JPH0823008B2 - マイクロカプセル化ホトクロミック材料、その製造方法及びこれを用いた水性インキ組成物 - Google Patents

マイクロカプセル化ホトクロミック材料、その製造方法及びこれを用いた水性インキ組成物

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JPH0823008B2
JPH0823008B2 JP1-500084A JP50008489A JPH0823008B2 JP H0823008 B2 JPH0823008 B2 JP H0823008B2 JP 50008489 A JP50008489 A JP 50008489A JP H0823008 B2 JPH0823008 B2 JP H0823008B2
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ink
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真行 中西
孝 岩崎
修一 前田
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Description

【発明の詳細な説明】 [技術分野] 本発明は、マイクロカプセル化ホトクロミック材料及
びその製造方法に関し、特に耐久性にすぐれたマイクロ
カプセル化ホトクロミック材料及びその製造方法に関す
る。
更に本発明は上記マイクロカプセル化ホトクロミック
材料を用いた水性インキ組成物に関する。
[背景技術] ホトクロミック化合物として無機物のハロゲン化銀、
ソーダライトをはじめ、有機物のアニル類、スピロピラ
ン類、スピロオキサジン類、金属シチゾネート類、フェ
ノチアジン類、フェノジン類、ピアントロン類等があ
る。このうち、特にスピロオキサジン系化合物は発色及
び消色のくり返し反応性がすぐれた物質であるが、長時
間の迅速な発色、消色可逆性、色調、色濃度を維持する
ためには、大気中の酸素、有害蒸気、有害光線からの保
護処理が必要である。このため、従来はスピロオキサジ
ン系化合物を樹脂物質に分散させ、さらに厚いプラスチ
ックフィルムを積層して保護したり、あるいは樹脂物質
に分散させ、硬化後粉砕し、無機の保護物質をその上に
コーティングするといった非常に複雑な方法によりホト
クロミック材料を製造し利用してきた。
上記のように、従来のスピロオキサジン系化合物を含
有するホトクロミック材料はその製造方法が複雑であ
り、いきおいコスト高になるといった問題があり、更
に、耐久性も十分でないという問題点があった。
[発明の開示] 本発明は、架橋されたゼラチン系膜剤により構成され
てなるマイクロカプセル中に、スピロオキサジン系化合
物を、沸点が40〜160℃であり、水への溶解度(20℃)
が15wt%以下である溶媒を含む溶液として包含させてな
ることを特徴とするマイクロカプセル化ホトクロミック
材料に関する。
本発明のマイクロカプセル化ホトクロミック材料を詳
細に説明する。
スピロオキサジン系化合物としては、例えば次の一般
式[I] (式中のR1、R2およびR3は、置換もしくは非置換のアル
キル基、置換もしくは非置換のアルケニル基、シクロア
ルキル基またはアリール基を示し、R2とR3は互いに結合
し環化してもよい。R4としては水素原子又は炭素数1〜
5のアルキル基を示す、R1としてはアルキレン基、アリ
ーレン基を介してもう1つのスピロオキサジン環を有
し、全体として2量体の化合物を形成しても良い。環
X、Yは置換されていてもよい炭化水素芳香環または複
素系芳香環を示す。Zは酸素原子または硫黄原子を示
す。)で表わされる化合物を用いる。
上記式[I]で表わされる化合物においてR1、R2およ
びR3としては炭素数1〜28のアルキル基等のアルキル
基、メトキシエチル基、エトキシエチル基等のアルコキ
シアルキル基、メトキシエトキシエチル基、n−ブトキ
シエトキシエチル基等のアルコキシアルコキシアルキル
基、メトキシエトキシエトキシエチル基、エトキシエト
キシエトキシエチル基等のアルコキシアルコキシアルコ
キシアルキル基、フェニルオキシエチル基、ナフチルオ
キシエチル基、p−クロロフェニルオキシエチル基等の
置換されていてもよいアリールオキシアルキル基、ベン
ジル基、フェネチル基、p−クロロベンジル基、p−ニ
トロベンジル等の置換されていてもよいアリールアルキ
ル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル
基、シクロペンチルメチル基等のシクロアルキルアルキ
ル基、アリルオキシエチル基、3−ブロモアリルオキシ
エチル基等の置換されていてもよいアルケニルオキシア
ルキル基、シアノエチル基、シアノメチル基等のシアノ
アルキル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシメチル基
等のヒドロキシアルキル基、テトラヒドロフルフリル
基、テトラヒドロフリルエチル基等のテトラヒドロフリ
