JPH08232153A - ミシン用帽子枠 - Google Patents

ミシン用帽子枠

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JPH08232153A
JPH08232153A JP6214095A JP6214095A JPH08232153A JP H08232153 A JPH08232153 A JP H08232153A JP 6214095 A JP6214095 A JP 6214095A JP 6214095 A JP6214095 A JP 6214095A JP H08232153 A JPH08232153 A JP H08232153A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 帽子の刺繍領域の布部材に張力を付与した状
態にセットすることのできるようなミシン用帽子枠を提
供することである。 【構成】 本発明のミシン用帽子枠においては、帽子枠
本体と押え枠部材とを備えた帽子枠において、帽子枠本
体の湾曲枠部の左側部分と右側部分の少なくとも一方
に、湾曲枠部の湾曲面上へ突出し帽子の深さ方向に細長
い突条部を設け、押え枠部材により湾曲部材に固定され
る帽子の布部材を、突条部の上側近傍位置において湾曲
枠部側へ押圧する押圧機構を設けたので、突条部と押圧
機構により、帽子の刺繍領域の布部材を緩みがなくピン
と張った状態にすることができる。これより、帽子枠に
施された刺繍模様がゆがんだり、刺繍された布部材が所
期の形状に復元しなくなる等の問題を解消することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ミシン用帽子枠に関
し、特に、帽子の刺繍領域の布部材をピンと張った状態
にする押圧機構を設けたものである。
【0002】
【従来の技術】従来、複数色の刺繍糸で刺繍できる多針
式刺繍ミシンにおいては、被縫製布は刺繍枠にセットさ
れ、その刺繍枠をX軸方向とY軸方向(刺繍ミシンのア
ーム部と平行な方向)とに独立に駆動される可動枠に取
付けた状態で、刺繍縫製が実行される。ところで、帽子
の前面に刺繍縫製する為に、刺繍ミシンのX軸駆動機構
とY軸駆動機構とに連結された帽子枠装置が使用され
る。
【0003】この帽子枠装置は、帽子枠駆動部と、帽子
を装着した状態で帽子枠駆動部に着脱自在に装着される
帽子枠とからなる。帽子枠駆動部は、一般に、Y軸方向
に駆動されるベースフレームと、このベースフレームに
回動自在に支持されてY軸と平行な軸回りに回動駆動さ
れる回動フレームとから構成されるが、ベースフレーム
を省略し、回動フレームと帽子枠とを案内軸にてベッド
本体部に支持した構造のものも実用化されている。
【0004】例えば、特開平6−257057号公報に
も記載されているように、前記帽子枠は、帽子枠駆動部
の回動フレームに取付ける為の湾曲状の取付け枠部を含
み、帽子の正面部及びその左右近傍部と外側へ展開させ
た汗取り部を外嵌状に装着する為の帽子枠本体と、この
帽子枠本体に帽子を挟んで外側から着脱自在に固定され
る押え枠部材とからなる。前記帽子枠本体としては種々
の形状のものがあるが、帽子の正面部のみに刺繍を施す
帽子枠の場合には、帽子枠本体は、帽子の刺繍領域の外
周側4辺を支持する支持枠部を有し、押え枠部材はその
4辺の支持枠部に帽子の刺繍領域の外周側部分4辺を挟
んで押える押え枠部を有する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の帽子
枠では、帽子枠本体の支持枠部と押え枠部材の押え枠部
とで帽子の布部材を挟んで固定する構造であったため、
帽子の刺繍領域の布部材に張力を付与してピンと張った
状態に保持することが難しかった。即ち、両手で帽子の
布部材を下方へ引張りながら、押え枠部材を被せて固定
することは殆ど不可能であるため、布部材を緩みのない
ピンと張った状態にすることは困難であった。その結
果、帽子枠に施された刺繍模様がゆがんだり、刺繍され
た布部材が所期の形状に復元しなくなる等の問題があ
る。本発明の目的は、帽子の刺繍領域の布部材に張力を
