JPH0825871B2 - 貼付剤及びその製造法 - Google Patents

貼付剤及びその製造法

Info

Publication number
JPH0825871B2
JPH0825871B2 JP11705290A JP11705290A JPH0825871B2 JP H0825871 B2 JPH0825871 B2 JP H0825871B2 JP 11705290 A JP11705290 A JP 11705290A JP 11705290 A JP11705290 A JP 11705290A JP H0825871 B2 JPH0825871 B2 JP H0825871B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
drug
patch
pressure
sensitive adhesive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP11705290A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03163014A (ja
Inventor
修文 日高
通介 大江
知己 酒井
俊幸 加藤
治 馬越
Original Assignee
帝三製薬株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 帝三製薬株式会社 filed Critical 帝三製薬株式会社
Publication of JPH03163014A publication Critical patent/JPH03163014A/ja
Publication of JPH0825871B2 publication Critical patent/JPH0825871B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は徐放化された経皮投与用医薬貼付剤及びその
製造法に関し、更に詳しくは、本発明は特定の中空繊維
からなる編物、薬物を含有する粘着剤層、及びフィルム
とからなる、安全性の高い、徐放性に秀れた取り扱いや
すい貼付剤、及びそれを効率よく製造する方法に関す
る。
本発明は循環器系疾患、なかでも特に狭心症、不整脈
等の心疾患の予防及び改善に有用な硝酸エステル類含有
貼付剤に関する。
本発明はまた更年期障害、骨粗鬆症、アルツハイマー
痴呆症等の閉経後の女性に多く観察される障害の予防、
及び改善に有用なエストラジオール含有貼付剤に関す
る。
本発明は、更に、術後、各種癌、心筋梗塞症、麻酔補
助、腰痛症、慢性関節リウマチ、外傷、抜歯後等の鎮
痛、特に各種癌に伴う疼痛の鎮痛に有用なブプレノルフ
ィン含有貼付剤に関する。
[従来の技術] 医療品の開発においては、優れた薬効をもつ新規な化
合物を開発することと同時に、これら新規化合物や既に
医療品として使用されている化合物の効果を、更に高め
るために剤型を変更したり、投与形態を最適化すること
が種々検討されている。
例えば、医薬品の体内における有効持続時間のパラメ
ーターでもある半減期の短い医薬品の持続時間を長くす
るという目的から、医薬品を最小有効濃度以上、最大安
全濃度以下の濃度即ち、有効血中濃度減で薬効成分が長
時間に亘って人体へ吸収されるようないわゆる徐放化製
剤の開発が活発に行われている。
徐放化製剤の一例として、難航、スプレー塗布など経
皮吸収用製剤がある。これらの製剤は目分量で皮膚へ塗
るため、投与量が一定せず、また衣服等に軟膏などが付
着し汚れるといった問題がある。
かかる欠点の改善策として薬物を、粘着剤中に一定量
含有させ、一定の大きさに成型したテープ剤、貼付剤が
ある(例えば特開昭47-116011号公報、特開昭58-134020
号公報参照)。
テープ剤、貼付剤を用いる方法によれば、軟膏やスプ
レー塗布等の方法で起る多くの問題点が解決できる。
また薬物を経皮的に投与したときは、肝臓で薬物の代
謝を受け薬効が消失するいわゆる肝代謝を受ける割合が
経口的に投与した場合に比較して顕著に軽減できること
も判っており、したがってテープ剤、貼付剤(以下貼付
剤と称す)は薬物が経皮吸収する性質を有している場
合、非常に優れた薬物投与形態である。
しかしながら、かかる貼付剤が多用されるにつれて従
来の貼付剤についていくつかの問題があることも明らか
となってきた。
かかる問題のうち、最も発生頻度が多いのが貼付剤を
貼った患者の貼付部位に発生する皮膚カブレである。一
般に、徐放性製剤は慢性疾患の患者に投与することが多
く、したがって貼付剤を繰り返し長期間に亘って貼付す
るため皮膚カブレも発生し易く、しかも一度皮膚カブレ
が発生するとその患部は拡大し易いという問題がある。
ある統計によると貼付剤による皮膚カブレの発生は全患
者の20〜50%である。
貼付剤の別の問題は薬物血中濃度の変動である。血中
濃度変動の要因は貼付剤側の要因、ヒト皮膚側の要因、
ヒト代謝機能の要因等と複雑であり、そのため薬物血中
濃度の一定化は容易ではない。
また別の問題は取扱い性に関するものである。即ち、
貼付剤に皮膚カブレを軽減するために貼付剤の支持体を
出来るだけ薄くしたり、柔軟性を高くしたり、貼付剤を
小さくする工夫により皮膚カブレは多少軽減できたが、
該貼付剤を患者の所定の位置に正しく貼付するのが非常
に難しいという問題も生じている。例えば、近年狭心症
等の循環器系疾患の治療薬として硝酸エステル類を有効
成分とする貼付剤が広く用いられているが、上記のよう
な諸問題、なかでも皮膚カブレの問題が大きく、薬物血
中濃度が安定的に維持され、かつ、かかる問題のない貼
付剤が望まれている。
一方、閉経後の女性に多く観察される更年期障害、骨
粗鬆症、アルツハイマー痴呆症等の原因として閉経に伴
う卵胞ホルモンの減少が重要視されており、エストラジ
オール、エストリオール及びそれらの誘導体が主として
経口剤、注射剤として臨床に応用されている。
しかしながら卵胞ホルモンは多用すると子宮体癌の増
加等の副作用があるために使用に際しては必要最小限の
投与量で可能な限り生物学的利用率(以下BAと略す)を
高め、しかも薬物血中濃度が安定的に維持されることが
望まれている。
臨床応用されている各種の卵胞ホルモン中、エストラ
ジオールは本来体内で合成され利用されている、いわゆ
る天然型卵胞ホルモンの1つであり、薬理的にも活性が
高く安全性の面からも医薬品として使用するのに最も適
した卵胞ホルモンと考えられているにもかかわらず、ほ
とんど使用されていない。その理由はエストラジオール
は経口投与したときには消化管及び肝臓ですみやかに代
謝されてしまうためBAが低くなることによる。必要な薬
物血中濃度を維持するためには多量のエストラジオール
の投与を必要とするが、その場合同時に多量の有害な代
謝物を血中に副生することを意味しており好ましくな
い。
エストラジオールは経皮投与することによりBAを著し
く改善でき、しかも安定した薬物血中濃度を維持でき
る。
エストラジオール及びそのエステル等の誘導体が経皮
吸収されることは公知であり、特公昭46-5427号公報、
特開昭57-154122号公報等に開示されている。特に、特
開昭57-154122号公報に示された貼付剤はBAの向上、薬
物血中濃度の安定化という点で優れている。しかしなが
らエストラジオール含有貼付剤は閉経に伴って起る卵胞
ホルモンの減少を補うものであり、治療期間は数ケ月乃
至数年に及ぶものであるから、患者のコンプライアンス
が高いこともまた必須の要件である。特に貼付剤の場
合、貼付時の違和感、皮膚カブレの発生が最も大きな問
題点であるにもかかわらず、従来の技術ではこの点に対
する配慮が不十分であった。
上述のように、従来技術においては、患者のコンプラ
イアンスの比較的高い経口剤の場合にはBAが低く、副作
用発生が深刻であり、BAが高く、薬物血中濃度も安定し
ている経皮吸収型貼付剤においては違和感があり、皮膚
カブレが発生するという問題があった。
従来技術の欠点の一つである違和感を改善するために
は、貼付剤の柔軟性をできるだけ高め、そのサイズを小
さくすることが望ましい。しかしながら、柔軟性をあま
りに大きくすると貼付剤の取扱いが著しく困難となり実
用性に欠けることとなる。また、貼付剤のサイズは薬物
の吸収量即ち、薬物血中濃度と比例関係にあるから、必
要な薬物血中の度が決まっている場合、貼付剤のサイズ
を小さくするためには何らかの薬物の経皮吸収性を高め
る手段が必須となる。そして、そのために薬物の経皮吸
収性を高める目的で吸収促進剤を使用すると、かえって
皮膚カブレを助長することが多いという問題がある。一
方、皮膚カブレを改善するためには、従来から粘着剤の
種類を適宜選択し、粘着剤中の残留モノマーや残留溶媒
を少くすることなどが検討されているが、根本的には、
貼付剤の水分蒸散性や酸素、炭酸ガス等の通気性を高め
ることが望ましい。しかしながら、単に水分蒸散性や酸
素等の気体透過性を高めることも貼付剤の密封性を減少
させ、結果として薬物の経皮吸収性を減少させることが
ある。
更に、癌の末期患者の80%に耐えがたい疼痛があり、
現在その50〜80%が除痛のための治療を受けていないと
言われている。
しかしながら、最近では治療見込のほとんどない末期
癌患者が余後を家族と共に家庭で過ごすべきだとする考
えも出てきており、そのためにも投与が容易で、十分な
効果があって副作用も少い鎮痛薬の開発が望まれてい
る。
一般に癌疼痛の治療はWHOの3段階癌疼痛ラダーに基
づいてなされる。即ち伊丹が発生するとまず比阿片系鎮
痛薬が使用され、それが充分でない場合は弱作用の阿片
系麻薬、それでも効かない場合は強阿片系麻薬が使われ
るというものである。癌の末期患者が経験する耐えがた
い疼痛とは第2段、第3段のものであり、この治療のた
めの薬物療法としては阿片系麻薬が使用される。
弱阿片系麻薬としての代表薬はコデインであり、強阿
片系麻薬の代用薬がモルヒネである。弱阿片系であるか
強阿片系であるかは作用の強さに関係しているが、また
様々な副作用も考慮されている。阿片系麻薬の副作用と
しては嘔気、嘔吐、眠気、便秘、精神錯乱等があり、ま
た使用中に効果が薄れてくるいわゆる薬剤耐性や習慣性
があり、これら副作用の重大性から、かかる阿片系麻薬
の鎮痛効果が顕著であってもその使用開始は躊躇せざる
を得ないのが実態である。
阿片系麻薬のかかる問題を解決するために、阿片系麻
薬を化学的に修飾して鎮痛効果を高め、副作用を軽減し
ようとする試みが長年続けられている。
かかる検討から開発された合成鎮痛薬の1つがブプレ
ノルフィンである。ブプレノルフィンはモルヒネの25〜
50倍の鎮痛効果を有し、精神障害等の副作用の発現が少
いことが知られている。ブプレノルフィンは本邦では注
射剤として市販されており、坐薬も開発されている。ま
た外国では舌下錠としても市販されている。軟膏として
の開発検討もなされている。
しかしながら従来の製剤には、投与回数が多く正確な
時間に投与しないと疼痛が再発したり、投与方法も煩雑
という問題がある。しかも従来の投与方法では薬物血中
濃度の変動が大きい。
ブプレノルフィンはモルヒネに比較して副作用の少い
好ましい薬物であるが、長期連用等によりモルヒネに類
似した副作用が発生する。
副作用の発生機序は明確ではないが、用量依存性であ
ることから必要以上に血中濃度を高めるのは好ましくな
い。血中濃度が必要以上に高くなる状態で長期間連用す
ると重大な副作用につながる可能性が大きくなるのみで
なく、短期的にも呼吸抑制のような重大な副作用を誘発
する恐れがある。
[発明が解決しようとする課題] したがって、本発明は、前記した従来技術の問題点を
排除して、安全性の高い、徐放性に優れた、取扱い易い
貼付剤、及びこれを効率よく製造する方法を提供するこ
とを目的とする。
本発明の更に他の目的はBAが高く、薬物血中濃度も安
定しており、かつ従来の硝酸エステル類の経皮吸収型貼
付剤の欠点である違和感、皮膚カブレを顕著に改善して
患者コンプライアンスの高い硝酸エステル類含有貼付剤
を提供することにある。
本発明の他の目的はBAが高く、薬物血中濃度も安定し
ており、かつ従来のエストラジオール経皮吸収型貼付剤
の欠点である違和感、皮膚カブレを顕著に改善して患者
のコンプライアンスの高いエストアジオール含有貼付剤
を提供することにある。
本発明の更に他の目的は投与方法が簡便であり、かつ
薬物血中濃度が安定したブプレノルフィン製剤を提供す
ることにある。
本発明のその他の目的及び利点は以下の記述から明ら
かな通りである。
本発明に従えば、水分不透過性又は水分半透過性のフ
ィルム(a層)と、該a層の片面に積層された一の粘着
剤層(b層)と、該b層の上に外周方向に貫通した孔を
有し内部に実質的に薬物を含有しない中空繊維からな
る、目付が10〜100g/m2である編物(c層)を介して積
層された他の粘着剤層(d層)とからなり、かつ該b層
およびd層の少なくともいずれかの層に蒸発性又は非蒸
発性の薬物を含有してなる貼付剤が提供される。
[課題を解決するための手段] 前記したように、本発明の第一の面では、外周方向に
貫通した孔を有し実質的に薬物を含有しない中空繊維か
らなる編物、薬物を含有する粘着剤層、及び水分不透過
性又は水分半透過性のフィルムを用い、それらを巧みに
利用することにより本発明の目的を達成できることを知
見し、本発明に到達した。
即ち、貼付剤の使用において最も問題となる皮膚カブ
レを防ぐためには、少なくとも貼付剤中に製造工程で使
用する有機溶媒が残留しないか/またはほとんど残留し
ないこと、使用する粘着剤の皮膚刺激性が少いことに加
えて、貼付部位が過剰に蒸れないことが重要であり、ま
た貼付部位に酸素が適度に供給され、皮膚生理によって
貼付部位で発生する炭酸ガスやアンモニアガスを透過さ
せることが必要である。特に酸素、炭酸ガス、アンモニ
ア等の透過の困難性とも関連していると考えられる貼付
部位の過剰な蒸れを防ぐことが重要である。
しかしながら貼付剤の本来の目的である薬物を経皮的
に十分な量吸収させるという点からは貼付部位を密封し
て適度の蒸れを与えることが必須条件であり、ここに本
発明の目的を達成する困難さがある。
本発明者らは、皮膚カブレの起る蒸れ状態と薬物が経
皮吸収されるために必要とされる蒸れの状態について鋭
意検討した結果、薬物の経皮吸収は貼付部位皮膚の角質
層が飽和水分率となる以上に蒸れを多くしても(このと
き余分な水分は皮膚と貼付剤の界面で液滴状となる)速
くならないこと、逆に皮膚カブレは角質層の水分率が飽
和点を越えると増大するという事実を知見した。このこ
とから貼付剤として好ましい密封性とは、貼付部位皮膚
