JPH08253322A - 酸化チタン薄膜の製造方法 - Google Patents
酸化チタン薄膜の製造方法Info
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- JPH08253322A JPH08253322A JP7989495A JP7989495A JPH08253322A JP H08253322 A JPH08253322 A JP H08253322A JP 7989495 A JP7989495 A JP 7989495A JP 7989495 A JP7989495 A JP 7989495A JP H08253322 A JPH08253322 A JP H08253322A
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- oxide thin
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 低温プラズマを使用して酸化チタン薄膜を高
速合成する。 【構成】 不活性ガスをメインガスとして発生させた大
気圧グロー放電ビームプラズマに一般式Ti(OR)4
(Rは低級アルキル基を示す)で示されるチタン化合物
をガス状で供給して、基体上に酸化チタン薄膜を堆積す
る。チタン化合物と共に水素ガスを同時に供給しても良
い。 【効果】 低温で合成ができるため、基板に悪影響を与
えることなく、高品質の酸化チタン薄膜が合成される。
速合成する。 【構成】 不活性ガスをメインガスとして発生させた大
気圧グロー放電ビームプラズマに一般式Ti(OR)4
(Rは低級アルキル基を示す)で示されるチタン化合物
をガス状で供給して、基体上に酸化チタン薄膜を堆積す
る。チタン化合物と共に水素ガスを同時に供給しても良
い。 【効果】 低温で合成ができるため、基板に悪影響を与
えることなく、高品質の酸化チタン薄膜が合成される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、種々の基体上に均質か
つ高品質な酸化チタン薄膜を所望な厚さに簡便にしかも
大気中において短時間で堆積する方法に関する。
つ高品質な酸化チタン薄膜を所望な厚さに簡便にしかも
大気中において短時間で堆積する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】酸化チタン薄膜は、LSI分野において
キャパシタ,絶縁膜やパッシベーション膜として有効で
あるばかりでなく、種々の気体に耐摩耗性,耐衝撃性,
耐食性,耐熱性を付与するのに有効であり、また装飾用
途などにも用いられている。さらに最近、光殺菌効果も
見出され、医療への応用も注目されている。
キャパシタ,絶縁膜やパッシベーション膜として有効で
あるばかりでなく、種々の気体に耐摩耗性,耐衝撃性,
耐食性,耐熱性を付与するのに有効であり、また装飾用
途などにも用いられている。さらに最近、光殺菌効果も
見出され、医療への応用も注目されている。
【0003】このような酸化チタン薄膜を得る方法とし
ては、TiO2 粉末を溶融後、成形,冷却する旧来の方
法から、近年はスパッタリング法,化学気相蒸着法,ゾ
ル−ゲル法などの新しい方法が開発され、目覚ましい発
展を遂げている。特に薄膜を均質にかつ高純度で所望の
基体上に成形する方法として後者の新しい方法は極めて
優れている。
ては、TiO2 粉末を溶融後、成形,冷却する旧来の方
法から、近年はスパッタリング法,化学気相蒸着法,ゾ
ル−ゲル法などの新しい方法が開発され、目覚ましい発
展を遂げている。特に薄膜を均質にかつ高純度で所望の
基体上に成形する方法として後者の新しい方法は極めて
優れている。
【0004】このうち、従来のプラズマによる化学気相
蒸着法は、酸化チタン薄膜を形成する方法として有効で
あると考えられるが、この方法は高温で行われるために
基体へのダメージが大きく、基体が高耐熱性のものに限
定される。これを回避するべく、低温プラズマで行う方
法も知られているが、プラズマ発生装置並びに基体を真
空系においてプラズマ処理を行わなければならず、大規