付与した状態にセットすることのできるようなミシン用
帽子枠を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1のミシン用帽子
枠は、ミシン用帽子枠装置の帽子枠であって、帽子枠装
置の回動フレームに取付ける為の湾曲状の取付け枠部
と、この取付け枠部に固定的に形成されるとともに針通
過用開口部を有し且つ帽子を外嵌状にセットする為の湾
曲枠部とを含む帽子枠本体と、この帽子枠本体の湾曲枠
部に帽子を挟んで外側から着脱自在に固定される押え枠
部材とを備えたミシン用帽子枠において、前記帽子枠本
体の湾曲枠部の左側部分と右側部分の少なくとも一方
に、湾曲枠部の湾曲面上へ突出し帽子の深さ方向に細長
い突条部を設け、前記押え枠部材により湾曲枠部に固定
される帽子の布部材を、前記突条部の上側近傍位置にお
いて湾曲枠部側へ押圧する押圧機構を設けたものであ
る。
【0007】請求項2のミシン用帽子枠は、請求項1の
発明において、前記押圧機構が、帽子の布部材を押圧す
る押圧部材と、この押圧部材を押圧位置と押圧解除位置
とに択一的に切換えるクランプ手段とを備えたものであ
る。請求項3のミシン用帽子枠は、請求項2の発明にお
いて、前記押圧機構を押え枠部材に設けたものである。
請求項4のミシン用帽子枠は、請求項2の発明におい
て、前記クランプ手段が、トグルクランプ機構からなる
ものである。
【0008】
【作用】請求項1のミシン用帽子枠においては、帽子枠
は、帽子枠本体と押え枠部材とを有し、帽子枠本体は、
その取付け枠部を介して、帽子枠装置の回動フレームに
取付けられ、帽子枠本体の湾曲枠部は、取付け枠部に固
定的に形成されるとともに針通過用開口部を有し、この
湾曲枠部に帽子が外嵌状にセットされる。押え枠部材
は、帽子枠本体の湾曲枠部に帽子を挟んで外側から着脱
自在に固定される。帽子枠本体の湾曲枠部の左側部分と
右側部分の少なくとも一方に、湾曲枠部の湾曲面上へ突
出し帽子の深さ方向に細長い突条部が設けられ、押圧機
構は、押え枠部材により湾曲枠部に固定される帽子の布
部材を、突条部の上側近傍位置において湾曲枠部側へ押
圧して、帽子の刺繍領域の布部材を緩みがなくピンと張
った状態にする。
【0009】請求項2のミシン用帽子枠においては、請
求項1と同様の作用を奏するが、前記押圧機構が、押圧
部材とクランプ手段とを備え、押圧部材が帽子の布部材
を押圧し、クランプ手段が、押圧部材を押圧位置と押圧
解除位置とに択一的に切換える。請求項3のミシン用帽
子枠においては、請求項2と同様の作用を奏するが、前
記押圧機構を押え枠部材に設けたため、帽子枠本体に帽
子をセットする際に押圧機構が邪魔になることがない。
請求項4のミシン用帽子枠においては、請求項2と同様
の作用を奏するが、前記クランプ手段がトグルクランプ
機構からなるため、簡単かつ小型の構造のトグルクラン
プで強力に押圧することができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面に基いて
説明する。本実施例は、多頭式刺繍機の多針式刺繍ミシ
ンで帽子に刺繍を施す為の帽子枠装置に本発明を適用し
た場合の一例である。多頭式刺繍機SMにおいては、図
1に示すように、左右方向(X軸方向)に延びる刺繍機
ベースフレーム1の上面の後部側に、左右方向に延びる
略矩形状のミシン支持板2が配設され、このミシン支持
板2上に3台の同一構造の多針式刺繍ミシンM1〜M3
が左右に並べて並設されている。
【0011】これら刺繍ミシンM1〜M3の各々におい
て、そのアーム部3の前端部には、12本の針棒を上下
動可能に支持し、12個の天秤9を揺動可能に支持する
針棒ケース7が、水平に左右方向移動可能に夫々支持さ
れている。一方、アーム部3には脚柱部4が連なり、脚
柱部4の下端部に連なるベッド本体部5は、ミシン支持
板2上に固定され、ベッド本体部5の前端部からシリン
ダベッド6が前方に延び、シリンダベッド6の先端部
(前端部)には糸輪捕捉器等が設けられている。
【0012】図1に示すように、各針棒の下端部には縫
針8が取付けられ、12本の縫針8には、糸立台10の
12個の糸立て11から12色の刺繍糸が夫々供給さ
れ、針棒ケース7を左右方向に移動させて、所望の1つ