の角質層が常に飽和水分率近傍にあるように維持せしめ
ることであると考え、貼付部の剤型について鋭意検討し
た結果、本発明に到達した。
即ち本発明は、水分不透過性又は水分半透過性のフィ
ルム(a層)と、該フィルムの片面に積層された一の粘
着剤層(b層)と、該b層の上に外周方向に貫通した孔
を有しその内部に実質的に薬物を含有しない中空繊維か
らなる、目付が10〜100g/m2である編物(c層)を介し
て積層された他の粘着剤層(d層)とからなり、かつb
層およびd層の少なくともいずれかの層に蒸発性又は非
蒸発性の薬物を含有してなる貼付剤である。驚くべきこ
とに本発明の貼付剤によって、かかる貼付剤を貼付した
患者の置かれる外的環境や運動状態により皮膚発汗の程
度が多少変化しても、貼付部位の皮膚角質層の水分率を
ほとんど同じ値に保つことができたのである。
皮膚カブレを防ぐためには貼付剤中の残留溶媒を極力
少くすること、具体的には貼付剤製造の工程で使用する
全溶媒の残留量が粘着剤重量に対して100ppm以下、好ま
しくは50ppm以下であることが望ましい。貼付剤におい
てはこれら残留溶媒のほとんどは粘着剤溶液から粘着剤
層を作る時に残留するものであるが、粘着剤層の残留溶
媒を減少する方法としての高温下の加熱による方法、加
熱下に真空吸収する方法、得られた粘着剤層を水、メタ
ノール、エタノール等の溶媒で洗浄抽出する方法等が用
いられ、工業的には高温下の加熱による方法が最も多く
用いられる。しかしながら貼付剤の粘着剤層として用い
る程度の厚みを持つ粘着剤層(ポリマー層)から残留溶
媒100ppm以下の粘着剤層を得るためにはかなり厳しい乾
燥条件を採用することが必要である。
粘着剤層に薬物が混入されている場合は、かかる厳し
い乾燥条件を採用すると薬物の変質、分解を伴い問題と
なることが多く、また薬物として蒸発性の薬物を用いる
場合には高温では薬物が蒸発するので通常の乾燥条件よ
り、むしろ温和な条件を採用せざるを得ず、残留溶媒の
少い安全性の高い貼付剤を得ることが困難である。
粘着剤層からの残留溶媒の抜ける速度は粘着剤層の厚
みが大きくなると極端に悪くなり、粘着剤層の厚みが小
さいと比較的容易となる。そこで本発明では薬物を含有
する粘着剤層は、2つの粘着剤層から構成される。
以下の本発明の貼付剤の製造法を説明する。
本発明の貼付剤の第一の製造法は、 水分不透過性又は水分半透過性のフィルム(a層)の
片面に、一の粘着剤層(b層)、外周方向に貫通した孔
を有し実質的に薬物を含有しない中空繊維からなり、目
付が10〜100g/m2である編物(c層)及び他の粘着剤層
(d)層を、a,b,c,d層の順となるように積層せしめ、
かつb層及びd層の少なくともいずれかの層として蒸発
性又は非蒸発性の薬物を含有する粘着剤層を用いること
によりなる貼付剤の製造法であり、 また第二の製造法は、 (1) 水分不透過性又は水分半透過性のフィルム(a
層)と、該a層の片面に積層された蒸発性の薬物を実質
的に含有しないか/または少量含有する一の粘着剤層
(b層)と、該b層の上に外周方向に貫通した孔を有し
その内部に実質的に薬物を含有しない中空繊維からな
る、目付が10〜100g/m2である編物(c層)が積層され
た積層体の該c層の表面に、蒸発性の薬物を揮発性溶媒
に溶解して得られた薬物溶液を含浸させ、 (2) 次いで該c層の表面が空気に接しない状態で該
積層体を加熱して該編物部分にある蒸発性の薬物を該b
層に移行せしめ、 (3) しかる後に該c層の上に該蒸発性の薬物を含有
していてもよい他の粘着剤層(d層)を積層せしめるこ
とからなる貼付剤の製造法であり、 第三の製造法は、 (1) 水分不透過性または水分半透過性のフィルム
(a層)と、該a層の片面に積層された蒸発性の薬物を
実質的に含有しないか/または少量含有する一の粘着剤
層(b層)と、該b層の上に外周方向に貫通した孔を有
しその内部に実質的に薬物を含有しない中空繊維からな
り、目付が10〜100g/m2である編物(c層)が積層され
た積層体の該c層の表面に蒸発性の薬物を揮発性溶媒に
溶解して得られた薬物溶液を含浸させ、 (2) 次いで該c層の上の該蒸発性の薬物を含有して
いてもよい他の粘着剤層(d層)を積層せしめて積層体
を得、 (3) しかる後に該積層体を加熱して該編物部分にあ
る蒸発性の薬物を該b層および/またはd層に移行せし
めることからなる貼付剤の製造法である。
d層とb層は同じ厚みでもよいし、異なっていてもよ
い。両層は最終貼付剤の全粘着剤層より厚みが薄いた
め、残留溶媒を低減化しやすく、しかも蒸発性の薬物を
含有しない場合には厳しい感想条件を適用することもで
きるため、残留溶媒を100ppm以下、あるいは50ppm以下
とすることがより容易に可能である。さらに、必要に応
じて適度な真空吸引、抽出・洗浄等の方法を適用して残
留溶媒を低減化することも可能である。また、別の残留
溶媒低減化方法として、あらかじめ作っておいたより薄
い粘着剤層を2枚以上貼合せてd層、b層を作成しても
よい。
本発明の第一の製造法は、具体的には例えば以下の如
くである。
まず水分不透過性又は水分半透過性のフィルムの片面
にb層を積層する。b層の積層は、例えば該フィルムの
上に粘着剤溶液を塗工してb層を設けることにより、あ
るいは別途製造したb層の片面に該フィルムを圧着する
ことによってなされる。かくしてフィルムとb層とから
なる積層体が得られる。
次いでb層の上に、外周方向に貫通した孔を有し実質
的に薬物を含有しない中空繊維からなる編物を圧着等に
より積層する。
しかる後に、該編物の上にd層を圧着等により積層す
る(これを貼付剤原反と称す)。編物へのd層及びb層
の圧着は上述のように逐次的に実施する方が形状のより
安定した貼付剤が得られるが、d層、中空繊維編物、b
層の3層を同時にラミネートしてもよい。
本発明の第一の製造法においては、用いるd層及びb
層は、少なくともいずれかの層に蒸発性又は非蒸発性の
薬物を含有する。
本発明の貼付剤の第二及び第三の製造法は、具体的に
は以下の通りである。
(1) 第二及び第三のいずれの製造法も、まず編物表
面に薬物溶液を含浸させたフィルム、粘着剤層、中空繊
維の編物からなる積層体を製造する。
まず水分不透過性又は水分半透過性のフィルムの片面
に、蒸発性の薬物を実質的に含有しないか/または少量
含有するb層を積層する。積層の方法は、前述のように
塗工又は別途製したb層の圧着等による。b層の薬物量
は、後の加熱による薬物の移行も考慮して、実質的に含
有しないか、あるいは少量等とすることができる。
次いでこのb層の上に、外周方向に貫通した孔を有し
実質的に薬物を含有しない中空繊維からなる編物を圧着
等により積層して、フィルム、b層、編物の3層からな
る積層体(以下、中空繊維編物積層体という)を得る。
一方、本発明の蒸発性の薬物をアセトン、メタノー
ル、エタノール、クロロホルムなどの揮発性溶媒に溶解
した薬物溶液(以下、薬物溶液という)を作っておく。
次いで、前述の中空繊維編物積層体の編物の表面に所
定量の薬物溶液を含浸させる。揮発性溶媒は例えば室温
条件で該積層体を放置しておけば除去されるが、必要に
応じて加温、冷却等の条件下除去することもできる。
薬物を均一に含有する貼付剤を得るためには、薬物溶
液をこの編物に均一に含浸せしめるのが望ましいが、そ
のような方法としては、薬物溶液を計量して滴下する方
法、所定量の薬物溶液に所定面積の中空繊維編物積層物
を浸漬する方法、中空繊維編物積層物を一定の速度で移
動させている状態で、公知の方法で薬物溶液を連続的に
微少の升またはポンプ等で計量してこの編物に接触させ
て移行させたり、滴下したり、スプレーしたりする方法
を採用することができる。
本発明の第二及び第三の製造法で薬剤溶液を含浸する
のに用いる中空繊維編物積層体は、前述の如くフィルム
が積層せしめられているものである。もちろん、フィル
ムを積層せしめず、編物単独層に含浸せしめることも可
能である。しかしながら、フィルムを積層せしめたもの
を用いる場合には、該編物が持つ伸縮性、柔軟性にも拘
らず、この場合にはフィルムは、貼付剤に適度の密封性
と薬物の逃散防止性を付与するのみならず、編物の定型
性を保持することにも寄与し、該編物の上に薬物溶液を
安定して均一に含浸させることが容易となり、工業生産
に適している。
さらに、この均一性を高めるために、編物として後述
の中空繊維からなる編物のうち、縦編みのものおよび/
または定型性を維持するため補強された編地のものを用
いることもできる。
かくして、薬物溶液が含浸された中空繊維編物積層体
が得られる。
(2) 本発明の第二の製造法では、かくして得られた
積層体を、次いで該編物の表面が空気に接しない状態で
該積層体を加熱して該編物部分にある該薬物をb層に移
行せしめ、しかる後に該編物の上に該薬物を含有してい
てもよいd層を積層せしめる。
ここで、該編物の表面が空気に接しない状態でとは、
具体的には該薬物が積層体外に逃げないような状態にす
る意である。そのような状態としては例えばフィルムが
外側で、編物が内側となるようにロール状態、折りたた
み状態にしたり、あるいは、積層体をカバーしたり包装
する等の方法をあげることができる。
なかでも、積層体を幅80〜1000mmの長い帯状として生
産し、これをフィルムが外側となるようにロール状とし
て固く巻取る方法が薬物が逃散しにくく、特に好まし
い。
加熱条件は、40〜80℃の温度で数時間〜数日間が好ま
しい。この加熱により該編物部分にある薬物がb層に移
行せしめられ、蒸発性の薬物を含有するb層と実質的に
薬物を含有しない中空繊維編物が得られる。
この加熱によって、通常1〜2日でb層は薬物で飽和
され、それ以上加熱時間を長くしてもb層の薬物量は増
加しない。もちろん、薬物の種類に応じて加熱条件を調
整し、例えば温度を上げることによってb層への移行度
を高めることができる。
(3) かくして得られた積層体の該編物の上に該蒸発
性の薬物を含有していてもよいd層を圧着等によって積
層せしめ、貼付剤原反を得る。
このように、本発明の第一〜第三の製造法で得られた
貼付剤原反は必要に応じて裁断したのち密封包装して製
剤としての貼付剤となす。該貼付剤において患者への貼
付直後の薬物経皮吸収を速め、薬物血中濃度の立上りを
大きくして効果の発現を早くしたいときには、その程度
に応じて密封包装してある貼付剤を40〜80℃の温度で数
時間〜数日間加温する。若し、この加温条件が薬物含浸
編物積層体の加温条件と近接したものであるときは、d
層とb層中の薬物の濃度はほとんど同じになる。またこ
の加温条件が緩和である程d層中の初期薬物濃度はb層
の薬物濃度より小さくなり血中濃度の立上りが遅く、よ
り徐放化される傾向がある。従って本発明の製造法によ
り、好ましい徐放性製剤の設計が容易となった。
貼付剤原反を裁断してのち密封包装してから加温処理
する代りに、貼付剤原反を加温処理してb層にある薬物
を必要量粘着層dに移行させることも可能である。
(2)′ 一方、本発明の第三の製造法では、前述
(1)で得られた中空繊維編物層体の上に該蒸発性の薬
物を含有していてもよいd層を積層せしめて積層体を
得、(3)′しかる後にその得られた積層体を加熱し
て、該編物部分にある薬物をb層および/またはd層に
移行せしめる。こうして同様に貼付剤原反を得る。
この場合の加熱条件も前述の第二の製造法と同様であ
る。加熱により、編物部分にある薬物をb層及びd層に
移行せしめて貼付剤原反を得る代りに、貼付剤原反を裁
断後、密封包装してから加熱処理し、編物部分にある薬
物をb層及び/またはd層に移行せしめてもよい。
本発明の第二及び第三の製造法によれば、例えばd層
への移行が製造工程の終り段階であるため、蒸発性の薬
物の徐放性のコントロールが容易になる。さらにd層の
積層を編物部分の薬物がb層に移行後行う場合には、薬
物に影響されることがないので積層し易いという利点が
ある。
本発明においてはd層及びb層中に含まれる薬物の含
量は異なっていてもよく、その組成、添加物が異なって
いてもよい。
また本発明においては、特定の厚みのd層及びb層を
用いる場合や、中空繊維の編物を特定の目付とする場合
に、得られる貼付剤の中央部に設けられた中空繊維編物
の周辺に好適な程度の空隙が作られることとなり、この
空隙と、外周方向に貫通した孔を有する中空繊維そのも
のの相互作用により、本発明が目的とする貼付部位の過
剰なる蒸れを防ぎ、かつ薬物を十分に吸収せしめる密封
性を与えられた貼付剤を提供することができるのでより
好ましい。
また中空繊維の編物のロープ数を調整することによっ
てd層とb層が適度に接することとなり、例えばd層に
薬物が含まれていない場合でもb層に移行して放出され
る等の徐放効果が得られるので好ましい。
本発明の貼付剤原反は大きさが3〜100cm2の任意の大
きさで円形、正方形、長方形等の任意の形状に裁断して
公知の方法で包装して医療用の貼付剤となすことができ
る。
本発明で用いる中空繊維は外周方向に貫通した孔を有
することが必須である。ここで外周方向に貫通した孔を
有する中空繊維としては、中空繊維断面全体に散在し、
繊維軸方向に配列しかつその少なくとも一部は中空部ま
で連痛している微細孔を有する中空繊維が好ましい。
本発明の中空繊維の横断面における外形及び中空部の
形状はいずれも任意でよい。例えば外形及び中空部がい
ずれもほぼ円形の場合、外形及び中空初のいずれか一方
がほぼ円形で他方が異形の場合、外形及び中空部共に類
似または非類似の異形の場合等であってもよい。また、
外形の大きさについては特に制限する必要はない。
かかる中空繊維の太さは直径0.2〜20デニール、特に
1〜5デニールが望ましい。太さが20デニール以上とな
ると皮膚刺激が大きすぎる。また0.2デニール以下のも
のは取扱い性が悪く、薬物溶液の吸収率が少くなる。
本発明の中空繊維の中空率は任意でよいが、特に5%
以上であることが好ましく、中空率と外周方向に貫通し
た孔の両方による空隙率、繊維横断面積に占める割合
は、中空部分を除いた繊維横断面積の0.01〜70%が好ま
しく、特に0.01〜50%、さらに1〜50%が好ましい。
本発明においては、かかる中空繊維は編物の形態であ
ることを要する。かかる編物は、主として前述の中空繊
維から構成されていればよく、本発明の目的とする効果
が損なわれない限りにおいてそのような中空繊維以外の
繊維が一部混入されていてもよい。
ところで繊維の形態としては大きく分けて織物、編
物、不織布があり、従来衣料用に使用されているガー
ゼ、絆創膏等の基材は織物である。これは織物の寸法安
定性がよく、取扱い易いことが主なる理由と考えられ
