JPH08326780A - 多板クラッチの潤滑装置 - Google Patents

多板クラッチの潤滑装置

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JPH08326780A
JPH08326780A JP13758195A JP13758195A JPH08326780A JP H08326780 A JPH08326780 A JP H08326780A JP 13758195 A JP13758195 A JP 13758195A JP 13758195 A JP13758195 A JP 13758195A JP H08326780 A JPH08326780 A JP H08326780A
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JP
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control valve
flow rate
low reverse
circuit
opening
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JP13758195A
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Ko Ishimaru
石丸  航
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  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 湿式の多板クラッチにおいて、生産性に優れ
コスト的にも有利な手段により確実にフリクションを低
減させること。 【構成】 ローリバースブレーキに対し主潤滑回路9か
ら潤滑油POを供給するローリバース潤滑回路9aを設
けるとともに、このローリバース潤滑回路9aよりも流
量を絞った流量制限回路9bを並列に設け、シフトバル
ブ11は、ローリバースブレーキを係合させる可能性が
ある速度域では、主潤滑回路9からローリバース潤滑回
路9aに直接多量の潤滑油POを供給し、ローリバース
ブレーキを係合させることのない速度域ではローリバー
ス潤滑回路9aに流量制限回路9bを介して潤滑油PO
を供給させて供給量を絞るよう構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動変速機などの伝達
装置において、回転要素間で駆動伝達状態と非伝達状態
とに切り替えるクラッチ、あるいは回転要素を回転可能
状態と固定状態とに切り替えるブレーキとして用いられ
る多板クラッチの潤滑装置に関し、特に、そのフリクシ
ョンを低減させる装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば特公昭61−27619号
公報に記載の歯車変速機のように多板クラッチを、回転
要素間で駆動伝達状態と非伝達状態とに切り替えるクラ
ッチ、あるいは回転要素を回転可能状態と固定状態とに
切り替えるブレーキとして用いたものが知られている。
【0003】そして、このような多板クラッチにおいて
ドライブプレートとドリブンプレートとの間のフリクシ
ョンを低減させる装置としては、例えば図10に示すよ
うにドリブンプレート01の間にセパレートスプリング
02を介在させて、締結力が作用していない時にはドリ
ブンプレート01をドライブプレート03から確実に離
間させて引きずりが生じないようにしたもの(これを第
1の従来技術とする)や、あるいはドライブプレートと
して、波打ち形状のウエーブドライブプレートや側面に
潤滑油を排出させる排出溝が形成されたものを用いて、
潤滑油の排出性能を向上させたもの(これを第2の従来
技術とする)が知られている。すなわち、多板クラッチ
において生じるフリクションは、ドライブプレートとド
リブンプレートとの間に介在する潤滑油に起因すること
から、上記各装置は、その潤滑油を排出させるように構
成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
第1の従来技術は、各プレート01,03の間にセパレ
ートスプリング02を介在させる構造であるため、部品
点数が多くなり、かつ組立の際に非常に手間がかかると
