JPH08246141A - 酸化物焼結体 - Google Patents
酸化物焼結体Info
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- JPH08246141A JPH08246141A JP7043703A JP4370395A JPH08246141A JP H08246141 A JPH08246141 A JP H08246141A JP 7043703 A JP7043703 A JP 7043703A JP 4370395 A JP4370395 A JP 4370395A JP H08246141 A JPH08246141 A JP H08246141A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 インジウム、錫および酸素を主成分とし、組
織が、In2O3相、金属錫相、中間化合物相(In0.6
Sn0.4)2O3 で構成される酸化物焼結体。また、上記
構成で、X線回折において、2θ=30.2°に現れる
中間化合物相(In0.6 Sn0.4)2O3の回折ピークの
積分強度が、In2O3相の(222)面の回折ピークの
積分強度の10%以下であり、且つ金属錫相の(10
1)面の回折ピークの積分強度が、In2O3相の(22
2)面の回折ピークの積分強度の4%以下である酸化物
焼結体。更に、これらの構成で、In2O3相に2重量%
以上の錫元素が固溶されている酸化物焼結体。 【効果】 スパッタリング中の異常放電回数がきわめて
少なく、また長時間使用後においてもノジュールが発生
しないITOターゲットを提供することができる。
織が、In2O3相、金属錫相、中間化合物相(In0.6
Sn0.4)2O3 で構成される酸化物焼結体。また、上記
構成で、X線回折において、2θ=30.2°に現れる
中間化合物相(In0.6 Sn0.4)2O3の回折ピークの
積分強度が、In2O3相の(222)面の回折ピークの
積分強度の10%以下であり、且つ金属錫相の(10
1)面の回折ピークの積分強度が、In2O3相の(22
2)面の回折ピークの積分強度の4%以下である酸化物
焼結体。更に、これらの構成で、In2O3相に2重量%
以上の錫元素が固溶されている酸化物焼結体。 【効果】 スパッタリング中の異常放電回数がきわめて
少なく、また長時間使用後においてもノジュールが発生
しないITOターゲットを提供することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スパッタリング法によ
って透明導電膜を形成する際のスパッタリング用ターゲ
ットとして極めて優れた性能を有する、酸化インジウム
・酸化錫(以下、「ITO」という)焼結体に関する。
って透明導電膜を形成する際のスパッタリング用ターゲ
ットとして極めて優れた性能を有する、酸化インジウム
・酸化錫(以下、「ITO」という)焼結体に関する。
【0002】
【従来の技術】ITO焼結体をスパッタリングして得ら
れる透明導電膜は、その比抵抗値の低さから有望な膜と
して注目されている。例えば300℃程度の高温に加熱
された基板上に、適当な条件でITOを物理蒸着するこ
とにより、透明性が良く且つ比抵抗値が2.0×10-4
Ω・cm以下の良質なITO膜が得られる。
れる透明導電膜は、その比抵抗値の低さから有望な膜と
して注目されている。例えば300℃程度の高温に加熱
された基板上に、適当な条件でITOを物理蒸着するこ
とにより、透明性が良く且つ比抵抗値が2.0×10-4
Ω・cm以下の良質なITO膜が得られる。
【0003】このような高温に加熱された基板上に比抵
抗値の低いITO膜を成膜するためのITO焼結体とし
て、特開昭62−21751号公報には、In2O3粉末
とSnO2粉末を適当な量だけ配合し、混合・粉砕を行
い、これを成形し仮焼した後再度粉砕を行って粉末と
し、得られた仮焼済み粉末を更に成形・焼結して製造さ
れたITO焼結体が開示されている。また、特開平2−
115326号公報には、In2O3粉末と金属錫粉末を
適当な量だけ配合し、仮焼した後再度粉砕を行って粉末
とし、得られた仮焼済み粉末に更にホットプレスを行う
ITO焼結体の製造方法が開示されている。
抗値の低いITO膜を成膜するためのITO焼結体とし
て、特開昭62−21751号公報には、In2O3粉末
