JPH0826098B2 - 含フッ素重合体の製造方法 - Google Patents

含フッ素重合体の製造方法

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JPH0826098B2 JP15129389A JP15129389A JPH0826098B2 JP H0826098 B2 JPH0826098 B2 JP H0826098B2 JP 15129389 A JP15129389 A JP 15129389A JP 15129389 A JP15129389 A JP 15129389A JP H0826098 B2 JPH0826098 B2 JP H0826098B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は含フッ素重合体の新規な製造方法に関するも
のである。さらに詳しくいえば、本発明は、環境破壊を
もたらすことの少ない重合媒体を用いて耐熱性、耐溶剤
性、耐薬品性などの良好な含フッ素重合体を効率よく製
造する方法に関するものである。
従来の技術 近年、含フッ素重合体は、耐熱性、耐溶剤性、耐薬品
性などに優れた高分子材料であることから、その特徴を
生かして種々の用途に利用されている。
このような含フッ素重合体の製造方法としては、従来
溶液重合法や溶液懸濁重合法が知られており、そして、
その重合媒体としては、クロロフルオロカーボンなどの
不活性溶媒が、高分子量の含フッ素重合体を与えること
や重合速度などの点から、通常用いられている。該クロ
ロフルオロカーボンの具体例としては、トリクロロフル
オロメタン、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロト
リフルオロエタン、ジクロロテトラフルオロエタンなど
が例示できるが、取り扱いの点からトリクロロトリフル
オロエタンが主に用いられている。
ところで、近年、オゾン層破壊が地球規模の環境破壊
問題として国際的に取り上げられ、その原因物質として
クロロフルオロカーボンが指摘され、世界的に全廃の方
向に向っている。このため含フッ素重合体を製造する際
に用いるクロロフルオロカーボンの使用を停止する必要
が生じてきている。
このクロロフルオロカーボンの代替品としては、水素
原子を含むヒドロクロロフルオロカーボンが、小さなオ
ゾン破壊係数を有するため提案されている。しかしなが
ら、従来、C−H結合を有する物質は、フルオロオレフ
ィンに対して連鎖移動性を示すことが知られており、水
素原子を含むヒドロクロロフルオロカーボンを、高分子
量の含フッ素重合体の製造の際に重合媒体として使用す
ることは困難であると考えられていた。実際に、C−H
結合を有する種々の溶媒が、含フッ素重合体の重合媒体
として検討されているが、高分子量の含フッ素重合体が
得られること、取り扱いやすいこと及び重合速度が十分
に速いことなどの点で有用な溶媒は見出されていないの
が実情である。
発明が解決しようとする課題 本発明は、このような事情のもとで、重合速度が速く
て、含フッ素重合体の分子量を十分に高めることがで
き、かつオゾン破壊係数の大きなクロロフルオロカーボ
ンを使用することなく耐熱性、耐溶剤性、耐薬品性に優
れる含フッ素重合体を効率よく製造する方法を提供する
ことを目的としてなされたものである。
課題を解決するための手段 本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を
重ねた結果、特定の構造のC−H結合を有するヒドロハ
ロフルオロカーボンは連鎖移動性が小さいことに着目
し、このものを含有する溶媒を重合媒体として用いるこ
とにより、その目的を達成しうることを見出し、この知
見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、重合媒体中において、フルオロ
オレフィンを主体とする原料単量体に、ラジカル開始剤
を作用させてフルオロオレフィン単位を主構成単位とし
て含有する含フッ素重合体を製造するに当り、該重合媒
体として、一般式 CH3R …(I) (式中のRは少なくともフッ素原子1個を含むパーハロ
メチル基又はパーハロエチル基である)で表わされる化
合物を含有する溶媒を用いることを特徴とする含フッ素
重合体の製造方法を提供するものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明方法において用いられるフルオロオレフィン
は、分子中に少なくとも1個のフッ素原子を有するオレ
フィンであって、好ましいものとしては、重合性及び得
られる重合体の性質の点から、炭素数2又は3のフルオ
ロオレフィンが好適である。