いう問題があり、さらに、各プレート01,03の間の
クリアランスを均等にするが困難で、生産性が悪いとい
う問題があり、加えて、クリアランスが不均等であると
フリクション低減効果が十分に得られないという問題が
あった。
【0005】また、第2の従来技術にあっては、ウエー
ブドライブプレートのウエーブ形状を均等にすることが
技術的に困難で、これに起因してフリクション低減性能
が安定しないという問題があり、かつ、ドリブンプレー
トをウエーブ形状に形成するものも、ドリブンプレート
に溝を形成するものも加工に手間がかかることから、プ
レート枚数が多い構造では、コスト的に不利であるし、
第1の従来技術と同様にクリアランスの調整が難しく生
産性が悪いとともにフリクション低減効果を十分に得が
たいという問題があった。
【0006】本発明は、上述の従来の問題点に着目して
なされたもので、多板クラッチにおいて、生産性に優れ
コスト的にも有利な手段により確実にフリクションを低
減させることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め請求項1記載の多板クラッチの潤滑装置は、交互に配
設された複数のドライブプレートとドリブンプレートと
を係合および係合解除可能に構成された多板クラッチ
に、潤滑流体を供給する潤滑回路が設けられ、前記多板
クラッチの係合解除時には係合時と比べて潤滑回路への
潤滑流体の供給量を低減させる流量制御弁が設けられて
いることを特徴とする。
【0008】請求項2記載の多板クラッチの潤滑装置で
は、前記多板クラッチを係合させる駆動を行うピストン
自体、あるいはピストンに設けられた部材に、前記流量
制御弁を構成する制御弁部が設けられ、前記潤滑回路の
開口端は、前記ピストンが非駆動位置に配置されている
状態で前記制御弁部により開度が絞られ、ピストンが駆
動位置に配置されている状態で開度が広げられるよう配
設されていることを特徴とする。
【0009】請求項3の多板クラッチの潤滑装置では、
前記多板クラッチは、車両用の自動変速機の摩擦係合要
素として設けられているとともに、変速制御手段により
所定の速度域内で係合される一方、その速度域外では係
合を解除され、前記流量制御弁の作動を制御する開閉制
御手段が設けられ、この開閉制御手段は、車速センサか
らの入力に基づいて、検出した車速が前記所定の速度域
内では流量制御弁の開度を大きくして潤滑に十分な潤滑
流体の流量を確保し、検出した車速が前記所定の速度域
外では流量制御弁の開度を小さくして潤滑流体の流量を
絞るよう構成したことを特徴とする。
【0010】
【作用】請求項1記載の発明では、多板クラッチの係合
時には、流量制御弁は潤滑回路の流量を確保し、潤滑回
路から多板クラッチに潤滑流体が供給される。したがっ
て、多板クラッチのドライブプレートとドリブンプレー
トとの間に潤滑流体が供給されて、両者の焼き付きが防
止される。
【0011】多板クラッチの非係合時には、流量制御弁
が潤滑回路における潤滑流体の供給量を低減させる。し
たがって、多板クラッチではドライブプレートとドリブ
ンプレートとの間に介在される潤滑流体が減るかあるい
は無くなり、これによって両プレートの間に介在された
潤滑流体に起因したフリクションが低減される。
【0012】請求項2記載の発明では、ドライブプレー
トとドリブンプレートを係合させる駆動を行うピストン
が、この係合を解除させた非駆動位置に配置されている
時には、ピストンに設けられている制御弁部が潤滑回路
の開口端の開度を絞る。したがって、多板クラッチへの
潤滑流体の供給量が少ないかあるいは全く無く、ドライ
ブプレートとドリブンプレートとの間に介在される潤滑
流体が減るかあるいは無くなり、両プレートの間に介在
された潤滑流体に起因したフリクションが低減される。
【0013】一方、ピストンが駆動した時には、ピスト
ンのストロークに伴って制御弁部が潤滑回路の開口端の
開度を広げ、潤滑流体の供給量が増加してドライブプレ
ートとドリブンプレートとの間に潤滑流体が供給され
る。したがって、両プレートがピストンに押圧されて係
合する際には、必要な潤滑が得られて焼き付くことはな
い。
【0014】請求項3記載の発明では、自動変速機の変
速に伴って多板クラッチが係合されたり、係合が解除さ
れたりするのであるが、車速センサが検出する車速が、
多板クラッチが係合されることのない所定の速度域外で