模な装置並びに周辺機器を必要とすることに加えて、基
体の連続処理が困難であるという不利がある。また、ゾ
ル−ゲル法ではゲルの乾燥に時間を要し、媒体の揮発時
にピンホールやクラックの発生、気孔の残留があって、
精密な薄膜を得ることが困難である。
蒸着法は、酸化チタン薄膜を形成する方法として有効で
あると考えられるが、この方法は高温で行われるために
基体へのダメージが大きく、基体が高耐熱性のものに限
定される。これを回避するべく、低温プラズマで行う方
法も知られているが、プラズマ発生装置並びに基体を真
空系においてプラズマ処理を行わなければならず、大規
模な装置並びに周辺機器を必要とすることに加えて、基
体の連続処理が困難であるという不利がある。また、ゾ
ル−ゲル法ではゲルの乾燥に時間を要し、媒体の揮発時
にピンホールやクラックの発生、気孔の残留があって、
精密な薄膜を得ることが困難である。
【0005】本発明は、上記事情を改善するもので、種
々の基体上に大気中で均質かつ高品質な酸化チタン薄膜
を所望な厚さに簡便にしかも短時間に堆積することがで
きる酸化チタン薄膜の製造方法を提供することを目的と
する。
々の基体上に大気中で均質かつ高品質な酸化チタン薄膜
を所望な厚さに簡便にしかも短時間に堆積することがで
きる酸化チタン薄膜の製造方法を提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者らは、
上記本体を達成するため鋭意検討を行った結果、ヘリウ
ムガス、アルゴンガス等の不活性ガスをメインガスとし
て発生させた大気圧グロー放電ビームプラズマに下記一
般式(1) Ti(OR)4 ・・・・(1) (ただし、Rは低級アルキル基を示す)のチタン化合物
をガス状で供給し、大気圧グロー放電ビームプラズマに
よりこのチタン化合物から酸化チタンを生成させて基体
上に酸化チタン薄膜を形成させた場合、酸化チタン薄膜
が密着よく種々の基体上に堆積されると共に、この酸化
チタン薄膜がピンホールやクラック等のない均質で高品
質なものであることを知見し、本発明をなすに至ったも
のである。
上記本体を達成するため鋭意検討を行った結果、ヘリウ
ムガス、アルゴンガス等の不活性ガスをメインガスとし
て発生させた大気圧グロー放電ビームプラズマに下記一
般式(1) Ti(OR)4 ・・・・(1) (ただし、Rは低級アルキル基を示す)のチタン化合物
をガス状で供給し、大気圧グロー放電ビームプラズマに
よりこのチタン化合物から酸化チタンを生成させて基体
上に酸化チタン薄膜を形成させた場合、酸化チタン薄膜
が密着よく種々の基体上に堆積されると共に、この酸化
チタン薄膜がピンホールやクラック等のない均質で高品
質なものであることを知見し、本発明をなすに至ったも
のである。
【0007】以下、本発明につき更に詳述すると、本発
明の酸化チタン薄膜製造方法は、不活性ガスをメインガ
スとして発生させた大気圧グロー放電ビームプラズマに
下記一般式(1) Ti(OR)4 ・・・・(1) (Rは低級アルキル基を示す)で示されるチタン化合物
をガス状で供給して、基体上に酸化チタン薄膜を堆積す
るものである。
明の酸化チタン薄膜製造方法は、不活性ガスをメインガ
スとして発生させた大気圧グロー放電ビームプラズマに
下記一般式(1) Ti(OR)4 ・・・・(1) (Rは低級アルキル基を示す)で示されるチタン化合物
をガス状で供給して、基体上に酸化チタン薄膜を堆積す
るものである。
【0008】ここで、本発明は、大気圧グロー放電ビー
ムプラズマによりチタン化合物から酸化チタン薄膜を形
成するものであるが、大気圧グロー放電ビームプラズマ
装置としては鯉沼らによる特開平4−212253号,
特開平4−242924号公報,Appl.Phys.
Lett.60(7),17,Feb.,1992に開
示された装置が採用され、たとえば後述する図1に示す
装置を使用することができる。
ムプラズマによりチタン化合物から酸化チタン薄膜を形
成するものであるが、大気圧グロー放電ビームプラズマ
装置としては鯉沼らによる特開平4−212253号,
特開平4−242924号公報,Appl.Phys.
