JPH0827181A - シアル酸含有糖蛋白質の精製法 - Google Patents
シアル酸含有糖蛋白質の精製法Info
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- JPH0827181A JPH0827181A JP16644994A JP16644994A JPH0827181A JP H0827181 A JPH0827181 A JP H0827181A JP 16644994 A JP16644994 A JP 16644994A JP 16644994 A JP16644994 A JP 16644994A JP H0827181 A JPH0827181 A JP H0827181A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 シアル酸含有糖蛋白質を短時間で、工業的に
大量に、安価に、しかも従来法に比べて高純度に精製す
ることが可能な精製法を提供する。 【構成】 キトサン多孔性ビーズを用いることを特徴と
するシアル酸含有糖蛋白質の精製法。
大量に、安価に、しかも従来法に比べて高純度に精製す
ることが可能な精製法を提供する。 【構成】 キトサン多孔性ビーズを用いることを特徴と
するシアル酸含有糖蛋白質の精製法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生理活性物質として知
られているシアル酸含有糖蛋白質を生体抽出物から工業
的に効率よく精製する方法に関する。
られているシアル酸含有糖蛋白質を生体抽出物から工業
的に効率よく精製する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】シアル酸は、炭素9個を含むノイラミン
酸のアシル誘導体であるN−アセチルノイラミン酸、N
−グリコシルノイラミン酸、N,O−ジアセチルノイラ
ミン酸等及びこれらの誘導体の総称であり、生体内では
一般に糖蛋白質やガングリオシドのヘテロオリゴ糖の非
還元末端に結合して存在する。
酸のアシル誘導体であるN−アセチルノイラミン酸、N
−グリコシルノイラミン酸、N,O−ジアセチルノイラ
ミン酸等及びこれらの誘導体の総称であり、生体内では
一般に糖蛋白質やガングリオシドのヘテロオリゴ糖の非
還元末端に結合して存在する。
【0003】シアル酸含有糖蛋白質に含まれるシアル酸
は、これを含有する糖蛋白質を安定化して、その生理活
性を維持し、且つ/又は種々の受容体(レセプター)と
の結合に重要な役割を果たしている。さらに、ムチン
は、その1分子中に多量のシアル酸が結合しており、胃
腸管や気管の内膜の機械的刺激に対する保護作用、消化
酵素に対する保護作用、細菌感染に対する防御作用、優
れた保湿作用及び乳化作用を有し、また、生体に対する
安全性も高いことが知られている。近年、これらのムチ
ンの特性に着目し、化粧品、医薬品(特に皮膚外用剤)
等の保湿成分として、さらには食品、化粧品、医薬品、
医薬部外品、トイレタリー等の各種産業分野において、
乳化剤としての利用の研究が進められている。
は、これを含有する糖蛋白質を安定化して、その生理活
性を維持し、且つ/又は種々の受容体(レセプター)と
の結合に重要な役割を果たしている。さらに、ムチン
は、その1分子中に多量のシアル酸が結合しており、胃
腸管や気管の内膜の機械的刺激に対する保護作用、消化
酵素に対する保護作用、細菌感染に対する防御作用、優
れた保湿作用及び乳化作用を有し、また、生体に対する
安全性も高いことが知られている。近年、これらのムチ
ンの特性に着目し、化粧品、医薬品(特に皮膚外用剤)
等の保湿成分として、さらには食品、化粧品、医薬品、
医薬部外品、トイレタリー等の各種産業分野において、
乳化剤としての利用の研究が進められている。
【0004】上記のような現状において、ムチン、その
他のシアル酸含有糖蛋白質を医薬、化粧品等に利用する
目的で、これらを工業的に大量に処理可能な精製法が望
まれている。
他のシアル酸含有糖蛋白質を医薬、化粧品等に利用する
目的で、これらを工業的に大量に処理可能な精製法が望
まれている。
【0005】シアル酸含有糖蛋白質は、非常に粘度が高
く、特にシアル酸を多量に含有しているムチンは極めて
高粘度の物質である。シアル酸含有糖蛋白質に限らず、
粘性の高い物質を精製することは一般に非常に困難であ
る。それ故、かなり古くからシアル酸含有糖蛋白質を精
製しようとの試みが為されてきたが、未だ十分といえる
方法は見出されていないのが現状である。
く、特にシアル酸を多量に含有しているムチンは極めて
高粘度の物質である。シアル酸含有糖蛋白質に限らず、
粘性の高い物質を精製することは一般に非常に困難であ
る。それ故、かなり古くからシアル酸含有糖蛋白質を精
製しようとの試みが為されてきたが、未だ十分といえる
方法は見出されていないのが現状である。
【0006】これまでに報告されているシアル酸含有糖
蛋白質の精製法としては、種々の生体成分、例えば血
液、尿、各種臓器を原料として、アルコール分画、アセ
トン分画、第4級アンモニウム塩、硫酸アンモニウム、
塩化ナトリウム等による分画を繰り返し、さらに種々の
陰イオン交換体、陽イオン交換体を用いたイオン交換ク
ロマトグラフィー、ハイドロキシアパタイトによる吸着
クロマトグラフィー、セファデックスG−100、セフ
ァデックスG−200、セファクリルS−300、セフ
ァロースCL4Bなどのゲル濾過クロマトグラフィーを