は、開閉制御手段が流量制御弁の開度を小さくする制御
を行う。したがって、多板クラッチへの潤滑流体の供給
が制限されてドライブプレートとドリブンプレートとの
間に介在される潤滑流体の量が減るかあるいは無くな
り、フリクションが低減される。また、この所定の速度
域外では、多板クラッチが係合されることが無いから、
ドライブプレートとドリブンプレートとの間に潤滑流体
が介在されていなくても、焼き付きのおそれはない。
【0015】一方、車速センサが検出する車速が、多板
クラッチが係合される可能性のある所定の速度域では、
開閉制御手段が流量制御弁の開度を広げる制御を行う。
したがって、多板クラッチへの潤滑流体の供給量が増加
してドライブプレートとドリブンプレートとの間に十分
な量の潤滑流体が介在されることになり、ドライブプレ
ートとドリブンプレートとが係合される際に、必要な潤
滑が得られて焼き付きのおそれはない。
【0016】
【実施例】本発明実施例を図面に基づいて説明する。な
お、実施例を説明するにあたり、自動車用の自動変速機
のローリバースブレーキの潤滑装置を例に挙げる。
【0017】まず、本発明第1実施例の構成について説
明するが、この説明にあたり、第1実施例装置を適用し
た自動変速機ATの構成を説明する。
【0018】この自動変速機ATは、図3の骨組図に示
すように、前側遊星歯車組PG1と後側遊星歯車組PG
2とを備え、各遊星歯車組PG1,PG2の回転要素ど
うしで駆動伝達状態と非駆動伝達状態とに切り替えた
り、回転要素を回転可能状態と固定状態とに切り替える
摩擦係合要素として、ブレーキバンドB/B,リバース
クラッチR/C,ハイクラッチH/C,フォワードクラ
ッチF/C,フォワードワンウエイクラッチFOC,オ
ーバランクラッチO/C,ローワンウエイクラッチLO
C,ローリバースブレーキLRBが設けられている。そ
して、これらの摩擦係合要素を図4の作動切替図に示す
ように係合および係合解除して、前進4速・後退1速の
変速を行うよう構成されている。なお、このような変速
制御は、各摩擦係合要素への油圧の給排を切り替える図
2に示すコントロールバルブ1の作動を制御するコント
ロールユニット2の制御に基づいて図5のシフト特性図
に示すような変速が成される。
【0019】前記ローリバースブレーキLRBは、図4
の切替作動図に示すように、後退速および1速でのみ係
合作動するもので、図6の断面図に示すようにトランス
ミッションケース3にローワンウエイクラッチLOCを
介して一方に回転自在に支持されたハブ4と、このハブ
4の外周に取りつけられた複数のドライブプレート5
と、前記トランスミッションケース3の内周に支持され
て各ドライブプレート5の間に介在された複数のドリブ
ンプレート6と、油室3aの油圧を受圧して両プレート
5,6を係合させるピストン7とを備えている。
【0020】また、自動変速機ATには、図2に概略を
示すようにオイルクーラ8から各摩擦係合要素に潤滑油
を供給する主潤滑回路9が設けられているとともに、こ
の主潤滑回路9から分岐されてローリバースブレーキL
RBの両プレート5,6に対して潤滑油を供給するロー
リバース潤滑回路9aが設けられ、このローリバース潤
滑回路9aは、コントロールバルブ1を経由している。
【0021】このコントロールバルブ1には、変速を行
うために切り替えられるシフトバルブが複数設けられて
いる。図1はこれら複数のシフトバルブのうちの1つの
シフトバルブ11を示しており、このシフトバルブ11
は、一端の背室に車速に比例した油圧PV が導入されて
いる一方、他端の背室にはスロットル開度に比例した油
圧PTHが導入されているとともにスプリング11aの弾
発力が作用するよう構成され、車速が所定速度未満の低
速域である時には、スプリング11aの弾発力により低
速段で係合される低速摩擦係合要素(ローリバースブレ
ーキLRBやバンドブレーキB/Bを係合させるバンド
サーボの2速締結室など)VLCにライン圧PL を作用
させる状態に保持され、一方、車速が所定車速以上の高
速域である時には、一端で受圧する油圧PV が高まって
スプリング11aの弾発力に抗してストロークして、高
速段で係合される高速摩擦締結要素(ハイクラッチH/
Cやバンドサーボの3速解放室あるいは4速締結室な
ど)VHCにライン圧PL を作用させる状態に切り替わ
るよう構成されている。
