JPH0832482B2 - 光学的情報記録媒体 - Google Patents

光学的情報記録媒体

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JPH0832482B2
JPH0832482B2 JP62236558A JP23655887A JPH0832482B2 JP H0832482 B2 JPH0832482 B2 JP H0832482B2 JP 62236558 A JP62236558 A JP 62236558A JP 23655887 A JP23655887 A JP 23655887A JP H0832482 B2 JPH0832482 B2 JP H0832482B2
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正敏 高尾
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はレーザー光線等の手段を用いて情報信号を高
速かつ高密度に記録再生し、かつ書き換え可能な光学的
情報記録媒体に関するものである。
従来の技術 レーザー光線を金属、色素等の薄膜上に照射して局部
的な変化を生じさせ高密度に情報を記録再生する技術は
公知であり、追加記録可能なタイプのものが、いわゆる
ライトワンス(WRITE-ONCE)型光ディスク装置として商
品化されている。いっぽう書き換え可能なタイプのもの
は、まだ研究段階であるが、これまで記録層にTe,Se等
のカルコゲン、またはその化合物(カルコゲン化物)を
主成分とする材料薄膜を用いるものが提案されてきてい
る。これらの物質、とりわけTeを主成分とする系におい
ては比較的容易にアモルファス相と結晶相との間の可逆
的な相変化を生じさせることが可能であり、その間で光
学定数が大きく変化することから様々な組成が検討され
てきた。
Teは光の赤外領域にも吸収が有ること、融点が400℃
程度と低いこと、さらにはその構造の基本が二配位の鎖
状の原子結合からなっていることから粘性が大きく、液
相から冷却した場合にアモルファス相が形成されやすい
こと等、相変化型の書き換え可能な記録材料として望ま
しい特性を備えている。ただしTe単独では結晶化温度
(Tx)が低く室温では安定なアモルファス相を得ること
ができない。そこでTeに様々な添加物元素を加えて、安
定なアモルファス相を得る試み、あるいは結晶化の速度
をコントロールする試みがなされてきた。
例えばGe15Te81Sb2S2(特公昭47-26897号公報)、Te
92Ge2As5(アプライド フィジックス レターズ(APPL
IED PHYSICS LETTERS),18(1971)P254),Te87Ge8Sn5
(同46(1985)P734)等がある。
これらはいずれもGe添加によってTeのアモルファス相
を安定化している。また結晶化速度を高める試みはTeGe
Au系合金(特願昭60-61137号),TeGeSnAu系合金(特願
昭60-112420号)等があり、Auを添加することでTeの鎖
状構造を分断し原子の拡散速度を高めることに成功して
いる。
発明が解決しようとする問題点 本発明の目的は従来の系に比べて、はるかに高速に記
録、消去を行おうとするものである。
従来、アモルファス−結晶間の相変化を利用する記録
−消去方法においては、一般的に結晶相からアモルファ
ス相への変化を記録方向とし逆にアモルファス相から結
晶相への変化を消去方向としている。その理由は、結晶
化がアモルファス相のアニール、あるいは液相からの徐
冷という比較的時間を要するプロセスであるのに対し
て、アモルファス化が液相からの急冷という高速のプロ
セスであるためである。つまり、レーザー光線の照射時
間を短くすることができるため記録速度を大きくするこ
とができるということであった。
ところが既に記録ずみの情報信号を消しながら新しい
信号を記録してゆく、いわゆる同時消録を行うときに
は、この結晶化速度もまた十分に大きくする必要があ
