JPH08319122A - ガラスまたはセラミックスの製造方法 - Google Patents

ガラスまたはセラミックスの製造方法

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JPH08319122A
JPH08319122A JP12255895A JP12255895A JPH08319122A JP H08319122 A JPH08319122 A JP H08319122A JP 12255895 A JP12255895 A JP 12255895A JP 12255895 A JP12255895 A JP 12255895A JP H08319122 A JPH08319122 A JP H08319122A
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gel
organic solvent
boiling point
solvent
immersed
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JP12255895A
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Takanao Fukuoka
荘尚 福岡
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Olympus Optical Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C1/00Ingredients generally applicable to manufacture of glasses, glazes, or vitreous enamels
    • C03C1/006Ingredients generally applicable to manufacture of glasses, glazes, or vitreous enamels to produce glass through wet route
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B19/00Other methods of shaping glass
    • C03B19/12Other methods of shaping glass by liquid-phase reaction processes

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  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
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  • Geochemistry & Mineralogy (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 割れが生じないようにガラス、セラミックス
を製造する。 【構成】 ゾルゲル法により作製した多孔体を液体に浸
漬した後に、乾燥、焼成するガラスまたはセラミックス
の製造方法において、多孔体を80℃以上の沸点の有機
溶媒に浸漬した後、この有機溶媒を一部揮発させ、その
後、当該溶媒より低沸点の有機溶媒に浸漬することによ
り、乾燥時の割れを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゾルゲル法により作製
した多孔体を焼成してガラスまたはセラミックスとした
り、あるいは組成分布を有したガラスまたはセラミック
スとするガラスまたはセラミックスの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】特開昭58−9842号公報には、ゾル
ゲル法により作製した多孔体に含まれている溶媒を表面
張力が小さい溶液に浸漬して置換し、乾燥時の割れを防
ぐ方法が提案されている。
【0003】特開平3−295818号公報には、ゾル
・ゲル法により多孔体を作製し、この多孔体に屈折率分
布を付与する方法が記載されている。この方法は少なく
とも一種の屈折率分布を付与するための金属成分を含有
するシリカゾルを調製し、ゲル化させた後に、この湿潤
ゲルを水溶液などの上記金属成分を溶解・拡散しうる溶
液に浸漬し、屈折率分布を付与する金属成分を溶出後、
ゲル中の溶媒を交換して、ゲル内の細孔に金属塩の微結
晶を沈澱させて、金属塩の濃度分布を固定し、乾燥、焼
成するものである。
【0004】また、特開昭61−183136号公報に
は、少なくとも一種の金属成分を含有するシリカゾルを
調製し、ゲル化させた後に、このウエットゲルを酸など
の上記金属成分を溶解・拡散しうる溶液に浸漬し、屈折
率分布を付与する金属成分を溶出して、前記金属成分に
濃度分布を付与した後、乾燥、焼成するという方法が提
案されている。更に、特開昭63−95124号公報に
は、特開昭61−183136号公報の方法により調製
した濃度分布を付与したゲルをシリコンアルコキシド溶
液に浸漬して乾燥、焼成するという方法が記載されてお
り、特開昭63−95125号公報には、ホルムアミド
を含む溶媒に浸漬し、割れを防ぐ方法が記載されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところでゲル乾燥時の
割れの原因は湿潤ゲル中の溶媒が蒸発することにより発
生する毛細管力のために割れが発生すると考えられる。
この毛細管力は(1)式で表される。 △P=(2・γ・cosθ)/R (1)
【0006】(1)式において、△Pは毛細管力、γは
ゲル細孔内の液体の表面張力、θは液体とゲルの濡れの
角度、Rは細孔半径である。この式より、ゲル細孔内の
液体の表面張力γを小さくするか、またはゲルの細孔半
径Rより大きくすれば毛細管力は小さくなりゲルに割れ
が発生しにくくなる。
【0007】このようなころから、特開昭58−984
2号公報では、ゲル細孔内の液体の表面張力を低減する
ことにより毛管力を低減している、メタノール、エタノ
ール、アセトン等の溶媒にゲルを浸漬して乾燥しても、
割れを完全に防ぐことはできなかった。これは、(1)
式の表面張力γだけでは△Pを十分に小さくすることが
できず、割れ防止の効果が十分ではないためである。
【0008】特に、ゲル中の金属成分に濃度分布を付与
したゲルは、特開昭61−183136号公報記載のよ
うにゲル骨格を一部溶出するため、ゲル骨格密度に分布
があったり、特開平3−295818号公報記載のよう
にゲル内部の金属成分の微結晶に分布があるため、ゲル
を乾燥するときに、ゲルの周辺部と中心部にかかる応力
が異なっていた。このため、表面張力が小さな溶媒に浸
漬して乾燥しても、濃度分布を付与していない通常のゲ
ルに比較して、非常に割れやすい問題ある。そこで、特
開昭63−95214号公報では、組成分布を有したゲ
ルをシリコンアルコキシドに含浸して骨格強度を強化し
て割れを防ぐ方法が示されているが、ゲルの細孔にシリ
コンアルコシドが詰まってしまい、細孔径が小さくな
り、かえって△Pが大きくなって割れが多発している。
【0009】特開昭63−95124号公報の方法は、
組成分布を有したゲルをホルムアミドを含んだ溶液に浸
漬して、発生するアンモニアの触媒作用により、強固な
骨格を作り、ゲルの割れを防いでいる。ところが、この
ようにホルムアミド等のアミド系有機溶媒やアミン系有
機溶媒にゲルを浸漬する方法では、発生するアンモニア
の量が多いと強化したゲル骨格が溶解したり、これらの
有機溶媒がアルカリ性のため、ゲル骨格を溶解する。こ
れにより、かえってゲル骨格が弱くなって、割れる問題
を有していた。また、これらの有機溶媒は、金属塩に対
する溶解度が高いため、金属塩を含んでいるゲルを浸漬
すると金属塩が溶解・拡散し、これにより所望の組成分
布を有したガラスまたはセラミックスを製造することが
できなくなる。また、細孔径が小さいと焼結時に発生す
るガスがゲル外に逃れることができず、これにより応力
が発生して、多孔質体に割れが発生している。
【0010】本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてな
されたもので、容易に短時間で乾燥することができ、割
れが発生しないガラスまたはセラミックスの製造方法を
提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段および作用】本発明は、ゾ
ルゲル法により作製した多孔体を液体に浸漬した後に、
乾燥、焼成するガラスまたはセラミックスの製造方法に
おいて、前記多孔体を80℃以上の沸点の有機溶媒に浸
漬した後、この有機溶媒を一部揮発させ、その後、当該
溶媒より低沸点の有機溶媒に浸漬するものである。
【0012】ゲルの細孔中に有機溶媒を導入するため、
ゲルを適当な有機溶媒に浸漬する。この状態で、加温等
によりゲル中の有機溶媒を揮発させることによって、湿
潤ゲルを僅かでも乾燥する。これにより、ゲル骨格を効
果的に強化し、大きな細孔径を持つゲルを製造すること
ができることを見いだした。すなわち(1)式のRが大
きくなることから、△Pが小さくなりゲルにかかる毛管
力を低減して割れを防止することができる。
【0013】この場合において、ゲルの細孔径は有機溶
媒の種類により変化する。そこで、ゲルの細孔径を拡大
することができる有機溶媒を鋭意検討した結果、沸点が
80℃以上の有機溶媒が△Pを低減し、ゲルの割れを効
果的に防止できることが明らかとなった。また、その後
のゲルの処理工程である、沸点が80℃より低い有機溶
媒に浸漬する処理及び乾燥処理等の処理においても、ゲ
ル骨格が強化されているため、細孔径が小さくなりにく
く、割れが発生しなくなる。
【0014】このようにゲルに割れが発生しなくなる機
構は、一度嵩の高い80℃以上の沸点の有機溶媒を含ん
だゲルを加熱や減圧等により、その有機溶媒を一部揮発
させると、ゲル骨格が溶媒に邪魔されてあまり収縮する
ことなしに強化されるため、細孔が収縮しにくくなるこ
とにある。この有機溶媒を一部揮発させるには、加熱や
減圧等が効果的であるが、特に加熱が効果的にゲル骨格
を強化できる。また、この両方を組み合わせて行っても
良い。なお、嵩の低い有機溶媒が存在したときは細孔が
容易に収縮し、大きな細孔を持つゲルを製造することは
できない。
【0015】沸点が80℃以上の有機溶媒がゲル中に存
在したまま、ゲルを乾燥しても細孔径が大きなゲルを製
造することはできるが、ゲル中の有機溶媒の沸点は80
℃以上であるために、蒸発しにくく、乾燥に長時間を要
する。また、上述の作用によりゲルの細孔径が大きくな
っても、沸点が80℃以上の有機溶媒の表面張力が大き
い場合には、ゲルが割れてしまう。上記構成では、沸点
が80℃以上の有機溶媒に浸漬した後、この有機溶媒を
一部揮発させている。この場合、上述のように、一度嵩
の高い有機溶媒を含んだゲルを加熱や減圧等をおこなっ
て、有機溶媒を一部揮発させることにより、ゲル骨格が
嵩の高い有機溶媒に邪魔されて、あまり収縮することな
しに強化される。このため、この後に、これより低沸点
の溶媒に十分な時間浸漬して溶媒交換を行った後に、乾
燥しても、ゲルの細孔径は小さくならず、かつ、溶媒を
置換した後のゲル中の溶媒の沸点は置換前の有機溶媒の
沸点よりも低くなる、置換しないときに比べて蒸発速度
が速く、ゲルを迅速に乾燥することができる。より迅速
に乾燥させるためには、沸点が80℃以上の有機溶媒よ
り沸点が80℃以下の有機溶媒が好ましく、60℃以下
であればより好ましい。これに加えて、表面張力が小さ
いものが好ましいことは(1)式より明らかであり、3
0dyn/cm以下であることが好ましく、25dyn
/cm以下であれば更に望ましい。
【0016】ゲル乾燥時の急激な溶媒の蒸発は急激な体
積膨張を伴い、ゲルに大きな応力をかけることになる。
そこで、本発明に用いる80℃以上の沸点の有機溶媒
は、その沸点と一部揮発させる温度を鑑みて決定され
る。また、沸点が80℃以上の有機溶媒より低沸点の有
機溶媒は、その沸点とゲルの乾燥温度も鑑みて決定され
る。
【0017】更に、本発明に用いる有機溶媒が、ゲル中
に含まれている溶媒と混合しにくかったり、ゲルの浸漬
により急激な溶媒交換が起こってゲルが割れてしまう場
合は、一旦、ゲル中の溶媒と混合しやすい溶媒にゲルを
浸漬した後に、所望の有機溶媒に浸漬してもよい。この
場合において、ゲル中の溶媒が、徐々に所望の有機溶媒
になっていくように、浸漬している溶媒の一部を排出し
ながら、徐々に所望の有機溶媒を加えたり、何回かに分
けて混合比を換えた溶媒にゲルを浸漬して、最終的には
所望の有機溶媒に置換していくのが効果的である。用い
る有機溶媒は、ゲル骨格にダメージを与えないものであ
れば制限されない。以上のように、細孔径が大きなゲル
を製造することができるため、ゲルの焼結時に発生する
ガスが容易にゲル外に逃れることができ、これにより焼
結時の割れも同時に解決することができる。
【0018】本発明の別の製造方法は、ゾルゲル法によ
り作製した多孔体を液体に浸漬した後に、乾燥、焼成す
るセラミックスの製造方法において、前記多孔体に組成
分布を付与した後、80℃以上の沸点の有機溶媒に浸漬
し、その後、この有機溶媒を一部揮発させ、この揮発後
に前記有機溶媒より低沸点の有機溶媒に浸漬するもので
ある。
【0019】この方法はゲルの金属成分に濃度分布を付
与した後に、沸点が80℃以上の有機溶媒に浸漬し、そ
