JPH08322475A - 家禽類用飼料 - Google Patents

家禽類用飼料

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JPH08322475A
JPH08322475A JP7152770A JP15277095A JPH08322475A JP H08322475 A JPH08322475 A JP H08322475A JP 7152770 A JP7152770 A JP 7152770A JP 15277095 A JP15277095 A JP 15277095A JP H08322475 A JPH08322475 A JP H08322475A
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JP
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oil
feed
egg
tuna
poultry
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JP7152770A
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English (en)
Inventor
Yukihiro Motozono
幸広 本薗
Shiyokei Ri
書慶 李
Noboru Ishihara
昇 石原
Nobuyuki Arai
信行 荒井
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Nisshin Seifun Group Inc
Original Assignee
Nisshin Seifun Group Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 酸価が5以下で且つ過酸化物価が10以下の
マグロ油を添加した家禽類用飼料、前記のマグロ油を給
与して家禽類を飼育する方法、前記の方法で飼育した家
禽類が産生する卵、および前記の卵を用いて製造した卵
製品および食品。 【効果】 本発明による場合は、血中の低比重コレステ
ロールの低減や上昇の抑制、脳機能の活性化、成人病の
予防などに有効なDHA(ドコサヘキサエン酸)等のω
3系高度不飽和脂肪酸を多く含み、しかも魚臭がせず風
味が良好であり、その上コクや旨み、甘みがあって食味
にも優れる、高品質の卵を家禽類に産生させることがで
き、その家禽類の卵は健康食品として、各種の食品に有
効に使用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定のマグロ油を含有
する家禽類用飼料、特定のマグロ油を家禽類に給与して
飼育する方法、前記の方法で飼育した家禽類の産生する
卵、およびその卵を用いて製造した卵製品および食品に
関するものであり、本発明による場合は、血中の低比重
コレステロールの低減や上昇抑制、脳機能の活性化、成
人病の予防などに有効なドコサヘキサエン酸(DHA)
等のω3系高度不飽和脂肪酸を多量に含み、しかも魚臭
がせず風味が良好であり、その上コクや旨みのある、健
康食品として有用な高品質の家禽類の卵を得ることがで
きる。
【0002】
【従来の技術】ドコサヘキサエン酸(以下「DHA」と
いう)やエイコサペンタエン酸(以下「EPA」とい
う)等のω3系高度不飽和脂肪酸が、血中の低比重コレ
ステロールの低減や上昇の抑制、脳機能の活性化、成人
病の予防などに有効であることが近年広く知られるよう
になっており、それに伴ってDHAやEPAなどのω3
系高度不飽和脂肪酸を積極的に摂取しようとする試みが
色々なされるようになっている。
【0003】DHAやEPAなどのω3系高度不飽和脂
肪酸は、イワシ、サバ、ニシンなどの多獲性赤身魚、タ
ラなどの多獲性白身魚、イカ類などの魚類の油中に含ま
れるところから、DHAやEPAなどのω3系高度不飽
和脂肪酸を積極的に摂取するために、ω3系高度不飽和
脂肪酸を多く含む上記したイワシなどの魚類を食するこ
とが推奨されているが、それ以外にも、 (i)ω3系高度不飽和脂肪酸を多く含むイワシなどか
