JPH08231616A - 硬化性水性樹脂組成物 - Google Patents

硬化性水性樹脂組成物

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JPH08231616A
JPH08231616A JP7337714A JP33771495A JPH08231616A JP H08231616 A JPH08231616 A JP H08231616A JP 7337714 A JP7337714 A JP 7337714A JP 33771495 A JP33771495 A JP 33771495A JP H08231616 A JPH08231616 A JP H08231616A
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epoxy resin
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雅彦 大塚
Nobuko Yoshitomi
信子 吉富
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 (A)エポキシ樹脂5〜60重量部の存
在下で、(B)(a)芳香族不飽和化合物、(b)α,
β−不飽和モノカルボン酸のC1〜C12のアルキルエ
ステル、(c)アクリル酸及び/又はメタクリル酸を必
須成分とするラジカル重合性モノマー40〜95重量部
を乳化重合して得られる水性樹脂マトリックスと水とを
含む水性樹脂組成物で、それからのフィルムのTgが2
0〜−40℃である硬化性水性樹脂組成物。 【効果】 特定のモノマー組成のポリマーとエポキシ樹
脂とのマトリックス組成物であるため、高度のコンタク
ト性を有していると共に、常温でエポキシ樹脂の硬化が
スムーズに進行するので養生後の接着力、耐熱性、耐水
性のレベルが高く、溶剤系クロロプレン接着剤と同等性
能を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、常温乾燥または加
熱乾燥させることによって粘着性を発揮し、かつ時間の
経過に伴って非粘着性となる性質を与える硬化性水性樹
脂組成物に関するものである。詳しくは、本発明は乾燥
直後に高い接着力を与え、かつ常温でそのまま放置する
か、または加熱することにより高い耐熱性、耐水性、接
着性を発揮する硬化性水性樹脂組成物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、省資源、地球環境に優しい材料の
開発が進められている。その中でも溶剤系クロロプレン
接着剤の代替が積極的に行われている。このクロロプレ
ン接着剤は(1)溶剤乾燥直後の接着力(コンタクト
性)が良好である、(2)養生後高結晶性のため接着力
が高い、(3)耐熱性、耐水性が良好である、等の特徴
を有している。
【0003】このクロロプレン接着剤の水性化は、例え
ばクロロプレンゴムのエマルション化や、従来からある
熱可塑性のアクリルエマルション、ウレタンエマルショ
ンの高性能化等で行われているが、コンタクト性と養生
後の接着力と耐熱性、耐水性のバランスが図れず、いま
だ満足しうるものはない。これに対して従来の熱可塑性
エマルション単独ではなく、熱硬化性のエポキシ樹脂と
の組み合わせによりコンタクト性、養生後の接着力、耐
熱性、耐水性のバランスを図る試みがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、エポキ
シ樹脂のエマルションを熱可塑性エマルションに対して
単純にブレンドしただけでは、貯蔵中にエポキシ樹脂と
残りの重合体成分とが分離したり、エポキシ樹脂エマル
ションを製造するときに使用される多量の乳化剤が耐水
性に影響を及ぼすという問題があった。これらに対し、
例えば特開昭49−106586公報ではエポキシ樹脂
存在下で乳化重合を行い分離の問題を解決している。ま
た、特開昭57−115418公報ではエポキシ樹脂の
末端を一部アクリロイル基とすることによりアクリルポ
リマーとの相溶性を改良し、貯蔵中の分離を防ぐととも
に性能の向上を図っている。これらの改良により従来の
課題はかなり解決されてきているものの、現在求められ
ているより高度なコンタクト性と養生後の接着力、耐熱