の後に、これより低沸点の有機溶媒に浸漬して乾燥す
る。濃度分布を付与したゲルは、特開昭61−1831
36号公報に記載されるように、ゲル骨格を一部溶出す
るため、ゲル骨格密度に分布があったり、特開平3−2
95818号公報に記載されるように、ゲル内部の金属
成分の微結晶に分布があるため、ゲルを乾燥するとき
に、ゲルの周辺部と中心部にかかる応力が異なり、たと
え、表面張力が小さな溶媒に浸漬して乾燥しても、非常
に割れやすい。
【0020】上述した方法では、容易にゲルの細孔径を
大きくすることができるので、毛管力を非常に効果的に
低減することができる。そして、沸点が80℃以上の有
機溶媒より低沸点の有機溶媒に十分な時間浸漬後に乾燥
するため、短時間でゲルを乾燥できる。このように、ゲ
ル内の種々の分布が存在しても容易にゲルの細孔径を拡
大することが可能となり、割れを効果的に防止し、迅速
な乾燥を行うことができる。
【0021】本発明では上述のように使用される80℃
以上の沸点の有機溶媒とこの有機溶媒より低沸点の有機
溶媒はその誘電率が22以下が好ましい。ゲルの多孔体
中に少なくとも1つの金属塩が含まれている場合は、ゲ
ル骨格にダメージを与えないものという点のみから有機
溶媒を選択すると、ゲル中の金属塩が溶出し、目的とす
る組成分布のガラスを製造することができないことがあ
る。そこで、ゲル中の金属塩の溶解度を考慮する必要が
ある。これは、有機溶媒の誘電率と関係があり、誘電率
が大きなものほど、ゲル中の金属塩の溶解度が高くなる
ことを見いだした。そこで、鋭意検討した結果、誘電率
が22以下のものであれば、実質的にはゲル中の金属塩
が溶出せず、濃度分布に影響を与えることはなく、所望
の組成であることが分かった。ここで、用いることがで
きる有機溶媒は、ゲル骨格にダメージを与えず、誘電率
が22以下のものであれば制限されない。但し、ホルム
アミドやエチレングリコール等のジオール類は誘電率が
高く、金属塩を良く溶解して、所望の組成形成の阻害と
なるため、好ましくない。
【0022】以上の80℃以上の沸点の有機溶媒は側鎖
を有する有機化合物または環状有機化合物であることが
好ましい。ゲルの細孔径を大きくする沸点が80℃以上
の有機溶媒を鋭意検討した結果、主に、嵩の高さに依存
していることを見いだした。この嵩の高い有機溶媒にゲ
ルを浸漬し、ゲルの細孔中に嵩の高い有機溶媒を導入す
る。この状態で、ゲル中に含まれる80℃以上の沸点の
有機溶媒を一部揮発させると、ゲルの細孔中には嵩の高
い有機溶媒が存在するため、細孔は収縮しにくく、嵩の
高い有機溶媒が存在しないときに比較して、細孔は大き
くなる。
【0023】例えば、鎖状の有機溶媒の場合、炭素数が
同じ一価アルコール、つまりOH基がひとつのアルコー
ルの場合は、1級アルコール<2級アルコール<3級ア
ルコールの順で、嵩が高く、同時にゲルの細孔径が大き
くなる。また、炭素数が異なる場合、例えばn−プロパ
ノールとn−ブタノールにゲルを浸漬して乾燥したと
き、嵩の高い有機溶媒に浸漬しなかった場合と比べて、
ゲルの細孔径は拡大している。この場合、僅かにn−ブ
タノールのほうが細孔径は大きいが、さほど変化はなか
った。このことから主鎖の長さよりも、側鎖の有無や側
鎖の大きさが細孔径に大きな影響を与えていると考えら
れる。そこで、どの程度の細孔径が所望であるかを鑑み
て、側鎖の有無や側鎖の大きさ等の嵩の高さ、および、
溶媒の急激な蒸発による応力の発生をおさえるために、
沸点が80℃維持用の有機溶媒を一部揮発させる速度と
その有機溶媒の沸点を鑑み、用いる有機溶媒を選択すれ
ばよい。
【0024】また、環状有機化合物の場合、ベンゼン環
のような6員環や5員環等は非常に嵩が高く、ゲルの細
孔径を効果的に拡大することができる。この場合は、環
の大きさと側鎖の有無や側鎖の大きさによって用いる有
機溶媒を選択すればよい。続いて、沸点が80℃低沸点
の有機溶媒にゲルを浸漬して、ゲル中の溶媒を置換する
ことにより、迅速な乾燥を行うことができる。この沸点
が80℃より低沸点の有機溶媒についても嵩が高い方が
効果的である。
【0025】本発明において、80℃以上の沸点の有機
溶媒およびこの有機溶媒よりも低沸点の有機溶媒は、少
なくともアルコール類、ケトン類、エステル類、エーテ
ル類、芳香族炭化水素類、脂肪族炭化水素類、ハロゲン
炭化水素類から選ばれた有機溶媒であることが好まし
い。
【0026】用いる有機溶媒は嵩が高く細孔径を拡大し
ても、ゲル骨格にダメージを与えてしまうと、ゲルは割
れてしまう。そこで、ゲル骨格にダメージを与えない有
機溶媒を鋭意検討した結果、ケトン類、エステル類、エ
ーテル類、芳香族炭化水素類、脂肪族炭化水素類、ハロ
ゲン化炭化水素類およびこれらの混合物を用いると、ゲ
ル骨格にダメージを与えないことが明らかとなった。こ
れらの有機溶媒は塩基性ではないために、ゲル骨格にダ
メージを与えることがなく、ゲル強度を十分に保つこと
ができる。ただし、ホルムアミド、アミン類等はそのも
のがアルカリ性が強く、また、分解して発生するアンモ
ニアがゲルの骨格を弱くするため、好ましくない。
【0027】
【実施例】
(実施例1)12.3gのSi(OCH3 4 にエタノ
ール207.3g及びl/100N濃度のHCl水溶液
72.0gを加えて加水分解し、内径40mmのテフロ
ン容器内でゲル化させて湿潤ゲルを作製した。この湿潤
ゲルを40℃で熟成した後に、4−メチル−1−ペンタ
ノールに浸漬し、ゲルを取り出してピンホールのある容
器に移し、70℃で3日間保持して4−メチル−1−ペ
ンタノールの一部を揮発させた。次に、2−メチルペン
タンに3日間浸漬後、50℃で1日乾燥してドライゲル
とした。この方法により、ドライゲルを繰り返し製造し
たが、割れは殆ど発生しなかった。さらに、このドライ
ゲルを電気炉で焼成し、直径14mmのガラスロッドが
得られた。
【0028】(実施例2)51.1gのTi(OC4
9 4 と129.3のSi(OCH3 4 にエタノール
207.3g及び1/100N濃度のHCl水溶液7
2.0gを加えて加水分解し、内径40mmのテフロン
容器内でゲル化させて湿潤ゲルを作製した。この湿潤ゲ
ルを40℃で熟成した後に、濃度が10wt%−HCl
水溶液に浸漬してTiに濃度分布を付与した。その後、
エタノールに浸漬して溶媒置換し、濃度分布を停止し、
湿潤ゲルを得た。この後に、2−ペンタノールに浸漬し
て、70℃で3日間保持し、2−ペンタノールを一部揮
発させ、次に、テトラヒドロフランに48時間浸漬後、
70℃で1日乾燥してドライゲルとした。この方法によ
り、ドライゲルを繰り返し製造したが、割れは殆ど発生
しなかった。さらに、このドライゲルを電気炉で焼成
し、直径約14mmの径方向に屈折率分布を有したガラ
スロッドが得られた。
【0029】(実施例3)70mlのSi(OCH3
4 と70mlのSi(OC2 5 4 に、HClを含む
濃度が0.25mol/lの酢酸鉛水溶液600mlと
0.5mol/lの硝酸鉛水溶液100mlを加えて加
水分解してゾルを調製し、内径20mmの円筒型テフロ
ン容器内でゲル化させて、ウエットゲルを作製した。こ
のゲルをこの多孔体の液体浸漬装置を用いて、濃度が5
mol/lの硝酸カリウム水溶液に浸漬し、鉛とカリウ
ムに濃度分布を付与した。そしてアセトンに浸漬して微
結晶を沈澱させて濃度分布を固定した湿潤ゲルとした。
この後に、オクタンに浸漬して、80℃で2日間保持し
てオクタンを一部揮発させ、この後に、エーテルに24
時間浸漬し、更にエーテルに24時間浸漬して十分に溶
媒置換した。そして、30℃で乾燥してドライゲルとし
た。この方法により、ドライゲルを繰り返し製造した
が、割れは殆ど発生しなかった。さらに、このドライゲ
ルを電気炉で焼成し、直径約7mmの径方向に屈折率分
布を有したガラスロッドが得られた。
【0030】以上の実施例で述べたゲルの細孔径の拡大
は、乾燥時の割れだけでなく、焼成時の割れ防止にも効
果がある。これは、ゲルの細孔径が大きいと、ゲルを焼
成するときに発生するガスが容易に抜けられるためであ
り、これにより焼成時に割れが発生しにくくなる効果も
併せて有している。
【0031】(実施例4)72.1gのZr(OC4
9 4 と129.3gのSi(OC2 5 4 に対し
て、エタノール207.3g及び1/10N濃度のHC
l水溶液72.0gを加えて加水分解し、内径40mm
のポリプロピレン容器内でゲル化させて湿潤ゲルを作製
した。この湿潤ゲルを40℃で熟成した後に、このゲル
を1N濃度のH2 SO4 水溶液に浸漬してZrに濃度分
布を付与した。そしてメタノールとエタノールの混合溶
媒に浸漬して溶媒置換し、濃度分布を停止し、湿潤ゲル
を得た。その後、1−ブタノールに浸漬し、この浸漬後
に50℃で2日保持して1−ブタノールを一部揮発さ
せ、更に、酢酸メチルに浸漬後、40℃で1日乾燥し
て、電気炉で焼成したところ、直径約14mmの径方向
に屈折率分布を有したガラスロッドが得られた。
【0032】(比較例1)実施例4の方法により湿潤ゲ
ルを得た。この後に、この湿潤ゲルを1−ブタノールに
浸漬し、50℃で乾燥してドライゲルとしたが、1ケ月
程度かかってしまい、非常に長時間を要した。
【0033】(実施例5)Si(OCH3 4 209g
にエタノール350mlと2規定塩酸48mlを加えて
室温で1時間攪拌し、この溶液にTi(OnC4 9
4 77gとエタノール350mlとを混合した溶液を添
加して1時間攪拌した。この溶液に1M濃度の酢酸バリ
ウム水溶液400mlと、酢酸160mlとを加えて1
0分攪拌してゾルを得た。このゾルを直径12mmのポ
リプロピレン製容器400本にキャスティングして、4
0℃の恒温槽でゲル化、熟成した。得られたゲルを容器
から取り出し、乳酸を含んだエタノール4リットルに、
400本のゲルを1日間浸漬し、ゲル中に酢酸バリウム
の微結晶を固定した。
【0034】次に、酢酸カリウム470gとメタノール
8000mlとを混合して溶解した溶液に、7時間浸漬
し、ゲル中のバリウム成分に凸分布を、カリウム成分に
凹分布を付与した。その後、ゲルをアセトンに浸漬し、
濃度分布を固定した。その後、これらのゲルを各々50
本ずつ、800mlのn−プロパノール、iso−プロ
パノール、n−ブタノール、iso−ブタノール、se
c−ブタノールに1日浸漬した。その後、これらの溶媒
を一部揮発させた後、ゲルを更に、アセトンに浸漬して
乾燥して割れのないドライゲルを得た。これらのゲルを
焼成することにより各々径3.0mmの割れのない透明
な屈折率分布を有したガラス体を得た。これらのガラス
体の屈折率分布は、浸漬溶媒によらずにほぼ一定であっ
た。
【0035】
【発明の効果】以上のように、本発明によりガラスまた
はセラミックスの前駆多孔体または、組成分布を有した
ガラスまたはセラミックスの前駆多孔体を処理すること
により、割れのない任意形状のガラスまたはセラミック
スまたは、組成分布を有したガラスまたはセラミックス
を製造することができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゾルゲル法により作製した多孔体を液体
    に浸漬した後に、乾燥、焼成するガラスまたはセラミッ
    クスの製造方法において、前記多孔体を80℃以上の沸
    点の有機溶媒に浸漬した後、この有機溶媒を一部揮発さ
    せ、その後、当該溶媒より低沸点の有機溶媒に浸漬する
    ことを特徴とするガラスまたはセラミックスの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 ゾルゲル法により作製した多孔体を液体
    に浸漬した後に、乾燥、焼成するセラミックスの製造方
    法において、前記多孔体に組成分布を付与した後、80
    ℃以上の沸点の有機溶媒に浸漬し、その後、この有機溶
    媒を一部揮発させ、この揮発後に前記有機溶媒より低沸
    点の有機溶媒に浸漬することを特徴とするガラスまたは
    セラミックスの製造方法。
  3. 【請求項3】 ゾルゲル法により作製した多孔体中の金
    属成分の原料の少なくとも1つが金属塩であり、前記多
    孔体を液体に浸漬した後に、乾燥、焼成するガラスまた
    はセラミックスの製造方法において、前記80℃以上の
    沸点の有機溶媒とこの有機溶媒より低沸点の有機溶媒の
    誘電率が22以下であることを特徴とする請求項1また
    は2記載のガラスまたはセラミックスの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記80℃以上の沸点の有機溶媒が側鎖
    を有する有機化合物または環状有機化合物であることを
    特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のガラスまた
    はセラミックスの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記80℃以上の沸点の有機溶媒および
    この有機溶媒よりも低沸点の有機溶媒が、少なくともア
    ルコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類、芳香
    族炭化水素類、脂肪族炭化水素類、ハロゲン炭化水素類
    から選ばれた有機溶媒であることを特徴とする請求項1
    〜4のいずれかに記載のガラスまたはセラミックスの製
    造方法。
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