JPH08232152A - ゼブラ模様の付与された不織布およびその製造方法 - Google Patents

ゼブラ模様の付与された不織布およびその製造方法

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JPH08232152A
JPH08232152A JP7036963A JP3696395A JPH08232152A JP H08232152 A JPH08232152 A JP H08232152A JP 7036963 A JP7036963 A JP 7036963A JP 3696395 A JP3696395 A JP 3696395A JP H08232152 A JPH08232152 A JP H08232152A
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JP
Japan
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area
fibers
pressure liquid
woven fabric
liquid flow
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Application number
JP7036963A
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English (en)
Inventor
Nobuo Noguchi
信夫 野口
Atsushi Matsunaga
篤 松永
Katsunori Suzuki
克昇 鈴木
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Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 生分解性を有する合成長繊維の少なくとも片
面に生分解性を有する短繊維不織ウェブが積層された積
層不織ウエブを、目の細かいネットにより交絡処理を施
し、緻密な孔形状を有する三次元交絡不織布を形成した
後(領域A)、目の粗いネット上に導き、交絡処理の施
された不織布の縦方向に任意の幅で、高圧液体流の噴射
孔の設けられたオリフィスにより高圧液体流を噴射する
ことにより、目の細かいネットによる緻密な孔形状部分
(領域B)からなる実質的に孔形状の差による模様を構
成する不織布およびその製造方法。 【効果】 構成の異なる領域Aと領域Bからなるため、
領域によりその機能が異なるゼブラ模様を有する不織布
を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、積層ウェブに高圧液体
流を作用せしめた、いわゆるスパンレース不織布に関す
るものであって、さらに詳しくは、不織布にゼブラ模様
が付与された不織布で、自然界で分解可能な短繊維及び
長繊維により構成された不織布およびその製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、不織布に模様を付与する方法
としては、印刷方式やあるいはロールに模様が彫刻され
た彫刻ロールを用いて加圧・加温の条件下で模様を付与
する方法が一般的に知られている。
【0003】しかし、印刷方式による方法では、不織布
に一定以上の硬さが要求され、柔軟性を有する不織布に
おいては印刷の鮮明度が劣るといった欠点を有してい
る。また、彫刻ロールにより模様を付与する方法におい
ては、加熱した彫刻ロールを加圧して模様を付与するた
め、不織布の柔軟性が損なわれるという問題がある。
【0004】一方、柔軟性を有する不織布としてスパン
レース不織布が挙げられ、スパンレース不織布の模様
は、開孔を設けることにより付与されている。その開孔
は、不織ウエブを支持する多孔性支持板の材質、網糸の
太さ、組織等によって影響され、その組織としては、
平、綾、畦等があるが、これらの多孔性支持板により得
られるスパンレース不織布は、全面一様に開孔(空隙)
を有しており、その性能は一様である。
【0005】また、部分的にスパンレース不織布に模様
を付与する方法としては、多孔性支持板上に載置された
不織ウエブ上にさらに模様部の開孔率を変更した模様部
を有する多孔性支持板を重ね、その上方より高圧液体流
を作用させる方法がある。この方法によると、模様部を
有する多孔性支持板の開孔部分のみを高圧液体流が通過
することにより、不織ウエブの載置された多孔性支持板
の有する開孔を不織ウエブに付与する方法が提供されて
いる。しかしながら、この方法は模様部を有する多孔性
支持板の開孔の大きさ及び形状を変更することにより不
織布に模様を形成しているために、不織布全体の緻密さ
に欠けるという問題点を有しているのが現状である。す
なわち、高圧液体流が通過しない模様部は三次元的な交
絡がなされていないためにその部分の機械的特性に劣
り、不織布全体としての形態保持性に劣るという欠点が
ある。また、この方法により得られる不織布は、特定の
開孔が付与された不織布に、前記開孔と異なる開孔を部
分的に付与するものであり、模様の鮮明度に劣るという
欠点を有している。
【0006】これらの不織布を構成する繊維素材として
は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポ
リアミド等の合成重合体が主として挙げられる。これら
の素材からなる不織布は、自己分解性が無く、普通の自
然環境下では化学的に非常に安定である。従って、使い
捨て型不織布は、使用後、焼却あるいは埋め立て等の方
法で処理されている。しかし、焼却処理においては公害
が発生するという問題があり、埋め立て処理において
は、素材が化学的に安定であるため土中で長期間にわた
