JPH08281668A - 大型浄化槽 - Google Patents

大型浄化槽

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JPH08281668A
JPH08281668A JP7226290A JP22629095A JPH08281668A JP H08281668 A JPH08281668 A JP H08281668A JP 7226290 A JP7226290 A JP 7226290A JP 22629095 A JP22629095 A JP 22629095A JP H08281668 A JPH08281668 A JP H08281668A
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septic tank
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英次 吉田
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建孔 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、反応射出成形により容易に成形す
ることができ、軽量で、衝撃に強く、内部および外部の
圧力に強く、しかもリサイクル可能であるなどの優れた
利点を有している大型浄化槽を提供する。 【解決方法】 上槽部および下槽部より構成されるか或
いは上槽部、下槽部およびそれらを連結する板状帯の中
間槽部より構成される大型浄化槽であって、該大型浄化
槽は(1)少なくとも上槽部および下槽部は、メタセシ
ス重合性環状オレフィンの架橋重合体成形品であり、
(2)少なくとも上槽部および下槽部は縦方向に複数の
凹凸リブを有し、(3)それぞれの凹凸リブは特定の形
状を有しかつ(4)接触ばっ気槽部における凹凸リブ
は、他の槽における凹凸リブよりもリブの高さが高いこ
とを特徴とする大型浄化槽。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は軽量で衝撃に対して強
く、且つ耐久性に優れた大型浄化槽に関するものであ
る。また本発明は繊維強化の必要もなく、リサイクルが
可能であり、さらに焼却処分時有害ガスを発生しない無
公害な、一体成形された大型浄化槽に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、浄化槽の多くは繊維強化プラスチ
ック(FRP)を使用して成形されている。特にガラス
繊維で強化した不飽和ポリエステル樹脂を使用して成形
されている。このガラス繊維で強化した不飽和ポリエス
テル樹脂を用いて浄化槽を成形する場合、ガラス繊維を
含んだ大量の粉塵が発生し、作業環境が劣悪となる問題
があった。その上かかるFRPを使用した浄化槽は重量
も大きく、また運搬時落とした場合や施工時小石があた
った場合、その衝撃によって容易に割れ目が発生すると
いう欠点があった。さらにFRPの成形品は、ガラス繊
維入りのため廃棄時に破砕、粉砕が困難であり、また焼
却してもガラス繊維が大量に残りその処理に手間を要し
ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の第一の
目的は、従来のFRPを使用した浄化槽が有する諸問題
を解決した大型浄化槽を提供することにある。本発明の
第二の目的は、製造過程において環境問題を起こさず、
しかも反応射出成形法により比較的簡単に成形すること
ができる大型浄化槽を提供することにある。本発明の第
三の目的は、軽量でありその上衝撃に対して充分な強度
を有し、さらに設置後に内部および外部の圧力にも充分
耐え得る大型浄化槽を提供することにある。本発明の他
の目的は、使用した樹脂成形品のリサイクル使用が可能
であり、また廃棄処理が容易な浄化槽を提供することに
ある。本発明のさらに他の目的は、大型浄化槽特に合併
浄化槽として有利に利用しうる浄化槽を提供することに
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記本発明
の目的を解決するために鋭意研究を進めた結果、メタセ
シス重合触媒系(複分解触媒系)を用いてメタセシス重
合触媒性環状オレフィンを金型内で重合および架橋反応