用いた方法又はこれらの組み合わせによる方法が挙げら
れる。
蛋白質の精製法としては、種々の生体成分、例えば血
液、尿、各種臓器を原料として、アルコール分画、アセ
トン分画、第4級アンモニウム塩、硫酸アンモニウム、
塩化ナトリウム等による分画を繰り返し、さらに種々の
陰イオン交換体、陽イオン交換体を用いたイオン交換ク
ロマトグラフィー、ハイドロキシアパタイトによる吸着
クロマトグラフィー、セファデックスG−100、セフ
ァデックスG−200、セファクリルS−300、セフ
ァロースCL4Bなどのゲル濾過クロマトグラフィーを
用いた方法又はこれらの組み合わせによる方法が挙げら
れる。
【0007】なお、本願出願人は、限外濾過によるムチ
ンの精製方法を提案した(特開平5−310799
号)。この方法によれば、純度の高いムチンを一工程で
得ることができるが、この方法によってもシアル酸含有
糖蛋白質の純度の指標となるシアル酸/蛋白質(S/
P)比は1.03程度であり、また、大量処理は困難で
ある。
ンの精製方法を提案した(特開平5−310799
号)。この方法によれば、純度の高いムチンを一工程で
得ることができるが、この方法によってもシアル酸含有
糖蛋白質の純度の指標となるシアル酸/蛋白質(S/
P)比は1.03程度であり、また、大量処理は困難で
ある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のように種々のシ
アル酸含有糖蛋白質の精製法が知られているが、いずれ
も操作に多くの手間と時間がかかり、精製の程度も不十
分であり、工業的に大量処理が可能であり、しかも安価
に精製が行える方法は未だ見出されていない。
アル酸含有糖蛋白質の精製法が知られているが、いずれ
も操作に多くの手間と時間がかかり、精製の程度も不十
分であり、工業的に大量処理が可能であり、しかも安価
に精製が行える方法は未だ見出されていない。
【0009】本発明は、上記現状に鑑み、シアル酸含有
糖蛋白質を短時間で、工業的に大量処理が可能であり、
且つ安価に精製できる方法を提供することを目的とす
る。
糖蛋白質を短時間で、工業的に大量処理が可能であり、
且つ安価に精製できる方法を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成できるシアル酸含有糖蛋白質の精製法を開発すべ
く鋭意検討を重ねた結果、シアル酸がキトサンに特異的
に吸着されることを見出した。この現象に着目し、シア
ル酸含有糖蛋白質をキトサン多孔性ビーズに吸着させ、
精製を試みたところ、シアル酸含有糖蛋白質を短時間
で、工業的に大量に、安価に、しかも従来法に比べて高
純度に精製できることを見出し本発明を完成させた。
を達成できるシアル酸含有糖蛋白質の精製法を開発すべ
く鋭意検討を重ねた結果、シアル酸がキトサンに特異的
に吸着されることを見出した。この現象に着目し、シア
ル酸含有糖蛋白質をキトサン多孔性ビーズに吸着させ、
精製を試みたところ、シアル酸含有糖蛋白質を短時間
で、工業的に大量に、安価に、しかも従来法に比べて高
純度に精製できることを見出し本発明を完成させた。
【0011】すなわち、本発明は、キトサン多孔性ビー
ズを用いることを特徴とするシアル酸含有糖蛋白質の精
製法を要旨とする。
ズを用いることを特徴とするシアル酸含有糖蛋白質の精
製法を要旨とする。
【0012】以下、本発明を詳細に説明する。まず、本
発明で用いるキトサン多孔性ビーズについて説明する。
キトサンとは、カニ、エビ、オキアミ及び昆虫類の甲皮
に含まれているN−アセチル−D−グルコサミンのβ−
1,4結合からなるキチンをN−脱アセチル化して得ら
れるポリグルコサミンである。キトサンの分子量は10
万以上であり、直鎖状の高分子物質で、多数のアミノ基
がその直鎖上に等間隔に存在し、天然物としては唯一の
カチオン性高分子として優れた特性を有するものであ
る。
発明で用いるキトサン多孔性ビーズについて説明する。
キトサンとは、カニ、エビ、オキアミ及び昆虫類の甲皮
に含まれているN−アセチル−D−グルコサミンのβ−
1,4結合からなるキチンをN−脱アセチル化して得ら
れるポリグルコサミンである。キトサンの分子量は10
万以上であり、直鎖状の高分子物質で、多数のアミノ基
がその直鎖上に等間隔に存在し、天然物としては唯一の
カチオン性高分子として優れた特性を有するものであ
る。
【0013】キトサンの上記のような特性を利用して、
現在キトサンは種々の用途に応用されている。例えば、
固定化酵素用担体、アフィニティークロマトグラフィー
用担体、金属イオン吸着剤、細胞増殖用担体等の固体担
体として利用され、さらに、抗血液凝固剤、免疫強化
剤、外傷治療促進剤、人工臓器、抗菌剤、抗ウイルス剤
等の医療分野への応用も進められている。
現在キトサンは種々の用途に応用されている。例えば、
固定化酵素用担体、アフィニティークロマトグラフィー
用担体、金属イオン吸着剤、細胞増殖用担体等の固体担
体として利用され、さらに、抗血液凝固剤、免疫強化
剤、外傷治療促進剤、人工臓器、抗菌剤、抗ウイルス剤
等の医療分野への応用も進められている。
【0014】近年、キトサンに種々の架橋処理を施すこ
とにより、酢酸、乳酸、ギ酸、クエン酸等の有機酸、塩
酸、硝酸等の無機酸及び水酸化ナトリウム等の塩基に不
溶性であり、種々の粒径、細孔径をもつビーズ状に成形
した多孔性ビーズが開発され、さらにキトサンの応用性
が広がりつつある。また、耐アルカリ性に優れ、水酸化
ナトリウムでの洗浄・再生が可能で、反復使用できるも
