JPH08239343A - ω−ヒドロキシ酸類の製造方法 - Google Patents

ω−ヒドロキシ酸類の製造方法

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JPH08239343A
JPH08239343A JP7295692A JP29569295A JPH08239343A JP H08239343 A JPH08239343 A JP H08239343A JP 7295692 A JP7295692 A JP 7295692A JP 29569295 A JP29569295 A JP 29569295A JP H08239343 A JPH08239343 A JP H08239343A
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acid
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hydroxy
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compound
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JP7295692A
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Suk Hyung Cho
スク・ヒユン・チヨー
Victor Deflorio
ビクター・デフロリオ
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Unilever NV
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 市販の出発原料を用いて製造費用を減少させ
た、ω−ヒドロキシ酸類の新しい合成法を提供する。 【解決手段】 脂肪族アシル基をエナミン化学によって
カップリングさせ次いで環拡大およびケト酸の選択的還
元を行う一般式Vのw−ヒドロキシ酸の製造方法。 (aは1〜20の整数であり、bは2〜40の整数であ
り、cは1〜30の整数であり、dは2〜60の整数で
ある)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はω−ヒドロキシ酸
類の新しい合成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ω−ヒドロキシ酸類はセラミド1を製造
する場合の貴重な中間体である。セラミド類は、皮膚内
に存在する脂質であり、皮膚から水が損失するのを防止
する、皮膚の水バリヤーを形成している。数種の天然の
セラミド類が同定されている。セラミド1は皮膚中に存
在する主要なセラミド類の一つである。セラミド1は、
天然起源からセラミド1を抽出することを含む非常に時
間のかかる工程か、または合成ルートによって得なけれ
ばならない。セラミド1を得る合成ルートには、ω−ヒ
ドロキシ酸と、スフィンゴシンおよびリノール酸との反
応が含まれている(例えば国際特許公開WO93/22
281号明細書(Unilever)参照)。セラミド
1の製造コストを下げるため、ω−ヒドロキシ酸類を安
いコストで合成することが望ましい。
【0003】またω−ヒドロキシ酸類は、セラミド類に
予め変換させることなしに、皮膚のトリートメントと化
粧品の組成物に使うこともできる。最近の研究によっ
て、ω−ヒドロキシ酸類を局所的に塗布すると、表皮内
でのセラミドの産生を刺激して皮膚内のセラミド類のレ
ベルを増大させることが実証されている。
【0004】またω−ヒドロキシ酸類は、フラグランス
(fragnance)類および各種重合体を製造する
際の重要な原料でもある。
【0005】ω−ヒドロキシ酸は天然でまたは合成ルー
トで得ることができる。
【0006】国際特許公開WO93/22281号明細
書には、セラミド1とω−ヒドロキシ−トリアコンタン
酸(ω−hydroxy−tricotanoic a
cid)の合成が開示されている。ω−ヒドロキシ酸
は、HMPA、BuLi、および11−ブロモウンデカ
ノールで処理した、THF中の1,7−オクタジインを
反応させて1,30−ヒドロキシトリアコンタ−12,
18−ジインを低収率で得ることによって製造される。
次に、このジインを水素化して1,30−トリアコンタ
ンジオールを得たが、この場合一方のヒドロキシ基は保
護されていたが他方のヒドロキシ基は酸化されてカルボ
ン酸になっていた。上記の国際特許公開WO/2228
1号明細書に開示されているこの最後のステップは、非
選択的な保護なので所望の中間体は低い収率でしか得ら
れない。更に、この方法は高価な原料を使用している。
【0007】HeslingaとPabonは、Rec
1.Trav.Pays−Bas,103巻、348〜
351頁、1984年“Synthesis of t
helinoleic acid esters of
some unsaturated long−ch
ain ω−hydroxy fatty acid
s”にω−ヒドロキシドコサン酸の合成を報告してい
る。その合成は11−ウンデシン酸を使用する必要があ
るが、この酸はアセチレン化ナトリウムを9−ヨードノ
ナン酸と反応させることによって得ることができる。1
1−ウンデシン酸は、臭化水素化反応(hydrobr
omination)によって、11−ブロモウンデシ
ン酸に変換する。THPで保護されたアセチリドである
1−0−テトラヒドロピラニル−10−ウンデシンを、
Parhamら、J.Am.Chem.Soc.,70
巻、4187頁、1948年に報告されているように、
保護基としてテトラヒドロピランを用いて製造し、次に
11−ブロモ−10−ウンデシン酸と反応させてジアセ
チレン付加物を得る。この付加物を水素化してTHPの
脱保護を行うことによってω−ヒドロキシドコサン酸が
得られる。
【0008】Yokotaら(米国特許5,191,0
96号)は、エステルまたはジカルボン酸化合物を接触
水素化反応に付す方法を開示している。適切な出発原料
としてジカルボン酸(dioic acid)を開示し
ている。あいにくごく少数のジカルボン酸しか市販され
ていない。Hirosiら(米国特許5,099,03
6号)は、α−(ω−シアノアルカノイル)−γ−ブチ
ロラクトンの製造法を開示している。YokotaとH
irosiが開示したこれらの方法は、複雑な段階の多
い製造ステップで構成され、高価な原料が使用されてい
るのでその製造コストは高い。またHirosiによる
製造方法は、原料とシアノアルカノイルの入手が困難な
ため、短い炭素鎖長(すなわち7〜12個の炭素原子)
に限定される。
【0009】上記の方法には重大な欠点がある。すなわ
ち、これらの方法は多数のステップと高価な原料が必要
である。
【0010】天然産のω−ヒドロキシドコサン酸は、加
水分解、メタノリシスおよびアルカリ融解によって、B
etula verrucosa Ehrh.の外樹皮
から単離されている。約14%のω−ヒドロキシドコサ
ン酸が、乾燥された該外樹皮中に同定されている。また
ω−ヒドロキシドコサン酸は、典型的なコルクガシから
も単離された。ω−ヒドロキシ酸を天然起源から得るこ
とは、時間がかかり、高価である。
【0011】上記の従来技術によって明らかなように、
別の商業的に実行可能なω−ヒドロキシ酸の製造方法が
要望されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明の目
的は、従来技術の欠点を回避しながら、ω−ヒドロキシ
酸を製造する新規な方法を提供することである。
【0013】本発明の上記目的および他の目的は以下の
説明と実施例で明らかになるであろう。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、ω−ヒド
ロキシ酸の製造方法を含む本発明によって達成される。
【0015】本発明によって、二つのほぼ同様の方法
(A法とB法)が開示される。
【0016】本発明によるA法とB法を流れ図により一
般的に示すと以下のとおりである。
【0017】方法A
【0018】
【化13】
【0019】方法B
【0020】
【化14】
【0021】A法とB法の違いは、A法では式Iで表さ
れるエナミンを式IIで表される化合物と反応させるが、
B法では該エナミンを式VIで表される化合物と反応させ
ることにある。化合物IIとVIは本質的には同じである
が、唯一異なるのは、化合物IIは−OH、ならびにハロ
ゲン原子、OTsおよびOMsのような優れた脱離基か
ら選択される置換基Xを有しているが、一方化合物VIは
アルキルエーテルまたはアリールエーテルである置換基
X’を有していることである。
【0022】本発明のA法とB法の最初の6ステップは
同一である。ステップ(i)では以下の無水混合物を調
製する。すなわち、 (a)式Iで表されるエナミン:
【0023】
【化15】
【0024】式中、aは1〜20の整数であり、bは2
〜40の整数であり、eは4〜12の整数であり、fは
4〜24の整数であり、そしてYは酸素、窒素または−
CH2 である; (b)式IIで表される化合物(A法)または式VIで表さ
れる化合物(B法):式中、cは1〜30の整数であ
り、dは2〜60の整数であり、Zはハロゲン原子、O
Ms、OTsのような優れた脱離基であり、Xは−O
H、ハロゲン原子、OTsおよびOMsからなる群から
選択され、X’は1〜20個の炭素原子、好ましくは1
〜12個の炭素原子、最も好ましくは7〜10個の炭素
原子を有するアルキルエーテル基またはアリールエーテ
ル基である。アルキル基またはアリール基は直鎖状また
は置換されていてもよい。最も好ましい置換基X’は単
純な水素化反応によって容易に除くことができるベンジ
ル基の類似体から選択される;ならびに、 (c)塩基触媒;の無水混合物を調製する。
【0025】本発明の方法では、エナミン:式IIの化合
物または式IVの化合物のモル比は一般に約1:1〜約
1:2の範囲内にある。
【0026】得られた混合物を、約20℃〜約150℃
の範囲の温度で反応させて第一反応溶液を得る。反応
を、出発原料の消失について、TLC、GCまたはHP
LCによって監視する。反応を一般に、出発原料の80
%〜100%が消失した時点で停止させる。この第一反
応溶液を酸水溶液(酸と水)でクエンチし、続いて還流
して、式III のジケトン(A法)または式VII のジケト
ン(B法)を含有する第二反応溶液が得られる。このジ
ケトンを、溶媒中で、ヒドロキシ含有無機塩基と混合し
還流して式IVのケト酸(A法)または式VIIIのケト酸
(B法)を得る。本発明のA法によれば、得られたケト
酸を還元して(例えばウォルフ・キシュナー還元)、式
Vで表されるω−ヒドロキシ酸を得る。本発明のB法に
よれば、同じ還元ステップによって式IXで表される化合
物が生成し、次いで水素化もしくは脱保護を行って式V
のω−ヒドロキシ酸を得る。
【0027】本発明の方法は、式V(式中、aは1〜2
0の整数であり、cは1〜30の整数であり、bは2〜
40の整数であり、dは2〜60の整数である)で表さ
れる広範囲のω−ヒドロキシ酸を製造するのに利用でき
る。好ましくはa+c+2は10〜40であり、最も好
ましくは12〜35である。好ましくはb+d+4は1
0〜80であり、最も好ましくは12〜70である。ω
−ヒドロキシ酸は次に、当該技術分野で公知の反応を用
いてエステルもしくは塩もしくは環式ラクトンに転化さ
せることができる。式Vのω−ヒドロキシ酸類は直鎖状
でも分枝状でもよく、フェニル基もしくはアリール基ま
たはエーテルもしくはヒドロキシルの部分を含有してい
てもよい。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明によれば、好ましい方法は
A法である。なんとなればA法はB法よりコストの点で
好ましいからである。
【0029】本発明のA法とB法の両者の第一ステップ
では、式Iで表されるエナミン、式IIで表される化合物
(A法)または式VIで表される化合物(B法)、および
塩基触媒を含有する無水混合物が調製される。このエナ
ミン:式IIの化合物または式VIの化合物のモル比は、コ
ストを下げるために、約1:1〜約1:2の範囲内にあ
り、好ましくは約1:1〜約1:1.5の範囲内にあ
り、最も好ましくは1:1である。本発明の好ましい実
施態様では、式Iで表されるエナミンにおいて、aは3
〜16、最も好ましくは4〜12の整数であり;bは好
ましくは4〜32、最も好ましくは6〜24の整数であ
り;eは好ましくは4〜10、最も好ましくは4〜6の
整数であり;fは好ましくは4〜20、最も好ましくは
4〜12の整数であり;そしてYは−CH2 または酸素
である。
【0030】これらの値と置換基は、容易に入手できる
出発原料を用いて好ましい出発エナミン類を得ることに
よってコストを下げるために好ましい。
【0031】式IIまたは式VIで表される化合物におい
て、cは1〜30、好ましくは3〜25、最も好ましく
は8〜20の整数であり;dは2〜60、好ましくは6
〜50、最も好ましくは8〜40の整数であり:XはC
lまたはBrであり;X’はベンジルオキシであり;そ
してZはClまたはBrである。
【0032】上記の塩基触媒はアルキルアミンまたはア
リールアミンである。塩基触媒の適切な例としては、限
定されないが、トリエチルアミン、トリブチルアミンま
たはビリジンがある。好ましい塩基触媒は、一層均一な
混合物を得るため有機塩基である。本発明の好ましい実
施態様では、本発明の方法のステップ(i)で調製され
る無水混合物は、さらに、乾燥剤例えばモレキュラーシ
ーブ、硫酸カルシウムまたは炭酸カルシウムを含有して
いる。さらに、本発明の方法の無水混合物の調製(ステ
ップi)および次の反応(ステップii)は、一層高い
収率を得るため、不活性ガス、例えば窒素の雰囲気下で
実施することが好ましい。好ましくは、出発原料すなわ
ち式Iで表されるエナミンおよび化合物IIまたは化合物
VIは液体であり、次の反応は“そのまま(neat)”
すなわち溶媒なしで行われる。しかし出発原料が液体で
ないため有機溶媒が必要な場合、適切な有機溶媒として
は、限定されないが、THF、DME、エーテル、塩化
メチレン、クロロホルム、トルエン、シクロヘキサン、
キシレンがある。混合物を無水に保つために、溶媒は脱
気することが好ましい。
【0033】ステップ1における無水混合物は二つのス
テップで調製することが好ましい。すなわち第一に撹拌
しながらエナミンに塩基触媒を添加し、次いで、得られ
た混合物に式IIの化合物(A法)または式VIの化合物
(B法)を添加する。
【0034】本発明の方法の第二ステップでは、第一反
応溶液を得るため、ステップ(i)で調製した無水混合
物を反応させる。一般にこの反応は、約20℃〜約15
0℃の範囲内の温度で実施する。この温度は、反応を容
易にし、かつ収率を高めるため、好ましくは約20℃〜
約100℃、最も好ましくは約50℃〜約60℃であ
る。得られた反応溶液を、酸水溶液でクエンチし次いで
還流することによって加水分解して、式III (A法)ま
たは式VII (B法)で表されるジケトンを含有する第二
反応溶液を得る。本発明の方法のステップ(iii)で
利用される酸は任意の酸である。これらの酸の適切な例
としては、限定されないが、HCl、H2 SO4 、H3
PO4 、ポリリン酸、HOAcおよびDowexH(登
録商標)樹脂がある。本発明の方法のステップ(ii
i)で用いられる酸:式Iの化合物の比率は、約0.
1:1〜約0.1:4、好ましくは約0.5:1〜約
0.5:2、最も好ましくは約1:1〜約1:2の範囲
内にある。本発明の方法のステップ(iii)は、ステ
ップ(ii)で得た反応溶液に酸水溶液を加え、得られ
た溶液を、生成物の形成または出発原料の消失を監視し
ながら、一般に約48時間、好ましくは2〜6時間撹拌
することによって実施する。式III (A法)または式VI
I (B法)で表される生成したジケトンを、溶媒中でヒ
ドロキシ含有無機塩基と混合して第三反応溶液を得る。
適切なヒドロキシ含有無機塩基としては、限定されない
が、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の水酸化物
(例えばNaOH、KOH、Ca(OH)2 )がある。
好ましい無機塩基はNaOHまたはKOHである。ケト
酸:ヒドロキシ含有無機塩基の比率は、約1:1〜約
1:6、好ましくは約1:1〜約1:4、最も好ましく
は約1:1〜約1:3の範囲内である。本発明の方法の
ステップ(iv)で用いられる溶媒は、好ましくは水ま
たはアルコール(例えばメタノール、エタノールなど)
のような極性溶媒である。好ましい溶媒は、価格が低く
かつ可溶化作用が高いことからメタノールである。本発
明の方法のステップ(v)では、本発明の方法のステッ
プ(iv)で得られた溶液を1〜48時間、好ましくは
1〜24時間、最も好ましくは4〜8時間還流して、式
IV(A法)または式VIII(B法)で表されるケト酸を含
有する第四反応液を得る。
【0035】得られたケト酸を、本発明の方法のステッ
プ(vi)で還元する。カルボン酸を還元することな
く、ケトン基をメチレン基に選択的に還元するどの様な
還元でも良い。本発明の方法のステップ(vi)で該ジ
ケトンを還元する好ましい方法はウォルフ・キシュナー
の還元法である。ウォルフ・キシュナー還元法は、ヒド
ラゾン類の塩基触媒分解反応を含む、ケトン基をメチレ
ン基に有効に選択還元する方法である。アルキルジイミ
ド類が形成すると考えられ、そして窒素が失われて選択
的還元がなされる。ウォルフ・キシュナー還元法では、
塩基と水性ヒドラジンとケト酸とを溶媒の存在下で混合
し、次いで還流してヒドラゾン中間体を生成させる。次
に過剰のヒドラジンを蒸留によって除去する。次に行う
還流によってヒドラゾンの塩基触媒分解反応が誘発され
て化合物V(A法)または化合物IX(B法)が生成す
る。ウォルフ・キシュナー還元法が用いられる場合、ケ
ト酸:塩基の比率は、収率を改善するため1:1〜1:
6、好ましくは1:1〜1:4、最も好ましくは1:2
〜1:4の範囲内にある。この還元法に用いるべき適切
な溶媒としては、ジグリム、水、DME、エチレングリ
コール、任意のヒドロアルコールおよびその混合物があ
る。ケト酸:ヒドラジンの比率は、1:1〜1:8、好
ましくは1:1〜1:6、最も好ましくは1:2〜1:
4の範囲内にある。還流時間は1〜48時間であり、好
ましくは1〜24時間、最も好ましくは1〜4時間であ
る。次に過剰のヒドラジンを蒸留によって除いてからさ
らに還流する。
【0036】その外の適切な還元法は、クレメンゼンの
還元法、カルグリオティ(Calglioti)の還元
法、チオケタール脱硫法、カソード還元法である。ウォ
ルフ・キシュナー還元法が好ましい。というのはこの還
元法は一層効率的であるので経済的に好ましいからであ
る。
【0037】本発明のA法のステップ(vi)ではケト
酸を還元して、式Vで表されるω−ヒドロキシ酸を得
る。しかしB法を用いる場合は、式IXで表される化合物
の水素化または脱保護を行う追加のステップを実施しな
くてはならない。水素化を行うのに適した溶媒として
は、限定されないが、アルコール類、エーテル、水があ
る。メチルアルコールまたはエチルアルコールが最も好
ましい。水素化は、水素雰囲気下、遷移金属の触媒、例
えばPd/Cを用いて実施する。水素化で用いられる圧
力は、通常の大気圧〜高圧の範囲内にある。温度は、2
0℃〜100℃、一層好ましくは約20℃〜80℃、最
も好ましくは約20℃〜50℃の範囲内である。水素化
は1〜72時間、最も好ましくは6〜24時間行う。
【0038】式Vで表されるω−ヒドロキシ酸はいずれ
も本発明のA法とB法によって合成することができる。
合成することができるω−ヒドロキシ酸の例としては、
限定されないが以下のものがある。
【0039】6−ヒドロキシヘキサン酸 7−ヒドロキシヘプタン酸 8−ヒドロキシオクタン酸 9−ヒドロキシノナン酸 10−ヒドロキシデカン酸 11−ヒドロキシウンデカン酸 2,25−ジヒドロキシペンタコサン酸 12−ヒドロキシドデカン酸 14−ヒドロキシテトラデカン酸 15−ヒドロキシペンタデカン酸 2,9−ジヒドロキシノナン酸 16−ヒドロキシヘキサデカン酸 17−ヒドロキシヘプタデカン酸 18−ヒドロキシオクタデカン酸 19−ヒドロキシノナデカン酸 2,15−ジヒドロキシペンタデカン酸 20−ヒドロキシエイコサン酸 21−ヒドロキシヘンエイコサン酸 22−ヒドロキシドコサン酸 23−ヒドロキシトリコサン酸 2,14−ジヒドロキシテトラデカン酸 24−ヒドロキシテトラコサン酸 25−ヒドロキシ−3−メチル−ペンタコサン酸 13−ヒドロキシ−2−メチルトリデカン酸 27−ヒドロキシヘプタコサン酸 28−ヒドロキシオクタコサン酸 29−ヒドロキシノナコサン酸 30−ヒドロキシトリアコンタン酸 31−ヒドロキシウントリアコンタン酸 32−ヒドロキシドトリアコンタン酸 33−ヒドロキシトリトリアコンタン酸 17−ヒドロキシ−7−メチルヘプタデカン酸 35−ヒドロキシペンタトリアコンタン酸 36−ヒドロキシヘキサトリアコンタン酸 37−ヒドロキシヘプタトリアコンタン酸 2,25−ジヒドロキシペンタコサン酸 38−ヒドロキシオクタトリアコンタン酸 39−ヒドロキシノナトリアコンタン酸 40−ヒドロキシテトラコンタン酸 18−ヒドロキシ−2−メチル−4−オクタデカン酸 41−ヒドロキシウンテトラコンタン酸 42−ヒドロキシドテトラコンタン酸 21−ヒドロキシ−2−メチル−4−ヘンエコセン酸 43−ヒドロキシトリテトラコンタン酸 44−ヒドロキシテトラテトラコンタン酸 45−ヒドロキシペンタテトラコンタン酸 46−ヒドロキシヘキサテトラコンタン酸 47−ヒドロキシヘプタテトラコンタン酸 48−ヒドロキシオクタテトラコンタン酸 49−ヒドロキシノナテトラコンタン酸 50−ヒドロキシペンタコンタン酸 51−ヒドロキシウンペンタコンタン酸 52−ヒドロキシドペンタコンタン酸 2,6−ジヒドロキシヘキサン酸 13−ヒドロキシトリデカン酸 2,7−ジヒドロキシヘプタン酸 7−ヒドロキシ−2−メチルヘプタン酸 2,8−ジヒドロキシオクタン酸 8−ヒドロキシ−2−プロピルオクタン酸 17−ヒドロキシヘプタデカン酸 9−ヒドロキシ−3−メチルノナン酸 2,10−ジヒドロキシデカン酸 10−ヒドロキシ−2−プロピルデカン酸 2,11−ジヒドロキシウンデカン酸 11−ヒドロキシ−4−メチルウンデカン酸 2,12−ジヒドロキシドデカン酸 12−ヒドロキシ−4−ブチルドデカン酸 2,13−ジヒドロキシトリデカン酸 14−ヒドロキシ−4−メチルテトラデカン酸 25−ヒドロキシペンタコサン酸 15−ヒドロキシ−5−メチルペンタデカン酸 2,16−ジヒドロキシヘキサデカン酸 16−ヒドロキシ−2−メチルヘキサデカン酸 2,17−ジヒドロキシヘプタデカン酸 26−ヒドロキシヘキサコサン酸 2,18−ジヒドロキシオクタデカン酸 18−ヒドロキシ−5−メチルオクタデカン酸 2,19−ジヒドロキシノナデカン酸 19−ヒドロキシ−3−メチルノナデカン酸 2,20−ジヒドロキシエイコサン酸 20−ヒドロキシ−2−メチルエイコサン酸 2,21−ジヒドロキシヘンエイコサン酸 21−ヒドロキシ−6−メチルヘンエイコサン酸 2,22−ジヒドロキシドコサン酸 22−ヒドロキシ−3−メチルドコサン酸 2,23−ジヒドロキシトリコサン酸 23−ヒドロキシ−6−プロピルトリコサン酸 34−ヒドロキシテトラトリアコンタン酸 24−ヒドロキシ−2−メチルテトラコサン酸 25−ヒドロキシ−2−プロピルペンタコサン酸 2,24−ジヒドロキシテトラコサン酸 2,26−ジヒドロキシヘキサコサン酸 26−ヒドロキシ−6−メチルヘキサコサン酸 2,27−ジヒドロキシヘプタコサン酸 27−ヒドロキシ−3−メチルヘプタコサン酸 17−ヒドロキシ−2−メチル−4−ヘプタデセン酸 28−ヒドロキシ−2−メチルオクタコサン酸 2,29−ジヒドロキシノナコサン酸 29−ヒドロキシ−9−メチルノナコサン酸 2,30−ジヒドロキシトリアコンタン酸 6−ヒドロキシ−3−ヘキセン酸 7−ヒドロキシ−5−ヘプテン酸 8−ヒドロキシ−6−オクテン酸 9−ヒドロキシ−3−ノネン酸 10−ヒドロキシ−4−デセン酸 26−ヒドロキシ−13,16−ヘキサコサジエン酸 11−ヒドロキシ−6−ウンデセン酸 12−ヒドロキシ−3−ドデセン酸 13−ヒドロキシ−5−トリデセン酸 16−ヒドロキシ−4−メチル−8,11−ヘキサデカ
ジエン酸 15−ヒドロキシ−3−ペンタデセン酸 18−ヒドロキシ−9,12−オクタデカジエン酸 18−ヒドロキシ−5−オクタデセン酸 19−ヒドロキシ−7−ノナデセン酸 20−ヒドロキシ−3−エイコセン酸 18−ヒドロキシ−4−メチル−9,12−オクタデカ
ジエン酸 22−ヒドロキシ−4−ドコセン酸 23−ヒドロキシ−12−トリコセン酸 24−ヒドロキシ−9−テトラコセン酸 25−ヒドロキシ−3−ペンタコセン酸 18−ヒドロキシ−5−オクタデセン酸 28−ヒドロキシ−3−オクタコセン酸 28−ヒドロキシ−4−メチル−14,17−オクタコ
サジエン酸 29−ヒドロキシ−7−ノナコセン酸 30−ヒドロキシ−6−トリアコンテン酸 10−ヒドロキシ−2−メチル−4−デセン酸 11−ヒドロキシ−3−プロピル−4−ウンデセン酸 27−ヒドロキシ−13−ヘプタコセン酸 12−ヒドロキシ−4−メチル−6−ドデセン酸 13−ヒドロキシ−2−メチル−4−トリデセン酸 14−ヒドロキシ−2−メチル−7−テトラデセン酸 15−ヒドロキシ−3−メチル−7−ペンタデセン酸 16−ヒドロキシ−5−メチル−8−ヘキサデセン酸 19−ヒドロキシ−2−プロピル−4−ノナデセン酸 20−ヒドロキシ−2−メチル−4−エイコセン酸 22−ヒドロキシ−2−ブチル−4−ドコセン酸 2,28−ジヒドロキシオクタコサン酸 23−ヒドロキシ−2−メチル−4−トリコセン酸 24−ヒドロキシ−2−メチル−4−テトラコセン酸 12−ヒドロキシ−6,9−ドデカジエン酸 14−ヒドロキシ−7,10−テトラデカジエン酸 16−ヒドロキシ−8,11−ヘキサデカジエン酸 30−ヒドロキシ−8−メチルトリアコンタン酸 20−ヒドロキシ−10,13−エイコサジエン酸 22−ヒドロキシ−11,14−ドコサジエン酸 24−ヒドロキシ−12,15−テトラコサジエン酸 14−ヒドロキシ−7−テトラデセン酸 28−ヒドロキシ−14,17−オクタコサジエン酸 30−ヒドロキシ−15,18−トリアコンタジエン酸 12−ヒドロキシ−4−メチル−6,9−ドデカジエン
酸 14−ヒドロキシ−4−メチル−7,10−テトラデカ
ジエン酸 17−ヒドロキシ−3−ヘプタデセン酸 20−ヒドロキシ−4−メチル−10,13−エイコサ
ジエン酸 22−ヒドロキシ−4−プロピル−11,14−ドコサ
ジエン酸 24−ヒドロキシ−4−メチル−12,15−テトラコ
サジエン酸 26−ヒドロキシ−4−ブチル−13,16−ヘキサコ
サジエン酸 26−ヒドロキシ−16−ヘキサコセン酸 21−ヒドロキシ−10−ヘンエイコセン酸 30−ヒドロキシ−4−メチル−15,18−トリアコ
ンタジエン酸。
【0040】以下の実施例によってこの発明をさらに説
明するが、この発明を限定するものではない。
【0041】
【実施例】実施例 方法と材料 プロトン磁気共鳴とカーボン磁気共鳴のスペクトルを、
Bruker AC200 modelの分光計で記録
した。化学シフトは、内標準としてのテトラメチルシラ
ンからのダウンフィールドppmで報告する。結合定数
(J値)はヘルツ(Hz)の単位で示し、スピン多重度
は次のように示す。s(一重線)、d(二重線)、t
(三重線)、q(四重線)、m(多重線)およびbr
(ブロード)である。重水素化NMRの溶媒は、指定位
置に重水素を99.0〜99.8%含有し、Cambr
idge Isotope Laboratories
から購入した。
【0042】赤外線スペクトルは、NaClのセルを用
いてParkin−Elmer Model 298分
光計で記録した。ピークの位置は、vs(非常に強
い)、s(強い)、m(中位)、w(弱い)またはbr
(ブロード)として、cm-1単位で示してある。
【0043】示差走査熱量測定法による試験は、291
0セルベース(cell base)および2100サ
ーマルアナリスト(thermal analyst)
付きのDupont DSCで実施した。約1mgの試
料をアルミニウムパン中に正確に秤取し、次いで気密封
止を行った。30℃で平衡化させた後、試料を5℃/分
の速度で加熱した。
【0044】高速原子衝撃質量スペクトルを化学イオン
化条件下でFinnigan MAT TSQ70質量
分析計で測定した。
【0045】ガスクロマトグラフィ(GC)を、25M
×0.2mm HP−1カラムが入っているHewle
tt Packard 5840Aガスクロマトグラフ
を用いて実施した。上記カラムにはフェニルメチルシリ
コーンを厚み0.33μmでコートした。GCのパラメ
ータは次のとおりである:注入温度=250℃、初期カ
ラム温度=70℃、速度=15℃/分、最終カラム温度
=250℃。
【0046】溶媒はすべて試薬用の品質であり、入手し
たまま使用した。試薬はすべて、Aldrich、Si
gmaまたはLanchaster Synthesi
sの化学薬剤会社から購入し、入手したまま使用した。
【0047】精製の評価 ほとんどの場合、少量の試料をそのメチルエステル/ト
リメチルシリルエーテルに変換し、次いでガスクロマト
グラフィーで分析した。またFAB/MS装置の高温サ
ーモプローブ(thermoprobe)を用いて試料
の純度を測定した。
【0048】実施例1
【0049】
【化16】
【0050】16−ヒドロキシヘキサデカン酸(ユニペ
リン酸)(1)の合成 機械式撹拌器と還流冷却器を備えた5l三つ口丸底フラ
スコに、300g(1.16mol)の99%ヘキサデ
カノリド、1000mlの50%水酸化ナトリウム溶
液、1500mlのトルエンおよび5.6g(0.01
6mol)の97%硫酸水素テトラブチルアンモニウム
を入れた。その反応混合物を85〜95℃で一夜撹拌
し、反応物を冷却し、次いで減圧下で濾過した。濾別し
た固体をジエチルエーテルで洗浄し、次に水中に添加
し、濃塩酸でpH=1.5まで酸性化した。沈澱した生
成物を減圧下で濾取し、水で何度も洗浄し、高真空下で
50〜60℃にて乾燥して、353g(1.2mol)
の97%16−ヒドロキシヘキサデカン酸を得た。
【0051】 収率:97% 純度:>97% 融点:94〜95% DSC=95.5℃(シ
ャープ) IR(ヌジョールマル):3250(br)、1690
(s)1 H NMR(200MHz、CDCl3 ):δ3.6
(t,2H)、2.3(t,2H)、1.6(br.
s,4H)、1.3(br.s,22H)。
【0052】16−ブロモヘキサデカン酸(2)の合成 機械式撹拌器;還流冷却器および窒素入口を備えた2l
三つ口丸底フラスコに、177g(0.63mol)の
16−ヒドロキシヘキサデカン酸(1)を充填した。こ
の容器に、酢酸中30%の臭化水素1000ml(5m
ol)および濃硫酸310mlを添加した。この系は、
水酸化ナトリウムペレットトラップ、25%水酸化ナト
リウム水溶液のトラップ、および飽和炭酸ナトリウム溶
液のトラップをそれぞれ1ケづつ含む一連のトラップを
備えている。その反応物を室温で一夜撹拌した後、6時
間還流しながら加熱した。得られた反応混合物を冷却
し、氷水上に注ぎ、沈澱した固体を減圧下で濾取した。
高真空下で乾燥した後、196gの16−ブロモヘキサ
デカン酸を得た。
【0053】 収率:88% 純度:>95% 融点:67〜69% DSC=69.0℃(シ
ャープ) IR(ヌジョールマル):1700(s)、650
(s)1 H NMR(200MHz、CD2 Cl2 ):δ3.
4(t,J=8Hz,2H)、2.3(t,J=8H
z,2H)、1.8(m,2H)、1.6(m,2
H)、1.2(br.s,22H)。
【0054】16−ベンジルオキシヘキサデカン酸
(3)の合成 機械式撹拌機、還流冷却器および250mlの滴下濾斗
を備え、オーブンで乾燥した清浄な5l四つ口フラスコ
に、100g(2.67mol)の60%水素化ナトリ
ウム(鉱油中分散物)および5.1g(0.17mo
l)の80%水素化ナトリウム(鉱油中分散物)を入れ
た。固体を1000mlのヘキサンで2回洗浄した後、
3000mlの無水トルエンを添加した。147g
(1.36mol)の無水ベンジルアルコールを該滴下
濾斗に入れ、そのベンジルアルコールを撹拌中の水素化
ナトリウム溶液中に室温で75分間かけてゆっくり添加
した。添加を完了したとき、反応物を50℃に1時間加
熱し、次いで温度を70〜75℃まで上昇させた。この
時点で滴下濾斗を取り外し、381g(1.09mo
l)の16−ブロモヘキサデカン酸(2)を、濾斗で手
動によって添加したがわずかに発熱した。
【0055】48時間還流した後、トルエンを減圧で除
き、水を添加し、濃硫酸を用いてpHを1.0に調節し
た。生成した黄褐色の沈澱を減圧で濾別し、水で何回か
洗浄した後、高真空下40〜50℃で数日間乾燥した。
乾燥後、388gの16−ベンジルオキシヘキサデカン
酸を得た。
【0056】 収率:93% 純度:>95% 融点:56〜59% DSC=57.2℃(シ
ャープ) IR(ヌジョールマル):1710(s)、1110
(m)1 H NMR(200MHz、CDCl3 ):δ7.3
(br.m,5H)、4.5(s,2H)、3.4
(t,J=6Hz,2H)、2.3(t,J=8Hz,
2H)、1.6(br.s,4H)、1.2(br.
s,22H)。
【0057】16−ベンジルオキシヘキサデカノイルク
ロリド(4)の合成 撹拌棒と還流冷却器を備え、オーブンで乾燥した清浄な
5l三つ口フラスコに、387g(1.02mol)の
16−ベンジルオキシ−ヘキサデカン酸を入れた。これ
に、2500mlの無水トルエン、203g(1.71
mol)の塩化チオニルおよび10mlのピリジンを添
加した。得られた混合物を、還流温度で、窒素雰囲気
下、一夜撹拌した。反応が完了したとき、HClと過剰
の塩化チオニルを減圧下40〜50℃で除去した。この
減圧は、水酸化ナトリウムのペレットを含むインライン
トラップ付きの膜ポンプで与えた。過剰の塩化チオニル
を除去した後、大部分のトルエンを減圧で留去して、酸
塩化物の濃溶液を得た。収率はほぼ定量的であった。
【0058】IR(ニート):1800(s)。
【0059】2−(15−ベンジルオキシヘキサデカノ
イル)−シクロヘキサノン(5)の合成 機械式撹拌機、還流冷却器、温度計および1l滴下濾斗
を備えた、清浄な乾燥5l四つ口フラスコに、190g
(1.12mol)の98%モルホリノ−1−シクロヘ
キセン、103g(1.02mol)のトリエチルアミ
ンおよび1000mlの無水トルエンを入れた。前記の
酸塩化物濃溶液を、窒素の正圧下、12ゲージのカニュ
ーレを通じて滴下濾斗に移した。この溶液を、上記反応
フラスコに、窒素雰囲気下、40〜50℃で4時間かけ
て滴下して加えた。得られた反応混合物を50〜60℃
で一夜撹拌した。
【0060】翌朝、1000mlの20%塩酸を該反応
フラスコに直接添加し、反応混合物を約6時間還流し
た。反応物を冷却させ、室温で一夜撹拌を続けた。トル
エンと水を減圧下40〜50℃で留去し、次いでフラス
コを45℃にて高真空下において残留しているトルエン
と水を除去した。固体生成物が入っているフラスコに、
2lの塩化メチレンを加え、その混合物を30分間撹拌
した。得られた混合物を4lの分液濾斗に移し、100
0mlの水で3回抽出した。合した水の層を25%水酸
化ナトリウム溶液でpHを6にし、次いで塩化メチレン
で2回抽出した。合した塩化メチレンの層を硫酸マグネ
シウムで乾燥し、減圧で濾過した。濾液を減圧下で濃縮
して420gの粗生成物を得た。
【0061】粗収率:93%。
【0062】上記粗製物が入っているフラスコに1lの
60/40ヘキサン/エーテルを添加し、その混合物を
均一になるまで40℃で加熱した。その溶液を、ヘキサ
ンで濡らしたシリカゲルが入っている2lの中位フリッ
ト濾斗を通過させた。得られた濃厚濾液を2lの温ヘキ
サン(50℃)に溶解し、新しいシリカゲルで再度濾過
した。得られた濾液を濃縮して358gの2−(16−
ベンジルオキシヘキサデカノイル)−シクロヘキサノン
を得た。
【0063】 収率:74% 純度:>94% FAB/MS:[M+H]+ 443.2;[M+N
H4 ]+ 460.2 IR(ヌジョールマル):1710(br.m)、16
25(br.s)、1110(m)1 H NMR(200MHz、CDCl3 ):δ7.3
(br.m,5H)、4.5(s,2H)、3.7(明
確なbr.t,1H)、3.4(t,J=6Hz,2
H)、2.3(br.m,4H)、1.65(br.
m,8H)、1.3(br.s,24H)13 C(50MHz,CDCl3 ):δ202.5、18
2.3、139.6、129.1、128.4、12
8.3、73.7、71.4、66.7、37.8、3
0.3、27.1、24.7、23.8、22.6。
【0064】22−ベンジルオキシ−7−ケトドコサン
酸(6)の合成 清浄な乾燥5l一口丸底フラスコに、113g(2.0
mol)の水酸化カリウム、3000mlのメタノール
および358g(0.73mol)の2−(15−ベン
ジルオキシヘキサデカノイル)−シクロヘキサノンを入
れた。このフラスコは磁気撹拌棒と還流冷却器を備えて
いた。反応混合物を撹拌しながら、窒素雰囲気下4.5
時間還流し、次に冷却させ、室温で一夜撹拌を続けた。
【0065】メタノールを減圧下留去し、ケト酸のカリ
ウム塩を水に溶解し、次いでpHを約1まで酸性化し
た。沈澱した白色の固体を減圧濾過で単離し、水で何回
か洗浄し、次に高真空下で数日間乾燥した。
【0066】収率:81% IR(ヌジョールマル):2620(br.w)、17
10(s)、1110(m)1 H(200MHz、CDCl3 ):δ7.3(m,5
H)、4.5(s,2H)、3.4(t,J=6Hz、
2H)、2.3(br.m,6H)、1.6(br.
m,8H)、1.3(br.s,24H)13 C(50MHz,CDCl3 ):δ211.4、18
0.0、138.8、128.3、127.6、12
7.4、72.8、70.5、42.8、42.4、3
4.0、29.6、29.4、26.1、23.8。
【0067】22−ベンジルオキシドコサン酸(7)の
合成 65mlの無水エチレングリコールが入っている500
ml四つ口フラスコに6.0g(0.108mol)の
粉末水酸化カリウムを入れた。このフラスコは機械式撹
拌機、還流冷却器、温度計およびストッパーを備えてい
た。上記混合物を窒素雰囲気下約100℃まで加熱して
上記塩基を可溶化し、次いで26g(0.048mo
l)のベンジルオキシドコサン酸ナトリウムを粉末濾斗
を通じて添加した。10.7g(0.215mol)の
ヒドラジン1水和物を添加し、その反応物を2時間還流
しながら加熱した(143℃)。得られた混合物を10
0℃まで冷却させ、次いで還流冷却器をショートパスの
蒸留ヘッドと取替えた。この時点で、反応容器をホイル
で包み、150〜200℃まで加熱して、約15mlの
ヒドラジン/水の共沸混合物を100℃の蒸気温度で収
集した。還流冷却器をもとどおりに取り付けて反応物を
一夜還流加熱した(195℃)。
【0068】反応混合物を100℃まで冷却させてから
約500mlの氷水中に注入し、さらに1時間撹拌し、
次いで50%塩酸250mlを用いてpH1.3まで酸
性化した。沈澱した白色固体を減圧濾過で単離し、50
0mlの水と250mlの15%過酸化水素で洗浄し
た。反応生成物をさらに250mlの水で洗浄した。濾
別した固体を高真空下で一夜乾燥し、17.9gの黄褐
色の固体を得た。
【0069】 収率:78% 純度:>93% FAB/MS:[M+H]+ 461.3;[M+N
H4 ]+ 478.3 融点:70〜72% DSC=70.5℃(シ
ャープ) IR(ヌジョールマル):2620(br.w)、17
10(s)、1110(m)1 H(200MHz、CDCl3 ):δ7.3(br.
m,5H)、4.5(s,2H)、3.4(t,J=8
Hz,2H)、2.3(t,J=8Hz,2H)、1.
6(br.m,4H)、1.2(br.s,34H)13 C(50MHz,CDCl3 ):δ179.6、13
8.4、128.2、127.5、127.4、72.
7、70.4、34.0、29.6、26.1、24.
6。
【0070】22−ヒドロキシドコサン酸(8)(式
V)の合成 清浄な乾燥500ml二つ口フラスコに、2.0g
(1.8mmol)の10%パラジウム/炭触媒を入れ
た。このフラスコは撹拌棒とゴム隔膜を備えていた。別
のフラスコ内で30分間超音波処理を行うことによっ
て、9.0g(0.02mol)の22−ベンジルオキ
シドコサン酸を300mlの2/1エタノール/エーテ
ルに溶解した。この溶液に水素ガス(1気圧)を充填し
た。得られた反応物を室温で一夜撹拌し、次いでその溶
液に水素を再度充填した。反応は室温で約40時間後に
完了したようである。
【0071】フラスコの内容物を重力濾過し、次にエタ
ノールで数回洗浄した。濾液を減圧下で濃縮して2.4
gの白色粉末を得た。さらに、濾別されたPd/C触媒
を沸騰エタノール中で30分間撹拌し、熱いうちに濾別
した。濾液を減圧下で濃縮して2.9gの22−ヒドロ
キシドコサン酸を得た。
【0072】全収率:53% 融点:キャピラリー法=95〜96℃ DSC=9
6.0℃ IR(ヌジョールマル):2620(br.w)、17
10(s)1 H NMR(200MHz、CDCl3 ):d3.6
(t,2H)、2.3(t,2H)、1.6(br.
m,4H)、1.2(br.s,36H)。
【0073】実施例2
【0074】
【化17】
【0075】N−モルホリノ−1−シクロドデセン
(9)の合成 撹拌棒、温度計およびディーン・スターク(Dean−
Stark)のトラップを備えた100ml三つ口丸底
フラスコに、10g(55mmol)のシクロドデカノ
ン、6.7g(77mmol)のモルホリン、40ml
の無水トルエンおよび触媒量のp−トルエンスルホン酸
1水和物を入れた。得られた反応混合物を48〜77時
間還流させた。トルエンを減圧下で除去し、次いで反応
混合物を減圧蒸留して5.7gのN−モルホリノ−1−
シクロドデセン(160〜168℃/0.5mmにて)
を純度95%の透明な液体として得た。
【0076】IR(ニート):1640(s)1 H NMR(200MHz、CD2 Cl2 ):δ4.
3(t,1H)、3.6(t,4H)、2.7(t,4
H)、2.2(t,2H)、2.0(m,2H)、1.
5(br.s,16H) GC:保持時間=11.7分。
【0077】
【化18】
【0078】2−(11−ブロモウンデカノイル)−シ
クロドデカノン(10)の合成 滴下濾斗と撹拌棒を備えた50ml丸底フラスコに、
5.6g(21.5mmol)のN−モルホリノ−1−
シクロドデセン、2.17g(21.5mmol)のト
リエチルアミンおよび10mlの無水トルエンを入れ
た。上記滴下濾斗に6.0g(21.5mmol)の1
1−ブロモウンデカノイルクロリドを入れ、その酸塩化
物を、45℃の反応混合物に滴下して加えた。酸塩化物
を添加した後、反応混合物を75℃で一夜撹拌した。反
応混合物を冷却させた後、10mlの20%塩酸を添加
し、次に反応混合物をさらに24時間還流した。
【0079】冷却後、反応混合物を100mlの塩化メ
チレンと100mlの水で抽出した。有機層を収集し、
硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して
8.6gの黒赤色の粘稠な液状物を得た。
【0080】IR(ニート):1705(br.s)1 H NMR(200MHz、CD2 Cl2 ):δ3.
5(t,1H)、2.4(t,2H)、2.2(明確な
m,4H)、1.5(br,34H) Cl交換[M+H]+ =385.2 [M+H]+ =42923−ヒドロキシ−13−ケトトリコサン酸(11)の
合成 還流冷却器と撹拌棒を備えた250ml丸底フラスコ
に、8.6g(20mmol)の2−(11−ブロモウ
ンデカノイル)−シクロドデカノン、4.3g(78m
mol)の水酸化カリウムおよび100mlのメタノー
ルを入れた。その反応混合物を17時間還流し、次にメ
タノールを減圧で除去した。得られた固体を約300m
lの水に溶解し、100mlの10%塩酸を用いてpH
1まで酸性化した。この酸性化した溶液を濾過し、濾別
した固体を高真空下で乾燥して7.6gの褐色の柔らか
な固体を得た。
【0081】IR(ニート):3000〜3300(b
r)、1700(s)1 H NMR(200MHz、CDCl3 ):δ3.5
(t,2H)、2.4(明確なm,6H)、1.5(b
r.s,34H) [M+NH3]+ =399.2。
【0082】
【化19】
【0083】23−ヒドロキシトリコサン酸(12)の
合成 オーバーヘッド撹拌機、還流冷却器および温度計を備え
た100ml三つ口丸底フラスコに、1.93g(3
4.5mmol)の粉末水酸化カリウムおよび23ml
の無水エチレングリコールを入れた。反応混合物を50
℃まで加熱してから7.0g(17.2mmol)の2
3−ヒドロキシ−13−ケトトリコサン酸ナトリウム、
および3.45g(69mmol)のヒドラジン1水和
物を添加した。その反応物を143℃で2.5時間撹拌
し、次いで過剰のヒドラジンと水を約150〜180℃
で留去した。その反応物をさらに195℃で一夜還流し
た。
【0084】反応混合物を100℃まで冷却させ、30
0mlの氷水中に注ぎ入れ、50%HClでpHを1.
0に調節した。沈澱した固体を濾過し、400mlの水
および100mlの15%過酸化水素で洗浄した。得ら
れた沈澱を高真空下で乾燥して5.1gの黄褐色の固体
を得た。
【0085】IR(ヌジョール):3000〜3300
(br.)、1700(s)1 H NMR(200MHz、CDCl3 ):δ3.3
(t,2H)、2.3(t,2H)、1.6(br.
m,4H)、1.3(br.s,36H)13 C NMR(60MHz、CDCl3 ):δ178、
73、58、42、34、29(br.)、26、2
3。
【0086】実施例3 ウォルフ・キシュナー還元法の好ましいパラメーターを
確立するため、各種濃度のケト酸、ヒドラジンおよび塩
基を用いて実施例1を繰り返した。また実施例1を各種
の還流時間で繰り返した。得られた結果は下記の表に要
約してある。
【0087】
【表1】
【0088】上記表の結果は、試験Gで用いた濃度と還
流時間(ヒドラジン:ケト酸の比率を増大し還流時間を
短くした)で最高の結果が得られたことを示している。
【0089】この明細書に示して説明したこの発明の特
定の形態は代表的なものにすぎないと解すべきである。
この明細書に示唆されている変形は、これには限定され
ないが、開示の明確な教示から逸脱することなく、例示
された実施態様について実施することができる。したが
ってこの発明の完全な範囲を決定する場合は特許請求の
範囲を参照しなければならない。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 51/377 C07C 51/377 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ω−ヒドロキシ酸類の製造方法であっ
    て、 (i)(a)式I: 【化1】 (式中、aは1〜20の整数であり、 bは2〜40の整数であり、 eは4〜12の整数であり、 fは4〜24の整数であり、そしてYは酸素、窒素また
    は−CH2 である)で表されるエナミン;(b)式II: 【化2】 (式中、cは1〜30の整数であり、 dは2〜60の整数であり、 Xは−OH、ハロゲン原子、OTsおよびOMsからな
    る群から選択され、そしてZはハロゲン原子である)で
    表される化合物;ならびに(c)塩基触媒;を含有し、
    上記エナミン:式IIで表される化合物のモル比が約1:
    1〜約1:2の範囲内にある無水混合物を調製し; (ii)ステップ(i)で得られた無水混合物を、約2
    0℃〜約150℃の範囲内の温度で反応させて第一反応
    溶液を得て; (iii)ステップ(ii)で得た第一反応溶液を酸水
    溶液でクエンチし、次に還流して、式III : 【化3】 で表されるジケトンを含有する第二反応溶液を得て; (iv)式III で表されるジケトンを溶媒中でヒドロキ
    シ含有無機塩基と混合して第三反応溶液を得て; (v)ステップ(iv)で得た第三反応溶液を還流して
    式IV: 【化4】 で表されるケト酸を含有する第四反応溶液を得て; (vi)式IVで表されるケト酸を還元して、式V: 【化5】 で表されるω−ヒドロキシ酸を得る;ステップを含んで
    なるω−ヒドロキシ酸の製造方法。
  2. 【請求項2】 製造方法のステップ(i)において、無
    水混合物が、下記: (ia)塩基触媒を、式Iで表されるエナミンに添加
    し、続いて(ib)ステップ(ia)で得られた混合物
    に式IIで表される化合物を添加する;2つのステップで
    調製される請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 無水混合物が、さらに乾燥剤を含有して
    いる請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 製造方法のステップ(i)と(ii)が
    不活性ガス雰囲気下で行われる請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 ステップ(i)の無水混合物がさらに有
    機溶媒を含有している請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 ステップ(i)における塩基触媒の量
    が、エナミンの量に対して0.5〜5当量の範囲内にあ
    る請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 塩基触媒が有機塩基である請求項1記載
    の方法。
  8. 【請求項8】 製造方法のステップ(ii)の温度が約
    25℃〜150℃の範囲内にある請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】 ステップ(iv)において、ヒドロキシ
    含有無機塩基:化合物III の比率が約1:1〜約6:1
    の範囲内にある請求項1記載の方法。
  10. 【請求項10】 ステップ(vi)における還元反応が
    ウォルフ・キシュナーの還元反応である請求項1記載の
    方法。
  11. 【請求項11】 還流時間が1〜48時間であり、その
    結果、過剰のヒドラジンが留去され、そしてヒドラゾン
    が確実に分解される請求項10記載の方法。
  12. 【請求項12】 ケト酸:ヒドラジンの比率が1:8で
    ある請求項10記載の方法。
  13. 【請求項13】 ケト酸:塩基の比率が1:1〜1:6
    である請求項10記載の方法。
  14. 【請求項14】 エナミンが式9: 【化6】 で表されるN−モルホリノシクロドデセンであり、そし
    て化合物IIが11−ブロモウンデカノイルクロリドであ
    る請求項1記載の方法。
  15. 【請求項15】 ω−ヒドロキシ酸が式:HOCH
    2 (CH2 )20CH2 CO2 Hで表される23−ヒドロ
    キシトリコサン酸である請求項14記載の方法。
  16. 【請求項16】 ω−ヒドロキシ酸が式:HOCH
    2 (CH2 )19CH2 CO2 Hで表される22−ヒドロ
    キシドコサン酸である請求項1記載の方法。
  17. 【請求項17】 ω−ヒドロキシ酸の製造方法であっ
    て、 (i)(a)式I: 【化7】 (式中、aは1〜20の整数であり、 bは2〜40の整数であり、 eは4〜12の整数であり、 fは4〜24の整数であり、そしてYは酸素、窒素また
    は−CH2 である)で表されるエナミン; (b)式VI: 【化8】 (式中、cは1〜30の整数であり、 dは2〜60の整数であり、 X’はアルキルエーテルまたはアリールエーテルであ
    り;そしてZはハロゲン原子である)で表される化合
    物;ならびに (c)塩基触媒:を含有し、上記エナミン:式VIで表さ
    れる化合物のモル比が約1:1〜約1:2の範囲内にあ
    る無水混合物を調製し; (ii)ステップ(i)で得られた無水混合物を、約2
    0℃〜約150℃の範囲内の温度で反応させて第一反応
    溶液を得て; (iii)ステップ(ii)で得た第一反応溶液を酸水
    溶液でクエンチし、次に還流して、式VII : 【化9】 で表されるジケトンを含有する第二反応溶液を得て; (iv)式VII で表されるジケトンを溶媒中でヒドロキ
    シ含有無機塩基と混合して第三反応溶液を得て; (v)ステップ(iv)で得た第三反応溶液を還流し
    て、式VIII: 【化10】 で表されるケト酸を含有する第四反応溶液を得て; (vi)式VIIIで表されるケト酸を還元して、式IX: 【化11】 の化合物を得て; (vii)式IXで表される化合物を水素化して、式V: 【化12】 で表されるω−ヒドロキシ酸を得る;ステップを含んで
    なるω−ヒドロキシ酸の製造方法。
JP7295692A 1994-11-14 1995-11-14 ω−ヒドロキシ酸類の製造方法 Pending JPH08239343A (ja)

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