【0022】さらに、前記シフトバルブ11には、前記
ローリバース潤滑回路9aの流れを切り替えるように構
成された部分(請求の範囲の流量制御弁を構成する部
分)が一体に設けられている。すなわち、コントロール
バルブ1の内部には、途中にオリフィス9bが設けられ
て流量を制限するよう構成された流量制限回路9bが前
記ローリバース潤滑回路9aの一部と並列に設けられて
いる。そして、前記シフトバルブ11は、車速が前記低
速域でライン圧PL を低速摩擦係合要素VLCに供給す
る状態に保持されている時には、主潤滑回路9とローリ
バース潤滑回路9aとを直接接続させて主潤滑回路9か
らローリバース潤滑回路9に多量の潤滑油POを供給す
る一方、車速が前記高速域でライン圧PL を高速摩擦係
合要素VHCに供給する状態に切り替えられた時には、
主潤滑回路9と流量制限回路9bとを接続させて、ロー
リバース潤滑回路9aへの潤滑油POの流量を極めて少
量に制限するよう構成されている。ちなみに、シフトバ
ルブ11が主潤滑回路9と流量制限回路9bとを接続さ
せる状態(高速段変速状態)に切り替わるのは、車速が
60Km/h以上の時である。
【0023】次に、第1実施例の動作について説明す
る。
【0024】車速が低速域である時には、シフトバルブ
11は、スプリング11aの弾発力により、低速摩擦係
合要素VLCにライン圧PL を作用させるとともに、主
潤滑回路9からローリバース潤滑回路9aに多量に潤滑
油POを供給する状態に保持される。したがって、この
状態では、ローリバースブレーキLRBの両プレート
5,6には十分な量の潤滑油POが供給されており、ロ
ーリバースブレーキLRBを係合させる際に、焼き付き
が生じるおそれはない。
【0025】車速が高速域である時には、シフトバルブ
11は、高速摩擦係合要素VHCにライン圧PL を作用
させるとともに、主潤滑回路9から流量制限回路9bを
介してローリバース潤滑回路9aに潤滑油POを供給す
る状態にスプリング11aの弾発力に抗して切り替わ
る。
【0026】したがって、ローリバースブレーキLRB
の両プレート5,6には潤滑油POがほとんど供給され
なくなる。しかしながら、高速域では、ローリバースブ
レーキLRBは、締結されることがないから、焼き付き
のおそれはなく、さらに、両プレート5,6の間に潤滑
油POが無くなることから、これらのプレート5,6の
間で引きずりが生じることが無くなり、フリクションが
低減される。
【0027】すなわち、従来では自動変速機ATに生じ
るフリクションの大きな要因として多板クラッチのプレ
ート間に存在する潤滑油があり、1速および後退速でし
か係合されないローリバースブレーキLRBは、1速と
後退速以外では、自動変速機ATのフリクションの大き
な要因となっていたが、本実施例では、ローリバースブ
レーキLRBが係合されることのない高速域ではローリ
バースブレーキLRBへの潤滑油POの供給をほとんど
なくしてフリクションを低減でき、かつ、焼き付きのお
それもないという効果が得られる。
【0028】また、第1実施例では、シフトバルブ11
aの一部によりローリバース潤滑回路9aへの潤滑油P
Oの流量の切り替えを行うようにしたため、新たな構成
の追加が少なくて済みコスト的に有利である。
【0029】以下、他の実施例について説明するが、各
実施例の構成を説明するにあたり、第1実施例と同じ構
成には同じ符号をつけて説明を省略する。また、作用に
ついても第1実施例との相違点を説明する。
【0030】図7は第2実施例装置の要部を示す断面図
であって、オイルクーラ8と各摩擦係合要素を結ぶ主潤
滑回路9がトランスミッションケース3から駆動軸10
にかけて形成されている。そして、トランスミッション
ケース3には、主潤滑回路9の途中からローリバースブ
レーキLRBの内周に至るようにローリバース潤滑回路
9aが形成されている。
【0031】さらに、ローリバース潤滑回路9aの主潤
滑回路9への開口端部には、ローリバース潤滑回路9a
を開閉する流量制御ソレノイド(流量制御弁)12が設
けられている。この流量制御ソレノイド12の作動はコ
ントロールユニット2により行われるもので、すなわ
ち、コントロールユニット2は、車速センサ2aが検出
する車速に基づいて、例えば40Km/h以下の1速に変速
し得る第1車速域では、ローリバース潤滑回路9aを全
開として多量の潤滑油を供給し、例えば40〜60Km/h