ルアルキル基等の置換もしくは非置換のアルキル基、ア
リル基、2−クロロアリル基等の置換もしくは非置換の
アルケニル基、フェニル基、p−メチルフェニル基、ナ
フチル基、m−メトキシフェニル基等の置換もしくは非
置換のアリール基又はシクロヘキシル基、シクロペンチ
ル基等のシクロアルキル基が挙げられ、R2とR3は互いに
連結し、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、シクロ
ヘプチル基等のシクロアルキル基を形成していてもよ
い。またR1としては、アルキレン基、アリーレン基を介
してもう1つのスピロオキサジン環を結合し、全体とし
て2量体の化合物を形成したものも挙げられる。R4とし
ては水素原子、メチル基、エチル基等の炭素数1〜5の
アルキル基を示す。
環X、Yの置換されていてもよい炭化水素芳香環また
は複素系芳香環としては、ベンゼン環、ナフタレン環、
キノリン環、フェナンスレン環等が挙げられ、これらの
環の置換基としては塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等
のハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、アルコキ
シ基、アルコキシカルボニル基、メトキシスルホニル
基、エトキシスルホニル基等のアルコキシスルホニル
基、シアノ基、アミノ基、ジメチルアミノ基、ニトロ基
等が挙げられる。
本発明において、上記式[I]で表わされるスピロオ
キサジン系化合物の内、次の一般式[II] (式中R1は炭素数1〜20個のアルキル基、又はアルコキ
シアルキル基、R4は水素原子又はメチル基、X、Yは置
換されていてもよい炭素水素芳香環、または複素系芳香
環を示す)で表わされるスピロオキシサジン系化合物を
使用するのが好ましい。
本発明で使用する溶媒としては、沸点が40〜160℃で
あり、かつ水への溶解度(20℃)が15wt%以下の溶媒を
用いる。これより低沸点の溶媒は、揮発しやすいのでマ
イクロカプセル化しにくく、他方、より高沸点の溶媒は
スピロオキサジン系化合物が溶解せず劣化しやすいのて
好ましくない。また水に対する溶解度が高い(15wt%)
溶媒は溶媒が水に溶けてしまい、スピロオキサジン系化
合物が浮遊してしまうため、マイクロカプセル化するこ
とが難しい。好ましい溶媒としては、シクロヘキサノ
ン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒;トルエ
ン、ベンゼン等の炭化水素芳香環系溶媒;テトラクロロ
エチレン、テトラクロロエタン、トリクロロエチレン、
塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;酢酸ブチ
ル等のエステル系溶媒等が挙げられるが、特にメチルイ
ソプチルケトン、シクロヘキサノン、トルエン、ベンゼ
ン、トリクロロエチレンが好ましい。
本発明のマイクロカプセル化ホトクロミック材料の製
造方法としてはスピロオキサジン系化合物を沸点が40〜
160℃であり、水への溶解度(20℃)が15wt%以下であ
る溶媒に溶かし、これを架橋されたゼラチン系膜剤によ
り構成されるマイクロカプセル中に包含させる工程を行
い、該工程中もしくは工程後にごく微量の溶剤を残して
大部分の溶剤をカプセル中から揮発させて行なわれる。
マイクロカプセル化方法としては、相分離法、界面重
合法、液中乾燥法等種々の方法が摘要されるが、溶剤を
揮発させる工程を含むことからゼラチンの相分離法によ
るカプセル化が最も適している。
相分離法はカプセルの壁膜形成材料として水溶性のポ
リマーを用い、この水溶液からポリマーの濃厚溶液相を
相分離(コアセルベーション)させ、カプセル壁膜をつ
くるものである。一般にコアセルベーション法とも呼ば
れ、コアセルベートをカプセル壁とする。コアセルベー
トの形成には二つの方法がある。親水性ポリマーの析出
が、塩・アルコール・アセトンなどの添加により相分離
しておこるシンプルコアセルベーションと、反対電荷の
2種以上の親水性ポリマーがpH・水希釈の操作により相
分離を起すコンプレックス・コアセルベーションの2種
があるが、コンプレックス・コアセルベーションが実用
的に好ましい。
コンプレックス・コアセルベーションを用いた一般的
製法は大きく、次の3つよりなる。
1) 乳化または分散工程 2) コアセルベーション工程 3) 硬化工程 硬化工程3)の壁膜の不溶化(硬化)剤としては、ア
ルデヒド類、ジケトン類、エポキシド類、酸無水物、酸
塩化物類、カルボジイミド類、無機塩類等が知られてい
るが、アルデヒド類のうちジアルデヒド類が硬化速度、
光照射時の発色濃度、印刷物の耐光物への影響の点で好
ましく、特にグルタルアルデヒドが好ましい。
マイクロカプセル化膜剤としては、ホトクロミック材
料の耐光性及び発色濃度の点から架橋されたゼラチン系
膜剤が用いられる。ゼラチン系膜剤の中でも好ましくは
ゼラチン−アラビアゴム系膜剤、ゼラチン−カルボキシ
メチルセルロース系膜剤等が挙げられる。
本発明において、架橋ゼラチン系膜を有するマイクロ