せしめることによって得られた架橋重合体を利用し、特
定の凹凸形状のリブを形成させることにより、製造が容
易で軽量化が可能で衝撃に対して強く、耐久性および耐
圧性を有し、リサイクル可能の大型浄化槽を得ることが
できることを見い出し本発明に到達したものである。
【0005】すなわち、本発明によれば上槽部および下
槽部より構成されるか或いは上槽部、下槽部およびそれ
らを連結する板状帯の中間槽部より構成される大型浄化
槽であって、該大型浄化槽は、(1)少なくとも上槽部
および下槽部は、メタセシス重合触媒系の触媒成分を含
有するメタセシス重合性環状オレフィンからなるモノマ
ー液A(溶液A)とメタセシス重合触媒系の活性化剤成
分を含有するメタセシス重合性環状オレフィンからなる
モノマー液B(溶液B)とを混合し、その原料混合液を
金型内に注入しその金型内において重合および架橋反応
せしめることによって得られた架橋重合体成形品であっ
て、(2)少なくとも上槽部および下槽部は、縦方向に
多数の角形の凹凸リブを有し、且つ(3)接触ばっ気槽
部を除きそれぞれの凹凸リブは下記形状(i)〜(i
v)を満足し、接触ばっ気槽部における該凹凸リブは下
記形状(v)〜(viii)を満足し、さらに、少なく
とも上槽部あるいは下槽部の接触ばっ気槽における凹凸
リブの高さ(H')は、他の槽における凹凸リブの高さ
(H)より高いことを特徴とする大型浄化槽が提供され
る。 (i) 10≦H≦50 (ii) 30≦W≦200 (iii) 2≦R≦H、2≦R'≦H (iv) 3≦t (v) 10≦H'≦80 (vi) 30≦W'≦300 (vii) 2≦Q≦H'、2≦Q'≦H' (viii)3≦t' [但し、HおよびH'はそれぞれ凹凸リブの高さ(深
さ)を示し、WおよびW'はそれぞれ凹凸リブの幅を示
し、tおよびt'はそれぞれ凹凸リブの長さ方向に対す
る直角断面の成形品の平均厚さを示し、R、R'、Qお
よびQ'は、それぞれ凹凸部の屈曲部の半径を示す。
t、t'、H、H'、W、W'、R、R'、QおよびQ'の
単位はいずれもミリ(mm)で表わす。]
【0006】かかる本発明によれば槽容量が2m3
上、好ましくは3〜15m3、特に好ましくは3〜12
3の大型浄化槽が提供される。
【0007】以下本発明についてさらに具体的に説明す
る。本発明の浄化槽を構成する架橋重合体を形成するた
めのメタセシス重合性環状オフレィンとしては、メタセ
シス重合性シクロアルケン基を分子中に1〜2個含有す
るものが使用される。好ましくはノルボルネン骨格を分
子中に少なくとも1つ有する化合物である。これらの具
体例としては、ジシクロペンタジエン、トリシクロペン
タジエン、シクロペンタジエン−メチルシクロペンタジ
エン共二量体、5−エチリデンノルボルネン、ノルボル
ネン、ノルボルナジエン、5−シクロヘキセニルノルボ
ルネン、1,4,5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,
7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、1,4−メタノ
−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタ
レン、6−エチリデン−1,4,5,8−ジメタノ−1,
4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、
6−エチリデン−1,4−メタノ−1,4,4a,5,6,
7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、1,4,5,8−
ジメタノ−1,4,4a,5,8,8a−ヘキサヒドロナフ
タレン、エチレンビス(5−ノルボルネン)などを挙げ
ることができ、これらの混合物も使用することができ
る。特にシジクロペンタジエンまたはそれを50モル%
以上、好ましくは70モル%以上含む混合物が好適に用
いられる。
【0008】また、必要に応じて、酸素、窒素などの異
種元素を含有する極性基を有するメタセシス重合性環状
オレフィンを共重合モノマーとして用いることができ
る。かかる共重合モノマーも、ノルボルネン構造単位を
有するものが好ましく且つ極性基としてはエステル基、
エーテル基、シアノ基、N−置換イミド基、ハロゲン基
などが好ましい。かかる共重合モノマーの具体例として
