JPH08296119A - 高強度生分解性ポリラクトンアミドマルチフィラメント及びその製造法 - Google Patents

高強度生分解性ポリラクトンアミドマルチフィラメント及びその製造法

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JPH08296119A
JPH08296119A JP9904195A JP9904195A JPH08296119A JP H08296119 A JPH08296119 A JP H08296119A JP 9904195 A JP9904195 A JP 9904195A JP 9904195 A JP9904195 A JP 9904195A JP H08296119 A JPH08296119 A JP H08296119A
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JP
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polylactone
multifilament
amide
strength
acid
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JP9904195A
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Yasuo Umemura
康男 梅村
Hiroshi Takahashi
洋 高橋
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Original Assignee
Toray Industries Inc
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  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
  • Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)
  • Biological Depolymerization Polymers (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 ポリアミド単位5〜80重量%とポリラク
トン単位20〜95重量%とからなるポリラクトンアミ
ド共重合体からなる生分解性マルチフィラメントであっ
て、融点(Tm)が90℃以上、かつ、直線引張強度が
4.0g/d以上を有する。好ましくは、複屈折率が3
5×10-3以上である。上記ポリラクトンアミド共重合
体(相対粘度0.5以上)を溶融紡出し、60℃以下の
不活性気体中で冷却した後、全延伸倍率の60〜85%
の延伸倍率で1段目延伸し、延伸後のマルチフィラメン
トの複屈折率が35×10-3以上となるような全延伸倍
率で延伸する方法によって製造される。 【効果】 生分解性でありながら、強度及びタフネス
性が向上し、耐熱性にも優れ、一般の産業資材用として
実用に供することができる高強度でかつ生分解性のポリ
ラクトンアミドマルチフィラメントが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生分解性を有すると共
に、強度特性や耐熱性にも優れたポリラクトンアミドマ
ルチフィラメントとその製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、漁業や農業、土木用として用いら
れる産業資材用繊維としては、強度および耐候性の優れ
た物が要求されており、主としてポリアミド、ポリエス
テル、ビニロン、ポリオレフィン等からなる物が使用さ
れている。これらの繊維には自己分解性がないので、使
用後、海や山野に放置すると種々の公害を引き起こすと
いう問題がある。
【0003】この問題は、使用後、焼却、埋立てあるい
は回収再生により処理すれば解決されるが、これらの処
理には多大の費用を要するため、現実には海や山野に放
置され、鳥や海洋生物、ダイバー等に絡みついて殺傷の
原因となったり、また、舟のスクリューに絡みついて船
舶事故の原因となってきている。
【0004】このような問題を解決する方法として、光
や微生物によって自然に分解又は崩壊する素材を用いて
それら産業資材用繊維を製造することが考えられる。
【0005】従来、自然分解性ポリマーとしてセルロー
ス等の多糖類、再生コラーゲン等の蛋白質、ポリカプロ
ラクトン等の合成脂肪族ポリエステル等がよく知られて
いる。
【0006】特にポリカプロラクトン系重合体は、完全
生分解性の合成高分子であって、生体内又は土壌のよう
な微生物が生息する環境下に置かれると徐々に分解され
ていくので、この重合体を繊維化することが提案されて
いる。
【0007】例えば、特開平5−59612号公報には
ポリカプロラクトンからなる比較的安価で実用に供する
ことができる強度を有する一般産業資材用途用マルチフ
ィラメントとその製造法が記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
5−59612号公報に開示されたポリカプロラクトン
マルチフィラメントは、強度を向上させる技術として相
当優れたマルチフィラメントであるが、ポリマの融点が
60℃前後と低いため、耐熱性が悪く使用が限定され
る。例えば、漁業用資材、土木用資材は、保管環境によ
り高温下にさらされると強度が大巾に低下し、場合によ
っては溶断するという問題が発生する。また使用中擦過
による熱で強度が大巾に低下するという問題がある。
【0009】そこで、本発明は、上記のような従来技術
の欠点を解消し、高強度で、かつ、耐熱性が良く、一般
産業資材用途で実用に供することのできる生分解性ポリ
ラクトンアミドマルチフィラメントを提供することを主
な目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の高強度生分解性ポリラクトンアミドマルチ
フィラメントは、ポリアミド単位5〜80重量%とポリ
ラクトン単位20〜95重量%とからなるポリラクトン
アミド共重合体からなるマルチフィラメントであって、
融点(Tm)が90℃以上、かつ、直線引張強度が4.