カプセル化は例えば次のように行なうことができる。
前述のコアセルベーション法において、まずホトクロ
ミック材料の芯物質となるスピロオキサジン化合物溶液
をゼラチン水溶液に混合し乳化した後、カルボキシメチ
ルセルロース、アラビアゴム等の水溶液を混合し、コン
プレックスコアセルベーションをおこさせる。次いでゼ
ラチンに対して5〜20wt%の硬化剤を添加し、所定時間
攪拌を行う方法が挙げられる。例えば硬化剤としてアル
デヒド類を用いた場合は、通常、5〜20℃の温度で、1
〜20時間攪拌を行えばよい。
更に、本発明のマイクロカプセル化ホトクロミック材
料においては、耐光性を向上させるために、スピロオキ
サジン系化合物を溶剤に溶かした時点で、発色に影響を
及ぼさない程度の紫外線吸収剤、酸化防止剤、ヒンダー
ドアミン系安定剤を添加してもよい。そしてカプセル壁
に紫外線吸収剤を混入していてもよい。
特に好適な紫外線吸収剤は、有効吸収波長が300nm以
下のものであり、例えば 化学構造式 等が挙げられるが、特に が好ましい。
一方、酸化防止剤としては例えば 化学構造式 の他、リン系酸化防止剤として下記の構造式で示される
もの等が挙げられる。
また、特に好適なヒンダードアミン系安定剤としては例
えば、 前記各種添加剤は、マイクロカプセル中の溶液中に添
加され、その使用割合は、ホトクロミック材料に対して
通常20%以上でホトクロミック材料と同量程度以下とさ
れる。
また、前記の有効吸収波長が300nm以下の紫外線吸収
剤はマイクロカプセル壁に微粒子状又は溶媒に溶かした
微小油滴状で混入させてもよい。
また、本発明は水性媒体、色料およびビヒクルを主成
分とする水性インキ組成物において、色料は、架橋され
たゼラチン系膜剤により構成されてなるマイクロカプセ
ル中に、スピロオキサジン系化合物を、沸点が40〜160
℃であり、水への溶解度(20℃)が15wt%以下である溶
媒を含む溶液として包含させたものであり、また、ビヒ
クルとして水性エマルジョン樹脂を使用し且つ、インキ
組成物のpHを5以上とすることを特徴とする水性インキ
組成物に関する。
本発明のインキ組成物ではホトクロミック化合物とし
て、発色・消色の速度および繰り返し耐久性の点から優
れたホトクロミック化合物のスピロオキサジン系化合物
を使用する。
尚、前述の構造式で示されるスピロオキサジン系化合
物は更に好ましい。
水性インキ組成物を作成する場合、ビヒクルとしては
インキとした後の組成物のpHが5以上となる水性エマル
ジョン樹脂が用いられ、例えばアクリル系、ウレタン系
のホモポリマーまたは共重合体が挙げられる。
具体的にはアクリル共重合体樹脂としては種々のもの
が用いられるが、ヨドゾールA−4100、MR96、LD1009、
A−4540、A−7000、AA−11(以上カネボウNSC社
製)、セイカプレイン100、120、200(以上大日精化社
製)、HD−3(東亜合成化学製)、ジュリマーSEK−30
1、FC−30(以上和光純薬社製)等の商品名で市販され
ているものが使用できる。
ウレタン系樹脂としては、種々のものが用いられる
が、スーパーフレックスE−2000、200(以上第一工業
社製)等の商品名で市販されているものが使用できる。
上記の中で特にアクリル共重合体樹脂が好ましい。
本発明のインキ組成物のpHは、前記の水性エマルジョ
ン樹脂を用いることにより、5以上となるが、特にイン
キ組成物のpHは中性付近、pH5〜9が好ましい。(尚、
ここに、pH値は、インキ組成物10gを100mlの水と混合
し、攪拌下、25℃において測定した値である) [発明を実施するための最良の形態] 次に、この発明を実施例及び試験例により説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、耐光性試験は6月〜9月の太陽光に1日平均9
時間暴露して行った。又、部は重量部を表わす。
実施例1 マイクロカプセル化ホトクロミック材料の製造例 芯物質として メチルイソブチルケトン[沸点115.9℃、水への溶解
度(20℃)1.8wt%]34g及び下記構造式で示されるスピ
ロナフトオキサジン系化合物3gを混ぜ調整した。
上記芯物質を50℃に加熱し、pHを4.75に調節した5%
ゼラチン水溶液76mlに乳化し、粒径を20μとした。次に
50℃に加熱した2%アラビアゴム水溶液176mlを加え、
この混合物の温度を50℃に保ち、pHを4.75に調節後、ゆ
っくり冷却した。温度が28℃になった時点で10℃まで急
速に冷却し、25%グルタールアルデヒド水溶液2mlを加
え、10℃で4時間攪拌した。その後、40℃に昇温し、一
昼夜攪拌した。
その結果、マイクロカプセル化ホトクロミック材料を
含む溶液を得た。
水性インキ組成物の製造例及び試験例 上記で得たマイクロカプセル含有液をその重量の40%
になるまで液相部を除いた。得られたマイクロカプセル
含有液1部およびアクリル共重合バインダー(商品名ヨ
ドゾールA−4100:カネボウエヌエスシー社製)1部を
混合し、インキ組成物を得た。該インキ組成物のpHは5.