このようなフルオロオレフィンの具体例としては、CF
2=CF2、CHF=CF2、CH2=CF2、CH2=CHF、CClF=CF2、C
HCl=CF2、CCl2=CF2、CClF=CClF、CHF=CCl2、CH2=C
ClF、CCl2=CClFなどのフルオロエチレン系、CF3CF=CF
2、CF3CF=CHF、CF3CH=CF2、CF3CF=CH2、CF3CF=CH
F、CHF2CF=CHF、CF3CH=CH2、CH3CF=CF2、CH3CH=C
F2、CH3CF=CH2、CF2ClCF=CF2、CF3CCl=CF2、CF3CF=
CFCl、CF2ClCCl=CF2、CF2ClCF=CFCl、CFCl2CF=CF2
CF3CCl=CClF、CF3CCl=CCl2、CClF2CF=CCl2、CCl3CF
=CF2、CF2ClCCl=CCl2、CFCl2CCl=CCl2、CF3CF=CHC
l、CClF2CF=CHCl、CF3CCl=CHCl、CHF2CCl=CCl2、CF2
ClCH=CCl2、CF2ClCCl=CHCl、CCl3CF=CHCl、CF2lCF=
CF2、CF2BrCH=CF2、CF3CBr=CHBr、CF2ClCBr=CH2、CH
2BrCF=CCl2、CF3CBr=CH2、CF2CH=CHBr、CF2BrCH=CH
F、CF2BrCF=CF2などのフルオロプロペン系、CF3CF2CF
=CF2、CF3CF=CFCF3、CF3CH=CFCF3、CF2=CFCF2CH
F2、CF3CF2CF=CH2、CF3CH=CHCF3、CF2=CFCF2CH3、CF
2=CFCH2CH3、CF3CH2CH=CH2、CF3CH=CHCH3、CF2=CHC
H2CH3、CH3CF2CH=CH2、CFH2CH=CHCFH2、CH3CF2CH=CH
2、CH2=CFCH2CH3、CF3(CF2)2CF=CF2、CF3(CF2)3CF=C
F2などの炭素数4以上のフルオロオレフィン化合物を挙
げることができるが、これらの中でフルオロエチレン化
合物及びフルオロプロペン化合物が好ましく、特にテト
ラフルオロエチレン(CF2=CF2)、ビニリデンフルオリ
ド(CH2=CF2)及びヘキサフルオロプロピレン(CF2=C
FCF3)が好適である。これらのフルオロオレフィンは、
それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせ
て用いてもよい。
本発明においては、重合媒体として、一般式 CH3R …(I) (Rは前記と同じ意味をもつ) で表わされる化合物を含有する溶媒を用いることが必要
である。
前記一般式(I)で表わされる化合物は水素原子を含
むので、オゾン破壊係数は小さくて、環境破壊をもたら
すことが少なく、その使用に問題がない上、フルオロオ
レフィンに対する連鎖移動性が小さいので、このものを
重合媒体に用いることにより、重合速度が速くなり、得
られる含フッ素重合体の分子量を高めることができる。
前記一般式(I)で表わされる化合物の具体例として
は、CH3CCl2F、CH3CClF2、CH3CF3などのエタン系、CH3C
F2CF3、CH3CF2CF2Cl、CH3CF2CFCl2、CH3CFClCF3、CH3CF
ClCF2Cl、CH3CF2CFCl2などのプロパン系のものを挙げる
ことができるが、取り扱いの簡便さ、入手の容易などの
点からCH3CCl2Fが好適である。これらはそれぞれ単独で
用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
前記一般式(I)で表わされる化合物がフルオロオレ
フィンに対して連鎖移動性が小さいのは、次のように説
明することができる。すなわち、 −CH2F−、−CHClF、−CHF2などのハロ置換メチル基に
含まれる水素原子は、フルオロオレフィンに対して著し
い連鎖移動性を示すのに対し、該一般式(I)における
メチル基(−CH3)中の水素原子は連鎖移動性が小さい
からである。
前記一般式(I)で表わされる化合物におけるRは、
炭素数1又は2の少なくともフッ素原子1個を含むパー
ハロアルキル基であることが必要であり、このRが炭素
数3以上のものでは、取り扱いの簡便性が失われるし、
フッ素原子を含まないパーハロアルキル基、例えば−CC
l3、−CCl2CCl3などの基であるものはフルオロオレフィ
ンに対して著しい連鎖移動性を示し、本発明の目的が達
せられない。
本発明においては、重合媒体として、前記一般式
(I)で表わされる化合物に、水などの不活性溶媒を含
有させて用いることもできる。
本発明方法においては、重合型式として溶液重合法及
び溶液懸濁重合法のいずれの形式も用いることができる
し、また使用するラジカル重合開始剤は重合形式に応じ
て従来慣用されているものの中から適宜選ぶことができ
る。
本発明方法においては、重合反応は回分式、半連続
式、連続式のいずれでも実施することができる。この
際、重合反応温度は、通常−10〜150℃、好ましくは40
〜100℃の範囲で選ばれ、また、圧力については特に制
限はなく、例えば回分式の場合、自然発生圧力下での操
作が可能である。さらに、重合時間は反応温度やフルオ
ロオレフィン、重合媒体の種類などに左右され、一概に
定めることができないが、例えば回分式の場合、通常4
〜24時間程度である。
本発明方法により得られた含フッ素重合体は高分子量
であるので、耐熱性、耐溶剤性、耐薬品性に優れ、含フ
ッ素エラストマーの場合、ポリアミン化合物、ポリヒド
ロキシド化合物などの加硫剤を用いて加硫することによ
り、加熱定着ロール、バルブ、リング、パッキン、ガス
ケットなどに好適な優れた弾性体を得ることができる
し、フッ素樹脂の場合電線の絶縁材、管及び弁などの耐
化学薬品性ライニング材、耐化学薬品性容器、粘着防止
性ふた、シュートライナーなどとして有用である。
発明の効果 本発明によると、フルオロオレフィンに対する連鎖移
動性の小さい特定構造のC−H結合を有するヒドロハロ
フルオロカーボンを含む溶媒を重合媒体として用いるこ
とにより、フルオロオレフィンの重合速度が高められ、
耐熱性、耐溶剤性、耐薬品性などに優れた含フッ素重合
体を容易に得ることができる。また、該ヒドロハロフル
オロカーボンはオゾン破壊係数が小さいので、環境破壊
をもたらすことが少ないという長所を有しており、本発
明方法は工業的価値の高い方法といえる。
実施例 次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明する
が、本発明はこれらの例によってなんら限定されるもの
ではない 実施例 電磁誘導式かきまぜ機を備えた内容積約1のオート
クレーブを窒素ガスで十分に掃気し、減圧N2充てんを3
回繰り返して、窒素置換したのち、減圧状態で、脱酸素
した純水317g、溶媒としての1,1−ジクロロ−1−フル
オロエタン(以下フロンR141bという)90.7ml及び懸濁
安定剤としてのメチルセルロース(粘度50cp)0.32gを
仕込み、600rpmでかきまぜながら、温度50℃に保った。
次いで、ビニリデンフルオリド(以下VdFと略記する)2
7.9重量%、ヘキサフルオロプロピレン(以下HFPと略記
する)64.6重量%、及びテトラフルオロエチレン(以下
TFEと略記する)7.5重量%から成る混合モノマーを仕込
みガスとして13kg/cm2Gとなるまで仕込んだ。
次に開始剤として、ジイソプロピルパーオキシカーボ
ネート5重量%を含有したフロンR141b溶液5.72gを仕込
み重合を開始させた。重合により圧力が12.5kg/cm2Gま
で低下するので、VdF52.8重量%、HFP25.4重量%、TFE2
1.8重量%から成る混合モノマーを追添ガスとして追添
し再び圧力を13kg/cm2Gに戻した。このような操作を繰
り返し、8時間重合反応を行った。重合反応終了後残存
する混合モノマーを掃気し、得られた懸濁液を遠心分離
機で脱水し、十分水洗したのち、100℃で真空乾燥して
約140gのエラストマーを得た。得られた含フッ素エラス
トマーを19FNMRにより分析したところ、VdF単位53.5重
量%、HFP単位23.8重量%、TFE単位22.7重量%であり、
メチルエチルケトン中35℃で測定した極限粘度数は、15
2ml/gであった。なお、フロンR141bのオゾン破壊係数、
温室効果係数は、それぞれ0.05以下及び0.1以下であ
る。
比較例1〜6 次表に示す種類と量の溶媒を用い、実施例と同様にし
て含フッ素重合体を製造した。その結果を次表に示す。
この表から明らかなように、本発明の方法によれば、
従来のトリフルオロエタン系溶媒を用いた場合に匹敵す
る収率で所望の含フッ素重合体を製造することができ、
しかもオゾン破壊効果、温室効果ははるかに低いことが
分る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重合媒体中において、フルオロオレフィン
    を主体とする原料単量体に、ラジカル開始剤を作用させ
    てフルオロオレフィン単位を主構成単位として含有する
    含フッ素重合体を製造するに当り、該重合媒体として、
    一般式 CH3R (式中のRは少なくともフッ素原子1個を含むパーハロ
    メチル基又はパーハロエチル基である)で表わされる化
    合物を含有する溶媒を用いることを特徴とする含フッ素
    重合体の製造方法。
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