滑構造は、
前述した第3実施例に係るカム軸軸受けの潤滑構造と略
同一の構成を有しているが、油溝30の深さ寸法Lを弁
体28の球状弁部28aの径寸法より大きく、かつ弁体
28の全長よりも小さい寸法(弁体28の全長に近い寸
法)に設定したことを特徴とするものである。
【0057】尚、図14及び図15に示す例では、油溝
30の幅寸法は油供給孔21の径寸法と略同一とされて
いるが、前述した第3実施例と同様に油溝30の幅寸法
を油供給孔21の径寸法に対して大きく設定した構成と
してもよい。本実施例の構成においても、カムシャフト
11の回転に伴い油供給孔21がカムアッパージャーナ
ル14側に回転すると、油溝30は油供給孔21(即
ち、弁体28)と対向するよう構成されており、従って
弁体28が油供給孔21と対向すると、カムシャフト1
1の回転により発生する遠心力により弁体28は油溝3
0内に進入し、図14に示されるように油供給孔21は
開弁される。
【0058】この際、上記のように油溝30の深さ寸法
Lは弁体28の球状弁部28aの径寸法より大きく、か
つ弁体28の全長に近い寸法に設定されているため、第
3実施例に比べて弁体28はカムアッパージャーナル1
4内に深く進入するため、円筒状案内部28bと油供給
孔21との間に形成される間隙を大きくすることがで
き、この間隙部分より潤滑オイルは油供給孔21から軸
受け10に向け供給される。
【0059】上記のように、本実施例に係る潤滑構造に
よっても、カムアッパージャーナル14への潤滑オイル
の供給量に対し、カムロアジャーナル13への潤滑オイ
ルの供給量を少なくすることができ、従ってカムロアジ
ャーナル13における潤滑オイルの漏れを低減でき、か
つカムアッパージャーナル14に対し十分な量の潤滑油
を供給することが可能となる。
【0060】続いて、図16及び図17を用いて、本発
明の第5実施例に係るカム軸軸受けの潤滑構造について
説明する。尚、図16及び図17において、図5乃至図
15図に示した構成と同一構成については同一符号を付
してその説明を省略する。図6を用いて前述したよう
に、カムシャフト11はその中心部に軸方向に延在し潤
滑オイルの通路となるカムシャフト内通路19が形成さ
れると共に、一端がカムシャフト内通路19に連通され
ると共に他端がジャーナル部18の表面に開口した構成
を有する油導入孔20と、複数の油供給孔21とが形成
されている。
【0061】また、油導入孔20が形成されたジャーナ
ル部18aを軸承する軸受け10a(以下、油導入軸受
け10aという)には、オイルポンプにより吸引された
潤滑オイルが供給されるオイル導入通路22が形成され
ているが、本実施例においては、図16(A)及び図1
7(A)に示されるように、油導入軸受け10aを構成
するカムアッパージャーナル14に油導入溝31を全周
にわたり形成された構成とされている。尚、この油導入
溝31は導入軸受け10aを構成するカムアッパージャ
ーナル14のみに形成されており、他のカムアッパージ
ャーナル14及びカムロアジャーナル13には形成され
ていない。
【0062】上記の油導入溝31は、油導入軸受け10
aを構成するカムロアジャーナル13に形成されたオイ
ル導入通路22と連通するよう構成されており、よって
オイルポンプにより供給される潤滑オイルはオイル導入
通路22を通り油導入溝31内に導入される構成とされ
ている。
【0063】一方、カムシャフト11に夫々形成される
油導入孔20と複数の油供給孔21との配設位置関係
は、全ての油供給孔21がカムシャフト11の軸方向に
対して油導入孔20と対向状態となるよう設定されてい
る。即ち、いま油導入孔20の位置が図16(A)に示
されるように鉛直上方位置より反時計方向に角度θ傾い
た位置にあるとすると、全ての油供給孔21も図16
(B)に示されるように鉛直上方位置より反時計方向に
角度θ傾いた位置にあるよう構成されている。
【0064】続いて、上記構成とされた本実施例に係る
潤滑構造の動作について説明する。本実施例では上記の
ように、油導入軸受け10aを構成するカムアッパージ
ャーナル14に油導入溝31を全周にわたり形成し、こ
の油導入溝31にオイルポンプから潤滑オイルが供給さ
れるよう構成されている。従って、カムシャフト11の
回転に伴い油導入孔20がカムアッパージャーナル14
側に回転移動すると、図16(A)に示されるように油
導入孔20は油導入溝31と連通し、油導入溝31内の