は、5−メトキシカルボニルノルボルネン、5−(2−
エチルヘキシロキシ)カルボニル−5−メチルノルボル
ネン、5−フェニロキシメチルノルボルネン、5−シア
ノノルボルネン、6−シアノ−1,4,5,8−ジメタノ
−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタ
レン、N−ブチルナデック酸イミド、5−クロルネルボ
ルネンなどを挙げることができる。
【0009】本発明におけるモノマー液A(溶液A)中
には、メタセシス重合触媒系の触媒成分が含有されてい
る。かかる触媒成分としては、タングステン、レニウ
ム、タンタル、モリブデンなどの金属のハライドなどの
縁類が用いられるが、特にタングステン化合物が好まし
い。かかるタングステン化合物としては、タングステン
ヘキサハライド、タングステンオキシハライドなどが好
ましく、より具体的にはタングステンヘキサクロライ
ド、タングステンオキシクロライドなどが好ましい。ま
た、有機アンモニウムタングステン酸塩なども用いるこ
とができる。かかるタングステン化合物は、直接モノマ
ーに添加すると、直ちにカチオン重合を開始することが
分かっており好ましくない。従って、かかるタングステ
ン化合物は不活性溶媒、例えばベンゼン、トルエン、ク
ロロベンゼンなどに予め懸濁し、少量のアルコール系化
合物および/またはフェノール系化合物を添加すること
によって可溶化させて使用するのが好ましい。さらに上
述した如き、好ましくない重合を予防するためにタング
ステン化合物1モルに対し、約1〜5モルのルイス塩基
またはキレート化剤を添加することが好ましい。かかる
添加剤としてはアセチルアセトン、アセト酢酸アルキル
エステル類、テトラヒドロフラン、ベンゾニトリルなど
を挙げることができる。極性モノマーを用いる場合に
は、前述の如く、そのものがルイス塩基である場合があ
り、上記の如き化合物を特に加えなくてもその作用を有
している場合もある。前述の如くして、触媒成分を含む
モノマー液A(溶液A)は、実質上充分な安定性を有す
ることになる。
【0010】一方、本発明におけるモノマー液B(溶液
B)中には、メタセシス重合触媒系の活性化剤成分が含
有されている。この活性化剤成分は、周期律表第I〜第
III属の金属アルキル化物を中心とする有機金属化合
物、特にテトラアルキル錫、アルキルアルミニウム化合
物、アルキルアルミニウムハライド化合物が好ましく、
具体的には塩化ジエチルアルミニウム、ジ塩化エチルア
ルミニウム、トリオクチルアルミニウム、ジオクチルア
ルミニウムアイオダイド、テトラブチル錫などを挙げる
ことができる。これら活性化剤成分としての有機金属化
合物をモノマーに溶解することにより、モノマー液B
(溶液B)を形成される。
【0011】基本的には前記溶液Aおよび溶液Bを混合
し、金型内に注入することによって、目的とする架橋重
合体の成形品を得ることができるが、上記組成のままで
は、重合反応が非常に速く開始されるので、成形金型に
十分流れ込まない間に硬化が起こることもあり、度々問
題となる場合が多い。従って、活性調節剤を用いること
が好ましい。かかる調節剤としては、ルイス塩基類が一
般に用いられ、なかんずく、エーテル類、エステル類、
ニトリル類などが用いられる。具体例としては安息香酸
エチル、ブチルエーテル、ジグライムなどを挙げること
ができる。かかる調節剤は一般的に、有機金属化合物の
活性化剤の成分の溶液(溶液B)の側に添加して用いら
れる。前述と同様にルイス塩基を有するモノマーを使用
する場合には、それを調節剤の役目を兼ねさせることが
できる。
【0012】メタセシス重合触媒系の使用量は、例えば
触媒成分としてタングステン化合物を用いる場合は、上
記原料モノマーに対するタングステン化合物の比率は、
モル基準で約1.000対1〜15,000対1、好まし
くは2,000対1の付近であり、また、活性化剤成分
はアルキルアルミニウム類を用いる場合には、上記原料
モノマーに対するアルミニウム化合物の比率は、モル基
準で約100対1〜10,000対1、好ましくは20
0対1〜1000対1の付近が用いられる。さらに上述
した如き、キレート剤や調節剤については、実験によっ
て上記触媒系の使用量に応じて、適宜調節して用いるこ
とができる。
【0013】本発明の成形品は、基本的には、前記した
溶液Aおよび溶液Bを混合した金型内に注入することに
より得ることができる。その際溶液Aおよび溶液Bを混
合するこにとよって形成されるメタセシス触媒系の触媒
活性は、両溶液を混合した時から混合液が流動性を失う
までの時間で表わすことができる。すなわち、この流動
性を失うまでの時間を、両溶液を攪拌機を備えたガラス
容器中に入れ攪拌を開始してからその攪拌機の攪拌軸に
溶液がゲル化して絡み出すまでの時間と定義すれば、本
発明の溶液Aおよび溶液Bは、30℃で前記流動性を失
う時間が1〜120秒、好ましくは2〜100秒の間で
あることが望ましい。
【0014】本発明によって得られる架橋重合体の成形
品には、実用に当ってその特性を改良または維持するた
めに更にその目的に応じた各種添加剤を配合することが
できる。かかる添加剤としては、充填剤、顔料、酸化防
止剤、光安定剤、難燃剤、高分子改良剤などがある。こ
のような添加剤は、本発明の架橋重合体が成形された後
は添加することが不可能であるから添加する場合には予
め前述した原料溶液に添加しておく必要がある。
【0015】その最も容易な方法としては、前記溶液A
および溶液Bのいずれかまたは両方に前もって添加して
おく方法を挙げることができるが、その場合、その液中
の反応性の強い触媒成分、活性化剤成分と実用上差支え
ある程度には反応せず、且つ重合を阻害しないものでな
くてはならない。どうしても、その反応が避け得ないも
のが共存しても、重合は実質的に阻害しないものの場合
は、モノマーと混合して、第三液を調製し、重合直前に
混合使用することもできる。また、重合触媒または活性
化剤を第三液とし、これを含まない溶液Aまたは溶液B
に上記添加物を添加する方法も考えられる。さらに、固
体の充填剤の場合であって、両成分が混合されて、重合
反応を開始する直前あるいは重合しながら、その空隙を
充分に埋め得る形状の物については、成形型内に、充填
しておくことも可能である。添加剤としての補強材また
は充填剤は、曲げモジュラスを向上するのに効果があ
る。かかるものとしては、ガラス繊維、雲母、カーボン
ブラック、ウオラストナイトなどを挙げることができ
る。これらを、いわゆるシランカップラーなどによって
表面処理したものを好適に使用できる。
【0016】また、本発明による成形物は、酸化防止剤
を添加しておくことが好ましく、そのため、フェノール
系またはアミン系の酸化防止剤を予め溶液中に加えてお
くことが望ましい。これら酸化防止剤の具体例として
は、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、N,N'
−ジフェニル−p−ジフェニレンジアミン、テトラキス
[メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドリロキ
シシンナメート)]メタンなどが挙げられる。
【0017】また、本発明の成形品は、他の重合体を成
形時にモノマー溶液状態の時に添加しておいて得ること
ができる。かかる重合体添加剤としてはエラストマーの
添加が、成形物の耐衝撃性を高めことおよび溶液の粘度
を調節する上で効果がある。かかる目的に用いられるエ
ラストマーとしては、スチレン−ブタジエン−スチレン
トリブロックゴム、スチレン−イソプレン−スチレント
リブロックゴム、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ブ
チルゴム、エチレンプロピレン−ジエンターポリマー、
ニトリルゴムなど広範なエラスマトーを挙げることがで
きる。
【0018】本発明の大型浄化槽を形成するための型の
材質としては、スチール、鋳造あるいは鍛造のアルミニ
ウム、鋳造のアルミニウム、亜鉛合金などの鋳造や溶
射、ニッケルや銅などの電鋳および樹脂などが挙げられ
る。また型の構造は成形時に型内に発生する圧力が数k
g/cm2と他の成形方法に比べて低いので簡単なもの
で十分であり、従って他の成形方法の型に比べて安価に
作ることができる。
【0019】本発明の環状オフレィン架橋重合体成形品
の特長の一つは耐衝撃性の優れていることであり落下さ
せてもまた小石などの固形物が衝突しても容易に壊れる
ことはない。さらに本発明の成形品は基本的にはガラス
繊維などの補強材を特に用いる必要はない。そのため曲
げ弾性率はこれらの補強材を用いたものと比べて一般に
低くなる。これを解決する手段として特定構造の凹凸状
のリブを有した形状を有している。
【0020】浄化槽は一旦設置すると10〜20年以上
の長期にわたって使用されるものであり、またその内部
に水が入るので内部に水圧がかかり、さらに地下に埋設
した場合、土砂や地下水によって外側からも圧力が常に
かかるなど、耐久性および耐圧性も厳しさが要求され
る。かかる要求特性に対し本発明の大型浄化槽は特定の
凹凸のリブの形状の一定数持たせることにより、短期的
にも長期的にも耐圧性および耐久性に問題がない。
【0021】次に本発明の大型浄化槽の構造について図
面により説明する。本発明の大型浄化槽は、基本的には
2個または3個の部材より構成される。すなわち、上槽
部および下槽部の2個の部材より構成されるか、あるい
は上槽部、下槽部およびそれらを連結する板状帯の中間
槽部の3個より構成される。
【0022】図1には本発明の大型浄化槽の1例が示さ
れておりはその正面図であり、はその側面図であ
る。図1において1は上槽部であり2は下槽部である。
図1において上槽部1と下槽部2とはフランジ3および
3'によって固定される。また上槽部1と下槽部2と
は、それらを連結する板状帯の中間槽部より固定されて
いてもよい。この中間槽部は図1には示されていない。
中間槽部は、通常フランジを介して上槽部と下槽部の間
に固く固定される。この中間槽部を設けることにより、
内容積が増大した浄化槽とすることができる。
【0023】本発明の大型浄化槽は、少なくとも上槽部
および下槽部は、前述したメタセシス重合性環状オレフ
ィンの架橋重合体の成形品であり、好ましくは上槽部、
下槽部および中間槽部の全てがこの架橋重合体の成形品
である。これら上槽部、下槽部および中間槽部のそれぞ
れは、一体成形品である点にも特徴を有している。
【0024】本発明の成形品は、ガラス繊維などの補強
材を含有しないため素材自体は剛性が小さいにも拘わら
ず、その凹凸のリブの形状に基づいて構造体として剛性
を向上させたものであり、前述したように内圧および外
圧に耐える構造として凹凸リブは浄化槽の縦方向に設け
られている。図1の大型浄化槽では上槽部および下槽部
にそれぞれリブ4、4'が縦方向に設けられている(凹
凸リブの数は図1の場合、正面図で5本、側面図で2本
である)。
【0025】本発明の大型浄化槽は、上槽部あるいは下
槽部に設けられている縦方向のリブ(以下、“縦リブ”
と略称することがある)における凹凸リブの高さが、接
触ばっ気槽部とそれ以外の槽部と異なっている点に特徴
を有している。すなわち、少なくとも上槽部あるいは下
槽部における接触ばっ気槽部において、縦リブは接触ば
っ気槽部以外に存在する縦リブに比べて、リブの高さが
それより高い点に特徴がある。上槽部および下槽部両方
の接触ばっ気槽の縦リブが、接触ばっ気槽部以外に存在
する縦リブに比べてリブの高さがそれより高いことが、
本発明において最も好ましいが、上槽部あるいは下槽部
のどちらかが接触ばっ気槽の縦リブが、他の槽部におけ
る縦リブより高いのも本発明に含まれる。接触ばっ気槽
を強化するという本発明の目的から、高くない上槽部あ
るいは下槽部の縦リブの高さは、接触ばっ気槽以外に存
在する縦リブの高さと等しい。
【0026】すなわち、本発明の大型浄化槽に設けられ
る縦リブの凹凸形状は接触ばっ気槽部を除き下記形状
(i)〜(iv)を満足し、接触ばっ気槽部の凹凸リブ
は下記形状(v)〜(viii)を満足するものであ
る。 (i) 10≦H≦50 (ii) 30≦W≦200 (iii) 2≦R≦H、2≦R'≦H (iv) 3≦t (v) 10≦H'≦80 (vi) 30≦W'≦300 (vii) 2≦Q≦H'、2≦Q'≦H' (viii)3≦t' ここでH、H'、W、W'、R、R'、Q、Q'、tおよび
t'はそれぞれ前記した意味を有するが、これらを図2
に基づいて基本的に説明する。図2は凹凸リブの1例を
断面図を示すものである。
【0027】なお、図2は、リブの高さをH、リブの幅
をW、リブの長さ方向に対する直角断面の成形品の平均
厚さをt、凹凸部の屈曲部における半径をRおよびR'
として示されているが、これらは、接触ばっ気槽部とそ
れ以外の槽部における縦リブの形状(断面)として同様
の意味を有する。前記式(i)〜(viii)中、式
(v)および(viii)において、H'、W'および
t'は、図2中ではそれぞれH、Wおよびtとして示さ
れているものと同様の意味を有するものと解すべきであ
る。またQおよびQ'は、図2のRおよびR'と同様の意
味を有する。
【0028】浄化槽による処理の基準は年々厳しくな
り、浄化槽より排出する処理水はきれいにすることが要
求されている。接触ばっ気槽は活性汚泥で処理するとこ
ろであり、そこでの処理をよくするため、流路を長くし
たり、接触ばっ気槽全体を大きくし、接触時間を長くす
る必要がある。そのため接触ばっ気槽は大きく長くな
り、接触ばっ気槽を形成する仕切り板の間隔は増大す
る。仕切り板の間隔が増大すると、そのままで内圧ある
いは外圧がかかったとき変形が大きくなる。変形を押さ
えるには槽の壁の厚みを増すのがよいが重量も重くな
る。あるいは凹凸リブの数を増すことでもよいが、一定
支点間でリブの数を増すことは剛性に対する効果では限
界である。またリブの数を増すことは成形が難しくな
る。
【0029】この接触ばっ気槽部分は、活性汚泥と接触
させる所であり、槽の壁の部分の形状は多少凹凸が大き
くても処理自体にも、また水の流れにも影響は小さい。
そこで接触ばっ気槽の部分の凹凸リブの高さを増すこと
で、接触ばっ気槽が大きくなっても十分対応できること
が分かった。凹凸リブの高さを増すことでは、抜き角度
を考慮すれば成形上もまた重量的にも従来のものと殆ど
変わらず、かつ変形を押さえることができる。
【0030】一方凹凸リブの幅を広くすることでも、成
形あるいは重量を変えずに同じ様に変形を押さえる効果
がある。しかし凹凸リブの高さと幅では、変形を押さえ
る効果は高さを変える方がより効果は大きく、凹凸リブ
の高さを変えるほうがより好ましい。
【0031】図2において凹凸リブの凸部(或いは凹
部)の高さはHで表わされる。この高さHは接触ばっ気
槽を除き、10〜50mmの範囲であり、好ましくは1
5〜40mmの範囲である。高さHが10mmより小さ
い場合、構造体の剛性の向上は少なくなり、一方50m
mを越えると凹凸リブの深さが大き過ぎ、運搬や施工時
の取り扱いが面倒となり、さらに浄化槽内部の構造が複
雑となる。接触ばっ気槽においては浄化槽内部の構造が
嫌気濾床槽ほど厳しくないこと、仕切板間隔が長いこと
から、剛性を保つために、この高さ(H')は、10〜
80mmの範囲であり、好ましくは15〜60mmの範
囲であり、且つ(H')は接触ばっ気槽の以外の高さ
(H)よりも、少なくとも上槽部あるいは下槽部のいず
れかにおいて高いことが必要である。
【0032】接触ばっ気槽を除く凹凸リブの幅Wは30
〜200mmの範囲で好ましくは50〜180mmの範
囲である。30mmよりも狭くともまた200mmより
広すぎても構造体の構造体の強い剛性のために望ましく
ない。接触ばっ気槽における凹凸リブの幅(W')は3
0〜300mmの範囲で好ましくは50〜220mmで
ある。接触ばっ気槽部においてはリブの幅(W')は仕
切板間隔が長いために、その他の槽のリブの幅(W)を
剛性上のバランスを取るために広くしてもよく、その方
が一般的に好ましい。
【0033】凹凸リブの屈曲部の半径R、R'、Qおよ
びQ'はそれぞれ独立して2mm〜Hmm(またはH'm
m)の範囲である。屈曲半径が2mm以下の時は凹凸リ
ブがほとんど直角に屈曲していることになり、その屈曲
部がおれる可能性が大きくなる。一方その値が高さHm
m(またはH'mm)より大きくなるとなだらかになり
すぎ、剛性アツプの効率が小さくなる。R、R'、Qお
よびQ'はそれぞれ異なっていてもよいが一般には同じ
値で用いられる。本発明において少なくとも上槽部およ
び下槽部の縦方向に有する複数の角型の凹凸リブの個数
は、浄化槽の横方向の長さに対し平均して1m当たり
0.7〜6個、好ましくは1m当たり1.5〜5個有す
る。但し接触ばっ気槽以外には少なくとも1個、また接
触ばっ気槽のも少なくとも1個有する。
【0034】本発明の浄化槽の厚み(tおよびt')は
凹凸リブの厚みと同様に強度上3mm以上、好ましくは
4mm以上、さらに好ましくは4.5mm以上である。
一方厚くなれば厚いほど構造体としての強度および剛性
は大きくなるが重量が重くなり、価格も高くなる。従っ
て本発明の浄化槽(凹凸のリブ)の厚み(tおよび
t')としては15mm以下、好ましくは10mm以下
が適当である。
【0035】本発明の大型浄化槽においては、本発明の
前記凹凸リブ以外にも通常の棒状リブや板状リブを設け
ることもできる。さらに浄化槽としての機能上浄化槽内
部には区画するための仕切板が必要であるが、該仕切板
は浄化槽構造体として、内圧、外圧に対する変形防止に
は重要であり、該仕切板に剛性の高い材料あるいは構造
とすることにより、浄化槽全体の変形を防止することが
できる。本発明においては凹凸リブは浄化槽の縦方向に
設置するが、浄化槽を地下埋設する場合、浄化槽底部で
地下水の突き上げ圧力も一般に大きい。そこで縦方向に
設けた凹凸リブの一部をそのまま浄化槽底部にまで延長
して設けることにより底部の剛性アップを計ることがで
きる。
【0036】本発明の浄化槽は、一般には上槽部と下槽
部の2つに分けて必要により中間槽部がある場合にはそ
れぞれ別個に成形する。その成形方法はすでに公知の、
例えば特公平3−28451号公報により開示された方
法で成形される。上槽部および下槽部の開口部には合わ
せ目となるフランジ部が設けられており、該フランジで
合わせることにより上槽部と下槽部が合体し浄化槽とな
る。本発明においては上槽部と下槽部のフランジの間
に、上下のフランジを有する帯状の中間槽部を介してさ
しはさむことにより浄化槽の高さと容積を増すこともで
きる。該フランジは、浄化槽を構造体としてみた場合、
横方向に設けたリブ構造となり、その厚みも重要であ
る。フランジ全体の厚みは浄化槽の平均厚みの1.5〜
5倍の厚さが好適に用いられる。
【0037】本発明の浄化槽内部は図示されていないの
が通常の浄化槽内部と同じであり、嫌気槽、好気槽(接
触ばっ気槽)、消毒槽など各機能別に区画されており、
各区画は排水を効率よく浄化するための各種部材を充填
し、かつ流水路を設けてある。本発明の浄化槽はし尿処
理だけの単独槽としても、或いはし尿と家庭排水の両方
を浄化する合併浄化槽としても使用できる。特に本発明
の浄化槽は大型化特に内容積が2m3以上のものに適し
ており、今後環境対策の上から需要の大きい合併浄化槽
の用途に特に好適に用いることができる。
【0038】
【実施例】以下実施例を挙げて本発明を説明する。尚、
実施例は説明のものであって、本発明はこれらに限定さ
れるわけではない。
【0039】[実施例1] [型]図1に示す製品形状を盛り込んだアルミニウム型
を使用した。実施例で作った浄化槽の寸法は次のとおり
であった。 A=390mm、B=520mm、C=490mm、D
=220mm E=320mm、F=520mm、L=2460mm I=260mm、J=1140mm、G=950mm、
K=800mm 接触ばっ気槽部(側面部)を除く凹凸状のリブはいずれ
も図2において下記形状およびサイズを有するものであ
った。 (i) H=30mm (ii) W=160mm (iii) R=25mm、R'=25mm (iv) t=4.3mm 接触ばっ気槽部(側面部)の凹凸状のリブはいずれも図
2において下記形状およびサイズを有するものであっ
た。 (v) H'=55mm (vi) W'=200mm (vii) R =25mm、R'=25mm (viii) t'=4.3mm
【0040】[モノマー液] (溶液Aの調製)六塩化タングステン28重量部を窒素
気流中下で乾燥トルエン80重量部に添加し、次いでt
−ブタノール1.3重量部をトルエン1重量部に溶解し
た溶液を加え1時間攪拌し、次いでノニルフェノール1
8重量部およびトルエン14重量部よりなる溶液を添加
し5時間窒素パージ下攪拌した。さらにアセチルアセト
ン14重量部を加えた。副生する塩化水素ガスを追い出
しながら窒素パージ下に一晩攪拌を継続し、重合用触媒
溶液を調製した。
【0041】次いで、精製ジシクロペンタジエン(純度
99.7重量%、以下同様)95重量部、精製エチリデ
ンノルボルネン(純度99.5重量%、以下同様)5重
量部よりなるモノマー混合物に対し、エチレン含有70
モル%のエチレン−プロピレン−エチリデンノルボルネ
ン共重合ゴム3重量部、酸化安定剤としてエタノックス
702の2重量部を加えた溶液に上記重合用触媒溶液を
タングステン含量が0.01M/Lになるように加えて
触媒成分を含有するモノマー液A(溶液A)を調製し
た。
【0042】(溶液Bの調製)精製ジシクロペンタジエ
ン95重量部、精製エチリデンノルボルネン5重量部よ
りなるモノマー混合物に対し、エチレン含有70モル%
のエチレン−プロピレン−エチリデンノルボルネン共重
合ゴム3重量部を溶解した溶液に、トリオクチルアルミ
ニウム85、ジオクチルアルミニウムアイオダイド1
5、ジグライム100のモル割合で混合調製した重合用
活性化剤混合液をアルミニウム含量が0.03M/Lに
なる割合で添加し、活性化剤成分を含有するモノマー液
B(溶液B)を調製した。
【0043】[成形]その成形用アルミニウム金型をキ
ャビティー型90℃、コア型60℃に加熱し型を閉じた
後、この中へRIM成形機を利用してミキシングヘッド
中で等量の溶液Aと溶液Bを衝突混合し注入した。液注
入充填後2分で型を開き3.5分後に架橋重合品を取り
出した。
【0044】[浄化槽としての評価]得られた架橋重合
体成形品の上下槽をフランジ部を介してボルトと接着剤
で固定して評価用製品とした。なお、該製品は予めFR
P製仕切板3枚を用い同じボルトおよび接着剤で固定さ
れてある。該製品はJISA4101の5、8項に基づ
く剛性試験において上部より300mmまで水を浄化槽
内に注入した時、最大変形量は接触ばっ気槽の下部中央
部で10mmであった。
【0045】[比較例1]実施例1でH'=25mmに
してその他は実施例1と同じ寸法、形状で浄化槽を成形
した。実施例1と同様な剛性テストを実施したところ、
最大変形量は接触ばっ気槽の下部中央部で26mmであ
った。
【0046】[実施例2]実施例1でH'=65mmに
してその他は全て同じ寸法、形状で浄化槽を成形した。
剛性テストの結果は、最大変形量が接触ばっ気槽の下部
中央部で4mmであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における大型浄化槽の1例を示すもので
あり、は正面図、は側面図を示す。
【図2】本発明における大型浄化槽における凹凸リブの
断面図を示す。
【図3】本発明における大型浄化槽の1例をその底部か
ら見た平面図を示す。
【符号の説明】
1 浄化槽上槽部 2 浄化槽下槽部 3 フランジ 3' フランジ 4 凹凸リブ 4' 凹凸リブ I 第1嫌気槽 II 第2嫌気槽 III 接触ばっ気槽 IV 沈澱槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 23:00 B29L 22:00 C08L 23:00

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上槽部および下槽部より構成されるか或
    いは上槽部、下槽部およびそれらを連結する板状帯の中
    間槽部より構成される大型浄化槽であって、該大型浄化
    槽は、(1)少なくとも上槽部および下槽部は、メタセ
    シス重合触媒系の触媒成分を含有するメタセシス重合性
    環状オレフィンからなるモノマー液A(溶液A)とメタ
    セシス重合触媒系の活性化剤成分を含有するメタセシス
    重合性環状オレフィンからなるモノマー液B(溶液B)
    とを混合し、その原料混合液を金型内に注入しその金型
    内において重合および架橋反応せしめることによって得
    られた架橋重合体成形品であって、(2)少なくとも上
    槽部および下槽部は、縦方向に多数の角形の凹凸リブを
    有し、且つ(3)接触ばっ気槽部を除きそれぞれの凹凸
    リブは下記形状(i)〜(iv)を満足し、接触ばっ気
    槽部における該凹凸リブは下記形状(v)〜(vii
    i)を満足し、さらに、少なくとも上槽部あるいは下槽
    部の接触ばっ気槽における凹凸リブの高さ(H')は、
    他の槽における凹凸リブの高さ(H)より高いことを特
    徴とする大型浄化槽。 (i) 10≦H≦50 (ii) 30≦W≦200 (iii) 2≦R≦H、2≦R'≦H (iv) 3≦t (v) 10≦H'≦80 (vi) 30≦W'≦300 (vii) 2≦Q≦H'、2≦Q'≦H' (viii)3≦t' [但し、HおよびH'はそれぞれ凹凸リブの高さ(深
    さ)を示し、WおよびW'はそれぞれ凹凸リブの幅を示
    し、tおよびt'はそれぞれ凹凸リブの長さ方向に対す
    る直角断面の成形品の平均厚さを示し、R、R'、Qお
    よびQ'は、それぞれ凹凸部の屈曲部の半径を示す。
    t、t'、H、H'、W、W'、R、R'、QおよびQ'の
    単位はいずれもミリ(mm)で表わす。]
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