の範囲の1速への変速の可能性が低い第2車速域では、
ローリバース潤滑回路9aの開度を半分以下にして流量
をしぼり、例えば60Km/h以上の1速への変速の可能性
が全く無い第3車速域では、ローリバース潤滑回路9a
を全閉とするよう流量制御ソレノイド12の作動を制御
する。
【0032】したがって、第2実施例装置にあっては、
ローリバースブレーキLRBの両プレート5,6に対し
て第1実施例よりもきめの細かい供給制御を行って、両
プレート5,6間におけるフリクションを低減できると
いう効果が得られる。具体的には、第2実施例では、第
1実施例に比べて第2速度域でローリバース潤滑回路9
aの流量を絞る分だけフリクションを低減できる。
【0033】次に、図8は第3実施例を示す回路図であ
って、この実施例はローリバース潤滑回路9aへの潤滑
油POの供給を切り替える独立した切替弁(流量制御
弁)13を設け、かつ、この切替弁13の切り替えをソ
レノイド14により行うようにした例である。なお、こ
のソレノイド14の作動はコントロールユニット2によ
り、車速センサ2aの検出する車速に基づいて第1実施
例と同様の所定車速未満の低速域では主潤滑回路9から
直接ローリバース潤滑回路9aへ潤滑油POを供給する
一方、所定車速以上の高速域では主潤滑回路9から流量
制限回路9bを介してローリバース潤滑回路9aへ供給
するようにする。したがって、第1実施例と同様の効果
が得られる。
【0034】図9は第4実施例装置を示しているもの
で、本実施例は、ピストン7に請求項2記載の制御弁部
としての弁体7aが一体的に取り付けられ、ピストン7
がドライブプレート5とドリブンプレート6とを係合さ
せない図示の非係合位置に配置されている時には弁体7
aがローリバース潤滑回路9aの開口端を塞いで潤滑油
POの流量を絞り、ピストン7がこの非係合位置から僅
かにでも両プレート5,6を係合させる駆動位置方向
(図中左方向)に移動したら、弁体7aがローリバース
潤滑回路9aの開口端を開くように構成されている。な
お、前記弁体7aには潤滑油POを両プレート5,6の
方に導く穴7bが開口されている。
【0035】したがって、ローリバースブレーキLRB
の係合が解除放されている状態では潤滑油POの流量が
少なくなって両プレート5,6の間に潤滑油POが介在
されないようにしてフリクションを低減でき、また、ロ
ーリバースブレーキLRBを係合させる際には、ピスト
ン7が作動を開始した時点で、すなわち、実際に両プレ
ート5,6の係合が開始されるよりも前の時点におい
て、ローリバース潤滑回路9aが開かれて潤滑油POが
両プレート5,6の間に供給され、係合時に焼き付きが
生じることはない。
【0036】以上、実施例について説明してきたが具体
的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明
の要旨を逸脱しない範囲の設計変更などがあっても本発
明に含まれる。
【0037】例えば、第4実施例では、ピストン4に設
けた弁体7aによりローリバース潤滑回路9aの開閉を
行うように構成した例を示したが、ピストン7の内周面
によりその開閉を行うように構成してもよい。
【0038】また、実施例では、自動変速機ATのロー
リバースブレーキLRBに適用した例を示したが、他の
摩擦係合要素に適用してもよいし、あるいは自動変速機
以外の産業機器に適用してもよい。
【0039】
【発明の効果】以上説明してきたように請求項1記載の
多板クラッチの潤滑装置では、多板クラッチに潤滑流体
を供給する潤滑回路を設け、さらに、潤滑流体の供給量
を多板クラッチの係合解除時には係合時と比べて低減さ
せる流量制御弁を設けたため、多板クラッチの係合時に
は、ドライブプレートとドリブンプレートとの間に潤滑
流体を供給して焼き付きを防止するようにしながら、多
板クラッチの非係合時には、潤滑回路から多板クラッチ
への潤滑流体の供給量を低減してドライブプレートとド
リブンプレートとの間に介在される潤滑流体を減らすか
あるいは無くすかし、両プレートの間に介在された潤滑
流体に起因したフリクションを低減させることができる
という効果が得られる。また、多数のセパレートスプリ
ングや多数のドライブプレートに対する加工などが不要
であるので、組み付けに手間がかかることがないととも
に、コスト的に有利である。
【0040】請求項2記載の多板クラッチの潤滑装置で