のも開発されている。
とにより、酢酸、乳酸、ギ酸、クエン酸等の有機酸、塩
酸、硝酸等の無機酸及び水酸化ナトリウム等の塩基に不
溶性であり、種々の粒径、細孔径をもつビーズ状に成形
した多孔性ビーズが開発され、さらにキトサンの応用性
が広がりつつある。また、耐アルカリ性に優れ、水酸化
ナトリウムでの洗浄・再生が可能で、反復使用できるも
のも開発されている。
【0015】物質の精製にキトサン多孔性ビーズを用い
た応用例として、バイオ医薬品の製造過程で生じる不純
物である核酸やエンドトキシン(菌体内毒素)をキトサ
ン多孔性ビーズに吸着させて除去する方法が知られてい
るが、シアル酸含有糖蛋白質をキトサン多孔性ビーズに
吸着させて精製した例はない。
た応用例として、バイオ医薬品の製造過程で生じる不純
物である核酸やエンドトキシン(菌体内毒素)をキトサ
ン多孔性ビーズに吸着させて除去する方法が知られてい
るが、シアル酸含有糖蛋白質をキトサン多孔性ビーズに
吸着させて精製した例はない。
【0016】本発明で精製されるべきシアル酸含有糖蛋
白質としては、例えば哺乳動物の顎下腺ムチン、胃粘膜
ムチン、卵白ムチン、免疫グロブリン類、フェツイン、
トランスフェリン、エリスロポエチン、サイログロブリ
ン、ガングリオシド又は赤血球膜糖蛋白質;哺乳動物の
脳下垂体前葉から得られる黄体形成ホルモン(LH)又
は卵胞刺激ホルモン(FSH)、尿中から得られる絨毛
性性腺刺激ホルモン(hCG)、閉経婦人尿性性腺刺激
ホルモン(hMG)、妊馬血清性性腺刺激ホルモン(P
MSG)等の性腺刺激ホルモンが挙げられる。
白質としては、例えば哺乳動物の顎下腺ムチン、胃粘膜
ムチン、卵白ムチン、免疫グロブリン類、フェツイン、
トランスフェリン、エリスロポエチン、サイログロブリ
ン、ガングリオシド又は赤血球膜糖蛋白質;哺乳動物の
脳下垂体前葉から得られる黄体形成ホルモン(LH)又
は卵胞刺激ホルモン(FSH)、尿中から得られる絨毛
性性腺刺激ホルモン(hCG)、閉経婦人尿性性腺刺激
ホルモン(hMG)、妊馬血清性性腺刺激ホルモン(P
MSG)等の性腺刺激ホルモンが挙げられる。
【0017】本発明で用いることができるキトサン多孔
性ビーズとしては、pH4〜9の領域において水不溶性
に化学修飾されたキトサンからなるものが好ましい。精
製すべきシアル酸含有糖蛋白質の種類により、平衡化、
溶出に用いる緩衝液のpHを適宜選択すべきであるが、
通常上記範囲のpH領域において水不溶性であれば十分
である。
性ビーズとしては、pH4〜9の領域において水不溶性
に化学修飾されたキトサンからなるものが好ましい。精
製すべきシアル酸含有糖蛋白質の種類により、平衡化、
溶出に用いる緩衝液のpHを適宜選択すべきであるが、
通常上記範囲のpH領域において水不溶性であれば十分
である。
【0018】キトサン多孔性ビーズの粒径、細孔径の平
均直径、かさ密度には特に制限はないが、それぞれ40
〜450μm、1〜10μm、30〜100mg/ml
程度が好ましい。
均直径、かさ密度には特に制限はないが、それぞれ40
〜450μm、1〜10μm、30〜100mg/ml
程度が好ましい。
【0019】上記のような特性を有し、本発明のシアル
酸含有糖蛋白質の精製に適した市販のキトサン多孔性ビ
ーズとしては、例えばクリムーバーII(栗田工業株式会
社製)、キトパールベーシック(富士紡績株式会社製)
等が挙げられる。
酸含有糖蛋白質の精製に適した市販のキトサン多孔性ビ
ーズとしては、例えばクリムーバーII(栗田工業株式会
社製)、キトパールベーシック(富士紡績株式会社製)
等が挙げられる。
【0020】次に、本発明のシアル酸含有糖蛋白質の精
製の操作手順について説明する。 (1)キトサン多孔性ビーズの調製 キトサン多孔性ビーズは、0.5〜2.0Mの水酸化ナ
トリウム溶液に懸濁し、一夜放置した後、蒸留水で洗浄
し、精製するシアル酸含有糖蛋白質の種類に応じてpH
4〜9の緩衝液で平衡化する。用いる緩衝液としては、
例えば酢酸緩衝液、クエン酸緩衝液、乳酸緩衝液、ギ酸
緩衝液、リン酸塩緩衝液、トリス塩酸緩衝液等が好まし
い。
製の操作手順について説明する。 (1)キトサン多孔性ビーズの調製 キトサン多孔性ビーズは、0.5〜2.0Mの水酸化ナ
トリウム溶液に懸濁し、一夜放置した後、蒸留水で洗浄
し、精製するシアル酸含有糖蛋白質の種類に応じてpH
4〜9の緩衝液で平衡化する。用いる緩衝液としては、
例えば酢酸緩衝液、クエン酸緩衝液、乳酸緩衝液、ギ酸
緩衝液、リン酸塩緩衝液、トリス塩酸緩衝液等が好まし
い。
【0021】(2)粗シアル酸含有糖蛋白質の調製 本発明の方法により精製されるべき粗シアル酸含有糖蛋
白質は、生体成分から抽出し、不溶物を通常の濾過又は
遠心分離により除去したものでよい。さらに必要に応じ
てエタノール分画、アセトン分画、塩による分画を組み
込んで夾雑物を除去してもよい。
白質は、生体成分から抽出し、不溶物を通常の濾過又は
遠心分離により除去したものでよい。さらに必要に応じ
てエタノール分画、アセトン分画、塩による分画を組み
込んで夾雑物を除去してもよい。
【0022】(3)精製操作 上記(1)で平衡化したキトサン多孔性ビーズに粗シアル
酸含有糖蛋白質をキトサン多孔性ビーズの平衡化に用い
た緩衝液に溶解したものを添加し、シアル酸含有糖蛋白
質をキトサン多孔性ビーズに吸着させる。同緩衝液でキ
トサン多孔性ビーズを洗浄し、不純物を除去した後、シ
アル酸含有糖蛋白質の種類に応じて0.1〜0.5Mの