の縫針8をシリンダベッド6の先端部の針穴12(図2
参照)に対向する縫製位置に切換えることで、針棒の1
つが選択されると、その針棒とそれに連結された天秤9
のみが上下に駆動され、その針棒の縫針8と糸輪捕捉器
との協働により選択された色の刺繍糸で刺繍縫目が形成
される。前記針棒や天秤9を上下動させる上軸と糸輪捕
捉器を回転させる下軸は、ミシンモータに連結されたV
ベルト17により回転駆動される駆動軸18により駆動
される。
【0013】前記ミシン支持板2の前側には、シリンダ
ベッド6の上面と同一高さまで上昇可能な作業用テーブ
ル13が配設され、この作業用テーブル13と、作業用
テーブル13の左右両側に設けられた1対の補助テーブ
ル14,15とに亙って、左右方向に延びる可動枠16
が載置されている。この可動枠16の右端部の駆動枠部
16aがX軸駆動機構(図示略)によりX軸方向に移動
駆動され、可動枠16の左端部の駆動枠部16bと駆動
枠部16aとがY軸駆動機構(図示略)により同時にY
軸方向(前後方向)に移動駆動される。こうして、可動
枠16はX軸駆動機構とY軸駆動機構によりテーブル1
3〜15上をX軸方向とY軸方向とに独立に移動駆動さ
れる。
【0014】次に、各刺繍ミシンに取付けられる帽子枠
装置について説明する。この帽子枠装置20は、帽子の
正面部及び左右両側部に刺繍縫製が可能なものであり、
その為の種々工夫が施されている。図2、図3に示すよ
うに、帽子枠装置20は、Y軸方向に延びる案内軸21
と、この案内軸21にY軸方向に移動自在に装着される
ベースフレーム30と、このベースフレーム30の案内
軸21回りの回動を規制する回動規制機構(図示略)
と、ベースフレーム30に案内軸21と平行な軸心回り
に回動自在に装着される回動フレーム40と、この回動
フレーム40に着脱自在に装着される帽子枠80であっ
て予め外部の準備ステーションにおいて帽子が装着され
る帽子枠80と、回動フレーム40と帽子枠80とを回
動させる回動機構50、可動枠16の後端側のX方向枠
部16cの下側に配設され且つY軸駆動機構によりY軸
方向にのみ移動駆動されるY軸送り部材28に、ベース
フレーム30を作動的に連結する連結機構60、等で構
成されている。
【0015】前記案内軸21は、シリンダベッド6の基
端側のベット本体部5に形成されたY軸方向向きの水平
な装着穴22に前方より着脱自在に装着され、固定具2
3で固定解除可能にベッド本体部5に固定される。前記
ベースフレーム30の下部には、案内軸21に摺動自在
に外嵌される枢支筒部31が形成され、ベースフレーム
30には、正面視Y形をなす3つの腕部30a,30
a,30bが形成され、上側の1対の腕部30aの上端
部には、夫々、回動フレーム40を内側と外側とから回
動自在に支持する1対のローラ部材32,33が設けら
れている。但し、外側のローラ部材33は、偏心機構を
介して、内側のローラ部材32に対して半径方向へ位置
調節可能である。側面視略L形の係止部材34は、ロー
ラ部材32,33の軸部材を介して1対の腕部30aに
固定されている。
【0016】次に、回動規制機構について説明する。シ
リンダベッド6の下面には、Y軸方向に延びるキー部材
25が固定され、ベースフレーム30には、キー部材に
前後方向に摺動自在に係合してベースフレーム30の回
動を規制する溝形部材が固定され、ベースフレーム30
は、Y軸と平行な軸心回りに回動しないように規制さ
れ、案内軸21に沿ってY軸方向にのみ移動自在であ
る。
【0017】次に、回動フレーム40について説明す
る。回動フレーム40には、断面円形の環状部41と、
環状部41の上半部から前方へ所定長さ延びる断面半円
弧状の帽子枠支持部42とが設けられ、環状部41の外
周部には、ローラ部材33のうちの外側のローラ部材3
3が嵌まって転動するローラ溝43が形成され、環状部
41の外周部には、回動機構50のワイヤ53を導くワ
イヤ案内部44が形成されている。環状部41の中央の
最下部は、ベースフレーム30の下側腕部32bの下端
のガイド部34に摺動自在に係合して案内され、環状部
41の外周部には、帽子枠支持部42に外嵌状に装着さ
れる帽子枠80の係合穴88に係合して帽子枠80を回
