JPH08219795A - 角速度センサ - Google Patents

角速度センサ

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JPH08219795A
JPH08219795A JP7046577A JP4657795A JPH08219795A JP H08219795 A JPH08219795 A JP H08219795A JP 7046577 A JP7046577 A JP 7046577A JP 4657795 A JP4657795 A JP 4657795A JP H08219795 A JPH08219795 A JP H08219795A
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JP
Japan
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substrate
diaphragm
angular velocity
velocity sensor
vibration
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Application number
JP7046577A
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English (en)
Inventor
Tomoyasu Hasegawa
友保 長谷川
Yoichi Mochida
洋一 持田
Kazufumi Moriya
和文 森屋
Kenichi Atsuji
健一 厚地
Katsuhiko Tanaka
克彦 田中
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 角速度センサの振動板と基板との間に微小隙
間を確保する突起部を設け、製造時における固着を防止
する。 【構成】 基板32上に振動板7が位置する部分に複数
個の突起部34,34,…を形成する。振動板7は各振
動発生部11によって矢示A1 ,A2 方向に交互に振動
し、このときY軸回りの角速度が生じると、コリオリ力
によって振動板7は矢示F1 ,F2 方向に振動する。そ
して、この変位により角速度を検出する。また、各突起
部34によって基板32と振動板7との間には微小隙間
が常に確保でき、製造時における乾燥工程では、振動板
7と基板32との間が密着して固着するのを防止でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば車両や航空機等
の回転方向、姿勢等を検出するのに用いて好適な角速度
センサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術による角速度センサを図16な
いし図25に基づいて述べる。
【0003】図中、1は従来技術による角速度センサ、
2は該角速度センサ1の本体をなすように高抵抗を有す
る単結晶のシリコン材料によって長方形の板状に形成さ
れた基板をそれぞれ示し、該基板2の表面には酸化シリ
コンによる絶縁膜3が形成されている。
【0004】4は基板2上にP,B,Sb等がドーピン
グされた低抵抗のポリシリコンによって形成された可動
部を示し、該可動部4は長手方向に対向して絶縁膜3を
介して設けられた一対の支持部5,5と、該各支持部5
の両端から中央部に向けて長手方向(Y軸方向)に伸長
する4本の支持梁6,6,…と、該各支持梁6によって
支持された振動板7とからなり、X軸方向となる該振動
板7の左,右両側面には複数の電極板8A,8A,…
(5本)からなる可動側くし状電極8,8が突出形成さ
れている。また、各支持部5のみが基板2に固着され、
各支持梁6と振動板7は前記基板2から浮いた状態で保
持され、振動板7は基板2と平行となるように矢示A1
,A2 方向の横振動を起すようになっている。
【0005】9,9は基板2上に振動板7を挟むように
絶縁膜3を介して設けられた一対の固定部を示し、該各
固定部9には前記可動側くし状電極8,8と対向する面
に電極板10A,10A,…(5本)を有する固定側く
し状電極10が形成されている。
【0006】11,11は振動発生手段となる振動発生
部を示し、該各振動発生部11は可動側くし状電極8と
固定側くし状電極10とから構成され、該電極8,10
の電極板8A,10Aとの間には隙間が形成されてい
る。ここで、可動側くし状電極8と各固定側くし状電極