とSnO2粉末を適当な量だけ配合し、混合・粉砕を行
い、これを成形し仮焼した後再度粉砕を行って粉末と
し、得られた仮焼済み粉末を更に成形・焼結して製造さ
れたITO焼結体が開示されている。また、特開平2−
115326号公報には、In2O3粉末と金属錫粉末を
適当な量だけ配合し、仮焼した後再度粉砕を行って粉末
とし、得られた仮焼済み粉末に更にホットプレスを行う
ITO焼結体の製造方法が開示されている。
【0004】しかし、このようにして得られたITO焼
結体を用いてスパッタリングを行うと、異常放電の発生
によりプラズマ状態が不安定になり、安定した成膜が行
われず、スパッタされた膜の構造が悪化し、膜の特性値
が劣化するという不都合が生じる。また、異常放電が頻
繁に発生する状況下において長時間ITOターゲットを
使用していると、ターゲット表面にノジュールが生じ、
これにより成膜速度が低下し、生産性が低下するという
問題も生じている。
結体を用いてスパッタリングを行うと、異常放電の発生
によりプラズマ状態が不安定になり、安定した成膜が行
われず、スパッタされた膜の構造が悪化し、膜の特性値
が劣化するという不都合が生じる。また、異常放電が頻
繁に発生する状況下において長時間ITOターゲットを
使用していると、ターゲット表面にノジュールが生じ、
これにより成膜速度が低下し、生産性が低下するという
問題も生じている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明は、上述
したITOターゲットのスパッタリングにかかわる問題
点を解決し、異常放電の発生およびノジュールの生成を
有効に抑制することが可能な酸化物焼結体を提供するこ
とを目的とする。
したITOターゲットのスパッタリングにかかわる問題
点を解決し、異常放電の発生およびノジュールの生成を
有効に抑制することが可能な酸化物焼結体を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の酸化物焼結体
は、インジウム、錫および酸素を主成分とし、組織が、
In2O3相、金属錫相、中間化合物相(In0.6 Sn
0.4)2O3 で構成されることを特徴とする。また、上記
構成で、X線回折において、2θ=30.2°に現れる
中間化合物相(In0.6 Sn0.4)2O3の回折ピークの
積分強度が、In2O3相の(222)面の回折ピークの
積分強度の10%以下であり、且つ金属錫相の(10
1)面の回折ピークの積分強度が、In2O3相の(22
2)面の回折ピークの積分強度の4%以下であることを
特徴とする。更に、これらの構成で、In2O3相に2重
量%以上の錫元素が固溶されていることを特徴とする。
は、インジウム、錫および酸素を主成分とし、組織が、
In2O3相、金属錫相、中間化合物相(In0.6 Sn
0.4)2O3 で構成されることを特徴とする。また、上記
構成で、X線回折において、2θ=30.2°に現れる
中間化合物相(In0.6 Sn0.4)2O3の回折ピークの
積分強度が、In2O3相の(222)面の回折ピークの
積分強度の10%以下であり、且つ金属錫相の(10
1)面の回折ピークの積分強度が、In2O3相の(22
2)面の回折ピークの積分強度の4%以下であることを
特徴とする。更に、これらの構成で、In2O3相に2重
量%以上の錫元素が固溶されていることを特徴とする。
【0007】
【作用】異常放電の発生およびノジュールの生成原因を
調べるために従来法で得た焼結体を分析すると、特開昭
62−21751号公報にある方法によって作製される
ITO焼結体においては、例えば10重量%のSnO2
粉末を配合した場合、In2O3相中に固溶される錫原子
は3重量%前後であり、残りの錫は凝集して錫濃度の高
い中間化合物相として形成される。またこの焼結体は低
密度であるため、大きな空孔部が点在している。一方、
高密度を得るためにホットプレスを用いれば大きな空孔
部は消失するが、600〜800℃程度の低温処理であ
るため、錫原子はほとんど固溶されずに錫は全てSnO
2相として形成される。
調べるために従来法で得た焼結体を分析すると、特開昭
62−21751号公報にある方法によって作製される
ITO焼結体においては、例えば10重量%のSnO2
粉末を配合した場合、In2O3相中に固溶される錫原子
は3重量%前後であり、残りの錫は凝集して錫濃度の高
い中間化合物相として形成される。またこの焼結体は低