0g/d以上であることを特徴とする。
【0011】また、本発明の高強度生分解性ポリラクト
ンアミドマルチフィラメントの製造法は、ポリアミド単
位5〜80重量%とポリラクトン単位20〜95重量%
とからなる共重合体で相対粘度が0.5以上であるポリ
ラクトンアミド共重合体を溶融紡出し、60℃以下の不
活性気体で冷却固化した後、多段延伸することを特徴と
する。
【0012】以下、本発明について詳しく説明する。
【0013】本発明のマルチフィラメントは、ポリアミ
ド単位5〜80重量%とポリラクトン単位20〜95重
量%とからなるポリラクトンアミド共重合体から構成さ
れるマルチフィラメントであり、ポリアミド形成性化合
物とジカルボン酸及びポリラクトンジオールとを反応さ
せて製造することができる。その共重合割合は、なかで
も、ポリアミド単位10〜70重量%とポリラクトン単
位が30〜90重量%であることが好ましい。ポリアミ
ド単位が少な過ぎると耐熱性が十分ではなく、逆に多過
ぎると生分解性が十分でない。
【0014】ポリアミド形成性化合物としては、炭素数
4〜12のアミノカルボン酸、炭素数4〜12のラクタ
ム、及び、炭素数4〜12のジカルボン酸と炭素数4〜
12のジアミンとからなるナイロン塩から選ばれた一種
以上の化合物を用いればよい。
【0015】具体的には、炭素数4〜12のアミノカル
ボン酸としては、ω−アミノ酪酸、ω−アミノバレリア
ン酸、ω−アミノカプロン酸、ω−アミノエナント酸、
ω−アミノカプリル酸、ω−アミノベラルゴン酸、ω−
アミノウンデカン酸、ω−アミノドデカン酸などを挙げ
ることができ、なかでも、ω−アミノカプロン酸、ω−
アミノウンデカン酸、ω−アミノドデカン酸などが好ま
しい。
【0016】炭素数4〜12のラクタムとしては、γ−
ブチロラクタム、ε−カプロラクタム、エナントラクタ
ム、カプリロタクタム、ラウロラクタムなどを挙げるこ
とができ、中でも、ε−カプロラクタム、ラウロラクタ
ムなどが好ましい。
【0017】炭素数4〜12のジカルボン酸としては、
コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スペ
リン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカンジオン酸
などの脂肪族ジカルボン酸、水添テレフタル酸、水添イ
ソフタル酸などの脂環族ジカルボン酸、テレフタル酸、
イソフタル酸、フタル酸などの芳香族ジカルボン酸など
を挙げることができるが、中でも、脂肪族ジカルボン酸
が好ましく、特にアジピン酸、セバシン酸などが好まし
い。
【0018】炭素数4〜12のジアミンとしては、テト
ラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサ
メチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメ
チレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレン
ジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレン
ジアミンなどの脂肪族ジアミン、シクロへキサンジアミ
ン、メチルシクロヘキサンジアミンのような脂環式ジア
ミン、キシレンジアミンなどの芳香族ジアミンなどが挙
げられるが、これらの中でも、脂肪族ジアミンが好まし
く、特にヘキサメチレンジアミンが好ましい。
【0019】また、上記のポリアミド形成性化合物と反
応させるジカルボン酸とは、炭素数4〜54のジカルボ
ン酸であり、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメ
リン酸、スペリン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデ
カンジオン酸、ダイマー酸などの脂肪族ジカルボン酸、
水添テレフタル酸、水添イソフタル酸などの脂環族ジカ
ルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸など
の芳香族ジカルボン酸などを挙げることができるが、な
かでも、脂肪族ジカルボン酸が好ましく、特にアジピン
酸、セバシン酸などが好ましい。
【0020】さらに上記のポリアミド形成性化合物およ
びジカルボン酸と反応させるポリラクトンジオールは平
均分子量が500〜4000のポリラクトンジオールで
あり、グリコール化合物を反応開始剤に用いて、炭素数
3〜12のラクトン化合物から導かれる。ラクトン化合
物としては、β−プロピオラクトン、β−プチロラクト
ン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン、エナン
トラクトン、カプリロラクトン、ラウロラクトンなどを
挙げることができ、これらの中でもε−カプロラクトン
から導かれるポリカプロラクトンジオールが好ましい。
【0021】本発明のポリラクトンアミドマルチフィラ
メントは、ポリアミドとポリラクトンの共重合比率によ
り融点が異なるが、高強度で生分解性を有するポリラク
トンアミドマルチフィラメントとするためには90℃以
上の融点を要する。
【0022】漁業資材、農業資材、一般産業資材用とし
て使用する場合、融点が低く耐熱性が悪いものは使用範
囲が限定される。例えば、ポリカプロラクトンは、生分
解性に優れているが融点が60℃前後と低く耐熱性が悪
いために、資材を搬送中または保管中に高温下に晒され
ると、強度低下が大きく、時には溶断する可能性があ
る。また使用中の擦過等により発熱し、強度低下を引起
こすこともある。そのため、90℃以上の融点を有し、
耐熱性を向上させた漁業資材、農業資材、一般産業資材
用のフィラメントが重要である。
【0023】本発明のポリラクトンアミドマルチフィラ
メントは、直線引張強度が4.0g/d以上を有してい
る。
【0024】強靱性であり且つ生分解性を有する本発明
のポリラクトンアミドマルチフィラメントは、漁業資
材、農業資材、一般産業資材用として耐久性の面からも
最適資材である。直線引張強度が4.0g/d未満のフ
ィラメントは、強靱性に欠け使用範囲が限定され、実用
性が劣る。
【0025】そのために、複屈折率を35×10-3以上
とすることが好ましい。複屈折率が35×10-3以上で
あるということは、分子鎖が繊維軸方向に高度に配向し
ていることを示し、高い引張強度の発現に寄与できる。
【0026】溶融紡糸に供するポリラクトンアミド共重
合体の相対粘度は、オルトクロルフェノールを溶媒とし
て、0.5%濃度のポリマ溶液を25℃雰囲気中でオス
トワルド粘度計で測定した相対粘度の値であり、0.5
以上が必要である。特に、0.7〜3.0の範囲、さら
に0.8〜2.5の範囲が製糸性の点から好ましい。そ
の相対粘度が0.5未満の場合、重合度が低過ぎるの
で、高倍率延伸を施して高強度のマルチフィラメントを
得ようとしても糸切れが頻発し、十分な強靭性は得られ
ず、高強度のマルチフィラメントが得られない。
【0027】一方、相対粘度が3.0を越える程に高粘
度の場合は、紡糸時におけるメルトフラクチャーや吐出
斑が生じ易いため、フィラメントの長さ方向の繊度斑が
生じ易くなり、強度などの繊維物性の斑が発生し易くな
るので、実用上の品質を満足する高強度ポリラクトンア
ミドマルチフィラメントは得られ難くなる。
【0028】本発明は、このような高重合度のポリラク
トンアミド共重合体を溶融紡糸し、溶融紡出されたマル
チフィラメントを、60℃以下、好ましくは40℃以下
の不活性気体(例えば、空気、窒素ガス等)中で冷却固
化させた後、特定の条件で多段延伸することにより、従
来全く知られていない極めて高強力の生分解性ポリラク