潤滑オイルは油導入孔20内に流入する。
【0065】また、油導入孔20はカムシャフト内通路
19を介して油供給孔21と連通した構成とされている
ため、油導入溝31から油導入孔20内に流入した潤滑
オイルはカムシャフト内通路19内を流れ、複数形成さ
れた油供給孔21から軸受け10に供給される。
【0066】この際、上記したように油導入溝31は油
導入軸受け10aを構成するカムアッパージャーナル1
4のみに形成されているため、油導入溝31から油導入
孔20への潤滑オイルの導入は、油導入孔20がカムア
ッパージャーナル14と対向している回動範囲において
のみ行われる。
【0067】一方、カムシャフト11の回転に伴い油導
入孔20がカムロアジャーナル13側に回転移動する
と、図17(A)に示されるように、カムロアジャーナ
ル13には油導入溝31が形成されていないため、よっ
て油導入孔20がカムロアジャーナル13と対向してい
る回動範囲においては油導入孔20に対する潤滑オイル
の導入は停止される。
【0068】また、上記のように全ての油供給孔21は
油導入孔20とカムシャフト11の軸方向に対し対向状
態となるよう配設されているため、軸受け10への潤滑
オイルの供給は油供給孔21がカムアッパージャーナル
14と対向している時にのみ行われ、図17(B)に示
されるような油供給孔21がカムロアジャーナル13と
対向している時においては軸受け10に対する潤滑オイ
ルの供給は行われない。
【0069】よって、本実施例に係る潤滑構造によって
も、カムアッパージャーナル14への潤滑オイルの供給
量に対し、カムロアジャーナル13への潤滑オイルの供
給量を少なくすることができ、カムロアジャーナル13
のジャーナル幅tがカムアッパージャーナル14のジャ
ーナル幅Tに比べて小さく設定されたカム軸軸受け10
であっても、カムロアジャーナル13における潤滑オイ
ルの漏れを低減でき、かつカムアッパージャーナル14
に対し十分な量の潤滑油を供給することが可能となる。
【0070】また、本実施例の潤滑構造では、オイルポ
ンプ等の潤滑導入手段から油導入孔20に潤滑オイルが
導入されタイミングを適宜設定するだけで、具体的には
油導入溝31をカムアッパージャーナル14のみに形成
するだけで、カムアッパージャーナル14に対してのみ
潤滑オイルを供給することが可能となり、前記した実施
例のように弁体等を用いる必要はなく、簡単な構成で確
実にカムアッパージャーナル14にのみに潤滑オイルを
供給することが可能となる。
【0071】続いて、図18及び図19を用いて、本発
明の第6実施例に係るカム軸軸受けの潤滑構造について
説明する。尚、図18及び図19において、図5乃至図
17図に示した構成と同一構成については同一符号を付
してその説明を省略する。前述したように、第5実施例
によればカムアッパージャーナル14にのみに潤滑オイ
ルを供給することが可能となるが、潤滑オイルがカムア
ッパージャーナル14に供給されるのはカムシャフト1
1が1回転(360°)する内の油導入孔20がカムア
ッパージャーナル14と対向している180°の回動範
囲に限定されていた。
【0072】即ち、第5実施例の構成ではカムシャフト
11が1回転する間にカムアッパージャーナル14に潤
滑オイルが供給されるのは180°の範囲のみであり、
潤滑オイルの供給効率が悪かった。そこで、本実施例で
は、常にカムアッパージャーナル14に対して潤滑オイ
ルが供給されるよう構成したことを特徴とするものであ
る。以下、具体的構成について説明する。
【0073】本実施例に係る潤滑構造では、カムシャフ
ト11内に第1及び第2のカムシャフト内通路32,3
3を設けると共に、この第1のカムシャフト内通路32
に第1の油導入孔34及び複数の第1の油供給孔35
を、更に第2のカムシャフト内通路33に第2の油導入
孔36及び複数の第2の油供給孔37を形成した構成と
されている。
【0074】第1のカムシャフト内通路32と第2のカ
ムシャフト内通路33との間には、隔壁38が形成され
ており、第1のカムシャフト内通路32と第2カムシャ
フト内通路33との間で潤滑オイルが行き来できない構
成となっている。また、第1の油導入孔34と複数の第
1の油供給孔35とは第1カムシャフト内通路32を介
して連通されており、かつ全ての第1の油供給孔35は
カムシャフト11の軸方向に対し第1の油導入孔34と
対向状態となるよう設定されている。
【0075】同様に、第2の油導入孔36と複数の第2