10との間に周波数fの振動駆動信号を印加すると、各
電極板8A,10A間には静電力が発生し、この静電力
によって振動板7が矢示A1 ,A2 方向に同じ大きさで
交互に基板2と水平方向の振動を行うようになってい
る。
【0007】12は可動部4,固定部9等を上側から施
蓋するカバーを示し、該カバー12はガラス材料,セラ
ミック,樹脂等の絶縁材料によって形成され、外部から
異物や液体が侵入するのを防止するようになっている。
また、該カバー12の内側中央は凹状に形成され、その
内側に可動部4,固定部9等を収容するようになってい
る。さらに、該カバー12の凹部中央には白金−金−ク
ロムまたはクロム−金等からなる検出用電極板13が着
膜形成されている。
【0008】14は変位検出手段となる変位検出部を示
し、該変位検出部14は振動板7と検出用電極板13と
から構成され、前記振動板7と検出用電極板13との離
間寸法の変位を、検出用電極板13と振動板7との静電
容量の変化として検出するようになっている。
【0009】このように構成される角速度センサ1にお
いては、各振動発生部11に振動駆動信号を印加する
と、前記振動板7は矢示A1 ,A2 方向に同じ大きさで
交互に基板2に対して水平方向の振動を行い、この状態
でY軸周りに角速度Ωが加わると、互いに逆向きの高さ
方向にF1 ,F2 というコリオリ力(慣性力)が交互に
発生する。
【0010】ここで、各振動発生部11による振動板7
の水平方向の変位xと速度Vは、次の数1のようにな
る。
【0011】
【数1】x=Asin((2πf)t) V=A(2πf)cos((2πf)t) ただし、A:振幅 f:振動駆動信号の周波数
【0012】さらに、コリオリ力F1 ,F2 は数2のよ
うになる。
【0013】
【数2】F1 =F2 =2mΩV=2mΩ×A(2πf)
cos((2πf)t) ただし、m:振動板7の質量
【0014】そして、図16および図18に示すよう
に、振動板7は数2の力で上下に振動し、この振動板7
による振動変位を検出用電極板13と振動板7との間の
静電容量の変化として検出し、角速度Ωを検出する。
【0015】次に、図20ないし図25に基づいて前述
した角速度センサ1の製造方法について述べる。
【0016】まず、絶縁膜製造工程では、図20に示す
ような高抵抗なシリコン基板21を用いて、該シリコン
基板21の表面に酸化膜または窒化膜からなる絶縁膜2
2を着膜形成する(図21参照)。なお、前記シリコン
基板21には、通常直径7.5〜15.5cm程度で、
厚さが300μm程度のシリコンウェハが用いられ、角
速度センサ1を製造する際に、1枚のシリコンウェハか
ら複数個の角速度センサ1を一度に製造するようにして
いる。
【0017】次に、犠牲層形成工程では、図22に示す
ように、CVD等の手段によって、リンドープSiO2
膜からなる犠牲層23をシリコン基板21の絶縁膜22
上に形成する。
【0018】また、シリコン層形成工程では、図23に
示すように、CVD等の手段によって、ポリシリコン層
24をシリコン基板21上の絶縁膜22または犠牲層2
3上に形成する。なお、前記ポリシリコン層24はリン
等を拡散することにより低抵抗に形成されている。ま
た、エッチング処理によってパターニングし、前記ポリ
シリコン層24に可動部4,固定部9等を分離形成す
る。
【0019】さらに、犠牲層除去工程では、図24に示
すように、ウェットエッチング等の手段によって犠牲層
23を除去した後に、洗浄・乾燥する。
【0020】上述した製造工程により、基板21上に絶
縁膜22を介してポリシリコン層24による可動部4,
固定部8が形成される。さらに、図25に示すように、
カバー接合工程では、カバー12をシリコン基板21上
に陽極接合または接着剤等によって接合することによ
り、角速度センサ1が完成する。
【0021】このように形成される角速度センサ1にお
いては、図16および図18に示すように、振動板7は
数2のコリオリ力によって上,下に振動し、この振動板
7による振動変位を検出用電極板13と振動板7との間
の静電容量の変化として検出し、角速度Ωを検出するよ
うになっている。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した角
速度センサ1の製造方法では、図24による犠牲層除去
工程後における乾燥工程で、シリコンの製造方法で通常
用いられる方法として、シリコン基板21を高速に回転
させ水分を飛散させる(スピンドライ)方法が用いられ
ている。