トンアミドマルチフィラメントを得ることに成功したも
のである。
【0029】冷却温度が60℃を越えるとフィラメント
の固化が遅く糸と糸との融着が発生し易く、製糸が不安
定になり正常な製糸が難しくなる。また線径斑が発生し
強度低下の原因となる。
【0030】以下、本発明の製造方法の一例を具体的に
説明するがこれに限定されるものではない。
【0031】本発明においては、まず、前記ポリラクト
ンアミド共重合体を溶融紡糸するが、その紡糸温度は共
重合比率によって最適な条件を選択すればよい。紡糸温
度が低すぎるとメルトフラクチャーが発生し、スムーズ
な溶融押出しが難しくなり、また高すぎるとポリマーの
分解が著しく多くなるので工業的規模で製糸することが
難しくなる。
【0032】溶融紡出直後には、不活性気体に満たされ
た加熱ゾーンを設けてもよいし、また、加熱なしの保温
ゾーンを設けてもよい。
【0033】溶融紡出された未延伸糸条は、60℃以下
の不活性気体で冷却固化された後、油剤を付与し、引取
りロールで糸条速度を制御した後、一旦巻取った後に延
伸されるか、または巻取ることなく連続して延伸工程に
入る。
【0034】油剤としては、通常の静電気防止剤、およ
び潤滑剤を主成分としたものを使用すればよい。
【0035】紡糸速度は、生産性が低下しコストが高く
なるような低速、及び、曳糸性が伴わず糸切れし易くな
るような高速を除き、共重合比率やポリマの相対粘度等
の条件に応じた最適な紡糸速度を選択すればよい。
【0036】延伸は、3対以上のネルソン型ロールによ
って2段延伸またはそれ以上の多段延伸をした後、次の
ネルソンロール間で熱処理を行い巻取る。
【0037】熱媒体としては、直接ロールを加熱する方
法やロール間に熱媒体を設置する方法あるいはこれらの
組合わせ等から選択すればよい。
【0038】延伸温度は、熱効率の高い液体熱媒、蒸気
熱媒、接触型熱媒体を使用する場合は、ポリラクトンア
ミドマルチフィラメントの融点を越えない温度が好まし
く、熱効率の低い乾熱気体を使用する場合は、ポリラク
トンアミドマルチフィラメントの融点を大幅に越える温
度も許容される。
【0039】熱効率の高い液体熱媒、蒸気熱媒、接触型
熱媒体を使用して延伸温度が融点以上では、溶断が多発
し、製糸が困難である。
【0040】このポリラクトンアミドマルチフィラメン
トの融点(Tm)(℃)は、試料ポリマ(チップないし
はバルク状)をセイコー電子工業(株)製SSC520
0型示差走査熱量計を用い、昇温速度10℃/分で測定
した際の結晶融解ピーク温度(ただし、融解ピークがい
くつか重なって出現する場合は、最も発熱量の大きい値
のピーク温度)(℃)を意味する。
【0041】本発明の高強度ポリラクトンアミドマルチ
フィラメントを得るための延伸倍率は、共重合比率、相
対粘度及び製糸条件等により異なるが、1段目の延伸
は、ネックの発生位置が固定でき、且つ単糸切れの発生
しない倍率で延伸することが重要である。そのため1段
目の延伸は、全延伸倍率の60%以上、85%以下の延
伸倍率で行なうことが好ましい。残りの延伸は、2段目
以降で行なう。全延伸倍率は、複屈折率が35×10-3
以上になる倍率で延伸することが好ましい。なお、全延
伸倍率は、多段延伸における各延伸倍率の積である。
【0042】1段目の延伸倍率が全延伸倍率の60%を
超えない倍率で延伸するとネック位置が固定できず未延
伸部分を含むマルチフィラメントが発生し易い。また全
延伸倍率の85%を超える倍率で延伸すると繊維構造の
急激な変化で単糸切れが発生し、高強度ポリラクトンア
ミドマルチフィラメントが得られ難くなる。
【0043】2段目以降の延伸は、上記延伸倍率および
延伸温度を満足する範囲であれば2段以上に分割して行
なうこともできる。この場合の全延伸倍率は1段目の延
伸倍率と2段以上に分割した2段目以降の延伸の延伸倍
率の全ての積である。また、1段目延伸と2段目延伸の
