JPH08245734A - 3次元架橋性ポリマーの製造方法及びこれを用いた眼科医療用ソフト材料 - Google Patents

3次元架橋性ポリマーの製造方法及びこれを用いた眼科医療用ソフト材料

Info

Publication number
JPH08245734A
JPH08245734A JP7051480A JP5148095A JPH08245734A JP H08245734 A JPH08245734 A JP H08245734A JP 7051480 A JP7051480 A JP 7051480A JP 5148095 A JP5148095 A JP 5148095A JP H08245734 A JPH08245734 A JP H08245734A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
hydrocarbon group
formula
acrylate
monomer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7051480A
Other languages
English (en)
Inventor
Naoki Morita
直喜 森田
Junichi Iwata
淳一 岩田
Seiichiro Igawa
誠一朗 井川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP7051480A priority Critical patent/JPH08245734A/ja
Publication of JPH08245734A publication Critical patent/JPH08245734A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Eyeglasses (AREA)
  • Materials For Medical Uses (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 特定の構造と分子量を持つ有機シロキサン単
量体と共重合可能なモノマーを混合した成分に、SP値
が8(cal/cm31/2以上の有機溶剤を添加混合
し、これを重合することによって得られる3次元架橋性
ポリマーの製造方法。 【効果】 眼科医療ソフト材料として利用する場合、酸
素透過性、耐タンパク質汚れ性等を損なわず形態維持性
を改良することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は眼科医療用材料として、
特にソフトコンタクトレンズ、ソフト眼内レンズ、人工
角膜に適する3次元架橋性ポリマーの製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】ポリシロキサンを利用したソフトコンタ
クトレンズとしては、例えば、分子鎖両末端がビニルジ
メチルシリル基で封鎖されたポリジメチルシロキサンと
メチルハイドロジエンポリシロキサンとの混合物に、白
金系の触媒を加え、モールディング法で加熱硬化させる
方法で得られるシリコーンラバーレンズと、両末端にメ
タクリロキシ基のような重合性基を付加したポリパーフ
ルオロエーテルを主成分とした重合体からなるソフトコ
ンタクトレンズとハードコンタクトレンズとの中間の弾
性率を有する可とう性レンズが知られている(特開54
−81363号公報、特開昭58−127914号公
報)。
【0003】また、重合時に有機溶剤を用いると物性が
改善されるという提案がなされている。例えば、重合時
に溶剤を添加することにより酸素透過性が改良される
(特開平1−225913)、モノマーに相溶性の溶剤
と非相溶性の溶剤を添加する酸素透過性が改良される
(特開平6−123859、特開平6−12386
0)、溶剤を除去しつつ重合すると酸素透過性と加工性
が改善される(特開平5−310837号公報)等。こ
れらはいずれもハードコンタクトレンズを主体に研究さ
れている。
【0004】さらに、コンタクトレンズの形状維持性を
高めようとすると、分子量を高くする必要があり、その
ために重合物が扱いにくくなり、効率よくポリマーをえ
ることが出来ないという問題もあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は眼科医
療用ソフト材料として、酸素透過性に優れ、光学的、機
械的特性、そして特に形態維持性に優れたポリマーを製
造する方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の医療用材料は特
