JPH08315533A - 磁気ディスク基板用保持部材およびこれを用いた磁気ディスク装置 - Google Patents

磁気ディスク基板用保持部材およびこれを用いた磁気ディスク装置

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JPH08315533A
JPH08315533A JP28422195A JP28422195A JPH08315533A JP H08315533 A JPH08315533 A JP H08315533A JP 28422195 A JP28422195 A JP 28422195A JP 28422195 A JP28422195 A JP 28422195A JP H08315533 A JPH08315533 A JP H08315533A
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disk substrate
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flatness
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JP28422195A
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Masahiro Okumura
雅弘 奥村
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Original Assignee
Kyocera Corp
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  • Holding Or Fastening Of Disk On Rotational Shaft (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】クランプ時の応力により保持部材のエッジ部に
欠けを生じることがなく、また、磁気ディスク基板に歪
みを生じさせないようにする。そして、磁気ヘッドの浮
上量を極めて小さくし、より高密度な情報の記録ができ
るようにする。 【解決手段】スペーサ、シム、およびクランプなどの保
持部材をセラミックスまたはガラスにより形成するとと
もに、実当接面積率を50〜95%とし、かつ当接面の
平坦度を3μm以下とする。また、上記保持部材により
磁気ディスク基板を等間隔に保持して磁気ディスク装置
を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータの外
部記憶装置として用いられる磁気ディスク装置、および
これに用いる磁気ディスク基板用保持部材に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、磁気ディスク装置は、図5に示す
ように、回転軸10に固定されたハブ11に、複数枚の
磁気ディスク基板12とスペーサ20とを交互に挿入
し、最後にシム30およびクランプ40で押さえ付け、
ネジ13で締め付けることにより固定するようになって
いる。そして、上記回転軸10の回転により磁気ディス
ク基板12を回転させながら、磁気ヘッド14が磁気デ
ィスク基板12の表面上を非接触状態で移動することに
より、磁気ディスク基板12の所定位置に情報の書き込
みや読み取りを行うようになっていた。
【0003】また、近年、このような磁気ディスク装置
50は情報の高密度化に伴い磁気ヘッド14と磁気ディ
スク基板12との距離を極めて微小な浮上量とすること
が要求されており、その為、磁気ディスク基板12は高
剛性でかつ変形を生じ難いセラミックスやガラスにより
形成され、また、磁気ディスク基板12を固定するスペ
ーサ20、シム30、およびクランプ40などの保持部
材は熱膨張差に伴う磁気ディスク基板12の変形を生じ
させないようにするために、磁気ディスク基板12と同
じセラミックスやガラスで形成されたものがあった(特
公平5−80745号公報、特開昭61−148667
号公報)。
【0004】例えば、磁気ディスク基板12を所定間隔
に保持するスペーサ20は、図8に示すようにアルミナ
セラミックスからなり、リング体21に形成したもので
あった。
【0005】一方、特開昭51−118408号公報に
は、クランプ時に磁気ディスク基板12に加わる応力を
緩和するために、磁気ディスク基板12との当接面に複
数の空気溝を放射状に刻設し、該空気溝に空気層を形成
するようにしたスペーサやシムなどの保持部材も開示さ
れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記スペー
サ20、シム30、およびクランプ40などの保持部材