性、耐水性のバランスを取ることが困難であった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は前記課題を解
決するため種々検討した結果、エポキシ樹脂と特定モノ
マーから得られるポリマーとの組み合わせを選択すると
共に、かつ乾燥後のフィルムのTgに着目することによ
り、上記課題を克服できることを見出し、本発明を完成
するに至った。すなわち、本発明は(A)エポキシ樹脂
5〜60重量部の存在下、(B)(a)芳香族不飽和化
合物、(b)α,β−不飽和モノカルボン酸のC1〜C
12のアルキルエステル、(c)アクリル酸および/ま
たはメタクリル酸を必須成分とするラジカル重合性モノ
マー40〜95重量部を乳化重合して得られる樹脂マト
リックスと水とを含む水性樹脂組成物であって、その水
性樹脂組成物から得られるフィルムのTgが20〜−4
0℃である、硬化性水性樹脂組成物を提供する。
【0006】以下に本発明を詳細に説明する。本発明で
使用されるエポキシ樹脂とは、1分子中に1個以上のエ
ポキシ基を有する化合物を指し、例えばグリシジルエー
テル類、グリシジルエステル類、グリシジルアミン類、
線状脂肪族エポキサイド類、脂環族エポキサイドなどが
挙げられる。 (イ)グリシジルエーテル類としては、芳香族グリシジ
ルエーテル、脂肪族グリシジルエーテルが挙げられる。
芳香族グリシジルエーテルとしては、例えばビスフェノ
ールのジグリシジルエーテル、フェノールノボラックの
ポリグリシジルエーテル、ビフェノールのジグリシジル
エーテルが挙げられる。
【0007】該ビスフェノールのジグリシジルエーテル
としては、例えばビスフェノールA、ビスフェノール
F、ビスフェノールAD、ビスフェノールS、テトラメ
チルビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールA
などのジグリシジルエーテルが挙げられ、フェノールノ
ボラックのポリグリシジルエーテルとしては、例えばフ
ェノールノボラック、クレゾールノボラック、ブロム化
フェノールノボラックなどのポリグリシジルエーテルが
挙げられ、ビフェノールのジグリシジルエーテルとして
は例えばビフェノール、テトラメチルビフェノールのジ
グリシジルエーテルが挙げられる。脂肪族グリシジルエ
ーテルとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピ
レングリコール、グリセリン、テトラメチレングリコー
ルなどのグリシジルエーテルが挙げられる。
【0008】(ロ)グリシジルエステル類としては、芳
香族グリシジルエステル、脂環式グリシジルエステルな
どが挙げられる。芳香族グリシジルエステルとしては、
例えばフタル酸、テレフタル酸。イソフタル酸などのジ
グリシジルエステルが挙げられ、脂環式グリシジルエス
テルとしては例えばヘキサヒドロフタル酸、テトラヒド
ロフタル酸、ダイマー酸などのグリシジルエステルが挙
げられる。
【0009】(ハ)グリシジルアミン類としては、例え
ばテトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、テトラ
グリシジルメタキシリレンジアミン、トリグリシジルア
ミノフェノールなどが挙げられる。 (ニ)線状脂肪族エポキサイド類としては、例えばエポ
キシ化ポリブタジエン、エポキシ化大豆油などが挙げら
れる。 (ホ)脂環族エポキサイド類としては、例えば3,4−
エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチルカルボキシ
レート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルカルボ
キシレートなどが挙げられる。エポキシ樹脂は単独で使
用しても又は2種類以上を組み合わせてもよい。
【0010】好ましいエポキシ樹脂は耐熱性、耐水性の
観点からグリシジルエーテル類であり、さらに好ましく
はビスフェノールのジグリシジルエーテルであり、とく
に好ましくはビスフェノールA、ビスフェノールFのジ
グリシジルエーテルである。エポキシ樹脂のエポキシ当
量は100〜10,000の範囲ものを用いることがで
き、常温硬化性、耐熱性、耐水性の観点から好ましくは
150〜3,000であり、さらに好ましくは170〜
1,000である。
【0011】本発明で使用するラジカル重合性モノマー
は、(a)芳香族不飽和化合物、(b)α,β−不飽和
モノカルボン酸のC1〜C12のアルキルエステル、お
よび(c)アクリル酸および/またはメタクリル酸を必
須成分とする。芳香族不飽和化合物(a)は芳香族化合
物にラジカル重合性二重結合を有するものであり例え
ば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンな
どが挙げられる。α,β−不飽和モノカルボン酸のC1
〜C12のアルキルエステル(b)として例えば、アク
リル酸またはメタクリル酸のC1〜C12のアルキルエ
ステルが挙げられる。
【0012】アクリル酸またはメタクリル酸のC1〜C
12のアルキルエステルとしては、例えばメチルアクリ
レート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、
イソプロピルアクリレート、ブチルアクリレート、イソ
ブチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、シクロヘ
キシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレー
ト、ラウリルアクリレート、メチルメタクリレート、エ
チルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソプ
ロピルアクリレート、ブチルメタクリレート、イソブチ
ルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、シクロヘ
キシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレ
ート、ラウリルメタクリレートなどが挙げられる。
【0013】本発明におけるラジカル重合性モノマーの
組成とエポキシ樹脂との組み合わせにおいて、初めてコ
ンタクト性と耐熱性との高度のバランスが図られる。芳
香族不飽和化合物(a)を用いない場合、本発明のTg
範囲に合わせた時でも高度のコンタクト性は得られな
い。また、α,β−不飽和モノカルボン酸のC1〜C1
2のアルキルエステル(b)を用いない場合、Tgコン
トロールが容易でなくなるととともに、高度のコンタク
ト性が得られない。Cが13を越えるアルキルエステル
を用いた場合、高度の耐熱性が得られない。また、アク
リル酸および/またはメタクリル酸(c)を用いない場
合、高度のコンタクト性と耐熱性のバランスが図れな
い。
【0014】ラジカル重合性モノマー(a)、(b)、
(c)は各々単独で使用してもよく、また各々が2種以
上の混合物であってもよい。ラジカル重合性モノマーに
おいて、好ましくは、芳香族不飽和化合物はスチレンで
あり、α,β−不飽和モノカルボン酸のC1〜C12の
アルキルエステルはエチルアクリレート、ブチルアクリ
レート、2−エチルヘキシルアクリレートであり、さら
に好ましくはブチルアクリレートであり、アクリル酸お
よび/またはメタクリル酸はメタクリル酸である。
【0015】本発明の必須成分のラジカル重合性モノマ
ー以外のラジカル重合性モノマーも必要に応じて組み合
わせてもよい。例えば、水酸基含有モノマー、例えば2
−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、
ヒドロキシプロピルメタクリレート、ポリエチレングリ
コールアクリレート;アミド基含有モノマー、例えばア
クリルアミド、メタクリルアミド、N,Nーメチレンビ
スアクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド、マレ
イン酸アミド、マレイミド;
【0016】メチロール基含有モノマー、例えばN−メ
チロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルア
ミド、ジメチロールアクリルアミド、ジメチロールメタ
クリルアミド;アルコキシメチル基含有モノマー、例え
ばN−メトキシメチルアクリルアミド、N−メトキシメ
チルメタクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルア
ミド、N−ブトキシメチルメタクリルアミド;
【0017】エポキシ基含有モノマー、例えばグリシジ
ルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグ
リシジルエーテル、メチルグリシジルアクリレート、メ
チルグリシジルメタクリレート;多官能モノマー、例え
ばジビニルベンゼン、ポリオキシエチレンジアクリレー
ト、ポリオキシエチレンジメタクリレート、ポリオキシ
プロピレンジアクリレート、ポリオキシプロピレンジメ
タクリレート、ブタンジオールジアクリレート、ブタン
ジオールジメタクリレート、トリメチロールプロパント
リアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリ
レート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペ
ンタエリスリトールテトラメタクリレート;
【0018】α,β−エチレン性不飽和ジカルボン酸の
モノまたはジエステル、例えばマレイン酸モノまたはジ
ブチル、フマル酸モノまたはジオクチル;ビニルエステ
ル、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル;不飽和ニ
トリル、例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル;不飽和カルボン酸、例えばマレイン酸、フマル酸、
イタコン酸、モノアルキルイタコネート;オレフィン、
例えばブタジエン、イソプレン;塩素含有ビニルモノマ
ー、例えば塩化ビニル、塩化ビニリデン、クロロプレ
ン;等を挙げることができる。
【0019】本発明においてエポキシ樹脂とラジカル重
合性モノマーとの比率は、エポキシ樹脂5〜60重量
部、好ましくは10〜55重量部、より好ましくは20
〜50重量部に対してラジカル重合性モノマーが40〜
95重量部、好ましくは45〜90重量部、より好まし
くは50〜80重量部である。エポキシ樹脂が5重量部
未満だと耐熱性、耐水性が不良であり、また60重量部
をこえるとコンタクト性が不良となる。
【0020】本発明の水性樹脂組成物から得られるフィ
ルムのTgは20〜−40℃、好ましくは5〜−30
℃、より好ましくは0〜−25℃であることが必要であ
る。Tgが20℃を越えると常温はもとより加熱乾燥に
おいてもコンタクト性が不足し接着力が不良となり、−
40℃未満では接着力が不足する。本発明の組成物から
得られるフィルムは特定のラジカル重合性モノマーから
のビニルポリマー(B)と未硬化エポキシ樹脂(A)と
が相溶している状態が好ましい。すなわち、相溶化する
ことによりフィルムのTgがビニルポリマー(B)の要
因のみでなく、溶解しているエポキシ樹脂(A)の量、
分子量等にも左右されるようになる。
【0021】例えば、ビニルポリマー(B)自身のTg
を高く設定したとしても、エポキシ樹脂(A)の添加量
が多い場合にはその可塑化効果により、フィルムのTg
は低下する。その逆も有り得る。従って、ラジカル重合
性モノマーの組成比は、エポキシ樹脂相溶下でのフィル
ムのTgをどこに設定するかにより決定されるものであ
る。ただし、コタンクト性、エポキシ樹脂硬化後の耐熱
性、耐水性の面からみて、ラジカル重合性モノマーの最
適範囲はある。
【0022】本発明の必須成分である(a)芳香族不飽
和化合物、(b)α,β−不飽和モノカルボン酸のC1
〜C12のアルキルエステル、および(c)アクリル酸
および/またはメタクリル酸の組成比は、(a)芳香族
不飽和化合物が20〜80重量%、好ましくは25〜7
0重量%、(b)α,β−不飽和モノカルボン酸のC1
〜C12のアルキルエステルが20〜80重量%、好ま
しくは25〜80重量%、(c)アクリル酸および/ま
たはメタクリル酸が0.1〜20重量%、好ましくは
0.5〜10重量%である。
【0023】本発明の組成物から得られるフィルムのT
gは示差走査熱量計を用い、−100℃から昇温速度1
0℃/分で測定できる。得られたデータの変曲点をTg
とし、変曲点が2つ以上ある場合は高温側の変曲点をT
gとする。Tg測定に際しサンプルは、水性樹脂組成物
を常温または加熱により乾燥させたものを用いなければ
ならない。但し加熱による乾燥の場合、過剰な加熱はT
gの変化を伴うので、できるだけ速やかに行うことが必
要である。
【0024】本発明の特定のラジカル重合性モノマーに
適用する乳化重合は、従来公知の重合技術、すなわちラ
ジカル重合性モノマー、ラジカル重合開始剤、水、界面
活性剤の存在下によって行われる。本発明の場合、例え
ばエポキシ樹脂とラジカル重合性モノマーとを予め室温
または加温下で十分に撹拌を行うことによって均一に溶
解させ、これに界面活性剤、分散剤、保護コロイド、水
溶性高分子等と水及びラジカル重合開始剤を加えて乳化
分散液とした後重合する方法が挙げられる。
【0025】この方法以外にも例えば、エポキシ樹脂と
ラジカル重合性モノマーを別個に乳化分散させ重合に供
する方法やエポキシ樹脂のみを乳化分散させラジカル重
合性モノマーを直接重合させる方法等が挙げられる。ま
た、重合開始剤の添加方法も乳化分散液と一緒に添加さ
せたり、別個に添加させたりもできる。乳化重合時にラ
ジカル重合性モノマーとエポキシ樹脂とは反応しても、
しなくてもよい。好ましくは反応しないほうがよい。
【0026】使用する界面活性剤としては、イオン性、
非イオン性の界面活性剤が挙げられ、イオン性界面活性
剤としてはアニオン性、カチオン性、両性が挙げられ
る。アニオン性界面活性剤としては、例えば脂肪酸、高
級アルコールの硫酸エステル塩、液体脂肪油の硫酸エス
テル塩、脂肪族アミンおよび脂肪族アマイドの硫酸塩、
脂肪族アルコールのリン酸エステル、二塩基性脂肪酸エ
ステルのスルホン酸塩、脂肪族アミドのスルホン酸塩、
アルキルアリルスルホン酸塩、ホルマリン縮合ナフタリ
ンスルホン酸塩等が挙げられる。
【0027】カチオン性界面活性剤としては、例えば第
一アミン塩、第二アミン塩、第三アミン塩、第四アンモ
ニウム塩、ピリジニウム塩等が挙げられる。両性界面活
性剤としては、例えばカルボン酸塩型、硫酸エステル塩
型、スルホン酸塩型、リン酸エステル塩等が挙げられ
る。非イオン性界面活性剤としては例えばポリオキシエ
チレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキル
フェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステ
ル、ソルビタンアルキルエステル、ポリオキシエチレン
ソルビタンアルキルエステル等が挙げられる。
【0028】また、上記で挙げた非反応性の界面活性剤
以外にも反応性の界面活性剤も使用することができる。
反応性界面活性剤としては、一分子中にラジカル重合性
の官能基を有しかつスルホン酸基、スルホン酸エステル
基、スルホン酸塩基、スルホン酸エステル塩基から選ば
れる一個以上の官能基を有するもの;または一分子中に
ラジカル重合性の官能基を有しかつポリオキシエチレ
ン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンポリオ
キシプロピレン複合タイプのアルキルエーテルまたはア
ルコールを有するもの等が挙げられる。これらの界面活
性剤は一種でも、また2種以上と組み合わせて使用して
もよい。
【0029】分散剤、保護コロイド、水溶性高分子とし
ては、例えばポリリン酸塩、ポリアクリル酸塩、スチレ
ンーアクリル酸共重合体塩、スチレンーメタクリル酸共
重合体塩、水溶性アクリル酸エステル共重合体塩、水溶
性メタクリル酸エステル共重合体塩、ポリビニルアルコ
ール、ポリアクリルアミド、ポリメタクリルアミド、ポ
リアクリルアミド共重合体等が挙げられる。
【0030】重合開始剤としては、水溶性、油溶性の重
合開始剤が使用できる。水溶性の重合開始剤としては例
えば過硫酸塩、過酸化物、水溶性のアゾビス化合物、過
酸化物−還元剤のレドックス系等が挙げられる。過硫酸
塩としては例えば過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウ
ム、過硫酸ナトリム等が挙げられ、過酸化物としては例
えば過酸化水素、t−ブチルハイドロパーオキサイド、
t−ブチルパーオキシマレイン酸、コハク酸パーオキシ
ドが挙げられる。水溶性アゾビス化合物としては例えば
2,2’−アゾビス(N−ヒドロキシエチルイソブチル
アミド)、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパ
ン)2塩化水素、4,4’−アゾビス(4−シアノペン
タン酸)等が挙げられる。
【0031】過酸化物−還元剤のレドックス系としては
例えば先の過酸化物に亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸
ナトリウム、ヒドロキシメタンスルフィン酸ナトリウ
ム、Lーアスコルビン酸、およびその塩、第一銅塩、第
一鉄塩等の還元剤の添加が挙げられる。油溶性の重合開
始剤としては例えば過酸化物、油溶性のアゾビス化合物
等が挙げられ、過酸化物としては例えば過酸化ベンゾイ
ル、過酸化ラウロイル、過酸化ブチル、クメンハイドロ
過酸化物等が挙げられ、
【0032】油溶性のアゾビス化合物としては例えば
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−ア
ゾビス−2−メチルブチロニトリル、2,2’−アゾビ
ス−2,4−ジメチルバレロニトリル等が挙げられる。
本発明における乳化重合で、必要に応じてリン酸水素ナ
トリウムや炭酸水素ナトリウム等のpH調整剤、t−ド
デシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタンや低分
子ハロゲン化合物等の分子量調整剤、キレート化剤、可
塑剤、有機溶剤等を乳化重合の前・中・後に添加するこ
とができる。
【0033】重合温度は例えば0〜100℃、特に30
〜90℃が好ましく、不活性雰囲気中、常圧下または必
要に応じて加圧下で行われる。本発明の水性樹脂組成物
を例えば接着剤、塗料に使用する場合、そのまま用いて
もよいが、含有しているエポキシ樹脂を硬化させるため
に必要に応じて硬化剤を配合してもよい。
【0034】硬化剤としては例えば、ポリアミン系、酸
無水物系、フェノール樹脂、ポリメルカプタン、ルイス
酸錯体等が挙げられる。ポリアミン系硬化剤としては脂
肪族ポリアミン、脂環族ポリアミン、芳香族ポリアミ
ン、ポリアミド、第三級アミンが挙げられ、脂肪族ポリ
アミンとしては例えば、エチレンジアミン、ジエチレン
トリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレン
ペンタミンやこれらの変性品等が挙げられる。
【0035】脂環族ポリアミンとしては例えば、イソホ
ロンジアミン、メンタンジアミン、N−アミノエチルピ
ペラジン、3、9ービス(3ーアミノプロピル)2、
4、810ーテトラオキサスピロ(5、5)ウンデカン
アダクト、ビス(4ーアミノー3ーメチルシクロヘキシ
ル)メタン、ビス(4ーアミノシクロヘキシル)メタン
やこれらの変性品等が挙げられる。芳香族ポリアミンと
しては例えば、m−キシリレンジアミン、ジアミノジフ
ェニルメタン、m−フェニレンジアミン、ジアミノジフ
ェニルスルホンやこれらの変性品等が挙げられる。
【0036】ポリアミドとしては例えばダイマー酸等の
ジカルボン酸と先のポリアミンとの縮合品が挙げられ
る。第三級アミンとしては例えば、ジメチルベンジルア
ミン、ジメチルアミノメチルフェノール、2,4,6−
トリスジメチルアミノメチルフェノール等の第三級アミ
ノ基含有化合物やこれらの変性品や、イミダゾール、2
−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダ
ゾール、2−フェニルイミダゾールなどのイミダゾール
化合物やこれらの変性品等が挙げられる。その他ポリア
ミンとしてはジシアンジミド、アジピン酸ジヒドラジッ
ド等が挙げられる。
【0037】酸無水物としては例えば、1官能性として
無水フタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水ヘキサ
ヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メ
チルヘキサヒドロ無水フタル酸やこれらの変性品が挙げ
られ、2官能性として無水ピロメリット酸、無水ベンゾ
フェノンテトラカルボン酸やこれらの変性品が挙げられ
る。フェノール樹脂としては例えば、ノボラック型のフ
ェノール樹脂、レゾール型のフェノール樹脂等が挙げら
れる。
【0038】ポリメルカプタンとしては例えば、チオグ
リコール酸と多価アルコールとの縮合物やポリサルファ
イド等が挙げられる。ルイス酸錯体としては例えば三フ
ッ化ホウ素のアミン錯体などが挙げられる。これらの硬
化剤は一種または二種以上と組み合わせてもよい。好ま
しくはポリアミン系硬化剤であり、さらに好ましくは脂
環族ポリアミン系硬化剤または脂環族ポリアミン系硬化
剤である。ポリアミン系硬化剤の添加量は、含有してい
るエポキシ基と当量であることが好ましい。
【0039】本発明の水性樹脂組成物を硬化剤を用いて
硬化させるとき、例えば (イ) 接着剤として応用する場
合に被着体に塗布する前に両者を混合する方法でもよ
く、(ロ) また一方の被着体に本発明の水性樹脂組成物
を塗布し、もう一方の被着体に硬化剤を塗布し、該両被
着体の塗布面を重ね合わせて混合する方法でもよく、
(ハ) また被着体の一方に本発明の水性樹脂組成物を塗
布し、その後硬化剤を更に塗布し、次にもう一方の被着
体を重ね合わせて混合する方法等も用いることができ
る。特に後者の2方法は可使時間に関係なく使用できる
利点がある。
【0040】本発明の水性樹脂組成物の硬化は常温また
は加熱により水を揮散した後、常温で硬化を進めてもよ
く、また加熱により硬化を進めてもよい。また、水を揮
散せずに被着体を張り合わせ、常温または加熱により硬
化を進めてもよい。本発明の水性樹脂組成物を接着剤用
途に供する場合、必要に応じてタッキファイヤー、ゴム
成分を添加してもよい。タッキファイヤーとしては例え
ば、ロジン系、ロジン誘導体系、テルペン樹脂系、テル
ペン誘導体系等の天然系タッキファイヤーや、石油樹脂
系、スチレン樹脂系、クマロンインデン樹脂系、フェノ
ール樹脂系、キシレン樹脂系等の合成系タッキファイヤ
ー等が挙げられる。これらのタッキファイヤーは水分散
または水溶液の形で加えることが好ましい。
【0041】ゴム成分としては例えば、液状ニトリルゴ
ム、シリコンゴム等が挙げられる。また、硬化性能をさ
らに向上させるためにメラミン樹脂、尿素樹脂、ベンゾ
グアナミン樹脂などのアミノ樹脂を添加してもよい。ま
た、殺菌剤、防腐剤、消泡剤、可塑剤、流動調整剤、増
粘剤、pH調整剤、界面活性剤、着色顔料、体質顔料、
防錆顔料等を添加してもよい。本発明の水性樹脂組成物
は、接着剤、粘着剤はもとより、塗料、印刷インキ、ガ
スバリヤ性包装材料、加工紙、繊維加工剤、建築材料な
どに使用することができる。
【0042】接着剤としては例えば、木材、合板、パー
ティクルボード、石膏ボード、鉄、アルミ等の金属、プ
ラスチックフィルム、プラスチックフォーム、プラスチ
ックの不織布、皮革、木綿、麻等の布、ガラス繊維、ガ
ラス布、FRP等の接着が挙げられる。
【0043】粘着剤分野としては例えばテープ、ラベ
ル、壁紙、床材等が挙げられる。塗料分野としては例え
ばコンクリート、木材、金属、フロアポリッシュ等が挙
げられる。繊維加工剤としては例えば不織布、カーペッ
ト、電気植毛布、積層布、タイヤコード等が挙げられ
る。建築材料としては例えばシーリング材、ラテックス
セメント、防水材等が挙げられる。
【0044】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明するが、これら
は本発明の範囲を制限しない。なお、特に指定のない限
り部は重量基準とする。 (実施例1〜14) (1)<エマルジョンの調製> 表1に示すラジカル重合性モノマーとエポキシ樹脂の混
合物1000部に、エマルゲン950[花王(株)製、
ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル]の25%
水溶液80部、レベノールWZ[花王(株)製、ポリオ
キシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウム]
の25%水溶液40部、過硫酸アンモニウム2部、蒸留
水430部を添加し、ホモミキサーで撹拌を行いプレ乳
化物を作製した。
【0045】別に撹拌機付きフラスコに蒸留水400
部、エマルゲン950の25%水溶液20部を仕込み、
80℃に昇温し、過硫酸アンモニウム1部を水50部に
溶解したものを添加する。これに、前記プレ乳化物を4
時間かけて連続滴下する。その後過硫酸アンモニウム
0.5部を水50部に溶解したものを添加し、同温度で
1時間重合を続けた。その後30℃以下まで冷却し、2
5%濃度のアンモニア水でpHを7に調整して固型分5
0%のエマルションを得た。重合後の粘度、及びエマル
ション乾燥後のTgを表1に併せて示す。
【0046】(比較例1〜6)表2に示すラジカル重合
性モノマーとエポキシ樹脂の混合物を実施例と同様の方
法で乳化重合を行い、エマルションを得た。重合後の粘
度、およびエマルション乾燥後のTgを表2に併せて示
す。 (2)<評価方法および評価結果> (イ)硬化剤との配合 実施例1〜14、及び比較例1〜6で得たエマルション
に市販の硬化剤アンカミン2075(A.C.I.ジャ
パンリミッテド製 変性脂環式ポリアミン;添加量エポ
キシ樹脂に対して40phr)、アンカミン1769
(A.C.I.ジャパンリミッテド製 変性脂肪族ポリ
アミン 添加量エポキシ樹脂に対して25phr)、2
−メチルイミダゾール(添加量エポキシ樹脂に対して5
phr)を表3、表4に示す割合で撹拌混合し配合品を
得た。
【0047】(ロ)<接着性能の評価> 上記配合品を下記に示す方法で、接着性能の評価を行っ
た。その結果を表5〜6に示す。 (塗布・接着)増粘剤により配合品の粘度を100Ps
に調整した後、ワイヤーバー#75を用いて合板および
1インチ幅の9号キャンバスに塗布し、20℃で20分
乾燥させる。その後配合品が乾燥した面を張り合わせ、
4.5kgのローラーを2回往復させた。
【0048】(初期接着強さ)張り合わせた後20℃で
1時間放置したサンプルを用い、テンシロン引張試験機
で180°ハクリ強さを測定した。2.0kg/inc
h以上を合格と判定する。引っ張り速度は50mm/m
inとした。 (養生後接着強さ)張り合わせた後20℃で7日放置し
たサンプルを用い、テンシロン引張試験機で180°ハ
クリ強さを測定した。4.0kg/inch以上を合格
と判定する。引っ張り速度は50mm/minとした。
【0049】(耐熱性)張り合わせた後20℃で7日放
置したサンプルを、80℃雰囲気下で400gの重りを
90°方向に引張り、24時間放置後に重りが落下しな
ければ合格とし、落下の場合不合格と判定した。重りは
キャンバス側に付けた。 (耐水性)張り合わせた後20℃で7日放置したサンプ
ルを、蒸留水に1日浸漬させ、その後速やかにテンシロ
ン引張試験機で180°ハクリ強さを測定した。2.0
kg/inch以上を合格と判定する。引っ張り速度は
50mm/minとした。
【0050】
【表1】
【0051】(注): エポキシ樹脂A:旭チバ(株)製、アラルダイトAER
260 ビスフェノールA型、エポキシ当量190 エポキシ樹脂B:旭チバ(株)製、アラルダイトAER
280 ビスフェノールA型、エポキシ当量280 エポキシ樹脂C:旭チバ(株)製、アラルダイトAER
6071 ビスフェノールA型、エポキシ当量450 エポキシ樹脂D:ダウケミカル日本(株)製、D.E.
N.438 フェノールノボラック型、エキシ当量180 St:スチレン、MMA:メチルメタクリレート、E
A:エチルアクリレート、n−BA:n−ブチルアクリ
レート、2−EHA:2−エチルヘキシルアクリレー
ト、MAA:メタクリル酸、HEMA:ヒドロキシエチ
ルメタクリレート。
【0052】
【表2】
【0053】
【表3】
【0054】
【表4】
【0055】
【表5】
【0056】
【表6】
【0057】
【発明の効果】本発明から得られる水性樹脂組成物は、
特定のモノマー組成から得られるポリマーとエポキシ樹
脂とのマトリックス組成物であるため、高度のコンタク
ト性を有していると共に、常温でエポキシ樹脂の硬化が
スムーズに進行するので養生後の接着力、耐熱性、耐水
性のレベルが高く、溶剤系クロロプレン接着剤と同等性
能を有することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 33/06 LJG C08L 33/06 LJG

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)エポキシ樹脂5〜60重量部の存
    在下で、(B)(a)芳香族不飽和化合物、(b)α,
    β−不飽和モノカルボン酸のC1〜C12のアルキルエ
    ステル、(c)アクリル酸および/またはメタクリル酸
    を必須成分とするラジカル重合性モノマー40〜95重
    量部を乳化重合して得られる水性樹脂マトリックスと水
    とを含む水性樹脂組成物であって、その水性樹脂組成物
    から得られるフィルムのTgが20〜−40℃であるこ
    とを特徴とする、硬化性水性樹脂組成物。
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