ら回収した魚油を食品の製造・加工時に添加する方法; (ii)イワシなどから回収した魚油を加水分解処理して
ω3系高度不飽和脂肪酸を調製し、それを更に精製して
得た精製ω3系高度不飽和脂肪酸を食品の製造・加工時
に添加する方法; (iii)イワシなどから回収したω3系高度不飽和脂肪
酸を多く含む魚油を飼料や飲料水に添加して家畜や家禽
類などの動物に給与して、家畜や家禽類の肉、卵、乳、
内臓などの畜産物中にω3系高度不飽和脂肪酸を多く含
有させ、それを人間や他の動物が摂取するようにする方
法; (iv)イワシなどから回収した魚油を加水分解してω3
系高度不飽和脂肪酸を調製した後更に精製して得た精製
ω3系高度不飽和脂肪酸を家畜や家禽類に飼料や水と共
に給与する方法; などが提案され、試みられるようになっている。
【0004】上記した(i)の方法は、ω3系高度不飽
和脂肪酸を多く含むイワシなどの上記した魚類から回収
した油をそのまま用いる点で簡単で且つ経済的ではある
が、そのような魚油を添加して得られる食品は魚臭が強
くなり、風味が低下する。しかも、魚油中に含まれるω
3系高度不飽和脂肪酸が不安定であるために、食品の製
造・加工時に分解したり変質したりすることが多く、そ
の結果コレステロールの低減効果などの上記した効果が
失われ易いという欠点がある。
【0005】また、上記した(ii)および(iv)の方法
による場合は、精製ω3系高度不飽和脂肪酸を用いるの
で食品や畜産物などに魚臭が生ずるのをある程度は防止
できるが、魚油を加水分解してω3系高度不飽和脂肪酸
を生成させたり、更にはそのω3系高度不飽和脂肪酸を
精製するのに、手間およびコストがかかるため経済的で
はなく、その実用化が困難であり、特に飼料の場合はコ
スト的に見合わないというのが現状である。
【0006】そして、上記した(iii)の方法による場
合は、ω3系高度不飽和脂肪酸を含有するイワシなどの
魚油をそのまま飼料や飲料水などと共に家畜や家禽類な
どに給与するので経費や手間を抑制でき実用的ではある
が、イワシなどの魚油を給与した家畜や家禽類から得ら
れる肉、卵、乳、内臓などの畜産物は、魚臭が強くて風
味が劣り、しかもコクがなく食味が不良であるという欠
点があり、消費者の嗜好に適合しない。
【0007】一方、家禽類や家畜などに給与される配合
飼料などでは、エネルギー源や栄養源として、豚脂や鶏
脂などの家畜由来の動物性脂肪を主体とするイエローグ
リースが汎用されている。そして、イエローグリースを
家禽類や家畜に給与した場合には、それらの動物が産生
する肉、卵、乳、内臓などは、異臭が少なく、風味の点
では一応満足できるが、コクや旨みが少なく、食味が充
分に良好であるとは言えない。しかも、イエローグリー
スはω3系高度不飽和脂肪酸の含量が少なく、これを給
与した動物が産生する畜産物にω3系高度不飽和脂肪酸
を充分に含有させることができない。
【0008】
【発明の内容】上記の点から、本発明者らは、血中の低
比重コレステロールの低減や上昇抑制、脳機能の活性
化、成人病の予防などに効果のあるDHAなどのω3系
高度不飽和脂肪酸を多く含み、それにも拘わらず魚臭が
せず風味が良好であり、しかもコクや旨みがあって食味
にも優れる畜肉、卵、乳、内臓などの畜産物を得ること
を目的として、家禽類や家畜に給与する飼料などについ
て種々検討を重ねてきた。
【0009】その結果、酸価が5以下で且つ過酸化物価
が10以下であるマグロ油を飼料や飲料水に添加して給
与するか、またはそのまま直接給与して家禽類を飼育す
ると、そのような家禽類の産生する卵中に、DHAなど
のω3系高度不飽和脂肪酸が多く含まれるようになって
健康食品として極めて有用であること、しかもその卵は
魚臭がなくて風味が良好であり、その上コクおよび旨み
があって食味の点でも優れていることを見出して本発明
を完成した。
【0010】すなわち、本発明は、酸価が5以下で且つ
過酸化物価が10以下であるマグロ油を添加したことを
特徴とする家禽類用飼料である。
【0011】そして、本発明は、酸価が5以下で且つ過
酸化物価が10以下であるマグロ油を給与して家禽類を
飼育する方法である。
【0012】更に、本発明は、上記の方法で飼育した家
禽類が生産する卵、およびその卵を用いて製造した卵製
品および食品を包含する。