密度であるため、大きな空孔部が点在している。一方、
高密度を得るためにホットプレスを用いれば大きな空孔
部は消失するが、600〜800℃程度の低温処理であ
るため、錫原子はほとんど固溶されずに錫は全てSnO
2相として形成される。
【0008】特開平2−115326号公報にある方法
で焼結体を作製すれば、SnO2相がなく、且つ緻密な
焼結体は得られるが、In2O3粉末と添加される金属錫
粉末との濡れ性が悪いために焼結体はIn2O3相と金属
錫相とに分離し、その界面には大きな空孔部が存在しや
すい。またホットプレスによって焼結体の表面に金属錫
が滲み出し、その焼結体を用いて成膜すれば粗悪な膜質
しか得ることができず、さらに異常放電が発生して放電
状態が安定化しない。
で焼結体を作製すれば、SnO2相がなく、且つ緻密な
焼結体は得られるが、In2O3粉末と添加される金属錫
粉末との濡れ性が悪いために焼結体はIn2O3相と金属
錫相とに分離し、その界面には大きな空孔部が存在しや
すい。またホットプレスによって焼結体の表面に金属錫
が滲み出し、その焼結体を用いて成膜すれば粗悪な膜質
しか得ることができず、さらに異常放電が発生して放電
状態が安定化しない。
【0009】以上のことから異常放電およびノジュール
は以下の2点が原因となって発生していることがわかっ
た。
は以下の2点が原因となって発生していることがわかっ
た。
【0010】1.焼結体中に存在する表面抵抗値の低い
SnO2相、もしくは錫濃度の高い中間化合物相 2.焼結体表面にある大きな空孔部 すなわち、本発明は上記2点を解消することによって異
常放電の発生およびノジュールの生成を有効に抑制する
ことを可能としたものである。
SnO2相、もしくは錫濃度の高い中間化合物相 2.焼結体表面にある大きな空孔部 すなわち、本発明は上記2点を解消することによって異
常放電の発生およびノジュールの生成を有効に抑制する
ことを可能としたものである。
【0011】本発明の酸化物焼結体はIn2O3相、金属
錫相、中間化合物相(In0.6 Sn0.4)2O3で構成さ
れることを特徴としている。例えば、ITO合金粉末、
In2O3−SnO2複合粉末、またはIn2O3粉末とI
n2O3−SnO2複合粉末との混合粉末からなる粉末中
に金属錫粉末を添加し、得られた該原料粉末を用いて成
形した後、熱間静水圧プレス法(HIP)にて焼結を行
うことで製造できる。
錫相、中間化合物相(In0.6 Sn0.4)2O3で構成さ
れることを特徴としている。例えば、ITO合金粉末、
In2O3−SnO2複合粉末、またはIn2O3粉末とI
n2O3−SnO2複合粉末との混合粉末からなる粉末中
に金属錫粉末を添加し、得られた該原料粉末を用いて成
形した後、熱間静水圧プレス法(HIP)にて焼結を行
うことで製造できる。
【0012】錫原子が固溶されたIn2O3相、中間化合
物相からなる粉末を原料粉末に配合することで、対金属
錫粉末との濡れ性は改善され、また加圧下における焼結
体表面への金属錫の滲み出しを防止することができる。
ここで用いられるITO合金粉末、In2O3−SnO2
複合粉末の錫組成は、2〜7重量%が好ましく、この範
囲であれば錫原子は全てIn2O3相中に固溶され、中間
化合物相はほとんど存在しない。そして任意の焼結体の
錫組成を得るために、その組成調整として金属錫粉末を
3〜7重量%添加し、錫組成を制御することができる。
さらにIn2O3粉末とIn2O3−SnO2複合粉末との
混合粉末とする場合のIn2O3−SnO2複合粉末の錫
組成は、50重量%以下が好ましく、この範囲であれば
一部の錫原子はIn2O3相中に固溶され、残部の錫原子
は微細な中間化合物相として存在することになる。
物相からなる粉末を原料粉末に配合することで、対金属
錫粉末との濡れ性は改善され、また加圧下における焼結
体表面への金属錫の滲み出しを防止することができる。
ここで用いられるITO合金粉末、In2O3−SnO2
複合粉末の錫組成は、2〜7重量%が好ましく、この範
囲であれば錫原子は全てIn2O3相中に固溶され、中間
化合物相はほとんど存在しない。そして任意の焼結体の
錫組成を得るために、その組成調整として金属錫粉末を
3〜7重量%添加し、錫組成を制御することができる。
さらにIn2O3粉末とIn2O3−SnO2複合粉末との
混合粉末とする場合のIn2O3−SnO2複合粉末の錫
組成は、50重量%以下が好ましく、この範囲であれば
