JPH0825797A - 被記録基材 - Google Patents

被記録基材

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JPH0825797A
JPH0825797A JP6188844A JP18884494A JPH0825797A JP H0825797 A JPH0825797 A JP H0825797A JP 6188844 A JP6188844 A JP 6188844A JP 18884494 A JP18884494 A JP 18884494A JP H0825797 A JPH0825797 A JP H0825797A
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JP6188844A
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English (en)
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Kiyomi Ishizuka
清美 石塚
Shinichi Tezuka
信一 手塚
Masahiro Shinkai
正博 新海
Noriyoshi Nanba
憲良 南波
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TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 水溶性染料を含有するインクによる書き込み
が可能で、耐水性および透明性に優れる被記録表面層を
有する被記録基材を提供する。 【構成】 水溶性染料を含有するインクによる書き込み
可能な被記録表面層を有し、この被記録表面層が分子内
に3級アミノ基および4級アンモニウム基のうちの少な
くとも一方を有し、かつ末端に少なくとも1個のエチレ
ン性不飽和反応性基を有する重合体のうちの1種以上を
含む塗膜を放射線硬化したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェット記録方
式に用いられる被記録基材に関する。
【0002】
【従来の技術】環境問題の高まりなどから、有機溶剤を
可能な限り使用しない種々の水溶性インクの使用が増加
している。特に、インクジェット記録方式の発展によっ
て多くの基体に対する書き込みが検討されている。イン
クジェット記録方式に用いられるインクは、通常、酸性
染料または直接染料などの水溶性染料と、溶媒としての
水が主成分であり、多くの場合、さらに少量の多価アル
コールが含有されている。
【0003】インクジェット記録方式に使用される被記
録基体としては、従来、通常の紙や多孔質のインク受容
層を設けたインクジェット用の特殊紙など親水性表面を
有する基体が使用されている。また、基体表面に被記録
層を設ける例も多く、その材料としてデンプン、ゼラチ
ン、カゼイン、アラビアゴム、アルギン酸ソーダ、カル
ボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリ
ビニルピロリドン、ポリアクリル酸ソーダなどの水溶性
ポリマー層、合成ゴムラテックスなどの合成樹脂ラテッ
クス、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニルなどの有
機溶剤可溶性樹脂層などを設けることが行われている。
また、カチオン系のイオンを有するポリマーを用いるこ
とが提案されている。インクジェット用水溶性染料がス
ルホン酸などのアニオンを有することが多いためにイオ
ン結合によるインクの再溶出防止を期待したものと言え
る。このようなカチオン系ポリマーとしては、例えば第
4級アンモニウム塩基を有するポリビニルアルコール、
ポリアクリル酸エステル、ポリアクリル酸アミドなどの
ポリマーが知られている(特開昭61−228984号
公報、その他)。また、色彩性を改善するために、ポリ
エチレングリコールジカルボン酸の使用も提案されてい
る(特公平4−1706号公報)。
【0004】これらの水溶性ポリマーは、親水性が非常
に強いため、基体として紙などの親水性のものを用いる
場合には基体となじみやすく、これらのポリマーを用い
て基体表面に被記録層を設ける際、密着性等に問題は生
じない。しかし、例えば光記録媒体の保護膜等に多用さ
れている紫外線硬化樹脂など、疎水性の強い表面を有す
る基体に対しては、密着性に欠けるため、設層後簡単に
剥離してしまったり、さらに被記録層自体の耐水性が低
かったり、また印字後、水滴によるインクのにじみ等が
大きく、実用性に問題がある。さらには、被記録層の透
明性や硬度が十分でないという問題もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、一度
の塗布工程で得られ、透明性に優れ、かつ水濡れ後に拭
き取っても印字や層全体の剥離がないなど、密着性、耐
水性および印字の安定性に優れ、しかも表面硬度が十分
である、水溶性染料を含有するインクによる書き込みが
可能な被記録表面層を有する被記録基材を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(10)の本発明により達成される。 (1)基体上に、水溶性染料を含有するインクによる書
き込み可能な被記録表面層を有する被記録基材であっ
て、前記被記録表面層が、分子内に、3級アミノ基およ
び4級アンモニウム基のうちの少なくとも一方を有し、
かつ末端に少なくとも1個のエチレン性不飽和反応性基
を有する重合体のうちの1種以上を含む塗膜を放射線硬
化したものである被記録基材。 (2)前記硬化が紫外線硬化である上記(1)の被記録
基材。 (3)前記重合体が、アミン化合物と少なくとも両末端
にエチレン性不飽和反応性基を有する化合物との反応に
よって得られたものである上記(1)または(2)の被
記録基材。 (4)前記重合体が、アミン化合物とジアシルハライド
化合物、ジイソシアナト化合物、ジカルボン酸化合物、
ジエポキシ化合物またはジホルミル化合物との反応によ
って得られた中間重合体の両末端に、エチレン性不飽和
反応性基を導入して得られたものである上記(1)また
は(2)の被記録基材。 (5)前記塗膜が、さらに前記重合体のほかに、樹脂を
含む上記(1)〜(4)のいずれかの被記録基材。 (6)前記塗膜が、さらにエチレン性不飽和反応性基を
もつモノマーもしくはオリゴマー、あるいはこれらの両
方を含む上記(1)〜(5)のいずれかの被記録基材。 (7)前記被記録表面層が、さらに多孔質粒子を含む上
記(1)〜(6)のいずれかの被記録基材。基材。 (8)前記書き込みを、インクジェット記録方式で行う
上記(1)〜(7)のいずれかの被記録基材。 (9)前記基体が、放射線硬化保護膜を有する光記録媒
体である上記(1)〜(8)のいずれかの被記録基材。 (10)前記基体が、紫外線硬化保護膜を有する光記録
媒体である上記(1)〜(9)のいずれかの被記録基
材。
【0007】
【作用】本発明の被記録基材では、被記録表面層に用い
る重合体を、分子内に、3級アミノ基および4級アンモ
ニウム基のうちの少なくとも一方を有し、かつ末端に少
なくとも1個のエチレン性不飽和反応性基を有するもの
としており、この重合体を含む塗膜を形成した後、放射
線硬化、好ましくは紫外線硬化を行って被記録表面層を
形成している。このような被記録表面層は透明性に優れ
る。また、耐水性に優れ、例えば流水にさらしても印字
のにじみがなく、流水にさらした後拭き取っても膜剥れ
が生じない。さらに、印字の安定性も良好であり、従来
に比べ、表面硬度が高く、耐久性に優れる。また、光記
録媒体の保護膜表面のような疎水性表面に被記録表面層
を形成する場合であっても、密着性は十分である。
【0008】従来、上記のような被記録表面層に対し、
含窒素複素環基を含め、アミノ基やアンモニウム基を有
するビニル系ポリマーを用いることが種々提案されてい
る。
【0009】しかし、本発明と異なり、いずれにおいて
も末端にエチレン性不飽和反応性基を有する重合体を用
いる旨の記載はない。
【0010】
【具体的構成】以下、本発明の具体的構成について詳細
に説明する。
【0011】本発明の被記録基材は、基体上に水溶性染
料を含有するインクによる書き込み可能な被記録表面層
を有し、この被記録表面層は、分子内に、3級アミノ基
および4級アンモニウム基のうちの少なくとも一方を有
し、かつ末端に少なくとも1個のエチレン性不飽和反応
性基を有する重合体のうちの1種以上を含む塗膜を放射
線硬化したものである。
【0012】本発明の被記録表面層を有する基体として
は、通常インクジェット記録方式に用いられる基体、例
えば紙、スライドフィルム、OHP(オーバーヘッドプ
ロジェクター)用フィルム、CMF(カラーモザイクフ
ィルター)等いずれも用いることができる。ただし、よ
り特徴を発揮する基体としては、疎水性表面をもつもの
であり、好ましくは、放射線硬化保護膜を有する光記録
媒体、特に紫外線硬化性保護膜を有する記録可能なコン
パクトディスクなどの光記録媒体である。疎水性表面を
もつこのような記録可能なコンパクトディスクの、通常
レーベルが印刷される側の面に形成した本発明の被記録
表面層は、基体の疎水性表面との密着性も高い。そし
て、この被記録表面層上に、ユーザーが光記録の内容を
インクジェット用インクのような水溶性染料を含有する
インクを用いて記録することが可能になる。
【0013】光記録媒体の紫外線硬化保護膜としては、
通常このような記録可能なコンパクトディスクの保護膜
として用いられるものであればどのようなものであって
もよく、特に制限はない。例えば、多官能オリゴエステ
ルアクリレート等の紫外線硬化型化合物を含有し、0.