【0013】マグロ油は、イワシ、サバ、ニシンなどの
多獲性赤身魚、タラなどの多獲性白身魚、イカ類などか
ら得られる魚油に比べて、その生産量自体が元々少な
く、しかもマグロ自体が高価であるので、マグロ油をイ
ワシ油などにおけるようにω3系高度不飽和脂肪酸用の
原料油として使用することは従来殆ど行われておらず、
そのため、マグロ油中におけるω3系高度不飽和脂肪酸
の含有量に対する研究や、マグロ油中に含まれるω3系
高度不飽和脂肪酸の有効利用などについても従来殆ど行
われてこなかったというのが現状である。しかも、マグ
ロ油は、魚油の1種であるところから、新鮮なものであ
ってもイワシ油などと同様に魚臭があることが従来から
知られており、そためマグロ油を給与して家禽類を飼育
した場合には、その家禽類の産生する卵は、イワシ油な
どを給与して飼育した家禽類の産生する卵と同様に、当
然魚臭の強いものであろうと従来考えられてきた。
【0014】したがって、5以下の酸価および10以下
の過酸化物価を有するマグロ油を家禽類に給与すると、
魚臭のしない風味の良い卵が生産されるという本発明者
らによる上記した知見、更にはその卵がコクおよび旨み
があって食味の点でも優れているという本発明者らによ
る知見は、その上その卵中にDHAなどのω3系高度不
飽和脂肪酸が多く含まれ健康食品として有用であるとい
う本発明者らによる知見は、いずれも上記した従来の技
術常識からは全く予想外のことであったということがで
きる。
【0015】以下に本発明について詳細に説明する。ま
ず、本発明では、酸価が5以下で且つ過酸化物価が10
以下であるマグロ油を家禽類に給与することが必要であ
る。酸価が5を超えたりおよび/または過酸化物価が1
0を超えるマグロ油を家禽類に給与すると、家禽類が産
生する卵は魚臭が強くなって風味が低下し、しかもコク
や旨みが少なくなって食味が低下する。一般にマグロ油
の酸価および過酸化物価が小さい程、そのマグロ油を給
与して飼育される家禽類の産生する卵は、魚臭の一層少
ない風味のより良好なものとなり、しかもコクおよび旨
みに富む、食味の一層優れたものとなるので好ましい。
ここで、本発明でいう“酸価”とは、マクロ法にしたが
って測定したときの値をいい、その詳細は下記の実施例
の項に記載するとおりである。また、本発明でいう“過
酸化物価”とは、チオ硫酸ナトリウム滴定法にしたがっ
て測定したときの値をいい、その詳細はやはり下記の実
施例の項に記載するとおりである。
【0016】本発明で用いるマグロ油は、マグロから得
られる油であって、その酸価が5以下で且つ過酸化物価
が10以下のものであればいずれでもよく、その採取
法、調製法、保存法などは特に制限されない。一般に、
新鮮なマグロ油ほどその酸価が小さく且つ過酸化物価が
小さいので、新鮮なマグロ油を用いるのが好ましい。そ
して、新鮮なマグロ油の種類は限定されるものではない
が、例えば新鮮な冷凍マグロから得ることができる。ま
た、マグロ油は、例えばマグロから採取したままの油、
マグロから採取した油を加熱して水分などの夾雑物を除
去したマグロ油(いわゆる未精製のマグロ油)、前記の
未精製油のマグロ油を更に精製して得られる精製マグロ
油などのいずれであってもよい。マグロが貴重で高価な
資源であり、それに伴ってマグロ油も貴重で高価な資源
であることを考慮すると、新鮮な冷凍マグロなどから採
油したままのマグロ油をそのまま用いるか、またはそれ
から水分などの夾雑を除いただけの未精製のマグロ油を
用いるのが経済的に無駄がない点から好ましく、しかも
それらのマグロ油を給与して飼育した家禽類の産生する
卵は、魚臭がなくて風味が良好であり且つコクや旨みが
あって食味に優れている点からも好ましい。
【0017】本発明で用いるマグロ油の起源(マグロ油
の採取源であるマグロの種類)も特に制限されず、例え
ばクロマグロ、メバチマグロ、キハダマグロ、ビンナガ
マグロ、ミナミマグロ等から採取したマグロ油を用いる
ことができる。また、マグロ油は、マグロから筋肉組織
などの可食部分を採取した残りの部分、例えば頭部、尾
部、骨組織、内臓などから通常採取されるが、そのうち
でも眼窩のある頭部から採取したマグロ油がDHAを豊
富に含有しているので好ましい。しかしながら、上記し