一部の錫原子はIn2O3相中に固溶され、残部の錫原子
は微細な中間化合物相として存在することになる。
【0013】そして任意の焼結体の錫組成を得るため
に、その組成調整としてIn2O3粉末、金属錫粉末を添
加し、錫組成を制御することができる。しかしこの錫組
成が50重量%を越えた場合には、混合するIn2O3粉
末の量は増加し、その一方で金属錫粉末の添加量は減少
するために本発明の効果は得られない。ここでIn2O3
−SnO2複合粉末の作製方法は、In2O3粉末とSn
O2粉末を混合し、1350℃〜1500℃で5時間以
下で熱処理することによって得ることができる。しか
し、熱処理温度を1500℃以上、熱処理時間を5時間
以上にて行うと、存在する中間化合物相が凝集し、錫濃
度の高い中間化合物相が形成されてしまう。これによっ
て中間化合物相のX線回折ピークの積分強度が、In2
O3相の(222)面のX線回折ピークの積分強度の1
0%以上となり、異常放電、ノジュールが多発する。ま
た熱処理温度が1350℃以下であると錫原子はIn2
O3相中に固溶されずにSnO2相として形成され、やは
り異常放電、ノジュールが多発する結果となる。
に、その組成調整としてIn2O3粉末、金属錫粉末を添
加し、錫組成を制御することができる。しかしこの錫組
成が50重量%を越えた場合には、混合するIn2O3粉
末の量は増加し、その一方で金属錫粉末の添加量は減少
するために本発明の効果は得られない。ここでIn2O3
−SnO2複合粉末の作製方法は、In2O3粉末とSn
O2粉末を混合し、1350℃〜1500℃で5時間以
下で熱処理することによって得ることができる。しか
し、熱処理温度を1500℃以上、熱処理時間を5時間
以上にて行うと、存在する中間化合物相が凝集し、錫濃
度の高い中間化合物相が形成されてしまう。これによっ
て中間化合物相のX線回折ピークの積分強度が、In2
O3相の(222)面のX線回折ピークの積分強度の1
0%以上となり、異常放電、ノジュールが多発する。ま
た熱処理温度が1350℃以下であると錫原子はIn2
O3相中に固溶されずにSnO2相として形成され、やは
り異常放電、ノジュールが多発する結果となる。
【0014】焼結体の作製方法はHIP処理にて行う。
前述した粉末をカプセル内に充填して真空封止した後、
HIP処理を行うことによって金属錫粉末の酸化防止、
焼結体表面への金属錫の滲み出しを抑制することができ
る。
前述した粉末をカプセル内に充填して真空封止した後、
HIP処理を行うことによって金属錫粉末の酸化防止、
焼結体表面への金属錫の滲み出しを抑制することができ
る。
【0015】このようにして得られた焼結体はX線回折
において、2θ=30.2°に現れる中間化合物相(I
n0.6 Sn0.4)2O3の回折ピークの積分強度が、In2
O3相の(222)面の回折ピークの積分強度の10%
以下であり、且つ金属錫相の(101)面の回折ピーク
の積分強度が、In2O3相の(222)面の回折ピーク
の積分強度の4%以下であって、In2O3相中に固溶さ
れる錫原子は2重量%以上である。また焼結密度は相対
密度90%以上が達成される。
において、2θ=30.2°に現れる中間化合物相(I
n0.6 Sn0.4)2O3の回折ピークの積分強度が、In2
O3相の(222)面の回折ピークの積分強度の10%
以下であり、且つ金属錫相の(101)面の回折ピーク
の積分強度が、In2O3相の(222)面の回折ピーク
の積分強度の4%以下であって、In2O3相中に固溶さ
れる錫原子は2重量%以上である。また焼結密度は相対
密度90%以上が達成される。
【0016】(ITO焼結体)本発明のITO焼結体は
実質的にインジウム、錫および酸素からなるものであ
り、In2O3−SnO2系のものである。この組成自体
は公知のITO焼結体と同様であり、一般に錫の平均組
成は3〜12重量%であり、インジウムの平均組成は7
0〜78重量%にある。
実質的にインジウム、錫および酸素からなるものであ
り、In2O3−SnO2系のものである。この組成自体
は公知のITO焼結体と同様であり、一般に錫の平均組
成は3〜12重量%であり、インジウムの平均組成は7
0〜78重量%にある。
【0017】本発明のITO焼結体においてはIn2O3
相、金属錫相、中間化合物相から構成されていることが
必要である。すなわち、X線回折において2θ=30.