を構成するセラミックスまたはガラスは脆性材料である
ために、クランプ時の応力によりエッジ部に欠けを生じ
る恐れがあった。そして、この破片が磁気ディスク基板
12とその上を浮上する磁気ヘッド14との間隙に入り
込むと、磁気ディスク基板12に傷を付けたり、磁気ヘ
ッド14を破損させる恐れがあった。
【0007】一方、クランプ時に磁気ディスク基板12
に加わる応力を緩和するために、当接面に空気溝を形成
し、そこに空気層を形成するようにした保持部材では、
当接面に占める上記空気溝の割合が大きいと磁気ディス
ク基板12との接触面積が小さくなり過ぎるために、磁
気ディスク基板12に歪みを生じる恐れがあった。その
為、クランプ時における磁気ディスク基板12の平面度
を小さくすることができず、磁気ヘッド14の浮上量を
微小量とすることができなかった。特に、磁気ディスク
基板12がV字状に歪むと、磁気ヘッド14が磁気ディ
スク基板12と衝突して破損してしまうといった課題が
あった。
【0008】また、近年、情報の読み取りや書き込みの
際に磁気ディスク基板12に静電気が帯電し、ノイズを
生じて記録内容を破壊してしまう恐れがあることが知ら
れているが、セラミックスやガラスは一般的に絶縁性材
料であることから、磁気ディスク基板12の帯電を防ぐ
ことができなかった。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明では上記
問題に鑑み、シム、クランプ、およびスペーサなどの保
持部材をセラミックスまたはガラスにより形成するとと
もに、磁気ディスク基板との実当接面積率を50〜95
%とし、かつ当接面の平坦度を3μm以下としたもので
ある。
【0010】また、本発明は、回転軸に固定する略円筒
状をしたハブにリング状のスペーサおよびシムを介して
一枚または複数枚の磁気ディスク基板を配置し、クラン
プにより保持してなる磁気ディスク装置において、上記
磁気ディスク基板をセラミックスまたはガラスからな
り、磁気ディスク基板との実当接面積率を50〜95%
とし、かつ当接面の平坦度を3μm以下としたスペーサ
およびシムにより保持して磁気ディスク装置を構成した
ものである。
【0011】さらに、本発明は、上記シムやクランプな
どの保持部材の当接面に鉛直方向の貫通孔を穿設し、該
貫通孔の内部にバネを配設するか、あるいは貫通孔に導
電性材料を充填、またはその表面に被覆して上下当接面
間の導通をとり、磁気ディスク基板の帯電を防止するよ
うにしたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明実施例を説明する。
【0013】図1(a)および(b)は本発明に係る保
持部材を示す斜視図であり、(a)はスペーサ、(b)
はクランプである。
【0014】まず、図1(a)に示すように、スペーサ
20はセラミックスまたはガラスからなるリング体21
であって、その内外のエッジ部23a,23bには欠け
を防止するために面取り部として焼成したままのC面を
形成してある。
【0015】また、当接面22は固定した磁気ディスク
基板が高速回転に伴い回動しないようにするために中心
線平均粗さ(Ra)で0.2〜2.0μmの面粗さとす
るとともに、クランプした際に磁気ディスク基板に歪み
を生じさせないようにするために当接面22の平坦度を
3μm以下としてあり、さらに磁気ディスク基板を所定
の間隔に保持させるために上下の当接面22の平行度を
5μm以下としてある。
【0016】なお、シム30については図示していない
が、上記スペーサ20と同じ形状で、やや薄型のもので
ある。
【0017】次に、図1(b)に示すように、クランプ
40はセラミックスまたはガラスからなる円板状をした
板状体41であって、その当接面42はスペーサ20と
同様に磁気ディスク基板が歪むことを防止するととも
に、回動しないようにするために中心線平均粗さ(R
a)で0.2〜2.0μmの面粗さとするとともに、平
坦度を3μm以下としてある。また、当接面42の中央
にはハブの先端部分と係合する凹部44が設けてあり、
該凹部44のエッジ部43aおよび板状体41の外周エ
ッジ部43bには面取り部として焼成したままのC面を
形成してある。
【0018】また、上述したスペーサ20、シム30、
およびクランプ40などの保持部材の他の例として貫通
孔や溝を設けたものであっても良い。
【0019】例えば、図2(a)に示すスペーサ20
は、当接面22に4つの貫通孔22aを穿設してあり、
このような構造とすることでスペーサ20の重量を低減
することができる。そして、このスペーサ20を用いて
磁気ディスク基板12を保持すれば、回転軸10にかか
る重量を大幅に低減することができるため、小さなトル
クで磁気ディスク基板12を高速回転させることができ
る。なお、当接面22に穿設する貫通孔22aは少なく
とも2つ以上を等間隔で穿設してあれば良い。
【0020】また、図2(b)に示すスペーサ20は、
図2(a)に示すスペーサ20と同様に当接面22に4
つの上記貫通孔22aを穿設してあり、さらに該貫通孔
22aには両端が各当接面22より若干突出するように
金属など導電性を有する材質からなるバネ25を配設し
てある。その為、このスペーサ20を用いて磁気ディス
ク基板12を保持すれば、バネ25の両端は弾性作用に
より貫通孔22a内に収納することができるために磁気
ディスク基板12を変形させることがなく、また、バネ
25の両端はスペーサ20の上下当接面22に配置する
磁気ディスク基板12と接触しているため、磁気ディス
ク基板12に帯電する静電気を逃がし、記録内容が破壊
されることを防ぐことができる。
【0021】なお、バネ25は、磁気ディスク装置50
の組み立て時に、スペーサ20の貫通孔22aに挿入す
るようにしても良く、また、組み立て作業効率を高める
ために、貫通孔22a内にバネ25を配設するととも
に、接着剤等により固着させても良い。
【0022】図2(c)に示すスペーサ20は、バネ2
5の代わりに貫通孔22a内に導電性材料26を充填
し、上下の当接面22の導通がとれるようにしたもので
ある。なお、導電性材料26の表面は全面が当接面22
と同一平面上にある必要はなく、一部が上下の各当接面
22と同一平面上にあれば良い。なお、導電性材料26
としては、アルミニウム、亜鉛、カーボンなどの金属
や、導電性を有する樹脂などを使用すれば良い。
【0023】また、図2(d)に示すスペーサ20は、
貫通孔22aの内壁面に導電膜27を被覆したものであ
り、軽量でかつ上下の当接面22の導通がとれるように
してある。なお、上記貫通孔22aのエッジ部にはC面
等の面取りを施してあり、該C面にも導電膜27を被覆
してある。
【0024】従って、上記図2(c)、(d)に示すス
ペーサ20を用いても磁気ディスク基板12に帯電する
静電気を逃がすことができる。
【0025】また、図2(e)に示すスペーサ20のよ
うに、上下の当接面22にそれぞれ複数の空気溝22b
を放射状に形成したものであり、このような構造とする
ことで、スペーサ20の重量低減は勿論のこと、上記空
気溝22bに空気層を形成することで、クランプ時に磁
気ディスク基板12に加わる応力を緩和して磁気ディス
ク基板12に生じる歪みを軽減することができる。
【0026】次に、これらのスペーサ20、シム30、
クランプ40により磁気ディスク基板12を保持した磁
気ディスク装置50を図5に示す。
【0027】回転軸10にフランジ部11aを備えた金
属製の略円筒体15をしたハブ11を固定し、該ハブ1
1のフランジ部11aに、複数の磁気ディスク基板12
とスペーサ20とを交互に挿入し、最後にシム30およ
びクランプ40で押さえ付けることにより、ハブ11の
フランジ部11aとクランプ40とで磁気ディスク基板
12を挾持するとともに、スペーサ20(シム30)に
より磁気ディスク基板12を所定間隔に保持してあり、
さらに、ネジ13でもってクランプ40をハブ11に締
め付けることで磁気ディスク基板12を固定するように
してある。そして、回転軸10を介して磁気ディスク基
板12を高速回転させながら、磁気ディスク基板12の
表面上に微小距離を隔てて浮上させた磁気ヘッド14で
もって、情報の書き込みおよび読み出しを行うようにな
っている。
【0028】また、上記磁気ディスク装置50に備える
磁気ディスク基板12としては、情報の高密度化に伴い
軽量かつ高剛性で、しかも変形を生じ難いアルミナなど
のセラミックスまたはガラスにより形成してあり、セラ
ミック製の基板においては、表面にグレーズ層を形成
し、該グレーズ層上に磁性膜を形成することで磁気ディ
スク基板12を得ることができ、ガラス製の基板では、
その表面に磁性膜を形成することにより磁気ディスク基
板12を得ることができる。さらに他の基板材料として
チタン、シリコン、YAG、カーボン等を用いることも
できる。
【0029】特に、上記磁気ディスク基板12を本発明
に係る保持部材を用いて保持すれば、磁気ディスク基板
12の熱膨張係数と同じあるいは近似させることができ
るため、熱膨張差に伴う磁気ディスク基板12の歪みを
解消し、磁気ヘッド14の浮上量を極めて小さくするこ
とができ、情報記録密度を向上させることができる。な
お、図3に示す磁気ディスク装置50では、最上部の磁
気ディスク基板12とクランプ40との間にシム30を
介して保持させてあるが、この他にクランプ40を最上
部の磁気ディスク基板12と直接当接させて保持する構
造としても良く、この場合には図1(b)に示すクラン
プ40を用いれば、精度良く磁気ディスク基板12を保
持することができる。また、ハブ11のフランジ部11
aと磁気ディスク基板12との間に配置するスペーサ2
0を取り除き直接当接させて保持する構造としても良
く、この場合、磁気ディスク基板12との熱膨張差をな
くすためにハブ11もセラミックスまたはガラスで形成
することが好ましい。
【0030】ここで、上記スペーサ20、シム30、お
よびクランプ40などの保持部材をなす材質は、熱膨張
係数が20×10-6/℃以下、好ましくは12×10-6
/℃以下の表1に示すようなセラミックスまたはガラス
を用いることができる。
【0031】そして、磁気ディスク基板12の材質に応
じて、上記保持部材の材質の中から熱膨張係数の近似し
たものを用いれば良い。例えば、セラミック製の磁気デ
ィスク基板12を用いる場合には、保持部材として表1
中の熱膨張係数が10×10-6/℃以下のセラミックス
を用いれば良く、同様にガラス(熱膨張係数8.0〜9
×10-6/℃)製の磁気ディスク基板12を用いる場合
には、保持部材として表1中のフォルステライト等の熱
膨張係数8.0×10-6/℃以上のセラミックスやガラ
スを用いれば好適である。
【0032】
【表1】
【0033】ところで、上記スペーサ20、シム30、
およびクランプ40などの保持部材のエッジ部23,4
3には、クランプ時の応力による欠けを防止する目的
で、保持部材のエッジ部23,43にC面やR面、ある
いはC面よりテーパ角が大きいテーパ面などの面取り部
を形成するのであるが、本発明ではこの面取り部を焼成
したままの面とすることを特徴としたものである。即
ち、焼成した保持部材のエジ23,43に面取り部を形
成しようとすると、一つの保持部材を加工するのに非常
に長い時間を要するとともに、研摩した面取り部の表面
にマイクロクラックを生じるため、クランプ時の応力に
より欠けを生じる恐れがあるのであるが、本発明のよう
に焼成したままの面取り部であれば、焼結体のもつ本来
の強度を有しているためにクランプ時の応力による欠け
を完全に防止することができる。
【0034】ここで、本発明で言う焼成したままの面取
り部とは、一軸加圧成形法や等圧加圧成形法、さらには
鋳込成形法などの通常の成形方法により予め所定の形状
をした面取り部を形成したあとに焼成し、焼成後には上
記面取り部に研摩や研削加工を施していない面のことで
ある。
【0035】例えば、メカプレスなどの一軸加圧成形機
によりC面を成形する場合、図3に示すように、保持部
材のエッジ部23,43にテーパ面Tと平面Hとからな
る面取り部を一体的に成形し、そのあと焼成して外周面
を所定寸法に研摩する。この時、保持部材のエッジ部2
3,43には平面Hが切除され、C面部分が残ることに
なる。そして、このC面が本発明で言う焼成したままの
面取り部となる。なお、上述の例では平面Hを切除した
ものを示したが、平面部2が若干のこっていたり、ある
いは平面Hを全部残した保持部材であっても面取り部の
強度が低下するわけではないためになんら問題を生じる
ことはない。
【0036】一方、上記保持部材に形成する面取り部の
量が多くなると、固定した磁気ディスク基板12に大き
な歪みを生じる恐れがある。また、当接面22,42に
形成する貫通孔22aや空気溝22bなどの占める割合
が多くなっても磁気ディスク基板12に歪みを生じる恐
れがある。
【0037】その為、本発明では保持部材の実当接面積
率を50〜95%、好ましくは70〜95%の範囲で設
けてある。
【0038】実当接面積率とは、保持部材のエッジ部2
3,43に面取り部および貫通孔22aや空気溝22b
が形成される前の当接面22,42全体の面積に対し、
エッジ部23,43に面取り部および貫通孔22aや空
気溝22bを形成したあとの当接面22,42が占める
割合のことであり、例えば、図1(a)に示すスペーサ
20の各寸法を図4に示すように設定した場合、下式で
算出される値である。
【0039】式 実当接面積率(%)=(R2 −S2
/(P2 −Q2 )×100 そして、実当接面積率が50%未満であると、磁気ディ
スク基板12との接触面積が小さ過ぎるために、クラン
プ時に磁気ディスク基板12が歪み、磁気ヘッド14の
浮上量を小さくすることができず、さらにひどくなると
磁気ディスク基板12がV字状に歪むため、この歪みの
発生により磁気ヘッド14が接触して破損しまうからで
ある。
【0040】なお、実当接面積率の値は高ければ高い
程、磁気ディスク基板12の平面度を高めることができ
るが、実当接面積率が95%を越えると面取り量が少な
すぎるために、面取り部を設けてあったとしてもクラン
プ時の応力により欠けを生じる恐れがある。その為、実
当接面積率の上限は95%とすることが重要であり、こ
の範囲でエッジ部23,43に面取り部を形成しておけ
ばクランプ時の応力により欠けを生じることがない。
【0041】また、本発明に係る保持部材では、実当接
面積率と同様にクランプした磁気ディスク基板12に歪
みを生じさせないようにするために当接面22,42の
平坦度を3μm以下、好ましくは1μm以下、さらに好
ましくは0.3μm以下とすることが重要である。
【0042】さらに、当接面22,42は適度に粗い面
とすることが重要である。
【0043】即ち、当接面22,42の面粗さが中心線
平均粗さ(Ra)で0.2μm未満であると、当接面2
2,42が滑らか過ぎるために高速回転する磁気ディス
ク基板12の滑りを防止できないからであり、逆に、中
心線平均粗さ(Ra)で2.0μmより大きくなると磁
気ディスク基板12に大きな歪みを生じ、平面度を2μ
m以下とすることができなくなるとともに、磁気ディス
ク基板12に傷を付ける恐れがあるからである。
【0044】その為、当接面22,42は、中心線平均
粗さ(Ra)で0.2μm〜2.0μmの面粗さとする
ことが良い。
【0045】このように、本発明では、磁気ディスク基
板12を所定間隔に保持する保持部材をセラミックスま
たはガラスにより形成してあるため、熱膨張差に起因す
る磁気ディスク基板12の歪みを大幅に防止することが
でき、その実当接面積率を50〜95%とするととも
に、平面度を3μm以下としてあるため、磁気ディスク
基板12にV字状の歪みを生じることがなく、歪みを生
じたとしても滑らかに歪ませることができるため、安定
した情報の書き込みおよび読み取りを行うことができ
る。しかも、保持部材のエッジ部に形成する面取り部
は、焼成したままの面としてあるため、クランプ時の応
力により生じる欠けを完全に防止することができる。
【0046】その為、上記保持部材により磁気ディスク
基板12を保持して磁気ディスク装置を構成すれば、磁
気ディスク基板12の平坦度を2μm以下とすることが
できるため、磁気ヘッドの浮上量を0.1μm以下とす
ることができ、高密度記録を実現することができる。
【0047】ここで、スペーサ20の実当接面積率を変
化させて、これらのスペーサ20で保持した時の磁気デ
ィスク基板12の平面度および歪み具合を光干渉計を用
いて測定した。
【0048】本測定で使用したスペーサ20は外径24
mm、内径20mmのリング体21で、内外のエッジ部
23に焼成したままの面取り部としてC面を形成したも
のであり、該スペーサ20でもって図3に示すように直
径20.97mmのセラミックス製の磁気ディスク基板
12を保持した状態での磁気ディスク基板12の平面度
および歪み具合を測定した。
【0049】変化させた実当接面積率の値およびその時
の平面度は表2に示す通りであり、それぞれの歪み具合
は図6に示す通りである。
【0050】また、本測定での評価基準は、磁気ディス
ク基板12にV字状の歪みがなく、かつ平面度が2μm
以下のものを優れたものとした。
【0051】
【表2】
【0052】表2より判るように、試料6および7では
実当接面積率が40%以下であるために、磁気ディスク
基板12の平面度が2.1〜3.9μmと大きく歪み、
2μm以下とすることができなかった。また、図6の
(6)および(7)より判るように細長い楕円状の干渉
縞が多数見られ、その間隔は非常に狭くなっていること
から、楕円状干渉縞の長軸上の両端部には局部的な尖点
が形成され、V字状の歪みが形成されていた。
【0053】これに対し、本発明に係る試料1〜5で
は、実当接面積率が50%以上であるため、磁気ディス
ク基板12の平面度を1.5μm以下とすることがで
き、基準値を満足することができた。また、図6の
(1)〜(5)を見ても判るように、干渉縞の間隔が大
きく、また、その干渉縞は細長い楕円状ではなく滑らか
な円を描いており、局部的な尖点はなかった。
【0054】特に、試料1〜3の実当接面積率が70%
以上のものでは、図6の(1)〜(3)より判るように
滑らかな円を描いた干渉縞が見られることから、非常に
滑らかな円錐状に歪んでいることが判る。その為、この
磁気ディスク基板12上に磁気ヘッド14を浮上させれ
ば、所定のトラックで常に一定の距離を保って位置させ
ることができ、安定した高密度な記録が可能である。
【0055】次に、実当接面積率が90%のスペーサ2
0を用いて当接面22の平坦度を変化させ、このスペー
サ20で保持した時の磁気ディスク基板12の周縁部で
の変位量を測定した。図7に示すように、半径rで当接
面22の平坦度Fのスペーサ20を用い、半径Rの磁気
ディスク基板12を保持して最大の撓みが発生した場
合、磁気ディスク基板12の反り角度θは、 θ=tan-1(2Fr/(r2 −F2 )) で表され、L=R−rとすると、磁気ディスク基板12
の周縁部での変位量Δgは、 Δg=Ltanθ+F=
(2Fr/(r2 −F2 ))L+Fで表される。
【0056】ここで、r=11.53mm、L=20.
97mmとし、平坦度Fの値を変化させた時のΔgは表
3に示す通りである。
【0057】
【表3】
【0058】この表3から明らかなように、平坦度Fを
3μm以下、好ましくは1μm以下とすることで、Δg
を極端に小さくできることが判る。
【0059】
【発明の効果】以上のように本発明は、シム、クラン
プ、およびスペーサなどの保持部材をセラミックスまた
はガラスにより形成するとともに、磁気ディスク基板と
の実当接面積率を50〜95%とし、かつ当接面の平面
度を3μm以下としたことにより、クランプ時の応力に
よりエッジ部に生じる欠けを完全に防止することができ
るとともに、磁気ディスク基板の平面度を高め、磁気ヘ
ッドの浮上量を微小量とすることができる。
【0060】また、本発明は上記保持部材からなるスペ
ーサおよびシムで磁気ディスク基板を保持して磁気ディ
スク装置を構成したことにより、情報の記録密度を高め
ることができる。特に、セラミックスまたはガラスから
なる磁気ディスク基板とを組み合わせて磁気ディスク装
置を構成すれば、クランプ時に磁気ディスク基板の歪み
を生じることがなく、また、保持部材と磁気ディスク基
板の熱膨張係数を一致させることができるため、情報の
高密度記録が可能である。
【0061】さらに、本発明は、上記シムやクランプな
どの保持部材の当接面に鉛直方向の貫通孔を穿設し、該
貫通孔の内部に導電性材料からなるバネを配設したり、
上記貫通孔に導電性材料を充填したり、あるいは上記貫
通孔の内壁面に導電性膜を被覆して上下当接面間の導通
がとれるようにしてあるため、磁気ディスク基板に帯電
する静電気を効果的に逃がし、記録内容が破壊されるこ
とを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る保持部材の一例を示す斜視図であ
り、(a)はスペーサ、(b)はクランプである。
【図2】(a)〜(e)は本発明に係るスペーサの他の
実施例を示す斜視図である。
【図3】本発明に係る保持部材を一軸加圧成形機により
形成した成形体の周縁部の構造を示す断面図である。
【図4】図1(a)に示すスペーサの縦断面図である。
【図5】本発明に係る磁気ディスク装置を示す縦断面図
である。
【図6】実当接面積率の異なるスペーサで磁気ディスク
基板を保持した時の磁気ディスク基板に見られる干渉縞
を示す写真である。
【図7】本発明に係る磁気ディスク装置における磁気デ
ィスク基板の歪み量を示す概略図である。
【図8】従来の保持部材の一例であるスペーサ示す斜視
図である。
【符号の説明】
10:回転軸 11:ハブ 12:磁気ディスク基板 14:磁気ヘッド 20:スペーサ 21:リング体 22:当接面 23:エッジ部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一枚または複数枚の磁気ディスク基板を所
    定間隔に保持するためのセラミックスまたはガラスから
    なる保持部材であって、該保持部材の磁気ディスク基板
    との実当接面積率を50〜95%とし、かつ当接面の平
    坦度を3μm以下としてなる磁気ディスク基板用保持部
    材。
  2. 【請求項2】回転軸に固定する略円筒状をしたハブにリ
    ング状のスペーサおよび/またはシムを介して一枚また
    は複数枚の磁気ディスク基板を配置し、クランプにより
    保持してなる磁気ディスク装置において、上記磁気ディ
    スク基板をセラミックスまたはガラスからなり、磁気デ
    ィスク基板との実当接面積率を50〜95%とし、かつ
    当接面の平坦度を3μm以下としたスペーサおよびシム
    などの保持部材で保持してなる磁気ディスク装置。
  3. 【請求項3】上記保持部材の当接面に鉛直方向の貫通孔
    を穿設し、該貫通孔に導電性材料からなるバネを配設す
    るか、上記貫通孔に導電性材料を充填するか、あるいは
    上記貫通孔の内壁面に導電性膜を被覆して上下の当接面
    において導通をとるようにしたことを特徴とする請求項
    1に記載の保持部材乃至請求項2に記載の磁気ディスク
    装置。
JP28422195A 1995-03-15 1995-10-31 磁気ディスク基板用保持部材およびこれを用いた磁気ディスク装置 Pending JPH08315533A (ja)

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