【0023】この方法は、シリコン基板21の製造や、
フォトリソグラフィ工程等の際に良く用いられるもので
あり、この方法であると、犠牲層23があった部分に入
り込んだ液体の表面張力があるために、水分が飛散する
過程でシリコン基板21と振動板7との間の水が飛散せ
ずに蒸発して接着してしまうという危険性がある。
【0024】そして、シリコン基板21と振動板7とが
接着してしまうと、振動板7が可動せず角速度センサ1
として機能できず、歩留りを低下させてしまうという問
題がある。
【0025】そこで、前述したスピンドライ方法による
不具合を解消するために、例えば、洗浄後、純水を融点
の高い好適な溶媒(例えば、2−メチル−2−プロパノ
ール)に置換させ、この溶媒を凍結させて固体にし、こ
の後真空装置に入れ固体を昇華させるという、凍結乾燥
という方法もある。
【0026】しかし、この方法では、シリコン基板21
と振動板7との間が固体となり、昇華により除去する表
面張力が働かず、接着を防止することができる。
【0027】さらに、二酸化炭素の超臨界状態を利用し
て乾燥させる方法も知られている(Gregory T. Mullem
他 'Supercritical Carbon Dioxide Drying of Microst
ruc-tures' , Senser and Actuators(1993) )。
【0028】しかし、上記凍結乾燥は素子洗浄後に溶媒
(2−メチル−2−プロパノール)へ置換する工程にお
いて、一番重要な素子振動板7とシリコン基板21との
空間が非常に狭い数μmとなっているため、完全に置換
されるまでかなりの時間を費やす。例えば、空間が1μ
mで振動板7の大きさが500μm角程度であった場合
には、数時間を要する場合もある。この溶媒の置換が不
十分であると、残った水が凍結せずその表面張力により
振動板7がシリコン基板21に接着することが考えら
れ、以上のように作業手順が増え手間がかかるという問
題がある。
【0029】さらに、臨界点を越えた状態を利用する乾
燥方法では、作業工程が増加すると共に、それ専用の装
置が必要となりコスト高となる等の問題がある。
【0030】一方、完成した角速度センサ1において
も、基板2と振動板7との空間は数μm程度であるか
ら、センサの使用環境によっては外部からの振動等で接
着してしまうという問題がある。
【0031】本発明は、上述した従来技術の問題に鑑み
なされたもので、本発明は洗浄工程、乾燥工程における
不良品の発生を防止でき、歩留りを向上できるように
し、かつ完成品の信頼性が向上した角速度センサを提供
することを目的としている。
【0032】
【課題を解決するための手段】本発明による角速度セン
サは、基板と、該基板に支持梁を介して支持され、該基
板に対して水平方向と垂直方向に振動可能に設けられた
振動板と、該振動板を前記基板に対し水平方向に振動さ
せる振動発生手段と、該振動発生手段によって前記振動
板に水平方向の振動を与えている状態で、コリオリ力に
よる該振動板の垂直方向への変位を検出する変位検出手
段とから構成する。
【0033】そして、上述した課題を解決するために、
請求項1の発明が採用する構成の特徴は、互いに対向す
る前記基板と前記振動板との間には、少なくとも一方か
ら他方に向けて突出し、該基板と振動板との間に微小隙
間を確保する突起部を形成したことにある。
【0034】請求項2の発明は、前記突起部を、前記基
板の表面に形成した絶縁膜をエッチングすることにより
形成したことにある。
【0035】請求項3の発明は、前記基板には、前記振
動板を内側に収容するように施蓋するカバーを設け、該
カバーに前記変位検出手段を設けたことにある。
【0036】請求項4の発明は、前記基板を単結晶のシ
リコン材料によって形成し、前記支持梁および振動板を
ポリシリコン材料によって形成したことにある。
【0037】請求項5の発明は、前記基板上に前記突起
部を覆うように犠牲層を形成し、さらにリフローを施す
ことにある。
【0038】
【作用】上記請求項1の構成によれば、振動発生手段に
より振動板に水平方向の振動が付与され、基板に対して
水平振動している振動板に、該振動板の振動軸を回転中
心とする角速度が加わると、該振動板はコリオリ力によ
って垂直方向にもれ振動する。一方、該振動板は変位検
出手段によって該振動板の変位を検出しているから、振
動板に加わる角速度を検出することができる。さらに、
乾燥工程で、振動板と基板との間に水が介在しても、突
起部によって各部材間には微小隙間が確保されるから、