間に定長またはリラックス熱処理工程を設けることも可
能である。
【0044】多段延伸終了後、さらに安定な繊維構造を
形成させるため熱処理を行ない巻取る。その熱処理温度
は、熱効率の高い液体熱媒、蒸気熱媒、接触型熱媒体を
使用する場合は、室温からポリラクトンアミドマルチフ
ィラメントの融点を越えない温度が好ましく、熱効率の
低い乾熱気体を使用する場合は、ポリラクトンアミドマ
ルチフィラメントの融点を大幅に越える温度も許容され
る。
【0045】この製法によると、産業資材用途として好
適な高強度特性、即ち、直線引張強度が4.0g/d以
上を有し、耐熱性に優れ、しかも、十分な生分解性をも
有するマルチフィラメントを得ることができる。
【0046】本発明のポリラクトンアミドマルチフィラ
メントは、添加剤、例えば、顏料、染料、耐熱剤、紫外
線吸収剤、酸化防止剤、結晶化抑制剤及び可塑剤などを
本発明の効果を阻害しない範囲内で含有することもでき
る。
【0047】
【作用】本発明は、特定のポリマを用い、特定の冷却温
度で冷却し、かつ、特定条件で多段延伸を行うことが重
要であり、必要により、1段目延伸と2段目延伸との間
で特定条件の熱処理を行うことが好ましく、延伸終了後
特定条件の熱処理を行なうこの製法により、生分解性で
かつ高強度であって耐熱性も満足するという従来にない
優れたマルチフィラメントを得ることができる。
【0048】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明する。
【0049】得られたポリラクトンアミドマルチフィラ
メントの物性は以下の測定法によって測定した。
【0050】(A)直線引張強度及び結節強度: JI
S−L1017の方法によった。即ち、試料を綛状にと
り、20℃、65%RHの温湿度調節室で24時間放置
後、(株)オリエンテック社製“テンシロン”UTM−
4−100型引張試験機を用い、試長250mm、引張
速度300mm/分で測定する。
【0051】(B)耐熱性: 温度80℃のオーブン中
に30分綛状態で放置した後、20℃、65%RH温湿
度調節室で4hr放置後測定し、強力保持率の値で評価
する。強力保持率90%以上を耐熱性良好とする。
【0052】(C)微生物分解性: 試料を土壌中に6
か月間埋めておいて取り出し、マルチフィラメントがそ
の形状を失っているかあるいは引張強度保持率が50%
以下の場合を微生物分解性が良好であるとする。
【0053】(D)複屈折率:日本光学工業(株)製の
POH型偏光顕微鏡を用い、D線(単色光、Naラン
プ)を光源として通常のベレックコンペンセータ法によ
り求める。
【0054】[実施例1〜6及び比較例1〜5]相対粘
度が1.0のポリラクトンアミド共重合体(共重合比
率:N6/ポリラクトン=50/50)(Tm:145
℃)をエクストルーダー型溶融紡糸機に供給し、紡糸温
度200℃で溶融紡出し、25℃の冷風(空気)で冷却
した。
【0055】ついで油剤を付与した後、70m/分の速
度で回転する引取りロールで糸条速度を制御した後一旦
巻き取ることなく連続して延伸した。
【0056】延伸は3対のネルソン型ロールによって2
段延伸した後、次のネルソンロール間で5%のリラック
スを与えて巻き取った。
【0057】引取りロール温度は40℃とし、引取りロ
ールと70℃に加熱した第1延伸ロールとの間で延伸倍
率5.0倍で1段延伸を行い、続いて、第1延伸ロール
と100℃に加熱した第2延伸ロールとの間で、総合延
伸倍率が8.1倍となるような延伸倍率で延伸するとい
う2段延伸を行なった。
【0058】次のネルソンロールは、50℃とし、延伸
後の張力調整として使用した。
【0059】得られたマルチフィラメントは、60フィ
ラメント、400dであり、引張強度が5.81g/
d、複屈折率が48.3×10-3であった。
【0060】また製糸性が良好で耐熱性も良好、微生物
分解性も良好であった。
