JPH08230219A - 光アドレス式サーマルヘッド - Google Patents

光アドレス式サーマルヘッド

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JPH08230219A
JPH08230219A JP6528895A JP6528895A JPH08230219A JP H08230219 A JPH08230219 A JP H08230219A JP 6528895 A JP6528895 A JP 6528895A JP 6528895 A JP6528895 A JP 6528895A JP H08230219 A JPH08230219 A JP H08230219A
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layer
pixel
thermal head
resistance
light
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Application number
JP6528895A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Sato
博昭 佐藤
Hidekazu Akutsu
英一 圷
Yasushi Oki
靖 大木
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 階調再現能力に優れた光アドレス式サ−マル
ヘッドを得る。 【構成】 光源から発する光ビ−ムを照射する露光手段
8と、光ビ−ムの照射によって低抵抗化する光導電層2
と、前記光導電層2に接続される発熱抵抗層1と、前記
光導電層2および前記発熱抵抗層1間に電圧を印加する
駆動電源6とを有し、前記露光手段8からの光照射に伴
う前記光導電層2の通電により前記発熱抵抗層1を発熱
させ画像記録を行う光アドレス式サ−マルヘッドにおい
て、前記発熱抵抗層1の抵抗値分布が画素ピッチの整数
分の1(但し、整数は1以上)を周期として変化するよ
う形成することにより、発熱抵抗層1における発熱箇所
を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリンタ、ファクシミ
リ等の各種熱記録方式に使用され、特に多階調記録に使
用される光アドレス式サ−マルヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の熱記録は、サ−マルヘッドによる
熱転写記録、レ−ザ−ヒ−トモ−ド記録などにより行わ
れている。サ−マルヘッドは、その製造工程上の理由に
より、高解像度化および大面積化が困難であり、また高
画質化を行うためにはヘッドのビット特性を補正する必
要からコスト高を招くという問題点がある。また、レ−
ザ−ヒ−トモ−ド記録は、レ−ザ−ビ−ムの光エネルギ
−を直接熱エネルギ−に変換して熱記録を行うため大出
力のレ−ザ−光源が必要であり、また印字速度が遅いと
いう問題点があった。
【0003】上記問題点の解決策として、光ビームを光
導電層に照射させることにより、光導電層に隣接する発
熱層を選択的に発熱させる光アドレス式サ−マルヘッド
が提案されている。光アドレス式サ−マルヘッドには種
々の構造のものが存在し、例えば、光導電層の厚み方向
に通電する積層型と、厚み方向とほぼ直角方向に通電す
る並置型があり、以下これらの構造について図面を参照
して説明する。
【0004】図12(a)は、特開昭64-47561号公報等
に記載されている積層型の光アドレス式サ−マルヘッド
の例を示す図である。露光手段8′から光が照射される
と、この光は透明電極3′を透過して光導電層2′に照
射され、光導電層2′が低抵抗化し、駆動電源6′によ
って電圧が印加されている透明電極3′、光導電層
2′、発熱抵抗層1′および電極4′間に電流が流れる
ようになり、この電流による発熱抵抗層1′の発熱でイ
ンクシ−ト9のインクを溶融させ、記録紙10に転写し
て1画素分の印字を行う。
【0005】図12(b)は、特開平1-299056号公報等
に記載されている並置型の光アドレス式サ−マルヘッド
の例を示す図である。露光手段8″から光が照射される