振動板が基板に張り付いたり、乾燥工程による水の蒸発
に伴って接着するのを防止することができる。
【0039】請求項2のように、前記基板の表面の絶縁
膜をエッチングして突起部を形成することにより、突起
部を簡単に形成することができる。
【0040】請求項3のように、前記基板には、振動板
を内側に収容するように施蓋するカバーを設け、該カバ
ーに前記変位検出手段を設けたから、可動部と固定部と
を密閉空間内に収容でき、塵埃等の侵入を防止できると
共に、変位検出手段も容易に形成できる。
【0041】請求項4のように、シリコン材料により基
板上にポリシリコン材料を膜形成し、該ポリシリコン膜
をエッチング等を行なうことにより、容易に支持梁、振
動板等を形成できる。
【0042】請求項5のように、基板上に前記突起部を
覆うように犠牲層を形成し、さらにリフローを施すこと
により、犠牲層の表面がなだらかになり、振動板を形成
する際に突起部の形状が裏面に転写されることがなくな
るので、突起部の接続防止効果がより向上する。
【0043】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図15に
基づいて説明する。
【0044】まず、図1ないし図11に本発明の第1の
実施例を示す。
【0045】図中、31は本実施例による角速度センサ
を示し、該角速度センサ31は従来技術による角速度セ
ンサ1とほぼ同様に、後述する絶縁膜33を有する基板
32上に形成された一対の支持部5,5、支持梁6,6
を介して支持された振動板7を有する可動部4と、該可
動部4の振動板7を挟むように設けられた一対の固定部
9,9とからなり、前記振動板に振動を与える振動発生
部11,11は振動板7に形成された複数枚の電極板8
A,8A,…からなる可動側くし状電極8と、各固定部
9に形成された複数枚の電極板10A,10A,…から
なる固定側くし状電極10とから構成されている。ま
た、基板32上には検出用電極板13を有するカバー1
2が前記可動部4,固定部9等を上側から施蓋するよう
に設けられ、前記検出用電極板13と振動板7とによっ
て変位検出部14(図2および図3参照)を構成するよ
うになっている。
【0046】ここで、32は本実施例による基板を示
し、該基板32は高抵抗を有する単結晶のシリコン材料
によって長方形の板状に形成されている。
【0047】33は絶縁膜を示し、該絶縁膜33は前記
基板32の表面に酸化シリコンを膜状に形成し、その中
央部には基板32上に絶縁膜33のない空間部33Aと
なっている。
【0048】34,34,…は複数個(例えば、5個)
の突起部を示し、該各突起部34は前記基板32の空間
部33A内に位置し、図1に示すような所定位置に、基
板32から振動板7に向けて突出形成されている。ま
た、該各突起部34は後述する絶縁膜33をエッチング
する処理を施すことによって、空間部33Aと各突起部
34とを形成するようになっている。
【0049】次に、製造方法について、図4ないし図1
1に基づいて前述した角速度センサ31の製造方法につ
いて述べる。
【0050】まず、絶縁膜形成工程では、図4に示すよ
うな高抵抗なシリコン基板41を用いて、該シリコン基
板41の表面に酸化膜または窒化膜からなる絶縁膜42
を着膜形成する(図5照)。なお、前記シリコン基板4
1にはシリコンウェハが用いられているから、1度の製
造工程で複数個の角速度センサ31を製造できる。
【0051】次に、絶縁膜パターンニング工程では、フ
ォトリソグラフィ技術を用いて、前記絶縁膜42上に形
成したレジスト(図示せず)にパターン成形し、このと
き少なくとも振動部7に対応する部分に空間部33Aと
複数の突起部34が形成されるようにパターンニングし
た後に、絶縁膜42にエッチング処理を施す(図6参
照)。
【0052】次に、犠牲層形成工程では、図7に示すよ
うに、CVD等の手段によって、リンドープのSiO 2
膜からなる犠牲層43をシリコン基板41の突起部34
を覆うように成膜する。
【0053】さらに、950度付近でリフローすること
により、各突起部34によって凹凸になった犠牲層43
の表面を溶解してなだらかな表面とする(図8参照)。
【0054】また、シリコン層形成工程では、図9に示
すように、CVD等の手段によって、ポリシリコン層4
4をシリコン基板41上の絶縁膜42またはリフロー層
44上に形成する。なお、前記ポリシリコン層44はリ
ン等を拡散することにより低抵抗に形成されている。ま
た、エッチング処理によってパターニングし、前記ポリ
シリコン層44に可動部4,固定部9等を分離形成す