2°に現れる中間化合物相(In0.6 Sn0.4)2O3の
回折ピークの積分強度が、In2O3相の(222)面の
回折ピークの積分強度の10%以下であり、且つ金属錫
相の(101)面の回折ピークの積分強度が、In2O3
相の(222)面の回折ピークの積分強度の4%以下で
あって、In2O3相中に固溶される錫原子は2重量%以
上である。また焼結密度は相対密度で90%以上が好ま
しく、更に高密度であればより好ましい効果が得られ
る。
相、金属錫相、中間化合物相から構成されていることが
必要である。すなわち、X線回折において2θ=30.
2°に現れる中間化合物相(In0.6 Sn0.4)2O3の
回折ピークの積分強度が、In2O3相の(222)面の
回折ピークの積分強度の10%以下であり、且つ金属錫
相の(101)面の回折ピークの積分強度が、In2O3
相の(222)面の回折ピークの積分強度の4%以下で
あって、In2O3相中に固溶される錫原子は2重量%以
上である。また焼結密度は相対密度で90%以上が好ま
しく、更に高密度であればより好ましい効果が得られ
る。
【0018】(ITO焼結体の製造)本発明のITO焼
結体の製造には、共沈法によって得た平均粒径が1μm
以下のITO合金粉末、平均粒径が1μm以下のIn2
O3粉末中に、平均粒径が5μm以下のSnO2粉末を添
加して混合後、熱処理を施したIn2O3−SnO2複合
粉末、または平均粒径が1μm以下のIn2O3粉末と熱
処理を施したIn2O3−SnO2複合粉末との混合粉末
からなる粉末中に、金属錫粉末を添加して原料粉末とし
て用いることができる。粉末の混合には例えば湿式ボー
ルミルを用いる。好ましくはボールはジルコニアボール
を用い、混合時間は12時間以上とすればよい。
結体の製造には、共沈法によって得た平均粒径が1μm
以下のITO合金粉末、平均粒径が1μm以下のIn2
O3粉末中に、平均粒径が5μm以下のSnO2粉末を添
加して混合後、熱処理を施したIn2O3−SnO2複合
粉末、または平均粒径が1μm以下のIn2O3粉末と熱
処理を施したIn2O3−SnO2複合粉末との混合粉末
からなる粉末中に、金属錫粉末を添加して原料粉末とし
て用いることができる。粉末の混合には例えば湿式ボー
ルミルを用いる。好ましくはボールはジルコニアボール
を用い、混合時間は12時間以上とすればよい。
【0019】焼結体の作製方法はHIP処理によって行
う。まず原料粉末をカプセル内に充填して真空封止した
後、800℃以上、100MPa以上でHIP処理を行
う。
う。まず原料粉末をカプセル内に充填して真空封止した
後、800℃以上、100MPa以上でHIP処理を行
う。
【0020】
【実施例】以下に実施例を用いて本発明の優れた効果を
説明する。 実施例1 ・・・ 錫組成が5重量%からなる平均粒径
0.2μmのITO合金粉末に、平均粒径5.0μmの
金属錫粉末を焼結体の錫組成が7.8重量%となるよう
に配合して原料粉末とした。この原料粉末を湿式ボール
ミルで18時間混合し乾燥を行った。そして銅製のカプ
セルに原料粉末を充填して真空封止後、1000℃、1
00MPaで2時間のHIP処理した。得られた焼結体
の大きさはφ127mm×厚さ6mmの円盤状の焼結体
である。
説明する。 実施例1 ・・・ 錫組成が5重量%からなる平均粒径
0.2μmのITO合金粉末に、平均粒径5.0μmの
金属錫粉末を焼結体の錫組成が7.8重量%となるよう
に配合して原料粉末とした。この原料粉末を湿式ボール
ミルで18時間混合し乾燥を行った。そして銅製のカプ
セルに原料粉末を充填して真空封止後、1000℃、1
00MPaで2時間のHIP処理した。得られた焼結体
の大きさはφ127mm×厚さ6mmの円盤状の焼結体
である。
【0021】この焼結体の一部を切断し切断面を研磨し
た後、X線回折測定を2θ=25゜〜37゜の角度範囲
で行い、10回積算した。そして結果から2θ=30.
2°に現れる中間化合物相(In0.6 Sn0.4)2O3の
回折ピークの積分強度とIn2O3相の(222)面の回
折ピークの積分強度との強度比、及び、金属錫相の(1
01)面の回折ピークの積分強度とIn2O3相の(22
2)面の回折ピークの積分強度との強度比とを求め、ま
た、焼結体の相対密度、ビ−ム径1μmの電子線マイク
ロアナライザ−(EPMA)線分析により錫原子の固溶
量を測定した。さらに焼結体をφ100mm×厚さ6m
mの円盤状に加工してスパッタリング用ターゲット材と
して使用し、DCマグネトロンスパッタ法によってスパ
ッタリングを行った。使用開始から20時間経過後の1
0分間当たりの異常放電回数の測定と、40時間経過後
のターゲット表面のノジュールの生成状況の観察を行っ
た。得られた結果を表1に示す。
た後、X線回折測定を2θ=25゜〜37゜の角度範囲
で行い、10回積算した。そして結果から2θ=30.
2°に現れる中間化合物相(In0.6 Sn0.4)2O3の
回折ピークの積分強度とIn2O3相の(222)面の回
折ピークの積分強度との強度比、及び、金属錫相の(1
01)面の回折ピークの積分強度とIn2O3相の(22
2)面の回折ピークの積分強度との強度比とを求め、ま
た、焼結体の相対密度、ビ−ム径1μmの電子線マイク
ロアナライザ−(EPMA)線分析により錫原子の固溶
量を測定した。さらに焼結体をφ100mm×厚さ6m
mの円盤状に加工してスパッタリング用ターゲット材と
して使用し、DCマグネトロンスパッタ法によってスパ
ッタリングを行った。使用開始から20時間経過後の1
0分間当たりの異常放電回数の測定と、40時間経過後
のターゲット表面のノジュールの生成状況の観察を行っ
た。得られた結果を表1に示す。
【0022】実施例2 ・・・ 錫組成が5重量%で、
1500℃で1時間熱処理を施した平均粒径12μmの
In2O3−SnO2複合粉末に、平均粒径5.0μmの
金属錫粉末を焼結体の錫組成が7.8重量%となるよう
に配合して原料粉末とした。そしてこの原料粉末を、湿
式ボールミルで18時間混合し乾燥した。そして銅製の
カプセルに原料粉末を充填して真空封止後、1100
℃、140MPaで2時間のHIP処理した。得られた
焼結体の大きさはφ127mm×厚さ6mmの円盤状の
焼結体である。得られた焼結体を実施例1と同様に試験
した結果を表1に示す。
1500℃で1時間熱処理を施した平均粒径12μmの
In2O3−SnO2複合粉末に、平均粒径5.0μmの
金属錫粉末を焼結体の錫組成が7.8重量%となるよう
に配合して原料粉末とした。そしてこの原料粉末を、湿
式ボールミルで18時間混合し乾燥した。そして銅製の
カプセルに原料粉末を充填して真空封止後、1100
℃、140MPaで2時間のHIP処理した。得られた
焼結体の大きさはφ127mm×厚さ6mmの円盤状の
焼結体である。得られた焼結体を実施例1と同様に試験
した結果を表1に示す。
【0023】実施例3 ・・・ 錫組成が20重量%か
らなり、1350℃で3時間熱処理を施した平均粒径5
μmのIn2O3−SnO2複合粉末に、平均粒径0.2
μmのIn2O3粉末を1:4の割合で配合し、さらに平
均粒径5.0μmの金属錫粉末を焼結体の錫組成が7.
8重量%となるように配合して原料粉末とした。そして
該原料粉末を湿式ボールミルで18時間混合し乾燥し
た。そして銅製のカプセルに原料粉末を充填して真空封
止後、1100℃、140MPaで2時間のHIP処理
した。得られた焼結体の大きさはφ127mm×厚さ6
mmの円盤状の焼結体である。得られた焼結体を実施例
1と同様に試験した結果を表1に示す。
らなり、1350℃で3時間熱処理を施した平均粒径5
μmのIn2O3−SnO2複合粉末に、平均粒径0.2
μmのIn2O3粉末を1:4の割合で配合し、さらに平
均粒径5.0μmの金属錫粉末を焼結体の錫組成が7.
8重量%となるように配合して原料粉末とした。そして
該原料粉末を湿式ボールミルで18時間混合し乾燥し
た。そして銅製のカプセルに原料粉末を充填して真空封
止後、1100℃、140MPaで2時間のHIP処理
した。得られた焼結体の大きさはφ127mm×厚さ6
mmの円盤状の焼結体である。得られた焼結体を実施例
1と同様に試験した結果を表1に示す。
【0024】比較例1 ・・・ 平均粒径0.2μmの
In2O3粉末中に平均粒径1.0μmのSnO2粉末を
錫組成が7.8重量%となるように配合し、湿式ボール
ミルで18時間混合し乾燥を行った。そして銅製のカプ
セルに原料粉末を充填して真空封止後、1000℃、1
00MPaで2時間のHIP処理した。得られた焼結体
の大きさはφ127mm×厚さ6mmの円盤状の焼結体
である。得られた焼結体を実施例1と同様に試験した結
果を表1に示す。
In2O3粉末中に平均粒径1.0μmのSnO2粉末を
錫組成が7.8重量%となるように配合し、湿式ボール
ミルで18時間混合し乾燥を行った。そして銅製のカプ
セルに原料粉末を充填して真空封止後、1000℃、1
00MPaで2時間のHIP処理した。得られた焼結体
の大きさはφ127mm×厚さ6mmの円盤状の焼結体
である。得られた焼結体を実施例1と同様に試験した結
果を表1に示す。
【0025】比較例2 ・・・ 平均粒径0.2μmの
In2O3粉末中に平均粒径5.0μmの金属錫粉末を錫
組成が7.8重量%となるように配合し、湿式ボールミ
ルで18時間混合し乾燥した。そして銅製のカプセルに
原料粉末を充填して真空封止後、1000℃、100M
Paで2時間のHIP処理した。得られた焼結体の大き
さはφ127mm×厚さ6mmの円盤状の焼結体であ
る。得られた焼結体を実施例1と同様に試験した結果を
表1に示す。
In2O3粉末中に平均粒径5.0μmの金属錫粉末を錫
組成が7.8重量%となるように配合し、湿式ボールミ
ルで18時間混合し乾燥した。そして銅製のカプセルに
原料粉末を充填して真空封止後、1000℃、100M
Paで2時間のHIP処理した。得られた焼結体の大き
さはφ127mm×厚さ6mmの円盤状の焼結体であ
る。得られた焼結体を実施例1と同様に試験した結果を
表1に示す。
【0026】比較例3 ・・・ 平均粒径0.2μmの
In2O3粉末中に平均粒径1.0μmのSnO2粉末を
錫組成が7.8重量%となるように配合し、バインダー
として1重量%のPVAを添加後、湿式ボールミルで1
8時間混合し乾燥・造粒を行った。そして造粒粉末をビ
ニル製の型に充填し、3ton/cm2にて静水圧プレ
スにて成形した。成形体を炉内の容器に配置した後、炉
内を5リットル/minにて酸素ガスを流しながら焼結
を行った。焼結は1500℃まで1℃/minで昇温し
て10時間保持した。得られた焼結体の大きさはφ12
7mm×厚さ6mmの円盤状の焼結体である。得られた
焼結体を実施例1と同様に試験した結果を表1に示す。
In2O3粉末中に平均粒径1.0μmのSnO2粉末を
錫組成が7.8重量%となるように配合し、バインダー
として1重量%のPVAを添加後、湿式ボールミルで1
8時間混合し乾燥・造粒を行った。そして造粒粉末をビ
ニル製の型に充填し、3ton/cm2にて静水圧プレ
スにて成形した。成形体を炉内の容器に配置した後、炉
内を5リットル/minにて酸素ガスを流しながら焼結
を行った。焼結は1500℃まで1℃/minで昇温し
て10時間保持した。得られた焼結体の大きさはφ12
7mm×厚さ6mmの円盤状の焼結体である。得られた
焼結体を実施例1と同様に試験した結果を表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】表1より、本発明の酸化物焼結体を用いた
場合は、従来のものを用いた場合に比べて、成膜時の異
常放電の回数が減少し、また、ターゲット表面のノジュ
ールの発生も減少していることがわかる。
場合は、従来のものを用いた場合に比べて、成膜時の異
常放電の回数が減少し、また、ターゲット表面のノジュ
ールの発生も減少していることがわかる。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、スパッタリング中の異
常放電回数がきわめて少なく、また長時間使用後におい
てもノジュールが発生しないITOターゲットを提供す
ることができる。
常放電回数がきわめて少なく、また長時間使用後におい
てもノジュールが発生しないITOターゲットを提供す
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // H01B 13/00 503 C04B 35/00 R
Claims (3)
- 【請求項1】 インジウム、錫および酸素を主成分と
し、組織が、In2O3相、金属錫相、中間化合物相(I
n0.6 Sn0.4)2O3 で構成される酸化物焼結体。 - 【請求項2】 X線回折において、2θ=30.2°に
現れる中間化合物相(In0.6 Sn0.4)2O3の回折ピ
ークの積分強度が、In2O3相の(222)面の回折ピ
ークの積分強度の10%以下であり、且つ金属錫相の
(101)面の回折ピークの積分強度が、In2O3相の
(222)面の回折ピークの積分強度の4%以下である
ことを特徴とする請求項1に記載の酸化物焼結体。 - 【請求項3】 In2O3相に2重量%以上の錫元素が固
溶されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に
記載の酸化物焼結体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7043703A JPH08246141A (ja) | 1995-03-03 | 1995-03-03 | 酸化物焼結体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7043703A JPH08246141A (ja) | 1995-03-03 | 1995-03-03 | 酸化物焼結体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08246141A true JPH08246141A (ja) | 1996-09-24 |
Family
ID=12671185
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7043703A Pending JPH08246141A (ja) | 1995-03-03 | 1995-03-03 | 酸化物焼結体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08246141A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2005063628A1 (ja) * | 2003-12-25 | 2005-07-14 | Mitsui Mining & Smelting Co., Ltd. | 酸化インジウム一酸化錫粉末及びそれを用いたスパッタリングターゲット |
| JP2011527384A (ja) * | 2008-07-08 | 2011-10-27 | ベーカート・アドヴァンスト・コーティングス | 第1の相および第2の相を含む酸化物スパッタターゲットの製造方法 |
-
1995
- 1995-03-03 JP JP7043703A patent/JPH08246141A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2005063628A1 (ja) * | 2003-12-25 | 2005-07-14 | Mitsui Mining & Smelting Co., Ltd. | 酸化インジウム一酸化錫粉末及びそれを用いたスパッタリングターゲット |
| JPWO2005063628A1 (ja) * | 2003-12-25 | 2007-07-19 | 三井金属鉱業株式会社 | 酸化インジウム一酸化錫粉末及びそれを用いたスパッタリングターゲット |
| CN100513316C (zh) | 2003-12-25 | 2009-07-15 | 三井金属矿业株式会社 | 氧化铟-氧化锡粉体和利用该粉体的溅射靶 |
| US7601661B2 (en) | 2003-12-25 | 2009-10-13 | Mitsui Mining & Smelting Co., Ltd. | Indium oxide-tin oxide powder and sputtering target using the same |
| JP4721901B2 (ja) * | 2003-12-25 | 2011-07-13 | 三井金属鉱業株式会社 | 酸化インジウム−酸化錫粉末及びそれを用いたスパッタリングターゲット |
| JP2011527384A (ja) * | 2008-07-08 | 2011-10-27 | ベーカート・アドヴァンスト・コーティングス | 第1の相および第2の相を含む酸化物スパッタターゲットの製造方法 |
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