って元の状態のまま残るという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記現状に
鑑みて行われたもので、全面に一様でない模様が鮮明に
付与され、かつ機械的特性の優れた、柔軟性を有する不
織布であって、短期間のうちに自然に分解される不織布
を提供することを目的とするものである。
【0008】
【問題を解決するため手段】本発明者らは、前記目的を
達成すべく鋭意研究の結果、本発明に到達したものであ
る。すなわち本発明は、生分解性を有する短繊維ウエブ
層の片面に生分解性を有する長繊維ウエブ層が配され、
かつ両ウェブが一体化している不織布であって、小面積
の開孔が高配設密度で形成されかつ非開孔部では繊維間
が三次元交絡をしてなる領域Aと、大面積の開孔が低配
設密度で形成されかつ非開孔部では繊維間が前記領域A
の非開孔部よりも高度に三次元交絡をした緻密な領域B
とが、不織布中の一方向に交互に設けられていることを
特徴とするゼブラ模様の付与された不織布を要旨とする
ものである。
【0009】また、生分解性を有する短繊維ウエブ層の
片面に生分解性を有する長繊維ウエブ層が配されている
不織ウエブを細かいメッシュの多孔性支持板上に載置
し、噴射孔が幅方向に一様に配設された高圧液体流噴射
装置を用いて第1段の高圧液体流処理を施すことにより
前記メッシュの開孔部に相当する部位に開孔を形成し、
非開孔部に存在する繊維の間に三次元交絡を付与すると
共に両ウエブ層を一体化し、次いで粗いメッシュの多孔
性支持板上に載置し、噴射孔が幅方向に一様に配列され
た領域と噴射孔が配設されていない領域とが幅方向に交
互に配設された高圧液体流噴射装置を用いて第2段の高
圧液体流処理を施すことにより前記メッシュの開孔部に
相当する部位に開孔を形成すると共に非開孔部に存在す
る繊維の間に前記第1段の高圧液体流処理によるものよ
りも高度な三次元交絡をし緻密な構造を具備せしめるこ
とを特徴とするゼブラ模様の付与された不織布の製造方
法を要旨とするものである。
【0010】次に、本発明を詳細に説明する。本発明に
用いられる生分解性を有する短繊維には、木綿に代表さ
れる天然繊維、パルプから得られる再生繊維のほか生分
解性を有する熱可塑性重合体から得られる短繊維を用い
ることができる。
【0011】木綿繊維としては、晒しの施されていない
コーマ糸、晒し加工の施された晒し綿などのほか、木綿
の糸または織物・編物等から得られた反毛を用いること
ができる。本発明にいう反毛とは、単に漂白しただけの
ものおよび蛍光晒のものおよび染色したものをいう。
【0012】本発明で用いることができる反毛を効果的
に得ることができる反毛機は、ラツグ・マシン、ノツト
・ブレーカー、ガーネツト・マシン、廻切機などが挙げ
られる。用いる反毛機の種類や組み合わせは反毛される
布帛の形状や、構成する糸の太さ、撚りの強さにもよる
が、同一の反毛機を複数台直列に連結させたり、2種以
上の反毛機を組み合わせて用いたりすると効果的であ
る。この反毛機による解繊率は30〜95%の範囲が好
ましい。解繊率が30%未満であるとカードウエブ中
に、未解繊繊維が存在し不織布表面のザラツキが生じる
のみでなく、液体柱状流で積層不織ウエブを処理すると
きに液体柱状流が未解繊繊維部分を十分に貫通しないの
で好ましくない。また解繊率が95%を超えると十分な
表面摩擦強度が得られないので好ましくない。なお、解
繊率は下記に示す式により求められる。 解繊率(%)=(L−M)×100/L 上式において、Lは反毛重量、Mは未解繊繊維重量とし
た。
【0013】本発明に用いられるパルプより得られる再
生繊維としては、ビスコースレーヨン、酢酸セルロース
レーヨンのほか、溶剤紡糸されたレーヨンであるリヨセ
ル等が用いられる。
【0014】本発明において用いられる生分解性を有す
る熱可塑性合成長繊維及び短繊維としては、以下に記す
重合体を通常の紡糸方法で得られる繊維をいう。その重
合体としては、生分解性を有する熱可塑性の脂肪族ポリ
エステル系重合体であり、例えば、ポリ(α−ヒドロキ
シ酸)のようなポリグリコール酸やポリ乳酸からなる重
合体またはこれらの共重合体が、また、ポリ(ε−カプ
ロラクトン)、ポリ(β−プロピオラクトン)のような
ポリ(ω−ヒドロキシアルカノエート)が、さらにポリ
−3−ヒドロキシプロピオネート、ポリ−3−ヒドロキ
シブチレート、ポリ−3−ヒドロキシカプロレート、ポ
リ−3−ヒドロキシヘプタノエート、ポリ−3−ヒドロ
キシオクタノエートおよびこれらとポリ−3−ヒドロキ
シバリレートやポリ−4−ヒドロキシブチレートとの共
重合のようなポリ(β−ヒドロキシアルカノエート)が
挙げられる。またグリコールとジカルボン酸の縮重合体
からなるものとして、例えば、ポリエチレンオキサレー
ト、ポリエチレンサクシネート、ポリエチレンアジペー
ト、ポリエチレンアゼレート、ポリブチレンオキサレー
ト、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンアジペー
ト、ポリブチレンセバケート、ポリヘキサメチレンセバ
ケート、ポリネオペンチルオキサレートまたはこれらの
共重合体が挙げられる。さらに前記脂肪族ポリエステル
とポリカプラミド(ナイロン6)、ポリテトラメチレン
アジパミド(ナイロン66)、ポリウンデカナミド(ナ
イロン11)、ポリラウロラクタミド(ナイロン12)
のような脂肪族ポリアミドとの共重合体である脂肪族ポ
リエステルアミド系の共重合体が挙げられる。本発明に
おいては、生分解性を有するものであれば用いることが
できる。
【0015】本発明の不織布は、三次元的な交絡を有す
る不織布である。三次元的な交絡を有する不織布とは、
長繊維不織ウエブ層の少なくとも片面にカーディングさ
れた短繊維不織ウエブ層を配した積層不織ウエブを構成