は、前記多板クラッチを係合させる駆動を行うピストン
自体、あるいはピストンに設けられた部材に、流量制御
弁を構成する制御弁部を設け、この制御弁部によりピス
トンの駆動に連動して潤滑流体の供給量を変更するよう
に構成したため、流量の制御を行う構成の簡略化を図る
ことができるという効果が得られる。
【0041】請求項3記載の多板クラッチでは、多板ク
ラッチを、車両用の自動変速機の摩擦係合要素として設
けるとともに、変速制御手段により所定の速度域内で係
合される一方、その速度域外では係合を解除されるよう
にし、前記流量制御弁の作動を制御する開閉制御手段を
設け、この開閉制御手段は、車速センサからの入力に基
づいて、検出した車速が前記所定の速度域内では流量制
御弁の開度を大きくして潤滑に十分な潤滑流体の流量を
確保し、検出した車速が前記所定の速度域外では流量制
御弁の開度を小さくして潤滑流体の流量を絞るよう構成
したため、非係合時に潤滑流体の供給量を減らし、係合
時に潤滑流体の供給量を増加させる制御が的確に行っ
て、確実に焼き付きなどの不具合が生じないようにしな
がらフリクションの低減を図ることができる自動変速機
を提供することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の多板クラッチの潤滑装置の要部の
回路図である。
【図2】第1実施例装置の概略図である。
【図3】第1実施例装置を適用した自動変速機の骨組図
である。
【図4】第1実施例装置を適用した自動変速機の作動切
替図である。
【図5】第1実施例装置を適用した自動変速機の変速特
性図である。
【図6】第1実施例装置を適用した自動変速機の要部の
断面図である。
【図7】第2実施例装置の構成を示す構成説明図であ
る。
【図8】第3実施例装置の構成を示す回路図である。
【図9】第4実施例装置の構成を示す断面図である。
【図10】従来技術を示す断面図である。
【符号の説明】
LRB ローリバースブレーキ(多板クラッチ) 5 ドライブプレート 6 ドリブンプレート 7 ピストン 7a 弁体(制御弁部) 9 主潤滑回路 9a ローリバース潤滑回路 9b 流量制限回路 11 シフトバルブ(流量制御弁) 12 流量制御ソレノイド(流量制御弁) 13 切替弁(流量制御弁)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交互に配設された複数のドライブプレー
    トとドリブンプレートとを係合および係合解除可能に構
    成された多板クラッチに、潤滑流体を供給する潤滑回路
    が設けられ、 前記多板クラッチの係合解除時には係合時と比べて潤滑
    回路への潤滑流体の供給量を低減させる流量制御弁が設
    けられていることを特徴とする多板クラッチの潤滑装
    置。
  2. 【請求項2】 前記多板クラッチを係合させる駆動を行
    うピストン自体、あるいはピストンに設けられた部材
    に、前記流量制御弁を構成する制御弁部が設けられ、 前記潤滑回路の開口端は、前記ピストンが非駆動位置に
    配置されている状態で前記制御弁部により開度が絞ら
    れ、ピストンが駆動位置に配置されている状態で開度が
    広げられるよう配設されていることを特徴とする請求項
    1記載の多板クラッチの潤滑装置。
  3. 【請求項3】 前記多板クラッチは、車両用の自動変速
    機の摩擦係合要素として設けられているとともに、変速
    制御手段により所定の速度域内で係合される一方、その
    速度域外では係合を解除され、 前記流量制御弁の作動を制御する開閉制御手段が設けら
    れ、 この開閉制御手段は、車速センサからの入力に基づい
    て、検出した車速が前記所定の速度域内では流量制御弁
    の開度を大きくして潤滑に十分な潤滑流体の流量を確保
    し、検出した車速が前記所定の速度域外では流量制御弁
    の開度を小さくして潤滑流体の流量を絞るよう構成した
    ことを特徴とする請求項1記載の多板クラッチの潤滑装
    置。
JP13758195A 1995-06-05 1995-06-05 多板クラッチの潤滑装置 Pending JPH08326780A (ja)

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