る。しかし織物は貼付剤にしたとき皮膚刺激が大きい。
これに対して編物は皮膚刺激が少く、薄い編物は刺激が
より少く、特に外周方向に貫通した孔を有する中空繊維
からなる編物は極めて柔軟でありほとんど皮膚刺激を生
じない。驚くべきことにこの編物に伸縮性の少い適当な
厚さのフィルムを積層しても貼付時の柔軟性はほとんど
失われない。これは編物のもつ微妙な繊維組織内の余裕
が外部応力を吸収するためと考えられる。
本発明の中空繊維の編物の目付は10g/m2以上で100g/m
2以下である。目付が余り大きくなるすぎると得られる
貼付剤に密封性が悪くなり、薬物の経皮吸収性が劣るよ
うになるので好ましくない。逆に余りに目付が小さくな
りすぎるといくつかの問題が出てくる。即ち、目付が余
りに小さいと編物の取扱いが難しくなり易く、また目付
が小さくなると過度の密封性を与えるようになることが
ある。
本発明の中空繊維の編物は、編物を1cm×1cmの四角の
中央部が開いた枠を当ててその編物のループを数えると
き縦方向と横方向のループの数がそれぞれ3〜22ケ/cm
であり、かつその和が15〜37ケ/cmとなるように編まれ
た編物が好ましい。
編物の組織については例えば“メリヤス技術必携”
(日本繊維機械学会、昭和57年8月10日)を参考にする
ことができる。同誌の199頁の第6.2図及び109頁の第4.1
7図を第2図及び第3図に示した。第2図では縦方向と
横方向のループの数は、それぞれ7ケと5ケ数えられ
る。また第3図では縦方向が4ケであり、横方向が6ケ
である。第2,3図の場合実際の寸法が記載されていない
ので単位長さ当たりのループ数は不明であるが、第2,3
図の縦・横の長さが0.5×0.5cmである場合には、立てよ
このループ数の和が各々24ケ/cm、20ケ/cmとなる。
本発明においては編物のループ数の和が37ケ/cm以上
となると、得られる貼付剤の密封性が充分でなくなると
いう問題に加えて、貼付剤を患者に長時間貼付した時の
製剤の安定性が悪くなり粘着剤層と編物の間で層間剥離
を起こすようになる。
特に好ましくは、ループ数の和が26ケ/cm以下であ
る。ループ数の和が15ケ/cm以下となると、編物の目付
が比較的小さい時はb層が編物から飛び出し、積層体を
取扱う時に飛び出した粘着剤が設備や作業者に粘着し好
ましくない。また編物の目付が比較的大きい時は貼付剤
中の中空繊維編物周辺の空隙が大きくなり過ぎて貼付剤
としての密封性が不十分となる。ループの数が同じであ
っても1つのループを作るために用いる中空繊維の本数
を変更することにより目付は自由に変更できるが、本発
明では目付は10〜100g/m2が好ましく、ループ数の和は1
5〜37ケ/cmが好ましく、特に好ましくは目付が20〜60g/
m2であり、ループ数の和が15〜26ケ/cmである。特に縦
方向と横方向のループの数が同じでなく縦方向のループ
の数を横方向のループの数の1.5倍以上となるように中
空繊維編物を引き伸ばしてヒートセットして得た編物を
用いると中空繊維編物の取扱い性は各段に向上し安定し
た品質で徐放性に優れた貼付剤を得ることができる。
本発明に用いる中空繊維の材質としては、例えばポリ
エチレンテレフタレートなどのポリエステル;ポリエチ
レン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン;ナイロン
6、ナイロン66などのポリアミド;ポリウレタン、酢酸
セルロース、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、
ポリ酢酸ビニル等、任意のものを選ぶことができる。こ
れらのなかでもポリエステルが好ましく、特にポリエチ
レンテレフタレートがヒトに対する安全性が高いこと、
熱、光、温度に対する安定性に優れていること、薬物と
の相互作用がないこと、薬物溶液を中空繊維に含浸させ
るとき使用する溶媒によって変性されにくいこと等の理
由から好ましい。
本発明で用いる中空繊維は、例えば、特開昭56-20612
号公報、特開昭56-20613号公報、特開昭56-43420号公報
等に記載された方法によって製造することができる。
本発明では中空繊維は材質や形態の異なるものや中空
率のことなるものを複数組合せて用いることもできる。
本発明において、蒸発性の薬物とは人体に適用した場
合蒸発性を有する薬物をいう。従って、本来、固体であ
りながら、昇華することにおいて蒸発するものであって
もまた、本来、液体であって、その状態から蒸発するも
のであってもよい。かかる薬物の例を挙げれば、硝酸イ
ソソルビド、ニトログリセリンの如き硝酸エステル類が
その典型的な例であるが、グアイアズレン、メントー
ル、カンファーやサリチル酸メチルの如きサリチル酸エ
ステル類等も例示することができる。薬物の使用量は、
用いる薬物の薬理作用の強さ、皮膚への吸収性などによ
って適宜決定されるが、通常粘着剤総量に対して0.1〜2
0重量%である。この総量とは溶媒等を除外した粘着剤
の固形分という。かかる薬物は粘着剤層中に粘着剤と相
溶して存在してもよく、またその一部が結晶となって析
出していてもよい。薬物が硝酸エステル類である場合に
は、より好ましくは8〜18重量%であり、また、硝酸エ
ステル類含有貼付剤の製法としては第2、第3の製造
法、なかでも第3の製造法が好ましい。
本発明における薬物としては、非蒸発性の薬物も使用
することができる。本発明において非蒸発性の薬物とは
人体に適用した場合に蒸発性をほとんど有しない薬物を
いう。そのような薬物のうち、経皮吸収性の薬物が好ま
しい。
そのような薬物として、例えばエストラジオール、プ
ロゲステロンやその誘導体のようなホルモン剤;モルヒ
ネ、ブプレノルフィンやその誘導体のような鎮痛剤;ク
ロニジン、ニフェジピンのような心疾患薬等をあげるこ
とができる。しかしながら非蒸発性、特に非蒸発性で経
皮吸収性の薬物であればこれらに限定されるものではな
い。薬物の使用量は、用いる薬物の薬理作用の強さ、皮
膚への吸収性などによって適宜決定されるが、通常粘着
剤総量に対して0.1〜20重量%である。かかる薬物は粘
着剤層中に粘着剤と相溶して存在してもよく、また薬効
に影響しない限りにおいてはその一部が結晶となって析
出していてもよい。
本発明で使用する粘着剤としては、通常の感圧接着剤
が用いられ、例えばシリコンゴム、ポリイソプレンゴ
ム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、アクリルゴム、
天然ゴム等を主成分とするゴム系粘性組成物;ポリビニ
ルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合のようなビ
ニル系粘性組成物シリコン系粘着剤、ポリウレタン弾性
体、ポリエステル弾性体、ポリブタジエン弾性体などを
主成分とする粘性組成物;アクリル系樹脂等の中から選
択することができる。なかでもアクリル系樹脂が好まし
く、特に皮膚刺激性がより少く、適度の粘着性、接着性
と高度の内部集力、かつ優れた耐溶剤性という観点か
ら、(1)炭素数4以上のアルキル基の(メタ)アクリ
ル酸アルキルエステルを少なくとも80〜98モル%、
(2)アクリル酸及び/またはメタクリル酸2〜20モル
%を共重合したアクリル系樹脂が特に好ましい。炭素数
4以上のアルキル基の(メタ)アクリル酸エステルの例
としては、例えばブチル(メタ)アクリレート、アミル
(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレー
ト、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)
アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル
(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)ア
クリレート等が挙げられる。これらの粘着剤は1種ある
いは2種以上を複合して用いてもよい。
本発明においては、これらの粘着剤は薬物の種類に応
じて組合せることもでき、例えば高い相溶性を有する粘
着剤をb層に用い、d層には薬物との相溶性はさして高
くないが皮膚刺激性は少ない粘着剤を用いるという組み
合わせとして、皮膚刺激性が少なく、徐放性に優れた貼
付剤とすることができる。
本発明のd層、及びb層の好ましい厚みはそれぞれ5
〜100μmである。粘着剤層の厚みが大きいと残留溶媒
の量が極端に高くなる傾向があるため特に好ましくは厚
み50μm以下である。逆に粘着剤層が薄くなるとヒト皮
膚に対する粘着力も低下し、編物層やフィルム層との粘
着力も低下し、貼付剤の使用時安定性が低下することか
ら、5μm以上、特に好ましい粘着層の厚みは10μm以
上である。b層とd層との関係では、前者が10〜50μm
で後者は10〜100μmでb層が薄めであるのが好まし
い。
本発明の貼付剤に使用するフィルムとしては、薬物の
逃散をさまたげ、皮膚への密着性を低下させず、皮膚取
付時に違和感を与えないという要件を満たすものが好ま
しく、例えばポリエチレン、ポリプロピレンのようなポ
リオレフィン;ポリエチレンテレフタレートのようなポ
リエステル;ナイロン6やナイロン66のようなポリアミ
ド;ポリビニルアルコール、塩化ビニリデン、ポリウレ
タン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ゴム等のフィル
ムを用いることができる。これらのフィルムは単体で用
いてもよく、複合したりまた積層して用いてもよい。
これらのフィルムの中でも特に厚みが4.9μm以下の
極薄のポリエチレンテレフタレートが、熱や光に対する
安定性がよく、薬物の吸着や、薬物との相互作用がない
ので好ましい(以下、本発明においてかかるフィルムを
バッキングフィルムという)。
また本発明では、粘着剤層の上に剥離シートを設けて
もよい。剥離シートは通常使用されるものでよく、例え
ば表面に離形層をコーティングした紙等が挙げられる。
本発明の貼付剤で薬物としてエストラジオール又はそ
の誘導体を含有する場合には、前述のアクリル系粘着剤
層中に、0.5〜5重量%のエストラジオール又はその誘
導体を含有せしめるのが好ましい。
かかるエストラジオール又はその誘導体とは、天然型
卵胞ホルモンと合成卵胞ホルモン及びそれらの誘導体を
いい、例えばエストラジオール、安息香酸エストラジオ
ール、ジプロピオン酸エストラジオール、吉草酸エスト
ラジオール、エチニルエストラジオール等が挙げられる
(以下、本発明においては、これらエストラジオールを
E2と略称する)。
アクリル系粘着剤層中のE2の濃度は最後に得られるE2
含有貼付剤の経皮吸収性に重要な要因であり、0.5重量
%未満では十分に高い経皮吸収性を得ることが困難で、
0.5重量%以上、濃度が高まるにつれてほとんど比例的
に経皮吸収性は高くなる。しかし10重量%より大きい濃
度となると経皮吸収性はほとんど高まらず、むしろ粘着
剤層中でのE2の結晶化が顕著に起るようになり、その結
果経皮吸収性は小さくなる傾向があり、従って10重量%
より大では経皮吸収性も小さく、また得られた製剤の粘
着力も不十分となるため好ましくない。中でも1乃至5
重量%の濃度が好ましい。
しかも本発明者らは、粘着剤層内のE2濃度を0.5乃至
5重量%とした貼付剤をアルミ袋等公知の貼付剤等の包
装形態として保存した貼付剤であっても経皮吸収性が未
だ不十分であったり、またもっと深刻な問題は経皮吸収
性が大幅に変動することを多く経験した。
本発明者らは、E2の経皮吸収性を高め、かかる経時変
化を防ぐ手段について鋭意研究した結果、先ず、E2の結
晶化が外気の湿度によって顕著に変化することを発見
し、それを防ぐ手段について鋭意検討した。その結果、
(1)アクリル系粘着剤の平衡水分率は温湿度によって
変化するが通常の室温状態では0.7〜1.5%であること、
またアクリル系粘着剤を製造する工程の一部で少量の水
を使用することもあり、その場合には該アクリル系粘着
剤を塗工、乾燥して粘着剤層を得る時の乾燥条件が緩和
であると得られる粘着剤層中の水分率は20%を越えるこ
とがあることを見出した。そして、かかる水分率の粘着
剤層を用いる限り、得られた貼付剤をいかにアルミ包装
等で2重、3重に防湿包装してもE2の化粧化を防ぐこと
はできず、しかも水分率が異なるとその程度に応じて結
晶化の程度も速度も異なるので経皮吸収性のバラツキの
原因となるのである。
本発明においては、粘着剤層中の水分含有率を0.5重
量%以下に低下せしめることによってE2の結晶化を起り
にくくすることができ、さらに粘着剤層中のE2の濃度も
5重量%以下、好ましくは3.5重量%以下に低下させて
経時的に貼付剤から結晶が析出して吸収性の変化が起る
のを防ぐことが可能となった。
しかしながらE2の濃度が0.5重量%以下となると経皮
吸収性が極端に低くなり薬効を発現させるのが困難とな
る。
従って本発明においてはE2濃度は0.5〜5重量%、水
分含有率は0.5重量%以下を採用するが、好ましくはE2
濃度(重量%)をCEで表わし、水分率(重量%)をCW
するとき CW0.6−0.1×CE (但しCWは0.5以下) で表わされる水分含有率を採用するとき非常に安定した
貼付剤とすることができる。
本発明の貼付剤の粘着剤層の水分含有率を0.5重量%
以下とする方法としては、 本発明で使用するエストラジオール含有のアクリル
系粘着剤層を作る乾燥工程において、十分な温度と時間
をかけて該粘着剤層中の水分含有率を0.5重量%以下と
した後、吸湿を避けるため、すばやく製剤化してアルミ
袋等の防湿袋中に包装するか、防湿された環境下におい
てアルミ袋等防湿袋中に包装する方法; 一旦、通常の方法で得た粘着剤層をそのまま又は加
工後、減湿環境下、40〜80℃という緩和な加温下、又は
減圧下において水分含有率を0.5重量%以下とした後、
アルミ袋等の防湿袋中に包装する方法; 製剤化した貼付剤を減湿環境下、40〜80℃という緩
和な加温下、又は減圧下において水分含有率を0.5重量
%以下とした後、アルミ袋等の防湿袋中に包装する方
法; 製剤化した貼付剤をシリカゲル、アルミナ、燐化合
物等公知の乾燥剤と共にアルミ袋等の防湿袋、箱等に保
存する方法 等が採用できる。上述の,,の方法を採用した時
は製造時に折角水分含有率を0.5重量%以下としておい
たにもかかわらず、医療用貼付剤は種々の温湿度下や応
力下におかれるため、わずかの透湿が起りやすく品質の
バラツキを生じやすい。
防湿包装材料としては公知の通りアルミニウム箔やア
ルミニウム蒸着を施したプラスチック包材であり、プラ