97であった。
本インキ組成物を用い、綿布にスクリーン印刷し、12
0℃で5分乾燥した。
本カプセルインキ組成物の他、比較のため、カプセル
化していないインキ組成物及び、高沸点溶剤に溶かした
ものをカプセル化したインキ組成物の耐光性試験を実施
した結果、 ・カプセル化インキ組成物 ……24日目 ・カプセル化しないインキ組成物 ……5時間目 ・高沸点溶剤に溶かしたものをカプセル化したインキ組
成物 ……14時間目 (高沸点溶剤としてはSAS−296=日本石油化学製=を用
いた) で劣化した。
なお、耐光性試験は6月〜9月の太陽光に1日平均9
時間暴露した。また島津製作所製XF−15D形キセノンフ
ェードテスタによる試験でも上記と同様の結果を得た。
また、光照射時の発色濃度をデンシトメーターTR−92
7(マクベス社製)によって調べたがOD値で1.30の高い
値を示し、濃青色の色調を与えた。
その他、本カプセル化インキ組成物による印刷物の発
色、消色時間については、太陽光に暴露すると3秒以内
に発色し、暗所に戻すと同様に3秒以内に消色した。
実施例2 芯物質として トルエン[沸点110.6℃、水への溶解度(20℃)0.05w
t%] 39g 実施例1と同じスピロナフトオキサジン系化合物 4g を混合調整し、実施例1と同様の方法でカプセル化し、
インキ化した。インキのpHは5.97であった。実施例1と
同様の耐光性試験を実施した結果、 ・カプセル化インキ ……25日目 ・カプセル化しないインキ ……5時間目 で劣化した。
カプセル化インキの発色・消色時間については、太陽
光に暴露すると30秒以内に発色し、暗所に戻すと30秒以
内に消色した。
実施例3 芯物質として メチルイソブチルケトン[沸点115.9℃、水への溶解
度(20℃)1.8wt%] 34g 実施例1と同じスピロナフトオキサジン系化合物 3g 紫外線吸収剤(Viosorb80;共同薬品製)[有効吸収波
長240〜290nm] 0.5g 二次酸化防止剤(Sumilizer P−16;住友化学工業製)
0.7g を調整し、実施例1と同様の方法で、カプセル化、イン
キ化した。インキのpHは5.97であった。
実施例1と同様の耐光性試験を実施した結果、 ・カプセル化インキ ……57日目 ・カプセル化しないインキ……10時間目 で劣化した。
カプセル化インキの発色・消色時間については、実施例
1と同様の結果を得た。
実施例4 マイクロカプセル化ホトクロミック材料の製造例 壁内混入物質として メチルイソブチルケトン[沸点115.9℃、水への溶解
度(20℃)1.8wt%] 4.3g 紫外線吸収剤(商品名:Viosorb80;共同薬品製)[有
効吸収波長240〜290nm] 0.1g 及び紫外線吸収剤(商品名:Sumisorb400;住友化学工業
製)[有効吸収波長240〜290nm] 0.03g を調整し、40℃に加熱し、pHを4.75に調節して5%ゼラ
チン水溶液10gに乳化し、粒径を0.5u以下のゼラチン水
溶液中の乳化液滴をつくった。
次に芯物質として メチルイソブチルケトン[沸点115.9℃、水への溶解
度(20℃)1.8wt%] 34g、 実施例1と同じスピロナフトオキサジン化合物 3g 紫外線吸収剤(商品名:Viosorb80;共同薬品製)[有
効吸収波長240〜290nm] 0.5g 及び二次酸化防止剤(SumilizerP−16;住友化学工業
製) 0.7g を混合調整した。この芯物質を用い、実施例1と同様の
方法で、カプセル化を行うが、混合液の温度が28℃の段
階で33℃に昇温し、上記のゼラチン水溶液を加え、ゆっ
くり冷却し、ゼラチン壁内に壁内混入物質を混入させ
た。その後、混合液が28℃になった時点で10℃まで急冷
し、25%グルタールアルデヒド水溶液を2ml加えた。10
℃で4時間攪拌後、混合物の温度を40℃に昇温し、一昼
夜攪拌した。でき上がったマイクロカプセルの水溶液を
ろ過し、マイクロカプセルを得た。
水性インキ組成物の製造例及び試験例 上記のようにして得たマイクロカプセルを用いた他
は、実施例1と同様にしてインキ組成物を調整した。イ