る。
【0055】さらに、犠牲層除去工程では、図10に示
すように、HF水溶液(濃度はH2O:HF=50:
1)を用いたウェットエッチング等の手段によって犠牲
層43を除去した後に、洗浄・乾燥工程を行う。
【0056】上述した製造工程により、基板41上に絶
縁膜42を介してポリシリコン層44による可動部4,
固定部9が形成される。さらに、図11に示すように、
カバー接合工程では、カバー12をシリコン基板41上
に陽極接合または接着剤等によって接合することによ
り、角速度センサ31が完成する。
【0057】このように形成される角速度センサ31に
おいては、従来技術と同様に、振動板7は前述した数2
のコリオリ力によって上,下に振動し、この振動板7に
よる振動変位を検出用電極板13と振動板7との間の静
電容量の変化として検出し、角速度Ωを検出するように
なっている。
【0058】然るに、本実施例では、絶縁膜42をエッ
チングすることにより複数個の突起部34を形成したか
ら、HF水溶液によるウェットエッチングを行なって犠
牲層43を除去した後の、乾燥工程で振動板7と基板3
2との間に水が介在しても、各突起部34の先端が振動
板7に当接して微小隙間を確保することができ、この微
小隙間から水を逃すことにより、振動板7と基板32と
が張り付いたり、乾燥工程で水の蒸発に伴って接近し、
これらが分離不可能に固着されてしまうのを確実に防止
することができる。
【0059】この結果、本実施例によれば、角速度セン
サ31の不良品を著しく削減し、歩留りを大幅に向上す
ることができる。
【0060】また、本実施例のような角速度センサ31
の構造にすることによって、乾燥工程では、凍結乾燥や
二酸化炭素の超臨界状態を利用して乾燥させる方法に比
べて一番コストが安く、作業が簡単なスピンドライ方法
を採用することができ、角速度センサ31のコストを低
減することができる。
【0061】さらに、シリコン基板41に犠牲層43を
形成する犠牲層形成工程と、ポリシリコン層44を形成
するシリコン層形成工程との間に、犠牲層43をリフロ
ーして表面がなだらかになるリフロー工程を行なうこと
により、犠牲層43上に形成されるポリシリコン44と
該犠牲層43との接触面をほぼフラットにすることがで
き、ポリシリコン44即ち振動板7の下面をほぼ水平面
とすることができ、突起部34との接触面積を先端部分
のみで小さくでき、確実に振動板7と基板32との間に
微小隙間を形成することができる。
【0062】一方、このリフロー工程を行なわない場合
には、突起部34の形状がポリシリコン44の下面にも
形成され、振動板7と突起部34との接触面積が先端部
分と側面となってしまい、突起部34と振動板7とを固
着してしまう虞れがあり、これをリフロー処理によって
確実に回避することができる。
【0063】次に、図12に本発明による第2の実施例
を示すに、本実施例による角速度センサ51の特徴は、
突起部52を振動板7から基板32側に向けて突出形成
したことにある。なお、前述した第1の実施例と同一の
構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するもの
とする。
【0064】然るに、本実施例による角速度センサ51
においても、前述した第1の実施例と同様の作用効果を
得ることができる。
【0065】さらに、図13に本発明による第3の実施
例を示すに、本実施例による角速度センサ61の特徴
は、基板32から振動板7に向けて突出形成された突起
部62と、振動板7から基板32に向けて突出形成され
た突起部63とを形成し、各突起部62,63を交互に
配置したことにある。なお、前述した第1の実施例と同
一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略する
ものとする。
【0066】然るに、本実施例による角速度センサ61
においても、前述した第1の実施例と同様の作用効果を
得ることができる。
【0067】次に、図14および図15は第4の実施例
を示すに、本実施例の特徴は振動板を一対有し、該各振
動板が音叉振動する角速度センサとしたことにある。な
お、前述した第1の実施例と同一の構成要素に同一の符
号を付し、その説明を省略するものとする。
【0068】図中、71は本実施例による角速度センサ
を示し、該角速度センサ71は、高抵抗を有するシリコ
ン材料によって形成され、絶縁膜73が着膜形成された
基板72と、該基板72上にはポリシリコン材料を半導