の油供給孔37とは第2のカムシャフト内通路33を介
して連通されており、かつ全ての第2の油供給孔37は
カムシャフト11の軸方向に対し第2の油導入孔36と
対向状態となるよう設定されている。更に、第1の油導
入孔34と第2の油導入孔36とは、カムシャフト11
の中心軸を中心に対向するよう、即ち180°離間した
状態で形成されている。
【0076】尚、本実施例においても、油導入溝31は
導入軸受け10aを構成するカムアッパージャーナル1
4のみに形成されており、他のカムアッパージャーナル
14及びカムロアジャーナル13には形成されていな
い。続いて、上記構成とされた本実施例に係る潤滑構造
の動作について説明する。
【0077】本実施例では、上記のように第1の油導入
孔34と第2の油導入孔36とがカムシャフト11の中
心軸を中心に対向するよう形成されている。従って、第
1の油導入孔34が油導入溝31と対向し潤滑オイルが
導入されている状態では、潤滑オイルは第1の油供給孔
35からカムアッパージャーナル14に向け供給され
る。また、第2の油導入孔36が油導入溝31と対向し
潤滑オイルが導入されている状態では、潤滑オイルは第
2の油供給孔37からカムアッパージャーナル14に向
け供給される。
【0078】ここで、図18に示す状態よりカムシャフ
ト11が時計方向に回転し、第1の油導入孔34がカム
アッパージャーナル14から離間する直前の状態を図1
9に示す。図19に示される状態では、まだ第1の油導
入孔34は油導入溝31と対向ししており、第1の油供
給孔35からカムアッパージャーナル14に向け潤滑オ
イルは供給されている。また、第2の油導入孔36はこ
の状態でカムロアジャーナル13と対向しており、よっ
て第2の油供給孔37からカムロアジャーナル13に対
し潤滑オイルが供給されることはない。
【0079】図19に示される状態より、更にカムシャ
フト11が時計方向に回転移動すると、第1の油導入孔
34は油導入溝31から離間してカムロアジャーナル1
3と対向する状態となる。この状態となることにより、
第1の油供給孔35もカムロアジャーナル13と対向し
た状態となるが、油導入溝31から第1の油導入孔34
に対する潤滑オイルの導入が停止されるため、第1の油
供給孔35からカムロアジャーナル13に対し潤滑オイ
ルが供給されることはない。
【0080】一方、上記のようにカムシャフト11が時
計方向に回転移動することにより、第1の油導入孔34
に代わって第2の油導入孔36が油導入溝31と連通し
た状態となる。従って、油導入溝31内の潤滑オイルは
第2の油導入孔36より第2のカムシャフト内通路33
に流入し、よって第2の油供給孔37からカムアッパー
ジャーナル14に向け潤滑オイルが供給される。
【0081】上記のように、よって、本実施例に係る潤
滑構造によっても、カムアッパージャーナル14への潤
滑オイルの供給量に対し、カムロアジャーナル13への
潤滑オイルの供給量を少なくすることができ、カムロア
ジャーナル13における潤滑オイルの漏れを低減でき、
かつカムアッパージャーナル14に対し十分な量の潤滑
油を供給することが可能となる。更に、本実施例に係る
潤滑構造では、カムシャフト112個設けられた第1及
び第2のカムシャフト内通路32,33に夫々配設され
た第1の油導入孔34と第2の油導入孔36とが180
°位相差をもって油導入溝31と連通する構成とされて
いるため、第1或いは第2の油導入孔34,36の何れ
か一方の油導入孔が常にカムアッパージャーナル14に
対して潤滑オイルを供給することとなり、よってカムシ
ャフト11の潤滑をより確実に行うことが可能となる。
【0082】尚、上記した第5及び第6実施例において
は、油導入孔20,34,35と複数の油供給孔21,
36,37との配設位置関係は、全ての油供給孔21,
36,37がカムシャフト11の軸方向に対して油導入
孔20,34,35と対向状態となるよう構成した例を
示したが、図6に示されるようにカムシャフト内通路1
9,32,33は長く延出形成されたものであり、従っ
て油導入孔20,34,35に近い位置に形成された油
供給孔21,36,37と、離間した位置に形成された
油供給孔21,36,37とではオイル供給の時間遅れ
が発生する。
【0083】よって、この時間遅れを補正するために、
各油供給孔21,36,37の形成位置を油導入孔2
0,34,35の形成位置に対してずらして(即ち、図