5〜100μm 程度の厚さとしたもの等種々のものであ
ってよい。なお、本発明は、疎水性基体として、25℃
での水との接触角が40°以上、特に60〜90°のも
のに有効である。
【0014】本発明に用いる重合体は、分子内に、3級
アミノ基、4級アンモニウム基を有し、かつ末端にエチ
レン性不飽和反応性基を有するものである。エチレン性
不飽和反応性基の数は、分子内に1個以上存在すればよ
く、通常1〜2個程度が好ましい。また、この数の上限
値には特に制限はないが、重合体単位質量当りの二重結
合当量で換算して、エチレン性不飽和反応性基が2×1
-3〜2meq/g 、さらには1×10-3〜1meq/g で存在
することが好ましい。
【0015】また、重合体分子内において、3級アミノ
基、4級アンモニウム基を形成する窒素原子の重合体全
体に占める割合は1〜15wt% 程度であることが好まし
い。
【0016】上記の3級アミノ基、4級アンモニウム基
は、重合体中にどちらか一方のみ存在しても、両方が混
在していてもよい。ただし、スルホン酸アニオンなどの
アニオンを有する水溶性染料を含有するインクを用いる
場合、印字の安定性などの点では、4級アンモニウム基
が存在することが好ましい。4級アンモニウム基が存在
するときの4級アンモニウム基の数は重合体単位質量当
りのカチオン当量で換算して15meq/g 以下、特に0.
5〜10meq/g であることが好ましい。
【0017】なお、3級アミノ基、4級アンモニウム基
は含窒素複素環基として存在するものであってもよい。
【0018】本発明に用いる重合体の数平均分子量MN
は1000〜100万程度であることが好ましい。
【0019】本発明に用いる重合体(以下、「本発明の
重合体」ともいう。)は、アミン化合物と少なくとも両
末端にエチレン性不飽和反応性基を有する化合物との反
応によって得られる。そして、このエチレン性不飽和反
応性基のうち少なくとも1個は、重合体において、少な
くとも1個の末端基として存在する。通常、このような
エチレン性不飽和反応性基を有する化合物は、アミン化
合物中のアミノ基と反応するものであるが、アミン化合
物中に他の反応性基が存在する場合は、この基と反応し
て重合体を形成するものであってもよい。
【0020】本発明に用いるアミン化合物としては、ア
ミン、ジアミン等のアミノ基(環化したものも含む)を
2個以上有するポリアミンが挙げられる。
【0021】アミンとしては第1級アミンが好ましく、
モノアルキルアミン、モノアリールアミン等が挙げら
れ、アルキル基、アリール基はさらに置換基を有してい
てもよい。このときのアルキル基としては、炭素数1〜
20のものが好ましく、置換基を有していてもよく、直
鎖状であっても分岐を有するものであってもよい。置換
基を有するときの置換基としては、ヒドロキシ基、エス
テル基(アクリロイルオキシ基、メタアクリロイルオキ
シ基等)、アリール基(フェニル基等)等が挙げられ、
ビニル基、アリル基のようなアルケニル基などを有する
置換基であってもよい。
【0022】また、アリール基としては、フェニル基等
が挙げられ、置換基を有するときの置換基としてはアル
キル基の場合と同様のものが挙げられる。
【0023】本発明に用いるポリアミン化合物として
は、末端に1級アミノ基もしくは2級アミノ基を有する
ものが好ましく、総炭素数は通常2〜20程度であるこ
とが好ましい。なお、場合によっては分子中にビニル
基、アリル基等を有するものであってもよい。
【0024】本発明に用いることが好ましいアミン化合
物の具体例を以下に示す。
【0025】
【化1】
【0026】
【化2】
【0027】
【化3】
【0028】一方、少なくとも両末端にエチレン性不飽
和反応性基を有する化合物としては化4で表される化合
物が好ましい。
【0029】
【化4】
【0030】化4において、R1 およびR2 はそれぞれ
水素原子またはメチル基を表し、これらは同一でも異な
るものであってもよい。L1 は二価の連結基を表し、具
体的にはアルキレン基とカルボニル基(−CO−)、オ
キシ基(−O−)、−CO−NR3 −、−NR3 −CO
−(ここで、R3 は水素原子、アルキル基等)等との組
合せが挙げられる。また、L1 においては原子もしくは
置換基、あるいはこれらの両方が互いに組み合って形成
される環基が存在していてもよい。さらに、L1 にはビ
ニル基、アリル基のようなアルケニル基等の置換基が存
在していてもよい。
【0031】このような化合物の好ましい具体例を化5
に示す。
【0032】
【化5】
【0033】上記の化合物から得られる本発明の重合体
は、化6の第1級アミン、化7のジアミンとの反応を例
にすれば、化8に示すものが得られる。
【0034】
【化6】
【0035】
【化7】
【0036】化6において、R4 はアルキル基、アリー
ル基等を表す。化7において、R5、R6 は各々水素原
子、アルキル基、アリール基等を表し、L2 はアルキレ
ン基等の二価の連結基を表す。
【0037】
【化8】
【0038】化8において、R4 は化6のものと同義で
あり、R5 、R6 、L2 は化7のものと同義であり、L
1 は化4のものと同義である。nは2〜10000であ
る。
【0039】本発明の重合体の具体例を化9、化10に
示す。
【0040】
【化9】
【0041】
【化10】
【0042】化9、化10において、nは2〜5000
である。
【0043】本発明の重合体を合成するには、アミン化
合物と、少なくとも両末端にエチレン性不飽和反応性基
を有する化合物(「アミン反応性化合物」ともいう。)
とを、所定量ずつ、2−エトキシエタノール(エチルセ
ロソルブ)、2−メトキシエタノール、メタノールのよ
うな水溶性溶媒や水などの原料を溶解する溶媒中で25
〜200℃の温度で目的とする重合度等に応じ1〜10
0時間程度、通常3〜48時間程度反応させればよい。
この場合、アミン化合物とアミン反応性化合物との量比
をかえることによって化8に示すように末端基の異なる
重合体が得られる。ただし、通常はアミン反応性化合物
量をアミン化合物の1.2倍モル量程度として反応させ
る。
【0044】上記の重合体は、4級化して用いてもよ
く、分子内に存在する3級アミノ基にさらに置換基を導
入して4級化して用いてもよく、さらには導入する置換
基が4級アンモニウム基を有するものであってもよく、
これにより4級化してもよい。具体的には、後述のカチ
オン化剤(ハロゲン化アルキル等)を用いて4級化すれ
ばよい。
【0045】4級化した重合体を以下に例示する。
【0046】
【化11】
【0047】
【化12】
【0048】化11、化12において、Rはアルキル基
を表し、Xはハロゲン原子(Cl、Br、I等)を表
す。nは化9、化10と同義である。
【0049】このようにして得られる重合体は、いずれ
も、 1H核磁気共鳴スペクトル(NMR)、赤外吸収ス
ペクトル(IR)等によって同定することができる。
【0050】以下に合成例を示す。
【0051】合成例I−1 重合体PI−1の合成 CH2 =CH(CO)NHCH2 NH(CO)CH=C
2 (B−1)9.3g (0.06モル)と、NH2
2 CH2 OH(A−1)3.1g (0.05モル)と
を2−エトキシエタノール18.3g 中に添加し、14
0℃で20時間反応させた。その後、反応溶液にアセト
ンを加えて沈澱物を得、これを濾取し、真空乾燥(80
℃)を行い、その後再びアセトンで洗浄、濾過し、さら
に真空乾燥(85℃)して目的物4.2g を得た。
【0052】合成例I−2 重合体PI−2の合成 合成例1において、NH2 CH2 CH2 OHのかわり
に、N,N′−ジメチルエチレンジアミン[(A−9)
NH(CH3 )−CH2 CH2 −NH(CH3 )]を
4.4g (0.05モル)用い、反応時間を4時間とす
るほかは同様にして目的物8.4g を得た。
【0053】なお、上記以外の本発明の重合体も上記に
従って、または上記に準じて合成することができた。
【0054】本発明の重合体は、上記のほか、アミン化
合物とジアシルハライド化合物、ジイソシアナト化合
物、ジカルボン酸化合物、ジエポキシ化合物またはジホ
ルミル化合物との反応によって重合体を得、この中間重
合体の両末端にエチレン性不飽和反応性基を導入して得
たものであってもよい。