Lett.60(7),17,Feb.,1992に開
示された装置が採用され、たとえば後述する図1に示す
装置を使用することができる。
【0009】この場合、本発明においては、メインガス
を該装置に通気し、高周波発振器に通電してプラズマを
立て、ここに必要によりキャリアガスに同伴させたチタ
ン化合物蒸気を供給してプラズマ炎内で反応させるもの
である。更に必要に応じ、反応ガスとして水素ガスを導
入して行うことができる。
を該装置に通気し、高周波発振器に通電してプラズマを
立て、ここに必要によりキャリアガスに同伴させたチタ
ン化合物蒸気を供給してプラズマ炎内で反応させるもの
である。更に必要に応じ、反応ガスとして水素ガスを導
入して行うことができる。
【0010】高周波発振器の出力はプラズマトーチの形
状やプラズマ炎の大きさ、メインガスの種類によって異
なるが、直径5mmのプラズマ炎に対して約50〜15
0Wの範囲で行うことが望ましい。これより低い場合に
はプラズマが発生せず、高い場合には不経済であるばか
りでなく、電極の損傷を招く場合が生じる。
状やプラズマ炎の大きさ、メインガスの種類によって異
なるが、直径5mmのプラズマ炎に対して約50〜15
0Wの範囲で行うことが望ましい。これより低い場合に
はプラズマが発生せず、高い場合には不経済であるばか
りでなく、電極の損傷を招く場合が生じる。
【0011】本発明において、メインガスはヘリウム、
アルゴンが好適に用いられる。メインガスの供給量はプ
ラズマトーチの形状やプラズマ炎の大きさ、メインガス
の種類によって異なるが、直径5mmのプラズマ炎に対
しては通常200〜500sccmの範囲が好ましい。
低い場合にはプラズマが発生しない場合が生じる。
アルゴンが好適に用いられる。メインガスの供給量はプ
ラズマトーチの形状やプラズマ炎の大きさ、メインガス
の種類によって異なるが、直径5mmのプラズマ炎に対
しては通常200〜500sccmの範囲が好ましい。
低い場合にはプラズマが発生しない場合が生じる。
【0012】一方、チタン化合物は、下記一般式(1) Ti(OR)4 ・・・・(1) で示されるものを用いる。
【0013】ここで、Rは低級アルキル基である。
【0014】このチタン化合物は、ガス状で供給するの
で、室温でガス状のチタン化合物、あるいは室温で蒸気
圧をもつ液体又は固体が好ましい。この場合、容易に揮
発し易い化合物がより好ましい。
で、室温でガス状のチタン化合物、あるいは室温で蒸気
圧をもつ液体又は固体が好ましい。この場合、容易に揮
発し易い化合物がより好ましい。
【0015】このようなチタン化合物としては、テトラ
メトキシチタン、テトラエトキシチタン、テトライソプ
ロポキシチタン、テトラブトキシチタンなどが好適に用
いられ、中でも蒸気圧の高いテトラエトキシチタンは最
も好適に用いられる。
メトキシチタン、テトラエトキシチタン、テトライソプ
ロポキシチタン、テトラブトキシチタンなどが好適に用
いられ、中でも蒸気圧の高いテトラエトキシチタンは最
も好適に用いられる。
【0016】なお、チタン薄膜の品質を高めるためには
原料チタン化合物を高純度とすることが必要であり、こ
れらチタン化合物は一般に蒸留操作によって高純度化す
ることができる。
原料チタン化合物を高純度とすることが必要であり、こ
れらチタン化合物は一般に蒸留操作によって高純度化す
ることができる。
【0017】チタン化合物ガスの供給量はプラズマトー
チの形状やプラズマ炎の大きさ、メインガスの種類によ
って異なるが、直径5mmのプラズマ炎に対しては0.
01〜2sccmの範囲、好ましくは0.02〜0.1
sccmの範囲が望ましい。これより低い場合には堆積
の効率が低下して生産性が劣り、高い場合には酸化チタ
ン粒子が付着し合って堆積された粗い多孔質な膜面とな
ってくるので好ましくない場合が生じる。
チの形状やプラズマ炎の大きさ、メインガスの種類によ
って異なるが、直径5mmのプラズマ炎に対しては0.
01〜2sccmの範囲、好ましくは0.02〜0.1
sccmの範囲が望ましい。これより低い場合には堆積
の効率が低下して生産性が劣り、高い場合には酸化チタ
ン粒子が付着し合って堆積された粗い多孔質な膜面とな
ってくるので好ましくない場合が生じる。
【0018】供給方法は図1に示したようにキャリアー
ガスをバブリングさせながら、その温度におけるチタン
化合物の蒸気圧分をプラズマ発生装置に送る方法が好適
に採用される。この際、キャリアーガスの量を調節する
ことによりチタン化合物ガスの供給量を調節することが
可能である。
ガスをバブリングさせながら、その温度におけるチタン
化合物の蒸気圧分をプラズマ発生装置に送る方法が好適
に採用される。この際、キャリアーガスの量を調節する
ことによりチタン化合物ガスの供給量を調節することが
可能である。
【0019】このガス化されて大気圧グロー放電ビーム
プラズマ装置に供給され、プラズマ化されたガスは大気
中の基体上に酸化チタンとして堆積する。この操作は所
望の厚さまで必要な時間の処理を継続するだけでよい。
プラズマ装置に供給され、プラズマ化されたガスは大気
中の基体上に酸化チタンとして堆積する。この操作は所
望の厚さまで必要な時間の処理を継続するだけでよい。
【0020】酸化チタン薄膜の堆積速度はチタン化合物
ガスの供給速度に依存するが、均質かつ緻密な酸化チタ
ン薄膜を得るためには1秒当り、20〜200Å、特に
は50〜100Åの速度で堆積させることが好ましい。
ガスの供給速度に依存するが、均質かつ緻密な酸化チタ
ン薄膜を得るためには1秒当り、20〜200Å、特に
は50〜100Åの速度で堆積させることが好ましい。
【0021】本発明においては、上記チタン化合物の供
給と共に水素ガスを供給することが推奨される。この水
素ガスの導入は酸化チタン薄膜をより均質なかつ高品質
な薄膜とする上で重要である。
給と共に水素ガスを供給することが推奨される。この水
素ガスの導入は酸化チタン薄膜をより均質なかつ高品質
な薄膜とする上で重要である。
【0022】水素ガスの導入量はチタン化合物の蒸気量
に対して0〜300倍の容量の範囲が好ましく、特に5
0〜100倍の範囲が好ましい。水素ガスの供給を行わ
なくても酸化チタン薄膜の製造は可能であるが、水素ガ
スの供給量が低いと、堆積速度は増大する反面、炭素含
量の増大や硬度の低下を招くので、品質上30倍以上と
することが望ましい。また、水素の供給量が多すぎると
水素の添加効果が発揮されないことに加えて、プラズマ
炎が不安定となるので300倍以下とすることがよい。
に対して0〜300倍の容量の範囲が好ましく、特に5
0〜100倍の範囲が好ましい。水素ガスの供給を行わ
なくても酸化チタン薄膜の製造は可能であるが、水素ガ
スの供給量が低いと、堆積速度は増大する反面、炭素含
量の増大や硬度の低下を招くので、品質上30倍以上と
することが望ましい。また、水素の供給量が多すぎると
水素の添加効果が発揮されないことに加えて、プラズマ
炎が不安定となるので300倍以下とすることがよい。
【0023】なお、本発明においては、上述したよう
に、キャリアーガスを用いることができる。キャリアー
ガスはチタン化合物の供給の目的に用いられるものであ
り、メインガスであるヘリウム、アルゴンや反応ガスで
ある水素ガスの他に窒素などの不活性ガスを用いること
も可能である。
に、キャリアーガスを用いることができる。キャリアー
ガスはチタン化合物の供給の目的に用いられるものであ
り、メインガスであるヘリウム、アルゴンや反応ガスで
ある水素ガスの他に窒素などの不活性ガスを用いること
も可能である。
【0024】キャリアーガスの通気量はチタン化合物の
蒸気圧によって異なるので、範囲の限定ができないが、
チタン化合物ガス供給に必要な最低の量でよい。
蒸気圧によって異なるので、範囲の限定ができないが、
チタン化合物ガス供給に必要な最低の量でよい。
【0025】本発明に従って酸化チタン薄膜が堆積、形
成される基体の種類は特に制限されず、例えば単結晶シ
リコン、アルミニウム、ステンレス鋼などの金属基体、
窒化ケイ素、アルミナ、窒化ホウ素などのセラミックス
基体、黒鉛などの炭素質基体、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、フェ
ノール樹脂、ポリウレタンなどの有機樹脂が挙げられ
る。
成される基体の種類は特に制限されず、例えば単結晶シ
リコン、アルミニウム、ステンレス鋼などの金属基体、
窒化ケイ素、アルミナ、窒化ホウ素などのセラミックス
基体、黒鉛などの炭素質基体、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、フェ
ノール樹脂、ポリウレタンなどの有機樹脂が挙げられ
る。
【0026】この場合、プラズマ処理中の基体の温度は
約200℃まで上昇するので、大気中200℃以上の温
度で安定な基体はそのまま使用することが可能である。
また、大気中200℃の温度で融解や分解、更には酸化
燃焼してしまう基体、例えばポリエチレンやポリプロピ
レンなどの有機物基体は冷却を施しながら処理すること
が必要とされる。
約200℃まで上昇するので、大気中200℃以上の温
度で安定な基体はそのまま使用することが可能である。
また、大気中200℃の温度で融解や分解、更には酸化
燃焼してしまう基体、例えばポリエチレンやポリプロピ
レンなどの有機物基体は冷却を施しながら処理すること
が必要とされる。
【0027】
【発明の効果】本発明による大気圧グロー放電ビームプ
ラズマを用いた酸化チタン薄膜の製造方法は、大気中で
基体上に堆積することが可能であるため、大規模な装置
や複雑な周辺機器を必要とせず、堆積速度も大きいので
極めて高い生産性をもつという優れた特徴を有し、基体
の連続処理も可能である。また、比較的低温で堆積が可
能であるため、種々広範な基体を選択することもでき、
基体の耐摩耗性、耐衝撃性、耐食性、耐熱性などの付
与、あるいは装飾や殺菌用途などにも用いることができ
る。特に、本発明による酸化チタン薄膜は高純度チタン
化合物を用いることにより、均質かつ高純度で、しかも
ピンホールやクラックの発生や気孔の残留などがない高
品質な薄膜を製造でき、基体にダメージを与えることの
ない製造方法であり、高品質を要求される電子材料用途
等にも有効である。
ラズマを用いた酸化チタン薄膜の製造方法は、大気中で
基体上に堆積することが可能であるため、大規模な装置
や複雑な周辺機器を必要とせず、堆積速度も大きいので
極めて高い生産性をもつという優れた特徴を有し、基体
の連続処理も可能である。また、比較的低温で堆積が可
能であるため、種々広範な基体を選択することもでき、
基体の耐摩耗性、耐衝撃性、耐食性、耐熱性などの付
与、あるいは装飾や殺菌用途などにも用いることができ
る。特に、本発明による酸化チタン薄膜は高純度チタン
化合物を用いることにより、均質かつ高純度で、しかも
ピンホールやクラックの発生や気孔の残留などがない高
品質な薄膜を製造でき、基体にダメージを与えることの
ない製造方法であり、高品質を要求される電子材料用途
等にも有効である。
【0028】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に示す
が、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
が、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
【0029】[実施例1]図1に示す装置を使用し、S
i単結晶基板上に酸化チタン薄膜を形成した。まず、ア
ノード1及びカソード2をそれぞれ備えたプラズマ発生
装置3にアルゴンガス(メインガス)をアルゴンガスボ
ンベ4から通気させながら高周波発振器(13.56M
Hz)5の電源に通電して105Wに調整し、プラズマ
を発生させた。なお、図中6は絶縁物、7はスペーサで
ある。
i単結晶基板上に酸化チタン薄膜を形成した。まず、ア
ノード1及びカソード2をそれぞれ備えたプラズマ発生
装置3にアルゴンガス(メインガス)をアルゴンガスボ
ンベ4から通気させながら高周波発振器(13.56M
Hz)5の電源に通電して105Wに調整し、プラズマ
を発生させた。なお、図中6は絶縁物、7はスペーサで
ある。
【0030】次いで、ここにHeガスボンベ8から10
sccmのHeガスをテトライソプロポキシチタン9の
入ったバブラー10に通気してテトライソプロポキシチ
タンまたはテトラエトキシチタンの蒸気を通気すると共
に、水素ガスボンベ11から5sccmの水素ガスを通
気した。この場合、テトライソプロポキシチタン蒸気の
通気量は、蒸気圧から算出した結果、0.05sccm
であった。
sccmのHeガスをテトライソプロポキシチタン9の
入ったバブラー10に通気してテトライソプロポキシチ
タンまたはテトラエトキシチタンの蒸気を通気すると共
に、水素ガスボンベ11から5sccmの水素ガスを通
気した。この場合、テトライソプロポキシチタン蒸気の
通気量は、蒸気圧から算出した結果、0.05sccm
であった。
【0031】プラズマ発生装置3の先端から2mmの距
離にシリコン単結晶基板12を置き、一分間保持して該
基板12上に酸化チタン薄膜を堆積させた。堆積された
酸化チタン薄膜は密着性がよく、容易に剥すことはでき
なかった。
離にシリコン単結晶基板12を置き、一分間保持して該
基板12上に酸化チタン薄膜を堆積させた。堆積された
酸化チタン薄膜は密着性がよく、容易に剥すことはでき
なかった。
【0032】この酸化チタン薄膜の電子顕微鏡写真(倍
率60,000倍)による観察の結果を図2に示すが、
この結果より酸化チタン薄膜は均質かつ緻密なものであ
ることが確認された。
率60,000倍)による観察の結果を図2に示すが、
この結果より酸化チタン薄膜は均質かつ緻密なものであ
ることが確認された。
【0033】酸化チタン薄膜の厚さは、表面粗さ計(D
ektak3030)で測定したところ、0.9μmの
厚さに堆積されており、堆積速度は150Å/secで
あった。
ektak3030)で測定したところ、0.9μmの
厚さに堆積されており、堆積速度は150Å/secで
あった。
【0034】ここに得られた酸化チタン薄膜のラマンス
ペクトルを図3に示す。アナターゼ相の酸化チタンのラ
マンスペクトルはこれと良い一致を示している。
ペクトルを図3に示す。アナターゼ相の酸化チタンのラ
マンスペクトルはこれと良い一致を示している。
【0035】X線光電子分光法によりチタンと酸素の
比、並びに炭素の含有量を測定したところ、チタン/酸
素の比は1.9で、ほぼTiO2 と同等であり、炭素の
含有量も0.98%と低い値を示した。
比、並びに炭素の含有量を測定したところ、チタン/酸
素の比は1.9で、ほぼTiO2 と同等であり、炭素の
含有量も0.98%と低い値を示した。
【0036】更に、堆積された膜は高屈折率(2.5)
をもつ。
をもつ。
【0037】Tetraethoxytitanate
[Ti(O−C2 H5 )4 ]を用いて作製した膜は基板
温度400℃以上で水素添加によってアナターゼ系より
ルチル系膜に構造変化する。(膜はAmorphou
s)
[Ti(O−C2 H5 )4 ]を用いて作製した膜は基板
温度400℃以上で水素添加によってアナターゼ系より
ルチル系膜に構造変化する。(膜はAmorphou
s)
【0038】耐電圧は漏れ電流j=10-6A/cm-2の
時アナターゼ系膜は6.5×105V/cm、水素添加
によるルチル系膜は1.0×106 V/cmであった。
時アナターゼ系膜は6.5×105V/cm、水素添加
によるルチル系膜は1.0×106 V/cmであった。
【0039】アナターゼ系膜の誘電率は13.6で、水
素添加によるルチル系膜はかなり高い誘電率48.3を
もつ膜であった。
素添加によるルチル系膜はかなり高い誘電率48.3を
もつ膜であった。
【0040】TiO2 膜の紫外線吸収特徴よりバイオ関
係の応用も期待される(光殺菌効果)。
係の応用も期待される(光殺菌効果)。
【0041】[実施例2]50μmのポリプロピレンを
密着させたアルミニウム製の容器に氷水を張り、実施例
1と同様に10秒間酸化チタン薄膜を堆積させた。酸化
チタン薄膜は柔軟性を損なうことなく、密着性も良好で
あった。
密着させたアルミニウム製の容器に氷水を張り、実施例
1と同様に10秒間酸化チタン薄膜を堆積させた。酸化
チタン薄膜は柔軟性を損なうことなく、密着性も良好で
あった。
【図1】 大気圧グロー放電ビームプラズマ発生用装置
に一例を示す概略図である。
に一例を示す概略図である。
【図2】 シリコン単結晶基板上に堆積された酸化チタ
ン薄膜の電子顕微鏡写真である。
ン薄膜の電子顕微鏡写真である。
【図3】 シリコン単結晶基板上に堆積された酸化チタ
ン薄膜の堆積温度変化によるラマンスペクトルの変化を
表わしたグラフである。原料{Tetraethoxy
titanate[Ti(O−C2 H5 )4 ]
ン薄膜の堆積温度変化によるラマンスペクトルの変化を
表わしたグラフである。原料{Tetraethoxy
titanate[Ti(O−C2 H5 )4 ]
【図4】 シリコン単結晶基板上に堆積された酸化チタ
ン薄膜の水素添加によるラマンスペクトルの変化を表わ
したグラフである。原料{Tetraethoxyti
tanate[Ti(O−C2 H5 )4 ]基板温度55
0℃
ン薄膜の水素添加によるラマンスペクトルの変化を表わ
したグラフである。原料{Tetraethoxyti
tanate[Ti(O−C2 H5 )4 ]基板温度55
0℃
【図5】 堆積温度変化による1分当りの酸化チタン薄
膜の堆積量を表したグラフである。
膜の堆積量を表したグラフである。
【図6】 耐電圧特性の水素添加効果を示したグラフで
ある。
ある。
【図7】 誘電特性の水素添加効果を示したグラフであ
る。
る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/316 H01L 21/316 X // C07F 7/28 C07F 7/28 B
Claims (2)
- 【請求項1】 不活性ガスをメインガスとして発生させ
た大気圧グロー放電ビームプラズマに下記一般式(1) Ti(OR)4 ・・・・(1) (Rは低級アルキル基を示す)で示されるチタン化合物
をガス状で供給して、基体上に酸化チタン薄膜を堆積す
ることを特徴とする酸化チタン薄膜の製造方法。 - 【請求項2】 上記チタン化合物と共に水素ガスを同時
に供給するようにした請求項1記載の方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7989495A JPH08253322A (ja) | 1995-03-10 | 1995-03-10 | 酸化チタン薄膜の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7989495A JPH08253322A (ja) | 1995-03-10 | 1995-03-10 | 酸化チタン薄膜の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08253322A true JPH08253322A (ja) | 1996-10-01 |
Family
ID=13702990
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7989495A Pending JPH08253322A (ja) | 1995-03-10 | 1995-03-10 | 酸化チタン薄膜の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08253322A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH1171681A (ja) * | 1997-06-26 | 1999-03-16 | General Electric Co <Ge> | 高速アークプラズマ成膜による保護皮膜 |
| WO2004013376A3 (en) * | 2002-07-30 | 2004-05-06 | Saint Gobain | Titania coatings by plasma cvd at atmospheric pressure |
| FR2857030A1 (fr) * | 2003-07-01 | 2005-01-07 | Saint Gobain | Procede de depot d'oxyde de titane par source plasma |
| JP2007110111A (ja) * | 2005-10-12 | 2007-04-26 | Seoul National Univ Industry Foundation | ルテニウム電極と二酸化チタン誘電膜とを利用する半導体素子のキャパシタ及びその製造方法 |
-
1995
- 1995-03-10 JP JP7989495A patent/JPH08253322A/ja active Pending
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH1171681A (ja) * | 1997-06-26 | 1999-03-16 | General Electric Co <Ge> | 高速アークプラズマ成膜による保護皮膜 |
| WO2004013376A3 (en) * | 2002-07-30 | 2004-05-06 | Saint Gobain | Titania coatings by plasma cvd at atmospheric pressure |
| US7597940B2 (en) | 2002-07-30 | 2009-10-06 | Saint-Gobain Glass France | Methods for preparing titania coatings by plasma CVD at atmospheric pressure |
| KR101043792B1 (ko) * | 2002-07-30 | 2011-06-27 | 쌩-고벵 글래스 프랑스 | 이산화티탄의 증착 방법 및 기판 |
| FR2857030A1 (fr) * | 2003-07-01 | 2005-01-07 | Saint Gobain | Procede de depot d'oxyde de titane par source plasma |
| WO2005012593A1 (fr) * | 2003-07-01 | 2005-02-10 | Saint-Gobain Glass France | Procede de depot d’oxyde de titane par source plasma |
| JP2007516343A (ja) * | 2003-07-01 | 2007-06-21 | サン−ゴバン グラス フランス | プラズマ源を用いて酸化チタンを付着する方法 |
| US7976909B2 (en) | 2003-07-01 | 2011-07-12 | Saint-Gobain Glass France | Method for deposition of titanium oxide by a plasma source |
| JP2007110111A (ja) * | 2005-10-12 | 2007-04-26 | Seoul National Univ Industry Foundation | ルテニウム電極と二酸化チタン誘電膜とを利用する半導体素子のキャパシタ及びその製造方法 |
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Legal Events
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|---|---|---|---|
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