16(A)におけるθ値と図16(B)におけるθ値と
を異ならせて)配設した構成としてもよい。
【0084】
【発明の効果】上述の如く本発明によれば、下記の種々
の効果を実現することができる。請求項1記載の発明に
よれば、上部軸受けへの潤滑油供給量に対し下部軸受け
への潤滑油供給量が小となるよう構成したことにより、
下部軸受けの幅が上部軸受けの幅に比べて小さく設定さ
れたカム軸軸受けであっても、下部軸受けにおける潤滑
油の漏れを低減でき、かつ上部軸受けに対し十分な量の
潤滑油を供給することができる。
【0085】また、請求項2記載の発明によれば、油溝
はいわゆる油溜めとして機能するため、下部軸受けにお
ける潤滑油の漏れを低減するために潤滑油の供給量を下
部軸受けへの供給量に対応させても、上部軸受けでは潤
滑油が油溝に保持されるため、十分な量の潤滑油を常に
確保することができる。
【0086】また、請求項3記載の発明によれば、カム
軸の回転に伴い油供給孔が下部軸受けと対向している状
態においては弁体は下部軸受けの壁面に押されて油供給
孔を閉弁し、またカム軸の回転に伴い油供給孔が前記油
溝に対向する位置に移動すると、カム軸の回転により発
生する遠心力により弁体は油溝内に進入し油供給孔を開
弁する。よって、油供給孔が上部軸受けと対向している
状態では、油供給孔が下部軸受けと対向している状態に
比べて油供給孔より供給される潤滑油の量は多くなり、
よって下部軸受けにおける潤滑油の漏れを低減できると
共に、上部軸受けにおける潤滑油の供給を確実に行うこ
とができる。
【0087】また、請求項4記載の発明によれば、潤滑
導入手段から油導入孔に潤滑油が導入されタイミングを
適宜設定するだけで、弁体等を用いることなく簡単な構
成で上部軸受けにのみに潤滑油を供給することができ
る。更に、請求項5記載の発明によれば、何れか一方の
油導入孔が必ず上部軸受けに対して潤滑油を供給するこ
ととなり、よってカム軸の潤滑を確実に行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る潤滑構造を説明する
ための図であり、油供給孔がカムアッパージャーナルと
対向している状態を示す図である。
【図2】図1におけるA−A線に沿う断面図である。
【図3】本発明の第1実施例に係る潤滑構造を説明する
ための図であり、油供給孔がカムロアジャーナルと対向
している状態を示す図である。
【図4】図1におけるB−B線に沿う断面図である。
【図5】本発明に係る潤滑構造が適用される軸受けを説
明するための分解斜視図である。
【図6】本発明に係る潤滑構造が適用される軸受けに軸
承されるカムシャフトの構造を示す図である。
【図7】本発明の第2実施例に係る潤滑構造を説明する
ための図である。
【図8】本発明の第2実施例に係る潤滑構造を説明する
ため、カムロアジャーナルを平面視した図である。
【図9】本発明の第2実施例に係る潤滑構造を説明する
ため、カムロアジャーナルを斜視した図である。
【図10】本発明の第2実施例に係る潤滑構造を説明す
るための図であり、油供給孔がカムロアジャーナルと対
向している状態を示す図である。
【図11】本発明の第2実施例に係る潤滑構造を説明す
るための図であり、油供給孔がカムアッパージャーナル
と対向している状態を示す図である。
【図12】本発明の第3実施例に係る潤滑構造を説明す
るための図であり、弁体がカムアッパージャーナルと対
向している状態を示す図である。
【図13】本発明の第3実施例に係る潤滑構造を説明す
るための図であり、弁体がカムロアジャーナルと対向し
ている状態を示す図である。
【図14】本発明の第4実施例に係る潤滑構造を説明す
るための図であり、弁体がカムアッパージャーナルと対
向している状態を示す図である。
【図15】本発明の第4実施例に係る潤滑構造を説明す
るための図であり、弁体がカムロアジャーナルと対向し
ている状態を示す図である。
【図16】本発明の第5実施例に係る潤滑構造を説明す
るための図であり、(A)は油導入孔がカムアッパージ
ャーナルと対向している状態を、また(B)は油供給孔
がカムアッパージャーナルと対向している状態を示す図
である。
【図17】本発明の第5実施例に係る潤滑構造を説明す
るための図であり、(A)は油導入孔がカムロアジャー
ナルと対向している状態を、また(B)は油供給孔がカ
ムロアジャーナルと対向している状態を示す図である。
【図18】本発明の第6実施例に係る潤滑構造を説明す