定の構造と分子量を有する有機シロキサン単量体と共重
合可能なモノマーとを混合しその混合成分に有機溶剤を
添加混合し、これを重合することによる方法により目的
を達成する。すなわち本発明は、下記化3で表されるこ
とを特徴とする有機シロキサン単量体と共重合可能なモ
ノマーを混合した成分にSP値が8以上の有機溶剤を添
加混合し、これを重合することによって得られる3次元
架橋性ポリマーの製造方法である。
【0007】
【化3】
【0008】〔式中Xはラジカル重合可能な不飽和基を
持つ置換基であり、ZはX又は炭素数1〜10からなる
アルキル基、炭素数1〜12からなるハロゲン化アルキ
ル基及びトリメチルシロキシ基から選ばれた基である。
1、R2、R3及びR4はそれぞれ炭素数1〜12の炭化
水素基又はトリメチルシロキシ基であり、Yは下記化2
に示される構造単位(I)〜(III)からなり、
(I)の存在数は7〜300、(II)の存在数は0〜
300、(III)の存在数は0〜120である。〕
【0009】
【化4】
【0010】〔R5及びR6はそれぞれ炭素数1〜12の
炭化水素基、R7及びR8はそれぞれ1〜12の炭化水素
基又はフッ素置換された炭化水素基であって、R7及び
8の少なくとも一方はフッ素置換された炭化水素基で
ある。R9及びR10はそれぞれ1〜12の炭化水素基又
はビニル基、スチリル基、アリル基であって、R9及び
1 0の少なくとも一方はビニル基、スチリル基、アリル
基である。〕(1)式で表される有機シロキサン単量体
は、その分子量が増大する時、側鎖の官能基数が同じで
あれば、主鎖の官能基間鎖が長くなるため、酸素透過性
が向上し、また凝集エネルギーを低下させると共にガラ
ス転移点も低くなるため、例えばソフトコンタクトレン
ズとした時、柔らかさ並びにゴム弾性で示される物性に
大きな効果をもたらす。分子量を決定する当該マクロマ
ーのシロキサニル単位の構造は上記化4中の(I)、
(II)及び(III)で示される。
【0011】構造単位(I)、(II)及び(III)
はそれぞれ次のような特徴をもっている。構造単位
(I)は、分子内でその数が増える程、酸素透過性を増
大させる効果があり、またガラス転移点を低下させる効
果もあるので、例えばレンズにした時の戻り性(レンズ
を変形させたときにもとに戻ろうとする性質)等の物性
に欠かせない構造である。
【0012】しかしながら、構造単位(I)が連続的に
分子内に存在すると疎水性の性質から、涙液中の蛋白質
等の吸着が起こり、汚れやすい原因となる。次に構造単
位(II)は、シロキサニル基の側鎖の少なくとも一方
はフッ素置換された炭化水素基であり、側鎖にフッ素置
換された炭化水素基をもつことによりフッ素原子に起因
する臨界表面張力の低下が起こる。このことから本発明
のコンタクトレンズ材料は撥水、撥油性の性質を持ち、
これはコンタクトレンズ表面が涙液中の蛋白質や脂質、
無機成分などによって汚染されることを抑制する効果を
有し、汚染物質が付着しても剥がれ易い性質を持ってい
る。
【0013】しかしながら構造単位(II)は、構造単
位(I)程、酸素透過性を増大させる傾向は大きくな
く、分子内に多く存在し過ぎると希望する酸素透過性が
得られにくくなる。構造単位(III)は、シロキサニ
ル基の側鎖の少なくとも一方はビニル基、アリル基、ス
チリル基等の重合性基であり、側鎖に重合性基をもつこ
とにより分子内での架橋効率が上がり形態維持性や強度
等の物性向上につながる。
【0014】しかしながら構造単位(III)が分子内
に多く存在すると酸素透過性を減少させたり、硬度を上
げる原因となる。分子内に存在する構造単位(I)、
(II)及び(III)の数は、あまり多すぎると該マ
クロマーが白濁して得られたり、共重合可能なモノマー
との相溶性が悪化し、相分離を起こしたり、重合時に白
濁したりする。またその数が少ないと酸素透過性が低下
するばかりでなく、柔らかさや屈曲性、形態維持性等が
劣る原因となる。以上の理由より、目的とする材料によ
り分子内に存在する構造単位(I)、(II)及び(I
II)の数は選択することができる。例えば酸素透過性
が必要な場合は構造単位(I)単独でもいいし、蛋白付
着量を小さくしたい場合は、構造単位(II)で使用で
きる。
【0015】分子内に含まれる構造単位(I)及び(I
I)の存在比と存在数は好ましくは構造単位(I):構
造単位(II)の比が1:10ないし10:1更に好ま
しくは1:8ないし8:1が良く、構造単位(I)、
(II)の合計数は7〜600で好ましくは20〜45
0が良い。構造単位(I)の存在数は7〜300、構造
単位(II)の存在数は0〜300で脂質、蛋白付着を
考慮しない材料の場合は構造単位(II)の存在数は0
でもよい。構造単位(III)は構造単位(I)、(I
I)の合計数との比で表され、構造単位(I)+(I
I):構造単位(III)の比が好ましくは100:1
ないし100:20さらに好ましくは100:2ないし
100:10がよい。
【0016】構造単位(III)はその存在数が0〜1
20でその材料の特性に応じて存在数は0でも良い。構
造単位(I)のシロキサニル基の側鎖は、それぞれ炭素
数1〜12の炭化水素基であり、好ましくはメチル基が
良い。構造単位(II)のシロキサニル基の側鎖は、少
なくとも一方がフッ素置換された炭化水素基であること
が必要であり、例えば3,3,3−トリフルオロプロピ
ル基、1,1,2,2−テトラヒドロパーフルオロオク
チル基、1,1,2,2−テトラヒドロパーフルオロデ
シル基などが挙げられ、中でもトリフルオロプロピル基
が好ましい。構造単位(III)のシロキサニル基の側
鎖は少なくとも一方が重合性基を含んでいることが必要
であり、ビニル基、アリル基、スチリル基などが挙げら
れ中でもビニル基が好ましい。
【0017】次に(1)式中に示すところのラジカル重
合可能な不飽和基の1例をあげるならば、ビニル基、ア
リル基、アクリレート基、メタクリレート基、アクリル
アミド基、メタクリルアミド基、フマレート基、マレエ
ート基、メサコネート基、スチリル基などがあげられる
が、重合のしやすさからアクリレート基、メタクリレー
ト基が好ましい。さらにラジカル重合可能な不飽和基と
Si原子との間に他の連結基が有っても良く、好ましい
例をあげるならば炭素数2〜10のアルキレン基、シク
ロアルキレン基、フェニレン基からなっている基であ
り、さらにこの連結基において炭素炭素結合の間または
不飽和基との間に−COO−、−OCO−、−CO−、
−O−、−OCONH−、−NHCOO−、−CONH
−、−NHCO−、−NHCONH−結合をはさんでい
てもよい。また連結基の炭化水素の水素がさらにハロゲ
ン、アルキル基、水酸基で置換されていてもよいが化学
的な安定性からSi原子には少なくとも炭素数1以上の
炭化水素基が結合している方が好ましい。
【0018】〔(1)式の製法〕(1)式で表される多
官能性有機シロキサンマクロマーは、例えば、1,3−
ビス−(4−ヒドロキシアルキル)テトラメチルジシロ
キサンとオクタメチルシクロテトラシロキサン及び1,
3,5−トリメチルトリフルオロプロピルシクロトリシ
ロキサンとテトラビニルテトラメチルシクロテトラシロ
キサンとの開環挿入反応によって得られるポリシロキサ
ン構造を有するジオールと、例えば、当量のイソシアネ
ートエチルメタクリレート叉は、2倍当量のジイソシア
ネートを反応させることによって得られる。この得られ
た多官能性有機シロキサンマクロマーの構造はNMR
(核磁気共鳴スペクトル)及びIR吸収スペクトルから
解析した。
【0019】〔(I)〜(III)式の分析方法〕
(1)式の分子内に含まれる構造単位(I)、(II)
及び(III)の存在比と存在数はNMR(核磁気共鳴
スペクトル)を測定することにより求めることができ
る。例えば構造単位(I)がジメチルシロキサンであ
り、構造単位(II)がメチル−トリフルオロプロピル
シロキサン、構造単位(III)がビニルメチルシロキ
サンの場合、NMRスペクトル上に表れるメチル基、ト
リフルオロプロピル基、ビニル基に関するプロトン吸収
の積分値を測定し、更に同じ分子内に含まれるメチレン
基に関するプロトン吸収の積分値を測定することから求
められる。
【0020】前記式(1)の多官能性有機シロキサンマ
クロマーは、 〔医療用ソフト材料の製法〕本発明の医療用ソフト材料
となる3次元架橋性ポリマーは、(1)式で表される有
機シロキサン1種叉は2種以上を該有機シロキサンのみ
でまたは該有機シロキサンと共重合可能なモノマーの1
種または2種以上と共に重合させ(以下混合モノマーと
する。)、橋かけ重合体とすることによって得られる
が、その際その混合モノマーにSP値が8(cal/c
31/2以上、好ましくはSP値が10(cal/cm
31/2以上(SP値はポリマーハンドブック記載値)で
ある有機溶剤を添加して重合することにより、形態維持
性の改良された医療用ソフト材料とすることができる。
SP値が8(cal/cm31/2未満であると、(1)
式で表される有機シロキサンの溶解性が上がることから
好ましくない。また、医療用ソフト材料の目標性能、例
えば要求される酸素透過性、柔らかさ、汚れの付着しに
くさ、強度などに応じて、(1)式の中のYを構成する
構成単位の種類及び結合数、並びにX、Zを構成する残
基が選択される。
【0021】共重合可能なモノマーを以下に説明する。
本発明において共重合可能なモノマーとして用いられる
アクリル酸フルオロアルキルエステル及びメタクリル酸
フルオロアルキルエステルは、フッ素原子に起因する臨
界表面張力の低下により、撥水、撥油性の性質を持ち、
これはコンタクトレンズ表面が涙液中の蛋白質や脂質な
どの成分によって汚染されることを抑える効果がある。
【0022】これらアクリル酸フルオロアルキルエステ
ル、メタクリル酸フルオロアルキルエステルの具体例と
しては、トリフルオロエチルアクリレート、テトラフル
オロエチルアクリレート、テトラフルオロプロピルアク
リレート、ペンタフルオロプロピルアクリレート、ヘキ
サフルオロブチルアクリレート、ヘキサフルオロイソプ
ロピルアクリレート、ヘプタフルオロブチルアクリレー
ト、オクタフルオロペンチルアクリレート、ノナフルオ
ロペンチルアクリレート、ドデカフルオロペンチルアク
リレート、ドデカフルオロオクチルアクリレート、トリ
デカフルオロオクチルアクリレート、トリデカフルオロ
ヘプチルアクリレート及びこれらのアクリレート類に対
するメタクリレート類等があげられ、好ましくはトリフ
ルオロエチルメタクリレート、ヘキサフルオロイソプロ
ピルメタクリレート、オクタフルオロペンチルメタクリ
レート、トリフルオロエチルアクリレート、テトラフル
オロエチルアクリレート、ドデカフルオロオクチルアク
リレートが用いられる。
【0023】これらのモノマーは1種もちいてもよい
し、2種以上組み合わせて用いても良い。また本発明に
おいて共重合可能なモノマーとして用いられるアクリル
酸アルキルエステルモノマー及びメタクリル酸アルキル
エステルモノマーは、多官能性有機シロキサンマクロマ
ーと(メタ)アクリル酸フルオロアルキルエステルとの
相溶性を改善する効果がありその使用範囲を大きく広げ
る役割をする。
【0024】これらアクリル酸アルキルエステル及びメ
タクリル酸アルキルエステルの具体例としては、メチル
アクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアク
リレート、nブチルアクリレート、tert−ブチルア
クリレート、イソブチルアクリレート、n−ヘキシルア
クリレート、n−オクチルアクリレート、n−ヘプチル
アクリレート、n−ノニルアクリレート、n−デシルア
クリレート、イソデシルアクリレート、n−ラウリルア
クリレート、トリデシルアクリレート、n−ドデシルア
クリレート、シクロペンチルアクリレート、シクロヘキ
シルアクリレート、n−ステアリルアクリレート及びこ
れらのアクリレート類に対応するメタクリレート類等が
あげられ、好ましくはn−ブチルアクリレート、n−オ
クチルアクリレート、n−ラウリルメタクリレート、n
−ステアリルメタクリレート等が用いられる。
【0025】これらのモノマーは1種もちいてもよい
し、2種以上組み合わせて用いても良い。さらに機械的
性質、表面濡れ性、寸法安定性などを向上させるため
に、所望に応じ、以下に述べるモノマーを共重合させる
ことができる。機械的性質を向上させるためのモノマー
としては、例えばスチレン、tert−ブチルスチレ
ン、α−メチルスチレンなどの芳香族ビニル化合物等が
挙げられる。
【0026】表面濡れ性を向上させるためのモノマーと
しては、例えばメタクリル酸、アクリル酸、イタコン
酸、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロ
キシプロピルメタクリレート、グリシジルメタクリレー
ト、グリセロールメタクリレート、ポリエチレングリコ
ールメタクリレート、N,N´−ジメチルアクリルアミ
ド、N,N´−ジエチルアクリルアミド、N−メチルア
クリルアミド、ジメチルアミノエチルメタクリレート、
メチレンビスアクリルアミド、ダイアセトンアクリルア
ミド、N−ビニルピロリドン、NビニルNメチルアセト
アミド等が挙げられる。
【0027】寸法安定性を向上させるためのモノマーと
しては、例えばエチレングリコールジメタクリレート、
ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレン
グリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコール
ジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタク
リレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレー
ト、ビスフェノールAジメタクリレート、ビニルメタク
リレート、アクリルメタクリレート及びこれらのメタク
リレート類に対応するアクリレート類、ジビニルベンゼ
ン、トリアリルイソシアヌレート等が挙げられる。
【0028】これらのモノマーは1種もちいてもよい
し、2種以上組み合わせて用いても良い。ソフト材料の
光学特性、酸素透過性、機械的強さ、変形回復性、眼に
装用したときの汚れ付着性、涙液中での寸法安定性とそ
の径時変化などの特性バランスを良くするため、これら
共重合可能なモノマーを組み合わせた混合モノマーを使
用することができる。
【0029】上述の有機溶剤の具体例としてはアセト
ン、アセトニトリル、ベンジルアルコール、n−ブチル
アルコール、シクロヘキサン、シクロペンタン、シクロ
ペンタノン、ジメチルスルホキシド、エタノール、エチ
レングリコール、エチルヘキサノール、ヘキシルアルコ
ール、メタノール、メチルエチルケトン、メチルイソブ
チルケトン、オクチルアルコール、n−プロピルアルコ
ール、iso−プロピルアルコール、テトラヒドロフラ
ン等が用いられる。扱いやすさ等から考えると、メタノ
ール、エタノール、n−プロピルアルコール、n−ブタ
ノール等のアルコール類が好ましい。これら有機溶剤の
重合時の作用にかんしては現在のところよくわからない
が、SP値でその傾向が強い為、有機溶剤にたいする有
機シロキサン単量体と共重合可能なモノマー等での溶解
性(溶解選択性)の差によるものではないかと思われ
る。これら有機溶剤は単独でもちいても混合して用いて
も良い。
【0030】前述の有機溶媒の使用量は全単量体成分1
00重量部に対して、0.1〜20重量部、好ましくは
0.5〜10重量部である。その使用量が0.1重量部
未満では得られるソフト材料の形態維持性は改善され
ず、その使用量が20重量部以上になると混合モノマー
との溶解性が悪化したり、得られたソフト材料の強度が
極端に悪くなったりする。
【0031】前記の混合モノマーに添加する有機溶媒の
例としては、トリフルオロエチルメタクリレート、n−
ブチルアクリレート、メタクリル酸、ヒドロキシエチル
メタクリレート、エチレングリコールジメタクリレー
ト、メタノールの組み合わせ等がある。本発明の医療用
ソフト材料として用いられる共重合体は、例えば単量体
混合物を鋳型に充填して公知の方法でラジカル重合させ
るキャスト重合法、回転する半面鋳型内に単量体混合物
を仕込んで重合させる方法、叉は共重合体を低温で冷凍
切削する方法等によりコンタクトレンズ等に成型するこ
とができる。
【0032】共重合の方法は、光重合開始剤を単量体混
合物中に存在させ、紫外線を照射して重合させる方法叉
はアゾ化合物や有機過酸化物を用いて重合させる方法が
良い。
【0033】
【実施例】次に実施例により本発明を更に詳細に説明す
るが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるも
のではない。なお、各物性及び分子量はつぎのようにし
て求めた。 (1)酸素透過係数 理化精機工業(株)製の気体透過率測定装置K−315
−Nを用いた。試料片は直径30mm、厚さ0.3mm
の円盤状のものを測定に供した。
【0034】測定は25℃の恒温室、試料片セット場所
35℃で測定した。 (2)汚れ付着性 蛋白質汚れはトリス塩酸バッファー液(PH=7.4)
中にリゾチーム(03%)、アルブミン(0.4%)、
グロブリン(0.3%)溶解させ、この混合溶液中に試
験片を浸漬し(37℃ 3Hr)、精製水中に浸漬し乾
燥後、表面赤外分光分析を行いアミドの吸収量を測定
し、該吸収量が大きい程、汚れ付着が大きい。また、脂
質による汚れについては試験片をオレイン酸中に浸漬し
膨潤率を測定した。
【0035】(3)圧縮変形戻りテスト 鋳型を用いて作成したソフトコンタクトレンズを純水中
に浸漬し、その上部にガラス板を乗せさらにそのうえか
ら50gの重量をもつサンプル瓶を置き、レンズを3時
間室温で圧縮変形させる。3時間後、サンプル瓶とガラ
ス板を除き、その1分後のレンズのサイズを測定(S
2)する。始めのサイズを(S1)として、1分後の変
形量は次式で求められる。 S2−S1=△St1(m
m)この△St1で変形戻り量を比較する。
【0036】
【参考例】
(マクロマーAの合成 )1,3−ビス−(4−ヒドロ
キシプロピル)テトラメチルジシロキサン10.7g、
オクタメチルシクロテトラシロキサン190g、1,
3,5−トリメチルトリフルオロプロピルシクロトリシ
ロキサン100g、1,3,5,7−テトラビニル1,
3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン1
1.05g、トルエン174g、2,6−ジ−ter−
ブチル−P−クレゾール30mg、水酸化セシウム10
0mgをフラスコのなかに仕込み還流温度で12Hr反
応させた。
【0037】その後、酢酸で中和後、イソプロピルアル
コールで溶解洗浄した。その後、メタノールを加えて分
液ロートで抽出した。処理を繰り返すことにより両末端
に水酸基をもつ有機シロキサンジオール119gを得
た。得られたマクロマーについてNMR(核磁気共鳴ス
ペクトル)分析を行った結果、下記化5に示された構造
であることが確認された。
【0038】
【化5】
【0039】この有機シロキサンジオールを50g、ア
セトン100g、2−イソシアネートエチルメタクリレ
ート4.7g、ジブチルスズジラウリレート5適を褐色
丸底フラスコに仕込みN2雰囲気中で撹拌しながら還流
温度で2Hr反応した。反応後、精製水を1.5g加え
撹拌を続けた。 冷却後、メタノールを加え、洗浄分離
を繰り返し、ウレタン結合を含む有機シロキサンマクロ
マー46gを得た。得られたマクロマーについてNMR
(核磁気共鳴スペクトル)分析を行った結果、下記化6
(マクロマーA)に示されたウレタン結合を含む多官能
有機シロキサンマクロマーであることを確認した。図1
にNMRスペクトル図、図2にIRスペクトル図を添付
した。
【0040】
【化6】
【0041】(マクロマーBの合成 )1,3−ビス−
(4−ヒドロキシプロピル)テトラメチルジシロキサン
10.7g、オクタメチルシクロテトラシロキサン19
0g、1,3,5−トリメチルトリフルオロプロピルシ
クロトリシロキサン100g、トルエン174g、2,
6−ジ−ter−ブチル−P−クレゾール30mg、水
酸化セシウム100mgをフラスコのなかに仕込み還流
温度で12Hr反応させた。
【0042】その後、酢酸で中和後、イソプロピルアル
コールで溶解洗浄した。その後、メタノールを加えて分
液ロートで抽出した。処理を繰り返すことにより両末端
に水酸基をもつ有機シロキサンジオール137gを得
た。得られたマクロマーについてNMR(核磁気共鳴ス
ペクトル)分析を行った結果、下記化7に示された構造
であることが確認された。
【0043】
【化7】
【0044】この有機シロキサンジオールを50g、ア
セトン100g、2−イソシアネートエチルメタクリレ
ート4.7g、ジブチルスズジラウリレート5適を褐色
丸底フラスコに仕込みN2雰囲気中で撹拌しながら還流
温度で2Hr反応した。反応後、精製水を1.5g加え
撹拌を続けた。 冷却後、メタノールを加え、洗浄分離
を繰り返し、ウレタン結合を含む有機シロキサンマクロ
マー105gを得た。得られたマクロマーについてNM
R(核磁気共鳴スペクトル)分析を行った結果、下記化
8(マクロマーB)に示されたウレタン結合を含む多官
能有機シロキサンマクロマーであることを確認した。図
3にNMRスペクトル図、図4にIRスペクトル図を添
付した。
【0045】
【化8】
【0046】
【実施例1及び2】 (重合体の作成)上記化6(マクロマーA)、化8(マ
クロマーB)に示されたウレタン結合を含む有機シロキ
サンマクロマー80重量部、トリフロロエチルメタクリ
レート(以下3FMとする)5重量部、n−ブチルアク
リレート(以下n−BAとする)10重量部、メタクリ
ル酸(以下MAAとする)3重量部、ヒドロキシエチル
メタクリレート(以下HEMAとする)2重量部、エチ
レングリコールジメタクリレート(以下EDとする)5
重量部、メタノール2.625重量部及び2,4,6−
トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイ
ド0.5重量部を添加し、窒素雰囲気中でマグネチック
スターラーにて約1時間撹拌し、溶解混合させた。
【0047】その後、窒素雰囲気中で、シリコーンゴム
製のガスケットを間に入れた2枚のガラス板(厚さ10
mm、巾60mm、長さ90mm)により組み込んだセ
ル中に前期反応液を注入し、該セルを40〜50℃の温
度において紫外線を2時間照射して、透明な共重合体を
得た。このようにして得られた共重合体について、酸素
透過係数、汚れ付着性を測定した。
【0048】次に射出成型によって作成したポリプロピ
レン製の凹凸鋳型(レンズ直径13.7mm)に前記各
モノマー混合液を注入充填し、紫外線を2時間照射し重
合した。重合後鋳型から取りだしたレンズは透明で柔軟
性を示し、強度もまず良好なものが得られた。この取り
だした各レンズについて、圧縮変形戻り性を測定した。
結果を表1に示す。
【0049】
【比較例1及び2】上記実施例1、2で使用したマクロ
マー(A,B)を上記実施例1、2で示した組成からメ
タノールを除き実施例1と同じように光重合して、透明
な共重合体を得た。その共重合体について、物性を測定
した結果を表1に示す。次に射出成型によって作成した
ポリプロピレン製の凹凸鋳型(レンズ直径13.7m
m)に前記各モノマー混合液を注入充填し、紫外線を2
時間照射し重合した。重合後鋳型から取りだしたレンズ
は透明で柔軟性を示し、強度もまず良好なものが得られ
た。この取りだした各レンズについて、圧縮変形戻り性
を測定した。結果を表1に示す。
【0050】
【実施例3〜7及び比較例3】上記化8(マクロマー
B)に示されたウレタン結合を含む有機シロキサンマク
ロマーを用いて、比較例2の組成にSP値の異なる溶剤
をそれぞれ添加して重合を行い、酸素透過性と△St1
を測定した。結果を表2に示す。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】
【発明の効果】本発明の方法によって得られる医療用ソ
フト材料は、酸素透過性が高く、タンパク質等の耐汚れ
性に優れ、しかも変形戻り性等の物性バランスに優れた
材料でありコンタクトレンズ、眼内レンズ、人工角膜用
との製造方法として好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で得られた多官能性有機シロキサンマク
ロマー(マクロマーA)のNMRスペクトル図である。
【図2】実施例で得られた多官能性有機シロキサンマク
ロマー(マクロマーA)のIRスペクトル図である。
【図3】実施例で得られた多官能性有機シロキサンマク
ロマー(マクロマーB)のNMRスペクトル図である。
【図4】実施例1で得られた多官能性有機シロキサンマ
クロマー(マクロマーB)のIRスペクトル図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記化1で表されることを特徴とする有
    機シロキサン単量体と共重合可能なモノマーを混合した
    成分に、SP値が8(cal/cm31/2以上の有機溶
    剤を添加混合し、これを重合することによって得られる
    3次元架橋性ポリマーの製造方法。 【化1】 〔式中Xはラジカル重合可能な不飽和基を持つ置換基で
    あり、ZはX又は炭素数1〜10からなるアルキル基、
    炭素数1〜12からなるハロゲン化アルキル基及びトリ
    メチルシロキシ基から選ばれた基である。R1、R2、R
    3及びR4はそれぞれ炭素数1〜12の炭化水素基又はト
    リメチルシロキシ基であり、Yは下記化2に示される構
    造単位(I)〜(III)からなり、(I)の存在数は
    7〜300、(II)の存在数は0〜300、(II
    I)の存在数は0〜120である。〕 【化2】 〔R5及びR6はそれぞれ炭素数1〜12の炭化水素基、
    7及びR8はそれぞれ1〜12の炭化水素基又はフッ素
    置換された炭化水素基であって、R7及びR8の少なくと
    も一方はフッ素置換された炭化水素基である。R9及び
    10はそれぞれ1〜12の炭化水素基又はビニル基、ス
    チリル基、アリル基であって、R9及びR1 0の少なくと
    も一方はビニル基、スチリル基、アリル基である。〕
  2. 【請求項2】 請求項1で表される3次元架橋性ポリマ
    ーを用いたことを特徴とする眼科医療用ソフト材料。
JP7051480A 1995-03-10 1995-03-10 3次元架橋性ポリマーの製造方法及びこれを用いた眼科医療用ソフト材料 Pending JPH08245734A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7051480A JPH08245734A (ja) 1995-03-10 1995-03-10 3次元架橋性ポリマーの製造方法及びこれを用いた眼科医療用ソフト材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7051480A JPH08245734A (ja) 1995-03-10 1995-03-10 3次元架橋性ポリマーの製造方法及びこれを用いた眼科医療用ソフト材料

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08245734A true JPH08245734A (ja) 1996-09-24

Family

ID=12888130

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7051480A Pending JPH08245734A (ja) 1995-03-10 1995-03-10 3次元架橋性ポリマーの製造方法及びこれを用いた眼科医療用ソフト材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08245734A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002527171A (ja) * 1998-10-13 2002-08-27 フアルマシア・フローニンゲン・ベー・ベー 光硬化可能なシロキサン重合体
JP2002527170A (ja) * 1998-10-13 2002-08-27 フアルマシア・フローニンゲン・ベー・ベー 注入可能な眼内レンズ
JP2003530157A (ja) * 2000-04-12 2003-10-14 フアルマシア・フローニンゲン・ベー・ベー 注入可能な眼内レンズ
JPWO2025070077A1 (ja) * 2023-09-28 2025-04-03

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002527171A (ja) * 1998-10-13 2002-08-27 フアルマシア・フローニンゲン・ベー・ベー 光硬化可能なシロキサン重合体
JP2002527170A (ja) * 1998-10-13 2002-08-27 フアルマシア・フローニンゲン・ベー・ベー 注入可能な眼内レンズ
JP2003530157A (ja) * 2000-04-12 2003-10-14 フアルマシア・フローニンゲン・ベー・ベー 注入可能な眼内レンズ
JPWO2025070077A1 (ja) * 2023-09-28 2025-04-03
WO2025070077A1 (ja) * 2023-09-28 2025-04-03 Dic株式会社 硬化性樹脂組成物、硬化物および光導波路

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4988025B2 (ja) ソフトコンタクトレンズ製造用シロキサンモノマー
CA3003985C (en) Hydrophilized polydiorganosiloxane vinylic crosslinkers and uses thereof
US7649058B2 (en) Biomedical devices containing internal wetting agents
JP4732464B2 (ja) 重合可能な界面活性剤、および器具形成コモノマーとしてのその利用
CA2771138A1 (en) Prepolymers suitable for making ultra-violet absorbing contact lenses
JP3441024B2 (ja) 親水性含フッ素シロキサンモノマー及びその樹脂からなる眼科用レンズ材料
JPWO2001044861A1 (ja) 長期装用できるソフトコンタクトレンズ
CA2593070A1 (en) Polysiloxane prepolymers for biomedical devices
JP2008504419A (ja) 室温で旋盤加工性のあるシリコーンヒドロゲル
WO2006132842A2 (en) Method for making biomedical devices
CN112703213A (zh) 聚合物材料
JP5302981B2 (ja) 親水性表面を有する眼用レンズおよび眼用レンズの製造方法
JP3406112B2 (ja) 眼科用レンズ材料の製造方法
JP2001188101A (ja) 耐汚れ性ソフトコンタクトレンズ材料
JPH08245652A (ja) 多官能性有機シロキサンマクロマー及びそれを用いた眼科医療用ソフト材料
JPH08245734A (ja) 3次元架橋性ポリマーの製造方法及びこれを用いた眼科医療用ソフト材料
JPH0519214A (ja) 汚染性の少ないコンタクトレンズ
JPH055861A (ja) コンタクトレンズ材料
JP6974633B2 (ja) ポリマー材料
JP2001183502A (ja) 耐汚れ付着性ソフトコンタクトレンズ材料
JPH05164995A (ja) 耐汚れ付着性ソフトコンタクトレンズ材料
EP2162474B1 (en) Novel surface active prepolymers with both fluorine containing groups and hydrophilic groups
JPH0545612A (ja) 耐汚れ付着性コンタクトレンズ材料
WO2007149083A1 (en) Polymerizable surfactants and their use as device forming comonomers
JPH0670973A (ja) 耐タンパク付着性眼内レンズ材料