た部分から採取したマグロ油に限定されるわけではな
く、筋肉組織などの可食部分から採取したマグロ油が勿
論含まれていてもよい。
【0018】上記したマグロ油を家禽類に給与するに当
たっては、マグロ油を配合飼料やその他の飼料に添加し
て給与する方法、マグロ油を飲料水に添加して給与する
方法、マグロ油をそのまま単独で直接給与する方法など
のいずれの方法で給与してもよい。そのうちでも、マグ
ロ油を飼料に添加して給与するのが、イワシ油などに比
べて高価なマグロ油を円滑に且つ無駄なく家禽類に給与
できる点から好ましく、特に配合飼料中にマグロ油を添
加して給与するのがマグロ油の摂取性などの点からも好
ましい。
【0019】マグロ油を配合飼料などの飼料に添加して
家禽類に給与する場合は、飼料へのマグロ油の添加時期
は、飼料の製造時であっても、または飼料を家禽類に給
与する際のいずれであってもよく、したがって本発明に
おける「マグロ油を添加した飼料」には、マグロ油を飼
料用原料に添加して製造して得られる配合飼料やその他
の飼料、および既に製造してある飼料にマグロ油を添加
してなる配合飼料やその他の飼料の両方が包含される。
【0020】そして、特に配合飼料の製造時にマグロ油
を添加する場合は、他の配合飼料用原料と共にマグロ油
を混合して、通常の配合飼料の製造方法にしたがってマ
グロ油を含有する配合飼料を製造すればよく、その製造
法は特に制限されない。しかもその場合の配合飼料は、
ペレット状、マッシュ状、クランブル状などの任意の形
態および水分含量にすることができる。また、配合飼料
を家禽類に給与する時に配合飼料中にマグロ油を添加す
る場合は、ペレット状、マッシュ状、クランブル状など
の形態の既に製造された通常の配合飼料にマグロ油を添
加・混合してそのまま家禽類に給与すればよい。
【0021】未精製のマグロ油を用いる場合は、気温の
低い冬期に固体状を呈していることが多いので、適当な
温度(通常約30〜80℃)に加温して液状にしてか
ら、飼料用原料に添加したり、既造の飼料に添加する
と、マグロ油を飼料中に均一に混合、分散させることが
できるので好ましい。また、マグロ油に含まれるDHA
などのω3系高度不飽和脂肪酸は酸敗し易いので、酸敗
防止のためにビタミンE、2,6−ジターシャルブチル
−p−クレゾール(BHT)、エトキシキン等の抗酸化
剤をマグロ油中に少量添加して用いてもよい。
【0022】マグロ油を含有する本発明の飼料、特に配
合飼料は、マグロ油が飼料の製造時に添加されるか、ま
たは飼料の家禽類への給与時に添加されるかに拘わら
ず、家禽類の種類、日令(週令)などに応じて、従来の
家禽類用の飼料(特に配合飼料)と同様の原料を用いて
同様の方法で製造すればよく、その内容は何ら限定され
るものではないが、例えばトウモロコシ、マイロ、大豆
粕、なたね粕、魚粉、フスマ、グルテンミール、肉骨
粉、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、食塩、各種ビ
タミン類、ミネラル類等の原料を用いて製造することが
できる。また、配合飼料の形態や水分含量なども特に制
限されず、上記したように、例えばペレット、マッシ
ュ、クランブル等の任意の形態や水分含量とすることが
できる。
【0023】飼料、特に配合飼料へのマグロ油の添加量
は、家禽類の種類、日令(週令)、飼育環境などに応じ
て調節することができるが、一般的にはマグロ油を含め
た飼料の全重量に基づいて、マグロ油の添加量が1〜6
重量%となるようにするのが好ましく、1〜4重量%と
するのがより好ましい。飼料におけるマグロ油の添加量
が1重量%未満であるとマグロ油中に含まれているω3
系高度不飽和脂肪酸の家禽類への給与量が少なくなっ
て、家禽類の産生する卵中に有効量のω3系高度不飽和
脂肪酸が含有されにくくなる。一方、飼料におけるマグ
ロ油の添加量が6重量%を超えると、飼料、特に配合飼
料の栄養バランスが失われて家禽類の健全な生育や飼育
が行われにくくなり、またペレット等の固形型の飼料を
製造する場合は粉化などによる崩壊が生じ易くなる。
【0024】そして、マグロ油を飼料に添加して家禽類
に給与する場合、マグロ油を飲料水に添加して家禽類に
給与する場合、またはマグロ油を直接そのまま家禽類に
給与する場合のいずれの場合にも、家禽類によるマグロ
油の摂取量が通常、1日につき、家禽類の体重1kg当
たり約0.5〜3.5gになるようにして、家禽類にマ
グロ油を給与すると、家禽類の産生する卵中に有効量の
ω3系高度不飽和脂肪酸が含まれるようになり、しかも
魚臭がなく風味が良好で且つコクや旨みがあって食味に
優れる卵が得られるようになるので、好ましい。
【0025】マグロ油中に含まれるω3系高度不飽和脂
肪酸は雛の成長を促進する作用を有するので、家禽類へ
のマグロ油の給与は育雛期から開始しても何らさしつか
えない。しかし、上記したようにマグロ油はイワシ油な
どに比べて高価であるので、経済性などの点を考慮する
と、家禽類が産卵を開始する2〜3週間前から産卵終了
までの期間に亙ってマグロ油を継続して給与して家禽類
を飼育するのが、ω3系高度不飽和脂肪酸を多く含み、
しかも魚臭がなくて風味が良好で且つコクや旨みがあっ
て食味に優れる卵を経済的に効率よく産生させ得る点か
ら好ましく、例えば鶏の場合は20週令から100週令
までの期間に亙ってマグロ油を継続して給与して飼育す
るのが好ましい。
【0026】本発明では家禽類の種類は特に制限されず
いずれでもよく、例えば、鶏、ウズラ、ほろほろ鳥、ア
ヒル、マガモ、七面鳥、鳥骨鶏などを挙げることがで
き、そのうちでもその卵が市場に流通され、多用されて
いる鶏、ウズラなどの家禽類に対して特に適している。
【0027】また、マグロ油を給与して飼育した家禽類
の産生した卵は殻付きの卵のまま流通、販売しても、ま
たはその卵を加工して種々の卵製品にして流通、販売し
ても、または前記した殻付きの卵や卵製品を用いて種々
の食品を製造して流通、販売してもよく、したがって本
発明は、マグロ油を給与して飼育した家禽類の産んだ殻
付きの卵、その卵から得られる種々の卵製品(例えば全
卵液、卵白液、卵黄液、それらの冷凍物、全卵粉末、卵
白粉末、卵黄粉末など)、前記の卵や卵製品を用いて製
造される各種の食品(例えばマヨネーズ、ケーキ類、菓
子類、パン類、麺類、卵スープ、卵焼き、卵焼き、卵油
など)などを本発明の範囲に包含する。
【0028】
【実施例】以下に、本発明について実施例などにより具
体的に説明するが、本発明はそれにより何ら限定されな
い。以下の例においては、配合飼料に添加する油の酸
価、過酸化物価、ヨウ素価およびDHA含量、鶏の産卵
率、個卵重、日卵量、食下量、飼料要求率、卵の脂質含
量、卵の脂質中のEPAとDHAの含量を下記のように
して求めると共に、卵の官能試験(風味および食味)を
下記のようにして行った。また、以下の例において、
「部」は重量部を意味する。
【0029】油の酸価:油脂3.9gを三角フラスコ中
に精密に量りとる。これにエーテル:エタノール=1:
1混合溶媒および1%フェノールフタレイン溶液数滴を
加え、よく振って試料(油脂)を完全に溶かす。これを
0.1N水酸化カリウム・エタノール試液で滴定し、指
示薬の薄桃色が30秒間続いたときを終点とし、下記の
式により油の酸価を求める。
【0030】
【数1】 油の酸価=(5.611×A×f)/{試料油脂の採取量(g)} [式中、A:0.1N水酸化カリウム・エタノール試液
の滴定量(ml) f:0.1N水酸化カリウム・エタノール試液の力価
【0031】油の過酸化物価: (1)本試験:300ml容の共栓三角フラスコに油脂
5.2gを精密に量りとり、クロロホルム:氷酢酸=
2:3の混合溶媒を加えて溶解させる。これに窒素気流
下で飽和ヨウ化カリウム溶液1mlを加え、1分間振り
混ぜて、常温で暗所に5分間放置する。その後、蒸留水
75mlを加えてよく混合し、1%デンプン試液を指示
薬として、遊離ヨウ素を0.01Nチオ硫酸ナトリウム
試液で滴定し、青色が消失したところを終点とする。 (2)空試験:油脂を量りとらなかった以外は上記
(1)と同様にして試験を行う。 (3)油の過酸化物価の算出:下記の式により、油の過
酸化物価を算出する。
【0032】
【数2】 油の過酸化物価=[{(B−C)×h}/{油脂の採取量(g)}]×10 [式中、B:本試験での0.01Nチオ硫酸ナトリウム
試液の滴定量 C:空試験での0.01Nチオ硫酸ナトリウム試液の滴
定量 h:0.01Nチオ硫酸ナトリウム試液の力価