るための図であり、(A)は第1の油導入孔がカムアッ
パージャーナルと対向している状態を、また(B)は第
1の油供給孔がカムアッパージャーナルと対向している
状態を示す図である。
【図19】本発明の第6実施例に係る潤滑構造を説明す
るための図であり、(A)は第1の油導入孔がカムアッ
パージャーナルから離間する直前の状態を、また(B)
は第1の油供給孔がカムアッパージャーナルから離間す
る直前の状態を示す図である。
【図20】従来における潤滑構造を示す図であり、カム
軸軸受けのカムロアジャーナルの近傍を拡大して示す斜
視図である。
【図21】従来における潤滑構造を示す図であり、カム
軸軸受けのカムロアジャーナルの近傍を拡大して示す平
面図である。
【符号の説明】
10 軸受け 11 カムシャフト 12 シリンダヘッド 13 カムロアジャーナル 14 カムアッパージャーナル 15 バルブリフト孔 16 座ぐり 18 ジャーナル部 19 カムシャフト内通路 20 油導入孔 21 油供給孔 22 オイル導入通路 24 油溝 25,29 ジャーナル面 26,28 弁体 27 リブ 30 溝部 31 油導入溝 32 第1のカムシャフト内通路 33 第2のカムシャフト内通路 34 第1の油導入孔 35 第1の油供給孔 36 第2の油導入孔 37 第2の油供給孔 38 隔壁

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カム軸を上部及び下部軸受けにより軸承
    する構成とされており、下部軸受けの幅が上部軸受けの
    幅に比べて小さく設定されたカム軸軸受けの潤滑構造に
    おいて、 前記上部軸受けへの潤滑油供給量に対し、前記下部軸受
    けへの潤滑油供給量が小となるよう構成したことを特徴
    とするカム軸軸受けの潤滑構造。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のカム軸軸受けの潤滑構造
    において、 前記カム軸に径方向に向け潤滑油を供給する油供給孔を
    形成すると共に、前記上部軸受けの前記油供給孔に対応
    した位置に油溝を形成したことを特徴とするカム軸軸受
    けの潤滑構造。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のカム軸軸受けの潤滑構造
    において、 前記カム軸に径方向に向け潤滑油を供給する油供給孔を
    形成し、 かつ、前記油供給孔内に摺動可能に配設され、摺動変位
    することにより前記油供給孔を開閉弁する構成とされた
    弁体を設け、 かつ、前記カム軸の回転に伴い前記油供給孔が前記油溝
    に対向する位置に移動した際、前記潤滑油の供給路を形
    成する位置への前記弁体の移動を許容する弁体移動機構
    を設けたことを特徴するカム軸軸受けの潤滑構造。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のカム軸軸受けの潤滑構造
    において、 前記カム軸に、 径方向に向け形成されており潤滑油を導入する油導入孔
    と、 前記油導入孔と連通されると共に前記カム軸の軸方向に
    形成されたカム軸内通路と、 径方向に向け形成されると共に前記カム軸内通路と連通
    されており前記油導入孔から導入された潤滑油を前記上
    部及び下部軸受けに供給する油供給孔とを形成し、 かつ前記油供給孔が前記上部軸受けと対向した時にの
    み、前記油導入孔に対し潤滑導入手段から潤滑油が導入
    されるよう構成したことを特徴とするカム軸軸受けの潤
    滑構造。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のカム軸軸受けの潤滑構造
    において、 前記カム軸内通路を2個設けると共に、各カム軸内通路
    に夫々前記油導入孔及び前記油供給を設け、 かつ、前記カム軸内通路に夫々配設された前記油導入孔
    が、180°位相差をもって前記潤滑導入手段と連通す
    る構成としたことを特徴とするカム軸軸受けの潤滑構
    造。
JP2981795A 1995-02-17 1995-02-17 カム軸軸受けの潤滑構造 Pending JPH08218836A (ja)

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