塩化ナトリウム、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、
塩化カリウム等によりイオン強度を高めた同緩衝液によ
りキトサン多孔性ビーズに吸着していたシアル酸含有糖
蛋白質を溶出させ、回収する。
酸含有糖蛋白質をキトサン多孔性ビーズの平衡化に用い
た緩衝液に溶解したものを添加し、シアル酸含有糖蛋白
質をキトサン多孔性ビーズに吸着させる。同緩衝液でキ
トサン多孔性ビーズを洗浄し、不純物を除去した後、シ
アル酸含有糖蛋白質の種類に応じて0.1〜0.5Mの
塩化ナトリウム、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、
塩化カリウム等によりイオン強度を高めた同緩衝液によ
りキトサン多孔性ビーズに吸着していたシアル酸含有糖
蛋白質を溶出させ、回収する。
【0023】ここで、精製の方式としては、キトサン多
孔性ビーズをカラムに充填するカラム方式、容器に平衡
化したキトサン多孔性ビーズを入れるバッチ方式のいず
れでも可能である。
孔性ビーズをカラムに充填するカラム方式、容器に平衡
化したキトサン多孔性ビーズを入れるバッチ方式のいず
れでも可能である。
【0024】溶出したシアル酸含有糖蛋白質溶液は減圧
乾燥、噴霧乾燥、凍結乾燥等により乾燥され、目的の精
製シアル酸含有糖蛋白質末が得られる。
乾燥、噴霧乾燥、凍結乾燥等により乾燥され、目的の精
製シアル酸含有糖蛋白質末が得られる。
【0025】さらに、上記溶出したシアル酸含有糖蛋白
質溶液を、ゲル濾過、電気透析、流水透析、限外濾過等
の公知の手段により脱塩処理した後、乾燥処理すること
により、塩を含まない精製シアル酸含有糖蛋白質末が得
られる。
質溶液を、ゲル濾過、電気透析、流水透析、限外濾過等
の公知の手段により脱塩処理した後、乾燥処理すること
により、塩を含まない精製シアル酸含有糖蛋白質末が得
られる。
【0026】
【実施例】以下、試験例及び実施例を挙げて本発明をさ
らに具体的に説明する。
らに具体的に説明する。
【0027】試験例1:各種pHにおける種々のクロマ
トグラフィー担体のウシ顎下腺ムチンに対する吸着能の
検討 シアル酸含有糖蛋白質を効率よく精製するためには、ど
のようなクロマトグラフィー担体を用い、どのようなp
H下で精製を行うのが好ましいかを検討するため、以下
の担体及び緩衝液を用いてウシ顎下腺ムチンの精製を行
った。
トグラフィー担体のウシ顎下腺ムチンに対する吸着能の
検討 シアル酸含有糖蛋白質を効率よく精製するためには、ど
のようなクロマトグラフィー担体を用い、どのようなp
H下で精製を行うのが好ましいかを検討するため、以下
の担体及び緩衝液を用いてウシ顎下腺ムチンの精製を行
った。
【0028】用いたクロマトグラフィー担体: DEAE−セファデックス CM−セファデックス(以上ファルマシア社製) クリムーバーII(栗田工業社製) ハイドロキシアパタイト(日本バイオラッド社製) 硫酸化セルロファイン(生化学工業社製) 用いた緩衝液:0.01M酢酸緩衝液(pH5.0及び
pH6.0) 0.01Mリン酸塩緩衝液(pH7.0) 0.01Mトリス塩酸緩衝液(pH8.0) 上記種々のpHの緩衝液で平衡化した上記各種のクロマ
トグラフィー担体をカラムに充填し、容量10mlのカ
ラムを作製した。
pH6.0) 0.01Mリン酸塩緩衝液(pH7.0) 0.01Mトリス塩酸緩衝液(pH8.0) 上記種々のpHの緩衝液で平衡化した上記各種のクロマ
トグラフィー担体をカラムに充填し、容量10mlのカ
ラムを作製した。
【0029】後記する実施例1の(1)に記載の粗ウシ顎
下腺ムチン(S/P比=1.03)100mgを種々の
緩衝液10mlに溶解した溶液をそれぞれのカラムに添
加した。次に、それぞれの非吸着画分と0.5M塩化ナ
トリウムを含む緩衝液で溶出される画分を集め、それぞ
れ透析により脱塩後、凍結乾燥末とした。得られたそれ
ぞれの画分の凍結乾燥末のシアル酸含量及び蛋白質含量
を測定し、シアル酸含量(S)/蛋白質含量(P)の比
(以下、S/P比という)を精製前の粗ムチンのS/P
比と比較した。結果を下記表1に示す。
下腺ムチン(S/P比=1.03)100mgを種々の
緩衝液10mlに溶解した溶液をそれぞれのカラムに添
加した。次に、それぞれの非吸着画分と0.5M塩化ナ
トリウムを含む緩衝液で溶出される画分を集め、それぞ
れ透析により脱塩後、凍結乾燥末とした。得られたそれ
ぞれの画分の凍結乾燥末のシアル酸含量及び蛋白質含量
を測定し、シアル酸含量(S)/蛋白質含量(P)の比
(以下、S/P比という)を精製前の粗ムチンのS/P
比と比較した。結果を下記表1に示す。
【0030】
【表1】 注) ++:ムチンは全部担体に吸着され(すなわち非
吸着画分にはムチンは全く含まれず)、この吸着画分の
S/P比は原料の粗ムチンよりも上昇した。 +:ムチンは担体に吸着される画分と吸着されない画分
の両方に含まれ、S/P比は両画分とも原料の粗ムチン
と同等であった。 −:ムチンは担体に吸着されず(すなわち全てカラムを
素通りし)、この非吸着画分のS/P比は原料の粗ムチ
ンと同等であった。
吸着画分にはムチンは全く含まれず)、この吸着画分の
S/P比は原料の粗ムチンよりも上昇した。 +:ムチンは担体に吸着される画分と吸着されない画分
の両方に含まれ、S/P比は両画分とも原料の粗ムチン
と同等であった。 −:ムチンは担体に吸着されず(すなわち全てカラムを
素通りし)、この非吸着画分のS/P比は原料の粗ムチ
ンと同等であった。