る。つまり結晶化(消去)に要する時間をアモルファス
化(記録)に要する時間と同じ程度に短くしなければな
らない。これまでは、このいわゆる同時消録を実現する
手段として記録、再生用と消去用の二つの光スポットを
用い、消去用の光スポットの長さを記録、再生用の光ス
ポットの長さよりも相対的に長くすることで消去光スポ
ットの照射時間を長くする方法がとられてきた。しかし
ながらこの方法は同一トラック上に二つの光スポットを
精度よく並べる技術が必要であり、装置の設計上、光学
系を複雑にするという問題があった。しかも書き換え速
度をこれまでのように高々数百キロバイト/sec程度のス
ピードからさらに高速化し、例えば磁気ディスクのよう
に数メガバイト/secで記録しようとすると、光スポット
記録媒体との相対速度が数十メートル/secにもなり実際
の照射時間は数十nsecと極端に短くなってしまう。こう
なると上述のような光学系で補うといった方法では対応
しきれず、真に結晶化速度が大きい材料が必要となる。
問題点を解決するための手段 記録相にTe,Ge,Sbの3元系薄膜を採用し、とりわけそ
の組成範囲を全体の組成が化学量論的な化合物組成また
は、それに準ずる単一相組成となるように選ぶ。
作用 Ge-Sb-Teの三元素においては、GeTeとSb2Te3のあいだ
にGe2Sb2Te5,GeSb2Te4,GeSb4Te7といった三元の量論化
合物組成が存在する。安定な化学量論的化合物組成にお
いては液体状態(同様にアモルファス状態)と結晶状態
との間の自由エネルギーの差が大きく、結晶化のための
駆動力を大きくとることができる。また、結晶相が安定
な単一相であることから記録、消去の繰り返しによって
も相が別れることなく特性が変化するといった問題がな
い。さらに、この三元系は融点が比較的低くアモルファ
ス相が形成しやすい、結晶化温度が高いことから十分安
定なアモルファス相が得られる等、書換え可能な光学記
録媒体として優れた特徴を発揮することができる。
実施例 本発明の光学情報記録媒体は、第2図a〜cに示すよ
うにPMMA,ポリカーボネイト等の樹脂、アルミニウム、
銅等の金属、ガラス等の表面の平滑な基板1の上にSi
O2、Al2O3、ZnS等の誘電体3でサンドイッチした記録
層2を形成して構成される。誘電体層は本発明にとって
は必ずしも必要ではないけれども、レーザー光線を繰り
返して照射することによる樹脂基材の熱的な損傷、ある
いは記録層そのものの変形、蒸発を低減化するために有
効である。また、レーザー光の吸収効率を高める目的で
レーザー光線の入射する反対側の誘電体層の上に光反射
層4をつけること、この上に更に保護板5を張り合わせ
ることも可能である。
本発明は、記録層の組成によって特徴づけられる。記
録層はTe,Sb,Geの3元で構成され、その組成の基本は、
第1図bに示すように二元の化学量論化合物組成GeTeお
よびSb2Te3をあらわす二つの組成点とを結ぶ線上に位置
しており、以下のような組成式で表わすことができる。
xGeTe・(1−x)Sb2Te3(0<x<1) 以下、本発明の記録媒体において記録層を構成する基
本的な考え方、具体的構成元素、ならびに、その濃度を
決定する理由について述べる。
上述のようにTe系の記録媒体においてはTeが他の添加
物と化合物を形成しうる以上に過剰に含まれる場合、そ
のことが消去速度を制限する原因となる。そこで添加物
の濃度を増やしTeを化学量論組成の化合物として固定す
る方法が考えられる。しかし、単に一種類の元素を加え
ただけのTe合金、例えばCdTe,SnTe,PbTe,Sb2Te3,GeTe,A
uTe2等は次に述べる理由、 (1) 融点が高すぎ、レーザー光線の照射時間が短い
場合には(記録パルス)容易に溶融することができな
い。すなわち記録感度が低い。
(2) 結晶化温度が低すぎて安定なアモルファス相が
形成できない。すなわち信頼性に欠ける。
といった、いずれかの、あるいは、両方の理由から記録
層としはて不適である。中ではGeTeが安定なアモルファ