体微細加工技術を利用して加工することによって形成さ
れた後述の音叉振動子77,固定部83,84,84か
ら大略構成されている。
【0069】74は低抵抗のポリシリコンによって形成
された可動部を示し、該可動部74は長手方向に対向し
て絶縁膜73を介して設けられた後述する一対の支持部
75,75と、該各支持部75に支持梁76を介して支
持され、振動板78,78を有する枠状の音叉振動子7
7,77とから大略構成されている。
【0070】75,75は支持部を示し、該各支持部7
5は絶縁膜73を介して前記基板72上の前後方向に離
間して設けられ、該各支持部75には前後方向に向けて
伸長する4本の支持梁76,76,…が一体形成されて
いる。
【0071】77は各支持梁76を介して支持された枠
状の音叉振動子を示し、該音叉振動子77は、左右方向
に離間して設けられた一対の振動板78,78と、該各
振動板78の左,右両側面に形成され、それぞれ左右方
向に伸長する振動側くし状部79,79と、前記各振動
板78から前後方向両側に向けて伸長する8本の第1の
腕部80,80,…と、各第1の腕部80の先端側と前
記支持梁76の先端側とを連結して左右方向に伸びる第
2の腕部81,81とからなる。また、前記各振動板7
8には上下方向に貫通するスルホール82,82,…が
設けられ、該各振動板78が上下方向に変位するときの
空気抵抗を低減する。
【0072】83,84,84は基板72上に絶縁膜7
3を介して固着された固定部を示し、該固定部83は前
記振動板78の間(即ち基板72の中央部)に位置して
設けられ、各固定部84は基板72の左右両側に位置し
て設けられている。また、中央部に位置した該固定部8
3の左,右両側面には、前記各振動板78の振動側くし
状部79に対向し、該振動側くし状部79と隙間を介し
て噛合う固定側くし状部85,85が形成されている。
一方、前記各固定部84の内側側面には、前記各振動板
78の振動側くし状部79に対向し、該振動側くし状部
79と隙間を介して噛合う固定側くし状部86,86が
それぞれ形成されている。
【0073】87,87は固定部83を挟んで左右の振
動板78,78との間に設けられた振動発生手段として
の振動発生部を示し、該各振動発生部87は各振動側く
し状部79と各固定側くし状部85とから構成されてい
る。そして、各振動側くし状部79と各固定側くし状部
85とに振動駆動信号が印加されると、これらの間に発
生する静電力によって各振動板78が矢示A1 ,A2 方
向に振動する。
【0074】一方、88,88は振動板78,78と固
定部84,84との間にそれぞれ設けられた振動発生手
段としての振動発生部を示し、該各振動発生部88は振
動側くし状部79と固定側くし状部86から構成されて
いる。そして、各振動側くし状部79と固定側くし状部
86とに振動駆動信号が印加されると、これらの間に発
生する静電力によっても各振動板78が矢示A1 ,A2
方向に振動する。
【0075】89,89は音叉振動子77の各振動板7
8上にそれぞれ設けられた一対の振動側電極板を示し、
該各振動側電極板89は各振動板78に絶縁膜を介して
形成されている。また、該各振動側電極板89にはリー
ド線を介して外部の信号処理回路(いずれも図示せず)
に接続され、該振動側電極板89は後述する検出用電極
板91との間の静電容量を検出するようになっている。
なお、該各振動側電極板89に接続されたリード線は、
各第2の腕部81,各第1の腕部80および支持梁76
等の上側表面にパターニングされており、各支持部75
を介して外部の信号処理回路に接続されている。
【0076】90は基板72を上側から施蓋するように
設けられたカバーを示し、該カバー90はその内側に前
記音叉振動子77,固定部83,84,84等を収容
し、外部から異物や液体が侵入するのを防止する。
【0077】91,91は図15に示すようにカバー9
0の内部側に位置し、前記各振動側電極板89と対向す
る位置に配設された検出用電極板を示し、該各検出用電
極板91は該振動側電極板89によって変位検出手段と
なる変位検出部92を構成し、該変位検出部92は前述
した信号処理回路に接続され、前記振動側電極板89と
検出用電極板91との間の静電容量を検出するようにな
っている。
【0078】93,93,…は本実施例による突起部を
示し、該各突起部93は基板72から各振動板78に向
けて複数個突出形成され、振動板78が基板72に密着
するのを防止している。
【0079】このように構成される本実施例の角速度セ
ンサ71においては、各支持部75,各支持梁76およ
び音叉振動子77をポリシリコンによって一体形成する
ことによって、各支持梁76および音叉振動子77を基
板72上に浮遊した状態で支持しているから、支持梁7
6および各腕部80,81の張力により、各振動板78
は左右方向(基板72に対して水平方向)と上下方向
(垂直方向)に振動可能となっている。
【0080】次に、本実施例による角速度センサ71の
角速度検出動作について述べるに、まず、各振動発生部
87,88に振動駆動信号を印加すると、各振動側くし
状部79と各固定側くし状部85との間、各振動側くし
状部79と各固定側くし状部86との間に静電力が生
じ、各振動板78が図中の矢示A1 ,A2 のように互い
に逆方向に同じ大きさで音叉振動する。この状態で、音
叉軸Y−Yを軸中心に角速度Ωで回転すると、各振動板
78には音叉軸Y−Yに直交する方向にコリオリ力F1
,F2 (慣性力)が発生する。また、このコリオリ力
F1 ,F2 によって振動板78にもれ振動が生じるた
め、各振動側電極板89と対向する各検出用電極板91
との間の離間距離が変化し、これにより両者間の静電容
量が変化する。これを角速度の検出信号として外部の信
号処理回路に出力する。
【0081】そして、本実施例による角速度センサ71
においては、前述した第1の実施例と同様に、製造工程
における振動板78と基板72との固着を防止できる等
の作用効果を得ることができる。
【0082】なお、前記第4の実施例においても、前述
した第2,3の実施例のように、突起部93の位置は振
動板78側または、振動板78、基板72側に形成する
ようにしてもよいことは勿論である。
【0083】また、前記各実施例では、振動発生手段と
変位検出手段とは、静電力を利用したが、本発明はこれ
に限らず、圧電体等を用いて振動発生と変位検出を行な
うようにしてもよい。
【0084】さらに、前記各実施例では、絶縁膜33
(73)を酸化膜によって形成した場合について述べた
が、本発明はこれに限らず、窒化膜,酸化膜+窒化膜で
構成するようにしてもよい。
【0085】また、前記各実施例では、突起部34(5
2、62,63,93)を5個形成するようにしたが、
1個,2個,3個,4個、6個,…でもよいが、本発明
では、先端面積が大きい突起部において個数を増やした
場合には、従来技術の接触面積とほぼ同一となったとき
には突起部と振動板7とが固着して本発明の効果は低減
し、一方、先端面積が小さい突起部において個数を減ら
した場合には、振動板7が傾斜して基板32と固着する
虞れがあるため、突起部の数と先端部の面積の関係か
ら、振動板7の面積と基板32との距離によって設定す
る必要がある。
【0086】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1の発明によ
れば、振動発生手段により振動が付与され、基板に対し
て水平振動している振動板に、該振動板の振動軸を回転
中心とする角速度が加わると、該振動板はコリオリ力に
よって垂直方向にもれ振動し、該振動板の変位は変位検
出手段によって検出されるから、振動板に加わる角速度
を検出することができる。さらに、角速度センサの製造
方法のうち、乾燥工程において、振動板と基板との間に
水が介在した場合でも、振動板と基板とのうち、少なく
とも一方から他方に向けて突起部を形成したから、該突
起部によって各部材間に微小隙間を確保することがで
き、振動板が基板に張り付いたり、乾燥工程による水の
蒸発に伴って接着するのを防止することができ、不良品
を削減し、歩留りを向上することができる。
【0087】請求項2では、前記基板の表面の絶縁膜を
エッチングして突起部を形成することにより、製造工程
の途中で突起部を簡単に形成することができる。
【0088】請求項3では、前記基板には、振動板を内
側に収容するように施蓋するカバーを設け、該カバーに
前記変位検出手段を設けたから、可動部と固定部とを密
閉空間内に収容でき、塵埃等の侵入を防止できると共
に、変位検出手段も容易に形成できる。
【0089】請求項4では、シリコン材料により基板上
にポリシリコン材料を膜形成し、該ポリシリコン膜をエ
ッチング等を行なうことにより、シリコンのエッチング
技術(マイクロマシニング技術)を用いて容易に支持
梁、振動板等を形成することができる。
【0090】請求項5では、基板上に突起部を覆うよう
に犠牲層を形成し、さらにリフローを施したので、犠牲
層の表面がなだらかになり、振動板を形成する際に突起
部の形状が裏面に転写されることがなくなるので、突起