ンキのpHは5.97であった。本インキを用い綿布への印刷
物を得た。
本印刷物は、太陽光に暴露すると3秒以内に発色し、
暗所に戻すと同様に3秒以内に消色した。
本インキ組成物による印刷物の耐光性試験を実施した
結果、劣化するまでに69日間(1656時間)を要し、すぐ
れた耐光性を示した。
光照射時の発色濃度をデンシトメーターTR−927で調
べたが、OD値で1.52の高い値を示し、濃青色の色調を与
えた。
実施例5 芯物質として トルエン[沸点110.6℃、水への溶解度(20℃)0.05w
t%] 39g及び 下記構造式で示されるスピロナフトオキサジン系化合物
4g を混合調整し、実施例1と同様の方法でカプセル化し、
全重量の40%となるまで液相部を除いたマイクロカプセ
ル含有液を得た。
次いで、上記のマイクロカプセル含有液を用いた以外
は実施例1と同様にしてインキ組成物を調整した。イン
キのpHは5.97であった。本インキを用いスクリーン印刷
した。
本インキ組成物の綿布へのスクリーン印刷物は、太陽
光に暴露すると3秒以内に発色し、暗所に戻すと同様に
30秒以内に消色した。
本インキ組成物による印刷物の耐光性試験を実施した
結果、劣化するまでに42日間(=1008時間)を要し、す
ぐれた耐光性を示した。
実施例6 芯物質として メチルイソブチルケトン[沸点115.9℃、水への溶解
度(20℃)1.8wt%] 34g 下記構造式で示されるスピロナフトオキサジン系化合
物 3g 紫外線吸収剤(商品名:Viosorb80;共同薬品製)[有
効吸収波長240〜290nm] 0.5g 酸化防止剤(SumilizerP−16;住友化学工業製) 0.7g を混合調整し、実施例1と同様の方法でカプセル化し、
マイクロカプセルを得た。
次いで、上記マイクロカプセルを用いた以外は、実施
例1と同様にしてインキ組成物を調整した。インキのpH
は5.97であった。本インキを用い綿布にスクリーン印刷
した。
本インキ組成物の綿布へのスクリーン印刷物は、太陽
光に暴露すると3秒以内に発色し、暗所に戻すと同様に
3秒以内に消色した。
本インキ組成物による印刷物の耐光性試験を実施した
結果、劣化するまでに57日間(=1368時間)を要し、す
ぐれた耐光性を示した。
実施例7 芯物質として トルエン[沸点110.6℃、水への溶解度(20℃)0.05w
t%] 39g 下記構造式で示されるスピロオキサジン系化合物 4g を調整し、実施例1と同様の方法でカプセル化し、イン
キ組成物とした。インキのpHは5.97であった。
本インキ組成物の綿布にスクリーン印刷し、120℃、
5分乾燥した。
本インキ組成物の綿布へのスクリーン印刷物は、太陽
光に暴露すると40秒以内に発色し、暗所に戻すと同様に
40秒以内に消色した。
本インキ組成物による印刷物の耐光性試験を実施した
結果、劣化するまでに30日間(=720時間)を要し、す
ぐれた耐光性を示した。
実施例8 下記第1表に示されるスピロオキサジン系化合物およ
び溶媒を用いた以外は実施例1と同様にしてマイクロカ
プセル化し、次いで、それを用いてインキ組成物とし、
綿布上にスクリーン印刷した。印刷物の耐光性試験結果
は第1表に示す通り、すぐれた耐光性を示した。
これらの印刷物は太陽光に暴露すると短時間で発色
し、暗所に戻すと短時間で消色し、この変化はくり返し
て行なうことができた。
実施例9 マイクロカプセル化ホトクロミック材料の製造例 実施例5と同じ芯物質を50℃に加熱し、pHを4.75に調
節した5%ゼラチン水溶液80mlに乳化し、粒径を20μと
した。次に50℃に加熱した2%アラビアゴム水溶液185m
lを加え、水温を50℃に保ち、pHを4.75に調節後、ゆっ
くり冷却した。水温が28℃になった時点で10℃まで冷却
し、37%ホルマリン水溶液5mlを加え、10℃で4時間攪
拌した。その後、40℃に昇温し、一昼夜攪拌した。
その結果、マイクロカプセル化したホトクロミック材
料を含む溶液を得た。
水性インキ組成物の製造例及び試験例 上記の様にして製造したマイクロカプセル含有液をそ
の重量の40%となるまで液相部を除いた。得られたマイ
クロカプセル含有液1部およびアクリル共重合バインダ
ーエマルジョン(商品名ヨドゾールA−4100:カネボウ
エヌエスシー社製)1部を混合し、インキ組成物を得
た。インキのpHは5.97であった。本インキ組成物を用
い、綿布にスクリーン印刷し、120℃、5分乾燥した。
本インキ組成物の綿布へのスクリーン印刷物は、太陽
光に暴露すると30秒以内に発色し、暗所に戻すと同様に
30秒以内に消色した。
本インキ組成物による印刷物の耐光性試験を実施した
結果、劣化するまでに42日間(=1008時間)を要し、す
ぐれた耐光性を示した。
光照射時の発色濃度をデンシトメーターTR−927(マ
クベス社製)によって調べたが、OD値で1.50の高い値を
示し、濃青色の色調を与えた。
実施例10 マイクロカプセル化ホトクロミック材料の製造例 実施例6と同じ芯物質を60℃に加熱し、酸処理ゼラチ
ン25g、水440gに溶解したものに乳化し、次に5%カル
ボキシメチルセルロース水溶液50g(エーテル化度、平
均重合度150)を加え、pHを5.5にすることによりコアセ
ルベーションを形成した。これを10℃に冷却し、25%グ
ルタルアルデヒド10gを加え、さらに10%苛性ソーダでp
Hを7.0に調整した。
その結果、マイクロカプセル化したホトクロミック材
料を含む溶液を得た。
水性インキ組成物の製造例及び試験例 上記の様にして得たマイクロカプセル含有液をその水
溶液の重量の40%になるまで液相部を除いた。得られた
マイクロカプセル含有液1部を用い、実施例1と同様に
インキ化した。インキのpHは5.97であった。耐光性試験
を実施した結果、本インキ組成物を用いた印刷物は、劣
化するまでに69日間を要した。インキ組成物の発色・消
色時間については実施例1と同様の良好な結果を得た。
光照射時の発色濃度をデンシトメーターTR−927(マ
クベス社製)で調べたが、OD値で1.25を示し、濃青色の
色調であった。
実施例11 下記第2表に示される本発明のスピロオキサジン系化
合物を用いた以外は実施例1と同様にしてマイクロカプ
セル化、インキ組成物を得た。これらを綿布上にスクリ
ーン印刷した印刷物の耐光性試験結果は第2表に示す
が、すぐれた耐光性を示した。
これらの印刷物は、太陽光に暴露すると発色し、暗所
に戻すと消色し、この変化はくり返して行なうことがで
き、光照射時の発色濃度も高かった。
実施例12 実施例5と同じ芯物質を用い、実施例1と同様の方法
でカプセル化し、ビヒクルとしてヨドゾールMR96(アク
リル共重合樹脂水性エマルジョン、カネボウ−NSC社
製)1部を用いた以外は実施例1と同様にしてインキ組
成物を得た。このインキ組成物のpHは6.15であった。こ
れを用いて綿布にスクリーン印刷し、120℃、5分乾燥
した。
本インキ組成物の綿布へのスクリーン印刷物は、太陽
光に暴露すると30秒以内に発色し、暗所に戻すと同様に
30秒以内に消色した。
本インキ組成物による印刷物の耐光性試験を実施した
結果、劣化するまでに42日間(=1008時間)を要し、す
ぐれた耐光性を示した。
実施例13 実施例1において、ビヒクルとしてスーパーフレック
スE−2000(ウレタン系樹脂エマルジョン、第一工業製
薬社製)1部を用いた以外は同様にしてインキ組成物を
得た。このインキ組成物のpは5.16であった。次いでこ
れを綿布にスクリーン印刷し、120℃、5分乾燥した。
本インキ組成物の綿布へのスクリーン印刷物は、太陽
光に暴露すると3秒以内に発色し、暗所に戻すと同様に
3秒以内に消色した。
本インキ組成物による印刷物の耐光性試験を実施した
結果、劣化するまでに25日間(=600時間)を要し、す
ぐれた耐光性を示した。
実施例14 実施例1において、ビヒクルとしてジュリマーSEK−3
01(アクリル系樹脂エマルジョン、和光純薬製)1部を
用いた以外は同様にしてインキ組成物を得た。このイン
キ組成物のpHは8.00であった。次いでこれを綿布にスク
リーン印刷し、120℃、5分乾燥した。
本インキ組成物の綿布へのスクリーン印刷物は、太陽
光に暴露すると10秒以内に発色し、暗所に戻すと同様に