【0061】ポリマ組成、ポリマ粘度、冷却温度、1段
目の延伸条件、2段目の延伸条件を表1〜2に示すよう
に変更した以外は上記同様に製糸してマルチフィラメン
トを製造した(実施例2〜6および比較例1〜5)。
【0062】表1に、実施例1〜6の条件を、表2に比
較例1〜5の条件をそれぞれ記載し、また、表3に実施
例1〜6及び比較例1〜5で得られたマルチフィラメン
トの物性を記載する。
【0063】
【表1】
【0064】
【表2】
【0065】
【表3】
【0066】
【発明の効果】本発明によれば、生分解性でありなが
ら、強度及びタフネス性が向上し、耐熱性にも優れ、一
般の産業資材用として実用に供することができる高強
度、耐熱性でかつ生分解性のポリラクトンアミドマルチ
フィラメントが提供できる。
【0067】その結果、このポリラクトンアミドマルチ
フィラメントは、漁業資材、農業資材、一般産業資材用
として使用可能であって、しかも、使用後は微生物が存
在する環境下に放置しておけば一定期間後には分解され
るので、このマルチフィラメントを使用すれば特別な廃
棄物処理を必要とすることなく、廃棄マルチフィラメン
トの公害を防止することが可能となる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアミド単位5〜80重量%とポリ
    ラクトン単位20〜95重量%とからなるポリラクトン
    アミド共重合体からなるマルチフィラメントであって、
    融点(Tm)が90℃以上、かつ、直線引張強度が4.
    0g/d以上であることを特徴とする高強度生分解性ポ
    リラクトンアミドマルチフィラメント。
  2. 【請求項2】 前記マルチフィラメントの複屈折率が
    35×10-3以上であることを特徴とする請求項1記載
    の高強度生分解性ポリラクトンアミドマルチフィラメン
    ト。
  3. 【請求項3】 前記ポリラクトンアミド共重合体が、
    ポリアミド単位10〜70重量%とポリラクトン単位3
    0〜90重量%とからなる共重合体であることを特徴と
    する請求項1または2記載の高強度生分解性ポリラクト
    ンアミドマルチフィラメント。
  4. 【請求項4】 ポリアミド単位5〜80重量%とポリ
    ラクトン単位20〜95重量%とからなる共重合体で相
    対粘度が0.5以上であるポリラクトンアミド共重合体
    を溶融紡出し、60℃以下の不活性気体中で冷却した
    後、多段延伸することを特徴とする高強度生分解性ポリ
    ラクトンアミドマルチフィラメントの製造法。
  5. 【請求項5】 前記ポリラクトンアミド共重合体の相
    対粘度が0.8〜3.0であることを特徴とする請求項
    4記載の高強度生分解性ポリラクトンアミドモノフィラ
    メントの製造法。
  6. 【請求項6】 全延伸倍率の60〜85%の延伸倍率
    で1段目延伸をし、かつ、全延伸倍率を、延伸後のマル
    チフィラメントの複屈折率が35×10-3以上となる倍
    率とすることを特徴とする請求項4または5記載の高強
    度生分解性ポリラクトンアミドマルチフィラメントの製
    造法。
JP9904195A 1995-04-25 1995-04-25 高強度生分解性ポリラクトンアミドマルチフィラメント及びその製造法 Pending JPH08296119A (ja)

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JP9904195A Pending JPH08296119A (ja) 1995-04-25 1995-04-25 高強度生分解性ポリラクトンアミドマルチフィラメント及びその製造法

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