【0031】表1の結果から明らかなように、従来用い
られてきたクロマトグラフィー担体であるDEAE−セ
ファデックス等では、効率よくシアル酸含有糖蛋白質の
精製を行うことはできない。これに対し、pH5.0〜
6.0付近の緩衝液を用い、キトサン多孔性ビーズであ
るクリムーバーIIをクロマトグラフィー担体として用い
た場合には、他の担体を用いる場合に比べ、効率よくシ
アル酸含有糖蛋白質の精製が可能である。
られてきたクロマトグラフィー担体であるDEAE−セ
ファデックス等では、効率よくシアル酸含有糖蛋白質の
精製を行うことはできない。これに対し、pH5.0〜
6.0付近の緩衝液を用い、キトサン多孔性ビーズであ
るクリムーバーIIをクロマトグラフィー担体として用い
た場合には、他の担体を用いる場合に比べ、効率よくシ
アル酸含有糖蛋白質の精製が可能である。
【0032】特にpH5.0付近の緩衝液を用いた場合
に、原料の粗ムチンの全部が担体に吸着され、それを
0.5Mの塩化ナトリウムを含む緩衝液で溶出した画分
のS/P比が原料の粗ムチンよりも上昇しており、ムチ
ンを含むシアル酸含有糖蛋白質の精製に特に適してい
る。
に、原料の粗ムチンの全部が担体に吸着され、それを
0.5Mの塩化ナトリウムを含む緩衝液で溶出した画分
のS/P比が原料の粗ムチンよりも上昇しており、ムチ
ンを含むシアル酸含有糖蛋白質の精製に特に適してい
る。
【0033】試験例2:各種pHにおけるキトサン多孔
性ビーズカラムのウシ顎下腺ムチンに対する吸着能の検
討 上記試験例1で、キトサン多孔性ビーズがシアル酸含有
糖蛋白質の精製に特に適したクロマトグラフィー担体で
あることが明らかとなった。本試験例2では、キトサン
多孔性ビーズでシアル酸含有糖蛋白質を精製するための
好ましい条件を検討した。クフォマトグラフィー担体と
してキトサン多孔性ビーズであるクリムーバーII(栗田
工業社製)を用い、緩衝液として0.01M酢酸緩衝液
を用い、緩衝液のpHを下記表2のように変化させた。
性ビーズカラムのウシ顎下腺ムチンに対する吸着能の検
討 上記試験例1で、キトサン多孔性ビーズがシアル酸含有
糖蛋白質の精製に特に適したクロマトグラフィー担体で
あることが明らかとなった。本試験例2では、キトサン
多孔性ビーズでシアル酸含有糖蛋白質を精製するための
好ましい条件を検討した。クフォマトグラフィー担体と
してキトサン多孔性ビーズであるクリムーバーII(栗田
工業社製)を用い、緩衝液として0.01M酢酸緩衝液
を用い、緩衝液のpHを下記表2のように変化させた。
【0034】各種pHの緩衝液で平衡化した担体をカラ
ムに充填し、容量10mlのカラムを作製した。後記す
る実施例1の(1)の粗ウシ顎下腺ムチン(S/P比=
1.03)500mgを各種pHの緩衝液10mlに溶
解させた溶液をそれぞれのカラムに添加した。次にそれ
ぞれの非吸着画分、0.25M塩化ナトリウムを含む緩
衝液で溶出される画分及び0.5M塩化ナトリウムを含
む緩衝液で溶出される画分を集め、透析により脱塩後、
凍結乾燥末とした。得られたそれぞれの画分の収率及び
S/P比を下記表2に示した。
ムに充填し、容量10mlのカラムを作製した。後記す
る実施例1の(1)の粗ウシ顎下腺ムチン(S/P比=
1.03)500mgを各種pHの緩衝液10mlに溶
解させた溶液をそれぞれのカラムに添加した。次にそれ
ぞれの非吸着画分、0.25M塩化ナトリウムを含む緩
衝液で溶出される画分及び0.5M塩化ナトリウムを含
む緩衝液で溶出される画分を集め、透析により脱塩後、
凍結乾燥末とした。得られたそれぞれの画分の収率及び
S/P比を下記表2に示した。
【0035】
【表2】
【0036】表2の結果から、pH6の緩衝液を用いた
非吸着画分、及びpH4.0〜6.0の緩衝液を用いた
0.25M塩化ナトリウム含有緩衝液で溶出する画分に
シアル酸含有糖蛋白質が多く含まれ、収率(回収率)及
び純度(S/P比)の点からpH4〜9付近の0.1〜
0.5M塩化ナトリウムに相当するイオン強度を有する
緩衝液好ましいと考えられる。特にpH5.5の緩衝液
を用い、0.25M塩化ナトリウムに相当するイオン強
度を有する緩衝液で溶出するのが好ましいことがわか
る。表2中、特に好ましい条件で精製を行った場合、ム
チンの収率は64%と非常に高く、S/P比も1.06
以上と高い。
非吸着画分、及びpH4.0〜6.0の緩衝液を用いた
0.25M塩化ナトリウム含有緩衝液で溶出する画分に
シアル酸含有糖蛋白質が多く含まれ、収率(回収率)及
び純度(S/P比)の点からpH4〜9付近の0.1〜
0.5M塩化ナトリウムに相当するイオン強度を有する
緩衝液好ましいと考えられる。特にpH5.5の緩衝液
を用い、0.25M塩化ナトリウムに相当するイオン強
度を有する緩衝液で溶出するのが好ましいことがわか
る。表2中、特に好ましい条件で精製を行った場合、ム
チンの収率は64%と非常に高く、S/P比も1.06
以上と高い。
【0037】以上の試験例1及び2の結果を踏まえ、好
ましい本発明のキトサン多孔性ビーズを用いたシアル酸
含有糖蛋白質の精製法を具体的に説明する。
ましい本発明のキトサン多孔性ビーズを用いたシアル酸
含有糖蛋白質の精製法を具体的に説明する。
【0038】実施例1:ウシ顎下腺ムチンの精製 (1)粗ウシ顎下腺ムチン 特開平5−310799号公報の実施例1に記載の限外
濾過により精製して得られたウシ顎下腺ムチンを原料
(以下、「粗ムチン」という。)として用いた。この粗
ムチンの3%水溶液におけるシアル酸(S)含量は0.