10秒以内に消色した。
本インキ組成物による印刷物の耐光性試験を実施した
結果、劣化するまでに24日間(=576時間)を要し、す
ぐれた耐光性を示した。
実施例15 実施例1において、ビヒクルとしてジュリマーFC−30
(アクリル共重合樹脂、和光純薬製)1部を用いた以外
は同様にしてインキ組成物を得た。このインキ組成物の
pHは8.69であった。次にこれを綿布にスクリーン印刷
し、120℃、5分乾燥後、印刷物を得た。
本インキ組成物の綿布へのスクリーン印刷物は、太陽
光に暴露すると3秒以内に発色し、暗所に戻すと同様に
3秒以内に消色した。
本インキ組成物による印刷物の耐光性試験を実施した
結果、劣化するまでに24日間(=576時間)を要し、す
ぐれた耐光性を示した。
実施例16 下記第3表に示されるスピロオキサジン系化合物およ
びビヒクルとして水性エマルジョン樹脂を用いた以外は
実施例1と同様にマイクロカプセル化し、インキ組成物
を得た。これらを綿布上にスクリーン印刷した印刷物の
耐光性試験結果は第3表に示すように、すぐれた耐光性
を示した。
これらの印刷物は、太陽光に暴露すると発色し、暗所
に戻すと消色し、この変化はくり返して行なうことがで
きた。
実施例17 実施例6においてマイクロカプセルの芯物質が酸化防
止剤としてSumilizerP−16の代りに商品名ヨシノックス
BHT(吉富製薬製)0.7gを用いた以外は同様にして、イ
ンキ組成物を調整した。インキのpHは5.97であった。
本インキ組成物を用いて実施例6と同様にして綿布に
スクリーン印刷し、耐光性試験を行った結果、劣化する
までに59日間(=1416時間)を要した。
実施例18 実施例6においてマイクロカプセルの芯物質の組成の
中にヒンダートアミン系光安定剤[商品名Sanol LS−26
26;三共(株)製]を0.5g加えた以外は同様にして、イ
ンキ組成物を調整した。インキのpHは5.97であった。
また、本インキ組成物を用い実施例6と同様にスクリ
ーン印刷し、耐光性試験を実施した結果、劣化するまで
に68日間(=1632時間)を要し、すぐれた耐光性を示し
た。
実施例19〜20 マイクロカプセル化ホトクロミック材料の製造 芯物質として実施例6で用いたのと同じ溶媒メチルイ
ソブチルケトン34g、スピロナフトオキサジン3gを用
い、添加剤として下記第4表に示すものをそれぞれ用い
て混合調整した。
上記芯物質を60℃に加熱し、酸処理ゼラチン25g、水4
40gに溶解したものに乳化し、次に5%カルボキシメチ
ルセルロース水溶液50g(エーテル化度、平均重合度15
0)を加え、pHを5.5にすることによりコアセルベーショ
ンを形成し合。10℃に冷却し、25%グルタルアルデヒド
10gを加え、さらに10%苛性ソーダでpHを7.0に調整し
た。
その結果、マイクロカプセル化したホトクロミック材
料を含む溶液を得た。
水性インキ組成物の製造例及び試験例 上記の様にして得たマイクロカプセル含有液をその水
溶液の重量の40%になるまで液相部を除いた。得られた
マイクロカプセル含有液1部を用い、実施例1と同様に
インキ化した。インキのpHはいずれも5.97であった。耐
光性試験及び光照射時の発色濃度を実施例1と同様に調
べ第4表に示す。
実施例22 下記第5表に示されるスピロオキサジン系化合物およ
び添加剤を用いた以外は実施例1と同様にしてマイクロ
カプセル化し、次いで、それを用いてインキ組成物と
し、綿布上にスクリーン印刷した。印刷物の耐光性試験
結果は第5表に示す通り、すぐれた耐光性を示した。
これらの印刷物は太陽光に暴露すると短時間で発色
し、暗所に戻すと短時間で消色し、この変化はくり返し
て行なうことができた。
[産業上の利用可能性] この発明に係るマイクロカプセル化ホトクロミック材
料は、その製造方法が簡単であるため製造が容易であり
コストの低減が図れ、更にこの発明で得られるホトクロ
ミック材料は耐光性、発色・消色スピードの向上、保存
性を飛躍的に向上し、そして発色に影響を及ぼさない程
度の紫外線吸収剤、酸化防止剤を添加すること及びカプ
セル壁内に紫外線吸収剤を混入させることにより、より
一層耐久性の向上を図ることができるものであり、塗
料、衣料品、玩具、文具、スポーツ用品、化粧品、サン
グラス、窓の採光調節、光記録材料、カラーディスプレ
イ、耐光性が問題となる商品モニター等へ広く使用する
ことができるといった効果がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願昭63−263306 (32)優先日 昭63(1988)10月19日 (33)優先権主張国 日本(JP) (56)参考文献 特開 昭51−87177(JP,A) 特開 昭62−289684(JP,A) SCIENCE PROGRES DF COUVERTE,99(3430),P.14− 23,1971 SOLAR ENERGY MATEL IALS,14(3−5),P.215−221, 1986

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】架橋されたゼラチン系膜剤により構成され
    てなるマイクロカプセル中に、スピロオキサジン系化合
    物を、沸点が40〜160℃であり、水への溶解度(20℃)
    が15wt%以下である溶媒を含む溶液として包含させてな
    ることを特徴とするマイクロカプセル化ホトクロミック
    材料。
  2. 【請求項2】請求の範囲第(1)項において、該溶液中
    に有効吸収波長が300nm以下の紫外線吸収剤を含有させ
    たことを特徴とするマイクロカプセル化ホトクロミック
    材料。
  3. 【請求項3】請求の範囲第(1)項又は第(2)項にお
    いて、該溶液中に酸化防止剤を含有させたことを特徴と
    するマイクロカプセル化ホトクロミック材料。
  4. 【請求項4】請求の範囲第(1)項ないし第(3)項の
    いずれかにおいて、該溶液中にヒンダードアミン系光安
    定剤を含有させたことを特徴とするマイクロカプセル化
    ホトクロミック材料。
  5. 【請求項5】スピロオキサジン系化合物を沸点が40〜16
    0℃であり、水への溶解度(20℃)が15wt%以下である
    溶媒に溶かし、これを架橋されたゼラチン系膜剤により
    構成されるマイクロカプセル中に包含させる工程を行
    い、該工程中もしくは工程後にごく微量の溶媒を残して
    大部分の溶媒を該マイクロカプセル中から揮発させてな
    るマイクロカプセル化ホトクロミック材料の製造方法。
  6. 【請求項6】スピロオキサジン系化合物を溶媒に溶かし
    た時点で有効吸収波長が300nm以下の紫外線吸収剤もし
    くは、酸化防止剤、またはその両者を添加してなる請求
    の範囲第(5)項記載のマイクロカプセル化ホトクロミ
    ック材料の製造方法。
  7. 【請求項7】マイクロカプセル壁に紫外線吸収剤の微粒
    子又は溶媒に溶かした有効吸収波長が300nm以下の紫外
    線吸収剤の微小油滴を混入させてなる請求の範囲第
    (5)項または第(6)項記載のマイクロカプセル化ホ
    トクロミック材料の製造方法。
  8. 【請求項8】水性媒体、色料およびビヒクルを主成分と
    する水性インキ組成物において、色料は、架橋されたゼ
    ラチン系膜剤により構成されてなるマイクロカプセル中
    に、スピロオキサジン系化合物を、沸点が40〜160℃で
    あり、水への溶解度(20℃)が15wt%以下である溶媒を
    含む溶液として包含させたものであり、また、ビヒクル
    として水性エマルジョン樹脂を使用し且つ、インキ組成
    物のpHを5以上とすることを特徴とする水性インキ組成
    物。
JP1-500084A 1987-12-02 1988-12-01 マイクロカプセル化ホトクロミック材料、その製造方法及びこれを用いた水性インキ組成物 Expired - Lifetime JPH0823008B2 (ja)

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