する繊維相互が横方向のみでなく、厚み方向に対しても
交絡がなされて、一体化した構造を有する不織布を意味
する。この一体化された構造とは、構成繊維の主体的な
交絡によってなるものであり、積層された不織ウエブよ
りも嵩密度が高い構造となっていることをいう。本発明
において三次元的な交絡を有する不織布は、ウォーター
ジェットパンチ法により得られるスパンレース不織布と
する。
【0016】本発明の不織布には、領域Aと領域Bとが
不織布中の一方向に交互に設けられている。領域Aは、
積層不織ウエブを目の細かい多孔性支持板上に載置し高
圧液体流処理を施すことにより得られ、小面積の開孔が
高配設密度で形成されかつ非開孔部では繊維間が三次元
交絡をしてなり、通気遮断性・遮光性・保温性・吸水性
等の機能を有する領域である。
【0017】前記開孔は、開孔面積が17×10-2mm
2 以下、かつ孔配設密度が350個/cm2 以上、かつ
開孔面積率が30〜60%であることが好ましく、これ
らの関係は、下式で表される。下式において、Xは開孔
面積(mm2 )、Yは孔配設密度(個/cm2 )、Zは
開孔面積率(%)である。
【0018】X×Y=Z 開孔面積が17×10-2mm2 を越え、孔配設密度が3
50個/cm2 未満となると、領域Bとの間に鮮明な開
孔の差が現れず、模様の鮮明度に劣るので好ましくな
く、十分な通気遮断性・遮光性・保温性・吸水性等の機
能が保持できず好ましくない。
【0019】また、開孔面積率が30%未満であると、
不織布を構成する繊維同士の交絡の度合が弱いものとな
り、十分な不織布強力が得られず、機械的強度の劣るも
のとなり好ましくなく、60%を越えると、通気遮断性
・遮光性・保温性が乏しくなり好ましくない。
【0020】不織布の生産性等を考慮すると、開孔面積
は0.86×10-2〜17×10-2mm2 、孔配設密度
は350〜3500個/cm2 でかつ開孔面積率が30
〜60%であることがより好ましい。
【0021】領域Bは、積層不織ウエブを目の粗い多孔
性支持板上に載置し高圧液体流処理を施すことにより得
られ、大面積の開孔が低配設密度で形成されかつ非開孔
部では繊維間が前記領域Aの非開孔部よりも高度に三次
元交絡をして緻密な構造を具備せしめてなり、通気性・
透光性等の機能を有する領域である。
【0022】前記開孔は、開孔面積が30×10-2mm
2 以上、かつ孔配設密度が100個/cm2 以下、かつ
開孔面積率が30〜70%であることが好ましく、これ
らの関係は、下式で表される。下式において、Xは開孔
面積(mm2 )、Yは孔配設密度(個/cm2 )、Zは
開孔面積率(%)である。
【0023】X×Y=Z 開孔面積が30×10-2mm2 未満で、かつ孔配設密度
が100個/cm2 を越えると、領域Aとの間に鮮明な
開孔の差が現れず、模様の鮮明度に劣るので好ましくな
く、十分な通気性・透光性等の機能が保持できず好まし
くない。また、開孔面積率が30%未満であると、十分
な通気性・透光性が得られないので好ましくなく、70
%を越えると、形態安定性が劣り、十分な不織布強力が
得られず好ましくない。
【0024】不織布の形態安定性等を考慮すると、開孔
面積は30〜430×10-2mm2、孔配設密度は16
〜100個/cm2 でかつ開孔面積率が30〜70%で
あることがより好ましい。
【0025】次に、本発明の製造方法について説明す
る。本発明の不織布は、下記の大きく4つ工程により得
ることができる。まず、第1工程として、前記の生分解
性を有する短繊維をカード機によりカーディングを施
し、短繊維不織ウエブを作成する。この短繊維不織ウエ
ブは、繊維の配列度合によって、カード機の進行方向に
繊維が配列したパラレルカードウエブ、パラレルカード
ウエブがクロスレイドされたクロスレイドウエブ、ある
いはクロスレイドされた後ウエブにドラフト処理を施し
縦/横の繊維の並びを変えたウエブ、およびランダムに
配列したランダムカードウエブ、あるいは両者の中程度
に配列したセミランダムカードウエブのいずれかが選択
される。
【0026】次に第2工程として、前記生分解性熱可塑
性樹脂より選択された重合体を用い、スパンボンド法に
より生分解性合成長繊維不織ウエブが作成される。すな
わち、前記生分解性熱可塑性樹脂より選択された1ない
しは複数の重合体を用い、溶融紡糸を行う。紡糸口金よ
り紡出された糸条を公知の冷却装置により冷却後、エア
サッカーにより引き取り、コロナ放電装置等を用い糸条
を開繊し、移動する堆積装置に堆積し、引き続き部分的
な熱接着を施しスパンボンド不織布を得るものである。
この部分的な熱接着とは、加熱条件下にある、表面に彫
刻模様が刻印されたロールすなわちエンボスロールと表
面が平滑な金属ロール間にウエブを通すことにより前記
彫刻模様に該当する部分のウエブ構成繊維同士を熱的に
接着させることである。さらに詳しくは、この部分的な
熱接着とは、生分解性長繊維不織ウエブ層の全表面積に
対して特定の領域を有し、すなわち、個々の熱接着領域
は必ずしも円形である必要はないが、0.1〜1.0m
2 の面積を有し、その密度すなわち圧接点密度が2〜
80点/cm2 、好ましくは4〜60点/cm2 のもの
であるのがよい。この接着点密度が2点/cm2 未満で
あると熱接着後のウエブ層の機械的特性や形態保持性が
向上せず、一方、接着点密度が80点/cm2 を超える
と柔軟性が低下して展張性が劣り、いずれも好ましくな
い。
【0027】また、生分解性長繊維不織ウエブ層の全表
面積に対する全熱接着領域の面積比すなわち接着面積率
は2〜30%が良く、好ましくは4〜20%のものがよ
い。この接着面積率が2%未満であると熱接着後の生分
解性長繊維不織ウエブ層の寸法安定性が向上せず、従っ
て、この生分解性長繊維不織ウエブ層に生分解性短繊維
不織ウエブ層を積層して得られた積層不織ウエブの寸法
安定性が劣り好ましくない。
【0028】前記工程1、2において、短繊維不織ウエ
ブの目付は20g/m2 以上、180g/m2 未満であ
ることが好ましく、長繊維不織ウエブの目付けは10g
/m2 以上50g/m2 未満であることが好ましく、積
層不織ウエブの目付けが、30g/m2 以上200g/
2 以下が好ましい。目付が30g/m2 未満である
と、不織ウエブの厚みが不足し、目の細かい多孔性支持
板上に載置して交絡処理の施された領域Aと、目の粗い
多孔性支持板上に載置して交絡処理の施された領域Bと
の差が明瞭にならないので好ましくない。また、不織布
の形態安定性が保持できず好ましくない。一方、この目
付が200g/m2 を超えると多孔性支持板上に載置さ
れた積層不織ウエブに交絡処理を施す高圧液体流の加工
エネルギーが大きくなり、極端な加工条件下では短繊維
不織ウエブの内層において繊維相互の交絡がなされず、
結果として実用的な機械的特性が得られないのみでな
く、積層不織ウエブの厚みが過大になり、領域Aと領域
B間の孔形状の差が不鮮明になり好ましくない。上記の
理由でウエブの目付けは30g/m2 〜200g/m2
の範囲であり、より好ましくは50g/m2 〜150g
/m2 の範囲である。
【0029】ついで、第3工程において、上記で得られ
た積層不織ウエブを、スパンレース法によって、すなわ
ち多孔性支持板上に載置した積層不織ウエブに高圧液体
流を作用せしめ、いわゆるスパンレース不織布を得る。
この工程は、目の細かい多孔性支持板上に載置した積層
不織ウエブに高圧液体流処理を施すことにより、三次元
交絡を有し、かつ両ウエブが一体化された積層不織布を
得るものである。次いで、前記方法により交絡処理の施
された積層不織ウエブを、目の粗い多孔性支持板上に導
き、目の細かい多孔性支持板により付与された孔形状と
異なる孔形状を目の粗い多孔性支持板により、積層不織
ウエブの幅方向に付与することにより、異なる孔形状が
不織ウエブの幅方向に交互に付与され全体として模様の
付与された不織布を得るものである。
【0030】この工程を更に詳述すると、生分解性短繊
維不織ウエブと生分解性長繊維不織ウエブを積層した積
層不織ウエブを目の細かい多孔性支持板上に載置し、噴
射孔が不織ウエブの幅方向に対し一様に配列された高圧
液体流の噴射装置を用いて第1段階の高圧液体流処理を
施す。
【0031】第1段の高圧液体流処理において用いられ
る多孔性支持板の網目の範囲は、第2段の高圧液体流処
理において用いられる多孔性支持板よりも細かいメッシ
ュを用い、好ましくは50メッシュ(50本/25m
m)以上のものを用いる。第2段の高圧液体流処理にお
いて用いられる多孔性支持板と同じ、もしくはそれより
も粗いメッシュを用いると、模様が付与されない。50
メッシュ未満では、第1段の高圧液体流処理で積層不織
ウエブに付与した開孔と次の第2段の高圧液体流処理で
付与される開孔との間に鮮明な開孔の差が現れず、模様
の鮮明度に劣るので好ましくない。また十分な通気遮断
性・遮光性・保温性・吸水性等の機能が保持できるので
好ましくない。一方、多孔性支持板の網目の範囲が15
0メッシュを超えると、積層不織ウエブの交絡に要する
エネルギーコストが多大となり、生産コスト上好ましく
ない。よって、生産性等を考慮すると50〜150メッ
シュの範囲が好ましく、更に好ましくは50〜100メ
ッシュの範囲である。
【0032】交絡処理を施す高圧液体流噴射装置として
は、孔径が0.05〜1.5mmの噴射孔が噴射孔間隔
0.5〜5mmで1列ないしは複数列に配設されたオリ
フイスが複数段配設されたオリフィスヘッドを用い、噴
射孔が幅方向に一様に配設された装置を用いればよい。
【0033】高圧液体流を多孔性支持板上に載置された
前記積層不織ウエブに衝突させるに際しては、前記噴射
孔が配設されたオリフイスヘッドを、積層不織ウエブの
進行方向に対し、直角をなす方向に噴射孔間隔と同一間
隔でオリフイスヘッドを振幅させ、高圧液体流を噴射せ
しめ均一に衝突させるとよい。噴射孔から高圧で柱状に
噴射される高圧液体流を積層不織ウエブの上方より衝突
せしめ、メッシュの開孔部に相当する部位に開孔を形成
すると共に積層不織ウエブを構成する繊維相互を三次元
交絡させ一体化させる。液体としては常温の水あるいは
熱水を使用することができる。
【0034】この工程の高圧液体流の噴射の際、積層不
織ウエブを載置する多孔性支持板としては、高圧液体流
が支持板上の積層不織ウエブを通過しうる構成のもので
あれば、金属製、ポリエステル製、あるいはその他の材
質のいずれでも良い。
【0035】この第1段の高圧液体流処理は、少なくと
も2回に分けて行うと良い。すなわち、1回目の交絡処
理は、水圧が40kg/cm2 G未満の高圧液体流を作
用せしめ前記短繊維不織ウエブに予備交絡を施す。この
1回目の交絡処理の際、水圧が40kg/cm2 G以上
では、高圧液体流により発生する随伴気流により短繊維
不織ウエブ部の乱れが生じ、目付けムラとなり不織布の
品位を保つ上で好ましくない。1回目の予備交絡の施さ
れた積層不織ウエブは引き続き、2回目以降の交絡処理
を水圧50kg/cm2 G以上の高圧液体流により数回
の交絡処理を施す。
【0036】さらに、積層不織ウエブの目付により、前
記方法により得られた積層不織ウエブを反転させ、3回
目以降の交絡処理として2回目で適用した水圧で交絡処
理を施し、表裏共に三次元的に交絡した不織ウエブとす
ることができる。
【0037】このように第1段の高圧液体流処理を施す
ことにより、メッシュの開孔部に相当する部位に開孔を
形成すると共に非開孔部に存在する繊維の間に三次元交
絡を付与する。
【0038】次いで、第2段の高圧液体流処理を施して
一方向に模様を付与する方法について説明する。第1段
の高圧液体流処理を施すことにより得られた積層不織ウ
エブを目の粗い多孔性支持板上に載置し、噴射孔が幅方
向に一様に配設された領域と噴射孔が配置されていない
領域とが幅方向に交互に配置された高圧液体流噴射装置
を用いて第2段の高圧液体流処理を施す。
【0039】第2段の高圧液体流処理において用いられ
る多孔性支持板の網目の範囲は、第1段の高圧液体流処
理において用いた多孔性支持板よりも目の粗いものを用
い、好ましくは25メッシュ(25本/25mm)以下
のものを用いる。第1段の高圧液体流処理において用い
た多孔性支持板と同じ、もしくはそれよりも細かいメッ
シュを用いると、第1段の高圧液体流処理により三次元
交絡が施された繊維束を多孔性支持板の網目に沿って十
分に移動せしめ、第2段の高圧液体流処理による開孔を
付与することはできず、模様が付与されない。また、十
分な通気性・透光性等の機能が保持できず好ましくな
い。25メッシュを超えると、第1段の高圧液体流処理
で積層不織ウエブに付与した開孔と第2段の高圧液体流
処理で付与した開孔との間に開孔の差が鮮明に現れにく
く、模様の鮮明度に劣る傾向にあるので好ましくない。
一方、メッシュが粗くなりすぎると例えば10メッシュ
以下では、開孔は明瞭になるものの、不織布の形態安定
性が保持できずあまり好ましくない。よって不織布の形
態安定性等を考慮すると、用いられる多孔性支持板の網
目の好ましい範囲は、10〜25メッシュである。
【0040】第2段の高圧液体流処理に用いられる噴射
孔としては、第1段の高圧液体流処理で用いられたもの
を用いることができる。
【0041】第2段の高圧液体流処理に用いられる高圧
液体流噴射装置としては、噴射孔が幅方向に一様に配置
された領域と噴射孔が配置されていない領域とが幅方向
に交互に配置されたものを用い、例えば、高圧液体流を
噴射するオリフィスに特定幅に噴射孔を配設し噴射孔の
配設された部分の隣に一定幅に非配設部分を配置したオ
リフィスを用いた装置、積層不織ウエブの幅方向に位置
移動が可能な複数個のオリフィスヘッドで配置角度およ
び配置位置を調整することにより開孔の付与される幅を
規制できるオリフィスヘッドを特定間隔で配置した装置
等が挙げられる。
【0042】第2段の高圧液体流処理時の水圧として
は、第1段の高圧液体流処理時の水圧に対し低い水圧で
もよい。第2段の高圧液体流処理を施すことにより、第
1段の高圧液体流処理により三次元交絡が施された繊維
束を目の粗い多孔性支持板を網目に沿って移動せしめ、
不織布に一方向の模様が付与し、非開孔部に存在する繊
維の間に第1段の高圧液体流処理による三次元交絡より
も高度な三次元交絡をし緻密な構造となる。また、第1
段の高圧液体流処理時の水圧に対し高い水圧を用いる
と、非開孔部に存在する繊維の間により高度な三次元交
絡をし緻密な構造となり、繊維密度が高く、不織布強度
が向上する。
【0043】前記装置を用いて、積層不織ウエブの進行
方向に対し直角をなす方向に噴射孔間隔と同一間隔でオ
リフィスヘッドを振幅させ、高圧液体流を噴射せしめ
る。すると、噴射孔が幅方向に一様に配置された領域に
は、高圧液体流が噴射されて、メッシュの開孔部に相当
する部位に開孔を形成すると共に非開孔部に存在する繊
維の間に前記第1段の高圧液体流処理によるものよりも
高度な三次元交絡をし緻密な構造を具備せしめた不織布
が得られ(領域B)、一方、噴射孔が配置されていない
領域は、高圧液体流が噴射されない(領域A)。
【0044】領域Aと領域Bの幅は、第2段の高圧液体
流処理に用いる高圧液体流噴射装置の噴射孔の配設領域
と非配設領域との幅により決定され、その幅は適宜選択
すればよいが、領域Aと領域Bの配設間隔(A/B)1
0〜1000mm/10〜1000mmとするのが一般
的な不織布用途からみて通常である。
【0045】例えば、衣料用に用いる際には、領域Aと
領域Bの幅を10〜50mm間隔で交互に配置し模様と
して形成するとよい。
【0046】農業用シートとして用いるに際には、領域
Aは遮光性や通気遮断性を機能する部分、領域Bは透光
性や通気性を機能する部分とし、冬期、夏期の使用に際
して、それぞれの目的にあわせて、領域Aと領域Bの幅
を設定すればよい。例えば、夏期にトンネル状に張設さ
れる農業用シートにおいては、張設されたシートに中央
部分にシート全体の50〜70%の範囲で夏期の日射の
透光部分(領域A)を形成し、その両側に20〜40%
の範囲に形成され通気性を機能する部分(領域B)を形
成し、さらに通気性を機能する部分(領域B)の両側
に、さらにシートの形態安定性の保持を目的とし領域A
を10〜30%の範囲で形成する。冬期の使用において
は、領域Aと領域Bとの配置を変えることにより、透光
性を確保し、かつ冷気の侵入防止をはかりシート内部の
苗の成長の促進を計るものとすることができる。上記の
ように、領域Aと領域Bとの幅は、用途のよって適宜選
択すればよい。
【0047】また、農業用シートとしてトンネル状に張
設される際に、生分解性を有する合成繊維からなる長繊
維不織ウェブ側を外気側に、短繊維不織ウェブとして吸
水性を有する天然繊維・再生繊維を用いた短繊維不織ウ
ェブ側を内側にして張設することにより、夜露がシート
に付着することを防止することができ、また、気温上昇
によりシート内部の水分の蒸発を防止することも期待で
きる。
【0048】衣料用等で肌に接触するものとして用いる
際、例えば生分解性を有する合成繊維からなる長繊維不
織ウェブ側を肌に接する側、短繊維不織ウェブとして吸
水性を有する天然繊維・再生繊維を用いた短繊維不織ウ
ェブ側を肌に接しない側に配する。そうすることによ
り、肌からの水分等が、合成繊維からなる長繊維不織ウ
ェブを通して保水性・吸水性を有する天然繊維・再生繊
維からなる短繊維不織ウェブ側に移行し、肌に接する面
が濡れた状態とならず不快感が解消される。上記のよう
に、積層する繊維の素材は、用途によって適宜選択すれ
ばよい。
【0049】引き続き第4工程として、以上により得ら
れた積層不織ウエブの余分な水分を、既知の水分除去装
置であるマングル等により除去し、更にサクシヨンバン
ド方式の熱風循環式乾燥機により乾燥処理を行ない、柔
軟性を有し三次元交絡を有する不織布でかつ開孔面積と
孔配設密度の異なる領域が交互に一方向に設けられゼブ
ラ模様の付与された本発明の不織布を得るものである。
以上の1〜4工程を経ることにより、三次元交絡処理お
よび開孔の付与された、一方向に模様を形成する柔軟な
不織布を得ることができるものである。
【0050】
【作用】本発明の不織布は、上記の構成からなり、領域
Aは、目の細かい多孔性支持板による第1段の高圧液体
流処理により小面積の開孔が高配設密度で形成されかつ
非開孔部では繊維間が三次元交絡をしており、通気遮断
性・遮光性・保温性・吸水性等の機能を有する領域とな
る。一方、領域Bは、第1段の高圧液体流処理で用いら
れた多孔性支持板に対し、目の粗い多孔性支持板による
第2段の高圧液体流処理により大面積の開孔が低配設密
度で形成されかつ非開孔部では繊維間が前記領域Aの非
開孔部よりも高度に三次元交絡をして緻密な構造を具備
せしめており、通気性・透光性等の機能を有する領域と
なる。
【0051】よって、第1段の高圧液体流処理で用いら
れた多孔性支持板に対し、更に目の粗い多孔性支持板を
用い、第1段の高圧液体流処理で得られた積層不織ウエ
ブに異なるメッシュにより形成される開孔を一方向に交
互に付与することにより、前記構成の異なる領域AとB
が一方向に配設され、不織布全体に一様でない模様が付
与される。
【0052】本発明の不織布は、長繊維不織ウェブ層の
少なくとも片面に短繊維不織ウェブが配された積層不織
布であり、構成繊維に短繊維が用いられていることか
ら、積層不織布の表面積が大きくなるので、生分解速度
が早くなる。また、ウォータージェットパンチ法を用い
て、長繊維不織ウェブと短繊維不織ウェブとを積層し複
合化しているので、柔軟性に富んだ不織布となる。
【0053】
【実施例】次に、実施例及び比較例に基づき本発明を具
体的に説明する。本発明における不織布の性能の測定は
以下の方法により実施した。 (1)不織布の目付け:試料幅10cm、試料長10c
mの試料片を5個作成し、その重量を測定し、平均値を
目付(g/m2 )とした。
【0054】(2)模様の幅:得られた不織布の領域A
と領域Bとをそれぞれ10箇所を測定し、その平均値を
mmで表示。
【0055】(3)開孔面積(mm2 ):万能投影器
(日本光学株式会社製)型式PROJECTOR V−
12を用い、領域A・Bにつき各々50個の孔部分の縦
方向a、横方向bの長さをmm単位で小数点以下3桁で
測定しa×bを算出し各々50個の面積の平均値を開孔
面積とした。なお、開孔内に少量の繊維が存在する場合
であってもそれは存在しないものとして測定した。
【0056】(4)孔配設密度(個/cm2 ):日本光
学(株)製万能投影器を用い、1cm2 中の孔数を10
ケ所に亘り数え、その平均値を配設密度(個/cm2
とした。
【0057】(5)開孔面積率:開孔面積の測定に準
じ、開孔部の面積を縦方向a、横方向bにつき、mm単
位で小数点以下3桁まで測定し、1個の開孔部に対する
非開孔部の縦方向c、及び横方向dをmm単位で測定
し、50個の平均値より下記の式により算出した。 (a×b)/(c×d)×100 (6)模様の鮮明度: ◎ 極めて鮮明である。 ○ 鮮明である。 △ やや鮮明である。 × 不鮮明である。 10名のパネラーにより目視判定した結果を総合点によ
り次の4段階に評価した。
【0058】(7)微生物分解性 30cm×30cmの試料を土中に3カ月間埋設した後
取り出して目視観察し、試料が不織布としての形態を消
失しているもの、あるいはその形態を保持していても引
張り強力が初期値の50%以下にまで低下しているもの
を、微生物分解性が良好であると評価した。
【0059】実施例 第1工程として、平均繊度1.7デニール、平均繊維長
18mmの白メリヤスより得られた反毛で、解繊率88
%の反毛短繊維を用い、ランダムカード機により、繊維
の配列がランダムな目付75g/m2 の短繊維不織ウエ
ブを得た。
【0060】次いで第2工程として、融点が116℃、
密度1.15g/cc、メルトフローレート30g/1
0分のポリブチレンサクシネートを用い、スパンボンド
法により合成長繊維不織ウエブ層を製造した。得られた
不織ウエブ層の単繊維繊度は2.5デニールであった。
次いで得られたウエブに熱圧接処理を施して目付が20
g/m2 のウエブ層を得た。熱圧接処理を施すに際して
は、面積が0.36mm2 の彫刻模様が圧接点密度40
点/cm2 、かつ両ロール間の線圧を10kg/cmと
した。その後上記短繊維ウエブと長繊維ウエブを積層
し、目付95g/m2 の積層不織ウエブを得た。
【0061】次いで第3工程として、前記積層不織ウエ
ブを、20m/分で移動する表1に示す第1段の高圧液
体流処理のネットメッシュの金属性多孔性支持板上に載
置し、積層不織ウエブの上方50mmの位置に高圧液体
流の噴射孔としては、孔経0.1mm、孔間隔0.6m
mで一列に配置された噴射孔が配されたオリフィスヘッ
ドが5段に配された装置を用い第1段の高圧液体流処理
を施した。すなわち、第1回目の予備交絡として、水圧
40kg/cm2 Gの常温の水により予備交絡を施し、
引続き第2回目の交絡処理として、前記予備交絡に用い
たネットおよび噴射孔を用い、70kg/cm2 Gの水
圧により4回の交絡処理を施した。さらに第3回目の交
絡処理として、前記と同一のネットおよび噴射孔を用
い、交絡処理の施された不織ウエブを反転し、70kg
/cm2 Gの水圧により5回の交絡処理を施し、表裏と
もに緻密に交絡の施された積層不織ウエブを得た。
【0062】続いて、得られた積層不織ウエブを表1に
示す第2段の高圧液体流処理のネットメッシュの多孔性
支持板上に導き、高圧液体流の噴射孔としては、前記交
絡工程と同一であるが、噴射孔がオリフィスに、100
mm間隔で窄孔された部分と非窄孔部分が交互に配され
たものを用い、水圧50kg/cm2,Gの高圧高速液体
流を積層不織ウエブに衝突させ、第2段の高圧液体流処
理を施した。得られた積層不織ウエブを第4工程とし
て、マングルにより余剰の水分を除去した後、乾燥機に
より、乾燥処理を行い実験No.1〜10の不織布を得
た。得られた不織布の領域A、Bを測定した結果を表1
に示した。
【0063】
【表1】
【0064】実験No.1〜2、9は、第1段の高圧液
体流処理の多孔性支持板による小面積の開孔が高配設密
度で形成されかつ非開孔部では繊維間が三次元交絡をし
てなる領域と、第2段の高圧液体流処理の多孔性支持板
による大面積の開孔が低配設密度で形成されかつ非開孔
部では繊維間が前記領域の非開孔部よりも高度に三次元
交絡をして緻密な構造を具備せしめる領域とが交互に配
され、実質的に開孔形状の差により極めて鮮明な模様が
付与された積層不織布であった。しかし、No.1にお
いては、第2段の8メッシュの多孔性支持板による開孔
面積がかなり大きいため不織布全体としての形態安定性
にやや劣るものであった。
【0065】実験No.3、8は、第1段の高圧液体流
処理の多孔性支持板による小面積の開孔が高配設密度で
形成されかつ非開孔部では繊維間が三次元交絡をしてな
る領域と、第2段の高圧液体流処理の多孔性支持板によ
る大面積の開孔が低配設密度で形成されかつ非開孔部で
は繊維間が前記領域の非開孔部よりも高度に三次元交絡
をして緻密な構造を具備せしめる領域とが交互に配さ
れ、実質的に開孔形状の差により鮮明な模様が付与され
た積層不織布であった。
【0066】実験No.4は、全面的に小面積の開孔が
高配設密度で形成されかつ非開孔部では繊維間が三次元
交絡してなっており、一方向模様の不鮮明なものであっ
た。すなわち、70メッシュによる模様の付与の後、8
0メッシュによる模様の付与を部分的に行うものであっ
たが、第1段の高圧液体流処理に用いたものよりも細か
いメッシュのものを用いたため70メッシュによる模様
が不織布表面に残り第2段の高圧液体流処理によりる繊
維束の再配列が行われなかった。
【0067】実験No.5は、全面的に大面積の開孔が
低配設密度で形成されかつ非開孔部では繊維間が三次元
交絡してなっており、一方向模様の不鮮明なものであっ
た。すなわち、16メッシュによる模様の付与の後、2
0メッシュによる模様の付与を部分的に行うものであっ
たが、第1段の高圧液体流処理に用いたものよりも細か
いメッシュのものを用いたため20メッシュによる模様
が不織布表面に残り第2段の高圧液体流処理による繊維
束の再配列が行われなかった。
【0068】実験No.6、10は、第1段の高圧液体
流処理の多孔性支持板による小面積の開孔が高配設密度
で形成されかつ非開孔部では繊維間が三次元交絡をして
なる領域と、第2段の高圧液体流処理の多孔性支持板に
よる大面積の開孔が低配設密度で形成されかつ非開孔部
では繊維間が前記領域の非開孔部よりも高度に三次元交
絡をして緻密な構造を具備せしめる領域とが交互に配さ
れた積層不織布であるが、実質的に開孔形状の差による
模様はやや鮮明であった。
【0069】実験No.7は、160メッシュの多孔性
支持板による領域は、開孔が不鮮明であり、個々の孔形
状が不鮮明であり、孔面積の測定ができないのみでな
く、繊維間の交絡が弱く、機械的強度の低い実用性に乏
しいものであった。この領域Aと、20メッシュの多孔
性支持板による大面積の開孔が低配設密度で形成されか
つ非開孔部では繊維間が高度に三次元交絡をして緻密な
構造を具備せしめる領域とが交互に配され、実質的に開
孔形状の差により極めて鮮明な模様が付与された積層不
織布であった。
【0070】また、実験No.1〜10の積層不織布
は、単繊維不織布側に反毛繊維を用いているので、未解
繊繊維の存在により独特の雲竜状の柄が地模様として表
現されたものであった。
【0071】
【発明の効果】本発明の不織布は、交絡処理時における
目の細かい多孔性支持板による小面積の開孔が高配設密
度で形成されかつ非開孔部では繊維間が三次元交絡をし
てなる領域Aと、前記交絡処理に際して用いたより目の
粗い多孔性支持板による大面積の開孔が低配設密度で形
成されかつ非開孔部では繊維間が前記領域Aの非開孔部
よりも高度に三次元交絡をして緻密な構造を具備せしめ
る領域Bとが、不織布中の一方向に交互に設けられてい
るゼブラ模様が付与された構成からなる。よって、領域
Aと領域Bは、構成が異なるため、その機能も相反する
ものとなり、一様でない模様を有するスパンレース不織
布が得ることができる。
【0072】本発明の不織布は、長繊維不織ウェブ層の
少なくとも片面に短繊維不織ウェブが配された積層不織
布であり、構成繊維に短繊維が用いられていることが
ら、積層不織布の表面積が大きくなるので、生分解速度
が早い。また、ウォータージェットパンチ法を用いて、
長繊維不織ウェブと短繊維不織ウェブとを積層し、一体
化しているので柔軟性に富んだ不織布が得られたもので
ある。よって、本発明の不織布を衣料用、医療用、生活
資材用、工業資材用、農業資材用、日用品等に有用な不
織布として用いることができる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生分解性を有する短繊維ウエブ層の片面
    に生分解性を有する長繊維ウエブ層が配され、かつ両ウ
    ェブが一体化している不織布であって、小面積の開孔が
    高配設密度で形成されかつ非開孔部では繊維間が三次元
    交絡をしてなる領域Aと、大面積の開孔が低配設密度で
    形成されかつ非開孔部では繊維間が前記領域Aの非開孔
    部よりも高度に三次元交絡をして緻密な構造を具備せし
    める領域Bとが、不織布中の一方向に交互に設けられて
    いることを特徴とするゼブラ模様の付与された不織布。
  2. 【請求項2】 生分解性を有する短繊維ウエブ層の片面
    に生分解性を有する長繊維ウエブ層が配され、かつ両ウ
    ェブが一体化している不織布であって、下記(1)を満
    足する開孔が形成されかつ非開孔部では繊維間が三次元
    交絡をしてなる領域Aと、下記(2)を満足する開孔が
    形成されかつ非開孔部では繊維間が前記領域Aの非開孔
    部よりも高度に三次元交絡をして緻密な構造を具備せし
    める領域Bとが、不織布中の一方向に交互に設けられて
    いることを特徴とするゼブラ模様の付与された不織布。 (1)下式において、Xは開孔面積(mm2 )、Yは孔
    配設密度(個/cm2 )、Zは開孔面積率(%)であ
    り、開孔面積が17×10-2mm2 以下、かつ孔配設密
    度が350個/cm2 以上、かつ開孔面積率が30〜6
    0%とする。 X×Y=Z (2)下式において、Xは開孔面積(mm2 )、Yは孔
    配設密度(個/cm2 )、Zは開孔面積(%)であり、
    開孔面積が30×10-2mm2 以上、かつ孔配設密度が
    100個/cm2 以下、かつ開孔面積率が30〜70%
    とする。 X×Y=Z
  3. 【請求項3】 生分解性を有する短繊維ウエブ層の片面
    に生分解性を有する長繊維ウエブ層が配され、かつ両ウ
    ェブが一体化している不織布であって、下記(1)を満
    足する開孔が形成されかつ非開孔部では繊維間が三次元
    交絡をしてなる領域Aと、下記(2)を満足する開孔が
    形成されかつ非開孔部では繊維間が前記領域Aの非開孔
    部よりも高度な三次元交絡をして緻密な構造を具備せし
    める領域Bとが、不織布中の一方向に下記(3)を満足
    するごとく交互に設けられていることを特徴とするゼブ
    ラ模様の付与された不織布。 (1)下式において、Xは開孔面積(mm2 )、Yは孔
    配設密度(個/cm2 )、Zは開孔面積率(%)であ
    り、開孔面積が17×10-2mm2 以下、かつ孔配設密
    度が350個/cm2 以上、かつ開孔面積率が30〜6
    0%とする。 X×Y=Z (2)下式において、Xは開孔面積(mm2 )、Yは孔
    配設密度(個/cm2 )、Zは開孔面積率(%)であ
    り、開孔面積が30×10-2mm2 以上、かつ孔配設密
    度が100個/cm2 以下、かつ開孔面積率が30〜7
    0%とする。 X×Y=Z (3)領域Aと領域Bの配設間隔(A/B)(mm/m
    m)10〜1000/10〜1000であること。
  4. 【請求項4】 生分解性を有する短繊維が天然繊維、再
    生繊維、生分解性を有する熱可塑性重合体からなる合成
    繊維短繊維であり、生分解性を有する長繊維が生分解性
    を有する熱可塑性重合体からなる合成繊維であることを
    特徴とする請求項1、2、3記載の不織布。
  5. 【請求項5】 生分解性を有する短繊維が反毛であるこ
    とを特徴とする請求項1、2、3記載の不織布。
  6. 【請求項6】 生分解性を有する短繊維ウエブ層の片面
    に生分解性を有する長繊維ウエブ層が配されている不織
    ウエブを細かいメッシュの多孔性支持板上に載置し、噴
    射孔が幅方向に一様に配設された高圧液体流噴射装置を
    用いて第1段の高圧液体流処理を施すことにより前記メ
    ッシュの開孔部に相当する部位に開孔を形成し、非開孔
    部に存在する繊維の間に三次元交絡を付与すると共に両
    ウエブ層を一体化し、次いで粗いメッシュの多孔性支持
    板上に載置し、噴射孔が幅方向に一様に配列された領域
    と噴射孔が配設されていない領域とが幅方向に交互に配
    設された高圧液体流噴射装置を用いて第2段の高圧液体
    流処理を施すことにより前記メッシュの開孔部に相当す
    る部位に開孔を形成すると共に非開孔部に存在する繊維
    の間に前記第1段の高圧液体流処理によるものよりも高
    度な三次元交絡をし緻密な構造を具備せしめることを特
    徴とするゼブラ模様の付与された不織布の製造方法。
  7. 【請求項7】 細かいメッシュの多孔性支持板が50メ
    ッシュ以上の多孔性支持板であり、粗いメッシュの多孔
    性支持板が25メッシュ以下の多孔性支持板であること
    を特徴とする請求項4記載のゼブラ模様の付与された不
    織布の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008266825A (ja) * 2007-04-19 2008-11-06 Unitika Ltd ヒートシール性複合不織布
JP2015045103A (ja) * 2013-08-28 2015-03-12 日本バイリーン株式会社 中入綿
JP2015193955A (ja) * 2014-03-31 2015-11-05 ユニチカ株式会社 浮き出し模様を持つ三層構造不織布及びその製造方法
JP2016044381A (ja) * 2014-08-26 2016-04-04 ユニチカ株式会社 印刷が施されてなる積層布帛

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