【0033】油のヨウ素価: (1)本試験:油脂172.9mgを500ml容の共
栓三角フラスコに精密に量りとる。これに四塩化炭素1
0mlを加えて溶かし、ウィイス液25mlを正確に加
えて、栓をして時々振り混ぜながら1時間常温で暗所に
放置する。次に、10%ヨウ化カリウム試液20mlと
水100mlを加えて混和し、0.1Nチオ硫酸ナトリ
ウム試液で滴定して、混液が淡黄色になったときに1%
デンプン試液数滴を加えて振り混ぜながら滴定を続け、
青色が消失したところを終点とする。なお、ここで用い
ているウィイス液は、三塩化ヨウ素7.9gおよびヨウ
素8.9gを量りとり、それぞれを氷酢酸に溶かしたの
ち、両液を混和し、さらに氷酢酸を加えて1000ml
にして得られる液をいう。 (2)空試験:油脂を量りとらなかった以外は上記
(1)と同様にして試験を行う。 (3)油のヨウ素価の算出:下記の式により、油のヨウ
素価を算出する。
【0034】
【数3】 油のヨウ素価={(E−D)×k×1.269}/{油脂の採取量(g)} [式中、D:本試験での0.1Nチオ硫酸ナトリウム試
液の滴定量 E:空試験での0.1Nチオ硫酸ナトリウム試液の滴定
量 k:0.1Nチオ硫酸ナトリウム試液の力価
【0035】油のDHA含量:油脂30mgを水酸化カ
リウムでケン化処理し、ヘキサンと酢酸エチルの混合溶
媒で脂肪酸を抽出する。その脂肪酸を三フッ化ホウ素メ
タノール法でメチルエステル化して、ガスクロマトグラ
フ法により脂肪酸中のDHAの割合を測定する。
【0036】鶏の産卵率:下記の式により鶏の産卵率を
求める。
【0037】
【数4】 鶏の産卵率(%)={F/(飼育日数×G)}×100 [式中、F:各試験区の鶏が産生した卵の総個数 G:各試験区の鶏の数(20羽) ]
【0038】個卵重:各試験区の鶏が産生した卵の総重
量を、各試験の鶏が産生した卵の総個数で除して求め
る。
【0039】日卵量:上記の方法で求めた個卵重に上記
の方法で求めた鶏の産卵率を乗じて求める。
【0040】鶏の食下量:給餌量から残餌量を減じた値
を更に飼育日数で除して求める。
【0041】飼料要求率:上記の方法で求めた鶏の食下
量を上記の方法で求めた日卵量で除して求める。
【0042】卵の脂質含量:卵黄1gを50ml容ビー
カーに精密に量りとり(S)(g)、これにエタノール
2mlを加えてガラス棒でよく混和する。次いで塩酸1
0mlを加えて充分に混和し、時計皿で覆って70〜8
0℃の湯浴中で30〜40分間ときどきかき混ぜながら
加温する。内容物をマジョニア管またはレーリッヒ管に
移し、ビーカーとガラス棒をエタノール10mlで洗
い、さらにエーテル25mlで洗浄し、洗液は先の抽出
管に集める。栓をして軽く振って混和した後、栓をゆっ
くりまわしてエーテルのガスを抜く。再び栓をして30
秒間激しく振り混ぜる。次いで石油エーテル25mlを
加え、同様にして30秒間激しく振り混ぜる。上層が透
明になるまで静置した後、脱脂綿を詰めたロートで濾過
する。濾液は予め100〜105℃の電気定温乾燥器で
1時間乾燥後デシケーター中で1時間放冷し、恒量(W
0)(g)にした脂肪ビンに集める。管内の水槽に再び
エーテルと石油エーテル各15mlずつの混液を加え、
上記と同様に操作したのち静置し、エーテル層を同様に
濾過して脂肪ビンに集める。この操作をもう一度繰り返
したのち、抽出管の栓、濾過器、ロートの先端をエーテ
ル・石油エーテルの等量混液で充分に洗いこれも集め
る。混液を捕集した脂肪ビンを70〜80℃の湯浴上で
加温して溶媒を留去し、混液がわずかになったら湯浴中
につけて残りの混液を充分に留去する。脂肪ビンの外側
をガーゼでふき、100〜105℃の電気定温乾燥器中
で1時間乾燥後、デシケーターに移し、1時間放冷を繰
り返し、恒量(W1)(g)を求め、下記の式により卵
の脂質含量を求める。
【0043】
【数5】 卵の脂質含量(%)={(W1−W0)/S}×100
【0044】卵の脂質中のEPAとDHAの含量:卵黄
0.5gを水酸化カリウムでケン化処理し、ヘキサン・
酢酸エチル混液で脂肪酸を抽出する。その脂肪酸を三フ
ッ化ホウ素メタノール法でメチルエステル化して、ガス
クロマトグラフ法により脂肪酸中のEPAおよびDHA
を測定する。
【0044】[卵の官能試験] (1)卵の風味:試験開始3週目に各区の鶏が産生した
卵を茹で(茹で時間15分)、直ちに(温かいうちに)
その茹卵を半分に割って10名のパネラーに卵黄の臭い
を嗅いでもらい、下記の表1に示した評価基準にしたが
ってその風味を点数評価してもらって10名のパネラー
の平均値を採った。 (2)卵の食味: (i) 試験開始3週目に各区の鶏が産生した卵の卵黄
を10名のパネラーに生のまま食べてもらい、その食味
を10名のパネラーに下記の表1に示した評価基準にし
たがって点数評価してもらって、10名のパネラーの平
均値を採った。 (ii) 上記(1)の卵の風味の試験に用いた茹で卵の
卵黄を、10名のパネラーに温かいうちに食べてもらっ
て、その食味を10名のパネラーに下記の表1に示した
評価基準にしたがって点数評価してもらい、10名のパ
ネラーの平均値を採った。
【0045】
【表1】 卵の官能試験の評価基準 卵の風味: 5点 :魚臭が全くせず、風味が極めて良好である 4点 :魚臭があまりせず、風味が良好である 3点 :魚臭が僅かにするがあまり気にならず、風味がほぼ良好である 2点 :魚臭がかなりあり、風味が不良である 1点 :魚臭が強く、風味が極めて不良である 生の卵黄の食味: 5点 :コクおよび甘みに富む濃厚な味で、食味が極めて良好である 4点 :コクおよび甘みがあり、食味が良好である 3点 :甘みがあり、食味がほぼ良好である 2点 :コクおよび甘みがあまりなく、食味が不良である 1点 :コクおよび甘みが全くなく、食味が極めて不良である 茹卵の黄身の食味: 5点 :コクおよび旨みに富み、食味が極めて良好である 4点 :コクおよび旨みがあり、食味が良好である 3点 :旨みがあり、食味がほぼ良好である 2点 :コクおよび旨みがあまりなく、食味が不良である 1点 :コクおよび旨みが全くなく、食味が極めて不良である
【0046】《実施例 1》メイズ571部、マイロ2
0部、大豆粕157部、ナタネ粕46部、黄色グルテン
ミール30部、魚粉20部、肉骨粉47部、炭酸カルシ
ウム75部、食塩2.5部、ビタミン・ミネラル混合物
1.5部、および新鮮な冷凍マグロの頭部等から搾油処
理した下記の表2に示す酸価、過酸化物価、ヨウ素価お
よびDHA含量を有するマグロ油30部を混合して、マ
ッシュ状の飼料を製造した。
【0047】《実施例 2》マグロ油として、新鮮な冷
凍マグロの頭部等から搾油処理した、下記の表2に示す
酸価、過酸化物価、ヨウ素価およびDHA含量を有する
マグロ油を用いた以外は実施例1と同様にして、マッシ
ュ状の飼料を製造した。
【0048】《比較例 1》マグロ油として下記の表2
に示す酸価、過酸化物価、ヨウ素価およびDHA含量を
有するマグロ油を用いた以外は実施例1と同様にして、
マッシュ状の飼料を製造した。
【0049】《比較例 2》マグロ油の代わりに、下記
の表2に示す酸価、過酸化物価、ヨウ素価およびDHA
含量を有する精製イワシ油を用いた以外は実施例1と同
様にして、マッシュ状の飼料を製造した。
【0050】《比較例 3》マグロ油の代わりに、下記
の表2に示す酸価、過酸化物価、ヨウ素価およびDHA
含量を有するイエローグリースを用いた以外は実施例1
と同様にして、マッシュ状の飼料を製造した。
【0051】《実験例》鶏の飼育試験および卵の採取 : (1) 336日令の産卵鶏(デカルブTX−35種)
100羽を準備し、これをランダムに20羽ずつ第1区
〜第5区の5つに区分した。 (2) 第1区〜第5区の産卵鶏の各々に対して、上記
の実施例1〜2および比較例1〜3で製造した配合飼料
のそれぞれを、1日に1羽当たり103.4gの割合で
給与し、それと共にカキガラを1日に1羽当たり1.6
gの割合で給与して、そのまま5週間に亙って飼育試験
を行った。 (3) 上記(2)の飼育試験における鶏の産卵率、個
卵重、日卵量、食下量および飼料要求率を上記した方法
で求めたところ、下記の表2に示すとおりであった。 (4) また、上記(2)の飼育試験を行った鶏の産生
した卵の脂質含量、卵の脂質中のEPAとDHAの含量
を上記のようにして求めると共に、卵の官能試験(風味
および食味)を上記した方法によって行ったところ、下
記の表2に示すとおりであった。
【0052】
【表2】