スチックとしてはテフロン、ポリ塩化ビニリデン、ポリ
エチレン、高密度ポリエチレン、ポリイソブチレン、ブ
チルゴム、塩酸ゴム等が好ましいのであるが、本研究者
らの検討結果では、ここで使用するアルミニウム箔又は
アルミニウム蒸着のアルミニウムの厚みが重要であっ
た。包装材料は通常外観の美しさ、手触りに加えて経済
性を考えて設計されアルミニウムの厚みは7μ以下が多
いが、本発明の目的上はアルミニウムの厚みは8μ以
上、より好ましくは9μ以上が好ましかった。防湿包装
の別の形態はブリキ等の缶入り包装であるが、持運びに
不便であり、経済的にも問題がありあまり推奨できな
い。
貼付剤による貼付部位の皮膚カブレの原因としては粘
着剤層中に残存する残留溶媒にもある。即ち粘着剤層を
作るのに使用した各種の有機溶媒が得られた粘着剤層中
に残留することは知られているが、この在留溶媒の量の
調整が皮膚カブレの低減に重要である。本発明者等の検
討では、皮膚カブレを有意に少くするにはこの残留溶媒
の量は粘着剤に対して100ppm以下、好ましくは50ppm以
下とすることが望ましいが、本発明の水分含有量を低下
させるために上述の,,,の方法を用いること
により残留溶媒も同時に低下させることができ好まし
い。
本発明のE2を含有するアクリル系粘着剤層には、また、
ポリビニルピロリドンを用いることが望ましい。即ち、
アクリル系粘着剤層にE2濃度を経皮吸収性がほぼ最適と
なる約3重量%としても、その経皮吸収性は不十分なこ
とがあり、さらにより重要なことは経時するに従って粘
着剤層中でE2が結晶となって析出し、これに伴って経皮
吸収性が変化する場合があるからである。本発明者ら
は、E2の経皮吸収性を高め、かかる経時変化を防ぐ手段
について鋭意検討した結果、ポリビニルピロリドンを0.
5〜15重量%含有せしめることが有効であることを見出
した。
本発明のポリビニルピロリドンとは、分子量約100,00
0以上のN−ビニル−2−ピロリドンの重合体をいう
(以下、本発明においてPVPと略称する)。
PVPの重合度がこれより小さくなると、アクリル系粘
着剤層を作るためにいわゆるドープ(粘着剤を有機溶媒
に溶解したもの)にPVPを溶解したとき、ドープがゲル
化して均一な厚みの粘着剤層を作るのが困難となり、ま
た得られるアクリル系粘着剤層中にゲル状となったPVP
が斑となって多数存在するようになり、またE2の経皮吸
収促進効果も少くなる傾向がある。
本発明のPVPは、PVP以外に少量の他のモノマーやポリ
マーが共重合されていても、本発明の効果を得られる限
り本発明の範囲内に含まれる。
かかるPVPはアクリル系粘着剤層中の粘着剤に対して
0.5〜15重量%含有せしめるのが好ましい。15重量%よ
り大となると得られる粘着剤層の粘着力が不十分となり
がちである。0.5重量%未満では、十分な経皮吸収促進
効果及びE2の結晶化防止効果が得られにくい。
経皮吸収促進効果、及びE2の結晶化防止効果、即ち経
時安定性の向上効果は、粘着剤層中のE2濃度と無関係で
はないが、PVPの濃度が高い程得られる効果は大きくな
る傾向にある。10重量%以上ではその増加傾向は少な目
であり、好ましい範囲は0.5乃至5重量%である。
粘着剤層にPVPを含む本発明のエストラジオール含有
貼付剤では、特定量のPVPを含有せしめることにより、E
2の結晶化を防止し、優れた経皮吸収性が得られている
が、本発明者らはさらに、この貼付剤中の水分含有率を
一定以下に低く保つことによって、より長期安定な貼付
剤が得られることを知見した。
従って、本発明の貼付剤においては、貼付剤中の水分
含有率が貼付剤に対して1重量%以下、好ましくは0.7
重量%以下であることが好ましい。かかる所定の量の水
分含有率は貼付剤製造の際の乾燥温度、時間等を制御す
ることによってなされるが、長期的に維持するために
は、更に貼付剤の水分含有率が0.2重量%以下となるよ
うに製造し、例えば防湿性のある包装材料中に、乾燥状
態となるように密封することによって、前記1重量%以
下の水分含有率となるようにすることができる。
かかる場合には、シリカゲル等の乾燥剤を介在させる
ことも効果的である。
本発明のかかる製剤が十分に経皮吸収性を与えるため
には患者に製剤を貼付したときには製剤中の水分率が0.
9%以上、好ましくは1.0%以上になるように密封性を保
たれることが望ましい。
本発明においては、このようにしてE2及びアクリル系
粘着剤を、好ましくはPVPを含有せしめて溶媒存在下に
混合し、得られたアクリル系粘着剤ドープを通常のコー
ティングマシーンで塗布、乾燥し、好ましくは所定の水
分含有率として溶媒を除いてその厚みが5乃至100μm
でE2を含有するアクリル系粘着剤層を得る。
このようにして得られたE2を含有するアクリル系粘着
剤層を用いて、前述の第一の製造法に従って、本発明の
E2を含有するアクリル系粘着剤層からなるエストラジオ
ールの貼付剤原反が提供される。
かかる貼付剤原反は前述のように適当な大きさ、形状
に裁断してE2含有貼付剤として使用することができる。
本発明のブプレノルフィン類を含有する貼付剤では前
記した従来技術の欠点に鑑みて投与方法が簡便であり、
かつ薬物血中濃度が安定した安全性の高い方法でブプレ
ノルフィンを投与するための製剤が提供される。
本発明のブプレノルフィン類とは、フリーのブプレノ
ルフィン又はブプレノルフィン塩酸塩等のブプレノルフ
ィンの薬学的に許容される塩類をいう。以下本発明では
かかるブプレノルフィン類をBNと略称する。
本発明においては、かかる粘着剤中に、粘着剤総量に
対しBNを1〜20重量%、より好ましくは5〜15重量%含
有させるのが好ましい。
一般に粘着剤中の薬物濃度が高くなる程、貼付剤から
の薬物放出性は高まる傾向にある。しかしながらBNの場
合、粘着剤中の含有率が1〜10重量%ではBN放出性が高
まるが、約10重量%を越えると逆にBN放出性は低下す
る。特に含有率が1重量%未満又は20重量%より大で
は、前者ではヒトで十分な薬効を発現させるBN血中濃度
を得るための製剤の貼付面積が大きくなったり、また後
者では皮膚刺激の増大や、ブプレノルフィンの結晶化に
よる粘着力の低下等が起こり、BNの他の投与形態に対す
る優位性が薄れ易い。
一方、皮膚刺激を少く保つために好ましい貼付剤の大
きさは約100cm2以下である。また製剤の取扱い性からも
極端に小さい製剤も問題があり、好ましい貼付剤の大き
さは3cm2以上である。好ましくは20〜100cm2である。
本発明の貼付剤においては粘着剤層としてd層とb層
の2層の粘着剤層を用いるがd層にのみBNを含有させた
り、d層にb層より高濃度のBNを含有させたりすること
によって、貼付剤中のBNの使用量を少くすることが可能
となり、長期連用をしても副作用の少いBN貼付剤の提供
が可能となる。
本発明のBNを含有する貼付剤の製造方法としては、前
述の第一の製造法があげられる。
本発明の各粘着剤層の厚みは10〜100μmであるのが
好ましい。粘着剤層の厚みが大きくなると粘着剤層を作
るときに用いた溶媒を除去するのが困難となり、残留溶
媒の問題を生じる。即ちかかる残留溶媒は皮膚刺激、例
えば皮膚カブレの大きな要因となる。また粘着剤層が厚
くなりすぎると、得られる貼付剤の切断面に粘着剤層が
露出する量が大きくなり、長時間貼付したときに外部の
異物が付着し、黒く汚れた状態となり患者に不快感を与
えるようになる。好ましい厚みは100μm以下である。
逆に粘着剤層が15μmより小さくなるとヒト皮膚に対す
る粘着力は大きく低下し、特に10μm以下となると長時
間安定してヒト皮膚に貼付しておくのはむずかしくな
る。特に好ましい厚みは10〜60μmである。
残留溶媒を少なくする方法としては、粘着剤層作成時
の乾燥を強化、即ち、乾燥温度×乾燥時間を大きくする
ことが一般に行われるが、BNの場合、BNの熱安定性が悪
いため乾燥温度を高くするのは好ましくない。残留溶媒
が揮散しやすいようにするためにも粘着剤層を10〜60μ
mと薄くするのが好ましい。
また貼付剤中のBN総含有量も重要である。本発明にお
けるBN総含有量とは貼付剤全体におけるものをいい、ヒ
トで十分に長時間徐放して鎮痛効果を発揮させるために
はBN総含有量0.6mg以上が好ましい。また一方、30mg以
上となるのは過剰投与等、安全性やコスト上からも好ま
しくない。特に好ましい範囲は1〜15mgである。
BNは臨床薬用量が少なく、その薬用量からみると比較
的経皮吸収され易い薬物であり、特に塩となっていない
フリー体は経皮吸収され易く、上述の貼付剤によっても
十分その目的を達成できると考えられる。
しかしながら、特に癌末期患者に対して疼痛除去のた
め本貼付剤を使用する場合、その使用は常時でありしか
もその期間は数年に亘る長期であるため、貼付剤として
より小さく、しかも十分な除痛が得られるような高い血
中濃度を与える貼付剤である必要がある。
そこで本発明の貼付剤には、吸収促進剤を使用するこ
とも望ましい。かかる吸収促進剤の例としては、 (1) ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油10(以下ポリ
オキシエチレン硬化ヒマシ油をHCOと略称する)、HCO-4
0、HCO-50、HCO-60、ポリソルベート40(以下ポリソル
ベートをツイン と略す)、ツイン 、ツイン −65、
ツイン −80、トリオレイン酸ソルビタン、ポリオキシ
エチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコー
ルモノステアリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソル
ビタン、モノラウリン酸ソルビタン、モノステアリン酸
グリセリン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウロマクロゴ
ール、セスキオレイン酸ソルビタン、塩化ベンザルコニ
ウム、塩化ベンゼトニウム等の非イオン性界面活性剤、
両性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界
面活性剤等の界面活性剤; (2) モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、
トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、ト
リイソプロパノールアミン等のアミン類; (3) 水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カ
ルシウム、炭酸水素ナトリウム等の無機のアルカリ性化
合物; (4) ポリビニルピロリドン、プロピレングリコー
ル、ベンジルアルコール、メントール、硝酸イソソルビ
ド、ドデシルアザシクロヘプタン−2−オン、エタノー
ル等がある。
かかる吸収促進剤は粘着剤に対して0.1〜5重量%使
用するのが好ましい。0.1重量%より少なくては十分な
吸収促進効果が得られず、5重量%を越えると得られる
貼付剤の粘着力が低下する傾向がある。かかる吸収促進
剤は単独に用いてもよく、1種又は2種以上を混合して
用いてもよい。
かかる吸収促進剤のうちアミン類、及び/又は無機の
アルカリ性化合物はBNがブプレノルフィンの塩酸塩であ
るとき、ブプレノルフィン塩酸塩に対して当モル以下の
量で用いるとき、特に効果が大きい。またエタノールを
吸収促進剤として用いるときは貼付剤中にエタノールの
リザーバーを設け、かかるリザーバーからエタノールが
ほとんど一定速度で放出されるような剤型とすることに
より、BNの経皮吸収量を制御できる。
以上のようにして得られたBNを含有する本発明の貼付
剤は取扱い性に優れ、安定したBN血中濃度が得られる。
安全性の高い貼付剤である。
本発明の貼付剤は、必要に応じてその他の吸収促進
剤、溶解助剤、拡散助剤、充填剤などを含有していても
よい。
本発明で用いられる吸収促進剤又は拡散助剤として
は、前記に例示したものの他に例えばラウリル硫酸ナト
リウム、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム、ア
ルキルジフェニルエーテルジスルフォン酸ナトリウム、
ジオクチルスルホコハク酸塩、ポリオキシアルキルフェ
ニルエーテルサルフェートアンモニウム塩などの界面活
性剤;グリセリン、ジエチレングリコール、プロピレン
グリコール、ポリエチレングリコール、高級脂肪酸アル
コールなどのアルコール類;ジメチルスルホキシド及び
アルキルメチル誘導体;サリチル酸、尿素、ジメチルア
セトアミド、ジメチルホルムアミド、ラノリン、アラン
トイン、スクアレン、カーボポール、ジイソプロピルア
ジペート、ピログリタミン酸ラウリルエステル、エチル
ラウレート、ニコチン酸メチル、ソルビトール及びドデ
シルピロリドン、メチルピロリドンのようなピロリドン
誘導体、オリーブ油、ヒマシ油、流動パラフィン、ワセ
リン、ゼラチン、アミノ酸、ニコチン酸ベンジル、l−
メントール、カンファー、ドデシルアザシクロヘプタン
−2−オンなどを用いることができる。
かかる拡散助剤を蒸発性の薬物と共に薬物溶液に入れ
ておき中空繊維編物積層物に含浸させると粘着性への移
行性が十分でない薬物の場合でも移行性を高めることが
可能となり好ましい。
充填剤としては、水、酸化チタン、炭酸カルシウム、
石コウ、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、硅藻
土、カーボンブラック、ベンガラ、各種の染顔料、流動
パラフィン、ワセリン、乳糖香料、脱臭剤、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン等の
合成樹脂の粉末や成形物等を挙げることができる。
[産業上の利用性] 以上説明したように、本発明に従った貼付剤は、少な
くともいずれかの層に蒸発性又は非蒸発性の薬物を含有
する粘着剤層(b層及びd層)の間に、外周方向に貫通
した孔を有しかつその内部に実質的に薬物を含有しない
中空繊維からなる、目付が10〜100g/m2の編物(c層)
を設けて貼付剤を構成するので、貼付剤を皮膚に適用し
た場合に貼付部位に適度な荒れを与えるが過剰な蒸れを
防ぎ、従って所望の経皮吸収性(徐放性)を有しかつ皮
膚カブレの発生を顕著に防止した経皮投与用貼付剤とし
て利用することができる。また本発明に係る貼付剤は中
空繊維からなる特定の編物を使用しているため貼付剤自
体が非常に柔軟であり、皮膚刺激がほとんどなく、また
必要な密封性を維持しつつ、残留溶媒が少なくしかも取
扱い性に優れかつ安全性を高める貼付剤として広く利用
されることになろう。