【0055】このときのアミン化合物としては、1分子
中にアミノ基(還化したものも含む。)が2個以上存在
する化合物を用いることができ、特に1級アミノ基(−
NH2 )を2個有する化合物が好ましく、具体的には前
記例示化合物のうちの化3の化合物や化2のA−17が
好ましい。このほか、化2のA−9〜A−13、A−1
8であってもよい。
【0056】一方、ジアシルハライド化合物としては化
13、ジイソシアナト化合物としては化14、ジカルボ
ン酸化合物としては化15、ジエポキシ化合物としては
化16、ジホルミル化合物としては化17で、それぞれ
表されるものが好ましい。
【0057】
【化13】
【0058】
【化14】
【0059】
【化15】
【0060】
【化16】
【0061】
【化17】
【0062】化13〜化17のそれぞれにおいて、L3
はオキシ基などが介在してもよいアルキレン基やアリー
レン基等の二価基を表す。化13において、X1 および
2は、各々ハロゲン原子を表し、これらは同一でも異
なるものであってもよい。化13〜化17におけるL3
で表されるオキシ基などが介在してもよいアルキレン基
としては、炭素数1〜20のものが好ましい。L3 で表
わされるアリーレン基としてはフェニレン基等が好まし
い。X1 、X2 で表されるハロゲン原子は、通常同一で
あることが好ましく、塩素原子、臭素原子等が好まし
く、特に塩素原子が好ましい。
【0063】化13〜17の化合物の具体例を以下に示
す。
【0064】
【化18】
【0065】上記の化合物から得られる重合体(中間重
合体)は、化13のジアシルハライド化合物と化19の
トリアミンとの反応を例にすれば、化20または化21
に表されるものである。
【0066】
【化19】
【0067】
【化20】
【0068】
【化21】
【0069】化19において、R7 はアルキル基等であ
り、L4 、L5 はアルキレン基等の二価の連結基を表
す。 化20、化21において、L3 、L4 、L5 、R
7 、X1 、X2 は、化13、化19におけるものと同義
である。rは、2〜10000である。
【0070】化20の中間重合体の両末端にエチレン性
不飽和反応性基を導入する場合に用いられる化合物とし
ては化22に示すものが挙げられる。なお、これらの化
合物は、上記の出発化合物の組合せ例に限らず、得られ
る中間重合体の末端がアミノ基であるときに用いられ
る。
【0071】
【化22】
【0072】化21の中間重合体の両末端にエチレン性
不飽和反応性基を導入する場合に用いられる化合物とし
ては化23に示すものが挙げられる。なお、これらの化
合物は、上記の出発化合物の組合せ例に限らず、得られ
る中間重合体の末端がアミン化合物と反応する上記化合
物に由来する基であるときに用いられる。
【0073】
【化23】
【0074】化20の中間重合体の両末端にエチレン性
不飽和反応性基を導入した重合体としては化24のもの
が挙げられ、また化21の中間重合体の両末端にエチレ
ン性不飽和反応性基を導入した重合体としては化25の
ものが挙げられる。
【0075】
【化24】
【0076】
【化25】
【0077】本発明の重合体は、このほか化26〜化2
9に示すものであってもよい。
【0078】
【化26】
【0079】
【化27】
【0080】
【化28】
【0081】
【化29】
【0082】このような重合体は、さらに、カチオン化
剤を用いて重合体の分子内に存在する3級アミノ基を4
級化するとともに、カチオン化剤(ハロゲン化アルキル
等)の有する4級アンモニウム基を導入してもよい。こ
のような重合体としては化30〜化34に示すものが挙
げられ、カチオン化剤としては化35に示すものが挙げ
られる。
【0083】
【化30】
【0084】
【化31】
【0085】
【化32】
【0086】
【化33】
【0087】
【化34】
【0088】化30〜化34において、Rはアルキル基
を表し、Xはハロゲン原子(Cl、Br、I等)を表
す。
【0089】
【化35】
【0090】本発明の重合体のうち化24の重合体と化
35のカチオン化剤との反応によって得られる重合体に
おける重合体単位質量当りのカチオン当量数を表1〜表
3に示す。
【0091】
【表1】
【0092】
【表2】
【0093】
【表3】
【0094】このような重合体を合成するには、アミン
化合物とジアシルハライド化合物等の化合物とを、所定
量ずつ、トリ(n−ブチル)アミンのような中和剤の存
在下で、アセトン、クロロホルム、ベンゼン、キシレ
ン、トルエン等の非水溶媒中で0〜50℃の温度で0.
5〜5時間程度反応させ、まず中間重合体を得る。この
場合、アミン化合物とジアシルハライド化合物等の化合
物との量費をかえることによって、末端基の異なる中間
重合体(ジアシルハライド化合物では化20、化21)
が得られる。通常はアミン化合物量をジアシルハライド
化合物等の1.2倍モル量程度として反応させる。
【0095】その後、エチレン性不飽和反応性基を有す
る化合物とこの中間重合体を反応させ、重合体を得る。
この反応は、中間重合体を含有する溶液中で行えばよ
く、反応温度は0〜200℃、反応時間は0.1〜20
時間程度とすればよい。その後、濾取して、アセトン等
によって洗浄するなどして精製すればよい。
【0096】さらに、この重合体をカチオン化剤を用い
て4級化するには、重合体とカチオン化剤とをメタノー
ル、水、エタノール、2−エトキシエタノール、クロロ
ホルム等の溶媒中で0〜150℃の温度で、1〜20時
間程度反応させればよい。
【0097】このようにして得られた重合体は、いずれ
も、前記と同様にして同定することができる。
【0098】以下に合成例を示す。
【0099】合成例II−1 重合体PII−1−1の合成 化3のアミン化合物A−19:7.03g (0.06モ
ル)と化18のジアシルクロライド化合物C−1(a=
2):7.74g (0.05モル)とをクロロホルム3
0g 中に加え、(n−C493 Nを22g さらに添
加して0℃で、1時間反応させた。この溶液にCH2
C(CH3 )C(=O)Cl:2.21g (0.25モ
ル)を加え、0℃で1時間反応させた。その後、重合体
を濾取し、アセトンで洗浄して精製し、目的物13.2
g を得た。
【0100】合成例II−2 重合体PII−1−1の4級化 化36のスキームに従い、合成例II−1で得られた重合
体13.2g とカチオン化剤3.95g (0.025
モル)とをメタノール78g 中で70℃で、10時間反
応させて4級化した重合体12.5g を得た。
【0101】
【化36】
【0102】なお、上記以外のこのようなタイプの本発
明の重合体も上記に従って、または上記に準じて合成す
ることができた。
【0103】また、前記における4級化も上記の4級化
に従うなどして具体的に行うことができる。
【0104】以上では本発明の重合体としてアミン化合
物のアミノ基が反応して重合体が形成される例を示した
が、アミン化合物の他の反応性基(例えば、化37の第
三級アミンのヒドロキシ基)が反応して重合体を形成す
るものであってもよい。このような重合体としては、化
37の第三級アミンとジイソシアナト化合物との反応な
どによって中間重合体を得る例があり、重合体の具体例
としては化38に示すものが挙げられる。
【0105】
【化37】
【0106】
【化38】
【0107】このようなものも、前記に準じて同様に合
成することができる。
【0108】なお、本発明の重合体は種々のものであっ
てよく、以上の例に限定されるものではない。また、以
上においては、本発明の重合体を得るのに、いずれも出
発化合物としてアミン化合物を用いた合成法を示してき
たが、3級アミノ基および4級アンモニウム基のうちの
少なくとも一方を有し、かつ末端に少なくとも1個のエ
チレン性不飽和反応性を有する重合体を得ることができ
さえすれば、これに限定されるものではない。このよう
な合成法としては、例えばジイソシアナト化合物とジカ
ルボン酸化合物との反応によるものがある。
【0109】本発明における被記録表面層は、本発明の
重合体を含む塗布液を用いて塗膜を形成し、この塗膜を
放射線硬化して得られたものである。
【0110】被記録表面層における重合体の含有量は、
10〜100wt% 、さらには20〜90wt% とすること
が好ましい。このような含有量とすることにより、本発
明の効果が向上する。これに対し、重合体の含有量が少
なくなると、本発明の実効が得られず、特に、インクの
定着性が悪化し、印字の耐水性が不十分となる。
【0111】被記録表面層は、塗膜を放射線硬化する
が、硬化に用いられる放射線としては電子線、紫外線等
が挙げられ、特に紫外線が好ましい。
【0112】従って、塗膜には重合開始剤、特に光重合
開始剤を含有させることが好ましい。
【0113】光重合開始剤としては、特に制限はなく、
安息香酸エステル類、ベンゾフェノン誘導体、ベンゾイ
ン誘導体、チオキサントン誘導体、アセトフェノン誘導
体、プロピオフェノン誘導体およびベンジルなどを用い
ることができる。
【0114】具体的には、メチル−オルソベンゾイルベ
ンゾエート、ベンゾフェノン、4,4−ビスジエチルア
ミノベンゾフェノン、ジベンゾスベロン、ベンゾイルア
ルキルエーテル(R=C1 〜C8 の分岐を含んでもよい
アルキル基)、1−フェニル−1,2−プロパンジオン
−2−(ο−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェ
ニル−1,2−プロパンジオン−2−(ο−ベンゾイ
ル)オキシム、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセ
トフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、塩素
化アセトフェノン誘導体、4−イソプロピル−2−ヒド
ロキシ−2−メチル−プロピオフェノン、2−ヒドロキ
シ−2−メチルプロピオフェノン、2−ヒドロキシ−2
−メチル−1−フェニルプロパン−1−オンおよびベン
ジル等が挙げられる。これらのうちでも特に好ましい重
合開始剤としては、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−
フェニルプロパン−1−オン、2,2−ジメトキシ−2
−フェニルアセトフェノン、メチル−オルソベンゾイル
ベンゾエート等である。なお、これら特に好ましい重合
開始剤のうち、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェ
ニルプロパン−1−オンは、ダロキュア1173(メル
ク社製)、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフ
ェノンは、イルガキュア651(日本チバガイギー社
製)として市販されているものである。
【0115】被記録表面層の塗膜中の重合開始剤の含有
量は、好ましくは10wt% 以下、より好ましくは0.2
〜8wt% 、特に好ましくは0.5〜5wt% である。含有
量が少ないと重合開始剤としての作用が十分に得られ
ず、また、多すぎると着色、耐候黄変、腐蝕等が生じ
る。
【0116】さらに、本発明の被記録表面層の塗膜に
は、エチレン性不飽和反応性基をもつモノマーもしくは
オリゴマー、あるいはこれらの両方を含有させることが
好ましい。
【0117】このような化合物としては特に制限はな
く、例えば、アクリレート系、アクリルアミド系、ビニ
ル系等の化合物をいずれも用いることができる。
【0118】より具体的にはアクリルアミド系のN,N
−メチレンビスアクリルアミド、アクリレート系のエチ
レングリコールビス(メタ)アクリレート、ジエチレン
グリコールモノ(メタ)アクリレート、ジエチレングリ
コールビス(メタ)アクリレート、トリエチレングリコ
ールビス(メタ)アクリレート、ヘキサエチレングリコ
ールビス(メタ)アクリレート、プロピレングリコール
ビス(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールビ
スアクリレート、1,6−ヘキサンジオールビスアクリ
レート、ペンタエリスリトールビスアクリレート、ペン
タエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールプ
ロパントリアクリレート、ビニル系の3,9−ジビニル
スピロビ(m−ジオキサン)、アジピン酸ジビニル等が
挙げられ、これらのうちで特に好ましいものとしては、
N,N−メチレンビスアクリルアミド、ジエチレングリ
コールモノメタアクリレート、トリエチレングリコール
ビスメタクリレート、ヘキサエチレングリコールビス
(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0119】これらの化合物の添加量は、分子中の末端
に存在するエチレン性不飽和反応性基の数等に依存して
決定されるが、被記録表面層の塗膜の好ましくは90wt
% 以下、より好ましくは1〜80wt% 、特に好ましく
は、5〜70wt% である。この範囲で含有させること
で、被記録表面層の、例えば、流水中にさらしても膜物
性が変化しないなどの耐水性がさらに向上し、印字の耐
水性も一層向上する。また、インクの吸着性を保ちなが
ら膜の硬度を向上させることができるので適度な硬度が
得られる。これに対し、添加量が多すぎると被記録表面
層が硬く、もろくなりやすく、インクの吸収速度が低下
し、インクの乾きも遅くなってしまい、インクによる膨
潤やインクによるクラックが発生してしまう。
【0120】本発明の被記録表面層には、本発明の重合
体のほか、樹脂を含有させることが好ましい。このよう
な樹脂としては、用いる重合体にもよるが、重合体との
相溶性が良好なものであればよい。例えば、アクリル系
樹脂、メタクリル系樹脂、ナイロン等のポリアミド、メ
ラミン樹脂、セルロース系樹脂、ポリビニルアルコー
ル、ポリエステル等であってよい。このような樹脂は、
放射線硬化可能なモノマーないしオリゴマーを塗膜中に
含有させて塗膜を硬化することによって樹脂としたもの
であってもよく、放射線硬化可能な化合物として、具体
的には、以下の化合物を好ましく挙げることができる。
【0121】
【化39】
【0122】樹脂の添加量は、被記録表面層の塗膜の9
0wt% 以下とすることが好ましく、さらには10〜80
wt% とすることが好ましい。このような添加量とするこ
とで、塗膜強度が向上し、耐水性も向上する。また、基
体の反りが緩和する。これに対し、添加量が多くなりす
ぎると、インクをハジきやすくなり、インクの速乾性が
劣化しやすくなる。
【0123】本発明の被記録表面層中には、染料を拡散
させずに溶剤のみを速やかに広範囲に浸透させ、インク
受容層としての機能を向上させて乾燥を促進させるため
に、さらに多孔質粒子を含有させることが好ましい。用
いる多孔質粒子としては、このような目的で、通常用い
られている多孔質粒子を用いることができる。このよう
な多孔質粒子としては、シリカ、クレー、タルク、ケイ
ソウ土、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウ
ム、ケイ酸アルミニウム、合成ゼオライト、アルミナ、
酸化亜鉛、酸化チタン、リトボン、チタンホワイト等の
無機質顔料が挙げられる。
【0124】これらの多孔質粒子の平均粒径は、好まし
くは0.2〜50μm 、より好ましくは0.5〜40μ
m である。平均粒径が大きすぎると、膜がもろくなった
り、表面が粗面になったりしやすい。また小さすぎる
と、溶剤の浸透が遅くなりやすい。
【0125】このようななかで、本発明において用いる
ことが好ましい多孔質粒子としては、シリカ、アルミ
ナ、酸化チタン等が挙げられる。シリカとしては、超微
粒子状無水シリカが好ましく、その1次粒子の平均径は
5〜50μm であることが好ましい。このようなものと
しては、アエロジルTT600、OX50、380、2
00、130、300、MOX80、MOX170、C
OK84(アエロジル社製)の商品名で市販されている
ものが挙げられる。また、アルミナとしてはAluminium
Oxide C (アエロジル社製)、酸化チタンとしてはTita
nium Oxide P25(アエロジル社製)などの商品名で市販
されているものが挙げられる。
【0126】また、これらの多孔質粒子は、添加量によ
っては被記録表面層を白濁させるため、その用途や目的
により添加量を決定すればよい。しかし、多すぎるとイ
ンクの拡散効果は高まるが、被記録表面層がもろく、耐
久性が不足しやすくなるため、含有量は、好ましくは7
0wt% 以下、より好ましくは50wt% 以下である。
【0127】このような多孔質粒子を2種以上を混合し
て用いる場合、多孔質粒子の合計で、好ましくは70wt
% 以下である。
【0128】また、このような多孔質粒子として、スメ
クタイトを用いることもできる。スメクタイトは、その
単位構造を図1に示すように、層状珪酸塩の一種で、基
本的にはSi−O4 4面体が酸素頂点を共有して六角網
目状に広がった四面体シートが2枚、残りの頂点酸素を
向かい合わせて陽イオンを挟み酸素の八面体シートを形
成した2:1構造を単位層として、これが重なった構造
をもつものである。
【0129】本発明では、塗布液の粘度を向上させるた
めにスメクタイトを用いることができる。塗布液の粘度
を増加させることで塗布性の向上が望め、塗布方法の選
択幅も広がる。
【0130】用いるスメクタイトとしては、スメクタイ
ト−有機複合体(以下親油性スメクタイトと記述する)
が好ましい。
【0131】スメクタイトは、層状構造をもつ珪酸塩の
一種で、天然のものや工業的に合成されたものがある。
本発明では、天然品および合成品のいずれを用いてもよ
いが、溶媒中での特性あるいは不純物を含まない等の点
で、工業的に合成されたものが好ましい。
【0132】工業的に合成されたものとしては、合成ス
メクタイトが市販されている。市販されている合成スメ
クタイトとしては、水中で膨潤し、層状構造を崩してコ
ロイド状となり、粘性を示す親水性スメクタイトと、有
機溶媒中でコロイド状となり、粘性を示す親油性スメク
タイトとがある。
【0133】親油性スメクタイトは、親水性スメクタイ
トの層状構造中にあるNaイオン等を、低極性溶媒や高
極性溶媒等と溶媒和が可能な有機イオンで置換したもの
である。このような有機イオンとしては、特に限定はし
ないが、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアン
モニウム等、例えば炭素原子数が1〜10程度のアルキ
ル基を有する第4級アンモニウム等が挙げられる。
【0134】置換する有機イオンを選択することで、種
々の有機溶媒中に良好に分散してコロイド性や粘性を示
し、さらにインクやその溶媒のようなゲスト物質をイン
ターカレートするすぐれた特性をもつものである。この
ため、印字の乾燥速度が一層早いインク受容層が実現す
る。このような親油性スメクタイトとしては、SAN、
STN、SENおよびSPN(いずれもコープケミカル
社製)として市販されているものがある。
【0135】このようなスメクタイトは、溶媒中で膨潤
してコロイド性を示し、溶液の粘度を増加させる特性を
もつ。このため、スメクタイトを含めることで、被記録
表面層用の塗布液の粘度を調整することが可能となり、
塗布方法の選択の幅が大きく広がる。また、親油性スメ
クタイトが示す粘性は擬塑性を示し、粘度は親油性スメ
クタイトのグレード、用いる溶媒、測定のずり速度等に
より大きく異なる。用いるスメクタイトの種類、添加量
等は、塗布液の種類や望ましい粘度によりそれぞれ実験
的に求めればよい。
【0136】用いるスメクタイトの比表面積は、好まし
くは500〜1000m2/g、より好ましくは710〜8
00m2/gである。このような範囲で有機溶剤中での好ま
しい増粘効果とインク受容層としてのすぐれた効果とが
得られる。比表面積が小さすぎるとインク受容層として
の効果が十分に得られない。また大きすぎても特に問題
はないが、通常、前記範囲より大きな比表面積をもつス
メクタイトは得られない。
【0137】被記録表面層の表面を光学顕微鏡を用いて
観察したとき、不定形の形状で観察されるスメクタイト
の平均長径は、好ましくは0.1〜100μm 、より好
ましくは0.5〜50μm 、特に好ましくは1〜45μ
m である。平均長径が大きすぎると、膜が脆くなった
り、膜表面が粗面となったりする。また、小さすぎると
溶媒の浸透速度が低下しやすくなるため、印字の乾燥速
度が低下しやすくなる。
【0138】被記録表面層におけるスメクタイトの含有
量は、好ましくは50wt% 以下、より好ましくは30wt
% 以下である。含有量が多すぎると被記録表面層がもろ
く、耐久性が不足しやすくなる。スメクタイトを含む多
孔質粒子を2種以上混合して用いる場合のスメクタイト
の含有量は、インク受容層としての効果と塗布液の粘度
とを考慮して決定すればよい。
【0139】また、本発明の被記録表面層には、トリエ
タノールアミン、2−(ジメチルアミノ)エチルベンゾ
エート等の光重合促進剤、連鎖移動剤、さらにフェノチ
アジン等のラジカル重合防止剤、N−ニトロソフェニル
ヒドロキシルアミンアルミニウム塩等のキレート剤等の
安定剤を添加してもよい。
【0140】本発明において、被記録表面層を基体上に
形成するには、まず、本発明の重合体と上記の被記録表
面層の含有成分とを含有する塗布液を調製し、この塗布
液を基体上に塗布する。
【0141】塗布液を調製する場合、溶媒を用いてもよ
いが、塗布液の含有成分に本発明の重合体を溶解する液
体成分があるときは、必ずしも溶媒を用いなくともよ
い。また、本発明の重合体を溶媒に溶解して使用すると
きは、この溶媒をそのまま塗布溶媒として用いてもよ
い。
【0142】溶媒を用いるときの溶媒としては、メタノ
ール、エタノール、ブチルカルビトール、エチルセロソ
ルブ等が好ましい。また、これらの溶媒を2種類以上混
合して用いてもよい。この場合、塗布液に用いる溶媒の
種類や含有量、あるいは複数の溶媒の混合比等に特に制
限はなく、塗布液の組成、調製方法あるいは塗布方法等
を考慮して適宜決定すればよい。
【0143】塗布方法としては、スピンコート法、スプ
レーコート法、ディッピング法、グラビアロール法、ナ
イフコーター法、リバースロール法、スクリーン印刷法
およびバーコーター法等、通常用いられる方法をいずれ
も用いることができる。なお、親油性スメクタイトを含
有し、粘度を適当に調整した塗布液を用いる場合は、ス
クリーン印刷法、グラビアロール法、バーコーター法等
を用いて良好に塗布することができる。
【0144】本発明では、このようにして得られた塗膜
に放射線を照射して硬化する。なお、塗布液に溶媒を用
いる場合は、前記適当な方法で基体上に塗布した後、乾
燥により用いた溶媒を除いて塗布膜とし、放射線を照射
して硬化すればよい。用いる放射線としては、前述した
ように紫外線が好ましい。この場合照射する紫外線強度
は、50mW/cm2程度以上、照射量は200〜2000mJ
/cm2程度とすればよい。また、紫外線源としては、水銀
灯などの通常のものを用いればよい。
【0145】このようにして設けた被記録表面層の厚さ
は、1〜100μm 、より好ましくは5〜50μm であ
る。厚すぎると被記録基材に反りを生じたり、硬化が不
十分になりやすくなる。また薄すぎると溶剤の浸透性が
低下し、印字後のインクが乾燥しにくくなる。
【0146】また、被記録表面層の25℃での水との接
触角は、好ましくは60°以下、より好ましくは40°
以下である。このような接触角をもつことで、疎水性基
体とのすぐれた密着性をもち、かつ水溶性染料を含有す
るインクによる書き込みが可能な被記録表面層が得られ
る。接触角が高すぎると水溶性染料を含有するインクに
よる書き込みが難しくなる。
【0147】このような被記録表面層を有する光記録媒
体の一例が図2に示されている。
【0148】図2に示される光記録媒体1は、基板12
上に色素を主成分とする記録層13を有し、記録層13
に密着して反射層14を有し、さらに保護膜15を有
し、保護膜15上に被記録表面層17を有するものであ
る。
【0149】基板12は、記録光および再生光(波長6
00〜900nm程度、特に波長770〜900nm程度の
半導体レーザー光、特に780nm)に対し、実質的に透
明(好ましくは透過率88%以上)な樹脂あるいはガラ
スから形成されたものを用いればよい。これにより、基
板裏面側からの記録および再生が可能となる。
【0150】基板材質としては、樹脂を用いることが好
ましく、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、アモル
ファスポリオレフィン、TPX等の各種熱可塑性樹脂が