69%、蛋白質(P)含量は0.67%(乾燥末に換算
すると、シアル酸(S)含量は23%、蛋白質(P)含
量は22.3%となる。)であり、S/P比は1.03
であった。
濾過により精製して得られたウシ顎下腺ムチンを原料
(以下、「粗ムチン」という。)として用いた。この粗
ムチンの3%水溶液におけるシアル酸(S)含量は0.
69%、蛋白質(P)含量は0.67%(乾燥末に換算
すると、シアル酸(S)含量は23%、蛋白質(P)含
量は22.3%となる。)であり、S/P比は1.03
であった。
【0039】(2)キトサン多孔性ビーズによる精製 キトサン多孔性ビーズ(栗田工業株式会社製、クリムー
バーII)を2M水酸化ナトリウム溶液に懸濁して一夜放
置したものを、カラム(口径120mm、長さ12c
m)に充填し、450mlのキトサン多孔性ビーズを充
填したカラムを作製した。カラム中のキトサン多孔性ビ
ーズをpH5.5の0.01M酢酸緩衝液で平衡化し
た。
バーII)を2M水酸化ナトリウム溶液に懸濁して一夜放
置したものを、カラム(口径120mm、長さ12c
m)に充填し、450mlのキトサン多孔性ビーズを充
填したカラムを作製した。カラム中のキトサン多孔性ビ
ーズをpH5.5の0.01M酢酸緩衝液で平衡化し
た。
【0040】キトサン多孔性ビーズカラムに、粗ムチン
末23gをpH5.5の0.01M酢酸緩衝液2リット
ルに溶解した溶液を添加した。さらに、粗ムチン溶液を
ポンプでカラム内に循環させてムチンをキトサン多孔性
ビーズに吸着させた。その後、pH5.5の0.01M
酢酸緩衝液10リットルをポンプでカラム内に循環させ
て不純物をキトサン多孔性ビーズから洗い出した。
末23gをpH5.5の0.01M酢酸緩衝液2リット
ルに溶解した溶液を添加した。さらに、粗ムチン溶液を
ポンプでカラム内に循環させてムチンをキトサン多孔性
ビーズに吸着させた。その後、pH5.5の0.01M
酢酸緩衝液10リットルをポンプでカラム内に循環させ
て不純物をキトサン多孔性ビーズから洗い出した。
【0041】次いで、キトサン多孔性ビーズに吸着した
ムチンを0.25M塩化ナトリウムを含むpH5.5の
0.01M酢酸緩衝液10リットルで溶出した。
ムチンを0.25M塩化ナトリウムを含むpH5.5の
0.01M酢酸緩衝液10リットルで溶出した。
【0042】ムチンを含む溶出液を限外濾過装置(アミ
コン社製、ダイアフローホローファイバーシステムDC
4型、カートリッジH1P100使用)を用いて濃縮・
脱塩した後、凍結乾燥して精製ムチン末15g(収率:
65.2%)を得た。
コン社製、ダイアフローホローファイバーシステムDC
4型、カートリッジH1P100使用)を用いて濃縮・
脱塩した後、凍結乾燥して精製ムチン末15g(収率:
65.2%)を得た。
【0043】得られた精製ムチン末のシアル酸(S)含
量は32.0%、蛋白質(P)含量は27.0%であ
り、S/P比は1.19であった。また、分子量分布
は、10万以上が99.0%、10万以下が1.0%で
あった。シアル酸含量はエールリッヒ法、蛋白質含量は
ローリー法、分子量分布はTSK gel G3000
SWカラム(東ソー社製)をもちいた高速液体クロマト
グラフィー法によって測定した。
量は32.0%、蛋白質(P)含量は27.0%であ
り、S/P比は1.19であった。また、分子量分布
は、10万以上が99.0%、10万以下が1.0%で
あった。シアル酸含量はエールリッヒ法、蛋白質含量は
ローリー法、分子量分布はTSK gel G3000
SWカラム(東ソー社製)をもちいた高速液体クロマト
グラフィー法によって測定した。
【0044】現在までに報告されている精製ムチンのS
/P比の最高値は(実験室レベルの精製により得られた
ものであるが)1.20付近である。上記本発明の精製
法によれば、工業的規模での精製で、S/P比=1.1
9という高い純度のムチンが得られた。しかも、実験室
レベルの精製では、種々の操作を繰り返し、長時間を要
する。これに対し、本発明の精製法によれば、極短時間
で、簡易な操作で、大量に高純度のムチンを得ることが
できる。
/P比の最高値は(実験室レベルの精製により得られた
ものであるが)1.20付近である。上記本発明の精製
法によれば、工業的規模での精製で、S/P比=1.1
9という高い純度のムチンが得られた。しかも、実験室
レベルの精製では、種々の操作を繰り返し、長時間を要
する。これに対し、本発明の精製法によれば、極短時間
で、簡易な操作で、大量に高純度のムチンを得ることが
できる。
【0045】実施例2:脳下垂体性性腺刺激ホルモンの
精製 (1)粗脳下垂体前葉抽出物末の調製 脳下垂体前葉(250g)を細切したものを、pH8.
5の30%アセトン溶液で抽出し、濾過により不溶物を
除去した抽出液に塩酸を加えてpH4.5に調整し、生
じた沈殿を濾過により除去した。濾液にアセトンを加え
てアセトン濃度70%とし、目的物を含むアセトン沈殿
を形成させた。得られたアセトン沈殿を、脱水後、減圧
乾燥し、粗脳下垂体前葉抽出物末(1g)を得た。
精製 (1)粗脳下垂体前葉抽出物末の調製 脳下垂体前葉(250g)を細切したものを、pH8.
5の30%アセトン溶液で抽出し、濾過により不溶物を
除去した抽出液に塩酸を加えてpH4.5に調整し、生
じた沈殿を濾過により除去した。濾液にアセトンを加え
てアセトン濃度70%とし、目的物を含むアセトン沈殿
を形成させた。得られたアセトン沈殿を、脱水後、減圧
乾燥し、粗脳下垂体前葉抽出物末(1g)を得た。
【0046】(2)キトサン多孔性ビーズによる精製 キトサン多孔性ビーズは、実施例1の(2)と同様に処理
してpH5.5の0.01M酢酸緩衝液で平衡化したも
のをカラムに充填し、10mlのカラムを作製した。
してpH5.5の0.01M酢酸緩衝液で平衡化したも
のをカラムに充填し、10mlのカラムを作製した。
【0047】粗脳下垂体前葉抽出物末100mgをpH
5.5のの0.01M酢酸緩衝液10mlに溶解した溶
液をキトサン多孔性ビーズカラムに添加した後、pH
5.5の0.01M酢酸緩衝液50mlでカラムを洗浄
し、0.25M塩化ナトリウムを含む同緩衝液100m
lで溶出する画分を集めた。得られた画分を透析により
脱塩した後、凍結乾燥し、精製脳下垂体性性腺刺激ホル
モン末を得た。
5.5のの0.01M酢酸緩衝液10mlに溶解した溶
液をキトサン多孔性ビーズカラムに添加した後、pH
5.5の0.01M酢酸緩衝液50mlでカラムを洗浄
し、0.25M塩化ナトリウムを含む同緩衝液100m
lで溶出する画分を集めた。得られた画分を透析により
脱塩した後、凍結乾燥し、精製脳下垂体性性腺刺激ホル
モン末を得た。
【0048】また、フリードマン試験により、得られた
精製脳下垂体性性腺刺激ホルモン末の比活性を測定し
た。精製末の収量、フリードマン試験による比活性及び
活性回収率を下記表3に示した。
精製脳下垂体性性腺刺激ホルモン末の比活性を測定し
た。精製末の収量、フリードマン試験による比活性及び
活性回収率を下記表3に示した。
【0049】比較例:DEAE−イオン交換体及びCM
−イオン交換体による脳下垂体性性腺刺激ホルモンの精
製 キトサン多孔性ビーズカラムの代わりにDEAE−イオ
ン交換体(DEAE−セルロファイン、生化学工業社
製)カラム及びCM−イオン交換体(CM−セファデッ
クス、ファルマシア社製)カラムを用い、集める精製脳
下垂体性性腺刺激ホルモンを含む画分又は溶出溶液等を
下記のように変えた以外は上記実施例2と同様に処理を
行ない、それぞれ精製脳下垂体性性腺刺激ホルモン末を
得た。
−イオン交換体による脳下垂体性性腺刺激ホルモンの精
製 キトサン多孔性ビーズカラムの代わりにDEAE−イオ
ン交換体(DEAE−セルロファイン、生化学工業社
製)カラム及びCM−イオン交換体(CM−セファデッ
クス、ファルマシア社製)カラムを用い、集める精製脳
下垂体性性腺刺激ホルモンを含む画分又は溶出溶液等を
下記のように変えた以外は上記実施例2と同様に処理を
行ない、それぞれ精製脳下垂体性性腺刺激ホルモン末を
得た。
【0050】DEAE−イオン交換体カラムにおいて
は、目的物を含む画分が粗脳下垂体前葉抽出物溶液10
mlをカラムに添加したときの非吸着画分であるため、
この非吸着画分を集めた。CM−イオン交換体カラムに
おいては、粗脳下垂体前葉抽出物溶液10mlをカラム
に添加し、0.1M塩化ナトリウムを含むpH5.5の
0.01M酢酸緩衝液50mlでカラムを洗浄した後、
0.5M塩化ナトリウムを含む同緩衝液100mlで溶
出する画分を集めた。
は、目的物を含む画分が粗脳下垂体前葉抽出物溶液10
mlをカラムに添加したときの非吸着画分であるため、
この非吸着画分を集めた。CM−イオン交換体カラムに
おいては、粗脳下垂体前葉抽出物溶液10mlをカラム
に添加し、0.1M塩化ナトリウムを含むpH5.5の
0.01M酢酸緩衝液50mlでカラムを洗浄した後、
0.5M塩化ナトリウムを含む同緩衝液100mlで溶
出する画分を集めた。
【0051】得られた精製脳下垂体性性腺刺激ホルモン
末の収量、フリードマン試験による比活性及び活性回収
率を下記表3に示す。
末の収量、フリードマン試験による比活性及び活性回収
率を下記表3に示す。
【0052】
【表3】 注)原料の粗脳下垂体前葉抽出物末の比活性は、2単位
/mgである。
/mgである。
【0053】上記表3の結果から、他のクロマトグラフ
ィー担体を用いるよりも、キトサン多孔性ビーズを用い
ることにより、脳下垂体性性腺刺激ホルモンを効率的
に、且つ高度に精製することができることは明らかであ
る。
ィー担体を用いるよりも、キトサン多孔性ビーズを用い
ることにより、脳下垂体性性腺刺激ホルモンを効率的
に、且つ高度に精製することができることは明らかであ
る。
【0054】
【発明の効果】本発明のキトサン多孔性ビーズを用いる
ことを特徴とするシアル酸含有糖蛋白質の精製法によれ
ば、シアル酸含有糖蛋白質を短時間で、工業的に大量
に、安価に、しかも従来法に比べて高純度に精製するこ
とが可能になった。
ことを特徴とするシアル酸含有糖蛋白質の精製法によれ
ば、シアル酸含有糖蛋白質を短時間で、工業的に大量
に、安価に、しかも従来法に比べて高純度に精製するこ
とが可能になった。
Claims (9)
- 【請求項1】 キトサン多孔性ビーズを用いることを特
徴とするシアル酸含有糖蛋白質の精製法。 - 【請求項2】 シアル酸含有糖蛋白質が、哺乳動物の顎
下腺ムチン、胃粘膜ムチン、卵白ムチン、免疫グロブリ
ン類、フェツイン、トランスフェリン、エリスロポエチ
ン、サイログロブリン、ガングリオシド及び赤血球膜糖
蛋白質からなる群から選ばれる請求項1に記載の精製
法。 - 【請求項3】 シアル酸含有糖蛋白質が、ウシ顎下腺ム
チンである請求項2に記載の精製法。 - 【請求項4】 シアル酸含有糖蛋白質が、哺乳動物の脳
下垂体前葉から得られる黄体形成ホルモン(LH)又は
卵胞刺激ホルモン(FSH)、尿中から得られる絨毛性
性腺刺激ホルモン(hCG)、閉経婦人尿性性腺刺激ホ
ルモン(hMG)及び妊馬血清性性腺刺激ホルモン(P
MSG)からなる群より選ばれる性腺刺激ホルモンであ
る請求項1に記載の精製法。 - 【請求項5】 シアル酸含有糖蛋白質が、脳下垂体性性
腺刺激ホルモンである請求項4に記載の精製法。 - 【請求項6】 用いるキトサン多孔性ビーズが、pH4
〜9の領域において水不溶性に化学修飾されたキトサン
からなる請求項1に記載の精製法。 - 【請求項7】 キトサン多孔性ビーズに吸着したシアル
酸含有糖蛋白質を0.1〜0.5Mの塩化ナトリウム、
硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム又は塩化カリウムを
含む緩衝液により溶出する請求項1に記載の精製法。 - 【請求項8】 緩衝液が、酢酸緩衝液、クエン酸緩衝
液、乳酸緩衝液、ギ酸緩衝液、リン酸塩緩衝液及びトリ
ス塩酸緩衝液からなる群より選ばれる請求項7に記載の
精製法。 - 【請求項9】 精製方式が、カラム法又はバッチ法であ
る請求項1に記載の精製法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16644994A JPH0827181A (ja) | 1994-07-19 | 1994-07-19 | シアル酸含有糖蛋白質の精製法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16644994A JPH0827181A (ja) | 1994-07-19 | 1994-07-19 | シアル酸含有糖蛋白質の精製法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0827181A true JPH0827181A (ja) | 1996-01-30 |
Family
ID=15831620
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16644994A Pending JPH0827181A (ja) | 1994-07-19 | 1994-07-19 | シアル酸含有糖蛋白質の精製法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0827181A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2012050175A1 (ja) | 2010-10-15 | 2012-04-19 | 日本ケミカルリサーチ株式会社 | 糖鎖の非還元末端がマンノース残基である糖蛋白質の製造方法 |
| KR101485551B1 (ko) * | 2012-12-11 | 2015-01-22 | 서울대학교산학협력단 | 계란 난백으로부터 친환경 추출 기술을 이용한 오보트랜스페린의 분리 추출방법 |
| KR20170010862A (ko) | 2014-05-31 | 2017-02-01 | 니홍 케미칼 리써치 가부시키가이샤 | 우리딘과 n-아세틸-d-만노사민을 함유하는 배지 |
| CN111035581A (zh) * | 2019-12-31 | 2020-04-21 | 嘉必优生物技术(武汉)股份有限公司 | 一种维持唾液酸溶液高温时稳定的方法及其应用 |
-
1994
- 1994-07-19 JP JP16644994A patent/JPH0827181A/ja active Pending
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2012050175A1 (ja) | 2010-10-15 | 2012-04-19 | 日本ケミカルリサーチ株式会社 | 糖鎖の非還元末端がマンノース残基である糖蛋白質の製造方法 |
| KR20130119932A (ko) | 2010-10-15 | 2013-11-01 | 니홍 케미칼 리써치 가부시키가이샤 | 당사슬의 비환원 말단이 만노오스 잔기인 당 단백질의 제조 방법 |
| US11649474B2 (en) | 2010-10-15 | 2023-05-16 | Jcr Pharmaceuticals Co., Ltd. | Method for producing glycoprotein having mannose residue as non-reducing end of sugar chain |
| KR101485551B1 (ko) * | 2012-12-11 | 2015-01-22 | 서울대학교산학협력단 | 계란 난백으로부터 친환경 추출 기술을 이용한 오보트랜스페린의 분리 추출방법 |
| KR20170010862A (ko) | 2014-05-31 | 2017-02-01 | 니홍 케미칼 리써치 가부시키가이샤 | 우리딘과 n-아세틸-d-만노사민을 함유하는 배지 |
| US10273448B2 (en) | 2014-05-31 | 2019-04-30 | Jcr Pharmaceuticals Co., Ltd. | Medium containing uridine and N-acetyl-D-mannosamine |
| US10557115B2 (en) | 2014-05-31 | 2020-02-11 | Jcr Pharmaceuticals Co., Ltd. | Medium containing uridine and N-acetyl-D-mannosamine |
| CN111035581A (zh) * | 2019-12-31 | 2020-04-21 | 嘉必优生物技术(武汉)股份有限公司 | 一种维持唾液酸溶液高温时稳定的方法及其应用 |
| CN111035581B (zh) * | 2019-12-31 | 2023-04-14 | 嘉必优生物技术(武汉)股份有限公司 | 一种维持唾液酸溶液高温时稳定的方法及其应用 |
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|---|---|---|---|
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Effective date: 20040407 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |