JPH082249B2 - 麺類の品質改良剤 - Google Patents

麺類の品質改良剤

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JPH082249B2
JPH082249B2 JP63270261A JP27026188A JPH082249B2 JP H082249 B2 JPH082249 B2 JP H082249B2 JP 63270261 A JP63270261 A JP 63270261A JP 27026188 A JP27026188 A JP 27026188A JP H082249 B2 JPH082249 B2 JP H082249B2
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隆三 上野
八束 藤田
克彦 乾
博 小堺
有史 上野
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株式会社上野製薬応用研究所
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、麺類の品質改良剤に関する。
従来技術 従来から、白子は一部を食用として利用し、他方ミー
ル原料として利用される以外は、主たる利用分野もな
く、大部分が廃棄処分されていた。
しかし近年白子に含まれる核蛋白であるプロタミンの
抗菌力を増し、食品に保存延長効果をもたせるという特
開昭61−219363号公報及び特開昭62−22577号公報など
が公開されるにともなって、従来から利用価値の低かっ
た白子の利用に新展開が見られるに至った。
又、他方では、特公昭59−39113号公報、特開昭54−6
4661号公報、あるいは特開昭61−40766号公報などがみ
られるが、いずれも、白子及びその成分を食品としての
観点からとらえ、栄養強化などの目的から応用を考えた
ものが多い。
あるいは、従来から白子の持つ物性として、白子を磨
砕、らいかいする際に粘性が発現することから、これを
すり身等の結着剤として応用することが考えられたが利
用されるに至っていない。
一方、麺類に求められる品質、特にめん質としては、
表面が滑らかで弾力ある歯応えを持ち、しかも歯切れが
良いこと等が望まれている。
又、現在、麺類の品質改良方法としてはモノグリセラ
イド等の乳化剤や、活性グルテンなどの蛋白質、あるい
は、グアガム等の水溶性ガム類などを添加する方法があ
る。
しかし、乳化剤は麺の滑らかさやほぐれに対する改良
の効果はあるが、必ずしも、麺のコシ及び歯応えに関し
ての効果は顕著ではない。又、蛋白質や水溶性ガム類は
麺のコシ、食感の改良には効果があるが、滑らかさやほ
ぐれに対する効果は少ない。
このようなことから、現在の品質改良剤の多くは、乳
化剤や蛋白質あるいは水溶性ガム類等を併用することに
より、総合的な効果を得ているものである。
本発明者らは、上記状況にかんがみ、白子類の有効利
用について、鋭意検討した結果、白子類を麺類に添加し
た場合、麺のコシ、歯応え、及び、麺の滑らかさを向上
させる効果を見いだした。更に、白子類を麺類に添加す
ると、白子類の本来有する結着性のため麺がほぐれにく
くなることが推定されたにもかかわらず、結果としては
逆に麺のほぐれが良くなるという効果を見い出した。特
に、冷蔵あるいは室温保存時にこの効果は顕著である。
すなわち、本発明者らは、白子類が麺類に対しコシ、
歯応え、生地の滑らかさおよび麺のほぐれやすさを改善
する等の総合的な品質改良効果を有することを見い出
し、本発明を完成するに至った。
発明が解決しようとする問題点 本発明は、従来から利用価値が低く、そのほとんどが
廃棄されていた魚介類の白子及び白子から有用成分を回
収した後の副産物等を適宜処理し、麺類に添加すること
により、麺類の品質を改良すること、特に、麺のコシ、
歯応え、滑らかさ、ほぐれやすさを改良することを目的
とする。更に、保存時の麺類の品質低下を防ぐことを目
的とする。
問題点を解決するための手段 本発明は、白子類を含有する麺類の品質改良剤に関す
る。
本発明に用いる白子類は、魚介類の白子、白子脱脂
物、白子脱臭物、分解白子、あるいは白子から有効成分
を回収した後の副産物、たとえばプロタミンを回収した
後の白子残渣、その白子残渣から抽出した蛋白質、DN
A、オリゴペプチドなどが例示される。
原料白子を採取する魚介類の種類は限定的ではなく、
さけ、にしん、ます、さば、たら、かつお、いか、ほた
て貝などいずれであっても良い。
白子は、そのままでは腐敗し易く、あるいは特有の臭
気があるため、凍結乾燥後により乾燥粉末化したもの、
溶剤抽出等により脱臭処理した白子脱臭物、溶剤又は酵
素処理等により脱脂した白子脱脂物を用いることが好ま
しい。他に、白子を酸や酸素等により分解した分解白
子、又は白子からプロタミン等の有用成分を回収した後
の白子残渣、あるいはそれらの脱脂、脱臭処理物などを
用いることができる。
尚、本発明に用いる際の、上記処理を行った白子類の
性状は、乾燥粉末,懸濁液あるいは溶液のいずれでも良
い。
白子類を溶液として利用する場合は、例えばプロテア
ーゼなどにより酵素分解する方法(特開昭60−160863
号)などが例示される。
本発明麺類の品質改良剤は、上記白子類を単独で用い
てもよく、あるいは、これに従来から麺類の品質改良剤
として用いられる界面活性剤、水溶性ガム類、グルテ
ン、カゼイン、大豆蛋白、乾燥卵白、血漿蛋白、乳アル
ブミン等と併用してもよい。又、一般に麺類に用いられ
ている食塩や、その他の各種添加剤、例えばフマル酸、
クエン酸などのpH調整剤、防腐、防バイ剤などを配合し
て用いてもよい。
本発明を適用し得る麺類は、小麦粉あるいはそば粉等
を主成分とする麺類、例えばうどん、そうめん、きしめ
ん、中華麺、にゅうめん、日本そば、ギョウザの皮、シ
ューマイの皮、あるいはマカロニ、スパゲッティ、ブカ
ティーニ、バミセリ、ヌードルなどのパスタ類、はるさ
め類の特殊麺等が例示されるが、特にこれらに限定され
るものではない。また上記麺類の形態は生麺、ゆで麺、
蒸し麺、乾麺、包装麺、ソフト麺(ソフトスパゲッティ
ー)、即席麺(フライまたはノンフライ)などいずれで
あってもよい。さらにこれらを応用した調理麺あるいは
冷凍麺などが例示される。もちろんこれらの形態や応用
に限定されるものではない。
本発明において、白子類の添加方法は、粉末、懸濁
液、溶液のいずれの状態であってもよく、あるいは新鮮
白子の磨砕物そのままの状態であっても良い。
白子類の粉末を用いる際には、麺原料、例えば小麦粉
にあらかじめ添加混合しておくか、麺原料を水で練って
生地を作る際に白子類の粉末を生地に添加してもよい。
あるいは、麺原料を水で練る際にねり水中に懸濁あるい
は溶解させて用いても良い。
尚、白子類が懸濁液剤、溶液剤の場合も、上記添加方
法の中から適宜、添加混合すれば良い。
白子類の添加量は、それが粉末、懸濁液あるいは溶液
のいずれの性状であっても、白子類の乾燥は固形物換算
として、麺原料粉末に対して0.01〜10重量%、好ましく
は、0.1〜5重量%である。10重量%以上配合すると、
魚臭を感じるので好ましくない。
このように白子類を懸濁液、又は溶液あるいは含水状
態で用いる場合は、適宜、水等の溶媒量、分水量を考慮
して用いればよい。
麺原料としては、強力粉、中力粉などの小麦粉の他
に、そば粉等、麺製品の原料ならばいずれを用いても良
い。
以下、実施例をあげて本発明を説明する。
実施例1 [I]品質改良剤の調製 (1)末処理白子粉末を含む品質改良剤の調製: 凍結鮭白子を凍結後、家庭用ミキサーで30秒間磨砕
し、このうちの500gをビーカーに移し、水500mlを加
え、5分間撹拌した。これを1.5mm角のメッシュでろ過
することにより、血管、表皮などの夾雑物を除いた後、
再度、500mlの水を加え、1時間撹拌した。この懸濁液
を遠心分離することにより沈澱物443gを得た。これを真
空乾燥後、ミルで粉砕することにより乾燥白子粉末84g
を得、これをそのまゝ品質改良剤(1)とした。
(2)白子脱脂(脱臭)物を含む品質改良剤の調製: 凍結鮭白子を解凍後、家庭用ミキサーで30秒間磨砕
し、このうちの500gをビーカーに移し、エタノール1000
gを加え室温で1時間強力撹拌した。これを金属メッシ
ュでろ過し、粗大な粒子を除いた後、遠心分離により、
沈澱物350gを得た。この沈澱物に再びエタノールを加
え、1時間強力撹拌した後、遠心分離により沈澱物を回
収した。
この沈澱物を真空乾燥することにより、魚臭のしない
白子脱脂(脱臭)物の乾燥粉末78gを得、これを品質改
良剤(2)とした。
(3)酵素分解白子を含む品質改良剤の調製: 凍結鮭白子を解凍後、家庭用ミキサーで磨砕し、この
うち500gをビーカーに移し、水500ml及びブロメライン
1.5gを加え、撹拌下40℃で8時間、酵素分解を行なっ
た。次に85℃で10分間加熱して酵素を失活させた後、遠
心分離により、白子成分の可溶化した上清部780ml(乾
燥固形物47g)を回収し、これを品質改良剤(3)とし
た。
(4)〜(6)白子脱脂物を含む品質改良剤の調製: にしん、すけそうだら、及びかつおの3種の白子を用
いて、各々(2)の方法により、白子脱脂(脱臭)物の
乾燥粉末を調製した。
その結果、にしん白子200gから33g、すけそうだら白
子から29g、及びかつお白子から31gの白子脱脂(脱臭)
物の乾燥粉末を得、これをそれぞれ品質改良剤(4)、
(5)および(6)とした。
(7)酸分解白子を含む品質改良剤の調整: 鮭の凍結白子10kgを解凍し、これに20kgの塩酸水溶液
を加え、約20分間、酸分解を行った。
このスラリーを遠心分離機を用い、上清(プロタミン
抽出物)に分離し、沈澱物(プロタミン抽出残渣)を採
取した。採取した沈澱物6.5kgを用い、これを中和処理
した後、2倍量のエタノールを添加し、約20分間強力撹
拌した。これを遠心により上清と沈澱に分離した後、沈
澱区を回収した。
この沈澱区を上記と同様にしてエタノールで再洗浄
し、脱脂し、再び沈澱物5kgを回収した。これを乾燥す
ることにより1.7kgの粉末を得た。
これを品質改良剤(7)とした。
(8)および(9)懸濁液及びペースト状品質改良剤の
調製: 調製例(2)で得られた乾燥粉末1重量部に対し、水
3重量部を加え、10分間撹拌することにより白子類を25
%含む懸濁液を得た。
又、これを1時間撹拌することにより粒子が膨潤し、
ペースト状の液剤を得た。これをそれぞれ品質改良剤
(8)および(9)とした。
[II]茹うどんの調製 小麦粉800gに、品質改良剤を所定量懸濁させた6%食
塩水360gを加え万能混合機を用いて5分間混合し、ロー
ラーに3段階通すことにより厚さ2mmに圧延した後、室
温で20分間ねかせた。更にこれを巾約4mm、長さ約30cm
の麺線とした後、沸騰水中で20分間茹で、流水で4分間
冷却し、水切り後200gづつ包装し、4〜6℃で保存し
た。比較として小麦粉のみのものおよび従来の品質改良
剤を用いたものについて同様の試験を行なった。
実施例[I]調製例(1)〜(8)を用いて製造した
茹うどんの処方を表−1に示す。
更に、実施例[I]調製例(7)を用い、0.1〜2%
添加した際の茹うどんの処方を表−3に示す [III]品質評価 [II]により調製した茹うどんの品質を、無添加区の
品質を基準にして評価を行なった。評価は以下の3段階
とし、無添加区よりも良いものを優(◎)、及び良
(○)、無添加区と同等のものを可(×)とした。
◎:無添加区より非常に良い。
○:無添加区より良い。
×:無添加区と同等 表−1処方の品質評価結果を表−2に示す。
表−3処方の品質評価結果を表−4に示す。
実施例2(即席麺への応用) (1)即席麺の調製 小麦粉1000gに、実施例1[I]で調製した品質改良
剤(7)を所定量懸濁した加水混合物溶液340gを加え、
万能混合機を用いて10分間混合した。生地を複合機、及
び5組の圧延ロールを通して、厚さ1.2mmの麺帯とし
た。更に、これを幅1.3mm、長さ30cmに切り出しなが
ら、ウェーブを付けた麺線とした。
これを、蒸熱装置を通し、100℃×90秒加熱してα化
させた後、140℃×1分間フライヤーで脱水した。
以上の工程により、水分率約2%の即席麺を調製し
た。
比較例として、無添加区及び乾燥卵白0.5%添加区を
設けた。
その処方を、表−5に示した。
(2)品質評価 上で調製した即席麺を、それぞれ、500mlの沸騰水で
3分間ゆでた後、市販のラーメンスープを加えて調理し
た。
無添加区の品質を基準に、官能検査により、品質を評
価した。
評価は、以下の3段階とし、無添加区より良いものを
優(◎)、及び良(○),無添加区と同等のものを可
(×)とした。
◎:無添加区より非常に良い ○:無添加区より良い ×:無添加区と同等 表−5処方の品質評価結果を表−6に示す。
(添加効果) 本発明の品質改良剤を、即席麺に添加することによ
り、喫食時の麺のコシ、及び、歯応えが良くなり、更
に、麺のザラツキが少なく、滑らかな舌ざわりとなっ
た。また、ほぐれやすさも改善された。
なお、本実施例品質改良剤(7)の添加区では、蒸熱
工程に於いて、他の2区よりも蒸熱後の麺の透明感が良
く、α化が早くなることが示唆された。
実施例3(即席麺への応用) (1)即席麺の調製 本実施例では、特に製造時、蒸熱工程での麺のα化の
早さを検討するため、実施例2−(1)の蒸熱時間を変
えて即席麺を調製した。
実施例1[I]で調製した品質改良剤(7)を0.5%
添加し、無添加を比較例とした。
蒸熱条件は、100℃で、95、90、85、80,75秒の5段階
とし、添加区と無添加区について検討した。
(2)評価方法 蒸しあげ直後の麺の透明感、及び、食感(粉っぼさ)
によりα化の早さを評価した。
評価は以下の3段階とし、蒸熱90秒の無添加区の品質
を基準として、優(◎)、同等(○)及び、不可(×)
とした。
評価結果を、表−7に示した。
(添加効果) 本発明品を即席麺に添加すると、製造工程の蒸熱時間
が短縮でき80秒蒸熱で比較例の90秒と同等の品質が得ら
れた。
即ち、本発明品の添加により、麺のα化を促進する効
果が確認された。
発明の効果 本発明の品質改良剤を用いると、麺のコシや歯応えが
改良され、生地の荒れを防ぎ滑らかな麺にすることがで
き、麺のほぐれが改良される。特に、冷蔵あるいは室温
保存時のこれら品質の低下を防止できる。従って包装
麺、ソフト麺、即席麺等においても製造時における茹で
工程で麺のからみが防止でき、製造工程が簡素化され
る。また製品生地の滑らかさや歯応えが改良されるた
め、商品価値が高まる。さらに白子類は澱粉のα化に寄
与し、これを促進するため、即席麺等におけるα化工程
(蒸熱工程)、ソフト麺製造工程での蒸熱糊化、包装麺
の茹あげ工程の時間が短縮でき、茹で水への溶出損失を
軽減できる。
フロントページの続き (72)発明者 上野 有史 茨城県つくば市竹園3―21―1 510棟909 号 (56)参考文献 特開 昭61−219363(JP,A) 特公 昭59−39113(JP,B2)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】白子類を含有する麺類の品質改良剤。
  2. 【請求項2】白子類が新鮮白子、白子脱脂物、白子脱臭
    物及び分解白子である第1項記載の品質改良剤。
  3. 【請求項3】白子類が乾燥粉末、懸濁液または白子分解
    物の溶液である第1項記載の品質改良剤。
  4. 【請求項4】麺類がうどん、中華麺、日本そば、そうめ
    ん、きしめん、にゅうめん、ギョウザの皮、あるいはマ
    カロニ、スパゲッティ、ブカティーニなどのパスタ類お
    よびシューマイの皮から選ばれる第1項記載の品質改良
    剤。
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