部の接着防止効果がより向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による角速度センサをカ
バーの一部を破断にして示す斜視図である。
【図2】図1中の矢示II−II方向からみた縦断面図であ
る。
【図3】図1中の矢示III −III 方向からみた縦断面図
である。
【図4】角速度センサの製造工程に用いられるシリコン
基板を示す縦断面図である。
【図5】シリコン基板に絶縁膜を形成する絶縁膜形成工
程を示す縦断面図である。
【図6】絶縁膜形成工程に続く絶縁膜パターンニング工
程を示す縦断面図である。
【図7】絶縁膜パターンニング工程に続く犠牲層形成工
程を示す縦断面図である。
【図8】犠牲層形成工程に続くリフロー工程を示す縦断
面図である。
【図9】リフロー工程に続くシリコン層形成工程を示す
縦断面図である。
【図10】シリコン層形成工程に続く犠牲層除去工程を
示す縦断面図である。
【図11】シリコン基板にカバーを接合する前の状態を
示す縦断面図である。
【図12】本発明の第2の実施例による角速度センサを
示す縦断面図である。
【図13】本発明の第3の実施例による角速度センサを
示す縦断面図である。
【図14】本発明の第4の実施例による角速度センサを
カバーの一部を破断にして示す斜視図である。
【図15】図14中の矢示XV−XV方向からみた縦断面図
である。
【図16】従来技術による角速度センサをカバーの一部
を破断にして示す斜視図である。
【図17】図16中の角速度センサを上面からみた平面
図である。
【図18】図17中の矢示XVIII −XVIII 方向からみた
縦断面図である。
【図19】図17中の矢示XIX −XIX 方向からみた縦断
面図である。
【図20】角速度センサの製造工程に用いられるシリコ
ン基板を示す縦断面図である。
【図21】シリコン基板に絶縁膜を形成する絶縁膜形成
工程を示す縦断面図である。
【図22】絶縁膜形成工程に続く犠牲層形成工程を示す
縦断面図である。
【図23】犠牲層形成工程に続くシリコン層形成工程を
示す縦断面図である。
【図24】シリコン層形成工程に続く犠牲層除去工程を
示す縦断面図である。
【図25】シリコン基板にカバーを接合する前の状態を
示す縦断面図である。
【符号の説明】
31,51,61,71 角速度センサ 32,72 基板 33,73 絶縁膜 6,76 支持梁 7,78 振動板 11,87,88 振動発生部(振動発生手段) 12,90 カバー 14,92 変位検出部(変位検出手段) 34,52,62,63,93 突起部
フロントページの続き (72)発明者 厚地 健一 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 (72)発明者 田中 克彦 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、該基板に支持梁を介して支持さ
    れ、該基板に対して水平方向と垂直方向に振動可能に設
    けられた振動板と、該振動板を前記基板に対し水平方向
    に振動させる振動発生手段と、該振動発生手段によって
    前記振動板に水平方向に振動を与えている状態で、コリ
    オリ力による該振動板の垂直方向への変位を検出する変
    位検出手段とからなる角速度センサにおいて、互いに対
    向する前記基板と前記振動板との間には、少なくとも一
    方から他方に向けて突出し、該基板と振動板との間に微
    小隙間を確保する突起部を形成したことを特徴とする角
    速度センサ。
  2. 【請求項2】 前記突起部は、前記基板の表面に形成し
    た絶縁膜をエッチングすることにより形成してなる請求
    項1記載の角速度センサ。
  3. 【請求項3】 前記基板には、前記振動板を内側に収容
    するように施蓋するカバーを設け、該カバーに前記変位
    検出手段を設けてなる請求項1または2記載の角速度セ
    ンサ。
  4. 【請求項4】 前記基板を単結晶のシリコン材料によっ
    て形成し、前記支持梁および振動板をポリシリコン材料
    によって形成してなる請求項1,2または3記載の角速
    度センサ。
  5. 【請求項5】 前記基板上には、前記突起部を覆うよう
    に犠牲層を形成し、さらにリフローを施してなる請求項
    1,2,3または4記載の角速度センサ。
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