ス相と、725℃と比較的低い融点を有しているが、これ
とても現在の実用的なレーザーダイオードの出力が高々
30-40mW程度であることを考えるとアモルファス化が容
易ではないうえ、耐湿性が低いという欠点がある。そこ
で本発明者等はTeを含む三元系の化合物を検討しGeSbTe
の三元化合物が記録薄膜として以下の点で優れているこ
とを見出した。この系は以下に述べるようにこの系に特
異的でかつ重要ないくつかの特性1−4を備えている。
まず第一は、GeTeとSb2Te3のあいだには複数の化学量
論組成の化合物、すなわちGe2Sb2Te5,GeSb2Te4,GeSb4Te
7のように両端の二元化合物相の間の三元化合物相が存
在することである。第3図にN.Kh.アブリコソフ等によ
るGeTe-Sb2Te3擬二元相図を示す。前述のように量論化
合物相においては結晶状態における自由エネルギーが低
くアモルファス相とのエネルギー準位の差が大きいこと
から早い結晶化速度が得られる。
第二は上記各化合物相が互いによく似た結晶構造を有
し結晶化温度、融点等においても、それぞれ非常に近い
値を示すということである。このことは次の効果、即
ち、たとえ記録膜組成が厳密に上記化学量論組成相の一
つに一致していなくとも、全体としては三つの相間の混
合物と見なすことができ、広い組成範囲にわたって特性
が変化しないという利点をあたえる。特にGeTe-Sb2Te3
の線上では上記、三つの量論化合物組成と全く変わらな
い特性が得られた。
第三のポイントは上記結晶化温度が十分高く、従って
安定なアモルファス相が得られるということである。実
施例1中の第4図a,b,cにGeTe-Sb2Te3のライン上の組成
を含むGe-Sb−T三元系薄膜の結晶化温度の測定例と、
その組成依存性を調べた結果を等高線図として示す。こ
れによってGeTe-Sb2Te3擬二元系においては広い領域に
わたって室温よりも十分に高い結晶化温度が確保できる
ことがわかる。
第四のポイントは、結晶化課程ののなかで見出され
た。すなわちGeTe-Sb2Te3擬二元系においては、その室
温における安定な結晶相は六方晶であるが、結晶化の初
相として、まずGe,Sb,Teの三元からなる単一な面心立方
型の準安定相が現れることがわかった。液体状態あるい
はアモルファス状態における原子構造は結晶状態におけ
る原子構造よりも遥かに等方的であり、従って生じる結
晶形ができるだけ等方的であることが結晶化時における
原子の拡散距離を短くし結晶化時間を短縮するうえで有
利であると考えられる。面心立方格子は結晶系のなかで
も最も等方的なものの一つであることが知られている。
準安定相はレーザー照射のように比較的急速に加熱冷却
を行う場合に生じやすい。
以上の理由によってGeSbTe系薄膜が書換え可能な光学
的情報記録媒体として適することがわかる。
次に本発明の製造方法について説明する。本発明の記
録媒体は真空蒸着、スパッタリング等の方法で形成する
ことが可能である。スパッタリングについては、望まし
い組成から割り出した合金ターゲットを用いることも、
各組成に応じた面積の複合モザイクターゲットを用いる
ことも出来る。真空蒸着法の場合は複数のソースを用意
し、共蒸着法を採るのが組成のコントロールに便利であ
る。この場合はたとえば三組の電子銃およびその電源、
膜厚センサー(例えば水晶振動子)を用意し、各ソース
からの蒸着レートを完全に独立して制御できることが望
ましい。蒸着時における真空度は10-4Torrから10-7Torr
で十分である。
以下、更に詳しい具体例をもって本発明を詳述する。
実施例1 上記真空蒸着の方法で様々な組成のGe-Sb-Te三元系記
録媒体のテストピースを準備し、その特性を調べた。特
性の評価は 1.相変態温度Tx 2.アモルファス化に必要な最低レーザー照射パワーp 3.結晶化開始に必要なレーザー照射時間d の三点から行った。サンプルはTx測定には基板としては
厚さ0.3mm、直径8mmのパイレックスガラスを用い、記録
層はおよそ100nmの厚さとした。Txはas-depo状態のサン
プル片を徐々に加熱していった場合に、その光学的透過
率がが変化を開始する温度で定義した。昇温は1℃/sの
スピードで行い、その間の光学的透過率の変化をHe-Ne
レーザーを用いてモニターし変曲点を検出した。これに
よってアモルファス相の熱的安定性が評価できる。また
アモルファス化感度p、結晶化速度dの測定には、基板
として縦12mm、横10mm、厚さ1.2mmのPMMA板を用いこの
上に100nmのZnS,100nmのGeSbTe三元系記録膜、200nmのZ
nSを順次蒸着し、その上に基板と同じPMMA板を紫外線硬
化樹脂を用いて張り合わせたものを用いた。pは、ある
一定のパルス幅のレーザー光線を結晶状態の記録膜面に
絞りこんで照射し、アモルファス化が開始するのに必要
な照射パワーを測定した値をいう。この場合、各サンプ
ルはあらかじめ4mWのパワーで10μsの長さのレーザー
照射を行って十分に予備黒化(結晶化)をしておき、そ
の後、照射パルス幅を50nsに固定してレーザー出力のみ
を変化させて照射しアモルファス化が光学的反射率の変
化として確認できる照射パワーを測定した。これによっ
て記録感度を評価する。またdはレーザーダイオードか
らの光をレンズ系でas-depo状態の記録膜上に直径1μ
m程度のスポットとして照射した場合に結晶化が開始す
るのに必要な照射時間のことである。この場合、照射パ
ワーを2−25mW、また照射時間を10-1000nsの範囲で変
化させて最も速い結晶化の条件を求めた。これによって
消去速度の評価をすることができる。
第4図aはGeTe-Sb2Te3系のTxの測定例である。透過
率が、ある温度で急激に減少し、結晶化が起こったこと
がわかる。
bは、Ge-Sb-Teの三元組成図上に各組成点に対応する
Txをプロットし同一温度の点を結んだ当温線図である。
広い組成範囲にわたって室温をはるかに越える転移温度
が得られることがわかった。cはGeTeとSb2Te3の組成点
を結ぶライン上組成に対しGeTeの組成比xとTxの関係に
ついて調べた結果である。
xGeTe*(1−x)Sb2Te3(0<x<1)系の相変態
温度は、x>0のいずれの場合も100℃以上と室温に対
して十分に高くアモルファス相が安定に存在することが
わかる。更にx>0.1の領域ではTxは140℃以上であり極
めて安定なアモルファス状態が得られることがわかっ
た。
第5図は同じ系について結晶化開始に必要なレーザー
照射時間を測定した結果である。図中、各カーブは、レ
ーザーパワーを8mWとしたときのGe-Sb-Teの三元組成の
結晶化開始パルス幅dを各組成点に対応してプロットし
同じ温度の点を結んだ等速度線図である。これより、Ge
Te-Sb2Te3のライン上の組成ではおよそ30nsから100nsと
極めて短い照射時間で結晶化が開始すること、またライ
ンからはずれるほど結晶化に必要な照射時間が増大する
ことがわかる。ただしライン組成からのずれがそれほど
大きくない場合には200ns程度のレーザー照射によって
結晶化を開始させることができる。レーザーパワーをさ
らに高くして同様のことを行い14mW程度までは結晶化開
始のレーザー照射時間の短縮が確認された。
次にアモルファス化感度を調べた。結晶化速度が大き
いことは逆にアモルファスが形成されにくい可能性をも
っているともいえる。DSCによる融点の測定から上記ラ
イン付近のGe-Sb-Te三元膜の融点は上記ライン上の組成
とその周囲とでは比較的近いことがわかったのでGeTe-S
b2Te3系を中心にそのアモルファス化感度を調べた。
第6図はその結果を示す。これよりGeTeの組成比xが
0.8よりも小さい領域においては50nsという極めて短い
時間のレーザー照射によっても20mW程度のレーザーパワ
ーでアモルファス化が実現していることがわかる。更に
GeTeの組成比が33,50,66%という化合物組成ではそれぞ
れ13,15,17mWというレーザーパワーでアモルファス化が
実現している。これらの値はGeTe単体の場合が30mW以上
であるのに比較して十分に低くGeTe-Sb2Te3系のアモル
ファス化感度がGeTeに比べて十分に高いことを表わして
いる。アモルファス化感度は融点と密接に関係しており
Sb2Te3に近づくほど高くなるがSb2Te3単体では先に述べ
たようにTxがやや低く実用に耐えない。GeTeとSb2Te3と
の間の共晶組成Ge4Sb37Te59においては593℃とこの系の
最も低い融点を有することから高い記録感度と比較的安
定なアモルファス相を同時に得ることができる。
実施例2 次にGe-Sb-Te三元系薄膜の結晶化課程をX線回折およ
びDSCを用いて調べた結果を示す。厚さ0.3mm,20mm角の
石英ガラス上に、ライン上の組成を含む幾つかの組成を
約100nm蒸着したテストピースを、それぞれ複数個準備
した。各組成において無処理のものおよび、アルゴンガ
ス中で約10分間アニールしたもののX線回折パターンを
調べた。アニール温度は、あらかじめDSCを用いて結晶
化温度等の変態点を調べ、その直上の温度とした。この
結果、第一表に示すような結晶化課程が判明した。
すなわち、この表から1)蒸着したままの未処理の状
態がアモルファス状態であること2)上記、ライン上の
組成では、まずNaCl型の準安定相が初相として現れてい
ること3)ラインからはずれた組成では、初めから六方
晶の安定相が出現することが読み取れ、ライン上の組成
における高速な結晶化が上述の準安定相の出現とよく対
応していることがわかる。
DSCからは、ライン上組成に関し、結晶化に伴う発熱
ピークも溶融に伴う急熱ピークも共にナローで急峻であ
ることが示され、これらの系が単一相であることが確認
された。
実施例3 実施例1,2に対応する各組成点について、光ディスク
を試作し、その動特性を調べた。ディスクは、光の案内
溝を備えた直径130mm、厚さ1.2mmのPMMA樹脂基板上にZn
S,Ge-Sb-Te三元膜、ZnSと順次積層しその上に紫外線効
果樹脂を用いて基板と同じPMMA板を保護層として張り合
わせて構成した。各層の厚さは、下からおよそ800A,100
0A,1600Aであり、記録層での光吸収効果を高めるべく設
計した。ダイナミックテスター(デッキ)は、記録再生
用と消去用とを兼ねた0.9μm(1/2強度)径の円形に絞
りこんだ一本のレーザースポットを有しており、記録時
はレーザー出力を高く、消去時は低くすることで古い信
号を新しい信号で書きつぶしていく、いわゆるオーバー
ライト記録をテストするものである。ディスクの回転速
度は20m/secを基準とし、5MHzと7MHzの二つの周波数で
交互に記録(オーバーライト)を行ってその繰り返し寿
命を調べた。寿命限界としては初期のC/Nから3dB減とな
る回数と定義し、以下(1)−(3)の結論を得た。
(1) ライン上の組成では記録時15-24mW、消去時6
−12mWのパワー範囲においてオーバーライトが可能であ
り、50dB以上のC/Nが得られる。また100万回以上の繰り
返しが可能である。また、最大30m/secでのオーバーラ
イトが確認された(ランク1)。
(2) ライン上の組成からずれるに従って消去速度の
低下から古い信号が消しきれなくなり新しい信号の品質
が低下する。この場合は記録周波数を下げ回転速度を10
m/sec,5m/secというように遅くすることでライン上の組
成の場合と同様にオーバーライトを行える。ただし、あ
まり大きくはずれてしまうと回転速度では対応できなく
なる。また繰り返しによって生じた分相に起因すると思
われるノイズが発生しやすくなる。
(3) 組成ずれの許容幅は第6図からわかるように上
記ラインから見てSbの方向へ+10at%、Teの方向へ+10
at%程度であって、この範囲では5m/sec以下の回転速度
で1万回の繰り返しが可能である(ランク4)。同様に
Sbの方向に+7at%、Teの方向へ+5at%程度の範囲では
15m/sec以下の回転速度で10万回の繰り返しが可能であ
る(ランク3)。さらに+5at%、+3at%程度の範囲で
は25m/sec以下の回転速度で100万回の繰り返しが可能で
ある(ランク2)。上記角ランクに対応する組成領域を
第二表に示す。
これらのディスクは、当然のことながら従来のように
複数個のレーザースポットを用いて記録/消去をくり返
すことが可能であり、むしろそのほうが条件としては選
択の自由度が大きく容易であった。
実施例4 実施例1,2におけるディスクの環境試験を行った。各
ディスクを80℃,80RH%の環境下に放置し1ケ月の間、
反射率をモニターしたが前記Txが140℃以上の組成のデ
ィスクについては全く変化が認められなかった。
発明の効果 以上述べたように本発明によれば、 (1) 情報の転送レートが毎秒数Mバイトと極めて大
きい。
(2) 単一のレーザービームでオーバーライトが可能
な。
(3) 繰り返し寿命の長い光学的情報記録媒体が提供
される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の光学情報記録媒体に適用するGe-Sb-Te
三元系記録膜の組成領域を示す組成図、第2図は本発明
の一実施例における記録媒体の実施形態例を示す断面
図、第3図はGe-Sb-Te三元系組成の中心であるGeTe-Sb2
Te3擬二元系相図、第4図は結晶化転移温度Txの測定例
及び、その組成依存性を示す図、第5図は本発明のGe-S
b-Te三元系記録膜のアモルファス化感度の組成依存性を
示す図、第6図は本発明のGe-Se-Te三元系記録膜が結晶
化を開始するのに必要なレーザー照射時間を示す図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐内 進 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−89889(JP,A) 特開 昭61−66696(JP,A) 特開 昭62−53886(JP,A)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に、その両側を誘電体薄膜層で挟ん
    だ記録薄膜層を備え、レーザ光線の照射によって、上記
    記録薄膜層にアモルファス−結晶間の可逆的相変化を生
    じさせ、それに伴って生じる光学的特性の変化を利用し
    て情報の記録、消去を行なう書換え可能な相変化記録媒
    体であって、上記記録薄膜が、安定な化学量論的三元化
    合物組成Ge2Sb2Te5,GeSb2Te4またはGeSb4Te7の内のいず
    れか、もしくは、これらの間の固溶体組成であって、初
    期状態として記録薄膜層が結晶相に転換されていること
    を特徴とする光学的情報記録媒体。
  2. 【請求項2】記録薄膜層を挟む誘電体薄膜層の内、レー
    ザ光線の出射側の誘電体薄膜層の上に、さらに反射層を
    形成した特許請求の範囲第1項記載の光学的情報記録媒
    体。
  3. 【請求項3】基板上に、その両側を誘電体薄膜層で挟ん
    だ記録薄膜層を備え、レーザ光線の照射によって、上記
    記録薄膜層にアモルファス−結晶間の可逆的相変化を生
    じさせ、それに伴って生じる光学的特性の変化を利用し
    て情報の記録、消去を行なう書換え可能な相変化記録媒
    体であって、上記記録薄膜が、GeTeとSb2Te3の間の共晶
    組成であって初期状態として記録薄膜層が結晶相に転換
    されていることを特徴とする光学的情報記録媒体。
  4. 【請求項4】記録薄膜層を挟む誘電体薄膜層の内、レー
    ザ光線の出射側の誘電体薄膜層の上に、さらに反射層を
    形成した特許請求の範囲第3項記載の光学的情報記録媒
    体。
JP62236558A 1986-09-22 1987-09-21 光学的情報記録媒体 Expired - Fee Related JPH0832482B2 (ja)

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