と、この光は透明基板5′を透過して2つの光導電層
2′に照射され、光導電層2′が低抵抗化し、駆動電源
6″によって電圧を印加されている電極3″、光導電層
2′、発熱抵抗層1′間に電流が流れるようになり、こ
の電流による発熱抵抗層1′の発熱でインクシ−ト9の
インクを溶融させ、記録紙10に転写して1画素分の印
字を行う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】いずれの光アドレス式
サ−マルヘッドにおいても、発熱抵抗層1′は均一の層
で形成されており、光照射により光導電層が低抵抗化し
て発熱抵抗層1′に流れる電流の分布もほぼ一様であ
る。このような従来の光アドレス式サ−マルヘッドで画
素毎の階調を再現する方法としては、 (1)光ビ−ムを1画素のサイズよりも十分に小さく絞
り、1画素内に何箇所露光するかによって発熱する面積
を変化させる方法。 (2)ビ−ム径は絞らずに露光時間を制御して通電時間を
変えることによって発熱量を変化させる方法。 (3)光ビ−ムの強度を変えて光導電層の抵抗値変化を制
御し、電流値を変化させることによって発熱量を変化さ
せる方法。及びこれらの方法の組み合わせが考えられ
る。
【0007】しかしながら、上記(1)については、低濃
度部の階調性を上げるためには、光ビ−ムのサイズを極
力小さくする必要がある。例えば256階調を実現する
ためには、光ビ−ムのサイズを1/255まで小さくす
る必要がある。その結果1ビ−ム当たりの照射時間が短
くなり、それを補うために、出力の大きな光源を用意す
る必要がある。従来の光源を使用する場合は、印字速度
を犠牲にしなければならない。
【0008】また、(2)については、熱記録としては、
記録媒体に昇華性インクを転移させるもの、熱溶融性イ
ンクを転写するもの、感熱発色材料に作用して発色させ
るもの等が知られているが、熱溶融性インク及び感熱発
色材料を使用するものは、その溶融特性あるいは発色特
性が、ある所定の値以上の発熱エネルギ−に対して急峻
に反応する。従ってサ−マルヘッドを用いた従来公知の
熱記録技術においても、通電時間制御による階調再現の
困難さは知られており、その点は光アドレス式サ−マル
ヘッドでも同様である。また、LEDヘッドや液晶アレ
イヘッドのような光イメ−ジバ−で露光する場合には、
記録媒体の搬送駆動系と同期させることによって、静止
状態で露光時間を変化させることが可能であるが、光イ
メ−ジバ−はサ−マルヘッドと同様に高解像度化困難、
大面積化困難、高画質化には各ビットの特性を補正する
必要が有りコスト高を招くという問題点がある。別の露
光手段として、高解像度で均質な露光を比較的安価で実
現しているレ−ザ−走査系があるが、高速に回転するポ
リゴンミラ−で走査露光するために、ビ−ムスポットは
常に移動しており、この方式による階調再現は困難であ
る。
【0009】(3)については、光導電層の抵抗値変化は
光エネルギ−に対して急峻な変化を示すので、暗抵抗
(高抵抗)と明抵抗(低抵抗)の間の抵抗値を投入する
光エネルギ−によって選択的に制御するのは困難であ
る。また、光導電層の抵抗値変化は温・湿度などの外部
環境の影響も受けやすいので、安定な印字は望めない。
【0010】また、階調再現とは別の課題として、熱溶
融性インクを記録媒体に転写する場合、特に平滑度の低
い記録媒体に印字する場合に、一般にボイドと称されて
いる転写不良による画質欠陥が挙げられる。実際の印字
においては、ヘッドからインクへの熱伝達不足が圧接不
良等の原因で発生しこれがボイドにつながる。従来の光
アドレス式サ−マルヘッドでは、均一、均質な発熱層で
一様に発熱するため、ドット内のインク溶融度は一様で
あり、その溶融度で転写条件(圧接圧力、インク種類等
による)を満足しない場合は、ドットがまるごと転写不
良となる。
【0011】これを未然に防ぐためには、投入する熱エ
ネルギ−をあらかじめ過剰に設定する必要が有り、その
結果として階調再現、とくに低濃度領域の階調再現能力
が劣化するという新たな問題が発生していた。従って、
階調再現能力を低下させずにボイドの発生を防止する対
策が必要であった。
【0012】本発明は上記実情に鑑みてなされたもの
で、従来提案されている光アドレス式サ−マルヘッドの
課題を解決し、階調再現能力に優れた光アドレス式サ−