【0053】上記の表2の結果から、酸価が5以下で且
つ過酸化物価が10以下であるマグロ油を添加した実施
例1または実施例2の配合飼料を給与して飼育を行った
第1区1および第2区では、イエローグリースを含有す
る従来の配合飼料に相当する比較例3の配合飼料を給与
して飼育を行った第5区と比べた場合に、同等または上
回る産卵率、個卵重、日卵量、食下量および飼料要求率
で鶏を円滑に飼育できること、しかも実施例1または実
施例2の配合飼料を給与して飼育した第1区および第2
区の鶏の産生した卵は、比較例3の配合飼料を給与して
飼育した第5区の鶏の産生した卵に比べて、卵黄の脂質
中に含まれるDHAの割合が高く健康食品として優れて
いることがわかる。
【0054】また、上記の表2の結果から、マグロ油で
はあってもその酸価が5を超え且つ過酸化物価が10を
超えるマグロ油を添加した比較例1の配合飼料を給与し
て飼育した第3区の鶏の産生した卵は、実施例1または
実施例2の配合飼料を給与して飼育した第1区および第
2区の鶏の産生した卵に比べて、風味および食味が劣っ
ていることがわかる。
【0055】さらに、上記の表2の結果から、魚油とし
てイワシ油を用いた場合には、イワシ油の酸価が5以下
で且つ過酸化物価が10以下であっても、そのイワシ油
を添加して製造した比較例2の配合飼料を給与して飼育
した鶏が産生した卵は、魚臭がつよくて風味が不良であ
り、しかもコク、旨み、甘みなどがなく食味も不良であ
り、品質が劣っていることがわかる。
【0056】
【発明の効果】酸価が5以下で且つ過酸化物価が10以
下であるマグロ油を給与して家禽類を飼育する本発明に
よる場合は、血中の低比重コレステロールの低減や上昇
の抑制、脳機能の活性化、成人病の予防などに有効なD
HA(ドコサヘキサエン酸)等のω3系高度不飽和脂肪
酸を多く含み、しかも魚臭がせず風味が良好であり、そ
の上コクや旨み、甘みがあって食味にも優れる、高品質
の卵を家禽類に産生させることができ、その家禽類の卵
は健康食品として、各種の食品に有効に使用することが
できる。
フロントページの続き (72)発明者 荒井 信行 栃木県那須郡西那須野町大字井口1242−5 日清製粉株式会社那須研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸価が5以下で且つ過酸化物価が10以
    下であるマグロ油を添加したことを特徴とする家禽類用
    飼料。
  2. 【請求項2】 酸価が5以下で且つ過酸化物価が10以
    下であるマグロ油を給与して家禽類を飼育する方法。
  3. 【請求項3】 請求項2の方法で飼育した家禽類が産生
    する卵。
  4. 【請求項4】 請求項3の卵を用いて製造した卵製品お
    よび食品。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001514863A (ja) * 1997-08-14 2001-09-18 オメガテック インコーポレイテッド 禽肉へのオメガ3高度不飽和脂肪酸の取り込み効率を向上させるための方法
US9848623B2 (en) 2000-01-28 2017-12-26 Dsm Ip Assets B.V. Enhanced production of lipids containing polyenoic fatty acids by very high density cultures of eukaryotic microbes in fermentors
US9969952B2 (en) 2010-09-13 2018-05-15 Palsgaard A/S Refined vegetable oil and a method of producing it

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JP2010046081A (ja) * 1997-08-14 2010-03-04 Martek Biosciences Corp 禽肉へのオメガ3高度不飽和脂肪酸の取り込み効率を向上させるための方法
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