好適である。基板12は射出成形等の公知の方法に従い
製造すればよい。また、その際、トラッキング用やアド
レス用等のために、グルーブ21等の所定のパターンを
基板表面に形成することが好ましい。なお、基板12製
造後に、2P法等によりグルーブ等の所定のパターンを
有する樹脂層を形成してもよい。
【0151】記録層13は、1種類の色素だけを含有し
てもよく、あるいは2種以上の色素が相溶した構成であ
ってもよい。
【0152】記録層13に用いる光吸収性の色素として
は、吸収極大が600〜900nm、好ましくは600〜
800nm、より好ましくは650〜750nmであれば、
他に特に制限はなく、例えばシアニン系、フタロシアニ
ン系、ナフタロシアニン系、アントラキノン系、アゾ
系、トリフェニルメタン系、ピリリウムないしチアピリ
リウム塩系、スクワリリウム系、クロコニウム系、金属
錯体色素系等から1種ないし2種以上を目的に応じて適
宜選択すればよい。
【0153】また、光吸収色素にクエンチャーを混合し
てもよい。さらに、色素カチオンとクエンチャーアニオ
ンとのイオン結合体を光吸収色素として用いてもよい。
【0154】クエンチャーとしては、アセチルアセトナ
ート系、ビスジチオ−α−ジケトン系やビスフェニルジ
チオール系などのビスジチオール系、チオカテコール
系、サリチルアルデヒドオキシム系、チオビスフェノレ
ート系等の金属錯体が好ましい。また、窒素のラジカル
カチオンを有するアミン系化合物やヒンダードアミン等
のアミン系のクエンチャーも好適である。
【0155】結合体を構成する色素としては、インドレ
ニン環を有するシアニン色素が、またクエンチャーとし
てはビスフェニルジチオール金属錯体等の金属錯体色素
が好ましい。
【0156】記録層13は、色素および有機溶剤を含有
する塗布液を用い、この塗布液を回転する基板上に展開
塗布するスピンコート法により形成される。
【0157】記録形成のための塗布液に用いる有機溶剤
としては、脂肪族炭化水素系、アルコール系、ケトン
系、エステル系、エーテル系、芳香族系、ハロゲン化ア
ルキル系等から、用いる色素に応じて適宜選択すればよ
い。スピンコート後、必要に応じて塗膜を乾燥させる。
【0158】このようにして形成される記録層13の厚
さは、目的とする反射率などに応じて適宜設定されるも
のであるが、通常、1000〜3000A 程度である。
【0159】記録層13上には、直接密着して反射層1
4が設層される。反射層14には高反射率材料を用い
る。このような材料としては、Au、Cu、Ag、Al
やこれらを含む合金などが好ましい。
【0160】反射層14を形成するには、スパッタリン
グ、蒸着等の各種気相成膜法を用いればよい。
【0161】反射層14の厚さは500A 以上であるこ
とが好ましい。また、厚さの上限は特にないが、コス
ト、生産作業時間等を考慮すると、1700A 程度以下
であることが好ましい。
【0162】反射層14上には保護膜15が設けられ
る。保護膜15は、前述のように、例えば紫外線硬化樹
脂等の各種樹脂材質から、通常は、好ましくは、0.5
〜100μm 程度、さらには1〜100μm 、特には5
〜50μm の厚さに設層すればよい。保護膜15は、層
状であってもシート状であってもよい。保護膜15は、
スピンコート、グラビア塗布、スプレーコート、ディッ
ピング等の通常の方法により形成すればよい。保護膜が
薄すぎると保護膜としての効果が十分に得られなくな
り、記録信号のエラーを生じやすくなる。また、厚すぎ
ると、このような樹脂膜の硬化の際に伴う収縮により、
記録媒体の反りや保護膜中のクラックが生じやすくな
る。なお、図示例の保護膜は1層のみとしているが、2
層以上の多層構成としてもよい。
【0163】このような被記録表面層をもつ光記録媒体
に書き込みを行う場合、水溶性染料を含むインクを用い
て通常のペン等で書き込んでもよいが、エラーの増加等
の恐れがあるため、インクジェット記録方式の書き込み
装置を用いることが好ましい。
【0164】用いるインクとしては、水溶性染料を含む
インクであれば特に制限はなく、インクジェット記録方
式の書き込み装置に用いるインクであればいずれも使用
できる。
【0165】水溶性染料としては、C.I.ダイレクト
ブラック19、C.I.フードブラック、ウォータブラ
ック187L等が挙げられ、これらの染料のなかにも該
当するものがあるが、分子中にスルホン酸基ないしその
塩、あるいはフェノール性の水酸基、カルボン酸基など
アニオン性の基を有するものも好ましい。
【0166】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。
【0167】実施例1 下記の組成の塗布液(a)を調製した。
【0168】 重合体PI−1の40wt% エチルセロソルブ溶液 94重量部 重合開始剤[2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン (ダロキュア1173:メルク社製)] 6重量部
【0169】この塗布液(a)を用いて、追記型コンパ
クトディスク(CD−R)を基体として保護膜上にバー
コーターを用いて塗膜を形成し、十分に乾燥後、紫外線
硬化を行って、被記録表面層(8μm 厚)を形成した
(図2参照)。紫外線硬化は、紫外線照射装置(ウシオ
電気製UVM−602)により160w/cmの紫外線を距
離230nmで60sec 照射することによって行った。
【0170】なお、CD−Rの保護膜は、以下の組成の
塗膜を紫外線硬化させたものであり、膜厚は6μm であ
った。
【0171】保護膜組成 多官能オリゴエステルアクリレート 97重量部 (アロニックスM-8100:東亜合成化学社製) 2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン 3重量部 (ダロキュア1173:メルク社製)
【0172】このようにして得られた光記録媒体をサン
プルNo. 1とする。
【0173】サンプルNo. 1において、被記録表面層形
成用の塗布液を下記組成にかえた塗布液(b)を用いる
以外は同様にしてサンプルNo. 2を得た。
【0174】 重合体PI−2の50wt% エタノール溶液 100重量部 2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン(イルガキュア651:日 本チバガイギー社製) 3重量部
【0175】サンプルNo. 1、No. 2について、下記の
方法に従って評価を行った。なお、評価のための印字は
下記の組成をもつインクを用い、インクジェット記録方
式で記録した。
【0176】インク組成 C.I.ダイレクトブラック19 5重量部 ジエチレングリコール 30重量部 水 65重量部
【0177】結果を表4に示す。
【0178】(1)印字の乾燥時間(速乾性) 印字を行い、印字後、印字表面に指触したときインクが
指に付着しなくなるまでの時間を乾燥時間とし、次の基
準により表中に表示した。乾燥時間が30秒以下の場合
を◎、乾燥時間が30秒を超え、1分以下の場合を○、
乾燥時間が1分を超える場合を△、24時間以上乾燥し
ないのものを×とした。
【0179】(2)耐水性 印字を行い、印字の乾燥後に被記録表面層を流水中に1
分間さらし、以下について調べた。
【0180】(2−1)インク吸着性 流水に1分間印字面をさらす前とさらした後の文字を目
視により観察して、文字の濃さを調べた。文字の濃さが
流水中にさらす前後でほとんど変化しないものを○、や
や薄くなったが、読みとれる場合を△、文字が消えて読
めなくなる場合を×で表中に表示する。
【0181】(2−2)膜質 流水に1分間さらしても層表面がほとんど変化しない場
合を○、多少軟化する場合を△、流水と一緒に流れた
り、剥離したりする場合を×で表中に表示する。
【0182】(2−3)拭き取り性 流水に1分間さらした後の層表面を布(タオル等)や紙
(ペーパータオル、ティッシュぺーパー等)で拭き取っ
たときに、層表面に変化がない場合を○、強くこすった
ときに部分的に剥離する場合を△、層全体が簡単に剥離
してしまうものを×として表中に表示している。
【0183】
【表4】
【0184】表4より、いずれも満足できるレベルの特
性を示すことがわかる。なお、これらのサンプルNo.
1、No. 2と同構成の被記録表面層をガラス基板上に形
成して透過率を求めたところ、83%強であり透明性に
優れるものであることがわかった。また、保護膜と被記
録表面層との密着性も良好であった。密着性は、3M社
製のスコッチクリアテープ600を用い、1.2cm×
1.0cmの接着面を被記録表面層に貼り付けた後、引き
剥して被記録表面層の剥離の有無を調べることによっ
た。
【0185】実施例2 下記組成の塗布液(c)、(d)、(e)を各々調製し
た。
【0186】 塗布液(c) 重合体PI−1の20wt% エチルセロソルブ溶液 90重量部 重合開始剤(ダロキュア1173) 3重量部 化合物M−1(化39) 10重量部
【0187】 塗布液(d) 重合体PI−1の20wt% エチルセロソルブ溶液 80重量部 重合開始剤(ダロキュア1173) 3重量部 化合物M−1(化39) 20重量部
【0188】 塗布液(e) 重合体PI−1の20wt% エチルセロソルブ溶液 67重量部 重合開始剤(ダロキュア1173) 3重量部 化合物M−1(化39) 33重量部
【0189】これらの溶液(c)、(d)、(e)を各
々用いて実施例1と同様にして被記録表面層を形成し、
サンプルNo. 11、12、13を得た。
【0190】これらのサンプルについて実施例1と同様
にして評価を行った。結果を表5に示す。なお、表中で
は化合物M−1の添加量(wt% )は塗布液における割合
で表示している。
【0191】
【表5】
【0192】表5より、重合体のみのものより、速乾性
にやや劣るものの耐水性が向上し、いずれのサンプルも
満足できるレベルにあることがわかる。なお、透明性、
密着性も良好であった。
【0193】実施例3 実施例2の塗布液(c)、(d)、(e)において、化
合物M−1のかわりに化合物M−2(化39)を用いる
ほかは同様にして、溶液を調製した。順に対応させて塗
布液(f)、(g)、(h)とする。
【0194】これらの塗布液を各々用いて、実施例2と
同様に、順に、サンプルNo. 14、No. 15、No. 16
を作製した。
【0195】これらのサンプルについて実施例1と同様
に評価した。結果を表6に示す。なお、化合物M−2の
添加量(wt% )は塗布液におけるもので表示している。
【0196】
【表6】
【0197】表6より、重合体のみと同様の良好な速乾
性を示し、耐水性も向上させることが可能であり、いず
れのサンプルも満足できる結果を示すことがわかる。ま
た、透明性、密着性も良好であった。
【0198】実施例4 下記組成の塗布液(i)を調製した。
【0199】 重合体PI−1の20wt% エチルセロソルブ溶液 45重量部 重合開始剤(ダロキュア1173) 3重量部 化合物M−1(化39) 45重量部 多孔質物質(スメクタイトSTN:コープケミカル製) 10重量部
【0200】塗布液(i)において、多孔質物質とし
て、スメクタイトSTNのかわりに、スメクタイトSA
N(コープケミカル製)、アエロジルTT600(1次
粒子の平均径:40μm :アエロジル社製)、380
(1次粒子の平均径:7μm :アエロジル社製)、20
0(1次粒子の平均径:12μm :アエロジル社製)を
各々用いるほかは同様にして塗布液(j)、(k)、
(l)、(m)を調製した。
【0201】これらの溶液を各々用いて実施例1と同様
にサンプルを作製した。これらのサンプルをサンプルN
o. 17〜21とする。
【0202】これらのサンプルについて実施例1と同様
に評価した。結果を表7に示す。
【0203】
【表7】
【0204】表7より、いずれも満足できるレベルにあ
ることがわかる。また、透明性、密着性も良好であっ
た。
【0205】実施例5 実施例4のサンプルNo. 17に用いた被記録表面層形成
用塗布液(i)の組成を下記のようにかえた塗布液を調
製した。
【0206】 塗布液(i−1) 重合体PI−1の20wt% エチルセロソルブ溶液 60重量部 重合開始剤(ダロキュア1173) 3重量部 化合物M−2(化39) 30重量部 多孔質物質(スメクタイトSTN) 10重量部
【0207】 塗布液(i−2) 重合体PI−1の20wt% エチルセロソルブ溶液 57重量部 重合開始剤(ダロキュア1173) 3重量部 化合物M−2(化39) 28重量部 多孔質物質(スメクタイトSTN) 15重量部
【0208】 塗布液(i−3) 重合体PI−1の20wt% エチルセロソルブ溶液 50重量部 重合開始剤(ダロキュア1173) 3重量部 化合物M−2(化39) 25重量部 多孔質物質(スメクタイトSTN) 25重量部
【0209】上記の塗布液(i−1)、(i−2)、
(i−3)を各々用いてサンプルNo.17と同様にサン
プルNo. 22、23、24を作製した。
【0210】これらのサンプルについて実施例1と同様
に評価した。
【0211】結果を表8に示す。なお、表中では、ST
Nの添加量(wt% )は塗布液における割合で表示してい
る。
【0212】
【表8】
【0213】表8より、スメクタイトの添加量を増すこ
とにより重合体そのものと同等の速乾性が得られるとと
もに、耐水性が向上することがわかる。また、透明性、
密着性も良好であった。
【0214】実施例6 下記組成の塗布液(n)を調製した。
【0215】 重合体PI−2の20wt% エタノール溶液 67重量部 重合開始剤(イルガキュア651) 3重量部 化合物R−1(化40) 33重量部
【0216】塗布液(n)において、化合物R−1のか
わりに化合物R−2、R−3(化40)を各々用いるほ
かは同様にして塗布液(o)、(p)を各々調製した。
【0217】これらの塗布液を各々用いて実施例1と同
様にして被記録表面層を形成し、サンプルを得た。用い
た溶液に応じ、順に、サンプルNo. 25、No. 26、N
o. 27とする。
【0218】
【化40】
【0219】これらのサンプルについて実施例1と同様
にして評価を行った。結果を表9に示す。
【0220】
【表9】
【0221】表9より、重合体そのものより速乾性が向
上し、かつ耐水性も同等以上のレベルであり、いずれの
サンプルも満足できるレベルにあることがわかる。ま
た、透明性、密着性も良好であった。
【0222】実施例7 下記組成の塗布液(q)、(r)、(s)を調製した。
【0223】 塗布液(q) 重合体PI−2の50wt% エタノール溶液 57重量部 重合開始剤(イルガキュア651) 3重量部 化合物R−1(化40) 28重量部 多孔質物質(アエロジルTT−600) 15重量部
【0224】 塗布液(r) 重合体PI−2の50wt% エタノール溶液 53重量部 重合開始剤(イルガキュア651) 3重量部 化合物R−1(化40) 27重量部 多孔質物質(アエロジルTT−600) 20重量部
【0225】 塗布液(s) 重合体PI−2の50wt% エタノール溶液 50重量部 重合開始剤(イルガキュア651) 3重量部 化合物R−1(化40) 25重量部 多孔質物質(アエロジルTT−600) 25重量部
【0226】これらの塗布液を各々用いて実施例1と同
様にして被記録表面層を形成し、サンプルを得た。用い
た塗布液に応じ、順に、サンプルNo. 28、No. 29、
No.30とする。
【0227】これらのサンプルについて実施例1と同様
にして評価を行った。結果を表10に示す。なお、表中
の多孔質物質の添加量(wt% )は塗布液における割合で
表示している。
【0228】
【表10】
【0229】表10より、いずれも満足できるレベルに
あることがわかる。また、透明性、密着性のいずれも良
好であった。
【0230】実施例8 下記組成の塗布液(t)を調製した。
【0231】 重合体PI−2の20wt% エタノール溶液 55重量部 重合開始剤(イルガキュア651) 3重量部 化合物R−1(化40) 11重量部 多孔質物質(アエロジルTT−600) 11重量部 化合物M−1(化39) 23重量部
【0232】この塗布液を用いて実施例1と同様にして
被記録表面層を形成し、サンプルを得た。これをサンプ
ルNo. 31とする。
【0233】これについて実施例1と同様にして評価を
行った。結果を表11に示す。なお、表中の化合物M−
1の添加量(wt% )は塗布液における割合で表示してい
る。
【0234】
【表11】
【0235】表11より、満足できるレベルにあること
がわかる。また、透明性、密着性のいずれも良好であっ
た。
【0236】実施例9 下記組成の塗布液(u)を調製した。
【0237】 重合体PI−2の20wt% エタノール溶液 60重量部 重合開始剤(イルガキュア651) 3重量部 多孔質物質(アエロジルTT−600) 16重量部 化合物M−1(化39) 16重量部 化合物CL−1(化41) 8重量部
【0238】
【化41】
【0239】この塗布液を用いて実施例1と同様にして
被記録表面層を形成し、サンプルを得た。これをサンプ
ルNo. 32とする。
【0240】これについて実施例1と同様にして評価を
行った。結果を表12に示す。なお、表中の化合物CL
−1の添加量(wt% )は塗布液における割合で表示して
いる。
【0241】
【表12】
【0242】表12より、満足できるレベルにあること
がわかる。また、透明性、密着性のいずれも良好であっ
た。
【0243】実施例10 粉体として得られた重合体PI−2を用いて、下記組成
の塗布液(v)、(w)、(x)を調製した。
【0244】 塗布液(v) 重合体PI−2(粉体) 50重量部 化合物R−1(化40) 50重量部 重合開始剤(イルガキュア651) 3重量部 多孔質物質(アルミナ;Aluminium Oxide C:アエロジル社製) 11重量部
【0245】 塗布液(w) 重合体PI−2(粉体) 50重量部 化合物R−1(化40) 50重量部 重合開始剤(イルガキュア651) 3重量部 多孔質物質(アルミナ) 11重量部 化合物CL−1(化41) 2.2重量部
【0246】 塗布液(x) 重合体PI−2(粉体) 50重量部 化合物R−1(化40) 50重量部 重合開始剤(イルガキュア651) 3重量部 多孔質物質(アルミナ) 11重量部 化合物R−4(化40) 2.2重量部
【0247】これらの各塗布液を用いて実施例1と同様
にして被記録表面層を形成し、サンプルを得た。用いた
塗布液に応じ、順に、サンプルNo. 33、No. 34、N
o. 35とする。
【0248】これらについて実施例1と同様にして評価
を行った。結果を表13に示す。
【0249】
【表13】
【0250】表13より、いずれのサンプルも満足でき
るレベルにあることがわかる。また、透明性、密着性の
いずれも良好であった。
【0251】なお、実施例1〜10において、被記録表
面層を設ける基体をOHPシート(基体最上層材質;ポ
リエチレンテレフタレート(PET)と推定される樹脂
材質;PPC用クリアシート;学習研究社製)にかえて
も、上記と同様の結果が得られた。
【0252】さらに、上記において、上記の本発明の重
合体にかえ、他に例示した本発明の重合体を用いて種々
のサンプルを適宜作製したところ、上記と同様の結果が
得られた。また、本発明の重合体を2種以上併用しても
同様であった。なお、4級アンモニウム基の存在する重
合体では印字の安定性が増すことがわかった。
【0253】これに対し、上記において、末端にエチレ
ン性不飽和反応性基を導入しない重合体(例えば化20
においてL3 =L4 =L5 =−(CH22 −、R6
−CH3 や化21においてL3 =L4 =L5 =−(CH
22 −、R6 =−CH3 、X1 =X2 =Cl)を用い
ると、本発明の重合体を用いた場合に比べ、印字部分の
耐水性が劣った。
【0254】また、特開昭61−228984号参考例
1に開示される下記の塗工液を用いて被記録表面層を形
成した場合は、本発明の重合体を用いた場合に比べ、や
はり耐水性に劣ることがわかった。
【0255】塗工液組成 カチオン変性ポリビニルアルコール(PVA)(ケン化度89%) (PVA−C−318−2A,クラレ製) 10重量部 水 90重量部
【0256】
【発明の効果】本発明によれば、透明性に優れ、流水に
さらした後に拭きとっても印字や層全体の剥離がないな
どの耐水性に優れた被記録表面層を有する被記録基材が
得られる。また、基体との密着性が良好で表面硬度も十
分であり、一度の塗布工程で塗設が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いるスメクタイトの構成元素の単位
構造の一例を示す図である。
【図2】本発明の光記録媒体の一例を示す部分断面図で
ある。
【符号の説明】
1 スメクタイトの単位構造 2 四面体シート 3 八面体シート 11 光記録媒体 12 基板 13 記録層 14 反射層 15 保護膜 17 被記録表面層 21 グルーブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 南波 憲良 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体上に、水溶性染料を含有するインク
    による書き込み可能な被記録表面層を有する被記録基材
    であって、 前記被記録表面層が、分子内に、3級アミノ基および4
    級アンモニウム基のうちの少なくとも一方を有し、かつ
    末端に少なくとも1個のエチレン性不飽和反応性基を有
    する重合体のうちの1種以上を含む塗膜を放射線硬化し
    たものである被記録基材。
  2. 【請求項2】 前記硬化が紫外線硬化である請求項1の
    被記録基材。
  3. 【請求項3】 前記重合体が、アミン化合物と少なくと
    も両末端にエチレン性不飽和反応性基を有する化合物と
    の反応によって得られたものである請求項1または2の
    被記録基材。
  4. 【請求項4】 前記重合体が、アミン化合物とジアシル
    ハライド化合物、ジイソシアナト化合物、ジカルボン酸
    化合物、ジエポキシ化合物またはジホルミル化合物との
    反応によって得られた中間重合体の両末端に、エチレン
    性不飽和反応性基を導入して得られたものである請求項
    1または2の被記録基材。
  5. 【請求項5】 前記塗膜が、さらに前記重合体のほか
    に、樹脂を含む請求項1〜4のいずれかの被記録基材。
  6. 【請求項6】 前記塗膜が、さらにエチレン性不飽和反
    応性基をもつモノマーもしくはオリゴマー、あるいはこ
    れらの両方を含む請求項1〜5のいずれかの被記録基
    材。
  7. 【請求項7】 前記被記録表面層が、さらに多孔質粒子
    を含む請求項1〜6のいずれかの被記録基材。基材。
  8. 【請求項8】 前記書き込みを、インクジェット記録方
    式で行う請求項1〜7のいずれかの被記録基材。
  9. 【請求項9】 前記基体が、放射線硬化保護膜を有する
    光記録媒体である請求項1〜8のいずれかの被記録基
    材。
  10. 【請求項10】 前記基体が、紫外線硬化保護膜を有す
    る光記録媒体である請求項1〜9のいずれかの被記録基
    材。
JP6188844A 1994-07-19 1994-07-19 被記録基材 Withdrawn JPH0825797A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US5683855A (en) * 1995-03-09 1997-11-04 Tdk Corporation Printable members

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