[実施例] 以下に実施例をあげて本発明を、さらに詳細に説明す
る。実施例中の部は重量部を示し、実施例中に出てくる
特性は以下の方法で測定した。
(i) 吸水速度試験法(JIS−L 1018に準ず) 繊維を編物になし、この編物をアニオン性洗剤サブ
(花王石鹸社製)の0.3%水溶液で家庭用電気洗濯機に
より40℃で30分の洗濯を所定回数繰り返し、次いで乾燥
して得られる試料を水平に張り試料の上1cm高さから水
滴を1滴(0.04cc)滴下し、水が完全に試料に吸収され
反射光が観測されなくなるまで時間を測定する。
(ii) 吸水率測定法 編物を乾燥して得られる試料を水中に30分以上浸漬し
た後、家庭用電気洗濯機の脱水機で5分間脱水する。乾
燥試料の重量と脱水後の試料の重量から下記式により求
めた。
(iii) 硝酸イソソルビドの血中濃度測定法 3mlの採取血液より、血漿を分離した後、4mlのN−ヘ
キサンで抽出し濃縮して、酢酸エチルを加えて100μl
とし、GC-ECDにより定量した。
(iv) BN血中濃度測定法 1mlの採取血液より、血漿を分離した後、文献(Journ
al of Chromatography,338(1985)89-98)記載の方法
に殉じてGC-MS法で定量した。
また、実施例で使用する中空繊維及び粘着剤溶液は以
下の方法で作成した。
(1) 中空糸試料(1) テレフタル酸ジメチル297部、エチレングリコール265
部、3,5−ジ(カルボメトキシ)ベンゼンスルホン酸ナ
トリウム53部(テレフタル酸ジメチルに対して11.7モル
%)、酢酸マンガン4水塩0.084部及び酢酸ナトリウム
3水塩1.22部を清溜塔付ガラスフラスコに入れ、常法に
従ってエステル交換反応を行い、理論量のメタノールが
留出した後反応生成物を清溜塔付重縮合用フラスコに入
れ、安定剤として正リン酸の56%水溶液0.090部及び重
縮合触媒として三酸化アンチモン0.135部を加え、温度2
75℃で、常圧下20分、30mmHgの減圧下15分間反応させた
後高真空下で100分間反応させた。最終内圧は0.39mmHg
であり、得られた共重合ポリマーの極限粘度は0.402、
軟化点は約200℃であった。反応終了後共重合ポリマー
を常法に従いチップ化した。
この共重合ポリマーのチップ15部と極限粘度0.640の
ポリエチレンテレフタレートのチップ85部とをナウタ・
ミキサー(細川鉄工所製)中で5分間混合した後、窒素
気流中にて110℃で2時間、更に150℃で7時間乾燥した
後、二軸スクリュー式押出機を用いて285℃で溶融混練
してチップ化した。このチップの極限粘度は0.535、軟
化点は261℃であった。
このチップを常法により乾燥し、紡糸口金に巾0.05m
m、径0.6mmである円形スリットの2箇所が閉じた円弧状
の開口部をもつものを使用し、常法に従って紡糸し、外
径と内径の比が2:1の中空繊維(中空率25%)を作っ
た。この原糸は300デニール/24フィラメントであり、こ
の原糸を用い常法に従って延伸倍率4.2倍で延伸し、71
デニール/24フィラメントのマルチフィラメントを得
た。このマルチフィラメントをメリヤス編地になし、常
法により精錬、乾燥後、1%のカセイソーダ水溶液でか
つ沸騰温度にて2時間処理してアルカリ減量率15%、吸
水速度3秒、吸水率80%の編物を得た。得られた編物を
縦方向に1.5倍引き伸ばして100℃で1分間熱をかけてヒ
ートセットして目付38g/m2の編物を得た。本編物の縦横
方向のループの数はそれぞれ7ケ/cm、14ケ/cmであっ
た。
得られた中空繊維は、該中空繊維断面全体に散在し繊
維方向に配列し、かつその少なくとも1部は中空部まで
連通している微細孔を有する中空繊維であった。
(2) 中空糸試料(2) 中空糸試料(1)の作成において得られたメリヤス編
地にアルカリ処理を行わないものであり、吸水速度は23
0秒、吸水率は38%の編物である。中空糸試料(1)の
場合と同様にしてヒートセットして得た編物の目付は45
g/cm2であり、ループ数の和は中空試料(1)と同じで
あった。
この中空繊維は外周方向に貫通した孔を有さない。
(3) 粘着剤溶液(1) 2−エチルヘキシルアクリレート97.4部、メタアクリ
ル酸2.5部、ポリエチレングリコール(重合度14)ジメ
タクリレート0.1部、過酸化ベンゾイル1.0部及び酢酸エ
チル100部を還流冷却器、かきまぜ機を有する反応容器
に仕込み窒素雰囲気下60℃でゆっくり拡販しながら9時
間重合を続けた。重合転化率は99.9%であった。
得られた重合体溶液に酢酸エチル500部を加えて固形
分濃度を約20%に調節した。
実施例1−1 固形分濃度20%の粘着剤溶液(1)500部に対し硝酸
イソソルビド(ISDN)13部を加えたのち、シリコーンコ
ートした離形フィルムの上に乾燥後の粘着層の厚みが20
μmとなるように塗工し70℃で2分間、110℃で3分間
乾燥した。得られた粘着剤層中の酢酸エチル残量は49pp
mであり、ISDNの顔料は2.4g/m2であった。該ISDNを含有
する粘着剤層を3分割して、同一組成の粘着剤層を3層
(これを粘着剤層d1、粘着剤層d2、粘着剤層bとする)
を得た。
次に粘着剤層bの片面に厚み3.5μmのポリエチレン
テレフタレートからなるフィルム(第1図のa)を圧着
した。次に、該粘着剤層bの自由となっている面に中空
糸試料(1)(第1図のc)を圧着した。該中空糸試料
(1)の自由となっている面に粘着剤層d1を圧着し、さ
らに該粘着剤層d1の自由となっている面に粘着剤層d2を
圧着してISDNを8.4g/m2含有し、残留溶媒が45ppmの貼付
剤原反を得た。
本貼付剤のバッキングフィルム側粘着剤層の厚みは20
μm(第1図のb)であり、ヒト皮膚側の粘着剤層の厚
みは40μm(第1図のd)であった。
該貼付剤原反を2cm×2cmに裁断し、体重約180gの除毛
したラッチの背部に貼付し、所定時間に採血し、血漿中
のISDNを測定した。結果を第1−1表に示した。
比較例1−1 固形分濃度20%の粘着剤溶液500部に対しISDN16部を
加えたのち、シリコーンコートした離型フィルムの上に
乾燥後の粘着剤層の厚みが60μmとなるように塗工し、
70℃で1分間、90℃で3分間乾燥した。
得られた粘着剤中の酢酸エチル残量は153ppmであり、
ISDNの含量は8.7g/m2であった。酢酸エチルの残留量を
減少させるために乾燥温度を90℃で1分間、130℃で3
分間としたところ、ISDNの含量は8.1g/m2となった。こ
の時の残留酢酸エチルは79ppmであった。
該粘着剤の片面に厚み3.5μmのポリエチエンテレフ
タレートフィルムを圧着したのち、大きさ2cm×2cmに裁
断して実施例1と同じ要領でラットの貼付試験を行っ
た。
結果を第1−1表に示した。本製剤はペラペラとした
フィルムのようであり、非常に取扱いにくいものであっ
た。
また試験後のラットの皮膚にはいずれも明らかな紅斑
が見られた。
比較例1−2 中空糸試料(1)の代りに中空糸試料(2)を用いた
以外は実施例1−1と同じ要領で貼付剤を得、ラットで
の貼付試験を行った。結果を第1−1表に示した。
本製剤は手触り試験でも、明らかに実施例1−1の貼
付剤に比較すると固いものであり、また試験後のラット
の皮膚には紅斑が見られた。
実施例1−2〜1−3及び比較例1−3〜1−5 中空糸試料(1)の作成の項で示した71デニール/24
フィラメントのマルチフィラメントを用いて目付の異な
る編物地及び織物地を作成し、常法により精練・乾燥
後、1%のカセインソーダ水溶液でかつ沸騰温度にて2
時間処理してアルカリ減量約15%の編物及び織物を得
た。この織編物を用いて実施例1−1の要領でラット貼
付試験を行った結果を第1−2表に示した。
第1−2表から、本発明の貼付剤は優れた除放性を示
すことが明らかである。これに対して、比較例1−3は
充分な血中濃度が得られず、比較例1−4,1−5は試験
後のラットの皮膚には紅斑が見られた。
試験例1−1 ISDNを使用しないこと及び生産スケールを10分の1と
したことを除いてその他の条件はまったく実施例1−1
〜1−3、比較例1−1〜1−5と同じ条件でISDNを含
有しないいわゆるプラセボ製剤を作り、さらに比較例1
−1において3.5μmのポリエチレンテレフタレートフ
ィルムの代りに6μmのポリエチレンテレフタレートを
用いたものを比較例1−6のプラセボ製剤とし、裁断し
て3cm×3cmの貼付剤として、年令20〜30才、体重56〜72
kgの健康な成分5名の背中中央部にランダムに名人に各
貼付剤1枚づつ合計9枚を貼付し、貼付2日後に取外し
た時の皮膚のカブレ状態を判定した。判定は無反応を0
とし、わずかに紅斑となったものを1、明らかに紅斑と
なったものを2、丘診等が発生したものを3として5名
の判定点の合計で判定した結果を第1−3表に示した。
第1−3表から、本発明の貼付剤は皮膚カブレが著明
に低減化されていることが明らかである。
なお、比較例1−3のものは、第1−2表に示したご
とく、充分な血中濃度が得られなかった。
実施例1−4 前述「(3)粘着剤溶液」において調製した粘着剤を
含む酢酸エチル溶液をシリコーンコートした離型フィル
ム(フィルムの基材は厚み75μmのポリエチレンテレフ
タレートである)の上に乾燥後の厚みが20μm、及び40
μmとなるように塗工し、90℃で1分間、続いて130℃
で3分間乾燥して厚み20μmの粘着層(1)及び粘着層
(2)の2種類の粘着剤層を得た。該粘着剤層中の残留
溶媒は20ppm以下であった。
厚み3.5μmで幅1000mm、長さ100mのポリエチレンテ
レフタレートのフィルムの片面に幅980mmの残留酢酸エ
チル22ppm、厚み20μm、長さ100mの粘着剤層(1)を
粘着させ、次に該粘着剤層(1)の上に幅1000mmで長さ
100mの中空糸試料(1)を圧着した。この中空糸試料
(1)の表面に、ISDNを30重量%含有するアセトン溶液
を連続的に接触させてアセトン溶液をほぼ全面に均一に
含浸させた。かくして得られたアセトン溶液含浸の積層
体の帯状物は室温送風下を5分間通過させることによ
り、ほとんど完全にアセトン溶媒は除かれ、ISDNを9g/m
2含有する積層体が得られた。該ISDN含浸積層体は内径
7.6cm、幅1000mmの紙管を中心として固くロール状に巻
取らしめた。
かくして得られたロール状のISDN含浸編物積層体を厚
み約100μmのアルミニウム箔で包んだ後70℃の恒温下2
4時間加温した。この加温走査により、中空糸試験中のI
SDNはほとんど全部粘着剤層(1)に移行したことをサ
ンプリングして確認した。
該加温済のIDSN含浸編物積層体の中空糸試料(1)の
自由となっている面に残留酢酸エチル38ppm、厚み40μ
mで幅980mm、長さ100mの新しい粘着剤層(2)を圧着
して貼付剤原反を得た。該原反中の残留酢酸エチルは粘
着剤に対して18ppmであった。
該貼付剤原反を2cm×2cmに裁断し、体重約180gの除毛
したラットの背部に貼付し、所定時間に採血し、血漿中
のISDNを測定した。結果を表1−4表に示した。
実施例1−5 実施例1−4で得た貼付剤原反を2cm×2cmに裁断した
のち、アルミ袋に入れたヒートシールした後40℃で2日
間加温処理した貼付剤を体重約180gの除毛したラットの
背部に貼付し、所定時間に採血し、血漿中のISDNを測定
した。結果を第1−4表に示した。
比較例1−7 中空糸試料(1)の代りに中空糸試料(2)を用いた
以外は実施例1−4と同じ要領で貼付剤を得、ラットで
の貼付試験を行った。結果を第1−4表に示した。
但し、中空糸試料(2)を用いたときには中空糸試料
(2)の自由となっている編物の面に30重量%含有する
アセトン溶液を連続的に接触させて、均一にアセトン溶
液が編物面に含浸させられたものを得ようとしたが、中
空糸試料(2)がアセトン溶液を吸収しないために連続
的方式は採用できなかった。そこでアセトン溶液を中空
糸試料(2)の自由となっている面上に均一となるよう
にスプレーした。このとき中空糸試料(2)上のISDN量
のバラツキは中空糸試料(1)を用いた場合より明らか
に2〜3倍大きかった。また、ISDNを含浸させた中空糸
試料(2)上のアセトンが全体量のおおよそ30〜50%以
上が蒸発するまでは扱いを慎重にしないと、含量バラツ
キの原因となった。
また、アセトンが完全に蒸発した後は中空糸試料
(2)上でISDNの結晶が繊維表面にもろく、部厚く付着
しており、そのためか粘着層(2)との圧着も非常に弱
い粘着性しか与えなかったので連続的な工業生産には向
かないと判断した。
実施例1−6,1−7及び比較例1−8〜1−10 中空糸試料(1)作成の項で示した71デニール/24フ
ィラメントのマルチフィラメントを用いて目付の異なる
編物地及び織物地を作成し、常法により精練・乾燥後、
1%のカセインソーダ水溶液でかつ沸騰温度にて2時間
処理してアルカリ減量率約15%の編物及び織物を得た。
この織編物を用いて実施例1−4の要領でラット貼付試
験を行った。結果を第1−5表に示した。
実施例1−8 実施例1−4において中空糸試料(1)の代りに、中
空糸試料(1)の製法において中空率8%、アルカリ減
量率22%となるようにして得られた中空糸試料を用いる
以外は同様にして、ISDNを含有する貼付剤原反を得た。
得られた貼付剤原反を用いて実施例1−4と同様にし
て血漿中のISDNを測定した結果、血中濃度はほぼ同様に
推移し、また貼付部位に皮膚カブレ等は見られなかっ
た。
実施例2−1 固形分濃度20%の粘着剤溶液500部に対してエストラ
ジオール2.5部を加えたのち、シリコーンコートした離
型フィルムの上に乾燥後の粘着層の厚みが20μmとなる
ように塗工し70℃で2分間、110℃で3分間乾燥した。
得られた粘着剤層中の酢酸エチル残量は39ppmであり、
エストラジオールの含量は0.53g/m2であった。該エスト
ラジオールを含有する粘着層を3分割して、同一組成の
粘着剤層を3層(これを粘着剤層d1、粘着剤層d2、粘着
剤層bとする)を得た。
次に粘着剤層bの片面に厚み3.5μmのポリエチレン
テレフタレートからなるフィルム(第1図のa)を圧着
した。次に、該粘着剤層bの自由となっている面に中空
糸試料(1)(第1図のc)を圧着した。該中空糸試料
(1)の自由となっている面に粘着剤層d1を圧着し、さ
らに該粘着剤層d1の自由となっている面に粘着剤層d2を
圧着してエストラジオールを1.6g/m2含有し、残留溶媒
が34ppmの貼付剤原反を得た。
本貼付剤のバッキングフィルム側粘着剤層(第1図の
b)の厚みは20μmであり、ヒト皮膚側の粘着剤層の厚
みは40μm(第1図のd)であった。
該貼付剤原反を2cm×2cmに裁断し、体重約180gの除毛
したラットの背部に貼付し、所定時間に採血し、血漿中
のエストラジオールをラジオイムノアッセイ法で測定し
た。結果を第2−1表に示した。
比較例2−1 固形分濃度20%の粘着剤溶液500部に対してエストア
ジオール2.5部を加えたのち、シリコーンコートした離
型フィルムの上に乾燥後の粘着剤層の厚みが60μmとな
るように塗工し、70℃で1分間、90℃で3分間乾燥し
た。
得られた粘着剤中の酢酸エチル残量は172ppmであり、
含量は1.6g/m2であった。酢酸エチルの残留量を減少さ
せるために乾燥温度を90℃で1分間、130℃で3分間と
したところ、エストラジオールの含量は1.6g/m2となっ
た。この時の残留酢酸エチルは83ppmであった。
該粘着剤の片面に厚み3.5μmのポリエチレンテレフ
タレートフィルムを圧着したのち、大きさ2cm×2cmに裁
断して実施例2−1と同じ要領でラットの貼付試験を行
った。
結果を第2−1表に示した。本製剤はペラペラとした
フィルムのようであり、非常に取扱いにくいものであっ
た。
また試験後のラットの皮膚にはいずれも明らかな紅斑
が見られた。
比較例2−2 中空糸試料(1)の代りに中空糸試料(2)を用いた
以外は実施例2−1と同じ要領で貼付剤を得、ラットで
の貼付試験を行った。結果を第2−1表に示した。
本製剤は手触り試験でも、明らかに実施例2−1の貼
付剤に比較すると固いものであり、また試験後のラット
の皮膚には紅斑が見られた。
実施例2−2〜2−3及び比較例2−3〜2−5 中空糸試料(1)作成の項で示した71デニール/24フ
ィラメントのマルチフィラメントを用いて目付の異なる
編物地及び織物地を作成し、常法により精練・乾燥後、
1%のカセイソーダ水溶液でかつ沸騰温度にて2時間処
理してアルカリ減量率約15%の編物及び織物を得た。こ
の織編物を用いて実施例2−1の要領でラット貼付試験
を行った。結果を第2−2表に示した。
第2−2表から、本発明の貼付剤は優れた徐放性を示
すことが明らかである。これに対して、比較例2−3
は、充分な血中濃度が得られず、また比較例2−4,2−
5は試験後のラットの皮膚には紅斑が見られた。
実施例3−1 粘着剤溶液(1)100部にエストラジオール(E2)0.5
部をメタノール15部に溶解した液全量を加え、さらに酢
酸エチル25部を加えて攪拌して均一なドープを得た。該
ドープをシリコーンコートした離型紙の上に乾燥後の厚
みが20μm及び40μmとなるように塗工し、90℃で1分
間、120℃で2分間乾燥してE2 2.5重量%含有する粘着
剤層を得た。
得られた20及び40μmの粘着剤層中の残留溶媒は、そ
れぞれ41ppm,123ppmであり、水分含有率はいずれも0.7
重量%であった。
得られた20μmの粘着層(第1図のb)の片面全面に
厚さ3.5μmのポリエチレンテレフタレートフィルム
(第1図のa)を圧着し、該粘着剤層の自由となってい
る反対の面全面に中空糸試料(3)の編物(第1図の
c)を圧着し、該編物の自由となっている面に先述の厚
さ40μmの粘着剤層(第1図のd)を圧着して貼付剤原
反を得た。貼付剤原反を大きさ5cm2に裁断したのち以
下の通りの方法で減湿させ、包装した。即ち、真空乾燥
器中で圧力約5mmHg以下のもと24時間加温し、真空乾燥
器から取出し後は吸湿を避けながらアルミニウム箔の厚
み12mmであり、ポリエチレンがラミネートされたアルミ
ニウムの袋に入れヒートシールした。
かくして得られた貼付剤中のE2含量は粘着剤に対し、
2.5重量%であり、粘着剤層に対する水分含有率0.17重
量%であり、残留溶媒は20ppm以下であった。該貼付剤
は医薬品の通常の短期安定性評価条件である温度40℃、
湿度75%RHを採用して、該条件下で3ケ月経過しても水
分率は0.17%であった。
この40℃、75%RHで3ケ月経過した貼付剤を電気バリ
カンで除毛した7週令、雄のヘアレスラットの背部に貼
付し(n=5)、貼付後2時間、4時間、8時間、24時
間に採血して血清を分離し血清中のE2をラジオイムノア
ッセイ法で測定した。
血中濃度の結果を最高血中濃度Cmax、及び血中濃度VS
時間の曲線下面積であるAUCにまとめて第3−1表に示
した。
実施例3−2〜3−5、比較例3−1〜3−5 エストラジオール(E2)の使用量を変化させたこと、
貼付剤原反を裁断後の減湿条件を変化させたことによ
り、E2濃度及び水分含有率を変えたこと以外は実施例3
−1と同じ操作により貼付剤を得、温度40℃、湿度75%
RHで3ケ月経時させた後ヘアレスラット貼付試験を行っ
た結果を第3−1表に示した。
第3−1表から、本発明の貼付剤が優れた経時安定性
を有し、かつAUC,Cmaxでも優れた効果を示すことが明ら
かである。
比較例3−6 実施例3−1で得たE2含量2.5重量%、粘着剤層に対
する水分率0.17%の貼付剤をアルミ袋包装することなく
40℃で75%RHの条件下に2週間置いたものの水分含有率
は1.9%であり、E2が粘着剤層中で凝集しておりヘアレ
スラットの貼付試験結果も第3−1表に示す通り、非常
に悪いものであった。
実施例3−6 実施例3−1で得たE2含量2.5重量%、粘着剤層に対
する水分含有率0.17%の貼付剤をアルミ袋に包装した。
このとき実施例3−1で用いたアルミ箔の厚み12mmでな
く、アルミ箔7mmの袋を用いてシール幅6mmでヒートシー
ルして1袋に1枚づつの貼付剤の入ったもの20袋を得、
40℃で75%RH条件下で経時的に各回5枚づつ平均値で水
分含有率の変化を調べた。
1ケ月後で0.23重量%、2ケ月後で0.31重量%、3ケ
月後で0.38重量%、4ケ月後で0.44重量%であり、バラ
ツキも大きかった。
実施例3−7 実施例3−1で得たE2含量2.5重量%、粘着剤層に対
する水分率0.17%の貼付剤を実施例3−6で使用したア
ルミ袋に入れ、貼付剤とともに乾燥したシリカゲル1gを
同封して、実施例3−6と同じ要領でヒートシールして
貼付剤20袋を得た。この貼付剤の粘着剤層の水分含有率
の変化を実施例3−6と同じ要領で追跡したところ4ケ
月後まで水分率は0.17%以下でありバラツキも極めて小
さかった。
実施例4−1 エストラジオール(E2)0.5部をメタノール15部に溶
解した液(A液)と、分子量1,200,000のPVP(G.A.F.社
K−90)0.2部をクロロホルムに溶解した液(B液)、
及びアクリル系粘着剤溶液(1)100部に酢酸エチル55
部を加えて強く攪拌して均一なドープとした後、シリコ
ーンコートした離型紙の上に乾燥後の厚みが40μmとな
るように塗工し、90℃で20分間乾燥してE2(2.5重量
%)及びPVP(1重量%)を含有したアクリル系粘着剤
層を得た。
上で得た厚みが40μmであり、E2及びPVPを含有する
粘着剤層を2層(第1図のbとd)用意し、2層の粘着
剤層の層間に中間糸試料(3)(第1図のc)を挟み加
圧して積層した後、フリーとなっている粘着剤層面の片
面側全面に厚みが3.5μmのポリエチレンテレフタレー
トフィルム(第1図のa)を圧着したのち大きさ5cm2
に裁断して得た貼付剤((E2(2.5重量%)、PVP(1重
量%))を前期したようにして評価した結果も表4−1
に示した。本製剤は、柔軟性は十分維持されており、し
かも取扱性において各段に秀れたものであった。
実施例5−1 粘着剤溶液(1)100部に、ブプレノルフィン1.5部を
メタノール15部と酢酸エチル270部混合液に溶解した溶
液を加え、さらにHCO-60 0.2部を酢酸エチル15部に溶解
した液を加え、激しく混合攪拌し、均一な溶液(ドー
プ)を得た。
得られたドープをシリコンコートした剥離シートの上
に、乾燥後のブプレノルフィンを含む粘着剤層の厚みが
30μmとなるように塗工し50℃で10分間、70℃で2分
間、さらに50℃で120分間乾燥した。得られた粘着剤層
中の酢酸エチル残量は46ppmであり、ブプレノルフィン
の含量は2.9g/m2であった。
該ブプレノルフィンを含有する粘着剤層を2分割し
て、同一組成の粘着剤層2層(これをbとdとする)を
得た。
次に粘着剤層bの片面にバッキングフィルムとして厚
み3.5μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを圧
着した。該粘着剤層bの自由となっている面に中空糸試
料(1)を圧着し、該中空糸試料(1)(c層)の自由
となっている面に粘着剤層dを圧着した。更に該粘着剤
層dの自由となっている面には剥離シートとしてシリコ
ーンコートしたフィルムをとりつけ、第1図に示すよう
なブプレノルフィンを2.9g/m2含有する貼付剤原反を得
た。
該貼付剤原反を大きさ9cm2の円形に裁断したのち、
体重約180gの除毛したヘアレスラットの背部に貼付し、
所定時間に採血し、血漿中のブプレノルフィン濃度を測
定した。本貼付剤におけるブプレノルフィンの含有量は
2.6mg、含有率は7.5重量%であった。結果を第5−1表
に示した。
実施例5−2 実施例5−1に置いてブプレノルフィン1.5部の代り
に塩酸ブプレノルフィン1.6部を用いたこと、及びHCO-6
0 0.2部の代りにHCO-60 0.2部とジイソプロパノールア
ミン0.2部の混合物を用いたことを除いては実施例5−
1と全と同じ手順で塩酸ブプレノルフィンをブプレノル
フィン換算で2.8g/m2含有し、粘着剤層中の酢酸エチル
残量43ppmの貼付剤原反を得た。
得られた貼付剤原反を大きさ9cm2の円形に裁断した
のち実施例5−1と同じ要領でヘアレスラット貼付試験
を実施した結果を第5−1表に示した。
本貼付剤のブプレノルフィンの含有量、含有率は各々
2.5mg、7.5重量%であった。
実施例5−3 実施例5−2においてHCO-60 0.2部とジイソプロパノ
ールアミン0.2部の混合物の代りにポリビニルピロリド
ンK−90 0.2部を用いた以外は実施例5−2と全く同じ
手順で塩酸ブプレノルフィンをブプレノルフィン換算で
2.8g/m2含有し、粘着剤層中の酢酸エチル残量が37ppmの
貼付剤原反を得た。
得られた貼付剤原反を大きさ9cm2の円形の裁断した
のち(ブプレノルフィン含有量2.5mg、含有率7.5重量
%)実施例5−2と同じ要領でヘアレスラット貼付試験
を実施した結果を第5−1表に示した。
実施例5−4 実施例5−1においてブプレノルフィン1.5部の代り
に塩酸ブプレノルフィン1.6部を用いたこと、及びHCO-6
0 0.2部の代りにジイソプロパノールアミン0.2部を用い
たことを除いて実施例5−1と同じ要領で塩酸ブプレノ
ルフィンをブプレノルフィン換算で1.4g/m2含有し、粘
着剤層中の酢酸エチル残量が45ppmの厚み30μmの塩酸
ブプレノルフィン含有の粘着剤層を得たのち大きさ3×
3cm2に裁断した(ブプレノルフィン含有量1.3mg、含有
率7.5重量%)。
該大きさ9cm2の大きさの粘着剤層の片面全面に覆う
ように厚み50μmで、大きさ4×4cm2のエチレン−酢
酸ビニル共重合体ポリマー(酢酸ビニル比率10%)フィ
ルム(C)を圧着し、さらに該エチレン−酢酸ビニル共
重合体ポリマーフィルムの自由となっている面上の中央
部の大きさ3×3cm2にエタノールとヒドロキシプロピ
ルセルロースの混合物(90:10)を置き、その上を片面
全面に3.5μmポリエチレンテレフタレートフィルムを
ラミネートした大きさ4×4cm2の厚み50μmのエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体ポリマーフィルム(D)で被覆
した。エチレン−酢酸ビニル共重合体ポリマーフィルム
(C)とエチレン−酢酸ビニル共重合体ポリマーフィル
ム(D)はエタノールとヒドロキシプロピルセルロース
を包み込むような袋状となっており、エタノールとヒド
ロキシプロピルセルロースが逃げないように四辺の縁部
を約5mmの幅でヒートシールした。
かくして得られたエタノールリザーバーを有する塩酸
ブプレノルフィンを実施例5−1と同じ要領でヘアレス
ラットの背部に貼付して得た結果を第1表に示した。本
実施例のエタノールリザーバーからはエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体ポリマーフィルムを通してエタノールが徐
々に放出されることをGC法により確認した。
実施例5−5 HCO-60を用いなかった以外は実施例5−1と同じ要領
で大きさ4.5cm2でブプレノルフィン含有量1.3mg、含有
率7.5重量%の貼付剤を得た。
得られた製剤を体重約180gの除毛したヘアレスラット
の背部に貼付し、8時間貼付した後、除剤し、貼付後の
製剤中のブプレノルフィン量をメタノールで抽出した後
HPLC法で定量して貼付8時間に吸収されたブプレノルフ
ィン量を推定した。結果を第2表に示した。
実施例5−6〜5−15 実施例5−1においてブプレノルフィンの代りに塩酸
ブプレノルフィンを用いたこと、及びHCO-60の代りに第
5−2表に示す促進剤を用いた以外は同じ要領で大きさ
4.5cm2でブプレノルフィン含有量約1.3mg、含有率7.5重
量%の貼付剤を得た。
かくして得られた貼付剤について実施例5−5と同じ
要領で貼付試験を実施し、貼付前後の製剤中のブプレノ
ルフィン濃度差からブプレノルフィンの吸収量を推定し
た結果を第5−2表に示した。
ブプレノルフィンとブプレノルフィン塩酸塩では、ブ
プレノルフィンの方が吸収がよいことが判る。また塩酸
塩は吸収促進剤がない場合、経皮吸収量はかなり低いも
のであった。しかしいずれの製剤を貼付したときもヘア
レスラットは外部からの熱刺激に対する応答が極端に悪
くなる等のブプレノルフィンの薬効によると思われる症
状を呈していた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の好ましい一態様であり、実施例1−1.
2−1.3−1.4−1及び5−1で得られた徐放化貼付剤の
断面図を示したものである。 第1図中、aはフィルム層、bは粘着剤層、cは中空繊
維の編物層、dは粘着剤層、eは剥離シートを示す。 第2図及び第3図は本発明の中空繊維の編物の組織とし
て好ましい例であり、第2図は縦横夫々5ケ、7ケのル
ープ数よりなり、第3図の編物は縦横夫々4ケ、6ケの
ループ数からなる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 俊幸 東京都立川市高松町1―100 帝三製薬株 式会社立川工場内 (72)発明者 馬越 治 東京都立川市高松町1―100 帝三製薬株 式会社立川工場内 (56)参考文献 特開 平2−237926(JP,A)

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水分不透過性又は水分半透過性のフィルム
    (a層)と、該フィルムの片面に積層された一の粘着剤
    層(b層)と、該b層の上に外周方向に貫通した孔を有
    しその内部に実質的に薬物を含有しない中空繊維からな
    る、目付が10〜100g/m2である編物(c層)を介して積
    層された他の粘着剤層(d層)とからなり、かつb層お
    よびd層の少なくともいずれかの層に蒸発性又は非蒸発
    性の薬物を含有してなる貼付剤。
  2. 【請求項2】中空繊維が、ポリエチレンテレフタレート
    の中空繊維である請求項1記載の貼付剤。
  3. 【請求項3】フィルムが、厚み0.5〜4.9μmのフィルム
    である請求項1記載の貼付剤。
  4. 【請求項4】編物が、その縦横方向のループの数の和が
    15〜37ケ/cmである組織を有する編物である請求項1記
    載の貼付剤。
  5. 【請求項5】薬物が、硝酸エステル類、グアイアズレ
    ン、カンファー、メントール、サリチル酸エステル類か
    ら選ばれた少なくとも一種の蒸発性薬物である請求項1
    記載の貼付剤。
  6. 【請求項6】薬物が、ホルモン剤、鎮痛剤及び心疾患薬
    から選ばれた少なくとも一種の非蒸発性薬物である請求
    項1記載の貼付剤。
  7. 【請求項7】薬物が硝酸エステル類で、かつその含有量
    が貼付剤に対して0.1〜20重量%である請求項1記載の
    貼付剤。
  8. 【請求項8】各粘着剤層が、厚み5〜100μmでアクリ
    ル系樹脂からなる粘着剤層である請求項1記載の貼付
    剤。
  9. 【請求項9】薬物がエストラジオール又はその誘導体
    で、かつその含有量が貼付剤に対して0.5〜5重量%で
    ある請求項8記載の貼付剤。
  10. 【請求項10】各粘着剤層中の水分含有率が0.5重量%
    以下で、かつ中空繊維がポリエチレンテレフタレートの
    中空繊維で、かつフィルムが厚み0.5〜4.9μmのフィル
    ムである請求項9記載の貼付剤。
  11. 【請求項11】エストラジオール又はその誘導体を含有
    する粘着剤層(b層及び/又はd層)が、粘着剤に対し
    て0.5〜15重量%の分子量約100,000以上のポリビニルピ
    ロリドンを含有し、かつ中空繊維がポリエチレンテレフ
    タレートの中空繊維で、フィルムが厚み0.5〜4.9μmの
    フィルムである請求項9記載の貼付剤。
  12. 【請求項12】薬物がブプレノルフィン類で、かつその
    含有量が粘着剤に対して1〜20重量%である請求項8記
    載の貼付剤。
  13. 【請求項13】ブプレノルフィン類がブプレノルフィン
    塩酸塩であり、かつ中空繊維がポリエチレンテレフタレ
    ートの中空繊維で、フィルムが厚み0.5〜4.9μmのフィ
    ルムである請求項12記載の貼付剤。
  14. 【請求項14】水分不透過性又は水分半透過性のフィル
    ム(a層)の片面に一の粘着剤層(b層)、外周方向に
    貫通した孔を有し実質的に薬物を含有しない中空繊維か
    らなる、目付が10〜100g/m2である編物(c層)及び他
    の粘着剤層(d層)を、a,b,c,d層の順となるように積
    層せしめ、かつb層およびd層の少なくともいずれかの
    層として蒸発性又は非蒸発性の薬物を含有する粘着剤層
    を用いることによりなる請求項1に係る貼付剤の製造
    法。
  15. 【請求項15】a層の片面にb層が積層せしめられてな
    る積層体を製造し、次いで該b層の上にc層を積層し、
    しかる後に該c層の上にd層を積層せしめることを特徴
    とする請求項14記載の貼付剤の製造法。
  16. 【請求項16】薬物が、ホルモン剤、鎮痛剤及び心疾患
    薬から選ばれた少なくとも一種の非蒸発性薬物である請
    求項14又は請求項15に記載の貼付剤の製造法。
  17. 【請求項17】(1) 水分不透過性又は水分半透過性
    のフィルム(a層)と、該a層の片面に積層された蒸発
    性の薬物を実質的に含有しないか/または少量含有する
    一の粘着剤層(b層)と、該b層の上に外周方向に貫通
    した孔を有しその内部に実質的に薬物を含有しない中空
    繊維からなる、目付が10〜100g/m2である編物(c層)
    が積層された積層体の該c層の表面に該蒸発性の薬物を
    揮発性溶媒に溶解して得られた薬物溶液を含浸させ、 (2) 次いで該c層の表面が空気に接しない状態で該
    積層体を加熱して該編物部分にある該蒸発性の薬物を該
    b層に移行せしめ、 (3) しかる後に該c層の上に該蒸発性の薬物を含有
    していてもよい他の粘着剤層(d層)を積層せしめるこ
    とからなる貼付剤の製造法。
  18. 【請求項18】薬物が、硝酸エステル類、グアイアズレ
    ン、カンファー、メントール、サリチル酸エステルから
    選ばれた少なくとも一種の蒸発性薬物である請求項17記
    載の貼付剤の製造法。
  19. 【請求項19】(1) 水分不透過性又は水分半透過性
    のフィルム(a層)と、該a層の片面に積層された蒸発
    性の薬物を実質的に含有しないか/または少量含有する
    一の粘着剤層(b層)と、該b層の上に外周方向に貫通
    した孔を有しその内部に実質的に薬物を含有しない中空
    繊維からなる、目付が10〜100g/m2である編物(c層)
    が積層された積層体の該c層の表面に、該蒸発性の薬物
    を揮発性溶媒に溶解して得られた薬物溶液を含浸させ、 (2) 次いで該c層の上に該蒸発性の薬物を含有して
    いてもよい他の粘着剤層(d層)を積層せしめて積層体
    を得、 (3) しかる後に該積層体を加熱して該編物部分にあ
    る該蒸発性の薬物を該b層および/またはd層に移行せ
    しめることからなる貼付剤の製造法。
  20. 【請求項20】薬物が、硝酸エステル類、グアイアズレ
    ン、カンファー、メントール、サリチル酸エステルから
    選ばれた少なくとも一種の蒸発性薬物である請求項19記
    載の貼付剤の製造法。
JP11705290A 1989-06-28 1990-05-07 貼付剤及びその製造法 Expired - Fee Related JPH0825871B2 (ja)

Applications Claiming Priority (8)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16604189 1989-06-28
JP16604089 1989-06-28
JP1-166040 1989-06-28
JP01166042 1989-06-28
JP1-166041 1989-06-28
JP1-166042 1989-06-28
JP21416289 1989-08-22
JP1-214162 1989-08-22

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03163014A JPH03163014A (ja) 1991-07-15
JPH0825871B2 true JPH0825871B2 (ja) 1996-03-13

Family

ID=27474043

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11705290A Expired - Fee Related JPH0825871B2 (ja) 1989-06-28 1990-05-07 貼付剤及びその製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0825871B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09124462A (ja) * 1995-11-01 1997-05-13 Nitto Denko Corp 貼付剤および貼付製剤
JPH1036265A (ja) 1996-07-19 1998-02-10 Nitto Denko Corp ブプレノルフィン経皮吸収製剤
JP4344175B2 (ja) * 2003-06-13 2009-10-14 リンテック株式会社 マトリックス型経皮吸収製剤の製造方法
WO2006085521A1 (ja) * 2005-02-10 2006-08-17 Nihon University オピオイドレセプター拮抗剤を含有する経皮吸収用医薬組成物およびその製造方法、並びに前記拮抗剤の経皮吸収促進方法
AU2009245777B2 (en) * 2008-05-05 2013-06-06 Euro-Celtique S.A. Opioid composition for treating skin lesions
JP5285356B2 (ja) * 2008-08-28 2013-09-11 日東電工株式会社 貼付剤
JP7617718B2 (ja) * 2020-08-31 2025-01-20 日東シンコー株式会社 粘着テープ

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03163014A (ja) 1991-07-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR930001804B1 (ko) 첩부제 및 그의 제조방법
KR900007830B1 (ko) 서방화 첩부제의 제조방법
EP0484543B1 (en) Plaster
KR910009993B1 (ko) 서방화 제제의 제조방법
WO2003037393A1 (en) Plaster having laminated support
HU206041B (en) Process for producing medicinal plaster comprising physostigmine in trandsdermally absorbing form
CA2784712A1 (en) Percutaneous absorption preparation comprising anti-dementia drug
JP2009242415A (ja) ブプレノルフィンまたは薬理学上同等物質の口腔における投与及び放出用の平らな製剤、並びにその製造方法
US5336210A (en) Plaster agent
JPH03163014A (ja) 貼付剤及びその製造法
JP2837337B2 (ja) 貼付剤
JP3053913B2 (ja) ビンポセチン類含有貼付剤
JPH0427212B2 (ja)
JP2505674B2 (ja) 貼付剤
JP2886021B2 (ja) 安定な貼付剤
JP2886020B2 (ja) 皮膚刺激の少ない貼付剤
JPH0427211B2 (ja)
JPWO1991016044A1 (ja) 貼付剤
JPH0427210B2 (ja)
JP2839635B2 (ja) エストラジオール含有貼付剤
JPH0840910A (ja) 安定なエストラジオール含有貼付剤の製造法
JPH02229114A (ja) エストラジオール含有貼付剤
JPH0791193B2 (ja) エストラジオール含有貼付剤
JPH0474118A (ja) 貼付剤

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 12

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080313

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 13

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090313

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100313

Year of fee payment: 14

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees