JPH08298068A - 電界放射型電子源及びその製造方法 - Google Patents

電界放射型電子源及びその製造方法

Info

Publication number
JPH08298068A
JPH08298068A JP10274495A JP10274495A JPH08298068A JP H08298068 A JPH08298068 A JP H08298068A JP 10274495 A JP10274495 A JP 10274495A JP 10274495 A JP10274495 A JP 10274495A JP H08298068 A JPH08298068 A JP H08298068A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cathode
electrode
electron source
field emission
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10274495A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshikazu Hori
義和 堀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP10274495A priority Critical patent/JPH08298068A/ja
Publication of JPH08298068A publication Critical patent/JPH08298068A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lasers (AREA)
  • Cold Cathode And The Manufacture (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 リフトオフプロセスを用いることなく、急峻
な形状のエミッタ電極を有していると共にエミッタ電極
とゲート電極との間隔がサブミクロンの精度で制御可能
である電界放射型電子源を提供する。 【構成】 金属又は半導体よりなる導電性基板10の上
には、段差部11を介して低部表面12と高部表面13
とが形成されており、高部表面13と段差部11との間
に形成される鋭角な突出部14が陰極となる。高部表面
13の上にはゲート絶縁膜15Aを介してゲート電極1
6Aが形成されている。陰極に対して正の電界をゲート
電極16Aに印加すると、陰極である直線状の突出部1
4から電子が放射される。突出部14と対向するように
設けられた図示しない陽極に、ゲート電極16Aに印加
される電圧よりも高い正の電圧を印加することにより、
陰極から放射された電子の大部分を陽極に到達させるこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自発光の平面型表示素
子、超高速の微小真空素子又は電子線励起の固体レーザ
等への応用が期待される冷電子源である電界放射型電子
源に関し、特に、既存のシリコン等の半導体プロセスと
の整合性及び素子の均一性に優れ、かつ集積化及び低電
圧化が実現可能な電界放射型電子源に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】半導体に対する微細加工技術の進展によ
り、微小な電界放射型電子源の形成が可能となった。ス
ピントらがコーン型(縦型)の電界放射型電子源を提案
し、微小な電界放射型電子源が注目されるに至っている
(参考文献1:C. A. Spindt,J. Appl. Phys. Vol.39,
p.3504 (1986))。
【0003】以下、第1の従来例として、スピントの提
案した電界放射型電子源の構造及び製造方法について図
14を参照しながら説明する。
【0004】まず、図14(a)に示すように、シリコ
ンよりなる導電性基板101上に絶縁層102及び金属
よりなるゲート電極103を順次形成した後、ゲート電
極103及び絶縁層102に円形の小穴104を通常の
フォトリソプロセスによって形成する。
【0005】次に、図14(b)に示すように、アルミ
ナ等よりなる犠牲層105を導電性基板101に対して
浅い角度で蒸着する。この工程によりゲート口径は縮小
すると共にゲート電極103は犠牲層105に覆われ
る。
【0006】次に、図14(c)に示すように、エミッ
タ電極となるモリブデン等の金属106を導電性基板1
01に対して垂直方向から蒸着する。このようにする
と、ゲート口は蒸着の進展に伴って小さくなるので、小
穴104の内部に円錐形状のエミッタ電極(陰極)10
7が形成される。
【0007】次に、図14(d)に示すように、犠牲層
105をウェットエッチングによりリフトオフして不要
の金属106を除去する。
【0008】この電界放射型電子源は、ゲート電極10
3によってエミッタ電極107の先端から電子を真空中
に引き出し、引き出した電子をエミッタ電極107と対
向するように設けられたアノード電極(陽極)(図示は
省略している)により受けることによって動作する。
【0009】また、第1の従来例と同様の縦型構造であ
って、シリコンの結晶異方性エッチング又は異方性ドラ
イエッチングと熱酸化とを用いて先端形状がより鋭いエ
ミッタ電極を形成する方法が提案されている(参考文献
2:H.F.Gray et al.,IEDM Tech.Dig.p.776,(1986)、及
び参考文献3:別井、1990年秋季信学全大論文集
5、SC−8−2(1990))。
【0010】以下、第2の従来例として別井らの提案し
た電界放射型電子源の構造及び作製方法について図15
を参照しながら説明する。
【0011】まず、図15(a)に示すように、シリコ
ンよりなる導電性基板111上に酸化シリコン膜112
を形成した後、該酸化シリコン膜112に対してフォト
リソプロセスを施すことにより、図15(b)に示すよ
うに、円盤状のエッチングマスク113を作製する。
【0012】次に、導電性基板111に対してエッチン
グマスク113を用いてサイドエッチングを伴う条件で
ドライエッチングを行なうことにより、図15(C)に
示すように、エッチングマスク113の下側に先端部が
細い立体形状体114を形成する。その後、立体形状体
114に対して熱酸化を施すことにより、立体形状体1
14を、内部のシリコンよりなるコーン形状体115と
外部の熱酸化膜116とからなる構造に変化させる。
【0013】次に、図15(d)に示すように、絶縁膜
117となる酸化シリコン、及びゲート電極118とな
る金属を、導電性基板111の表面に対して垂直方向か
ら真空蒸着することにより、導電性基板111の上にお
けるエッチングマスク113の周辺部及びエッチングマ
スク113の上に付着させる。
【0014】次に、導電性基板111を弗酸の水溶液に
浸すことにより、コーン形状体115の周辺部の熱酸化
膜116を除去する共に、絶縁膜及び金属膜が付着した
エッチングマスク113をリフトオフにより除去する
と、図15(e)に示すように、コーン形状体115よ
りなるエミッタ電極が形成され、スピント型と類似の構
造を有する電界放射型電子源を得ることができる。
【0015】この電界放射型電子源は、第1の従来例と
同様、ゲート電極118によってエミッタ電極115の
先端から電子を真空中に引き出し、引き出した電子をエ
ミッタ電極115と対向するように設けられたアノード
電極(陽極)(図示は省略している)により受けること
によって動作する。
【0016】これに対して、平面構造の電界放射型電子
源も提案されており( 参考文献4:伊藤ら、真空34巻
P.867 (1991) )、この平面型の電子源においては、エ
ミッタ電極、ゲート電極及びアノード電極等を同一の基
板上に形成できるので、素子構造等に関する自由度が大
きくまた容量が小さいことなどの理由により、超高速素
子への応用が期待されている。
【0017】以下、第3の従来例として、参考文献4に
示されている平面構造の電界放射型電子源について図1
6及び図17を参照しながら説明する。
【0018】図16に示すように、第3従来例の電界放
射型電子源は、石英よりなる導電性基板121と、該導
電性基板121の上に形成された帯状のゲート電極12
2Aと、ゲート電極122Aと対向するように形成され
た櫛形状の金属箔よりなるエミッタ電極123Aとを備
えている。
【0019】第3の従来例に係る電界放射型電子源は次
のようにして製造される。すなわち、図17(a)に示
すように、石英よりなる導電性基板121にエミッタ電
極となるW膜123Bを堆積した後、図17(b)に示
すように、レジストパターン124をマスクとしてW膜
123BをRIEにより所定の形状に加工する。その
後、図17(c)に示すように、導電性基板121を弗
酸の水溶液によってエッチングする。
【0020】次に、ゲート電極となる金属膜122Bを
真空蒸着した後、図17(d)に示すように、レジスト
パターン124の上に付着した金属膜122Bをリフト
オフする。その後、図17(e)に示すように、フォト
リソプロセスによりレジストパターン125を形成した
後、該レジストパターン125をマスクとして金属膜1
22Bに対してウェットエッチングを行なうことによ
り、ゲート電極122Aを形成する。その後、図17
(f)に示すように、フォトリソプロセスによりレジス
トパターン126を形成した後、該レジストパターン1
26をマスクとしてW膜123Bに対してウェットエッ
チングを行なうことにより、櫛形形状のエミッタ電極1
23Aを形成する。その後、レジストパターン126を
除去すると、図17(g)に示すような平面構造の電界
放射型電子源が完成する。
【0021】また、本発明者は、先に、シリコン基板を
用いた平面構造のカクテルグラス構造の電界放射電子源
を提案した(参考文献5:堀ら、信学技報ED94-95,p.1
(1994-12))。シリコン基板上に形成される電界放射型
電子源はLSI等と一体集積化が可能であり新たな用途
も期待できる。
【0022】以下、第4の従来例として、参考文献5に
示されている、シリコン基板上に形成されたカクテル構
造を持つ平面構造の電界放射型電子源について図17を
参照しながら説明する。
【0023】まず、図18(a)に示すように、シリコ
ンよりなる導電性基板131の表面に酸化シリコン膜を
形成した後、該酸化シリコン膜に対してエッチングを行
なうことにより、サブミクロン口径のドットマスク13
2を作製する。その後、ドットマスク132を用いて導
電性基板131に対してドライエッチングを行なうこと
により、図18(b)に示すように、導電性基板131
の表面に対して垂直なシリコンよりなる柱状構造体13
3を形成する。
【0024】次に、柱状構造体133の側面に対して異
方性エッチングを施すことにより、図18(c)に示す
ように、(331)面を含む結晶面を側面として有する
逆円錐台状の上部134Aと円錐台状の下部134Bと
からなるカクテルグラス状構造体を形成した後、図18
(d)に示すように、前記カクテルグラス状構造体の上
にゲート電極となる金属膜135及び絶縁膜136を真
空蒸着する。
【0025】次に、導電性基板131を弗酸の水溶液に
浸漬してドットマスク132をリフトオフすることによ
り、ドットマスク132の上に付着した絶縁膜136及
び金属膜135を除去すると、図18(e)に示すよう
に、上部134A及び下部134Bよりなるエミッタ電
極の上部134Aのエッジ部137から電子を放射する
カクテルグラス型の電界放射型電子源が完成する。
【0026】
【発明が解決ようとする課題】第1及び第2の従来例に
係る電界放射型電子源によると、コーン型のエミッタ電
極を高密度に集積化することが可能であり、また、エミ
ッタ電極の先端の曲率半径として20nm程度が得られ
るので、低電圧で大電流の電子源が実現可能である。
【0027】しかしながら、第1の従来例によると、金
属蒸着によりエミッタ電極107を形成するため、エミ
ッタ電極107の形状、特に先端部の形状が素子の中央
部と周辺部とにおいて必然的に異なるので、電界放射型
電子源が一定以上の面積になると、均一な性能を得るこ
とができないという問題がある。また、犠牲層105を
リフトオフする必要があり、エッチング溶液中にダスト
が浮遊するので通常の半導体プロセスにおいては使用し
ないリフトオフが避けられないという問題がある。
【0028】第2の従来例によると、コーン形状体11
5よりなるエミッタ電極の形状が熱酸化膜116に対す
るドライエッチングの条件に左右されるので、エミッタ
電極の形状の面内バラツキを避けることができないとい
う問題がある。また、ゲート電極118の形成に蒸着法
及びリフトオフプロセスを用いるため、ゲート電極11
8のエッジ部の形状が均一でなくなると共に、第1の従
来例と同様、電界放射型電子源が一定以上の面積になる
と、均一な性能を得ることができないという問題、及び
リフトオフが避けられないという問題がある。さらに、
ゲート口径がフォトリソの解像限界に制約されるので、
低電圧化のためには電子ビーム露光やX線露光という高
価な装置を使用しなければならないという問題もある。
【0029】第3の従来例によると、通常のフォトリソ
技術が使用でき、またエミッタ電極122Aとゲート電
極123Aとの距離がサブミクロン程度まで容易に制御
できるので、素子構造の再現性及び均一性が高いという
特徴がある。
【0030】ところが、第3の従来例によると、エミッ
タ電極122Aの先端の曲率半径が約40nmであるた
め、動作電圧が比較的高いという問題がある。また、金
属膜122Bの真空蒸着及びレジストパターン124に
対するリフトオフプロセスが避けられないという問題が
ある。
【0031】第4の従来例によると、カクテルグラス状
構造体よりなるエミッタ電極の上部134Aのエッジ部
137の形状が急峻であると共に再現性の高いエミッタ
電極を実現することができる上に、動作電圧が低いとい
う特徴を有している。
【0032】しかしながら、金属膜135及び絶縁膜1
36の真空蒸着及びドットマスク132に対するリフト
オフプロセスが避けられないという問題がある。
【0033】以上説明したように、従来の電界放射型電
子源においては、金属の蒸着及びこれに伴うリフトオフ
プロセスが避けられないという問題があった。
【0034】前記に鑑み、本発明は、通常のフォトリソ
プロセス及び半導体プロセスにより容易に製造が可能で
あり、特にリフトオフプロセスを用いることなく、急峻
な形状のエミッタ電極を有していると共にエミッタ電極
とゲート電極との間隔がサブミクロンの精度で制御可能
である電界放射型電子源及びその製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0035】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、請求項1の発明は、電界放射型電子源を、基板上に
段差部を介して形成された導電性の高部表面と、前記高
部表面と前記段差部との角部に形成された陰極と、前記
高部表面の上に絶縁層を介して形成され、前記陰極と対
向し且つ前記陰極と電気的に絶縁されている電極とを備
え、前記陰極と前記電極との間に電圧が印加されると前
記陰極から電子を放射する構成とするものである。
【0036】請求項2の発明は、電界放射型電子源を、
基板上に段差部を介して形成された導電性の高部表面
と、前記高部表面と前記段差部との角部に形成された陰
極と、前記高部表面の上に第1の絶縁層を介して形成さ
れ、前記陰極と対向し且つ前記陰極と電気的に絶縁され
ている第1の電極と、前記第1の電極の上に第2の絶縁
層を介して形成され、前記第1の電極に対して独立に電
圧が印加される第2の電極とを備え、前記陰極と前記第
1の電極との間に電圧が印加されると前記陰極から電子
を放射する構成とするものである。
【0037】請求項3の発明は、請求項1又は2の構成
に、前記高部表面は開口部を有し、前記陰極は前記高部
表面における前記開口部に臨む部位と前記段差部との角
部に形成されている構成を付加するものである。
【0038】請求項4の発明は、請求項3の構成に、前
記開口部の形状は円形又は多角形であり、前記陰極は、
前記開口部に沿って連続して形成されている構成を付加
するものである。
【0039】請求項5の発明は、請求項3の構成に、前
記高部表面は前記開口部内に突出する突部を有し、前記
陰極は、前記高部表面の突部と前記段差部との角部に形
成されている構成を付加するものである。
【0040】請求項6の発明は、請求項2の構成に、前
記第2の電極に一定の電圧を印加する一方、前記第1の
電極に印加される電圧を変化させることにより、前記陰
極から放射され前記第2の電極に向かう電子の量を変化
させる構成を付加するものである。
【0041】請求項7の発明は、請求項2の構成に、前
記第1の電極に一定の電圧を印加する一方、前記第2の
電極に印加される電圧を変化させることにより、前記陰
極から放射される電子の量又は方向を変化させる構成を
付加するものである。
【0042】請求項8の発明は、請求項1又は2の構成
に、前記基板は結晶性の基板であり、前記陰極は、前記
基板に対する結晶異方性エッチングによって前記高部表
面と前記段差部との角度に鋭角に形成されている構成を
付加するものである。
【0043】請求項9の発明は、請求項8の構成に、前
記高部表面は前記基板の(100)面に形成されてお
り、前記陰極は、前記基板に対する結晶異方性エッチン
グによって前記段差部に<011>方向に延びる(11
1)面が露出することにより鋭角な断面形状を持つ線状
に形成されている構成を付加するものである。
【0044】請求項10の発明は、請求項8の構成に、
前記高部表面は前記基板の(100)面に形成されてお
り、前記陰極は、前記基板に対する結晶異方性エッチン
グによって前記段差部に<011>方向に延び且つ互い
に直交する(111)面が露出することにより、鋭角な
断面形状を持つ点状に形成されている構成を付加するも
のである。
【0045】請求項11の発明が講じた解決手段は、電
界放射型電子源を、基板上にそれぞれ段差部を介し且つ
微小な間隔をおいて対向するように形成された導電性の
一及び他の高部表面と、前記一の高部表面と前記段差部
との角部に形成された陰極と、前記一の高部表面の上に
絶縁層を介して形成された一の電極と、前記他の高部表
面の上に絶縁層を介して形成され、前記一の電極に対し
て独立に電圧が印加される他の電極とを備え、前記陰極
と前記一の電極との間に電圧が印加されると前記陰極か
ら電子を放射する構成とするものである。
【0046】請求項12の発明は、請求項11の構成
に、前記他の電極に一定の電圧を印加する一方、前記一
の電極に印加される電圧を変化させることにより、前記
陰極から放射され前記他の電極に向かう電子の量を変化
させる構成を付加するものである。
【0047】請求項13の発明は、請求項11の構成
に、前記一の電極に一定の電圧を印加する一方、前記他
の電極に印加される電圧を変化させることにより、前記
陰極から放射される電子の量又は方向を変化させる構成
を付加するものである。
【0048】請求項14の発明が講じた解決手段は、電
界放射型電子源を、基板上に一対の段差部を介して形成
され、微小な間隔をおいて互いに対向する一対の導電性
の高部表面と、前記一対の高部表面と前記一対の段差部
との角部にそれぞれ形成され同方向に延びる一対の陰極
と、前記一対の高部表面の上に絶縁層を介してそれぞれ
形成された一対の電極とを備え、前記一対の陰極と前記
一対の電極との間に電圧が印加されると、前記一対の陰
極からそれぞれ電子を放射する構成とするものである。
【0049】請求項15の発明が講じた解決手段は、電
界放射型電子源を、基板上に一対の段差部を介して形成
され、微小な間隔をおいて互いに対向する一対の導電性
の高部表面と、前記一対の高部表面と前記一対の段差部
との角部にそれぞれ形成され同方向に延びる一対の陰極
と、前記一対の高部表面の上に第1の絶縁層を介してそ
れぞれ形成された一対の第1の電極と、前記一対の第1
の電極の上に第2の絶縁層を介してそれぞれ形成され、
前記一対の第1の電極に対して独立に電圧が印加される
一対の第2の電極とを備え、前記一対の陰極と前記一対
の第1の電極との間に電圧が印加されると、前記一対の
陰極からそれぞれ電子を放射する構成とするものであ
る。
【0050】請求項16の発明が講じた解決手段は、電
界放射型電子源を、基板上に段差部を介してそれぞれ形
成され且つマトリックスに配置された複数の導電性の高
部表面と、前記複数の高部表面と該高部表面と対応する
前記段差部との角部にそれぞれ形成され、マトリックス
に配置された複数の陰極と、前記複数の高部表面の上に
第1の絶縁層を介してそれぞれ形成され、前記複数の陰
極と対応するようマトリックスに配置され、マトリック
スの一方向に配置されたもの同士が互いに電気的に接続
されている複数の第1の電極と、前記複数の第1の電極
の上に第2の絶縁層を介してそれぞれ形成され、前記複
数の陰極と対応するようにマトリックスに配置され、マ
トリックスの他方向に配置されたもの同士が互いに電気
的に接続されていると共に前記複数の第1の電極に対し
て独立に電圧が印加される複数の第2の電極とを備え、
前記複数の陰極と前記複数の第1の電極との間に電圧が
印加されると、前記複数の陰極からそれぞれ電子を放射
する構成とするものである。
【0051】請求項17の発明が講じた解決手段は、電
界放射型電子源を、基板上に段差部を介して形成され、
マトリックスに配置された複数の開口部を有する導電性
の高部表面と、前記高部表面における前記複数の開口部
に臨む部位と前記段差部との角部にそれぞれ形成され、
マトリックスに配置された複数の陰極と、前記高部表面
の上に第1の絶縁層を介してそれぞれ形成され、マトリ
ックスの一方向へ延び且つマトリックスの他方向へ並列
された複数の第1の電極と、前記複数の第1の電極の上
に第2の絶縁層を介して形成され、マトリックスの他方
向へ延び且つマトリックスの一方向へ並列され、前記複
数の第1の電極に対して独立に電圧が印加される複数の
第2の電極とを備え、前記複数の陰極と前記複数の第1
の電極との間に電圧が印加されると、前記複数の陰極か
らそれぞれ電子が放射される構成とするものである。
【0052】請求項18の発明が講じた解決手段は、電
界放射型電子源の製造方法を、導電性基板上に絶縁層を
介して導電性膜を形成する導電性膜形成工程と、前記導
電性膜をエッチングによって所定形状に加工することに
より、前記導電性膜よりなる電極を形成する電極形成工
程と、前記導電性基板における前記電極から露出した領
域に対してエッチングを行なって段差部を形成すること
により、前記導電性基板上に前記段差部を介して形成さ
れた導電性の高部表面と前記段差部との角部に陰極を形
成する陰極形成工程とを備えている構成とするものであ
る。
【0053】請求項19の発明が講じた解決手段は、電
界効果型電子源の製造方法を、導電性基板上に第1の絶
縁層を介して第1の導電性膜を形成する第1導電性膜形
成工程と、前記第1の導電性膜の上に第2の絶縁層を介
して第2の導電性膜を形成する第2導電性膜形成工程
と、前記第2の導電性膜及び第1の導電性膜をエッチン
グによって所定形状に加工することにより、前記第1の
導電性膜よりなる第1の電極及び前記第2の導電性膜よ
りなる第2の電極をそれぞれ形成する電極形成工程と、
前記導電性基板における前記第2の電極から露出した領
域に対してエッチングを行なって段差部を形成すること
により、前記導電性基板上に前記段差部を介して形成さ
れた導電性の高部表面と前記段差部との角部に陰極を形
成する陰極形成工程とを備えている構成とするものであ
る。
【0054】請求項20の発明は、請求項18又は19
の構成に、前記陰極形成工程は、前記エッチングとして
基板表面に垂直な方向に対して傾斜する方向から方向異
方性エッチングを行なうことにより、鋭角な断面形状を
持つ前記角部を形成する工程を有する構成を付加するも
のである。
【0055】請求項21の発明は、請求項18又は19
の構成に、前記導電性基板は結晶性の基板であり、前記
陰極形成工程は、前記エッチングとしては結晶異方性エ
ッチングを行なうことにより、鋭角な断面形状を持つ前
記角部を形成する工程を含む結晶異方性エッチングを有
する構成とするものである。
【0056】請求項22の発明は、請求項18又は19
の構成に、前記導電性基板は結晶性の基板であり、前記
陰極形成工程は、前記エッチングとして、基板表面に垂
直な方向に対して傾斜する方向から方向異方性エッチン
グを行なった後、結晶異方性エッチングを行なうことに
より、鋭角な断面形状を持つ前記角部を形成する工程を
有する構成とするものである。
【0057】請求項23の発明は、請求項18又は19
の構成に、前記導電性基板はシリコンよりなり、前記陰
極形成工程は、前記導電性基板における前記電極から露
出した領域に対してエッチングを行なって前記導電性基
板上に段差部を形成する工程と、前記段差部に対して熱
処理を施して該段差部の表面部分に酸化シリコン膜を形
成する工程と、前記酸化シリコン膜を除去することによ
り前記高部表面と前記段差部との角部に急峻な断面形状
を持つ陰極を形成する工程とを有する構成とするもので
ある。
【0058】請求項24の発明は、請求項18又は19
の構成に、前記導電性基板は、表面にシリコン層が形成
された基板よりなり、前記陰極形成工程は、前記導電性
基板の前記シリコン層における前記電極から露出した領
域に対してエッチングを行なって前記シリコン層に段差
部を形成する工程と、前記段差部に対して熱処理を施し
て該段差部の表面部分に酸化シリコン膜を形成する工程
と、該酸化シリコン膜を除去することにより前記高部表
面と前記段差部との角部に急峻な断面形状を持つ陰極を
形成する工程とを有する構成を付加するものである。
【0059】
【作用】請求項1の構成により、陰極は基板の高部表面
と段差部との角部に形成されており、陰極は基板に対す
るエッチングによって形成されるので、陰極の形状はエ
ッチング条件によって規制される。また、電極は高部表
面の上に絶縁層を介して形成されているため、陰極と電
極との距離は制御が容易な絶縁層の厚さによって決定さ
れる。さらに、陰極は基板に対するエッチングによって
形成されるので、リフトオフプロセスを用いることなく
陰極を形成することができる。
【0060】請求項2の構成により、請求項1の構成に
加えて、第1の電極に対して独立に電圧が印加される第
2の電極を備えているため、第1の電極を陰極から電子
を放射させるための引き出し電極とする場合、第2の電
極に第1の電極に印加される電圧よりも高い電圧を印加
すると、より大きな電界放出電流を得ることができ、逆
に、第2の電極に第1の電極に印加される電圧よりも低
い電圧を印加すると、小さな電界放出電流を得ることが
できる。また、第2の陰極に印加される電圧を変化させ
ると、陰極から放射され陽極に向かう電子の量又は方向
を制御することもできる。第2の電極を陰極から電子を
放射させるための引き出し電極とする場合には、第1の
電極に印加される電圧を制御することにより、陰極から
放出され陽極に向かう電子の量又は方向を制御すること
が可能になる。
【0061】請求項3の構成により、高部表面は開口部
を有し、陰極は高部表面における開口部に臨む部位と段
差部との角部に形成されているため、陰極を二次元的に
集積することができる。
【0062】請求項4の構成により、開口部の形状は円
形又は多角形であり、陰極は開口部に沿って連続して形
成されているため、電子の放出部となる陰極の長さを増
加させることができる。
【0063】請求項5の構成により、高部表面は開口部
内に突出する突部を有し、陰極は高部表面の突部と段差
部との角部に形成されているため、陰極に高い電界を集
中させることができる。
【0064】請求項8の構成により、陰極は結晶性の基
板に対する結晶異方性エッチングによって高部表面と段
差部との角度に形成されているため、鋭角な断面形状を
持つ陰極が結晶異方性エッチングにより形成される。
【0065】請求項9の構成により、高部表面は結晶性
基板の(100)面に形成されており、陰極は基板に対
する結晶異方性エッチングによって段差部に<011>
方向に延びる(111)面が露出することにより形成さ
れているため、鋭角な断面形状を持つ線状の陰極が結晶
異方性エッチングにより形成される。
【0066】請求項10の構成により、高部表面は結晶
性基板の(100)面に形成されており、陰極は基板に
対する結晶異方性エッチングによって段差部に<011
>方向に延び且つ互いに直交する(111)面が露出す
ることにより形成されているため、鋭角な断面形状を持
つ点状の陰極が結晶異方性エッチングにより形成され
る。
【0067】請求項11の構成により、陰極が一の高部
表面と段差部との角部に形成され、一の電極は一の高部
表面の上に絶縁層を介して形成され、他の電極は一の電
極と対向する他の高部表面の上に絶縁層を介して形成さ
れ且つ一の電極に対して独立に電圧が印加されるため、
他の電極に正の電圧を印加すると、他の電極が陽極とし
て働き、陰極から放射された電子は他の電極に向かって
走行する。そして、一の電極に印加する電圧を変化させ
ることにより、陰極から放射され他の電極に向かう電子
の量つまり陽極から陰極に流れる電流の量を変化させる
ことができる。また、陰極と対向するように陽極を別途
配置する場合には、他の電極に印加する電圧を変化させ
ることにより、陰極から放射され陽極に向かう電子の量
又は方向を変化させることができる。
【0068】請求項14の構成により、基板上に微小な
間隔をおいて互いに対向する一対の導電性の高部表面が
形成され、一対の高部表面と一対の段差部との角部に同
方向に延びる一対の陰極が形成され、一対の高部表面の
上に絶縁層を介して一対の電極が形成されているため、
一対の電極に同時に電圧を印加すると、一対の陰極から
同時に電子が放射されるので大電流を得ることができ、
また、一対の電極に独立して電圧を印加すると、請求項
11の構成と同様にして、陰極から放射され一対の電極
のいずれかに向かう電子の量を変化させることができる
と共に、陰極から放射され別途配置された陽極に向かう
電子の量又は方向を変化させることができる。
【0069】請求項15の構成により、請求項2の発明
の作用と請求項14の発明の作用とを合わせ持つことが
できる。
【0070】請求項16の構成により、複数の陰極がマ
トリックスに配置され、マトリックスに配置された複数
の第1の電極のうち一の方向に配置されたもの同士が電
気的に接続されており、マトリックスに配置された複数
の第2の電極のうち他の方向に配置されたもの同士が電
気的に接続されているため、第1の電極及び第2の電極
に所定の電圧を印加した場合に電子の放射が起こるよう
にしておくと、少なくとも一方の電極に印加される電圧
を低下させると、電子流が得られなくなる。従って、第
1及び第2の電極のうちの所望の箇所の電極にのみ所定
以上の電圧が印加されるように駆動することにより、マ
トリックス状に配置された陰極から順次電子の放出を行
なわせることが可能になるので、画像等の表示を実現す
ることができる。
【0071】請求項17の構成により、複数の陰極がマ
トリックスに配置された開口部に臨む部位に形成され、
マトリックスの一方向へ延びる第1の電極がマトリック
スの他方向へ並列されており、マトリックスの他方向へ
延びる第2の電極がマトリックスの一の方向へ並列され
ているため、請求項16の構成と同様にして、第1及び
第2の電極のうちの所望の箇所の電極にのみ所定以上の
電圧が印加されるように駆動することにより、マトリッ
クス状に配置された陰極から順次電子の放出を行なわせ
ることが可能になるので、画像等の表示を実現すること
ができる。
【0072】請求項18の構成により、導電性基板上に
形成された導電性膜をエッチングによって所定形状に加
工して電極を形成すると共に、導電性基板における電極
から露出した領域に対してエッチングを行なって導電性
基板上に段差部を形成して高部表面と段差部との角部に
陰極を形成するため、陰極の形状をエッチング条件によ
って決定することができると共に、陰極をリフトオフプ
ロセスを用いることなく形成できる。また、電極を高部
表面の上に絶縁層を介して形成するため、陰極と電極と
の距離を制御が容易な絶縁層の厚さによって決定するこ
とができる。
【0073】請求項19の構成により、導電性基板上に
順次形成された第1の導電性膜及び第2の導電性膜をエ
ッチングによって所定形状に加工して第1の電極及び第
2の電極を形成するため、請求項1の発明に係る電界放
射型電子源を簡易且つ確実に形成することができる。
【0074】請求項20の構成により、基板表面に垂直
な方向に対して傾斜する方向から方向異方性エッチング
を行なうことにより段差部を形成するため、鋭角な断面
形状を持つ陰極を方向異方性エッチングにより形成する
ことができる。
【0075】請求項21の構成により、結晶性基板に対
して結晶異方性エッチングを行なうことにより段差部を
形成するため、鋭角な断面形状を持つ陰極を結晶異方性
エッチングにより形成することができる。
【0076】請求項23の構成により、シリコンよりな
る導電性基板における電極から露出した領域に対してエ
ッチングを行なうことにより段差部を形成し、その後、
段差部に対して熱処理を施して該段差部の表面部分に酸
化シリコン膜を形成した後、該酸化シリコン膜を除去す
ると、急峻な断面形状を持つ段差部が形成される。
【0077】請求項24の構成により、基板表面にシリ
コン層が形成されてなる導電性基板における電極から露
出した領域に対してエッチングを行なってシリコン層に
段差部を形成し、その後、段差部に対して熱処理を施し
て該段差部の表面部分に酸化シリコン膜を形成した後、
該酸化シリコン膜を除去するため、急峻な断面形状を持
つ段差部が形成される。
【0078】
【実施例】本発明の各実施例に係る電界放射型電子源及
びその製造方法について図面を参照しながら説明する。
【0079】図1は本発明の第1実施例に係る電界放射
型電子源の構造を示しており、図1に示すように、金属
又は半導体よりなる導電性基板10の上には、段差部1
1を介して低部表面12と高部表面13とが形成されて
おり、高部表面13と段差部11との間に形成される鋭
角な突出部14が陰極となる。高部表面13の上にはゲ
ート絶縁膜15Aを介してゲート電極16Aが形成され
ている。
【0080】陰極に対して正の電界をゲート電極16A
に印加すると、陰極である直線状の突出部14から電子
が放射される。突出部14と対向するように設けられた
図示しない陽極に、ゲート電極16Aに印加される電圧
よりも高い正の電圧を印加することにより、陰極から放
射された電子の大部分を陽極に到達させることができ
る。
【0081】以下、第1実施例に係る電界放射型電子源
の第1の製造方法について図2を参照しながら説明す
る。
【0082】まず、シリコンよりなる導電性基板10の
表面を熱酸化することにより、図2(a)に示すよう
に、導電性基板10の表面部に酸化シリコン膜15を形
成した後、該酸化シリコン膜15の上にタングステン等
の後述する異方性エッチング溶液に対して溶解しない金
属よりなる金属膜16を堆積する。
【0083】次に、金属膜16の上にレジストを塗布し
てレジスト膜を形成した後、該レジスト膜に対してフォ
トリソグラフィーを行なうことにより、図2(b)に示
すように、直線状の境界部を有するエッチング保護用の
マスク17を形成する。
【0084】次に、マスク17を用いて金属膜16及び
酸化シリコン膜15に対してドライエッチングを施すこ
とにより、図2(c)に示すように、ゲート電極16A
及びゲート絶縁膜15Aを形成する。
【0085】次に、導電性基板10の表面におけるマス
ク17に露出した領域に対して斜め方向(図2における
右上方向)から方向異方性ドライエッチングを施すこと
により、図2(d)に示すように、低部表面12、高部
表面13及び該高部表面13に対して鋭角に交差する段
差部11を形成する。これにより、高部表面13と段差
部11との間に直状の突出部14が形成される。
【0086】次に、マスク17を除去した後、導電性基
板10を弗酸系の水溶液(異方性エッチング溶液)に浸
して、図2(e)に示すように、突出部14の近傍のゲ
ート絶縁膜15Aを後退させると、鋭角な断面を持ち急
峻に突出した突出部14よりなる陰極を形成することが
できる。
【0087】第1の製造方法により得られる電界放射型
電子源において、導電性基板10とゲート電極16Aと
の間に電圧を印加すると、電界効果により突出部14よ
りなる陰極から電子が放射される。この場合、突出部1
4の形状はドライエッチングの条件により決定され、陰
極とゲート電極16Aとの距離は酸化シリコン膜15の
厚さにより制御することができる。
【0088】以下、本発明の第1実施例に係る電界放射
型電子源の第2の製造方法について図3を参照しながら
説明する。
【0089】まず、シリコンよりなる導電性基板20の
表面を熱酸化することにより、図3(a)に示すよう
に、導電性基板20の表面部に第1の酸化シリコン膜2
5を形成した後、該第1の酸化シリコン膜25の上にポ
リシリコンよりなる導電性膜26を堆積し、該導電性膜
26の上に第2の酸化シリコン膜27を堆積する。
【0090】次に、第2の酸化シリコン膜27の上にレ
ジストを塗布してレジスト膜を形成した後、該レジスト
膜に対してフォトリソグラフィーを行なうことにより、
図3(b)に示すように、直線状の境界部を有するエッ
チング保護用の第1のマスク28を形成する。
【0091】次に、第1のマスク28を用いて第2の酸
化シリコン膜27、導電性膜26及び第1の酸化シリコ
ン膜25に対してドライエッチングを施すことにより、
図3(c)に示すように、第2のマスク27A、ゲート
電極26A及びゲート絶縁膜25Aを形成する。
【0092】次に、導電性基板20の表面における第1
のマスク28に露出した領域に対して斜め方向(図3に
おける右上方向)から方向異方性ドライエッチングを施
すことにより、図3(d)に示すように、低部表面2
2、高部表面23、及び高部表面23に対して鋭角に交
差する段差部21を形成する。これにより、高部表面2
3と段差部21との間に鋭角な断面を持つ直線状の突出
部24が形成される。
【0093】次に、第1のマスク28を除去した後、導
電性基板20に対して熱酸化を施すことにより、導電性
基板20における露出している領域、段差部21及びゲ
ート電極26Aの先端部26aをそれぞれ酸化シリコン
に変化させる。
【0094】次に、第2のマスク27Aを除去した後、
導電性基板20を弗酸系の水溶液(異方性エッチング溶
液)に浸すことにより、導電性基板20の表面部に形成
された酸化シリコン膜20a及びゲート電極26Aの先
端部26aを除去すると、図3(e)に示すように、第
1実施例よりも一層急峻な鋭角形状の突出部24よりな
る陰極及び該陰極よりも後退したゲート電極26Aを有
する電界放射型電子源を得ることができる。
【0095】第2の製造方法により得られる電界放射型
電子源において、導電性基板20とゲート電極26Aと
の間に電圧を印加すると、電界効果により突出部24よ
りなる陰極から電子が放射される。
【0096】尚、第2の製造方法においては、導電性膜
26をポリシリコンにより形成したが、これは、ゲート
電極26Aを後退させて陰極を一層突出させるためであ
って、ゲート電極26Aは必ずしも後退させる必要はな
い。この場合には、導電性膜26をポリシリコンに代え
て金属により形成することができる。
【0097】図4は本発明の第2実施例に係る電界放射
型電子源の構造を示している。
【0098】第1実施例においては、1つの陰極及びゲ
ート電極が高部表面に形成された最も単純な電子源であ
ったが、第2実施例においては、微小な幅を有する低部
表面32を挟んで左右一対の高部表面33が設けられて
おり、各高部表面33の上にはそれぞれ絶縁膜35Aを
介して第1の電極36A及び第2の電極36Bが形成さ
れている。尚、図4において、30は導電性基板、31
は低部表面32と高部表面33との間の段差部、34は
高部表面33と段差部31との間に形成された鋭角な突
出部であって、該突出部34によって陰極が構成されて
いる。
【0099】第2実施例に係る電界放射型電子源におい
て、導電性基板30よりも正の電界を第1の電極36A
に印加すると、陰極である直線状の突出部34から電子
が放射される。第2の電極36Bに正の電圧が印加され
る場合には、該第2の電極36Bが陽極として働き、陰
極から放射された電子は陽極として働く第2の電極36
Bに向かって走行する。そして、第1の電極36Aに印
加される電圧を変化させることにより、陽極から陰極に
流れる電流の量を変調することが可能な高速動作の3極
管素子を実現できる。
【0100】一方、導電性基板30の上に絶縁膜を介し
て陽極を設置したり、又は、導電性基板30の上方に陽
極を設置したりし、第2の電極36Bに印加する電圧を
変化させることにより、陰極から陽極に向かう電子の量
及び方向を変調することができる。この場合には4極管
素子又は電子線偏向素子を実現することができる。
【0101】以下、本発明の第2実施例に係る電界放射
型電子源の第1の製造方法について図5を参照しながら
説明する。
【0102】まず、シリコンよりなる導電性基板30の
表面を熱酸化することにより、図5(a)に示すよう
に、導電性基板30の表面部に酸化シリコン膜35を形
成した後、該酸化シリコン膜35の上にタングステン等
の後述する異方性エッチング溶液に対して溶解しない金
属よりなる金属膜36を堆積する。
【0103】次に、金属膜36の上にレジストを塗布し
てレジスト膜を形成した後、該レジスト膜に対してフォ
トリソグラフィを行なうことにより、図5(b)に示す
ように、所定の間隔をおいて配置され直線状の境界部を
有する一対のエッチング保護用のマスク38を形成す
る。
【0104】次に、マスク38を用いて金属膜36及び
酸化シリコン膜35に対してドライエッチングを施すこ
とにより、図5(c)に示すように、第1の電極36
A、第2の電極36B及び絶縁膜35Aを形成する。
【0105】次に、導電性基板30の表面におけるマス
ク38に露出した領域に対して斜め方向から方向異方性
ドライエッチングを施すことにより、図5(d)に示す
ように、低部表面32、一対の高部表面33、及び各高
部表面33に対して鋭角に交差する段差部31を形成す
る。これにより、高部表面33と段差部31との間に直
線状の突出部34が形成される。
【0106】次に、マスク38を除去した後、導電性基
板30を弗酸系の水溶液(異方性エッチング溶液)に浸
すことにより、突出部34の近傍の絶縁膜35Aを後退
させ、これにより、鋭角に突出した突出部34よりなる
陰極を形成する。
【0107】第2実施例に係る電界放射型電子源におい
て、導電性基板30と第1の電極36Aとの間に電圧を
印加すると、電界効果により突出部34よりなる陰極か
ら電子が放射される。この場合、突出部34の形状はド
ライエッチングの条件により決定され、陰極と第1の電
極36Aとの距離は酸化シリコン膜35の厚さにより制
御することができる。
【0108】尚、第1の製造方法においては、導電性基
板30の表面に垂直な方向から傾斜する方向からドライ
エッチングを施して、導電性基板30の表面と鋭角をな
す段差部31を形成することにより、ゲート電極となる
第1の電極36Aを無調整により陰極に接近するように
形成したが、マスク38の境界部にサイドエッチングが
生じる条件でウェットエッチングを行なっても、同様に
無調整でゲート電極となる第1の電極36Aを形成する
ことができる。特に、結晶異方性エッチングを用いる場
合には、陰極となる突出部34が結晶面により決定され
るので、先端形状の再現性の高い電子源を製造すること
が可能となる。また、複数の電子源を集積化することも
可能である。
【0109】以下、本発明の第2実施例に係る電界放射
型電子源の第2の製造方法について図6を参照しながら
説明する。
【0110】第1の製造方法においては、導電性基板3
0に対して斜め方向からドライエッチングを施すことに
より、低部表面32を形成すると共に、高部表面33に
対して鋭角をなす段差部31を形成したが、第2の製造
方法は、導電性基板に対して垂直な方向からドライエッ
チングを施すことにより高部表面33に対して垂直な段
差部を形成した後、該段差部を急峻な断面形状に変える
方法である。
【0111】また、第1の製造方法においては、シリコ
ン結晶よりなる導電性基板30を用いたが、第2の製造
方法は、ガラス基板の上にアモルファスシリコン又はポ
リシリコンが形成された基板を用いるものであって、こ
のような基板を用いると、シリコン結晶よりなる基板を
用いる場合に比べて基板の大きさに制限がないので、大
型の表示装置等を実現することができる。
【0112】まず、図6(a)に示すように、ガラス基
板40の上に導電性のシリコン膜49を形成した後、シ
リコン膜49の上にCVD法により第1の酸化シリコン
膜45を形成する。その後、第1の酸化シリコン膜45
の上に異方性エッチング溶液に対して溶解しない金属よ
りなる金属膜46を堆積した後、該金属膜46の上に第
2の酸化シリコン膜47を堆積する。
【0113】次に、第2の酸化シリコン膜47の上にレ
ジストを塗布してレジスト膜を形成した後、該レジスト
膜に対してフォトリソグラフィーを行なうことにより、
図6(b)に示すように、直線状の境界部を有するエッ
チング保護用のマスク48を形成する。
【0114】次に、図6(c)に示すように、マスク4
8を用いて第2の酸化シリコン膜47、金属膜46及び
第1の酸化シリコン膜45に対してドライエッチングを
施すことにより、帯状の第2の酸化シリコン膜47A、
電極46A及び絶縁膜45Aを形成した後、露出したシ
リコン膜49に対して垂直方向からドライエッチングを
施すことにより、帯状のシリコン膜49Aを形成する。
これにより、ほぼ垂直な段差部41を介して位置するガ
ラス基板40よりなる低部表面42及び帯状のシリコン
膜49Aよりなる高部表面43が形成される。
【0115】次に、マスク48を除去した後、ガラス基
板40の軟化温度以下の温度下の酸素雰囲気中において
帯状のシリコン膜49Aに対して熱処理を加えることに
より、図6(d)に示すように、帯状のシリコン膜49
Aよりなる段差部41に酸化シリコン膜49aを形成す
る。
【0116】次に、ガラス基板40を弗酸系の水溶液
(異方性エッチング溶液)に浸すことにより、帯状の第
2の酸化シリコン膜47A及び酸化シリコン膜49aを
除去し、これにより、電極46Aよりも後退した絶縁膜
45A及び急峻な突出部44よりなる陰極を形成する。
【0117】第2の製造方法により得られる電界放射型
電子源においても、帯状の第1のシリコン膜49Aと電
極46Aとの間に電圧を印加すると、電界効果により突
出部44よりなる陰極から電子が放射される。
【0118】尚、該第2の製造方法においては、電極4
6Aを金属膜46により形成したが、これに代えて、ポ
リシリコン等よりなる導電性膜によって電極46Aを形
成してもよい。
【0119】図7は本発明の第3実施例に係る電界放射
型電子源の構造を示しており、図7に示すように、面方
位が(100)であるシリコン基板よりなる導電性基板
50の表面には、所定の間隔をおいて<011>方向に
配置された(111)面よりなるV字状の側面を有する
段差部51Aを介して低部表面52及び高部表面53が
交互に形成されている。第3実施例に係る電界放射型電
子源においては、導電性基板50が陰極となり、高部表
面53と段差部51Aとの境界部に形成された直線状の
鋭角な突出部54が陰極となる。各高部表面53の上に
は、絶縁膜55Aを介して第1の電極56A、第2の電
極56B及び第3の電極56Cが形成されており、導電
性基板50に対して正の電界を第1、第2及び第3の電
極56A,56B,56Cに印加することにより、陰極
となる直線状の各突出部54から電子が放射される。ま
た、第1、第2及び第3の電極56A,56B,56C
の上方に設置された陽極59に第1、第2及び第3の電
極56A,56B,56Cに印加される電圧以上の電圧
を印加することにより、各突出部54から放射された電
子の大部分を陽極59に到達させることができる。
【0120】第3実施例に係る電界放射型電子源による
と、第1、第2及び第3の電極56A,56B,56C
の各直線部の下側にそれぞれ陰極となる突出部54が形
成されているので、第1実施例に比べて電子放射部の面
積が大きくなる。このため、第1、第2及び第3の電極
56A,56B,56Cに一斉に電圧を印加することに
より大電流を得ることが可能である。また、第1、第2
及び第3の電極56A,56B,56Cに所定間隔毎に
独立して電圧を印加することにより第2実施例に示した
ように3極管素子又は4極管素子の機能を有することも
可能である。さらに、第1、第2及び第3の電極56
A,56B,56Cに交互に独立して電圧を印加するこ
とにより、例えば第2の電極56Bに電圧を印加して該
第2の電極56Bの下側の2つの突出部54から電子を
放射させておき、且つ第1の電極56A及び第3の電極
56Cに印加する電圧を低くすることにより、陽極59
に電子を集束させることも可能である。
【0121】第3実施例に係る電界放射型電子源におい
て、低部表面52を介して互いに対向する突出部54同
士の間隔を微小化することにより、電子源の高集積化を
図ることができる。また、互いに対向する突出部54同
士を極めて接近させることにより、突出部54に一層高
い電界を集中させることが可能となり、電子源の低電圧
駆動化を図ることができる。
【0122】以下、第3実施例に係る電界放射型電子源
の製造方法について図8を参照しながら説明する。
【0123】まず、面方位が(100)であるシリコン
基板よりなる導電性基板50の表面を熱酸化することに
より、図8(a)に示すように、導電性基板50の表面
部に酸化シリコン膜55を形成した後、該酸化シリコン
膜55の上に異方性エッチング溶液に対して溶解しない
金属よりなる金属膜56を堆積する。
【0124】次に、金属膜56の上にレジストを塗布し
てレジスト膜を形成した後、該レジスト膜に対してフォ
トリソグラフィーを行なうことにより、図8(b)に示
すように、基板表面の<011>方向に沿って延びる境
界部を有する帯状のエッチング保護用のマスク58を形
成する。
【0125】次に、マスク58を用いて金属膜56、酸
化シリコン膜55及び導電性基板50に対して基板表面
にほぼ垂直な方向からドライエッチングを施すことによ
り、図8(c)に示すように、マスク58の境界部に形
成され基板表面に対して垂直な段差部51を介して位置
する低部表面52及び高部表面53を形成する。このよ
うにすると、垂直な段差部51の表面には(100)面
を主面とする面が露出すると共に、電極56A及び絶縁
膜55Aが形成される。
【0126】次に、マスク58を除去した後、高部表面
53上の電極56A及び絶縁膜55Aをマスクとして段
差部51A及び低部表面52に対してエチレンジアミン
・ピロカテコール水溶液等により異方性エッチングを施
すことにより、図8(d)に示すように、(111)面
よりなるV字状の側面を有する段差部51Aを形成す
る。この場合、絶縁膜55Aと電極56Aとの境界部に
おいては、段差部51Aが内側にエッチングされるの
で、陰極となる鋭角な突出部54が形成される。
【0127】次に、導電性基板50を弗酸系の水溶液に
浸すと、図8(e)に示すように、絶縁膜55Aにおけ
る先端部が除去され、突出部54が露出する。
【0128】尚、前記第1〜第3実施例に係る電界放射
型電子源においては、高部表面の突出部つまり陰極は直
線状であったが、高部表面の突出部の形状は直線状でな
くてもよく、凹凸形状や鋸歯のようなジグザグの三角形
状であってもよい。このようにすると、突出部における
三次元的に最も急峻な部分から電子が放射されるので、
点状の陰極を有する電子源を得ることができる。
【0129】図9は本発明の第4実施例に係る電界放射
型電子源の構造を示しており、図9に示すように、面方
位が(100)であるシリコン基板よりなる導電性基板
60には、<011>方向に辺が配置された複数個の長
方形状の低部表面62が形成され、該低部表面62は高
部表面63により囲まれている。四角形の突出部64に
おけるコーナ部分64aは入隅部になっているため電界
集中が比較的弱く、突出部64の直線部分64bからの
電子の放射が容易になり、該直線部分64bが陰極とな
る。高部表面63の上には絶縁膜65を介して電極66
が形成されており、導電性基板60と電極66との間に
電界を印加すると、突出部64の直線部分64bから電
子が放射される。
【0130】第4実施例に係る電界放射型電子源は、高
部表面63により囲まれた、四角形の低部表面62を有
しており、突出部64の直線部分64bよりなる陰極を
二次元的に集積化することが可能にある。
【0131】第4実施例に係る電界放射型電子源の製造
方法は、第3実施例に係る電界放射型電子源の製造方法
と同様であり、エッチング保護用のマスクを四角形を囲
む形状にすればよい。
【0132】尚、第4実施例においては、低部表面の形
状は四角形であったが、これに代えて、適当な多角形状
であってもよい。高部表面が多角形の低部表面を囲む形
状の場合には、段差部に(331)面等の高次の結晶面
が現れ、最も急峻な角度を有する部分から電子が放射さ
れる。このように、多角形状の低部表面を囲む形状の有
する電子源を作製することにより、電子の放射部となる
陰極を増加させることができるので、大電流の電子源を
作製することが可能となる。
【0133】また、高部表面が微小な円形を囲む形状の
場合には、平面視円形の突出部の全体から一様に電子が
放射される。
【0134】図10は本発明の第5実施例に係る電界放
射型電子源の構造を示しており、図10に示すように、
面方位が(100)であるシリコン基板よりなる導電性
基板の高部表面73には十文字形状の開口部が形成され
ており、突出部74の出隅部分74aが開口部側つまり
低部表面に向かって突出している。出隅部分74aの曲
率半径が小さいので、該出隅部分74aからの電子の放
射が容易になり、点状の陰極を有する電子源を得ること
ができる。尚、高部表面73の上に絶縁膜を介して電極
が形成されている構造については第4実施例と同様であ
る。
【0135】第5実施例に係る電界放射型電子源におい
ても、導電性基板と電極との間に電界を印加すると、陰
極である突出部74の出隅部分74aからから電子が放
射される。このように、点状陰極を有する電子源による
と、陰極に高い電界を集中させることができるので、低
電圧で動作する電子源が得られる。
【0136】第5実施例に係る電界放射型電子源の製造
方法は、第3実施例に係る電界放射型電子源の製造方法
と同様であるので、説明を省略する。
【0137】図11は本発明の第6実施例に係る電界放
射型電子源の構造を示しており、図11に示すように、
電極が二層構造である。すなわち、金属又は半導体より
なる導電性基板80には、V字状の段差部81Aを介し
て低部表面82と高部表面83とが形成されており、高
部表面83の上に第1の絶縁膜85Aを介して第1の電
極86Aが形成され、第1の電極86Aの上に第2の絶
縁膜87Aを介して第2の電極88Aが形成されてい
る。
【0138】第6実施例に係る電界放射型電子源におい
ては、導電性基板80が陰極となり、高部表面83と段
差部81との間に形成される直線状の突出部84が陰極
となる。第1の電極86Aに陰極に対して正の電界を印
加すると、突出部84よりなる陰極から電子が放射され
る。また、図示しない陽極に、第1の電極86Aに印加
される電圧よりも高い電圧を印加すると、陰極から放射
された電子の大部分を陽極に到達させることができる。
さらに、第2の電極88Aに第1の電極86Aよりも高
い電圧を印加することにより、一層大きな電界放射電流
を得ることが可能であり、第2の電極88Aに第1の電
極86Aよりも低い電圧を印加することにより、電界放
射電流を減少させることが可能である。すなわち、電極
を二重構造にすることにより、第2の電極88Aによっ
て陰極から放射される電子の放射量を制御することが可
能である。
【0139】尚、第6実施例においては、電極は二重構
造であったが、さらに多重の電極構造にすることも可能
である。
【0140】また、第6実施例は、直線状の陰極を有す
る場合であったが、二重構造の電極を有する電子源にお
いても、陰極は必ずしも直線状である必要はなく、段差
部を形成するためのエッチング保護マスクの境界部を凹
凸形状やジグザグの三角形状にすることにより、三次元
的に最も急峻な部位から電子を放射させることが可能で
あり、点状の陰極を有する電子源を得ることができる。
【0141】さらに、二重構造の電極を有する電子源に
おいても、四角形又は多角形の低部表面を形成すること
により陰極を平面的に配置することも可能であり、ま
た、高部表面と段差部との間の突出部を平面的に突出さ
せることにより点状の陰極を有する電子源を得ることも
できる。
【0142】第6実施例に係る二重構造の電極を有する
電界放射型電子源においても、高部表面と段差部との間
の突出部を、斜め方向からのドライエッチングや異方性
エッチングを用いる方式によっても急峻な形状に形成す
ることが可能である。後者の場合には、突出部の形状が
結晶面の方位により決定されるので、再現性の高い特性
を有する電子源を作製することが可能となる。また、第
3実施例のように、複数の電子源を集積化することも可
能である。
【0143】以下、第6実施例に係る電界放射型電子源
の製造方法として、シリコンよりなる導電性基板に対し
て異方性のエッチングを施すことにより得られる電子源
の製造方法を図12を参照しながら説明する。
【0144】まず、図12(a)に示すように、面方位
が(100)であるシリコン基板よりなる導電性基板8
0の表面部に第1の酸化シリコン膜85を形成する。そ
の後、第1の酸化シリコン膜85の上に、タングステン
等よりなる異方性エッチング溶液に対して溶解しない金
属よりなる第1の金属膜を堆積した後、該第1の金属膜
をフォトリソグラフィにより所望の配線形状に加工し
て、パターン化された第1の金属膜86を形成する。
【0145】次に、パターン化された第1の金属膜86
の上にCVD法により第2の酸化シリコン膜87を形成
する。その後、第2の酸化シリコン膜87の上に、タン
グステン等よりなる異方性エッチング溶液に対して溶解
しない金属よりなる第2の金属膜を堆積した後、該第2
の金属膜をフォトリソグラフィにより所望の配線形状に
加工して、パターン化された第2の金属膜88を形成す
る。
【0146】次に、図12(c)に示すように、パター
ン化された第2の金属膜88の上に、基板表面の<01
1>方向に沿って延びる境界部を有する帯状のエッチン
グ保護用のマスク89を形成する。
【0147】次に、マスク89を用いて第2の金属膜8
8、第2の酸化シリコン膜87、第1の金属膜86、第
1の酸化シリコン膜85及び導電性基板80に対して基
板表面にほぼ垂直な方向からドライエッチングを施すこ
とにより、図12(d)に示すように、第2の電極88
A、第2の絶縁膜87A、第1の電極86A、第1の絶
縁膜85A、基板表面に対して垂直な段差部81、該段
差部81を挟んで位置する低部表面82及び高部表面8
3を形成する。
【0148】次に、マスク89を除去した後、段差部8
1及び低部表面82に対して異方性エッチンングを施す
ことにより、図12(e)に示すように、(111)面
が露出したV字状の段差部81Aを形成する。このよう
にすると、高部表面83とV字状の段差部81Aとの間
に、高部表面83に対して鋭角な突出部84が形成され
る。
【0149】次に、導電性基板80を弗酸系の水溶液に
浸すと、第1の絶縁膜85Aにおける先端部が除去さ
れ、急峻な形状の突出部84が露出する。
【0150】尚、前記の製造方法においては、導電性基
板80に対する熱酸化工程を行なわなかったが、斜方向
からのドライエッチング工程の後に、導電性基板80に
対して熱酸化処理を行なってV字状の段差部81Aの表
面に酸化膜を形成し、該酸化膜を除去することにより一
層急峻な形状を有する突出部84を形成することもでき
る。
【0151】第6実施例として説明した二重構造の電極
を有する電界放射型電子源は、単独で3極管構造が実現
されていることに加え、画像表示等に必要なマトリック
ススイッチングに適用することが可能である。
【0152】図13は本発明の第7実施例に係るマトリ
ックス状の電界放射型電子源の構造を示しており、導電
性基板91の上に第1の絶縁膜95が形成され、該第1
の絶縁膜95の上には、X方向に帯状に延びる第1の電
極96が所定間隔で形成されている。第1の電極96の
上には第2の絶縁膜97が形成され、該第2の絶縁膜9
7の上にはY方向に帯状に延びる第2の電極98が所定
間隔で形成されている。第1の電極96と第2の電極9
8とが交差する領域には、微小な四角形のホール99が
マトリックス状に形成され、各ホール99の内部には、
下部に位置する四角形の低部表面と、上部に位置し低部
表面と対応する部位に四角形の開口部を有する高部表面
とが形成されており、高部表面の四角の開口部を囲む直
線部分が陰極を構成する突出部となる。
【0153】第7実施例に係る電界放射型電子源におい
ては、所定形状の低部表面がマトリックス状に配置され
ると共に、高部表面に第1の電極96及び第2の電極9
8が並列して積層されているので、第1の電極96同士
を特定方向に接続し、第2の電極98同士を前記特定方
向と直交する方向に接続すると共に、複数の第1の電極
96及び複数の第2の電極98に独立した電圧を印加す
ることにより、複数の電子源が得られ、各電子源から放
射される電子の量を制御することが可能となる。第1の
電極96及び第2の電極98にそれぞれ所定の電圧を印
加した場合に電子の放射が起こるとき、少なくとも一方
の電極に印加される電圧を低下させると、電子流が得ら
れなくなる。従って、第1の電極96及び第2の電極9
8における所望の箇所にのみ所定以上の電圧が印加され
るように駆動することにより、マトリックス状に配列さ
れた各陰極又は線状に位置する各エミッタ群からの電子
の放射を順次行なわせることが可能である。すなわち、
第1の電極96に印加する電圧と第2の電極98に印加
する電圧とを順次制御することにより、マトリクス状の
駆動が可能になるので、画像等の表示を実現することが
できる。
【0154】
【発明の効果】請求項1の発明に係る電界放射型電子源
によると、陰極をエッチングにより形成できるので、基
板の中央部と周縁部とにおいて同一形状を持つ陰極を再
現性良く実現でき、また、陰極と電極との距離を絶縁層
の厚さによって決定できるので、陰極と電極との距離を
サブミクロンオーダーで制御可能になる。
【0155】さらに、陰極をリフトオフプロセスを用い
ることなく形成できるため、半導体プロセスに陰極形成
工程を組み込むことが可能になるので、電子源とLSI
との一体集積化が可能になる。
【0156】請求項2の発明に係る電界放射型電子源に
よると、第1の電極に対して独立に電圧が印加される第
2の電極を備えているため、第1の電極を陰極から電子
を放射させるための引き出し電極とする場合、第2の電
極に印加する電圧を制御することにより、陰極から放出
され陽極に向かう電子の量又は方向を制御することが可
能になり、第2の電極を陰極から電子を放射させるため
の引き出し電極とする場合には、第1の電極に印加され
る電圧を制御することにより、陰極から放出され陽極に
向かう電子の量又は方向を制御することが可能になる。
【0157】請求項3の発明に係る電界放射型電子源に
よると、陰極を二次元的に集積することができるので、
電子源を高密度に集積することが可能になる。
【0158】請求項4の発明に係る電界放射型電子源に
よると、電子の放出部となる陰極の長さを増加させるこ
とができるので、大電流の電子源を実現できる。特に開
口部が円形の場合には、陰極全体から均一な電流を放出
することが可能になる。
【0159】請求項5の発明に係る電界放射型電子源に
よると、陰極に高い電界を集中させることができるた
め、陰極からの電子の放射が容易になるので、低電流で
動作する電界放射型電子源を実現することができる。
【0160】請求項6の発明に係る電界放射型電子源に
よると、第1の電極に印加される電圧を変化させること
により、第1の電極により陰極から引き出され第2の電
極に向かう電子の量を変化させることができる。
【0161】請求項7の発明に係る電界放射型電子源に
よると、第2の電極に印加される電圧を変化させること
により、第1の電極により陰極から引き出され別途配置
される陽極に向かう電子の量又は方向を変化させること
ができる。
【0162】請求項8の発明に係る電界放射型電子源に
よると、鋭角な断面形状を持つ陰極が結晶異方性エッチ
ングにより形成されるので、均一な断面形状の陰極を再
現性良く実現できる。
【0163】請求項9の発明に係る電界放射型電子源に
よると、鋭角な断面形状を持ち低電流で電子を放射でき
る線状の陰極を再現性良く実現できる。
【0164】請求項10の発明に係る電界放射型電子源
によると、鋭角な断面形状を持ち極めて低電流で電子を
放射できる点状の陰極を再現性良く実現できる。
【0165】請求項11の発明に係る電界放射型電子源
によると、他の電極に正の電圧を印加すると、他の電極
が陽極として働くため、一の電極に印加する電圧を変化
させることにより、陰極から放射され他の電極に向かう
電子の量を変化させることができるので、3極管素子を
簡易に実現できる。また、陰極と対向するように陽極を
別途配置すると、他の電極に印加する電圧を変化させる
ことにより、陰極から放射され陽極に向かう電子の量又
は方向を変化させることができるので、4極管素子又は
電子線偏光素子を簡易に実現できる。
【0166】請求項12の発明に係る電界放射型電子源
によると、一の電極に印加される電圧を変化させること
により、陰極から放射され他の電極に向かう電子の量を
変化させることができる。
【0167】請求項13の発明に係る電界放射型電子源
によると、他の電極に印加される電圧を変化させること
により、陰極から放射される電子の量又は方向を変化さ
せることができる。
【0168】請求項14の発明に係る電界放射型電子源
によると、一対の電極に同時に電圧を印加すると、一対
の陰極から同時に電子が放射されるので大電流を得るこ
とができ、また、一対の電極に独立して電圧を印加する
と、請求項11の発明と同様にして、3極管素子、4極
管素子又は電子線偏光素子を簡易に実現できる。
【0169】請求項15の発明に係る電界放射型電子源
によると、請求項2の発明の効果と請求項14の発明の
効果とを合わせ持つことができるので、各一対の第1及
び第2の電極に同時に電圧を印加して、一対の陰極から
同時に電子を放射させることができるので大電流を得る
ことができると共に、第1の電極又は第2の電極に印加
する電圧を制御することにより、陰極から放出され陽極
に向かう電子の量又は方向を制御することができる。
【0170】請求項16又は17の発明に係る電界放射
型電子源によると、第1及び第2の電極のうちの所望の
箇所の電極にのみ所定以上の電圧が印加されるように駆
動することにより、マトリックス状に配置された陰極か
ら順次電子の放出を行なわせることが可能になるので、
画像等の表示を実現することができる。
【0171】請求項18の発明に係る電界放射型電子源
の製造方法によると、陰極の形状をエッチング条件によ
って規制できるので、基板の中央部と周縁部とにおいて
同一形状を持つ陰極を再現性良く実現でき、また、陰極
をリフトオフプロセスを用いることなく形成できるた
め、半導体プロセスに陰極形成工程を組み込むことが可
能になるので電子源とLSIとの一体集積化が可能にな
り、さらに、陰極と電極との距離を制御が容易な絶縁層
の厚さによって決定できるので、陰極と電極との距離を
サブミクロンオーダーで制御可能になる。
【0172】請求項19の発明に係る電界放射型電子源
の製造方法によると、請求項1の発明に係る電界放射型
電子源を簡易且つ確実に製造することができる。
【0173】請求項20の発明に係る電界放射型電子源
の製造方法によると、鋭角な断面形状を持つ陰極を方向
異方性エッチングにより形成できるので、鋭角で均一な
断面形状の陰極を簡易に実現することができる。
【0174】請求項21の発明に係る電界放射型電子源
の製造方法によると、鋭角な断面形状を持つ陰極を結晶
異方性エッチングにより形成できるので、鋭角で均一な
断面形状の陰極を再現性良く実現することができる。
【0175】請求項22の発明に係る電界放射型電子源
の製造方法によると、結晶性基板に対して方向異方性エ
ッチング及び結晶異方性エッチングを併用して段差部を
形成するので、鋭角で均一な断面形状を持つ陰極を簡易
且つ再現性良く実現することができる。
【0176】請求項23の発明に係る電界放射型電子源
の製造方法によると、段差部の表面部分に形成された酸
化シリコン膜を除去する工程を有するため、急峻な断面
形状を持つ陰極を簡易に実現することができる。
【0177】請求項24の発明に係る電界放射型電子源
の製造方法によると、段差部の表面部分に形成された酸
化シリコン膜を除去する工程を有するため、急峻な断面
形状を持つ陰極を簡易に実現することができると共に、
基板表面にシリコン層が形成されてなる導電性基板を用
いているため、シリコンよりなる基板を用いる場合に比
べて大型の基板を用いることができるので、大型の表示
装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る電界放射型電子源の
構造を示す斜視図である。
【図2】第1実施例に係る電界放射型電子源の第1の製
造方法の各工程を示す断面図である。
【図3】第1実施例に係る電界放射型電子源の第2の製
造方法の各工程を示す断面図である。
【図4】本発明の第2実施例に係る電界放射型電子源の
構造を示す斜視図である。
【図5】第2実施例に係る電界放射型電子源の第1の製
造方法の各工程を示す断面図である。
【図6】第2実施例に係る電界放射型電子源の第2の製
造方法の各工程を示す断面図である。
【図7】本発明の第3実施例に係る電界放射型電子源の
構造を示す斜視図である。
【図8】第3実施例に係る電界放射型電子源の製造方法
の各工程を示す断面図である。
【図9】本発明の第4実施例に係る電界放射型電子源の
構造を示す斜視図である。
【図10】本発明の第5実施例に係る電界放射型電子源
の構造を示す斜視図である。
【図11】本発明の第6実施例に係る電界放射型電子源
の構造を示す斜視図である。
【図12】第6実施例に係る電界放射型電子源の製造方
法の各工程を示す断面図である。
【図13】本発明の第7実施例に係る電界放射型電子源
の構造を示す斜視図である。
【図14】第1の従来の電界放射型電子源の製造方法の
各工程を示す断面図である。
【図15】第2の従来の電界放射型電子源の製造方法の
各工程を示す断面図である。
【図16】第3の従来の電界放射型電子源の斜視図であ
る。
【図17】第3の従来の電界放射型電子源の製造方法の
各工程を示す断面図である。
【図18】第4の従来の電界放射型電子源の製造方法の
各工程を示す断面図である。
【符号の説明】
10 導電性基板 11 段差部 12 低部表面 13 高部表面 14 突出部(陰極) 15 酸化シリコン膜 15A ゲート絶縁膜 16 金属膜 16A ゲート電極 17 マスク 20導電性基板 21 段差部 22 低部表面 23 高部表面 24 突出部(陰極) 25 第1の酸化シリコン膜 25A ゲート絶縁膜 26 金属膜 26A ゲート電極 27 第2の酸化シリコン膜 27A 第2のマスク 28 第1のマスク 30 導電性基板 31 段差部 32 低部表面 33 高部表面 34 突出部(陰極) 35 酸化シリコン膜 35A 絶縁膜 36 金属膜 36A 第1の電極 36B 第2の電極 40 ガラス基板 41 段差部 42 低部表面 43 高部表面 44 突出部(陰極) 45 第1の酸化シリコン膜 45A 絶縁膜 46 金属膜 46A 電極 47 第2の酸化シリコン膜 48 マスク 49 シリコン膜 49A 帯状のシリコン膜 49a 酸化シリコン膜 50 導電性基板 51 垂直な段差部 51A 段差部 52 低部表面 53 高部表面 54 突出部(陰極) 55 酸化シリコン膜 55A 絶縁膜 56 シリコン膜 56A 第1の電極 56B 第2の電極 56C 第3の電極 58 マスク 59 陽極 60 導電性基板 62 低部表面 63 高部表面 64 突出部(陰極) 64a コーナ部分 64b 直線部分 65 絶縁膜 73 高部表面 74 突出部(陰極) 74a 出隅部分 80 導電性基板 81A 段差部 82 低部表面 83 高部表面 84 突出部(陰極) 85 第1の酸化シリコン膜 85A 第1の絶縁膜 86 パターン化された第1の金属膜 86A 第1の電極 87 第2の酸化シリコン膜 87A 第2の絶縁膜 88 パターン化された第2の金属膜 88A 第2の電極 89 マスク 90 導電性膜 95 第1の絶縁膜 96 第1の電極 97 第2の絶縁膜 98 第2の電極 99 ホール

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に段差部を介して形成された導電
    性の高部表面と、 前記高部表面と前記段差部との角部に形成された陰極
    と、 前記高部表面の上に絶縁層を介して形成され、前記陰極
    と対向し且つ前記陰極と電気的に絶縁されている電極と
    を備え、 前記陰極と前記電極との間に電圧が印加されると前記陰
    極から電子を放射することを特徴とする電界放射型電子
    源。
  2. 【請求項2】 基板上に段差部を介して形成された導電
    性の高部表面と、 前記高部表面と前記段差部との角部に形成された陰極
    と、 前記高部表面の上に第1の絶縁層を介して形成され、前
    記陰極と対向し且つ前記陰極と電気的に絶縁されている
    第1の電極と、 前記第1の電極の上に第2の絶縁層を介して形成され、
    前記第1の電極に対して独立に電圧が印加される第2の
    電極とを備え、 前記陰極と前記第1の電極との間に電圧が印加されると
    前記陰極から電子を放射することを特徴とする電界放射
    型電子源。
  3. 【請求項3】 前記高部表面は開口部を有し、 前記陰極は前記高部表面における前記開口部に臨む部位
    と前記段差部との角部に形成されていることを特徴とす
    る請求項1又は2に記載の電界放射型電子源。
  4. 【請求項4】 前記開口部の形状は円形又は多角形であ
    り、 前記陰極は、前記開口部に沿って連続して形成されてい
    ることを特徴とする請求項3に記載の電界放射型電子
    源。
  5. 【請求項5】 前記高部表面は前記開口部内に突出する
    突部を有し、 前記陰極は、前記高部表面の突部と前記段差部との角部
    に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の電
    界放射型電子源。
  6. 【請求項6】 前記第2の電極に一定の電圧を印加する
    一方、前記第1の電極に印加される電圧を変化させるこ
    とにより、前記陰極から放射され前記第2の電極に向か
    う電子の量を変化させることを特徴とする請求項2に記
    載の電界放射型電子源。
  7. 【請求項7】 前記第1の電極に一定の電圧を印加する
    一方、前記第2の電極に印加される電圧を変化させるこ
    とにより、前記陰極から放射される電子の量又は方向を
    変化させることを特徴とする請求項2に記載の電界放射
    型電子源。
  8. 【請求項8】 前記基板は結晶性の基板であり、 前記陰極は、前記基板に対する結晶異方性エッチングに
    よって前記高部表面と前記段差部との角度に鋭角に形成
    されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電
    界放射型電子源。
  9. 【請求項9】 前記高部表面は前記基板の(100)面
    に形成されており、 前記陰極は、前記基板に対する結晶異方性エッチングに
    よって前記段差部に<011>方向に延びる(111)
    面が露出することにより、鋭角な断面形状を持つ線状に
    形成されていることを特徴とする請求項8に記載の電界
    放射型電子源。
  10. 【請求項10】 前記高部表面は前記基板の(100)
    面に形成されており、 前記陰極は、前記基板に対する結晶異方性エッチングに
    よって前記段差部に<011>方向に延び且つ互いに直
    交する(111)面が露出することにより、鋭角な断面
    形状を持つ点状に形成されていることを特徴とする請求
    項8に記載の電界放射型電子源。
  11. 【請求項11】 基板上にそれぞれ段差部を介し且つ微
    小な間隔をおいて対向するように形成された導電性の一
    及び他の高部表面と、 前記一の高部表面と前記段差部との角部に形成された陰
    極と、 前記一の高部表面の上に絶縁層を介して形成された一の
    電極と、 前記他の高部表面の上に絶縁層を介して形成され、前記
    一の電極に対して独立に電圧が印加される他の電極とを
    備え、 前記陰極と前記一の電極との間に電圧が印加されると前
    記陰極から電子を放射することを特徴とする電界放射型
    電子源。
  12. 【請求項12】 前記他の電極に一定の電圧を印加する
    一方、前記一の電極に印加される電圧を変化させること
    により、前記陰極から放射され前記他の電極に向かう電
    子の量を変化させることを特徴とする請求項11に記載
    の電界放射型電子源。
  13. 【請求項13】 前記一の電極に一定の電圧を印加する
    一方、前記他の電極に印加される電圧を変化させること
    により、前記陰極から放射される電子の量又は方向を変
    化させることを特徴とする請求項11に記載の電界放射
    型電子源。
  14. 【請求項14】 基板上に一対の段差部を介して形成さ
    れ、微小な間隔をおいて互いに対向する一対の導電性の
    高部表面と、 前記一対の高部表面と前記一対の段差部との角部にそれ
    ぞれ形成され同方向に延びる一対の陰極と、 前記一対の高部表面の上に絶縁層を介してそれぞれ形成
    された一対の電極とを備え、 前記一対の陰極と前記一対の電極との間に電圧が印加さ
    れると、前記一対の陰極からそれぞれ電子を放射するこ
    とを特徴とする電界放射型電子源。
  15. 【請求項15】 基板上に一対の段差部を介して形成さ
    れ、微小な間隔をおいて互いに対向する一対の導電性の
    高部表面と、 前記一対の高部表面と前記一対の段差部との角部にそれ
    ぞれ形成され同方向に延びる一対の陰極と、 前記一対の高部表面の上に第1の絶縁層を介してそれぞ
    れ形成された一対の第1の電極と、 前記一対の第1の電極の上に第2の絶縁層を介してそれ
    ぞれ形成され、前記一対の第1の電極に対して独立に電
    圧が印加される一対の第2の電極とを備え、 前記一対の陰極と前記一対の第1の電極との間に電圧が
    印加されると、前記一対の陰極からそれぞれ電子を放射
    することを特徴とする電界放射型電子源。
  16. 【請求項16】 基板上に段差部を介してそれぞれ形成
    され且つマトリックスに配置された複数の導電性の高部
    表面と、 前記複数の高部表面と該高部表面と対応する前記段差部
    との角部にそれぞれ形成され、マトリックスに配置され
    た複数の陰極と、 前記複数の高部表面の上に第1の絶縁層を介してそれぞ
    れ形成され、前記複数の陰極と対応するようマトリック
    スに配置され、マトリックスの一方向に配置されたもの
    同士が互いに電気的に接続されている複数の第1の電極
    と、 前記複数の第1の電極の上に第2の絶縁層を介してそれ
    ぞれ形成され、前記複数の陰極と対応するようにマトリ
    ックスに配置され、マトリックスの他方向に配置された
    もの同士が互いに電気的に接続されていると共に前記複
    数の第1の電極に対して独立に電圧が印加される複数の
    第2の電極とを備え、 前記複数の陰極と前記複数の第1の電極との間に電圧が
    印加されると、前記複数の陰極からそれぞれ電子を放射
    することを特徴とする電界放射型電子源。
  17. 【請求項17】 基板上に段差部を介して形成され、マ
    トリックスに配置された複数の開口部を有する導電性の
    高部表面と、 前記高部表面における前記複数の開口部に臨む部位と前
    記段差部との角部にそれぞれ形成され、マトリックスに
    配置された複数の陰極と、 前記高部表面の上に第1の絶縁層を介してそれぞれ形成
    され、マトリックスの一方向へ延び且つマトリックスの
    他方向へ並列された複数の第1の電極と、 前記複数の第1の電極の上に第2の絶縁層を介して形成
    され、マトリックスの他方向へ延び且つマトリックスの
    一方向へ並列され、前記複数の第1の電極に対して独立
    に電圧が印加される複数の第2の電極とを備え、 前記複数の陰極と前記複数の第1の電極との間に電圧が
    印加されると、前記複数の陰極からそれぞれ電子が放射
    されることを特徴とする電界放射型電子源。
  18. 【請求項18】 導電性基板上に絶縁層を介して導電性
    膜を形成する導電性膜形成工程と、 前記導電性膜をエッチングによって所定形状に加工する
    ことにより、前記導電性膜よりなる電極を形成する電極
    形成工程と、 前記導電性基板における前記電極から露出した領域に対
    してエッチングを行なって段差部を形成することによ
    り、前記導電性基板上に前記段差部を介して形成された
    導電性の高部表面と前記段差部との角部に陰極を形成す
    る陰極形成工程とを備えていることを特徴とする電界放
    射型電子源の製造方法。
  19. 【請求項19】 導電性基板上に第1の絶縁層を介して
    第1の導電性膜を形成する第1導電性膜形成工程と、 前記第1の導電性膜の上に第2の絶縁層を介して第2の
    導電性膜を形成する第2導電性膜形成工程と、 前記第2の導電性膜及び第1の導電性膜をエッチングに
    よって所定形状に加工することにより、前記第1の導電
    性膜よりなる第1の電極及び前記第2の導電性膜よりな
    る第2の電極をそれぞれ形成する電極形成工程と、 前記導電性基板における前記第2の電極から露出した領
    域に対してエッチングを行なって段差部を形成すること
    により、前記導電性基板上に前記段差部を介して形成さ
    れた導電性の高部表面と前記段差部との角部に陰極を形
    成する陰極形成工程とを備えていることを特徴とする電
    界放射型電子源の製造方法。
  20. 【請求項20】 前記陰極形成工程は、前記エッチング
    として基板表面に垂直な方向に対して傾斜する方向から
    方向異方性エッチングを行なうことにより、鋭角な断面
    形状を持つ前記角部を形成する工程を有することを特徴
    とする請求項18又は19に記載の電界放射型電子源の
    製造方法。
  21. 【請求項21】 前記導電性基板は結晶性の基板であ
    り、 前記陰極形成工程は、前記エッチングとしては結晶異方
    性エッチングを行なうことにより、鋭角な断面形状を持
    つ前記角部を形成する工程を含む結晶異方性エッチング
    を有することを特徴とする請求項18又は19に記載の
    電界放射型電子源の製造方法。
  22. 【請求項22】 前記導電性基板は結晶性の基板であ
    り、 前記陰極形成工程は、前記エッチングとして、基板表面
    に垂直な方向に対して傾斜する方向から方向異方性エッ
    チングを行なった後、結晶異方性エッチングを行なうこ
    とにより、鋭角な断面形状を持つ前記角部を形成する工
    程を有することを特徴とする請求項18又は19に記載
    の電界放射型電子源の製造方法。
  23. 【請求項23】 前記導電性基板はシリコンよりなり、 前記陰極形成工程は、前記導電性基板における前記電極
    から露出した領域に対してエッチングを行なって前記導
    電性基板上に段差部を形成する工程と、前記段差部に対
    して熱処理を施して該段差部の表面部分に酸化シリコン
    膜を形成する工程と、前記酸化シリコン膜を除去するこ
    とにより前記高部表面と前記段差部との角部に急峻な断
    面形状を持つ陰極を形成する工程とを有することを特徴
    とする請求項18又は19に記載の電界放射型電子源の
    製造方法。
  24. 【請求項24】 前記導電性基板は、表面にシリコン層
    が形成された基板よりなり、 前記陰極形成工程は、前記導電性基板の前記シリコン層
    における前記電極から露出した領域に対してエッチング
    を行なって前記シリコン層に段差部を形成する工程と、
    前記段差部に対して熱処理を施して該段差部の表面部分
    に酸化シリコン膜を形成する工程と、該酸化シリコン膜
    を除去することにより前記高部表面と前記段差部との角
    部に急峻な断面形状を持つ陰極を形成する工程とを有す
    ることを特徴とする請求項18又は19に記載の電界放
    射型電子源の製造方法。
JP10274495A 1995-04-26 1995-04-26 電界放射型電子源及びその製造方法 Withdrawn JPH08298068A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10274495A JPH08298068A (ja) 1995-04-26 1995-04-26 電界放射型電子源及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10274495A JPH08298068A (ja) 1995-04-26 1995-04-26 電界放射型電子源及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08298068A true JPH08298068A (ja) 1996-11-12

Family

ID=14335745

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10274495A Withdrawn JPH08298068A (ja) 1995-04-26 1995-04-26 電界放射型電子源及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08298068A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6848962B2 (en) 2000-09-01 2005-02-01 Canon Kabushiki Kaisha Electron-emitting device, electron source, image-forming apparatus, and method for producing electron-emitting device and electron-emitting apparatus
US6853126B2 (en) 2000-09-22 2005-02-08 Canon Kabushiki Kaisha Electron-emitting device, electron source, image forming apparatus, and electron-emitting apparatus
US6858990B2 (en) 2001-09-07 2005-02-22 Canon Kabushiki Kaisha Electron-emitting device, electron source, image forming apparatus, and method of manufacturing electron-emitting device and electron source
US6948995B2 (en) 2001-09-10 2005-09-27 Canon Kabushiki Kaisha Manufacture method for electron-emitting device, electron source, light-emitting apparatus, and image forming apparatus
US7012362B2 (en) 2000-09-01 2006-03-14 Canon Kabushiki Kaisha Electron-emitting devices, electron sources, and image-forming apparatus
US7034444B2 (en) 2000-09-01 2006-04-25 Canon Kabushiki Kaisha Electron-emitting device, electron source and image-forming apparatus, and method for manufacturing electron emitting device
US7074105B2 (en) 2001-03-27 2006-07-11 Canon Kabushiki Kaisha Catalyst used to form carbon fiber, method of making the same and electron emitting device, electron source, image forming apparatus, secondary battery and body for storing hydrogen
US7186160B2 (en) 2000-09-01 2007-03-06 Canon Kabushiki Kaisha Electron-emitting device, electron-emitting apparatus, image display apparatus, and light-emitting apparatus

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7198966B2 (en) 2000-09-01 2007-04-03 Canon Kabushiki Kaisha Electron-emitting device, electron source, image-forming apparatus, and method for producing electron-emitting device and electron-emitting apparatus
US7227311B2 (en) 2000-09-01 2007-06-05 Canon Kabushiki Kaisha Electron-emitting device, electron-emitting apparatus, image display apparatus, and light-emitting apparatus
US7611394B2 (en) 2000-09-01 2009-11-03 Canon Kabushiki Kaisha Method of manufacturing electron-emitting element using catalyst to grow carbon fibers between opposite electrodes
US7591701B2 (en) 2000-09-01 2009-09-22 Canon Kabushiki Kaisha Electron-emitting device, electron source and image-forming apparatus, and method for manufacturing electron emitting device
US7012362B2 (en) 2000-09-01 2006-03-14 Canon Kabushiki Kaisha Electron-emitting devices, electron sources, and image-forming apparatus
US7034444B2 (en) 2000-09-01 2006-04-25 Canon Kabushiki Kaisha Electron-emitting device, electron source and image-forming apparatus, and method for manufacturing electron emitting device
US7582001B2 (en) 2000-09-01 2009-09-01 Canon Kabushiki Kaisha Method for producing electron-emitting device and electron-emitting apparatus
US7459844B2 (en) 2000-09-01 2008-12-02 Canon Kabushiki Kaisha Electron-emitting device, electron-emitting apparatus, image display apparatus, and light-emitting apparatus
US6848962B2 (en) 2000-09-01 2005-02-01 Canon Kabushiki Kaisha Electron-emitting device, electron source, image-forming apparatus, and method for producing electron-emitting device and electron-emitting apparatus
US7186160B2 (en) 2000-09-01 2007-03-06 Canon Kabushiki Kaisha Electron-emitting device, electron-emitting apparatus, image display apparatus, and light-emitting apparatus
US7276842B2 (en) 2000-09-01 2007-10-02 Canon Kabushiki Kaisha Electron-emitting device, electron source and image-forming apparatus, and method for manufacturing electron emitting device
US6853126B2 (en) 2000-09-22 2005-02-08 Canon Kabushiki Kaisha Electron-emitting device, electron source, image forming apparatus, and electron-emitting apparatus
US7074105B2 (en) 2001-03-27 2006-07-11 Canon Kabushiki Kaisha Catalyst used to form carbon fiber, method of making the same and electron emitting device, electron source, image forming apparatus, secondary battery and body for storing hydrogen
US7399215B2 (en) 2001-09-07 2008-07-15 Canon Kabushiki Kaisha Method of manufacturing electron-emitting device and electron source
US6858990B2 (en) 2001-09-07 2005-02-22 Canon Kabushiki Kaisha Electron-emitting device, electron source, image forming apparatus, and method of manufacturing electron-emitting device and electron source
US6948995B2 (en) 2001-09-10 2005-09-27 Canon Kabushiki Kaisha Manufacture method for electron-emitting device, electron source, light-emitting apparatus, and image forming apparatus

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2574500B2 (ja) プレーナ型冷陰極の製造方法
JPH0636680A (ja) ダイヤモンドフイルム電子源を用いた電子素子
EP0939418A2 (en) Field-emission electron source and method of manufacturing the same
JPH0850850A (ja) 電界放出型電子放出素子およびその製造方法
JPH08298068A (ja) 電界放射型電子源及びその製造方法
JP2969081B2 (ja) 水平電界効果を有する電子放出素子及びその製造方法
JPH08306302A (ja) 電界放射型電子源及びその製造方法
JPH07254370A (ja) 微小3極真空管およびその製造方法
JPH09270228A (ja) 電界放射型電子源の製造方法
JP3320603B2 (ja) 電界放出型冷陰極装置及びその製造方法
JP3211572B2 (ja) 電界放射型電子素子およびその製造方法
JPH0574327A (ja) 電子放出素子
JP3413504B2 (ja) 電子放出素子およびその製造方法
JP2001160355A (ja) 電子放出素子及び画像表示装置
JP3160547B2 (ja) 電界放出型電子源の製造方法
KR100286450B1 (ko) 전계방출 이미터 및 그의 제조방법
JPH0927266A (ja) 電界放射型電子源及びその製造方法
JPH08106846A (ja) 電界放出型電子放出素子およびその製造方法
JPH05274998A (ja) 電子放出素子
JP2846988B2 (ja) 電界放出型電子放出源素子
JPH05120991A (ja) 電界放射素子及びその製造方法
JP3144297B2 (ja) 真空マイクロデバイス及びその製造方法
KR100315041B1 (ko) 전계 방출 표시 소자 및 그 제조방법
JPH06139918A (ja) 電子放出素子
JPH04206124A (ja) 電子放出素子の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20020702