動フレーム40に着脱自在に保持する4つの係合ローラ
45が、バネ部材で弾性付勢して設けられている。
【0018】次に、回動機構50について説明する。こ
の回動機構50は、可動枠16の後端側のX方向枠部1
6cの上面に左右に所定間隔空けて固定される左右1対
の取付板51と、両取付板51を連結するロッド52
と、1本のワイヤ53とを主体に構成されている。各取
付板51は2本のビス54とつまみ付きビス55とで固
定される。ワイヤ53の左端部は、左側の取付板51に
固定された金具に連結され、このワイヤ53は、回動フ
レーム40のワイヤ案内部44に沿って上側から時計回
り方向に1周して右側の取付板51に固定された金具に
連結されている。尚、ワイヤ53の1個所を回動フレー
ム40の下部に固着してもよい。
【0019】従って、可動枠16と共にX方向枠部16
cが左方へ移動駆動されると、回動フレーム40は、環
状部41の軸心の回りに図5において反時計回り方向へ
中立位置から約60度回動され、また、X方向枠部16
cが右方へ移動駆動されると、回動フレーム40は、環
状部41の軸心の回りに時計回り方向へ中立位置から約
60度回動される。尚、回動フレーム40の回動角は、
X方向枠部16cの左右方向の移動量に比例する。
【0020】次に、連結機構60について説明する。図
3に示すように、連結機構60は、Y軸送り部材28を
ベースフレーム30に連結する連結部材61と、この連
結部材61に付設され、連結部材61をY軸送り部材2
8に固定解除可能に固定するクランプとを主体として構
成されている。そのクランプの操作レバー70を介して
固定位置と固定解除位置とに切換え可能に構成され、連
結機構60は、固定解除した状態でベースフレーム30
及び回動フレーム40と共に、Y軸送り部材28から分
離可能である。
【0021】次に、前記帽子枠80について説明する。
図2〜図6に示すように、帽子枠80は、回動フレーム
40に着脱自在に装着される湾曲状の帽子枠本体81
と、この帽子枠本体81に帽子200を挟んで外側から
着脱自在に固定される押え枠部材82とを有する。帽子
枠本体81には、回動フレーム40の帽子枠支持部42
に外嵌される断面約180度円弧状の取付け枠部84
と、取付け枠部84の前端から一体的に前方へ所定長さ
延びる湾曲枠部85と、取付け枠部84に付設された鍔
状部86と、この鍔状部86に固定されて取付け枠部8
4の中央最上部から後方へ斜めに立ち上がった庇支持部
材87などが設けられている。
【0022】取付け枠部84には、回動フレーム40に
付設された4つの係合ローラ45が夫々係合する4つの
係合穴88が形成され、4つの係合ローラ45を4つの
係合穴88に夫々係合させることで、帽子枠80が回動
フレーム40に着脱自在に固定される。湾曲枠部85
は、帽子200とその汗取り部202を外嵌状に装着す
る為のものであり、この湾曲枠部85の後部には、帽子
200の庇201の基部の布部材を逃す為の湾曲状スリ
ット89が形状され、湾曲枠部85には、スリット89
の前側において展開形状がほぼ矩形状の針通過用開口部
90が形成されるとともに、針通過用開口部90の外周
側の4辺には帽子200の刺繍領域の外周側の4辺を支
持する支持枠部であって、後側支持枠部98と、左側支
持枠部と右側支持枠部と前側支持枠部99とからなる支
持枠部が形成されている。
【0023】更に、図4〜図6、図8、図9に示すよう
に、支持枠部の左端部分と右端部分には、針通過用開口
部90へ突出した支持片92が夫々一体形成され、各支
持片92には、湾曲枠部85の湾曲面上へ突出し且つ前
後方向に延びる突条部93が設けられ、この突条部93
は、薄い金属板製で、突条部93の折り返し部分が支持
片92の裏面にビス94で固定され、平板部93aが支
持片92の外面につまみ付きビス95でナット部材96
を介して固定されている。但し、この突条部93を支持
片92に対して前後方向に位置可変に固定してもよい。
【0024】庇支持部材87の上端部87aには、帽子
200の庇201を後方へ付勢して拘束する為のゴム紐
97を掛ける為の左右1対の切欠き87bが形成され、
ゴム紐97の左右両端部は、鍔状部86の切欠き穴に着
脱自在に連結されている。庇支持部材87の基部の前面
には、庇201の基端部の内面側中央部を後方から受け
止める為の受け止め部材91が固定されている。
【0025】前記押え枠部材82について説明する。図
4〜図7に示すように、押え枠部材82は、帽子枠本体
81の湾曲枠部85の支持枠部に帽子200の正面側部
分及びその両側近傍部分を挟んで外側から取外し自在に
固定されるもので、可撓性を有する構造である。押え枠
部材82は、帽子200の刺繍領域に対応する針通過用
開口部90と同様の針通過用開口部を有し、押え枠部材
82には、刺繍領域の外周側の4辺を押える押え枠部で
あって、帽子枠本体81の支持枠部に外側から帽子20
0を挟んで重なる押え枠部が形成されている。この押え
枠部は、後側押え枠部100と、左側押え枠部101
と、右側押え枠部102と、前側押え枠部103とから
なる。前側押え枠部103は、その他の押え枠部100
〜102とは別体に構成されて、左側押え枠部101と
右側押え枠部102とに重なる左右1対の延長部103
aを有し、これら延長部103aには前後方向に長い長
穴104が夫々形成されている。
【0026】押え枠部材82の右端部には、その右端部
を帽子枠本体81に回動自在に連結する連結枢支機構1
10と、帽子枠本体81の右側の突条部93の上側近傍
位置において帽子200の布部材を湾曲枠部85側へ押
圧する押圧機構120とが、次のように設けられてい
る。即ち、図5〜図8、図9に示すように、押え枠部材
82の右端部には、支持板111と、その外面の挟持板
112と、連結板113とが設けられ、連結板113の
下部の前後1対の枢支部114に挿通された前後方向向
きの枢支軸115の後端部が帽子枠本体81の取付け枠
部84に固定されている。
【0027】押え枠部材82の右端部(右側押え枠部1
02と、前側押え枠部103の右端部の延長部103
a)が、支持板111及び挟持板112と連結板113
間に挟持され、つまみ付きビス116,117で固定さ
れている。但し、後側押え枠部100と一体の右側押え
枠部102はつまみ付きビス117で位置調節不能に固
定されるが、帽子200のサイズ(特に、深さ)に応じ
て前側押え枠部103の位置を調節する為に、前側押え
枠部103の延長部103aは、その長穴104を介し
て前後方向に位置調節自在につまみ付きビス116で固
定されている。
【0028】前記押圧機構120は、連結板113の外
面側に付設されたトグルクランプ121と、その出力部
に固定された押圧部材122とで構成され、押圧部材1
22は、所定の太さの前後方向に延びるロッドからな
り、この押圧部材122に固着されたボルト123がト
グルクランプ121の出力部に挿通され、1対のナット
124で位置変更可能に固定されている。トグルクラン
プ121は、その操作レバー121aを外方へ引くと固
定解除状態となり、操作レバー121aを内方へ押すと
固定状態となる。
【0029】押え枠部材82の左端部には、その左端部
を帽子枠本体81に連結解除自在に連結する連結金具1
30と、帽子枠本体81の左側の突条部93の上側近傍
位置において帽子200の布部材を湾曲枠部85側へ押
圧する押圧機構120とが、次のように設けられてい
る。図6、図7、図10に示すように、押え枠部材82
の左端部には、支持板131と、その外面の挟持板13
2と、連結板133とが設けられ、連結板133の下部
には前後1対の連結金具130が付設され、帽子枠本体
81の取付け枠部84に固着されて前方へ伸びた連結用
支軸134には、1対の連結金具130に対応する前後
1対の係合片135が固着されている。
【0030】各連結金具130は、一端部が連結板13
3に枢着された操作レバー136と、この操作レバー1
36の途中部に枢着された枠状リンク137とからな
り、枠状リンク137を係合片135に係合させて操作
レバー136を上方へ締結操作することで締結状に連結
可能に構成されている。押え枠部材82の左端部(左側
押え枠部101と、前側押え枠部103の左端部の延長
部103a)が、支持板131及び挟持板132と連結
板133間に挟持され、つまみ付きビス138,139
で固定されている。但し、後側押え枠部100と一体の
左側押え枠部101はつまみ付きビス139で位置調節
不能に固定されるが、帽子200のサイズ(特に、深
さ)に応じて前側押え枠部103の位置を調節する為
に、前側押え枠部103の延長部103aは、その長穴
104を介して前後方向に位置調節自在につまみ付きビ
ス138で固定されている。前記押圧機構120は、右
側の押圧機構120と対称の構造であるので、同一部材
に同一符号を付して説明を省略する。
【0031】次に、帽子枠装置20のうちの帽子枠80
の作用について説明する。予め外部の準備ステーション
において、帽子枠80に帽子200を装着するが、その
場合帽子枠本体81が外部の帽子枠セットフレームに固
定状態に支持され、押え枠部材82の連結金具130を
外して押え枠部材82を右方へ開いた状態にするととも
に左右のトグルクランプ121を解除状態に切換えてお
く。次に、帽子枠本体81の湾曲枠部85に、帽子20
0をその汗取り部202を外側へ展開した状態で前方よ
り被せて装着し、次に、帽子200の外側から押え枠部
材82を湾曲枠部85の外側に帽子200を挟んで外嵌
状にセットし、帽子200の位置・形状及び押え枠部材
82の位置を所定位置となるように調節してから、押え
枠部材82の1対の連結金具130を、夫々対応する係
合片135に係合させて締結する。
【0032】この状態において、図8に示すように、帽
子200の布部材は、左右の突条部93の外側に位置し
て、押え枠部材82で固定された状態となる。次に、左
右の押圧機構120のトグルクランプ121を固定状態
に切換えると、図9、図10に示すように、トグルクラ
ンプ121により押圧部材122が突条部93の上側近
傍位置に押圧されて帽子200の布部材が湾曲枠部85
側へ一層強力に引付けられるため刺繍領域の布部材は緩
みがなくピンと張った状態に展張状態になる。
【0033】その後、帽子200を装着した帽子枠80
を刺繍ミシンに取付けた帽子枠装置20の回動フレーム
40に着脱可能に装着し、帽子200の正面部の刺繍領
域に刺繍を施こし、その後帽子200を装着したままの
帽子枠80を回動フレーム40から取り外す。
【0034】ここで、帽子枠80に帽子200を装着す
る際、押え枠部材82により帽子枠本体81に固定され
た帽子200の布部材を、左右の突条部93と左右の押
圧機構120により強力に引付けて緩みがなくピンと張
った状態に展張状態に締め付けることができるから、帽
子200に施される刺繍模様がゆがんだりせず、所期の
模様に形成される。また、帽子200の刺繍領域を所期
の形状に保持した状態で刺繍を施すため、刺繍縫製後に
帽子200の刺繍領域が所期の形状に復元しないという
問題も生じない。
【0035】しかも、押圧機構120の押圧部材122
をトグルクランプ121で押圧位置と押圧解除位置に択
一的に切換えするように構成したため、押圧と押圧解除
の操作が簡単化するし、また、小型かつ簡単な構造のト
グルクランプ121により強力に押圧することができ
る。また、押圧機構120を押え枠部材82に装備した
ため、帽子枠本体81に帽子200を装着する際に、押
圧機構120が邪魔になることもない。また、押圧部材
122をトグルクランプ121の出力部に位置変更可能
に付設してあるため、帽子200の布部材の厚さに応じ
て押圧部材122の位置を調節可能である。
【0036】次に、前記実施例を部分的に変更した別実
施例について説明する。 1〕前記押圧機構120の押圧部材122を中実状部材
で構成してもよいし、押圧部材122の突出量を前記実
施例の突出量よりも大きく構成してもよい。また、押圧
部材122はトグルクランプ121の出力部に一体的に
形成してもよい。また、トグルクランプ121とは異な
る機構のクランプを適用してもよい。
【0037】2〕前記押え枠部材82の右端部の連結枢
支機構110を省略し、押え枠部材の右端部を左端部と
対称に構成し、押え枠部材82の右端部を左端部と同様
に1対の連結金具130により、帽子枠本体81に連結
解除自在に連結するように構成してもよい。 3〕尚、本発明は前記実施例に限定して解釈されるべき
ではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲におい
て、前記実施例の各部の機構に、既存の技術や当業者に
自明の技術に基いて種々の変更を加えることもあり得
る。
【0038】
【発明の効果】請求項1のミシン用帽子枠においては、
帽子枠本体と押え枠部材とを備えた帽子枠において、帽
子枠本体の湾曲枠部の左側部分と右側部分の少なくとも
一方に、湾曲枠部の湾曲面上へ突出し帽子の深さ方向に
細長い突条部を設け、押え枠部材により湾曲枠部に固定
される帽子の布部材を、突条部の上側近傍位置において
湾曲枠部側へ押圧する押圧機構を設けたので、突条部と
押圧機構により、帽子の刺繍領域の布部材を緩みがなく
ピンと張った状態にすることができる。これにより、帽
子枠に施された刺繍模様がゆがんだり、刺繍された布部
材が所期の形状に復元しなくなる等の問題を解消するこ
とができる。
【0039】請求項2のミシン用帽子枠においては、請
求項1と同様の効果を奏するが、前記押圧機構が、帽子
の布部材を押圧する押圧部材と、押圧部材を押圧位置と
押圧解除位置とに択一的に切換えるクランプ手段とを備
えているため、押圧機構による押圧と押圧解除の操作が
簡単化する。
【0040】請求項3のミシン用帽子枠においては、請
求項2と同様の効果を奏するが、前記押圧機構を押え枠
部材に設けたため、帽子枠本体に帽子をセットする際に
押圧機構が邪魔になることがない。請求項4のミシン用
帽子枠においては、請求項2と同様の効果を奏するが、
前記クランプ手段がトグルクランプ機構からなるため、
簡単かつ小型の構造のトグルクランプで強力に押圧する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る多頭式刺繍機の全体斜視
図である。
【図2】図1の刺繍ミシンに装着した帽子枠装置の帽子
枠未装着状態の斜視図である。
【図3】図2の帽子枠装置の側面図である。
【図4】図2の帽子枠の正面図である。
【図5】図2の帽子枠の側面図である。
【図6】帽子枠装置の展開平面図である。
【図7】押え枠部材の展開平面図である。
【図8】帽子枠装置の押え枠部材の右端側押圧機構作動
前における要部正面部である。
【図9】帽子枠装置の押え枠部材の右端側押圧機構作動
後における要部正面部である。
【図10】帽子枠装置の押え枠部材の左端側押圧機構作
動後における要部正面部である。
【符号の説明】
20 帽子枠装置 40 回動フレーム 80 帽子枠 81 帽子枠本体 82 押え枠部材 84 取付け枠部 85 湾曲枠部 93 突条部 120 押圧機構 121 トグルクランプ 122 押圧部材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ミシン用帽子枠装置の帽子枠であって、 帽子枠装置の回動フレームに取付ける為の湾曲状の取付
    け枠部と、この取付け枠部に固定的に形成されるととも
    に針通過用開口部を有し且つ帽子を外嵌状にセットする
    為の湾曲枠部とを含む帽子枠本体と、この帽子枠本体の
    湾曲枠部に帽子を挟んで外側から着脱自在に固定される
    押え枠部材とを備えたミシン用帽子枠において、 前記帽子枠本体の湾曲枠部の左側部分と右側部分の少な
    くとも一方に、湾曲枠部の湾曲面上へ突出し帽子の深さ
    方向に細長い突条部を設け、 前記押え枠部材により湾曲枠部に固定される帽子の布部
    材を、前記突条部の上側近傍位置において湾曲枠部側へ
    押圧する押圧機構を設けたことを特徴とするミシン用帽
    子枠。
  2. 【請求項2】 前記押圧機構が、帽子の布部材を押圧す
    る押圧部材と、この押圧部材を押圧位置と押圧解除位置
    とに択一的に切換えるクランプ手段とを備えたことを特
    徴とする請求項1に記載のミシン用帽子枠。
  3. 【請求項3】 前記押圧機構を押え枠部材に設けたこと
    を特徴とする請求項2に記載のミシン用帽子枠。
  4. 【請求項4】 前記クランプ手段が、トグルクランプ機
    構からなることを特徴とする請求項2に記載のミシン用
    帽子枠。
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