マルヘッドを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1の発明は、光源から発する光ビ−ムを照射する
露光手段と、光ビ−ムの照射によって低抵抗化する光導
電層と、前記光導電層に接続される発熱抵抗層と、前記
光導電層および前記発熱抵抗層間に電圧を印加する駆動
電源とを有し、前記露光手段からの光照射に伴う前記光
導電層の通電により前記発熱抵抗層を発熱させ画像記録
を行う光アドレス式サ−マルヘッドにおいて、次の構成
を特徴としている。前記発熱抵抗層の抵抗値分布が画素
ピッチの整数分の1(但し、整数は1以上)を周期とし
て変化するよう形成する。
【0014】請求項2の発明は、請求項1記載の光アド
レス式サ−マルヘッドにおいて、各画素の印字毎に駆動
電源の電圧値または電圧印加時間を逐次設定することを
特徴としている。
【0015】請求項3の発明は、請求項1記載の光アド
レス式サ−マルヘッドにおいて、露光手段の光ビ−ム径
を数分の1に絞り、1画素を複数回の露光で形成するこ
とを特徴としている。
【0016】
【作用】請求項1の発明によれば、発熱抵抗層の抵抗値
分布が画素ピッチの整数分の1(但し、整数は1以上)
を周期として変化するよう形成したので、1画素に相当
する発熱部分には通電距離に従って抵抗値が低い部分と
高い部分が存在する。このため、光導電層が光照射によ
って低抵抗化した際に、駆動電源による電圧印加によっ
て発熱抵抗層に流れる電流が一様にならず、高抵抗部分
に比べて低抵抗部分に多くの電流が流れ、発熱する。こ
のため、画素内の発熱箇所を制御することができる。
【0017】請求項2の発明によれば、各画素の印字毎
に駆動電源の電圧値または電圧印加時間を逐次設定する
ため、駆動電源の電圧値を低く設定するか又は電圧印加
時間を短くすると、抵抗値の低い部分だけで発熱するた
め、微小サイズのドットを印字できる。また、駆動電源
の電圧値を高く設定するか又は電圧印加時間を長くする
と、抵抗値の低い部分だけでなく抵抗値の高い部分にも
電流が流れるようになり発熱領域が拡大し、サイズの大
きなドットを印字できる。従って、各画素の印字情報に
応じて電圧印加状態を変化させることにより、1画素内
でのドットサイズを変化させることができる。
【0018】請求項3の発明によれば、露光手段の光ビ
−ム径を数分の1に絞り、1画素を複数回の露光で形成
するため、各露光によって発熱する領域はそれぞれ抵抗
値およびサイズの違う領域となる。従って、選択的に1
つの露光を行うと、発熱抵抗層の低抵抗領域が発熱する
場合は面積が小さくかつ濃度が高いドットを、高抵抗領
域が発熱する場合は面積が大きくかつ濃度が低いドット
を形成することができる。さらに、各露光を組み合わせ
ることにより、各画素のドットサイズおよび濃度の選択
幅が増大する。
【0019】
【実施例】以下、本発明に係る光アドレス式サ−マルヘ
ッドの第1の実施例について、図1(a)、(b)、図
2、図3、図4、を参照しながら説明する。図1(a)
は本発明の光アドレス式サ−マルヘッドの受光発熱デバ
イス部分の一部の平面図、(b)は(a)のX−X′断
面図、図2は本発明の光アドレス式サ−マルヘッドを用
いた印字モデル図、図3は発熱抵抗層1のY−Y′面の
温度分布を示す図、図4は駆動電源の電圧印加状況と発
熱抵抗層1の発熱領域の関係を示す図であり、(a)は
電圧値が小さいか又は電圧印加時間が短い場合、(b)
は電圧値が中程度又は電圧印加時間が中程度の場合、
(c)は電圧値が大きいか又は電圧印加時間が長い場合
である。
【0020】光アドレス式サ−マルヘッド12は、図2
に示すように、受光発熱デバイスと駆動電源6と露光手
段8とから構成されている。受光発熱デバイスは、通電
により発熱する発熱抵抗層1と、光照射を受けると低抵
抗化する光導電層2と、光導電層2に接続される第1電
極3と、発熱抵抗層1に接続される第2電極4とを、光
ビ−ムに対して透過性のある透明基板5上に配置して構
成されている(図1)。駆動電源6は、受光発熱デバイ
スの第1電極3および第2電極4間に電圧を印加するよ
うに接続されている。露光手段8は、受光発熱デバイス
の光導電層2に対して透明基板5側から光ビ−ムを照射
するように構成されている。
【0021】発熱抵抗層1、光導電層2、第1電極3は
それぞれ帯状態に形成され、光導電層2に対してその端
部において、発熱抵抗層1、第1電極3がそれぞれ長手
方向(表裏方向)に沿ってオーバラップするように配置
されている。本発明の特徴的な構成は、第2電極4が発
熱抵抗層1に対してオ−バ−ラップするように配置さ
れ、そのオーバーラップする部分の形状が、図1(a)
に示すように、画素ピッチを周期とする三角波状になる
ように形成されていることである。
【0022】続いて各層についての具体的な構成を説明
する。発熱抵抗層1はSiO2/Taの混合焼結のタ−
ゲットを用いて基板温度300゜CでRFスパッタ法に
より1.1μm厚に透明基板5上に形成した後、パタ−
ニングしてヘッドの長手方向に帯状になるよう形成して
いる。
【0023】発熱抵抗層1は層内の通電によりジュ−ル
熱を発生する電熱現象を生じる材料であればよく、耐熱
性が150℃以上、より好ましくは300゜C以上であ
り、体積抵抗値が10-2から106Ω・cmの範囲のも
のが良好である。層の厚みは0.01μmから10μm
の範囲の厚みを有するものが良好である。材料として
は、上記SiO2/Ta以外にも各種セラミックス材の
単層または、混合/複合層や耐熱性樹脂と導電性や絶縁
性フィラ−の一種または数種の混合/複合材または各種
セラミックス材と金属材の混合/複合材などが用いられ
る。セラミックス材の単層または、混合/複合層または
各種セラミックス材と金属材の混合/複合層としては、
TaN,Ta−N,Ta2N,Ta−Si,Ta−Si
2 ,Ni−Cr等があり、また絶縁性セラミック材に
導電性フィラ−および導電材を複合した材料系であって
もよい。
【0024】絶縁性セラミック材の具体的材料として
は、AlN,SiN4,Al23、MgO,VO2,Si
2,ZrO4,MO2,Bi23,TiO2,MoO2
WO2,NbO2,ReO3などがある。耐熱性樹脂とし
ては、ポリイミド樹脂、ポリアラミド樹脂、ポリエステ
ル樹脂、ポリイミドアミド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポ
リフェニレンオキシド樹脂、ポリ−P−キシリレン樹脂
等又はそれらの誘導体を含む材料よりなり、導電性フィ
ラ−及び導電材としては、C,Ni,Au,Ag,F
e,Al,Ti,Pd,Ta,Cu,Co,Cr,P
t,Mo,Ru,W,In,などの無機材料系及び、V
2,RuO2,TaN,SiC,ZrO2,InO,T
2N,ZrN,NbN,VN,TiB2,ZrB2,H
fB2,TaB2,MoB2,CrB2,B2C,MoB,
ZrC,VC,TiCなど及びそれらの化合物や混合物
が用いられる。抵抗値制御や結着のために用いられる絶
縁材料は、前記耐熱性樹脂と各種セラミックス材(アル
ミナ、ジルコニア、珪素化合物、マグネシウム化合物
等)より構成されているものが好ましい。
【0025】光導電層2は、基板温度250℃でシラン
ガスを真空系へ導入しながらグロ−放電を行うプラズマ
CVD着膜法により、透明基板5上に0.3μm厚の非
晶質シリコン層を得た。次にこの層をエキシマレ−ザ−
光を用いてアニ−リングによる結晶化処理を行い最終的
に多結晶シリコン膜として形成する。これをパタ−ニン
グ処理によりヘッドの長手方向に帯状になるように形成
する。
【0026】光導電層2は、少なくとも可視光、紫外光
または近赤外光に対し光導電性を示す材料より構成さ
れ、光照射に対して照射面の体積固有抵抗値が非照射面
より3倍以上の導電性を与える特性であり、好ましくは
20倍以上の導電性を与える材料がより良好である。か
つ、200℃以上の耐熱性、より好ましくは250℃以
上の耐熱性を有する材料が良い。具体的には、結晶シリ
コン、多結晶シリコン、微結晶シリコン、非晶質シリコ
ン、及びそれらの複数の材料の混合または他物質の添加
やド−ピングを行ったもの、この他にもSe,CdS,
CdSe,HgCdTe,PbSnTe等、あるいはG
eやSiにAu,Hg,Cu,Zn等をド−プしたもの
を用いてもよい。
【0027】第1電極3、第2電極4はAlをスパッタ
法により1.5μm厚に形成し、第1電極3は光導電層
2と接続するよう一部をオ−バ−ラップさせてパタ−ニ
ングし、駆動電源6と配線しやすいよう引き出し線及び
接続パッドを形成する。第2電極4も同様に発熱抵抗層
1と接続するとともに駆動電源6との接続用パタ−ンを
形成し、さらに図1(a)に示すように発熱抵抗層1と
オ−バ−ラップする側の形状を、画素ピッチを周期とす
る三角波状にパタ−ニングする。
【0028】上記の受光発熱デバイスを用いて実際に印
字を行うために、図2に示すよう構成した。露光手段8
は、発振波長780nm、出力30mWの半導体レ−ザ
−光源、ポリゴンミラ−走査系およびf・θレンズ等の
光学系を備えたレ−ザ−ビ−ム走査手段であり、透明基
板5側から光導電層2を露光するようになっている。
【0029】印字情報送出部13は、駆動電源6および
露光手段8に対して、次に印字する画素の濃度情報を逐
次送出している。各画素の濃度情報に従って所望の印字
を行うために、駆動電源6は画素濃度に応じた電圧を各
画素の印字毎に設定し、第1電極3および第2電極4間
に印加する。露光手段8は情報受け取り後、該当画素に
対応する光導電層2の領域に光を照射する。この露光
は、図1(a)の破線円部分に示されるように、一回の
露光で1画素を印字するような範囲で行われた。
【0030】駆動電源6の行う電圧設定の方法には、印
加時間を一定にして電圧値を制御する方法と、電圧値を
一定にして印加時間を制御する方法があるが、先ず電圧
値を制御する方法を用いて、階調記録を行った。印字情
報送出部13から濃度の低い画素の情報が送出される
と、駆動電源6は、その濃度に応じた比較的低い電圧値
を第1電極3および第2電極4間に印加し、同時に、露
光手段8は、光導電層2の該当箇所へ光を照射し(図4
(a)破線円部分)、光導電層の光照射された領域の抵
抗が下がり、第1電極3および第2電極4間に電流が流
れる。
【0031】この場合、図3に示すように発熱抵抗層1
の通電距離が最短の部分に電流が集中し、発熱するの
で、発熱エリアは図4(a)のようになり、これに応じ
て微小サイズのドットが印字される。印字情報送出部1
3から濃度の高い画素の情報が送出されると、駆動電源
6は、その濃度に応じた比較的高い電圧値を第1電極3
および第2電極4間に印加し、同時に、露光手段8は、
光導電層2の該当箇所へ光を照射する(図4(c)破線
円部分)。この場合、発熱抵抗層1の通電距離が最短の
部分よりも長い領域においても発熱が起こり、図4
(c)のように発熱領域が拡大され、これに応じてサイ
ズの大きなドットが印字される。
【0032】以上のように、所望の画素濃度に応じて印
加電圧値を各画素の印字毎に設定することによって、画
素間において発熱する面積を変調することができ、従っ
て画素濃度を変調することができた。さらに、印加する
電圧値を段階的に設定して、ドットサイズを段階的に変
調することで、段階的な画素濃度を再現する階調記録を
行うことができた。
【0033】また、電圧値を一定にして印加時間を制御
する方法についても、印加時間が短い場合は図4(a)
に示すように発熱し、印加時間を長くすれば図4(b)
または図4(c)のように発熱面積が次第に拡大される
ので、同様の効果を得ることができた。
【0034】また、表面平滑度がベック平滑度で50秒
の用紙を使って印字を行ったところ、ドット形状のばら
つきは若干観測されたが、ボイドの発生は印字全ドット
中の1%以下であり、良好な印字を行うことができた。
【0035】本実施例では、発熱抵抗層1の抵抗分布の
周期的変化のパタ−ンとして三角波形状を用いたが、こ
の他の発熱抵抗層1の周期的形状例を図5に示す。図に
示すように、鋸波(図5(a))、正弦波、階段状パタ
−ン等連続的形状、あるいは離散的に変化する形状(図
5(b))を採用した場合も、電圧値が比較的低いか又
は印加時間が短い場合は発熱抵抗層の通電距離が最短の
部分付近のみ発熱し、電圧値が高いか又は印加時間が長
い場合は発熱領域が次第に拡大されるので、三角波形状
の場合と同様に階調記録を行うことができる。また、本
実施例では発熱抵抗層1の抵抗値分布の周期と画素ピッ
チを等しくしたが、1画素ピッチ内に複数周期分の抵抗
値分布が含まれるようパタ−ンを細かくしても同様の効
果が得られる。図5(c)は三角波の周期が画素ピッチ
の1/2の例である。
【0036】尚、いずれの形状を使用する場合も、その
形状の周期が画素ピッチの整数分の一であればよく、形
状の特定の場所が画素の区切りである必要はない。また
本実施例では、帯状の発熱抵抗層1に三角波状の第2電
極4を組み合わせた(図6(a))が、第2電極4と接
続する側が三角波状をなす発熱抵抗層1と、三角波状の
第2電極4を組み合わせてもよい(図6(b))。
【0037】また本実施例は、並置型の光アドレス式サ
−マルヘッドにおいて発熱抵抗層を周期的形状に形成し
たが、積層型に適用した場合についても同様の効果を得
ることができる。露光手段8としては、レ−ザ−の他に
LED、EL、プラズマ発光セル、液晶セルとランプを
組み合わせたもの、原稿と光源による反射光または透過
光の使用が可能である。
【0038】また、本実施例では露光手段8を透明基板
5側に配置し、透明基板越しに光導電層2に露光した
が、反対側から露光してもよい。その場合、図2に示す
ように発熱抵抗層1の部分には通常、インクシ−ト9、
記録紙10およびロ−ル11が配置されるので露光の障
害となるが、光導電層2を発熱抵抗層1から十分に離し
て形成すればよい。この場合は透明基板5が不要とな
り、安価で諸特性に優れた材料から基板が選択可能とな
る。
【0039】本発明においては、この他上記各層間に電
気的特性あるいは機械的強度を向上するため、あるいは
各層を選択的にパタ−ニングするなどデバイス製造上の
都合により適宜中間層を設けることができる。例えば、
アルカリガラスを透明基板5として用いる場合、透明基
板5上に直接光導電層を形成せず、SiO2などの材料
で薄くブロッキング層を設けることにより、非晶質シリ
コンをレ−ザ−アニ−ルして多結晶化する際に、透明基
板5から不純物が拡散してシリコン層中に混入するのを
防止できる。
【0040】また、発熱抵抗層1と記録媒体の圧接状態
を改善するために、従来のサ−マルヘッドで採用されて
いる部分グレ−ズ層を設けてもよい。また、デバイスの
最上層には保護層を設けてもよい。材料としては酸化珪
素およびその化合物、窒化珪素や炭化珪素およびその化
合物、酸化チタンや窒化チタンや炭化チタンおよびそれ
らの化合物、タンタルセラミックスおよびそれらの化合
物、その他のセラミックス及びその化合物、シリコン樹
脂、含フッ素樹脂、それら樹脂の変性樹脂でも良く、以
上の材料の複数の物の混合でもより効果がある。特に、
硬質セラミックス粉体を耐熱樹脂(例としてはポリイミ
ド樹脂、ポリアラミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイ
ミドアミド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンオ
キシド樹脂、ポリ−P−キシリレン樹脂等又はそれらの
誘導体を含む材料など)中に分散したものは、記録ヘッ
ドの構造からくる弾性を損なわない効果がある。
【0041】また、保護層自体に滑材粉体が分散された
分散層構成であると対摩耗性がより改善される。滑材粉
体例としては、カ−ボンブラック材、グラファイト材、
二硫化モリブデン材、酸化鉛材、フッ素含有樹脂材、窒
化ホウ素材、炭化珪素材、シリコ−ンオイル、酸化ボロ
ン材、フッ化カルシウムなどがあり、これらの複数の混
合物である場合もある。
【0042】次に、本発明の第2の実施例について図
7、図8、図9、図2を参照しながら説明する。図7は
本発明の他の実施例の光アドレス式サ−マルヘッドの受
光発熱デバイス部分の一部の平面図、図8は1画素を複
数の露光で形成する場合の各露光による画素濃度の説明
図、図9は1画素を複数の露光で形成する場合の各露光
の組み合わせによる画素濃度の説明図である。
【0043】受光発熱デバイスは、発熱抵抗層1の形状
を鋸波状とした以外は実施例1と同様である。実施例1
では1画素に相当するサイズの光ビ−ムを照射して印字
したが、ここでは光ビ−ムを主走査方向(ヘッドの長手
方向)にのみ絞り、1回の露光で1画素の1/3を露光
するようにした。実際に印字を行う構成については実施
例1と同様図2で示されるが、本実施例の場合、印字情
報送出部13から送出される各画素の濃度情報に従って
所望の印字を行うために、露光手段8は、画素濃度に応
じた露光条件を選択し、光導電層2の該当領域に露光を
行い、駆動電源6は、全画素の印字において、一定の電
圧を第1電極3および第2電極4間に印加し1画素の印
字を行う。
【0044】印字情報送出部13から低濃度の画素情報
を受けとると、露光手段8は、その濃度に応じた露光を
選択し、露光Aにより光導電層2へ光を照射し、同時に
駆動電源6は一定の電圧を第1電極3および第2電極4
間に印加し1画素の印字を行った。露光Aに応じて発熱
したエリアaは、他のエリアと比較して通電距離が長く
抵抗が高いため、比較的電流が流れにくく発熱量が少な
い。このため、濃度が低くサイズの大きなドットが印字
される。
【0045】印字情報送出部13から高濃度の画素情報
を受けとると、露光手段8は、露光Cにより光導電層2
へ光を照射し、同時に駆動電源6は一定の電圧を第1電
極3および第2電極4間に印加し1画素の印字を行っ
た。露光Cに応じて発熱したエリアcは、他の領域と比
較して通電距離が短く抵抗が低いため、比較的電流が流
れやすく発熱量が大きい。このため、濃度が高くサイズ
の小さなドットが印字される。
【0046】印字情報送出部13から中濃度の画素の情
報を受けとると、露光Bにより、濃度、サイズともエリ
アa、cの中間であるエリアbが発熱し、中程度の濃度
およびサイズのドットが印字される。
【0047】1画素の印字について、この3種類の露光
のうち1つを行った場合の画素濃度は、図8に示すよう
に段階的に変化した。すなわち、所望の画素濃度に応じ
て、露光手段8において複数の露光位置の1つを選択し
て光導電層2に露光したので、面積および濃度の違う3
つの領域を個別に形成することができ、4階調の印字記
録を行うことができた。さらに、3つの露光を選択的に
組み合わせて行うと、図9に示すような8階調の印字記
録を行うことができた。これは、従来、8(n)階調を
実現するために光ビ−ムを1/7(1/(n−1))に
絞っていたことに比較して少ない分割数で実現できるた
め、分割数が増えることによる光源の必要出力値や、印
字速度の問題等の不利益を改善することができる。
【0048】また、1画素内の露光の分割数を変化させ
れば、さらに優れた階調再現を行うことが可能である。
本実施例では、分割数をnとすると、2n(2のn乗)
レベル相当の階調を再現できる。逆に、Nレベルの階調
再現を要求される場合、ビ−ム径を1/log2 Nにす
ればよい。例えば、256階調を実現するためには、ビ
−ム径を1/8に絞ればよく、従来の1/255に比べ
てはるかに少ない分割数で階調記録を行うことができ
る。従って、再現する階調レベル数が大きくなるほど、
本発明による効果が顕著に現れる。尚、本実施例におい
ては、発熱抵抗層1の形状を鋸波としたが、実施例1で
使用した三角波(図1)や、離散的に変化する形状(図
5(b))等を用いても同様の効果を得ることができ
る。
【0049】次に、上記実施例との比較を行うため、図
10に示す従来タイプの光アドレス式サ−マルヘッドを
用いて、実施例1と同様の印字実験を行った(比較例
1)。用紙も実施例1と同じくベック平滑度50秒のも
のである。この場合、発熱抵抗層1′の1画素に相当す
る領域内での抵抗値分布は一様なので、駆動電源によっ
て電圧の印加状態を変化させても、発熱箇所を特定する
ことができないため、階調記録を行うことは困難であっ
た。また、ドット形状のばらつきが大きく、ドット全体
が転写しないボイドも、全印字パタ−ンに対して38%
観測された。
【0050】続いて、比較例1と同じ光アドレス式サ−
マルヘッドを用いて、実施例2と同じ露光方法による階
調再現を行った(比較例2)。各露光A,B,Cを組み
合わせて再現できた画素濃度を図11に示す。この場
合、各露光によって発熱するエリアa′,b′,c′は
抵抗値、面積とも等しいので、組み合わせて露光を行っ
ても階調数は4段階であった。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、発熱抵抗層の抵抗値分
布を画素密度のピッチの整数分の一の周期で変化するよ
うにしたので、1画素に相当する発熱部分には通電距離
に従って抵抗値が低い部分と高い部分が存在し、低抵抗
部分から発熱を始めるため、発熱箇所を制御することが
できる。
【0052】さらに、各画素の印字毎に、印字情報に応
じた電圧値または電圧印加時間を逐次設定すると、画素
間で発熱面積を変調でき、画素濃度を制御することがで
きる。従って、電圧値や印加時間を段階的に設定するこ
とにより、画素濃度を段階的に変調することができ、所
望の階調記録を行うことができる。また、この場合、常
に抵抗値が最も低い部分から発熱し、この領域には十分
な加熱が行われるため、ドット全体についてのボイド発
生を抑えることができる。
【0053】また、光ビ−ム径を数分の一に絞り1画素
を複数の露光で形成すると、各露光により面積および濃
度が段階的に違うドットを形成できるので、強度変調
と、面積変調を併せ持った階調再現が可能となる。ま
た、各露光を選択的に組み合わせて行うことで、さらに
階調数を増加させることができる。また、この場合、1
画素の印字について抵抗の高い部分を発熱させる露光の
みを選択して行えば、ビ−ムサイズを極端に小さくする
ことなく低濃度記録が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例に係る光アドレス式サ
−マルヘッドの受光発熱デバイスを示すもので、(a)
は平面説明図、(b)は受光発熱デバイスのX−X′の
断面説明図である。
【図2】 本発明の光アドレス式サ−マルヘッドを用い
た印字モデル図である。
【図3】 本発明の光アドレス式サ−マルヘッドの発熱
抵抗層のY−Y′面における画素ピッチ内の各部分に対
応する部分での温度分布図である。
【図4】 第1の実施例の光アドレス式サ−マルヘッド
の発熱状況を説明するための図であり、(a)は電圧値
が小さいか又は電圧印加時間が短い場合、(b)電圧値
が中程度又は電圧印加時間が中程度の場合、(c)電圧
値が大きいか又は電圧印加時間が長い場合の平面説明図
である。
【図5】 (a)(b)(c)は発熱抵抗層の周期的形
状例を示す平面説明図である。
【図6】 (a)及び(b)は、発熱抵抗層の周期的形
状の例を示す平面説明図である。
【図7】 本発明の第2の実施例に係る光アドレス式サ
−マルヘッドの受光発熱デバイスを示す平面説明図であ
る。
【図8】 第2の実施例に係る光アドレス式サ−マルヘ
ッドの濃度特性を示すグラフ図である。
【図9】 第2の実施例に係る光アドレス式サ−マルヘ
ッドの濃度特性を示すグラフ図である。
【図10】比較例1、2で使用した光アドレス式サ−マ
ルヘッドの受光発熱デバイスの平面説明図である。
【図11】比較例2の光アドレス式サ−マルヘッドの濃
度特性を示すグラフ図である。
【図12】従来の光アドレス式サ−マルヘッドを用いた
印字モデル図であり、(a)は積層型構造の斜視説明
図、(b)は並置型構造の斜視説明図である。
【符号の説明】
1…発熱抵抗層、 2…光導電層、 3…第1電極、
4…第2電極、 5…透明基板、 6…駆動電源、 8
…露光手段、 9…インクシ−ト、 10…記録紙、
11…ロ−ル、 12…光アドレス式サ−マルヘッド、
13…印字情報送出部、 1′…発熱抵抗層、 2′
…光導電層、 3′…透明電極、 3″…電極、 4′
…電極、 5′…透明基板、 6′…駆動電源、 6″
…駆動電源、 8′…露光手段、 8″…露光手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源から発する光ビ−ムを照射する露光手
    段と、光ビ−ムの照射によって低抵抗化する光導電層
    と、前記光導電層に接続される発熱抵抗層と、前記光導
    電層および前記発熱抵抗層間に電圧を印加する駆動電源
    とを有し、前記露光手段からの光照射に伴う前記光導電
    層の通電により前記発熱抵抗層を発熱させて画像記録を
    行う光アドレス式サ−マルヘッドにおいて、 前記発熱抵抗層の抵抗値分布が画素ピッチの整数分の1
    (但し、整数は1以上)を周期として変化するよう形成
    したことを特徴とする光アドレス式サ−マルヘッド。
  2. 【請求項2】各画素の印字毎に駆動電源の電圧値または
    電圧印加時間を逐次設定することを特徴とする請求項1
    記載の光アドレス式サ−マルヘッド。
  3. 【請求項3】露光手段の光ビ−ム径を数分の1に絞り、
    1画素を複数回の露光で形成することを特徴とする請求
    項1記載の光アドレス式サ−マルヘッド。
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